(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カバーが、さらに、前記端子ブロックに向かって延びる畝部を含み、前記畝部が、前記固定子ケーブル締結具を前記固定子ケーブル突耳から係合解除することを防止するように、また、前記制御装置ケーブル締結具を前記制御装置ケーブル取付体から係合解除することを防止するように構成される、請求項1に記載の電気モータ駆動式圧縮機。
前記基板が、さらに、前記固定子ケーブル突耳が前記固定子ケーブル締結具との係合または前記固定子ケーブル締結具からの係合解除の際に回転することを防止するように構成された少なくとも1つの突耳位置決め特徴部を含む、請求項1に記載の電気モータ駆動式圧縮機。
前記突耳位置決め特徴が、さらに、前記固定子ケーブル突耳の一部分をその間に回転式に拘束するように構成された複数のほぼ平行な壁の対を備える、請求項3に記載の電気モータ駆動式圧縮機。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]したがって、電気を受け入れるための電気端子ブロック組立体を有する電気モータ駆動式圧縮機が、提供される。電気端子ブロック組立体は、モータ駆動式圧縮機のモータ固定子と電気的に接続する少なくとも1つのモータ固定子ケーブルを受け入れるように構成された基板を備え、モータ固定子ケーブルは、その端部上に固定子ケーブル突耳を含む。電気端子ブロック組立体は、さらに、基板に隣接して位置し、中に配設された少なくとも1つの導電性端子棒を含む端子ブロックであって、端子棒が、少なくとも1つの固定子ケーブル取付体および少なくとも1つの制御装置ケーブル取付体を含む、端子ブロックと、端子ブロックに隣接して位置するカバーとを含む。基板は、さらに、固定子ケーブル突耳を位置付けるように構成された足場特徴部を含むことができ、固定子ケーブル取付体は、この足場特徴部と位置合わせされ得る。固定子ケーブル取付体は、そこから固定子ケーブル締結具を受け入れて、固定子ケーブル突耳を固定子ケーブル取付体に連結するように構成され得る。制御装置ケーブル取付体は、モータ制御装置と電気的に接続する制御装置ケーブルを受け入れるように構成されてよく、制御装置ケーブルは、その端部上に制御装置ケーブル突耳を含むことができ、この場合、制御装置ケーブル取付体は、そこから制御装置ケーブル締結具を受け入れて、制御装置ケーブル突耳を制御装置ケーブル取付体に連結するように構成される。固定子ケーブル突耳は、固定子ケーブル締結具との係合によって足場特徴部から引き出されて端子棒と接触状態になるように構成され得る。
【0005】
[0005]一部の実施形態では、カバーは、端子ブロックに向かって延びる畝部を含むことができ、この畝部は、固定子ケーブル締結具を固定子ケーブル突耳から係合解除することを防止するように、また、制御装置ケーブル締結具を制御装置ケーブル取付体から係合解除することを防止するように構成され得る。基板は、固定子ケーブル突耳が、固定子ケーブル締結具との係合または固定子ケーブル締結具からの係合解除の際に回転することを防止するように構成された少なくとも1つの突耳位置決め特徴部を含むことができる。突耳位置決め特徴部は、固定子ケーブル突耳の一部分をその間に回転式に拘束するように構成された複数のほぼ平行な壁の対を備えることができる。
【0006】
[0006]一部の場合、端子ブロックは、端子棒を収容する通路を含むことができる。さらに、カバーは、非導電性材料から構築されてよく、防水性でよい。基板および端子ブロックは、4つの側壁を備える端子ブロック筺体内に受け入れられてよく、カバーは、側壁の少なくとも1つに固着されるように構成されてよい。端子ブロック筺体の壁の1つは、制御装置ケーブルの端部をそこから受け入れるように構成された少なくとも1つの進入ポートを含むことができる。一部の場合、基板は、非導電性材料から構築されてよい。
【0007】
