特許第6613180号(P6613180)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6613180
(24)【登録日】2019年11月8日
(45)【発行日】2019年11月27日
(54)【発明の名称】ターンシグナルスイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/42 20060101AFI20191118BHJP
   H01H 3/18 20060101ALI20191118BHJP
【FI】
   B60Q1/42 Z
   H01H3/18 A
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-52856(P2016-52856)
(22)【出願日】2016年3月16日
(65)【公開番号】特開2017-165281(P2017-165281A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2018年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(72)【発明者】
【氏名】野口 高志
【審査官】 下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−195103(JP,A)
【文献】 特開2000−231841(JP,A)
【文献】 特開2005−239162(JP,A)
【文献】 実開平02−110548(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/42
H01H 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中立位置を介して左折指示位置または右折指示位置に回動自在な操作レバーを備え、ステアリングシャフトの回転に伴い前記操作レバーが左折指示位置または右折指示位置から中立位置に自動復帰するターンシグナルスイッチ装置であって、
前記操作レバーの基端部を保持して前記操作レバーと共に回動自在な保持体と、
前記保持体を回動自在に支持するハウジングと、
前記操作レバーの回動操作により先端側がステアリングシャフト方向に進退移動自在となるように前記ハウジングに設けられたレバーガイド部材に支持されたキャンセルレバーと、
を有し、
前記キャンセルレバーの先端には前記ステアリングシャフトと共に回転するキャンセルカム部材のキャンセル突起の回転軌跡上に進退移動自在となるキャンセル突起係合部が設けられ、
前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーのレバー本体に対して前記ステアリングシャフトの軸方向にオフセットされた位置に設けられ
前記レバーガイド部材には、前記キャンセル突起係合部を前記ハウジングより突出して往復動自在且つ回動自在に案内するレバーガイド孔が形成されている
ターンシグナルスイッチ装置。
【請求項2】
前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーの先端側を前記ステアリングシャフトの軸方向に折曲し、更にその先端側を前記ステアリングシャフト方向に折曲した先端の位置に設けられている請求項1に記載のターンシグナルスイッチ装置。
【請求項3】
前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーの先端側を前記ステアリングシャフトの軸方向に折曲した先端の位置に設けられている請求項1に記載のターンシグナルスイッチ装置。
【請求項4】
前記レバーガイド部材には、前記キャンセルレバーを組み付けるときに前記キャンセル突起係合部を前記レバーガイド孔に組み込むための挿入孔が前記レバーガイド孔に連通するように形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のターンシグナルスイッチ装置。
【請求項5】
前記挿入孔は、前記レバーガイド孔において前記キャンセル突起係合部の可動領域より外れた位置に形成されている請求項4に記載のターンシグナルスイッチ装置。
【請求項6】
前記レバーガイド孔には、前記キャンセル突起係合部の後退移動を受け止めるレバー係止部が形成されている請求項1〜5のいずれかに記載のターンシグナルスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
