【課題を解決するための手段】
【0008】
この狙いのために、本発明の1つの目的は、ガスと油滴を含み、内燃機関から生じる混合物から油滴を分離する分離装置であり、この分離装置は少なくとも、
−分離室であって、i)混合物が分離室に入るように構成された入口と、ii)ガスが分離室から出るように配置された出口と、を有する分離室と、
−分離室に少なくとも1つのブリードポートによって連結される油回収室であって、液体の油が分離室から油回収室へと前記少なくとも1つのブリードポートを通じて流れることができるようになっている油回収室と、
−少なくとも部分的に分離室内に延びる少なくとも1つのエミッタ電極と、
−少なくとも部分的に分離室内に延びる少なくとも1つのコレクタ電極と、
−前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極に接続される電子ユニットであって、少なくとも帯電フェーズ中に
・前記少なくとも1つのエミッタ電極を負の電位にして、少なくとも1つのエミッタ電極が油滴を負に帯電させるのに適した少なくとも1つの電界を生成し、
・前記少なくとも1つのコレクタ電極をゼロまたは正の電位にして、前記少なくとも1つのコレクタ電極が負に帯電した油滴を捕集する
ように構成された電子ユニットと、
を含み、
分離装置は、分離室内に、その中に上流部分と下流部分を画定するように配置された少なくとも1つの減圧部材をさらに含み、減圧部材は、ガスが入口と出口との間に流れるとき、上流部分と下流部分との間で減圧がなされるように構成されていることと、
油回収室は、下流部分に少なくとも1つの真空ポートによって連結されて、油回収室内の圧力が上流部分の圧力より低くなるようにすること
を特徴とする。
【0009】
油回収室内の圧力が上流部分の圧力より低いため、ガスの一部がその、または各ブリードポートによって吸引され、それゆえ、その、または各ブリードポートを通って油回収室に向かって油が流れるようにするのに貢献する。
【0010】
それゆえ、このような分離装置により、混合物から分離された油の効率的な放電が可能となり、それは、これが混合物から分離された油の排出時の排出流速を最大化しながら、その体積を最小化できるからである。実際、油回収室と各ブリードポートは、高い排出流速の油を吸引する。このような油の吸引によって、各コレクタ電極の詰まりの危険性が低くなり、各コレクタ電極に凝集する油が減り、ひいては静電電荷も少なくなるため、絶縁破壊の危険性の低減化、または回避さえ可能となる。
【0011】
ディーゼルまたはガソリン式自動車上では、本発明による分離装置は例えば、シリンダヘッドカバーに組み込んでも、またはシリンダヘッドカバーとは独立したコンポーネントを形成してもよい。
【0012】
本願において、「連結」という用語とその派生形は、特に少なくとも2つの領域間で流体、ガスおよび/または液体を連通させることを指す。
【0013】
本願において、「接続」という用語とその派生形は、特に少なくとも2つのコンポーネント間の導電接続に関する。
【0014】
本願において、「上流」および「下流」という用語は、入口と出口との間のガス流の一般的な意味を指す。上流部分は、入口から前記少なくとも1つの減圧部材まで延びる。下流部分は、前記少なくとも1つの減圧部材から出口まで延びる。
【0015】
本発明のある変化形によれば、減圧部材は、油回収室と上流部分との間に5Pa〜200Paの圧力差を生じさせるように構成される。
【0016】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極は、少なくとも部分的に導電性材料からなり、前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極の各々は、その算術平均粗さRaが0.1μm〜100μmの間の表面粗さを有する。
【0017】
それゆえ、このようなエミッタとコレクタ電極は比較的平滑であり、したがって濡れにくく、それゆえ、混合物から分離された油滴がエミッタおよびコレクタ電極上で広がりやすくなり、それによってエミッタおよびコレクタ電極に凝集する油が減る。
【0018】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極は、プラスチック材料に導電性材料をコーティングしたものからなる。この変化形の代わりに、前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極は、全体が導電性材料から、例えば金属材料からなっていてもよい。
【0019】
