特許第6610930号(P6610930)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6610930
(24)【登録日】2019年11月8日
(45)【発行日】2019年11月27日
(54)【発明の名称】電動パワーステアリング装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 5/04 20060101AFI20191118BHJP
   B62D 1/20 20060101ALI20191118BHJP
【FI】
   B62D5/04
   B62D1/20
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-177793(P2015-177793)
(22)【出願日】2015年9月9日
(65)【公開番号】特開2017-52394(P2017-52394A)
(43)【公開日】2017年3月16日
【審査請求日】2018年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100101328
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 実夫
(72)【発明者】
【氏名】川田 善一
【審査官】 神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0264713(US,A1)
【文献】 特開2013−216172(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0314678(US,A1)
【文献】 特開平09−210074(JP,A)
【文献】 特開2011−174498(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 1/00 − 1/28
B62D 5/00 − 5/06
B62D 5/07 − 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、
前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、
前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、
前記出力軸と連結された第2自在継手と、
転舵機構と連結された第3自在継手と、
前記第2自在継手を介して前記出力軸と連結された一端と、前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、
車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記入力軸の軸方向に取り外し可能に吊り下げ固定したブラケットと、を備え、
前記入力軸は、前記アッパーシャフトに前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、
前記第2自在継手が、前記出力軸に前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられているか、または、前記ロアーシャフトが、前記第2自在継手に前記ロアーシャフトの軸方向に取り外し可能に取り付けられており、
前記第3自在継手が、前記ロアーシャフトを前記ロアーシャフトの前記軸方向に固定し固定解除状態で前記ロアーシャフトの軸方向移動を許容する固定部を含む、電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、
前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、
前記アッパーシャフトの他端と連結された第2自在継手と、
前記第2自在継手を介して前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、
転舵機構と連結された第3自在継手と、
前記出力軸と連結された一端と前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、
車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記出力軸の軸方向に取り外し可能に載置固定したブラケットと、を備え、
前記出力軸は、前記ロアーシャフトに前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、
前記第2自在継手が、前記入力軸に前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられているか、または、前記アッパーシャフトが、前記第2自在継手に前記アッパーシャフトの軸方向に取り外し可能に取り付けられており、
前記第1自在継手が、前記アッパーシャフトを前記アッパーシャフトの前記軸方向に固定し固定解除状態で前記アッパーシャフトの軸方向移動を許容する固定部を含む、電動パワーステアリング装置。
【請求項3】
一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、
前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、
前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、
前記出力軸と連結された第2自在継手と、
転舵機構と連結された第3自在継手と、
