特許第6616043号(P6616043)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6616043小売店主のサイトに統合することが可能な一体化された支払いインターフェースの好みを監視するサービス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6616043
(24)【登録日】2019年11月15日
(45)【発行日】2019年12月4日
(54)【発明の名称】小売店主のサイトに統合することが可能な一体化された支払いインターフェースの好みを監視するサービス
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/22 20120101AFI20191125BHJP
【FI】
   G06Q20/22
【請求項の数】20
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-500222(P2019-500222)
(86)(22)【出願日】2017年3月10日
(65)【公表番号】特表2019-514142(P2019-514142A)
(43)【公表日】2019年5月30日
(86)【国際出願番号】US2017021792
(87)【国際公開番号】WO2017165129
(87)【国際公開日】20170928
【審査請求日】2018年9月19日
(31)【優先権主張番号】15/081,238
(32)【優先日】2016年3月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506329306
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106541
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 信和
(72)【発明者】
【氏名】シェティ プラシャンス
(72)【発明者】
【氏名】クムラ ロヒト
【審査官】 衣川 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−112326(JP,A)
【文献】 特開2008−204151(JP,A)
【文献】 特開2002−109434(JP,A)
【文献】 特開2007−280063(JP,A)
【文献】 特開2001−338167(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0012425(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のコンピュータのシステムによって、
複数の小売店主のサイトにわたってユーザによって選択された支払いサービスを示す、前記ユーザのための支払いサービスの好みのデータを保持することであって、前記支払いの好みのデータが、前記システムと統合された小売店主のサイトにわたって前記ユーザによって選択された支払いサービスを監視することによって取得され、各支払いサービスが、ユーザと、前記小売店主によって制御されるシステム外の小売店主との間の支払いの転送をもたらす、前記保持することと、
前記ユーザの好ましい支払いサービスを求めて、小売店主に関連付けられたコンテンツサーバから要求を受け取ることであって、前記コンテンツサーバが、ユーザのユーザデバイスを介して提示されるコンテンツアイテムを提供し、前記ユーザが前記小売店主によって提供される1つまたは複数の商品を購入しようとしていることを示す、前記ユーザからのユーザ対話を指定するデータを受け取り、前記要求が前記ユーザを示す情報を含む、前記受け取ることと、
前記保持された支払いサービスの好みのデータにアクセスし、前記要求に含まれる前記情報に少なくとも一部基づいて、前記ユーザに関連付けられた1つまたは複数の支払いサービスを特定することと、
前記特定された支払いサービスから、前記小売店主によって容認可能である、前記ユーザの好ましい支払いサービスを決定することと、
前記ユーザデバイスを介して情報を提示させることで、前記ユーザが前記好ましい支払いサービスにアクセスして前記小売店主への支払いの転送を生じさせることを可能にすることと、を含む方法。
【請求項2】
前記ユーザを示す前記情報が、前記ユーザと関連付けられたEメールアドレスまたは前記ユーザと関連付けられた電話番号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザを示す前記情報が、前記コンテンツアイテムを介して前記ユーザから受信される、または前記ユーザを示す前記情報が、デバイス識別子または前記ユーザデバイスの統計的情報を含め、前記ユーザの前記ユーザデバイスに関連付けられた情報から取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記保持された支払いサービスの好みのデータが、前記ユーザに関して、前記ユーザが閾値の時間周期の中で関連付けられた支払いサービスにアクセスする頻度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
好ましい支払いサービスを決定することが、
前記特定された支払いサービスのうちの、前記ユーザによる最も高い使用頻度と関連付けられた支払いサービスを特定することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
1つまたは複数のコンピュータのシステムによって、
ユーザデバイスを介して提示されるコンテンツアイテムを見ているユーザの好ましい支払いサービスを求める要求を受け取ることであって、前記コンテンツアイテムがあるエンティティに関連付けられたコンテンツサーバによって生成され、前記要求が、前記ユーザを示す情報を含んでおり、支払いサービスが、ユーザと、前記エンティティによって制御されるシステム外のエンティティとの間の支払いの転送をもたらす、前記受け取ることと、
前記システムと統合したエンティティに関連付けられた複数のコンテンツアイテムにわたって前記ユーザによって選択された支払いサービスに関連付けられた選択情報にアクセスすることであって、前記システムが、前記複数のコンテンツアイテムにわたって前記ユーザの支払いサービスの選択を監視する、前記アクセスすることと、
前記選択情報、及び前記エンティティによって容認される支払いサービスを特定する情報に少なくとも一部基づいて、前記好ましい支払いサービスを決定することと、
前記ユーザデバイスを介して、前記好ましい支払いサービスに関連付けられたインタラクティブユーザインターフェースデータを提示させることとを含む方法。
【請求項7】
前記ユーザを示す前記情報が、前記ユーザと関連付けられたEメールアドレスまたは前記ユーザと関連付けられた電話番号を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザを示す前記情報が、前記コンテンツアイテムを介して前記ユーザから受信される、または前記ユーザを示す前記情報が、デバイス識別子または前記ユーザデバイスの統計的情報を含め、前記ユーザの前記ユーザデバイスに関連付けられた情報から取得される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記好ましい支払いサービスを決定することが、
前記選択情報から、前記エンティティによって容認される前記ユーザに関連付けられた支払いサービスを特定することであって、前記特定された支払いサービスの1つまたは複数は、前記ユーザによる使用頻度を特定する情報に関連付けられている、前記特定することと、
前記好ましい支払いサービスを前記ユーザによる最も高い使用頻度と関連付けられた支払いサービスとして特定することとを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記選択情報がさらに、特定の支払いサービスに関して、前記特定の支払いサービスが、これ以前に受け取った要求に応答して前記システムによって決定された好ましい支払いサービスに優先して前記ユーザによって選択されたことを特定する情報を含み、かつ
前記好ましい支払いサービスを特定することが、前記特定の支払いサービスを前記好ましい支払いサービスとして割り当てることを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザが前記好ましい支払いサービスと異なる支払いサービスを選択しようとしていることを特定する情報を受け取ることと、
前記ユーザデバイスを介して、前記ユーザが選択するために利用可能な支払いサービスの指示を提示させることと、
選択された支払いサービスを特定する情報を受け取ることとをさらに含む請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザの前記選択された支払いサービスに関連付けられた前記選択情報を更新することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1つまたは複数のコンピュータと、前記1つまたは複数のコンピュータによって実行される際、前記1つまたは複数のコンピュータに、以下を含む動作を実行させる命令を格納する1つまたは複数のコンピュータストレージ媒体とのシステムであって、
ユーザデバイスを介して提示されるコンテンツアイテムを見ているユーザの好ましい支払いサービスを求める要求を受け取ることであって、前記コンテンツアイテムがあるエンティティに関連付けられたコンテンツサーバによって生成され、前記要求が、前記ユーザを示す情報を含んでおり、支払いサービスが、ユーザと、前記エンティティによって制御されるシステム外のエンティティとの間の支払いの転送をもたらす、前記受け取ることと、