本発明のある変化形によれば、電子ユニットは、少なくとも帯電フェーズ中に、前記少なくとも1つのエミッタ電極を実質的に一定の負の電位にするように構成される。すると、このような電子ユニットによって静電界が生成され、それゆえ、油滴の電荷、それによって各コレクタ電極に沈着する油の収率、ひいては分離装置の分離効率が最大化する。
【0020】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのエミッタ電極は、入口付近に延びる。
【0021】
それゆえ、その、または各エミッタ電極は、混合物が分離室に入るとすぐに油滴を負に帯電させることができ、それゆえ、分離装置の体積を最小化できる。
【0022】
本発明のある変化形によれば、入口と前記少なくとも1つのエミッタ電極を分離する距離は、入口と出口を分離する距離の0%〜30%である。入口と出口を分離する距離は、分離チャンバの長さに対応する。
【0023】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのエミッタ電極は少なくとも1つの紐状部分を含む。
【0024】
それゆえ、このような紐状部分によって、ある電圧での電界の強度、ひいてはコレクタ電極に沈着する油の収率を高めることができる。実際に、紐状部分は、その断面の寸法が小さいため、重要な避雷針効果を生じる。
【0025】
本発明のある実施形態によれば、少なくとも1つの紐状部分は、入口と出口との間の混合物の流れの方向を横切る方向に沿って延びる。
【0026】
それゆえ、混合物の流れを横切るこのような紐状部分によって、分離室の流れの断面の重要な部分において電界を発生させることができる。したがって、このような紐状の横方向の部分により、混合物の中に含まれる多数の油滴を帯電させることができる。
【0027】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの紐状部分は、全体的に入口と出口との間の混合物の流れの方向に対して垂直な少なくとも1つの方向に沿って延びる。
【0028】
本発明のある変化形によれば、紐状部分は直線である。それゆえ、このような直線紐状部分は分離室内に設置しやすい。
【0029】
この変化形の代わりに、紐状部分は曲線であってもよい。それゆえ、このような曲線紐状部分は、分離室の形状にとって適当とすることができる。
【0030】
本発明のある変化形によれば、各紐状部分は、概して円形の断面形状を有し、その直径は1mm未満である。それゆえ、このような紐状部分は重要な避雷針効果、ひいては強力な電界を生成する。
【0031】
本発明のある変化形によれば、少なくとも1つの紐状部分はワイヤにより形成される。本発明の他の変化形によれば、少なくとも1つの紐状部分は針によって形成される。
【0032】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は少なくとも2つのエミッタ電極を含む。紐状部分は実質的に平行に配置される。
【0033】
それゆえ、いくつかのエミッタ電極によっていくつかの電界を生成でき、ひいては、油滴の電荷と帯電油滴の数を最大化できる。
【0034】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は、電子ユニットに接続された少なくとも1つの補助電極をさらに含み、電子ユニットは、少なくとも帯電フェーズ中に、前記少なくとも1つの補助電極をゼロまたは正の電位にするように構成される。
【0035】
前記少なくとも1つの補助電極は、前記エミッタ電極に対し、前記少なくとも1つのコレクタ電極より近くに配置され、それによって前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つの補助電極との間に確立される電界は、前記少なくとも1つのエミッタ電極と前記少なくとも1つのコレクタ電極との間に確立される電界より強力である。
【0036】
それゆえ、各補助電極により、油滴が通る電界を最大化できる。実際に、各補助電極は、入口とエミッタ電極の付近に設置されてもよく、それに対して、各コレクタ電極はブリードポートの付近に、その出口付近の油を油回収室に向かって集めるような方法で設置されなければならない。
【0037】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は少なくとも2つの補助電極を含み、これは補助的な紐状部分によって形成され、相互に対して、およびエミッタ電極に対して実質的に平行に配置され、補助電極とエミッタ電極は互い違いに配置される。
【0038】
