(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記内部水平同期信号の生成回数が設定されるレジスタと、前記レジスタに設定される値に基づいて、前記カウント数と、前記第1周期の前記内部水平同期信号の生成回数又は前記第2周期の前記内部水平同期信号の生成回数とを算出する演算回路とを備える、
請求項5に記載の表示駆動装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0017】
〔1〕<内部水平同期信号の不連続点を任意のタイミングに設定>
本願において開示される代表的な実施の形態は、表示駆動とタッチ検出を時分割で行う表示装置(1000)に搭載される表示駆動装置(100)であって、タイミング発生回路(10)と表示駆動回路(20)とタッチパネル制御回路(30)とを備える。
【0018】
前記タイミング発生回路は、外部から供給される外部垂直同期信号(Vsync_ext)と外部水平同期信号(Hsync_ext)とから内部垂直同期信号(Vsync_int)と内部水平同期信号(Hsync_int)とを生成する。
【0019】
前記表示駆動回路は、表示駆動期間に、前記内部水平同期信号に同期して表示駆動動作を行い、前記タッチパネル制御回路は、タッチ検出期間に、前記内部水平同期信号に同期してタッチ検出動作を行う。
【0020】
前記タイミング発生回路は、前記外部垂直同期信号又は前記内部垂直同期信号を基準として規定される切換タイミング(POS1)から、設定される周期(HSW1,Hcyc)毎に繰り返し前記内部水平同期信号を生成する。
【0021】
前記切換タイミングは、前記表示駆動期間と前記タッチ検出期間以外の期間に設定される。
【0022】
これにより、切換タイミングにおいて内部水平同期信号が設定された周期よりも短い周期でパルスを発生させる場合(不連続点)にも、表示異常を発生させることなく、且つ、タッチ検出精度の低下を防止することができる。
【0023】
〔2〕<HSW1×M+HSW2>
項1において、前記周期を第1周期(HSW1)とする。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(フレーム周期:Fcyc)毎に、前記第1周期で複数回と第2周期(HSW2,α)で1回の前記内部水平同期信号を生成する。
【0024】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。ここで内部ライン数Mは、表示ライン数Nとタッチ検出期間のライン数と帰線期間のライン数との総和である。
【0025】
〔3〕<POS1とHSW1とHSW2とを設定するレジスタ>
項2において、前記表示駆動装置は、前記切換タイミング(POS1)と前記第1周期(HSW1)と前記第2周期(HSW2)とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0026】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0027】
〔4〕<Hcyc×(M−α)+(Hcyc+1)×α>
項1において、前記周期はクロック(PCLK)のカウント数(Hcyc)によって規定される。
【0028】
前記タイミング発生回路は、前記クロックをカウントすることによって前記内部水平同期信号を発生させる。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎に、前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号と、前記カウント数より1回多い周期(Hcyc+1)の前記内部水平同期信号とを生成する。
【0029】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。タイミング発生回路は、内部垂直同期信号の1周期(1フレーム周期)毎に、周期Hcycの内部水平同期信号をM−α回と、周期Hcyc+1の内部水平同期信号をα回、それぞれ生成することにより、周期Hcycよりも短い周期の水平同期信号(不連続点)を発生させることがない。
【0030】
〔5〕<HcycとM−α又はαとを設定するレジスタ>
項4において、前記表示駆動装置は、前記カウント数と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0031】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0032】
〔6〕<Hcycとαの算出回路>
項4において、前記表示駆動装置は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎の前記内部水平同期信号の生成回数が設定されるレジスタ(1)を備える。さらに前記表示駆動装置は、前記レジスタに設定される値に基づいて、前記カウント数(Hcyc)と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数(M−α)又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数(α)とを算出する演算回路(6、7、8、9)を備える。
【0033】
これにより、外部からのレジスタ設定を必要最小限に抑えることができる。
【0034】
〔7〕<表示駆動とタッチ検出機能とを混載するIC(Integrated Circuit)>
項1から項6のうちのいずれか1項において、前記表示駆動装置は、単一の半導体基板上に形成される。
【0035】
これにより、表示駆動とタッチ検出機能とを混載するICを提供することができる。
【0036】
〔8〕<タッチパネルコントローラと別チップ構成の表示駆動装置>
本願において開示される代表的な実施の形態は、表示パネル(200)とタッチパネル(300)とタッチパネルコントローラ(500)とを備える表示装置(1001)に搭載される、表示駆動装置(101)であって、タイミング発生回路(10)と表示駆動回路(20)とを備える。
