(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る綿菓子製造装置の実施の形態は、
図1に示すように、電源アダプタ480と組み合わせて家庭で子供や保護者が使用するものである。
【0014】
この綿菓子製造装置100は、
図1乃至
図3に示すように、本体部110の上方にトレイ部201を有し、トレイ部201の内側に回転機構部250とされる回転釜260を有するものである。
【0015】
また、本体部110は、本体底部141と本体カバー部111とにより形成され、内部に回転釜260を回転させる駆動用のモーターや制御回路基板等を収納するものである。
【0016】
そして、本体部110の中央には、回転機構部250を備え、回転機構部250の主要部である回転釜260の釜上部261を本体カバー部111の中央から本体部110の上方に突出させてトレイ部201の内部に収納するように、トレイ部201により釜上部261を囲んでいるものである。
【0017】
このトレイ部201は、
図4及び
図5に示すように、上トレイ203と下トレイ211とを組み合わせたものである。
【0018】
この上トレイ203は、中央に大きく開口する開口部207を備えたカバー部205を有し、回転釜260の周囲であって且つトレイ部201の内部において作成される綿状の砂糖菓子を、開口部207からトレイ部201の内部に挿入する棒の先端に絡ませることができるようにしている。
【0019】
また、下トレイ211は、トレイ部201の外周壁を形成する筒状の側胴部213を有し、側胴部213の上端でカバー部205の外周縁を支持するものである。そして、この側胴部213の下端からは、環状形状とされる板状の環状底部215を有して回転釜260を側胴部213の内部に収納するようにしているものである。
【0020】
更に、環状底部215の内側縁から上方に立設される筒状の内筒部217により、後述する本体部110の保持筒部117に嵌合固定されて、回転釜260の釜底部310の周囲を覆うものである。
【0021】
また、環状底部215の内縁端部近くの下面には、環状底部215から下方に僅かに突出する筒状の係止用筒221を有し、この係止用筒221の対向する2カ所には、係止用筒221の下端内壁から内側に突出する板状の係止片223を有し、トレイ部201を本体部110に取り付ける際に、トレイ部201を本体部110に対して所定位置で固定可能とするものである。
【0022】
このトレイ部201を取付ける本体部110は、本体底部141と本体カバー部111とによって内部に空間を形成し、モーター253やモーターギア255による駆動部251と、この駆動部251により回転を行う回転釜260とによる回転機構部250を収納しているものである。
【0023】
そして、本体部110は、
図6に示すように、本体カバー部111と本体底部141とにより形成する本体部110の保持筒の上端から回転釜260の釜上部261を突出させるようにして回転機構部250を収納するものである。
【0024】
この本体カバー部111は、
図6、
図7、及び、
図8に示すように、略短円筒形状とされる上外縁部113の上端から内側に延設される平板環状の上面部115を有し、上面部115の中央側内縁から上方に突出する円筒状の保持筒部117を有する。
【0025】
そしてこの保持筒部117の上端には、保持筒部117の上端から内側に突出する補助リング131及び保護環133を備える。
【0026】
補助リング131は、保持筒部117の上端に固定する周縁部131aと、周縁部131aの上端から内方に突出して後述する釜底本体323の外周下端近傍に内側縁が位置する板状の半環状形状とされる突出環131bと、を有する2個の半円形とされるものである。
【0027】
また、保護環133は、補助リング131の周縁部131aを覆う周縁環133aを備えて保持筒部117に固定され、周縁環133aの上端から斜め上方内方に向かう保護部133bを有し、保護部133bの内周縁を後述する釜底本体323の外周上端近傍に位置させ、本体カバー部111の保持筒部117から突出して回転する回転釜260と本体カバー部111の保持筒部117との間隙を狭くし、本体部110の内部に異物が落下するように侵入することを防止しているものである。
【0028】
そして、保持筒部117の下端周囲には段部121を有し、当該段部121の上面により下トレイ211における環状底部215の内縁を支持可能とし、段部121の周囲2カ所からは段部121の上面高さに合わせて略矩形形状の係合片123を外方に突出させているものである。
【0029】
この2個の係合片123は、本体カバー部111の上面部115に環状に形成された段部121の対向位置に設けられ、両係合片123の外方端部相互間の距離を下トレイ211の係止用筒221の内径と略等しくして係合片123が係止用筒221の内側に収納することができるようにしている。
【0030】
また、係合片123の下面と本体カバー部111における上面との間には、係止片223の厚みとされた高さに略等しい間隙を形成し、係合片123の下方に係止片223を収納できるようにしている。
【0031】
更に、係合片123の下方に位置する上面部115には、係合片123の形状に略等しい形状の係合開口部125を形成している。そして、下トレイ211の係止用筒221に設けた係止片223は、その下面の中央を僅かに下方に膨出させ、トレイ部201の係止片223を本体カバー部111の係合片123の下方に位置させたとき、下面中央が僅かに膨らんだ係止片223の下面が係合開口部125に嵌り、トレイ部201の回転抵抗がなくなることにより、トレイ部201の本体部110への正しい固定位置が判別できるようにしているものである。
