(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
図面を参照して、本発明の実施形態の一例を詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係る放射線撮影システムの一例を示す図である。放射線撮影システム100は、画像処理装置101及び放射線撮影装置102を備える。画像処理装置101は、右部位画像取得部1、左部位画像取得部2、検出部3、位置合わせ部4、表示制御部5、操作部6、及び重畳部7を備える。放射線撮影装置102は、第1の撮影部8及び第2の撮影部9を備える。
【0014】
右部位画像取得部1は、略左右対称な部位(例えば、乳房や四肢など)の右部位(例えば、右乳房、右手、右腕、及び右足など)の放射線画像(3次元放射線画像)を取得する。左部位画像取得部2は、略左右対称な部位の左部位(例えば、左乳房、左手、左腕、及び左足など)の放射線画像(3次元放射線画像)を取得する。
【0015】
検出部3は、部位を支持する支持部の位置、部位を圧迫する圧迫部の位置、部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、部位の重心、及び放射線画像の取得位置(取得座標)の少なくとも1つを検出する。解剖学的特徴部は、血管分岐部、乳頭、乳腺、骨、及び関節などを含む。例えば、検出部3は、部位における3次元的な特徴位置(部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、及び部位の重心など)を検出する。
【0016】
位置合わせ部4は、これらの位置に基づいて、右部位の放射線画像と左部位の放射線画像との位置合わせを行う。例えば、位置合わせ部4は、部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、及び部位の重心などの特徴位置に基づいて、右部位の放射線画像(3次元放射線画像)と左部位の放射線画像(3次元放射線画像)との位置合わせを行う。表示制御部5は、位置合わせされた右部位の放射線画像と左部位の放射線画像を略左右対称に配置して表示部(図示せず)の画面上に表示させる。
【0017】
本実施形態の画像処理装置101は、医用画像処理装置として機能し、部位(例えば、乳房や四肢など)のアキシャル断面画像、サジタル断面画像、コロナル断面画像、及び3次元画像(CBCT画像などの3次元放射線画像)などを表示部(図示せず)に表示させる。これらの放射線画像は放射線撮影装置102により撮影される。
図2を用いて、アキシャル断面、サジタル断面、及びコロナル断面を説明する。被検者60の体幹について、前後方向をX軸、左右方向をY軸、体軸方向をZ軸とすると、アキシャル断面はXY面であり、サジタル断面はXZ面であり、コロナル断面はYZ面である。
【0018】
図3及び
図4は、放射線撮影装置の一例を示す図である。
図3及び
図4の放射線撮影装置102は、被検者が立位の状態で、乳房のCBCT撮影とマンモグラム撮影を行う。
図3に示すように、放射線撮影装置102は、放射線発生部10、放射線検出部12、圧迫板14、開口部20、フロントカバー26、ガントリ30、及び脚部40を備える。また、
図4に示すように、放射線撮影装置102は、トレイ(支持部)34及び回転フレーム38を更に備える。
【0019】
CBCT撮影のときは、乳房が第1の方向から開口部20から挿入されて、トレイ34に支持されることで、放射線発生部10と放射線検出部12の間に配置される。開口部20は、フロントカバー26の中心部に設けられている。
【0020】
回転フレーム38は、放射線発生部10及び放射線検出部12を保持し、ガントリ30の円形部の内周に沿って回転する。回転フレーム38が回転することにより、第1の撮影部8(放射線発生部10及び放射線検出部12)が、第1の方向から配置された乳房の周りを回転しながら、乳房の非圧迫状態の放射線画像(第1の放射線画像)を撮影する。なお、第1の撮影部8は、乳房の圧迫及び非圧迫にかかわらず、第1の方向から配置された乳房の周りを回転しながら3次元放射線画像を撮影してもよい。放射線発生部10は放射線を発生する。放射線検出部12は、乳房を透過した放射線を検出する。
【0021】
画像処理装置101は、放射線検出部12により検出された放射線画像データを再構成することにより、放射線画像(第1の放射線画像)を生成する。アキシャル断面画像、サジタル断面画像、コロナル断面画像、及び3次元画像などの放射線画像(第1の放射線画像)が生成される。
【0022】
マンモグラム撮影のときは、乳房が第1の方向とは異なる第2の方向から放射線検出部12と圧迫板14の間に圧迫配置される。第2の撮影部9(放射線発生部10及び放射線検出部12)は、第2の方向から圧迫配置された乳房の圧迫状態の放射線画像(第2の放射線画像)を撮影する。圧迫板14は透明な材質であり、放射線を透過する材質である。圧迫板14が放射線検出部12の方向に移動することで、乳房が圧迫板14と放射線検出部12の間に挟まれて圧迫配置される。放射線発生部10は放射線を発生する。放射線検出部12は、乳房を透過した放射線を検出する。
