(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板の上面から前記画素定義膜の上面までの高さが、前記第1メイン画素ブロックに含まれる画素と前記第2メイン画素ブロックに含まれる画素とで同じである、請求項1に記載の発光表示装置。
前記第2メイン画素ブロックに含まれる画素の前記有機層は、前記第1メイン画素ブロックに含まれる画素の前記有機層よりも高い位置に位置する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光表示装置。
前記第2メイン画素ブロックに含まれる画素の前記画素定義膜の開口部の上部の面積は、前記第1メイン画素ブロックに含まれる画素の前記画素定義膜の開口部の上部の面積よりも大きい、請求項1に記載の発光表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の利点及び特徴、これらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態において明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現されるものであり、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範囲によってのみ定義される。
【0037】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称された場合、他の素子の真上にまたは中間に他の層または他の素子を介在する場合のすべてを含む。明細書全体において、同一の参照符号は同一の構成要素を示す。
【0038】
第1、第2などが多様な素子、構成要素を記述するために使用されるが、これら素子、構成要素はこれらの用語によって制限されないことはいうまでもない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要であり得ることは勿論である。
【0039】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0040】
図1は、本発明の一実施形態による発光表示装置の画素を示す概略的な平面図である。
【0041】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による発光表示装置100は、基板110上にn×m(n、mは自然数)のマトリックス形態、すなわち第1方向X及び第1方向Xと交差する第2方向Yに沿って配列される複数の画素Pを含む。
【0042】
複数の画素Pは、基板110上に第2方向Yに沿って配列される複数の行グループPGに区分される。複数の行グループPGは、第1画素行グループPG1ないし第n番目の画素行グループPGnを含むことができ、複数のメイン画素ブロック、例えば第1メイン画素ブロックMBL1と第2メイン画素ブロックMBL2に区分されうる。
【0043】
第1メイン画素ブロックMBL1は、例えば第1画素行グループ(PG1;P11、P12、…、P1m)ないし第5画素行グループ(PG5;P51、P52、…、P5m)を含みる。また、第2メイン画素ブロックMBL2は、例えば第6画素行グループ(PG6;P61、P62、…、P6m)ないし第10画素行グループ(PG10;P101、P102、…、P10m)(
図1でPGnである)を含み得る。
【0044】
一方、
図1で複数の画素Pが10×20のマトリックス形態で配列され、複数の行グループが10個である場合を示しているが、これに限定されない。また、メイン画素ブロックの個数が2個である場合を示しているが、これに限定されない。また、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる連続する画素行グループの第1の個数と第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる連続する画素行グループの第2の個数が同じである場合を示しているが、これに限定されない。例えば、前記第1の個数と前記第2の個数が異なり得、さらに詳細には前記第2の個数が前記第1の個数よりも小さくてもよい。
【0045】
以下、発光表示装置100の構造について具体的に説明する。以下では、発光表示装置100の構造について複数の画素Pのうち第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P部分及び第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P部分を例に挙げて説明する。ここで、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P部分は第1画素行グループPG1に含まれる画素P11部分として例示され、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P部分は第10画素行グループPG10に含まれる画素P1020(
図1でPnmである)部分として例示される。
【0046】
図2は、
図1の第1メイン画素ブロックに含まれる画素でI−I’線に沿って切断される部分の断面図である。
図3は、
図1の第2メイン画素ブロックに含まれる画素でII−II’線に沿って切断される部分の断面図である。
図4ないし
図6は、画素の行番号による平坦化パターン高さレベルを例示する図である。
【0047】
図2及び
図3を参照すると、発光表示装置100は、基板110、活性層111、下部電極115、ゲート絶縁膜116、ゲート電極117、上部電極118、層間絶縁膜119、ソース電極120、ドレイン電極121、平坦化パターン130、第1電極140、画素定義膜150、有機層160及び第2電極170を含み得る。
【0048】
基板110は、透明な絶縁基板であり得る。前記絶縁基板は、ガラス、石英、高分子樹脂などの物質からなる。前記高分子物質の例としては、ポリエーテルスルホン(polyethersulphone、PES)、ポリアクリル酸塩(polyacrylate、PA)、ポリアリレート(polyarylate、PAR)、ポリエーテルイミド(polyetherimide、PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate 、PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terepthalate、PET)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide、PI)、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)、セルローストリアセテート(cellulose triacetate、CAT or TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)またはこれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態で、前記絶縁基板はポリイミド(polyimide、PI)のようなフレキシブルな物質からなるフレキシブル基板であり得る。
【0049】
基板110は、第1方向(
図1のX)と第2方向(
図1のY)に沿って配置される複数の画素(
図1のP)を含む。複数の画素(
図1のP)の配列については既に詳細に説明したので、重複する説明は省略する。
【0050】
活性層111は、基板110上に配置され、チャネル領域112と、チャネル領域112の両側に位置するソース領域113及びドレイン領域114を含み得る。活性層111は、シリコン、例えば非晶質シリコンまたはポリシリコンで形成され、ソース領域113及びドレイン領域114にはp型またはn型不純物がドーピングされ得る。活性層111は、フォトリソグラフィー法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0051】
下部電極115は、基板110上で活性層111と同じ層に配置され、活性層111と離隔して形成される。下部電極115は、ソース領域113またはドレイン領域114と同じ物質で形成される。すなわち、下部電極115は、銀シリコンで形成され、p型またはn型不純物を含み得る。下部電極115は、フォトリソグラフィー法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0052】
