(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の複数の実施形態に関して図面を参照して以下に説明する。ただし、本実施形態に関して前述した一従来例と同一の部分に関しては、同一の名称を使用して詳細な説明は省略する。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態によるモジュールの最小構成を示す図である。
この図が示すように、モジュール1は、冷却ユニット3と、接続管5と、固定部6と、を少なくとも備えていればよい。
【0011】
冷却ユニット3は、基板2に設けられた発熱部品4を冷却する。
接続管5は、冷却ユニット3に接続される。固定部6は、接続管5を固定する。固定部6は、接続管5から冷却ユニット3への応力を緩和する位置に設けられる。
【0012】
このモジュール1は、接続管5を固定部6で固定することで、固定部6に対し、冷却ユニット3とは反対側で接続管5が動いても、接続管5の動きが固定部6よりも冷却ユニット3側に伝わりにくくなる。これにより、接続管5から冷却ユニット3に作用する応力を緩和することができる。したがって、接続管5に力が加わった場合に生じる応力を緩和できる。
【0013】
[第2の実施形態]
図2は、本実施形態によるサーバの最小構成を示す図である。
この図が示すように、サーバ7は、モジュール1と、筐体8と、を少なくとも備えていればよい。
モジュール1は、上記第1の実施形態で示したものと同様である。すなわち、モジュール1は、冷却ユニット3と、接続管5と、固定部6と、を少なくとも備える。
【0014】
冷却ユニット3は、基板2に設けられた発熱部品4を冷却する。
接続管5は、冷却ユニット3に接続される。固定部6は、接続管5を固定する。固定部6は、接続管5から前記冷却ユニット3への応力を緩和する位置に設けられる。
筐体8は、モジュール1を収納する。
【0015】
このサーバ7においては、接続管5を固定部6で固定することで、固定部6に対し、冷却ユニット3とは反対側で接続管5が動いても、接続管5の動きが固定部6よりも冷却ユニット3側に伝わりにくくなる。これにより、接続管5から冷却ユニット3に作用する応力を緩和することができる。したがって、接続管5に力が加わった場合に生じる応力を緩和できる。
【0016】
[第3の実施形態]
図3は、本実施形態におけるサーバの構成を示す縦断面図である。
図4は、本実施形態におけるサーバの構成を示す平断面図である。
図3、
図4に示すように、本実施形態のサーバ10は、筐体20と、モジュール30と、を備える。
【0017】
筐体20は、中空箱状で、図示しないサーバラックに収容される。筐体20は、サーバラック(図示無し)の一端側と他端側とを結ぶ水平方向(以下、これを前後方向Dfと称する)にスライド可能に支持される。筐体20は、内部に、ベース基板26、モジュール30、電源装置(図示無し)等を収容する。
【0018】
筐体20は、底板21と、側板22と、前板23と、後板(プレート)24と、を備える。
【0019】
底板21は、平面視すると、前後方向Dfに長辺を有し、前後方向Dfに直交する幅方向Dwに短辺を有する長方形状である。側板22は、底板21の幅方向Dwの両側に位置する。側板22は、底板21の幅方向Dwの両側から、それぞれ上下方向Dvの上方に延びる。前板23は、底板21の前後方向Dfの一端側に位置する。前板23は、底板21の前端から上方に延びる。後板24は、底板21の前後方向Dfの他端側に位置する。後板24は、底板21の後端から上方に延びる。
後板24は、前後方向Dfに貫通する開口部25を有する。開口部25は、後板24に、幅方向Dwに間隔をあけて複数設けられる。
【0020】
ベース基板26は、板状で、筐体20の底板21上に沿わせて設けられる。ベース基板26は、上面にコネクタ27を有する。コネクタ27は、後述するモジュール30の接続端子部35が接続される。
【0021】
モジュール30は、基板32と、冷却ユニット33と、供給接続管(接続管)36と、排出接続管(接続管)37と、固定部50と、を備える。
【0022】
基板32は、長方形状の板状であり、短辺(延出する辺)S12と長辺S11とを有する。基板32は、筐体20内にモジュール30を収納した状態で、長辺S11を前後方向Dfに沿わせ、短辺S12を上下方向Dvに沿わせて配置される。
【0023】