【0037】
前記タイミング発生回路は、外部から供給される外部垂直同期信号(Vsync_ext)と外部水平同期信号(Hsync_ext)から内部垂直同期信号(Vsync_int)と内部水平同期信号(Hsync_int)とを生成する。
【0038】
前記表示駆動回路は、表示駆動期間に、前記内部水平同期信号に同期して表示駆動動作を行い、タッチ検出期間に、前記タッチパネルコントローラに対して、前記内部水平同期信号に同期してタッチ検出動作をさせるための制御信号を出力する。
【0039】
前記タイミング発生回路は、前記外部又は前記内部垂直同期信号を基準として規定される切換タイミング(POS1)から、設定される周期(HSW1,Hcyc)毎に繰り返し前記内部水平同期信号を生成する。
【0040】
前記切換タイミングは、前記表示駆動期間と前記タッチ検出期間以外の期間に設定される。
【0041】
これにより、タッチパネルコントローラと別チップで構成された表示駆動装置とを用いて、表示駆動とタッチ検出の時分割動作をさせる場合において、項1と同様の作用効果を奏することができる。
【0042】
〔9〕<HSW1×M+HSW2>
項8において、前記周期を第1周期(HSW1)とする。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎に、前記第1周期で複数回と第2周期(HSW2,α)で1回の前記内部水平同期信号を生成する。
【0043】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。
【0044】
〔10〕<POS1とHSW1とHSW2とを設定するレジスタ>
項9において、前記表示駆動装置は、前記切換タイミングと前記第1周期と前記第2周期とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0045】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0046】
〔11〕<Hcyc×(M−α)+(Hcyc+1)×α>
項8において、前記周期はクロック(PCLK)のカウント数(Hcyc)によって規定される。
【0047】
前記タイミング発生回路は、前記クロックをカウントすることによって前記内部水平同期信号を発生させる。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎に、前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号と、前記カウント数より1回多い周期(Hcyc+1)の前記内部水平同期信号とを生成する。
【0048】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。タイミング発生回路は、内部垂直同期信号の1周期毎に、周期Hcycの内部水平同期信号をM−α回と、周期Hcyc+1の内部水平同期信号をα回、それぞれ生成することにより、周期Hcycよりも短い周期の水平同期信号(不連続点)を発生させることがない。
【0049】
〔12〕<HcycとM−α又はαとを設定するレジスタ>
項11において、前記表示駆動装置は、前記カウント数と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0050】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0051】
〔13〕<Hcycとαの算出回路>
項11において、前記表示駆動装置は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎の前記内部水平同期信号の生成回数が設定されるレジスタ(1)を備える。さらに前記表示駆動装置は、前記レジスタに設定される値に基づいて、前記カウント数(Hcyc)と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数(M−α)又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数(α)とを算出する演算回路(6、7、8、9)を備える。
【0052】
これにより、外部からのレジスタ設定を必要最小限に抑えることができる。
【0053】
〔14〕<タッチパネルコントローラ別チップとする表示駆動IC>
項8から項13のうちのいずれか1項において、前記表示駆動装置は、単一の半導体基板上に形成される。
【0054】
これにより、タッチパネルコントローラ別チップとする表示駆動ICを提供することができる。
【0055】
〔15〕<表示装置>
本願において開示される代表的な実施の形態は、表示パネル(200)とタッチパネル(300)とタッチパネルコントローラ(30;500)と表示駆動装置(100;101)とを備える表示装置(1000;1001)であって、以下のように構成される。
【0056】
前記表示駆動装置は、タイミング発生回路(10)と表示駆動回路(20)とを備える。前記タイミング発生回路は、外部から供給される外部垂直同期信号(Vsync_ext)と外部水平同期信号(Hsync_ext)とから内部垂直同期信号(Vsync_int)と内部水平同期信号(Hsync_int)とを生成する。前記表示駆動回路は、表示駆動期間に前記内部水平同期信号に同期して表示駆動動作を行う。
【0057】
前記タッチパネルコントローラはタッチ検出期間に、前記内部水平同期信号に同期して前記タッチパネルに対してタッチ検出動作を行うタッチパネル制御回路(30)を備える。
【0058】
前記タイミング発生回路は、前記外部又は前記内部垂直同期信号を基準として規定される切換タイミングから、設定される周期(HSW1,Hcyc)毎に繰り返し前記内部水平同期信号を生成する。
【0059】
前記切換タイミングは、前記表示駆動期間と前記タッチ検出期間以外の期間に設定される。
【0060】
