(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記バスケットユニットは、前記カラーが前記第1の方向へ回転するときには約45°未満だけ回転し、前記バスケットユニットは、前記カラーが前記第2の方向へ回転するときには少なくとも約180°だけ回転する、請求項1記載の機械。
前記第1のチャンバは、抽出されたコーヒー飲料用のカートリッジを収容するように構成されており、前記第2のチャンバは、エスプレッソ飲料用のカートリッジを収容するように構成されている、請求項1記載の機械。
前記第1のカートリッジは、抽出されたコーヒー飲料のカートリッジタイプを含み、前記第1のカートリッジから前記飲料を排出することは、抽出されたコーヒー飲料を排出することを含む、請求項10記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】主ハウジングを有する飲料製造機械の1つの実施の形態を示している。
【
図2】開放位置における蓋と、主ハウジングに収容されたカートリッジとを備えた、
図1の飲料製造機械の上側部分の透視図を示している。
【
図3】飲料製造アセンブリおよびフレームを示すために幾つかの特徴が省略された、
図2に示された飲料製造機械の上側部分の一部の透視図を示している。
【
図4】飲料製造アセンブリの1つの実施の形態を概略的に示している。
【
図4A】飲料製造アセンブリの1つの実施の形態を概略的に示している。
【
図4B】飲料製造アセンブリの1つの実施の形態を概略的に示している。
【
図4C】フレームが省略され、カートリッジが除去された、
図3の飲料製造アセンブリの透視図を示しており、飲料製造アセンブリは、マルチチャンバ型バスケットユニットと、ラチェットアセンブリと、カラーとを有する。
【
図5】
図4Cのバスケットユニットの上側前方透視図を示している。
【
図5A】
図4Cのバスケットユニットの下側後方透視図を示している。
【
図5D】線5D−5Dに沿って見た
図4Cのアセンブリの断面図を示している。
【
図6】ラチェット部材、ラチェットフォロワおよび付勢部材を有する
図4Cのラチェットアセンブリの透視図を示している。
【
図6A】
図6のラチェット部材の前方透視図を示している。
【
図6B】
図6のラチェット部材の後方透視図を示している。
【
図6C】
図6のラチェット部材の正面図を示している。
【
図6D】
図6のラチェットフォロワの透視図を示している。
【
図8】第1のタイプの飲料を製造するための第1のタイプのカートリッジを収容する位置における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図8A】
図8の飲料製造アセンブリの側面図を示している。
【
図9】回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図9A】
図9の飲料製造アセンブリの側面図を示している。
【
図10】回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図11】回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図12】回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図13】第2のタイプの飲料を製造するための第2のタイプのカートリッジを収容する位置における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図14】第2のタイプの飲料を排出するための状態における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図15】別の回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図16】別の回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図17】別の回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図18】別の回転動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図19】第1のタイプの飲料を排出するための状態における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図20】リセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図21】リセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図22】リセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図23】リセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図24】別のリセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図25】別のリセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図26】別のリセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図27】別のリセット動作の1つの段階における
図4Cの飲料製造アセンブリの透視図を示している。
【
図28】択一的な排出アセンブリの透視図を示している。
【
図28A】択一的な排出アセンブリの透視図を示している。
【
図29】択一的なラチェットアセンブリおよびそのラチェット部材の1つの図を示している。
【
図29A】択一的なラチェットアセンブリおよびそのラチェット部材の1つの図を示している。
【
図29B】択一的なラチェットアセンブリおよびそのラチェット部材の1つの図を示している。
【
図29C】択一的なラチェットアセンブリおよびそのラチェット部材の1つの図を示している。
【
図29D】択一的なラチェットアセンブリおよびそのラチェット部材の1つの図を示している。
【
図30】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の部分的な透視図を示している。
【
図30A】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の部分的な透視図を示している。
【
図30B】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の部分的な透視図を示している。
【
図30C】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の部分的な透視図を示している。
【
図31】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の1つの図を示している。
【
図31A】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の1つの図を示している。
【
図31B】飲料製造アセンブリの別の実施の形態の1つの図を示している。
【
図32】廃棄ビンユニットの1つの実施の形態の透視図を示している。
【
図32A】廃棄ビンユニットの1つの実施の形態の透視図を示している。
【0007】
実施の形態の詳細な説明
1つまたは複数の所望の改良を達成するために採用され得る様々な実施例を例示するために、マルチチャンバ型バスケットユニットを有する様々な飲料準備機械が以下に説明される。これらの実施例は、例示的でしかなく、提示された一般的開示および開示の様々な態様および特徴を限定することを意図したものではない。本明細書に記載された一般的な原理は、開示の思想および範囲から逸脱することなく、以下に詳細に説明されるもの以外の実施の形態および用途に適用されてもよい。事実上、これらの実施の形態は、示された特定の実施の形態に限定されることを意図したものではなく、本明細書に開示または示唆された原理および特徴と一致する最も広い範囲に従う。さらに、発明のある態様、利点および特徴が本明細書において説明されている。いずれかまたは全てのこのような態様、利点および特徴がいずれかの特定の実施の形態に従って達成されることは必要ではない。幾つかの実施の形態は、本明細書に記載された利点を達成しないことがあるが、その代わりに異なる利点を達成することがある。1つの実施例におけるあらゆる構造、特徴またはステップは、あらゆる他の実施例のあらゆる構造、特徴またはステップの代わりにまたはそれに加えて使用されることが考えられる。本明細書に開示された特徴、構造またはステップは、必須でないまたは不可欠でない。
【0008】
あるシングルサーブ飲料機械は、1つのタイプのカートリッジのみを収容することができる。例えば、幾つかのこのような機械は、ある構成(例えば、直径、高さ、形状など)を有するカートリッジのみを使用することができる。これは、問題となるおそれがある。なぜならば、カートリッジ構成の違いは有益である可能性があるからである。事実上、幾つかの例では、1つのカートリッジ構成は、幾つかの飲料を準備するのに適していてもよく、別のカートリッジ構成は、他の飲料を準備するのに適していてもよい。例えば、様々なカートリッジ構成を使用して抽出ドリンクを準備することは有益である可能性があり、これは、様々な抽出条件(例えば、様々な温度および/または圧力)のために有効である。例えば、抽出されたコーヒードリンクおよびエスプレッソコーヒードリンクは、様々なカートリッジ構成(例えば、抽出コーヒーカートリッジの直径よりも小さな直径を有する、抽出コーヒーカートリッジよりも大きな高さを有するおよび/または抽出コーヒーカートリッジよりも高圧に耐えるように適応させられているエスプレッソカートリッジ)を使用して製造することができる。
【0009】
したがって、本開示の幾つかの態様において記載の飲料準備機械は、複数のカートリッジ構成を収容するように構成されたバスケットユニットを有する。例えば、幾つかの実施の形態は、バスケットユニットの第1のチャンバに第1のカートリッジ構成を、バスケットユニットの第2のチャンバに第2の構成を収容するように構成されている。幾つかの態様では、第1のチャンバは、第1のカートリッジの形状に実質的に対応する形状を有し、第2のチャンバは、第2のカートリッジの形状に実質的に対応する形状を有する。幾つかの実施の形態では、第1のカートリッジ構成は、抽出されたコーヒー飲料を準備するためのものであり、第2のカートリッジ構成は、エスプレッソコーヒー飲料を準備するためのものである。幾つかの実施態様では、第1のカートリッジ構成は、第1の圧力において飲料を準備するためのものであり、第2のカートリッジ構成は、(例えば第1の圧力よりも高い)第2の圧力において飲料を準備するためのものである。
【0010】
様々な実施の形態において、第1および第2のチャンバは選択的にアクセス可能である。これは、適切なチャンバへのカートリッジの装填を容易にすることができる(例えば、第1のカートリッジ構成を第1のチャンバへ、第2のカートリッジ構成を第2のチャンバへ装填する)。複数の実施の形態において、第1および第2のチャンバが選択的にユーザへ提供されるおよび/またはユーザによってアクセスすることができるように、バスケットユニットを移動させることができる。例えば、第1または第2のチャンバが選択的にほぼ上方へ向けられるおよび/または飲料準備機械の上側部分の近くへ向けられるようにバスケットユニットを飲料機械のフレームに対して回転させることができ、これは、第1または第2のチャンバへのカートリッジの装填を容易にすることができる。幾つかの実施の形態では、バスケットユニットの回転は、可動な(例えば回転可能な)カラーによって駆動され、このカラー自体は、モータおよび/または歯車列によって駆動することができる。
【0011】
幾つかの実施の形態によれば、カートリッジから飲料を準備する機械は、フレームと、バスケットユニットと、回転可能なカラーとを有する。バスケットユニットは、フレームにおいて回転することができる。バスケットユニットは、第1の一回分のカートリッジ構成を収容することができる第1のチャンバと、第2のカートリッジ構成を収容することができる第2のチャンバとを有することができる。第2のカートリッジ構成は、第1のカートリッジ構成と同じであるか、または第1のカートリッジ構成とは異なることができる。幾つかの態様では、チャンバのうちの一方が装填位置にあるとき、チャンバの他方は非装填(例えば、反転された)位置にある。ラチェットアセンブリは、ラチェット部材と、ラチェットフォロワと、付勢部材(例えばばね)とを有することができる。ラチェット部材をバスケットユニットと係合させる(例えば、バスケットユニットに対して当接させる)ことができる。ラチェット部材は、アームと、ボスとを有することができる。ラチェットフォロワは、ピボット運動可能にフレームに接続することができ、斜面を有することができる。付勢部材は、ラチェットフォロワの斜面をラチェット部材のボスに対して付勢することができる。回転可能なカラーは突出部を有することができる。幾つかの実施態様では、カラーの回転中、突出部はラチェット部材のアームと係合し、このアームがラチェット部材のボスをラチェットフォロワの斜面に沿って摺動させるおよび/またはバスケットユニットを回転させる。これは、結果的に、装填位置におけるチャンバを非装填(例えば反転された)位置へ移動させ、非装填位置におけるチャンバを装填位置へ移動させることができる。
【0012】
機械の幾つかの態様は、以下のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを含む。第1のチャンバは、第2のチャンバの体積よりも大きな体積を有することができる。バスケットユニットおよびカラーは、実質的に垂直な軸線を中心に回転するように適応させることができる。第1のチャンバは、抽出されたコーヒー飲料のためのカートリッジを収容することができ、第2のチャンバは、エスプレッソ飲料のためのカートリッジを収容することができる。
【0013】
幾つかの実施態様において、カートリッジから飲料を準備する機械は、バスケットユニットと、バスケットユニットに接続されたラチェットアセンブリと、カラーとを有する。バスケットユニットは、第1の一回分のカートリッジ構成を収容する第1のチャンバと、第2のカートリッジ構成を収容する第2のチャンバとを有することができる。バスケットユニットは、軸線RA
bを中心に第1のチャンバ装填位置と第2のチャンバ装填位置との間を回転することができる。幾つかの実施の形態では、第1のチャンバ装填位置において、第1のチャンバは、第1のカートリッジを装填することを容易にするように位置決めされており、第2のチャンバは反転されている。幾つかの実施の形態では、第2のチャンバ装填位置において、第2のチャンバは、第2のカートリッジを装填することを容易にするように位置決めされており、第1のチャンバは反転されている。カラーは、軸線RA
cを中心に回転することができる。幾つかの態様では、カラーの回転がカラーをラチェットアセンブリと係合させ、これにより、バスケットユニットを第1のチャンバ装填位置と第2のチャンバ装填位置との間で回転させる。
【0014】
機械の幾つかの態様は、以下のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを含む。軸線RA
bとRA
cとは、実質的に垂直であることができる。軸線RA
cは実質的に鉛直であることができ、軸線RA
bは、実質的に水平であることができ、機械の第1および第2の側壁を通過している。第1のチャンバ装填位置は、第1のチャンバがほぼ上方へ向けられるようになっていることができ、第2のチャンバ装填位置は、第2のチャンバがほぼ上方へ向けられるようになっていることができる。カラーは突出部を有することができる。ラチェットアセンブリはアームを有することができる。突出部はアームに係合することができる。カラーはウィングを有することができる。ラチェットアセンブリはリブを有することができる。ウィングはリブに係合することができる。幾つかの実施態様では、機械の通常作動(例えば1つまたは複数のカートリッジから1つまたは複数の一回分の飲料を準備する)の間、カラーは、時計回りおよび反時計回りに回転可能である。バスケットユニットは、第1のチャンバと流体接続した第1の出口と、第2のチャンバと流体接続した第2の出口とを有することができる。幾つかの実施の形態は、第1および第2の出口のうちの一方と係合するようにかつ係合しなくなるように移動(例えば回転)することができる排出アセンブリを有することができる。幾つかの実施態様では、排出アセンブリと、第1および第2のチャンバのうちの一方とは、排出アセンブリと、第1および第2の出口のうちの一方との係合中、流体接続している。機械の幾つかの態様では、第1のチャンバは、抽出されたコーヒー飲料用のカートリッジを収容することができ、第2のチャンバは、エスプレッソ飲料用のカートリッジを収容することができる。幾つかの実施態様は、カートリッジのうちの1つまたは複数を有する。
