(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】d
6−テトラベナジン徐放製剤およびテトラベナジン徐放製剤の調製方法。
【
図3】即時放出d
6−テトラベナジンおよびその代謝物であるd
6−α−HTBZおよびd
6−β−HTBZの、非重水素化同等物(テトラベナジン、α−HTBZ、およびβ−HBZ)、ならびに対応するO−デスメチル代謝物と比較した、薬物動態研究の結果。
【
図4】TBZ−絶食群、製剤A摂食群、製剤B摂食群、製剤A絶食群、および製剤B絶食群のそれぞれにおける合計(α+β)−HTBZの平均血漿濃度。
【
図5】3つの用量レベルのd
6−テトラベナジンERおよび1つの用量レベルのテトラベナジンからの合計(α+β)−HTBZの単回投薬の平均血漿濃度。
【
図6】3つの用量レベルのd
6−テトラベナジンERおよび1つの用量レベルのテトラベナジンからの合計(α+β)−HTBZの定常状態の血漿濃度。
【
図7】d
6−テトラベナジン形態Iの熱重量分析(TGA)プロファイル。
【
図8】d
6−テトラベナジン形態Iの示差走査熱量測定(DSC)プロファイル。
【
図9】d
6−テトラベナジン形態Iの粉末X線回折(pXRD)プロファイル。
【
図10】d
6−テトラベナジン形態IIの熱重量分析(TGA)プロファイル。
【
図11】d
6−テトラベナジン形態IIの示差走査熱量測定(DSC)プロファイル。
【
図12】d
6−テトラベナジン形態IIの粉末X線回折(pXRD)プロファイル。
【0011】
ある特定の実施形態において、テトラベナジンの重水素化類似体を含む薬学的組成物であって、対象に経口投与されると、
同量の非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUCの少なくとも50%の増加、または
同量の非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、重水素化ジヒドロテトラベナジンの半減期の少なくとも50%の増加、のうちの少なくとも1つをもたらす、薬学的組成物が、本明細書に開示される。
【0012】
ある特定の実施形態において、ジヒドロテトラベナジンは、重水素化α−ジヒドロテトラベナジン、重水素化β−ジヒドロテトラベナジン、または重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとの組み合わせである。
【0013】
ある特定の実施形態において、テトラベナジンの重水素化類似体は、(3R,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン、(3R,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン、(3S,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン、および(3S,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンからなる群から選択される。
【0014】
ある特定の実施形態において、テトラベナジンの重水素化類似体は、d
6−テトラベナジンである。
【0015】
ある特定の実施形態において、テトラベナジンの重水素化類似体は、(+/−)−トランス−d
6−テトラベナジンである。
【0016】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、同量の非重水素化テトラベナジンを含む薬学的製剤と比較して、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のAUCの少なくとも100%の増加、または
重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量の半減期の少なくとも70%の増加、
をもたらす。
【0017】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、同量の非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量の半減期の少なくとも100%の増加をもたらす。
【0018】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、同量の非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンおよび重水素化β−ジヒドロテトラベナジンのO−デスメチル代謝物のAUCまたはC
maxの減少をもたらすをもたらす。
【0019】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンの9−O−デスメチル代謝物のAUC、ならびに重水素化β−ジヒドロテトラベナジンの9−および10−O−デスメチル代謝物のAUCは、少なくとも25%低減される。
【0020】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンの9−O−デスメチル代謝物、ならびに重水素化β−ジヒドロテトラベナジンの9−および10−O−デスメチル代謝物のAUCは、少なくとも50%低減される。
【0021】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンの9−O−デスメチル代謝物、ならびに重水素化β−ジヒドロテトラベナジンの9−および10−O−デスメチル代謝物のAUCは、少なくとも70%低減される。
【0022】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンおよび重水素化β−ジヒドロテトラベナジンのO−デスメチル代謝物のC
maxは、少なくとも25%低減される。
【0023】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンおよび重水素化β−ジヒドロテトラベナジンのO−デスメチル代謝物のC
maxは、少なくとも40%低減される。
【0024】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンおよび重水素化β−ジヒドロテトラベナジンのO−デスメチル代謝物のC
maxは、少なくとも55%低減される。
【0025】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量の、C
maxとAUCとの比の低減をもたらす。
【0026】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxとAUCとの比は、非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、少なくとも20%低減される。
【0027】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxとAUCとの比は、非重水素化テトラベナジンを含む薬学的組成物と比較して、少なくとも40%低減される。
【0028】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxは、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計および重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計と同等のAUCをもたらす非重水素化テトラベナジンの用量では、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxと比較して、低減される。
【0029】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxは、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計および重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計と同等のAUCをもたらす非重水素化テトラベナジンの用量では、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のC
maxと比較して、少なくとも25%低減される。
【0030】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、患者集団に経口投与されると、非重水素化テトラベナジンと比較して、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のAUCにおける患者間の変動性の低減をもたらす。
【0031】
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、患者集団に経口投与されると、非重水素化テトラベナジンと比較して、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計量のAUCにおける、CYP2D6低代謝体とCYP2D6高および中間代謝体との間の患者間の変動性の低減をもたらす。
【0032】
ある特定の実施形態において、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計の少なくとも同等のAUCを維持すると同時に、非重水素化テトラベナジンと比べて用量の低減を可能にする、d
6−テトラベナジンの徐放薬学的製剤が、本明細書に提供される。
【0033】
ある特定の実施形態において、用量の低減は、少なくとも30%である。
【0034】
ある特定の実施形態において、用量の低減は、少なくとも40%である。
【0035】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、非重水素化テトラベナジンを含む同等の製剤の投与によりもたらされるα−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンの半減期と比べて、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計の半減期の少なくとも65%の低減をもたらす。
【0036】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、非重水素化テトラベナジンを含む同等の製剤によりもたらされるα−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンのC
maxと比べて、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンおよび重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計のC
maxの少なくとも50%の低減をもたらす。
【0037】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、α−ジヒドロテトラベナジンとβ−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計の少なくとも同等のAUCをもたらすテトラベナジンの即時放出製剤を投与した際に達成される、α−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンのC
maxと比べて、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計のC
maxの少なくとも50%の低減をもたらす。
【0038】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計のC
maxは、α−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンのC
maxと比べて、少なくとも60%低減される。
【0039】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計のC
maxは、α−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンのC
maxと比べて、少なくとも70%低減される。
【0040】
ある特定の実施形態において、重水素化α−ジヒドロテトラベナジンと重水素化β−ジヒドロテトラベナジンとを合わせた合計のC
maxは、α−ジヒドロテトラベナジンおよびβ−ジヒドロテトラベナジンのC
maxと比べて、少なくとも75%低減される。
【0041】
ある特定の実施形態において、約100mg〜約1gの総重量の経口送達のための固体剤形中に、
約2〜約18%のd
6−テトラベナジン、
約70%〜約96%の1つ以上の希釈剤、
約1%〜約10%の水溶性結合剤、および
約0.5〜約2%の界面活性剤を含む、徐放薬学的製剤が、本明細書に開示される。
【0042】
ある特定の実施形態において、総重量は、約350mg〜約750mgである。
【0043】
ある特定の実施形態において、希釈剤(複数可)は、マンニトール、ラクトース、および微晶質セルロースから選択され、
結合剤は、ポリビニルピロリドンであり、
界面活性剤は、ポリソルベートである。
【0044】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約2.5%〜約11%のd
6−テトラベナジンを含む。
【0045】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、
約60%〜約70%のマンニトールまたはラクトース、
約15%〜約25%の微晶質セルロース、
約5%のポリビニルピロリドンK29/32、および
約1〜約2%のTween 80を含む。
【0046】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、
約4%〜約9%のd
6−テトラベナジン、
約60%〜約70%のマンニトールまたはラクトース、
約20%〜約25%の微晶質セルロース、
約5%のポリビニルピロリドンK29/32、および
約1.4%のTween 80を含む。
【0047】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0048】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約15mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0049】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約19.5mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0050】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約100mg〜約1gの総重量の経口送達のための固体剤形中に、
約70%〜約95%のd
6−テトラベナジンの粒化物(d
6−テトラベナジンは、粒化物の約1%〜約15%を構成する)
約5%〜約15%の1つ以上の希釈剤、
約5%〜約20%の持続放出ポリマー、および
約0.5%〜約2%の滑沢剤を含む。
【0051】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、
約5%〜約15%の1つ以上の噴霧乾燥マンニトールまたは噴霧乾燥ラクトース、
約5%〜約20%の持続放出ポリマー、および
約0.5%〜約2%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0052】
ある特定の実施形態において、持続放出ポリマーは、ポリ酢酸ビニル−ポリビニルピロリドンの混合物およびポリ(エチレンオキシド)ポリマーから選択される。
【0053】
ある特定の実施形態において、持続放出ポリマーは、Kollidon(登録商標)SR、POLYOX(登録商標)N60K、およびCarbopol(登録商標)から選択される。
【0054】
ある特定の実施形態において、持続放出ポリマーは、Kollidon(登録商標)SRである。
【0055】
ある特定の実施形態において、持続放出ポリマーは、POLYOX(登録商標)N60Kである。
【0056】
ある特定の実施形態において、持続放出ポリマーは、Carbopol(登録商標)である。
【0057】
ある特定の実施形態において、総重量は、約350mg〜約700mgである。
【0058】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約5mg〜約30mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0059】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約6mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0060】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約12mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0061】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約18mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0062】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0063】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約15mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0064】
ある特定の実施形態において、徐放薬学的製剤は、約22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む。
【0065】
ある特定の実施形態において、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約21.37±6.78ng/mLである。
【0066】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療に使用するための7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約21.37±6.78ng/mLである。
【0067】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約21.37±6.78ng/mLである。
【0068】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約176.2±69.3時間
*ng/mLである。
【0069】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