これにより、表示パネルとタッチパネルとタッチパネルコントローラと表示駆動装置とを備え、表示駆動とタッチ検出の時分割動作をさせる表示装置において、項1と同様の作用効果を奏することができる。
【0061】
〔16〕<HSW1×M+HSW2>
項15において、前記周期を第1周期(HSW1)とする。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎に、前記第1周期で複数回と第2周期(HSW2,α)で1回の前記内部水平同期信号を生成する。
【0062】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。
【0063】
〔17〕<POS1とHSW1とHSW2とを設定するレジスタ>
項16において、前前記表示装置は、前記切換タイミングと前記第1周期と前記第2周期とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0064】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0065】
〔18〕<Hcyc×(M−α)+(Hcyc+1)×α>
項15において、前記周期はクロック(PCLK)のカウント数(Hcyc)によって規定される。前記タイミング発生回路は、前記クロックをカウントすることによって前記内部水平同期信号を発生させる。前記タイミング発生回路は、前記内部垂直同期信号の1周期(Fcyc)毎に、前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号と、前記カウント数より1回多い周期(Hcyc+1)の前記内部水平同期信号とを生成する。
【0066】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができる。タイミング発生回路は、内部垂直同期信号の1周期毎に、周期Hcycの内部水平同期信号をM−α回と、周期Hcyc+1の内部水平同期信号をα回、それぞれ生成することにより、周期Hcycよりも短い周期の水平同期信号(不連続点)を発生させることがない。
【0067】
〔19〕<HcycとM−α又はαとを設定するレジスタ>
項18において、前記表示装置は、前記カウント数と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数とがそれぞれ設定されるレジスタ(1)を備える。
【0068】
これにより、タイミング発生回路を簡略に構成することができ、さらに切換タイミングを外部から自由に調整することができる。
【0069】
〔20〕<Hcycとαの算出回路>
項18において、前記表示装置は、前前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記内部水平同期信号の生成回数が設定されるレジスタ(1)を備える。さらに前記表示装置は、前記レジスタに設定される値に基づいて、前記カウント数(Hcyc)と、前記内部垂直同期信号の1周期毎の前記カウント数による前記周期の前記内部水平同期信号の生成回数(M−α)又は前記カウント数より1回多い周期の前記内部水平同期信号の生成回数(α)とを算出する演算回路(6、7、8、9)を備える。
【0070】
これにより、外部からのレジスタ設定を必要最小限に抑えることができる。
【0071】
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
【0072】
〔実施形態1〕<内部水平同期信号の不連続点を任意のタイミングに設定>
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置1000のブロック図である。
【0073】
表示装置1000は、例えば、表示パネル200と、タッチパネル300と、表示駆動装置100と、ホストプロセッサ(HOST)400とを含んで構成される。表示装置1000にはホストプロセッサ400が含まれずに外付けされる場合もある。
【0074】
表示パネル200は、例えば液晶表示(LCD:Liquid Crystal Display)パネルであり、複数のゲート線と、それと直交する複数のソース線、ゲート線とソース線の交点それぞれに配置される、複数の画素セルで構成される。1本のゲート線で選択される1ラインに配置された複数の画素セルに対して、前記複数のソース線から表示されるべき画像データに対応する輝度信号が供給され、ゲート線で選択された各画素セルは、その輝度信号を取り込んで、それに対応する輝度を表示する。複数のゲート線は、1フレーム期間内に順次走査されて、1フレームの全ての画素セルに輝度信号が供給される。画素セルは、供給された輝度信号を保持して、対応する輝度の表示を維持する。
【0075】
タッチパネル300は、例えばインセル方式で表示パネル200に積層され、例えば静電容量方式のタッチ検出を行う機能を有する。タッチパネル上に配列された複数のセンサ容量を充電するパルスを印加し、放電される電荷の量を検出することにより、センサ容量の容量値が検出されるように構成されている。タッチパネル300にユーザーの指などが接近し或いは接触する(本明細書では、「接近」と「接触」を含めて「タッチ」と呼ぶ)とセンサ容量の容量値が変化するので、この容量変化を検出することによって、タッチされた座標が検出される。静電容量方式のタッチ検出には、相互容量方式、自己容量方式などが採用される。
【0076】
表示駆動装置100は、例えば、表示駆動回路20と、タッチ検出回路30と、タイミング発生回路10と、サブプロセッサ(MPU)40と、電源回路50とを含んで構成される。表示駆動回路20は、表示パネル200に対して、ゲート線を走査するための信号とソース線を駆動する信号を供給する。タッチ検出回路30は、タッチパネル300に対して、センサ容量を充電するための駆動信号を供給し、センサ容量の容量変化を検出するための信号を受信する。タイミング発生回路10は、ホストプロセッサ400など外部から供給される、垂直同期信号Vsync_ext、水平同期信号Hsync_ext、ピクセルクロックPCLK、画像データイネーブル信号ENABなどに基づいて、内部で使用する、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_intなどのタイミング制御信号を生成して、表示駆動回路20とタッチ検出回路30とに供給する。電源回路50は、外部から供給されるVccなどの電源を昇圧、降圧、安定化して、表示駆動回路20とタッチ検出回路30など、表示駆動装置100の内部回路に供給する。