【0032】
尚、
図8に示した係合片123は、段部121から突出する係合片123における保持筒部117の円周に沿った側方の一方向には係止壁123aを有するものとし、トレイ部201の内筒部217を保持筒部117に被せて環状底部215を段部121の上面に接触させるようにしてトレイ部201を本体部110に乗せ、トレイ部201を本体部110に対して水平方向に回転させるとき、係止片223が一方向からのみ係合片123の下に挿入できるようにしている。
【0033】
また、一方の係合開口部125には、後述する電源スイッチ410における係止体441の作動突起451が位置しており、係止片223が係合片123の下方に挿入されたとき、係止片223は作動突起451を係合開口部125の内部で本体部110の中央方向に移動させるものである。
【0034】
更に、この本体カバー部111における上外縁部113には、電源アダプタ480のアダプタピン481を挿入するための電源端子穴137や、電源スイッチ410のスイッチノブ423を本体部110から突出させるためのスイッチ穴135を有している。
【0035】
この電源端子穴137は、
図7に示したように、アダプタジャック485の前面上半が本体カバー部111の上外縁部113に食い込むことができるように上外縁部113の下端に設けられ、スイッチ穴135もスイッチ作動杆411のスイッチノブ423の上半が本体カバー部111の上外縁部113に食い込むことができるように上外縁部113の下端に設けられているものである。
【0036】
そして、本体部110の本体底部141は、
図7に示したように、円板状の底板部143と、この底板部143の周縁から立ち上がる筒状の下外縁部145とを有し、下外縁部145の上端を本体カバー部111における上外縁部113の下端と接合することにより、本体底部141と本体カバー部111とによって内部に空間を形成する本体部110を構成するものである。
【0037】
この本体底部141は、
図3に示したように、底板部143の下面に脚153を備えて底板部143と当該綿菓子製造装置100を載置するテーブル面との間に空間を形成することができるようにすると共に、底板部143には吸気孔151を複数有しているものである。
【0038】
そして、この底板部143の略中央に釜取付け基部161を有し、回転釜260及び回転釜260を回転駆動するモーター253等の駆動部251と回転釜260とにより構成される回転機構部250を本体底部141に収納固定するものである。
【0039】
この釜取付け基部161の内部には、
図2及び
図3に示したように、モーター固定部163や軸保持部165を有し、釜取付け基部161の内部に駆動用モーター253を収納固定し、また、回転釜260の回転軸397の下端を軸保持部165で保持している。
【0040】
更に、回転軸397は、釜取付け基部161の上に配置される軸受板167により上側を支持される。そして、軸受板167の上に配置される釜底部310及び釜上部261により形成される回転釜260は、回転軸397により回転可能に支持されているものである。
【0041】
また、釜取付け基部161の側方の底板部143の上面には、制御回路基板175や電源スイッチ410等を備えるものである。
【0042】
この制御回路基板175には、当該綿菓子製造装置100のモーター253やヒーター315等を制御する制御IC535や抵抗器、コンデンサ等の電子部品が取り付けられていると共に、モーター253に接続されるコードの接続ジャック545を差し込む接続プラグ547も固定されている。
【0043】
そして、
図6に示した本体カバー部111の保持筒部117から上方に突出した回転釜260の釜上部261は、
図9及び
図10に示すように、円筒形状の外壁部263の下端に直径を拡大させる膨出部275を有し、膨出部275の外縁から下方に円筒状のスカート部277を有するものである。
【0044】
また、外壁部263の上端から内方に環状形状として突出する天上部265を有し、天上部265の中央には投入壁267と開閉部材271とにより形成される半球形状の投入口とする窪みを有するものである。
【0045】
この開閉部材271は、半球形状を更に略半分とした形状であって、摘み部273を上端部から外方に突出させるように有し、摘み部273を上方に移動させるように回動させると、投入壁267と開閉部材271との間に開口部を形成し、投入壁267と開閉部材271とにより形成され、投入口とする半球形状の窪みに投入された粗目砂糖や飴玉を回転釜260の内部に落下させることができるものである。
【0046】
尚、開閉部材271は、
図6等に示したように、通常は摘み部273の上面を天上部265の上面に合わせた位置として開閉部材271と投入壁267との間に間隙を生じさせることなく、開閉部材271と投入壁267とにより半球形状の窪みを形成しているものである。
【0047】
そして、釜上部261の内部には、筒状の内壁とする上部内壁281及び下部内壁283を有し、開閉部材271の回動により生じた間隙から落下する砂糖や飴玉を釜底部310の上端面に設けられた加熱板311の上に落下させるものである。
【0048】
この下部内壁283の下端には、下方の直径を上方の直径よりも大きくするように下方の径を順次拡大させる円錐形環状形状の拡大傾斜部285を有し、拡大傾斜部285の下端から水平方向外方に延びる平板環状形状の環状突出部293を有する。
【0049】