(0−12)は、約110.2±32.1時間
*ng/mLである。
【0070】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.17±0.68時間である。
【0071】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約7.18±1.35時間である。
【0072】
ある特定の実施形態において、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約45.33±8.31ng/mLである。
【0073】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約45.33±8.31ng/mLである。
【0074】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約45.33±8.31ng/mLである。
【0075】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約408.3±147.2時間
*ng/mLである。
【0076】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
(0−12)は、約250.4±64.0時間
*ng/mLである。
【0077】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.21±0.45時間である。
【0078】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約7.66±1.36時間である。
【0079】
ある特定の実施形態において、22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約67.49±16.72ng/mLである。
【0080】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療に使用するための22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約67.49±16.72ng/mLである。
【0081】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約67.49±16.72ng/mLである。
【0082】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約610±291時間
*ng/mLである。
【0083】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
(0−12)は、約370±123.7時間
*ng/mLである。
【0084】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.79±0.84時間である。
【0085】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約8.38±2.17時間である。
【0086】
ある特定の実施形態において、食事とともに6mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約15.5±3.5ng/mLである。
【0087】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、6mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約15.5±3.5ng/mLである。
【0088】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、6mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約15.5±3.5ng/mLである。
【0089】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約132±47時間
*ng/mLである。
【0090】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
tは、約122±46時間
*ng/mLである。
【0091】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.74±0.99時間である。
【0092】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた量のT
halfは、約8.64±1.84時間である。
【0093】
ある特定の実施形態において、食事とともに12mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約32.1±8.1ng/mLである。
【0094】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、12mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約32.1±8.1ng/mLである。
【0095】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、12mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約32.1±8.1ng/mLである。
【0096】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約289±115時間
*ng/mLである。
【0097】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
tは、約279±114時間
*ng/mLである。
【0098】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.90±1.27時間である。
【0099】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約9.79±2.45時間である。
【0100】
ある特定の実施形態において、食事とともに18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約47.8±12ng/mLである。
【0101】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約47.8±12ng/mLである。
【0102】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約47.8±12ng/mLである。
【0103】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約419±165時間
*ng/mLである。
【0104】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
tは、約407±163時間
*ng/mLである。
【0105】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.63±0.85時間である。
【0106】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約10.2±3.3時間である。
【0107】
ある特定の実施形態において、食事とともに24mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約60.9±13.8ng/mLである。
【0108】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、24mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約60.9±13.8ng/mLである。
【0109】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、24mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約60.9±13.8ng/mLである。
【0110】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約580±229時間
*ng/mLである。
【0111】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUCtは、約569±225時間
*ng/mLである。
【0112】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約3.92±1.19時間である。
【0113】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約6.00±1.60時間である。
【0114】
ある特定の実施形態において、高脂肪食とともに18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約49.0±8.1ng/mLである。
【0115】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、高脂肪食とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約49.0±8.1ng/mLである。
【0116】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、18mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、高脂肪食とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約60.9±13.8ng/mLである。
【0117】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約436±129時間
*ng/mLである。
【0118】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
tは、約425±127時間
*ng/mLである。
【0119】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約4.09±1.25時間である。
【0120】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約10.2±2.5時間である。
【0121】
ある特定の実施形態において、食事とともに15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約33.3±11ng/mLである。
【0122】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約33.3±11ng/mLである。
【0123】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造のための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の使用が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のC
maxは、約33.3±11ng/mLである。
【0124】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
infは、約305±141時間
*ng/mLである。
【0125】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のAUC
(0−12)は、約189±65時間
*ng/mLである。
【0126】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
maxは、約6.00時間である。
【0127】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量のT
halfは、約6.00±1.60時間である。
【0128】
ある特定の実施形態において、食事とともにd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のC
maxの比は、1を超える。
【0129】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のC
maxの比は、1を超える。
【0130】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のC
maxの比は、1を超える。
【0131】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のC
maxの比は、約1.4を超える。
【0132】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のC
maxの比は、約1.9を超える。
【0133】
ある特定の実施形態において、食事とともにd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
infの比は、1を超える。
【0134】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
infの比は、1を超える。
【0135】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
infの比は、1を超える。
【0136】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のAUC
infの比は、約1.1を超える。
【0137】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のAUC
infの比は、約1.2を超える。
【0138】
ある特定の実施形態において、食事とともにd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
tの比は、1を超える。
【0139】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
tの比は、1を超える。
【0140】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するためのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、薬学的組成物は、食事とともに投与され、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の摂食対絶食のAUC
tの比は、1を超える。
【0141】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のAUC
tの比は、約1.1を超える。
【0142】
ある特定の実施形態において、摂食対絶食のAUC
tの比は、約1.2を超える。
【0143】
ある特定の実施形態において、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が、本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約31.5±8.16ng/mLである。
【0144】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約31.5±8.16ng/mLである。
【0145】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するための、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約31.5±8.16ng/mLである。
【0146】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のAUC
(0−12)は、約203±69.2時間
*ng/mLである。
【0147】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
maxは、約3.17±0.49時間である。
【0148】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
halfは、約8.8±1.97時間である。
【0149】
ある特定の実施形態において、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の複数回用量を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約72.0±14.5ng/mLである。
【0150】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約72.0±14.5ng/mLである。
【0151】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するための、15mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約72.0±14.5ng/mLである。
【0152】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のAUC
(0−12)は、約443±125.8時間
*ng/mLである。
【0153】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
maxは、約2.78±0.41時間である。
【0154】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
halfは、約9.06±2.53時間である。
【0155】
ある特定の実施形態において、22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物の複数回用量を投与することを含む、VMAT2媒介性疾患を治療する方法が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約111.0±47.2ng/mLである。
【0156】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患の治療において使用するための、22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約111.0±47.2ng/mLである。
【0157】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性疾患を治療するための医薬品の製造に使用するための、22.5mgのd
