特許第6609801号(P6609801)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6609801
(24)【登録日】2019年11月8日
(45)【発行日】2019年11月27日
(54)【発明の名称】液晶パネルの駆動方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20191118BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20191118BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20191118BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20191118BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALN20191118BHJP
【FI】
   G09G3/36
   G09G3/20 621E
   G09G3/20 612U
   G09G3/20 641Q
   G09G3/20 641P
   G09G3/20 631V
   G02F1/133 575
   G02F1/1343
   !G02F1/1333
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-522831(P2017-522831)
(86)(22)【出願日】2014年11月12日
(65)【公表番号】特表2017-534079(P2017-534079A)
(43)【公表日】2017年11月16日
(86)【国際出願番号】CN2014090948
(87)【国際公開番号】WO2016070449
(87)【国際公開日】20160512
【審査請求日】2017年6月23日
(31)【優先権主張番号】201410624137.4
(32)【優先日】2014年11月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】康志聰
(72)【発明者】
【氏名】陳黎暄
【審査官】 橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−295160(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/073687(WO,A1)
【文献】 特開2005−121767(JP,A)
【文献】 特開2005−316211(JP,A)
【文献】 特開2005−352483(JP,A)
【文献】 特開2006−209127(JP,A)
【文献】 特開2007−226242(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/123427(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0036718(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G02F 1/133
G02F 1/1343
G09G 3/20
G02F 1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルの駆動方法であって、
前記液晶パネルは、マトリックス状に配列された複数のデータ線と複数の走査線と、マトリックス状に配列された複数の画素、を備え、
前記データ線と前記走査線とが交差する一の交点に対して一つの前記画素が配置され、
前記走査線の方向に並ぶ前記画素を三つずつ組みにして一つの画素ユニットとし、各前記画素ユニットが赤色サブ画素と、緑色サブ画素と、青色サブ画素と、を有しており、
さらに、前記走査線の方向で隣接する前記画素ユニットを二つずつ組みにして一つの表示ユニットとし、前記各表示ユニットが第1画素ユニットと第2画素ユニットからなり、
液晶パネルの駆動方法は、
液晶パネルの青色サブ画素および緑色サブ画素のグレースケール値の設定工程と、
液晶パネルの駆動工程と、からなり、
前記液晶パネルの青色サブ画素および緑色サブ画素のグレースケール値の設定工程は、
前記表示ユニットを単位として青色サブ画素のグレースケール値kが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値BHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBLkと、の組み合わせに分割する手順と、
前記表示ユニットを単位として緑色サブ画素のグレースケール値GGkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGLkと、の組み合わせに分割する手順と、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、を設定する手順と、からなり、
前記表示ユニットを単位として青色サブ画素のグレースケール値GBkが与えられたときに、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBLkと、の組み合わせに分割する手順は、具体的にS101,S102,S103,S104,S105からなり、
S101は、前記青色サブ画素の正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GBk)とグレースケール値GBkの関係曲線GBk−Lv(実)α(GBk)を得る手順であり、
S102は、前記青色サブ画素の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)α(GBk)とグレースケール値GBkの関係曲線GBk−Lv(実)β(GBk)を得る手順であり、
S103は、
(GBk/255)γ=Lv(理)α(GBk)/Lv(実)α(255)
(GBk/255)γ=Lv(理)β(GBk)/Lv(実)β(255)
に基づき計算し、前記青色サブ画素の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GBk)、Lv(理)β(GBk)とグレースケール値GBkとの関係曲線GBk−Lv(理)α(GBk)及びGBk−Lv(理)β(GBk)を得る手順であり、
S104は、前記表示ユニットに必要な青色サブ画素のグレースケール値GBkについて、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に入力するグレースケール値GBHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に入力するグレースケール値GBLkと、を以下の関係式
Δ1k=Lv(理)α(GBk)+Lv(理)α(GBk)−Lv(実)α(GBHk)−Lv(実)α(GBLk)
Δ2k=Lv(理)β(GBk)+Lv(理)β(GBk)−Lv(実)β(GBHk)−Lv(実)β(GBLk)
=Δ1+Δ2
においてyが最小値をとるように、各グレースケール値GBkに対するGBHkとGBLkとの組み合わせ(GBHk、GBLk)を求め、
