(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
燃料電池部、及び、電力系統から交流線への電力供給が正常に行われる正常状態になると前記交流線に前記燃料電池部の発電電力を出力する連系運転を行い、前記電力系統から前記交流線への電力供給が正常に行われない異常状態になると前記電力系統から電気的に切り離された自立電力線に前記燃料電池部の発電電力を出力する自立運転を行うように構成されている燃料電池発電装置と、
前記燃料電池発電装置を制御する制御装置と、
前記自立運転が行われているとき、前記自立電力線を介して、前記燃料電池発電装置からの電力の供給を受けることができる自立用電気端子と、を備える燃料電池発電システムであって、
前記自立用電気端子に接続できる負荷装置の名称と当該負荷装置の消費電力とを関連付けて記憶する記憶装置と、
前記負荷装置の消費電力を検出する消費電力検出手段と、
前記記憶装置に記憶された情報を出力する出力装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃料電池発電装置が前記自立運転を行っている間、
消費電力が、前記燃料電池発電装置が前記自立運転を行っているときに当該燃料電池発電装置から前記自立電力線に供給される最大電力から前記消費電力検出手段で検出される消費電力を減算して導出できる余裕電力以下である前記負荷装置の情報を前記記憶装置から読み出して前記出力装置で出力させる負荷候補表示処理を行う燃料電池発電システム。
前記記憶装置は、前記自立用電気端子に接続できる前記負荷装置の名称と、当該負荷装置の消費電力と、当該負荷装置の突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて記憶し、
前記制御装置は、前記負荷候補表示処理において、
前記消費電力が前記余裕電力以下であり且つ前記突入電流が相対的に小さい前記負荷装置の名称を優先して前記出力装置で出力させる請求項1に記載の燃料電池発電システム。
前記記憶装置は、前記自立用電気端子に接続できる前記負荷装置の名称と、当該負荷装置の消費電力と、当該負荷装置の突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて記憶し、
前記制御装置は、前記負荷候補表示処理において複数の前記負荷装置の名称を前記出力装置で出力させるとき、
前記消費電力が前記余裕電力以下であり且つ前記突入電流が相対的に大きい前記負荷装置が時間的に先に前記自立用電気端子に接続されるように促す情報を併せて前記出力装置で出力させる請求項1又は2に記載の燃料電池発電システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の燃料電池発電システムによれば、燃料電池発電装置が過負荷状態である旨の表示がなされた場合、化学反応を利用する燃料電池発電装置の特性上、アイドリング状態となって、自立用電気端子への電力供給が一時的に中断されてしまう。
即ち、一時的に燃料電池発電装置からの電力供給が停止されて、負荷装置を使用できない状態となり、使用者にとって、極めて不便な状態となる問題がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、燃料電池発電装置が過負荷状態になるのを防止できる燃料電池発電システムを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、燃料電池部、及び、電力系統から交流線への電力供給が正常に行われる正常状態になると前記交流線に前記燃料電池部の発電電力を出力する連系運転を行い、前記電力系統から前記交流線への電力供給が正常に行われない異常状態になると前記電力系統から電気的に切り離された自立電力線に前記燃料電池部の発電電力を出力する自立運転を行うように構成されている燃料電池発電装置と、
前記燃料電池発電装置を制御する制御装置と、
前記自立運転が行われているとき、前記自立電力線を介して、前記燃料電池発電装置からの電力の供給を受けることができる自立用電気端子と、を備える燃料電池発電システムであって、
前記自立用電気端子に接続できる負荷装置の名称と当該負荷装置の消費電力とを関連付けて記憶する記憶装置と、
前記負荷装置の消費電力を検出する消費電力検出手段と、
前記記憶装置に記憶された情報を出力する出力装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃料電池発電装置が前記自立運転を行っている間、
消費電力が、前記燃料電池発電装置が前記自立運転を行っているときに当該燃料電池発電装置から前記自立電力線に供給される最大電力から前記消費電力検出手段で検出される消費電力を減算して導出できる余裕電力以下である前記負荷装置の情報を前記記憶装置から読み出して前記出力装置で出力させる負荷候補表示処理を行うところにある。
