(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。
【0034】
(実施形態1)
<生体情報測定装置の全体構成例>
図1(a)、
図1(b)、
図2に、実施形態1に係る生体情報測定装置(生体情報検出装置)の概略の外観図を示す。
図1(a)は、生体情報測定装置を正面方向側から見た図であり、
図1(b)は、
図1(a)における斜め上方向側から見た図であり、
図2は側面方向側から見た図である。なお、本実施形態の生体情報測定装置は
図1(a)、
図1(b)、および
図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。
【0035】
図1(a)、
図1(b)、および
図2に示すように本実施形態の生体情報測定装置1はバンド部10とケース部30とを有している。ケース部30はバンド部10に取り付けられている。バンド部10は装着者(以下、ユーザーともいう)の手首に巻き付けて生体情報測定装置1を装着するためのものである。バンド部10はバンド穴12、バックル部14を有している。バックル部14はバンド挿入部15と突起部16を有している。ユーザーは、バンド部10の一端側を、バックル部14のバンド挿入部15に挿入し、バンド部10のバンド穴12にバックル部14の突起部16を挿入することで、生体情報測定装置1を手首に装着する。
【0036】
ケース部30は、生体情報測定装置1の本体部に相当するものである。ケース部30の内部には、センサー部40、制御部200(
図4参照)等の生体情報測定装置1の種々の構成部品、および電力を蓄積する二次電池が備えられている。即ち、ケース部30は、これらの構成部品を収納する筐体である。このケース部30は、例えば手首と反対側に位置するトップケース34と、手首側に位置するボトムケース36を有する。ケース部30のトップケース側には表示部260が設けられている。なおケース部30は、トップケース34とボトムケース36に分離される態様のものでなくてもよい。
【0037】
表示部260は、時刻、測定された生体情報、生体情報測定装置1を間欠動作させるための設定情報など、各種情報を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイや電子ペーパーディスプレイなどで構成できる。特に、有機ELディスプレイ、電子ペーパーディスプレイで構成した場合には、省電力で駆動するため、より長時間測定が可能になる。
また、表示部260は、タッチパネル式の入力手段を備えている。表示部260に表示された情報を例えばタップ(tap)する等の入力操作を行うことで、その情報が選択入力される。タッチパネルは、静電容量方式や抵抗膜方式などで構成できる。このタッチパネル(表示部260)は、後述する受光部140および発光部150の少なくとも一方を間欠動作させるか否かを設定させる際の入力手段としても使用される。
【0038】
図2に示すようにケース部30には端子部35が設けられている。生体情報測定装置1を図示しないクレードルに装着すると、クレードルの端子部とケース部30の端子部35とが電気的に接続される。これによりケース部30に設けられる二次電池(バッテリー)の充電が可能になる。
【0039】
図3は生体情報測定装置1の装着及び端末装置420との通信についての概略を示す説明図である。
図3に示すように被検体であるユーザーは手首410に生体情報測定装置1を時計のように装着する。
図2に示すように、ケース部30の被検体側の面にはセンサー部40の発光および受光面が設けられている。従って、生体情報測定装置1が装着されると、センサー部40の凸部52が手首410の皮膚表面に接触して押圧を与え、その状態でセンサー部40の発光部150が光を発光し、受光部140が反射光を受光することで、脈波等の生体情報が検出される。
【0040】
生体情報測定装置1と端末装置420は通信接続されて、データのやり取りが可能になっている。端末装置420は、例えばスマートフォン、フィーチャーフォン等の携帯通信端末である。或いは端末装置420は、タブレット型コンピューター等の情報処理端末であってもよい。生体情報測定装置1と端末装置420の通信接続としては、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))等の近距離無線通信を採用できる。また、Ethernet(登録商標)等の有線通信で接続させてもよい。
【0041】
腕時計型の生体情報測定装置1に備えられている表示部260の表示エリアは狭く、そこに表示可能な情報量も限られる。このように生体情報測定装置1と端末装置420が通信接続されることで、端末装置420の表示部430(LCD等)に、脈拍数や消費カロリーなどの詳細な情報や、蓄積された生体情報をグラフ化したデータなどが表示できる。逆に、端末装置420においてメール等を受信した場合には、その情報を端末装置420から生体情報測定装置1に転送させることもできる。なお脈拍数や消費カロリーなどの情報の演算処理は、生体情報測定装置1において実行してもよいし、その少なくとも一部を端末装置420において実行してもよい。
【0042】
図4は、生体情報測定装置の機能ブロック図である。
図4に示すように生体情報測定装置1は、センサー部40、体動センサー部170、振動発生部180、制御部200、記憶部240、通信部250、アンテナ252、表示部260を含んでいる。
【0043】
センサー部40は、脈波等の生体情報を検出するものであり、受光部140、発光部150を含んでいる。これらの受光部140、発光部150等により脈波センサー(光電センサー)が実現される。センサー部40は、脈波センサーにより検出された信号を、脈波検出信号として出力する。
【0044】
体動センサー部170は、種々のセンサーのセンサー情報に基づいて、体動に応じて変化する信号である体動検出信号を出力する。体動センサー部170は、体動センサーとして例えば加速度センサー172を含んでいる。なお、体動センサー部170は、体動センサーとして圧力センサーやジャイロセンサーなどを有していてもよい。
【0045】
制御部200は、例えば記憶部240をワーク領域として、各種の信号処理や制御処理を行うものであり、例えばCPU等のプロセッサー或いはASICなどの論理回路により実現できる。制御部200は、信号処理部210と、拍動情報演算部220と、報知制御部230とを含んでいる。
【0046】
信号処理部210は各種の信号処理(フィルター処理等)を行うものであり、例えば、センサー部40からの脈波検出信号や体動センサー部170からの体動検出信号などに対して信号処理を行う。例えば信号処理部210は体動ノイズ低減部212を含んでいる。体動ノイズ低減部212は、体動センサー部170からの体動検出信号に基づいて、脈波検出信号から、体動に起因したノイズである体動ノイズを低減(除去)する処理を行う。具体的には、適応フィルターなどを用いたノイズ低減処理を行う。
【0047】
拍動情報演算部220は、信号処理部210からの信号等に基づいて、拍動情報の演算処理を行う。拍動情報は例えば脈拍数などの情報である。具体的には、拍動情報演算部220は、体動ノイズ低減部212でのノイズ低減処理後の脈波検出信号に対してFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)等の周波数解析処理を行って、スペクトルを求め、求めたスペクトルにおいて代表的な周波数を心拍の周波数とする処理を行う。求めた周波数を60倍にした値が、一般的に用いられる脈拍数(心拍数)となる。なお、拍動情報は脈拍数そのものには限定されず、例えば脈拍数を表す他の種々の情報(例えば心拍の周波数や周期等)であってもよい。また、拍動の状態を表す情報であってもよく、例えば血液量そのものを表す値を拍動情報としてもよい。
【0048】
報知制御部230は表示部260を制御する。表示部260は、報知制御部230の制御により、ユーザーに各種の情報を表示する。また報知制御部230は振動発生部180の制御を行う。振動発生部180は、振動により各種の情報をユーザーに報知するものである。振動発生部180は例えば振動モーター(バイブレーター)により実現できる。振動モーターは、例えば、偏心した錘を回転させることで振動を発生する。具体的には駆動軸(ローター軸)の両端に偏心した錘を取り付けてモーター自体が揺れるようにする。振動発生部180の振動は報知制御部230により制御される。なお振動発生部180はこのような振動モーターには限定されず、種々の変形実施が可能である。例えばピエゾ素子などにより振動発生部180を実現してもよい。
【0049】
振動発生部180による振動により、例えば電源オン時のスタートアップの報知、初回の脈波検出の成功の報知、脈波が検出できない状態が一定時間続いた時の警告、脂肪燃焼ゾーンの移動時の報知、電池電圧低下時の警告、起床アラームの通知、或いはスマートフォン等の端末装置からのメールや電話等の通知などが可能になる。なお、これらの情報の伝達は、表示部260に表示してもよいし、振動発生部180、表示部260の両者を用いてもよい。
【0050】
通信部250は、
図3で説明したように外部の端末装置420との通信処理を行う。例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))などの規格にしたがった無線通信の処理を行う。具体的には通信部250は、アンテナ252からの信号の受信処理や、アンテナ252への信号の送信処理を行う。この通信部250の機能は通信用のプロセッサー或いはASICなどの論理回路により実現できる。
【0051】
記憶部240は、生体情報の測定結果、各種テーブル等の格納や制御部200のプログラム、作業領域等を確保するためのものであり、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)などの記憶素子を有する。
【0052】
<センサー部の構成例>
次に、センサー部40の構成例について説明する。
図5は、センサー部40の詳細な構成例を示す正断面図である。
【0053】
センサー部40は、
図5に示すように、基板160と、発光部150と、受光部140と、遮光用部材70と、絞り部80(80a,80b)とを有する光検出ユニットと、他の部材とから構成されている。他の部材とは、透光部材50により実現される凸部52、溝部54、凹部56、押圧抑制部58等である。
【0054】
受光部140と発光部150とは、所定の間隔を有して基板160(センサー基板)に実装されている。発光部150に駆動電力が供給されると発光部150は、被検体に対して光を射出し、受光部140に駆動電力が供給されると受光部140は、被検体からの光(反射光、透過光等)を受光する。例えば発光部150が光を射出し、その光が被検体(例えば血管)により反射されると、受光部140が、その反射光を受光して検出する。発光部150は、例えばLED等の発光素子により実現できる。受光部140は、例えば、フォトダイオード等の受光素子や、半導体の基板に形成されたPN接合のダイオード素子などにより実現できる。この場合に、受光角度を絞るための角度制限フィルターや受光素子に入射する光の波長を制限する波長制限フィルター(光学フィルター膜)を、このダイオード素子上に形成してもよい。
【0055】
なお、発光部150に設けられるドーム型レンズ151(広義には集光レンズ)は、発光部150に樹脂封止(光透過樹脂で封止)されるLEDチップ(広義には発光素子チップ)からの光を集光するためのレンズである。即ち、表面実装型の発光部150では、LEDチップがドーム型レンズ151の下方に配置されており、LEDチップからの光は、ドーム型レンズ151により集光されて被検体に射出される。これにより光検出ユニットの光学的な効率を向上できる。
【0056】
生体情報測定装置1として、脈拍計を例にとると、発光部150からの光は、対象物である被検体の内部を進み、表皮、真皮及び皮下組織等で拡散、または散乱する。その後、この光は、血管(被検出部位)に到達し、反射される。この際に、光の一部は血管により吸収される。そして、脈拍の影響により血管での光の吸収率が変化し、反射光の光量も変化するため、受光部140がこの反射光を受光して、その光量の変化を検出することで、生体情報である脈拍数等を検出できるようになる。
【0057】
受光部140と発光部150との間には、遮光部としての遮光用部材70(遮光壁100)が設けられている。この遮光用部材70(遮光壁100)は、例えば発光部150からの光(直接光等)が受光部140に直接入射されるのを遮光する。そして、この遮光用部材70(遮光壁100)は、例えば板金加工により形成することができる。なお、遮光用部材70(遮光壁100)は、他にも金属材料以外の材料として、ゴム等の樹脂(天然樹脂及び合成樹脂を含む)があげられる。
【0058】