【0015】
幾つかの実施の形態では、カートリッジから飲料を準備する機械は、フレームと、バスケットユニットと、ラチェットアセンブリと、回転可能なカラーとを有する。バスケットユニットは、フレームにおいて回転可能であることができる。バスケットユニットは、第1の一回分のカートリッジ構成を収容する第1のチャンバと、第2の一回分のカートリッジ構成を収容する第2のチャンバとを有することができる。バスケットユニットは、第1の位置(例えば、第1のチャンバが上方へ向けられた位置)と、第2の位置(例えば、第2のチャンバが上方へ向けられた位置)との間を回転することができる。幾つかの実施の形態では、ラチェットアセンブリは、(例えば、直接的または間接的に)バスケットユニットと接続されている。回転可能なカラーは、ラチェットアセンブリに係合することができる。様々な実施の形態において、第1の方向でのカラーの回転は、カラーをラチェットアセンブリの第1の面に係合させる。第1の面は、バスケットユニットを第1の位置から第2の位置へ回転させることなくカラーが第1の面に沿って摺動するように適応(例えば、成形および/または傾斜)させることができる。幾つかの実施の形態において、第2の方向でのカラーの回転は、カラーをラチェットアセンブリの第2の面に係合させる。カラーとの係合がラチェットアセンブリを回転させ、この回転が、バスケットユニットを第1の位置から第2の位置へ回転させることができるように、第2の面を適応させることができる。
【0016】
機械の幾つかの実施の形態は、以下のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを含む。バスケットユニットは、カラーが第1の方向に回転する時に約45°未満だけ回転することができる。バスケットユニットは、カラーが第2の方向に回転する時に少なくとも約180°回転することができる。カラーは突出部を有することができる。ラチェットアセンブリはアームを有することができる。カラーの回転中、突出部はアームに係合することができる。第1のチャンバは、抽出されたコーヒー飲料用のカートリッジを収容することができ、第2のチャンバは、エスプレッソ飲料用のカートリッジを収容することができる。幾つかの態様において、バスケットユニットおよびカラーは、実質的に垂直な軸線を中心に回転するように適応させられている。
【0017】
幾つかの実施態様によれば、飲料の個々の分量を準備する用法は、バスケットユニットを第1の構成(例えば、バスケットユニットの第1のチャンバが装填位置に配置される構成)に回転させることを含む。この方法は、カートリッジを第1のチャンバに収容することを含む。この方法の幾つかの態様は、飲料の個々の分量を準備するために第1のチャンバにおけるカートリッジに液体を導入することを含む。この方法は、飲料の個々の分量を容器へ排出することを含むことができる。方法の幾つかの実施の形態は、バスケットユニットを、バスケットユニットの第2のチャンバが装填位置に配置される第2の構成に回転させることを含む。
【0018】
方法の幾つかの実施の形態は、以下のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを含む。幾つかの態様は、第2の構成へのバスケットユニットの回転中にカートリッジを排出することを含む。例えば、カートリッジを廃棄ビン内へ排出することができる。方法は、第1のチャンバの内面および第1のチャンバのシール面のうちの少なくとも一方をすすぐことを含むことができる。方法は、第1のチャンバ内の残留飲料流体を廃棄ビン内へ廃棄することを含むことができる。幾つかの実施の形態では、方法は、突き固めアセンブリによって第1のチャンバにおけるカートリッジを圧縮することを含む。方法の幾つかの実施態様は、カラーを第1の方向へ回転させることを含む。幾つかの実施の形態は、カラーを、バスケットユニットに接続されたラチェットアセンブリの第1の面と係合させることを含み、その結果、バスケットユニットを第1の構成と第2の構成との間で回転させることができる。幾つかの実施の形態は、カラーを第2の方向へ回転させることを含む。幾つかの実施の形態は、カラーをラチェットアセンブリの第2の面に沿って摺動させることを含み、これにより、バスケットユニットを第1の構成と第2の構成との間で回転させない。方法の幾つかの実施態様では、カラーは、バスケットユニットの回転軸線に対して実質的に垂直な回転軸線を中心に回転する。
【0019】
幾つかの実施の形態では、カートリッジから飲料を準備する機械は、バスケットユニットと、回転機構とを有する。バスケットユニットは、第1の一回分のカートリッジ構成を収容する第1のチャンバと、第2のカートリッジ構成を収容する第2のチャンバとを有することができる。バスケットユニットは、機械内で第1の構成と第2の構成との間を回転することができる。幾つかの態様では、第1の構成において、第1のチャンバは上方へ向けられており、第2のチャンバは下方へ向けられている。幾つかの態様では、第2の構成において、第2のチャンバは上方へ向けられており、第1のチャンバは下方へ向けられている。回転機構をバスケットユニットに接続することができる。回転機構は、バスケットユニットを第1の構成から第2の構成へ回転させるように適応させることができる。
【0020】
幾つかの実施の形態によれば、機械は、以下のうちのいずれか1つまたはいずれかの組み合わせを含むことができる。幾つかの実施の形態は、回転機構に接続されたモータを含む。幾つかの実施の形態では、第1のチャンバへ第1の一回分のカートリッジを挿入した後、回転機構が、バスケットユニットを時計回りに少なくとも約5度、反時計回りに少なくとも約5度だけ回転させる。これは、第1の一回分のカートリッジの内容物の定着を促進することができる。幾つかの態様は、バスケットユニットが第1の構成にあるかまたは第2の構成にあるかを判定するセンサを有する。幾つかの実施の形態は、作動を開始させる命令など、ユーザからの入力を受け取ることができる制御装置を有する。
【0021】
I.概要
図1は、カップ101またはその他の容器へ飲料を排出するように構成された飲料準備機械の1つの実施の形態の透視図を示している。飲料準備機械100は、主ハウジング105、液体リザーバおよび泡立てユニットのうちの1つまたは複数を有することができる。幾つかの実施の形態では、飲料準備機械100の構成部品のうちの1つまたは複数は、トレー120上におよび/または部分的にトレー120内に収容されている。
【0022】
液体リザーバを、ハウジング105の内部または外部に配置することができる。液体リザーバ内に貯蔵された液体(例えば、水)を、飲料が準備される主ハウジング105内のチャンバへ提供するために、液体リザーバは、(チューブまたは管を介して)主ハウジング105と流体接続していることができる。様々な実施の形態では、液体は、チャンバに進入する前に予熱される。例えば、液体は、別個の貯蔵リザーバ内で、または液体がチャンバへ移動するときに流体供給ライン内で加熱されてもよい。液体リザーバからチャンバへ提供される液体(例えば、水)の量は、飲料レシピによって決定されてもよい。液体リザーバは、要求された飲料を準備するために十分な液体が液体リザーバに存在するかどうかを判定するように構成された水位センサを有してもよい。泡立てユニットは、飲料を気泡とともに排出させることができる(例えば、泡立った牛乳)。抽出された飲料をカップ101内へ排出した後、泡立った液体(例えば、泡立った牛乳)を飲料に注ぐことができる。泡立てユニットは、泡立てのオンとオフを切り換えるための制御入力部を有してもよい。
【0023】
図2および
図3に示したように、主ハウジング105は、複数チャンバ型バスケットユニット500を有する飲料製造アセンブリ400を支持するフレーム125を有することができる。図示したように、主ハウジング105の上側部分は、バスケットユニット500内への一回分の飲料カートリッジ200(例えば、多孔性の上側および/または下側面を備える一回分のカートリッジ)の装填を容易にするために開口135を備えた上部130を有することができる。開口135は、蓋アセンブリ140によって選択的に開閉することができる。一回分の飲料カートリッジおよび蓋アセンブリ140に関する付加的な詳細は、2013年3月11日に出願された米国特許出願第61/786072号明細書、および2014年2月26日に出願された米国特許出願第14/191225号明細書に開示されており、各出願の全体は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0024】
幾つかの実施の形態では、一回分の飲料カートリッジは、飲料原材料を保持するカートリッジ本体を有する。カートリッジ本体は、プラスチック、金属、木材、生分解性ポリマ等を含むがこれらに限定されないあらゆる適切な材料を含んでよい。カートリッジ本体は、再利用可能、リサイクル可能、生分解性、堆肥化可能、商業用に堆肥化可能等であってもよい。飲料原材料は、例えば、コーヒー粉砕物、茶葉、粉ミルク、牛乳、ジュース、茶、コーヒー、グリーンコーヒー、グリーンコーヒー抽出物、コーヒー抽出物、調味料、その他の飲料材料等を含んでよい。
【0025】
様々な実施の形態では、主ハウジング105は、入出力ユニット150を有する。例えば、入出力ユニット150は、主ハウジング105に電力が供給されているかどうか、主ハウジング105が作動しているかどうか、主ハウジング105がメンテナンスを必要としているかどうかなどのステータス情報を示すためのインジケータ(例えば、光、ディスプレイ、ダイヤルまたはその他)を有することができる。入出力ユニット150は、飲料製造プロセスを開始する命令などの指示を主ハウジング105に提供するためのユーザインターフェース部材(例えば、ボタンまたはスイッチ)を有することができる。入出力ユニット150は、マイクロプロセッサなどのメモリおよび/または制御装置に接続することができる。
【0026】
幾つかの態様では、入出力ユニット150はリーダを有する。リーダは、カートリッジまたは関連するパッケージにおけるコード(例えば、光学式コード、一次元バーコード、二次元バーコードなど)および/またはタグ(例えば、高周波認識(RFID)タグまたは近距離無線通信(NFC)タグ)を読み取るように構成することができる。これにより、機械100は製造される飲料のタイプを認識することができる。例えば、エスプレッソコーヒー成分(例えば、粉砕物)を封入したカートリッジを読み取ることは、エスプレッソ飲料が製造されるということを機械100に認識させることができる。複数の実施態様では、飲料製造アセンブリ400は、以下でより詳細に説明するように、製造される飲料のタイプに基づいて調節される。リーダおよび関連する機能に関する付加的な詳細は、“SINGLE-SERVE BEVERAGE PRODUCTION MACHINE”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205198号明細書に開示されており、その内容は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0027】
幾つかの実施態様では、カートリッジ200がバスケットユニット500に装填され、蓋アセンブリ140が閉鎖されると、飲料準備プロセスが開始することができる。飲料準備プロセスの幾つかの実施の形態では、蓋アセンブリ140における放出ヘッドなどによって、飲料を製造するためにカートリッジ200に液体(例えば、高温のお湯)が注入される。飲料は、カートリッジ200から出て、排出アセンブリ300などを介して、主ハウジング105の複数の部分を通ってカップ101へ移送することができる。
【0028】
図4は、飲料製造アセンブリ400の幾つかの実施の形態を概略的に示している。図示したように、飲料製造アセンブリ400はバスケットユニット500を有することができる。バスケットユニット500は、第1のチャンバに第1のタイプおよび第2のチャンバに第2のタイプなど、少なくとも2つの異なるタイプのカートリッジを収容するように構成することができる。バスケットユニット500は、モータに接続された回転機構などによって回転させることができる。複数の実施の形態において、バスケットユニット500の回転は、バスケットユニット500へのカートリッジの装填および/またはバスケットユニット500からのカートリッジの排出を容易にする。幾つかの実施態様では、バスケットユニット500の回転は、モータを作動させる(例えば、作動および作動停止させる)ように構成することができる制御装置によって制御される。制御装置は、バスケットユニット500、回転機構またはその他の構成部品の位置を示すサインを検出するように適応されたセンサなどの、1つまたは複数のセンサからの信号を受信することができる。
【0029】
飲料製造アセンブリ400の別の概略的な実施の形態が
図4Aおよび
図4Bに示されている。1つのモードにおいて、バスケットユニット500は、第1のカートリッジタイプを第1のチャンバに収容するように位置決めすることができる。バスケットユニット500は、モータに接続された回転機構によって移動(例えば、回転)させることができる。これは、バスケットユニット500を別のモードへ変化させることができ、例えば、バスケットユニット500は第2のカートリッジタイプを第2のチャンバへ収容するように位置決めされるおよび/または第1のカートリッジタイプを第1のチャンバから排出するように位置決めされる。幾つかの実施態様では、バスケットユニット500は、第1のカートリッジタイプを第1のチャンバへ収容する位置および/または第2のカートリッジタイプを第2のチャンバから排出する位置へバスケットユニット500を戻すなどのために、さらに移動(例えば、回転)させることができる。バスケットユニット500の回転は、1つまたは複数のセンサから信号を受信することができる制御装置によって制御することができる。幾つかの実施の形態では、信号は、バスケットユニット500の回転位置(例えば、第1のチャンバがカートリッジを収容するように位置決めされているか、または第2のチャンバがカートリッジを収容するように位置決めされているか)を示す。幾つかの実施の形態では、制御装置は、ユーザが製造したい飲料のタイプおよび/またはユーザがバスケットユニットに位置決めしたいカートリッジのタイプ(例えば、第1のタイプまたは第2のタイプ)などの入力をユーザから受け取るように構成されている。
【0030】
飲料製造アセンブリ400の1つの実施の形態が
図4Cに示されている。上述のように、飲料製造アセンブリ400はマルチチャンバ型バスケットユニット500を有することができる。飲料製造アセンブリ400は、ラチェットアセンブリ600および/またはカラー700を有することもできる。以下でさらに詳細に説明するように、ラチェットアセンブリ600とカラー700との係合は、バスケットユニット500の移動(例えば、回転)を容易にすることができる。これにより、バスケットユニット500は、カートリッジを装填するなどのために、バスケットの所望のチャンバへのアクセスを提供するように選択的に位置決めさせられることができる。
【0031】
II.マルチチャンバ型バスケットユニット
図5〜
図5Dは、マルチチャンバ型バスケットユニット500の1つの実施の形態を示している。幾つかの実施の形態では、バスケットユニット500は、第1のカートリッジ収容チャンバ502および第2のカートリッジ収容チャンバ504を備える本体部分506を有する。図示したように、第1のチャンバ502はバスケットユニット500の第1の側に配置することができ、第2のチャンバ504はバスケットユニット500の第2の側に配置されている。例えば、第1のチャンバ502および第2のチャンバ504は、バスケットユニット500のほぼ反対側に位置決めすることができる。バスケットユニット500の幾つかの実施の形態は、第3、第4、第5、第6またはそれ以外のチャンバなどの付加的なチャンバを有する。
【0032】
幾つかの実施態様では、バスケットユニット500は、本体部分506を有する。例示された本体部分506はほぼ円筒状であるが、多くのその他の形状も考えられる。図示したように、第1のチャンバ502はほぼ円筒形状の第1の端部に位置決めすることができ、第2のチャンバ504はほぼ円筒形状の第2の端部に位置決めすることができる。幾つかの実施の形態では、第1および/または第2のチャンバ502,504は、本体部分506内へ突出している(例えば、本体部分506内へ凹まされている)。