【0023】
画像処理装置101は、放射線検出部12により検出された放射線画像データを再構成することにより、放射線画像(第2の放射線画像)を生成する。乳房の圧迫配置の方向に応じて、頭尾方向断面画像(CC画像)や内外斜位方向断面画像(MLO画像)などの放射線画像(第2の放射線画像)が生成される。また、トモシンセシス画像などの放射線画像(第2の放射線画像)が生成される。
【0024】
第1の方向及び第2の方向は、フロントカバー26又は回転フレーム38の回転面に略垂直である。
【0025】
右乳房(右部位)と左乳房(左部位)はそれぞれ撮影され、右乳房(右部位)の放射線画像は右部位画像取得部1により取得され、左乳房(左部位)の放射線画像は、左部位画像取得部2により取得される。
【0026】
図5は、撮影された放射線画像データの階層構造の一例を示す図である。
図5に示すように、放射線画像データの階層は、患者データを最上位層として、STUDY、SERIES、及びIMAGESの順に下位層となる。CBCT撮影による放射線画像(CBCT画像)とマンモグラム撮影による放射線画像(マンモグラム画像)が関連付けられており(リンクされており)、関連付けられたCBCT画像とマンモグラム画像の読み出しや表示が可能となる。例えば、2015年7月に撮影された患者の右乳房及び左乳房のCBCT画像と、右乳房及び左乳房のマンモグラム画像(CC画像及びMLO画像)が関連付けられている。また、2014年7月に撮影された患者の右乳房及び左乳房のCBCT画像が関連付けられている。そして、2015年7月に撮影された放射線画像と2014年7月に撮影された放射線画像が関連付けられている。
【0027】
図6は、表示制御部5が表示部に表示させるCBCT画像(放射線画像)の第1の配置形式の一例を示す図である。
図6に示すように、表示制御部5は、表示画面50上に、
図2の右乳房(右部位)R及び左乳房(左部位)Lのアキシャル断面画像51R,51L、サジタル断面画像52R,52L、コロナル断面画像53R,53L、及び3次元画像54R,54Lのうち複数の放射線画像をそれぞれ略左右対称に配置する第1の配置形式で表示部に表示させる。
【0028】
なお、被検者に対向して観察するときに、被検者と表示画面50上の左右部位の配置が対応するように、右部位の放射線画像51R〜54Rは左側に配置して表示され、左部位の放射線画像51L〜54Lは右側に配置して表示される。
【0029】
第1の配置形式では、右部位と左部位のCBCT画像をそれぞれ対比して観察することができる。右部位と左部位の差異を比較することで、部位の病変部の検出精度を向上させることができる。
【0030】
検出部3は、乳房を支持するトレイ(支持部)34の位置、乳房の解剖学的特徴部(血管分岐部、乳頭、及び乳腺など)の位置、乳房の病変部(石灰化部及び腫瘍など)の位置、乳房の重心、及び放射線画像の取得位置(取得座標)の少なくとも1つを検出する。
【0031】
位置合わせ部4は、位置に基づいて、右乳房の放射線画像と左乳房の放射線画像との位置合わせを行う。例えば、アキシャル断面画像51R,51L、サジタル断面画像52R,52L、コロナル断面画像53R,53L、及び3次元画像54R,54Lの乳頭61の位置が一致するように、位置合わせが行われる。
【0032】
また、アキシャル断面画像51R,51L、サジタル断面画像52R,52L、及びコロナル断面画像53R,53Lのトレイ断面34a〜34cの位置(形状を含む)が一致するように、位置合わせが行われてもよい。また、放射線画像(3次元画像を含む)の位置合わせのためのマーカーがトレイ34に備えられてもよい。
【0033】
また、操作部6は、右乳房(右部位)R及び左乳房(左部位)Lの一方の放射線画像の取得位置を変更し、表示制御部5は、一方の放射線画像の取得位置の変更に従って、他方の放射線画像の取得位置を連動させて変更してもよい。例えば、コロナル断面画像53R,53Lが乳頭の位置に基づいて位置合わせされた後、右乳房Rのコロナル断面画像53Rの断面位置(取得位置)が変更されると、これに連動して、乳房Lのコロナル断面画像53Lの断面位置(取得位置)が変更される。
【0034】
また、アキシャル断面画像51、サジタル断面画像52、コロナル断面画像53、及び3次元画像54が相互に位置合わせされている場合、1つの放射線画像の断面位置(取得位置)が操作部6により変更されると、これに連動して、その他の放射線画像の断面位置(取得位置)が変更される。
【0035】
なお、表示制御部5は、位置合わせされた放射線画像に位置合わせ軸70x〜70z(例えば、線やカーソルなど)を表示させてもよい。また、表示制御部5は、3次元画像54にそれぞれの断面位置に対応する平面(例えば、半透明な平面など)を重畳させて表示させてもよい。この場合、操作部6が位置合わせ軸70x〜70zを移動させることで、放射線画像の断面位置(取得位置)を変更する。