換言すれば、各補助電極は、2つの連続するエミッタ電極によって画定される間隔に対面するように配置される。
【0039】
それゆえ、このような互い違いの配置により、電界中の油滴の経路長、ひいてはその帯電時間が長くなり、その電荷が増大する。実際に、エミッタ電極と補助電極との間に生成される各電界は、混合物の流れの方向に関して斜めの方向に沿って延びる。
【0040】
本発明のある変化形によれば、隣接する補助電極とエミッタ電極との間の距離は、このエミッタ電極と最寄りのコレクタ電極との間の距離の10%〜30%の間である。例えば、補助電極と隣接する出エミッタ電極との間の距離が5mmであるとすると、エミッタ電極と最寄りのコレクタ電極との間の距離は15mm〜50mmの間であってもよい。
【0041】
それゆえ、このような距離によって、エミッタ電極と補助電極との間に、エミッタおよびコレクタ電極との間より強力な電界を生成でき、それゆえ、油滴が各コレクタ電極付近に到達する前の帯電油滴の数が増え、各油滴の電荷が増大する。
【0042】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つの補助電極は、前記少なくとも1つのエミッタ電極の上流に配置される。
【0043】
それゆえ、このような構成によって、コレクタ電極による油滴の収集を最大化できる。実際に、下流のエミッタ電極と上流の補助電極との間に生成される電界は、各帯電油滴に、空気の力と反対の静電力を誘発する。したがって、この電界は各油滴の速度を低下させ、それゆえ、コレクタ電極によるその捕集を容易にする。さらに、空気の力は各帯電油滴を(反対の、またはゼロの電荷の)補助電極から遠ざける傾向があり、それゆえ、補助電極への油の凝集を制限または防止する。
【0044】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つの真空ポートの流れの断面は、前記少なくとも1つのブリードポートの流れの断面より大きい。
【0045】
それゆえ、このような真空ポートは、油回収室と分離室との間に十分な圧力差を確実に生じさせる。したがって、このような真空ポートによれ、油は確実に各ブリードポートを通って流れる。
【0046】
本発明のある変化形によれば、i)前記少なくとも1つの真空ポートの流れの断面と、ii)前記少なくとも1つのブリードポートの流れの断面の比は2より大きいか、2と等しい。すると、このような真空ポートは、油回収室と分離室との間の圧力差を最大化する。
【0047】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのブリードポートは、上流部分の下側領域、例えば上流部分の底部に配置される。
【0048】
それゆえ、このような位置により、油は、真空ポートによる吸引に加えて、重力によってブリードポートを通って流れることができる。
【0049】
本願において、「下側」および「上側」という用語は、分離装置が動作位置にある時の、ある要素の高さを指す。
【0050】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのブリードポートは、上流部分のそれぞれの側壁の付近、またはその中に配置される。
【0051】
それゆえ、このような位置によって、ブリードポートを通って流れる油の排出流速が高まる。実際に、ガスの速度、ひいては各油滴にかかる空気の力は壁付近で最小となり(平穏領域)、それゆえ、油滴がガスによってブリードポートから外に運ばれる危険性が最小化する。
【0052】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は少なくとも2つのブリードポートを含み、これらはそれぞれ上流部分の両側の境界上に、例えばそれぞれ上流部分の両側の側壁の付近に設置される。
【0053】
それゆえ、いくつかのブリードポートによって、油回収室に向かって流れる油の排出流速が増大する。
【0054】
本願において、「境界」および「側」という用語は、入口と出口との間のガス流の一般的な方向を指す。
【0055】
この実施形態のある変化形によれば、分離装置は偶数のブリードポートを含み、ブリードポートは上流部分の各境界上に等しい数だけ配置される。すると、分離室内のガス速度分布は対称であり、それゆえ、油はブリードポートを通って等しい排出流速で流れることができる。
【0056】
たとえば、分離装置は4つのブリードポートを含んでいてもよく、2つのブリードポートが上流部分の一方の境界上に配置され、2のブリードポートが上流部分の反対の境界上に配置される。
【0057】