更に、環状突出部293の外周に、環状突出部293の下面よりも僅かに高い下面を有する円周部291を有し、円周部291の外縁をスカート部277に下端に接合しているものである。
【0050】
そして、環状突出部293の下面には、平板環状形状とされた金属製導電材料のリング部材301を有するものである。
【0051】
また、拡大傾斜部285には、
図9及び
図12に示すように、拡大傾斜部285から内方に突出する板状のリブ287を複数有するものである。
【0052】
このリブ287の下端は、リング部材301の下面と同一高さ又はリング部材301の下面よりも僅かに高くし、リング部材301の下面が加熱板311の上面に接しているとき、リブ287の下端も加熱板311の上面に接するか、またはリブ287の下端と加熱板311の上面との間に僅かな間隙を形成することができるようにするものである。
【0053】
従って、筒状の下部内壁283の内部に落下した飴玉が、加熱板311の上で溶融するまでの固体形状のとき、加熱板311の中央から飴玉が回転釜260の回転により加熱板311の周辺に移動することをリブ287により阻止することができる。
【0054】
そして、環状形状とした環状突出部293の下面には、環状突出部293の下面よりも僅かに高い高さとされる6個の窪み部295を等間隔に有しているものである(
図14参照)。
【0055】
この各窪み部295は、同一の扇形形状にして環状突出部293の外縁に開放されるものであって、環状突出部293の外縁から釜上部261の中心方向に向かって環状突出部293の下面中間までの内外方向幅として形成されるものである。
【0056】
また、リング部材301は、金属製平板の環状形状であって、外径を環状突出部293の外径と略一致させると共に、内径も環状突出部293の内径と略一致させ、加熱板311の直径よりも小さな内径として少なくともリング部材301の内縁側部分、好ましくは内縁から外縁近くまでを加熱板311と接触させるように重ねることができるようにしているものである。
【0057】
更に、このリング部材301は、リング部材301の内縁から切り込む同一形状とされる6個の第1拡大部303を等間隔に備え、各第1拡大部303は、その円周方向幅の中央において更に外方に切り込まれる第2拡大部305を有するものである。
【0058】
そして、この6個の第1拡大部303の外縁を結ぶ円の直径は、環状突出部293に形成した窪み部295の内縁を結ぶ円の直径よりも小さく、各第1拡大部303の円周方向幅は、各窪み部295の円周方向幅と同一又は僅かに広い幅としているものである。
【0059】
また、各第1拡大部303の略中央から第1拡大部303よりも外方に切り込まれる第2拡大部305は、第2拡大部305の外縁を結ぶ円の直径を窪み部295の内縁を結ぶ円の直径よりも僅かに大きくし、各第2拡大部305の円周方向幅は、各窪み部295の円周方向幅よりも狭くしているものである。
【0060】
従って、回転釜260における釜上部261の内部空間は、第1拡大部303により周方向の幅を狭められ、第2拡大部305により更に周方向の幅を狭くされつつ、第2拡大部305の外側端部で僅かな間隙により窪み部295と連接され、窪み部295により周方向幅を第2拡大部305の幅よりも広くして回転釜260の外周の外部と連接されるものである。
【0061】
このため、回転釜260の上部から回転釜260の内部に投入された砂糖や飴玉が加熱溶融されたとき、加熱板311と環状突出部293との間で遠心力により第1拡大部303に送り込まれ、更に第2拡大部305に送り込まれて窪み部295により形成されるリング部材301と環状突出部293の間から回転釜260の外部に放出され、加熱板311及びリング部材301が高温とされているため、飴玉であっても確実に溶かすことができ、砂糖や飴玉を良好な綿状とすることができる。
【0062】
即ち、飴玉などの粒の大きな材料は、リブ287により遠心力の小さな中央に長く維持され、溶融状態となってリブ287相互間の間隙によりリング部材301の内縁位置に至る。また、粗目砂糖のように粒が小さく溶けやすい材料は、リブ287相互間の間隙により素早くリング部材301の内縁位置に至る。
【0063】
そして、リング部材301の内縁位置に至った溶融状態の材料は、順次幅が狭くなる第1拡大部303を介して第2拡大部305の外周端部に至ることになる。
【0064】
更に、第2拡大部305の外周端部からは、リング部材301の上方の間隙に持ち上げられて外部に放出されることとなるため、順次移動抵抗を受けつつ加熱板311やリング部材301により加熱溶融されるため、不十分な溶融状態でなく、確実に溶融された状態とされて均質な細い糸状に形成されるものである。
【0065】
また、このリング部材301は、その外周縁から等間隔に3本の足307を垂下させており、足307の下端を外方に突出拡大させる足端部309とし、この足307により釜上部261を釜底部310に取付けて足端部309により釜底部310に固定可能としている。
【0066】
この釜底部310は、
図13に示したように、上端中央に円板状の加熱板311を有し、
図14に示すように、第1電極板317、第2電極板319、複数個のヒーター315を保持するヒーター保持板313、この2枚の電極板317,319とヒーター保持板313を収納するヒーター収納板321、このヒーター収納板321と加熱板311とを収納する釜底本体323、釜底本体323の下面に固定される歯車板373により構成されるものである。
【0067】