【0033】
幾つかの態様では、第1および第2のチャンバ502,504は、異なるタイプのカートリッジを収容するように構成されている。例えば、第1のチャンバ502は第1のサイズおよび/または形状を備える第1のタイプのカートリッジを収容するように構成することができ、第2のチャンバ504は第2のサイズおよび/または形状を備える第2のタイプのカートリッジを収容するように構成することができる。幾つかの実施の形態では、第1のチャンバ502は、第1のカートリッジタイプにおける飲料成分または原料から第1のタイプの飲料を製造するように適応されており、第2のチャンバ504は、第2のカートリッジタイプにおける飲料成分または原料から第2のタイプの飲料を製造するように適応されている。例えば、第1のチャンバ502は、抽出されたコーヒー飲料の製造のための飲料成分または原料を内蔵する第1のタイプのカートリッジを収容することができ、第2のチャンバ504は、エスプレッソコーヒー飲料(例えば、ラテ、マキアート、カプチーノ、エスプレッソショットなど)の製造のための飲料成分または原料を内蔵する第2のタイプのカートリッジを収容することができる。幾つかの態様では、第1のタイプのカートリッジは、エスプレッソコーヒー飲料の製造のためのものであり、第2のタイプのカートリッジは、抽出されたコーヒー飲料の製造のためのものであることができる。複数の実施態様において、チャンバ502,504のうちの少なくとも一方は、抽出されたコーヒーまたはエスプレッソコーヒー飲料などのコーヒー飲料を製造するためのものである。幾つかの実施の形態では、カートリッジのうちの少なくとも一方は、茶、ココア、果物または野菜ベースのドリンク(例えば、ジュース、サイダーまたは同類のもの)、またはその他のものなどの非コーヒー飲料を製造するためのものである。
【0034】
チャンバ502,504のうちの少なくとも一方が抽出されたコーヒーを準備するためのものである実施の形態において、そのチャンバは、コーヒー粉砕物の抽出を容易にするように構成されたろ過エレメント、ストレーナ、大きな出口開口などの構造的特徴を有してもよい。チャンバ502,504のうちの少なくとも一方がエスプレッソコーヒーを準備するためのものである実施の形態において、そのチャンバは、抽出されたコーヒーのチャンバよりもサイズ(例えば、直径、体積またはその他)が小さくてもよい。幾つかの実施態様において、エスプレッソコーヒー飲料を製造するためのチャンバは、抽出されたコーヒー飲料よりも高圧でエスプレッソ飲料を準備するように構成された構造的特徴を有してもよい(例えば、エスプレッソコーヒーチャンバは極めて小さな出口開口を有してもよいまたはカートリッジにおいて粉砕物を圧縮する突き固め装置を収容するように構成されていてもよい)。幾つかの実施の形態において、エスプレッソコーヒー飲料を準備するためのチャンバは、少なくとも約130.5psi(約9bar)の圧力に耐えるように構成されており、抽出されたコーヒー飲料を準備するためのチャンバは、130.5psi未満の圧力(例えば約5psiの圧力)に耐えるように構成されている。幾つかの実施の形態において、抽出されたコーヒー飲料を準備するためのチャンバは、少なくとも約3psiおよび/または約4psi以下の圧力に耐えるように構成されている。幾つかの実施態様において、エスプレッソコーヒー飲料を準備するためのチャンバは、少なくとも約195psiに耐えるように構成されているおよび/または抽出されたコーヒー飲料を準備するためのチャンバは、少なくとも約4.5psiに耐えるように構成されている。
【0035】
それぞれのこのようなチャンバに収容されるカートリッジは、異なるタイプの飲料の準備を容易にするための異なる構造的特徴を有してもよい。例えば、エスプレッソまたはその他の高圧タイプの飲料を準備するときに使用するカートリッジは、抽出されたコーヒー飲料ではなくエスプレッソ飲料を準備するために、抽出されたコーヒーまたはその他の低圧タイプの飲料を準備するために使用されるカートリッジよりも、その内容物に加えられるより高い圧力に耐えるように構成されてもよい。すなわち、エスプレッソ用または“高圧”カートリッジは、(カートリッジにおいて粉砕物を圧縮する突き固め装置を収容するための)伸長可能な蓋を有するか、より小さな出口開口を有するか、またはサイズがより小さくてもよいのに対し、抽出されたコーヒー用または“低圧”カートリッジは、大きなまたはより多くの出口開口を有するか、変形不能または伸長不能な蓋を有するか、またはサイズがより大きくてもよい。
【0036】
バスケットユニット500の様々な実施の形態は、1つまたは複数のブレーシングエレメントを有することができる。例えば、バスケットユニット500の幾つかの実施の形態は、1つまたは複数の半径方向外方へ延びる環状のフランジ508を有することができる。幾つかの態様は、第1および第2のチャンバ502,504の一部を包囲する肩部または壁部などの1つまたは複数のカートリッジ支持部材510,512を有する。例えば、図示された実施の形態および構成は、第1のチャンバ502の一部の境界を定める、ほぼ上方へ延びる第1の壁部と、第2のチャンバ504の一部の境界を定める、ほぼ下方へ延びる第2の壁部とを有する。カートリッジ支持部材は、カートリッジ(図示せず)の周縁部における外方へ延びるリップまたはフランジに係合することなどによって、チャンバに収容されたカートリッジを支持するように構成することができる。
【0037】
幾つかの実施態様では、カートリッジ支持部材510,512のうちの1つまたは複数は、プラスチック、ゴムまたは別のエラストマ材料から形成されたガスケットなどのシーリング部材514を有する。図示したように、シーリング部材514は、それぞれのカートリッジ支持部材510,512の1つの端部に配置することができる。幾つかの態様では、シーリング部材はほぼ鉛直方向に延びている。幾つかの実施の形態では、シーリング部材514の一部は、それぞれのカートリッジ支持部材510,512における凹所510a,512aに収容されている。
【0038】
シーリング部材514は、それぞれのカートリッジ支持部材510,512とカートリッジとの間のシール(例えば、実質的に液密のシールおよび/または実質的に気密のシール)を容易にするように構成することができる。例えば、幾つかの実施態様では、飲料製造プロセス中、カートリッジの周縁部フランジと、カートリッジ支持部材510,512のうちの一方とは互いに押し付けられ、これにより、シーリング部材514を弾性変形させ、カートリッジとカートリッジ支持部材との間に閉鎖を提供する。幾つかの実施の形態では、(例えば、蓋アセンブリにおける)突き固め機構は、カートリッジをカートリッジ支持部材510,512のうちの一方(例えば、ほぼ上方に向けられたカートリッジ支持部材)に対して押し下げる。突き固め機構およびシーリング部材に関する付加的な詳細は、“BEVERAGE PRODUCTION MACHINES AND METHODS WITH TAMPING ASSEMBLY”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205241号明細書に見ることができ、その内容は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0039】
図5〜
図5Dを引き続き参照すると、バスケットユニット500の幾つかの実施の形態は、バスケットユニット500の移動(例えば、回転)を容易にすることができる特徴を有する。例えば、例示された配列では、バスケットユニット500は、第1および第2の軸部分516,518を有することができる。図示したように、軸部分516,518の少なくとも一部は、軸部分を中心とする回転を補助することができるほぼ円形の断面を有することができる。軸部分516,518は、バスケットユニット500の本体部分506から半径方向外方へ延びていることができ、バスケットユニット500の本体部分506に堅く取り付けることができる。幾つかの実施の形態では、軸部分516,518は、本体部分506の周縁部(例えば、円周)に沿って互いに反対側に位置決めされているおよび/または共通の軸線RA
bに沿って整列させられている。様々な実施の形態では、以下でさらに詳細に説明するように、軸部分516,518は、軸線RA
bを中心とする、主ハウジング105の他の構成部品に対するバスケットユニット500の回転を容易にすることができる。幾つかの実施態様では、軸部分516,518は、バスケットユニット500の本体部分506と共に形成されている。幾つかの態様では、軸部分516,518は、バスケットユニット500を貫通する一体的な軸部材の一部である。幾つかの実施の形態では、軸部材は、例えば軸線RA
bに沿って、バスケットユニット500における対応する円筒状のボアに嵌合する別個の構成部品であることができる。
【0040】
幾つかの実施態様によれば、軸部分のうちの少なくとも一方は、溝、切欠、歯またはその他などの対応する特徴520を有する。対応する特徴は、ラチェットアセンブリ600の一部と係合するように構成することができる。幾つかの実施の形態では、軸部分516,518のうちの少なくとも一方は、肩部などの停止部材522を有する。停止部材522は、軸線RA
bに沿ったフレーム125に対するバスケットユニット500の並進移動を阻止または防止するためにフレーム125の対応する部分(例えば、孔)に係合することができる。
【0041】
様々な実施の形態では、バスケットユニット500は、各チャンバの底部を規定することができる底部分524,526を有することができる。幾つかの実施の形態では、底部分524,526のそれぞれは、それぞれのチャンバに配置されたカートリッジを支持するように構成されている。例えば、
図5、
図5Aおよび
図5Cに示したように、底部分524,526は、一連の半径方向ストラット528および/またはリング530、または小孔付き面532を有することができる。幾つかの実施の形態では、底部分524,526のうちの1つまたは複数は、半径方向ストラット528および/またはリング530のうちの1つまたは複数と交差することができる中央支持体を有することができる。様々な実施の形態では、底部分524,526のそれぞれは、1つまたは複数の間隙または開口を有し、この間隙または開口を通って液体が流れ、それぞれのチャンバ502,504から出ることができる。幾つかの実施の形態では、底部分524,526のそれぞれは、1つまたは複数のねじ山、締結具(例えば、ねじ)、接着剤またはその他によって本体部分506に固定されている。
【0042】
幾つかの実施の形態では、底部分524,526のうちの1つまたは複数は、制限アセンブリ534を有する。制限アセンブリ534は、飲料製造プロセス中にチャンバ502,504のうちの1つまたは複数における圧力上昇を生じるまたは提供することを容易にするように構成することができる。これは、幾つかのタイプの飲料を製造するときに有利である可能性がある。例えば、より高い圧力条件下(例えば、少なくとも約9bar)においてエスプレッソを製造することは、改良された飲料を生じることができる。制限アセンブリに関する付加的な詳細は、“BEVERAGE PRODUCTION MACHINES AND METHODS WITH RESTRICTORS”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205232号明細書に見ることができ、その内容は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0043】
図5B、
図5Cおよび
図5Dに関して、各チャンバ502,504は、飲料製造プロセス中に対応する出口へ液体を移送するように構成された少なくとも1つの導管を有することができる。例えば、第1の導管536は第1のチャンバ502を第1の出口540に流体接続することができ、第2の導管538は第2のチャンバ504を第2の出口542に流体接続することができる。これは、チャンバ502,504のそれぞれのための別個の流路を提供することができる。図示したように、幾つかの実施の形態において、出口は、本体部分506からほぼ反対方向に外方へ延びていることができる。例えば、第1の出口540はバスケットユニット500の第1の側から延びていることができ、第2の出口542はバスケットユニット500のほぼ反対側から延びていることができる。様々な実施の形態では、関連するチャンバがほぼ上方へ向けられたときに所定の導管がほぼ下方へ傾斜させられるように導管536,538は傾斜させられている。例えば、
図5Dにおいて、第1のチャンバ502はほぼ上方へ向けられており、第1の導管はほぼ下方へ傾斜させられている。このような傾斜した導管536,538は、流体(例えば、飲料)がチャンバ502,504から出ていくのを助長することができる。幾つかの実施の形態では、第1の導管536および/または第2の導管538は、水平に対して少なくとも約1°、5°、10°、20°、30°、45°、前記値の間の値、またはその他の角度で傾斜させることができる。
【0044】
幾つかの実施の形態では、出口540,542のうちの1つまたは複数は、軸線RA
bに対してほぼ垂直に延びている。幾つかの態様では、出口540,542は、軸線RA
bに対してほぼ平行、または僅かな角度(例えば、約5°、10°、15°、前記値の間の値、またはその他の角度よりも小さい角度)で延びていることができる。これは、以下でより詳細に説明するように、バスケットユニット500の回転動作中に出口540,542のうちの1つまたは複数を排出アセンブリ300と係合させることを容易にすることができる。幾つかの実施態様では、出口540,542のそれぞれは、フランジ540a,542aなどの対応部材を有する。
図5Bの側面図に示したように、フランジは湾曲させることができる。これは、排出アセンブリ300との対応する係合を容易にすることができる。
【0045】
幾つかの実施の形態では、バスケットユニット500は、フレーム125または主ハウジング105の他の部分に対するバスケットユニット500の位置を示すように構成された特徴を有する。例えば、バスケットユニット500は、1つまたは複数のバスケット位置エレメント546を有することができ、主ハウジング105は、バスケット位置エレメント546の存在を検出するように構成された1つまたは複数のバスケット位置センサ(図示せず)を有することができる。幾つかの実施の形態では、バスケット位置エレメント546は磁気マークであり、バスケット位置センサは磁気センサである。幾つかの態様では、バスケット位置エレメント546は光反射エレメントであり、バスケット位置センサは、光信号(例えば、バスケット位置エレメントから反射される光信号)を放出および検出するように構成されている。様々な実施態様では、バスケット位置センサは、バスケット位置エレメント546のうちの少なくとも1つの存在または不存在を判定するように構成されている。例えば、バスケット位置センサのうちの少なくとも1つは、バスケット位置エレメント546のうちの少なくとも1つがバスケット位置センサに近接しているかどうかおよび/またはバスケット位置センサに面しているかどうかを検出することができる。
【0046】
幾つかの実施の形態では、バスケット位置エレメント546は、バスケットユニット500の位置を示すように構成されている。例えば、
図5Cに示された実施の形態では、第1のバスケット位置エレメントを断面線5D−5Dの第1の側に配置することができ、第2のバスケット位置エレメントを断面線5D−5Dの第2の側に配置することができる。バスケットユニット500が軸線RA
bを中心に回転させられるとき、バスケット位置エレメント546の位置は、どのチャンバがほぼ上方へ向けられるかに関連して変化する。幾つかの実施の形態では、1つまたは複数のバスケット位置センサが、バスケット位置エレメント546の位置を検出することができる。例えば、バスケット位置センサは、センサに面したバスケット位置エレメントが配置されているのが、線5D−5Dのいずれの側であるかを判定することができる。この情報は、バスケットユニット500の位置を監視するために機械100における制御装置に提供することができる。幾つかの実施の形態では、第1のセンサが第1のバスケット位置エレメント546を検出したときは、第1のセンサは、第1の側がほぼ上方へ向けられているということを示す信号を制御装置へ送信することができ、第2のセンサが第2のバスケット位置エレメント546を検出したときは、第2のセンサは、第2の側がほぼ上方へ向けられていることを示す信号を制御装置へ送信することができる。これは、バスケット500の位置および/またはチャンバが装填位置にあるかどうかおよびいずれのチャンバが装填位置にあるかを判定することを容易にすることができる。
