(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6612043
(24)【登録日】2019年11月8日
(45)【発行日】2019年11月27日
(54)【発明の名称】車両用充電器及びその電源制御方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20191118BHJP
【FI】
H02J7/00 302D
H02J7/00 P
【請求項の数】17
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-49185(P2015-49185)
(22)【出願日】2015年3月12日
(65)【公開番号】特開2016-77134(P2016-77134A)
(43)【公開日】2016年5月12日
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0133276
(32)【優先日】2014年10月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA MOTORS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジェ、ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ドン、ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヤン、グク
(72)【発明者】
【氏名】コン、ホン
【審査官】
遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−246320(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2014−0084369(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0253018(US,A1)
【文献】
特開2014−082849(JP,A)
【文献】
特開2009−159804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給装置から電源の供給を受けて電気自動車に搭載されたバッテリを充電させる車両用充電器において、
前記車両用充電器の充電モードを制御する充電制御器と、
前記バッテリから出力されるバッテリ電源を主電源として前記充電制御器に供給する主電源部と、
前記電源供給装置から発生する制御パイロット信号が入力されると、前記バッテリ電源を補助電源として供給する補助電源部と、
前記車両の始動が止まった状態で前記制御パイロット信号を検出し、該検出した制御パイロット信号の状態情報、及び前記充電制御器から出力される充電モード制御信号に基づいて、前記主電源及び前記補助電源のオン/オフを制御する電源制御器であって、前記補助電源部から前記バッテリ電源が前記補助電源として供給される電源制御器と、
を含むことを特徴とする車両用充電器。
【請求項2】
前記充電モード制御信号は、予約モード進入信号及び終了モード進入信号を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用充電器。
【請求項3】
前記状態情報は、制御パイロット信号の検出可否及び信号形態を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用充電器。
【請求項4】
前記信号形態は、定電圧信号及びPWM(pulse width modulation)信号を含むことを特徴とする請求項3に記載の車両用充電器。
【請求項5】
前記電源制御器は、
前記制御パイロット信号を検出し、該信号形態に応じて前記制御パイロット信号の状態情報を出力する制御パイロット検出部と、
前記補助電源によってオンされると準備状態に進入し、該準備状態から前記状態情報及び前記充電モード制御信号に応じて次の状態に進入し、当該状態に応じた主電源制御信号及び補助電源制御信号を出力するオン/オフ制御部と
を含むことを特徴とする請求項3に記載の車両用充電器。
【請求項6】
前記オン/オフ制御部は、前記準備状態に進入すると、前記主電源部と前記補助電源部を活性化させることを特徴とする請求項5に記載の車両用充電器。
【請求項7】
前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力があり、前記充電制御器から予約モード進入信号を受信すると、予約状態に転移して前記主電源部を非活性化させることを特徴とする請求項6に記載の車両用充電器。
【請求項8】
前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で定電圧制御パイロット信号が検出されると、予約状態を維持することを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器。
【請求項9】
前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で検出した制御パイロット信号がPWM信号であれば、準備状態に転移して主電源と補助電源をオンさせることを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器。
【請求項10】
前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で制御パイロット信号が検出されないと、終了状態に転移して主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器。
【請求項11】
前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力がなく、充電制御器から終了モード進入信号を受信すると、終了状態に転移して前記主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器。