遮光部としての遮光用部材70は、光の遮光を行うための部材である。本実施形態では、遮光用部材70は、受光部140と発光部150との間に遮光壁100として設けられ、受光部140を遮光している。なお、遮光用部材70は受光部140の一部を覆うように設けられ、受光部140への入射光を遮光する構成であってもよい。このような遮光用部材70(遮光壁100)により、発光部150からの光(直接光)が受光部140に入射されるのを抑制しながら検出性能を向上できる。
【0059】
また、遮光部としての遮光用部材70(遮光壁100)の少なくとも受光部140の面には、反射抑制加工を行うことが望ましい。例えば遮光用部材70の表面(内側面等)の色を、黒色等の所定色にして、光の乱反射を防ぐようにする。或いは、遮光用部材70の表面をモスアイ構造にしてもよい。例えば数十〜数百nm周期の凹凸構造を表面に形成して、反射防止構造とする。このような反射抑制加工をすれば、例えば遮光用部材70の表面での反射光が迷光となって、検出信号のノイズ成分となってしまう事態を効果的に抑制できる。
【0060】
受光部140、発光部150、および遮光部としての遮光用部材70(遮光壁100)は、基板160に実装される。基板160は、例えばリジッド基板である。基板160には、受光部140の信号・電源の端子(図示せず)と接続するための端子(図示せず)や、外部のメイン基板との間で信号・電源を接続するための端子(図示せず)が設けられている。例えば受光部140の端子と基板160の端子とは、ワイヤボンディング等により接続される。
【0061】
また、センサー部40には絞り部80(80a,80b)が設けられている。絞り部80は、被検体とセンサー部40の間の光路において、被検体からの光を絞ったり、発光部150からの光を絞ったりする。
図5では、絞り部80は、透光部材50と発光部150の間に設けられている。但し、絞り部80を透光部材50と被検体との間や透光部材50内に設けてもよい。
【0062】
透光部材50は、生体情報測定装置の被検体に接触する側の面に設けられ、被検体からの光を透過する。また透光部材50は、被検体の生体情報の測定時に、被検体に接触する。例えば透光部材50の凸部52(検出窓)が被検体に接触する。なお凸部52の表面形状は、曲面形状(球面形状)であることが望ましいが、これに限定されるものではなく、種々の形状を採用できる。また、透光部材50は、被検体からの光の波長を透過することができるものであればよく、透明な材料を用いてもよいし、有色の材料を用いてもよい。
【0063】
透光部材50の凸部52の周囲には、押圧変動等を抑制するための溝部54が設けられている。また、透光部材50において凸部52が設けられる側の面を第1の面とした場合に、透光部材50は、その第1の面の裏側の第2の面において凸部52に対応する位置に、凹部56を有している。この凹部56のスペースに、受光部140、発光部150、遮光用部材70、絞り部80が設けられている。
【0064】
また生体情報測定装置の被検体側の面には、凸部52が被検体(手首の肌)に与える押圧を抑制する押圧抑制部58が設けられている。
図5では押圧抑制部58は、透光部材50の凸部52を囲むように設けられている。そして、凸部52は、押圧抑制部(押圧抑制面)58よりも被検体側に突出している。
【0065】
このような凸部52を設けることで、例えば静脈消失点を超えるための初期押圧を被検体に対して与えることが可能になる。また、凸部52が被検体に与える押圧を抑制するための押圧抑制部58を設けることで、生体情報測定装置により生体情報の測定を行う使用範囲において、押圧変動を最小限に抑えることが可能になり、ノイズ成分等の低減を図れる。また、凸部52が押圧抑制部58から突出していれば、凸部52が被検体に接触して初期押圧を与えた後に、押圧抑制部58が被検体に接触して、凸部52が被検体に与える押圧を抑制できるようになる。ここで静脈消失点とは、被検体に凸部52を接触させ押圧を次第に強くした時に、脈波信号に重畳された静脈に起因する信号が消失、または脈波測定に影響しない程度に小さくなる点のことである。
【0066】
次に、受光部および発光部の少なくとも一方を間欠動作させるか否かを決定させる方法について
図6を用いて説明する。
図6は、生体情報測定装置を間欠動作させるか否かを設定させるフローチャートである。
【0067】
まず、ステップS101では、生体情報測定装置1は、使用時間を受信する。具体的には、ユーザーが入力手段を用いて使用時間を入力し、生体情報測定装置1の制御部200はその入力信号を受信する。使用時間は、例えば、生体情報測定装置1の二次電池を充電させるまでの時間や、ユーザーが測定を続けたい時間などである。使用時間は、例えばタッチパネル(表示部260)をユーザーがタップやスワイプ(swipe)などの予め決められた操作をすることにより入力される。
【0068】
次のステップS102では、生体情報測定装置1は、電池情報を参照する。電池情報としては、二次電池の充電量、電池残量、消費電池量がある。生体情報測定装置1の制御部200は、記憶部240に格納されている二次電池の充電量、電池残量、消費電池量のうちの少なくとも一つを参照する。
【0069】
ステップS103では、生体情報測定装置1は、間欠動作させるか否かを決定する。制御部200は、電池情報に基づき連続動作させた時の動作可能時間を算出し、入力された使用時間と算出された動作可能時間とを比較し、間欠動作させる必要があるか否かを判断する。使用時間>動作可能時間の場合は、間欠動作の必要あり(S103:Yes)と判断しステップS104へ進む。使用時間<動作可能時間の場合は、間欠動作の必要なし(S103:No)と判断しステップS108へ進み、生体情報測定装置1は受光部140のフォトダイオードなどの受光素子と発光部150のLEDなどの発光素子とに駆動電力を連続供給し連続測定(連続動作)を続ける。ステップS109では、制御部200はステップS108で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。その後、生体情報測定装置1は、ステップS108の連続動作とステップS109の生体情報の報知とを繰り返し行う。
【0070】
ステップS104では、生体情報測定装置1は、停止時間の算出を行う。制御部200は、間欠動作させることにより使用時間<動作可能時間となる条件を算出する。詳しくは、間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。測定時間は1回の脈波の測定に要する最小時間が予め決められているので、制御部200は電池情報と測定時間とに基づき停止時間をパラメーターとして使用時間<動作可能時間となる停止時間を算出する。
【0071】
ステップS105では、生体情報測定装置1は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。制御部200は、停止時間および測定時間の少なくとも一方を設定する。本実施形態では、制御部200は、測定時間を予め決められた最小時間に設定し、停止時間をステップS104で算出された時間に設定する。
【0072】
ステップS106では、生体情報測定装置1は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200(
図4参照)が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。
【0073】
ステップS107では、生体情報測定装置1は、測定結果を報知する。制御部200はステップS106で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。その後、生体情報測定装置1は、ステップS106の間欠動作とステップS107の測定結果の報知を繰り返す。
【0074】
以上のステップを経て、生体情報測定装置1は、ユーザーによって入力された使用時間と、二次電池の充電量、電池残量、消費電池量のうちの少なくとも一つの情報と、に基づいて受光部140および発光部150の少なくとも一方を間欠動作させるか否かを決定する。間欠動作が必要と判断された場合には、停止時間および測定時間の少なくとも一方が設定され、生体情報測定装置1が間欠動作を行うことにより、生体情報測定装置1の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置1の動作可能時間は、ユーザーの都合による必要な使用時間まで長時間化される。
なお、本実施形態では、受光部140および発光部150の両方の駆動電力を遮断するものと説明したが、受光部140および発光部150の少なくとも一方の駆動電力を遮断させる構成であっても消費電力を低減させる効果がある。
【0075】
次に、生体情報測定装置1が間欠動作に設定されている状態において、表示部260に表示される表示内容について説明する。
図7(a)は測定時間に表示される報知画面であり、
図7(b)は停止時間に表示される報知画面である。
図7(a),(b)に示すように、表示部260に表示される報知画面263,264は、計測された脈拍数(例えば「63」)を示す脈拍表示271、電池マーク272、動作可能時間表示273、設定内容表示274を含んでいる。脈拍表示271は、計測された脈拍数(例えば「63」)を報知し報知画面263,264の中央に設けられている。
【0076】
電池マーク272は、二次電池の残量を示し、例えば、報知画面263,264の右上に設けられている。動作可能時間表示273は、生体情報測定装置1を動作させることが可能な動作可能時間(例えば「8H」)を示す。例えば、動作可能時間表示273と電池マーク272とを組み合わせて表示することで「8H」が動作可能時間を示すことを直感的に伝えることができる。また、報知画面263,264には、常に動作可能時間が表示されているので、ユーザーは二次電池への充電忘れなどにより継続的な生体情報の記録が途絶えることを防ぐことができる。
【0077】
生体情報測定装置1の制御部200は、連続動作から間欠動作に切り替わったことを表示部260に報知する。設定内容表示274は、設定された間欠動作の内容を示し、例えば、報知画面263,264の下部に設けられている。間欠動作の内容は、測定時間と停止時間とで表すことができる。例えば、本実施形態では測定時間/停止時間(例えば、「3sec / 5sec」)で報知する。これと同時に、振動発生部180を駆動させて、ユーザーに振動で報知してもよい。これにより、ユーザーは生体情報測定装置1が間欠動作に切り替わったこと、および間欠動作の内容を常に把握することができ、現在の行動(例えば、ランニング中など)において、設定内容が適切か否かを判断することができる。
【0078】
図7(a)に示すように、表示部260に表示される報知画面263は、測定中表示275を含んでいる。測定中表示275は、測定時間中において、生体情報の測定を行っている測定時間中であることを示し、例えば「測定中」などの文字を表示する。これにより、ユーザーは間欠動作中の生体情報測定装置1が測定している時を認知することができる。なお、測定中表示275に示されている「測定中」の文字表示は一例であり、記号や絵文字で表示させてもよい。
【0079】
図7(b)に示すように、表示部260に表示される報知画面264は、停止中表示276を含んでいる。停止中表示276は、停止時間中において、生体情報の測定が開始されるまでの時間を報知する。本実施形態では、カウントダウン形式で表示される。これにより、ユーザーは突発的な体動などによって異常値が測定されることを防ぐことができる。また、本実施形態では、測定中表示275と停止中表示276とは、同じ位置に表示されている。これにより、ユーザーは、間欠動作において生体情報測定装置1が測定時間中なのか停止時間中なのかを容易に把握することができる。
【0080】
なお、本実施形態では、制御部200は測定時間を予め決められた最小時間に固定し、停止時間をパラメーターとして使用時間<動作可能時間となる停止時間を算出するものと説明したが、測定時間と停止時間との両方をパラメーターとして使用時間<動作可能時間となる条件を求めて間欠動作させてもよい。
また、本実施形態では、入力操作はタッチパネル(表示部260)をタップ、スワイプで入力するものと説明したが、これに限定するものではない。ロングタップ(long tap)、フリック(flick)などの操作で入力させてもよい。
また、表示部260に報知される脈拍表示271、電池マーク272、動作可能時間表示273、設定内容表示274、測定中表示275、停止中表示276の表示形式や表示場所は一例であり、これに限定するものではない。