この釜底本体323は、円板状の本体板325の周囲から筒状に立ち上がる本体周壁327を有し、本体周壁327の上端から外方に延設される環状形状の平板状とされる環状部329を有し、環状部329の外縁下端から円筒状の外周壁331を垂下させ、外周壁331の下端を本体板325の下面と略同一高さとするものである。
【0068】
そして、本体板325の上面であって、本体周壁327の内側にヒーター収納板321と加熱板311とを収納し、ヒーター収納板321の内側に第2電極板319、ヒーター保持板313、第1電極板317を収納しているものである。
【0069】
このヒーター収納板321に固定されたヒーター315は、矩形の平板状とされるPTCヒーターであって、該ヒーター315の下面は、円板形状の第2電極板319に密接され、ヒーター315の上面が円板形状の第1電極板317に密接され、第1電極板317及び第2電極板319によりヒーター315に電圧を印加させることができるようにしている。
【0070】
そして、このヒーター315は、電圧印加時には70℃乃至80℃程度に発熱するものであり、PTCヒーターの複数個をヒーター収納板321により加熱板311の下方に配置固定しているため、効果的に加熱板311の広範囲を均一に加熱することができる。
【0071】
更に、複数のPTCヒーターを用いているも、各PTCヒーターは平板状であって、上面及び下面を円板状の電極板と接触させることにより通電されるため、各PTCヒーターへの配線を単純として容易且つ確実に通電を行うことができる。
【0072】
また、ヒーター収納板321と共に釜底本体323に収納される加熱板311は、第1電極板317の上に密着してヒーター315により加熱されるものとし、加熱板311の周縁部上面は釜上部261のリング部材301と密着可能としているものである。
【0073】
このように、本実施の形態の綿菓子製造装置100は、ヒーター315にPTCヒーターを用いることにより、ヒーター温度ひいては加熱板311や加熱板311に接するリング部材301の温度をヒーター特性による一定に保つことが可能となる。
【0074】
従って、ヒーター315等の温度検出や温度制御を行うことなく一定電圧を供給して一定温度とすることができ、安全に綿菓子製造装置100を家庭で使用することができる。
【0075】
そして、釜底本体323は、環状部329の内縁において、等間隔に3個の足受穴333を有し、各足受穴333は、足端部309が通過可能な大きさとされる挿入部334と、この挿入部334の側方において足307を挿入可能としつつ足端部309を通さないように挿入部334よりも内外方向幅を狭くした足止め部335と、を有するものである。
【0076】
また、ヒーター収納板321の下方にして本体板325の上面には、
図15に示すように、係合ピン341及び操作ピン351を有するものである。
【0077】
この係合ピン341は、棒状形状とされるピンの一端を、環状部329の下側に位置させ、このピン端部343を、
図16に示すように回動軸347とする螺子により揺動可能に釜底本体323に取り付けられるものである。
【0078】
そして、この係合ピン341は、棒状の本体側方から足受穴333の一部に突出する三角形状の係合突起体345を有し、回動軸347により釜底本体323に取り付けられるピン端部343と逆の端部を操作ピン351と係合可能とするものである。
【0079】
この操作ピン351は、棒状体であってその中心軸を釜底本体323の中心方向に向け、外側端部を操作部353として環状部329よりも僅かに端部を外方に突出させて釜底本体323の中心方向に摺動可能として本体板325の上面に取り付けられるものである。
【0080】
そして、操作ピン351の下面と係合ピン341の端部とを係合可能とし、弾性体355により係合ピン341の端部を外方に付勢し、操作ピン351の端部である操作部353を環状部329から僅かに突出させておくおものである。
【0081】
また、操作ピン351の端部である操作部353を釜底本体323の内方に押し込んだときは、回動軸347により固定されている係合ピン341のピン端部343を中心として係合ピン341全体を回動させるように、操作ピン351と係合している係合ピン341の端部を内方に移動させることができるものである。
【0082】
従って、釜底本体323の足受穴333に釜上部261の下端から下方に突出している足307を挿入し、釜上部261を回転させると足307が足受穴333の挿入部334から足止め部335に移動し、足受穴333に一部が突出している係合突起体345を釜底本体323の中心方向に押圧し、回動軸347を中心として係合ピン341を釜底本体323の内側に回動させて弾性体355を圧縮させる。
【0083】
そして、足307を足止め部335の所定位置まで移動させるように釜上部261を回転させると、
図15に示したように係合突起体345の一部を足受穴333の足止め部335に突出させ、足307が足止め部335から外れないように、ひいては釜上部261が釜底部310から外れないようにすることができる。
【0084】
また、足307を足止め部335の所定位置まで移動させるように釜上部261を回転させるとき、係合ピン341を弾性体355の弾性力に抗して回動させるため、釜上部261の回転に抵抗が生じ、足307が所定位置に達すると弾性体355による係合ピン341からの抵抗力が無くなり、釜上部261が所定位置に取り付けられたことを手の感触により知ることができる。
【0085】
尚、釜上部261を釜底部310から外すときは、操作部353を釜底部310の内側へ押し込むようにして操作ピン351と係合している係合ピン341の端部を釜底本体323の中心方向に移動させると、係合突起体345を釜底本体323の内側に移動させて係合突起体345を足受穴333の内側に移動させることができる。