【0036】
表示制御部5は、位置合わせされた右乳房の放射線画像51R〜54Rと左乳房の放射線画像51L〜54Lを略左右対称に配置して表示させる。
【0037】
本実施形態では、右部位と左部位が片方ずつ撮影される。従来技術ではCTやMRIで撮影された左右部位全体の医用画像を表示部(液晶ディスプレイなど)に表示させるので、それぞれ撮影された右部位と左部位の画像を位置合わせする必要はなかった。本実施形態では、この位置合わせが1つの特徴である。
【0038】
左右部位の画像の幾何学的位置の決定について、
図7を用いて説明する。
図7(a)は、患者の胸壁を基準平面として左右乳房を位置設定する場合を説明する図である。検出部3は、右乳房の3次元画像の放射線画像データから乳頭と胸壁面を検出することができる。胸壁面画像はYZ面(X=0)として定義される。胸壁面画像を2値化処理して輪郭を抽出すると一般に涙型の形状が抽出される。涙型の形状(胸壁面)のY軸方向長さ及びZ軸方向長さを計算し、それぞれの中間点を“YcR”及び“ZcR”とする。
【0039】
検出部3は、YZ面をX軸方向の所定の位置“X=N−1”から“X=0”に向かってスキャンして最初に検出される乳房断面の中心を乳頭の位置として検出する。“N”は、3次元画像の放射線画像データのYZ面のスライス数である。乳房断面の中心の位置が、乳房断面のY軸方向長さ及びZ軸方向長さを計算し、それぞれの中間点を“YnR”及び“ZnR”として決定される。そして、YZ面をX軸方向に移動させるときに、乳房断面が概ね最小になる中間点(YnR,ZnR)のX軸位置を“XnR”として、乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)が決定される。
【0040】
また、検出部3は、乳房画像を多断面で解析し、乳腺構造を検出して、乳腺構造の収束点を乳頭位置として検出されてもよい。また、検出部3は、乳頭が脂肪や乳腺よりもCT値が高いことを利用して、3次元画像のCT値の閾値を変更することで、乳頭位置を決定してもよい。また、操作部6が、胸壁位置及び乳頭位置を任意に設定してもよいし、検出部3により検出された胸壁位置及び乳頭位置を任意に移動してもよい。
【0041】
左乳房に関しても、右乳房と同様に胸壁位置及び乳頭位置が決定される。検出部3は、左乳房の胸壁位置及び乳頭位置を決定する際に、右乳房の胸壁位置及び乳頭位置を決定する際の2値化処理の閾値を左乳房の2値化処理の初期的な閾値として設定してもよい。これにより、胸壁位置及び乳頭位置の検出時間を短縮することができる。
【0042】
上記のように、右乳房に関する胸壁位置(0,YcR,ZcR)及び乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)と左乳房に関する胸壁位置(0,YcL,ZcL)及び乳頭位置(XnL,YnL,ZnL)が検出される。
【0043】
図7(a)では、患者の胸壁面の座標がAB平面上で表わされる。AB平面(胸壁面)は、例えば、横幅35cm及び縦幅35cmの正方形の面である。AB平面の量子化単位は1mmである。3次元画像(3次元放射線画像)の分解能は100μmから200μmであるが、胸壁位置(0,YcR,ZcR)及び乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)などの量子化は1mmに合わせる。
【0044】
その他、胸壁位置(0,YcR,ZcR)及び乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)などを計算する前に、3次元画像の画素サイズをAB平面の量子化サイズに合わせれば、データ容量が小さくなり、胸壁位置及び乳頭位置の計算を高速化することができる。
【0045】
図7(a)を用いて、左右乳房を平面ABに対応付ける(配置する)方法を説明する。胸壁位置を基準として対応付ける方法と乳頭位置を基準として対応付ける方法を説明する。
【0046】
胸壁位置基準で対応付ける方法では、乳房間距離DBB(Distance Between Breasts)を15cmとし、胸壁面の乳房の最大長さ(最大幅)を20cmとし、右乳房の胸壁位置(YcR,ZcR)=(10cm,17cm)及び左乳房の胸壁位置(YcL,ZcL)=(25cm,17cm)に左右乳房をそれぞれ位置合わせすると、左右乳房の位置関係が決定される。
【0047】
胸壁面の乳房長さ(乳房幅)が大きくなることで左右乳房が重なる場合(乳房間距離DBBが0未満になる場合)は、乳房間隔を設定値(15cm)より大きくすればよい。左右乳房間隔は、患者の胸部放射線画像(胸部X線画像や胸部CTなど)の患者情報から設定されてもよい。
【0048】