【0047】
III.ラチェットアセンブリ
図6は、バスケットユニット500を回転させるために使用することができるラチェットアセンブリ600の1つの実施の形態を示している。ラチェットアセンブリ600は、ラチェット部材610、ラチェットフォロワ630および付勢部材650のうちの1つまたは複数を有することができる。幾つかの実施の形態では、ラチェット部材610は、バスケットユニット500の本体部分506と一体化されている。
【0048】
図6A、6Bおよび6Cを参照すると、ラチェット部材610の1つの実施の形態が示されている。幾つかの実施の形態では、ラチェット部材610は、バスケットユニット500の軸部分516と係合するように構成された主要部分612を有する。例えば、主要部分612は、軸部分516の一部を収容するように構成されたチャネル614を有することができる。幾つかの実施態様では、主要部分612は、フレーム125に収容されるようにおよび/またはフレーム125に対して回転するように構成されている(
図3参照)。幾つかの実施の形態では、ラチェット部材610は、1つまたは複数の切欠、歯またはその他などの対応する特徴616を有する。ラチェット部材610の対応する特徴616は、バスケットユニット500の対応する特徴520と係合するように構成することができる。このような係合は、ラチェット部材610の移動の結果としてバスケットユニット500の移動を生じることができるように、ラチェット部材610がバスケットユニット500に対して回転することを阻止することができる。
【0049】
ラチェット部材610は、アーム618および/またはリブ620などの、1つまたは複数のカラー係合部材を有することができる。幾つかの実施の形態では、ラチェット部材610は、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つのアーム618および/または少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8つのリブ620を有する。例えば、図示された実施の形態は、2つのアーム618と、4つのリブ620とを有する。幾つかの実施態様では、アーム618は、ラチェット部材610の後側部分から長手方向(例えば、ラチェット部材の回転軸線に対してほぼ平行な方向)に間隔を置かれている。例えば、アーム618は、ラチェット部材610の中央部分に配置することができる。これにより、以下でより詳細に説明するように、カラー700の複数の部分はアーム618の背後を通過することができる。
【0050】
以下でより詳細に説明するように、幾つかの態様がある構成にあるとき、リブ620は、カラー700と係合することができる。例えば、幾つかの実施の形態では、蓋アセンブリ140の蓋が開放位置にあるときにリブ620はカラー700と係合する。これは、バスケットユニット500の不意の回転を阻止することができる。幾つかの態様では、蓋が開放位置にないときは、リブ620はカラー700と係合せず、これにより、バスケットユニット500の回転を許容する。
【0051】
図6A、6Bおよび6Cに示したように、アーム618およびリブ620の様々な構成が考えられる。幾つかの実施の形態では、リブ620は、アーム618の長手方向長さLL
aよりも大きな長手方向長さLL
rを有する。図示したように、幾つかの態様では、リブ620は、少なくともラチェット部材610の後側部分からアーム618の前側まで延びている。幾つかの実施態様では、アーム618のうちの1つの半径方向長さRL
aは、当該アームの長手方向長さLL
aよりも大きい。幾つかの実施の形態では、リブ620のうちの1つの長手方向長さLL
rは、当該リブの半径方向長さRL
rよりも大きい。幾つかの態様では、アーム618は、ラチェット部材610の主要部分612からほぼ反対方向へ延びている。
【0052】
各アーム618は、第1の面618aと、第2の面618bとを有する。
図6Bに示したように、幾つかの態様では、第1の面618aは湾曲しており、第2の面618bはほぼ直線的である。幾つかの実施態様では、第1の面618aに沿って測定した第1の長さは、第2の面618bに沿って測定した第2の長さよりも長い。様々な実施の形態では、以下でより詳細に説明するように、第1の面618aは、ラチェット部材610に対するカラー700の一部(例えば、突出部)の摺動を容易にするように構成されている、および/または第2の面618bは、カラー700の一部に係合するおよび/またはカラー700の一部と関連して移動するように構成されている。
【0053】
図6Aに示したように、ラチェット部材610は、突出部またはボス622などの、1つまたは複数のフォロワ係合部材を有することができる。幾つかの実施態様では、ボス622は、ほぼ円形の断面形状を有する。図示したように、幾つかの実施の形態は、互いに間隔を置かれた複数のボス622を有する。例えば、例示された実施の形態は、第1のボス622aと、第2のボス622bとを有する。
【0054】
図6Dに関して、ラチェットフォロワ630の1つの実施の形態が示されている。ラチェットフォロワ630は、細長い形状を有することができる。幾つかの実施の形態では、ラチェットフォロワ630の第1の端部632は、ねじ、リベット、ピンまたはその他などの締結具によってフレーム125(
図3参照)の一部に固定して取り付けられるように構成されている。幾つかの実施の形態では、ラチェットフォロワ630は、引張ばね、板ばね、ねじりばねまたはその他などの付勢部材650によって付勢されている。例えば、ラチェットフォロワ630の第2の端部634は、付勢部材650に接続することができる。図示したように、第2の端部634は、付勢部材650の端部におけるフックまたはループと係合するアーム636を有することができる。幾つかの実施の形態では、(ねじりばねまたは圧縮ばねなどの)ばねエレメントは、フォロワを1つの回転方向で付勢するためにラチェットフォロワ630における1つまたは複数の面において相互作用するように構成することができる。
【0055】
図示したように、ラチェットフォロワ630は、カム従動部分640を有することができる。幾つかの態様では、カム従動部分640は、第1の斜面642と、第2の斜面644とを有する。ラチェットフォロワ630の長手方向軸線に対して、第1の斜面642は角度αであることができ、第2の斜面644は角度βであることができる。様々な実施態様では、角度αは角度βよりも大きいかまたは角度βと等しい。幾つかの実施態様では、角度αは角度βよりも小さいかまたは角度βと等しい。幾つかの態様では、角度α,βはほぼ等しい。
【0056】
IV.カラー
図7および7Aに関して、カラー700の1つの実施の形態が示されている。カラー700は、壁部分710を備えた環状の本体を有することができる。幾つかの実施の形態では、壁部分710は、1つまたは複数のカム歯712を有する。例えば、カム歯712は、壁部分710の半径方向内側に位置決めすることができる。幾つかの実施の形態では、カム歯712のうちの1つまたは複数は、蓋アセンブリ140を固定することを容易にするためにおよび/またはカートリッジの突き固めのためにカム軌道(例えば、蓋アセンブリにおいて、
図2参照)に係合する。それに関するさらなる詳細は、“BEVERAGE PRODUCTION MACHINES AND METHODS WITH TAMPING ASSEMBLY”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205241号明細書に見ることができる。
【0057】
図示したように、カラー700は、半径方向外方へ延びるフランジ714を有することができる。幾つかの実施の形態では、フランジ714は、周方向に延びる切欠716を有する。フランジ714の幾つかの態様は、チェックマーク、くぼみまたは溝などの1つまたは複数の位置指示特徴718を有する。幾つかの実施の形態では、主ハウジング105は、位置指示特徴718を検出するように構成された回転検出センサ(図示せず)を有する。センサは、主ハウジング105における制御装置へ信号を送信することができ、制御装置はこの信号を利用して、主ハウジング105の他の部分(例えば、バスケットユニット500)に対するカラー700の回転位置を識別する。
【0058】
様々な実施の形態では、カラー700は、モータ(図示せず)によって回転駆動されるように構成されている。例えば、カラー700は、モータの軸と係合する歯車または歯車列と係合するように適応された複数の歯720を有することができる。モータは、歯車または歯車列を駆動することができ、歯車または歯車列自体は、軸線RA
cを中心にカラー700を回転させる。
【0059】
カラー700の複数の実施の形態は、1つまたは複数のラチェット係合部材を有する。例えば、カラー700の幾つかの実施の形態は、突出部724(例えば、タブ、バンプ、フィンガまたはその他)を備える脚部722を有する。幾つかの実施態様では、脚部722はほぼ下方へ延びているおよび/または突出部724は半径方向外方へ延びている。幾つかの実施の形態では、カラー700はウィング726を有する。幾つかの実施の形態では、ウィング726は、脚部722および/または突出部724の半径方向内側に位置決めされている。以下でさらに詳細に説明するように、幾つかの態様では、バスケットユニット500の回転を容易にするために、突出部724は、ラチェット部材610のアーム618と係合するように構成することができるおよび/またはウィング726は、ラチェット部材610のリブ620と係合するように構成することができる。
【0060】
上述のように、幾つかの態様がある構成にあるとき、リブ620は、カラー700と係合することができる。例えば、蓋が開放位置にあるとき、ウィング726と、ラチェット部材610のリブ620とが係合させられるように、カラー700を回転可能に位置決めすることができる。この係合は、バスケットユニット500の不意の回転を阻止することができる。幾つかの態様では、蓋が開放位置にないときは、リブ620はウィング726と係合せず、これにより、バスケットユニット500の回転を許容する。
【0061】
V.飲料製造アセンブリ
図8を参照すると、飲料製造アセンブリ400の1つの実施の形態が示されている。前述のように、飲料製造アセンブリ400は、バスケットユニット500と、ラチェットアセンブリ600と、カラー700とを有することができる。幾つかの態様では、飲料製造アセンブリ400は、センサ(図示せず)から信号を受信するように構成された制御装置(図示せず)を有する。例示された実施の形態では、第1のチャンバ502はほぼ上方へ向けられており、第2のチャンバ504はほぼ下方へ向けられている。これは、
図2に示したように、蓋アセンブリが開放しているとすると、第1のチャンバ502への第1のカートリッジ(例えば、図示せず)の装填を容易にすることができる。このように、ほぼ上方へ向けられたチャンバは、“装填位置”にあると言われる。また、ほぼ下方へ向けられたカートリッジは、“反転位置”にあると言うことができる。以下で詳細に説明するように、飲料製造アセンブリのバスケットユニット500は、第1および第2のチャンバ502,504のうちの一方を装填位置に選択的に位置決めしかつ/または第1および第2のチャンバ502,504のうちの他方を反転位置に選択的に位置決めするように回転するように構成することができる。
【0062】
幾つかの実施の形態では、カラー700は、チャンバのうちの1つに収容されるためにカートリッジがカラー700を通過することができるように位置決めおよび適応させられている。例えば、図示したように、カラー700は、装填位置にあるチャンバへのアクセスをも許容しつつバスケットユニット500の上側部分を包囲することができる。幾つかの態様では、カラー700の軸方向中心線は、第1および第2のチャンバ502,504の中心の間に引かれた線と同一線上にある。
【0063】
上述のように、飲料製造アセンブリ400はモータ(図示せず)有することができる。モータは、歯車または歯車列などを介して、カラー700を駆動する(例えば、回転させる)ことができる。ひいては、カラー700は、飲料製造アセンブリの他の構成部品を駆動することができる。例えば、カラー700は、ラチェットアセンブリ600および/または排出アセンブリ300と係合することができ、その結果、これらの構成部品およびその他の構成部品(例えば、バスケットユニット500)の移動を生じることができる。以下でより詳細に説明するように、回転軸線RA
cを中心とするカラー700の回転は、以下のうちの1つまたは複数、すなわち、カラー700に対するラチェット部材610の回転運動、カラー700に対するバスケットユニット500の回転運動、ラチェットフォロワ630のピボット運動、付勢部材650の緊張、カラー700に対する排出アセンブリ300の構成部品のピボット運動、を生じることができる。以下にも説明するように、様々な実施の形態において、カラー700の突出部724および/またはウィング726は、ラチェット部材610に係合する。しかしながら、
図8に示した状態では、突出部とウィング726とはラチェット部材610から間隔を置かれている。
【0064】
例示したように、ラチェットアセンブリ600は、マルチチャンバ型バスケットユニット500の本体部分506と係合することができる。幾つかの実施の形態では、軸部分516,518のうちの一方が、ラチェット部材610におけるチャネルに部分的に収容される。図示したように、ラチェット部材610の対応する特徴616(例えば、歯)は、バスケットユニット500の軸部分516における対応する特徴520(例えば、溝または切欠)と係合することができる。幾つかの実施態様では、係合は、ラチェット部材610と、バスケットユニット500の本体部分506とのほぼ堅い結合を容易にする。様々な実施の形態では、ラチェット部材610と本体部分506との係合は、互いに対するラチェットアセンブリ600とバスケットユニット500との回転を阻止する。係合の結果、ラチェットアセンブリ600の回転を生じることができ、この回転はバスケットユニット500の本体部分506へ伝達される。これは、以下でさらに詳細に説明するように、バスケットユニット500の回転を容易にすることができる。
【0065】
説明を分かりやすくするために、主ハウジングの上側部分の幾つかの構成部品は、
図8には示されていない。例えば、フレーム125および蓋アセンブリ140は示されていない。しかしながら、例示された構成部品の幾つかの部分は、フレーム125に接続されていてもよい。例えば、ラチェットフォロワ630の第1の端部632は、締結具(例えば、ねじ)などによって、フレーム125に蝶番式に接続することができる。これは、フレーム、ラチェットアセンブリ600の他の部分またはその他に対するラチェットフォロワ630の一部の蝶番式移動を容易にすることができる。幾つかの実施の形態では、ラチェットフォロワ630の第1の端部632はフレームにピン留めされており、ラチェットフォロワ630の第2の端部634は、第1の端部632を中心にしてピボット運動することができる。
【0066】
前述のように、ラチェットフォロワ630の第2の端部634におけるアーム636は、付勢部材650に接続することができる。図示したように、付勢部材650は、それ自体がフレームに接続されたフックまたはねじなどのマウントまたは締結具652に接続することもできる。このように、(例えば第1の端部632を中心とする)ラチェットフォロワ630の下方へのピボット運動が付勢部材650を緊張させることができ、これにより、ラチェットフォロワ630の第2の端部634に復元力を発生させる。
【0067】
VI.排出アセンブリ
図8は、排出アセンブリ300の1つの実施の形態も示している。幾つかの実施の形態では、排出アセンブリ300は、ピボット部材310と、捕捉部材320と、排出ノズル330とを有する。ピボット部材310は、フレーム125(分かりやすくするために
図8には示されていない)にピボット運動可能に接続することができる。これにより、ピボット部材310の後側部分は、バスケットユニット500の出口ポート540,542と係合するようにかつ出口ポート540,542と係合しなくなるように回転することができる。幾つかの実施の形態では、ピボット部材310は、軸線RA
bに対してほぼ平行および/または軸線RA
cに対してほぼ垂直な軸線に沿って回転することができる。例示した状態では、ピボット部材310は、バスケットユニット500の出口ポートから離間させられている。これは、カラー700におけるフランジ714がピボット部材310におけるカム312と係合し、これにより、ピボット部材310をバスケットユニット500に対して外方へ押し付けているからである。幾つかの実施の形態では、ピボット部材310は、付勢部材314(例えば、ねじりばね)などによって、ほぼバスケットユニット500に向かってピボット運動するように付勢されている。
【0068】
様々な実施の形態では、ピボット部材310は通路316を有する。以下でさらに詳細に説明するように、通路316は、液体飲料をバスケットユニット500から捕捉部材320へ移送することができる。ピボット部材310が飲料を捕捉部材320へ移送するための位置にないときは、機械105の外部への滴下を阻止するように構成することができる。例えば、ピボット部材310は、通路316の後側部分が下方へおよび/または捕捉部材320から離れるように傾斜させられるように位置決めすることができる。これは、通路316における液体残留物が捕捉部材320へ流入することを阻止または防止することができ、これにより、排出ノズル330からの不意の液体排出(例えば、滴下)の機会を減じることができる。幾つかの実施の形態では、ピボット部材310が、飲料を捕捉部材320へ移送するための位置にないときは、バスケットユニット500の下方に配置された廃棄ビンなどのリザーバ(図示せず)へ滴を案内するように構成することができる。
【0069】
VII.第1のチャンバから第2のチャンバへの回転
図9〜
図12Aは、バスケットユニット500の回転の様々な段階の間の飲料製造アセンブリ400を示している。このような回転運動は、チャンバ502,504のうちの所望の1つを、ほぼ上方へ、機械105の上側部分の近くに、および/またはほぼユーザに向かう方向へ向けることによって、カートリッジをバスケットユニット500へ装填することを容易にすることができる。例えば、第2のチャンバ504を使用して準備される飲料が望まれるが、第1のチャンバ502が装填位置にあるときは、バスケットユニット500は、第2のチャンバ504が装填位置になるように回転することができる。これにより、カートリッジを第2のチャンバ504に装填し、飲料を準備することができる。幾つかの実施の形態では、バスケットユニット500の回転量は約180°である(ひいては、バスケットユニット500の“ハーフフリップ”と呼ぶことができる)。
【0070】
幾つかの実施の形態では、バスケットユニット500の回転は、使用されたまたは望まれないカートリッジをチャンバ502,504のうちの1つから排出またはその他除去することを助けることができる。例えば、チャンバのうちの一方に装填されたカートリッジが、飲料を準備するために使用された後、そのチャンバは、カートリッジをチャンバから排出するために回転させることができる。これは、回転の結果、装填位置にあったチャンバが、ほぼ下方に向けられた位置(例えば、反転位置)へ移動させられ、これにより、そのチャンバにおけるカートリッジの(例えば、重力またはその他による)排出を容易にするからである。カートリッジ排出機構および特徴に関するさらなる詳細は、“CARTRIDGE EJECTION SYSTEMS AND METHODS FOR SINGLE-SERVE BEVERAGE PRODUCTION MACHINES”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205261号明細書に見ることができ、その内容は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。幾つかの実施の形態では、チャンバからのカートリッジの排出後、かすおよび/または残りの飲料をすすぎ流すために液体(例えば、水)がそのチャンバに導入される。このような実施態様では、チャンバの内面(例えば、半径方向内方に面した面)および/またはシーリング部材510,512のうちの1つを、導入された液体によってすすぐことができる。
【0071】
図9および
図9Aに示したように、カラー700は、バスケットユニット500の回転軸線RA
bに対してほぼ垂直な軸線RA
cを中心に(例えば、時計回りに)回転している。これは、カラー700の突出部をラチェット部材610のアームと係合させ、ラチェット部材610のアームは軸線RA
bを中心に(例えば、反時計回りに)回転している。前述のように、バスケットユニット500とラチェット部材610との対応する特徴の係合により、ラチェット部材610の回転の結果、バスケットユニット500の回転も生じることができる。このように、ラチェット部材610の回転の結果、バスケットユニット500も軸線RA
bを中心に回転させられている。幾つかの実施態様では、回転軸線RA
bは、主ハウジング105の側壁の間(例えば、
図1において、液体リザーバおよび泡立て装置の近くの壁部と、主ハウジング105の反対側における壁部との間)を通過している。幾つかの態様では、回転軸線RA
bは、主ハウジング105の前側と後側との間を通過している。
【0072】
図示したように、ラチェット部材610の回転により、ラチェット部材610におけるボス622a,622bは、ラチェットフォロワ630に対して回転させられている。この回転の結果、ボスのうちの一方622bは、ラチェットフォロワ630の斜面642,644から分離されており、ボスのうちの他方622aは、ラチェットフォロワ630の第1の斜面642に沿って移動させられている。図示したように、ボス622aは、斜面642,644の間のほぼ頂点に位置決めされている。以下で説明するように、カラー700およびラチェットアセンブリ600が引き続き回転することにより、ボス622aは頂点を通過し、第2の斜面644に沿って下降し始める。
【0073】
図示したように、ラチェットフォロワ630の斜面642に沿ったラチェット部材610のボス622aの移動の結果、ラチェットフォロワ630の第2の端部634は、ラチェットフォロワ630の第1の端部632に対して(例えば、ほぼ下方へ)ピボット運動させられている。幾つかの実施の形態では、ラチェットフォロワ630の第2の端部634のこのような移動は、付勢部材650の付勢に対抗し、これは、付勢部材650を緊張させる(例えば、付勢部材650の長手方向長さを伸長させる)傾向がある。例えば、
図9に示された位置において、付勢部材650は、フレーム125に接続された締結具からラチェットフォロワ630のアーム636までの伸長した長さを有する。付勢部材650のこのような伸長は、ラチェット部材610の第2の端部634をほぼ上方へ引っ張る力などの付勢力を生じることができる。
【0074】
図10、10A、11および11Aを参照すると、カラー700は、(
図9および9Aに対して)さらに回転させられている。図示したように、突出部724は、もはやラチェット部材610のアーム618と係合していない。幾つかの実施の形態では、カラー700におけるウィング726は、ラチェット部材610におけるリブ620のうちの1つと係合している。幾つかの態様では、回転軸線RA
cを中心とするカラー700のさらなる回転の結果、回転軸線RA
bを中心とするラチェット部材610の付加的な回転を生じることができ、この回転の結果、ひいては、バスケットユニット500のさらなる回転を生じることができる。
【0075】
幾つかの実施の形態では、付勢部材650は、ラチェット部材610におけるボス622a,622bのうちの少なくとも一方を、第2の斜面644に沿って横断させる(例えば、第2の斜面644に対して摺動させる)。これは、付勢部材650による付勢力がラチェットフォロワ630の第2の端部634をほぼ上方へ引っ張るからである。この力は、ラチェットフォロワを介して、第2の斜面644とボス622aとの係合部まで伝達することができる。第2の斜面644は、伝達される付勢力の方向に対して所定の角度を成しているので、ボス622aを、第2の斜面644の一部に沿って横断させる(例えば、下方へ摺動させる)ことができる。幾つかの実施の形態では、第2の斜面644に沿ったボス622aの移動の結果、ラチェット部材610、ひいてはバスケットユニット500のさらなる回転が生じる。幾つかの実施の形態では、ボス622aと第2の斜面644との係合によるラチェット部材610のこのような回転は、カラー700の突出部724および/またはウィング726がラチェット部材610のアームと係合させられていないときでさえもラチェット部材610を回転させる。
【0076】
図13および13Aに示したように、バスケットユニット500が回転運動の最後に近づくに従って、ラチェットフォロワ630から分離されていたボス622bが、第1の斜面642に係合することができる。これは、バスケットユニット500および/またはラチェット部材610を安定させることを助けることができる、および/または以下でさらに詳細に説明するように付加的な回転運動を容易にすることができる。
【0077】
図13および13Aは、上述の回転運動の完了時のバスケットユニット500を示している。図示したように、第2のチャンバ504はほぼ上方へ向けられており、第1のチャンバ502はほぼ下方へ向けられている。これにより、
図9と
図13Aとの間において、バスケットユニット500は、ほぼ半回転(ハーフフリップとも呼ばれる)を行っている。
【0078】
VIII.第2のチャンバの排出
図14、14Aおよび14Bに関して、飲料製造アセンブリ400は、液体飲料を第2のチャンバ504から排出するための状態において示されている。この状態において、排出アセンブリ300は、バスケットユニット500の第2の出口ポート542と流体接続している。様々な実施の形態では、飲料を製造するために、第2のチャンバ504に配置されたカートリッジ(図示せず)内へ液体(例えば、水)を導入することができる。飲料は、(例えば、多孔質底部を介して)カートリッジから出て、第2のチャンバ504の底部と、第2の導管538とを通過して、ピボット部材310における通路に入ることができる。幾つかの実施の形態では、排出プロセス中、飲料はバスケットユニット500から排出アセンブリ300まで軸線RA
bに対して実質的に垂直の方向に流れる。幾つかの態様では、排出プロセス中、飲料はバスケットユニット500から排出アセンブリ300まで軸線RA
bに対して垂直ではない(例えば、ほぼ平行な)方向に流れる。
【0079】
幾つかの実施の形態では、排出アセンブリがバスケットユニット500と流体接続しているかどうかは、カラー700の位置に関する。例えば、例示された実施の形態では、カラー700は、カラー700のフランジ714における切欠716が排出アセンブリ300のピボット部材310におけるカム312と周方向で整列させられるような位置へ回転している。この結果、付勢部材314(例えば、ねじりばね)の付勢がカム312を切欠716に押し込むことができ、その結果、ピボット部材310はバスケットユニット500の第2の出口ポート542に向かって移動することができる。これは、バスケットユニット500の第2の出口ポート542と排出アセンブリ300のピボット部材310の通路との間の流体接続路を提供することができる。図示したように、幾つかの実施の形態では、ピボット部材310は、バスケットユニット500の第2の出口ポート542の幾つかまたは全てを受け入れることができる。図示したように、ピボット部材310は下方へ傾斜させられ、これにより、液体は、重力によって通路316を通って下方に捕捉部材320内へ流れることができる。液体は、カップ101またはその他の容器へ排出するために、捕捉部材320から排出ノズル330へ流れることができる。
【0080】
幾つかの態様では、捕捉部材320は、液体を排出ノズル330に向かっておよび排出ノズル330から流れさせるように構成されている。例えば、捕捉部材320は、排出ノズル330を備える捕捉部材320の一方の端部が捕捉部材320の反対側の端部よりも低くなるようにピボット運動するように構成することができる。例えば、捕捉部材320は、フレーム125などの機械100の他の部分とピボット運動可能に接続される、ピンなどの蝶番特徴を有することができる。飲料準備プロセスの排出部分の間、重力が液体を排出ノズル330に向かっておよび排出ノズル330を通って流れさせるように、(例えば、アクチュエータまたはその他の機構によって)捕捉部材320をピボット運動させることができる。
【0081】
幾つかの実施態様では、捕捉部材320は、飲料の排出中にピボット部材310と連通する漏斗部材322を有することができる。漏斗部材322は、下側部分が排出ノズル330の入口332に位置するようにまたは排出ノズル330の入口332の近くに位置するように傾斜させることができ、これにより、重力が液体を排出ノズル332に向かっておよび排出ノズル332から流れさせる。幾つかの実施の形態では、漏斗部材322は、カップ101への排出中に漏斗部材322において液体を流すように構成されているので、漏斗部材322は、液体が捕捉部材320に残留する可能性を低減することができる。これは、漏斗部材322および/または排出ノズル332からの滴下を阻止または回避することができる。幾つかの実施の形態では、漏斗部材322は、漏斗部材322に残留する液体残留物の機会および/または量を低減することができる低摩擦材料および/またはコーティングを有する。
【0082】
IX.第2のチャンバから第1のチャンバへの回転
図15〜
図18Aは、マルチチャンバ型バスケット500の別の回転動作を示している。これらの図では、第2のチャンバ504は上方位置から下方位置へ回転させられ、第1のチャンバ502は下方位置から上方位置へ回転させられる。つまり、
図15〜
図18Aの最後において、第1および第2のチャンバ502,504は、ほぼ
図8に示された位置へ戻る。
図15〜
図18Aの回転動作中、バスケットユニット500と、ラチェットアセンブリ600と、カラー700とは、
図9〜
図12Aに関して上述したものと同様の動きを行う。
【0083】
例えば、
図15、15A、16および16Aに示したように、カラー700の回転運動は、カラー700の脚部の突出部724をラチェット部材610のアーム618に係合させる。これは、軸線RA
Cに沿ったカラー700の回転運動を、軸線RA
Bに沿ったラチェットアセンブリ600およびバスケットユニット500の回転運動に変換することができる。ラチェット部材610の回転は、ラチェットフォロワ630に対してラチェット部材610におけるボス622a,622bを回転させることができる。これは、ボス622a,622bのうちの少なくとも一方(例えば、第2のボス622b)を第1の斜面642に沿って上方へ摺動させ、付勢部材650の付勢に逆らってラチェットフォロワ630を移動させる。
【0084】
図17および17Aに示したように、カラー700のさらなる回転は、カラー700のウィング724をラチェットアセンブリ600のリブに対して係合させる。このような係合は、ラチェットアセンブリ600およびバスケットユニット500をさらに回転させることができる。さらに、カラー700、ひいてはラチェット部材610のさらなる回転は、ボス622bを第2の斜面644に沿って下方へ摺動させることができ、これにより、付勢部材650がラチェットフォロワ630を、ほぼ上方へピボット運動させるなど、移動させる(例えばピボット運動させる)。
【0085】
幾つかの実施の形態では、ラチェットアセンブリ600およびバスケットユニット500の回転は、ラチェットフォロワ630の第2の端部634における付勢部材650の付勢によって、および/または、ラチェットアセンブリ600におけるボス622a,622bのうちの少なくとも一方と、ラチェットフォロワ630における斜面642,644のうちの少なくとも一方との係合により、さらに助長される。例えば、
図18および18Aに示したように、カラー700がラチェット部材610と係合させられていない場合でさえ、ラチェットアセンブリ600におけるボス622a,622bのうちの少なくとも一方と、ラチェットフォロワ630における斜面642,644のうちの少なくとも一方との間のカム作用(例えば、付勢部材650によって提供される付勢力による)は、ラチェット部材610およびバスケットユニット500の回転を容易にすることができる。
【0086】
図19、19Aおよび19Bを参照すると、バスケットユニット500は、
図15〜
図18Aの回転運動の終了時の状態で示されている。この状態では、バスケットユニット500は
図8の状態へ戻っている。例えば、第1のチャンバ502はほぼ上方へ向けられており、第2のチャンバ504はほぼ下方へ向けられている。このように、
図15と
図18Aとの間において、バスケットユニット500は、一回転の2回目の半分をほぼ行っている。さらに、
図8と