前記第2自在継手を介して前記出力軸と連結された一端と、前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、
車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記入力軸の軸方向に取り外し可能に吊り下げ固定したブラケットと、を備え、
前記入力軸は、前記アッパーシャフトに前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、
前記第2自在継手が、前記出力軸に前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられており、
前記ロアーシャフトが、前記一端と前記他端との間を伸縮可能に構成されている、電動パワーステアリング装置。
【請求項4】
一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、
前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、
前記アッパーシャフトの他端と連結された第2自在継手と、
前記第2自在継手を介して前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、
転舵機構と連結された第3自在継手と、
前記出力軸と連結された一端と前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、
車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記出力軸の軸方向に取り外し可能に載置固定したブラケットと、を備え、
前記出力軸は、前記ロアーシャフトに前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、
前記第2自在継手が、前記入力軸に前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられており、
前記アッパーシャフトが、前記一端と前記他端との間を伸縮可能に構成されている、電動パワーステアリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1の電動パワーステアリングシステムの電動パワーアシスト装置では、アシストケースが入力軸および出力軸を支持し電動モータを固定している。アシストケースは、ブラケットを介して車体のフレームに固定されている。電動パワーアシスト装置の入力軸は、車体のフレームに固定された別のブラケットによって支持されたステアリングシャフトと連結されている。電動パワーアシスト装置の出力軸は、車体のフレームに固定されたラックアンドピニオンギヤ装置の入力軸と連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7900743号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電動パワーアシスト装置等のアシストユニットは、ステアリングシャフト側の入力軸とラックアンドピニオンギヤ装置側の出力軸との両側において固定されている。そのため、修理や点検のためにアシストユニットを車体から取り外すには、ブラケットやラックアンドピニオンギヤ装置を車体のフレームから取り外すことによってアシストユニットが移動できる状態にしなければならない。これでは、アシストユニットの取り外し作業が煩雑になる虞がある。
【0005】
この発明は、アシストユニットを車体から取り外す際の作業性の向上を図ることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、一端(7a)に操舵部材(2)が連結されるステアリングシャフト(7)と、前記ステアリングシャフトの他端(7b)と連結された第1自在継手(8)と、前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端(9a)を含むアッパーシャフト(9)と、前記アッパーシャフトの他端(9b)と連結された入力軸(30)と、トーションバー(31)を介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸(32)と、電動モータ(22)と、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機(24)と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体(25)とを含むアシストユニット(5)と、前記出力軸と連結された第2自在継手(10;10P)と、転舵機構(4)と連結された第3自在継手(13)と、前記第2自在継手を介して前記出力軸と連結された一端(12a;12Qa)と、前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端(12b;12Qb)とを含むロアーシャフト(12;12Q)と、車体(50)に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記入力軸の軸方向(X3)に取り外し可能に吊り下げ固定したブラケット(29)と、を備え、前記入力軸は、前記アッパーシャフトに前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、前記第2自在継手が、前記出力軸に前記出力軸の軸方向(X3)に取り外し可能に取り付けられているか、または、前記ロアーシャフトが、前記第2自在継手に前記ロアーシャフトの軸方向(X2)に取り外し可能に取り付けられており、前記第3自在継手が、前記ロアーシャフトを前記ロアーシャフトの前記軸方向に固定し固定解除状態で前記ロアーシャフトの軸方向移動を許容する固定部(80)を含む、電動パワーステアリング装置(1;1P;1Q)である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、一端(7a)に操舵部材(2)が連結されるステアリングシャフト(7)と、前記ステアリングシャフトの他端(7b)と連結された第1自在継手(8R)と、前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端(9Ra)を含むアッパーシャフト(9R)と、前記アッパーシャフトの他端(9Rb)と連結された第2自在継手(10R)と、前記第2自在継手を介して前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸(30)と、トーションバー(31)を介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸(32)と、電動モータ(22)と、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機(24)と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体(25R)とを含むアシストユニット(5)と、転舵機構(4)と連結された第3自在継手(13R)と、前記出力軸と連結された一端(12Ra)と前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端(12Rb)とを含むロアーシャフト(12R)と、車体(50)に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記出力軸の軸方向(X3)に取り外し可能に載置固定したブラケット(29R)と、を備え、前記出力軸は、前記ロアーシャフトに前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、前記第2自在継手が、前記入力軸に前記入力軸の軸方向(X3)に取り外し可能に取り付けられているか、または、前記アッパーシャフトが、前記第2自在継手に前記アッパーシャフトの軸方向(X1)に取り外し可能に取り付けられており、前記第1自在継手が、前記アッパーシャフトを前記アッパーシャフトの前記軸方向に固定し固定解除状態で前記アッパーシャフトの軸方向移動を許容する固定部(94)を含む、電動パワーステアリング装置(1R)である。
請求項3に記載の発明は、一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、前記出力軸と連結された第2自在継手と、転舵機構と連結された第3自在継手と、前記第2自在継手を介して前記出力軸と連結された一端と、前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記入力軸の軸方向に取り外し可能に吊り下げ固定したブラケットと、を備え、前記入力軸は、前記アッパーシャフトに前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、前記第2自在継手が、前記出力軸に前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられており、前記ロアーシャフトが、前記一端と前記他端との間を伸縮可能に構成されている、電動パワーステアリング装置である。
請求項4に記載の発明は、一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、前記ステアリングシャフトの他端と連結された第1自在継手と、前記第1自在継手を介して前記ステアリングシャフトの他端と連結された一端を含むアッパーシャフトと、前記アッパーシャフトの他端と連結された第2自在継手と、前記第2自在継手を介して前記アッパーシャフトの他端と連結された入力軸と、トーションバーを介して前記入力軸と同軸上に連結された出力軸と、電動モータと、前記電動モータの動力を前記出力軸に伝達する減速機と、前記入力軸、前記出力軸、前記電動モータおよび前記減速機を支持する支持体とを含むアシストユニットと、転舵機構と連結された第3自在継手と、前記出力軸と連結された一端と前記第3自在継手を介して前記転舵機構と連結された他端とを含むロアーシャフトと、車体に固定され、前記アシストユニットの前記支持体を前記出力軸の軸方向に取り外し可能に載置固定したブラケットと、を備え、前記出力軸は、前記ロアーシャフトに前記出力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられ、前記第2自在継手が、前記入力軸に前記入力軸の軸方向に取り外し可能に取り付けられており、前記アッパーシャフトが、前記一端と前記他端との間を伸縮可能に構成されている、電動パワーステアリング装置である。
【0008】
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、ロアーシャフトを軸方向移動または収縮させてロアーシャフトを出力軸から分離させることができる。これにより、アシストユニット全体を入力軸の軸方向に移動させて、アッパーシャフトから入力軸を取り外しつつ支持体をブラケットから取り外すことが可能となる。アシストユニットを周辺部品から分離させて車体から取り外すことができるので、アシストユニットを車体から取り外す際の作業性の向上を図ることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、アッパーシャフトを軸方向移動または収縮させてアッパーシャフトを入力軸から分離させることができる。これにより、アシストユニット全体を出力軸の軸方向に移動させてロアーシャフトから出力軸を取り外しつつ支持体をブラケットから取り外すことが可能となる。アシストユニットを周辺部品から分離させて車体から取り外すことができるので、アシストユニットを車体から取り外す際の作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略正面図である。