ゲート絶縁膜116は、活性層111と下部電極115を覆うように基板110上に形成される。ゲート絶縁膜116は、ゲート電極117と活性層111を電気的に絶縁する。ゲート絶縁膜116は、絶縁物質、例えばシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)、または金属酸化物などからなる。ゲート絶縁膜116は、蒸着方法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0053】
ゲート電極117は、ゲート絶縁膜116上に形成される。ゲート電極117は、チャネル領域112の上部、すなわちゲート絶縁膜116上でチャネル領域112と重複する位置に形成される。ゲート電極117は、金属、合金、金属窒化物、導電性金属酸化物、透明導電性物質などを含み得る。ゲート電極117は、フォトリソグラフィー法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0054】
上部電極118は、ゲート電極117と同じ層に形成され、ゲート電極117と同じ物質で形成される。上部電極118は、下部電極115の上部、すなわちゲート絶縁膜116上で下部電極115と重複する位置に形成される。このような上部電極118は、下部電極115及びゲート絶縁膜116と共にストレージキャパシタCstを形成する。ストレージキャパシタCstは、薄膜トランジスタTFTのゲート電極117に印加される電圧を充電する。上部電極117は、フォトリソグラフィー法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0055】
層間絶縁膜119は、ゲート電極117と上部電極118を覆うようにゲート絶縁膜116上に形成される。層間絶縁膜119は、シリコン化合物からなる。例えば、層間絶縁膜119は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン炭窒化物、シリコン酸炭化物などを含み得る。層間絶縁膜119は、ソース電極120とドレイン電極121からゲート電極117を絶縁させる役割を果たす。層間絶縁膜119は蒸着方法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0056】
ソース電極120とドレイン電極121は、層間絶縁膜119上に形成される。ソース電極120は活性層111のソース領域113と連結するように層間絶縁膜119とゲート絶縁膜116を貫き、ドレイン電極121はドレイン領域114と連結するように層間絶縁膜119とゲート絶縁膜116を貫く。
【0057】
ソース電極120とドレイン電極121は、それぞれ金属、合金、金属窒化物、導電性金属酸化物、透明導電性物質などを含み得る。例えば、ソース電極120及びドレイン電極121は、それぞれアルミニウム、アルミニウムを含有する合金、アルミニウム窒化物、銀、銀を含有する合金、タングステン、タングステン窒化物、銅、銅を含有する合金、ニッケル、クロム、クロム窒化物、モリブデン、モリブデンを含有する合金、チタニウム、チタニウム窒化物、白金、タンタル、タンタル窒化物、ネオジム、スカンジウム、ストロンチウムルテニウム酸化物、亜鉛酸化物、インジウムスズ酸化物、スズ酸化物、インジウム酸化物、ガリウム酸化物、インジウム亜鉛酸化物などからなる。ソース電極120とドレイン電極121は、フォトリソグラフィー法などにより形成されるが、これに限定されない。
【0058】
このようなソース電極120とドレイン電極121は、活性層111及びゲート電極117と共に薄膜トランジスタTFTを形成する。薄膜トランジスタTFTは、駆動トランジスタであり得、ゲート電極117に印加される電圧に対応する電流を発光ダイオード(140、160、170からなる部分)に供給する。図面に示していないが、薄膜トランジスタTFTは、スイッチングトランジスタと接続し得る。前記スイッチングトランジスタは、ゲートライン(図示せず)を介して供給されるゲート信号に応答してデータ線(図示せず)を介して供給されるデータ信号に対応する電圧を薄膜トランジスタTFTに印加する。
【0059】
平坦化パターン130は、ソース電極120及びドレイン電極121を覆うように層間絶縁膜119上に形成される。平坦化パターン130は、平らな表面を有し得る。平坦化パターン130は、各画素P単位で配置される。すなわち、隣接した画素(
図1のP)の境界部と隣接した平坦化パターン130との間の離隔領域が重複する。いくつかの実施形態で、平坦化パターン130は、層間絶縁膜119上に一体で形成され得る。
【0060】
一方、画素P11の平坦化パターン130の第1厚さPW1と、画素P1020の平坦化パターン130の第2厚さPW2とが互いに異なり得る。例えば、画素P1020の平坦化パターン130の第2厚さPW2が、画素P11の平坦化パターン130の第1厚さPW1よりも厚く(大きく)てもよい。
【0061】
このような平坦化パターン130は、基板110の上面から画素定義膜150の上面までの高さPHが画素P11と画素P1020においてすべて同じであるように画素定義膜150を形成するとき、画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1と画素P1020の画素定義膜150の開口部151の深さD2が異なるようにし得る。例えば、平坦化パターン130は基板110から画素定義膜150の上面までの高さPHが画素P11と画素P1020においてすべて同じであるように画素定義膜150を形成するとき、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の深さD2が画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1よりも浅い(小さい)ようにし得る。
【0062】
画素P11と画素1020で異なる厚さを有する平坦化パターン130は、ハーフトーンマスクを利用したフォトリソグラフィー工程により形成される。いくつかの実施形態で、画素P11と画素1020で異なる厚さを有する平坦化パターン130は、マスクなしで露光量を調整するのに容易なデジタル露光機を利用したフォトリソグラフィー工程により形成され得る。平坦化パターン130は、感光物質、例えばネガティブ型感光物質を含んで形成される。
【0063】
このように、画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の深さD2とが異なると、インクを画素定義膜150の開口部151の内部に吐出させて薄膜を形成するとき、画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの表面積と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの表面積とが異なり得る。この場合、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの乾燥速度とが異なり得る。例えば、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020の画素定義膜150の開口部151の深さD2が、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1よりも浅ければ(小さければ)、インクを画素定義膜150の開口部151の内部に吐出させて薄膜を形成するとき、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの表面積が、画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの表面積よりも大きくなり得る。この場合、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出されたインクの乾燥速度よりも速くなり得る。
【0064】