6−テトラベナジンを含む徐放薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のC
maxは、約111.0±47.2ng/mLである。
【0158】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のAUC
(0−12)は、約769±357時間
*ng/mLである。
【0159】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
maxは、約3.75±0.79時間である。
【0160】
ある特定の実施形態において、重水素化ジヒドロテトラベナジンを合わせた合計量の定常状態のT
halfは、約9.50±2.32時間である。
【0161】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、慢性多動性運動障害である。
【0162】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、ハンチントン病、片側バリスム、老年性舞踏病、チック障害、遅発性ジスキネジア、ジストニア、トゥレット症候群、鬱病、癌、リウマチ性関節炎、精神病、多発性硬化症、および喘息からなる群から選択される。
【0163】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、ハンチントン病である。
【0164】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、片側バリスムである。
【0165】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、老年性舞踏病である。
【0166】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、チック障害である。
【0167】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、遅発性ジスキネジアである。
【0168】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、ジストニアである。
【0169】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、トゥレット症候群である。
【0170】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、鬱病である。
【0171】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、癌である。
【0172】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、リウマチ性関節炎である。
【0173】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、精神病である。
【0174】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、多発性硬化症である。
【0175】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害は、喘息である。
【0176】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物が、本明細書に開示される。
【0177】
ある特定の実施形態において、本化合物は、2Θに関して、約8.3、約11.6、約13.9、約20.0、および約23.7に主要なピークを含む、X線ディフラクトグラムを参照することにより、識別可能である。
【0178】
ある特定の実施形態において、本化合物は、2Θに関して、約8.3、約9.8、約11.6、約12.0、約13.9、約20.0、約22.0、約23.7、約24.4、約33.5、および約42.3に主要なピークを含む、X線ディフラクトグラムを参照することにより、識別可能である。
【0179】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図9に示されるX線粉末回折を参照して識別可能である。
【0180】
ある特定の実施形態において、本化合物は、約115〜約135℃の吸熱を含む示差熱量分析トレースを有する。
【0181】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図8に示される示差熱量分析トレースを有する。
【0182】
ある特定の実施形態において、本化合物は、約150℃未満で約1.5%の重量損失を示す、熱重量分析プロファイルを有する。
【0183】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図7に示される熱重量分析プロファイルを有する。
【0184】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンの飽和エタノール溶液を冷却するステップを含む、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物を調製するプロセスが、本明細書に開示される。
【0185】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンを、3体積量のエタノール中に溶解させた後、20℃/時間の速度で室温に冷却する。
【0186】
ある特定の実施形態において、このプロセスは、d
6−テトラベナジン多形体形態Iを製剤化して薬学的組成物を得ることをさらに含む。
【0187】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンの飽和エタノール溶液を冷却するステップを含むプロセスによって調製される、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物が本明細書に開示される。
【0188】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態Iを含む薬学的組成物が本明細書に開示される。
【0189】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態Iを含む薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、d
6−テトラベナジン多形体形態Iは、d
6−テトラベナジンの飽和エタノール溶液を冷却するステップを含むプロセスによって調製される。
【0190】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害を治療する方法であって、それを必要とする患者に、d
6−テトラベナジン多形体形態Iの治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に開示される。
【0191】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害を治療する方法であって、それを必要とする患者に、d
6−テトラベナジンの飽和エタノール溶液を冷却するステップを含むプロセスによって調製されるd
6−テトラベナジン多形体形態Iの治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に開示される。
【0192】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療に使用するための、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである、化合物が本明細書に開示される。
【0193】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療に使用するためのd
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物を含む、薬学的組成物が本明細書に開示される。
【0194】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療のための医薬品の製造のための、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物の使用が本明細書に開示される。
【0195】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療のための医薬品の製造のための、d
6−テトラベナジン多形体形態Iである化合物を含む、薬学的組成物の使用が本明細書に開示される。
【0196】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物が、本明細書に開示される。
【0197】
ある特定の実施形態において、本化合物は、2Θに関して、約8.3、約11.6、約13.9、約20.0、および約23.7に主要なピークを含む、X線ディフラクトグラムを参照することにより、識別可能である。
【0198】
ある特定の実施形態において、本化合物は、2Θに関して、約8.3、約9.8、約11.6、約12.0、約13.9、約20.0、約22.0、約23.7、約24.4、約33.5、および約42.3に主要なピークを含む、X線ディフラクトグラムを参照することにより、識別可能である。
【0199】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図12に示されるX線粉末回折を参照して識別可能である。
【0200】
ある特定の実施形態において、本化合物は、約120〜約140℃の吸熱を含む示差熱量分析トレースを有する。
【0201】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図11に示される示差熱量分析トレースを有する。
【0202】
ある特定の実施形態において、本化合物は、約160℃未満で約1.5%の重量損失を示す、熱重量分析プロファイルを有する。
【0203】
ある特定の実施形態において、本化合物は、実質的に
図10に示される熱重量分析プロファイルを有する。
【0204】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンの飽和メタノール溶液を蒸発させるステップを含む、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物を調製するプロセスが、本明細書に開示される。
【0205】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンのメタノール溶液を、周囲温度および湿度でゆっくりと蒸発させる。
【0206】
ある特定の実施形態において、このプロセスは、d
6−テトラベナジン多形体形態IIを製剤化して薬学的組成物を得ることをさらに含む。
【0207】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジンの飽和メタノール溶液を蒸発させるステップを含むプロセスによって調製される、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物が、本明細書に開示される。
【0208】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態IIを含む薬学的組成物が本明細書に開示される。
【0209】
ある特定の実施形態において、d
6−テトラベナジン多形体形態IIを含む薬学的組成物が本明細書に開示され、ここで、d
6−テトラベナジン多形体形態IIは、d
6−テトラベナジンの飽和メタノール溶液を蒸発させるステップを含むプロセスによって調製される。
【0210】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害を治療する方法であって、それを必要とする患者に、d
6−テトラベナジン多形体形態IIの治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に開示される。
【0211】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害を治療する方法であって、それを必要とする患者に、d
6−テトラベナジンの飽和メタノール溶液を蒸発させるステップを含むプロセスによって調製されるd
6−テトラベナジン多形体形態IIの治療有効量を投与することを含む、方法が本明細書に開示される。
【0212】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療に使用するための、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物が、本明細書に開示される。
【0213】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療に使用するための、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物を含む薬学的組成物が、本明細書に開示される。
【0214】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療のための医薬品の製造のための、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物の使用が、本明細書に開示される。
【0215】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害の治療のための医薬品の製造のための、d
6−テトラベナジン多形体形態IIである化合物を含む薬学的組成物の使用が、本明細書に開示される。
【0216】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、構造式Iの化合物:
【化5】
(I)
またはその塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを含み、式中、
R
1〜R
27は、独立して、水素および重水素からなる群から選択され、
R
1〜R
27のうちの少なくとも1つは、重水素である。
【0217】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、構造式IIの化合物:
【化6】
(II)
またはその塩を含み、式中、
R
1〜R
28は、独立して、水素および重水素からなる群から選択され、
R
29は、水素、重水素、−C(O)O−アルキル、および−C(O)−C
1−6アルキルからなる群、または生理学的条件下で切断可能な基から選択され、当該アルキルまたはC
1−6アルキルは、−NH−C(NH)NH
2、−CO
2H、−CO
2アルキル、−SH、−C(O)NH
2、−NH
2、フェニル、−OH、4−ヒドロキシフェニル、イミダゾリル、およびインドリルからなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換され、いずれのR
29置換基も、重水素でさらに任意に置換され、
R
1〜R
29のうちの少なくとも1つは、重水素であるか、または重水素を含有する。
【0218】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物を含む。
【化7】
【0219】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物を含む。
【化8】
【0220】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物のうちの1つ以上を含む。
【化9】
【0221】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物のうちの1つ以上を含む。
【化10】
【0222】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物のうちの1つ以上を含む。
【化11】
【0223】
本発明のある特定の実施形態において、本明細書に開示される組成物は、次の化合物のうちの1つ以上を含む。
【化12】
【0224】
本明細書に開示されるある特定の化合物は、有用なVMAT2阻害活性を有し得、またVMAT2が能動的役割を果たす障害の治療または予防に使用され得る。したがって、ある特定の実施形態はまた、本明細書に開示される1つ以上の化合物を薬学的に許容される担体とともに含む薬学的組成物、ならびに本化合物および組成物の作製および使用方法を提供する。ある特定の実施形態は、VMAT2を阻害するための方法を提供する。他の実施形態は、VMAT2媒介性障害の治療を、このような治療を必要とする患者に行うための方法であって、当該患者に、本発明による化合物または組成物の治療有効量を投与することを含む、方法を提供する。VMAT2の阻害によって緩和される障害の予防または治療のための医薬品の製造に使用するための、本明細書に開示されるある特定の化合物の使用もまた、提供される。
【0225】
本明細書に開示される化合物はまた、炭素の
13Cまたは
14C、硫黄の
33S、
34S、または
36S、窒素の
15N、および酸素の
17Oまたは
18Oが挙げられるがこれらに限定されない、他の元素のあまり一般的でない同位体を含有し得る。
【0226】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、本明細書に開示される化合物中のC−D結合のすべてが代謝され、D
2OまたはDHOとして放出されると仮定して、最大約0.000005%のD
2Oまたは約0.00001%のDHOに、患者を曝露させ得る。ある特定の実施形態において、動物において毒性を引き起こすことが示されるD
2Oのレベルは、本明細書に開示される重水素濃縮化合物の投与によって引き起こされる曝露の上限さえも大幅に超える。したがって、ある特定の実施形態において、本明細書に開示される重水素濃縮化合物は、薬物代謝時のD
2OまたはDHOの形成に起因していずれの追加の毒性をも引き起こすはずがない。
【0227】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される重水素化化合物は、対応する非同位体濃縮分子の有利な側面を維持し、同時に、実質的に最大耐量を増加させる、毒性を減少させる、半減期(T
1/2)を増加させる、最小有効用量(MED)の最大血漿濃度(C
max)を減少させる、有効用量を低下させ、したがって非機序関連の毒性を減少させる、および/または薬物−薬物の相互作用の可能性を低下させる。
【0228】
本明細書に引用されるすべての刊行物および参考文献は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。しかしながら、組み込まれる刊行物もしくは参考文献および本明細書に明示的に記載もしくは定義されるものの両方に見られるいずれの類似または同一の用語に関しても、本明細書に明示的に記載されるそれらの用語の定義または意味が、あらゆる点で優先するものとする。