図2図1に示す電動パワーステアリング装置の要部の拡大図である。
図3】車体からアシストユニットを取り外す工程を順次に示した概略図である。
図4図3(b)に続いて車体からアシストユニットを取り外す工程を順次に示した概略図である。
図5】第1実施形態の第1変形例に係る電動パワーステアリング装置の要部の拡大図である。
図6】第1実施形態の第2変形例に係る電動パワーステアリング装置の要部の拡大図である。
図7】本発明の第2実施形態の電動パワーステアリング装置の概略正面図である。
図8】第2実施形態の電動パワーステアリング装置の要部の拡大図である。
図9】第2実施形態において車体からアシストユニットを取り外す工程を順次に示した概略図である。
図10図9(b)に続いて車体からアシストユニットを取り外す工程を順次に示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略正面図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵機構6および転舵機構4を含み、運転者のステアリングホイール2(操舵部材)の操舵(ステアリング操作)に基づき、転舵輪3を転舵させる。操舵機構6は、運転者のステアリング操作を補助するアシストユニット5を備えている。
【0013】
操舵機構6は、ステアリングシャフト7、第1自在継手8、アッパーシャフト9、アシストユニット5の中間軸15、第2自在継手10、ロアーシャフト12および第3自在継手13を備えている。
ステアリングシャフト7は、ステアリングホイール2と連結された一端7aと、第1自在継手8と連結された他端7bとを含む。ステアリングシャフト7は、軸受(図示せず)等を介してコラムジャケット16によって回転可能に支持されている。ステアリングシャフト7は、コラムジャケット16に取り付けられたコラムブラケット17を介して車体50に固定されている。
【0014】
アッパーシャフト9は、軸方向X1を有している。アッパーシャフト9は、第1自在継手8を介してステアリングシャフト7の他端7bと連結された一端9aと、アシストユニット5の中間軸15と連結された他端9bとを含む。
第2自在継手10は、中間軸15と連結されている。第3自在継手13は、転舵機構4のピニオンシャフト14と連結されている。
【0015】
ロアーシャフト12は、軸方向X2を有している。ロアーシャフト12は、第2自在継手10を介して中間軸15と連結された一端12aと、第3自在継手13を介してピニオンシャフト14と連結された他端12bとを含む。
転舵機構4は、前述したピニオンシャフト14、ラックシャフト18および一対のタイロッド19を含む。ピニオンシャフト14は、ピニオン14aを有している。ラックシャフト18は、ピニオン14aに噛み合わされたラック18aを有している。各タイロッド19は、一端がラックシャフト18の対応する端部と連結されて、他端が対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪3と連結されている。転舵機構4は、ラックシャフト18とピニオンシャフト14においてピニオン14aが形成されている部分とを収容し、車体50に固定されたラックハウジング23をさらに含む。
【0016】
運転者のステアリングホイール2の操作に応じて、ステアリングホイール2が回転すると、ステアリングシャフト7が、その中心軸線回りに回転する。これにより、操舵トルクがステアリングホイール2からステアリングシャフト7に伝達される。操舵トルクは、ステアリングシャフト7、アッパーシャフト9、中間軸15およびロアーシャフト12を介して、ピニオンシャフト14に伝達され、ピニオンシャフト14が回転する。ピニオンシャフト14の回転は、ラックシャフト18の軸方向の運動に変換される。ラックシャフト18の軸方向の運動により、転舵輪3の転舵角が変化する。
【0017】
以下では、操舵トルクの伝達方向Tにおけるステアリングホイール2側を上流側T1ということにし、伝達方向Tにおけるステアリングホイール2側とは反対側を下流側T2ということにする。
アシストユニット5は、前述した中間軸15と、トルクセンサ20とを含む。
中間軸15は、軸方向X3に延び、アッパーシャフト9から操舵トルクが入力される入力軸30と、トーションバー31と、トーションバー31を介して入力軸30と同軸上に連結され、操舵トルクをロアーシャフト12に出力する出力軸32とを含む。入力軸30は、アッパーシャフト9の下流端でもある他端9bと連結された上流端30aを含む。出力軸32は、第2自在継手10と連結された下流端32aを含む。出力軸32の下流端32aは、第2自在継手10を介してロアーシャフト12の上流端でもある一端12aと連結されている。トーションバー31は、入力軸30と出力軸32とが回転方向に相対回転することによって捩れる。
【0018】
アシストユニット5は、操舵補助用の電動モータ22と、電動モータ22の回転出力(動力)を出力軸32に伝達する減速機24とを含む。
減速機24は、ウォーム40と、ウォーム40と噛み合うウォームホイール41とを含む。ウォーム40は、電動モータ22の出力軸としての回転軸と、継手を介して同軸上に連結されている。ウォームホイール41は、出力軸32と一体回転可能に連結されている。
