特許6609725IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

高い耐食性を付与する鋼材用反応性塗料並びにこれを用いて得られる塗膜及び保護膜に関する。本発明は、より具体的には、鋼材、酸化・腐食による錆層に覆われた鋼材、又は、有機層若しくは無機層に覆われた鋼材(以下、まとめて単に鋼材ということがある)に適用することで、鋼材の耐食性を高めるための塗料並びに塗膜及び保護膜に関する。なお、ここでいう鋼材には、亜鉛、アルミニウム又はそれらを主成分とする合金(以下、めっき金属という)で被覆された鋼材(以下、めっき鋼材という)も含まれる。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかし、特許文献1に開示される表面処理方法では、十分な防食性が得られず、一般の腐食環境には対応できても、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境には対応できなかった。また、リン酸塩皮膜を形成させる前に別の前処理を施す必要があって、処理工程が複雑となっていた。また、同様の表面処理方法に用いる錆安定化補助処理材が多数開発されているが、本質的には低合金鋼の防食機能を補助するものであり、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境には対応できない。 さらに、特許文献2に開示される処理についても、無処理に対する耐食性向上の改善比は大きくても約3倍程度にすぎず、一般的な腐食環境には対応できるといえたとしても、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境において十分な耐食性を付与しているとはいえなかった。 また、このようなジンクリッチペイントは、ショットブラスト処理を施すなどにより得られた清浄な鋼材表面へ適用するものであり、酸化・腐食による錆層に覆われた鋼材に適用して高い防食性を示すものではない。 特許文献3及び特許文献4に開示される被膜と鋼材との界面に形成される酸化物層は高い防食性を示し、一般的な腐食環境には十分対応できるものであったが、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境においては十分対応できるとはいえなかった。 本発明は、事情に鑑みてなされたものであり、鋼材等に対して、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境において、高い耐食性を付与することができる塗料並びにこれを用いて得られる塗膜及び保護膜を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明は、酸化バリウム及び/又は水酸化バリウム、並びに、金属硫酸塩を含む塗料であって、金属硫酸塩の水100gに対する溶解量は5℃において0.5g以上である、塗料を提供する。塗料を塗布した鋼材等は、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境において、塗料成分と鋼材及び腐食環境中の物質とが反応し防食化合物層を形成することにより、高い耐食性を有する。
【発明の効果】
本発明によれば、鋼材等に対して、一般的な腐食環境のみならず、酸性環境又は塩化物を含む厳しい腐食環境においても、高い耐食性を付与することができる塗料並びにこれを用いて得られる塗膜及び保護膜を提供することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の一塗料を用いて得られる被覆鋼材及び耐食性鋼構造体を示す断面図であり、(a)は、鋼材10を示し、(b)は、鋼材10及び鋼材10の表面に塗膜20を有する被覆鋼材100を示し、(c)は、鋼材10と塗膜20との間に防食化合物層30が形成された耐食性鋼構造体200を示す。

【図2】本発明の他の塗料を用いて得られる被覆鋼材及び耐食性鋼構造体を示す断面図であり、(a)は、めっき鋼材14を示し、(b)は、めっき鋼材14及びめっき鋼材14の表面に塗膜20を有する被覆鋼材100を示し、(c)は、めっき鋼材14と塗膜20との間に防食化合物層30が形成された耐食性鋼構造体200を示す。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

10・・・鋼材、12・・・めっき層、14・・・めっき鋼材、20・・・塗膜、30・・・防食化合物層、100・・・被覆鋼材、200・・・耐食性鋼構造体。

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