図18Aとの間において、バスケットユニット500は、ほぼ一回転(フルフリップとも呼ばれる)を行っている。
【0087】
X.第1のチャンバの排出
図19、19Aおよび19Bは、排出アセンブリ300が、液体飲料を第1のチャンバ502から排出するための位置へ移動することができることも示している。図示したように、カラー700を、フランジ714における切欠716が排出アセンブリ300のピボット部材310におけるカム312と周方向で整列させられるように回転させることができる。その結果、カム312を(例えば、付勢部材の付勢により)切欠716に部分的に収容することができ、これにより、ピボット部材310をバスケットユニット500に向かって回転させる。これにより、ピボット部材310の通路をバスケットユニット500の第1の出口ポート540と流体接続して配置することができる。
【0088】
図14に関する上記説明と同様に、飲料を製造するために液体(例えば、水)を第1のチャンバ502におけるカートリッジに導入することができる。飲料は、(例えば、多孔質底部を介して)カートリッジから出て、チャンバ502の底部を流過し、第1の出口540まで第1の導管536を通過することができる。飲料は、捕捉部材320内へ、排出アセンブリ300のピボット部材310における通路を通過し続けることができる。図示したように、ピボット部材310を下方へ傾斜させることができ、これは、重力によって、飲料が通路316を通って流れるのを助長する。飲料は、排出ノズルからカップ101またはその他の容器内へ流れることができる。
【0089】
XI.リセット操作
幾つかの実施態様では、飲料製造アセンブリはリセット操作を行うことができる。リセット操作の間、カラー700の回転方向が反転される。例えば、カラー700は、フリップ操作(例えば、
図9〜
図12Aのハーフフリップ、
図15〜
図18Aのハーフフリップおよび/または
図9〜
図12Aおよび
図15〜
図18のフルフリップ)の間、第1の方向(例えば、時計回り)に回転することができ、リセット操作の間、第2の方向(例えば、反時計回り)に回転することができる。
図20は、逆回転を行うカラー700の一例を示している。
【0090】
様々な実施態様では、カラー700の逆回転の間、構成部品間の係合を減じるまたは回避することができる。これは、バスケットユニット500をフリッピング(転回)することなくラチェット部材610に対してカラー700を周方向で位置決めすることを容易にすることができる。例えば、幾つかの実施の形態では、カラー700の逆回転の間、ウィング726は、バスケットユニット500をフリッピングすることなくラチェット部材610を超えて回転することができる。幾つかの実施の形態では、カラー700のウィング726は、ラチェットアセンブリ600のアーム618の背後(例えば、アームとバスケットユニット500との間)を通過するように構成されており、これにより、アーム618に係合しない。幾つかの実施の形態では、ウィング726は、ラチェットアセンブリ600のリブ620上を通過することができ(例えば、ラチェットアセンブリ600のリブ620から鉛直方向に間隔を置かれることができ)、これにより、リブ620に係合しない。
【0091】
図20〜
図23Aは、第1のチャンバ502がほぼ上方へ向けられているときのリセット操作を示している。
図21〜
図22Aに示したように、カラー700の逆回転は、カラー700における突出部724をラチェットアセンブリ600のアーム618における第1の面618aと係合させる。カラー700が逆回転し続けると、突出部724はアーム618の第1の面618aに沿って摺動する。その結果、ラチェット部材610およびバスケットユニット500の僅かな逆回転を生じることができる。
図22Aに示したように、バスケット500は角度γだけ逆回転することができ、これは、(
図20Aに示したような)水平位置からのバスケットユニット500の角度方向移動である。幾つかの実施の形態では、バスケットユニット500の角度γは、約10°、15°、20°、25°、30°、45°、前記値の間の値、またはその他よりも小さいまたはこれらに等しい。図示したように、ラチェット部材610の逆回転は、ボス622a,622bのうちの一方を第2の斜面642に沿ってほぼ上方へ摺動させることができる。これは、ラチェットフォロワ630が付勢部材650の付勢に逆らって(例えば、ほぼ下方へ)ピボット運動することを助長する。
【0092】
図23および
図23Aに示したように、カラー700のさらなる逆回転により、カラー700の突出部724は、ラチェット部材610のアーム618から離脱することができる。これにより、カラー700の突出部724は、もはやラチェット部材610のアーム618との干渉を生じない。幾つかのこのような例では、付勢部材650は、(例えば、ほぼ上方への)ラチェットフォロワ630の移動を助長し、その結果、ボス622bは第2の斜面644に沿って下方へ摺動する。その結果、ラチェット部材610は、図示したように休止位置へ再び回転する。これにより、カラー700は、バスケットユニット500をフリッピングすることなくラチェット部材610を超えて回転している。図示したように、リセット操作の後、カラー700の突出部724は、ラチェット部材610のアーム618の第2の面618bと容易に係合するように位置決めされる。これにより、突出部724を、
図9〜
図12Aに関して上述したようにフリップ操作を行うように位置決めすることができる。
【0093】
図24〜
図27Aは、第2のチャンバ504がほぼ上方へ向けられているときのリセット操作を示している。
図24〜
図27Aに示されたリセット操作は、
図20〜
図23Aに関して上述したリセット操作と同様である。例えば、カラー700が逆回転するとき、カラー700の突出部724は、ラチェット部材610のアームの第1の面618aと係合することができる。その結果、突出部724とアーム618との係合中、ラチェット部材610およびバスケットユニット500の僅かな逆回転を生じることができる。突出部724が、ラチェットアセンブリ600のアーム618と係合しなくなるように回転すると、ラチェットフォロワ630への付勢部材650の付勢が、
図27および
図27Aに示したように、ラチェット部材610およびバスケットユニット500が休止位置へ戻ることを助長することができる。
【0094】
XII.操作モード
上述のように、飲料製造アセンブリ400の実施の形態は複数のタイプの飲料を製造することができる。幾つかの実施の形態では、第1のチャンバ502は、第1のタイプの飲料を製造するように適応されており、第2のチャンバ504は、第2の飲料タイプを製造するように適応されている。例えば、バスケットユニット500における第1のチャンバ502は、抽出されたコーヒー飲料を製造するためのものであることができ、第2のチャンバ504は、エスプレッソ飲料を製造するためのものであることができる。バスケットユニット500の回転は、このような複数の飲料タイプを製造することを容易にすることができるおよび/または飲料製造アセンブリ400を1つの飲料タイプを製造するように構成された状態から別の飲料タイプを製造するように構成された状態へ移行させることができる。
【0095】
例えば、第1のカートリッジ502が装填位置にあるが、所望の飲料が第2のチャンバ504を使用して準備されるという状況において、バスケットユニット500は、第2のチャンバ504を装填位置へ移動させるために(例えば、少なくとも約170°)回転することができる。このような回転操作の一例は、上記の
図9〜
図13Aに示されており、この場合、第1のチャンバ502は、バスケットユニット500の上部から底部へ(例えば、装填位置から反転位置へ)回転し、第2のチャンバ504は、バスケットユニット500の底部から上部へ(例えば、反転位置から装填位置へ)回転する。これにより、第2のチャンバ504を、所望のカートリッジの装填のために位置決めすることができ、その後、飲料製造プロセスが進行することができる。
【0096】
第2のカートリッジ504が装填位置にあるが、所望の飲料(例えば、抽出されたコーヒードリンク)が第1のチャンバ502を使用して準備されるという逆の状況において、バスケットユニット500は、第1のチャンバ502を装填位置へ移動させるために(例えば、少なくとも約180°)回転することができる。このような回転操作は、上記の
図15〜
図18Aに示されており、この場合、第2のチャンバ504は装填位置から反転位置へ回転し、第1のチャンバ502は反転位置から装填位置へ回転する。これにより、第1のチャンバ502を、所望のカートリッジの装填のために位置決めすることができ、その後、飲料製造プロセスが進行することができる。
【0097】
複数の実施の形態では、1つのチャンバが装填位置にある状態から別のチャンバが装填位置にある状態へ回転するとき、バスケットユニット500は、少なくとも約45°、90°、135°、170°、175°、180°、185°、190°、225°、270°、前記値の間の値、またはその他だけ回転する。
【0098】
上述のように、カートリッジが、製造される飲料のタイプに適したチャンバに装填された後、飲料製造プロセスは進行することができる。このプロセスが行われ、飲料が排出された後、飲料製造アセンブリ400を、好適にはバスケットユニット500の別の回転を行うための構成に移動させることができる。これは、別のカートリッジをバスケットユニット500に装填することができるまでユーザが待機しなければならない時間を短縮することができる。例えば、
図15Bおよび
図19Bに示された排出操作の後、カラー700の突出部724を回転させることができ、これにより、
図8に示されたカラー700の位置などの、ラチェット部材610における位置またはラチェット部材610の近くの位置に位置決めされる。これは、さらなる回転操作のために飲料製造アセンブリ400を準備することを助けることができる。
【0099】
ある状況において、ユーザは、同じタイプの飲料を数回連続して製造することを望むことがある。例えば、第1の抽出されたコーヒー飲料が製造され、次いで、ユーザは、(例えば、カートリッジをリーダに提供することによって)別のカートリッジをスキャンし、別の抽出されたコーヒー飲料を製造するように機械100に指示する。幾つかの実施の形態では、その状況が生じたとき、バスケットユニット500は、第1の飲料が製造され、排出された後、第1のチャンバ502の2回分の半回転(一回転とも呼ばれる)を行う。
図9〜
図13Aに示したように、第1の半回転は、第1のチャンバ502を装填位置から反転位置へ移動させることを含む。
図15〜
図18Aに示したように、第2の半回転は、第1のチャンバ502を反転位置から装填位置へ移動させることを含む。
【0100】
幾つかの実施の形態では、第1の半回転のために、カラー700の突出部724は、既にラチェット部材610に係合するための位置にある。例えば、前述のように、第1の抽出されたコーヒー飲料を準備した後、突出部724を回転させることができ、これにより、
図8に示されたカラー700の位置などの、ラチェット部材610における位置またはラチェット部材610の近くの位置に位置決めされる。これにより、突出部724を、第1の半回転を行うためにラチェット部材610に容易に係合するように位置決めすることができる。
【0101】
図13に示したように、第1の半回転の終了時、突出部724は、バスケットユニット500の回転を行うためにラチェット部材610に容易に係合するための位置にはない。これを軽減するために、幾つかの実施の形態では、カラー700は、突出部724を
図8の位置に配置するために通常のように回転する。
図20〜
図23Aにおいて前に説明しかつ図示したように、他の実施の形態は、リセット操作によってカラー700の回転を反転させる。これは、突出部724によって移動される周方向距離、および/または突出部を、バスケットユニット500の第2の半回転を行うためにラチェット部材610に容易に係合するための位置に配置するために必要とされる時間を、減じることができる。
【0102】
様々な実施の形態では、上述の2回の半回転(または1回の全回転)操作は、第1のチャンバ502におけるカートリッジを排出または除去することを助けることができる。例えば、第1のチャンバ502が下方へ向けられているとき(例えば、反転位置にあるかまたは下方へ傾斜させられているとき)、カートリッジを重力によってチャンバから押し出すことができる。これにより、第1のチャンバ502が積載位置へ戻されたとき、第1のチャンバ502は別のカートリッジを収容するように構成することができる。
【0103】
上記の例は、第1のチャンバ502を使用して連続して飲料を準備することを含むが、第2のチャンバ504を使用して連続して飲料を準備するために、同様の操作を利用することができる。例えば、
図15〜
図18Aに示したように、第1の半回転において、第2のチャンバ504を装填位置から反転位置へ回転させることができる。
図8〜
図13Aに示したように、第2の半回転の間、第1のチャンバ502を反転位置から装填位置へ回転させることができる。幾つかの実施の形態において、
図24〜
図27Aにおいて前に説明しかつ図示したように、第1の半回転の後、リセット操作によってカラー700の回転方向が反転させられる。これにより、突出部724を、第2の半回転を行うためにラチェット部材610に係合するための位置に配置することができる。これは、第2のチャンバ504を装填位置へ戻すことができ、これにより、別のカートリッジを収容するように第2のチャンバ504を位置決めする。
【0104】
幾つかの実施の形態では、飲料製造アセンブリ400は、バスケットユニット500に挿入されたカートリッジの内容物の安定化(例えば、ほぼ均一な分布)を容易にするように構成されている。カートリッジが横にして貯蔵されていたときのような幾つかの例では、カートリッジの一方の側において、他方よりも多くのコーヒー粉砕物が配置されていることがある。これは、抽出効率を低下させることなどによって、飲料製造を妨げる可能性がある。このように、カートリッジの底部にほぼ等しく粉砕物を分布させることが望ましい可能性がある。幾つかの実施の形態では、チャンバ502,504のうちの一方へのカートリッジの挿入後、カートリッジの内容物の安定化を助長するためにバスケットユニット500は前後に(時計回りおよび反時計回りに)回転させられる。例えば、バスケットユニット500を、約45°、30°、25°、20°、15°、10°、5°、3°、1°、前記値の間の値、またはその他の値と等しいかまたはそれよりも小さい値だけ、時計回りに回転させることができる。バスケットユニット500を、約45°、30°、25°、20°、15°、10°、5°、3°、1°、前記値の間の値、またはその他の値と等しいかまたはそれよりも小さい値だけ、反時計回りに回転させることができる。幾つかの実施の形態では、安定化操作の間、バスケットユニット500は、約10°〜約20°だけ反時計回りに回転させられ、約10°〜約20°だけ時計回りに回転させられる。幾つかの実施の形態では、安定化操作の間、バスケットユニット500は、約5°未満だけ反時計回りに回転させられ、約5°未満だけ時計回りに回転させられる。複数の実施の形態では、安定化操作の間、バスケットユニット500は、バスケットユニット500をフリップするのに十分な量ほど回転させられることはない。様々な実施態様では、安定化操作の後、バスケットユニット500は、(例えば、
図8Aおよび
図13Aに示したように)ほぼ水平の位置へ戻され、抽出プロセスが開始する。
【0105】
XIII.揺動する注ぎ口
図28および
図28Aに関して、例示的な択一的な排出アセンブリ300Aが示されている。排出アセンブリ300Aは、排出アセンブリ300の特徴のうちのいずれかを有することができる。排出アセンブリ300Aは、飲料製造アセンブリ400のいずれの実施の形態とも一緒に使用することができる。
【0106】
例示したように、排出アセンブリ300Aは、通路316Aとノズル330Aとを備えるピボット部材310を有する。通路316Aは、1つまたは複数の側において壁部によって境界を定めることができ、これは、液体流を封じ込めることを助けることができる。重力によってノズル330Aへの液体流を容易にするために、通路316Aを下方へ傾斜させることができる。排出アセンブリ300Aは、支持コラム334Aなどによって、ハウジング105に回転可能に接続することができる。
【0107】
様々な実施の形態では、排出アセンブリ300Aは、バスケットユニット500の出口ポート540,542と係合するようにかつ出口ポート540,542と係合しなくなるように選択的に回転させることができる。例えば、