【0019】
また、アシストユニット5は、入力軸30、トーションバー31、出力軸32、トルクセンサ20、電動モータ22および減速機24を支持する支持体としてのハウジング25を含む。
ハウジング25は、入力軸30の一部、トーションバー31、出力軸32の一部、トルクセンサ20および減速機24を収容している。ハウジング25に、電動モータ22のモータハウジング27が固定されている。電動モータ22の回転軸は、モータハウジング27によって回転可能に支持されている。入力軸30および出力軸32のそれぞれは、軸受(図示せず)を介して、ハウジング25によって回転可能に支持されている。
【0020】
ハウジング25は、車体50に固定されたブラケット29によって、吊り下げて固定されている。詳しくは、図1に示す電動パワーステアリング装置1の要部の拡大図である図2を参照して、ブラケット29は、ボルト35aによって車体50に取り付けられた取付板35と、アシストユニット5のハウジング25を吊り下げて固定するための固定板36とを含む。固定板36には、アシストユニット5の入力軸30を下流側T2から挿通するための挿通孔36aが形成されている。ハウジング25は、挿通孔36aに入力軸30が挿通された状態で、取付ボルト60によって固定板36に取り付けられている。取付ボルト60を取り外すことによって、ハウジング25をブラケット29から下方へ(入力軸30の軸方向X3へ)取り外すことができる。
【0021】
図1を参照して、運転者の操舵に伴ってステアリングホイール2が回転すると、トルクセンサ20は、入力軸30と出力軸32との間の捩れ量を検出する。トルクセンサ20により検出された捩れ量から得られるトルク検出信号や、車速センサ26によって検出された車速検出信号等は、ECU(Electronic Control Unit)21がアシストトルクを決定するために用いられる。電動モータ22は、ECU21により駆動制御される。このようにステアリングホイール2の操舵に基づいて駆動された電動モータ22は、ウォーム40に回転出力を伝達してウォーム40を回転させる。すると、ウォーム40と噛み合ったウォームホイール41がウォーム40よりも低速で回転し、ウォームホイール41および出力軸32が一体回転する。これにより、運転者によるステアリングホイール2のステアリング操作が補助される。
【0022】
次に、アシストユニット5およびその周辺の各部材の連結構造について説明する。
図2を参照して、第1自在継手8は、ステアリングシャフト7の下流端でもある他端7bに溶接等により連結された上流側ヨーク70と、アッパーシャフト9の上流端でもある一端9aに溶接などにより連結された下流側ヨーク71とを含む。上流側ヨーク70は、十字軸8aを介して下流側ヨーク71と連結されている。
【0023】
アッパーシャフト9の他端9bは、入力軸30の上流端30aとスプライン嵌合する筒状部72と、筒状部72から延設され筒状部72を介して入力軸30の上流端30aを締め付けるための一対の締付板73とを含む。筒状部72は、一対の締付板73の間で軸方向X1に沿って延びるスリットを形成している。
アッパーシャフト9の一対の締付板73の挿通孔には、第1締付ボルト61が挿通されている。一対の締付板73の挿通孔に挿通された第1締付ボルト61は、筒状部72からの、入力軸30の上流端30aの抜脱を規制している。第1締付ボルト61が一対の締付板73を締め付けることによって、入力軸30の上流端30aは、筒状部72によって締め付けられてアッパーシャフト9に固定されている。この状態で、アッパーシャフト9の軸方向X1と入力軸30の軸方向X3とが一致している。
【0024】
一対の締付板73に対する第1締付ボルト61の締め付けを緩めて第1締付ボルト61を取り外すと、入力軸30の上流端30aを、アッパーシャフト9の他端9bから軸方向X1の下流側T2に取り外すことができる。この取り外しと逆の動作で入力軸30をアッパーシャフト9の他端9bに再び取り付けることもできる。
第2自在継手10は、出力軸32の下流端32aと連結された上流側ヨーク74と、十字軸10aを介して上流側ヨーク74と連結され、ロアーシャフト12の上流端でもある一端12aと溶接等によって連結された下流側ヨーク75とを含む。
【0025】
上流側ヨーク74は、出力軸32の下流端32aがスプライン嵌合する筒状部76と、筒状部76から延設され筒状部76を介して下流端32aを締め付けるための一対の締付板77とを含む。筒状部76は、一対の締付板77間で筒状部76の軸方向(出力軸32の軸方向X3に相当)に沿って延びるスリットを形成している。
第2自在継手10の上流側ヨーク74の一対の締付板77の挿通孔には、第2締付ボルト62が挿通されている。一対の締付板77の挿通孔に挿通された第2締付ボルト62は、筒状部76からの、出力軸32の下流端32aの抜脱を規制している。第2締付ボルト62が一対の締付板77を締め付けることによって、出力軸32の下流端32aは、筒状部76内で締め付けられて上流側ヨーク74に固定される。
【0026】
一対の締付板77に対する第2締付ボルト62の締め付けを緩めて第2締付ボルト62を取り外すと、第2自在継手10を、出力軸32から出力軸32の軸方向X3の下流側T2に取り外すことができる。この取り外しと逆の動作で第2自在継手10を出力軸32の下流端32aに再び取り付けることもできる。
第3自在継手13は、ロアーシャフト12の下流端でもある他端12bと連結された上流側ヨーク78と、十字軸13aを介して上流側ヨーク78と連結され、溶接等によってピニオンシャフト14の上流端14bと連結された下流側ヨーク79とを含む。