【0086】
従って、足307を足止め部335から挿入部334に移動させる様に釜上部261を回転させることができ、足307及び足端部309を挿入部334から抜き取るようにして釜上部261を釜底部310から取り外すことができる。
【0087】
また、足受部の下側には、
図16に示したように、各足止め部335の位置には金属製板状体の接触検出部材361が設けられ、足端部309と接触することにより、足端部309ひいてはリング部材301に通電を行うことができるようにしているものである。
【0088】
そして、釜底本体323の下面に固定される歯車部371は、平板状円形の歯車板373と、この歯車板373の外周から垂下する円筒状の外周壁375を有し、外周壁375の下端外周面に歯部377を有するものである。
【0089】
この外周壁375の外径は、本体周壁327の外形よりも僅かに小さな径とされ、歯車部371の歯部377をモーター253のモーター軸に固定するモーターギア255と噛合させることにより釜底部310や釜上部261を駆動部251のモーター253により回転させるものである。
【0090】
そして、この歯車板373の下面には、
図17に示すように、中心に軸固定穴379を有し、歯車板373の中心から等しい距離の位置にして中心の対角の位置に第1接点381と第1補助接点386との2個の接点を有する。
【0091】
また、第1接点381と歯車板373の中心との距離と異なる中心からの距離の位置にも、中心の対角の位置に第2接点382と第2補助接点387との2個の接点を、第1接点381や第2接点382と歯車板373の中心との距離と異なる中心からの距離の位置にも、中心の対角の位置に第3接点383と第3補助接点388との2個の接点を更に有するものである。
【0092】
この第1接点381乃至第3接点383及び第1補助接点386乃至第3補助接点388とする各接点は、導電性金属板で形成し、長方形の金属板の一端を歯車板373の下面に固定し、長方形金属板の他端を摺接部として金属板の弾性力により対象面に圧接可能としているものである。
【0093】
そして、この第1接点381及び第1補助接点386と接触可能とされる第1電極リング171が歯車板373と平行に対面する軸受板167の上面に固定され、第2接点382及び第2補助接点387と接触可能とされる第2電極リング172がこの軸受板167の上面に、第3接点383及び第3補助接点388と接触可能とされる第3電極リング173もこの軸受板167の上面に固定されるものである。
【0094】
尚、軸受板167は、その上面に同心円状に配置する第1電極リング171、第2電極リング172、及び、第3電極リング173の中心に、回転軸397を回転可能に支持すると共に、第1電極リング171の外方において適宜位置にモーター軸穴168を有してモーター253の回転軸を回転可能に支持するようにしているものである。
【0095】
また、歯車板373の下面には、第1接点381と第1補助接点386を接続する第1リード部391、第2接点382と第2補助接点387を接続する第2リード部392、第3接点383と第3補助接点388を接続する第3リード部393、が設けられている。
【0096】
そして、この第1リード部391は、釜底部310の内部において、第1電極板317及び3個の接触検出部材361の内の1つと接続され、第2リード部392は3個の接触検出部材361の内の他の2つと接続され、第3リード部393は第2電極板319と接続されるものである。
【0097】
従って、回転釜260が第1リード部391により第1接点381及び第1補助接点386を介して第1電極リング171から受ける電力は、第1電極板317に供給され、ヒーター315を介して第2電極板319から第3リード部393に戻って第3電極リング173へ戻すことができる。
【0098】
また、第1リード部391は3個の接触検出部材361の内の1つと接続されているため、各接触検出部材361がリング部材301の足端部309に接触しているとき、第1電極リング171から受ける電力は、リング部材301を介して他の2つの接触検出部材361に伝達され、第2リード部392に戻って第2電極リング172に戻される。
【0099】
そして、上述の様に、第1電極リング171に第1接点381及び第1補助接点386の2個の電極を接触させているため、回転釜260が回転することにより接点がリングの上面を高速移動し一瞬接点がリングから離れることが生じたとしても、2個の接点が同時に離れることが無く、本体部110から回転釜260への通電を瞬断させることなく行うことができる。
【0100】
同様に、第2電極リング172にも第2接点382及び第2補助接点387を接触させ、第3電極リング173には第3接点383及び第3補助接点388を接触させているため、固定個所である釜取付け基部161や軸受板167等の本体部110から回転動作を行う回転釜260に確実に電力を供給することができる。
【0101】
そして、各電極リングに接触させる2個の接点は、歯車板373の中心の対向位置に配置しているため、2個の接点が同時に電極リングから離れることを防止することができ、電極リングとリード部との通電を確実に持続維持することができる。
【0102】
また、軸受板167の上面に電極リングを設け、軸受板167と対面させる歯車部371の下面に電極リングと接触させる接点を設けているため、回転軸397の周囲に電極リングを設けるようにして回転部分に電力を供給する場合と比較し、回転軸397の軸長さを短くし、回転釜260を本体底部141に近い低い位置に配置することができる。