図28に示したように、ピボット部材310は、バスケットユニット500と係合しなくなるように回転させることができる。これは、排出アセンブリ300Aを、バスケットユニット500の回転(例えば、バスケットユニット500のフリッピング)の間にバスケットユニット500と干渉しない位置に配置することができる。
図28Aに示したように、ピボット部材310は、バスケットユニット500と係合するように回転させることができる。これは、液体(例えば、飲料)が(例えば、出口ポート540,542のうちの1つを介して)バスケットユニット500から出るためおよび排出用のノズル330Aまで流れるための流体接続通路を提供することができる。幾つかの実施の形態では、ピボット部材310は、軸線RA
cに対してほぼ平行および/または軸線RA
bに対してほぼ垂直な軸線に沿って回転する。
【0108】
幾つかの実施の形態では、排出アセンブリ300Aはカラー700と係合する。例えば、ピボット部材310は、カラー700(例えば、1つまたは複数のタブまたはスロット)と係合する特徴(例えば、1つまたは複数のカム)を有することができる。幾つかの実施の形態では、第1の周方向位置へのカラー700の回転の結果、ピボット部材310は、バスケットユニット500の出口ポート540,542のうちの1つと係合するように揺動する。幾つかの形態では、第2の周方向位置へのカラー700の回転の結果、ピボット部材310は、バスケットユニット500の出口ポート540,542のうちの1つと係合しなくなるように揺動する。ばねなどの付勢部材(図示せず)は、排出アセンブリ300Aを非係合位置に向かって付勢することができる。
【0109】
XIV.カム部材を備えたラチェットアセンブリ
図29〜
図29Dは、例示的な択一的なラチェットアセンブリ600Aを示している。ラチェットアセンブリ600Aは、カラー700に係合するように構成されたアームなどの、ラチェットアセンブリ600の特徴のうちのいずれかを有することができる。ラチェットアセンブリ600Aは、飲料製造アセンブリ400のいずれの実施の形態とも一緒に使用することができる。
【0110】
図示したように、ラチェットアセンブリ600Aは、ラチェット部材610Aおよびラチェットフォロワ630Aを有することができる。幾つかの実施の形態は、付勢部材(図示せず)をも有する。ラチェット部材610Aは、バスケットユニット500と係合するように構成することができる。例えば、ラチェット部材610Aは、バスケットユニット500の軸部分516における対応する凹所に係合するように構成された、非円形断面を備える突出部などの、1つまたは複数の対応する特徴616Aを有することができる。
【0111】
ラチェット部材610Aは、第1の部分624Aと、第2の部分626Aとを有することができる。幾つかの実施の形態では、第1および第2の部分624A,626Aは、カム部材628Aによって離間させられている。図示したように、ラチェットフォロワ630Aは、第1および第2の部分624A,626Aの間の空間に収容することができる。付勢部材は、カム部材628Aと係合するようにラチェットフォロワ630Aを付勢することができる。
【0112】
図29Dの断面図に示したように、カム部材628Aは、細長い断面形状を有することができる。カム部材628Aは、その幅W
cよりも大きい長さL
cを有することができる。幾つかの態様において、長さL
cと幅W
cとの比は、少なくとも約2:1、3:1、4:1、5;1、前記値の間の値、またはその他である。幾つかの実施態様では、カム部材628Aは、丸味を帯びたまたは面取りされた端部を有し、これは、ラチェットフォロワ630Aとの係合を容易にすることができる。
【0113】
カラーと共にラチェットアセンブリ600Aが回転する間、ラチェット部材610Aを回転させることができる。その結果、カム部材628Aはラチェットフォロワ630Aに対して回転することができる。ボス622a,622bの回転がカムフォロワ630をたわませる前述の形式と同様に、カム部材628Aの回転がカムフォロワ630Aをたわませる。これは、ひいては、付勢部材を緊張させることができる。
【0114】
幾つかの実施態様では、カラー700がラチェット部材610Aから離脱するように十分に回転したとき、カム部材628Aは、丸味を帯びたまたは面取りされた端部がラチェットフォロワ630Aと係合させられるような位置へ回転している。幾つかの実施の形態では、カラー700がラチェット部材610Aと係合しなくなるように回転したとき、カム部材628Aとラチェットフォロワ630Aとの間の係合領域は、カム部材628Aの長手方向中心線CL
cを横断している。幾つかの態様では、カラー700がラチェット部材610Aと係合しなくなるように回転した後、付勢部材の付勢は、ラチェットフォロワ630Aをカム部材628Aに対して押し付け、これは、カム部材628Aをラチェットフォロワ630Aに対して摺動させることができる。その結果、ラチェット部材610Aを、(例えば、ラチェットフォロワ630Aを介してカム部材628Aに作用する付勢部材の付勢によって)さらに回転させることができる。例えば、カム部材628Aとラチェットフォロワ630Aとの係合領域は、丸味を帯びたまたは面取りされた端部に沿って下方へ摺動することができ、これは、ラチェット部材610Aのさらなる回転を生じさせることができる。様々な実施態様では、カム部材628Aの回転は、ラチェット部材610Aおよびバスケットユニット500をも対応する量だけ回転させる。
【0115】
すなわち、幾つかの実施の形態によれば、カラー700とラチェット部材610Aとの係合は、バスケットユニット500の第1の回転量を提供し、ラチェットフォロワ630Aを介してカム部材628Aに作用する付勢部材の付勢は、バスケットユニット500の第2の回転量を提供する。様々な実施の形態において、バスケットユニット500の第1の回転量と第2の回転量とは、少なくとも約170°および/または約190°以下である。このような合計回転量は、好適には約180°に等しい。
【0116】
XV.並進特徴
図30〜
図30Cは、例示的な択一的な飲料製造アセンブリ1400を示している。飲料製造アセンブリ1400の多くの特徴は、飲料製造アセンブリ400に関して上述した特徴と同じまたは類似である。事実上、飲料製造アセンブリ1400は、全ての組合せおよびサブコンビネーションを含む、飲料製造アセンブリ400の特徴のいずれかのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0117】
飲料製造アセンブリ1400はマルチチャンバ型バスケットユニット1500を有することができる。バスケットユニット1500は、第1のチャンバ(図示せず)と、第1のチャンバとほぼ反対側であることができる第2のチャンバ1504とを有する。図示したように、蓋アセンブリ1140は、チャンバ1504へのカートリッジの装填を容易にするように開放させることができる。
図30Aに示したように蓋アセンブリ1140は、飲料準備プロセスのために閉鎖することができる。
【0118】
幾つかの実施の形態では、バスケットユニット1500は、第1および第2のチャンバのうちの一方を装填位置へ選択的に向けるように回転することができる。例えば、
図30は、装填位置における第2のチャンバ1504を示している。様々な実施の形態では、バスケットユニット1500は、1つまたは複数の軸部分1516を中心に回転するように構成されている。幾つかの実施態様では、バスケットユニット1500は、主ハウジング105の前壁と後壁との間を通過する回転軸線RA
bを中心に回転することができる。例えば、軸線RA
bは、主ハウジング105のほぼ鉛直の前面を通過することができる。幾つかの態様では、排出プロセス中、飲料はバスケットユニット1500から排出アセンブリ1300まで軸線RA
bに対して垂直ではない(例えば、平行な)方向に流れる。例えば、バスケットユニット1500は、第1のチャンバ1502と流体接続した第1の導管1536(図示せず)と、第2のチャンバ1504と流体接続した第2の導管1538(図示せず)とを有することができる。導管1536,1538は、1つまたは複数の軸部分1516を通過することができる。
【0119】
例示したように、導管1536,1538のうちの少なくとも一方の出口は、排出アセンブリ1300と係合することができる。排出アセンブリ1300は、ピボット部材1310(例えば、滴下防止ユニット)と、捕捉部材1320と、出口1330とを有することができる。ピボット部材1310は、ピン接続などによって、捕捉部材1320またはフレーム1125とピボット運動可能に接続することができる。
【0120】
幾つかの態様では、バスケットユニット1500は、実質的に鉛直に移動するなど、並進するように構成されている。図示したように、バスケットユニット1500は、カムカラー1800と接続されている。カムカラー1800自体は、(例えば、モータおよび/または歯車機構によって)軸線RA
cを中心に回転させることができるカラー1700(図示せず)と係合することができる。カラー1700とカムカラー1800との係合は、
図30Aの上側位置と
図30Cの下側位置との間などの、バスケットユニット1500の実質的に鉛直方向の並進を提供することができる。
【0121】
幾つかの実施の形態では、カムカラー1800は、カラー1700における1つまたは複数のカム歯1712(図示せず)を収容するように構成された1つまたは複数のカム軌道1810を有する。カム軌道1810は、カラー1800の周縁部にらせんの一部を形成する、傾斜した軌道1810aを有することができる。カム軌道1810は、カラー1800の周囲の一部の周囲に、カラーの周方向軸線に対してほぼ平行に延びる、傾斜していない軌道1810bも有することができる。図示したように、傾斜した軌道1810aと、傾斜していない軌道1810bとは、交差することができる。例えば、カム軌道1810は、傾斜した軌道部分1810aと、次いで、傾斜していない軌道部分1810bとを有することができる。
【0122】
軸線RA
cを中心とするカラー1700の回転中、カム歯1712は、カム軌道1810に沿って移動する。歯が、傾斜した軌道1810aに沿って移動するとき、カラー1700の回転方向に応じて、カムカラー1800は、カラー1700に向かってまたはカラー1700から離れるように引っ張られる。カムカラー1800はバスケットユニット1500と接続されているので、カムカラー1800のこのような鉛直方向の移動は、バスケットユニット1500をも鉛直方向に移動させる。幾つかの実施態様では、バスケットユニット1500は、軸線RA
bを中心とするバスケットユニットの回転中に鉛直方向に(例えば、下方へ)並進する。
【0123】
鉛直方向移動は、例えば、滴下を阻止または防止するために有利である可能性がある。例えば、
図30Bに示したように、バスケットユニット1500が下方へ移動させられるとき、ピボット部材1310は、捕捉部材1320から離れるようにピボット運動することができる。これは、液体(例えば、残留飲料液体)を廃棄ビンまたはその他の位置に向かって方向付け、これにより、その液体が主ハウジング105の外部に滴下する機会を減じることができる。幾つかの実施の形態では、ピボット部材は、(例えば、
図28Bに示された位置に向かって)付勢されている。
【0124】
図30Cは、ハーフフリップ操作が完了した後のバスケットユニット1500を示している。様々な実施態様では、ハーフフリップ操作の完了時に、前はほぼ下方に向けられていたカートリッジが、今ではほぼ上方に向けられており、前はほぼ上方へ向けられていたカートリッジが、今ではほぼ下方へ向けられている。これは、新たにほぼ上方へ向けられたチャンバへカートリッジを装填することを容易にすることができる。さらに、これは、重力またはその他によって、前は上方へ向けられていたチャンバ(例えば、図示の実施の形態における第2のチャンバ504)から使用済みまたは望ましくないカートリッジを排出することを容易にすることができる。
【0125】
例示した実施の形態では、カラー1700およびカムカラー1800は少なくとも部分的にバスケットユニット1500の下方に示されている。しかしながら、幾つかの実施の形態では、カラー1700およびカムカラー1800は少なくとも部分的にバスケットユニット1500の上方に配置されている。例えば、カラー1700は、
図8に示されたものと同様に位置決めすることができ、カムカラー1800を蓋アセンブリ1140に配置することができる。幾つかの実施態様では、蓋アセンブリ1140はカムカラー1800の一部を受け入れる。
【0126】
幾つかの態様では、カムカラー1800は、バスケットユニット1500ではなくまたはバスケットユニット1500に加えて突き固めアセンブリに接続されている。カムカラー1800の並進の結果、チャンバのうちの1つにおけるカートリッジに対する突き固めアセンブリの並進を生じることができる。これは、カートリッジにおける飲料成分または原材料成分(例えば、エスプレッソ粉砕物)を圧縮することを容易にすることができる。主ハウジングにおけるある構成部材の並進、および突き固め機能は、“BEVERAGE PRODUCTION MACHINES AND METHODS WITH TAMPING ASSEMBLY”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205241号明細書により詳細に説明されており、その全体は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0127】
図31〜
図31Bは、択一的な飲料製造アセンブリ2400の別の実施例を示している。飲料製造アセンブリ2400の多くの特徴は、飲料製造アセンブリ400,1400に関して上述した特徴と同じまたは類似である。事実上、飲料製造アセンブリ2400は、全ての組合せおよびサブコンビネーションを含む、飲料製造アセンブリ400,1400の特徴のいずれかのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0128】
図示したように、飲料製造アセンブリ2400は、マルチチャンバ型バスケットユニット2500、ラチェットアセンブリ2600および/またはカラー2700を有することができる。カラー2700は、蓋部分2800と係合することができる。例えば、カラー2700および蓋部分2800のうちの一方は、カラー2700および蓋部分2800のうちの他方における1つまたは複数のカム軌道2810に収容することができる1つまたは複数の歯2712を有することができる。図示したように、カム軌道2810の一部は、カラー2700の回転軸線に対して所定の角度を成している。幾つかの態様では、カム軌道2810は、実質的にらせん状の部分を形成している。
【0129】
幾つかの実施の形態では、カラー2700の回転の結果、歯は軌道2810に沿って移動することができる。カム軌道2810の角度により、これは、カラー2700と蓋部分2800との間の並進移動を生じることができる。幾つかの実施態様では、カラー2700は、ハウジング105に対してほぼ並進に関して固定されており、蓋部分2800は並進する。幾つかの実施態様では、蓋部分2800は、ハウジング105に対してほぼ並進に関して固定されており、カラー2700は並進する。幾つかの態様では、カラー2700および蓋部分2800の双方が、互いに対してかつハウジング105に対して並進する。
【0130】
幾つかの態様では、蓋部分2800は突き固めアセンブリに接続されている。様々な実施の形態では、カラー2700および/または蓋部分2800の並進は、チャンバのうちの1つにおけるカートリッジに対して(例えば、チャンバのうちの1つのカートリッジと係合するようにおよび/または係合しなくなるように)突き固めアセンブリを移動させることができる。これは、カートリッジにおける飲料成分または原材料成分(例えば、エスプレッソ粉砕物)を圧縮することを容易にすることができる。上述のように、主ハウジングにおけるある構成部品の並進、および突き固め機能は、“BEVERAGE PRODUCTION MACHINES AND METHODS WITH TAMPING ASSEMBLY”というタイトルの2014年3月11日に出願された米国特許出願第14/205241号明細書により詳細に説明されている;上述のように、この出願の全体は引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0131】
図31〜