前記システムと統合したエンティティに関連付けられた複数のコンテンツアイテムにわたって前記ユーザによって選択された支払いサービスに関連付けられた好みの情報にアクセスすることであって、前記システムが、前記複数のコンテンツアイテムにわたって前記ユーザの支払いサービスの選択を監視する、前記アクセスすることと、
前記好みの情報、及び前記エンティティによって容認される支払いサービスを特定する情報に少なくとも一部基づいて、前記好ましい支払いサービスを決定することと、
前記ユーザデバイスを介して、前記好ましい支払いサービスに関連付けられたインタラクティブユーザインターフェースデータを提示させることとを含む前記システム。
【請求項14】
前記ユーザを示す前記情報が、前記ユーザと関連付けられたEメールアドレスまたは前記ユーザと関連付けられた電話番号を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ユーザを示す前記情報が、前記コンテンツアイテムを介して前記ユーザから受信される、または前記ユーザを示す前記情報が、デバイス識別子または前記ユーザデバイスの統計的情報を含め、前記ユーザの前記ユーザデバイスに関連付けられた情報から取得される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記好ましい支払いサービスを決定することが、
前記好みの情報から、前記エンティティによって容認される前記ユーザに関連付けられた支払いサービスを特定することであって、前記特定された支払いサービスのうちの1つまたは複数が、前記ユーザによる使用頻度を特定する情報に関連付けられている、前記特定することと、
前記好ましい支払いサービスを前記ユーザによる最も高い使用頻度と関連付けられた支払いサービスとして特定することとを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記好みの情報が、特定の支払いサービスに関して、前記特定の支払いサービスが、これ以前に受け取った要求に応答して前記システムによって決定された好ましい支払いサービスに優先して前記ユーザによって選択されたことを特定する情報をさらに含み、かつ
前記好ましい支払いサービスを特定することが、前記特定の支払いサービスを前記好ましい支払いサービスとして割り当てることを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記動作が、
前記ユーザが前記好ましい支払いサービスと異なる支払いサービスを選択しようとしていることを特定する情報を受け取ることと、
前記ユーザデバイスを介して、前記ユーザが選択するために利用可能な支払いサービスの指示を提示させることと、
選択された支払いサービスを特定する情報を受け取ることと、をさらに含む請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記動作が、
前記ユーザの前記選択された支払いサービスに関連付けられた前記好みの情報を更新することをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記コンテンツアイテムが、前記システムに関連付けられた実行可能コードを含み、かつ前記実行可能コードが、前記システムに情報を提供し、前記ユーザデバイスを介して提示するために情報を受け取る、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
インターネット上での消費者の購入の普及率が高くなっていることを考慮して、企業が、小売店主のウェブページのために支払いの代理としての役割を果たすことを始めた。このような支払いの代理は、小売店主が、その固有のサーバとは別個の安全な支払いプラットフォームを提供し、かつ小売店主のウェブページの消費者に対して、消費者の支払い情報が安全であるというより高い信用を与えることを可能にする。支払いの代理は、消費者から、小売店主によって管理されるサーバの外の小売店主への金銭の移動をもたらすため、消費者が、安全面に関して広く知られた評判を持たない小規模の、またはほとんど知られていない小売店主から商品を購入する可能性がより大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1A】小売店に関連付けられた商品を購入するための一例のユーザインターフェースである。
図1B】ユーザが好む支払いサービスを含む一例のユーザインターフェースである。
図1C】利用可能な支払いサービスを選択するための一例のユーザインターフェースである。
図1D】選択された支払いサービスにアクセスするための一例のユーザインターフェースである。
図2】小売店主のサーバ、及び小売店主のサーバと対話中のユーザ(例えば消費者)のユーザデバイスと通信する一例の支払いの好みを監視するシステムのブロック図である。
図3】小売店主に関連付けられたコンテンツアイテムと対話中のユーザの好ましい支払いサービスを決定するための一例のプロセスのフローチャートである。
【0003】
種々の図面における同様の参照記号及び指示は、同様の要素を指す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本明細書は、多数の支払いサービスから選択された、ユーザが小売店主のウェブページ上で商品、品物、サービスなどを購入する際に好む、または好む可能性がある支払いサービスを提示するための方法及びシステムを記載している。商品を販売する小売店主は、記載されるシステムと統合する(例えばユーザアカウントを持つ)ことができ、実行可能コード(例えばスクリプト)を含むことができ、これは商品を購入する際ユーザに提示されるウェブページにおいて、記載されるシステムと通信することができる。実行可能コードは、小売店主によっても容認可能である、ユーザの好ましい支払いサービス(例えば複数の小売店主から商品を購入する際、ユーザが履歴により最も使用した支払いサービス)を、ユーザが商品を購入しようとする際に自動的に表示させることができる。この方法において、小売店主は、支払いサービスの提示を自分のユーザに個人化することができ、各ユーザは、自分のお気に入りの(例えば好みの)支払いサービスの提示を自動的に見ることが可能である。システムは、この提示プロセスを自動化することができ、小売店主が自分のウェブページに対して極めて軽微な変更を加えること(例えば実行可能コードを挿入する)を可能にし、かつユーザに対してより個人的な環境を作り出すことができる。
【0005】
本明細書では、支払いサービスは、消費者が、例えば異なる消費者、小売店主などの別のエンティティに対して支払い(例えば金銭の振り込み、保険金、クレジット)を提供する、または確認することを可能にし、支払いが、特定のシステム(例えばシステムは、小売店主などのエンティティによって保持されたり制御されたりしない)を利用して提供されるまたは確認される電子サービスである。典型的には、支払いサービス(例えば支払いサービスと関連付けられたシステム、サーバなど)は、例えばクレジットカードデータ、デビットカードデータなどの消費者の支払いの手段を保持しており(例えば記憶する)、消費者は典型的には、各支払いサービスに関してユーザアカウントを有する。支払いサービスを利用して小売店主のウェブページ上に表示される商品に対して支払うために、ウェブページのユーザは、表示されたユーザインターフェースオブジェクト(例えばボタン)を選択することができ、選択されると、これは、ユーザがその商品を購入しようとしているという情報を支払いサービスに(例えば支払いサービスに関連付けられたシステムに)提供する。支払いサービスは、ユーザを認証することができ(例えばユーザのユーザデバイス上に格納されたクッキーデータを利用する、または関連するユーザの氏名及びパスワードを入力するようにユーザを促す)、認証すると、消費者から小売店主への安全な金銭の移動を可能にすることができる(例えば小売店主は、小売店主識別子、アクセスコード、パスワードなどの認証情報を有することができる)。本明細書において、支払いサービスへの情報の提供、または支払いサービスからの情報の受信に対する言及は、その支払いサービスに関連付けられた(例えば支払いサービスによって保持される)サーバ、システムなど(例えば支払いサービスを操作するエンティティ)への情報の提供、またはそれらからの情報の受信を含めることができる。同様に、ユーザに対する支払いサービスの提示に対する言及は、支払いサービスの識別子(例えばロゴ)を含むことができ、かつ選択される際、または他の対話が行われる際、ユーザインターフェース要素を利用して、関連付けられた支払いサービスにアクセスさせることができるユーザインターフェース要素(例えばインタラクティブユーザインターフェース要素)を提示することを含めることができる。例えば、選択されると、支払いサービスは、ユーザインターフェースデータを提示して、ユーザに関連するユーザネーム及びパスワードを受け取ることができる(例えば図1Dを参照して本明細書に記載される)。
【0006】
インターネット上で購入される商品の増大に伴って、消費者の慎重な扱いを要する支払い情報が不適切に保管されたり、保持されたりすることなく、小売店主のウェブページが、それぞれの商品を安全に購入することができるある一定の保証を提供することを可能にする支払いサービスがぞくぞくと出現してきた。当然のことながら、このような支払いサービスは、コンピュータネットワーク分野に独自のものであり、内部の小売店主が管理する支払いサービスとは別個の支払いサービスを利用することによって、小規模の小売店主が、非常にコストのかかるネットワーク安全プロトコルを実装する必要がもはやなくなった。
【0007】