乳頭位置基準で合わせる方法は、ユーザ(例えば、医師など)が乳頭を基準に診断する場合などに用いられる。上記のように、右乳房の乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)及び左乳房の乳頭位置(XnL,YnL,ZnL)が求められる。
【0049】
左右乳房間隔を15cmとし、胸壁面の乳房の最大長さ(最大幅)を20cmとする。そして、右乳頭位置をYZ面(X=0)に投影した胸壁乳頭位置(0,YnR,ZnR)=(0cm,10cm,17cm)及び左乳頭位置をYZ面(X=0)に投影した左乳房の胸壁乳頭位置(0,YnL,ZnL)=(0cm,25cm,17cm)に左右乳房をそれぞれ位置合わせする。この結果、左右乳房の位置関係が決定され、乳頭の位置関係が決定される。
【0050】
胸壁面の乳房長さ(乳房幅)が大きくなることで左右乳房が重なる場合(乳房間距離DBBが0未満になる場合)は、乳房間隔を設定値(15cm)より大きくすればよい。上記の例ではAB平面のA軸及びB軸の両軸に対して位置合わせを行ったが、A軸及びB軸の何れか一方の位置合わせを行ってもよい。
【0051】
図7(b)を用いて、左右乳房を曲面に対応付ける(配置する)方法を説明する。曲面に配置することにより、被検者(例えば、患者など)の医用画像(胸部CTや胸部MRIなど)を被検者情報(患者情報)に基づいて実際の乳房配置に近い状態にすることができる。また、左右乳房を同一フレーム内に重畳表示すれば、ユーザが実際の状態に近い感覚で診断することができる。
【0052】
図7(b)では、体幹を楕円柱で近似して楕円中の曲面に左右乳房を配置する。体幹長辺TMa(Trunk Diameter Major)及び体幹短辺TMi(Trunk Diameter Minor)として、乳房間角度ABB(Angle Between Breasts)として左右乳房を配置する。座標は極座標(距離r,角度Θ,高さB)で表される。
【0053】
例えば、体幹長辺TMaを35cm、体幹短辺TMiを20cm、及び乳房間角度ABBを30度として左右乳房を配置する。そして、右乳房の位置は(r,+Θ,b)及び左乳房の位置は(r,−Θ,b)となり、それぞれに胸壁位置(0,YcR,ZcR)及び(0,YcL,ZcL)が配置される。右乳房は角度“+Θ”で配置され、左乳房は角度“−Θ”で配置される。胸壁位置を基準として対応付ける方法を説明したが、乳頭位置を基準として対応付ける方法も上記と同様に乳頭位置を求めることで実現可能である。
【0054】
このように、位置合わせ部4により、右乳房の放射線画像と左乳房の放射線画像との位置合わせが行われる(
図6)。また、操作部6による放射線画像の取得位置の変更により、左右乳房の放射線画像の取得位置が連動して表示部に表示される。
【0055】
上記のように、取得位置の変更は、カーソルなどを移動させることにより行われる。例えば、右乳房Rのコロナル断面画像53Rの断面位置(取得位置)が変更されると、同じ距離及び同じ方向に、乳房Lのコロナル断面画像53Lの断面位置(取得位置)が変更される。また、乳房は略左右対称な部位であるので、右乳房Rのアキシャル断面画像51R及びサジタル断面画像52Rの断面位置(取得位置)が変更されると、同じ距離及び反対の方向に、左乳房Lのアキシャル断面画像51L及びサジタル断面画像52Lの断面位置(取得位置)が変更される。
【0056】
図6でアキシャル断面画像51Rの位置合わせ軸70yを胸壁から離れる方向に移動させると、アキシャル断面画像51Lの位置合わせ軸70yが胸壁から離れる方向に同じ距離移動する。位置合わせ軸70yの移動により、左右乳房のコロナル断面画像53R,53Lの断面位置(取得位置)が連動して変更される。
【0057】
また、アキシャル断面画像51Rの位置合わせ軸70xを上方向(右乳房の右方向)に移動させると、アキシャル断面画像51Lの位置合わせ軸70xが上方向(左乳房の左方向)に同じ距離移動する。位置合わせ軸70xの移動により、左右乳房のサジタル断面画像52R,52Lの断面位置(取得位置)が連動して変更される。
【0058】
図8は、片方ずつ撮影された右乳房(右部位)と左乳房(左部位)が重畳されて表示されることを示す図である。重畳部7は、位置合わせされた右乳房(右部位)の放射線画像と左乳房(左部位)の放射線画像を略左右対称に配置して重畳する。重畳された放射線画像が縮小された場合、それぞれ撮影された左右乳房の放射線画像(CBCT画像)の位置が対応付けられているので、左右乳房が同一フレーム内に重畳されて表示部に表示される。
【0059】
図7でアキシャル断面画像51Rを縮小すると、アキシャル断面画像51Rに重畳された左乳房Lが表示される。また、アキシャル断面画像51Rの縮小に連動してアキシャル断面画像51Lが縮小され、アキシャル断面画像51Lに重畳された右乳房Rが表示される。同様に、アキシャル断面画像51Rの縮小に連動してコロナル断面画像53R,53L及び3次元画像54R,54Lが縮小され、略左右対称に重畳された他方の乳房が表示される。
【0060】