[0007]他の実施形態では、電気端子ブロック組立体を有する電気モータ駆動式圧縮機を組み立てる方法が、提供され得る。方法は、電気端子ブロック組立体の筺体を電気モータ駆動式圧縮機のモータハウジングの近位に固着することを含むことができ、この場合、筺体は、基板および基板に隣接して位置する端子ブロックを収容し、基板は、足場特徴部を含む。方法は、さらに、固定子ケーブル突耳をその端部上に含む少なくとも1つのモータ固定子ケーブルを筺体内に通すことであって、少なくとも1つのモータ固定子ケーブルが、モータ駆動式圧縮機のモータと電気的に接続する、進めることと、固定子ケーブル突耳を基板の足場特徴部上に取り付けるステップとを含むことができる。方法は、さらに、端子ブロックの少なくとも1つの固定子ケーブル取付体が、基板の足場特徴部および固定子ケーブル突耳と位置合わせされるように、少なくとも1つの導電性端子棒を端子ブロック内に挿入することと、固定子ケーブル突耳が、基板の足場特徴部から引き出されて端子棒と接触状態になるように、締結具を固定子ケーブル取付体を介して固定子ケーブル突耳に係合させることとを含むことができる。
【0008】
[0008]一部の場合、カバーが筺体に装着されてよく、この場合、カバーおよび筺体は、その中に防水性の、電気的に絶縁された環境をもたらす。端子棒は、制御装置ケーブル取付体を含むことができ、方法は、さらに、少なくとも1つの制御装置ケーブルの端部を、筺体の側壁内に画定された進入ポートを介して筺体内に挿入することを含むことができ、この場合、制御装置ケーブルは、モータ制御装置と電気的に接続しており、その端部上に制御装置ケーブル突耳を含む。制御装置ケーブルは、制御装置ケーブル締結具によって端子棒の制御装置ケーブル取付体に連結され得る。
【0009】
[0009]一部の実施形態では、制御装置ケーブルの装着特徴部が、筺体の側壁の外側表面に固定され得る。カバーが筺体に装着されてよく、この場合、カバーは、端子ブロックに向かって延びる少なくとも1つの非導電性畝部を含み、この畝部は、固定子ケーブル締結具を固定子ケーブル突耳から係合解除することを防止するように、また制御装置ケーブル締結具を制御装置ケーブル取付体から係合解除することを防止するように構成される。畝部は、非導電性カバー内側ライナによって画定されてよく、方法は、さらに、非導電性カバー内側ライナをカバーの内部表面に装着することを含むことができる。
【0010】
[0010]一部の場合、少なくとも1つの固定子ケーブル突耳の圧着バレルが、基板の対応する突耳位置決め特徴部内に配設されてよく、この場合、突耳位置決め特徴部は、固定子ケーブル突耳が、固定子ケーブル締結具との係合または固定子ケーブル締結具からの係合解除の際に回転することを防止するように構成される。突耳位置決め特徴部は、固定子ケーブル突耳の一部分をその間に回転式に拘束するように構成された複数のほぼ平行な壁の対を備えることができる。端子ブロックは、端子棒を受け入れるように構成された通路を含むことができ、基板は、非導電性材料から構築されてよい。
【0011】
[0011]本開示は一般的用語でこうして説明されてきたが、次に、必ずしも正寸ではない添付の図に参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】[0012]本発明の1つの実施形態による、モータ駆動式2段圧縮機の簡略化された断面図である。
【
図2】[0013]本発明の1つの実施形態による、端子ブロック組立体用の筺体が中に装着されたモータ駆動式2段圧縮機の斜視図である。
【
図3】[0014]本発明の1つの実施形態による、カバーの一部分が取り外された
図2の筺体の詳細斜視図である。
【
図4】[0015]本発明の1つの実施形態による、ケーブル突耳を端部に備えた制御装置ケーブルの斜視図である。
【
図5】[0016]本発明の1つの実施形態による、
図2の端子ブロック組立体の断面図である。
【
図5A】[0017]本発明の1つの実施形態による、固定子ケーブル突耳を端子棒に連結する前の、足場に置かれた構成の
図5の基板および端子棒の一部分の詳細断面図である。
【
図6】[0018]本発明の1つの実施形態による、通路の1つが、モータ固定子ケーブルを、足場に置かれた位置に保持している基板の上面図である。
【