しかしながら支払いサービスの細分化により、小売店主は、多様な支払いサービスを容認し、消費者が商品を購入する際に使用するためにずらりと揃った選択肢を包括する場合がある。例えば、小売店主が、多数の支払いサービスの識別子(例えばロゴ)を表示する場合があり、各識別子は、消費者によって選択可能であることで、消費者が、関連付けられた支払いサービスによって購入取引を完了することを可能にする。消費者が商品を購入することができる速度(例えばオンラインストアからの「チェックアウト」)を高めるために、本明細書は、ユーザが好むことが分かっている、または恐らく好むであろう支払いサービスを迅速に表面化するための改善策を記載する。小売店主のウェブページはそれ故、買う、購入するためのオプション、または他の好ましい専門用語を単に含むだけでよく、消費者はこれと対話することができ、対話する際、消費者の好ましい支払いサービスは自ら消費者に対して自動的に提示することができる。消費者は、その後好ましい支払いサービスと対話する(例えば好ましい支払いサービスとしてそれ自体を特定するボタンと対話する)ことができ、好ましい支払いサービスは、取引を完了することができる。
【0008】
記載されるように、1つまたは複数のコンピュータのシステム(例えば支払いの好みを監視するシステム200)は、消費者が多数の小売店主のサイトにわたって利用する(例えばそれらに関してユーザアカウントを有する)と判断された、またはそのように利用することが知られている支払いサービスを記載する情報を保持することができる。追加として、システムは、小売店主が利用する支払いサービスを記載する情報を保持することができる。小売店主のウェブページ上で商品を購入する際、システムは、支払いサービスを比較し、小売店主のウェブページに関連付けられた小売店主によって容認可能である、購入中の消費者が利用するための好ましい支払いサービスを自動的に決定することができる。好ましい支払いサービスは、一部の実装形態では、消費者が閾値の時間周期の中で(例えばこれ以前の1週間、1ヶ月、1年、いつでも)全ての小売店主のウェブページにわたって最も高い頻度で利用することが知られている支払いサービスであってよい。
【0009】
好ましい支払いサービスを決定した後、支払いの好みを監視するシステムが、小売店主のウェブページ上に好ましい支払いサービス(例えば、選択される際、好ましい支払いサービスにアクセスさせるユーザインターフェース要素)を提示させ、消費者が商品を購入することを可能にすることができる。追加として、システムが消費者の好ましい支払いサービスを決定するために十分な情報を持たない場合、システムは、消費者と小売店主の各々が関連付けられる支払いサービスを動的に決定することができ、(例えば支払いサービスと関連付けられた異なるシステムに問い合わせることによって)、小売店主も容認することができる特定の好ましい支払いサービスを消費者が関連付けられた支払いサービスとして選択することができる。
【0010】
この方法において、支払いの好みを監視するシステムは、小売店主のウェブページを利用する消費者のために支払いサービスを決定し、これにより消費者が商品を購入することをより容易にすることができる。追加として、消費者のために好ましい支払いサービスを決定することによって、システムは、小売店主のウェブページに、消費者が使用するために恐らく既に構成されている(例えばクッキーが消費者のユーザデバイス上に格納される)支払いサービスを利用させることができる。すなわち、消費者の経験上決定されたデータを基にする(小売店主のサイトにわたる過去の支払いサービスの利用を監視する)と、消費者が、最近の時間周期において、多数の支払いサービスの全ての中からその特定の支払いサービスを使用してきた可能性が高くなる。したがって、消費者は商品を購入するために単にオプションを選択することが可能である可能性がより高く、彼らが、決定された好ましい支払いサービスに引き続きログインするならば、好ましい支払いサービスは、その購入を速やかに承認することができる(例えばワンクリック購入)。
【0011】
システムが、統合された小売店主のユーザによる支払いサービスの選択を監視することができるように、小売店主は、システムとの最初の統合プロセスを実行することができる。この最初の統合プロセスは、小売店主のシステムへの登録作業(例えばユーザネーム及びパスワードを作成する)、及び小売店主が提供する支払いサービスの指示作業を含むことができる。追加として、小売店主は、各支払いサービスに関連付けられたプライベート情報、例えばユーザ識別子、パスワード、アクセスコード、プライベートキーなどを指定することができる。ユーザが商品を購入することができるウェブページを生成する際、小売店主は、システムに関連付けられた実行可能コードを含むことができ、これは、システムに、商品を見ているユーザを示す情報を受信させることができ、各ユーザの好ましい支払いサービスを提示させることができる。例えば、システムは、好ましい支払いサービスに関連付けられたボタンまたは他のユーザインターフェース要素がユーザに提示するために与えられるように、好ましい支払いサービスに関連付けられたコード(例えばHTML)をウェブページ内に含むようにさせることができる。システムは、コードがウェブページ内に含まれる場合、それが、小売店主がシステムと一体化されない場合に含まれるものと同一であるように、コードを生成するためにプライベート情報を利用することができる。一部の実装形態では、支払いの好みを監視するシステムは、好ましい支払いサービスに関連付けられたコード(例えば支払いサービスが小売店主のウェブページ内に含むように指定するコード)を含むようにさせ、小売店主が、コード、構成ファイルなど(例えばプライベート情報を識別する)を保持することで、あたかも小売店主がシステムと統合されていないかのように、コードを適切に機能させることができる。
【0012】
さらに本明細書に記載される方法及びシステムは、コンピュータテクノロジ、ネットワークなどから生じる問題を解決することができる。例えば、小売店主はもはや、自分のウェブページ内に多数の支払いサービスからのコードを保持し、包含する必要がない。むしろ彼らは、実行可能コードが、多数の支払いサービスのいずれかからのコードを含むようにさせることができるように、(例えば1つまたは複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)コールを利用して)支払いの好みを監視するシステムと通信することができる同一の実行可能コードを単に含むだけよい。これは必然的に、ウェブページのサイズを縮小し、ウェブページをより素早くロードすることを可能にし、小売店主がより大きなウェブページを形成し、保管し、保持する必要性を軽減する。追加として、このことは、小売店主が、各支払いサービスを自分のウェブページと共に機能させる複雑なランドスケープを操作しなければならない点における複雑さを緩和する。これは、各支払いサービスに関連付けられたコードが最新式であることを保証すること、そのサーバシステムが、適切にコードを利用することができること(例えばコード内の特定の変数が、小売店主のサーバシステムによって例えばパスワードなど暗号化される必要性がある場合がある)を保証することなどを含むことができる。代わりに、小売店主は、支払いの好みを監視するシステムとの一回きりの統合を単に実行し、各支払いサービスによって提供されるプライベート情報(例えばユーザネーム、パスワード、認証トークン、プライベートキー、識別子)を提供することができ、(例えば小売店主のウェブページ内に含まれる実行可能コードを利用して)システムが残りを行うことを可能にする。
【0013】
本明細書に記載されるように、支払いの好みを監視するシステムは、ユーザの好ましい支払いサービスを決定する、または情報がない場合、ユーザも利用することができる、小売店主の好ましい支払いサービスを決定することができる。以下は、ユーザが利用するための支払いサービスを決定する際に生じる可能性のある起こり得る状況の非包括的な説明を含む。
【0014】
ユーザが、小売店主が提供する支払いサービスを選ぶ。
【表1】
上記の表に例示されるように、支払いの好みを監視するシステムは、ユーザが、利用することができる支払いサービスと、小売店主によって提供される支払いサービスを指定する情報にアクセスすることができる。示されるように、ユーザは「支払いサービス1」を好み、小売店主は「支払いサービス4」を好む。小売店主は、ユーザの最も好ましい支払いサービス、すなわち「支払いサービス1」を提供するため、システムは、好ましい支払いサービスは、「支払いサービス1」であると決定する。小売店主の好ましい支払いサービスの決定は、本明細書でさらに説明する。
【0015】
ユーザが、小売店主が提供する支払いサービスを好むが、ユーザは、異なる支払いサービスを要求する
上記の表に従って、及び図1Cに関してさらに記載されるように、ユーザは、システムによって決定されたもの(例えば「支払いサービス1」)と異なる支払いサービスを選択することができる。支払いの好みを監視するシステムは、ユーザが利用することができ、かつ小売店主が提供する代替の支払いサービスを提供することができる。したがって、上記の表に例示される状況では、それが、ユーザと小売店主が共通して共有する唯一の残りの支払いサービスであるため、システムは、追加のオプションとして、ユーザが選択するために「支払いサービス2」を提示する。任意選択で、支払いの好みを監視するシステムは、小売店主によって提供され、ユーザは利用することはできない(例えばユーザが、ユーザアカウントを持たない支払いサービス、例えば「支払いサービス4」など)支払いサービスの確認を提示することができる。ユーザはその後、提示された支払いサービスの中から選択することができ、選択した支払いサービスと関連付けられたサーバが、ユーザがユーザアカウントを作成することを可能にすることができる(例えばサーバは、ユーザアカウント作成と関連付けられた1つまたは複数のウェブページを提供することができる)。
【0016】
ユーザが、小売店主によって提供されるいずれの支払いサービスにも関連付けられない。
【表2】