S105は、前記表示ユニットを単位として与えられる青色サブ画素の各グレースケール値GBkについて、手順S104に基づき、対応する一つのグレースケール値GBHk及びGBLkの組み合わせを得て、前記液晶パネルの青色サブ画素についての表示ルックアップテーブルLUTを新たに設定する手順であり、
前記表示ユニットを単位として緑色サブ画素のグレースケール値GGkが与えられたときに、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGLkと、の組み合わせに分割する手順は、
具体的にS201,S202,S203,S204,S205からなり、
S201は、前記緑色サブ画素の正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)α(GGk)を得る手順であり、
S202は、前記緑色サブ画素の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)α(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)β(GGk)を得る手順であり、
S203は、
(GGk/255)γ=Lv(理)α(GGk)/Lv(実)α(255)
(GGk/255)γ=Lv(理)β(GGk)/Lv(実)β(255)
に基づき計算し、前記緑色サブ画素の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GGk)、Lv(理)β(GGk)とグレースケール値GGkとの関係曲線GGk−Lv(理)α(GGk)及びGGk−Lv(理)β(GGk)を得る手順であり、
S204は、前記表示ユニットに必要な緑色サブ画素のグレースケール値GGkについて、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に入力するグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に入力するグレースケール値GGLkと、を以下の関係式
Δ1k=Lv(理)α(GGk)+Lv(理)α(GGk)−Lv(実)α(GGHk)−Lv(実)α(GGLk)
Δ2k=Lv(理)β(GGk)+Lv(理)β(GGk)−Lv(実)β(GGHk)−Lv(実)β(GGLk)
=Δ1+Δ2
においてyが最小値をとるように、各グレースケール値GGkに対するGGHkとGGLkとの組み合わせ(GGHk、GGLk)を求め、
S205は、前記表示ユニットを単位として与えられる緑色サブ画素の各グレースケール値GGkについて、手順S204に基づき、対応する一つのグレースケール値GGHk及びGGLkの組み合わせを得て、前記液晶パネルの緑色サブ画素についての表示ルックアップテーブルLUTを新たに設定する手順であり、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、を設定する手順では、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の前記赤色サブ画素と前記第2画素ユニット内の前記赤色サブ画素のグレースケール値を前記グレースケール値GRkに設定し、
前記液晶パネルの駆動工程では、
同じ組の前記表示ユニットを同時に表示駆動するものであり、
前記表示ユニットを単位として、青色サブ画素のグレースケール値GBk、緑色サブ画素のグレースケール値GGk、および、赤色サブ画素のグレースケール値GRk、が与えられたとき、
前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素をグレースケール値GRkで表示駆動し、前記青色サブ画素をグレースケール値GBHkで表示駆動し、前記緑色サブ画素をグレースケール値GGHkで表示駆動すると同時に、
前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素をグレースケール値GRkで表示駆動し、前記青色サブ画素をグレースケール値GBLkで表示駆動し、前記緑色サブ画素をグレースケール値GGLkで表示駆動する
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法。
なお、添字のkは序数であり、GBkは青色サブ画素に与えるグレースケール値であって、kが0〜255のとき、GBkは0〜255であり、
Lv(実)α(GBHk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)α(GBLk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GBHk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GBLk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値である。
ただし、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)とはGBHkを共通の引数としているのでGBHkの値が決まれば、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)の値は決まるし、
Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)とはGBLkを共通の引数としているのでGBLkの値が決まれば、Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)の値は決まる。
GGkは緑色サブ画素に与えるグレースケール値であって、kが0〜255のとき、GGkは0〜255であり、
Lv(実)α(GGHk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)α(GGLk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GGHk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GGLk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値である。
ただし、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)とはGGHkを共通の引数としているのでGGHkの値が決まれば、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)の値は決まるし、
Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)とはGGLkを共通の引数としているのでGGLkの値が決まれば、Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)の値は決まる。
また、前記正視角度αは、0°であり、前記斜視角度βは、30〜80°であり、
γ=1.8〜2.4である。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶パネルの駆動方法において、
記正視角度αは、0°であり、
前記斜視角度βは、30〜80°である