基板32は、接続端子部35を有する。接続端子部35は、基板32において、一方の長辺S11に設けられる。接続端子部35は、筐体20内にモジュール30を収納した状態で、上下方向Dvの下側に位置する長辺S11に設けられる。接続端子部35は、筐体20内のベース基板26のコネクタ27に挿抜される。接続端子部35のコネクタ27に対する挿抜方向D11は、ベース基板26の上面に直交する方向、すなわち上下方向Dvである。
【0024】
基板32は、CPU(Central Processing Unit)等の発熱部品34を有する。発熱部品34は、基板32の一面32fに実装される。
【0025】
冷却ユニット33は、基板32に設けられる。冷却ユニット33は、発熱部品34に積み重ねるように設けられる。より具体的には、冷却ユニット33は、基板32に積層されるに際し、できるだけ大きな面積で接触するとともに、できるだけ大きな接触力で密着することによって可及的に小さな接触抵抗で熱伝導する構造とすることが望ましい。冷却ユニット33は、発熱部品34を冷却する。冷却ユニット33は、基板32の一面32fに直交する方向から見たときに、発熱部品34よりも大きい矩形状である。冷却ユニット33は、基板32の一面32fに直交する方向で、所定の厚さを有している。冷却ユニット33は、発熱部品34に対向する第1面33aに凹部33sを有する。凹部33sは、第1面33aから、その反対側の第2面33b側に窪む。凹部33sは、発熱部品34の表面34fの少なくとも一部を覆う。
【0026】
供給接続管36、排出接続管37は、冷却ユニット33に接続される。供給接続管36、排出接続管37は、フレキシブル性を有する。
供給接続管36は、冷却ユニット33に冷却液を供給する。供給接続管36は、一端に接続部36cを有する。供給接続管36の接続部36cは、冷却ユニット33に接続される。接続部36cは、冷却ユニット33の凹部33sにおいて、発熱部品34の中心に対して一方の側に配置される。接続部36cは、モジュール30を筐体20に収納した状態で、発熱部品34の中心に対し、上下方向Dvの例えば下側に配置される。
供給接続管36は、基板32の外側に延出する。供給接続管36は、基板32から、接続端子部35の挿抜方向D11と異なる方向D12に延出する。供給接続管36は、基板32において、接続端子部35が設けられた長辺S11とは異なる短辺S12から、基板32の外側に延出する。供給接続管36は、供給管(図示無し)に接続される。供給管(図示無し)は、冷却液供給設備(図示無し)から供給される冷却液を供給接続管36に供給する。
【0027】
排出接続管37は、冷却ユニット33から冷却液を排出する。排出接続管37は、供給接続管36に対し、基板32の一面32fに沿った方向に並んで設けられる。
排出接続管37は、一端に接続部37cを有する。排出接続管37の接続部37cは、冷却ユニット33に接続される。接続部37cは、冷却ユニット33の凹部33sにおいて、発熱部品34の中心に対して他方の側に配置される。接続部37cは、モジュール30を筐体20に収納した状態で、発熱部品34の中心に対して上下方向Dvの例えば上側に配置される。
排出接続管37は、基板32の外側に延出する。排出接続管37は、基板32から、接続端子部35の挿抜方向D11と異なる方向D12に延出する。排出接続管37は、基板32において、接続端子部35が設けられた長辺S11とは異なる短辺S12から、基板32の外側に延出する。排出接続管37は、冷却液を外部に排出する排出管(図示無し)に接続される。
【0028】
供給接続管36、排出接続管37は、基板32における供給接続管36、排出接続管37が延出する短辺S12において、短辺S12の中心Sdよりも接続端子部35側の延出位置P1、P2から延出する。
供給接続管36、排出接続管37は、延出する短辺S12における供給接続管36、排出接続管37の延出位置P1、P2よりも、接続端子部35が設けられた側(ベース基板26側、
図3における下側)とは反対側(
図3における上側)にずれた接続位置P3、P4で冷却ユニット33に接続される。
【0029】
供給接続管36、排出接続管37は、接続位置P3、P4から延出位置P1、P2に向かって、接続端子部35が設けられた側に湾曲している。さらに、供給接続管36と排出接続管37とは、冷却ユニット33から互いに異なる方向に延びている。詳しくは、供給接続管36の接続部36cと、排出接続管37の接続部37cとは、基板32の一面32fに直交する方向から見たときに、互いに平行ではない。供給接続管36の接続部36cと、排出接続管37の接続部37cとは、それぞれ、基板32の長辺S11に平行な方向に対して傾斜している。長辺S11に平行な方向に対する排出接続管37の接続部37cの傾斜角度は、供給接続管36の接続部36cの傾斜角度度よりも大きい。
【0030】