上記の表は、小売店主が、ユーザが利用することができるいかなる支払いサービスの利用も提供しない状況において、支払いの好みを監視するシステムによって小売店主の最も好ましい支払いサービスが決定される(例えば「支払いサービス4」)状況を例示している。このようなケースでは、ユーザは、所望する商品に対して支払うために、小売店主の好ましい支払いサービスと関連付けられる必要がある(例えばユーザは、「支払いサービス4」に関してユーザネーム/アカウントを作成するように要求される)。任意選択で、小売店主によって提供される他の支払いサービスの確認が、選択するためにユーザに提示される場合もあり、例えば「支払いサービス5」及び「支払いサービス6」を提示することができる。
【0017】
システムがユーザの支払いサービスを指定する情報を持たない。
【表3】

本明細書に記載されるように、一部の状況において、支払いの好みを監視するシステムは、ユーザに関連付けられた情報を持たない場合がある。例えば、ユーザが、システムと統合された小売店主から商品を購入しなかった場合がある。このような状況では、システムは、複数の支払いサービスに関連付けられたシステムに、ユーザが支払いサービスのうちのいずれかを使用することができるかどうかを判定するために問い合わせることができる(例えばシステムは、各システムに、関連付けられた支払いシステムが、同一の電話番号またはEメールアドレスを有するユーザのユーザアカウントを有するかどうかを示す応答を要求することができる)。上記の表に例示されるように、システムは、小売店主が、ユーザが使用することができる2つの支払いサービス(「支払いサービス2」及び「支払いサービス3」)を提供することを判定する。システムはその後、ユーザが利用することができ、小売店主にとって最も好ましい支払いサービスとして、「支払いサービス2」を特定する。任意選択で、他の支払いサービスの確認がユーザに提示される場合もあり(例えば「支払いサービス2」の他に)、ユーザは、小売店主が提案する他の支払いサービスから選択することができる。例えば、ユーザが選択するために、「支払いサービス3」及び「支払いサービス4」の確認が提示される場合がある。加えて、特定の指示が、「支払いサービス3」の識別子の提示の付近に配置されて、ユーザが「支払いサービス3」に関するユーザアカウントを有することを示すことができる。
【0018】
システムが、ユーザの支払いサービスを指定する情報を持たず、ユーザは、小売店主によって提案される任意の支払いサービスに関連付けられない。
【表4】
支払いの好みを監視するシステムが、支払いサービスに関連付けられたシステムに問い合わせ、ユーザが、小売店主が提案する任意の支払いサービスを利用しないと判定する状況では、システムは、小売店主によって提案される最も好ましい支払いサービス(例えば「支払いサービス4」)を決定された支払いサービスとして特定してよい。任意選択で、小売店主によって提供される他の支払いサービスの確認が、ユーザが選択するために提示される場合もある。例えば「支払いサービス5」及び「支払いサービス6」の確認がユーザに提示される場合がある。
【0019】
加えて、システムは、支払いサービスが提供し得る任意の払い戻し金、割引などを動的に監視することができ、最大の割引を提供する支払いサービスを決定することができる。
【0020】
図1Aは、小売店102に関連する商品104を購入するための一例のユーザインターフェース100である。ユーザインターフェース100は、小売店102に関連付けられたコンテンツサーバから受信された、ユーザのユーザデバイス(例えばコンピュータ、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイスまたはウエアラブルデバイス)上に提示されるインタラクティブユーザインターフェースの一例である。図1A図1Dに記載されるユーザインターフェースは、コンテンツサーバによって生成された1つまたは複数のコンテンツアイテム(例えばウェブページ)をレンダリングすると、ユーザデバイスによって提示することができる。
【0021】
図示されるように、ユーザは、ユーザインターフェース100内で商品104(例えば「商品A」)を見ている。ユーザインターフェース100は、特定の関連する小売店主(例えば「小売店102」)の表示を含んでおり、これは、特定の統一資源位置指定子(URL)(例えばwww.<ウェブアドレス>.<tld>)でアクセス可能である。商品104の説明、商品の画像及び商品の関連するコスト106(例えば$200)が提示される。
【0022】
ユーザインターフェース100は、商品104を購入するのに選択可能なオプション108(例えば「買う」)を含む。任意選択で、一例のユーザインターフェース100は、ユーザが購入しようとする商品のリストに加えるために選択可能なオプション(例えば「カート」に加える)を含む場合がある。本明細書に記載されるように、選択可能なオプション108と対話すると、小売店102に関連付けられたコンテンツサーバが、システム(例えば支払いの好みを監視するシステム200)に情報を提供し、ユーザが利用するための好ましい支払いサービスを記載する情報を受け取ることができる。
【0023】
図1Bは、ユーザの好ましい支払いサービス112を含む一例のユーザインターフェース110を例示している。選択可能なオブジェクト108(例えば図1Aにおいて本明細書に記載されるような「買う」)を選択すると、ユーザインターフェース100は、ユーザの好ましい支払いサービス112を含むように更新することができる。この支払いサービス112は、一体化してかつ自動的にユーザインターフェース110内に含まれ、ユーザからこの仕組みを隠し、商品を購入するためのいくつかのステップを削除する。
【0024】
ユーザの好ましい支払いサービスを決定するために、支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザが利用することができる支払いサービスを特定し、特定された支払いサービスを、小売店主が利用することができる支払いサービスと比較する。記載されるように、支払いの好みを監視するシステム200は、例えばユーザの電話番号、ユーザのEメールアドレスなどのユーザを示す情報、例えばデバイス識別子(例えばユーザインターフェース110を表示しているモバイルデバイスのオペレーティングシステムに含まれるデバイス識別子)、統計的ID(例えばユーザデバイスは、オペレーティングシステム、フォント、IPアドレス、ブラウザ、場所など、ユーザデバイスに関連付けられた標準的な属性の値の組み合わせに基づいて特定することができる)、小売店主に関連付けられた、または支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられたクッキー(例えばHTTPクッキー、HTML5クッキー)などのユーザの1つまたは複数のユーザデバイスに関連付けられた情報を示す情報を取得する。支払いの好みを監視するシステム200はその後、保持された(例えばデータベース202内に保持された)情報にアクセスして、ユーザが利用することができる支払いサービスを特定することができる。
【0025】
ユーザを示す情報を取得するために、ユーザデバイス上に提示されているコンテンツアイテムは、実行可能コード、スクリプトなどを含むことができ、これらは、ユーザを示す情報を取得し、支払いの好みを監視するシステム200にそれを直接提供することができる。例えば、実行可能コードは、識別情報を取得し、支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた1つまたは複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)コールの利用を通してシステム200に識別情報を提供することができる。この方法において、慎重な扱いを要するユーザ情報は、小売店主のサーバが代理として機能することなく、ユーザデバイスからシステム200に直接送信することができる。しかしながら本明細書に記載されるように、小売店主に関連付けられたクッキーが、ユーザデバイス上に含まれる場合がある。このクッキーは、小売店主のサーバのみによってアクセス可能であってよく、一部の実装形態では、小売店主のサーバは、クッキーからユーザを識別し、識別情報を支払いの好みを監視するシステム200に提供することができる。任意選択で、実行可能コードは、ユーザインターフェース110が、Eメールアドレスまたは電話番号の入力を含め、ユーザが上記の識別情報のうちの1つまたは複数を入力するためのオプションを含むようにさせることができ、入力された情報を、支払いの好みを監視するシステム200に提供することができる。任意選択で、ユーザが、識別情報を入力するためのオプションは、それ以外の方法でユーザを記載する情報を取得するのに失敗した場合に含まれる場合がある。
【0026】
ユーザを識別した後、支払いの好みを監視するシステム200は、保持された、ユーザの支払いサービスを特定する情報にアクセスすることができる。記載されるように、支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザが過去に利用した(例えばデータベース202に格納された)支払いサービスを監視することができる、または支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザが関連付けられたユーザアカウントを有するかどうかを判定するために、支払いサービスに関連付けられた1つまたは複数のシステムに動的に問い合わせ、ユーザが関連付けられたユーザアカウントを有する支払いサービス(データベース202に格納された)を特定する情報を記憶する。例えば、支払いの好みを監視するシステム200は、各支払いサービスに関連付けられたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を利用して、その支払いサービスが、ユーザを示す取得された情報に関連付けられたユーザを有するかどうか問い合わせることができる。図1Bに例示されるように、支払いの好みを監視するシステム200は、特定の支払いサービスに関連付けられたシステム118に問い合わせており、特定の支払いサービスがそのユーザに関連付けられた情報を有するかどうかを示す応答を受信する。