図7】[0019]本発明の一実施形態による、足場に置かれたモータ固定子ケーブルを示す
図6の基板の側面図である。
【
図8】[0020]本発明の1つの実施形態による、固定子ケーブル突耳および係合部分の上面図である。
【
図9】[0021]本発明の1つの実施形態による、
図8の固定子ケーブル突耳および係合部分の側面図である。
【
図10】[0022]本発明の1つの実施形態による、
図8の固定子ケーブル突耳および係合部分の底面図である。
【
図11】[0023]本発明の1つの実施形態による、端子棒が中に挿入された端子ブロックの斜視図である。
【
図12】[0024]本発明の1つの実施形態による、端子棒が中に挿入された端子ブロックの上面図である。
【
図13】[0025]本発明の1つの実施形態による、中に挿入された端子棒と端子ブロックの係合を示す、
図12の端子ブロックの断面図である。
【
図14】[0026]本発明の1つの実施形態による、中に挿入された端子棒と端子ブロックの係合を示す、
図12の端子ブロックの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0027]次に、本発明は、これ以後、本発明のすべてではないが一部が示される添付の図を参照してより完全に説明される。実際、これらの発明は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されてはならず、そうではなく、これらの実施形態は、本開示が適用される法的要求事項を満たすように提供される。類似の参照番号は、全体にわたって類似の要素を指す。
【0014】
[0028](プロトン交換膜(PEM)燃料電池などの)燃料電池と共に使用するためのモータ駆動式2段圧縮機10の簡易化された断面図が、
図1に示される。モータ駆動式2段圧縮機10は、圧縮機のそれぞれの端部に低圧側15および高圧側20を含むことができる。低圧側15は、入口85を通してほぼ大気圧および温度の周囲空気を引き入れる圧縮機翼車25を含むことができる。圧縮機翼車25が回転されると、圧縮機翼車の翼板は、周囲空気を、大気圧を上回る第1の圧力まで圧縮する。この「低圧」空気は、モータ駆動式2段圧縮機10の高圧側20まで通され、ここでは別の圧縮機翼車30が、この空気を、大気圧を上回る、より高い第2の圧力にさらに圧縮する。この「高圧」空気は、次いで、燃料電池(図示せず)のカソード側に送られ、ここでこれは、電気を生み出す燃料電池反応のために酸素を供給する。
【0015】
[0029]
図1に示されるように、圧縮機翼車25、30は、回転軸、すなわち回転子35の両端部に装着され、ハウジング50内で支持され得る。モータ駆動式2段階圧縮機の場合、回転子35は、モータ固定子45と共働して回転子を駆動する、回転子内のまたはその周りに巻き付けられた磁石40を有する部分を含むことができる。この点に関して、モータ固定子45は、(たとえば燃料セルからの)電流が、回転子35および圧縮機翼車25、30を回転させて上記で説明されたように空気を圧縮することができるように、回転子に対して対向して(たとえば、回転子から離間され回転子を取り囲んで)配設され得る。
【0016】
[0030]電気は、端子ブロック組立体100を介してモータ固定子45に供給されてよく、端子ブロック組立体100は、供給源(たとえば制御相装置ケーブルを介して)とモータ固定子(たとえばモータ固定子ケーブルを介して)の間に電気接続をもたらすように構成される。端子ブロック組立体100は、
図1では、ページの配向に対してハウジング50の下面に示されているが、圧縮機10の他の構成では、端子ブロック組立体100は、ハウジングの上側に沿って、または圧縮機および/または端子ブロック組立体の構成に応じて任意の他の場所内に配設されてよいことが理解される。実際、本明細書において参照される、
図2などの他の図では、端子ブロック組立体100は、ハウジング50の上側に配設されて示されている。
【0017】
[0031]次に