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の液晶パネルの駆動方法において、
記斜視角度βは60°である
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の液晶パネルの駆動方法において、
前記液晶パネルは、さらに、ゲートドライバ及びソースドライバを備え、前記ゲートドライバは、複数本の走査線によって前記画素ユニットに走査信号を提供し、前記ソースドライバは、複数本のデータ線によって前記画素ユニットにデータ信号を提供す
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の液晶パネルの駆動方法において、
前記液晶パネルのグレースケールは、
0〜255の256個のグレースケールからなる
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の液晶パネルの駆動方法において、
γ=2.2である
ことを特徴とする液晶パネルの駆動方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ技術に関し、特に、液晶パネルの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
晶ディスプレイは、LCD(Liquid rystal isplay)とも呼ばれ、超薄型の平面ディスプレイ装置、一定数のカラーまたはモノクロ画素からなり、光源または反射板の前方に配置される。液晶ディスプレイは、低消費電力であり、且つ、高画質で、場所をとらず、重さも軽いといった特色を備えているため、いっそう人気を博しており、ディスプレイの主流となっている。液晶ディスプレイはすでに各種電子製品において広く使用されており、例えば、ディスプレイ画面を備えたコンピューター装置や、携帯電話、あるいはデジタルフォトフレームなど、広視野角の技術は、現在液晶ディスプレイの開発の重点の一つになっている。しかしながら、側面または斜めから見る視野角が大き過ぎると、広視野角の液晶ディスプレイは、よくカラーシフト(color hift)現象が発生する。
【0003】
広視野角の液晶ディスプレイに発生するカラーシフト現象の問題に関しては、現在業界内で2D1G技術を用いて改善するようになった。2D1G技術とは、液晶パネルのうち、各画素ユニット(pixel)を面積の異なるメイン画素領域(Mai pixel)及びサブ画素領域(Su pixel)に分け、同じ画素ユニット内のメイン画素領域及びサブ画素領域を異なるデータ線(Data ine)及び同じ走査線(Gate ine)とに接続する技術のことを指す。メイン画素領域及びサブ画素領域に入力する異なるデータ信号(異なるグレースケール)によって、異なる表示輝度及び斜視輝度を作り出し、側面または斜めから見た時に生じるカラーシフトの問題を抑えることができる。ただし、各画素ユニットを、メイン画素領域及びサブ画素領域に分割すると、その入力データ信号のデータ線の数量が元の二倍になり、これにより、液晶パネルの開口率開口率が大幅に減り、透過率に影響するため、液晶パネルの表示品質が下がってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、液晶パネルの駆動方法を変え、従来のRGB三画素液晶パネル内で2D1Gパネルの表示をシミュレーションすることで、側面または斜めから見た時に起こるカラーシフトの問題を抑えることができる液晶パネルの駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の液晶パネルの駆動方法は、
液晶パネルの駆動方法であって、
前記液晶パネルは、マトリックス状に配列された複数のデータ線と複数の走査線と、マトリックス状に配列された複数の画素、を備え、
前記データ線と前記走査線とが交差する一の交点に対して一つの前記画素が配置され、
前記走査線の方向に並ぶ前記画素を三つずつ組みにして一つの画素ユニットとし、各前記画素ユニットが赤色サブ画素と、緑色サブ画素と、青色サブ画素と、を有しており、
さらに、前記走査線の方向で隣接する前記画素ユニットを二つずつ組みにして一つの表示ユニットとし、前記各表示ユニットが第1画素ユニットと第2画素ユニットとからなり、
液晶パネルの駆動方法は、
液晶パネルの青色サブ画素および緑色サブ画素のグレースケール値の設定工程と、
液晶パネルの駆動工程と、からなり、
前記液晶パネルの青色サブ画素および緑色サブ画素のグレースケール値の設定工程は、
前記表示ユニットを単位として青色サブ画素のグレースケール値GBkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBLkと、の組み合わせに分割する手順と、
前記表示ユニットを単位として緑色サブ画素のグレースケール値GGkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGLkと、の組み合わせに分割する手順と、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、を設定する手順と、からなり、
前記表示ユニットを単位として青色サブ画素のグレースケール値GBkが与えられたときに、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に与えるグレースケール値GBLkと、の組み合わせに分割する手順は、具体的にS101,S102,S103,S104,S105からなり、
S101は、前記青色サブ画素の正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GBk)とグレースケール値GBkの関係曲線GBk−Lv(実)α(GBk)を得る手順であり、
S102は、前記青色サブ画素の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)α(GBk)とグレースケール値GBkの関係曲線GBk−Lv(実)β(GBk)を得る手順であり、
S103は、
(GBk/255)γ=Lv(理)α(GBk)/Lv(実)α(255)
(GBk/255)γ=Lv(理)β(GBk)/Lv(実)β(255)
に基づき計算し、前記青色サブ画素の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GBk)、Lv(理)β(GBk)とグレースケール値GBkとの関係曲線GBk−Lv(理)α(GBk)及びGBk−Lv(理)β(GBk)を得る手順であり、
S104は、前記表示ユニットに必要な青色サブ画素のグレースケール値GBkについて、前記第1画素ユニット内の青色サブ画素に入力するグレースケール値GBHkと、前記第2画素ユニット内の青色サブ画素に入力するグレースケール値GBLkと、を以下の関係式
Δ1k=Lv(理)α(GBk)+Lv(理)α(GBk)−Lv(実)α(GBHk)−Lv(実)α(GBLk)
Δ2k=Lv(理)β(GBk)+Lv(理)β(GBk)−Lv(実)β(GBHk)−Lv(実)β(GBLk)
=Δ1+Δ2
においてyが最小値をとるように、各グレースケール値GBkに対するGBHkとGBLkとの組み合わせ(GBHk、GBLk)を求め、