【0027】
上流側ヨーク78は、ロアーシャフト12の他端12bがスプライン嵌合する筒状部80と、筒状部80から延設され筒状部80を介してロアーシャフト12の他端12bを締め付けるための一対の締付板81とを含む。筒状部80は、一対の締付板81間で筒状部80の軸方向(ロアーシャフト12の軸方向X2に相当)に沿って延びるスリットを形成している。筒状部80を含む第3自在継手13とアシストユニット5のハウジング25とは、ともにブラケット29の固定板36よりも下流側T2に位置している。
【0028】
第3自在継手13の上流側ヨーク78の一対の締付板81の挿通孔には、第3締付ボルト63が挿通されている。一対の締付板81の挿通孔に挿通された第3締付ボルト63は、筒状部80からの、ロアーシャフト12の他端12bの抜脱を規制している。第3締付ボルト63が一対の締付板81を締め付けることによって、ロアーシャフト12の他端12bは、筒状部80内で締め付けられて上流側ヨーク78に固定される。筒状部80は、ロアーシャフト12を軸方向X2に固定する固定部として機能する。
【0029】
一対の締付板81から第3締付ボルト63が取り外されることによってロアーシャフト12の他端12bの固定が解除された固定解除状態では、筒状部80は、軸方向X2のロアーシャフト12の移動(軸方向移動)を許容する。ロアーシャフト12が軸方向移動する際、ロアーシャフト12の他端12bは、筒状部80内で軸方向X2に沿って移動する。
【0030】
図3(a)および図3(b)は、車体50からアシストユニット5を取り外す工程を順次に示した概略図である。図4(a)および図4(b)は、図3(b)に続いて車体50からアシストユニット5を取り外す工程を順次に示した概略図である。以下では、図3および図4を参照して、車体50からアシストユニット5を取り外す工程について説明する。
【0031】
まず、図3(a)に示すように、アッパーシャフト9の他端9bから第1締付ボルト61を取り外す。さらに、第2自在継手10の上流側ヨーク74から第2締付ボルト62を取り外し、第3自在継手13の上流側ヨーク78から第3締付ボルト63を取り外す。
次に、図3(b)に示すように、第3自在継手13の筒状部80に対してロアーシャフト12を下流側T2へ軸方向移動させることによって、ロアーシャフト12に連結された第2自在継手10を出力軸32の軸方向X3の下流側T2に移動させる。これにより、第2自在継手10の上流側ヨーク74の筒状部76を出力軸32の下流端32aから軸方向X3に取り外し、ロアーシャフト12を出力軸32から分離することができる。
【0032】
次に、図4(a)に示すように、固定板36およびハウジング25から取付ボルト60を取り外す。そして、図4(d)に示すように、軸方向X3の下流側T2にアシストユニット5全体を移動させて入力軸30の上流端30aをアッパーシャフト9の他端9bから取り外しつつ固定板36の挿通孔36aから引き抜くことで、ブラケット29からアシストユニット5を取り外すことができる。
【0033】
以上のように、第1実施形態によれば、ロアーシャフト12を軸方向移動させてロアーシャフト12を出力軸32から分離させることができる。これにより、アシストユニット5全体を入力軸30の軸方向X3の下流側T2に移動させて、アッパーシャフト9から入力軸30を取り外しつつハウジング25をブラケット29から取り外すことが可能となる。アシストユニット5を周辺部品(ブラケット29、ステアリングシャフト7または転舵機構4等)から分離させて車体50から取り外すことができるので、アシストユニット5を車体50から取り外す際の作業性の向上を図ることができる。
【0034】
また、上述した工程を逆に行うことによってアシストユニット5を車体50に取り付けることができるので、アシストユニット5を車体50に取り付ける際の作業性の向上も図ることができる。
以下では、第1実施形態の第1変形例および第2変形例について説明する。
図5は、第1実施形態の第1変形例に係る電動パワーステアリング装置1Pの要部の拡大図である。なお、図5ならびに後述する図6図10は、今まで説明した部材と同じ部材には、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0035】
図5に示すように、第1実施形態の第1変形例に係る電動パワーステアリング装置1Pの第2自在継手10Pは、図2に示す第1実施形態の第2自在継手10の上流側ヨーク74と下流側ヨーク75とが互いに入れ替わった構成を有している。
すなわち、第2自在継手10Pは、溶接等によって出力軸32の下流端32aと連結された上流側ヨーク74Pと、ロアーシャフト12の一端12aと連結された下流側ヨーク75Pとを含む。下流側ヨーク75Pは、一端12aとスプライン嵌合する筒状部76Pと、一端12aを締め付けるための一対の締付板77Pとを含む。第2締付ボルト62Pが一対の締付板77Pを締め付けることによって、ロアーシャフト12の一端12aは、筒状部76Pによって締め付けられて下流側ヨーク75Pに固定される。
【0036】
一対の締付板77Pの挿通孔に挿通された第2締付ボルト62Pによる締め付けを緩めて第2締付ボルト62Pを取り外すと、ロアーシャフト12を、第2自在継手10Pから軸方向X2の下流側T2に取り外すことができる。この取り外しと逆の動作でロアーシャフト12の一端12aを第2自在継手10に再び取り付けることもできる。