放射線画像の拡大及び縮小の他、放射線画像をスクロールした場合にも、略左右対称に重畳された他方の乳房が表示される。操作部6は、左右部位の重畳表示のON/OFFを切り替えてもよい。
【0061】
図9は、表示制御部5が表示させるCBCT画像(放射線画像)の第2の配置形式の一例を示す図である。
図9に示すように、表示制御部5は、表示画面50上に、右乳房(右部位)Rのアキシャル断面画像51R、サジタル断面画像52R、コロナル断面画像53R、及び3次元画像54Rのうち複数の放射線画像と左乳房(左部位)Lのアキシャル断面画像51L、サジタル断面画像52L、コロナル断面画像53L、及び3次元画像54Lのうち複数の放射線画像を略左右対称に配置する第2の配置形式で表示部に表示させる。
【0062】
表示制御部5は、左右部位の放射線画像(アキシャル断面画像、サジタル断面画像、コロナル断面画像、及び3次元画像)を一体として略左右対称に隣接させて対比表示させる。
【0063】
表示制御部5は、第1の配置形式(
図6)と第2の配置形式(
図9)を切り替えてもよい。第1の配置形式は左右部位の各断面の対比を重視し、第2の配置形式は各部位の3次元的理解に役立つ。
図9の第2の配置形式では、中央の4つのフレームにアキシャル断面画像51R,51L及びサジタル断面画像52R,52Lが略左右対称に配置され、これらの断面画像については左右部位の断面の対比が可能である。このように、第2の配置形式では、各部位の3次元的理解に役立つとともに、左右部位の断面の対比も可能である。
【0064】
図10は、放射線画像を表示画面上で移動させることを説明する図である。操作部6は、右乳房(右部位)及び左乳房(左部位)の一方の放射線画像を表示画面50上で移動する。表示制御部5は、一方の放射線画像の移動に従って、他方の放射線画像を表示画面50上で移動させて表示させる。
【0065】
図10では、操作部6が、
図9の第2の配置形式のアキシャル断面画像51R,51Lとサジタル断面画像52R,52Lを入れ替え、コロナル断面画像53R,53Lと3次元画像54R,54Lを入れ替える。例えば、操作部6がタッチパネルを備え、タッチパネル上でユーザが指でアキシャル断面画像51Rを移動させると、これに連動してアキシャル断面画像51Lが移動する。
【0066】
本実施形態によれば、略左右対称な部位の右部位と左部位の放射線画像(第1の放射線画像)を関連付けて、右部位及び左部位の放射線画像を略左右対称に配置して表示させることができる。
【0067】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、略左右対称な部位を非圧迫状態で撮影した第1の放射線画像(例えば、CBCT画像)を表示する放射線撮影システムを説明した。本実施形態では、第1の放射線画像と第2の放射線画像(例えば、マンモグラム画像やトモシンセシス画像などの圧迫状態で撮影された放射線画像)を表示する放射線撮影システムを説明する。なお、上記の実施形態と同様の構成、機能、及び動作についての説明は省略し、主に本実施形態との差異について説明する。
【0068】
図11は、本実施形態に係る放射線撮影システムの一例を示す図である。画像処理装置101は、第1の取得部91及び第2の取得部92を更に備える。第2の実施形態では、第1の取得部91が、略左右対称な部位(例えば、乳房や四肢など)を撮影した左右部位の3次元放射線画像(第1の放射線画像)を取得し、第2の取得部92が、略左右対称な部位を撮影した左右部位の2次元放射線画像(第2の放射線画像)を取得する。また、第1の取得部91が、略左右対称な部位を非圧迫状態で撮影した第1の放射線画像を取得し、第2の取得部92が、部位を圧迫状態で撮影した第2の放射線画像を取得する。
【0069】
図3及び
図4の第1の撮影部8(放射線発生部10及び放射線検出部12)が、第1の方向から配置された乳房の周りを回転しながら、乳房の非圧迫状態の放射線画像(第1の放射線画像)を撮影する。なお、第1の撮影部8は、乳房の圧迫及び非圧迫にかかわらず、第1の方向から配置された乳房の周りを回転しながら3次元放射線画像を撮影してもよい。撮影された第1の放射線画像は、第1の取得部91により取得される。
【0070】
また、第2の撮影部9(放射線発生部10及び放射線検出部12)は、第2の方向から圧迫配置された乳房の圧迫状態の放射線画像(第2の放射線画像)を撮影する。なお、第2の撮影部9は、乳房の圧迫及び非圧迫にかかわらず、第1の方向とは異なる第2の方向から圧迫配置された乳房の2次元放射線画像を撮影してもよい。撮影された第2の放射線画像は、第2の取得部92により取得される。
【0071】
そして、右部位画像取得部1が、右部位の3次元放射線画像から右部位の2次元画像(第1の放射線画像)を取得し、左部位画像取得部2が、左部位の3次元放射線画像から左部位の2次元画像(第1の放射線画像)を取得する。また、右部位画像取得部1が、部位の右部位の第1の放射線画像及び第2の放射線画像を取得し、左部位画像取得2が、部位の左部位の第1の放射線画像及び第2の放射線画像を取得する。