図2を参照すると、端子ブロック組立体100は、筺体102を備えることができ、この筺体102内には、外部制御装置ケーブル105が受け入れられ、(以下で説明される)モータ固定子ケーブルに連結され得る。筺体102は、モータハウジング50から離れるように延びる4つの側壁120を備えることができ、側壁120は、カバー165および(
図5に示される)ガスケット167と係合して、筺体の内側に、その中で行われる電気接続のために防水性の、電気的に絶縁された環境をもたらすように構成される。したがって、一部の実施形態では、カバー165は、非導電性かつ防水性の材料から構築されてよい。カバー165は、側壁120から取り外し可能であるように構成されてよく、それにより、筺体102の内部が、たとえば、構成要素を挿入するために、かつ/または制御装置ケーブル105と対応するモータ固定子ケーブルとの間の連結を行うためにユーザによって進入可能になり得る。たとえば、一部の実施形態によるカバー165は、4つの側壁120の少なくとも1つに、1または複数の締結具166(たとえば、ボルト、ねじなど)などによって固着されるように構成されてよい。ガスケット167は、
図5に示されるように、カバー165とカバーが係合される側壁120の各々の上縁との間の、カバー内に画定された溝内などに配設され得る。
【0018】
[0032]一部の実施形態によれば、端子ブロック組立体100は、ユーザが、制御装置ケーブル105と端子ブロック組立体100内に封入されたモータ固定子ケーブルとの間の肉眼によらない(blind)連結を実行することを可能にするように構成され得る。たとえば、
図3〜5に示され、以下でより詳細に説明されるように、各々の制御装置ケーブル105の端部110は、突耳112を含むことができ、突耳112は、筺体の側壁120の1つ内に画定された(
図5および11に最適に示される)個々の進入ポート115から挿入されるように構成される。突耳112は、端子ブロック組立体100の端子ブロック135内に配設された端子棒130に(締結具125によって)装着されるように構成され得る。
図5に示されるように、端子棒130の他方の側では、1つまたは複数のモータ固定子ケーブル140が、端子棒に対して事前配置されてよく、それにより、固定子ケーブル140と端子棒130とのそれぞれの突耳155および締結具170による連結は、固定子ケーブルが、後方に位置し、端子ブロック組立体100の対応する端子棒130またはさまざまな他の構成要素によって隠され得るため、ユーザがモータ固定子ケーブルを見てまたは操作してこれらを適正な位置に持っていく能力を有することを求めることなく、制御装置ケーブル105と対応するモータ固定子ケーブル140との間に連結を確立する(
図5)役割を果たし、これは、以下で説明される。
【0019】
[0033]
図5は、端子ブロック組立体100の断面を示す。
図5に示されるように、端子ブロック組立体100の実施形態は、基板145を含み、この基板145は、筺体102内に収容され、モータ駆動式圧縮機のモータ固定子45と電気的に接続する少なくとも1つのモータ固定子ケーブル140を受け入れるように構成される。この点に関して、基板145は、プラスチック材料などの非導電性材料から構築されてよい。さらに、一部の実施形態では、基板145は、1つまたは複数の特徴部を含むことができ、この特徴部は、モータ固定子ケーブル140を、その後の端子棒130との係合のために適所に保持する(たとえばその後の連結のためにモータ固定子ケーブルを足場に置く)ように構成される。たとえば、各々のモータ固定子ケーブル140は、端子ブロック組立体100の組み立て中、基板145の特徴部の1つまたは複数と係合するように構成されてよく、それにより、基板145は、各々のモータ固定子ケーブル140を、端子ブロック組立体100の端子棒130との電気接続が完了するまで足場に置いて保持する。
【0020】
[0034]
図6は、端子棒130を備えた端子ブロック135が、上に位置決めされる前の
図5の基板145の上面図を示し、
図7は、係合されたモータ固定子ケーブル140の側面図を示す。