【0229】
本明細書に使用される際、以下の用語は、示される意味を有する。
【0230】
単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、別途明記されない限り、複数形にも言及し得る。
【0231】
「約」という用語は、本明細書に使用される際、それが修飾する数値に条件をつけることを意図し、このような値を誤差の範囲内の変数と見なす。図またはデータの表に提供される平均値に対する標準偏差等、具体的な誤差の範囲が明記されない場合、「約」という用語は、有効数字を考慮して、記載された値を包含する範囲、ならびにその数値の切り上げまたは切り捨てにより含まれるであろう範囲も同様に意味すると理解されるものとする。
【0232】
値の範囲が開示され、「n
1…からn
2」または「n
1〜n
2」という表記が使用される場合(ここで、n
1およびn
2は数字である)、別途明記されない限り、この表記は、それらの数字自体、およびそれらの間の範囲を含むことを意図する。この範囲は、始めと終わりの値を含み、かつそれら間で総合的または連続的で有り得る。
【0233】
d
6−テトラベナジンおよび(+/−)−シス−d
6−テトラベナジンという用語は、(3R,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンおよび(3S,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンのラセミ混合物を指し、これらは、次の構造を有する:
【化13】
(3R,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン
【化14】
(3S,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン
【0234】
(+/−)−トランス−d
6−テトラベナジンという用語は、(3R,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンおよび(3S,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンのラセミ混合物を指し、これらは、次の構造を有する:
【化15】
(3R,11bS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン
【化16】
(3S,11bR)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オン
【0235】
「重水素濃縮」という用語は、分子内の所与の位置において、水素の代わりの重水素の組み込んだパーセンテージを指す。例えば、所与の位置における1%の重水素濃縮は、所与の試料中の分子の1%が、指定された位置に重水素を含有することを意味する。天然の重水素分布が約0.0156%であるため、非濃縮出発物質を使用して合成された化合物中の任意の位置における重水素濃縮は、約0.0156%である。重水素濃縮は、質量分析法および核磁気共鳴分光法を含む、当業者に既知の従来的な分析方法を使用して判定することができる。
【0236】
R
1−R
29等の分子内の所与の位置を説明して使用される場合の「重水素である」という用語、または分子構造の図において所与の位置を表して使用される記号「D」は、その指定された位置に、天然の重水素分布を上回る重水素が濃縮されていることを意味する。一実施形態において、重水素濃縮は、指定の位置で、約1%以上、別のものでは約5%以上、別のものでは約10%以上、別のものでは約20%以上、別のものでは約50%以上、別のものでは約70%以上、別のものでは約80%以上、別のものでは約90%以上、または別のものでは約98%以上が重水素である。
【0237】
「同位体濃縮」という用語は、分子内の所与の位置において、より一般的な元素の同位体の代わりに、あまり一般的でない元素の同位体を組み込んだパーセンテージを指す。
【0238】
「非同位体濃縮」という用語は、種々の同位体のパーセンテージが、天然に存在するパーセンテージと実質的に同じである分子を指す。
【0239】
本明細書に開示される化合物には不斉中心が存在する。これらの中心は、キラル炭素原子の周囲の置換基の配座に応じて、記号「R」または「S」で指定される。本発明は、ジアステレオマー、エナンチオマー、およびエピマー形態、ならびにD−異性体およびL−異性体、ならびにこれらの混合物を含む、すべての立体化学的異性体形態を包含することを理解されたい。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を含有する市販入手可能な出発物質から合成して調製するか、またはエナンチオマー生成物の混合物を調製した後に分離することによって、例えば、ジアステレオマーの混合物に変換した後に分離もしくは再結晶化すること、クロマトグラフィー技術、キラルクロマトグラフィーカラムにおけるエナンチオマーの直接分離、または当該技術分野で既知の任意他の適切な方法等によって、調製することができる。特定の立体化学の出発化合物は、市販入手可能であるか、または当業者に既知の技術によって作製および分解され得る。さらに、本明細書に開示される化合物は、幾何異性体として存在してもよい。本発明は、すべてのシス、トランス、一緒(syn)、逆(anti)、逆(entgegen)(E)、および一緒(zusammen)(Z)異性体、ならびにこれらの適切な混合物を含む。さらに、化合物は、互変異性体として存在してもよく、すべての互変異性型の異性体は、本発明により提供される。さらに、本明細書に開示される化合物は、非溶媒和形態ならびに水等の薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在し得る。一般に、溶媒和形態は、非溶媒和形態と同等であると見なされる。
【0240】
「結合」という用語は、2つの原子間、または結合によって連結された原子がより大きな部分構造の一部であると見なされる場合、2つの部分間の共有結合を指す。結合は、別途明記されない限り、単一、二重、または三重結合であり得る。分子の図における2つの原子間の破線は、追加の結合がその位置に存在し得るかまたは不在であり得ることを示す。
【0241】
本明細書に使用される「障害」という用語は、「疾患」、「症候群」、および「状態」(病状)という用語のすべてが、正常な機能を損ない、典型的に特徴的な兆候および症状が現れる、ヒトまたは動物の身体またはその部分のうちの1つの異常な状態を反映するという点で、それらの用語と一般には同義であることが意図され、それらと互換的に使用される。
【0242】
「治療する」、「治療すること」、および「治療」という用語は、障害もしくは障害と関連する症状のうちの1つ以上を軽減もしくは抑止すること、または障害自体の原因(複数可)を軽減もしくは根絶することを含むことを意味する。本明細書に使用される際、障害の「治療」への言及は、予防を含むことを意図する。「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、障害の発症および/もしくはそれに付随する症状を遅延もしくは排除する、対象が障害に罹患する、または対象が障害に罹患する危険性を低減させる、方法を指す。
【0243】
「治療有効量」という用語は、投与した際に、治療を受けている障害の症状のうちの1つ以上の発症を予防するか、またはそれらをある程度軽減するのに十分である、化合物の量を指す。「治療有効量」という用語はまた、研究者、獣医、医師、または臨床医が求めている、細胞、組織、系、動物、またはヒトの生理学的または医学的応答を誘起するのに十分である、化合物の量も指す。
【0244】
「対象」という用語は、霊長類(例えば、ヒト、サル、チンパンジー、ゴリラ等)、齧歯類(例えば、ラット、マウス、アレチネズミ、ハムスター、フェレット等)、ウサギ、ブタ(例えば、ブタ、ミニブタ)、ウマ、イヌ、ネコ等を含むがこれらに限定されない、動物を指す。「対象」および「患者」という用語は、例えば、ヒト患者等、哺乳動物対象に関して、本明細書に互換的に使用される。
【0245】
「併用療法」という用語は、本開示に記載される治療上の障害を治療するための2つ以上の治療剤の投与を意味する。このような投与は、これらの治療剤を実質的に同時の方式、例えば、固定比の活性成分を有する単一のカプセルにおいて、または各活性成分に対して複数の別個のカプセルで、共投与することを包含する。追加として、このような投与はまた、逐次様式で各種類の治療剤を使用することも包含する。いずれの場合にも、治療レジメンは、本明細書に記載される障害の治療に、有益な薬物組み合わせ効果を提供するであろう。
【0246】
「慢性多動性運動障害」という用語は、「強迫性」、「律動的」、または「常同的」と様々に称される、目的のない反復的な混乱した運動性行為を特徴とする障害を指す。ヒトにおいて、慢性多動性運動障害は、心因性(例えば、チック)、特発性(例えば、トゥレット症候群およびパーキンソン病、遺伝性(例えば、ハンチントン病の舞踏病特性にあるような)、感染性(例えば、シデナム舞踏病にあるような)、または遅発性ジスキネジアにあるような薬物誘発性であり得る。別途示されない限り、「慢性多動性運動障害」は、すべての心因性、特発性、遺伝性、および薬物誘発性の運動障害を指し、かつこれらを含む。
【0247】
「常同性」という用語は、わずかな変動を有するか、またはあまり一般的ではないが複雑な一連の運動として、反復して見られる繰り返し挙動を指す。
【0248】
「VMAT2」という用語は、モノアミン、特に、ドーパミン、ノルエピネフリン、セロトニン、およびヒスタミン等の神経伝達物質を細胞のサイトゾルからシナプス小胞に輸送するように作用する、内在性膜タンパク質である小胞モノアミン輸送体2を指す。
【0249】
「VMAT2媒介性障害」という用語は、異常なVMAT2活性を特徴とする障害を指す。「VMAT2媒介性障害」は、VMAT2の調節によって完全または部分的に媒介され得る。具体的には、「VMAT2媒介性障害」は、VMAT2の阻害が、基礎障害に対して何らかの影響をもたらすもの、例えば、VMAT2阻害剤の投与が、治療されている患者の少なくとも一部に何らかの改善をもたらすものである。
【0250】
「VMAT2阻害剤」、「VMAT2を阻害する」、または「VMAT2の阻害」という用語は、VMAT2の機能を変化させる、本明細書に開示される化合物の能力を指す。VMAT2阻害剤は、可逆的もしくは不可逆的な共有結合を阻害剤とVMAT2との間に形成することによって、または非共有的に結合した複合体を形成することによって、VMAT2の活性を遮断または低減させ得る。このような阻害は、特定の細胞種にのみ現れ得るか、または特定の生物学的事象を条件とし得る。「VMAT2阻害剤」、「VMAT2を阻害する」、または「VMAT2の阻害」という用語はまた、VMAT2と天然の基質との間で複合体が形成される確率を減少させることによって、VMAT2の機能を変化させることを指す。
【0251】
「治療上許容される」という用語は、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、免疫原性を有することなく、患者の組織と接触して使用するのに好適であり、合理的な利益/危険性比に相応し、それらの意図される用途に効果的である、化合物(または塩、プロドラッグ、互変異性体、双性イオン形態等)を指す。
【0252】
「薬学的に許容される担体」、「薬学的に許容される賦形剤」、「生理学的に許容される担体」、または「生理学的に許容される賦形剤」という用語は、液体もしくは固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、または封入材料といった、薬学的に許容される材料、組成物、またはビヒクルを指す。各構成成分は、薬学的製剤の他の成分と適合性であるという点で、「薬学的に許容される」必要がある。過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、免疫原性、または他の問題もしくは合併症を有することなく、合理的な利益/危険性比に相応した、ヒトおよび動物の組織または器官と接触して使用するのに好適である必要もある。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition;Lippincott Williams&Wilkins:Philadelphia,PA,2005、Handbook of Pharmaceutical Excipients,5th Edition;Rowe et al.,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2005、およびHandbook of Pharmaceutical Additives,3rd Edition;Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company:2007、Pharmaceutical Preformulation and Formulation,Gibson Ed.,CRC Press LLC:Boca Raton,FL,2004)を参照されたい。
【0253】
「活性成分」、「活性化合物」、および「活性物質」という用語は、1つ以上の症状を治療、予防、または緩和するために、単独でか、または1つ以上の薬学的に許容される賦形剤もしくは担体と組み合わせて、対象に投与される、化合物を指す。
【0254】
「薬物」、「治療剤」、および「化学療法剤」という用語は、障害の1つ以上の症状を治療、予防、または緩和するために対象に投与される、化合物、またはその薬学的組成物を指す。
【0255】
「放出制御賦形剤」という用語は、その主要な機能が、従来的な即時放出剤形と比較して、剤形からの活性物質の放出の期間または場所を調節することである、賦形剤を指す。
【0256】
「非放出制御賦形剤」という用語は、その主要な機能が、従来的な即時放出剤形と比較して、剤形から活性物質の放出の期間または場所を調節しない、賦形剤を指す。
【0257】
「プロドラッグ」という用語は、本明細書に開示される化合物の機能的誘導体化合物であり、インビボで親化合物に容易に変換可能である。プロドラッグは、いくつかの状況では、親化合物よりも投与が容易であり得るため、しばしば有用であり得る。これらは、例えば、経口投与によりバイオアベイラブルであり得るが、一方で親化合物はそうではない。プロドラッグはまた、親化合物よりも、薬学的組成物における可溶性が強化されていてもよい。プロドラッグは、酵素処理および代謝加水分解を含む、種々の機序によって親薬物に変換され得る。Harper,Progress in Drug Research 1962,4,221−294、Morozowich et al.in "Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs,"Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1977、"Bioreversible Carriers in Drug in Drug Design,Theory and Application,"Roche Ed.,APHA Acad.Pharm.Sci.1987、"Design of Prodrugs,"Bundgaard,Elsevier,1985、Wang et al.,Curr.Pharm.Design 1999,5,265−287、Pauletti et al.,Adv.Drug.Delivery Rev.1997,27,235−256、Mizen et al.,Pharm.Biotech.1998,11,345−365、Gaignault et al.,Pract.Med.Chem.1996,671−696、Asgharnejad in"Transport Processes in Pharmaceutical Systems,"Amidon et al.,Ed.,Marcell Dekker,185−218,2000、Balant et al.,Eur.J.Drug Metab.Pharmacokinet.1990,15,143−53、Balimane and Sinko,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,183−209、Browne,Clin.Neuropharmacol.1997,20,1−12、Bundgaard,Arch.Pharm.Chem.1979,86,1−39、Bundgaard,Controlled Drug Delivery 1987,17,179−96、Bundgaard,Adv.Drug Delivery Rev.1992,8,1−38、Fleisher et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,115−130、Fleisher et al.,Methods Enzymol.1985,112,360−381、Farquhar et al.,J.Pharm.Sci.1983,72,324−325、Freeman et al.,J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1991,875−877、Friis and Bundgaard,Eur.J.Pharm.Sci.1996,4,49−59、Gangwar et al.,Des.Biopharm.Prop.Prodrugs Analogs,1977,409−421、Nathwani and Wood,Drugs 1993,45,866−94、Sinhababu and Thakker,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,241−273、Stella et al.,Drugs 1985,29,455−73、Tan et al.,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,117−151、Taylor,Adv.Drug Delivery Rev.1996,19,131−148、Valentino and Borchardt,Drug Discovery Today 1997,2,148−155、Wiebe and Knaus,Adv.Drug Delivery Rev.1999,39,63−80、Waller et al.,Br.J.Clin.Pharmac.1989,28,497−507を参照されたい。
【0258】
本明細書に開示される化合物は、治療上許容される塩として存在し得る。「治療上許容される塩」という用語は、本明細書に使用される際、本明細書に定義されるように治療上許容される、本明細書に開示される化合物の塩または双性イオン形態を表す。塩は、化合物の最終的な単離および精製中にか、または適切な化合物を好適な酸もしくは塩基と反応させることによって別個に、調製され得る。治療上許容される塩には、酸および塩基付加塩が含まれる。塩の調製および選択のより完全な説明については、"Handbook of Pharmaceutical Salts,Properties,and Use,"Stah and Wermuth,Ed.,(Wiley−VCH and VHCA,Zurich,2002)およびBerge et al.,J.Pharm.Sci.1977,66,1−19を参照されたい。