S105は、前記表示ユニットを単位として与えられる青色サブ画素の各グレースケール値GBkについて、手順S104に基づき、対応する一つのグレースケール値GBHk及びGBLkの組み合わせを得て、前記液晶パネルの青色サブ画素についての表示ルックアップテーブルLUTを新たに設定する手順であり、
前記表示ユニットを単位として緑色サブ画素のグレースケール値GGkが与えられたときに、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に与えるグレースケール値GGLkと、の組み合わせに分割する手順は、
具体的にS201,S202,S203,S204,S205からなり、
S201は、前記緑色サブ画素の正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)α(GGk)を得る手順であり、
S202は、前記緑色サブ画素の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)α(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)β(GGk)を得る手順であり、
S203は、
(GGk/255)γ=Lv(理)α(GGk)/Lv(実)α(255)
(GGk/255)γ=Lv(理)β(GGk)/Lv(実)β(255)
に基づき計算し、前記緑色サブ画素の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GGk)、Lv(理)β(GGk)とグレースケール値GGkとの関係曲線GGk−Lv(理)α(GGk)及びGGk−Lv(理)β(GGk)を得る手順であり、
S204は、前記表示ユニットに必要な緑色サブ画素のグレースケール値GGkについて、前記第1画素ユニット内の緑色サブ画素に入力するグレースケール値GGHkと、前記第2画素ユニット内の緑色サブ画素に入力するグレースケール値GGLkと、を以下の関係式
Δ1k=Lv(理)α(GGk)+Lv(理)α(GGk)−Lv(実)α(GGHk)−Lv(実)α(GGLk)
Δ2k=Lv(理)β(GGk)+Lv(理)β(GGk)−Lv(実)β(GGHk)−Lv(実)β(GGLk)
=Δ1+Δ2
においてyが最小値をとるように、各グレースケール値GGkに対するGGHkとGGLkとの組み合わせ(GGHk、GGLk)を求め、
S205は、前記表示ユニットを単位として与えられる緑色サブ画素の各グレースケール値GGkについて、手順S204に基づき、対応する一つのグレースケール値GGHk及びGGLkの組み合わせを得て、前記液晶パネルの緑色サブ画素についての表示ルックアップテーブルLUTを新たに設定する手順であり、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素に与えるグレースケール値GRkと、を設定する手順では、
前記表示ユニットを単位として赤色サブ画素のグレースケール値GRkが与えられたとき、前記第1画素ユニット内の前記赤色サブ画素と前記第2画素ユニット内の前記赤色サブ画素のグレースケール値を前記グレースケール値GRkに設定し、
前記液晶パネルの駆動工程では、
同じ組の前記表示ユニットを同時に表示駆動するものであり、
前記表示ユニットを単位として、青色サブ画素のグレースケール値GBk、緑色サブ画素のグレースケール値GGk、および、赤色サブ画素のグレースケール値GRk、が与えられたとき、
前記第1画素ユニット内の赤色サブ画素をグレースケール値GRkで表示駆動し、前記青色サブ画素をグレースケール値GBHkで表示駆動し、前記緑色サブ画素をグレースケール値GGHkで表示駆動すると同時に、
前記第2画素ユニット内の赤色サブ画素をグレースケール値GRkで表示駆動し、前記青色サブ画素をグレースケール値GBLkで表示駆動し、前記緑色サブ画素をグレースケール値GGLkで表示駆動する
ことを特徴とする。
なお、添字のkは序数であり、GBkは青色サブ画素に与えるグレースケール値であって、kが0〜255のとき、GBkは0〜255であり、
Lv(実)α(GBHk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)α(GBLk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GBHk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GBLk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかか選択される1つの輝度値である。
ただし、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)とはGBHkを共通の引数としているのでGBHkの値が決まれば、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)の値は決まるし、
Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)とはGBLkを共通の引数としているのでGBLkの値が決まれば、Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)の値は決まる。
GGkは緑色サブ画素に与えるグレースケール値であって、kが0〜255のとき、GGkは0〜255であり、
Lv(実)α(GGHk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)α(GGLk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GGHk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値であり、
Lv(実)β(GGLk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの輝度値である。
ただし、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)とはGGHkを共通の引数としているのでGGHkの値が決まれば、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)の値は決まるし、
Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)とはGGLkを共通の引数としているのでGGLkの値が決まれば、Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)の値は決まる。
また、前記正視角度αは、0°であり、前記斜視角度βは、30〜80°であり、
γ=1.8〜2.4である。
【0006】
本発明では、
前記正視角度αは、0°であり、
前記斜視角度βは、30〜80°である
ことが好ましい。
【0007】
本発明では、
前記斜視角度βは60°である
ことが好ましい。
【0008】
本発明では、
前記液晶パネルは、さらに、ゲートドライバ及びソースドライバを備え、前記ゲートドライバは、複数本の走査線によって前記画素ユニットに走査信号を提供し、前記ソースドライバは、複数本のデータ線によって前記画素ユニットにデータ信号を提供する