【0072】
検出部3は、部位を支持する支持部の位置、部位を圧迫する圧迫部の位置、部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、部位の重心、第1の放射線画像の取得位置、及び第2の放射線画像の取得位置の少なくとも1つを検出する。
【0073】
部位が乳房である場合は、検出部3は、
図4の乳房を支持するトレイ(支持部)34の位置、乳房の解剖学的特徴部(血管分岐部、乳頭、及び乳腺など)の位置、乳房の病変部(石灰化部及び腫瘍など)の位置、乳房の重心、及び放射線画像の取得位置(取得座標)の少なくとも1つを検出する。例えば、検出部3は、部位における3次元的な特徴位置(部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、及び部位の重心など)を検出する。
【0074】
位置合わせ部4は、これらの位置に基づいて、右部位及び左部位の第1の放射線画像の位置合わせを行い、右部位及び左部位の第2の放射線画像の位置合わせを行う。例えば、位置合わせ部4は、部位の解剖学的特徴部の位置、部位の病変部の位置、及び部位の重心などの特徴位置に基づいて、右部位の放射線画像(3次元放射線画像)と左部位の放射線画像(3次元放射線画像)との位置合わせを行う。
【0075】
このように、位置合わせ部4は、左右部位の3次元放射線画像の位置を対応付ける。この場合、右部位画像取得部1は、対応付けられた右部位の3次元放射線画像から右部位の2次元画像を取得し、左部位画像取得部2は、対応付けられた左部位の3次元放射線画像から左部位の2次元画像を取得する。また、位置合わせ部4は、これらの位置に基づいて、右部位及び左部位の少なくとも1つの第1の放射線画像及び第2の放射線画像の位置合わせを行ってもよい。
【0076】
表示制御部5は、左右部位の3次元放射線画像から取得された左右部位の2次元画像である第1の放射線画像と、左右部位の2次元放射線画像である第2の放射線画像とを左右対称に配置して表示させる。また、表示制御部5は、位置合わせされた右部位及び左部位の第1の放射線画像を略左右対称に配置して表示させ、位置合わせされた右部位及び左部位の第2の放射線画像を略左右対称に配置して表示させる。
【0077】
図12及び
図13は、第1の放射線画像(CBCT画像)及び第2の放射線画像(マンモグラム画像)の位置合わせを説明する図である。本実施形態では、
図7(a)で説明したように、AB平面に対して左右乳房の第1の放射線画像の対応付けを行う。その後、第1の放射線画像(CBCT画像)に第2の放射線画像(マンモグラム画像)を対応付ける。第2の放射線画像(マンモグラム画像)に2値化処理などを施すことにより、胸壁位置及び乳頭位置が検出され、胸壁位置基準又は乳頭位置基準で第1の放射線画像及び第2の放射線画像が対応付けられる。
【0078】
図12(a)及び
図13(a)は、マンモグラム撮影のCC画像を第1の放射線画像(CBCT画像)に対応付けることを説明する図である。
図12(a)及び
図13(a)では、胸壁位置基準で対応付ける場合を説明する。位置合わせ部4は、右乳房の第1の放射線画像(3次元CT画像など)の胸壁位置(0,YcR,ZcR)に対して、右乳房の第2の放射線画像(2次元CC画像)の胸壁面の中間点である胸壁位置(0,YwcR)を対応付ける。
【0079】
乳頭位置基準で対応付ける場合、位置合わせ部4は、右乳房の第1の放射線画像の乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)をYZ面(X=0)に投影した胸壁乳房位置(0,YnR,ZnR)に、右乳房の第2の放射線画像の乳頭位置(XncR,YncR)をY軸(X=0)に投影した胸壁乳頭位置(0,YncR)を対応付ける(YnR=YncR)。左乳房に関しても、右乳房と同様に胸壁位置(又は、乳頭位置)を基準に第1の放射線画像と第2の放射線画像が対応付けられる。
【0080】
図12(b)及び
図13(b)は、マンモグラム撮影のMLO画像を第1の放射線画像(CBCT画像)に対応付けることを説明する図である。位置合わせ部4は、右乳房の第1の放射線画像(3次元CT画像など)の胸壁位置(0,YcR,ZcR)に対して、右乳房の第2の放射線画像(2次元MLO画像)の胸壁面の中間点である胸壁位置(0,YwmR)を対応付ける(YcR=YwmR)。
【0081】
乳頭位置基準で対応付ける場合、位置合わせ部4は、右乳房の第1の放射線画像の乳頭位置(XnR,YnR,ZnR)をYZ面(X=0)に投影した胸壁乳房位置(0,YnR,ZnR)に、右乳房の第2の放射線画像の乳頭位置(XnmR,YnmR)をY軸(X=0)に投影した胸壁乳頭位置(0,YnmR)を対応付ける。
【0082】
左乳房に関しても、右乳房と同様に胸壁位置(又は、乳頭位置)を基準に第1の放射線画像と第2の放射線画像が対応付けられる。また、MLO画像の位置合わせでは、胸壁位置や胸壁乳頭位置の位置合わせの他、MLO画像を撮影した際の内外斜位方向の傾き(例えば、60度)に従って第1の放射線画像に位置合わせされる。