これによって、画素P11にインクが吐出されるタイミングと、画素P1020にインクが吐出されるタイミングとが異なる場合、画素P11に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥の速度とを異なるように調整することによって、一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量(実質的にインクに含まれる溶媒の乾燥量)と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは類近するように調整される。前記一定時間は、画素定義膜150の開口部151の内部にインクジェットまたはノズルプリンティング方法を利用して最初にインクを吐出するタイミングから最後のインクを吐出するタイミングを経て真空の雰囲気で別途の乾燥工程を行う直前までの時間であり得る。例えば、画素P11にインクが吐出されるタイミングが画素P1020にインクが吐出されるタイミングよりも早い場合、画素P1020の乾燥の速度を画素P11に吐出されたインクの乾燥速度よりも速く調整することによって、一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは近似するように調整され得る。ここで、別途の乾燥工程前にインクが乾燥されるのは自然乾燥によるものであり得る。
【0065】
したがって、画素P間にインクが乾燥されて形成される薄膜(例えば、有機層160)の厚さが均一になり、発光特性が均一になり得、これによって発光表示装置100の表示品質が向上できる。
【0066】
一方、
図1では第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素行グループPGが5個であり、第2メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素行グループPGが5個である場合を示し、
図2及び
図3で平坦化パターン130の高さレベルが2個である場合を説明したが、メイン画素ブロックの個数またはメイン画素ブロックに含まれる画素行グループの個数単位を異なるようにし、平坦化パターンの高さレベルを異なるようにすることができる。
【0067】
例えば、メイン画素ブロックの個数が画素行グループの個数と同じである場合、
図4に示すように画素行番号が大きくなるほど平坦化パターンの高さレベルが増加するように平坦化パターンが形成される。すなわち、平坦化パターンの高さレベルの個数が画素行グループの個数と同じであり得る。この場合、有機層をインクジェットプリントまたはノズルプリントを利用して形成する場合、有機発光インクの吐出タイミングによる乾燥速度を詳細に調整し得る。ここで、画素行番号が後に行く(画素行番号が大きくなる)ほど、有機発光インクの吐出タイミングが遅くてもよい。
【0068】
また、複数のメイン画素ブロックのそれぞれに含まれる画素行グループの個数が2個以上である場合、
図5に示すように、2個以上の画素行グループ単位で画素行番号が増加するほど平坦化パターンの高さレベルが増加するように平坦化パターンが形成される。この場合、平坦化パターンの形成工程が容易になる。ここで、画素行番号が後に行くほど、有機発光インクの吐出タイミングが遅くてもよい。
【0069】
また、複数のメイン画素ブロックのそれぞれに含まれる画素行グループの個数が異なる場合、
図6に示すように、不均一の画素行グループ個数単位で画素行番号が増加するほど平坦化パターンの高さレベルが増加するように平坦化パターンが形成される。例えば、第1メイン画素ブロックが第1画素行グループないし第5画素行グループを含み、第2メイン画素ブロックが第6画素行グループないし第8画素行グループを含み、第3メイン画素ブロックが第9画素行グループ及び第10画素行グループを含む場合、平坦化パターンの高さレベルが5個の画素行グループ、3個の画素行グループ及び2個の画素行グループ単位で増加するように平坦化パターンが形成される。この場合、平坦化パターンの形成工程を容易にし、かつ有機発光インクの乾燥速度の差が大きい画素行グループを含むメイン画素ブロックに対して平坦化パターンの高さレベルを細かく区分するようにし得る。ここで、画素行番号が後に行くほど有機発光インクの吐出タイミングが遅くなり、有機発光インクの乾燥速度の差が大きい画素行グループを含むメイン画素ブロックは、少ない数の画素行グループを含むメイン画素ブロックであり得る。
【0070】
第1電極140は、基板110上に各画素(
図1のP)別に形成される。第1電極140は、薄膜トランジスタTFTのドレイン電極121に印加された信号を受けて有機層160に正孔を提供するアノード電極または電子を提供するカソード電極であり得る。第1電極140は、透明電極または反射電極として使用され得る。第1電極140が透明電極として使用されるとき、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(ITO Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、またはIn
2O
3で形成される。また、第1電極140が反射電極として使用されるとき、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr及びこれらの化合物などで反射膜を形成した後、その上にITO、IZO、ZnOまたはIn
2O
3を形成して構成され得る。第1電極140は、フォトリソグラフィー工程により形成されるが、これに限定されない。
【0071】
画素定義膜150は、基板110上に各画素(
図1のP)を区切り、第1電極140を露出する開口部151を有する。これによって、画素定義膜150は、開口部151を介して第1電極140上に有機層160が形成されるようにする。画素定義膜150は、絶縁物質からなる。具体的には、画素定義膜150は、ベンゾシクロブテン(Benzo Cyclo Butene、BCB)、ポリイミド(polyimide、PI)、ポリアマイド(poly amaide、PA)、アクリル樹脂及びフェノール樹脂などから選択された少なくとも一つの有機物質を含んでなる。また、他の例として、画素定義膜150は、シリコン窒化物などのように無機物質を含んでなる場合もある。画素定義膜150は、フォトリソグラフィー工程により形成されるが、これに限定されない。
【0072】
本発明による一実施形態で、画素定義膜150は、有機層160がインクジェットプリント方法またはノズルプリント方法を利用して形成されるとき、画素定義膜150に対する有機層の接触角が第1電極140に対する有機層160の接触角よりも大きくできる絶縁物質で形成される。例えば、画素定義膜150は、画素定義膜150に対する有機層160の接触角が40°以上になるようにする絶縁物質で形成される。
【0073】
有機層160は、画素定義膜150の開口部151を介して露出される第1電極140上に形成される。有機層160は、第1電極140から提供される正孔と第2電極170から提供される電子を再結合させて光を放出する有機発光層を含み得る。より詳細に説明すると、有機発光層に正孔及び電子が提供されると、正孔及び電子が結合して励起子(エキシトン)を形成し、このような励起子が励起状態から基底状態に落ちて光を放出させる。
【0074】
前記有機発光層は、画素(
図1のP)別に赤色の光を放出する赤色発光層、緑色の光を放出する緑色発光層及び青色の光を放出する青色発光層で実現される。前記有機発光層は、SeまたはZnなどを含む無機物や、低分子または高分子有機物で形成される。前記有機発光層は、インクジェットプリント方法またはノズルプリント方法を利用して形成されるが、これに限定されない。
【0075】
前記有機発光層がインクジェットプリント方法またはノズルプリント方法を利用して形成される場合、有機発光物質の固形分と溶媒を含む有機発光インクを画素定義膜150の開口部151を介して露出される第1電極140上に吐出させて真空の雰囲気で別途の乾燥工程により乾燥させることによって形成される。
【0076】
例えば、前記有機発光層は、同じ量の有機発光インク(
図11の160a)を画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出させ、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出させた後、真空の雰囲気で別途の乾燥工程により乾燥させることによって形成される。この際、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の深さD2が、画素P11の画素定義膜150の開口部151の深さD1よりも浅い(小さい)ため、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出される有機発光インク(