中立位置を介して左折指示位置と右折指示位置に回動操作される操作レバーを備えるターンシグナルスイッチ装置に関し、特にステリングハンドルの回動操作後に、ステアリングハンドルを逆方向に回転させることにより、操作レバーを中立位置に自動的に復帰させる機能を備えたターンシグナルスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のステアリングコラムに組み付けられるターンシグナルスイッチ装置は、操作レバーを回動させることにより、車両の方向指示器の表示を中立位置から左折指示位置または右折指示位置に切り換えるものである。
【0003】
ターンシグナルスイッチ装置には、操作レバーが設けられており、この操作レバーを中立位置から左折指示位置または右折指示位置に回動させることにより、左折または右折の指示ランプを点滅させることができる。
【0004】
ステアリングコラムには、ステアリングシャフトの回転と連動して回動するキャンセルカム部材が設けられている。ターンシグナルスイッチ装置には、キャンセルカム部材と係合し、操作レバーを左折指示位置または右折指示位置から中立位置に自動的に復帰させるためのキャンセルレバーが設けられている。
このように、操作レバーを中立位置に自動的に復帰させる機能を備えたターンシグナルスイッチ装置として、例えば特許文献1に開示されたのがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−195103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているターンシグナルスイッチ装置では、キャンセルレバーはストレート形状に形成されている。したがって、ステアリングシャフトにキャンセルカム部材を組み付けるときには、キャンセルカム部材のキャンセル突起の位置がキャンセルレバーの先端の位置に合うようにキャンセルカム部材を組み付けていた。このように、キャンセルカム部材をキャンセルレバーの先端の位置に合わせて組み込む取り付構造では、ステアリングシャフトに他の部品を組み付けるとき、その部品の組付位置は限定される。したがって、ステアリングコラムに設置される部品全体の軸方向の幅が厚くなることが課題となっていた。
【0007】
本発明の目的は、ステリングコラムに設置される部品全体の軸方向の幅の薄型化が可能なターンシグナルスイッチ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した従来技術の問題を解決するために、本発明のターンシグナルスイッチ装置は、中立位置を介して左折指示位置または右折指示位置に回動自在な操作レバーを備え、ステアリングシャフトの回転に伴い前記操作レバーが左折指示位置または右折指示位置から中立位置に自動復帰するターンシグナルスイッチ装置であって、前記操作レバーの基端部を保持して前記操作レバーと共に回動自在な保持体と、前記保持体を回動自在に支持するハウジングと、前記操作レバーの回動操作により先端側がステアリングシャフト方向に往復移動自在となるように前記ハウジングに設けられたレバーガイド部材に支持されたキャンセルレバーを有し、前記キャンセルレバーの先端には前記ステアリングシャフトと共に回転するキャンセルカム部材のキャンセル突起の回転軌跡上に進退移動自在となるキャンセル突起係合部が設けられ、前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーのレバー本体に対して前記ステアリングシャフトの軸方向にオフセットされた位置に設けられ、前記レバーガイド部材には、前記キャンセル突起係合部を前記ハウジングより突出して往復動自在且つ回動自在に案内するレバーガイド孔が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、ステアリングシャフトに組み付けられるキャンセルカム部材のキャンセル突起の位置をキャンセルレバーのレバー本体の位置に合わせる必要がないので、ステアリングシャフトへの他の部品の組立て自由度が確保でき、ステアリングコラムに設置される部品全体の軸方向の幅の薄型化を図ることができる。
また、この構成によれば、キャンセル突起係合部をキャンセル突起の回転軌跡上に正確に進退移動させることができる。
【0010】
好適には、本発明は、前記ターンシグナルスイッチ装置において、前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーの先端側を前記ステアリングシャフトの軸方向に折曲し、更にその先端側を前記ステアリングシャフト方向に折曲した先端の位置に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、キャンセルレバーの先端側を折曲するだけでキャンセル突起係合部を形成することができ、キャンセル突起係合部を簡単に形成することができる。