【請求項12】
前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力がなく始動がオフ状態であれば、終了状態に転移して前記主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする請求項7に記載の車両用充電器。
【請求項13】
電源制御器が、車両の始動が止まった状態で、補助電源部により電源が供給されると準備状態に進入する段階と、
前記電源制御器が、前記準備状態で充電モード制御信号及び制御パイロット信号の状態情報を受信する段階と、
前記電源制御器が、前記充電モード制御信号及び前記状態情報に基づいて次の状態を決定する段階と、
前記電源制御器が、前記次の状態に進入して当該状態に応じた電源制御信号を出力する段階と
を含み、
前記補助電源部は、前記制御パイロット信号を感知すると、電気自動車に搭載されたバッテリから主電源として車両用充電器の充電モードを制御する充電制御器に供給されるバッテリ電源を、補助電源として前記電源制御器に供給することを特徴とする車両用充電器の電源制御方法。
【請求項14】
前記次の状態の決定段階は、準備状態、予約状態、終了状態のいずれかの状態に決定されることを特徴とする請求項13に記載の車両用充電器の電源制御方法。
【請求項15】
前記電源制御信号の出力段階は、前記次の状態が前記準備状態である場合、前記準備状態に進入して主電源と補助電源をオンすることを特徴とする請求項14に記載の車両用充電器の電源制御方法。
【請求項16】
前記電源制御信号の出力段階は、前記予約状態に進入すると、主電源をオフして補助電源をオンすることを特徴とする請求項14に記載の車両用充電器の電源制御方法。
【請求項17】
前記電源制御信号の出力段階は、前記終了状態に進入すると、主電源及び補助電源をオフすることを特徴とする請求項14に記載の車両用充電器の電源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の始動が止まった状態で、バッテリの充電のために充電器の制御電源のオン/オフを制御する車両用充電器及びその電源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の始動が止まった状態で、充電のために電源供給装置(Electric Vehicle Supply Equipment、EVSE)のコネクタを連結したとき、車両に搭載された充電器の制御電源がつかなければならないが、充電池の充電規格であるSAE J1772
TM(SAE Electric Vehicle and Plug in Hybrid Electric Vehicle Conductive Charge Couple)の規格上、提示された制御パイロット(Control Pilot、CP)信号を利用して制御電源をオン/オフ(ON/OFF)させる。
【0003】
このような従来の技術は、簡単なオン/オフ機能の具現において容易であるが、更なる機能構成や規格、要求事項の変更に対応し難い。特に、従来の技術は、予約充電機能を追加する場合、動作条件が非常に多様であり、非正常の条件の入力時にも多様な動作の定義が必要であるが、既存の単純なフリップフロップ(flip flop)を利用する方法では具現し難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】US2013-0320922 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の技術の問題点を解決すべく、車両の始動が止まった状態で、バッテリを充電するために制御パイロット信号及び充電モード制御の入力に応じて、車両用充電器の制御電源を制御する車両用充電器及びその電源制御方法の提供を図る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る車両用充電器は、電源供給装置から電源の供給を受けて電気自動車に搭載されたバッテリを充電させる車両用充電器において、前記車両用充電器の充電モードを制御する充電制御器と、前記充電制御器に主電源を供給する主電源部と、前記電源供給装置から発生する制御パイロット信号が入力されると、バッテリ電源を補助電源として供給する補助電源部と、前記制御パイロット信号を検出し、該検出した制御パイロット信号の状態情報、及び前記充電制御器から出力される充電モード制御信号に基づいて、前記主電源及び前記補助電源のオン/オフを制御する電源制御器とを含むことを特徴とする。
【0007】
また、前記充電モード制御信号は、予約モード進入信号及び終了モード進入信号を含むことを特徴とする。
【0008】
また、前記状態情報は、制御パイロット信号の検出可否及び信号形態を含むことを特徴とする。
【0009】
また、前記信号形態は、定電圧信号及びPWM(pulse width modulation)信号を含むことを特徴とする。
【0010】
また、前記電源制御器は、前記制御パイロット信号を検出し、該信号形態に応じて前記制御パイロット信号の状態情報を出力する制御パイロット検出部と、前記補助電源によってオンされると準備状態に進入し、該準備状態から前記状態情報及び前記充電モード制御信号に応じて次の状態に進入し、当該状態に応じた主電源制御信号及び補助電源制御信号を出力するオン/オフ制御部とを含むことを特徴とする。
【0011】
また、前記オン/オフ制御部は、前記準備状態に進入すると、前記主電源部と前記補助電源部を活性化させることを特徴とする。
【0012】
また、前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力があり、前記充電制御器から予約モード進入信号を受信すると、予約状態に転移して前記主電源部を非活性化させることを特徴とする。
【0013】
また、前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で定電圧制御パイロット信号が検出されると、予約状態を維持することを特徴とする。