【0007】
本発明によれば、自立運転時に使用する可能性のある負荷装置について、その名称と消費電力とを関連付けて前記記憶装置に記憶させておくことができる。そして、必要な時に、記憶装置に記憶させた情報を出力装置に出力することができる。
また、制御装置においては、記憶装置や出力装置の機能を有効に利用して、消費電力が前記余裕電力以下である負荷装置に絞って、該当する負荷装置の情報を出力装置に出力させることができる。
【0008】
即ち、使用者は、自立用電気端子に接続しても燃料電池発電装置が過負荷状態にならない負荷装置を、出力装置の出力結果から知ることができる。従って、自立用電気端子に接続する負荷装置として、出力装置で示されたものを選択しさえすれば、燃料電池発電装置が過負荷に陥らない状態で自立運転を維持することができる。
つまり、燃料電池発電装置が過負荷状態に陥るのを未然に防止でき、効率的に自立運転を継続させることができる。更には、燃料電池発電装置が過負荷によってシャットダウンするのを防止でき、燃料電池発電装置へのダメージをも抑制できる。
【0009】
本発明においては、前記記憶装置は、前記自立用電気端子に接続できる前記負荷装置の名称と、当該負荷装置の消費電力と、当該負荷装置の突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて記憶し、
前記制御装置は、前記負荷候補表示処理において、
前記消費電力が前記余裕電力以下であり且つ前記突入電流が相対的に小さい前記負荷装置の名称を優先して前記出力装置で出力させると好適である。
【0010】
本構成によれば、自立運転時に使用する可能性のある負荷装置について、その名称と、消費電力と、突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて前記記憶装置に記憶させておくことができる。
また、制御装置においては、記憶装置や出力装置の機能を有効に利用して、消費電力が前記余裕電力以下で、且つ、突入電流が相対的に小さい負荷装置を優先させて、その負荷装置の名称を出力装置に出力させることができる。
【0011】
即ち、使用者は、自立用電気端子に負荷装置を接続するにあたり、燃料電池発電装置がより過負荷状態になり難い負荷装置の名称を、出力装置において優先的に出力された出力結果から知ることができる。従って、自立用電気端子に接続する負荷装置として、出力装置で示されたものを選択しさえすれば、燃料電池発電装置が過負荷に陥らない状態で自立運転を維持することができる。
つまり、燃料電池発電装置が過負荷状態に陥るのを、より精度よく防止でき、効率的に自立運転を継続させることができる。更には、燃料電池発電装置の過負荷によるシャットダウンを、より発生し難くでき、燃料電池発電装置へのダメージを抑制できる。
【0012】
本発明においては、前記記憶装置は、前記自立用電気端子に接続できる前記負荷装置の名称と、当該負荷装置の消費電力と、当該負荷装置の突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて記憶し、
前記制御装置は、前記負荷候補表示処理において複数の前記負荷装置の名称を前記出力装置で出力させるとき、
前記消費電力が前記余裕電力以下であり且つ前記突入電流が相対的に大きい前記負荷装置が時間的に先に前記自立用電気端子に接続されるように促す情報を併せて前記出力装置で出力させると好適である。
【0013】
本構成によれば、自立運転時に使用する可能性のある負荷装置について、その名称と、消費電力と、突入電流が相対的に大きいか否かの情報とを関連付けて前記記憶装置に記憶させておくことができる。
また、制御装置においては、記憶装置や出力装置の機能を有効に利用して前記負荷候補表示処理を行う際に、突入電流が相対的に大きい負荷装置を時間的に先に接続されるように促すことが可能となる。
【0014】
即ち、出力装置からの出力情報を認識した使用者は、前記余裕電力が大きいうちに、突入電流が相対的に大きい負荷装置を接続することができ、燃料電池発電装置が過負荷状態に陥るのを、より精度よく防止でき、効率的に自立運転を継続させることができる。更には、燃料電池発電装置の過負荷によるシャットダウンを、より発生し難くでき、燃料電池発電装置へのダメージを抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明に係る燃料電池発電システムの一実施形態を組み込んだ電力システムの構成を示す図である。