【0011】
好適には、本発明は、前記ターンシグナルスイッチ装置において、前記キャンセル突起係合部は、前記キャンセルレバーの先端側を前記ステアリングシャフトの軸方向に折曲した先端の位置に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、キャンセルレバーの先端側を折曲するだけでキャンセル突起係合部を形成することができ、キャンセル突起係合部を簡単に形成することができる。
【0013】
好適には、本発明は、前記ターンシグナルスイッチ装置において、前記レバーガイド部材には、前記キャンセルレバーを組み付けるときに前記キャンセル突起係合部を前記レバーガイド孔に組み込むための挿入孔が前記レバーガイド孔に連通するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、キャンセルレバーをレバーガイド部材に簡単に組み付けることができる。
【0014】
好適には、本発明は、前記ターンシグナルスイッチ装置において、前記挿入孔は、前記レバーガイド孔において前記キャンセル突起係合部の可動領域より外れた位置に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、キャンセルレバーをレバーガイド部材に組み付けた後、キャンセルレバーの駆動中にキャンセルレバーが外れることがないので、キャンセルレバーを安定して駆動させることができる。
【0015】
好適には、本発明は、前記ターンシグナルスイッチ装置において、前記レバーガイド孔には、前記キャンセル突起係合部の後退移動を受け止めるレバー係止部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、キャンセルレバーをレバーガイド部材に組み付けた後、キャンセルレバーの駆動中にキャンセルレバーが外れることがないので、キャンセルレバーを安定して駆動させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ステリングコラムに設置される部品全体の軸方向の幅の薄型化を図ることができるターンシグナルスイッチ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るターンシグナルスイッチ装置、回転コネクタ及び回転角度検出装置がステアリングシャフトに組み付けられた状態を示す側面図である。
図2図1に示すターンシグナル装置、回転コネクタ及び回転角度検出装置の設置関係を示す側面図である。
図3】ターンシグナルスイッチ装置の斜視図である。
図4】ターンシグナルスイッチ装置の要部分解斜視図である。
図5】キャンセルレバーをレバーガイド部材に組み付けた状態を示す拡大斜視図である。
図6】キャンセルレバーとレバーガイド部材の分解拡大斜視図である。
図7】キャンセルレバーの拡大側面図である。
図8】キャンセルレバーのキャンセル突起係合部とキャンセル突起の関係を示す拡大側面図である。
図9】キャンセルレバーの動作範囲(可動領域)を説明するための拡大平面図であり、(a)はキャンセルレバーが右折表示位置の方向に移動したときを示す図、(b)はキャンセルレバーが左折表示位置の方向に移動したときを示す図である。
図10】キャンセルレバーをレバーガイド部材に組み付けるときの状態を示す拡大平面図である。
図11】キャンセルレバーの動作を説明する拡大平面図であり、(a)は操作レバーが中立位置に支持されている図、(b)は操作レバーが左折表示位置に支持されている図である。
図12】本発明の他の実施形態に係るターンシグナルスイッチ装置におけるキャンセルレバーのキャンセル突起係合部とキャンセル突起の関係を示す拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るターンシグナルスイッチ装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るターンシグナルスイッチ装置、回転コネクタ及び回転角度検出装置がステアリングシャフトに組み付けられた状態を示す側面図である。図2は、図1に示すターンシグナル装置、回転コネクタ及び回転角度検出装置の設置関係を示す側面図である。図3は、ターンシグナルスイッチ装置の斜視図である。図4は、ターンシグナルスイッチ装置の要部分解斜視図である。図5、キャンセルレバーをレバーガイド部材に組み付けた状態を示す拡大斜視図である。図6は、キャンセルレバーとレバーガイド部材の分解拡大斜視図である。図7は、キャンセルレバーの拡大側面図である。図8は、キャンセルレバーのキャンセル突起係合部とキャンセル突起の関係を示す拡大側面図である。図9は、キャンセルレバーの動作範囲(可動領域)を説明するための拡大平面図であり、図9(a)はキャンセルレバーが右折表示位置の方向に移動したときを示す図、図9(b)はキャンセルレバーが左折表示位置の方向に移動したときを示す図である。図10は、キャンセルレバーをレバーガイド板に組み付けるときの状態を示す拡大平面図である。