図6に示すように、第1実施形態の第2変形例に係る電動パワーステアリング装置1Qのロアーシャフト12Qは、図2に示す第1実施形態のロアーシャフト12とは異なり、上流側T1に配置された中空の外軸としての第1軸12Aと、第1軸12Aよりも下流側T2に配置され、第1軸12Aに挿通された内軸としての第2軸12Bとを含む。第1軸12Aと第2軸12Bとは、例えば、スプライン嵌合されており、ロアーシャフト12Qは、一端12Qaと他端12Qbとの間を軸方向X2に伸縮可能に構成されている。
【0037】
第2変形例では、ロアーシャフト12Qを伸縮させることで第2自在継手10を軸方向X3に着脱することができる。そのため、アシストユニット5を車体50へ取り付ける際、および、アシストユニット5を車体50から取り外す際に、第3自在継手13の一対の締付板81から第3締付ボルト63を取り外す必要がない。
なお、ロアーシャフト12Qは、第1軸12Aが内軸であって、且つ、第2軸12Bが外軸であるように構成されていてもよい。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態の電動パワーステアリング装置1Rの概略正面図である。
【0038】
図7を参照して、第2実施形態の電動パワーステアリング装置1Rが図1に示す第1実施形態の電動パワーステアリング装置1と主に異なる点は下記である。
アッパーシャフト9Rは、第1自在継手8Rを介してステアリングシャフト7の他端7bと連結された一端9Raと、第2自在継手10Rと連結された他端9Rbとを含む。アシストユニット5の入力軸30の上流端30aは、第2自在継手10Rを介してアッパーシャフト9Rの他端9Rbと連結されている。ロアーシャフト12Rは、出力軸32の下流端32aと連結された一端12Raと、第3自在継手13Rを介して転舵機構4のピニオンシャフト14と連結された他端12Rbとを含む。
【0039】
第2実施形態の電動パワーステアリング装置1Rの要部の拡大図である図8を参照して、ブラケット29Rの固定板36Rには、アシストユニット5の出力軸32を上流側T1から挿通するための挿通孔36Raが形成されている。
また、ハウジング25Rは、車体50に固定されたブラケット29Rに上流側T1から載置して固定されている。ハウジング25Rは、挿通孔36Raに出力軸32が挿通された状態で、取付ボルト60によって固定板36Rに取り付けられている。取付ボルト60を取り外すことによって、ハウジング25Rをブラケット29Rから上方へ(出力軸32の軸方向X3へ)取り外すことができる。
【0040】
第3自在継手13Rは、ロアーシャフト12Rの下流端でもある他端12Rbが溶接等により連結された上流側ヨーク78Rと、十字軸13Raを介して上流側ヨーク78Rと連結され、溶接等によってピニオンシャフト14の上流端14bと連結された下流側ヨーク79Rとを含む。
ロアーシャフト12Rの一端12Raは、出力軸32の下流端32aとスプライン嵌合する筒状部90と、筒状部90から延設され筒状部90を介して出力軸32の下流端32aを締め付けるための一対の締付板91とを含む。筒状部90は、一対の締付板91の間で筒状部90の軸方向(ロアーシャフト12Rの軸方向X2に相当)に沿って延びるスリットを形成している。
【0041】
ロアーシャフト12Rの一対の締付板91の挿通孔には、第1締付ボルト61Rが挿通されている。一対の締付板91の挿通孔に挿通された第1締付ボルト61Rは、筒状部90からの、出力軸32の下流端32aの抜脱を規制している。第1締付ボルト61Rが一対の締付板91を締め付けることによって、出力軸32の下流端32aは、筒状部90によって締め付けられてロアーシャフト12Rに固定されている。この状態で、ロアーシャフト12の軸方向X2と出力軸32の軸方向X3とが一致している。
【0042】
一対の締付板91に対する第1締付ボルト61Rの締め付けを緩めて第1締付ボルト61Rを取り外すと、出力軸32の下流端32aを、ロアーシャフト12Rの他端12Rbから軸方向X3の上流側T1に取り外すことができる。この取り外しと逆の動作で下流端32aを他端12Rbに再び取り付けることもできる。
第2自在継手10Rは、アッパーシャフト9Rの下流端でもある他端9Rbと溶接等によって連結された上流側ヨーク74Rと、十字軸10Raを介して上流側ヨーク74Rと連結され、入力軸30の上流端30aが連結された下流側ヨーク75Rとを含む。
【0043】
下流側ヨーク75Rは、入力軸30の上流端30aとスプライン嵌合する筒状部92と、筒状部92から延設され筒状部92を介して上流端30aを締め付けるための一対の締付板93とを含む。筒状部92は、一対の締付板93間で筒状部92の軸方向(入力軸30の軸方向X3に相当)に沿って延びるスリットを形成している。
第2自在継手10Rの下流側ヨーク75Rの一対の締付板93の挿通孔には、第2締付ボルト62Rが挿通されている。一対の締付板93の挿通孔に挿通された第2締付ボルト62Rは、筒状部92からの、入力軸30の上流端30aの抜脱を規制している。第2締付ボルト62Rが一対の締付板93を締め付けることによって、入力軸30の上流端30aは、筒状部92内で締め付けられて下流側ヨーク75Rに固定される。
【0044】
一対の締付板93に対する第2締付ボルト62Rの締め付けを緩めて第2締付ボルト62Rを取り外すと、第2自在継手10Rを、入力軸30から軸方向X3に取り外すことができる。この取り外しと逆の動作で第2自在継手10Rを入力軸30の上流端30aに再び取り付けることもできる。
第1自在継手8Rは、溶接等によってステアリングシャフト7の下流端でもある他端7bと連結された上流側ヨーク70Rと、十字軸8Raを介して上流側ヨーク70Rと連結され、アッパーシャフト9Rの上流端でもある一端9Raと連結された下流側ヨーク71Rとを含む。
【0045】