【0081】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置1によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置1の制御部200は、ユーザーの都合によって入力された使用時間と、記憶部240に格納されている二次電池の充電量、電池残量、消費電池量のうちの少なくとも一つの情報と、に基づいて受光部140および発光部150の少なくとも一方を間欠動作させるか否かを決定する。そして、生体情報測定装置1は、停止時間および測定時間の少なくとも一方を設定して間欠動作を行う。これにより、生体情報測定装置1の消費電力が低減される。したがって、自動で動作可能時間を長時間化させる生体情報測定装置を提供することができる。
【0082】
また、生体情報測定装置1の制御部200は、連続動作から間欠動作に切り替わった際に、表示部260の設定内容表示274に間欠動作の内容を報知する。これにより、ユーザーは生体情報測定装置1が間欠動作中であること、および間欠動作の内容を常に把握することができ、設定内容が適切か否かを判断することができる。
また、生体情報測定装置1の制御部200は、間欠動作中において生体情報の測定を行っていることを表示部260に報知する測定中表示275を備えているので、ユーザーは間欠動作中の生体情報測定装置1が測定している時を認知することができる。
また、生体情報測定装置1の制御部200は、動作可能時間を表示部260に報知する動作可能時間表示273を備えているので、ユーザーは二次電池への充電忘れなどにより継続的な生体情報の記録が途絶えることを防ぐことができる。
【0083】
(実施形態2)
図8は、実施形態2に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。
図9は、過去に測定された生体情報の一例を示す図である。本実施形態に係る生体情報測定装置について、これらの図を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置2は、過去に測定された生体情報に基づいて停止時間および測定時間の少なくとも一方が設定される。
【0084】
まず、ステップS201では、生体情報測定装置2は、間欠動作を受信する。具体的には、ユーザーが入力手段を用いて生体情報測定装置2を間欠動作させることを入力し、生体情報測定装置2の制御部200はその入力信号を受信する。間欠動作は、例えばタッチパネル(表示部260)をユーザーがタップやスワイプなどの予め決められた操作をすることにより入力される。
【0085】
次のステップS202では、生体情報測定装置2は、ユーザーの脈波が安定かを判断する。詳しくは、生体情報測定装置2の制御部200は、記憶部240に格納されている、過去に測定された生体情報の測定結果を参照する。
図9に生体情報の測定結果の一例を示す。
【0086】
図9は、過去に測定された生体情報としての脈波(脈拍数)を表す図である。横軸は測定時間を示し、縦軸は脈拍数を示している。
図9には、例として3人のユーザーA,B,Cの生体情報が表示されている。
ユーザーAの脈拍数は、「63」で安定している場合を表している。ユーザーBの脈拍は、規則的に脈拍数が「65」に上昇する特異点を有している場合を表している。ユーザーCの脈拍は、常に不規則に変動している場合を表している。
【0087】
例えば、ユーザーAの場合には、脈拍数は安定(S202:Yes)と判断されステップS203へ進む。ユーザーB,Cの場合には、脈拍数は不安定(S202:No)と判断されステップS204へ進む。
【0088】
ステップS203では、生体情報測定装置2は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。本実施形態の生体情報測定装置2の停止時間は、予め決められた長い停止時間(例えば20秒)と、短い停止時間(例えば5秒)と、長い停止時間と短い停止時間との間の中間の停止時間(例えば10秒)と、に設定される。ユーザーAの脈拍数は安定しているので、制御部200は、停止時間を長い停止時間に設定する。なお、測定時間は予め決められた時間に設定される。
【0089】
ステップS204では、生体情報測定装置2は、ユーザーの脈拍に規則性があるかを判断する。例えば、ユーザーBの場合には、規則性あり(S204:Yes)と判断されステップS205へ進む。ユーザーCの場合には、規則性なし(S204:No)と判断されステップS206へ進む。
【0090】
ステップS205では、生体情報測定装置2は、間欠動作の設定を行う。ユーザーBの脈波は5秒毎の特異点を有しているので、制御部200は、測定時間を5秒より長い時間に設定し、停止時間を中間の停止時間に設定する。
【0091】
ステップS206では、生体情報測定装置2は、間欠動作の設定を行う。ユーザーCの脈波は常に不規則に変動しているので、制御部200は、停止時間を短い停止時間に設定する。
【0092】
ステップS207では、生体情報測定装置2は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200(
図4参照)が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。
【0093】
ステップS208では、生体情報測定装置2は、測定結果を報知する。制御部200はステップS207で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。その後、生体情報測定装置2は、ステップS207の間欠動作とステップS208の測定結果の報知を繰り返す。
【0094】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置2によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置2は、上述のステップを経て、過去に測定された生体情報に基づいて停止時間および測定時間の少なくとも一方を設定して間欠動作を行うことにより、生体情報測定装置2の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置2の動作可能時間が、長時間化される。
【0095】
なお、過去に測定された生体情報は、記憶部240に格納されているものとして説明したが、外部に設けられたデータベースに格納されていてもよい。外部のデータベースを用いる場合には、通信部250(
図4参照)の無線通信を用いてデータ(生体情報)の格納および参照がされる。
【0096】
(実施形態3)
図10は、実施形態3に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。本実施形態に係る生体情報測定装置について、
図10を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置3は、ユーザーが睡眠状態であると判定された場合に、間欠動作に設定される。
【0097】
ステップS301では、生体情報測定装置3は、連続動作を行っている。生体情報測定装置3は受光部140のフォトダイオードなどの受光素子と発光部150のLEDなどの発光素子とに駆動電力を連続供給し連続測定(連続動作)する。この時、制御部200(
図4参照)は、体動センサー部170から出力される体動検出信号を受信し、ユーザーの体動量を求める。
【0098】
ステップS302では、生体情報測定装置3は、測定結果を報知する。生体情報測定装置3の制御部200はステップS301で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。
【0099】
ステップS303では、生体情報測定装置3は、ユーザーが睡眠状態か否かを判定する。ステップS301で求められたユーザーの体動量と脈波の変動量とが所定の値以下になった場合には、ユーザーは睡眠状態である(S303:Yes)と判断されステップS304に進む。ユーザーは覚醒状態である(S303:No)と判断された場合には、ステップS301に戻り連続測定を続ける。
【0100】
ステップS304では、生体情報測定装置3は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。睡眠状態のユーザーの脈波は安定しているため、制御部200は間欠動作させるための測定時間と停止時間とを予め決められた時間に設定する。
【0101】
ステップS305では、生体情報測定装置3は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。この時、制御部200は、体動センサー部170から出力される体動検出信号を受信し、ユーザーの体動量を求める。
【0102】
ステップS306では、生体情報測定装置3は、測定結果を格納する。制御部200は、ステップS305で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。なお、ユーザーが睡眠状態である場合には、表示部260を非表示にさせてもよい。これによって、生体情報測定装置3の消費電力を低下させることができる。
【0103】
ステップS307では、生体情報測定装置3は、ユーザーが覚醒状態か否かを判定する。ステップS305で求められたユーザーの体動量と脈波の変動量とが所定の値以上になり、ユーザーは覚醒状態である(S307:Yes)と判断された場合には、制御部200は連続動作に設定してステップS301に戻って連続測定に移行する。ユーザーは睡眠状態である(S307:No)と判断された場合には、ステップS305に戻り間欠動作を続ける。
【0104】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置3によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置3の制御部200は、上述のステップを経て、ユーザーが睡眠状態であると判定された場合において、間欠動作に設定して間欠動作を行うので、生体情報測定装置3の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置3の動作可能時間が、長時間化される。
また、生体情報測定装置3は、加速度センサー172を備えているので、ユーザーの状態(睡眠状態、覚醒状態など)を検出することができる。
【0105】
(実施形態4)
図11は、実施形態4に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。本実施形態に係る生体情報測定装置について、
図11を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置4は、ユーザーが就寝情報を入力した場合に、間欠動作に設定される。
【0106】
まず、ステップS401では、生体情報測定装置4は、就寝情報を受信する。具体的には、ユーザーが入力手段を用いて就寝することを入力し、生体情報測定装置4の制御部200(
図4参照)はその入力信号を受信する。就寝情報は、例えばタッチパネル(表示部260)をユーザーがタップやスワイプなどの予め決められた操作をすることにより入力される。
【0107】
ステップS402では、生体情報測定装置4は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。就寝(睡眠)状態のユーザーの脈波は安定しているため、制御部200は間欠動作させるための測定時間と停止時間とを予め決められた時間に設定する。
【0108】
ステップS403では、生体情報測定装置4は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。この時、制御部200は、体動センサー部170から出力される体動検出信号を受信し、ユーザーの体動量を求める。
【0109】
ステップS404では、生体情報測定装置4は、測定結果を格納する。制御部200は、ステップS403で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。なお、ユーザーが睡眠状態である場合には、表示部260を非表示にさせてもよい。これによって、生体情報測定装置4の消費電力を低下させることができる。
【0110】
ステップS405では、生体情報測定装置4は、ユーザーが覚醒状態か否かを判定する。ステップS403で求められたユーザーの体動量と脈波の変動量とが所定の値以上になり、ユーザーは覚醒状態である(S405:Yes)と判断された場合には、制御部200は連続動作に設定してステップS406に進む。ユーザーは睡眠状態である(S405:No)と判断された場合には、ステップS403に戻り間欠動作を続ける。
【0111】
ステップS406では、生体情報測定装置4は、連続動作を行う。生体情報測定装置4は受光部140のフォトダイオードなどの受光素子と発光部150のLEDなどの発光素子とに駆動電力を連続供給し連続測定(連続動作)する。
【0112】
ステップS407では、生体情報測定装置4は、測定結果を報知する。生体情報測定装置4の制御部200はステップS406で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。その後、生体情報測定装置4は、ステップS406,S407を繰り返す。