【0019】
(ターンシグナルスイッチ装置)
図1図4に示すように、ターンシグナルスイッチ装置1は、ステアリングコラムに設置される部品である。ターンシグナルスイッチ装置1は、例えば回転コネクタ51、図示しないステアリングハンドル(以下、ハンドルという)の回転角度を検出する回転角度検出装置52等と共にステアリングシャフト100(以下、シャフト100という)に組み付けられる。
回転コネクタ51及び回転角度検出装置52はシャフト100の軸方向に重ねられるように組み付けられている。
回転コネクタ51は、シャフト100に装着される図示しないスイッチ等の電子機器と車両内部に搭載されている図示しない制御機器に配線コードを介して電気的に接続するためのものである。
【0020】
ターンシグナルスイッチ装置1は、回転コネクタ51及び回転角度検出装置52を支持する枠体53に取り付けられている。
【0021】
ターンシグナルスイッチ装置1は、先端側がハウジング2から外方に突出するように設けられた操作レバー3と、操作レバー3の基端部が取り付けられ操作レバー3を回転軸5aを中心に回動可能に保持する保持体5と、枠体53に組み付けられ保持体5を操作レバー3と共に回転軸5aを中心に回動可能に支持するハウジング2と、ハウジング2内に設けられ保持体5の回動に伴い移動自在であり、シャフト100と一体に回転する扇形状のキャンセル突起512の回転軌跡への進退移動が可能なキャンセルレバー4を有する。キャンセルレバー4の先端側はハウジング2からシャフト100側に突出している。
キャンセル突起512は回転コネクタ51を構成するリング状のキャンセルカム部材511の外周部に形成されている。キャンセルカム部材511はシャフト100と一体になって回転し、キャンセル突起512もキャンセルカム部材512と一体となって回転する。
【0022】
操作レバー3は、保持体5と共に回転軸5aを中心として、図4中矢印A1または矢印A2方向に回動自在となるようにハウジング2に支持されている。操作レバー3を図4中矢印A1方向または矢印A2方向に回動させると、左折指示位置または右折指示位置において、操作レバー3が図示しないラッチ機構によりロックされ、ターンシグナルスイッチ装置1からは左折指示または右折指示の出力が車両内に設けられた図示しない制御部に送られる構造となっている。
キャンセルレバー4は、操作レバー3の操作及びシャフト100に装着されるハンドルの回転操作に伴って駆動される。
【0023】
ターンシグナルスイッチ装置1は、特にキャンセルレバー4およびレバーガイド板8に特徴がある。
【0024】
(キャンセルレバー)
図4に示すように、キャンセルレバー4は、保持体5上に設けられたレバー駆動板6上に摺動自在に受け止め支持されている。また、キャンセルレバー4はトーションスプリング7Bにより常に図4中矢印B1方向に付勢されている。
レバー駆動板6の下面にはガイド突起6a、6aが設けられており、ガイド突起6a、6aは保持体5の上面に形成されたガイド長孔5b、5bに嵌合され、ガイド突起6a、6aはガイド長孔5b、5bに沿って図4中矢印B1方向または矢印B2方向に移動自在となっている。なお、以下の説明において、矢印B1方向をキャンセルレバー4の進出方向といい、矢印B2方向をキャンセルレバー4の後退方向という。
【0025】
レバー駆動板6は、レバー駆動板6の後部と保持体5の回転軸5aとの間に設けられたコイルスプリング7Aによって常に強い力で進出方向に付勢されており、通常はキャンセルレバー4が回転して押圧されると、ガイド長孔5b、5bの進出方向の先頭位置で保持体5と一体となって保持体5を回動する。ところが操作レバー3を手で保持するなどして保持体5が回動できない状態でキャンセルレバー4を回転させた場合には、レバー駆動板6は、キャンセルレバー4が回転して押圧されるとコイルスプリング7Aの力に抗して保持体5上を後退する方向に移動してキャンセルレバー4にかかる過負荷を逃がすようになっている。上記はいわゆるキャンセルジャム防止機構と呼ばれる機構の例である。