図8〜10に示されるように、モータ固定子ケーブル140は、貫通するねじ穴157を画定する固定子ケーブル突耳155を含むことができる。この点に関して、固定子ケーブル突耳155を含むモータ固定子ケーブル140の端部は、モータを貫通して設けられた案内ポート160を通り抜けることができる。固定子ケーブル突耳155は、端子棒130を端子ブロック組立体内に置く前に基板145に係合されるように構成され得る。たとえば、基板145によって画定された足場特徴部147は、
図6および7に示されるように、突耳155のねじ穴157に嵌合するように構成され(たとえばサイズ設定され成形され)てよい。足場特徴部147は、たとえば、円筒状の突起部または延長部を備えることができ、この円筒状の突起部または延長部は、基板145から離れるように延び、突耳155のねじ穴157の最も狭い寸法にほぼ対応するサイズおよび形状を有する。この点に関して、突耳155の穴157は、内部ねじ山を画定することができるが、図示される実施形態における足場特徴部147の外部表面は、ねじ山を含まなくてよく、ねじ穴157内にぴったりと嵌合し、突耳155を足場特徴部と係合させて維持しながら、それと同時に、突耳を基板145から引き出すために対応する力が突耳にかけられたとき、突耳を足場特徴部から引っ張り出すことを可能にするように構成され得る。このようにして、足場特徴部147とねじ穴157との係合は、突耳155、その結果、モータ固定子ケーブル140を、突耳155が引き出されて端子棒130と係合状態になるようなときまで基板145および端子ブロック135に対して適所に維持するようにすることができ、これは以下で説明される。固定子ケーブル突耳155は、
図5Aでは足場に置かれた位置で示される。
【0021】
[0035]次に、
図5、5A、および11に移ると、モータ固定子ケーブル140(たとえば
図6および7)が基板145の足場特徴部147に係合されると、端子棒130が、端子ブロック135内に配置されることが可能であり、端子ブロック組立体100は、各々の端子棒130が、対応する固定子ケーブル突耳155に隣接して配設されるように基板145の上方に下げられることが可能である。この点に関して、
図11〜13に示されるように、端子ブロック135は、複数の隔壁136を含むように構成されてよく、複数の隔壁136は、端子棒130間に配設され、基板145に向かうおよびカバー165に向かう両方の方向に延び、また、隔壁は、対応する端子棒を受け入れ、収容するように各々が構成された1つまたは複数の通路137を画定することができる。端子ブロック135は、プラスチックなどの非導電性材料から作製されてよく、基板145、ハウジング50、および/または筺体102の別の部分に締結具192(
図5および11)によって固定されるように構成されてよい。たとえば、
図13および14に示されるように、端子ブロック135は穴194を画定することができ、穴194は、端子ブロックを、端子ブロック組立体100を支持するそれぞれの構造体に取り付けるためにこの穴から締結具192を受け入れるように構成される。
【0022】
[0036]所定位置に固定されたとき、端子ブロック135は、各々の端子棒130を、基板145の対応する足場特徴部147の近位にこれと位置合わせされ、その結果足場に置かれた固定子ケーブル突耳155とも位置合わせされ、但し(たとえば、
図5Aに足場に置かれて示されるように)突耳とはまだ接触していない位置に受け入れ、保持するように構成され得る。この点に関して、端子ブロック135の隔壁136の1つまたは複数は、内方向の延長部138を画定することができ、延長部138は、
図13に示されるように、それぞれの隔壁から離れるようにかつそれぞれの通路137の中心に向かって延びる。延長部138は、たとえば、特定の通路137を画定する隣接する隔壁136の対向する内部表面上に設けられてよく、対向する延長部の各々の対は、それぞれの通路137に挿入された対応する端子棒130と係合するように構成されてよい。たとえば、
図13に示されるような一部の実施形態では、端子棒130は、側部の切欠部または溝を含むことができ、これら側部の切欠部または溝は、対応する延長部138と係合するように構成され(たとえば、サイズ設定され成形され)、それにより、各々の端子棒130は、延長部と位置合わせされ、それぞれの通路137内に(たとえば、