【0113】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置4によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置4の制御部200は、上述のステップを経て、ユーザーの就寝情報を受信した時、間欠動作に設定して間欠動作を行うので、生体情報測定装置4の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置4の動作可能時間が、長時間化される。
【0114】
(実施形態5)
図12は、実施形態5に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。本実施形態に係る生体情報測定装置について、
図12を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置5は、ユーザーが入力した就寝時間および起床時間に合わせて、間欠動作に設定される。
【0115】
まず、ステップS501では、生体情報測定装置5は、就寝時間および起床時間を受信する。具体的には、ユーザーが入力手段を用いて就寝する時間と起床する時間とを入力し、生体情報測定装置5の制御部200(
図4参照)はその入力信号を受信する。就寝時間および起床時間は、例えばタッチパネル(表示部260)をユーザーがタップやスワイプなどの予め決められた操作をすることで表示部260に表示された時間を選択することで入力される。
【0116】
ステップS502では、生体情報測定装置5は、連続動作を行う。生体情報測定装置5は受光部140のフォトダイオードなどの受光素子と発光部150のLEDなどの発光素子とに駆動電力を連続供給し連続測定(連続動作)する。
【0117】
ステップS503では、生体情報測定装置5は、測定結果を報知する。生体情報測定装置5の制御部200はステップS502で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。
【0118】
ステップS504では、生体情報測定装置5は、就寝時間かを判定する。制御部200は現在時刻とステップS501で受信した就寝時間とを比較し、現在時刻が就寝時間を経過した場合(S504:Yes)には、ステップS505に進む。現在時刻が就寝時間より前の場合(S504:No)には、ステップS502に戻り連続動作を続ける。
【0119】
ステップS505では、生体情報測定装置5は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。就寝(睡眠)状態のユーザーの脈波は安定しているため、制御部200は間欠動作させるための測定時間と停止時間とを予め決められた時間に設定する。
【0120】
ステップS506では、生体情報測定装置5は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。
【0121】
ステップS507では、生体情報測定装置5は、測定結果を格納する。制御部200は、ステップS506で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。なお、ユーザーが睡眠状態である場合には、表示部260を非表示にさせてもよい。これによって、生体情報測定装置5の消費電力を低下させることができる。
【0122】
ステップS508では、生体情報測定装置5は、起床時間かを判定する。制御部200は現在時刻とステップS501で受信した起床時間とを比較し、現在時刻が起床時間を経過した場合(S508:Yes)には、連続動作に設定しステップS502に戻り、以降ステップS502からステップS508を繰り返す。起床時間に起床アラームとして、振動発生部180(
図4参照)を駆動させるようにしてもよい。現在時刻が起床時間より前の場合(S508:No)には、ステップS506に戻り間欠動作を続ける。
【0123】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置5によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置5の制御部200は、上述のステップを経て、ユーザーが入力した就寝時間および起床時間に合わせて、間欠動作に設定して間欠動作を行うので、生体情報測定装置5の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置5の動作可能時間が、長時間化される。
【0124】
(実施形態6)
図13は、実施形態6に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。本実施形態に係る生体情報測定装置について、
図13を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置6は、ユーザーの生体情報のデータが十分に蓄積された場合には、過去の生体情報により判定されたユーザーのライフスタイルに基づいて、間欠動作に設定される。
【0125】
ステップS601では、生体情報測定装置6は、ライフスタイルを推測する。詳しくは、生体情報測定装置6の制御部200は、記憶部240に格納されている、過去に測定された生体情報の測定結果を参照する。測定結果としては、後述する「活動レベル」(
図24参照)などのデータを使用することができる。「活動レベル」は、ユーザーの就寝時間、デスクワーク時間、エクササイズ時間などのライフスタイルと、測定された生体情報と、により、例えば、所定の単位時間に関して「高」、「中」、「低」の3つの活動レベルで表される。制御部200は、例えば、過去に測定された同一曜日のデータを参照して今日のユーザーのライフスタイルを推測する。即ち、時間に対する活動レベルを示す活動テーブルを生成する。
【0126】
ステップS602では、生体情報測定装置6は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。制御部200は、ステップS601で生成された活動テーブルと現在時刻とを参照して、停止時間と測定時間とを設定する。停止時間は、現在の活動レベルに応じて、活動レベルが「高」の場合には予め決められた短い停止時間(例えば5秒)に、活動レベルが「低」の場合には長い停止時間(例えば20秒)に、活動レベルが「中」の場合には長い停止時間と短い停止時間との間の中間の停止時間(例えば10秒)に設定される。測定時間は予め決められた時間に設定される。
【0127】
ステップS603では、生体情報測定装置6は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。
【0128】
ステップS604では、生体情報測定装置6は、測定結果を報知する。制御部200は、ステップS603で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知し、記憶部240にそのデータを格納する。
【0129】
ステップS605では、生体情報測定装置6は、設定内容の変更が必要かを判定する。換言すると、制御部200は、ステップS601で生成した活動テーブルと現在時刻と現在の間欠動作の設定内容とを参照して、間欠動作の設定に用いた活動レベルと現在時刻の活動レベルとが等しいかを判定する。間欠動作の設定に用いた活動レベルと現在時刻の活動レベルとが等しい場合には設定内容の変更は不要(S605:No)と判定し、ステップS603に戻り間欠動作を繰り返す。間欠動作の設定に用いた活動レベルと現在時刻の活動レベルとが等しくない場合には設定内容の変更が必要(S605:Yes)と判定し、ステップS602に戻り間欠動作を再設定する。
【0130】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置6によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置6の制御部200は、上述のステップを経て、過去の生体情報により判定されたユーザーのライフスタイルに基づいて、間欠動作に設定して間欠動作を行うので、生体情報測定装置6の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置6の動作可能時間が、長時間化される。
【0131】
(実施形態7)
図14は、実施形態7に係る生体情報測定装置を間欠動作させるフローチャートである。
図15は、運動種別に応じた停止時間を表すテーブルである。本実施形態に係る生体情報測定装置について、これらの図を参照して説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。本実施形態の生体情報測定装置7は、ユーザーが入力した運動種別に応じて間欠動作が設定される。
【0132】
まず、ステップS701では、生体情報測定装置7は、エクササイズモードを受信する。具体的には、ユーザーが入力手段を用いて運動を開始すること(エクササイズモード)と、運動の種別とを入力し、生体情報測定装置7の制御部200はその入力信号を受信する。エクササイズモードと運動種別は、例えばタッチパネル(表示部260)をユーザーがタップやスワイプなどの予め決められた操作をすることで表示部260に表示された選択項目を選択することにより入力される。
【0133】
ステップS702では、生体情報測定装置7は、間欠動作の設定を行う。間欠動作は、脈波を測定する測定時間と脈波の測定を停止する停止時間とを交互に繰り返す。制御部200は、記憶部240に格納されている運動種別に応じた停止時間を表すテーブルを参照する。テーブルは運動種別によって異なる運動強度(ユーザーにかかる運動負荷)を基に設定されている。運動強度の強い運動を行う際には停止時間を短くし、運動強度の弱い運動を行う際には停止時間を長くしている。これらのことによって、運動強度に応じた生体情報の変化をタイムリーに測定することができる。運動種別に応じた停止時間を表すテーブルの一例を
図15に示す。
図15に示すように、運動種別に応じた停止時間を表すテーブルには、運動種別に応じて間欠動作させる際に設定する停止時間が予め決められている。制御部200は、入力された運動種別に応じて間欠動作させるための停止時間を設定する。例えば、「ランニング」が入力された場合には、停止時間を「3秒」に設定する。なお、測定時間は一回の測定に必要な時間に設定される。
【0134】
ステップS703では、生体情報測定装置7は、間欠動作を行う。具体的には、受光部140と発光部150とには、測定時間になると駆動電力が供給(ON)され、停止時間になると駆動電力が遮断(OFF)される。駆動電力のON/OFFは、例えば、図示しない電力供給ラインにスイッチを設けて、制御部200が設定された停止時間および測定時間に応じてスイッチ制御することにより実現できる。
【0135】
ステップS704では、生体情報測定装置7は、測定結果を報知する。制御部200は、ステップS703で測定された脈波などの生体情報を表示部260に報知する。その後、生体情報測定装置7は、エクササイズモードの解除信号や別の運動種別の入力信号を受信するまで、ステップS703とステップS704とを繰り返す。
【0136】
以上述べたように、本実施形態に係る生体情報測定装置7によれば、以下の効果を得ることができる。
生体情報測定装置7の制御部200は、上述のステップを経て、ユーザーが入力した運動種別に応じて間欠動作に設定して間欠動作を行うので、生体情報測定装置7の消費電力が低減される。これにより、生体情報測定装置7の動作可能時間が、長時間化される。
【0137】
なお、実施形態1〜7において、入力手段としてタッチパネルを例示したが、これに限定するものではない。生体情報測定装置 1〜7にボタンやリュウズを設けて、これらを入力手段に用いてもよい。
また、実施形態1〜7において、測定された生体情報や各種テーブルなどのデータは、記憶部240に格納するものとして説明したが、外部に設けられたデータベースに格納してもよい。外部のデータベースを用いる場合には、通信部250(
図4参照)の無線通信や有線通信を用いてデータの格納および参照がされる。
また、生体情報測定装置1〜7への入力は、本体の入力手段で操作するのではなく、携帯通信端末や情報処理端末などで行い、端末と生体情報測定装置1〜7とを無線または有線通信で接続し、通信部250を入力手段として入力させてもよい。
また、生体情報測定装置1〜7の検出対象となる生体情報は、脈波(脈拍数)には限定されず、生体情報測定装置は、脈波以外の生体情報(例えば血液中の酸素飽和度、体温、心拍等)を検出する装置であってもよい。
【0138】
(実施形態8)
次に、本発明の実施形態8について図面を用いて説明する。