図11の160a)の表面積が、画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出される有機発光インク(
図11の160a)の表面積よりも大きくてもよい。
【0077】
これによって、画素P1020の画素定義膜150の開口部151に吐出された有機発光インク(
図11の160a)の乾燥速度が、画素P11の画素定義膜150の開口部151に吐出された有機発光インク(
図11の160a)の乾燥速度よりも速くてもよい。
【0078】
したがって、画素P1020の画素定義膜150の開口部151より、画素P11の画素定義膜150の開口部151に有機発光インク(
図11の160a)が先に吐出されても、一定時間のあいだ画素P11に吐出された有機発光インク(
図11の160a)の乾燥量と、画素P1020に吐出された有機発光インク(
図11の160a)の乾燥量とが同じまたは近似するようになり、画素P11の第1電極140と画素1020の第1電極140上に有機発光層が均一に形成される。このとき、有機発光層は、画素P11と画素P1020で異なる高さに位置する。例えば、有機発光層は、画素P1020で画素P11より高い位置に位置し得る。
【0079】
一方、有機層160は、有機発光層の他に第1電極140と有機発光層との間に形成される正孔注入層と正孔輸送層をさらに含み得る。前記正孔注入層と正孔輸送層は、インクジェットプリント方法またはノズルプリント方法を利用して形成されるが、これに限定されない。また、有機層160は、有機発光層と第2電極170との間に形成される電子注入層と電子輸送層をさらに含み得る。前記正孔注入層と正孔輸送層は、蒸着方法を利用して形成されるが、これに限定されない。もちろん、第1電極140がカソード電極であり、第2電極170がアノード電極である場合、第1電極140と有機発光層との間に電子注入層と電子輸送層が介在して有機発光層と第2電極170との間に正孔注入層と正孔輸送層が介在し得る。
【0080】
第2電極170は、有機層160上に形成され、有機層160に電子を提供するカソード電極または正孔を提供するアノード電極であり得る。第2電極170も第1電極110と同様に透明電極または反射電極として使用され得る。第2電極190は、蒸着工程などにより形成されるが、これに限定されない。
【0081】
図面に示していないが、発光表示装置100は、第2電極170の上部に配置される封止基板をさらに含み得る。前記封止基板は、絶縁基板からなる。画素定義膜150上の第2電極170と封止基板との間には、スペーサが配置されることもできる。本発明の他のいくつかの実施形態で、前記封止基板は、省略し得る。この場合、絶縁物質からなる封止膜が全体構造物を覆って保護する。
【0082】
上記のように本発明の一実施形態による発光表示装置100は、メイン画素ブロック別に異なる厚さを有する平坦化パターン130を含むことによって、メイン画素ブロック別に画素定義膜150の開口部151の深さを異なるようにし得る。
【0083】
これによって、本発明の一実施による発光表示装置100は、メイン画素ブロック別に画素定義膜150の開口部151に吐出されるインクの表面積を異なるようにすることによって、メイン画素ブロック別にインクの吐出タイミングが異なり、インクの乾燥時間が異なってもインクの乾燥量を同じまたは近似するようにし得る。
【0084】
したがって、本発明の一実施形態による発光表示装置100は、画素の間にインクが乾燥して形成される有機層160の厚さを均一にし、発光特性を均一にすることによって表示品質を向上させる。
【0085】
一方、本発明による一実施形態で第1メイン画素ブロックMBL1と第2メイン画素ブロックMBL2とを区分する基準は、複数の画素Pで画素定義膜150の開口部151に吐出されるインクの乾燥速度の差を大きく2個のレベルに区分したことによるものであり、インクの乾燥速度の差を区分するレベルの数に応じてメイン画素ブロックの個数は変わる。
【0086】
次に、本発明の一実施形態による発光表示装置100の製造方法について説明する。
【0087】
図7ないし
図14は、本発明の一実施形態による発光表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図7ないし
図14では、
図1の画素P11と画素1020の部分が例示的に図示される。
【0088】
図7を参照すると、薄膜トランジスタTFTとストレージキャパシタCstを含む基板110を備える。基板110は、第1方向(
図1のX)と第2方向(
図1のY)に沿って配置される複数の画素(
図1のP)を含む。
【0089】
複数の画素(
図1のP)は、基板110上に第2方向Yに沿って配列される複数の行グループ(
図1のPG)に区分される。複数の行グループ(
図1のPG)は、第1画素行グループ(
図1のPG1)ないし第n番目の画素行グループ(
図1のPGn)を含むことができ、複数のメイン画素ブロック、例えば第1メイン画素ブロック(
図1のMBL1)と第2メイン画素ブロック(
図1のMBL2)に区分される。
【0090】
第1メイン画素ブロック(
図1のMBL1)は、例えば第1画素行グループ(
図1のPG1;P11、P12、…、P1m)ないし第5画素行グループ(
図1のPG5;P51、P52、…、P5m)を含むことができ、第2メイン画素ブロック(
図1のMBL2)は、例えば第6画素行グループ(
図1のPG6;P61、P62、…、P6m)ないし第10画素行グループ(PG10;P101、P102、…、P10m)(
図1でPGnである)を含み得る。
【0091】
次いで、
図8を参照すると、基板110上に平坦化パターン130を形成する。このとき、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11の平坦化パターン130は第1厚さPW1を有するように形成され、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020の平坦化パターン130は第1厚さPW1と異なる第2厚さPW2を有するように形成される。ここで、第2厚さPW2が第1厚さPW1よりも厚く(大きく)てもよい。一方、画素P11の平坦化パターン130のうち薄膜トランジスタTFTのドレイン電極121と重複する部分にはドレイン電極121を露出する開口が形成される。また、画素P1020の平坦化パターン130のうち薄膜トランジスタTFTのドレイン電極121と重複する部分にはドレイン電極121を露出する開口が形成される。
【0092】
平坦化パターン130は、ハーフトーンマスクを利用したフォトリソグラフィー工程により形成されたり、マスクなしで露光量を調整するのに容易なデジタル露光機を利用したフォトリソグラフィー工程により形成される。平坦化パターン130は、感光物質、例えばネガティブ型感光物質を含んで形成される。
【0093】
次いで、
図9を参照すると、平坦化パターン130上に各画素(
図1のP)別に第1電極140を形成する。第1電極140は、平坦化パターン130上に透明電極物質または反射物質を蒸着し、パターニングして形成される。この際、第1電極140は、各画素(
図1のP)別に薄膜トランジスタTFTのドレイン電極121と連結するように形成される。
【0094】
次いで、
図10を参照すると、基板110上に各画素(
図1のP)を区切り、層間絶縁膜119上に第1電極140を露出する開口部151を有する画素定義膜150を形成する。この際、画素定義膜150は各画素(
図1のP)別に基板110の上面から画素定義膜150の上面までの高さPHが第1メイン画素ブロックMBL1と第2メイン画素ブロックMBL2ですべて同じであるように形成される。この場合、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11の平坦化パターン130の第1厚さPW1と、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020の平坦化パターン130の第2厚さPW2とが異なるため、画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の第2深さD2とが異なる。例えば、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の第2深さD2が、画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1より浅く(小さく)てもよい。
【0095】