【0027】
支払いの好みを監視するシステム200はさらに、小売店主によって利用される支払いサービスを特定する情報を取得する、または小売店主によって利用される支払いサービスを決定する情報を取得する。図1Bに例示されるように、支払いの好みを監視するシステム200は、小売店主114の支払いサービスとして支払いサービスA〜支払いサービスNを特定している。例えば、小売店102に関連付けられたコンテンツサーバは、支払いサービスを特定する情報を(例えば、小売店主識別子、アクセスコードなどの関連する情報と共に、支払いサービスを特定する構成ファイルなどのファイル内に)記憶し、支払いサービスの識別子をシステム200に提供することができる。追加として記載されるように、一部の実装形態では、支払いの好みを監視するシステム200が、小売店主への支払いの転送をもたらすために関連付けられた支払いサービスに関して十分な情報(例えば小売店主識別子、プライベートアクセスコードなど)と共に、小売店主が提供する支払いサービスを特定する情報を保持することができるように、小売店主は、支払いの好みを監視するシステム200と共に統合プロセスを実行することができる。
【0028】
ユーザインターフェース110内に提示するためにユーザの好ましい支払いサービス112を決定するために、システム200は、ユーザの支払いサービスを、小売店主114の支払いサービスと比較し、小売店主114によっても利用されるユーザの好ましい支払いサービスを選択する。例えば、ユーザの好ましい支払いサービス112は、ユーザが複数の小売店主にわたって最も利用する(例えば閾値の時間周期の中で最も頻繁に使用される、もしくは最も最近使用された)支払いサービス、または特定の小売店102に関してユーザが好む(例えば閾値の時間周期の中で最も頻繁に使用される、もしくは最も最近使用された)支払いサービス、または商品104と似たような商品(例えば同一種の商品、例えば家庭用品、キャンピング用品、スポーツ用品、電子機器、同様の金銭的価値の商品など)に関してユーザが好む支払いサービスを監視することができる。任意選択で、システム200は、ユーザの好ましい支払いサービスに優先して小売店主の好ましい支払いサービスを選択する場合がある。任意選択で、システム200は、ユーザが、ユーザの好ましい支払いサービスに優先して小売店主の好ましい支払いサービスを利用するために動機付けを含む場合がある(例えばユーザインターフェース110は、テキスト情報、「注文を5%オフにするために[支払いサービスN]を使用する」などを含むことができる)。
【0029】
支払いの好みを監視するシステム200が、好ましい支払いサービスを特定する情報に対するアクセス権を持たない別の例では(例えばシステム200は、ユーザに関連付けられた情報を持たず、ユーザがどの支払いサービスを利用するかを特定するために支払いサービスに問い合わせる必要がある)、システム200は、ユーザの好ましい支払いサービス112として小売店主114の好ましい支払いサービスを選択することができる。システム200は、小売店主の好ましい支払いサービスを特定する情報を格納する、またはコンテンツサーバから受け取り、ユーザが利用することができる好ましい支払いサービスを選択することができる。あるいは、システム200は、ユーザが利用することができる支払いサービスの識別子を小売店主に提供することができ、小売店主は、その識別子から好ましい支払いサービスを選択することができる。
【0030】
支払いの好みを監視するシステム200が、ユーザと、小売店主が重複するいかなる支払いサービスも利用しないと判断する別の例では、システム200は、ユーザの好ましい支払いサービス112として小売店主114の好ましい支払いサービスを選択することができる。ユーザはこのとき、小売店主の好ましい支払いサービスに関するユーザアカウントを作成することができる。
【0031】
この方法において、支払いの好みを監視するシステム200は、インタラクティブユーザインターフェース要素としてユーザインターフェース110内に含むユーザの好ましい支払いサービス112を決定することができる。ユーザインターフェース110内に提示されるにユーザの好ましい支払いサービス112は、関連付けられた識別子(例えばロゴ)と共に、支払いサービスを特定するテキストの、またはグラフィカルな情報を含む。支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザデバイス上に提示されているコンテンツアイテム内に含まれる実行可能コードを利用して、好ましい支払いサービス112を提示することができる。一部の実装形態では、実行可能コードは、好ましい支払いサービス112に関連付けられたコード(例えばHTMLコード、JavaScriptコード、PHPなど)を挿入することができる。すなわち、システム200は、好ましい支払いサービス112に関連付けられたコードをパッケージすることができ、これは、情報(例えば暗号化された小売店主識別情報)を、好ましい支払いサービス112に関連付けられたシステムへと向ける、例えば関連する参照(例えばハイパーリンク)を含むことができ、好ましい支払いサービス112と関連付けられたユーザインターフェースデータ(例えばロゴ)の提示を生じさせることができる。一例として、小売店主が支払いの好みを監視するシステム200を利用せずとも、小売店主は、好ましい支払いサービス112に関連付けられたコード(例えばHTMLコード、実行可能コード)をコンテンツアイテム内に含む必要がある。支払いの好みを監視するシステム200を利用することで、好ましい支払いサービス112に関連付けられたコードが取得され、自動的にコンテンツアイテムに挿入されることでユーザの購入を完了することができる。この方法において、小売店主が、複数の支払いサービスに関連付けられた実行可能コードを含むように要求される代わりに、小売店主は単に、システム200に関連付けられた実行可能コードを含むだけでよく、システム200は、ユーザが好む、及び/または小売店主が提供する多数の支払いサービスのいずれかを正確に提示するための機能を実装することができる。任意選択で、支払いの好みを監視するシステム200は、好ましい支払いサービス112を特定する情報を提供することができ、小売店主のサーバは、支払いサービス112に関連付けられたコードを含むようにコンテンツアイテムを更新することができる。
【0032】
ユーザインターフェース110はさらに、ユーザが、システム200が選択した好ましい支払いサービス112と異なる支払いサービスを選択するために、選択可能なオプション116(例えば「もっと見ますか?」)を含む。選択可能なオプション116を選択すると、ユーザインターフェースは、ユーザが利用するために利用可能な支払いサービスに各々関連する選択可能なオプションを提示することができる。
【0033】
図1Cは、利用可能な支払いサービス122を選択するための一例のユーザインターフェース120を示している。本明細書に記載されるように、ユーザインターフェース110のユーザは、選択可能オプション116を選択することで、支払いの好みを監視するシステム200によって決定されたサービスと異なる支払いサービスを選択することができる。選択可能なオプション116(例えば「もっと見ますか?」)を選択すると、支払いサービス122を選択するためのユーザインターフェースが提示される。選択可能な支払いサービス122は、ユーザインターフェース120に含むことができる(例えばユーザインターフェース120は、支払いサービス122の識別子を含むように更新することができる)、または選択可能な支払いサービス122は、別個のユーザインターフェースに含まれる場合もある(例えばウェブブラウザ内でユーザインターフェース120を覆うようにポップアップウィンドウが表示される)。
【0034】
選択可能な支払いサービス122は、支払いの好みを監視するシステム200によって決定された好ましい支払いサービス112の代わりにユーザが利用することができる支払いサービスを特定する情報を含んでいる。特定された支払いサービスは、ユーザが利用し(例えばそれに対するアクセス権を有する)、かつ小売店主も利用する支払いサービスを含むことができる。あるいは、特定された支払いサービスは、小売店主が利用する支払いサービスを含むことができ、ユーザは、彼らが支払いサービスのうちの1つを利用しない場合、これに対してサインアップすることができる。
【0035】
図示されるように、選択可能な支払いサービス122は、ユーザインターフェース要素(例えば本明細書に記載されるような)であり、これは利用可能な支払いサービスに関連付けられた識別子を含む。任意選択で、テキストデータが含まれることで、各支払いサービス、及び提供される任意の払い戻し、クーポンなどを指示することができる(例えばシステム200は、そのような払い戻しまたはクーポンを提供しているかどうかを判断するために、各支払いサービスに関連付けられたシステムに問い合わせることができる)。各識別子は、ユーザによって選択することができ(例えばユーザは、マウスによって識別子を選択する、タッチセンシティブスクリーンを押すなどすることができる)、選択されると、支払いの好みを監視するシステム200がその選択を受け取ることができる。システム200はその後、ユーザが選択した支払いサービスを好むことを示すようにデータベース202を更新することができる。任意選択で、データベース202は、ユーザが特定の小売店102に関して選択した支払いサービスを好む、または製品104によく似た製品に(例えば同一の種類、機能、目的、価格範囲など)関して選択した支払いサービスを好むことを示すことができる。
【0036】