実施形態8に係る生体情報測定装置(以下では、測定装置という)は、前述の実施形態1と同様に、生体情報を測定される生体(例えば人体)に装着され、脈拍(心拍数)等の生体情報を測定する心拍数監視装置である。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
【0139】
まず、実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1010について説明する前に、
図16を用いて実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置の従来例について説明する。
【0140】
図16は、心拍数監視装置を装着しているユーザー(被検体)1000(同図では、ユーザーの腕を示す)の、生理的パラメーター(生体情報)を測定する従来例の生体情報測定装置としての心拍数監視装置1010を示す断面図である。心拍数監視装置1010は、ユーザー1000の少なくとも一つの生理的パラメーターとしての心拍数を計測するセンサー1012と、センサー1012を収納しているケース1014を備えている。心拍数監視装置1010は、固定部1016(例えばバンド)によって、ユーザー1000の腕1001に装着される。
【0141】
このセンサー1012は、二つのセンサーエレメントである発光部としての発光素子1121および受光部としての受光素子1122を備え、心拍数を測定するかまたはモニターするための心拍数監視センサーである。しかし、一つ以上の生理的パラメーター(例えば心拍数、血圧、呼気量、皮膚伝導率、皮膚湿度など)を測定するセンサーであってもよい。また、ケース1014が、バンドタイプのハウジングを備えている場合は、例えばスポーツにおいて使われる腕時計型の監視装置として用いることができる。なお、ケース1014の形は、主にユーザー1000に関して所望の位置でセンサー1012を保持することができればよく、任意に電池、処理ユニット、表示、ユーザー・インターフェイスなどのような更なる要素を収納することができてもよい。
【0142】
従来例の生体情報測定装置は、ユーザーの心拍数をモニターするための心拍数監視装置1010である。そして、センサー1012は発光素子1121および受光素子1122から成る光学センサーである。光学センサーを用いた光学的心拍数モニターは、皮膚に光をあてる光源としての発光素子1121(通常LEDが用いられる)に依存する。発光素子1121から皮膚に照射された光は、皮膚下の血管を流れる血液によって一部が吸収されるが、残りの光は反射され皮膚を出る。そして、反射された光は、受光素子1122(通常フォトダイオードが用いられる)によって、捕捉される。受光素子1122からの受光信号は、血管を流れる血液量に相当する情報を含む信号である。血管を流れる血液量は、心臓の脈動によって変化する。そして、このように、受光素子1122上の信号は心臓の拍動に対応して変化する。つまり、受光素子1122の信号の変化は、心拍数のパルスに相当するものである。そして、単位時間当たりのパルス数を計数することによって(例えば10秒当たり)、心臓が1分間に打つ数(すなわち心拍数)が得られる。
【0143】
以下、
図17を用いて実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1020について説明する。
図17は、実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置を示す斜視図である。実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1020は、
図17では図示していないが、前述の実施形態1と同様に、バンドなどの固定部によって、ユーザーの腕に装着される。
【0144】
実施形態8に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1020は、複数の発光部を備えている。詳しくは、心拍数監視装置1020は、複数(本例では二つ)の発光部としての発光素子1221,1223と、一つの受光部としての受光素子1222とが、一列に並び配置されている。具体的には、少なくとも二つのセンサーエレメントを備えたセンサー1022(本例では、三つのセンサーエレメントとして、第1の発光部および第2の発光部としての二つの発光素子1221,1223と、受光部としての受光素子1222とを用いている)を有している。
【0145】
そして、第1の発光部および第2の発光部としての二つの発光素子1221,1223の間に受光部としての受光素子1222が配置されている。また、第1の発光部および第2の発光部としての二つの発光素子1221,1223は、受光部としての受光素子1222の中心を通る仮想線に対して線対称の位置に配置されている。発光素子1221,1223および受光素子1222を、このような配置とすることにより、デッドスペースが減少し、省スペース化を図ることができる。また、線対称位置にある第1の発光部、および第2の発光部を併せた光が受光部に集まり、より正確な検出を行うことができる。
【0146】
センサーエレメントは、センサー信号を検出する。センサー1022は、ユーザーの皮膚に対して発光するための二つのLEDを用いた発光素子1221,1223から成る光学センサーと、皮膚から反射した光を受信するための少なくとも一つの受光素子1222(フォトダイオード)とを備えている。さらに、心拍数監視装置1020は、ケースまたはハウジング(図示せず)を有している。ケースまたはハウジングは、
図16に示されるケース1014と類似、あるいは同一でもよいし、上述の実施形態1におけるケース部30と類似、あるいは同一でもよい。
【0147】
そして、センサー1022は、キャリア(基板)1026の一面に担持されている。ここで、キャリア(基板)1026と、キャリア(基板)1026上に担持されたセンサー1022とを含む構成が生体情報測定モジュールに該当する。なお、以下の実施形態9〜12においても同様である。発光素子1221,1223から射出された光は、皮膚などに吸収されずに反射され、受光素子1222に直接到達することができる。心拍数監視装置1020において、キャリア1026と発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとの間の距離は、キャリア1026と受光素子1222の上面1222aとの間の距離より小さい。すなわち、キャリア1026と発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとの間の距離と、キャリア1026と受光素子1222の上面1222aとの間の距離との差が、Δhである。そして、受光素子1222は、一番上の表層であるその上面1222aから光を受信する。それらの構成によれば、発光素子1221,1223から射出された光の大部分は皮膚に向かい、反射光は、空気層などの介入なしに直接受光素子1222に入射される効果がある。換言すれば、受光素子1222が皮膚に密着する構造であるため、受光素子1222の上面(受光面)1222aと皮膚との間に隙間が生じにくい構造とすることができ、これにより外光などのノイズ源となる光が上面1222aに入射することを抑制することができる。また、皮膚を通過しない発光素子1221,1223からの光、例えば発光素子1221,1223から直接受光素子1222に入射する光は、受光素子1222の上面1222aに到達することができない。
【0148】
(実施形態9)
次に、
図18を参照して実施形態9に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1030について説明する。
図18は、実施形態9に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置を示す側面図である。なお、実施形態9に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1030は、
図18では図示していないが、前述の実施形態1と同様に、バンドなどの固定部によって、ユーザーの腕に装着される。
【0149】
図18に示すように、発光部としての発光素子1221,1223および受光部としての受光素子1222の電気的接続端子1034は、電気的要素の保護のために絶縁性材料(例えばエポキシ樹脂)1032で、好ましくは覆われていなければならない。また、絶縁性材料1032が発光素子1221,1223や受光素子1222を覆わないように構成することができる。具体的には、発光素子1221と受光素子1222との間の領域、発光素子1223と受光素子1222との間の領域を絶縁性材料1032で埋めるように構成することができる。換言すれば、少なくとも受光素子1222の上面1222a、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aが絶縁性材料1032に覆われないように構成することができる。このように構成することで、皮膚と発光素子1221,1223との間のエアギャップによる妨害を抑制することができる。さらに、絶縁性材料1032が発光素子1221,1223の上面1221a,1223aや受光素子1222の上面1222aを覆うように構成しても良い。このように構成することで、皮膚と接触する受光素子1222の上面1222aや、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aを保護することができるので、受光素子1222の上面1222aや、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aの損傷を防ぐことができる。この場合、絶縁性材料1032は保護膜とみなすこともできる。
【0150】
本実施形態9に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1030では、一般に可能性がある実施例として、エポキシ樹脂を用いた絶縁性材料1032を設けている。
図18においては、絶縁性材料1032は、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aを覆うことなく配置され、電気的接続端子1034を保護する。発光素子1221,1223から射出されている光は、矢印にて表される。
【0151】
このように、絶縁性材料1032の配置は、心拍数監視装置1030の正しい機能を妨げない程度の最小限で行うことにより、発光素子1221,1223および受光素子1222の電気的接続端子1034を保護することで、この心拍数監視装置1030は更に改良されることができる。なお、本実施形態9におけるエポキシ樹脂を注入する構成に変えて、
図19に示すような実施形態10に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1040とすることがさらに好適である。
【0152】
(実施形態10)
次に、実施形態10に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1040について、
図19を参照して説明する。
図19は、実施形態10に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置を示す斜視図である。なお、実施形態10に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1040は、
図19では図示していないが、前述の実施形態1と同様に、バンドなどの固定部によって、ユーザーの腕に装着される。
【0153】
実施形態10に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1040は、作成されたフレーム1041,1042,1043が配置される。フレーム1041,1042,1043は、発光部としての発光素子1221,1223および受光部としての受光素子1222の周囲に配置され、フレーム1041,1042,1043と、発光素子1221,1223および受光素子1222との間の隙間1036が形成される。そして、フレーム1041,1042,1043をガイドとして絶縁性材料(
図19では図示されない)が注入され、発光素子1221,1223および受光素子1222の電気的接続端子1034を覆う。
【0154】
実施形態10に示す例では、発光素子1221,1223および受光素子1222は、個々のフレーム1041,1042,1043によって囲まれる。なお、他の例としては、すべてのフレーム1041,1042,1043は、互いに結合されてもよく、または、すべてのセンサーエレメントは一体のフレームによって囲まれてもよい。なお、フレーム1041,1042,1043を遮光部の一例としての遮光壁として用いることができる。フレーム1041,1042,1043を遮光壁として用いることにより、発光素子1221,1223から射出された光が、直接受光素子1222に入ることを防止することができる。