【0103】
そして、当該綿菓子製造装置100の電源スイッチ410は、
図18に示すように、通電を制御するスイッチ本体461と、スイッチ本体461の操作スイッチ465を操作可能とするスイッチ作動杆411と、スイッチ作動杆411のスライド作動を制限する係止体441により形成しているものである。
【0104】
このスイッチ作動杆411は、棒形状の板状体とされる杆本体413を有し、杆本体413の両端近傍に各々第1摺動穴415及び第2摺動穴417である長穴を有している。
【0105】
この第1摺動穴415及び第2摺動穴417には、本体底部141の底板部143に立設された杆受け軸471の先端である挿入軸475が挿入され、杆受け軸471の上端に形成された杆受け部473によりスイッチ作動杆411を支持してスイッチ作動杆411の杆本体413を軸線方向に摺動可能としている。
【0106】
即ち、杆受け軸471は、その上端を杆受け部473として第1摺動穴415や第2摺動穴417の短径よりも大きな直径とされる棒状体であり、この杆受け部473とする杆受け軸471の上端からから第1摺動穴415や第2摺動穴417の短径と略等しい直径の挿入軸475を延設するように杆受け軸471の先端に有し、長穴とされた第1摺動穴415や第2摺動穴417の長軸方向に杆受け軸471が移動可能とされる構成であって、底板部143に固定されている杆受け軸471に対してスイッチ作動杆411が長穴である第1摺動穴415や第2摺動穴417の長径方向に移動可能とされるものである。
【0107】
また、このスイッチ作動杆411は、杆本体413における第1摺動穴415の近傍から側方に延びる突出部421を有し、突出部421の先端にスイッチノブ423を有するものであって、このスイッチノブ423を本体カバー部111の上外縁部113及び本体底部141の下外縁部145に形成したスイッチ穴135に位置させ、指先でスイッチノブ423を水平方向に移動可能としてスイッチ作動杆411を軸線方向に移動させることができるようにしている。
【0108】
また、スイッチ作動杆411は、杆本体413の突出部421を設けた側面における杆本体413の中央よりも第2摺動穴417に寄った位置から上方に突出する係止突起425を有し、且つ、突出部421を設けた位置の近傍であって杆本体413の中心線位置に近い杆本体413の上面から上方に突出する当接突起427を有するものである。
【0109】
更に、突出部421と係止突起425との間において、杆本体413の側方近傍において、杆本体413の側方に沿って杆本体413の上面から下面に貫通する長溝431を有し、長溝431に沿った杆本体413の側面部分を薄板状として弾性変形が可能な弾性部433とし、この弾性部433の外面には、杆本体413の側面から僅かに突出する突起部435を形成している。
【0110】
そして、このスイッチ作動杆411の杆本体413の上面に載置する係止体441は、棒形状板状体とされる棒状部445と、この棒状部445の一端を略三角形状として拡大した板状体であって杆本体413の幅よりも広い幅の頭部443と、を有するものである。
【0111】
この頭部443の一部は、棒状部445の中心軸線と略直行する平面の当接面455とされ、棒状部445を杆本体413と重ねるように棒状部445と杆本体413の中心軸線を平行としたとき、当接面455と当接突起427の一端とを、
図7に示したように当接させることができるものである。このときスイッチ作動杆411は、第1摺動穴415や第2摺動穴417の
図18における右方向の位置に挿入軸475を位置させ、スイッチ作動杆411は、その移動範囲内の左端位置に固定されるものである。
【0112】
そして、係止体441の棒状部445は、その中間に軸穴447を有し、軸穴447に挿入軸475が挿入され、水平方向において挿入軸475を回動中心として回動可能に杆受け軸471に取り付けられるものである。
【0113】
また、係止体441の棒状部445における頭部443と逆の端部には、バネ取付け部449を有し、
図7に示したようにバネ459による張引力をバネ取付け部449に加え、棒状部445の側面を係止突起425に当接し、棒状部445の中心軸線と杆本体413の中心軸線とを平行とするように棒状部445を杆本体413に重ねるものである。
【0114】
また、このとき、頭部443の一部を杆本体413の側方に突出させ、この突出部421の下面から下方に突出する突起体457を杆本体413の弾性部433から僅かに離れた杆本体413の側方に位置させている。
【0115】
そして、頭部443における突起体457を設けた逆側の部分であって、杆本体413の側方側に突出する部分の頭部443上面には、作動突起451を有するものである。
【0116】
この作動突起451は、軸穴447の方向に斜めに向かう面を形成する傾斜部453を有し、本体カバー部111の係合開口部125に挿入されるものである。
【0117】
従って、本体部110にトレイ部201を載置し、トレイ部201を回転させて係止片223を係合片123の下方へ挿入するようにして係合開口部125に位置させるとき、係止片223が傾斜部453に当接し、軸穴447を中心に係止体441を回転させるように係止片223が作動突起451を本体部110の中心側に移動させることができる。
【0118】
このため、
図13に示したように、杆本体413の中心軸線と係止体441の棒状部445の中心軸線とが平行状態からずらすように係止体441が回転し、当接面455が当接突起427から外れ、スイッチ作動杆411が