【0077】
表示駆動回路20は、ホストインターフェース(HOST I/F:Interface)21、制御回路22、ラインメモリ23、双方向シフトレジスタ(S/R:Shift Register)24、ラッチ回路25、ソース線駆動回路26、ゲート線駆動回路27、階調電圧生成回路28などを含んで構成される。表示駆動回路20は、ホストインターフェース21を介して、ホストプロセッサ400から画像データ(DATA_R7−0,DATA_G7−0,DATA_B7−0)と、垂直同期信号Vsync_ext、水平同期信号Hsync_ext、ピクセルクロックPCLK、画像データイネーブル信号ENABなどのタイミング信号、及び、制御コマンドなどを受信する。
図1には3原色それぞれ8ビットの画像データDATA_R7−0,DATA_G7−0,DATA_B7−0等が具体的に例示されているが、通信インターフェースの仕様は任意である。制御回路22は、各種の制御モードや制御パラメータを保持するレジスタ(不図示)を内蔵し、これらにホストプロセッサ400からホストインターフェース21を介して書き込まれる制御モードや制御パラメータに従って、表示駆動回路20の動作を制御する。
【0078】
ゲート線駆動回路27は、表示パネル200の複数のゲート線を順次走査するための制御信号を生成して、表示パネル200に供給する。表示パネル200が複数のゲート線をそれぞれに対応する端子を備えている場合には、複数のゲート線を駆動する信号を供給する。表示パネル200がゲート線を走査する回路を内蔵している場合、例えば、ゲートインパネル(GIP:Gate In Panel)と呼ばれる、シフトレジスタを内蔵している場合には、シフトレジスタに供給するスタートフラグとクロックを供給する。
【0079】
ホストプロセッサ400からホストインターフェース21を介し受信した画像データ(DATA_R7−0,DATA_G7−0,DATA_B7−0)は、ラインメモリ23と双方向シフトレジスタ24を経由して、1ライン分の画像データとしてラッチ回路25に書き込まれる。ラインメモリ23と双方向シフトレジスタ24は、受信する画像データと表示する画像データの間のバッファリングとタイミング調整を行う。受信と表示が精度よく同期している場合には、タイミング調整は不要であるが、速度に差がある場合には、その差を吸収するために、受信した画像データを一旦バッファリングし、適切なタイミングでラッチ回路25に転送する。ラッチ回路25に保持される1ライン分の画像データは、ソース線駆動回路26に並列に供給される。階調電圧生成回路28は、ディジタル値である画像データの各階調に対応するアナログの電圧値である、複数の階調電圧を生成してソース線駆動回路26に供給している。ソース線駆動回路26は、供給される画像データに対応する階調電圧を選択し或いは生成して、表示パネル200のソース線を駆動する。
【0080】
タッチ検出回路30は、例えば、センサ容量駆動回路32と容量変化検出回路33と、RAM34と制御回路31とを含んで構成される。センサ容量駆動回路32は、タッチパネル300に配置された複数のセンサ用容量を順次駆動する駆動パルスを生成して供給する。容量変化検出回路33は、駆動パルスによってセンサ容量が充放電されるときに発生する電荷の移動を検出する回路であり、検出した電荷の量、または変化量をディジタル値に変換して、RAM34に書き込む。制御回路31は、各種の制御モードや制御パラメータを保持するレジスタ(不図示)を内蔵し、これらにサブプロセッサ40から書き込まれる制御モードや制御パラメータに従って、タッチ検出回路30の動作を制御する。
【0081】
発明が解決しようとする課題について、より詳しく説明する。
【0082】
図2は、表示駆動とタッチ検出の時分割動作を行わない場合の動作例を示すタイミングチャートである。横軸は時間であり、縦軸方向には上から外部垂直同期信号Vsync_ext、外部水平同期信号Hsync_ext、画像データ、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_int、及び、ソース出力が模式的に示される。外部垂直同期信号Vsync_extは、1フレーム期間の開始タイミングを示す同期信号であり、外部水平同期信号Hsync_extは、1ライン期間の開始タイミングを示す同期信号である。どちらも負論理であり、ロウレベルでアサートされハイレベルでネゲートされるものとして示されるが、正論理でもよい。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされる前の数ライン期間VFP(時刻t1〜t3)とアサートされた後の数ライン期間VBP(時刻t3〜t4)は、後述の帰線期間(非表示期間)に対応し、入力される画像データは無効データとされる。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t4)に、有効な画像データの供給が開始される。内部垂直同期信号Vsync_intと内部水平同期信号Hsync_intは、外部垂直同期信号Vsync_extと外部水平同期信号Hsync_extにそれぞれ同期している。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t4)に、有効な画像データの供給が開始された、1ライン期間後(時刻t5)から、1ライン毎に第Nラインまでソース線駆動回路26が対応するソース出力を表示パネル200に供給する。時刻t2〜t5の期間は帰線期間であり非表示期間である。帰線期間に相当する期間に入力された無効な画像データに対応するソース出力は停止される。ここで非表示期間とは表示期間または表示駆動期間と対をなし、非表示期間はソース線が駆動されない期間であり、表示期間または表示駆動期間はソース線が駆動される期間である。例えば、液晶表示パネルの場合、画素容量に画素値に対応する電荷が保持されて表示自体は維持されているが、表示が維持されている期間全体ではなく、ソース線から画素容量に対して画素値を転送する期間のみを、表示期間または表示駆動期間と呼ぶ。