支払いサービス122を選択した後、ユーザインターフェース120は、関連付けられた識別子を添えて選択した支払いサービス124を提示するように更新する。コンテンツサーバは、支払いの好みを監視するシステム200から選択を特定する情報を受け取ることができる(例えば選択可能な支払いサービス122に関連付けられたユーザインターフェースは、実行可能コードを介してシステム200によって生成することができる)、またはコンテンツサーバは、選択された支払いサービスを決定するためにユーザの対話を受け取る場合もある。
【0037】
図1Dは、選択された支払いサービス132にアクセスするための一例のユーザインターフェース130を示している。図1B図1Cを参照して本明細書に記載されるように、ユーザの好ましい支払いサービス112またはユーザが選択した支払いサービス124を特定するユーザインターフェース要素を、ユーザが利用するために図1Dにおいて支払いサービス132として提示することができる。支払いサービス132のユーザインターフェース要素が提示された後、ユーザは、商品104を購入するために、支払いサービス132と対話することができる。
【0038】
支払いサービス132を選択すると、支払いサービスに関連付けられたサーバは、小売店主に支払いを転送することを可能にするのに十分な情報(例えば識別子、アクセスコード、暗号化されたパスワード)を取得することができ、ユーザデバイスまたはコンテンツサーバが、ユーザが完了するためのユーザインターフェースデータを受け取ることができる。例えば、選択されると、支払いサービスに関連付けられたサーバは、ユーザが認証の目的で完了するための選択可能なオプションを含むユーザインターフェースデータを提示させる。
【0039】
例示されるように、支払いサービス132に対してユーザを認証することに関連付けられたユーザインターフェース134がユーザに対して表示される。ユーザインターフェース134は、ユーザが、ユーザのユーザアカウントに対応付けられたユーザネーム(例えば「ユーザID」)及びパスワードを入力する(例えばタイプして打ち込む、または例えばタッチセンシティブスクリーン上に入力するなどそれ以外の方法で入力する)ためのエリアを含む。ユーザはその後、小売店主への支払いの確認作業、または小売店主への支払いの提供作業に関連付けられたオプションを完了することができる。任意選択で、ユーザが支払いサービスに既にログインしている場合(例えばクッキーデータから判断される)、ユーザインターフェース134は、認証ステップに先立って、小売店主への支払いを確認する、または支払いを提供する場合もある。
【0040】
図2は、小売店主のサーバ220、及び小売店主のサーバ220と対話中のユーザ(例えば消費者)のユーザデバイス230と通信する一例の支払いの好みを監視するシステム200のブロック図である。支払いの好みを監視するシステム200は、1つまたは複数のネットワーク(例えばインターネット)を介して小売店主のサーバ220及びユーザデバイス230から情報を受信し、小売店主のサーバ220及びユーザデバイス230に情報を提供する1つまたは複数のコンピュータのシステムであってよい。小売店主のサーバ220は、ユーザのユーザデバイス230上に提示されるコンテンツアイテム内に実行可能コード(例えばスクリプト)を含むことができ、これはユーザから情報を受信してシステム200に提供することができ、かつユーザデバイス230に提示するためにシステム200から情報を(例えば直接)受信することができる。本明細書に記載されるように、支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザデバイス230上に支払いサービスとして提示されるべき好ましい支払いサービスを決定することができる。
【0041】
支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザ(例えば消費者)が過去に利用した、または利用することができる(例えばユーザアカウントを有する)支払いサービスを記載する情報を保持している。保持される情報は、1つまたは複数のデータベース(例えばユーザ/支払いサービスデータベース202)に格納することができる、もしくはシステム200が、情報を1つまたは複数のデータベース内に保持するストレージサブシステムと通信する場合もある。データベース202は、1つまたは複数のリレーショナルデータベース、または非リレーショナルデータベース内に配列された構造化されたデータ(例えばマップされた、またはそれ以外の方法で関連付けられた支払いサービスの確認、ユーザの識別子)を含むことができる。加えて、データベース202は、各ユーザにとって好ましい支払いサービスを示す情報を保持することができ、これは、本明細書に記載されるように、支払いサービスの使用頻度(例えば閾値の時間周期の中で)に基づくことができ、かつユーザが商品を購入する特定の小売店のサーバ220、購入する商品の種類などによって変化する(例えば左右される)場合がある。プライベートな、慎重な扱いを要する、または任意のユーザ情報が受信され保持される本明細書に記載される全ての状況において、データを匿名にする、データを暗号化する、及びユーザのオプトイン/オプトアウトの優先に関する能力を提供することを含め、プライバシー保護を履行することができる。
【0042】
支払いの好みを監視するシステム200は、小売店主(例えば小売店のサーバ220)から、小売店のサーバと対話中の(ユーザデバイス230上に提示するために小売店のサーバ220によって生成されたコンテンツアイテムと対話中の)ユーザを示す情報を含む情報(例えば要求)を受け取る決定エンジン210を含む。任意選択で、この要求は、例えば支払いの好みを監視するシステム200に(例えば1つまたは複数のAPIコールを使用して)直接情報を提供する実行可能コードに関連付けられたユーザインターフェース要素と対話中のユーザデバイス230のユーザに応答して、ユーザデバイス230から直接受信される場合もある。例えば、コンテンツアイテムは、支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた実行可能コードを含むことができ、実行可能コードは、ユーザデバイス230と、システム200との間の直接の通信を可能にするように作動可能である。本明細書に記載されるように、ユーザの好ましい支払いサービスを決定するために、支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザの識別情報を取得することができ、複数の支払いサービス、及びユーザにとって好ましい特定の支払いサービスを決定することができる。任意選択で、ユーザは、支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた1つまたは複数のコンテンツアイテムにアクセスすることができ、ユーザが利用する支払いサービスと共にユーザの識別情報を含むユーザアカウントを作成することができる(例えばユーザは、特有の好ましい支払いサービスを示すことを含め、支払いサービスの順位付けも指示することができる)。この方法において、ユーザデバイス230が支払いの好みを監視するシステム200を使用するように構成される(例えば支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられたクッキーがユーザデバイス230上で実行中のブラウザ上にある)場合、支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザのユーザアカウントを特定し、支払いサービスの確認を取得することができる。
【0043】
ユーザを示す情報を取得するために、小売店主のサーバ220は、ユーザの電話番号、ユーザのEメールアドレスなどを含め、ユーザデバイス230のユーザからの情報を要求することもできる。例えば小売店のサーバ220は、ユーザデバイス230上に提示されるコンテンツアイテム内に、識別情報を指定するユーザ入力を受信することができるユーザインターフェース要素(例えばテキストエントリボックス)を含むことができる。ユーザから識別情報を受け取った後、小売店主のサーバ220は、支払いの好みを監視するシステム200に識別情報を提供することができる。支払いの好みを監視するシステム200は、保持された情報(例えばデータベース202内)にアクセスし、識別情報に関連付けられたユーザを特定することができる。任意選択で支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザによって入力された情報を直接受け取る場合もある(例えばコンテンツアイテム内の実行可能コードは、支払いの好みを監視するシステム200と直接通信することができる)。
【0044】
追加として、ユーザを示す情報を取得するために、小売店のサーバ220または支払いの好みを監視するシステム200は、ユーザの1つまたは複数のユーザデバイス(例えばユーザデバイス230)に関連付けられた情報、例えばデバイス識別子(例えばユーザインターフェース110を表示するモバイルデバイスのオペレーティングシステム内に含まれるデバイス識別子)、統計的ID(例えばユーザデバイス230は、例えばオペレーティングシステム、フォント、IPアドレス、ブラウザ、場所などのユーザデバイスに関連付けられた標準的属性の値の組み合わせに基づいて特定することができる)、クッキー(例えばHTTPクッキー、HTML5クッキー)などを取得することができる。ユーザデバイス230上に提示されるコンテンツアイテムは、実行される際、ユーザデバイス230と関連付けられた情報が取得されるようにする実行可能コード(例えばスクリプト)を含むことができる。支払いの好みを監視するシステム200は、識別情報を受信し、保持された情報にアクセスすることで関連付けられたユーザを特定することができる。
【0045】