【0259】
薬学的に許容される塩の調製における使用に好適な酸としては、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセタミド安息香酸、ホウ酸、(+)−カンフル酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンフル−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、l−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモン酸、過塩素酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サッカリン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、ウンデシレン酸、および吉草酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0260】
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、または水酸化ナトリウム等の無機塩基、ならびにL−アルギニン、ベンタミン(benethamine)、ベンザチン、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リジン、モルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、第二級アミン類、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、およびトロメタミンを含む第一級、第二級、第三級、および第四級の脂肪族および芳香族アミン類等の有機塩基が挙げられるが、これらに限定されない、薬学的に許容される塩の調製における使用に好適な塩基。
【0261】
ある式の化合物およびそのサブグループへの言及には、そのイオン形態、多形体、偽多形体、非晶質形態、および溶媒和物が含まれる。「結晶質形態」、「多形体」、および「新規形態」は、本明細書において互換的に使用され得、特定の結晶質または非晶質形態に言及されない限り、例えば、多形体、偽多形体、溶媒和物(水和物を含む)、共結晶、,非溶媒和多形体(無水物を含む)、配座多形体、および非晶質形態、ならびにこれらの混合物を含む、化合物のすべての結晶質および非晶質形態を含むことを意味する。いくつかの実施形態において、化合物への言及は、その多形体、溶媒和物、および/または共結晶を含む。いくつかの実施形態において、ある式の化合物およびそのサブグループへの言及は、その多形体を含む。同様に、「塩」という用語は、化合物の塩の多形体を含む。
【0262】
薬学的製剤
本主題の発明の化合物は未加工の化学物質として投与することが可能であり得るが、それらを薬学的組成物として提示することも可能である。したがって、本明細書に開示されるある特定の化合物のうちの1つ以上、またはそれらの1つ以上の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、もしくは溶媒和物を、それらの1つ以上の薬学的に許容される担体および任意で1つ以上の他の治療成分とともに含む、薬学的組成物が、本明細書に開示される。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。周知の技法、担体、および賦形剤のいずれも、適宜、かつ当該技術分野、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesにおいて理解されるように、使用することができる。本明細書に開示される薬学的組成物は、当該技術分野で既知の任意の方式で、例えば、従来的な混合、溶解、粉砕、糖衣錠作製、研和、乳化、カプセル封入、封入、または圧縮プロセスを用いて、製造することができる。薬学的組成物はまた、遅延放出剤形、徐放剤形、長期放出剤形、持続放出剤形、パルス放出剤形、制御放出剤形、加速および急速放出剤形、標的化放出剤形、プログラム放出剤形、ならびに胃内貯留剤形を含む、調節型放出剤形として製剤化され得る。これらの剤形は、当業者に既知の従来的な方法および技法に従って調製することができる(Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記)、Modified−Release Drug Deliver Technology,Rathbone et al.,Eds.,Drugs and the Pharmaceutical Science,Marcel Dekker,Inc.,New York,NY,2002;Vol.126を参照されたい)。
【0263】
本組成物には、経口投与に好適なものが含まれる。本組成物は、従来的に、単位剤形で提示され得、薬学の技術分野で周知の方法によって調製され得る。典型的に、これらの方法には、本主題発明の化合物またはその薬学的塩、プロドラッグ、もしくは溶媒和物(「活性成分」)を、1つ以上の補助成分を構成する担体と、接触させるステップが含まれる。一般に、本組成物は、活性成分を液体担体もしくは微粉化された固体担体またはその両方と、均質かつ緊密に接触させ、次いで、必要に応じて、生成物を所望される製剤に成形することによって調製される。
【0264】
経口投与に好適な本明細書に開示される化合物の製剤は、それぞれが所定の量の活性成分を含有するカプセル、カシェ、もしくは錠剤等の個別の単位として;粉末もしくは顆粒として;溶液または水性液体もしくは非水性液体中の懸濁液として;あるいは水中油液体エマルジョンもしくは油中水液体エマルジョンとして、提示され得る。活性成分はまた、ボーラス剤、舐剤、またはペースト剤として提示されてもよい。
【0265】
経口で使用可能な薬学的調製物には、錠剤、ゼラチンでできたプッシュフィットカプセル、ならびに軟式のゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトール等の可塑剤でできた封カプセルが挙げられる。錠剤は、任意で1つ以上の補助成分とともに、圧縮または成形によって作製され得る。圧縮錠は、任意に結合剤、不活性希釈剤、または滑沢剤、表面活性もしくは離散剤と混合した粉末または顆粒等の自由流動形態の活性成分を、好適な機械において圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤化した粉末化合物の混合物を、好適な機械において成形することによって作製され得る。錠剤は、任意で、コーティングするかまたは割線を入れてもよく、中の活性成分の緩徐放出または制御放出を提供できるように製剤化されてもよい。経口投与のためのすべての製剤は、このような投与に好適な投薬量である必要がある。プッシュフィットカプセルは、ラクトース等の充填剤、デンプン等の結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ならびに任意で安定剤との混和物中に活性成分を含有し得る。軟カプセルにおいて、活性化合物は、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコール等の好適な液体中に溶解または懸濁され得る。さらに、安定剤を添加してもよい。糖衣錠コアには好適なコーティングが提供される。この目的で、任意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、carbopolゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに好適な有機溶媒もしくは溶媒混合物を含有し得る、濃縮糖溶液を使用することができる。染料または色素は、識別のため、または活性化合物用量の異なる組み合わせを特徴付けるために、錠剤または糖衣錠コーティングに添加され得る。
【0266】
ある特定の実施形態において、希釈剤は、マンニトール粉末、噴霧乾燥マンニトール、微晶質セルロース、ラクトース、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、デンプン、α化デンプン、圧縮糖類、ケイ化微晶質セルロース、および炭酸カルシウムからなる群から選択される。
【0267】
ある特定の実施形態において、界面活性剤は、Tween 80、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウムからなる群から選択される。
【0268】
ある特定の実施形態において、結合剤は、ポビドン(PVP)K29/32、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロース(EC)、トウモロコシデンプン、α化デンプン、ゼラチン、および糖からなる群から選択される。
【0269】
ある特定の実施形態において、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸カルシウム、水素添加植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール4000−6000、タルク、およびベヘン酸グリセリルからなる群から選択される。
【0270】
ある特定の実施形態において、徐放ポリマーは、POLYOX(登録商標)(ポリ(エチレンオキシド)、POLYOX(登録商標)N60Kグレード、Kollidon(登録商標)SR、HPMC、HPMC(高粘度)、HPC、HPC(高粘度)、およびCarbopol(登録商標)からなる群から選択される。
【0271】
ある特定の実施形態において、徐放/制御放出コーティングは、エチルセルロースポリマー、例えば、ETHOCEL(商標)およびSurelease(登録商標)水性エチルセルロース分散液からなる群から選択される。
【0272】
ある特定の実施形態において、酸化防止剤は、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸ナトリウム、およびα−トコフェロールからなる群から選択される。
【0273】
ある特定の実施形態において、錠剤のコーティングは、Opadry(登録商標)200、Opadry(登録商標)II、Opadry(登録商標)fx、Opadry(登録商標)amb、Opaglos(登録商標)2、Opadry(登録商標)tm、Opadry(登録商標)、Opadry(登録商標)NS、Opalux(登録商標)、Opatint(登録商標)、Opaspray(登録商標)、Nutraficient(登録商標)からなる群から選択される。
【0274】
好ましい単位投薬量製剤は、本明細書で以下に記載される、活性成分の有効用量、またはその適切な画分を含有するものである。
【0275】
化合物は、1日当たり0.1mg〜500mg/kgの用量で経口投与され得る。成人の用量範囲は、一般に、5mg〜2g/日である。個別の単位で提供される錠剤または他の提示形態は、便宜的に、ある量の1つ以上の化合物(例えば、5mg〜500mg、通常はおおよそ10mg〜200mgを含有するような投薬量で、またはその倍数として、有効である)を含有し得る。
【0276】
担体材料と組み合わされて単一の剤形を生成し得る、活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与方式に応じて多様であり得る。
【0277】
患者に投与される化合物の正確な量は、担当医師の責任となる。いずれの特定の患者に対する具体的な用量レベルも、用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全般的健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、排出速度、薬物の組み合わせ、治療される正確な障害、および治療されている障害の重症度を含む、種々の要因に依存する。また、投与経路は、障害およびその重症度に応じて異なり得る。
【0278】
患者の状態が改善しない場合では、医師の裁量で、化合物の投与が、患者の障害の症状の緩和、またはそうでなければその制御もしくは制限のために、慢性的に、すなわち、患者の全生涯を含む長期間にわたって施されてもよい。
【0279】
患者の状況が改善しない場合では、医師の裁量で、化合物の投与が、ある特定の期間、継続的または一時的に停止されてもよい(すなわち、休薬期間)。
【0280】
患者の状態の改善が生じた後、維持用量を、必要に応じて投与する。その後に、投薬量もしくは投与の頻度、またはその両方が、症状の関数として、障害の改善が維持されるレベルに低減され得る。患者は、しかしながら、症状のいずれかの再発時には、長期的に、間欠的な治療を要し得る。
【0281】
適応症
VMAT2媒介性障害を治療する方法であって、このような障害を有するか、またはそれを有する疑いのある対象に、本明細書に開示される化合物もしくは組成物、またはそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの治療有効量を投与することを含む方法が、本明細書に開示される。
【0282】
VMAT2媒介性障害には、慢性多動性運動障害、ハンチントン病,、片側バリスム、老年性舞踏病、チック障害、遅発性ジスキネジア、ジストニア、トゥレット症候群、鬱病、癌、リウマチ性関節炎、精神病、多発性硬化症、喘息、および/またはVMAT2阻害剤を投与することによって緩和、軽減、または予防することができる任意の障害が挙げられるが、これらに限定されない。
【0283】
ある特定の実施形態において、VMAT2媒介性障害を治療する方法は、(1)化合物またはその代謝物の血漿レベルにおける個体間の変動の減少、(2)化合物の平均血漿レベルの増加、または投薬単位当たりの化合物の少なくとも1つの代謝物の平均血漿レベルの減少、(3)対象における少なくとも1つのシトクロムP
450もしくはモノアミンオキシダーゼアイソフォームの阻害および/またはそれによる代謝の減少、(4)対象における少なくとも1つの多形的に発現するシトクロムP
450アイソフォームによる代謝の減少、(5)障害制御および/または障害根絶エンドポイントの少なくとも1つの統計的に有意な改善、(6)障害の治療中の臨床効果の改善、(7)主な臨床的利益として、異常な食事性または肝臓のパラメータの再発の予防、またはそれらの低下もしくは出現の遅延、あるいは(8)対応する非同位体濃縮化合物と比較して、任意の診断的肝胆機能のエンドポイントの悪化の低減または排除に影響を及ぼすことができるように、対象に、本明細書に開示される化合物もしくは組成物、またはそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの治療有効量を投与することを含む。
【0284】
ある特定の実施形態において、対応する非同位体濃縮化合物と比較して約5%超、約10%超、約20%超、約30%超、約40%超、または約50%、本明細書に開示される化合物もしくはその代謝物の血漿レベルにおける個体間の変動が減少するか、本明細書に開示される化合物の平均血漿レベルが増加するか、本明細書に開示される化合物の代謝物の平均血漿レベルが減少するか、本明細書に開示される化合物によるシトクロムP
450もしくはモノアミンオキシダーゼアイソフォームの阻害が減少するか、または少なくとも1つの多形的に発現されるシトクロムP
450アイソフォームによる本明細書に開示される化合物の代謝が減少する。
【0285】
本明細書に開示される化合物またはその代謝物の血漿レベルは、Li et al.Rapid Communications in Mass Spectrometry 2005,19,1943−1950、Jindal,et al.,Journal of Chromatography,Biomedical Applications 1989,493(2),392−7、Schwartz,et al.,Biochemical Pharmacology 1966,15(5),645−55、Mehvar,et al.,Drug Metabolism and Disposition 1987,15(2),250−5、Roberts et al.,Journal of Chromatography,Biomedical Applications 1981,226(1),175−82、およびこれらの中で引用されるすべての参考文献に記載の方法、またはそれらになされる任意の修正を用いて測定することができる。
【0286】
哺乳動物対象におけるシトクロムP
450アイソフォームの例には、CYP1A1、CYP1A2、CYP1B1、CYP2A6、CYP2A13、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C18、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP2G1、CYP2J2、CYP2R1、CYP2S1、CYP3A4、CYP3A5、CYP3A5P1、CYP3A5P2、CYP3A7、CYP4A11、CYP4B1、CYP4F2、CYP4F3、CYP4F8、CYP4F11、CYP4F12、CYP4X1、CYP4Z1、CYP5A1、CYP7A1、CYP7B1、CYP8A1、CYP8B1、CYP11A1、CYP11B1、CYP11B2、CYP17、CYP19、CYP21、CYP24、CYP26A1、CYP26B1、CYP27A1、CYP27B1、CYP39、CYP46、およびCYP51が挙げられるが、これらに限定されない。
【0287】
哺乳動物対象におけるモノアミンオキシダーゼアイソフォームには、MAO
A、およびMAO
Bが挙げられるがこれらに限定されない。
【0288】
シトクロムP
450アイソフォームの阻害は、Koら(British Journal of Clinical Pharmacology,2000,49,343−351)の方法によって測定される。MAO
Aアイソフォームの阻害は、Weylerら(J.Biol Chem.1985,260,13199−13207)の方法によって測定される。MAO
Bアイソフォームの阻害は、Uebelhackら(Pharmacopsychiatry,1998,31,187−192)の方法によって測定される。
【0289】
哺乳動物対象における多形的に発現されるシトクロムP
450アイソフォームの例には、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、およびCYP2D6が挙げられるが、これらに限定されない。
【0290】
肝ミクロソーム、シトクロムP
450アイソフォーム、およびモノアミンオキシダーゼアイソフォームの代謝活性は、本明細書に記載される方法によって測定される。
【0291】
障害制御および/または障害根絶のエンドポイントの改善の例には、Unified Huntington’s Disease Rating Scale(UHDRS)の舞踏病スコアにおけるベースラインからの変化が含まれるが、これに限定されない。
【0292】