【0083】
図3は、表示駆動とタッチ検出の時分割動作を行う表示駆動装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図2と同様に、横軸は時間であり、縦軸方向には上から外部垂直同期信号Vsync_ext、外部水平同期信号Hsync_ext、画像データ、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_int、及び、ソース出力が模式的に示される。
図2に示される時分割を行わない場合と同様に、外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされる前の数ライン期間VFP(時刻t1〜t3)とアサートされた後の数ライン期間VBP(時刻t3〜t4)に入力される画像データは、無効データとされる。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t4)に、有効な画像データの供給が開始される。内部垂直同期信号Vsync_intは外部垂直同期信号Vsync_extに同期しているが、内部水平同期信号Hsync_intの周期は外部水平同期信号Hsync_extよりも短く、例えばレジスタの設定値HSW1により与えられる。時分割動作を行わない
図2の場合の1フレーム当たりの内部水平同期信号Hsync_intのパルス数は、1フレームに表示されるライン数Nと帰線期間に対応するパルス数の和であるのに対して、時分割動作を行う
図3の場合の1フレーム当たりの内部水平同期信号Hsync_intのパルス数(内部ライン数M)はそれよりも多くなり、増加分をタッチ検出期間TW(時刻t4〜t6)とすることができる。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t4)に、有効な画像データの供給が開始された後、ラインメモリ分の遅延後の時刻t7から、1ライン毎に第Nラインまでソース線駆動回路26が対応するソース出力を表示パネル200に供給する。
図3には前フレームの末尾が示される。時刻t4までに第Nラインのソース出力が終了し、ソース出力は停止される。ソース出力が停止されている時刻t4〜t7のうち、時刻t4〜t6の期間がタッチ検出期間TWとされ、時刻t6〜t7の期間が帰線期間とされる。時刻t5〜t7のラインメモリ分の遅延は、画像データの入力速度とソース出力の速度の違いを吸収するために設けられるバッファへのデータの蓄積に必要な期間である。ソース出力の速度の方が入力よりも早いため、出力すべき画像データが不足することを予防するために、画像データのバッファリングが必要である。例えば、
図1に示される表示駆動装置100では、ラインメモリ23と双方向シフトレジスタ24によって、バッファが構成されている。
【0084】
内部水平同期信号Hsync_intは、上述のように例えばレジスタの設定値HSW1により周期が与えられ、内部垂直同期信号Vsync_intがアサートされてから周期HSW1で周期的に出力される。周期HSW1は任意に設定され、1フレーム期間の整数分の1になるとは限らないため、1フレーム期間の末尾では、与えられる周期HSW1よりも短い周期αとなる期間(時刻t2〜t3)、即ち内部水平同期信号Hsync_intの不連続が発生する可能性がある。
図3に示されるようにこの不連続点が有効なソース出力期間に発生すると、画素容量へ階調電圧を転送するのに十分な期間とならず、異常表示を生じる恐れがある。このことは、「発明が解決しようとする課題」において説明した通りである。
【0085】
図4は、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点が表示駆動期間に発生する例を示すタイミングチャートである。
図3の時刻t1〜t3の期間付近の拡大図である。上述のように、1フレーム期間の末尾である時刻t2〜t3に、内部水平同期信号Hsync_intの周期が与えられる周期HSW1よりも短い周期αとなる、不連続点が発生している。
【0086】
周期HSW1をより小さくしてタッチ検出期間TWを長くした場合、或いは、バッファリングされるデータ量(ライン数)を少なくした場合には、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点が表示期間ではなくタッチ検出期間に発生する恐れがある。
図5は、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点がタッチ検出期間に発生する例を示すタイミングチャートである。内部垂直同期信号Vsync_intがアサートされる時刻t12よりも前の時刻t8に最終ラインNのソース出力が完了し、タッチ検出期間(時刻t8〜t12)が開始されている。タッチ検出動作では、センサ容量を駆動するドライブ期間(時刻t8〜t9とt10〜t11)と容量変化を検出するセンス期間(時刻t9〜t10とt11〜t12)とが交互に繰り返される。
図5に示される例では、時刻t11〜t12の最後の内部水平同期信号Hsync_intの周期が与えられる周期HSW1よりも短い周期αとなる、不連続点となっているため、対応するセンス期間が、他のセンス期間よりも短縮されてしまう。このため、タッチ検出の精度が低下する恐れがある。内部水平同期信号Hsync_intの不連続点が、ドライブ期間で発生した場合には、センサ容量への充電が不十分となるために、同様にタッチ検出の精度が低下する恐れがある。