図13ではページ内側に向かう方向に)挿入されたとき、摺動されて延長部138と係合状態になることができる。
【0023】
[0037]端子棒130が、下にある固定子ケーブル突耳155に対して位置決めされた後、固定子ケーブル突耳は、ユーザの視界から隠され得る。それにも関わらず、連結は、固定子ケーブル突耳155と、銅または別の導電性金属または材料の組み合わせなどの導電性材料から作製され得る対応する端子棒130との間で行われてよく、これは以下で説明される。
図11および12を参照すると、たとえば、各々の端子棒130は、固定子ケーブル取付穴175などの固定子ケーブル取付体を備えることができ、固定子ケーブル取付穴175は、対応するモータ固定子ケーブル140との連結をもたらすために固定子ケーブル取付穴175から固定子ケーブル締結具170を受け入れるように構成される。たとえば、一部の実施形態では、固定子ケーブル取付穴175は、たとえば、ねじ、ボルト、または他の締結具でよい固定子ケーブル締結具170を摺動式に受け入れるように構成された穴でよい。固定子ケーブル取付穴175を形成する穴の内側表面は、ねじ山を有さなくてよく、穴の直径は、固定子ケーブル締結具170のねじ部分の最大直径が、穴と干渉せずにまたは係合せずに穴を通り抜けることができるように十分大きくサイズ設定され得る。
【0024】
[0038]
図5および5Aを参照すると、固定子ケーブル取付穴175は、基板145の対応する足場特徴部147と位置合わせされ得る。固定子ケーブル締結具170は、したがって、端子棒130の固定子ケーブル取付穴175を通して挿入されてよく、締結具のねじ部分の長さは、締結具ねじ山172の少なくとも一部が、端子棒130を通り過ぎて延びて、足場に置かれて基板145と係合状態にある固定子ケーブル突耳155のねじ穴157と係合するように十分長くなることができる。したがって、固定子ケーブル締結具170が、係合の方向(矢印Aによって表される)回転されるとき、締結具のねじ山172とねじ穴157のねじ山との係合は、固定子ケーブル突耳155を基板145から(たとえば足場特徴部147)から離して、端子棒130に向かって、図示されるように方向Bに引き出す役割を果たすことができる。したがって、端子ブロック135は、所定位置になった後、端子棒130の固定子ケーブル取付穴175が、基板145の足場特徴部147上に位置決めされたような固定子ケーブル突耳155のねじ穴157と位置合わせされ得るように構成され得る。このようにして、固定子ケーブル締結具170は、固定子ケーブル取付穴175を通って延ばされたとき、固定子ケーブル突耳155と係合し、突耳を移動させて端子棒130のモータ固定子ケーブル取付表面133と接触させ、モータ固定子ケーブル140と端子棒130の間に電気接続をもたらすことが可能になり得る。
【0025】
[0039]一部の実施形態では、基板145は、追加の特徴部を含んで固定子ケーブル突耳155を位置決めし、基板に対するその回転移動を限定することができ、それにより、突耳155は、固定子ケーブル締結具170が、回転されて固定子ケーブル突耳155のねじ穴157の内部ねじ山と係合するとき、回転式に固定されて保持される。
図6および7を参照すると、たとえば、基板145は、1つまたは複数の突耳位置決め特徴部180を含むことができ、突耳位置決め特徴部180は、モータ固定子ケーブル140の端部に装着された固定子ケーブル突耳155の1つの端部上に設けられた圧着バレル182と係合し、その回転を限定するように構成される。突耳位置決め特徴部180は、たとえば、ほぼ平行な壁184の対を備えることができ、平行な壁184の対は、固定子ケーブル突耳155の一部分(たとえば圧着バレル182の部分)をその間に回転式に拘束するように構成される。たとえば、各々の突耳位置決め特徴部180の平行な壁184間の距離は、突耳の圧着バレル182の(
図10に示される)幅Wとほぼ同じでよく、それにより、圧着バレル182は、回転力が、(