固定部50は、供給接続管36、排出接続管37を固定する。固定部50は、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33への応力を緩和する位置に設けられる。具体的には、固定部50は、冷却ユニット33に接続された接続部36c、37cから離れた位置で、供給接続管36、排出接続管37を固定する。固定部50は、供給接続管36、排出接続管37の管軸方向への移動を拘束する。また、固定部50は、供給接続管36、排出接続管37の管軸方向に直交する径方向への移動を拘束する。固定部50は、基板32において供給接続管36、排出接続管37が延出する短辺S12において、供給接続管36、排出接続管37を固定する。固定部50は、後板24に対して基板32側に配置される。固定部50は、筐体20の後板24の内側に配置される。
【0031】
図5は、本実施形態における固定部の構成を示す断面図である。
図4、
図5に示すように、固定部50は、補強部材38に取り付けられる。補強部材38は、基板32と平行に配置される。補強部材38は、基板32の一面32fにおいて、冷却ユニット33を除いた部分に設けられる。補強部材38は、例えばアルミニウム合金等からなる。補強部材38は、基板32を補強する機能と、基板32の一面32fに実装された各種の電子部品から熱伝導を受けてその放熱を図る機能と、を有する。
【0032】
図5に示すように、固定部50は、ベース部材51と、クランプ部材52と、スペーサ53と、を有する。
ベース部材51は、補強部材38に固定される。ベース部材51は、補強部材38と一体に形成されていてもよい。ベース部材51は、収容凹部51aと、係止部51bと、台座部51cと、を有する。収容凹部51aは、供給接続管36、排出接続管37の径方向の一部を収容する。係止部51bは、収容凹部51aの一方の側に設けられ、補強部材38から離間してクランプ部材52側に伸びる。係止部51bは、クランプ部材52を係止する係止孔51hを有する。台座部51cは、収容凹部51aの他方の側に設けられる。台座部51cは、収容凹部51aを挟んで係止部51bとは反対側に位置する。台座部51cは、雌ネジ孔51nを有する。
【0033】
クランプ部材52は、ベース部材51に対し、補強部材38から離間した側で対向する。クランプ部材52は、収容凹部52aと、係止爪52bと、フランジ部52cと、を有する。収容凹部52aは、供給接続管36、排出接続管37の径方向の一部を収容する。係止爪52bは、収容凹部52aの一方の側に設けられる。係止爪52bは、ベース部材51の係止部51bの係止孔51hに係止される。フランジ部52cは、収容凹部52aの他方の側に設けられる。フランジ部52cは、収容凹部52aを挟んで係止爪52bとは反対側に位置する。フランジ部52cは、ネジ挿通孔52hを有する。
スペーサ53は、ベース部材51の台座部51cと、クランプ部材52のフランジ部52cとの間に配置される。スペーサ53は、筒状で、貫通孔53hを有する。
【0034】
このような固定部50は、ベース部材51の収容凹部51aと、クランプ部材52の収容凹部52aとの間に、供給接続管36、排出接続管37を挟み込む。クランプ部材52は、係止爪52bが係止孔51hに係止されることで、収容凹部52aの一方の側で、補強部材38から離間する方向への移動が規制される。また、クランプ部材52は、収容凹部52aの他方の側で、ネジ54により、ベース部材51に締結される。ネジ54は、クランプ部材52のフランジ部52cのネジ挿通孔52h、およびスペーサ53の貫通孔53hを通し、ベース部材51の台座部51cの雌ネジ孔51nに締め込まれる。クランプ部材52のフランジ部52cと、ベース部材51の台座部51cとの間隔は、スペーサ53により規制される。これにより、ベース部材51の収容凹部51aと、クランプ部材52の収容凹部52aとの間に挟み込んだ供給接続管36、排出接続管37を、径方向に過度に潰してしまうのを抑える。
【0035】
図4に示すように、固定部50により固定される供給接続管36、排出接続管37は、冷却ユニット33に接続される部分と、固定部50に固定される部分とで、基板32との間隔(基板32の一面32fに直交する方向における基板32との間隔)が、同一となる。
【0036】
また、
図3に示すように、供給接続管36、排出接続管37は、冷却ユニット33に接続される部分である接続部36c、37cと、固定部50に固定される部分との間で湾曲する。
【0037】