【0014】
また、前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で検出した制御パイロット信号がPWM信号であれば、準備状態に転移して主電源と補助電源をオンさせることを特徴とする。
【0015】
また、前記オン/オフ制御部は、前記予約状態で制御パイロット信号が検出されないと、終了状態に転移して主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする。
【0016】
また、前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力がなく、充電制御器から終了モード進入信号を受信すると、終了状態に転移して前記主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする。
【0017】
また、前記オン/オフ制御部は、前記準備状態で前記制御パイロット信号の入力がなく始動がオフ状態であれば、終了状態に転移して前記主電源と補助電源をオフさせることを特徴とする。
【0018】
一方、本発明の一実施形態に係る車両用充電器の電源制御方法は、電源がオンされると準備状態に進入する段階と、前記準備状態で充電モード制御信号及び制御パイロット信号の状態情報を受信する段階と、前記充電モード制御信号及び前記状態情報に基づいて次の状態を決定する段階と、前記次の状態に進入して当該状態に応じた電源制御信号を出力する段階とを含むことを特徴とする。
【0019】
また、前記次の状態の決定段階は、準備状態、予約状態、終了状態のいずれかの状態に決定されることを特徴とする。
【0020】
また、前記電源制御信号の出力段階は、前記次の状態が前記準備状態である場合、前記準備状態に進入して主電源と補助電源をオンすることを特徴とする。
【0021】
また、前記電源制御信号の出力段階は、前記予約状態に進入すると、主電源をオフして補助電源をオンすることを特徴とする。
【0022】
また、前記電源制御信号の出力段階は、前記終了状態に進入すると、主電源及び補助電源をオフすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、車両の始動が止まった状態で、バッテリを充電するために制御パイロット信号及び充電モード制御の入力に応じて、車両用充電器の制御電源を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両用充電システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1に示された電源制御器210のブロック構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る車両用充電器の電源制御方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態に関するオン/オフ制御部の状態転移図である。
【
図5】本発明に関する予約充電時の充電器の電源制御を示した例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図等を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0026】
本明細書で、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に逆の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0027】
また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで具現され得る。また、「一」、「一つ」及び「該」などの冠詞は、本発明を記述する文脈において、本明細書に異なって指示されたり文脈によって明らかに反駁されたりしない限り、単数及び複数の全てを含む意味に用いられ得る。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用充電システムを示すブロック構成図である。
【0029】
図1に示す通り、車両用充電システムは、電源供給装置100及び車両用充電器200を含む。
【0030】
電源供給装置(Electric Vehicle Supply Equipment、EVSE)100は、コネクタを介して車載用充電器200と連結され、充電器200を介して車両の駆動電源を供給するバッテリ(図示せず)を充電する。
【0031】
電源供給装置100は、制御パイロット(Control Pilot、CP)信号CPを発生させる。制御パイロット信号CPは、12V定電圧、9V定電圧、9V PWM(pulse width modulation)、6V PWMなどの形態で発生する。
【0032】
車両用充電器200は、車両に搭載される緩速充電器(On Board Charger、OBC)であって、電源制御器210、主電源部220、補助電源部230、充電制御器240を含む。
【0033】
電源制御器210は、電気自動車の始動が止まった状態で電源供給装置100から伝送される制御パイロット信号CPを検出し、該検出した制御パイロット信号CPに応じて充電器200の制御電源の供給遮断を制御する。言い換えれば、電源制御器210は、制御パイロット信号CPをモニタリングして、制御パイロット信号CPの状態情報に応じて充電器200の制御電源を制御する。
【0034】
このような電源制御器210は、CPLD(Complex Programmable Logic Device)及びFPGA(field programmable gate array)のようなプログラマブルデバイスで具現され得る。このように、本発明の電源制御器210は、ソフトウェア的に具現されることによって、更なる機能の具現時に費用の追加なく具現が可能であり、コストを節減することができる。
【0035】
主電源部220は、電源制御器210の制御に応じて、車両に取り付けられたバッテリ(高電圧バッテリ)から出力されるバッテリ電源(B+)を制御電源として充電制御器240に供給するか遮断する役割を担う。