診断的肝胆機能エンドポイントの例には、アラニンアミノトランスフェラーゼ(「ALT」)、血清グルタミン酸−ピルビン酸トランスアミナーゼ(「SGPT」)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(「AST」または「SGOT」)、ALT/AST比、血清アルドラーゼ、アルカリホスファターゼ(「ALP」)、アンモニアレベル、ビリルビン、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(「GGTP」、「γ−GTP」、または「GGT」)、ロイシンアミノペプチダーゼ(「LAP」)、肝生検、肝臓超音波検査、肝臓核スキャン、5’−ヌクレオチダーゼ、および血液タンパク質が含まれるが、これらに限定されない。肝胆エンドポイントは、"Diagnostic and Laboratory Test Reference",4
th edition,Mosby,1999に記載される正常レベルと比較される。これらのアッセイは、標準的なプロトコルに従って、認可を受けた研究室で行われる。
【0293】
ヒトの治療に有用であることの他に、本明細書に開示されるある特定の化合物および製剤はまた、哺乳類、齧歯類等を含む、ペット動物、珍しい動物、および家畜動物の獣医学的治療にも有用であり得る。より好ましい動物としては、ウマ、イヌ、およびネコが挙げられる。
【0294】
併用療法
本明細書に開示される化合物はまた、VMAT2媒介性障害の治療に有用な他の薬剤と組み合わせるか、または組み合わせて使用され得る。あるいは、単なる例として、本明細書に開示される化合物のうちの1つの治療有効性は、アジュバントの投与によって強化され得る。(すなわち、それ自体で、アジュバントは、最小限の治療効果しか有さないが、他の治療剤と組み合わせることで、患者への全体的な治療効果が強化される)、
【0295】
このような他の薬剤、アジュバント、または薬物は、一般的に使用される経路および量で、本明細書に開示される化合物と同時または逐次的に投与され得る。本明細書に開示される化合物が1つ以上の他の薬物と同時に使用される場合、本明細書に開示される化合物に加えてこのような他の薬物を含有する薬学的組成物が利用され得るが、これは必須ではない。
【0296】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、クロルプロマジン、レボメプロマジン、プロマジン、アセプロマジン、トリフルプロマジン、シアメマジン、クロルプロエタジン、ジキシラジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、チオプロパザート、トリフルオペラジン、アセトフェナジン、チオプロペラジン、ブタペラジン、ペラジン、ペリシアジン、チオリダジン、メソリダジン、ピポチアジン、ハロペリドール、トリフルペリドール、メルペロン、モペロン、ピパンペロン、ブロムペリドール、ベンペリドール、ドロペリドール、フルアニソン、オキシペルチン、モリンドン、セルチンドール、ジプラシドン、フルペンチキソール、クロペンチキソール、クロルプロチキセン、チオチキセン、ズクロペンチキソール、フルスピリレン、ピモジド、ペンフルリドール、ロキサピン、クロザピン、オランザピン、クエチアピン、テトラベナジン、スルピリド、スルトプリド、チアプリド、レモキシプリド、アミスルプリド、ベラリプリド、レボスルピリド、リチウム、プロチペンジル、リスペリドン、クロチアピン、モサプラミン、ゾテピン、プリピプラゾール(pripiprazole)、およびパリペリドンを含むがこれらに限定されない、1つ以上の抗精神病薬を組み合わされ得る。
【0297】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、アルプラゾラム、アジナゾラム、ブロマゼパム、カマゼパム、クロバザム、クロナゼパム、クロチアゼパム、クロキサゾラム、ジアゼパム、ロフラゼプ酸エチル、エスタゾラム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロラゼパム、メダゼパム、デゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、クロラゼプ酸カリウム、ピナゼパム、プラゼパム、トフィソパム、トリアゾラム、テマゼパム、およびクロルジアゼポキシドを含むがこれらに限定されない、1つ以上のベンゾジアゼピン類(「マイナートランキライザー」)と組み合わされ得る。
【0298】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物は、オランザピンまたはピモジドと組み合わされ得る。
【0299】
本明細書に開示される化合物はまた、抗レトロウイルス剤;CYP3A阻害剤;CYP3A誘発剤;プロテアーゼ阻害剤;アドレナリンアゴニスト;抗コリン薬;マスト細胞安定化剤;キサンチン;ロイコトリエンアンタゴニスト;グルココルチコイド治療;局所または全身麻酔薬;ナプロキセン等の非ステロイド性抗炎症剤(NSAID);アモキシシリン等の抗菌剤;アナセトラピブ等のコレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤;イソコナゾール等の抗真菌剤;ドロトレコギン−α等の敗血症治療;ヒドロコルチゾン等のステロイド薬;ケタミン等の局所または全身麻酔薬;アトモキセチン等のノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NRI);メチルフェニデート等のドーパミン再取り込み阻害剤(DARI);ミルナシプラン等のセロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI);ジアゼファム(diazepham)等の鎮静剤;ブプロピオン等のノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤(NDRI);ベンラファキシン等のセロトニン−ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤(SNDRI);セレギリン等のモノアミンオキシダーゼ阻害剤;視床下部リン脂質;ホスホラミドン等のエンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤;トラマドール等のオピオイド;イフェトロバン等のトロンボキサン受容体アンタゴニスト;カリウムチャネル開口薬;ヒルジン等のトロンビン阻害剤;視床下部リン脂質;PDGF活性の調節剤等の成長因子阻害剤;血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;GPIIb/IIIa遮断薬(例えば、アブドキシマブ、エプチフィバチド、およびチロフィバン)、P2Y(AC)アンタゴニスト(例えば、クロピドグレル、チクロピジン、およびCS−747)、およびアスピリン等の抗血小板薬;ワルファリン等の抗凝血剤;エノキサパリン等の低分子量ヘパリン;第VIIa因子阻害剤および第Xa因子阻害剤;レニン阻害剤;中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤;オマパトリラトおよびゲモパトリラト等のバソペプシダーゼ(vasopepsidase)阻害剤(二重NEP−ACE阻害剤);プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、NK−104(イタバスタチン、ニスバスタチン(nisvastatin)、またはニスバスタチン(nisbastatin)として公知である)、およびZD−4522(ロスバスタチンまたはアタバスタチン(atavastatin)またはビサスタチン(visastatin)として公知である)等のHMG CoAレダクターゼ阻害剤;スクアレンシンテターゼ阻害剤;フィブラート系薬剤;ケストラン(questran)等の胆汁酸封鎖剤;ナイアシン;ACAT阻害剤等の抗動脈硬化剤;MTP阻害剤;ベシル酸アムロジピン等のカルシウムチャネル遮断薬;カリウムチャンネル活性化剤;α−ムスカリン剤;カルベジロールおよびメトプロロール等のβ−ムスカリン剤;抗不整脈剤;クロロトラジド(chlorothlazide)、ヒドロチオロチアジド(hydrochiorothiazide)、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチルクロロチアジド、トリチオロメチアジド(trichioromethiazide)、ポリチアジド、ベンゾトラジド(benzothlazide)、エタクリン酸、トリクリナフェン(tricrynafen)、クロルタリドン、フロセニルド、ムソリミン(musolimine)、ブメタニド、トリアムテレン、アミロライド、およびスピロノラクトン等の利尿薬;組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、組換えtPA、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、およびアニソイル化(anisoylated)プラスミノーゲンストレプトキナーゼ活性化因子複合体(APSAC)等の血栓溶解剤;ビグアニド(例えば、メトホルミン)、グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、インスリン、メグリチニド(meglitinides)(例えば、レパグリニド)、スルホニル尿素(例えば、グリメピリド、グリブリド、およびグリピジド)、チオゾリジンジオン(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾン)、およびPPAR−γアゴニスト等の抗糖尿病剤;スピロノラクトンおよびエプレレノン成長ホルモン分泌促進物質等のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬;スピロノラクトンおよびエプレレノン等の鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト;成長ホルモン分泌促進剤;aP2阻害剤;PDE III阻害剤(例えば、シロスタゾール)およびPDE V阻害剤(例えば、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル)等のホスホジエステレラーゼ阻害剤;タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤;抗炎症薬;メトトレキサート、FK506(タクロリムス、Prograf)、ミコフェノール酸モフェチル等の抗増殖剤;化学療法剤;免疫抑制剤;抗癌剤および細胞毒性薬(例えば、窒素マスタード、アルキルスルホン酸、ニトロソ尿素、エチレンイミン、およびトリアゼン等のアルキル化剤);葉酸アンタゴニスト、プリン類似体、およびピリジン(pyrridine)類似体等の抗代謝物質;アントラサイクリン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ダクチノマイシン、およびプリカマイシン等の抗生物質;L−アスパラギナーゼ等の酵素;フェネシル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;グルココルチコイド(例えば、コルチゾン)、エストロゲン/抗エストロゲン、アンドロゲン/抗アンドロゲン、プロゲスチン、および黄体ホルモン放出ホルモンアンタゴニスト、および酢酸オクトレオチド等のホルモン剤;エクテイナシジン等の微小管分裂剤;パシタキセル(pacitaxel)、ドセタキセル、およびエポチロンA−F等の微小管安定化剤;ビンカアルカロイド、エピポドフィロトキシン、およびタキサン等の直物由来生成物;およびトポイソメラーゼ阻害剤;プレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;およびシクロスポリン;プレドニゾンおよびデキサメタゾン等のステロイド;アザチプリン(azathiprine)およびシクロホスファミド等の細胞毒性薬;テニダップ等のTNF−α阻害剤;エタネルセプト、ラパマイシン、およびレフルニミド(leflunimide)等の抗TNF抗体または可溶性TNF受容体;ならびにセレコキシブおよびロフェコキシブ等のシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤;ならびに、ヒドロキシ尿素、プロカルバジン、ミトタン、ヘキサメチルメエラミン、金化合物、シスプラチン、サトラプラチン、およびカルボプラチン等の白金配位複合体等の種々の薬剤を含むがこれらに限定されない、他のクラスの化合物と組み合わせて投与され得る。
【0300】
したがって、別の態様では、ある特定の実施形態は、VMAT2媒介性障害の治療を、このような治療を必要とする対象に行うための方法であって、当該対象に、対象における当該障害を低減または予防するのに有効な量の本明細書に開示される化合物を、当該障害の治療のための少なくとも1つの追加の薬剤と組み合わせて投与することを含む、方法を提供する。関連する態様において、ある特定の実施形態は、本明細書に開示される少なくとも1つの化合物を、VMAT2媒介性障害の治療のための1つ以上の追加の薬剤との組み合わせで含む、治療組成物を提供する。
【0301】
化合物を調製するための一般合成方法
本明細書に開示される化合物は、当業者に既知の方法およびその日常的な修正によって、ならびに/またはUS 第20100130480号(段落[093]〜[0121])、US 第20120003330号(段落[0104]〜[0162])、WO 第2005077946号、WO 第2008/058261号、EP 第1716145号、Lee et al.,J.Med.Chem.,1996,(39),191−196、Kilbourn et al.,Chirality,1997,(9),59−62、Boldt et al.,Synth.Commun.,2009,(39),3574−3585;Rishel et al.,J.Org.Chem.,2009,(74),4001−4004、DaSilva et al.,Appl.Radiat.Isot.,1993,44(4),673−676、Popp et al.,J.Pharm.Sci.,1978,67(6),871−873、Ivanov et al.,Heterocycles 2001,55(8),1569−1572、US 第2,830,993号、US 第3,045,021号、WO 第2007130365号、WO 第2008058261号に記載されるもの(これらはその全体が本明細書に組み込まれる)、ならびにそこに引用される参考文献およびその日常的な修正に類似の手順に従って、調製することができる。
【0302】
同位体水素は、組み込み率が事前に決定される重水素化試薬を用いる合成技術によって、および/または組み込み率が平衡条件によって決定され、反応条件に応じて高度に変動可能であり得る、交換技術によって、本明細書に開示される化合物中に組み込むことができる。三重水素または重水素が、既知の同位体含量のトリチウム化または重水素化試薬によって、直接かつ特異的に挿入される、合成技術は、高いトリチウムまたは重水素存在量をもたらし得るが、必要とされる化学反応により制限され得る。一方で、交換技術は、より低いトリチウムまたは重水素の取り込みをもたらし得、しばしば、同位体が分子上の多数の部位に分散されている。
【0303】
ある特定の実施形態において、本発明の化合物の具体的な例には、US 第20100130480号の段落[0122]およびUS 第20120003330号の段[0163]に記載される一覧から選択される化合物が挙げられ、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0304】
本明細書に開示される化合物のある特定のもののインビトロ代謝特性の、それらの非同位体濃縮類似体と比較した変化、およびこのような変化を判定する方法は、US 第20100130480号の段落[0125]およびUS 第20120003330号の段落[0165]〜[0185]に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0305】
本発明は、以下の実施例によってさらに例証される。
【0306】
製剤の実施例
実施例1〜5、および本明細書に記載される他の実施例は、
図1に記載の方法によって作製することができる。
【0307】
実施例1
15mgのd
6−テトラベナジン胃内浸食性徐放剤(小型錠剤)(製剤A)
以下の表1は、15mgの(RR,SS)−1,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−9,10−ジ(メトキシ−d
3)−3−(2−メチルプロピル)−2H−ベンゾ[a]キノリジン−2−オンを含む、総重量350mgの胃内浸食性粒化物製剤錠の要素を開示する。
【表1】
【0308】
d
6−テトラベナジン(粉砕)を、マンニトール粉末、微晶質セルロース、PVP K29/32、およびTween 80(ポリソルベート80)と合わせて高剪断力造粒機に、まず高インペラーおよびチョッパー速度で5分間乾燥混合する。高インペラー速度および低チョッパー速度で混合しながら、精製水を混合粉末に添加して、材料を粒化させる。高インペラーおよび高チョッパー速度で、さらなる混合および水の添加を、所望される粒化エンドポイントが達成されるまで継続する。結果として得られる粒化物を、湿式スクリーニングし、大きすぎる集塊物をすべて破壊し、材料を、流動層乾燥機に添加し、所望されるL.O.D(乾燥減量)が達成されるまで60℃で乾燥させる。乾燥させた材料を、#20メッシュのスクリーンを通して篩い、大きすぎる材料を、寸法が20メッシュよりもわずかに小さい粒径に粉砕する。乾燥させて寸法調整した材料を、噴霧乾燥マンニトールおよびPOLYOX(登録商標)N60Kと合わせて、拡散ミキサー(V型ブレンダー)に入れ、15分間混和する。ステアリン酸マグネシウムを、次いで、#30メッシュのスクリーンを通し、V型ブレンダーにおいて混和した材料に添加した。内容物を、次いで、3分間潤滑させ、錠剤圧縮のために排出する。所望の形状および寸法のパンチおよびダイを備える回転式打錠機を使用して、滑沢処理された混和物を、理論上350mgの重量の錠剤に圧縮する。
【0309】
実施例2
7.5mgのd
6−テトラベナジン胃内浸食性徐放剤(小型錠剤)(製剤A)
以下の表2は、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む、総重量が350mgの胃内浸食性粒化物製剤錠の要素を開示する。
【表2】
【0310】
実施例1に記載したものと同じプロセス。
【0311】
実施例3
15mgのd
6−テトラベナジン胃内貯留性徐放剤(大型錠剤)(製剤B)
以下の表3は、15mgのd
6−テトラベナジンを含む、総重量が700mgの胃内貯留性造粒製剤錠の要素を開示する。胃内貯留性錠剤は、
図2に示されるように、おおよそで長さ0.7087インチで幅0.3071インチの寸法を有し、各対向する側面のカップ深さ0.0540インチの丸みを帯びた端部を有する、細長いカプセルである。
【表3】
【0312】