当該電力システムは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態、及び、例えば、停電のように電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態、それぞれの状態において、対応した負荷装置へ、燃料電池発電システムからの電力供給が行えるように構成されている。
【0017】
燃料電池発電システムは、燃料電池発電装置10と、燃料電池発電装置10を制御する燃料電池制御装置20と、燃料電池発電システムに係る情報を出力したり燃料電池制御装置20への入力を行う入出力装置(出力装置に相当)30と、熱回収装置40と、を備える。
【0018】
燃料電池発電装置10と燃料電池制御装置20との説明の前に、入出力装置30と熱回収装置40とについて簡単に説明する。
入出力装置30は、タッチパネルからなる表示画面31と、スピーカ32とを備えており、表示画面31へ視覚情報を表示したり、表示された情報の中から該当する情報を使用者が選択したり、スピーカ32を使用した聴覚情報の提供も可能に構成されている。
一例としては、燃料電池制御装置20において導出された余裕電力が、所定値未満になったときに、表示画面31に『電力の余裕無し』等の警告文字を表示したり、スピーカ32から、警告音を発し、使用者への注意喚起を行うことが可能となる。
熱回収装置40は、燃料電池発電装置10の排熱を回収して利用できるように構成されている。
【0019】
燃料電池発電装置10は、燃料電池部11及び電力変換部12を有する。
燃料電池部11は、水素などの燃料ガスが供給されるアノードと酸素が供給されるカソードとを有するセルが複数個積層されたセルスタックを有して構成される。燃料電池部11は、固体高分子形のセルや固体酸化物形のセルなど、様々なタイプのセルを用いて構成することができる。また、燃料電池部11は、炭化水素やアルコールの水蒸気改質によって燃料ガスを生成する燃料ガス生成装置を併せて備えていることもある。
【0020】
燃料電池部11で発生された電力は、インバータなどの電力変換部12を介して連系電力線5と自立電力線6との何れか一方に出力される。
燃料電池部11から連系電力線5に発電電力が供給されている状態は、燃料電池発電装置10が連系運転を行っている状態であると言える。これに対して、燃料電池部11から自立電力線6に発電電力が供給されている状態は、燃料電池発電装置10が自立運転を行っている状態であると言える。
【0021】
連系電力線5は、電力系統1に接続される交流線2に対して接続され、その交流線2は自動電源切替器3に接続されている。
また、自立電力線6は、上記交流線2とは別に、自動電源切替器3に接続されている。
【0022】
自動電源切替器3は、熱回収装置40にとっての電力供給元を、交流線2を介して供給される電力、及び、自立電力線6を介して供給される電力の何れかに自動的に切り替えるように動作する。従って、連系運転時には、熱回収装置40が電力系統1及び燃料電池発電装置10に接続される状態に切り替えられ、自立運転時には、熱回収装置40が燃料電池発電装置10に接続される。
【0023】
因みに、交流線2には、一般電力負荷装置4が接続されている。
また、交流線2には、一般電力負荷装置4とは別の系に、自立用負荷装置(負荷装置に相当)9を接続できるコンセント7A、及び、コンセント7Aに接続された自立用負荷装置9の消費電力を検出する消費電力検出手段14Aが設けてある。
【0024】
コンセント7Aには、前記連系運転時に自立用負荷装置9を接続して、消費電力検出手段14Aによってその自立用負荷装置9の消費電力量を検出することができる。検出結果は、自立用負荷装置9の名称と関連付けて燃料電池制御装置20の記憶部21に記憶させることができる。
尚、記憶部21には、予め、接続候補となる複数の自立用負荷装置9の名称情報と、その名称に対応した自立用負荷装置9の突入電流が相対的に大きいか否かの情報とが用意されており、使用者は、コンセント7Aに自立用負荷装置9を接続した状態で、入出力装置30に表示される名称リストの中から、接続した自立用負荷装置9に該当する名称を選択することで、名称情報と消費電力情報と突入電力の大小情報とが関連付けられた状態で記憶部21に入力でき、当該電力システム環境における負荷装置データベースを形成することができる。
【0025】
また、自立電力線6には、燃料電池発電装置10からの電力の供給を受けることができ且つ消費電力が可変である調整用負荷装置としてのヒータ50が給電線61を介して接続されている。ヒータ50は、最大消費電力が、前記燃料電池発電装置10の定格出力(又は、自立運転時の最大出力)と同じ値に設定してあり、自立発電時の発電電力のうち自立用負荷装置9で消費しきれなかった発電電力を消費できるように構成されている。
【0026】