【0155】
心拍数監視装置1040の機能に影響を及ぼさないための改善点として、発光素子1221,1223のまわりのフレーム1041,1043の上部エッジ1041a,1043aは、好ましくは発光素子1221,1223の上面1221a,1223aより低いことが好ましい。換言すれば、個別のフレーム1041,1043の上部エッジ1041a,1043aとキャリア1026との距離hFR−LEDは、個別のフレーム1041,1043で囲まれている発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとキャリア1026との距離hLEDと、同じか小さい(hFR−LED≦hLED)。
好ましくは、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとキャリア1026との距離hLEDと、フレーム1041,1043の上部エッジ1041a,1043aとキャリア1026との距離hFR−LEDとの差は、0.1mmから0.8mmの範囲に設定する。なお、さらに好ましくは、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとキャリア1026との距離hLEDと、フレーム1041,1043の上部エッジ1041a,1043aとキャリア1026との距離hFR−LEDとの差は、0.2mmから0.5mmの範囲に設定する。
【0156】
また、受光素子1222のまわりのフレーム(レシーバーフレーム)1042の上部エッジ1042aは、好ましくは受光素子1222の上面1222aより高いことが好ましい。換言すれば、フレーム1042の上部エッジ1042aとキャリア1026との距離hFR−PDは、フレーム1042で囲まれている受光素子1222の上面1222aとキャリア1026との距離hPDより大きい(hFR−PD>hPD)。
好ましくは、受光素子1222の上面1222aとキャリア1026との距離hPDと、フレーム1042の上部エッジ1042aとキャリア1026との距離hFR−PDの差は、0mmから0.5mmの範囲に設定する。なお、さらに好ましくは、受光素子1222の上面1222aとキャリア1026との距離hPDと、フレーム1042の上部エッジ1042aとキャリア1026との距離hFR−PDの差は、0.1mmから0.2mmの範囲に設定する。
さらに、フレーム1042の上部エッジ1042aとキャリア1026との距離hFR−PDは、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aとキャリア1026との距離hLEDよりも大きい(hFR−PD>hLED)。
【0157】
なお、例えば、受光素子1222および発光素子1221,1223が間近である場合、受光素子1222と発光素子1221,1223との間に、1枚のフレーム壁だけが存在する構成であってもよい。これは、製造容易性の理由で発生する場合がある。その1枚のフレーム壁がケースである場合、受光素子1222および発光素子1221,1223で両方のフレームのフレーム壁は一致する。これは、発光素子1221,1223のフレーム壁がより高くなることを意味する、詳述すると、発光素子1221,1223を囲むフレーム1041,1043の内の、受光素子1222がある側のフレーム壁が高くなり、他のフレーム壁は発光素子1221,1223の上面1221a,1223aより低くなる。
さらに、フレーム1041,1042,1043に代えて、受光素子1222と発光素子1221、あるいは発光素子1223との間に第1の壁部を設け、発光素子1221,1223の外側、つまり受光素子1222に対して第1の壁部とは反対側に第2の壁部を設けるように構成しても良い。
このように構成した場合、キャリア1026と第1の壁部の上面との距離は、キャリア1026と第2の壁部の上面との距離よりも大きくなるように構成しても良い。このように構成することで、
図19のように発光素子や受光素子を囲うように構成した場合に比べ、より少ない部材でフレームの機能を実現することができる。
【0158】
なお、本実施形態10のようにフレーム1041,1043やフレーム1042を用いることにより、注入されるエポキシ樹脂などの絶縁性材料が流れ出すことを防ぐことができる。またこのように、追加構造を作成してエポキシ樹脂などの絶縁性材料を区切ることは、高い量産性を可能にするオプションである。なお、フレーム1041,1043やフレーム1042は、キャリア1026と同じ材料によって構成されても良い。例えばエポキシ系樹脂やポリカーボネイト系樹脂を用いて射出成型でフレームが形成されても良い。
【0159】
前述したように、絶縁性材料1032(
図18参照)は、センサーエレメント(発光素子1221,1223および受光素子1222)の電気的接続端子1034を保護する。しかしながら、これらの電気的接続端子1034は他の要素である追加電子機器(例えばドライバー、検出エレクトロニクス、プロセッサーまたは電源)と、さらに接触しなければならない。そして、キャリア1026(プリント基板(PCB)でもよい)に、これらの追加電子機器とのなんらかの電気接続があることを意味する。また、本実施形態に係る心拍数監視装置の構造は、心拍数のみならず、脈波、脈拍の測定装置にも適用できる。
【0160】
(実施形態11)
図20を参照して、実施形態11に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1050を説明する。
図20は、実施形態11に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置を示す断面図である。なお、実施形態11に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1050は、
図20では図示していないが、前述の実施形態1と同様に、バンドなどの固定部によって、ユーザーの腕に装着される。
【0161】
実施形態11に係る生体情報測定装置としての心拍数監視装置1050は、前述した追加電子機器(例えばプロセッサー1052およびドライバー1054)を備えている。外部電気接続端子(図示せず)は、センサーエレメント(発光部としての発光素子1221および受光部としての受光素子1222)と同じキャリア1026に配置されない。つまり、追加電子機器は、センサーエレメントとは別のキャリアあるいは基板に配置されている。このように構成することで、皮膚とセンサーエレメント(発光素子1221および受光素子1222)との良好な接触を維持しつつ、必要な追加電子機器を心拍数監視装置1050に搭載することができる。例えば、外部電気接続端子は、キャリア1026の側面に配置されることができる。
【0162】
上述したように、異なる種類のセンサーが、本発明に係る生体情報測定装置において用いられることが可能である。例えば、上述の受光素子1222が電気センサーである場合は、ユーザーの皮膚に接触して、ユーザーの伝導率を測定するための2本の皮膚コンダクタンス電極(例えば、センサーエレメント(
図20に示される発光素子1221、受光素子1222))は、皮膚でおおわれる。なお、さらなる、二つ以上の種類のセンサーが、この種の生体情報測定装置において、用いられることが可能であり、さらに、センサーエレメントの数は問わない。
【0163】
実施形態8〜11において、提唱される生理的パラメーターを測定する生体情報測定装置を製造する方法のフローチャートは、
図21において示される。
第1ステップS1において、センサー信号を検出するための少なくとも二つのセンサーエレメント(発光素子1221および受光素子1222)から成るセンサー1022は、キャリア1026上に配置される。第2ステップS2において、上記センサーエレメントの電気的接触をキャリア1026に形成する。第3ステップS3において、一つ以上のフレーム1041,1042は、センサー1022および/または個々のセンサーエレメント(発光素子1221および受光素子1222)周辺で、キャリア1026の上に形成される。第4ステップS4において、キャリア1026に備えられているセンサーエレメント(発光素子1221および受光素子1222)の上面1221a,1222aを覆わない、それぞれのフレーム1041,1042によって囲まれる領域に絶縁性材料1032が注入され満たされる。
【0164】
上記実施形態8〜11によれば、生体情報測定装置の性能に負の影響を及ぼすことのない電気的接触の保護を成し遂げる方法が提案される。そして、センサーの性能を保つような方法で形成される。例えば、これらのフレーム1041,1043の少なくとも一つは、皮膚に対するセンサーの位置がシフトすることを防ぐ。さらに、これらのフレーム1041,1043の少なくとも一つは、射出された直射的な光が受光素子1222に入力するのを防止するのに役立つことができる。好ましくは、受光素子1222の向きになっている側の、発光素子1221,1223のまわりのフレーム1041,1043の高さは、発光素子1221,1223の上面1221a,1223aの高さより小さくなければならない。加えて、受光素子1222のまわりのフレーム1042は、受光素子1222の上面1222aより高くてもよい。
【0165】
上述した実施形態8〜11に係る生体情報測定装置においても、間欠動作を適用することで、高い精度で生体情報を測定可能な生体情報測定装置の動作可能時間を長時間化させることができる。
【0166】
(実施形態12)
上述した実施形態1〜11の生体情報測定装置は、ひずみ計、温度計、体温計、加速度センサー、ジャイロセンサー、圧電センサー、気圧センサー、血圧計、電気化学的センサー、GPS(Global Positioning System)、振動計、等の各種センサーを備えていてもよい。これらのセンサーを備えることで、心拍、脈拍、拍動間の変異、EKG(ElektroKardiogram:心電図)、ECG(Electrocardiogram:心電図)、呼吸数、皮膚温度、体温、体の熱流、電気皮膚反応、GSR(Galvanic skin reflex:皮膚電気反射)、EMG(Electromyogram:筋電図)、EEG(electroencephalogram:脳電図)、EOG(Electrooculography:眼球電図)、血圧、体脂肪、水分補給レベル、活動レベル、体動、酸素消費量、グルコース、血糖値、筋肉量、筋肉にかかる圧力、骨にかかる圧力、紫外線吸収、睡眠状態、体調、ストレス状態、体位(例えば、横臥、直立、座位、等)等の、1または1以上の生理学的パラメーターを示すデータに基づいて、個人の生理学的状態に関する情報を導出することができる。また、これらの各種センサーによって得られた値を、例えば、スマートフォン、携帯電話機、フィーチャーフォン等の携帯型通信端末やコンピューターやタブレット型コンピューター等の情報処理端末に送信して、携帯型通信端末や情報処理端末にて生理学的パラメーターの演算処理を実行してもよい。
【0167】
ユーザーは、生体情報を測定する前に、生体情報測定装置、携帯型通信端末、もしくは情報処理端末にユーザー自身のプロフィールを入力する。これによりユーザーは、そのプロフィールと生体情報測定結果とに基づき、推奨される健康なライフスタイルを確立し維持する可能性を最大にするために、対処が必要となるユーザーの特異な特性情報、環境情報の提供を受けることができる。提供される情報としては、運動種別、運動強度、運動時間、等のような運動情報、食事時間、食事の量、推奨される摂取食材や摂取メニュー、避けるべき摂取食材や摂取メニュー、等のような食事情報、睡眠時間、睡眠の深さ、睡眠の質、起床時間、着床時間、就労時間、ストレス情報、消費カロリー、摂取カロリー、カロリー収支、等のような生活支援情報、基礎代謝、体脂肪量、体脂肪率、筋肉量、等のような身体情報、投薬情報、サプリメント摂取情報、医療情報、等の一つもしくは複数が挙げられる。
【0168】
事前に入力するユーザー自身のプロフィールとしては、例えば、年齢、生年月日、性別、趣味、職種、血液型、過去のスポーツ歴、活動レベル、食事、睡眠の規則性、排便習慣の規則性、状況適応性、持続性、応答性、反応の強さ、性質等のユーザーの性格、ユーザーの自主独立レベル、自立形成、自己管理、社交性、記憶力および学問的成就能力、ユーザーの覚醒レベル、認知速度、注意力疎外要因の回避能力、覚醒状態および自己監督能力を含むユーザーの注意力、注意持続能力、体重、身長、血圧、ユーザーの健康状態、医者による診察結果、医者による診察日、医者や健康管理者との接触の有無、現在服用中の薬剤およびサプリメント、アレルギーの有無、アレルギー歴、現在のアレルギー症状、健康に関連する挙動の所見、ユーザーの病気歴、ユーザーの手術歴、家族歴、個人による調整を必要とした離婚または失業のような社会的事象、ユーザーの健康優先度に関する所信、価値観、振舞いを変える能力、生活のストレス原因と考えられる事象、ストレス管理方法、ユーザーの自己意識度、ユーザーの感情移入度、ユーザーの権限委譲度、ユーザーの自尊心、ユーザーの運動、睡眠状態、弛緩状態、毎日の活動の現在のルーチン、ユーザーの生活における重要な人物(例えば、配偶者、友人、同僚または上司)の性格、重要な人物の関係において健康なライフスタイルを阻害するまたはストレスに寄与する衝突が存在するか否かについてのユーザーの受け止め方、等の一つもしくは複数が挙げられる。