ことが好ましい。
【0009】
本発明では、
前記液晶パネルのグレースケール値は、
0〜255の256個のグレースケール値からなる
ことが好ましい。
【0010】
本発明では、
前記所定のGamma(γ)曲線では、γ=2.2である
ことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明が提供する液晶パネル及びその駆動方法は、従来のRGB三画素液晶パネル内で、その駆動方法を変えて、2D1Gパネルの表示をシミュレーションすることで、側面または斜めから見た時に起こるカラーキャストの問題を抑えるとともに、液晶パネルの開口率が小さくならず、液晶パネルの表示品質を保障することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例が提供する液晶パネルの構造の概略図である。
図2】本発明の実施例が提供する液晶パネル内の表示ユニットを分割した例示図である。
図3】本発明の実施例が提供する駆動方法において表示ユニットにデータ信号を提供する例示図である。
図4発明の実施例が提供する液晶パネル内の青色サブ画素及び緑色サブ画素の正視角度及び斜視角度における実際の輝度曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の目的、また技術手段及び長所について、以下では、実施例と図を示して、本発明について詳しく説明する。
【0014】
図1を参照する。
従来の液晶パネルは主に、複数の画素ユニット5a、5bを備える表示エリア1と、ゲートドライバ2と、ソースドライバ3と、からなる。
前記ゲートドライバ2は、複数本の走査線によって前記画素ユニット5a、5bに走査信号を提供し、前記ソースドライバ3は、複数本のデータ線によって前記画素ユニット5a、5bにデータ信号を提供する。そのうち、素ユニット5a及び5bは、赤色サブ画素51と、緑色サブ画素52と、青色サブ画素53と、からなる。
【0015】
本実施例は、液晶パネルの駆動方法を変えることで、前記の従来のRGB三画素液晶パネルで、2D1Gパネルの表示をシミュレーションし、側面または斜めから見た場合に起こるカラーシフトの問題を抑えることを目的とする。
【0016】
上記の目的を達成するため、本発明が提供する液晶パネルは、図1及び図2が示すように、まず液晶パネルの表示エリア1を複数の表示ユニット4に分割する。
各表示ユニット4は、隣接する第1画素ユニット5aと、第2画素ユニット5bと、からなる。
ここで、第1画素ユニット5aは、赤色サブ画素51と、緑色サブ画素52Hと、青色サブ画素53Hと、からなる。
第2画素ユニット5bは、赤色サブ画素51と、緑色サブ画素52Lと、青色サブ画素53Lと、からなる。
【0017】
前記液晶パネルを駆動する時、表示ユニット4に必要な青色サブ画素53H、53Lのグレースケール値Bについては、第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53にグレースケール値BHを提供し、前記第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53にグレースケール値BLを提供する。そのうち、グレースケール値BH及びBLの組み合わせにより、前記表示ユニットの青色サブ画素53H、53Lの斜視角度における輝度曲線を、所定のGamma(γ)曲線に近づけることができる。
【0018】
前記表示ユニット4に必要な緑色サブ画素52H、52Lのグレースケール値Gについては、前記第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52にグレースケール値GHを提供し、前記第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52にグレースケール値GLを提供する。
そのうち、グレースケール値GH及びGLの組み合わせによって、前記表示ユニットの緑色サブ画素52H、52Lの斜視角度における輝度曲線を所定のGamma(γ)曲線に近づけることができる。そのうち、Gamma(γ)曲線は、実際の液晶パネルの必要に基づいて確定し、γの値は1.8〜2.4とすることができる。
図3は表示ユニット4にデータ信号を入力した例示図である。図3に示すように、表示ユニット4の二つの画素ユニット5a及び5bにおいて、青色サブ画素53H、53Lのグレースケール値GBH及びBLを新たに設定した時、及び緑色サブ画素52H、52Lのグレースケール値GGH及びGLを新たに設定した時、赤色サブ画素51のデータ信号Rは不変を維持する。
【0019】
のうち、前記正視角度αは0°であり、前記斜視角度βの範囲は3°〜80°である
【0020】
そのうち、図1−3の概略図を参照する。
【0021】
1)グレースケール値Bをグレースケール値BH及びBLの組み合わせに分割する手順は、具体的に、S101、S102、S103、S104、S105からなる。
【0022】
S101は、前記液晶パネルの青色サブ画素53H、53Lの正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GBk)及びグレースケール値GBkの関係曲線k−Lv(実)α(GBk)を得る手順である。
添字のkは序数であって、GBkは青色サブ画素53に与えるグレースケール値である。
例えば、kが0〜255のとき、GBkの値は0〜255である。
青色サブ画素53Hと青色サブ画素53Lとは、表示特性としては同じものであるから、グレースケール値GBkに対応する青色サブ画素53の実際の輝度Lv(実)α(GBk)を得るにあたっては青色サブ画素53Hと青色サブ画素53Lとのうちのいずれか一方を代表させて使用するものとする。
【0023】
S102は、前記液晶パネルの青色サブ画素53の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)β(GBk)及びグレースケール値GBkの関係曲線GBk−Lv(実)β(GBk)を得る手順である。
同じく、添字のkは序数であって、GBkは青色サブ画素53に与えるグレースケール値である。
例えば、kが0〜255のとき、GBkの値は0〜255である。
青色サブ画素53Hと青色サブ画素53Lとは、表示特性としては同じものであるから、グレースケール値GBkに対応する青色サブ画素53の実際の輝度Lv(実)β(GBk)を得るにあたっては青色サブ画素53Hと青色サブ画素53Lとのうちのいずれか一方を代表させて使用するものとする。
【0024】
S103は、
(GBk/255)γ=Lv(理)α(GBk)/Lv(実)α(255)
(GBk/255)γ=Lv(理)β(GBk)/Lv(実)β(255)
に基づいて計算し、
前記液晶パネルの青色サブ画素53の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GBk)、Lv(理)β(GBk)及びグレースケール値GBkとの関係曲線GBk−Lv(理)α(GBk)及びGBk−Lv(理)β(GBk)を得る手順である。
【0025】