図13における右側方向へ移動可能とされるものである。
【0119】
尚、このとき、
図13には示されていないが、突起体457が弾性部433に当接されており、スイッチノブ423を左右に、即ちスイッチ作動杆411を左右に移動させるとき、突起体457と突起部435とが接触し、突起体457が突起部435を乗り越えるときの抵抗により、スイッチノブ423を操作する指先にクリック感を与えることができる。
【0120】
そして、スイッチ作動杆411を左右に移動させることにより、スイッチ本体461の操作スイッチ465を左右に移動させ、電源スイッチ410による供給電力の遮断や導通を制御操作することがようにしている。
【0121】
そして、電源スイッチ410を操作して当該綿菓子製造装置100を作動させるとき、トレイ部201が取り付けられていない状態ではスイッチノブ423の移動操作、即ち、電源オンの操作が係止体441により阻止され、トレイ部201が正常に取り付けられているときは、スイッチノブ423の操作が可能であり、電源のオン・オフ操作において、クリック感により使用者に明確に操作したことの実感を与えつつ、当該綿菓子製造装置100を作動又は停止させるようにすることができる。
【0122】
そしてこの綿菓子製造装置100の電気配線は、
図19に示すように、アダプタジャック485の端子である電源入力端子501の一方の端子を第1電極リング171と制御回路基板175に固定した接続ジャック545の一方の端子に接続している。
【0123】
また、第2接続リングと定電圧回路531の入力端子とを電源スイッチ410のスイッチ本体461を介して接続し、第3接続リングはヒータースイッチ521を介してアダプタジャック485の端子である電源入力端子501の他方の端子(シャーシアース端子)に接続している。
【0124】
このヒータースイッチ521は、電磁スイッチとし、電力を通電及び遮断するヒータースイッチ521の接点525を、第3接続リングと電源入力端子501の他方の端子(シャーシアース端子)との間に挿入するように接続している。また、この接点525を開閉制御する電磁部523の一端を電源スイッチ410の定電圧回路531側に接続し、電磁部523の他端をスイッチングトランジスタ527を介して電源入力端子501の他方の端子(シャーシアース端子)に接続するものである。
【0125】
そして、定電圧回路531は、電源入力端子501から第1電極リング171、第2電極リング172、電源スイッチ410を介して入力される直流24ボルトの電圧を直流6ボルトの電圧に降下させ、安定した制御系電圧を出力するものである。
【0126】
この定電圧回路531の出力端子は、綿菓子製造装置100の本体に取り付けられた電源スイッチ410とアダプタジャック485との間に配置されてパイロットランプとされる発光ダイオード537のアノード端子と、綿菓子製造装置100の作動を制御する制御IC535の電力入力端子と、フォトカプラ551の電力入力端子とに接続される。
【0127】
このフォトカプラ551は、フォトダイオード553とフォトトランジスタ555と出力トランジスタ557で構成され、フォトダイオード553が出力する光が対象物により反射され、反射光がフォトトランジスタ555に入力されると電流を通過させ、出力トランジスタ557を遮断状態としてHレベルの信号を検出信号出力端子から出力する。そして、反射光がフォトトランジスタ555に入力されないときは電流を遮断し、出力トランジスタ557を導通状態としてLレベルの信号を検出信号出力端子から出力するものである。
【0128】
そして、このフォトカプラ551は、軸受板167の上面に配置され、歯車板373の下面に描かれるコードマーク561を検出し、歯車板373の回転、即ち回転釜260の回転を検出するものである。
【0129】
そして、パイロットランプとされた発光ダイオード537のカソードは制御IC535のランプ制御端子に、フォトカプラ551の検出信号出力端子は制御IC535の検出信号入力端子に接続される。
【0130】
そして、制御IC535のヒーター制御端子をスイッチングトランジスタ527の制御端子に接続し、スイッチングトランジスタ527の導通を制御してヒータースイッチ521のオン・オフ制御を行うこととしている。
【0131】
尚、ヒータースイッチ521として電磁スイッチを用いてスイッチングトランジスタ527と組み合わせる場合に限ることなく、ヒータースイッチ521として電界効果トランジスタを用い、制御IC535からの制御信号により、ヒーター電流を直接的に導通又は遮断するようにすることもある。
【0132】
また、アダプタジャック485の電源入力端子501の他方の端子であるシャーシアース端子は、ヒータースイッチ521や制御IC535の電源入力端子、フォトカプラ551などに接続する他、モーター制御トランジスタ541を介して接続プラグ547の他端に接続しているものである。
【0133】
そして、モーター制御トランジスタ541の制御入力端子(ベース端子)は制御IC535のモーター制御端子に接続するものである。
【0134】
そして、前述の様に、釜底部310に組み込んだ第1接点381及び第1補助接点386を接続する第1リード部391が第1電極板317と3個の接触検出部材361の内の1個と接続され、第2接点382及び第2補助接点387を接続する第2リード部392が3個の接触検出部材361の内の2個と接続されており、1個の接触検出部材361と第1電極板317は、釜上部261が釜底部310に取り付けられているときはリング部材301の足307を通して2個の接触検出部材361と通電されるも、釜上部261が釜底部310から取り外されたときは通電が遮断されるものである。