画素定義膜150は、第1電極140を覆うように層間絶縁膜119の全面に蒸着方法を利用して絶縁物質を蒸着し、蒸着された絶縁物質をパターニングして形成する。
【0096】
次いで、
図11及び
図12を参照すると、各画素(
図1のP)別に画素定義膜150の開口部151の内部に配置された第1電極140上に有機層160を形成する。ここで、有機層160が有機発光層である場合を例示している。
【0097】
具体的には、
図11に示すように複数のノズルを有する吐出ヘッド(図示せず)を利用して画素定義膜150の開口部151の内部に一定の量の有機物のインク、例えば有機発光インク160aを吐出する。ここで、画素P1020の開口部151の内部より、画素P11の開口部151の内部に先に有機発光インク160aを吐出する。この際、画素P11の画素定義膜150の開口部151の第1深さD1と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の第2深さD2とが異なることによって、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの表面積と、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの表面積とが異なる。例えば、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの表面積が、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの表面積よりも大きくてもよい。この場合、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの乾燥速度が、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの乾燥速度よりも速くてもよい。これによって、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部より、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に有機発光インク160aが先に吐出されても、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの乾燥量が、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aの乾燥量と同じまたは近似であり得る。
【0098】
したがって、
図12に示すように、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に形成された有機層160の厚さと、画素P11の画素定義膜150の開口部151の内部に形成された有機層160の厚さとが均一になる。
【0099】
一方、
図11では、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160aは、画素定義膜150の上面の部分に広がらない場合を示しているが、
図13に示すように、画素P1020の画素定義膜150の開口部151の内部に吐出された有機発光インク160bが、画素定義膜150の上面の部分に所定幅を持って広がり得る。
【0100】
また図面に示していないが、複数のノズルを有する吐出ヘッド(図示せず)を利用して、複数の画素(
図1のP)すべての画素定義膜150の開口部151の内部に一定の量の有機物のインク(例えば有機発光インク)を吐出した後、有機物のインクは真空の雰囲気を有する別途の乾燥チャンバで別途の乾燥工程によって同時に乾燥される。
【0101】
次いで、
図14に示すように、有機層160上に第2電極170を形成する。第2電極170は、蒸着方法により有機層130上に透明電極物質または反射物質を蒸着して形成される。
【0102】
次に、本発明の他の実施形態による発光表示装置200について説明する。
【0103】
図15は、本発明の他の実施形態による発光表示装置の画素を示す概略的な平面図である。
【0104】
図15を参照すると、本発明の他の実施形態による発光表示装置200は、基板110上にn×m(n、mは自然数)のマトリックス形態、すなわち第1方向X及び第1方向Xと交差する第2方向Yに沿って配列される複数の画素Pを含む。
【0105】
複数の画素Pは、基板110上に第2方向Yに沿って配列される複数の行グループに区分される。複数の行グループは、第1画素行グループ(PRG1)ないし第n番目の画素行グループ(PRGn)を含み得、複数のメイン画素ブロック、例えば第1メイン画素ブロックMBL1と第2メイン画素ブロックMBL2に区分される。
【0106】
第1メイン画素ブロックMBL1は、例えば第1画素行グループ(PRG1;P11、P12、…、P1m)ないし第5画素行グループ(PRG5;P51、P52、…、P5m)を含み得、第2メイン画素ブロックMBL2は例えば第6画素行グループ(PRG6;P61、P62、…、P6m)ないし第10画素行グループ(PRG10;P101、P102、…、P10m)(
図15でPRGnである)を含み得る。
【0107】
一方、
図15で複数の画素Pが10×20のマトリックス形態で配列されて複数の行グループが10個である場合を示しているが、これに限定されない。また、メイン画素ブロックの個数が2個である場合を示しているが、これに限定されない。
【0108】
また、複数のメイン画素ブロックは、さらに詳細に複数のサブ画素ブロックに区分される。例えば、第1メイン画素ブロックMBL1は第1画素行グループ(PRG1;P11、P12、…、P1m)ないし第5画素行グループ(PRG5;P51、P52、…、P5m)のうち第1画素列グループ(PCG1;P11、P21、…、P51)ないし第10画素列グループ(PCG10;P110、P210、…、P510)を含む第1サブ画素ブロックSBL11と、第1画素行グループ(PRG1;P11、P12、…、P1m)ないし第5画素行グループ(PRG5;P51、P52、…、P5m)のうち第11画素列グループ(PCG11;P111、P211、…、P511)ないし第20画素列グループ(PCG20;P120、P220、…、P520)を含む第2サブ画素ブロックSBL12を含み得る。また、第2メイン画素ブロックMBL2は第6画素行グループ(PRG1;P61、P62、…、P6m)ないし第10画素行グループ(PRG10;P101、P102、…、P10m)のうち第1画素列グループ(PCG1;P11、P21、…、P51)ないし第10画素列グループ(PCG10;P110、P210、…、P510)を含む第3サブ画素ブロックSBL21と、第6画素行グループ(PRG1;P61、P62、…、P6m)ないし第10画素行グループ(PRG10;P101、P102、…、P10m)のうち第11画素列グループ(PCG11;P111、P211、…、P511)ないし第20画素列グループ(PCG20;P120、P220、…、P520)を含む第4サブ画素ブロックSBL22を含み得る。
【0109】
一方、
図15でサブ画素ブロックの個数が4個である場合を示しているが、これに限定されない。また、第1メイン画素ブロックMBL1で第1サブ画素ブロックSBL11に含まれる連続する画素列グループの第3の個数と第2サブ画素ブロックSBL12に含まれる連続する画素列グループの第4の個数が同じである場合を示しているが、これに限定されない。例えば、前記第3の個数と前記第4の個数が異なることがあり、さらに具体的には前記第4の個数が前記第3の個数よりも小さくてもよい。また、第2メイン画素ブロックMBL2で第3サブ画素ブロックSBL21に含まれる連続する画素列グループの第5の個数と第4サブ画素ブロックSBL22に含まれる連続する画素列グループの第6の個数が同じである場合を示しているが、これに限定されない。例えば、前記第5の個数と前記第6の個数が異なることがあり、さらに具体的には前記第6の個数が前記第5の個数よりも小さくてもよい。
【0110】
次に、発光表示装置200の構造について具体的に説明する。以下では、発光表示装置200の構造について複数の画素Pのうち第1サブ画素ブロックSBL11に含まれる画素P部分、第2サブ画素ブロックSBL12に含まれる画素P部分、第3サブ画素ブロックSBL21に含まれる画素P部分、及び第4メイン画素ブロックSBL22に含まれる画素P部分を例示して説明する。ここで、第1サブ画素ブロックSBL11に含まれる画素P部分は画素P11部分として例示されて、第2サブ画素ブロックSBL12に含まれる画素P部分は画素P120(