104は、前記表示ユニット4に必要な青色サブ画素のグレースケール値対して、第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53に入力するグレースケール値BHと、第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53に入力するグレースケール値BLkと、を以下の関係式で求める手順である。
第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53Hに入力するグレースケール値をGBHkと表わし、第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53Lに入力するグレースケール値をGBLkと表わすとする。
GBHk、GBLkはグレースケール値であって、すなわち、GBHk、GBLkは例えば0〜255のいずれかの値である。
そして、正視角度αにおいて、第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53Hにグレースケール値GBHkを入力したときの青色サブ画素53Hの輝度を輝度Lv(実)α(GBHk)で表わす。
正視角度αにおいて、第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53Lにグレースケール値GBLkを入力したときの青色サブ画素53Lの輝度を輝度Lv(実)α(GBLk)で表わす。
斜視角度βにおいて、第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53Hにグレースケール値GBHkを入力したときの青色サブ画素53Hの輝度を輝度Lv(実)β(GBHk)で表わす。
斜視角度βにおいて、第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53Lにグレースケール値GBLkを入力したときの青色サブ画素53Lの輝度を輝度Lv(実)β(GBLk)で表わす。
そして、表示ユニット4を単位として与えられる青色サブ画素のグレースケール値GBkに対して、青色サブ画素53Hのグレースケール値GBHkと青色サブ画素53Lのグレースケール値GBLkとの組み合わせ(GBHk、GBLk)を求める。
【0026】
ここで、Lv(実)α(GBHk)は{Lv(実)α(0)、Lv(実)α(1)、・・・Lv(実)α(255)}であって、グレースケール値GBHkに対応する青色サブ画素53Hの実際の輝度がLv(実)α(GBHk)ということである。
この表記に従って、例えば、次のように解釈されたい。
Lv(実)α(GBHk)は{Lv(実)α(GBk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)α(GBHk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
同じく、Lv(実)α(GBLk)は{Lv(実)α(GBk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)α(GBLk)は{Lv(実)α(GBk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
Lv(実)β(GBHk)は{Lv(実)β(GBk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)β(GBHk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
同じく、Lv(実)β(GBLk)は{Lv(実)β(GBk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)β(GBLk)は{Lv(実)β(GBk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
【0027】
いま、表示ユニット4を単位として青色サブ画素のグレースケール値GBkが与えられたときに、青色サブ画素53Hのグレースケール値GBHkと青色サブ画素53Lのグレースケール値GBLkとの組み合わせ(GBHk、GBLk)を次の式で設定することにより、正視角度αと斜視角度βにおいて、実際の輝度と理論輝度との差の和が最小になるようにする。
【0028】
Δ1k=Lv(理)α(GBk)+Lv(理)α(GBk)−Lv(実)α(GBHk)−Lv(実)α(GBLk)
Δ2k=Lv(理)β(GBk)+Lv(理)β(GBk)−Lv(実)β(GBHk)−Lv(実)β(GBLk)
=Δ1+Δ2
【0029】
表示ユニット4を単位として与えられた青色サブ画素のグレースケール値GBkに対して、yが最小値となるときの青色サブ画素53Hのグレースケール値GBHkと青色サブ画素53Lのグレースケール値GBLkとの組み合わせ(GBHk、GBLk)を求める。
なお、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)とはGBHkを共通の引数としているのでGBHkの値が決まれば、Lv(実)α(GBHk)とLv(実)β(GBHk)の値は決まる。
同じく、Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)とはGBLkを共通の引数としているのでGBLkの値が決まれば、Lv(実)α(GBLk)とLv(実)β(GBLk)の値は決まる。
【0030】
S105は、前記表示ユニット4の青色サブ画素53の各グレースケール値について、手順S104に基づき、対応する一つのグレースケール値BH及びBLの組み合わせを得て、前記液晶パネル青色サブ画素53についての表示ルックアップテーブル(LOO TABLE、LUT)を、新たに設定する手順である。
【0031】
2)グレースケール値Gを、グレースケール値GH及びGLの組み合わせに分割する手順は、具体的に以下のS201、S202、S203、S204、S205からなる
【0032】
S201は、前記液晶パネルの緑色サブ画素52H、52Lの正視角度αにおける実際の輝度Lv(実)α(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)α(GGk)を得る手順である。
上記と同じく、添字のkは序数であって、GGkは緑色サブ画素52に与えるグレースケール値である。例えば、kが0〜255のとき、GGkの値は0〜255である。緑色サブ画素52Hと緑色サブ画素52Lとは、表示特性としては同じものであるから、グレースケール値GGkに対応する緑色サブ画素52の実際の輝度Lv(実)α(GGk)を得るにあたっては緑色サブ画素52Hと緑色サブ画素52Lとのうちのいずれか一方を代表させて使用するものとする。
【0033】
S202は、前記液晶パネルの緑色サブ画素52の斜視角度βにおける実際の輝度Lv(実)β(GGk)とグレースケール値GGkの関係曲線GGk−Lv(実)β(GGk)を得る手順である。
同じく、添字のkは序数であって、GGkは緑色サブ画素52に与えるグレースケール値である。例えば、kが0〜255のとき、GGkの値は0〜255である。緑色サブ画素52Hと緑色サブ画素52Lとは、表示特性としては同じものであるから、グレースケール値GGkに対応する緑色サブ画素52の実際の輝度Lv(実)β(GGk)を得るにあたっては緑色サブ画素52Hと緑色サブ画素52Lとのうちのいずれか一方を代表させて使用するものとする。