【0083】
このように、位置合わせ部4により、右乳房の放射線画像と左乳房の放射線画像との位置合わせが行われる。また、操作部6による放射線画像の取得位置の変更により、左右乳房の放射線画像の取得位置が連動して表示部に表示される。
【0084】
図14は、表示制御部5が表示させるCBCT画像(第1の放射線画像)及びマンモグラム画像(第2の放射線画像)の第1の配置形式の一例を示す図である。
図14に示すように、表示制御部5は、右乳房(右部位)及び左乳房(左部位)のアキシャル断面画像51R,51L及びサジタル断面画像52R,52L(第1の放射線画像)を略左右対称に配置する。また、表示制御部5は、右乳房(右部位)及び左乳房(左部位)のCC画像55R,55L及びMLO画像56R,56L(第2の放射線画像)を略左右対称に配置する第1の配置形式で表示部に表示させる。
【0085】
図15は、表示制御部5が表示させるCBCT画像(第1の放射線画像)及びマンモグラム画像(第2の放射線画像)の第2の配置形式の一例を示す図である。
図15に示すように、表示制御部5は、右乳房(右部位)の第1及び第2の放射線画像(アキシャル断面画像51R、サジタル断面画像52R、CC画像55R、及びMLO画像56R)と左乳房(左部位)の第1及び第2の放射線画像(アキシャル断面画像51L、サジタル断面画像52L、CC画像55L、及びMLO画像56L)を略左右対称に配置する第2の配置形式で表示部に表示させる。
【0086】
表示制御部5は、左右部位の放射線画像(アキシャル断面画像、サジタル断面画像、コロナル断面画像、及び3次元画像)を一体として略左右対称に隣接させて対比表示させる。
【0087】
図14及び
図15では、左右乳房の2次元マンモグラム画像(第2の放射線画像)に対応する3次元CT画像(第1の放射線画像)は、位置合わせ部4により対応付けられる。この場合、アキシャル断面画像51R,51L及びサジタル断面画像52R,52Lは、2次元CC画像55R,55L及びMOL画像56R,56Lの近傍断面を表示する。
【0088】
第1の放射線画像が第2の放射線画像の近傍断面を表示する場合、RAYSUM処理やMIP処理をして表示することが可能である。
【0089】
また、操作部6が左乳房のMLO画像56Lに関心領域ROI1を設定する場合、関心領域ROI1との相関が所定の閾値以上である領域ROI2が選択され、選択された領域ROI2を含むサジタル断面画像52Lが表示されてもよい。左乳房のサジタル断面画像52Lを決定した後、サジタル断面画像52Lに対応付けられている右乳房のサジタル断面画像52Rが表示される。
【0090】
なお、相関はパターンマッチングを用いることで算出されればよい。この場合、XZ面のスライス画像をスライス方向に移動させながら、MLO画像56Lの関心領域ROI1の位置に対応するスライス画像の領域の近傍で積和演算が行われる。そして、積和値の所定の閾値以上であるスライス画像がサジタル断面画像52Lとして表示される。また、第1の放射線画像(3次元CT画像)と第2の放射線画像(2次元マンモグラム画像)の画素サイズが異なる場合は、画素サイズ相違の換算を行うことで、第1の放射線画像と第2の放射線画像の画素サイズを合わせる処理を行い、相関を算出する必要がある。
【0091】
また、操作部6が右乳房のMLO画像56Rに関心領域ROI3を設定する場合、関心領域ROI3との相関が所定の閾値以上である領域ROI4が選択され、選択された領域ROI4を含むサジタル断面画像52Rが表示されてもよい。この場合、右乳房のサジタル断面画像52Rが決定した後、サジタル断面画像52Rに対応付けられている左乳房のサジタル断面画像52Lが表示される。
【0092】
関心領域ROI1,ROI3としては、乳房の解剖学的特徴部(血管分岐部、乳頭、及び乳腺など)の位置、乳房の病変部(石灰化部及び腫瘤:MASSなど)が選択される。
【0093】
なお、サジタル断面画像52R,52LはXZ面の断面画像であるが、サジタル断面画像52R,52Lの代わりに、MLO画像を撮影した際の内外斜位方向の傾きに従った断面画像(第1の放射線画像)が放射線画像データから再構成されて表示されてもよい。
【0094】
表示制御部5は、第1の配置形式(
図14)と第2の配置形式(
図15)を切り替えてもよい。第1の配置形式は左右部位の各断面の対比を重視し、第2の配置形式は各部位の3次元的理解に役立つ。
図15の第2の配置形式では、中央の4つのフレームにCC画像55R,55L及びMLO画像56R,56Lが略左右対称に配置され、これらの断面画像については左右部位の断面の対比が可能である。このように、第2の配置形式では、各部位の3次元的理解に役立つとともに、左右部位の断面の対比も可能である。
【0095】