実施例1に記載したものと同じプロセス。しかし、理論上の圧縮重量は700mgである。
【0313】
実施例4
7.5mgのd
6−テトラベナジン胃内貯留性徐放剤(大型錠剤)(製剤B)
以下の表4は、7.5mgのd
6−テトラベナジンを含む、総重量が700mgの胃内貯留性造粒製剤錠の要素を開示する。胃内貯留性錠剤は、
図2に示されるように、おおよそで長さ0.7087インチで幅0.3071インチの寸法を有し、各対向する側面のカップ深さ0.0540インチの丸みを帯びた端部を有する、細長いカプセルである。
【表4】
実施例1に記載したものと同じプロセス。しかし、理論上の圧縮重量は700mgである。
【0314】
実施例5
6mgのd
6−テトラベナジン即時放出錠
以下の表5は、6mgのd
6−テトラベナジンを含む、総重量が125mgの即時放出錠の要素を開示する。
【表5】
【0315】
d
6−テトラベナジン(粉砕)を、マンニトール粉末、微晶質セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、PVP K29/32、およびTween 80(ポリソルベート80)と合わせて高剪断力造粒機に入れ、まず高インペラーおよびチョッパー速度で5分間乾燥混合する。高インペラー速度および低チョッパー速度で混合しながら、精製水を混合粉末に添加して、材料を粒化させる。高インペラーおよび高チョッパー速度で、さらなる混合および水の添加を、所望される粒化エンドポイントが達成されるまで継続する。結果として得られる粒化物を、湿式スクリーニングし、大きすぎる集塊物をすべて破壊し、材料を、流動層乾燥機に添加し、所望されるL.O.D(乾燥減量)が達成されるまで60℃で乾燥させる。乾燥させた材料を、#20メッシュのスクリーンを通して篩い、大きすぎる材料を、寸法が20メッシュよりもわずかに小さい粒径に粉砕する。乾燥させて寸法調整した材料を、噴霧乾燥マンニトールおよびデンプングリコール酸ナトリウムと合わせて拡散ミキサー(V型ブレンダー)に入れ、15分間混和する。ステアリン酸マグネシウムを、次いで、#30メッシュのスクリーンを通し、V型ブレンダーにおいて混和した材料に添加した。内容物を、次いで、3分間潤滑させ、錠剤圧縮のために排出する。所望の形状および寸法のパンチおよびダイを備える回転式打錠機を使用して、滑沢処理された混合物を、理論上125mgの重量の錠剤に圧縮する。
【0316】
実施例6〜8
6mg、12mg、および18mgのd
6−テトラベナジンの胃内浸食性徐放剤(小型錠剤)
表6は、抗酸化物質および水性フィルムコーティングを含有する、350mgの持続放出錠製剤の補強を開示する。
【表6】
【0317】
d
6−テトラベナジン(粉砕)を、マンニトール粉末、微晶質セルロース、PVP K29/32、BHA、およびTween 80(ポリソルベート80)と合わせて高剪断力造粒機に入れ、まず、高インペラーおよびチョッパー速度で5分間乾燥混合する。高インペラー速度および低チョッパー速度で混合しながら、精製水を混合粉末に添加して、材料を粒化させる。高インペラーおよび高チョッパー速度で、さらなる混合および水の添加を、所望される粒化エンドポイントが達成されるまで継続する。結果として得られる粒化物を、湿式スクリーニングし、大きすぎる集塊物をすべて破壊し、材料を、流動層乾燥機に添加し、所望されるL.O.D(乾燥減量)が達成されるまで60℃で乾燥させる。乾燥させた材料を、#20メッシュのスクリーンを通して篩い、大きすぎる材料を、寸法が20メッシュよりもわずかに小さい粒径に粉砕する。乾燥させて寸法調整した材料を、噴霧乾燥マンニトール、BHT、およびPOLYOX(登録商標)N60Kと合わせて、拡散ミキサー(V型ブレンダー)に入れ、15分間混和する。ステアリン酸マグネシウムを、次いで、#30メッシュのスクリーンを通し、V型ブレンダーにおいて混和した材料に添加した。内容物を、次いで、3分間潤滑させ、錠剤圧縮のために排出する。所望の形状および寸法のパンチおよびダイを備える回転式打錠機を使用して、滑沢処理された混和物を、理論上350mgの重量の錠剤に圧縮する。次いで、錠剤コアをサイドベント式完全穿孔型コーティングパンに入れ、ここで、それらに、Opadry(登録商標)II 85F18422ホワイトの水中20%固体分散液を、理論上3%の増量が得られるまでコーティングする。
【0318】
以下の実施例は、種々の量のd
6−テトラベナジン、および比例的に増加する量の充填材料を用いて作製され得る。当業者であれば、製剤およびその製造方法を最適化するために、流動促進剤、充填剤/希釈剤、結合剤、崩壊剤、および他の成分の割合を容易に変化させることができる。
【0319】
実施例9
d
6−テトラベナジン50mg錠
個々の総重量が250mgであり、25mgのd
6−テトラベナジンを含有する、d
6−テトラベナジン錠を、以下に示される乾式造粒法に従って調製する。錠剤はすべて、放出遅延剤であるヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するマトリックス中に、d
6−テトラベナジンおよび他の賦形剤を含有する。
【0320】
それぞれが、使用したヒドロキシプロピルメチルセルロースのグレードに関してのみ異なる、3つの異なる製剤を用いる。3つのグレードは、(a)HPMC(K4M)、(b)HPMC(K100LV)、および(c)HPMC(E15LV)であり、これらのそれぞれの特性は、上に示される。
【表7】
【0321】
d
6−テトラベナジン、ラクトース、デンプン、および選択したグレードのHPMCを、30メッシュの手篩を通して好適な容器に篩い入れる。次いで、粉末を、Hobartミキサーにおいてニーダーを順方向で低速にして10分間混合する。タルクを、30メッシュの手篩を通して好適な容器に移し、ステアリン酸マグネシウムを、60メッシュの手篩を通して好適な容器に移した。篩ったタルクおよびステアリン酸マグネシウムを、Hobartミキサー中のd
6−テトラベナジン、ラクトース、デンプン、およびHPMCに添加し、すべての成分を、ニーダーを順方向で低速にして2分間混合して、粒状物を形成する。次いで、粒状混和物を測定してポリエチレンバッグで二重ライニングを施したポリエチレン容器に入れる。250mgの錠剤を、上下両方のパンチに単一の割線を有する8mmの丸平面縁部取り加工パンチ(round,flat,beveled edge punch)を用いて圧縮することによって形成する。圧縮した250mgの錠剤を、Suryln/アルミニウム/ポリエチレン/漂白したクラフト膜からなるライニングを含有するポリプロピレンの内蓋を有する85mlのHDPE瓶に詰める。
【0322】
実施例10
ポリエチレンオキシドおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリオキシアルキレンブロックコポリマーを含むマトリックス中に25mgのd
6−テトラベナジンを含有する錠剤の調製
4kgのバッチの25mgのd
6−テトラベナジン錠の製造のために、必要とされる量の半分の微晶質セルロース、必要とされる量の半分のラクトース、必要とされる量の半分のポリエチレンオキシド(PEO)、必要とされる量の半分のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、および必要とされる量の半分のポリアオキシアルキレンブロックコポリマー(Pluronic(登録商標))を、Pharmatech AB−050 V Shellブレンダーに充填する。続いて、d
6−テトラベナジンを、残りの微晶質セルロース、ラクトース、PEO、HPMC、およびPluronic(登録商標)とともに、ブレンダーに加える。次いで、混和物を、増強棒を使用することなく25rpmで10分間混合する。10分間混和した後、ステアリン酸マグネシウムを混和物に添加し、混和物を、増強子を使用することなくV型ブレンダーにおいて1分間25rpmでさらに回転させる。錠剤の混和物を、V型ブレンダーに排出し、17mm×9mmのカプレットツールを備えるRiva Pi colla Rotary打錠機モデルB/10を使用して錠剤に圧縮する。650mgの錠剤重量および80〜120Nの硬度を達成するために、圧縮パラメータを調整する。
【0323】
実施例11
ポリエチレンオキシドおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリオキシアルキレンブロックコポリマーを含むマトリックス中にd
6−テトラベナジンを含有する錠剤の調製−PVA造粒法
A.d6−テトラベナジン粒体の調製
実施例10に記載の手順の代替方法では、d
6−テトラベナジンを、圧縮時の粉体流を改善するために、他の錠剤の賦形剤と混合する前に粒化させる。粒化は、湿式または乾式いずれかの造粒法により達成することができる。本発明の一実施形態において、30kgのバッチの50mgのd
6−テトラベナジン錠を製造するために、d
6−テトラベナジンを、まず、Aeromatic Fielder MP3/2/3流動層造粒機においてラクトースおよびポリビニルアルコール(PVA)を結合剤として用いて湿式造粒する。簡単に言うと、造粒結合剤溶液を、PVAを冷水中に分散させ、続いてこれをおおよそ60℃に加熱してPVAを可溶化することによって調製する。この溶液を、次いで、少なくとも2時間冷却する。次いで、以下のプロセス条件を用いて、Aeromatic Fielder MP3/2/3流動層造粒機で流動化された18kgのd
6−テトラベナジンおよびラクトース(58.41:41.59の比率のラクトース:d
6−テトラベナジン)の流動層の上に、造粒溶液を上方から噴霧する:
【表8】
【0324】
252gのPVAを流動層に適用した後、噴霧をやめ、粒体をさらに流動化して、粒状物をおおよそ1.5%w/wの含水量まで乾燥させる。
【0325】
B.d6−テトラベナジンを含有する錠剤の調製
d
6−テトラベナジン粒体を他の錠剤賦形剤と混和するために、必要とされる量の半分の微晶質セルロース、必要とされる量の半分のラクトース、必要とされる量の半分のPEO、必要とされる量の半分のHPMC、および必要とされる量の半分のPluronic(登録商標)を、Pharmatech AB−400 V Shellブレンダーに充填する。続いて、d
6−テトラベナジン粒体を、残りの微晶質セルロース、ラクトース、PEO、HPMC、およびPluronic(登録商標)とともに、ブレンダーに加える。次いで、30kgの混和物を、増強棒を使用することなく25rpmで10分間混合する。10分間混和した後、ステアリン酸マグネシウムを混和物に添加し、混和物を、増強子を使用することなくV型ブレンダーにおいて1分間25rpmでさらに回転させる。錠剤の混和物を、V型ブレンダーに排出し、17mm×9mmのカプレットツールを備えるFette 1200打錠機を使用して錠剤に圧縮する。650mgの錠剤重量および80〜120Nの硬度を達成するために、圧縮パラメータを調整する。
【0326】
実施例12
d
6−テトラベナジン:Eudragit(登録商標)E押出物を含有する錠剤の調製
A.30:70のd6−テトラベナジン:Eudragit(登録商標)E押出物の製造
APV Baker 19mm二軸押出装置の各加熱帯を、加熱帯1、2、3、4、および5のそれぞれについて、それぞれ70℃、140℃、140℃、130℃、および100℃の目標温度に加熱する。押出装置の二軸を、次いで、140rpmで回転させ、Pharmatech AB−050 V型ブレンダーで5分間事前混和したd
6−テトラベナジンおよびEudragit(登録商標)Eの混和物4.6kgを、5つすべての加熱帯の温度が目標温度の5℃以内になるまで、押出装置のホッパーに入れる。混和物の押出を、140rpmで継続し、粉砕された押出物をステンレス鋼のトレイに収集する。
【0327】
B.押出物を含有する錠剤の調製
上の(A)の溶解押出物を含む4kgのバッチの50mgのd
6−テトラベナジン錠を製造するために、必要とされる量の半分の微晶質セルロース、必要とされる量の半分のラクトース、必要とされる量の半分のPEO、必要とされる量の半分のHPMC、必要とされる量の半分のPluronic(登録商標)を、Pharmatech AB−050 V Shellブレンダーに充填する。続いて、d
6−テトラベナジン押出物を、残りの微晶質セルロース、ラクトース、PEO、HPMC、およびPluronic(登録商標)とともに、ブレンダーに加える。次いで、混和物を、増強棒を使用することなく25rpmで10分間混合する。10分間混和した後、ステアリン酸マグネシウムを混和物に添加し、混和物を、増強子を使用することなくV型ブレンダーにおいて1分間25rpmでさらに回転させる。錠剤の混和物を、V型ブレンダーに排出し、17mm×9mmのカプレットツールを備えるRiva Pi colla Rotary打錠機モデルB/10を使用して錠剤に圧縮する。650mgの錠剤重量および80〜120Nの硬度を達成するために、圧縮パラメータを調整する。
【0328】
実施例13
以下の表の実施例13A〜13Cの製剤は、実施例11に記載される方法によって調製することができる。
実施例13Aは、50mgのd
6−テトラベナジン、10%w/w 5,000,000の分子量のポリエチレンオキシド(PEO WSR凝固剤)、10%w/w 4,000cps HPMC(Methocel K4M)を、薬物放出調節剤として20%ポリオキシアルキレンブロックコポリマー(Pluronic(登録商標)F127)とともに含む、650mgの17mm×9mm、硬度60〜80N)の錠剤マトリックス製剤である。
【0329】
実施例13Bは、5Aと同一の寸法および形状、ならびに硬度の錠剤であり、同じレベルのK4MおよびPEO WSR凝固剤を有するが、Pluronic(登録商標)F127が薬物放出調節剤としてラクトースと置き換えられている点が異なる。
【0330】
実施例13Cは、5Aと同一の寸法および形状、ならびに硬度の錠剤であり、同じレベルのK4MおよびPEO WSR凝固剤を有するが、Pluronic(登録商標)F127およびラクトースがいずれも製剤中に存在する点が、5Aおよび5Bのいずれとも異なる。
【0331】
実施例13A〜13Cの製剤の成分を、以下の表にパーセンテージとして示す。
【表9】
実施例14
実施例14Aおよび14Bは、実施例13に提示したものと類似であるが、高粘度グレードのHPMC(100,000cps)を使用する。
【表10】
実施例15
以下の表は、d
6−テトラベナジンおよびPluronic(登録商標)を含む、異なる薬効の製剤の例を提供する。以下に示される製剤は、まず、圧縮時の粉体流を補助するために薬物を結合剤(この事例ではポリビニルアルコール)とともに造粒することによって調製することができる。
【表11】
【表12】
【0332】
実施例16
胃内貯留性製剤
以下の表は、本発明による胃内貯留性製剤のいくつかの例について示す。以下の製剤は、異なる薬効のものであり、直接圧縮、すなわち、ポリビニルアルコールの不在下で作製され得る。当業者であれば、以下に示される製剤が、薬物分解の速度および程度が薬剤の薬効とは無関係であることを示すことを理解するであろう。
【表13】
【表14】
実施例17
以下の表は、d
6−テトラベナジン、PEO、HPMC、およびポロキサマーの種々の組み合わせを含有する製剤のいくつかの例について示す。
【表15】
実施例18
以下の表は、d
6−テトラベナジン:Eudragit(登録商標)の溶解押出物を含有する錠剤製剤のいくつかの例について示す。
【表16】
【0333】
実施例19
以下の表は、d
6−テトラベナジンおよびヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースを含む粒体を含有する錠剤製剤の例を示す。
d
6−テトラベナジンを、Diosna P1−6高剪断力ミキサーおいて、チョッパーモーターをおおよそ600rpmに設定し、ミキサーモーターをおおよそ400rpmに設定して、おおよそ5分間Methocel K100LV CR Premium、Methocel K15M Premium、Natrosol250HHX、およびFlowlacと混和する。混和物を、2−プロパノールを用いておおよそ5分間粒化させ、粒体をCasburt層流乾燥炉において40℃で18時間乾燥させ、800μmのスクリーンを通してスクリーニングする。粒体とEthocel 100FPとを、V型PK Blendmasterにおいて、おおよそ5分間の混合時間で、ブレンダーのシェルおよび増強子の速度を固定して、混和する。ステアリン酸マグネシウムを混和物に添加し、混合物をさらにおおよそ1.5分間、ブレンダーシェルの速度を固定し、増強棒をオフにして、さらに混和する。混和物を錠剤に圧縮する。
【表17】
【0334】
実施例20
単一浸透圧系製剤
次の単一浸透圧系製剤を形成するために、D−マンニトールおよび滑沢剤を除くすべての錠剤成分を、粒化させる。次いで、D−マンニトールおよび滑沢剤を添加し、従来的な手法を用いて圧縮する。次いで、コアを、ベント式パンコーティングプロセスを使用して溶液でコーティングして、コアの周囲に半透過性膜を形成する。
【表18】
【0335】
実施例21
多粒子浸透圧系製剤
次の多粒子浸透圧系製剤を形成するために、d
6−テトラベナジンミクロスフェアの成分を、高剪断力下で混和し、Ceform(商標)加工技術を用いて加工する。次いで、ミクロスフェアをWursterベースの流動層コーティング装置に入れ、持続放出性コーティングを適用する。
【表19】
【0336】
実施例22
疎水性コアの制御放出系(脂質)
次の脂質ベースの疎水性コア制御放出系を形成するために、薬物、Lubritab、フマル酸、HPMC、およびHPCの粒状物を、ジャケット付き高剪断力ミキサーにおいて80℃よりも高い温度で溶解させる。次いで、粒状物を凝固させ、スクリーニング/粉砕/寸法分けを行い、次いで、滑沢剤を添加し、混合物を錠剤に圧縮する。最後に、ベント式コーティングパンを用いて化粧コーティングを錠剤に適用する。
【表20】
【0337】
実施例23
疎水性コアの制御放出システム(ワックス)
次のワックスベースの疎水性コア制御放出系を形成するために、粒状物の薬物、カマウバワックス(camauba wax)、クエン酸、およびステアリルアルコールを、ジャケット付き高剪断力ミキサーにおいて95〜100℃で溶解させる。次いで、粒状物を凝固させ、スクリーニング/粉砕/寸法分けを行い、次いで、滑沢剤を添加し、混合物を錠剤に圧縮する。最後に、ベント式コーティングパンを用いて化粧コーティングを錠剤に適用する。
【表21】
【0338】
実施例24
疎水性コアの制御放出系(不溶性ポリマー)
次の不溶性ポリマーベースの疎水性コア制御放出系を形成するために、d
6−テトラベナジンおよび二酸化ケイ素を、上方噴霧法を使用して流動層造粒機においてPVA溶液を用いて粒化させる。造粒物、エチルセルロース、Ludipress、クエン酸、および滑沢剤を、次いで、回転式圧縮を用いて錠剤に圧縮する。
【表22】
【0339】
実施例25
疎水性コーティング(脂質)
d
6−テトラベナジン、クエン酸、およびラクトースを、上方噴霧式流動層プロセス下でPVA溶液を使用して、コロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。次いで、熱溶融コーティング装置を備えるWurster流動層加工機において、溶融脂質ベースのコーティングで小型錠剤をコーティングする。