【0087】
本発明に係る表示駆動回路及び表示装置は、上述の課題を解決するために、タイミング発生回路10を備える。
【0088】
図6は、実施形態1のタイミング発生回路10の構成例を示すブロック図である。タイミング発生回路10には、外部垂直同期信号Vsync_extとピクセルクロックPCLKが供給され、また、レジスタ回路1からレジスタ設定値としてHSW1とHSW2とPOS1とが与えられ、内部垂直同期信号Vsinc_intと内部水平同期信号Hsync_intを生成して出力する。タイミング発生回路10は、内部同期信号生成回路2と、ラインカウンタ3と、比較回路4及びセレクタ5とを含んで構成される。内部同期信号生成回路2は、外部垂直同期信号Vsync_extに同期する内部垂直同期信号Vsinc_intを発生し、内部垂直同期信号Vsinc_intがアサートされた時点からHcyc_SELで与えられる周期で内部水平同期信号Hsync_intを発生する。ラインカウンタ3は内部垂直同期信号Vsinc_intでリセットされ、内部水平同期信号Hsync_intをカウントしてラインカウント値LCNTを出力する。比較回路4はラインカウント値LCNTとレジスタ1から与えられる設定値POS1とを比較し、ラインカウント値LCNTがPOS1を超えた時点で出力SELをアサートする。セレクタ5はSELがネゲートされている期間はHSW1を、SELがアサートされている期間はHSW2を、Hcyc_SELとして出力する。
【0089】
図7は、実施形態1の表示駆動装置100の動作例を示すタイミングチャートである。
図2と
図3と同様に、横軸は時間であり、縦軸方向には上から外部垂直同期信号Vsync_ext、外部水平同期信号Hsync_ext、画像データ、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_int、及び、ソース出力が模式的に示される。
図2に示される、時分割を行わない場合と同様に、外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされる前の数ライン期間VFP(時刻t1〜t3)とアサートされた後の数ライン期間VBP(時刻t3〜t5)に入力される画像データは無効データとされる。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t5)に、有効な画像データの供給が開始される。内部垂直同期信号Vsync_intは外部垂直同期信号Vsync_extに同期しているが、内部水平同期信号Hsync_intの周期は外部水平同期信号Hsync_extよりも短く、レジスタ1の設定値HSW1により与えられる。外部垂直同期信号Vsync_extがアサートされた時点(時刻t3)からVBP後(時刻t5)に、有効な画像データの供給が開始された後、ラインメモリ分の遅延後の時刻t7から、1ライン毎に第Nラインまでソース線駆動回路26が対応するソース出力を表示パネル200に供給する。
図7には、
図3と同様に前フレームの末尾が示される。時刻t4までに第Nラインのソース出力が終了し、ソース出力は停止される。ソース出力が停止されている時刻t4〜t7のうち、時刻t4〜t6の期間をタッチ検出期間TWとされ、時刻t6〜t7の期間が帰線期間とされる。時刻t5〜t7のラインメモリ分の遅延は、画像データの入力速度とソース出力の速度の違いを吸収するために設けられるバッファへのデータの蓄積に必要な期間である。
【0090】
図7に示される動作例では、内部水平同期信号Hsync_intの周期が与えられる周期HSW1よりも短い周期αとなる不連続点は、時刻t8〜t9の期間に発生する。
図3に示される例では、内部垂直同期信号Vsync_intがアサートされた時点で、強制的に内部水平同期信号Hsync_intの新たな周期HSW1が開始されるので、この時点で不連続点が発生するのに対して、本実施形態ではレジスタ1に設定されたPOS1の値と、ラインカウント値LCNTが一致するまで、内部水平同期信号Hsync_intの周期の切換を遅延させている。POS1のレジスタ設定値を適切に調整することにより、不連続点が発生するタイミングを、表示駆動期間でもタッチ検出期間でもない帰線期間内とすることができる。内部水平同期信号Hsync_intの周期が、通常の周期よりも短い値αとなっても、表示駆動とタッチ検出のいずれの動作も行われない期間とすることにより、表示異常を発生させることなく、且つ、タッチ検出精度の低下を防止することができる。
【0091】
レジスタ1への設定値POS1,HSW1,HSW2についてさらに詳しく説明する。
【0092】
図8は、
図3に対応する表示駆動装置100における内部水平同期信号Hsync_intの発生タイミングの一例を示すタイミングチャートである。横軸は時間であり、縦軸方向に内部垂直同期信号Vsync_intと内部水平同期信号Hsync_intの波形が模式的に示される。HSW2に不連続点の周期αを設定する例である。1フレーム周期Fcyc内に、内部ライン数Mライン分の周期HSW1の内部水平同期信号Hsync_intが生成され、最後にHSW2に設定される不連続点の周期αが現れる。
図3の動作に対応する。ここで内部ライン数Mは、表示ライン数Nとタッチ検出期間のライン数と帰線期間のライン数の総和である。POS1に適切な値を設定することにより、内部垂直同期信号Vsync_intに対する不連続点が発生する時刻を任意に調整することができる(
図7参照)。
【0093】
図9は、内部水平同期信号Hsync_intの発生タイミングの別の例を示すタイミングチャートである。HSW1は同様であるが、HSW2にHSW1+αを設定する。これにより、第Mラインの内部水平同期信号Hsync_intの周期がHSW1よりも大きいHSW1+αとなる。表示駆動期間においても、タッチ検出期間においても、内部水平同期信号Hsync_intの周期がHSW1以上であれば不具合を生じないような仕様である場合には、POS1によって不連続点の発生時刻を帰線期間に調整する必要がない。