また、操作部6は、右乳房(右部位)及び左乳房(左部位)の一方の放射線画像を表示画面50上で移動させ、表示制御部5は、一方の放射線画像の移動に従って、他方の放射線画像を表示画面50上で移動させて表示させてもよい。また、重畳部7は、位置合わせされた右乳房(右部位)の放射線画像と左乳房(左部位)の放射線画像を略左右対称に配置して重畳してもよい。また、重畳部7は、位置合わせされた第1の放射線画像(アキシャル断面画像、サジタル断面画像、コロナル断面画像、及び3次元画像など)と第2の放射線画像(CC画像、MLO画像、及びトモシンセシス画像など)を重畳してもよい。
【0096】
図16は、非圧迫状態の放射線画像(第1の放射線画像)を圧迫状態の放射線画像(CC画像)の圧迫方向に変形させることを説明する図である。表示制御部5は、第1の放射線画像を第2の放射線画像の圧迫方向に変形させて表示部に表示させる。また、表示制御部5は、位置合わせされた第1の放射線画像と第2の放射線画像の一方の部位の形状を変形して他方の部位の形状に近似させて表示させてもよい。
【0097】
なお、
図15に示すように、操作部6が関心領域ROI1,ROI3を第2の放射線画像に設定し、第1の放射線画像と第2の放射線画像の相関が算出される際に、第1の放射線画像を変形させてもよい。放射線画像の変形には、画像処理装置101が変形部を更に備えてもよい。
【0098】
放射線画像の変形には、圧迫モデルが適用される。例えば、
図17に示すように、圧迫モデルとしてアフィン変換が用いられる。なお、圧迫モデルの圧迫度は、圧迫板14の圧迫力や圧迫前後の乳房厚の変化を用いればよい。また、ポアソン比を考慮して、圧迫方向に直交する方向に変形を加えてもよい。
【0099】
例えば、圧迫方向にアフィン変換された第1の放射線画像(3次元画像)の胸壁位置及び乳頭位置が算出され、位置合わせ部4が、胸壁位置基準又は乳頭位置基準により第1の放射線画像及び第2の放射線画像の位置合わせを行う。位置合わせが行われた後、圧迫方向に変形された第1の放射線画像が、アキシャル断面画像151R,151L、サジタル断面画像152R,152L、及びコロナル断面画像153R,153Lとして表示される。
【0100】
図18は、非圧迫状態の放射線画像(第1の放射線画像)を圧迫状態の放射線画像(MLO画像)の圧迫方向に変形させることを説明する図である。放射線画像の変形には、圧迫モデルが適用される。例えば、
図19に示すように、圧迫モデルとしてアフィン変換が用いられる。なお、圧迫モデルの圧迫度や圧迫角度は、圧迫板14の圧迫力や圧迫前後の乳房厚の変化やMLO画像を撮影した際の内外斜位方向の傾き(例えば、60度)などを用いればよい。また、ポアソン比を考慮して、圧迫方向に直交する方向に変形を加えてもよい。
【0101】
例えば、圧迫方向にアフィン変換された第1の放射線画像(3次元画像)の胸壁位置及び乳頭位置が算出され、位置合わせ部4が、胸壁位置基準又は乳頭位置基準により第1の放射線画像及び第2の放射線画像の位置合わせを行う。位置合わせが行われた後、圧迫方向に変形された第1の放射線画像が、アキシャル断面画像251R,251L、サジタル断面画像252R,252L、及びコロナル断面画像253R,253Lとして表示される。
【0102】
本実施形態によれば、略左右対称な部位を非圧迫状態で撮影した放射線画像(第1の放射線画像)と圧迫状態で撮影した放射線画像(第2の放射線画像)を関連付けて表示させることができる。
【0103】
以上、本発明にかかる実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において変更・変形することが可能である。
【0104】
例えば、位置合わせ部4は、検出部3により検出された位置に基づいて、第1の時間で取得された放射線画像と第2の時間で取得された放射線画像の位置合わせを行ってもよい。この場合、表示制御部5は、位置合わせされた第1の時間及び第2の時間で取得された放射線画像を略左右対称に配置して表示させる。
【0105】
図20は、第1の時間(2015年6月17日)で取得された放射線画像と第2の時間(2015年6月20日)で取得された放射線画像の位置合わせを説明する図である。
図20に示すように、第1の時間(2015年6月17日)で取得されたアキシャル断面画像351R,351L及びサジタル断面画像352R,352Lと第2の時間(2015年6月20日)で取得されたアキシャル断面画像451R,451L及びサジタル断面画像452R,452Lが略左右対称に対比表示される。
【0106】
なお、本発明は、上記の実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、システム又は装置のコンピュータ(CPUやMPUなど)がプログラムを読み出すことにより実行されてもよい。また、本発明は、システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能であり、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。