図5Aに示される)係合された固定子ケーブル締結具170の回転によって固定子ケーブル突耳155にかけられたとき、横方向移動(たとえば、端子ブロック135の隔壁136に向かうまたはそこから離れる移動)に抵抗する。このようにして、突耳位置決め特徴部180は、回転防止特徴部としての役割を果たすことができ、この回転防止特徴部は、固定子ケーブル突耳155が、固定子ケーブル締結具170との係合または固定子ケーブル締結具170からの係合解除の際に回転することを防止するように構成される。
【0026】
[0040]モータ固定子ケーブル140が、端子棒130と電気接触している状態において、端子ブロック組立体100は、1つまたは複数の制御装置ケーブル105を受け入れる態勢になることができる。
図4、5、および11を参照して上に記されたように、突耳112を含む各々の制御装置ケーブル105の端部は、各々の端子棒130の位置に対応する進入ポート115を介して端子ブロック組立体100の筺体102内に挿入され得る。各々の制御装置ケーブル105の突耳112は、端子棒130の対応する制御装置ケーブル取付表面134上に位置決めされ得る。この点に関して、端子棒130は、(たとえば、ねじ穴でよい)制御装置ケーブル取付体190を含むことができ、制御装置ケーブル取付体190は、(たとえば
図4に示される)制御装置ケーブル105の突耳112の対応する開口部113と位置合わせされるように構成され、それにより、制御装置ケーブル締結具125が、
図3および5に示されるように、制御装置ケーブル突耳112を制御装置ケーブル取付表面134に装着するために使用され得る。さらに、各々の制御装置ケーブル105は、装着特徴部107を含むことができ、装着特徴部107は、制御ケーブルが挿入される対応する進入ポート115の近位で、筺体102の側壁120の外側表面と係合するように構成される。装着特徴部107は、たとえば、穴を含むことができ、または別の形で、装着特徴部を、たとえば側壁120に対して適所に装着するために装着特徴部107を通して締結具109を受け入れるように構成されてよく、それにより、制御装置ケーブル105は、端子ブロック組立体100から不注意で引っ張り出されることが可能でなくなる。
【0027】
[0041]モータ固定子ケーブル140と対応する制御装置ケーブル105との間などに、対応する端子棒130との接触によって適切な電気接続が行われると、上記で説明され、
図5に示されるカバー165が、所定位置に置かれ、側壁120に対して(たとえば締結具166を用いて)固定され、それによって筺体102を完成させ、ガスケット167を、端子ブロック組立体100の構成要素のために防水性の絶縁された環境をもたらすように圧縮する。一部の実施形態では、カバー165は、その内側表面に非導電性内側ライナ187を装着することができ、非導電性内側ライナ187は、カバー内側ライナ187から端子ブロック135に向かって延びる1つまたは複数の非導電性畝部168を含むことができる。各々の畝部168は、(たとえば
図11に示される)対応する通路137に対して位置合わせされ中心揃えされ得る。このようにして、各々の畝部168は、各々の締結具が進行できる、端子棒から離れる距離を限定することにより、固定子ケーブル締結具170を固定子ケーブル突耳155から係合解除することを防止するように構成されてよく、さらに、制御装置ケーブル締結具125を端子棒130の制御装置ケーブル取付体190から係合解除することを防止することができる。
【0028】
[0042]たとえば、各々の畝部168は、端子ブロック135に向かって十分な距離を延びることができ、それにより、畝部168の縁部とそれぞれの締結具17、125の最も近い表面との間の(
図5に示される)隙間c
1、c
2は、締結具170、125を(たとえば、固定子ケーブル突耳155および端子棒130内の制御装置ケーブル取付体190内の)対応する係合穴から不注意で係合解除することを防ぐようにサイズ設定される。このようにして、締結具170、125のいずれかが、それぞれの係合された穴から「後退して出る」場合、締結具は、それぞれの穴から、隙間c