操作レバー3が回転軸5aを中心に回動操作されると、保持体5も回転軸5aを中心に回動される。このとき、保持体5の規制部5cがキャンセルレバー4の被規制部41B(図7参照)の進出方向の正面から退避することにより、キャンセルレバー4は進出方向へ移動可能状態となる。この状態でキャンセルレバー4はトーションスプリング7Bによって付勢されているので、キャンセルレバー4の先端側はハウジング2より外部に突出する状態にまで進出する。
【0026】
図5図7に示すように、キャンセルレバー4は、レバー本体40と、レバー本体40の基端に形成されたレバー移動ガイド軸部41と、レバー本体40の先端に形成されたキャンセル突起係合部42を有している。
キャンセル突起係合部42は、レバー本体40の先端側をシャフト100の軸方向に折曲し、更にその先端側をシャフト100の内径方向に折曲し略Z字形状に形成された先端の位置に設けられている。
【0027】
図8に示すように、キャンセル突起係合部42は、レバー本体40に対してシャフト100の軸方向にオフセットされた位置に設けられ、キャンセル突起係合部42は、ターンシグナルスイッチ装置1をステアリングコラム装置50に組み付けたとき、キャンセル突起512のカム面512Aと対向する位置に置かれる。
【0028】
この構成によれば、シャフト100に組み付けられるキャンセルカム部材511のキャンセル突起512の位置をシャフト100の軸方向に移動させても、キャンセルレバー4のキャンセル突起係合部42をキャンセル突起512の位置に合わせることができる。すなわち、シャフト100に組み付けられるキャンセルカム部材511のキャンセル突起512の位置をキャンセルレバー4のレバー本体40の位置に合わせる必要がないので、回転角度検出装置52のシャフト100への組立て自由度が確保でき、ステアリングコラムに設置される部品全体の軸方向幅の薄型化を図ることができる。
【0029】
また、キャンセルレバー4の先端側を折曲するだけでキャンセル突起係合部42を形成することができ、キャンセル突起係合部42を簡単に形成することができる。
【0030】
(レバーガイド部材)
図3および図4に示すように、レバーガイド部材となるレバーガイド板8は、ハウジング2の上部に取り付けられている。レバーガイド板8の中央部分にはキャンセルレバー4のレバー移動ガイド軸部41が係合され、キャンセルレバー4を進出方向または後退方向に移動自在に支持するレバーガイド長孔9が形成されている。
【0031】
キャンセルレバー4のレバー移動ガイド軸部41にはフランジ部が41A形成されている。レバーガイド板8のレバーガイド長孔9の両側には、キャンセルレバー4のフランジ部41Aが嵌合され、キャンセルレバー4のレバーガイド板8からの抜け落ちを防ぐ、段差部9A、9Aが形成されている。
この構成によれば、キャンセル突起係合部42を正確にキャンセル突起512の回転軌跡上に正確に進退移動することができる。
【0032】
レバーガイド板8のシャフト100側には、キャンセルレバー4の先端に設けられたキャンセル突起係合部42を前記ハウジング2より突出させて往復動自在且つ回動自在となるようにレバー本体40を案内する弓形状のレバーガイド孔10が形成されている。キャンセルレバー4のキャンセル突起係合部42は、レバーガイド板8のレバーガイド孔10に沿って往復移動自在且つ回動自在に駆動される。キャンセル突起係合部42は、操作レバー3を右折指示位置の方向に回動させたとき、キャンセルカム部材511の回転動作によって駆動されて図9(a)に示すように、レバーガイド孔10の一端10aまで回動される。また、キャンセル突起係合部42は、操作レバー3を左折指示位置の方向に回動させたとき、図9(b)に示すように、レバーガイド孔10の他端10bまで回動される。すなわちレバーガイド孔10の一端10aから他端10bまでがキャンセル突起係合部42のキャンセル動作の回動範囲(被駆動領域)となっている。
【0033】
図10に示すように、レバーガイド板8において、レバーガイド孔10の一端10aに隣接する位置にはキャンセル突起係合部42をレバーガイド孔10に組み付けるときに機能する挿入孔11がレバーガイド孔10に連通するように形成されている。
【0034】
キャンセルレバー4は、次のように、レバーガイド板8に組み付けられる。先ず、キャンセルレバー4の先端側を折曲することにより形成されたキャンセル突起係合部42を挿入孔11に挿入する。次に、キャンセル突起係合部42をレバーガイド孔10上に突出させ、キャンセルレバー4のレバー本体40をレバーガイド孔10に沿って移動させる。このときフランジ部41Aはレバーガイド長孔9の段差部9A、9Aが無い挿入部9Bを通して組み込む。そしてレバー移動ガイド軸部41のフランジ部41Aをレバーガイド長孔9の段差部9A、9Aに嵌合させる。このようにして、キャンセルレバー4はレバーガイド板8に組み付けられる。