また、自立電力線6には、ヒータ50とは別に、複数の自立用負荷装置(負荷装置に相当)9を接続できるコンセント(自立用電気端子に相当)7Bが給電線62を介して接続されている。
尚、給電線62には、開閉器8が介在させてある。
【0027】
また、給電線62には、前記コンセント7Bに接続された自立用負荷装置9の消費電力を検出する消費電力検出手段14Bが設けてあり、この消費電力検出手段14Bで検出された自立用負荷装置9の消費電力量は、燃料電池制御装置20に入力される。
【0028】
燃料電池制御装置20は、コンセント7Bに接続できる自立用負荷装置9の名称情報と消費電力情報と突入電力の大小情報とを関連付けて記憶する記憶部(記憶装置に相当)21と、各種情報をもとにして当該電力システムの制御を行う制御部(制御装置に相当)22とを備えている。
【0029】
制御部22は、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態になると交流線2に燃料電池部11の発電電力を出力する連系運転を行い、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態になると電力系統1から電気的に切り離された自立電力線6に燃料電池部11の発電電力を出力する自立運転を行う切替処理を実施する。
【0030】
尚、制御部22は、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われる正常状態であるか、或いは、電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われない異常状態であるかを、電力監視部13の監視結果に基づいて判定する。
例えば、電力監視部13は、電力系統1と電気的に接続されている交流線2での電力の電圧を検出する。そして、制御部22は、検出された電圧値が設定下限電圧以上であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われている正常状態であると判定し、検出された電圧値が設定下限電圧未満であれば電力系統1から交流線2への電力供給が正常に行われていない異常状態であると判定する。
【0031】
また、制御部22は、燃料電池発電装置10が自立運転を行っている間、燃料電池発電装置10から自立電力線6に一定電力を供給させ、消費電力検出手段14Bで検出される消費電力と、ヒータ50の消費電力との和が、燃料電池発電装置10から自立電力線6に供給される前記一定電力と等しくなるように、ヒータ50の消費電力を調整する。
因みに、一定電力は、変更できない値として設定される電力量に限らず、例えば、燃料電池発電装置10の定格出力としたり、又は、定格出力に低減率を加味した値としたり、適宜、設定変更できる電力量であってもよい。
【0032】
また、制御部22においては、前記一定電力から消費電力検出手段14Bで検出される消費電力を減算して余裕電力の値を導出することができる。そして、導出された余裕電力(使用可能電力)の値は、入出力装置30の表示画面31に文字情報として表示される(
図3参照)。
入出力装置30は、表示画面31に、余裕電力の情報の他、燃料電池発電装置10の運転モード、発電電力、消費電力等の文字情報も表示できるように構成されている。
従って、使用者は、表示画面31の余裕電力の情報を見ることで、新たにコンセント7Bに接続できる自立用負荷装置9の消費電力の上限を知ることができる。
【0033】
また、制御部22は、燃料電池発電装置20が自立運転を行っている間、消費電力が前記余裕電力以下である自立用負荷装置9の情報を、記憶部21の前記負荷装置データベースから読み出して入出力装置30に出力させる負荷候補表示処理を行う(
図3参照)。
当該実施形態においては、負荷候補表示処理として、突入電流が相対的に小さい自立用負荷装置9の名称を優先して出力装置30に出力させる方法を例に挙げている。
因みに、突入電流が相対的に大きいか否かについては、自立用負荷装置9の名称に対応させて予め設定して前記負荷装置データベースに記憶してある。例えば、「ノートパソコン」、「ラジオ」、「LEDスタンド」、「携帯電話充電器」等は、突入電流が相対的に小さいと設定してあり、例えば、「冷蔵庫」、「液晶テレビ」、「照明機器」、「電気冷暖房機」、「電気調理機器」等は、突入電流が相対的に大きいと設定してある。
【0034】
従って、使用者は、入出力装置30に表示される案内によって、コンセント7Bに接続できる自立用負荷装置9を知ることができる。
【0035】
次に、入出力装置30を使用したデータの入出力について説明する。
まず、連系運転時に行う各自立用負荷装置9の消費電力の登録について説明する。