下流側ヨーク71Rは、アッパーシャフト9の一端9Raがスプライン嵌合する筒状部94と、筒状部94から延設され筒状部94を介してアッパーシャフト9Rの一端9Raを締め付けるための一対の締付板95とを含む。筒状部94は、一対の締付板95間で筒状部94の軸方向(アッパーシャフト9Rの軸方向X1に相当)に沿って延びるスリットを形成している。筒状部94を含む第1自在継手8Rとアシストユニット5のハウジング25Rとは、ともにブラケット29Rの固定板36Rよりも上流側T1に位置している。
【0046】
第1自在継手8Rの下流側ヨーク71Rの一対の締付板95の挿通孔には、第3締付ボルト63Rが挿通されている。一対の締付板95の挿通孔に挿通された第3締付ボルト63Rは、筒状部94からのアッパーシャフト9Rの一端9Raの抜脱を規制している。第3締付ボルト63Rが一対の締付板95を締め付けることによって、アッパーシャフト9Rの一端9Raは、筒状部94内で締め付けられて下流側ヨーク71Rに固定される。筒状部94は、アッパーシャフト9Rを軸方向X1に固定する固定部として機能する。
【0047】
一対の締付板95から第3締付ボルト63Rが取り外されることによってアッパーシャフト9Rの一端9Raの固定が解除された固定解除状態では、筒状部94は、軸方向X1のアッパーシャフト9Rの移動(軸方向移動)を許容する。アッパーシャフト9Rが軸方向移動する際、アッパーシャフト9Rの一端9Raは、筒状部94内で軸方向X1へ移動する。
【0048】
図9(a)および図9(b)は、車体50からアシストユニット5を取り外す工程を順次に示した概略図である。図10(a)および図10(b)は、図9(b)に続いて第2実施形態において車体50からアシストユニット5を取り外す工程を順次に示した概略図である。以下では、図9および図10を参照して、車体50からアシストユニット5を取り外す工程について説明する。
【0049】
まず、図9(a)に示すように、ロアーシャフト12Rの一端12Raから第1締付ボルト61Rを取り外す。さらに、第2自在継手10Rの下流側ヨーク75Rから第2締付ボルト62Rを取り外し、第1自在継手8Rの下流側ヨーク71Rから第3締付ボルト63Rを取り外す。
次に、図9(b)に示すように、アッパーシャフト9Rを第1自在継手8Rの筒状部94に対して上流側T1へ軸方向移動させることによって、アッパーシャフト9Rに連結された第2自在継手10Rを軸方向X3の上流側T1に移動させ、下流側ヨーク75Rの筒状部92を入力軸30の上流端30aから軸方向X3に取り外し、アッパーシャフト9Rを入力軸30から分離することができる。
【0050】
次に、図10(a)に示すように、固定板36Rおよびハウジング25Rから取付ボルト60を取り外す。そして、図10(b)に示すように、軸方向X3の上流側T1にアシストユニット5全体を移動させて出力軸32をロアーシャフト12Rの一端12Raから取り外しつつ固定板36Rの挿通孔36Raから引き抜くことで、アシストユニット5をブラケット29Rから取り外すことができる。
【0051】
以上のように、第2実施形態によれば、アッパーシャフト9Rを軸方向移動させてアッパーシャフト9Rを入力軸30から分離させることができる。これにより、アシストユニット5全体を出力軸32の軸方向X3の上流側T1に移動させてロアーシャフト12Rから出力軸32を取り外しつつハウジング25Rをブラケット29Rから取り外すことが可能となる。アシストユニット5を周辺部品(ブラケット29R、ステアリングシャフト7または転舵機構4等)から分離させて車体50から取り外すことができるので、アシストユニット5を車体50から取り外す際の作業性の向上を図ることができる。
【0052】
また、上述した工程を逆に行うことによってアシストユニット5を車体50に取り付けることができるので、アシストユニット5を車体50に取り付ける際の作業性の向上も図ることができる。
また、アシストユニット5の着脱作業時において、アシストユニット5のハウジング25Rを、ブラケット29Rの固定板36Rに載置した状態でアシストユニット5を手で支える必要がなく、作業性が良い。
【0053】
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、第2実施形態の電動パワーステアリング装置1Rにも、第1実施形態の第1変形例および第2変形例と同様の変形例を適用することができる。すなわち、アッパーシャフト9Rは、一端9Raと他端9Rbとの間を軸方向X1に伸縮可能に構成されていてもよいし、第2自在継手10Rが、出力軸32に軸方向X3に取り外し可能に取り付けられていてもよい。
【0054】
また、ECU21は、アシストユニット5のハウジング25に取り付けられていてもよい。この場合、アシストユニット5は、ECU21を含むことになる。
【符号の説明】
【0055】
1;1P;1Q;1R…電動パワーステアリング装置、2…操舵部材、4…転舵機構、5…アシストユニット、7…ステアリングシャフト、7a…一端、7b…他端、8;8R…第1自在継手、9;9R…アッパーシャフト、9a;9Ra…一端、9b;9Rb…他端、10;10P;10R…第2自在継手、12;12Q;12R…ロアーシャフト、12a;12Qa;12Ra…一端、12b;12Qb;12Rb…他端、13;13R…第3自在継手、22…電動モータ、24…減速機、25;25R…ハウジング(支持体)、29;29R…ブラケット、30…入力軸、31…トーションバー、32…出力軸、50…車体、80;94…筒状部(固定部)、X1…(アッパーシャフトの)軸方向、X2…(ロアーシャフトの)軸方向、X3…(入力軸および出力軸の)軸方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10