【0094】
〔実施形態2〕<内部水平同期信号に不連続点を発生させない実施形態>
図9に示した例は、不連続点における内部水平同期信号Hsync_intの周期を通常の周期HSW1よりも長くすることによって、不連続点が表示期間やタッチ検出期間に発生しても、異常表示を発生させることがなく、また、タッチ検出の精度の低下を防止することができる。本実施形態2では、これをさらに発展させ、不連続点を発生させないように、表示駆動装置100を構成する。表示装置1000及び表示駆動装置100の構成は、
図1のブロック図に示される実施形態1の表示装置1000及び表示駆動装置100と同様であるが、タイミング発生回路10の構成が異なる。
【0095】
図10は、実施形態2のタイミング発生回路10の構成例を示すブロック図である。タイミング発生回路10には、外部垂直同期信号Vsync_extとピクセルクロックPCLKが供給され、また、レジスタ回路1からレジスタ設定値としてHcycとHcyc+1とαとが与えられ、内部垂直同期信号Vsinc_intと内部水平同期信号Hsync_intを生成して出力する。タイミング発生回路10は、内部同期信号生成回路2と、ラインカウンタ3と、比較回路4及びセレクタ5とを含んで構成される。内部同期信号生成回路2は、外部垂直同期信号Vsync_extに同期する内部垂直同期信号Vsinc_intを発生し、内部垂直同期信号Vsinc_intがアサートされた時点からHcyc_SELで与えられる周期で内部水平同期信号Hsync_intを発生する。ラインカウンタ3は内部垂直同期信号Vsinc_intでリセットされ、内部水平同期信号Hsync_intをカウントしてラインカウント値LCNTを出力する。比較回路4はラインカウント値LCNTとレジスタ1から与えられる設定値αとを比較し、ラインカウント値LCNTがαを超えた時点で出力SELをアサートする。セレクタ5はSELがネゲートされている期間はHcyc+1を、SELがアサートされている期間はHcycを、Hcyc_SELとして出力する。ここで、Hcycは内部水平同期信号Hsync_intとして通常必要な周期であり、αは1フレーム期間FcycにM個の周期Hcycの内部水平同期信号Hsync_intを発生したときの残り期間である。Hcycとαは、ピクセルクロックPCLKのカウント数として整数で表現される。
【0096】
図11は、実施形態2の表示駆動装置100の動作例を示すタイミングチャートである。
図8、9と同様に、横軸は時間であり、縦軸方向に内部垂直同期信号Vsync_intと内部水平同期信号Hsync_intの波形が模式的に示される。内部垂直同期信号Vsync_intがアサートされてからのαラインは周期Hcyc+1で、その後のM−αラインは周期Hcycで、それぞれ内部水平同期信号Hsync_intが生成される。1フレーム期間FcycにM個の周期Hcycの内部水平同期信号Hsync_intを発生したときの残り期間αを、αラインに分散して周期をHcycからHcyc+1に1ずつ増やしたことになる。これにより、内部水平同期信号Hsync_intに不連続点を発生させないように構成することができる。厳密には、周期Hcyc+1からHcycへの切換により周期が不連続になっているが、表示駆動とタッチ検出は内部水平同期信号Hsync_intの周期に誤差があってもその動作に悪影響を生じることがないので、問題はない。
【0097】
図12は、実施形態2の表示駆動装置における内部水平同期信号の発生タイミングの一例を示す、より詳細なタイミングチャートである。1フレーム周期FcycをピクセルクロックPCLKの周期で300000とし、内部ライン数M=510ラインとした例である。Fcycを内部ライン数Mで割る(300000÷510)と、商が588、剰余が120となる。α=120、Hcyc=588,Hcyc+1=589にそれぞれ設定する。
図12に示されるように、内部垂直同期信号Vsync_intがアサートされてからのα(120)ラインは周期Hcyc+1(589)であり、残りのM−α(390)ラインは周期Hcyc(588)で構成される。
【0098】
図13は、実施形態2のタイミング発生回路10の別の構成例を示すブロック図である。
図10に示したタイミング発生回路10では、Hcyc,Hcyc+1及びαを全てレジスタ1に設定する構成としたのに対し、
図13ではレジスタ1には内部ライン数Mを設定し、Hcyc,Hcyc+1及びαを算出して、
図10に示したタイミング発生回路10と同様の回路に供給する。(
図13には
図10に対して追加される回路のみを示す。)タイミング発生回路10は、
図10に示される構成に加えて、さらにVcycカウンタ6、Vcycラッチ7、除算回路8及び+1回路9をさらに含んで構成される。Vcycカウンタ6は、内部垂直同期信号Vsync_intをピクセルクロックPCLKによってカウントする。内部垂直同期信号Vsync_intの1周期、即ち、1フレーム周期Fcycごとに、Vcycカウンタ6のカウント値はVcycラッチ7にラッチされ、Vcycカウンタ6はリセットされる。Vcycラッチ7には、フレーム周期Fcyc(Vcyc値)が自動計測によって求められ、保持(ラッチ)される。フレーム周期Fcycは変動しないので、Vcycカウンタ6の動作は電源投入時の1回だけで良い。フレーム周期Fcycが変動するようなアプリケーションでは、それに合わせて適時、再計測すればよい。除算回路8は、計測されたフレーム周期Fcyc(Vcyc値)を内部ライン数Mで割ったときの商としてHcycを算出し、剰余としてαを算出する。+1回路9によりHcyc値に1を加えてHcyc+1算出値を求めて出力する。これにより、レジスタ1の記憶容量が低減され、また、レジスタ1へのパラメータの設定動作が簡略化される。
【0099】
〔実施形態3〕<タッチパネルコントローラを別チップで構成>
実施形態1及び2では、表示装置1000において表示駆動装置100に表示駆動回路20とタッチ検出回路30とが集積された、