この構成によれば、キャンセルレバー4の先端側が折曲され、先端にキャンセル突起係合部42が設けられていても、キャンセルレバー4をレバーガイド板8に簡単に組み付けることができる。
【0035】
レバーガイド板8の挿入孔11は、レバーガイド孔10において、キャンセル突起係合部42の可動領域より外れた位置に形成されている。したがって、キャンセル突起係合部42がレバーガイド孔10に沿って回動するとき、キャンセル突起係合部42がレバーガイド孔10から外れることを防ぐことができる。
この構成によれば、キャンセルレバー4をレバーガイド板8に組み付けた後、キャンセルレバー4が駆動中にキャンセルレバー4が外れることがないので、キャンセルレバー4を安定して駆動させることができる。
【0036】
また、レバーガイド孔10の側壁には、キャンセル突起係合部42の後退方向への移動を受け止めるレバー係止部12が形成されている。
この構成によれば、キャンセル突起係合部42が後方側に押し込まれてもキャンセル突起係合部42はレバー係止部12で受け止められるので、キャンセルレバー4のフランジ部41Aがレバーガイド長孔9からの抜け落ちるのを防ぐことができ、レバーガイド板8にキャンセルレバー4を組み込んだユニットとで組み立てできるため組み立て性が良い。
【0037】
(動作)
次に、キャンセルレバー4の動作について、図11を参照して説明する。図11(a)は、操作レバー3が中立位置に置かれている状態を示す平面図であり、図11(b)は、操作レバー3が矢印A1方向に回動操作され、左折指示位置に係止されている状態を示す平面図である。
【0038】
図11(a)に示すように、キャンセルレバー4のキャンセル突起係合部42は、ハウジング2からステアリング100側に突出し、キャンセル突起512と対向する位置に支持されている。この状態から、操作レバー3を回転軸5aを中心に左折方向(図11(a)中矢印A1方向)に回動操作すると、保持体5も操作レバー3と同方向に回動し、保持体5の規制部5c(図4参照)が回動してキャンセルレバー4の被規制部41Bの前から退避しキャンセルレバー4の進出が可能状態となる。
【0039】
運転者がハンドルを左折方向に回転させると、ハンドルの回転操作に伴い回転されるシャフト100が回転させられ、キャンセルカム部材511が、図11(a)中矢印C方向に回転させられる。キャンセルカム部材511の回転によりキャンセル突起512もキャンセルカム部材511と同方向に回転させられる。このとき、キャンセルレバー4のキャンセル突起係合42はトーションスプリング7Bに付勢されてキャンセル突起512のカム面512A上を摺動する。
【0040】
ハンドルを左折方向(図11(a)中矢印C方向)に回転させていくと、図11(b)に示すように、キャンセル突起512の端部がキャンセル突起係合部42の位置に移動する。キャンセル突起512の進行方向への移動により、キャンセル突起係合部42がキャンセル突起512の回転軌跡上に進出する。なお、操作レバー3は左折指示位置で図示しないラッチ機構によりロックされている。
【0041】
そして、図11(b)に示す状態から、運転者がハンドルを中立位置に戻すために、ハンドルを図11(b)中矢印D方向に回転させる。ハンドルの回転操作により、シャフト100も図11(b)中矢印D方向に回転させられ、キャンセル突起512はキャンセル突起係合部42を図9(b)の状態に回動させる。キャンセル突起係合部42の回動により、キャンセルレバーはレバー駆動板6とともに保持体5を回動させてラッチ機構のロックが解除され、保持体5は、回転軸5aを中心に、図11(b)中矢印A2方向に回動させられる。また、ラッチ機構により、操作レバー3は中立位置に自動的に復帰させられる。その際にキャンセル突起係合部42はキャンセル突起512のカム面512A上に乗り上げ、カム面512A上を摺動する。キャンセルレバー4の被規制部41Bが規制部5cによってハウジング2側に後退させられることにより、キャンセルレバー4は初期位置に復帰させられる。
【0042】
なお、図示は省略するが、操作レバー3を右折指示位置に回動させたとき、キャンセルレバー4のキャンセル突起係合部42は、操作レバー3を左折指示方向に回動させたときと同じように、キャンセル突起42の回転軌跡上に進出し、操作レバー3は右折指示位置でラッチ機構によりロックされる。
【0043】