【0034】
S203は、
(GGk/255)γ=Lv(理)α(GGk)/Lv(実)α(255)
(GGk/255)γ=Lv(理)β(GGk)/Lv(実)β(255)
に基づいて計算し、
前記液晶パネルの緑色サブ画素52の正視角度α及び斜視角度βにおける理論上の輝度Lv(理)α(GGk)、Lv(理)β(GGk)とグレースケール値GGkとの関係曲線GGk−Lv(理)α(GGk)及びGGk−Lv(理)β(GGk)を得る手順である。
【0035】
S204は、前記表示ユニット4に必要な緑色サブ画素のグレースケール値対して第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52に入力するグレースケール値GHと、第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52に入力するグレースケール値GLkと、を以下の関係式で求める手順である。
第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52Hに入力するグレースケール値をGGHkと表わし、第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52Lに入力するグレースケール値をGGLkと表わすとする。
GGHk、GGLkはグレースケール値であって、すなわち、GGHk、GGLkは例えば0〜255のいずれかの値である。
そして、正視角度αにおいて、第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52Hにグレースケール値GGHkを入力したときの緑色サブ画素52Hの輝度を輝度Lv(実)α(GGHk)で表わす。
正視角度αにおいて、第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52Lにグレースケール値GGLkを入力したときの緑色サブ画素52Lの輝度を輝度Lv(実)α(GGLk)で表わす。
斜視角度βにおいて、第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52Hにグレースケール値GGHkを入力したときの緑色サブ画素52Hの輝度を輝度Lv(実)β(GGHk)で表わす。
斜視角度βにおいて、第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52Lにグレースケール値GGLkを入力したときの緑色サブ画素52Lの輝度を輝度Lv(実)β(GGLk)で表わす。
そして、表示ユニット4を単位として与えられる緑色サブ画素のグレースケール値GGkに対して、緑色サブ画素52Hのグレースケール値GGHkと緑色サブ画素52Lのグレースケール値GGLkとの組み合わせ(GGHk、GGLk)を求める。
【0036】
ここで、Lv(実)α(GGHk)は{Lv(実)α(0)、Lv(実)α(1)、・・・Lv(実)α(255)}であって、グレースケール値GGHkに対応する緑色サブ画素52Hの実際の輝度がLv(実)α(GGHk)ということである。
この表記に従って、例えば、次のように解釈されたい。
Lv(実)α(GGHk)は{Lv(実)α(GGk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)α(GGHk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
同じく、Lv(実)α(GGLk)は{Lv(実)α(GGk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)α(GGLk)は{Lv(実)α(GGk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
Lv(実)β(GGHk)は{Lv(実)β(GGk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)β(GGHk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
同じく、Lv(実)β(GGLk)は{Lv(実)β(GGk)}と同じであり、すなわち、Lv(実)β(GGLk)は{Lv(実)β(GGk)}のなかから選択される1つの値(輝度値)である。
【0037】
いま、表示ユニット4を単位として緑色サブ画素のグレースケール値GGkが与えられたときに、緑色サブ画素52Hのグレースケール値GGHkと緑色サブ画素52Lのグレースケール値GGLkとの組み合わせ(GGHk、GGLk)を次の式で設定することにより、正視角度αと斜視角度βにおいて、実際の輝度と理論輝度との差の和が最小になるようにする。
【0038】
Δ1k=Lv(理)α(GGk)+Lv(理)α(GGk)−Lv(実)α(GGHk)−Lv(実)α(GGLk)
Δ2k=Lv(理)β(GGk)+Lv(理)β(GGk)−Lv(実)β(GGHk)−Lv(実)β(GGLk)
=Δ1+Δ2
【0039】
表示ユニット4を単位として与えられた緑色サブ画素のグレースケール値GGkに対して、yが最小値となるときの緑色サブ画素52Hのグレースケール値GGHkと緑色サブ画素52Lのグレースケール値GGLkとの組み合わせ(GGHk、GGLk)を求める。
なお、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)とはGGHkを共通の引数としているのでGGHkの値が決まれば、Lv(実)α(GGHk)とLv(実)β(GGHk)の値は決まる。
同じく、Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)とはGGLkを共通の引数としているのでGGLkの値が決まれば、Lv(実)α(GGLk)とLv(実)β(GGLk)の値は決まる。
【0040】
S205は、前記表示ユニット4の緑色サブ画素52の各グレースケール値について、手順S204に基づき、対応する一つのグレースケール値GH及びGLの組み合わせを得て、前記液晶パネル緑色サブ画素52についての表示ルックアップテーブルLUTを、新たに設定する手順である。
【0041】
以下では、所定のGamma(γ)曲線においてγ=2.2、正視角度α=0°、斜視角度β=60°を具体的な例とし、グレースケール値をグレースケール値BH及びBLの組み合わせに分割し、また、グレースケール値をグレースケール値GH及びGLの組み合わせに分割する具体的な工程について詳しく説明する。
【0042】
まず、前記液晶パネルの青色サブ画素53及び緑色サブ画素52の正視角度α=0°における実際の輝度及びグレースケールの関係曲線GBk−Lv(実)0(GBk)、GGk−Lv(実)0(GGk)と、斜視角度β=60°における実際の輝度及びグレースケールの関係曲線GBk−Lv(実)60(GBk)、GGk−Lv(実)60(GGk)を得る。
図4の関係曲線図が示す通りである。そのうち前記液晶パネルのグレースケールは、0〜255の256個のグレースケールからなる。
【0043】
それから、
(GBk/255)γ=Lv(理)0(GBk)/Lv(実)0(255)
(GBk/255)γ=Lv(理)60(GBk)/Lv(実)60(255)