【0036】
補助電源部230は、電源供給装置100から発生する制御パイロット信号CPが入力されると、バッテリから供給される電源(B+)を電源制御器210に供給する。すなわち、補助電源部230は、制御パイロット信号CPの入力を感知するとオンとなり電源制御器210を活性化させる。
【0037】
充電制御器240は、車両用充電器200の全般的な動作を制御する。言い換えれば、充電制御器240は、主電源部220を介して制御電源(主電源)の供給を受けてバッテリの充電を制御する。
【0038】
充電制御器240は、充電モード(例えば、予約モード、待機モード、充電モードなど)に応じた制御信号である充電モード制御信号を生成して出力する。ここで、充電モード制御信号は、予約モード進入信号及び終了モード進入信号を含む。
【0039】
図2は、
図1に示された電源制御器210のブロック構成図である。
【0040】
図2に示す通り、電源制御器210は、CP検出部211、オン/オフ(ON/OFF)制御部212、クロック発生器213を含む。
【0041】
CP検出部211は、電源供給装置100と充電器200がインタフェースを介して締結されると、電源供給装置100から発生する制御パイロット信号CPをモニタリングする。さらに、CP検出部211は、検出した制御パイロット信号CPの状態情報を生成して出力する。ここで、状態情報は制御パイロット信号CPの検出可否(S1)及び信号形態(S2)を含み、信号形態は定電圧(直流、DC)信号及びパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)信号を含む。一方、状態情報は制御パイロット信号CPの信号レベル情報であって、設定された時間の間、ハイ(high)レベル制御パイロット信号CPの検出可否(S1)及びロー(low)レベル制御パイロット信号CPの検出可否(S2)を含む。
【0042】
CP検出部211は、設定された(所定の)時間(例:1ms)の間に受信した制御パイロット信号CPの信号レベルを確認し、その確認結果に応じて制御パイロット信号CPをハイレベル信号とローレベル信号に区分してカウントする。
【0043】
CP検出部211は、ハイレベル信号のカウント数が基準範囲以内であるかを確認する。CP検出部211は、ハイレベル信号のカウント数が基準範囲以内であれば、制御パイロット信号CPの検出及びPWM信号を示す状態情報(S1S2=「11」)を生成する。すなわち、CP検出部211は、PWM形態の制御パイロット信号CPの検出を示す状態情報を出力する。
【0044】
一方、CP検出部211は、ハイレベル信号のカウント数が基準範囲の上限臨界を超過すると、制御パイロット信号CPの検出及び定電圧信号を示す状態情報(S1S2=「10」)を生成する。すなわち、CP検出部211は、定電圧の制御パイロット信号CPの検出を示す状態情報を出力する。
【0045】
一方、CP検出部211は、ハイレベル信号のカウント数が基準範囲の下限臨界未満であれば制御パイロット信号CPの未検出として認識し、それに該当する状態情報(S1S2=「00」または「01」)を生成する。
【0046】
CP検出部211は、設定時間の間に制御パイロット信号CPの信号レベルを確認し、該信号レベルに応じてハイレベル信号とローレベル信号に区分してカウントする。さらに、CP検出部211は、ハイレベル信号とローレベル信号のカウント数が臨界以上であるかを確認し、該確認結果に応じてハイレベル制御パイロット信号CPとローレベル制御パイロット信号CPの検出可否を状態情報として生成して出力する。
【0047】
オン/オフ制御部212は、CP検出部211及び充電制御器240から出力される制御パイロット信号CPの状態情報及び充電モード制御信号に基づき、主電源制御信号及び補助電源制御信号をそれぞれ主電源部220及び補助電源部230に伝送する。すなわち、オン/オフ制御部212は、充電制御器240の動作可否を制御する。
【0048】
クロック発生器213は、第1周波数及び第2周波数のクロック信号を発生させる。電源制御器210は、補助電源がオンされるとクロック信号に同期化する。ここで、第1周波数及び第2周波数は100khz及び500hzであり得る。
【0049】
図3は、本発明の一実施形態に係る車両用充電器の電源制御方法を示すフローチャートである。
【0050】
電源制御器210は、電源がオンされると準備状態に進入する(S11)。電源供給装置100と車両用充電器200が締結されると、電源供給装置100は制御パイロット信号CPを発生させる。車両用充電器200の補助電源部230は、制御パイロット信号CPの発生を感知すると、電源制御器210にバッテリ電源(B+)を補助電源として供給する。すなわち、電源制御器210のオン/オフ制御部210は、補助電源部230によって電源が供給されると準備状態に進入する。
【0051】
電源制御器210のオン/オフ制御部212は、準備状態でCP検出部211から出力される制御パイロット信号CPの状態情報及び充電制御器210から入力される充電モード制御信号の入力を受ける(S12)。ここで、制御パイロット信号CPの状態情報は、制御パイロット信号CPの入力可否及び制御パイロット信号CPの形態(例えば、定電圧信号またはPWM信号)を含み、充電モード制御信号は、予約モード進入信号及び終了モード進入信号を含む。
【0052】
オン/オフ制御部212は、制御パイロット信号CPの状態情報及び充電モード制御信号に基づいて次の状態(state)を決定する(S13)。ここで、次の状態は、準備段階(ready state)、予約段階(reserve state)、終了段階(off state)のいずれかの状態に決定される。
【0053】