【0169】
ここで、推奨される健康的なライフスタイルを確立し維持する可能性を最大にするために、対処が必要となるユーザーの特異な特性情報、環境情報の提供を受けることができる実施形態12に係る生体情報測定装置について、
図22〜
図28を用いて説明する。
図22は、実施形態12の生体情報測定装置におけるヘルスマネージャーの起点となるウェブページの概略を示す図である。
図23は、栄養ウェブページの一例を示す図であり、
図24は、活動レベルウェブページの一例を示す図である。また、
図25は、精神集中ウェブページの一例を示す図であり、
図26は、睡眠ウェブページの一例を示す図である。また、
図27は、毎日の活動ウェブページの一例を示す図であり、
図28は、元気度ウェブページの一例を示す図である。
【0170】
実施形態12に係る生体情報測定装置は、図示しないが、例えばマイクロプロセッサーに接続されたセンサー装置を備えている。そして、実施形態12に係る生体情報測定装置では、最終的にモニターユニットへ送られて保存される種々の生活活動に関するデータや、モニターユニットにより維持されるウェブサイトからユーザーによって入力される個人データもしくは生活情報が、マイクロプロセッサーによって処理され、生体情報として提供される。以下に、具体的な一例を示し説明する。
【0171】
ユーザーは、ウェブページ、アプリケーションソフト、その他の通信媒体を介して、そのユーザーのためのヘルスマネージャーにアクセスする。
図22は、一例として、ヘルスマネージャーの起点となるウェブページ550を示す。
図22に示すヘルスマネージャーのウェブページ550では、多様なデータをユーザーへ提供する。このようにして提供されるデータは、例えば、(1)種々のセンサー装置が測定した値に基づく種々の生理学的パラメーターを示すデータ、(2)種々の生理学的パラメーターを示すデータから導出されるデータ、(3)センサー装置により発生される種々のコンテキストパラメーターを示すデータおよびユーザーが入力するデータのうちの、1つまたはそれ以上である。
【0172】
分析状態データは、(1)センサー装置が取得する種々の生理学的パラメーターを示すデータ、(2)種々の生理学的パラメーターから導出されるデータ、(3)センサー装置が取得する種々のコンテキストパラメーターを示すデータおよびユーザーが入力するデータのうちの1つまたはそれ以上を計算により求める健康度、(4)壮健度およびライフスタイル指数などに変換するために、ある特定のユーティリティーまたはアルゴリズムを利用する点に特徴がある。例えば、摂取した食料に関連してユーザーが入力するデータに基づきカロリー、たんぱく質、脂肪、炭水化物およびある特定のビタミンの量のようなものを計算することができる。また、別の例として、皮膚温度、心拍数、呼吸数、熱流および/またはGSRを用いることにより、所望の時間にわたるストレスレベルの指数をユーザーに提供することができる。さらに別の例として、皮膚温度、熱流、拍動間変異、心拍数、脈拍数、呼吸数、中心部体温、電気皮膚反応、EMG、EEG、EOG、血圧、酸素消費量、周囲の音および加速度計のような装置で検出される体の動きを用いることにより、所望の時間にわたる睡眠パターンの指数をユーザーに提供することができる。
【0173】
図22に示すウェブページ550には、健康度としての健康指標555が表示されている。この健康指標555は、ユーザーの成績および推奨される健康な日課を達成した度合いを測定し、それらをメンバーユーザーにフィードバックするためのグラフィックなユーティリティーである。このように、健康指標555は、メンバーユーザーに対して彼らの健康状態や健康維持に関する行動の進捗状況を示す。健康指標555は、ユーザーの健康およびライフスタイルに関する6つのカテゴリー、即ち、栄養、活動レベル、精神集中、睡眠、毎日の活動、および元気度(総合的な所感)を含む。「栄養」のカテゴリーは、その人(ユーザー)が何を、いつ、そしてどのくらい食べて飲んだかの情報に関する。「活動レベル」のカテゴリーは、その人がどのくらい動き回るかの運動量に関する。「精神集中」のカテゴリーは、その人(ユーザー)の精神が高度に集中した状態で弛緩状態となるための活動の質(能力)、およびその人がその活動に集中する時間に関する。「睡眠」のカテゴリーは、その人(ユーザー)の睡眠の質、および量に関する。「毎日の活動」のカテゴリーは、その人(ユーザー)が毎日行わなければならないこと、およびその人が遭遇する健康リスクに関する。「元気度(所感)」のカテゴリーは、ある特定の日について気分がよいか否かの一般的な受け止め方に関する。各カテゴリーには、好ましくは、「悪い」から「よい」の間で変化するスケールで、ユーザーがそのカテゴリーに関してどのような実績をあげたかを示すレベル表示または棒グラフを備えている。
【0174】
各メンバーユーザーが上述した最初の調査を終了すると、ユーザーに対して、自身の特性、および生活環境の要約を提供するプロフィールが作成され、推奨される健康的な日課および/または目標が提示される。推奨される健康的な日課には、適当な栄養、運動、精神集中、およびユーザーの毎日の活動(生活)に関する特定のアドバイス、における任意の組み合わせが含まれる。これら推奨される健康的な日課に係る活動をユーザーの生活に如何に取り込むかのガイドとして、模範的なスケジュールなどを提示してもよい。ユーザーはその調査を定期的に受け、その結果に基づき、上述したような項目をそれに応じて実践する。
【0175】
「栄養」のカテゴリーは、ユーザーが入力するデータと、センサー装置が感知するデータとの両方から計算される。ユーザーが入力するデータには、朝食、昼食、夕食、および任意のおやつの時刻や飲食時間と、飲食する食料、ビタミンのようなサプリメントおよび予め選択した時間の間に飲む水や他の液体(飲料水や液体状の食料)とが含まれる。このデータや種々の食料の公知の特性に関する蓄積されたデータに基づき、中央モニターユニットは、消費カロリー、またはたんぱく質、脂肪、炭水化物、ビタミンなどの含有量のような、よく知られた栄養学的な値を計算する。
【0176】
「栄養」のカテゴリーにおいては、健康指標555の栄養を示す棒グラフに基づいて、推奨される健康的な日課に関して決定することができる。この推奨される健康的な日課は、ユーザーの性別、年齢、身長/体重のような情報に基づき調整することができる。なお、毎日摂取するカロリーやたんぱく質、繊維、脂肪、炭水化物などの栄養素や水の量、および全体の摂取量に対する割合に関するある特定の栄養の目標を、ユーザー、またはユーザーに代わって代理者が設定することができる。棒グラフの計算に用いるパラメーターには、1日の食事回数、水の消費量、毎日食べる食物の種類、および量をユーザーが入力したものが含まれる。
【0177】
栄養学的情報は、
図23に示すような栄養ウェブページ560によりユーザーに提示される。栄養ウェブページ560は、栄養の実際および目標となる数値をそれぞれ円グラフで示す栄養数値チャート565,570と、実際の栄養摂取総量および目標となる栄養摂取総量をそれぞれ示す栄養摂取チャート575,580を含むことが好ましい。栄養数値チャート565,570は、炭水化物、たんぱく質および脂肪のような項目を百分比で示すのが好ましく、栄養摂取チャート575,580は、カロリーの合計値および目標値を、脂肪、炭水化物、たんぱく質およびビタミンのような成分で分けて示すのが好ましい。栄養ウェブページ560は、食物および水を消費した時間を示す履歴585、ユーザーが栄養に関連するニュース記事、栄養に関する日課を改善するためのアドバイス、およびネットワーク上のどこかの関連の広告を直接チェックできるようにするハイパーリンク590、および適用期間などを選択可能なカレンダー595も含む。ハイパーリンク590で示す項目は、調査により個人について知り得た情報、および健康指標により測定された個人の成績に基づいて選択することができる。
【0178】
健康指標555の「活動レベル」のカテゴリーは、その日にユーザーが、いつ、どのように活動したか(動いたか)などに関するユーザーのチェックを、支援するように設計されており、ユーザーが入力するデータと、センサー装置が感知するデータとの両方を利用する。ユーザーが入力するデータには、例えば、ユーザーが午前8時から午後5時まで机に向かって仕事をした後、午後6時から午後7時までエアロビクス講習を受けるというようなユーザーの毎日の活動に関する詳細事項が含まれる。センサー装置により感知される関連のデータには、心拍数、加速度計のような装置により感知される運動、熱流、呼吸数、消費カロリー量、GSR、および水分補給レベルが含まれ、これらはセンサー装置または中央モニターユニットにより取り出すことができる。消費カロリー量は、ユーザーが入力する運動の種類とユーザーが入力する運動の持続時間との掛け算、感知する運動と運動の時間およびフィルター定数との掛け算、または感知される熱流と時間とフィルター定数との掛け算のような種々の方法で計算することができる。
【0179】
「活動レベル」のカテゴリーでは、健康指標555の活動レベルを示す棒グラフに基づいて、推奨される健康的な日課に関して決定することができる。この推奨される健康的な日課は、活動において消費される最小目標カロリーなどである。なお、最小目標カロリーは、ユーザーの性別、年齢、身長、体重のような情報に基づき設定可能である。棒グラフの計算に用いるパラメーターには、各種の運動または精力的なライフスタイル活動に費やす時間であって、ユーザーが入力したものおよび/またはセンサー装置が感知したものや予め計算したエネルギー消費パラメーター以上に燃焼したカロリー数が含まれる。
【0180】
個人ユーザーの活動(動き)に関する情報は、
図24に示す活動レベルウェブページ600によりユーザーに提示される。この活動レベルウェブページ600は、ユーザーの活動を3つのカテゴリー、即ち、所定の単位時間に関して「高」、「中」、「低」でモニターする棒グラフの形をした活動度グラフ605を含む。円グラフの形の活動百分比チャート610は、ユーザーが各カテゴリーで費やした、例えば1日のような所定の期間の百分比を示すために提示することができる。また、活動レベルウェブページ600は、燃焼カロリー総量、毎日の燃焼カロリー目標値、カロリー摂取合計値、およびエアロビクス運動時間のような項目を表示するためのカロリー表示(図示せず)を設けることもできる。活動レベルウェブページ600は、ユーザーが、関連のニュース記事、活動レベルに関する日課を改善するためのアドバイス、およびネットワーク上の関連広告を直接チェックできるようにするため、少なくとも1つのハイパーリンク620を含む。
【0181】
活動レベルウェブページ600は種々のフォーマットで見ることができるが、棒グラフ、円グラフ、およびその両方のようなグラフまたはチャートをユーザーが選択可能とすることができ、活動レベルチェックボックス625により選択可能である。活動レベルカレンダー630は、適用期間などを選択できるようにするために提供される。ハイパーリンク620に示す項目は、調査によりその個人から抽出した情報および健康指標により測定される成績に基づき選択することができる。
【0182】
健康指標555の「精神集中」のカテゴリーは、ユーザーが、精神を集中しながら深い弛緩状態に体が到達できるようにする活動を行う時間に関するパラメーターを、モニターすることを支援するように設計されており、ユーザーが入力するデータとセンサー装置が感知するデータとの両方に基づくものである。詳説すると、ユーザーはヨガまたは瞑想のような弛緩活動の開始時間および終了時間を入力することができる。精神集中の深さにより決まるこれらの活動の品質は、センサー装置により感知される皮膚温度、心拍数、呼吸数および熱流を含むパラメーターをモニターすることにより測定可能である。センサー装置または中央モニターユニットの何れかにより得られるGSRの百分比変化を利用することもできる。
【0183】
「精神集中」のカテゴリーにおいては、健康指標555の精神集中の活動レベルを示す棒グラフに基づいて、推奨される健康的な日課に関して決定することができる。この推奨される健康的な日課は、精神を高度に集中した状態にしながら体を深く弛緩させる活動への毎日の参加が含まれて表示される。この棒グラフの計算に使用するパラメーターには、精神集中活動に費やす時間の長さ、および精神集中活動の深さ、または品質を示すベースラインからの、センサー装置により感知される皮膚温度、心拍数、呼吸数、熱流またはGSRの百分比変化が含まれる。