図5に示すように、固定部50のベース部材51およびクランプ部材52と、供給接続管36、排出接続管37との間には、弾性シート55が挟み込まれる。弾性シート55は、ゴム系材料等からなり、弾性を有する。弾性シート55は、ベース部材51の収容凹部51aとクランプ部材52の収容凹部52aとによって挟み込まれる供給接続管36、排出接続管37には、径方向の圧縮力が作用する。弾性シート55は、その厚み方向に弾性変形することで、供給接続管36、排出接続管37に作用する径方向の圧縮力を緩和する。
また、弾性シート55は、供給接続管36、排出接続管37との間で生じる摩擦力により、供給接続管36、排出接続管37が管軸方向にずれるのを抑える。さらに、弾性シート55は、固定部50のベース部材51およびクランプ部材52と、供給接続管36、排出接続管37との間で、その厚み方向に圧縮された状態で介在することで、供給接続管36、排出接続管37との間で生じる摩擦力を高める。これにより、供給接続管36、排出接続管37が管軸方向にずれるのを、より確実に抑える。
【0038】
図3、
図4に示すように、モジュール30を筐体20に収納した状態で、後板24は、基板32における供給接続管36、排出接続管37が延出する短辺S12に対向する。供給接続管36、排出接続管37は、筐体20の後板24に形成された開口部25を通して、筐体20の外部に延出する。
弾性シート55は、固定部50から、開口部25の内側まで延びる。弾性シート55は、開口部25の内周縁部と、供給接続管36、排出接続管37との間に位置する。これにより、供給接続管36、排出接続管37が、開口部25の内周縁部に擦れるのを抑える。
【0039】
上記したようなモジュール30は、筐体20に脱着可能である。モジュール30は、筐体20への脱着の際に、筐体20内のベース基板26のコネクタ27に対し、接続端子部35を挿抜する。接続端子部35をコネクタ27に挿抜する際、基板32は、基板32における接続端子部35が設けられた長辺S11に交差する挿抜方向D11に挿抜される。接続端子部35をコネクタ27から抜く場合、基板32は、接続端子部35が設けられた長辺S11に交差する挿抜方向D11において、接続端子部35から離れる方向に変位する。このように、基板32を挿抜方向D11に変位させる場合、供給接続管36、排出接続管37は、短辺S12の中心Sdよりも接続端子部35側から延出しているので、接続端子部35とは反対側に位置する他の部品、例えば開口部25の内周縁部25t等に干渉しにくい。したがって、接続端子部35の挿抜方向D11と異なる方向D12に延出する供給接続管36、排出接続管37を備えるモジュール30において、基板32の挿抜を容易に行うことが可能となる。
【0040】
このようなモジュール30、サーバ10では、供給接続管36、排出接続管37を固定部50で固定する。これにより、モジュール30の外側で供給接続管36、排出接続管37が動いても、供給接続管36、排出接続管37の動きが固定部50よりも冷却ユニット33側に伝わりにくくなる。したがって、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33に作用する応力を緩和することができる。その結果、供給接続管36、排出接続管37と冷却ユニット33との接続部や、冷却ユニット33に無理な力が掛かって、冷却液の漏れ等が生じるのを抑えることができる。
【0041】
このようなサーバ10では、固定部50は、供給接続管36、排出接続管37の管軸方向への移動を拘束する。このように、供給接続管36、排出接続管37の移動を完全に拘束することで、供給接続管36、排出接続管37に力が加わった場合に生じる応力を遮断することができる。したがって、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33に作用する応力を確実に緩和できる。
【0042】
このようなサーバ10では、冷却ユニット33に接続された端部(接続部36c、37c)から離れた位置で供給接続管36、排出接続管37を固定する。これにより、供給接続管36、排出接続管37の端部と固定部50との間で、固定部50で吸収しきれなかった変位が生じた場合であっても、供給接続管36、排出接続管37自体が弾性変形し、その変位を吸収できる。これにより、供給接続管36、排出接続管37の端部から冷却ユニット33まで応力が及ぶのを抑えることができる。
【0043】
このようなサーバ10では、供給接続管36、排出接続管37は、冷却ユニット33に接続される部分と、固定部50に固定される部分との間で湾曲する。これにより、供給接続管36、排出接続管37の端部と固定部50との間で、固定部50で吸収しきれなかった変位があった場合であっても、供給接続管36、排出接続管37自体が弾性変形し、その変位を吸収できる。これにより、供給接続管36、排出接続管37の端部から冷却ユニット33まで応力が及ぶのを抑えることができる。