1、c
2それぞれに等しい固定された距離だけしか係合解除することができない。この隙間は、締結具170、125のそれぞれの軸の係合長さより小さくなるようにサイズ設定されるため、締結具170、125の全長の少なくとも一部分は、対応する係合穴に係合されたままになることができ、それによって端子ブロック組立体100を組み立てられた構成に維持する。換言すれば、締結具170、125が(たとえば端子ブロック組立体100および/またはモータハウジング50の振動によって)後退して出る場合であっても、畝部168は、締結具がその係合穴から外れ、および/または(たとえば側壁120などの)導電性表面に対して電気的な短絡を引き起こす程度まで緩むことを防止する。一部の実施形態では、畝部168は、(上記で述べられた)非導電性プラスチックカバー内側ライナ187に画定され、または装着されてよく、非導電性プラスチックカバー内側ライナ187は、(たとえば金属でよい)カバーを筺体の残りの部分に固定する前に、カバー165の内側表面に(たとえば締結具188によって)固定されるように構成される。
【0029】
[0043]上記で説明されたように、端子ブロック組立体100の実施形態は、モータ固定子ケーブルと制御装置ケーブルの間の端子連結を容易にするための防水性の電気的に絶縁された筺体を提供する。端子ブロックアセンブリの配置構成は、一部の実施形態によって説明され示されたように、短い、除歪されたモータ固定子ケーブルを筺体の内部に向け、基板上の足場に置くことを可能にするように構成され、それにより、モータ固定子ケーブルは、端子ブロック組立体の端子棒に取り付けられる態勢となり、この端子ブロック組立体は、その後、筺体に挿入され、端子ブロックを介してモータ固定子ケーブルに隣接して位置決めされる。上記で説明されたように固定子ケーブル突耳を足場に置くことは、それ自体端子ブロックの取付のために入れ子にされる必要がない、より短いモータ固定子ケーブルが設けられ得るため、電気接続を行うのに必要とされる空間を低減することができる。上記で説明された端子ブロック組立体の実施形態は、モータ駆動式圧縮機用途に必要とされ得る高電圧および高電流を伝えることを容易にするための機械的連結をもたらすために必要とされるものなどを含む、さまざまな安全考慮事項および規格を満たすように構成され得る。
【0030】
[0044]本明細書において記載された本発明の多くの改変形態および他の実施形態は、これらの発明が関係する、前述の説明および関連する図に提示された教示の利益を有する当業者に想定されるであろう。したがって、本発明は、開示された特有の実施形態に限定されるものではなく、改変形態および他の実施形態が、付属の特許請求の範囲内に含まれるように意図されることを理解されたい。たとえば、図示された実施形態は、3つの端子棒を受け入れ、3つのモータ固定子ケーブルと3つの制御装置ケーブルとの間の連結を行うための3つの通路を含む端子ブロックを示すが、任意の数の通路および/または端子棒が、特定の用途による決まりに応じて設けられてよい。さらに、本明細書において説明されたさまざまな構成要素の材料、寸法、および特有の構成は、特定の用途、作動制約、およびユーザの好みに応じて、本発明の実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく変えることができる。圧縮機ハウジングに対する端子ブロック組立体の配向(たとえば、圧縮機ハウジングの円周周りの取付場所)もまた、特定の用途およびある種のユーザの好みに応じて変えることができる。さらに、一部の実施形態では、端子ブロック組立体を組み立て、その中に、上記で説明されたような連結を行うことに含まれるステップは、端子ブロック組立体の個々の構成、用途、および/またはユーザの好みに応じて、上記で提供されたものとは異なる順序で行うことができ、一部の場合では、ある種のステップは同時に行うことができる。特有の用語が本明細書において使用されるが、これらは、汎用的および説明的な意味で使用されるにすぎず、限定の目的で使用されない。