図31Bを引き続き参照すると、飲料製造アセンブリ2400は排出アセンブリ2300を有することができる。図示したように、排出アセンブリ2300は、導管2310と、捕捉部材2320と、出口2330とを有することができる。導管2310は、バスケットユニット2500のチャンバ2502,2504と流体接続していることができる。例えば、バスケットユニット500は、チャンバ2502,2504を導管2310に接続する1つまたは複数の内部通路(図示せず)を有することができる。
【0132】
幾つかの実施態様では、導管2310は可撓性および/または弾性である。幾つかの実施の形態では、これは、バスケットユニット2500の並進を助けることができる。例えば、バスケットユニット2500が出口2330に対して並進することができる幾つかの実施の形態では、導管2310は、バスケットユニット2500と出口2330との間の液体流路を維持するようにたわむことができる。
【0133】
幾つかの実施の形態では、可撓性および/または弾性の導管2310は、出口2330とバスケットユニット2500のチャンバとの間の流体流路を閉鎖することを容易にすることができる。例えば、幾つかの実施の形態は、導管2310を挟むことができる1つまたは複数のピンチ部材(図示せず)を有し、これにより、出口2330と、バスケットユニット2500のチャンバ502,504との間の流体流路のサイズを選択的に減じるまたは流体流路を排除する。幾つかの実施の形態では、ピンチ部材のうちの少なくとも1つはカラー2700と係合しており、カラー2700の回転が、ピンチ部材をカラー2700と係合させるおよび/または係合しないようにすることができる。例えば、ピンチ部材は、カラー700における歯720と係合する歯車を有することができる。幾つかの実施態様では、ピンチ部材のうちの1つは、マスタースレイブギヤ関係で別のピンチ部材と係合させられている。
【0134】
XVI.廃棄ビンユニット
幾つかの実施の形態は、使用済みまたは望ましくないカートリッジなどのカートリッジを収集および/または貯蔵する廃棄ビンユニットを有する。廃棄ビンユニットは、選択的にハウジング105に収容したり、ハウジング105から取り出したりすることができる。これは、機械100からカートリッジを取り出すことおよび/または廃棄することを容易にすることができる。
【0135】
図32および
図32Aに示したように、廃棄ビンユニットは、カートリッジを収容するように構成された第1の収容部3201を有することができる。幾つかの実施の形態は、第1の収容部3201および第2の収容部3202などの複数の収容部を有する。幾つかの態様では、第2の収容部3202は、第1の収容部3201の下方に配置されている。幾つかの実施の形態では、第1の収容部3201は、第2の収容部3202から分離可能である。
【0136】
第1の収容部3201は、シングルサーブ抽出機械からカートリッジ(例えば、消費済み、使用済みまたは廃棄されるカートリッジ3203)を収容するように構成することができる。幾つかの実施態様では、第1の収容部3201は、多孔質の(例えば、小孔を有する)底部を有してもよい。多孔質の底部は、カートリッジ本体を保持するようにおよび/または余分な水、飲料および/またはあらゆる入り込んだ飲料原材料を(例えば、第2の収容部に進入するように)通過させるように構成することができる。このような排水システムは、かび、匂い、および湿った使用済みのカートリッジを貯蔵するその他の望ましくない側面を制限するために有利であり得る。多孔質の底部は、例えば、メッシュ、ネット、単一の穴、複数の開口などを含んでもよい。幾つかの態様では、液体が通過させられるが、カートリッジ本体および飲料原材料が実質的に保持されるように、開口は、0.1mm〜5mm;0.5mm〜5mm;1mm〜5mm;0.1mm〜2mm;0.5mm〜2mm;または1mm〜2mmの範囲であってもよい。幾つかの態様では、飲料原材料を通過させるために、開口は、1mm〜20mm;1mm〜10mm;1mm〜5mm;3mm〜20mm;3mm〜10mm;3mm〜5mm;5mm〜20mm;または5mm〜10mmの範囲であってもよい。幾つかの実施の形態では、多孔質の底部は、第1の収容部と同じ材料を含む。他の実施態様では、小孔を有する底部は、第1の収容部とは異なる材料を含む。幾つかの実施の形態では、多孔質の底部および第1の収容部3201の残りの部分(例えば、壁部)は、1つの一体的な構成部材として形成されている。他の態様では、多孔質の底部および第1の収容部3201の残りの部分(例えば、壁部)は、後で組み立てられる別個の構成部材として形成される。
【0137】
幾つかの実施の形態では、廃棄ビンユニットは取外し機構を有する。これは、ユーザが廃棄ビンユニットを飲料機械から分離させることを補助することができる。幾つかの実施の形態では、取外し機構は、第1および/または第2の収容部をほぼ機械100の前方に向かって傾斜させるなど、収容部のうちの1つまたは複数を傾斜させるように構成されている。
【0138】
幾つかの実施の形態では、廃棄ビンユニットは、収容部のうちの1つまたは複数の内容物を圧縮する圧縮装置(図示せず)を有する。例えば、機械100は、その内部に配置されたカートリッジに圧縮力を加えるように第1および/または第2の収容部内へ延びたピストンを有することができる。これは、廃棄されるカートリッジによって占められる収容部の体積の大きさを減じることができ、これは、収容部が収容することができるカートリッジの数を増加させることができ、収容部を空にすることが必要となる頻度を減じることができ、かつ/または廃棄ビンユニットを飲料機械から分離させることを容易にすることができる。
【0139】
幾つかの実施の形態では、廃棄ビンユニットは、収容部のうちの1つまたは複数の状態を判定するように構成された検出機構(図示せず)を有する。例えば、検出機構は、収容部のうちの一方または両方が機械100において適切に係合させられているかどうかを監視する位置センサを有することができる。幾つかの実施態様では、検出機構は、収容部のうちの一方または両方における材料の量または高さを監視するセンサを有する。例えば、検出機構は、収容部のうちの1つまたは複数における材料の特性(例えば、高さまたは重量)が所定の量を超過したときに機械100の制御装置に信号を送信するように構成されたセンサ(例えば、近接センサ、重量センサまたはその他)を有することができる。
【0140】
XVII.概要
マルチチャンバ型バスケットユニットを有する飲料準備機械および方法の様々な実施の形態および実施例が本明細書に記載されている。幾つかの実施の形態および実施例はコーヒー飲料を製造するカートリッジに関して本明細書に記載されているが、本明細書に記載されたバスケットユニットおよびチャンバは、チョコレートベースの製品(例えば、ホットココア)、茶、ジュース、スープ、だし汁およびその他の飲料などの多くのその他のタイプの飲料を製造するためのその他の特定の材料または成分を含むカートリッジを収容するように構成することができる。さらに、液体がカートリッジに導入される幾つかの実施の形態が開示されているが、その他の相の導入が考えられる。例えば、幾つかの実施の形態では、蒸気、または蒸気と液体の水との組み合わせが、カートリッジに導入される。加えて、1つの飲料成分または原材料を含む幾つかの実施の形態が開示されているが、“飲料成分または原材料”という用語は、1つの成分のみに限定されるわけではない。むしろ、飲料成分または原材料は、1つの成分(例えば、コーヒー)または複数の成分(例えば、コーヒーおよび甘味料)を含むことができる。
【0141】
本明細書において使用されるときは、“飲料”という用語は、その通常の意味を有することに加え、特に、あらゆる液体または実質的に液体の物質、または流動品質を有する製品、例えば、ジュース、コーヒー飲料、茶、フローズンヨーグルト、ビール、ワイン、カクテル、酒、スピリット、サイダー、ソフトドリンク、フレイバーウォータ、エナジードリンク、スープ、だし汁、これらの組み合わせ、または同様のものを含むことができる。本明細書において使用されるときの“カートリッジ”という用語は、通常かつ慣例の意味が与えられており、特に、カートリッジのための入口および/または出口を形成するためにこのようなカートリッジが穿孔または裂断されることができるかどうかにかかわらず、カートリッジ、カプセル、カップ、ポッド、パック、パッド、および同様のものを含む。
【0142】
この開示は、飲料準備機械の複数の実施の形態および実施例を記載しているが、さらに別の実施の形態または許容可能な実施例を形成するために、本開示に示されかつ説明された方法および装置の多くの態様が、異なって組み合わされてもよいおよび/または変更されてもよいことは当業者によって理解されるであろう。全てのこのような変更およびバリエーションは、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。事実上、広範囲の様々な設計およびアプローチが可能であり、本開示の範囲に含まれる。本明細書に開示された特徴、構造またはステップは、必須でないまたは不可欠でない。さらに、例示的な実施の形態が本明細書に記載されているが、あらゆるおよび全ての実施の形態の範囲は、本開示に基づいて当業者によって認識されるような同等の要素、変更、省略、(例えば様々な実施の形態を横断する態様の)組合せ、適応および/または改変を有する。上記または本明細書の他のところで明示的に述べられていない本開示の範囲内の幾つかの実施の形態が存在し得るが、本開示は、本開示が示しかつ記載しているものの範囲内の全ての実施の形態を想定しかつ含む。さらに、本開示は、本明細書のどこかに開示されたあらゆる構造、材料、ステップまたはその他の特徴と、本明細書のどこかに開示されたあらゆるその他の構造、材料、ステップまたはその他の特徴とのあらゆる組合せを含む実施の形態を想定しかつ含む。
【0143】
さらに、別々の実施態様に関連して本開示に記載された特徴は、1つの実施態様において組み合わせて実施することもできる。逆に、1つの実施態様に関連して記載された様々な特徴は、複数の実施態様において別々に、またはあらゆる適切なサブコンビネーションにおいて実施することもできる。さらに、複数の特徴が、ある組み合わせにおいて機能するものとして上述されている場合があるが、請求項に記載された組み合わせのうちの1つまたは複数の特徴は、幾つかの場合、その組合せから削除することができ、その組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変化態様として請求されてもよい。
【0144】
さらに、操作は、特定の順序で図面に示されているまたは明細書に記載されている場合があるが、所望の結果を達成するために、このような操作が、示された特定の順序または連続的な順序で行われる必要はない、または全ての操作が行われる必要はない。示されていないまたは説明されていないその他の操作を、実施例の方法およびプロセスに組み込むことができる。例えば、1つまたは複数の付加的な操作を、説明した操作のいずれかの前、後、同時、またはそれらの間に行うことができる。さらに、操作は、他の実施態様において配置転換または順序変更されてもよい。また、上述の実施態様における様々なシステム構成部材の分離は、全ての実施態様においてこのような分離を必要とすると理解すべきではなく、記載された構成部材およびシステムは、概して、1つの製品に統合することができるかまたは複数の製品にまとめることができると理解すべきである。
【0145】
この開示の目的で、本明細書には、ある態様、利点および新規の特徴が記載されている。必ずしも全てのこのような利点があらゆる特定の実施の形態に従って達成され得るわけではない。すなわち、例えば、開示内容が、本明細書に教示された1つの利点または複数の利点のグループを達成する形式で、必ずしも本明細書に教示または示唆され得る他の利点を達成することなく、実現または実施されてもよいことを当業者は認識するであろう。
【0146】
“することができる”、“してもよい”などの条件的な用語は、特にそうでないことが述べられない限りまたは用いられる文脈において別の理解がなされない限り、概して、ある実施の形態が、ある特徴、要素および/またはステップを含むが、他の実施の形態は含まないことを示唆しようとするものである。つまり、このような条件的な用語は、概して、これらの特徴、エレメントおよび/またはステップが1つまたは複数の実施の形態のために必要とされること、または、これらの特徴、エレメントおよび/またはステップがいずれかの特定の実施の形態に含まれるまたはいずれかの特定の実施の形態において行われるかどうかを、ユーザ入力またはプロンプティングを用いてまたは用いずに決定するためのロジックを必然的に有すること、を示唆することを概して意図したものではない。
【0147】
「X、Y、Zのうちの少なくとも1つ」という言い方のような接続的な文言は、別段の定めのないかぎり、概して、ある1つのアイテム、用語などがX、YまたはZであってもよいことを伝えるために使用される文脈においてさもなければ理解される。つまり、このような接続的な言語は、概して、ある複数の実施の形態がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、およびZの少なくとも1つの存在を要求することを示唆することを意図したものではない。
【0148】
明示的に別段の定めのない限り、“a”または“an”という冠詞は、概して、1つまたは複数の記載されたアイテムを含むとされるべきである。したがって、“〜するように構成された装置”という文言は、1つまたは複数の言及された装置を含むことが意図されている。このような1つまたは複数の言及された装置は、述べられた詳細を実施するように集合的に構成することもできる。例えば、“詳説A、BおよびCを実施するように構成されたプロセッサ”は、詳説BおよびCを実施するように構成された第2のプロセッサと関連して作動する、詳説Aを実施するように構成された第1のプロセッサを含むことができる。
【0149】
本明細書において使用される“ほぼ”、“約”、“概して”および“実質的に”という用語などの、本明細書において使用される程度の言語は、依然として所望の機能を行うまたは所望の結果を達成する、述べられた値、量または特性に近い値、量または特性を表す。例えば、“ほぼ”、“約”、“概して”および“実質的に”という用語は、述べられた量の、10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満および0.01%未満以内の量をいう場合がある。別の例として、幾つかの実施の形態では、「概して平行」および「実質的に平行」という用語は、15°、10°、5°、3°、1°、0.1°またはその他よりも小さいまたはこれらと等しい分だけ完全に平行な状態から逸脱した値、量または特性をいう。同様に、ある複数の実施の形態では、「概して垂直」および「実質的に垂直」という用語は、15°、10°、5°、3°、1°、0.1°またはその他よりも小さいまたはこれらと等しい分だけ、正確に垂直な状態から逸脱した値、量または特性をいう。
【0150】
請求項における言語は、請求項において用いられた文言に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書においてまたは出願の手続きの間に記載された実施例に限定されるべきではなく、これらの実施例は非排他的であると解釈されるべきである。
【0151】
幾つかの実施の形態は、添付の図面に関連して説明されている。しかしながら、図面は実寸ではない。距離、角度などは、単に例示的であり、必ずしも例示された装置の実際の寸法およびレイアウトに対する正確な関係を有するわけではない。構成要素を、付加、排除および/または再配置することができる。さらに、様々な実施の形態に関連するあらゆる特定の特徴、態様、方法、特質、特性、品質、属性、要素などの本明細書における開示は、本明細書に示された全ての他の実施の形態において使用することができる。加えて、本明細書に記載されたあらゆる方法は、言及したステップを行うために適したあらゆる装置を使用して実行されてもよいことが認識されるであろう。
【0152】
要約するならば、飲料準備機械の様々な例示的な実施の形態および実施例が開示されている。飲料準備機械はこれらの実施の形態および実施例の文脈において開示されているが、本開示は、特に開示された実施の形態を超えて、他の択一的な実施の形態および/または実施の形態の他の使用、およびある複数の変更およびその均等物にまで拡張することが当業者によって理解されるであろう。この開示は、開示された実施の形態の様々な特徴および態様を互いに組み合わせることができるまたは互いのために代用することができることを明らかに想定している。したがって、本開示の範囲は、上述の特定の開示された実施の形態によって限定されるべきではなく、以下につづく請求項の適正な読み取りおよび均等物のそれらの完全な範囲によってのみ決定されるべきである。