本発明のある変化形によれば、分離室は対称軸を有し、ブリードポートは対称軸の各境界上に対称に配置される。
【0058】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのコレクタ電極は前記少なくとも1つのブリードポートの付近に延びる。
【0059】
それゆえ、油は、ブリードポートに最も近い各コレクタ電極に沈着し、これによって油が油回収室に向かって流れやすくなる。
【0060】
本発明のある変化形によれば、それぞれのブリードポートとそれに対応するコレクタ電極を分離する距離は、入口と出口を分離する距離の0%〜5%の間にあたる。
【0061】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は少なくとも2つのブリードポートと少なくとも2つのコレクタ電極を含み、各コレクタ電極はそれぞれのブリードポートの付近に延びる。
【0062】
それゆえ、いくつかのコレクタ電極といくつかのブリードポートにより、油回収室に向かって流れる油の排出流速を高めることができる。
【0063】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのコレクタ電極は導電フィルムを含み、前記少なくとも1つの導電フィルムは上流部分の下面を少なくとも部分的に覆う。
【0064】
それゆえ、このような導電性フィルムにより、効率的で軽量のコレクタ電極を形成できる。
【0065】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも2つのコレクタ電極の各々は、分離室の上流部分の下面(すなわち底部)のそれぞれの部分を覆う導電条片によって形成され、各導電条片の一部はそれぞれのブリードポートの付近または周囲に配置される。
【0066】
上述の実施形態の代替案によれば、分離装置は単独のコレクタ電極を含む。例えば、単独のコレクタ電極は、分離室の上流部分の下面(すなわち底部)を全体的または部分的に覆ってもよい。それゆえ、多数の油滴を帯電させ、捕集できる。
【0067】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのコレクタ電極は、
−前記少なくとも1つのブリードポートの周囲に延びる周辺導電フィルムと、
−周辺導電フィルムを延長し、分離装置が動作位置にあるときに実質的に縦に延びるように配置された少なくとも1つの隣接導電フィルムと、
を含む。
【0068】
それゆえ、このような周辺および隣接導電フィルムによって、油回収室に向かって流れる油の排出流速を高めることができる。実際に、周辺フィルムによってブリードポートの周囲からの油を捕集でき、その一方で、隣接フィルムによって重力が油をブリードポートへと導くことができる。
【0069】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つのブリードポートは、少なくとも1つの先鋭な境界を有し、これは曲げ半径が0.2mm未満の縁を含み、前記少なくとも1つのコレクタ電極は前記先鋭な境界を覆う。
【0070】
このような先鋭な境界は避雷針効果を生み、それゆえ、帯電油滴と、先鋭な境界を覆うコレクタ電極との間に比較的強力な電界を発生させることができる。
【0071】
本発明のある変化形によれば、コレクタ電極はそれぞれのブリードポートの内部へと延びる。換言すれば、このコレクタ電極は、各境界をこのブリードポートの少なくとも1つの縁を覆う。
【0072】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つの先鋭な境界は、曲げ半径が0.2mm未満の2つの縁を含み、この2つの縁は、例えば円弧の形状の断面を有する丸みのある面取り部によって結合され、丸みのある面取り部の半径は0.5mmより大きく、好ましくは1mmより大きく、前記少なくとも1つのコレクタ電極は先鋭な境界と丸みのある面取り部を覆う。
【0073】
それゆえ、このような先鋭な境界は、避雷針またはスパイク効果を生じ、それゆえ、帯電油滴と、先鋭な境界を覆うコレクタ電極との間に比較的強力な電界を発生させることができる。同様に、丸みのある面取り部は逆の避雷針効果を生み、それゆえ、帯電油滴と、丸みのある面取り部を覆うコレクタ電極との間に比較的強力な電界を発生させることができる。
【0074】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つの減圧部材がそれぞれのブリードポートの付近に配置される。
【0075】