任意選択で、支払いの好みを監視するシステム200が、小売店のサーバから識別情報を受け取らない場合、またはシステム200が、ユーザに関連付けられた情報を保持しない場合(例えばシステム200は、関連付けられた電話番号、Eメールアドレス、ユーザデバイス情報の記録を持たない)、システム200は、ユーザの1つまたは複数の支払いサービスを決定することができる。システム200は、支払いサービスに関連付けられた1つまたは複数のシステム(例えば支払いサービスシステムA 240A〜支払いサービスシステムN 240N)に問い合わせ(例えば要求を行い)、支払いサービスがそのユーザに関連するかどうかを特定することができる。例えば、システム200は、それぞれの支払いサービスの1つまたは複数のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、コンテンツアイテム(例えば支払いサービスに関連付けられたコンテンツアイテム内の識別情報を含む)などを利用することができ、受信した識別情報を支払いサービス(例えば支払いサービスシステム240A)に提供することができる。肯定的な指示を受け取ると、システム200は、データベース202を更新して、指示された支払いサービスをユーザを特定する情報と関連付けることができる。
【0046】
支払いの好みを監視するシステム200は、小売店主(例えば小売店のサーバ220に関連付けられた小売店主)によっても容認することができる、(例えば小売店のサーバ220のコンテンツアイテム上に表示される商品を購入する際)ユーザによって利用されるべき支払いサービスを決定することができる決定エンジン210を含む。この決定を行うために、決定エンジン210は、小売店主によって容認される支払いサービスを特定する情報を取得し、小売店主が容認した支払いサービスをユーザによって利用される支払いサービスと比較することができる。支払いの好みを監視するシステム200は、小売店主への支払いの転送をもたらすのに十分な情報(例えばアカウントID、アクセスコード、パスワード、署名など)と共に、小売店主によって提供される支払いサービスを特定する情報を保持することができる。例えば、支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた各小売店主は、最初の統合プロセスを実行することで、小売店主によって提供される支払いサービスを指定することができ、その後はコンテンツアイテム内にシステム200に関連付けられた実行可能コードを含むだけでよい(例えば図1A図1Dに記載されるように)。すなわち、小売店主は、支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた1つまたは複数のコンテンツアイテムにアクセスすることで、小売店主がシステム200との最初の統合として容認することができる支払いサービスを指示することができ、コンテンツアイテムにアクセスすることによって必要に応じて支払いサービスを更新することができる。
【0047】
任意選択で、小売店のサーバ220は、システム200への要求において支払いサービスの確認を含むことができる、またはシステムは、支払いサービスに関して小売店主のサーバ220に要求を行うこともできる。例えば、小売店のサーバ220は、支払いサービスを特定する情報(例えば構成ファイル)を保持することができ、各要求に対して支払いサービスを提供することができる。支払いの好みを監視するシステム200は、周期的にデータベース202を更新することができる(例えばシステム200は、周期的な数の要求を小売店主から受け取った後、または周期的な時間が経過した後、小売店主の支払いサービスを要求することができる)。任意選択で支払いの好みを監視するシステム200に関連付けられた小売店主はその後、本明細書に記載するように、彼らが容認することができる支払いサービスを特定する情報を(例えば構成ファイルに)格納することができる。コンテンツアイテムがユーザのユーザデバイス230上に提示される際、コンテンツアイテムは、構成ファイルにアクセスすることができる、システム200に関連付けられた実行可能コード(例えばスクリプト)を含んでおり、支払いの好みを監視するシステム200に対して支払いサービスの確認を提供することができる(例えばこの確認は暗号化することができる)。
【0048】
小売店主の支払いサービスを確認した後、決定エンジン210は、小売店主によって容認され、ユーザによって好まれる支払いサービスを選択することができる。決定エンジン210は、各支払いサービスの使用頻度(例えば閾値の時間周期の中の)を特定する情報を保持し、これにアクセスすることができ、ユーザが履歴により好む、または最近の閾値の時間周期において好んだ支払いサービスを決定することができる。決定エンジン210はその後、小売店主によって容認可能な、ユーザによって最も好まれる(例えば最も高い頻度で使用される)支払いサービスを選択することができる。好ましい支払いサービスを選択した後、決定エンジン210は、ユーザデバイス上に提示されるコンテンツアイテム内に、好ましい支払いサービスと関連付けられたコード(例えばHTMLコード、実行可能コード)を含むことができる。
【0049】
一部の実装形態では、決定エンジン210は、好ましい支払いサービスの指示を小売店のサーバ220に提供することができる。このような実装形態では、小売店主のサーバ220は、好ましい支払いサービスを提示させることができる(例えば小売店のサーバ220は、コンテンツアイテム内に、好ましい支払いサービスに関連付けられたコードを含むことができる)。加えて、本明細書に記載されるように、決定エンジン210は、ユーザデバイス230上に、好ましい支払いサービスに関連付けられた情報を提示させることができる。例えば、ユーザデバイス230上に提示されるコンテンツアイテムに含まれる実行可能コードは、コード(例えば、ボタンなどの選択可能なオブジェクトをユーザデバイス上に提示することができ、かつオブジェクトを選択すると、好ましい支払いサービスに関連付けられたサーバに情報を提供し、このようなサーバから情報を受け取ることができるHTML、JavaScriptなど、好ましい支払いサービスに関連付けられたコード)を受け取ることができ、受信したコードを提示する(例えばレンダリングする)ことができる。
【0050】
ユーザの支払いサービスと、小売店主によって容認される支払いサービスが全く重複しない状況の場合、決定エンジン210は、好ましい支払いサービスを小売店主によって容認される支払いサービスとして選択することができる。上記と同じように、決定エンジン210は、小売店主によって、好ましいものとして指示された支払いサービスなど(例えば容認可能な支払いサービスの順番になったまたは順位付けされたリストによる、例えば構成ファイルにおいて指示される)、小売店主の好ましい支払いサービスを決定することができる。
【0051】
ユーザの支払いサービスと、小売店主によって容認される支払いサービスとが重複するが、決定エンジン210が、ユーザの好ましい支払いサービスを特定する情報を持たない状況に関して、決定210は、小売店主によって好まれ、ユーザによって利用される支払いサービスを選択することができる。
【0052】
好ましい支払いサービスを決定した後、小売店主のサーバまたはシステム200は、ユーザデバイス230上のコンテンツアイテム内に支払いサービスを提示する、及び/または提示させることができる(例えば、好ましい支払いサービスの識別子と、好ましい支払いサービスに関連付けられた1つまたは複数のサーバを利用して取引を完了させるように構成されたユーザインターフェース要素とを提示する)。本明細書に記載されるように、図1Cを参照して、ユーザは、オプションを選択することで、異なる支払いサービスを選択することができる。決定エンジン210はこのとき、ユーザの(例えば小売店主にとっても容認可能な)全ての支払いサービスを特定する情報を取得することができ、小売店のサーバ220またはシステム200は含まれる実行可能コードを利用して、ユーザに提示するために(例えば選択するために)特定された支払いサービスを提示することができる。任意選択で、小売店主のサーバ220またはシステム200は、小売店主が容認する全ての支払いサービスを特定する情報を提示することができる、またはユーザは、特定の支払いサービスを特定する情報を提供することができ、小売店主のサーバ220は、この支払いサービスを容認することを確認する、または否定することができる。
【0053】
決定エンジン210は、ユーザが選択した支払いサービスを受け取り、データベース202を更新してこの支払いサービスをユーザと関連付けることができる。加えて、決定エンジン210は、選択された支払いサービスに対して重み付けを行うことができ、この重み付けは、ユーザが支払いサービスを好むであろう可能性を示している。この方法において、決定エンジン210は、この選択が、ユーザの好みに関連付けられた傾向を表すと判断することができ、よって経時的に(例えば、ユーザが選択された支払いサービスを選択する1つまたは複数の時間)、選択された支払いサービスが好ましい支払いサービスであると判断することができる。
【0054】
図3は、小売店主に関連付けられたコンテンツアイテムと対話中のユーザの好ましい支払いサービスを決定するための一例のプロセス300のフローチャートである。簡便にするために、プロセス300は、1つまたは複数のコンピュータのシステム(例えば支払いの好みを監視するシステム200)によって実行されるように記載される。
【0055】
システムは、小売店主に関連付けられたコンテンツアイテムと対話中のユーザに提示するために、好ましい支払いサービスを求める要求を受け取る(ブロック302)。本明細書に記載されるように、ユーザデバイスのユーザ(例えば購入するために商品を見ている消費者)は、小売店主に関連付けられたコンテンツサーバ(例えば小売店のサーバ220)からコンテンツアイテムを受け取り、この小売店主から入手可能な商品を見る、商品を購入するなどするために、このコンテンツアイテムと対話することができる。コンテンツサーバは、コンテンツアイテム内に、システムに関連付けられた実行可能コード(例えばスクリプト、HTML、Javaなど)を含むことができる(例えばユーザデバイスによる実行、レンダリングなどのために)。ユーザは、コンテンツアイテムと対話することができ(例えばコンテンツアイテム内の購入ボタンを選択する)、実行可能コードが、システムに要求を提供することができる。本明細書に記載されるように、この要求は、ユーザデバイスから直接行われる場合もあり、または要求は、コンテンツサーバによって受信され、システムに提供される場合もある。