に基づいて計算し、
液晶パネルの青色サブ画素53の正視角度α=0°及び斜視角度β=60°における理論上の輝度及びグレースケールの関係曲線GBk−Lv(理)0(GBk)及びGBk−Lv(理)60(GBk)を得る。
そのうち、前記式において、
正視角度α=0°の時、Lv(実)0(255)は、前記曲線GBk−Lv(実)0(GBk)内k=255に対応する輝度値をとり、
斜視角度β=60°時、Lv(実)60(255)は、前記曲線GBk−Lv(実)60(GBk)内GBk=255に対応する輝度値をとる。
【0044】
また、
(GGk/255)γ=Lv(理)0(GGk)/Lv(実)0(255)
(GGk/255)γ=Lv(理)60(GGk)/Lv(実)60(255)
に基づいて計算し、液晶パネルの緑色サブ画素52の正視角度α=0°及び斜視角度β=60°における理論上の輝度及びグレースケールの関係曲線GGk−Lv(理)0(GGk)及びGGk−Lv(理)60(GGk)を得る。
そのうち、前記式において、
正視角度α=0°の時、Lv(実)0(255)は、前記曲線GGk−Lv(実)0(GGk)内k=255に対応する輝度値をとり、
斜視角度β=60°の時、Lv(実)60(255)は、前記曲線GGk−Lv(実)60(GGk)内のG0=255に対応する輝度値をとる。
【0045】
らに詳しく説明する。
(1)表示ユニット4の単位で青色サブ画素53のグレースケール値(すなわち、本来第1画素ユニット5a及び第2画素ユニット5bに入力する必要がある青色サブ画素53のグレースケールをいずれもとする)に対し、第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53に入力するグレースケール値BHと、第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53に入力するグレースケール値BLは、以下の関係式を満たす。
【0046】
Δ1k=Lv(理)0(GBk)+Lv(理)0(GBk)−Lv(実)0(GBHk)−Lv(実)0(GBLk)
Δ2k=Lv(理)60(GBk)+Lv(理)60(GBk)−Lv(実)60(GBHk)−Lv(実)60(GBLk)
=Δ1+Δ2
【0047】
表示ユニット4の単位で青色サブ画素53のグレースケール値kを与えたとき、理論上の輝度曲線GBk−Lv(理)0(GBk)及びGBk−Lv(理)60(GBk)から、Lv(理)0(GBk)及びLv(理)60(GBk)のとる値が求められ、実際の輝度曲線GBk−Lv(実)0(GBk)かLv(実)0(GBHk)及びLv(実)0(GBLk)が求められ、実際の輝度曲線GBk−Lv(実)60(GBk)かLv(実)60(GBHk)及びLv(実)60(GBLk)が求められ、前記関係式内のyの取る値が最小になるとき、対応するグレースケール値BH及びBLが得られる。
【0048】
2)表示ユニット4の単位で緑色サブ画素52のグレースケール値GGk(すなわち、本来第1画素ユニット5a及び第2画素ユニット5bに入力する必要がある緑色サブ画素52のグレースケールをいずれもGGkとする)に対し、第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52Hに入力するグレースケール値GGHkと、第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52Lに入力するグレースケール値GGLkは、以下の関係式を満たす。
【0049】
Δ1k=Lv(理)0(GGk)+Lv(理)0(GGk)−Lv(実)0(GGHk)−Lv(実)0(GGLk)
Δ2k=Lv(理)60(GGk)+Lv(理)60(GGk)−Lv(実)60(GGHk)−Lv(実)60(GGLk)
=Δ1+Δ2
【0050】
表示ユニット4の単位で緑色サブ画素52のグレースケール値GGkを与えたとき、理論上の輝度曲線GGk−Lv(理)0(GGk)及びGGk−Lv(理)60(GGk)から、Lv(理)0(GGk)及びLv(理)60(GGk)のとる値が求められ、実際の輝度曲線GGk−Lv(実)0(GGk)かLv(実)0(GGHk)及びLv(実)0(GGLk)が求められ、実際の輝度曲線GGk−Lv(実)60(GGk)かLv(実)60(GGHk)及びLv(実)60(GGLk)が求められ、前記関係式内のの取る値が最小になるとき、対応するグレースケール値GGHk及びGGLkが得られる。
【0051】
最後に、前記表示ユニット4に必要な青色サブ画素53の各グレースケール値について、前記の計算方式に基づいて、対応する一つのBH及びBLの組み合わせを得るとともに、前記液晶パネル青色サブ画素53についての表示ルックアップテーブル(LOOK ABLE、LUT)を、新たに設定する。また、前記表示ユニット4に必要な緑色サブ画素52の各グレースケール値について、前記の計算方式に基づいて、対応する一つのGH及びGLの組み合わせを得るとともに、前記液晶パネルの緑色サブ画素52の表示ルックアップテーブル(LOO UP ABLE、LUT)を、新たに設定する。液晶パネルが駆動していて、画面を表示している時、表示ユニット4に必要な青色サブ画素53のグレースケール値がGkのとき、前記表示ルックアップテーブル内から、前記第1画素ユニット5a内の青色サブ画素53にグレースケール値BHを提供するとともに、前記第2画素ユニット5b内の青色サブ画素53にグレースケール値BLを提供する。表示ユニット4に必要な緑色サブ画素52のグレースケール値がGとき、前記表示ルックアップテーブル内から第1画素ユニット5a内の緑色サブ画素52にグレースケール値GHを提供するとともに、前記第2画素ユニット5b内の緑色サブ画素52にグレースケール値GLを提供する
【0052】
上記に記載の実施例による液晶パネル及びその駆動方法は、まず従来の液晶パネルを表示ユニットに分割する。
各表示ユニットは、二つの隣接する画素ユニットからなる。表示ユニットに必要な青色サブ画素のグレースケール値については、そのうちの一つの画素ユニット内の青色サブ画素にグレースケール値BHを提供するとともに、もう一つの画素ユニット内の青色サブ画素にグレースケール値BLを提供する。また、表示ユニットに必要な緑色サブ画素のグレースケール値については、そのうちの一つの画素ユニット内の緑色サブ画素にグレースケール値GHを提供するとともに、もう一つの画素ユニット内の緑色サブ画素にグレースケール値GLを提供する。以上の方法によって、2D1Gパネルの表示効果が得られ、側面または斜めから見た時に起こるカラーシフト問題を抑えるとともに、液晶パネルの開口率が小さくならず、液晶パネルの表示品質を保障することができる。
【0053】
本発明の保護範囲は決して前記の具体的な実施方式に限られるものではなく、本領域の技術者は、本発明に対して、本発明の精神と範囲を逸脱しない範囲において、各種の変更と修正ができる。
したがって、本発明の変更と修正は、本発明の権利請求及びそれと同じような技術の範囲内に属するとともに、本発明もそれら変更と修正のうちに含まれるものとする。
【符号の説明】
【0054】
1 表示領域
2 ゲートドライバ
3 ソースドライバ
4 表示ユニット
5a 第1画素ユニット
5b 第2画素ユニット
51 赤色サブ画素
52 緑色サブ画素
53 青色サブ画素
図1
図2
図3
図4