それゆえ、このような配置によって、減圧部材は、各ブリードポートの付近のガス速度を低下させる。したがって、この配置により、油滴が各ブリードポートから外へと導かれる危険性が低下する。これに加えて、減圧部材は各ブリードポート付近に分離領域を画定し、それゆえ、コレクタ電極による油滴の捕捉が促進される。
【0076】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの減圧部材とそれぞれのブリードポートとを分離する距離は、入口と出口を分離する距離の0%〜20%の間である。
【0077】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの減圧部材はそれぞれのブリードポートと連続する。
【0078】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの減圧部材は、1カ所で減圧を行うように構成される。
【0079】
本発明のある実施形態によれば、前記少なくとも1つの減圧部材は障害物によって形成される。
【0080】
それゆえ、このような障害物は分離室内に容易に組み込まれ、それによる減圧は、ガス流の排出流速により変化しにくい。
【0081】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの障害物の高さは上流部分の高さの50%から100%の間である。
【0082】
本発明のある変化形によれば、前記少なくとも1つの減圧部材は、分離室の流れの断面の5%〜30%を妨害する。
【0083】
上述の実施形態の代替案によれば、少なくとも1つの減圧部材は内側に曲げられた部分により形成される。
【0084】
上述の実施形態の他の変化形によれば、少なくとも1つの減圧部材は、入口に関して流れの断面が縮小された狭小区間により形成される。
【0085】
本発明のある実施形態によれば、分離室は一般に、例えば長方形の底面を有する平行六面体の形状を有し、油回収室は一般に、例えば長方形の底面を有する平行六面体の形状を有する。
【0086】
それゆえ、平行六面体の形状のこのような分離室はエンジンコンパートメント内に埋め込みやすい。
【0087】
本発明のある実施形態によれば、分離室は一般に、例えば円形の底面を有する円筒の形状を有し、油回収室は一般に、分離室の周囲に配置される管の形状を有する。
【0088】
それゆえ、円筒形のこのような分離室のガス流は、速度の分布が均一である。
【0089】
この実施形態のある変化形によれば、分離装置はいくつかのエミッタ電極を含み、これらは相互に対して、および円筒の軸に概して平行に配置された紐状部分により形成される。
【0090】
2つの上記の実施形態の代わりに、分離室は入口と出口との間に概して内側に曲げられた形状を有する。換言すれば、分離室はエルボウを形成し、それによって入口と出口との間のガスの流れの線が曲がる。
【0091】
本発明のある実施形態によれば、分離装置は、油回収室に連結された移送部材をさらに含み、移送部材は、内燃機関に向かう液体の油の流れを可能にし、内燃機関のガスの油回収室への流れを防止するように構成される。
【0092】
それゆえ、このような移送部材によって、油回収室を分離室に関して真空に保持でき、それは、移送部材により、内燃機関からガスが到達して、移送部材を介して油回収室へと向かうのを完全に防止するからである。
【0093】
本発明のある変化形によれば、移送部材は、油をエンジンユニットに向かって移送するように構成されたサイフォンと移送管を含む。あるいは、移送部材は、油をエンジンユニットに向かって移送するように構成された弁と移送管を含む。
【0094】
さらに、本発明の目的は、ガスと油滴を含み、内燃機関から発せられる混合物から油滴を分離する分離方法であり、この分離方法は、
−本発明による分離装置を実装するステップと、
−帯電フェーズ中に、電子ユニットを、
・前記少なくとも1つのエミッタ電極が、油滴を負に帯電するのに適した少なくとも1つの電界を生成し、
・前記少なくとも1つのコレクタ電極が、負に帯電した油滴を捕集する
ような方法で制御するステップと、
−混合物が分離室に入るようにするステップと、
を含む。
【0095】
それゆえ、このような分離方法により、混合物から分離された油の効率的な放電が可能となる。
【0096】
上記の実施形態と変化形は、単独でも、技術的に可能な何れの組み合わせによっても利用されてよい。
【0097】
非限定的な例として示されているにすぎず、次のような添付の図面を参照しながらなされる以下の説明を読むことにより、本発明はよく理解され、その利点もまた明らかとなるであろう。