図1に示される構成例を前提として説明したが、表示ドライバICである表示駆動装置101と、タッチパネルコントローラ500が別チップで構成されてもよい。
【0100】
図14は、本発明の別の実施の形態に係る表示装置1001のブロック図である。
【0101】
表示装置1001は、表示パネル200と、タッチパネル300と、表示ドライバICである表示駆動装置101と、タッチパネルコントローラ500と、ホストプロセッサ(HOST MPU)401とを含んで構成される。ホストプロセッサ401が表示装置1001に含まれずに外付けされる場合もある。表示パネル200とタッチパネル300は、実施形態1において
図1を引用して説明した通りであるので、説明を省略する。
【0102】
表示ドライバICである表示駆動装置101は、
図1に示される表示駆動装置100内の表示駆動回路20と同様に、ホストインターフェース(HOST I/F)21、制御回路22、ラインメモリ23、双方向シフトレジスタ(S/R)、ラッチ回路25、ソース線駆動回路26、ゲート線駆動回路27、階調電圧生成回路28を含み、さらにタイミング発生回路10と電源回路50を含んで構成される。タッチパネルコントローラ500は、センサ容量駆動回路32と容量変化検出回路33と、RAM34と制御回路31とを含んで構成される。表示駆動装置101とタッチパネルコントローラ500の動作は、実施形態1において
図1を引用して説明した、表示駆動回路20とタッチ検出回路30の動作とそれぞれ同様であるので、説明を省略する。
図1に示されるサブプロセッサ(MPU)40は省略され、ホストプロセッサ401がその機能を兼ねる。
【0103】
表示駆動装置101に内蔵されたタイミング発生回路10は、ホストプロセッサ401から供給される、垂直同期信号Vsync_ext、水平同期信号Hsync_ext、ピクセルクロックPCLK、画像データイネーブル信号ENABなどに基づいて、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_intなどのタイミング制御信号を生成して、表示駆動装置101内部の制御回路22に供給するのと合せ、タッチパネルコントローラ500の制御回路31にも供給する。電源回路50は、外部から供給されるVccなどの電源を昇圧、降圧、安定化して、ゲート線駆動回路27、ソース線駆動回路26、及び階調電圧生成回路28などに供給する。
【0104】
表示駆動とタッチ検出を時分割で動作させるために、表示駆動装置101は、内部垂直同期信号Vsync_intと内部水平同期信号Hsync_intに加えて、タッチ検出イネーブル信号TENを、タッチパネルコントローラ500に供給する。1フレーム期間のうち、表示期間が終わった時に表示駆動装置101はタッチ検出イネーブル信号TENをアサートして、タッチパネルコントローラ500にタッチ検出動作を実行させ、次のフレームの表示駆動期間が始まる前に、タッチ検出イネーブル信号TENをネゲートして、タッチパネルコントローラ500にタッチ検出動作を停止させる。タッチ検出イネーブル信号TENに代えて、タッチパネルコントローラ500側から表示駆動装置101に対して表示駆動イネーブル信号を供給するように変更しても良い。また、表示駆動装置101とタッチパネルコントローラ500のそれぞれの制御回路22と31において内部水平同期信号をカウントし、そのカウント値に基づいてそれぞれ自律的に表示駆動とタッチ検出動作を行うように構成し、結果として時分割動作するように構成してもよい。
【0105】
図15は、
図14の表示駆動装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図7と同様に、横軸は時間であり、縦軸方向には上から外部垂直同期信号Vsync_ext、外部水平同期信号Hsync_ext、画像データ、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_int、及び、ソース出力が模式的に示され、さらに、タッチ検出イネーブル信号TENが示される。外部垂直同期信号Vsync_ext、外部水平同期信号Hsync_ext、画像データ、内部垂直同期信号Vsync_int、内部水平同期信号Hsync_int、及び、ソース出力の動作は、実施形態1と実施形態2で説明したのと同様とすることができる。即ち、
図7に示されるようにPOS1によって、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点の発生時刻を帰線期間まで遅らせる調整をすることができる。また、
図9に示したように、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点を通常の周期HSW1よりも長いHSW1+αとすることができる。また、
図11に示したように、内部水平同期信号Hsync_intの不連続点を発生させないように構成することもできる。いずれの変形例においても、タッチ検出イネーブル信号TENは、
図15に図示されるように、時刻t4〜t6のタッチ検出期間TWにアサートされる。タッチ検出イネーブル信号TENがアサートされている期間に、タッチパネルコントローラ500の制御回路31は、センサ容量駆動回路32によってタッチパネルのセンサ容量を駆動させ、容量変化検出回路33によってセンサ容量の容量変化を検出する、タッチ検出動作を実行する。
【0106】
以上説明したように、表示ドライバICとタッチパネルコントローラが別チップで構成された場合でも、同様に本発明を実施することができる。
【0107】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0108】
例えば、図示されるブロック分割は一例であって、同様の機能を別のブロックに分けて実装し、或いは複数の機能を統合されたブロックに実装してもよい。また、信号の正論理/負論理の使い分けは任意である。垂直同期信号と水平同期信号については、負論理である場合を例示したが、全部又は一部を正論理に変更しても良い。その他の信号についても同様である。