そして、運転者がハンドルを中立位置に戻すために、ハンドルを回転操作すると、シャフト100も回転させられ、キャンセル突起512はキャンセル突起係合部42を図9(a)の状態に回動させる。キャンセル突起係合部42の回動により、キャンセルレバーはレバー駆動板6と共に保持体5を回動させてラッチ機構のロックが解除され、保持体5は、回転軸5aを中心に、図11(a)中矢印A1方向に回動させられる。また、ラッチ機構により、操作レバー3は中立位置に自動的に復帰させられる。その際にキャンセル突起係合部42はキャンセル突起512のカム面512A上に乗り上げ、カム面512A上を摺動する。キャンセルレバー4の被規制部41Bが規制部5cによってハウジング2側に後退させられることにより、キャンセルレバー4は初期位置に復帰させられる。
【0044】
本実施形態によれば、シャフト100に組み付けられるキャンセルカム部材511のキャンセル突起512の位置をシャフト100の軸方向に移動させても、キャンセルレバー4のキャンセル突起係合部42をキャンセル突起512の位置に合わせることができる。すなわち、シャフト100に組み付けられるキャンセルカム部材511のキャンセル突起512の位置をキャンセルレバー4のレバー本体40の位置に合わせる必要がないので、回転角度検出装置52のシャフト100への組立て自由度が確保でき、ステアリングコラムに設置される部品全体の軸方向幅の薄型化を図ることができる。
【0045】
図12は、本発明の他の実施形態に係るターンシグナルスイッチ装置60である。ターンシグナルスイッチ装置60は、キャンセルレバー61のキャンセル突起係合部62の形状を除き、上述した実施形態と同一の構成につき、同一構成部分については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0046】
ターンシグナルスイッチ装置60において、キャンセルレバー61の先端に設けられるキャンセル突起係合部62は、キャンセルレバー61の先端をシャフト100の軸方向に折曲し、L字形状に形成された先端の位置に設けられている。キャンセル突起係合部62は、レバー本体61Aに対してシャフト100の軸方向にオフセットされた位置に設けられ、キャンセル突起係合部62は、ターンシグナルスイッチ装置60をステアリングコラム装置50に組み付けたとき、キャンセル突起512のカム面512Aと対向する位置に置くことができる。
【0047】
この構成によっても、上述した実施形態のターンシグナルスイッチ装置1と同じように、シャフト100に組み付けられるキャンセルカム部材511のキャンセル突起512の位置をキャンセルレバー61のレバー本体61Aの位置に合わせる必要がないので、回転角度検出装置52のシャフト100への組立て自由度が確保でき、ステアリングコラムに設置される部品全体の軸方向幅の薄型化を図ることができる。
【0048】
また、キャンセルレバー61の先端側を折曲するだけでキャンセル突起係合部62を形成することができ、キャンセル突起係合部62を簡単に形成することができる。
【0049】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【0050】
上述した実施形態では、キャンセルレバー4、61は、進退移動されるレバー駆動板6上に受け取められ、レバー駆動板6が保持体5上を摺動することにより、キャンセルジャムを防止する構造となっているが、本発明はキャンセルレバー4、61とレバー駆動板6が一体となった構造で他の部品が移動してキャンセルジャムが防止できるものであってよい。その他にも、キャンセルレバー4、61がキャンセルカム部材511のキャンセル突起512によって回転駆動され、その回転動作によって操作レバー3のロックが解除される構造であれば、本発明を適用して本発明と同様の効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は操作レバーを備えたターンシグナルスイッチ装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1.60・・・・・・・ターンシグナルスイッチ装置
2・・・・・・・・・・ハウジング
5・・・・・・・・・・保持体
3・・・・・・・・・・操作レバー
4、61・・・・・・・キャンセルレバー
8・・・・・・・・・・レバーガイド板
10・・・・・・・・・レバーガイド孔
11・・・・・・・・・挿入孔
12・・・・・・・・・レバー係止部
42、62・・・・・・キャンセル突起係合部
100・・・・・・・・シャフト
511・・・・・・・・キャンセルカム部材
512・・・・・・・・キャンセル突起


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12