【表23】
【0340】
実施例26
疎水性コーティング(ワックス)
d
6−テトラベナジンおよびラクトースを、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を使用して、コロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。次いで、熱溶融コーティング装置を備えるWurster流動層加工機において、溶融ワックスベースのコーティングで錠剤をコーティングする。
【表24】
【0341】
実施例27
疎水性コーティング(不溶性ポリマー)
d
6−テトラベナジンおよびラクトースを、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を用いてコロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。次いで、熱溶融コーティング装置を備えるWurster流動層加工機において、溶媒で錠剤をコーティングする。
【表25】
【0342】
実施例28
親水性コア(膨潤性)
Eudragit E(著作権)および滑沢剤を除くすべての錠剤成分を、上方噴霧式流動層造粒機において粒化させる。次いで、Eudragit E(著作権)および滑沢剤を、添加し、従来的な手法を用いて錠剤に圧縮する。最後に、ベント式コーティングパンを用いて化粧コーティングを錠剤に適用する。
【表26】
【0343】
実施例29
親水性コア(可溶性ポリマー)
HPMCおよび滑沢剤を除くすべての錠剤成分を、上方噴霧式流動層造粒機において粒化させる。次いで、HPMCおよび滑沢剤を添加し、従来的な手法を用いて錠剤に圧縮する。最後に、ベント式コーティングパンを用いて化粧コーティングを錠剤に適用する。
【表27】
【0344】
実施例30
親水性コーティング(膨潤性)
d
6−テトラベナジンおよびフマル酸を、コロイド状二酸化ケイ素とともに、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を用いて粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。ベント式コーティングパンを用いてコーティングを錠剤に適用する。
【表28】
【0345】
実施例31
親水性コーティング(可溶性ポリマー)
d
6−テトラベナジンおよびラクトースを、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を用いてコロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。薬物放出を持続させるように、十分な量の水性コーティングを使用して、従来的なベント式コーティングパンにおいて錠剤をコーティングする。
【表29】
【0346】
実施例32
d
6−テトラベナジンAQコーティング錠
d
6−テトラベナジン、ラクトース、およびクエン酸を、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を使用してコロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。滑沢剤を粒状物に添加し、従来の回転式プロセスを使用して圧縮する。次いで、従来的なベント式コーティングパンにおいて、水性ベースのコーティング分散液/懸濁液で錠剤をコーティングする。
【表30】
【0347】
実施例33
遅延放出システム(逆腸溶性コーティング、親水性コア)
d
6−テトラベナジンを、上方噴霧式流動層プロセス下で、PVA溶液を用いてコロイド状二酸化ケイ素とともに粒化させる。ヒプロメロース、Ludipress、および滑沢剤を粒状物に添加し、従来的な回転式プロセスを使用して圧縮する。次いで、アルコールベースの溶液を使用して、従来的なベント式コーティングパンにおいて、逆腸溶性コーティングで錠剤をコーティングする。
【表31】
【0348】
実施例34
d
6−テトラベナジン持続放出(SR)製剤、12.5mgおよび25mg
多粒子を用いて薬物の可溶性/送達を改善する持続放出(SR)製剤、およびこれらの薬物充填粒子は、錠剤のゲル化および浸食の組み合わせによってマトリックス錠系に組み込まれ、そこから放出される。薬物充填粒子は、ceform、shearform、押出球形化ビーズ、層状ビーズ、または他の多粒子技術であり得る。
【0349】
薬物およびミクロスフェア賦形剤を混和し、薬物をカプセル封入するように多粒子を加工する。次いで、多粒子を他の錠剤賦形剤と混和し、標準的な手段で錠剤に圧縮する。12.5mg(375mgの総錠剤重量)および25mg(750mgの総錠剤重量)でのd
6−テトラベナジンの強度については、錠剤寸法が用量比例的になるように製剤化する。
【表32】
【0350】
実施例35
d
6−テトラベナジンの制御放出製剤(7.5mg、12.5mg、15mg、および25mg)
d
6−テトラベナジン、ラクトースDC、デンプン1500、およびHPMC(K100LV)を、30メッシュのスクリーン(おおよそ600ミクロン)を介して好適な容器に篩い入れる。次いで、篩った粉末を、好適なミキサーにおいて10分間低速で混和する。タルクを、30メッシュのスクリーン(おおよそ600ミクロン)を通して篩い、ステアリン酸マグネシウムを、60メッシュのスクリーン(おおよそ250ミクロン)を通して篩う。タルクおよびステアリン酸マグネシウムをミキサーに添加し、2分間低速で混和する。粉末混和物を、平縁部面取りパンチを用いて回転式打錠機で圧縮する。
【表33】
【0351】
実施例36
制御放出(CR)薬物の層状ビーズ(多粒子)の例、溶媒および水性ベース
1. d6−テトラベナジン持続放出カプセル
d
6−テトラベナジンを充填したビーズを、次の成分から調製することができる。
【表34】
【0352】
ヒプロメロース、トリアセチン、クエン酸、およびラウリル硫酸ナトリウムを含有するコーティング組成物を、10%水性懸濁液として調製する。この懸濁液を、標準的なWursterベースの気体懸濁液コーティングを使用して、ヒプロメロースベースのコーティングに好適な条件(吸気目標50〜70℃)を用いて適用する。
【0353】
ビーズを錠剤(即時放出またはARマトリックス型のいずれかの錠剤)に圧縮することが企図される。層形成技術を糖スフェアに使用することにより作製されたd
6−テトラベナジン充填ビーズが好ましいが、薬物充填粒体、押出/球形化ペレット、Ceformミクロスフェア、または薬物コア構成成分の他の多粒子も同様に使用することができる。典型的なビーズ寸法は、コーティング前の直径または最も長い寸法が、約2mm〜約0.1mmである。可溶化剤および酸(またはその不在)もまた、薬物充填ビーズのコアまたはコーティング構成成分に使用することができる。
【0354】
2回コーティングした持続放出ビーズを、次の組成物を有する薬物スフェアから調製することができる。コーティング組成物を、2種類のエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびクエン酸トリエチルを含む、15%アルコール/アセトン溶液として調製する。溶液を、標準的なWursterベースの気体懸濁液コーティングを使用して、Ethocelベースのコーティングに好適な条件(吸気目標45〜65℃)を用いてd
6−テトラベナジンを充填した糖スフェアに適用する。
【0355】
SRコーティングのための機能的なコーティングポリマーは、溶媒または水性ベース、セルロース性、メタクリル酸性、pH非依存性、またはpH依存性の性質であり得る。薬物層形成ビーズへのポリマー適用に加えて、押出/球形化によって製造されたd
6−テトラベナジンビーズもまた、基質として使用され得る。
【表35】
【0356】
即時放出外側コーティングSRテトラベンザイン(Tetrabenzaine)ビーズ(任意)
最終的な即時放出(IR)コーティング(上の(A)に記載された第1のコーティングと同一であるが、異なるコーティングパーセンテージを用いた)を、任意でSR d
6−テトラベナジンスフェアに適用して、薬物構成成分の即時パルス放出を提供する。IR部分由来の用量パーセンテージは、0〜70%、5〜50%、または10〜30%であり得る。d
6−テトラベナジン充填ビーズはまた、選択された投薬量画分中にIRおよびSRビーズの両方を含有するカプセルで提供することもできる。
【0357】
d6−テトラベナジンを含有するビーズ(SR、SR/IR、IR)のカプセル充填
次いで、水性ベースのコーティングを施したビーズを、好適な寸法の硬ゼラチンカプセルに充填することができる。カプセルのシェルは、任意の薬学的に許容されるシェルであり得るが、好ましくは、硬ゼラチンカプセルシェルであり、約5mg〜約30mgのd
6−テトラベナジンを含有するのに好適な寸法のものである。従来的な機序および技法を、カプセルシェルの充填に使用する。
【0358】
2.d6−テトラベナジン水性ベースの持続放出カプセル
d
6−テトラベナジンを充填したビーズを、上述のように調製することができる。
【0359】
次の組成物を有する2回コーティングした持続放出ビーズを、次の組成物を有する薬物スフェアから調製することができる。
【表36】
【0360】
Eudragit、ハイポメロース、およびタルクを含有する水性ベースのコーティング組成物を、20%水性分散液として調製することができる。次いで、分散液を、標準的なWursterベースの気体懸濁液コーティングおよびEudragit NE 30Dベースのコーティングに好適な条件(生成物の温度目標25〜35℃)を使用して、d
6−テトラベナジン充填糖スフェアに適用することができる。SRコーティングのための機能的なコーティングポリマーは、溶媒または水性ベース、セルロース性、メタクリル酸性、pH非依存性、またはpH依存性の性質であり得る。
【0361】
即時放出外側コーティングSRテトラベンザイン(Tetrabenzaine)ビーズ(任意)
【0362】
最終的な即時放出(IR)コーティング(上の(A)に記載された第1のコーティングと同一であるが、異なるコーティングパーセンテージを用いた)を、任意でSR d
6−テトラベナジンスフェアに適用して、薬物構成成分の即時パルス放出を提供する。IR部分由来の用量パーセンテージは、0〜70%、5〜50%、または10〜30%であり得る。d
6−テトラベナジン充填ビーズはまた、選択された投薬量画分中にIRおよびSRビーズの両方を含有するカプセルで提供することもできる。
【0363】
d
6−テトラベナジンを含有するビーズ(SR、SR/IR、IR)のカプセル充填
【0364】
次いで、水性ベースのコーティングを施したビーズを、好適な寸法の硬ゼラチンカプセルに充填することができる。カプセルのシェルは、任意の薬学的に許容されるシェルであり得るが、好ましくは、硬ゼラチンカプセルシェルであり、約10mg〜約60mgのd
6−テトラベナジンを含めるのに好適な寸法のものである。従来的な機序および技法を、カプセルシェルの充填に使用する。
【0365】
ビーズを錠剤(即時放出またはARマトリックス型のいずれかの錠剤)に圧縮することもまた企図される。層形成技術を糖スフェアに使用することにより作製されたd
6−テトラベナジン充填ビーズを使用することができるが、薬物充填粒体、押出/球形化ペレット、Ceformミクロスフェア、または薬物コア構成成分の他の多粒子を代替として同様に使用することができる。典型的なビーズ寸法は、コーティング前の直径または最も長い寸法が、約2mm〜約0.1mmである。他の可溶化剤および酸(またはその不在)もまた、薬物充填ビーズのコアまたはコーティング構成成分に使用することができる。
【0366】
薬物動態研究
即時放出製剤
第1相薬物動態研究を、経口25mg用量のd
6−テトラベナジンまたはテトラベナジンを受容する24人の健常な高および中CYP2D6代謝体の志願者において行って、単一経口用量のd
6−テトラベナジンならびにその代謝物であるd
6−α−HTBZおよびd
6−β−HTBZの相対バイオアベイラビリティおよび薬物動態を、それらの非重水素化同等物(テトラベナジン、α−HTBZ、およびβ−HBZ)ならびに対応するα−HTBZおよびβ−HTBZのO−デスメチル代謝物と比較した。対象は、期間1において、一晩の絶食後に25mgのd
6−テトラベナジンまたはテトラベナジンの単一経口用量を、カプセルに含まれた粉末として受容した後、少なくとも7日間の休薬期間が続いた。患者を交差させて、期間2で他の治療を受けさせた。各期間において、血漿試料を投薬後72時間にわたって収集した。
【0367】
α−HTBZおよびβ−HTBZのインビボ代謝は、d
6−テトラベナジン投与後に有意に減弱され、結果として、テトラベナジン投与後の曝露と比較して、2倍を超える総(α+β)−HTBZの全身曝露をもたらした。薬物動態結果を、以下の表37および
図3に示し、結果は、C
max、AUC、およびt
1/2に関しては平均(%CV)として(親化合物についてはAUC
infが計算できなかったためAUC
lastを示す)、Tmaxに関しては平均(範囲)として示す。曝露の増加は、主に、半減期の増加に起因し、HTBZのO−デスメチル代謝物の比例的低減と関連していた。
【表37】
a n=18
b n=15
c n=8
d n=12
e 試験品目:d
6−テトラベナジン
f 試験品目:テトラベナジン
N.C.=計算不可能
【0368】
重水素化および非重水素化代謝物の相対バイオアベイラビリティ。主要な薬物動態パラメータに対する重水素化の効果を、順序、治療、期間、および対象という因子を含む、2期間交差の分散分析(ANOVA)モデルを用いてd
6−テトラベナジン(試験)とテトラベナジン(参照)とを比較することによって評価した。薬物動態パラメータは、分析前に対数変換した。推定値および2つの片側95%信頼限界(CL)を構築し、次いで逆変換した。α−HTBZ、β−HTBZ、および合計(α+β)−HTBZに関するこれらのパラメータに対する重水素化の効果の推定を、表38に示す。
【表38】
【0369】
徐放製剤
第1相の無作為化の非盲検5方向交差研究を、健常なCYP2D6高代謝体(EM)および中代謝体(IM)に行った。対象(n=合計24)に、製剤A(350mgの丸形錠剤での15mgのd
6−テトラベナジン)、製剤B(700mgの楕円形錠剤での15mgのd
6−テトラベナジン)、またはテトラベナジン(即時放出錠で25mg)のいずれかの単回用量を投与した。投与は、絶食状態(少なくとも10時間)または摂食状態(少なくとも10時間の絶食後の高脂肪食および高カロリー食/朝食の後)のいずれかで行った。合計(α+β)−HTBZを含む、血漿検体の測定のための血液試料を、投薬の24時間後まで周期的な間隔で採取した。結果を
図3および以下の表39に示し、d
6−合計(α+β)−HTBZまたは合計HTBZの薬物動態パラメータを示す。インビトロでは、製剤Aは、4時間までにd
6−テトラベナジンのかなりの部分を放出し、製剤Bは、8時間までにd
6−テトラベナジンのかなりの部分を放出した。各セル中、上の値は平均であり、真中の値は標準偏差であり、下の値は患者間の変動性のパーセンテージ(%CV)である。
【表39】
【0370】
重水素化および非重水素化代謝物の相対バイオアベイラビリティ。追加の分析において、分散分析を行って、絶食または摂食いずれかの状態で投与した徐放製剤AおよびBの相対薬物動態特性を比較した。両方のER製剤でのd
6−テトラベナジン15mgの投与は、テトラベナジン25mg後のものと同程度かまたはわずかに高い合計(α+β)−HTBZへの全身曝露をもたらしたが、C
max値は著しく低かった。重水素化HTBZ代謝物の半減期は、テトラベナジンに観察されたものよりも長かった。類似の結果が、α−HTBZおよびβ−HTBZに観察された。合計HBTZのLS平均(試験/参照)の比率は、以下の表40にパーセンテージとして示す。NDは、データなしを示す。
【表40】
【0371】
追加の第1相研究を、健常なCYP2D6高代謝者(EM)および中代謝者(IM)に行った。対象(n=合計30)に、製剤A(丸形錠剤中の6、12、18、または24mgのd
6−テトラベナジンの単回用量を投与した。投与は、絶食状態(標準色または高脂肪食の後)のいずれかで行った。合計(α+β)−HTBZを含む、血漿検体の測定のための血液試料を、投薬の24時間後まで周期的な間隔で採取した。結果を以下の表41に示し、d
6−合計(α+β)−HTBZまたは合計HTBZの薬物動態パラメータを示す。各セル中、上の値は平均であり、真中の値は標準偏差であり、下の値は患者間の変動性のパーセンテージ(%CV)である。
【表41】
【0372】
定常状態の薬物動態
テトラベナジンと比較したd
6−テトラベナジンERの非盲検の単一または複数の漸増用量研究を行った。対象(n=12)に、7.5mg、15mg、および22.5mgの投薬量レベルのd
6−テトラベナジンER、またはテトラベナジン(即時放出錠で25mg)のいずれかを投与した。投与は、単回投薬または反復投薬で1日2回最大3日間行った。血漿合計(α+β)−HTBZの測定のための血液試料を、投薬の24時間後まで周期的な間隔で採取した。単回投薬の結果を
図3および以下の表42に示し、d
6−合計(α+β)−HTBZまたは合計HTBZの薬物動態パラメータを示す。各セル中、上の値は平均であり、真中の値は標準偏差であり、下の値は患者間の変動性のパーセンテージ(%CV)である。
【表42】
【0373】
定常状態の投薬結果を
図3および以下の表43に示し、d
6−合計(α+β)−HTBZまたは合計HTBZの薬物動態パラメータを示す。各セル中、上の値は平均であり、真中の値は標準偏差であり、下の値は患者間の変動性のパーセンテージ(%CV)である。
【表43】
【0374】
多形体
実施例37
d
6−テトラベナジン形態I
d
6−テトラベナジンを、3体積量のエタノール中に溶解させた後、固体が溶解されるまで、混合物を加熱した。溶液を撹拌し、20℃/時間の速度で室温に冷却した。次いで、混合物を0℃で1時間攪拌した。沈殿した固体を濾過によって単離し、下で乾燥させて、d
6−テトラベナジン形態Iを得た。特徴的なX線粉末回折ピークを表44および
図9に示す。
【表44】
【0375】
d
6−テトラベナジン形態Iの試料を、熱重量分析によって分析した。結果を
図7に示す。d
6−テトラベナジン形態Iの試料を、示差走査熱量測定によって分析した。結果を
図8に示す。
【0376】
実施例38
d
6−テトラベナジン形態II
d
6−テトラベナジンを、メタノール中に溶解させ、周囲温度および湿度でゆっくりと蒸発させることによって沈殿させて、d
6−テトラベナジン形態IIを得た。特徴的なX線粉末回折ピークを表45および
図12に示す。
【表45】
【0377】
d
6−テトラベナジン形態IIの試料を、熱重量分析によって分析した。結果を
図10に示す。d
6−テトラベナジン形態IIの試料を、示差走査熱量測定によって分析した。結果を
図11に示す。
【0378】
前述の説明から、当業者であれば、本発明の本質的な特徴を究明することができ、その精神および範囲から逸脱することなく、種々の用途および条件に適合するように本発明の種々の修正および変形を行うことができる。