【0044】
このようなサーバ10では、供給接続管36、排出接続管37は、冷却ユニット33に接続される部分と、固定部50に固定される部分とで、基板32との間隔が同一である。このようにして、固定部50による供給接続管36、排出接続管37のクランプ位置と、供給接続管36、排出接続管37の冷却ユニット33への接続部の位置との高さが揃う。これにより、供給接続管36、排出接続管37に高さ方向の曲げ応力が生じるのを抑えることができる。したがって、供給接続管36、排出接続管37の冷却ユニット33への接続部に余計な曲げ応力が作用するのを抑えることができる。
【0045】
このようなサーバ10では、冷却ユニット33と、固定部50とは、補強部材38を介して一体に設けられる。これにより、冷却ユニット33に接続される供給接続管36、排出接続管37の端部と、固定部50材に固定される供給接続管36、排出接続管37の中間部とが、強固に保持される。したがって、供給接続管36、排出接続管37に応力が作用するのを抑えることができる。
【0046】
このようなサーバ10では、固定部50は、後板24に対して基板32側に配置されるので、固定部50が筐体20の外側に突出しない。これにより、固定部50が、モジュール30の周囲の他の部材に干渉するのを抑えることができる。
また、固定部50を、後板24の内側で補強部材38に固定することで、供給接続管36、排出接続管37を強固に支持できる。
【0047】
このようなサーバ10では、供給接続管36、排出接続管37と固定部50との間に挟み込まれた弾性シート55を有する。これにより、供給接続管36、排出接続管37に力が加わったときに、弾性シート55が弾性変形することで、固定部50との間で供給接続管36、排出接続管37に過大な力が掛かるのを抑えることができる。したがって、供給接続管36、排出接続管37の内部空間がつぶれるのを抑えることができ、冷却液の流路抵抗の増加による冷却性能の低下を抑えることができる。
また、弾性シート55が、後板24の開口部25の内側まで突出することで、後板24の開口部25の内周縁部に対し、供給接続管36、排出接続管37が擦れるのを抑えることができる。
【0048】
このようなサーバ10では、供給接続管36、排出接続管37は、接続端子部35の挿抜方向D11と異なる方向D12に延出する。固定部50は、基板32における供給接続管36、排出接続管37が延出する短辺S12において、供給接続管36、排出接続管37を固定する。これにより、接続端子部35の挿抜方向D11と異なる方向D12に延出する供給接続管36、排出接続管37を備えるモジュール30において、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33に作用する応力を緩和することができる。その結果、供給接続管36、排出接続管37と冷却ユニット33との接続部や、冷却ユニット33に無理な力が掛かって、冷却液の漏れ等が生じるのを抑えることができる。
【0049】
このようなサーバ10では、供給接続管36、排出接続管37は、フレキシブル性を有する。フレキシブル性を有する供給接続管36、排出接続管37を固定部50で固定することによって、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33に作用する応力を緩和する効果は、より顕著なものとなる。その結果、供給接続管36、排出接続管37と冷却ユニット33との接続部や、冷却ユニット33に無理な力が掛かって、冷却液の漏れ等が生じるのを、有効に抑えることができる。
【0050】
なお、上記実施形態では、固定部50により、供給接続管36、排出接続管37を管軸方向に拘束するようにしたが、必ずしも供給接続管36、排出接続管37を管軸方向に拘束することを必須としない。すなわち、固定部50は、供給接続管36、排出接続管37から冷却ユニット33への応力を緩和することができればよい。
また、冷却ユニット33は、発熱部品34のみを冷却するものとしたが、基板32上に設けられる他の電子部品も合わせて冷却するようにしてもよい。また発熱部品と冷却ユニットとの間の熱伝導は、直接接触させる場合に限られず、電気絶縁性の薄膜(マイカ)やグリース等の流動体を介在させ、あるいは、熱伝導性の良い材料により構成された中間部材を介在させて行っても良い。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。