図15でP1mである)部分として例示され、第3サブ画素ブロックSBL21に含まれる画素P部分は画素P101(
図15でPn1である)部分として例示され、第4サブ画素ブロックSBL22に含まれる画素P部分は画素P1020(
図15でPnmである)部分として例示される。
【0111】
図16は、
図15の第1サブブロックに含まれる画素でIII−III’線に沿って切断される部分及び第2サブブロックに含まれる画素でIV−IV’線に沿って切断される部分の断面図であり、
図17は
図15の第3サブブロックに含まれる画素でV−V’線に沿って切断される部分及び第4サブブロックに含まれる画素でVI−VI’線に沿って切断される部分の断面図であり、
図18ないし
図20は画素の列番号による平坦化パターン高さレベルを例示する図である。
【0112】
図16及び
図17を参照すると、発光表示装置200は、基板110、活性層111、下部電極115、ゲート絶縁膜116、ゲート電極117、上部電極118、層間絶縁膜119、ソース電極120、ドレイン電極121、平坦化パターン230、第1電極140、画素定義膜250、有機層160及び第2電極170を含み得る。
【0113】
基板110、活性層111、下部電極115、ゲート絶縁膜116、ゲート電極117、上部電極118、層間絶縁膜119、ソース電極120、ドレイン電極121、第1電極140、有機層160及び第2電極170については先立って詳細に説明したので重複する説明は省略する。
【0114】
平坦化パターン230は、
図2及び
図3の平坦化パターン130と類似する。ただし、第1メイン画素ブロックMBL1で第1サブ画素ブロックSBL11に含まれる画素P11の平坦化パターン230の第1厚さPW11と、第2サブ画素ブロックSBL12に含まれる画素P120の平坦化パターン230の第2厚さPW12とが互いに異なる。例えば、画素P120の平坦化パターン230の第2厚さPW12が、画素P11の平坦化パターン230の第1厚さPW11よりも厚く(大きく)てもよい。また、第2メイン画素ブロックMBL2で第2サブ画素ブロックSBL21に含まれる画素P101の平坦化パターン230の第3厚さPW13と、第4サブ画素ブロックSBL22に含まれる画素P1020の平坦化パターン230の第4厚さPW14とが互いに異なる。例えば、画素P1020の平坦化パターン230の第4厚さPW14が、画素P101の平坦化パターン230の第3厚さPW13よりも大きくてもよい。この際、画素P100の平坦化パターン230の第3厚さPW13が、画素P120の平坦化パターン230の第2厚さPW12より厚く(大きく)てもよい。
【0115】
このような平坦化パターン230は、基板110の上面から画素定義膜250の上面までの高さPHが、画素P11、画素120、画素101及び画素P1020ですべて同じであるように画素定義膜250を形成するとき、画素P11の画素定義膜250の開口部251の第1深さD11、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12、画素P101の画素定義膜250の開口部251の第3深さD13及び画素P1020の画素定義膜250の開口部251の第4深さD14が異なるようにし得る。例えば、平坦化パターン230は、画素P1020の画素定義膜250の開口部251の第4深さD14が、画素P101の画素定義膜250の開口部251の第3深さD13よりも浅く(小さく)、画素P101の画素定義膜250の開口部251の第3深さD13が、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12よりも浅く(小さく)、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12が、画素P11の画素定義膜250の開口部251の第1深さD11よりも浅く(小さく)なり得る。
【0116】
画素P11、画素P120、画素P101及び画素P1020で異なる厚さを有する平坦化パターン230は、ハーフトーンマスクを利用したフォトリソグラフィー工程により形成される。いくつかの実施形態で、画素P11、画素P120、画素P101及び画素P1020で異なる厚さを有する平坦化パターン230は、マスクなしで露光量を調整するのに容易なデジタル露光機を利用したフォトリソグラフィー工程により形成され得る。平坦化パターン230は、感光物質、例えばネガティブ型感光物質を含んで形成される。
【0117】
このように、画素P11の画素定義膜250の開口部251の第1深さD11、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12、画素P101の画素定義膜250の開口部251の第3深さD13及び画素P1020の画素定義膜250の開口部251の第4深さD14が異なると、インクを画素定義膜250の開口部251の内部に吐出させて薄膜を形成するとき、画素P11の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積と、画素P120の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積と、画素P101の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積と、画素P1020の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積とが異なり得る。この場合、画素P11の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P120の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P101の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの乾燥速度とが異なり得る。例えば、画素P1020の画素定義膜250の開口部251の第4深さD14が、画素P101画素定義膜250の開口部251の第3深さD13よりも浅く(小さく)、画素P101の画素定義膜250の開口部251の第3深さD13が、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12よりも小さく、画素P120の画素定義膜250の開口部251の第2深さD12が、画素P11の画素定義膜250の開口部251の第1深さD11よりも浅ければ(小さければ)、インクを画素定義膜250の開口部251の内部に吐出させ、薄膜を形成するとき、画素P1020の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積が、画素P101の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積よりも大きく、画素P101の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積が、画素P120の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積よりも大きく、画素P120の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積が、画素P11の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの表面積よりも大きくなり得る。この場合、画素P1020の画素定義膜250の開口部251内部に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P101の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度よりも速く、画素P101の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P120の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度よりも速く、画素P120の画素定義膜250の開口部251の内部に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P11の画素定義膜250の開口部251に吐出されたインクの乾燥速度よりも速くなり得る。
【0118】