消費電力の登録は、表示画面31から、名称を選択すると共に、手動で数値入力することで消費電力を登録する方法、及び、名称を選択すると共に、対応した自立用負荷装置9をコンセント7Aに接続して消費電力検出手段14Aによって消費電力を検出して自動入力する登録方法等がある。
ここでは、一例として、後者の、コンセント7Aに自立用負荷装置9を接続して記憶部21に登録する際の、画面表示を、
図2に示した。
【0036】
表示画面31に表示される文字やボタンやプルダウンメニュー等の案内に従って入力することで、コンセント7Aに接続した自立用負荷装置9の消費電力の検出、及び、対応する自立用負荷装置9の名称を、記憶部21に記憶させて負荷装置データベースを構築することができる。
【0037】
また、自立運転時に実施される負荷候補表示処理時の画面表示について説明する。
連系運転から自立運転に切り替わると、
図3に示すように、コンセント7Bに接続しても燃料電池発電装置10が過負荷とならない自立用負荷装置9の名称が表示される。
この場合、表示順は、前述のように、突入電流が相対的に小さい自立用負荷装置9の名称が優先されて表示される。使用者は、その中から、コンセント7Bに接続する自立用負荷装置9を選択して、接続することで、燃料電池発電装置10が過負荷になるのを防止した状態で電力消費することができる。その後も、余裕電力の範囲内で、画面表示の自立用負荷装置9をコンセント7Bに接続することができる(
図3参照)。
【0038】
当該実施形態の燃料電池発電システムによれば、記憶部21に負荷装置データベースを簡単に構築できると共に、その情報を利用して適切な画面表示を行うことができ、使用者は、自立運転時に、コンセント7Bに接続しても燃料電池発電装置10が過負荷状態にならない自立用負荷装置9を、入出力装置30の出力結果から知ることができる。
従って、コンセント7Bに接続する自立用負荷装置9として、入出力装置30で示されたものを選択しさえすれば、燃料電池発電装置10が過負荷に陥らない状態で自立運転を維持することができる。
そして、燃料電池発電装置10が過負荷状態に陥るのを未然に防止できるようになり、効率的に自立運転を継続させることができる。更には、燃料電池発電装置10が過負荷によってシャットダウンするのを防止でき、燃料電池発電装置10へのダメージをも抑制できる。
【0039】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0040】
〈1〉 上記実施形態では、燃料電池発電システムの構成について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、消費電力検出手段14Aは、先の実施形態で説明したようにコンセント7Aに繋がる専用線に備えたものに替えて、
図4に示すように、交流線2の上流側に備えた電流センサ等による受電電力検出手段で構成してもよい。この場合、一般電力負荷装置4も接続された状態であるから、接続した自立用負荷装置9を、所定の時間内に電源オン・オフ操作を実施し、その際の消費電力の増加分を自立用負荷装置9の消費電力とすることができる。尚、接続した自立用負荷装置9の電源オン・オフ操作は、複数回繰り返して行うことで、消費電力の増加状況が顕著に表れ、より精度よく消費電力を検出することができる。
【0041】
〈2〉 出力装置は、先の実施形態で説明した入出力装置30に限るものではなく、例えば、スピーカ32を備えていないものであってもよい。
また、表示画面31は、先の実施形態で説明したタッチパネル等の入力機能も備えたものに限らず、入力機能は、別途入力装置を備えた構成であってもよい。
また、出力装置への表示情報に関しては、先の実施形態で説明した文字情報に限るものではなく、記号や画像情報であってもよい。
【0042】
〈3〉 制御装置22は、先の実施形態で説明した燃料電池制御装置20の一部として構成された制御部に限るものではなく、記憶装置21と別体に構成されたものであってもよい。また、記憶装置21に関しても同様に、制御装置22と別体に構成されたものであってもよい。
また、制御装置22と、出力装置30とを一体に構成するものであってもよい。
【0043】
〈4〉 制御装置22による前記負荷候補表示処理においては、先の実施形態で説明した表示例に限るものではなく、例えば、
前記制御装置は、前記負荷候補表示処理において、複数の負荷装置9の名称を出力装置30で出力させるとき、消費電力が前記余裕電力以下であり且つ前記突入電流が相対的に大きい負荷装置9が時間的に先に自立用電気端子7Bに接続されるように促す情報(例えば、
図5中の「先に接続した方がよい電気機器」という表示情報)を併せて出力装置30で出力させるものであってもよい。
表示例としては、
図5に示すとおりである。
【0044】
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。