【0184】
深く自己を顧みる行動(内省)、および体を深く弛緩させるなどの精神集中活動のために費やす時間に関する情報は、
図25に示す精神集中ウェブページ650によりユーザーに提示される。なお、精神集中活動は、セッションと呼ばれることがある。精神集中ウェブページ650は、セッションに費やした時間655、目標時間660、精神集中の深さの目標値および実際の値を示す比較部分665、皮膚温度、心拍数、呼吸数、熱流および/またはGSRのようなものから導出される全体的なストレスレベルを示すヒストグラム670を含む。
【0185】
比較部分665では、目標となる精神集中状態を示す人間の輪郭は実線で示され、実際の精神集中状態を示す人間の輪郭は、精神集中のレベルに応じてぼやけた状態(
図25では破線で表す)と実線の間で変化する。また、好ましい精神集中ウェブページ650は、ユーザーが関連のニュース記事、精神集中に関する日課の改善に関するアドバイス、およびネットワーク上の関連広告を直接チェックできるようにするハイパーリンク680、精神集中に関する日課の改善に関するアドバイスおよび関連の広告と、適用期間を選択可能にするカレンダー685とを含む。ハイパーリンク680で示す項目は、調査により個人から知り得た情報および健康指標により測定される成績に基づき選択することができる。
【0186】
健康指標555の「睡眠」のカテゴリーは、ユーザーが睡眠パターンおよび睡眠の質をモニターすることを支援できるように設計されている。このカテゴリーは、ユーザーが健康なライフスタイルにおける睡眠の重要性と、体の機能の毎日の通常の変化である日周期に対する睡眠の関係と、についての学習を助けるように意図されている。「睡眠」のカテゴリーは、ユーザーが入力するデータとセンサー装置が感知するデータとの両方に基づくものである。関連の各時間インターバルの間にユーザーが入力するデータには、ユーザーの入眠時刻と起床時刻(睡眠時間)および睡眠の質のランクが含まれる。センサー装置から得られる関連性のあるデータには、皮膚温度(体温)、熱流、拍動間変異、心拍数、脈拍数、呼吸数、中心部体温、電気皮膚反応、EMG、EEG、EOG、血圧および酸素消費量が含まれる。また、周囲の音および加速度計のような装置により検知される体の動きも関連性を有する。その後、このデータを用いて、入眠時刻および起床時刻、睡眠中断および睡眠の質、および睡眠の深さなどについて計算し導出することができる。
【0187】
健康指標555の睡眠を示す棒グラフは、毎晩の好ましい最小睡眠時間の確保、予測可能な就寝時刻、および起床時刻を含む健康な日課について表示される。この棒グラフの計算を可能にする特定のパラメーターには、センサー装置により感知されるかユーザーが入力する毎日の睡眠時刻および起床時刻と、ユーザーが等級をつけるかまたは他のデータから導出される睡眠の質が含まれる。
【0188】
睡眠に関する情報は、
図26に示す睡眠ウェブページ690によりユーザーに提示される。睡眠ウェブページ690は、センサー装置からのデータまたはユーザーが入力するデータの何れかに基づく睡眠時間表示695と、ユーザーの就寝時刻表示700、および起床時刻表示705を含む。なお、ユーザーにより入力される睡眠の質について、睡眠の質ランク710を利用し表示することも可能である。また、1日の時間インターバルを超える表示を睡眠ウェブページ690において行う場合、睡眠時間表示695は累計値として表示し、就寝時刻表示700、起床時刻表示705、および睡眠の質ランク710は平均値として計算し、表示することができる。また、睡眠ウェブページ690は、所定の時間インターバルにわたって1つの睡眠関連パラメーターを計算し表示するユーザーにより選択可能な睡眠グラフ715も含む。
図26は、1日にわたる熱流(体温)の変化を示すが、この熱流は、睡眠中は低く、起きている時は高くなる傾向がある。この情報から、その人のバイオリズムを得ることが可能である。
【0189】
また、睡眠グラフ715は、体の動きをモニターするセンサー装置に組み込んだ加速度計からのデータをグラフ表示する。また、睡眠ウェブページ690は、ユーザーが睡眠に関連するニュース記事、睡眠に関する日課を改善するためのアドバイス、およびネットワーク上にある関連の広告を直接チェックできるようにするハイパーリンク720と、関連の時間インターバルを選択するための睡眠カレンダー725とを含むことができる。ハイパーリンク720で示す項目は、調査において個人から知り得た情報、および健康指標により測定される成績に基づき特別に選択することができる。
【0190】
健康指標555の「毎日の活動」のカテゴリーは、健康や安全に関連するある特定の活動、およびリスクをユーザーがモニターすることを支援できるように設計されており、すべてユーザーにより入力されるデータに基づくものである。毎日の生活の活動に関する「毎日の活動」のカテゴリーは、下位概念の4つのカテゴリーが挙げられる。具体的には、(1)歯ブラシまたはフロスを用いる歯の手入れやシャワーを浴びるような活動をユーザーがモニターするのを可能にする個人的衛生に係る項目、(2)ユーザーが処方箋通りの薬またはサプリメントを飲んでいるか否かを追跡し、煙草またはアルコールの消費量などをユーザーがモニターするのを可能にする健康維持に係る項目、(3)家族または友人と共に過ごす時間やレジャーおよび精神集中活動をユーザーがモニターするのを可能にする個人的時間に係る項目、(4)家庭の雑用のような仕事および家計活動をユーザーがモニターするのを可能にする責任に係る項目、に分けられる。
【0191】
「毎日の活動」のカテゴリーにおいて、健康指標555の「毎日の活動」を示す棒グラフは、以下に述べる推奨される健康的な日課について表示することが好ましい。個人の衛生に関する日課の一例としては、ユーザーが毎日シャワーを浴びるか入浴し、毎日ブラシとフロスを用いて歯を清潔に保ち、規則的な便通を維持することが望ましい。また、健康維持に関する日課の一例としては、ユーザーが薬、ビタミン剤および/またはサプリメントを飲み、禁煙し、節酒し、健康マネージャーにより毎日、健康をモニターすることが望ましい。個人的時間に関する日課の一例としては、ユーザーが毎日少なくとも所定時間は家族と過ごす時間を創出し、および/または友人と良質な時間を過ごし、仕事を行う時間を減らし、レジャーまたは遊びの時間を取り入れ、頭を使う活動を行うことが望ましい。責任に関する日課の一例としては、ユーザーが家の雑事を行い、仕事に遅れず、約束を守ることが望ましい。棒グラフは、ユーザーが入力する情報により決定される、および/またはユーザーが毎日リストアップされた活動を完了する度合いに基づき計算される。
【0192】
これらの活動に関する情報は、
図27に示す毎日の活動ウェブページ730によりユーザーに提示される。毎日の活動ウェブページ730における活動チャート735は、ユーザーがその日課により必要とされることを実行したか否かを示す。活動チャート735は、下位概念のうちの1つまたはそれ以上について選択可能である。活動チャート735では、色または影がついたボックスは、必要とされる活動をユーザーが実行したことを示し、色または影のないボックスは、その活動をユーザーが実行していないことを示している。活動チャート735は、選択可能な時間インターバルにおいて作成し、見ることが可能である。
図27は、特定の週における個人的衛生および個人的時間のカテゴリーを一例として示している。さらに、毎日の活動ウェブページ730は、ユーザーが関連のあるニュース記事、毎日の生活の活動に関する日課を改善するためのアドバイス、およびネットワーク上の関連の広告を直接チェックできるようにするハイパーリンク740と、関連の時間インターバルを選択するための毎日の活動のカレンダー745とを含むことができる。ハイパーリンク740に示す項目は、調査において個人から知り得た情報、および健康指標により決定される成績に基づき選択することができる。
【0193】
健康指標555の「元気度」のカテゴリーは、特定の日に元気であったか否かの認識をユーザーがモニターするのを可能にするように設計され、ユーザーが直接入力する本質的に主観的な等級情報に基づくものである。ユーザーは、以下の9つの領域、即ち、(1)精神的鋭敏さ、(2)精神的および心理的幸福度、(3)エネルギーレベル、(4)人生のストレスへの対処能力、(5)対面を重んじる度合い、(6)物理的幸福度、(7)自己抑制、(8)動機、(9)他人との関係による慰め、に関して、好ましくは1から5までのスケールを用いてランク付けを行う。これらの度合い(等級)を平均して、健康指標555の棒グラフの計算に使用する。
【0194】
図28は、元気度のウェブページ750を示す。元気度のウェブページ750は、連続または不連続の任意の日にちを含む、ユーザーが選択可能な時間インターバルにわたる元気度を、ユーザーがチェックできるようにする。なお、
図28で示す例では、元気度を健康指数として表示している。元気度のウェブページ750では、元気度の選択ボックス760を用いることにより、ユーザーは、1つのカテゴリーについて元気度の棒グラフ755をチェックする選択を行うか、または2つのカテゴリー、またはそれ以上のカテゴリーについて元気度の棒グラフ755を並べて比較することができる。例えば、ユーザーは、前月と比べて総合的な睡眠の等級が改善されたか否かをチェックするために、睡眠の棒グラフだけを作動状態にしたい場合がある。あるいは、睡眠と活動レベルとを同時に表示することにより、睡眠の等級とそれに対応する活動レベルの等級とを比較評価して、それぞれの日にちの間に何らかの相関関係が存在するか否かをチェックする場合がある。所定の時間インターバルについて栄養の等級と元気度の等級とを表示して、毎日の食事習慣とそのインターバルの間の食事習慣と元気度との間に何らかの相関関係が存在するか否かをチェックする場合がある。
図28は、説明のための一例として、6月8日から6月14日の週の睡眠と活動レベルの棒グラフによる比較を示す。また、元気度のウェブページ750は、ユーザーがログインしてヘルスマネージャーを利用した日数の合計、ユーザーが入会以来ヘルスマネージャーを利用した日にちの割合、およびユーザーがデータを収集するためにセンサー装置を利用した時間の割合のようなアクセス情報、および統計を表示する追跡計算器765も含む。
【0195】
図22に示すヘルスマネージャーの起点となるウェブページ550の一例は、それぞれが健康度としての健康指標555のカテゴリーに対応するユーザーにより選択可能な複数のカテゴリーの要約556aないし556fを含む。各カテゴリーの要約556aないし556fは、対応するカテゴリーに関して予め選択しフィルターをかけたデータの副集合を提示する。栄養カテゴリーの要約556aは、カロリー摂取量の毎日の目標値と実際値とを示す。活動レベルカテゴリーの要約556bは、燃焼カロリー量の毎日の目標値と実際値とを示す。精神集中カテゴリーの要約556cは、精神集中の深さの目標値および実際値を示す。睡眠カテゴリーの要約556dは、目標の睡眠時間、実際の睡眠時間、および睡眠の質の等級を示す。毎日の活動カテゴリーの要約556eは、推奨される健康的な日課(毎日の活動)に対する完了した活動の割合に基づく目標点数および実際点数を表示する。元気度のカテゴリーの要約556fは、その日の元気度の目標および実際の等級を示す。
【0196】
また、ウェブページ550は、ニュース記事へのハイパーリンク(不図示)、最初の調査によりチェックされる栄養不良のような傾向に基づくユーザーへのコメント(不図示)、および合図(不図示)を含むこともできる。情報を毎日ユーザーに提供する毎日の日課部分557を含むこともできる。毎日の日課部分557のコメントとしては、例えば、毎日必要となる水の摂取量や、それを可能とする具体的手段のアドバイスなどを表示することができる。また、ウェブページ550は、健康指標555の各カテゴリーにおけるユーザーの成績を積極的に評価して改善のためのアドバイスを提示する問題解決セクション558を含むことができる。例えば、システムによりユーザーの睡眠レベルが「低」で、ユーザーが不眠症であることを示唆する場合、問題解決セクション558は睡眠を改善するための方法をアドバイスすることができる。また、問題解決セクション558は、成績の改善に関するユーザーの質問を含むことができる。また、ウェブページ550は、入力ダイアログボックスを立ち上げる毎日のデータセクション559を含むことができる。入力ダイアログボックスにより、ユーザーはヘルスマネージャーにより必要とされる種々のデータの入力を容易に行うことができる。当該技術分野において知られているように、データの入力は予め提示されたリストまたは普通の自由テキスト形式の入力かの選択が可能である。また、ウェブページ550は、ユーザーの身長、体重、体の測定値、BMI、および心拍数、血圧または任意の生理学的パラメーターのような生命兆候に関する情報を与える体の状態セクション561を含むことができる。