これによって、画素P11にインクが吐出されるタイミングと、画素P120にインクが吐出されるタイミングと、画素P101にインクが吐出されるタイミングと、画素P1020にインクが吐出されるタイミングとが異なる場合、画素P11に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P120に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P101に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥の速度とを異なるように調整することによって一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量(実質的にインクに含まれた溶媒の乾燥量)と、画素P120に吐出されたインクの乾燥量と、画素P101に吐出されたインクの乾燥量と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは近似するように調整され得る。前記一定時間は、画素定義膜250の開口部251の内部にインクジェットまたはノズルプリンティング方法を利用して最初にインクを吐出するタイミングから最後のインクを吐出するタイミングを経て、真空の雰囲気で別途の乾燥工程を行う直前までの時間であり得る。例えば、画素P11にインクが吐出されるタイミングが、画素P120にインクが吐出されるタイミングよりも早く、画素P120にインクが吐出されるタイミングが画素P101にインクが吐出されるタイミングよりもは早く、画素P101にインクが吐出されるタイミングが画素P1020にインクが吐出されるタイミングよりも早い場合、画素P1020に吐出されたインクの乾燥の速度を画素P101に吐出されたインクの乾燥速度よりもは速く、画素P101に吐出されたインクの乾燥速度を画素P120に吐出されたインクの乾燥速度よりも速く、画素P120に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P11に吐出されたインクの乾燥速度よりも速いように調整することによって、一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量(実質的にインクに含まれた溶媒の乾燥量)と、画素P120に吐出されたインクの乾燥量と、画素P101に吐出されたインクの量と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは近似するように調整され得る。ここで、別途の乾燥工程の前にインクが乾燥されるのは自然乾燥によるものであり得る。
【0119】
したがって、画素P間にインクが乾燥されて形成される薄膜(例えば、有機層160)の厚さが均一になり、発光特性が均一になり得、これによって発光表示装置200の表示品質が向上できる。
【0120】
一方、
図15では、第1サブ画素ブロックSBL11及び第3画素ブロックSBL21のそれぞれに含まれる画素列グループが10個であり、第2サブ画素ブロックSBL12及び第4画素ブロックSBL22のそれぞれに含まれる画素列グループが10個である場合を示し、
図16及び
図17で平坦化パターン130の高さレベルが4個である場合を説明したが、サブ画素ブロックの個数またはサブ画素ブロックに含まれる画素列グループの個数単位を異なるようにし、平坦化パターンの高さレベルを異なるようにし得る。
【0121】
例えば、同じメイン画素ブロックでサブ画素ブロックの個数が画素列グループの個数と同じである場合、
図18に示すように平坦化パターンの高さレベルが、画素列番号が増加するほど増加するように平坦化パターンが形成される。すなわち、平坦化パターンの高さレベルの個数が画素列グループの個数と同じであり得る。この場合、有機層をインクジェットプリントまたはノズルプリントを利用して形成する場合、有機発光インクの吐出タイミングによる乾燥速度を詳細に調整し得る。ここで、同じメイン画素ブロックで画素列番号が後に行くほど、有機発光インクの吐出タイミングが遅くてもよい。
【0122】
また、同じメイン画素ブロックで複数のサブ画素ブロックのそれぞれに含まれる画素列グループの個数が2個以上である場合、
図19に示すように平坦化パターンの高さレベルが2個以上の画素列グループ単位で画素列番号が増加するほど増加するように平坦化パターンが形成される。この場合、平坦化パターンの形成工程が容易である。ここで、同じメイン画素ブロックで画素列番号が後に行くほど、有機発光インクの吐出タイミングが遅くてもよい。
【0123】
また、同じメイン画素ブロックで複数のサブ画素ブロックのそれぞれに含まれる画素列グループの個数が異なる場合、
図20に示すように不均一の画素列グループ個数単位で画素列番号が増加するほど平坦化パターンの高さレベルが増加するように平坦化パターンが形成される。例えば、第1サブ画素ブロックが第1画素列グループないし第9画素列グループを含み、第2サブ画素ブロックが第10画素行グループないし第16画素列グループを含み、第3サブ画素ブロックが第17画素列グループないし第20画素列グループを含む場合、同じメイン画素ブロックで平坦化パターンの高さレベルが9個の画素列グループ、7個の画素列グループ及び4個の画素列グループ単位で増加するように平坦化パターンが形成される。この場合、平坦化パターンの形成工程を容易にし、かつ同じメインブロックで有機発光インクの乾燥速度の差が大きい画素列グループを含むサブ画素ブロックに対して平坦化パターンの高さレベルを細かく区分するようにし得る。ここで、同じメイン画素ブロックで画素列番号が後に行くほど有機発光インクの吐出タイミングが遅く、同じメイン画素ブロックで有機発光インクの乾燥速度の差が大きい画素列グループを含むサブ画素ブロックは少ない個数の画素列グループを含むサブ画素ブロックであり得る。
【0124】
画素定義膜250は、
図3の画素定義膜150と類似する。ただし、画素定義膜250の開口部251は、画素P11で第1深さD11を有し、画素P120で第1深さD11よりも浅い(小さい)第2深さD12を有し、画素101で第2深さD12よりも浅い(小さい)第3深さD13を有し、画素P1020で第3深さD13よりも浅い(小さい)第4深さD14を有するように形成される。
【0125】
前記のように、本発明の別の実施形態による発光表示装置200は、サブ画素ブロック別に異なる厚さを有する平坦化パターン230を含むことによって、サブ画素ブロック別に画素定義膜250の開口部251の深さを異なるようにし得る。
【0126】
これによって、本発明の別の実施形態による発光表示装置200は、サブ画素ブロック別に画素定義膜250の開口部251に吐出されるインクの表面積を異なるようにすることによって、サブ画素ブロック別にインクの吐出タイミングが異なり、インクの乾燥時間が異なってもインクの乾燥量を同じまたは近似するようにし得る。
【0127】
したがって、本発明の別の実施形態による発光表示装置200は、画素間にインクが乾燥して形成される有機層160の厚さを均一にし、発光特性を均一にすることで、表示品質を向上させる。
【0128】
一方、本発明の別の実施形態で、第1サブ画素ブロックSBL11、第2サブ画素ブロックSBL12、第3サブ画素ブロックSBL21及び第4サブ画素ブロックSBL22を区分する基準は、複数の画素Pで画素定義膜250の開口部251に吐出されるインクの乾燥速度の差を大きく4つのレベルに区分したことによるものであり得、インクの乾燥速度の差を区分するレベルの数に応じてサブ画素ブロックの個数は変わる。
【0129】
本発明の別の実施形態による発光表示装置200の製造方法は、
図7ないし
図14を参照して説明した発光表示装置100の製造方法と類似するため、重複する説明は省略する。
【0130】
次に、本発明のまた別の実施形態による発光表示装置300について説明する。
【0131】
本発明のまた別の実施形態による発光表示装置300は、
図3の発光表示装置100と比較して平坦化パターン330と画素定義膜350のみ異なり、同じ構成を有する。これによって、本発明のまた別の実施形態による発光表示装置300では、平坦化パターン330と画素定義膜350を中心に説明する。
【0132】
図21は本発明のまた別の実施形態による発光表示装置のうち
図2の部分と対応する部分の断面図であり、
図22は
図21の第1電極と画素定義膜の関係を示す断面図であり、
図23は本発明のまた別の実施形態による発光表示装置のうち