オン/オフ制御部212は、決定された次の状態に進入して、当該状態に応じた主電源及び補助電源のオン/オフ制御のための制御信号をそれぞれ出力する(S14)。すなわち、オン/オフ制御部212は、主電源制御信号S3及び補助電源制御信号S4をそれぞれ生成して出力する。主電源部220及び補助電源部230は、制御信号が活性(enable)信号であれば当該電源をオンさせ、制御信号が非活性信号であれば当該電源をオフさせる。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に関するオン/オフ制御部の状態転移図である。
【0055】
オン/オフ制御部212は、電源がオンされると、準備段階に進入する。さらに、オン/オフ制御部212は、主電源部220及び補助電源部230を活性化(enable)するための制御信号を出力する。すなわち、オン/オフ制御部212は、主電源制御信号「1」及び補助電源制御信号「1」を出力する。このとき、充電制御器240は、予約モードの進入可否を判断する。
【0056】
オン/オフ制御部212は、準備段階で制御パイロット信号CPの入力があると、次の状態を予約状態に決定する。次いで、オン/オフ制御部212は、準備状態から予約状態に転移して主電源をオフさせ、補助電源をオン状態に維持する。ここで、オン/オフ制御部212は、検出される制御パイロット信号CPが定電圧信号であれば、予約状態を引き続き維持する。
【0057】
一方、オン/オフ制御部212は、予約状態で検出した制御パイロット信号CPがPWM信号であれば、次の状態を準備状態に決定して予約状態から準備状態に転移する。すなわち、オン/オフ制御部212は、準備状態に進入して主電源と補助電源をオンさせる。
【0058】
一方、オン/オフ制御部212は、予約状態で制御パイロット信号CPが検出されなければ、次の状態を終了状態に決定して終了状態に進入する。オン/オフ制御部212は、終了状態に進入すると、主電源及び補助電源を全てオフさせる。
【0059】
オン/オフ制御部212は、準備状態で制御パイロット信号CPが検出されるが、充電モード制御信号が終了モード進入信号であれば、終了状態に転移して主電源及び補助電源を全てオフさせる。
【0060】
また、オン/オフ制御部212は、準備状態で制御パイロット信号CPの入力がなく、車両の始動がオフ状態(例えば、IG 3=「0」)であれば、主電源及び補助電源を全てオフさせる。
【0061】
図5は、本発明に関する予約充電時の充電器の電源制御を示す例示図である。
【0062】
先ず、電源供給装置100と車両用充電器200が締結されると、車両用充電器200の補助電源部230は、これを感知して電源制御器210に電源を供給する。電源制御器210のオン/オフ制御部212は、CP検出部211を介して定電圧(例:12V DC)の制御パイロット信号CPを検出すると、主電源部220を制御して充電制御器240に主電源を供給する。このとき、充電制御器240は、主電源(制御電源)が供給される間、予約モードの進入可否を判断する。さらに、充電制御器240は、定電圧の制御パイロット信号CPが一定時間以上入力されると、予約モードへ進入して待機する。
【0063】
オン/オフ制御部212は、制御パイロット信号CPを検出して充電制御器240から予約モード進入信号を受信すると、予約状態に進入して主電源をオフさせる。
【0064】
以後、オン/オフ制御部212は、CP検出部211を介してPWM形態の制御パイロット信号CPを検出すると、予約状態から準備状態に転移して主電源及び補助電源をオンさせる。このとき、充電制御器240は充電モードに進入する。
【0065】
以上で説明された実施例等は、本発明の構成要素等と特徴等が所定の形態に組み合わせられたものである。各構成要素または特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と組み合わせられていない形態に実施され得る。また、一部の構成要素及び/または特徴を組み合わせ、本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例等で説明される動作等の順序は変更され得る。ある実施例の一部の構成や特徴は他の実施例に含まれ得、または他の実施例に対応する構成または特徴と入れ替えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係がない請求項等を組み合わせて実施例を構成するか、出願後の補正によって新たな請求項として含ませることができることは自明である。
【0066】
本発明に係る実施例は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせなどにより具現され得る。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施形態は、一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現され得る。
【0067】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施形態は、以上で説明された機能または動作等を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現され得る。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納されてプロセッサによって駆動され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知の多様な手段によってプロセッサとデータを送受信することができる。
【0068】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化され得ることは当業者に自明である。したがって、前述した詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、請求項の合理的解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
100:電源供給装置
200:車両用充電器
210:電源制御器
220:主電源部
230:補助電源部
240:充電制御器
211:CP検出部
212:オン/オフ制御部
213:クロック発生器