【0135】
従って、第1電極板317及び1個の接触検出部材361が第1端子513となり、リング部材301が接続片517とされ、2個の接触検出部が第2端子515とされる検出スイッチ511が形成され、この検出スイッチ511が電源スイッチ410と直列に配置されていることになる。
【0136】
このため、電源スイッチ410を操作して電源スイッチ410をオン状態としても、釜上部261が取り付けられていないとき、定電圧回路531、ひいては制御IC535等に電力が供給されず、当該綿菓子製造装置100が作動しないようにすることができる。
【0137】
このように、軸受板167の上面に3個の電極リングである第1電極リング171乃至第3電極リング173を設けているため、第1電極リング171と第3電極リング173とを用いてヒーター315に加熱用の電力を供給すると共に、第1電極リング171と第2電極リング172とを用い、釜上部261が釜底部310に取り付けられていることを検出して、綿菓子製造装置100の作動を制御することができる。
【0138】
また、電源スイッチ410は、前述の様に、トレイ部201が本体部110に取り付けられていないとき、係止体441の当接面455がスイッチ作動杆411の当接突起427に接触してスイッチ作動杆411の作動を阻止することにより、電源スイッチ410の操作ができないようにしている。
【0139】
従って、本体部110にトレイ部201が取り付けられている状態でのみ電源スイッチ410をオン状態とすることができ、回転釜260の釜上部261が釜底部310に取り付けられているときに電源スイッチ410の操作によって当該綿菓子製造装置100を作動させることができる。
【0140】
このように、トレイ部201が外されているとき、電源スイッチ410であるスイッチノブ423を動かすことができないようにしておくことにより、トレイ部201を外した状態でスイッチノブ423を操作して電源スイッチ410を作動させることはできても回転釜260を回転させないようにする場合とは異なり、使用者に操作ミスであるかのごとき誤解を生じさせることなく、作動停止の状態維持を行うことができる。
【0141】
そして、この綿菓子製造装置100の作動は、
図20に示すように、電源スイッチ410をオン状態として制御IC535に電源電圧が加えられると、パイロットランプとされた発光ダイオード537を先ず点灯させる(S110)。
【0142】
そして、ヒータースイッチ521をオン状態としてヒーター315の加熱(S120)を開始させる。更に、発光ダイオード537を点滅点灯させ(S125)、1分間が経過したか否かの判断(S120)を行う。
【0143】
そして、1分間が経過すると、モーター制御トランジスタ541を導通させるようにしてモーター253の回転を開始(S140)させ、回転釜260の回転数を1500回転乃至2000回転程度の適宜回転数として綿菓子を作成することができる状態とする。
【0144】
また、モーター253を回転させているとき、即ち回転釜260が回転しているとき、回転釜260の回転数をフォトカプラ551の出力信号により検出し(S150)、回転釜260の回転数が1000回転以上であることの確認(S155)を行って電源スイッチ410がオフ状態にされるか否かの確認(S160)を行いつつ、回転釜260の回転数確認(S155)と電源スイッチ410の確認(S160)を繰り返して回転釜260の回転を及びヒーター315の加熱を継続する。
【0145】
そして、回転釜260の回転数確認(S155)において、回転釜260の回転数が1000回転未満であることを検出したときは、ヒータースイッチ521をオフ状態(S200)としてヒーター315への通電を遮断すると共に、モーター制御トランジスタ541も遮断状態とし(S210)、モーター253の回転即ち回転釜260の回転も停止させる。
【0146】
更に、発光ダイオード537の点滅として通常の点滅よりも点灯時間が極めて短い点滅状態の点滅を行わせる発光ダイオード537の点滅制御(S220)を行いつつ、電源スイッチ410がオフ状態にされるか否かの確認(S230)を行うものである。
【0147】
尚、回転釜260の回転数を1500回転乃至2000回転の範囲で常に一定速度とする場合のみでなく、短時間の通電停止時間を設け、1000回転以上の回転を維持しつつ回転数の低下及び加速を与えることもある。このように回転数を変化させることにより、回転釜260の内部に投入された粗目砂糖や飴玉が半溶融状態となったとき、回転釜260の内部で偏ることを防止できる。
【0148】
このように、本実施の形態による綿菓子製造装置100は、ヒーター315としてPTCヒーターを用いているため、ヒーター315が欠損すると加熱が確実の不能となって安全性を確保できると共に、加熱温度が一定に自動で基に制御されて印加電圧の調整を不要とすることができる。
【0149】
また、トレイ部201や釜上部261を外した分解状態では、ヒーター315を加熱したり回転機構部250の回転を行わせることができないようにしているため、安全性な綿菓子製造装置100とすることができる。
【0150】
更に、脚153により当該綿菓子製造装置100を載置するテーブル面との間に空間を形成することができ、ヒーター315の熱による上昇気流や綿菓子と共に回転釜260の側方から飛び出す空気を底板部143の吸気孔151から補充するように本体部110に吸引して空気の流れを良好とし、上質な綿菓子を作ることができるものである。