図3の部分と対応する部分の断面図であり、
図24は
図23の第1電極と画素定義膜の関係を示す断面図である。
【0133】
図21ないし
図24を参照すると、本発明のまた別の実施形態による発光表示装置300は、基板110、活性層111、下部電極115、ゲート絶縁膜116、ゲート電極117、上部電極118、層間絶縁膜119、ソース電極120、ドレイン電極121、平坦化パターン330、第1電極140、画素定義膜350、有機層160及び第2電極170を含み得る。
【0134】
平坦化パターン330は、
図2及び
図3の平坦化パターン130と類似する。ただし、平坦化パターン230は、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11と第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020すべてにおいて同じ厚さPW3を有する。この場合、平坦化パターン330は、有機物質、ポジティブ型感光物質またはネガティブ型感光物質を含んで形成される。平坦化パターン330は、マスクを利用したフォトリソグラフィー工程またはマスクなしでデジタル露光機を利用したフォトリソグラフィー工程により形成される。
【0135】
画素定義膜350は、
図2及び
図3の画素定義膜150と類似する。ただし、画素定義膜350は、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11で開口部351の内壁が第1電極140と成す第1角(θ1)と、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020で開口部351の内壁が第1電極140と成す第2角(θ2)とが異なるように形成される。例えば、画素P1020で開口部351の内壁が第1電極140と成す第2角(θ2)が画素P11で開口部351の内壁が第1電極140と成す第1角(θ1)よりも大きくてもよい。
【0136】
このような画素定義膜350は、基板110の上面から画素定義膜350の上面までの高さPHが、画素P11と画素P1020ですべて同じであるように画素定義膜350を形成するとき、画素P11の画素定義膜350の開口部351の上部での面積と、画素P1020の画素定義膜350の開口部351の上部での面積とを異なるようにし得る。例えば、画素定義膜350は、基板110の上面から画素定義膜350の上面までの高さPHが、画素P11と画素P1020ですべて同じであるように画素定義膜350を形成するとき、画素P1020の画素定義膜の開口部351の上部の面積が、画素定義膜の開口部351の上部の面積よりも大きくなり得る。
【0137】
画素P11と画素1020で開口部351の上部の面積が異なる画素定義膜350は、マスクを利用したフォトリソグラフィー工程により形成される。いくつかの実施形態で、画素P11と画素1020で開口部351の上部の面積が異なる画素定義膜350は、マスクなしで露光量を調整するのに容易なデジタル露光機を利用したフォトリソグラフィー工程により形成され得る。画素定義膜350は、有機物質、ポジティブ型感光物質またはネガティブ型感光物質を含んで形成される。
【0138】
このように、画素P11の画素定義膜350の開口部351の上部の面積と、画素P1020の画素定義膜350の開口部351の上部の面積とが異なると、インクを画素定義膜350の開口部351の内部に吐出させて薄膜を形成するとき、画素P11の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの表面積と、画素P1020の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの表面積とが異なる。この場合、画素P11の画素定義膜350の開口部351の内部に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの乾燥速度とが異なる。例えば、第2メイン画素ブロックMBL2に含まれる画素P1020の画素定義膜350の開口部151の上部の面積が、第1メイン画素ブロックMBL1に含まれる画素P11の画素定義膜350の開口部351の上部の面積よりも大きければ、インクを画素定義膜350の開口部351の内部に吐出させて薄膜を形成するとき、画素P1020の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの表面積が、画素P11の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの表面積よりも大きくなり得る。この場合、画素P1020の画素定義膜350の開口部351の内部に吐出されたインクの乾燥速度が、画素P11の画素定義膜350の開口部351に吐出されたインクの乾燥速度よりも速くなり得る。
【0139】
これによって、画素P11にインクが吐出されるタイミングと画素P1020にインクが吐出されるタイミングが異なる場合、画素P11に吐出されたインクの乾燥速度と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥の速度とを異なるように調整することによって、一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量(実質的にインクに含まれた溶媒の乾燥量)と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは近似するように調整され得る。前記一定時間は、画素定義膜350の開口部351の内部にインクジェットまたはノズルプリンティング方法を利用して最初にインクを吐出するタイミングから最後のインクを吐出するタイミングを経て真空の雰囲気で別途の乾燥工程を行う直前までの時間であり得る。例えば、画素P11にインクが吐出されるタイミングが、画素P1020にインクが吐出されるタイミングよりも早い場合、画素P1020の乾燥の速度を画素P11に吐出されたインクの乾燥速度よりも速く調整することによって、一定時間のあいだ画素P11に吐出されたインクの乾燥量と、画素P1020に吐出されたインクの乾燥量とが同じまたは近似するように調整され得る。ここで、別途の乾燥工程前にインクが乾燥されるのは自然乾燥によるものであり得る。
【0140】
したがって、画素P間にインクが乾燥されて形成される薄膜(例えば、有機層160)の厚さが均一になり、発光特性が均一になり得、これによって発光表示装置300の表示品質が向上できる。
【0141】
一方、図面に示していないが、画素定義膜350は、第1電極140と画素定義膜350の開口部351の内壁が成す角が、
図4ないし
図6と同じ方式で画素行番号が増加するほど増加するように形成される。
【0142】
前記のように、本発明のまた別の実施形態による発光表示装置300は、メイン画素ブロック別に第1電極140と、開口部351の内壁とが成す角が、異なる画素定義膜350を含むことによって、メイン画素ブロック別に画素定義膜150の開口部351の上部の面積を異なるようにし得る。
【0143】
これによって、本発明のまた別の実施による発光表示装置300は、メイン画素ブロック別に画素定義膜350の開口部351に吐出されるインクの表面積を異なるようにすることによって、メイン画素ブロック別にインクの吐出タイミングが異なり、インクの乾燥時間が異なってもインクの乾燥量を同じまたは近似するようにし得る。
【0144】
したがって、本発明の一実施形態による発光表示装置300は、画素間にインクが乾燥して形成される有機層160の厚さを均一にして発光特性を均一にすることにより、表示品質を向上させる。
【0145】
発明の別の実施形態による発光表示装置300の製造方法は、
図7ないし
図14を参照して説明した発光表示装置100の製造方法と類似する。ただし、平坦化パターン130がすべての画素で同じ厚さを有し、メイン画素ブロック別の画素定義膜350の開口部351の内壁と第1電極140が成す角を異なるようにする点のみ異なる。
【0146】
以上添付した図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明のその技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で別の具体的な形態で実施され得ることを理解できるであろう。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。