【0056】
要求は、コンテンツアイテムと対話中のユーザを示す情報を含んでいる。例えば、本明細書に記載されるように、ユーザは、Eメールアドレス、電話番号、ユーザネーム、氏名、アドレスなどを含む識別情報を(例えばコンテンツアイテムに)入力することができる。さらに、ユーザはほどなく、コンテンツサーバにログインすることができ、コンテンツサーバは、電話番号、氏名などのユーザ識別情報をシステム提供することができる。
【0057】
システムは、ユーザの支払いサービスを記載する保持された情報にアクセスし、ユーザの支払いサービスを特定する(ブロック304)。要求において受信したユーザを示す情報を利用して、システムは保持された情報にアクセスし(例えば本明細書では図2に表される)、ユーザの支払いサービスを特定する。例えば、システムは、受け取った電話番号を、保持された情報に記憶された電話番号と比較することができ、一致することを確認することができる。別の例として、システムは、受け取った氏名を、保持された情報に記憶された名前と比較することができ、一致することを確認することができる。複数の氏名が一致する場合、システムは、他のデータを利用して、どの記憶された氏名のエントリがユーザに相当するかを推測することができる。一例として、システムは、(例えばIPアドレスからの)ユーザの場所、ユーザのユーザデバイスに関連付けられた情報、電話番号、Eメールアドレスなどのうちの1つまたは複数を利用して一致することを確認することができる。
【0058】
本明細書に記載されるように、システムが、ユーザに関連付けられた情報を格納していない場合、例えばユーザは、システムと一体化された小売店主とこれまでに対話していない場合もあり、システムが、ユーザの支払いサービスを特定するために利用できない場合がある。このような状況では、システムは、支払いサービスに関連付けられたサーバに問い合わせをし、その支払いサービスがユーザに関連付けられているかどうかを示す応答を受け取ることができる。システムが肯定的な応答を受け取る際、システムは、保持された情報を更新してユーザの支払いサービスを特定する。
【0059】
システムは、ユーザに関連付けられた好ましい支払いサービスを決定する(ブロック306)。システムはまた、コンテンツサーバに関連付けられた小売店主が容認することができる支払いサービスを特定する情報を取得し(例えば本明細書では図2に表される)、ユーザに提示されるべき(例えばコンテンツアイテム内で)好ましい支払いサービスを決定することもできる。
【0060】
システムは、ユーザが、例えば小売店主に関する商品を以前購入したときに利用した支払いサービスを監視する。システムは、どの支払いサービスの使用が、(例えば閾値の時間周期の中で)最近増加しているかを含め、各支払いサービスが利用された回数を監視することができる。この監視情報を利用して、システムは、(例えば閾値の時間周期の中で)最も利用された支払いサービスとして、小売店主が容認することができる支払いサービスから好ましい支払いサービスを選択することができる。さらに、システムは、システムが決定した好ましい支払いサービスの代わりに、ユーザが選択した支払いサービスを特定する情報を取得することができる。本明細書に記載されるように、かつ図1Cに例示されるように、ユーザは、ユーザに対して自動的に決定された支払いサービスと異なる支払いサービスを要求することができる。その後の購入に関して、システムは、ユーザが選択した支払いサービスを好ましい支払いサービスとして選択することができる。任意選択で、システムは、決定した好ましい支払いサービスが提示された後、ユーザが新たな支払いサービスを選択することを要求し、特定の支払いサービスを閾値の回数(例えば閾値の時間周期の中で)だけ選択した場合、選択された支払いサービスが、好ましい支払いサービスである(例えば、たとえ選択された支払いサービスが他の支払いサービスより低い頻度で使用されている場合でも、例えば閾値の時間周期においてより低い頻度で使用された場合でも)と判断することができる。
【0061】
任意選択で、システムは、各支払いサービスが使用された頻度、及び購入される製品の特徴と併せ、ユーザが、システムが最初に決定した支払いサービスと異なる支払いサービスを選択したかどうか、製品を購入した小売店主、一日のうちの時間、ユーザによって利用されるユーザデバイス、ユーザが購入を行った場所などを含め、ユーザの行動の統計を計算し監視することができる。上記の特徴を利用して、システムは、現在の要求の特徴が与えられるとすると、好ましい支払いサービスを決定する1つまたは複数のマシンラーニングモデルを生成することができる。例えば、システムは、クラスタ化プロセス(例えばK平均法)に従って特徴をクラスタ化することができ、受け取った特徴に基づいて、ユーザの行動と最も一致する特定の支払いサービスを決定することができる。例えば、システムは、特定の種類の商品(例えばスポーツ用品、家庭用品、宝石、自動車部品、被服)に関して、特定の支払いサービスがユーザによって好まれると判断することができる。
【0062】
小売店主に関連付けられたコンテンツサーバ、またはユーザデバイスは、商品の種類、商品の価格などを含めユーザが購入しようとするその商品、または複数の商品を特定する情報をシステムに提供することができる。システムは、保持された情報にアクセスし、商品の特徴(例えば種類、価格)、及び本明細書に記載されるように、ユーザの場所、一日のうちの時間、特定のユーザデバイスなど、システムがアクセス権を有するその他の特徴から判断して、ユーザが好む可能性のある支払いサービスを決定することができる。例えば、システムは、ユーザに関連付けられた所与のユーザデバイス(例えば識別子、MACアドレス、統計的情報に基づいて決定された)に関して、ユーザは特定の支払いサービスを使用することを好むと判断する場合がある。例えば、ユーザは、この支払いサービスに対して既に認証されている(例えばログインした)場合があり、ユーザアカウント詳細(例えばユーザネーム、パスワード)を入力する必要がなく、そのためその支払いサービスが使用し易いことを好む場合がある。あるいは、ユーザが、同一の支払いサービスにログインしない、またはユーザが、記憶したクッキーをより頻繁に消去するために、ユーザが、各支払いに関して支払いサービスにログインする必要がある場合もあるため、ユーザの異なるユーザデバイスが、それに関連付けられた異なる好みを有する場合がある。
【0063】
加えて、システムは、所与の価格範囲に関して、ユーザが、特定の支払いサービスを好むと判断する場合がある(例えば上限が高いクレジットカードが、特定の支払いサービスに対応付けられる場合、特定の支払いサービスは、報酬、払い戻し、キャッシュバックなどを提供する場合がある)。同様に、システムは、ユーザが家から離れている間(例えばIPアドレスに基づいて、ユーザのユーザデバイスの保持された場所の情報に基づいて判断される、例えば休暇中など)、ユーザが、特定の支払いサービスを使用することを好むと判断する場合もある。この方法において、システムは、ユーザの好ましい支払いサービスを選択するために上記の特徴を利用することができる。
【0064】
本明細書に記載されるように、ユーザが小売店主が使用する支払いサービスを使用しない場合、システムは、小売店主の好ましい支払いサービスを選択することができる。加えて、システムが、ユーザの好ましい支払いサービスを決定するために保持された情報を持たない、または十分な保持された情報を持たない場合、システムは、小売店主の好ましい支払いサービスを選択することができる。
【0065】
システムは、ユーザの好ましい支払いサービスを特定する情報を提供する(例えばブロック308)。システムは、ユーザに対して、好ましい支払いサービスの指示を提供し、これはユーザデバイスに対して直接指示を提供すること(例えばコンテンツアイテムが、システムから指示を受け取ることができ、システムに関連付けられた実行可能コードが、好ましい支払いサービスに関連付けられたユーザインターフェース要素をユーザに提示させることができる)、またはコンテンツサーバに指示を提供することを含むことができる。本明細書に記載されるように、情報は、好ましい支払いサービスの識別子(例えばロゴ)、好ましい支払いサービスに関連付けられた実行可能なコードまたはマークアップコード(例えば実行可能コードは、コンテンツアイテムに含むことができ、ユーザは、小売店主への支払いの転送を行うために、それと対話することができる)、好ましい支払いサービスへの参照(例えば好ましい支払いサービスへのアクセス動作に関連付けられたハイパーリンク)を含むことができる。
【0066】
システムは任意選択で、ユーザが異なる支払いサービスを選択しようとしていることを特定する情報を受け取る(ブロック310)。図1Cに例示されるように、ユーザは、利用可能な追加の支払いサービス(例えば小売店主が容認するユーザの支払いサービス、または小売店主が容認する任意の他の支払いサービス)を見るために選択可能なオプションを選択することができる。システムは、他の支払いサービスの確認を取得し、この確認をユーザに提供する。
【0067】
任意選択で、システムは各支払いサービスを順番に並べる、またはそれに対して順位付けを割り当てることができ、ユーザのユーザデバイス上のコンテンツアイテムが、この順番または順序付けに従って支払いサービスを提示することができる。例えばシステムは、各利用可能な支払いサービスの使用頻度、本明細書に記載されるような1つまたは複数のマシンラーニングモデルを利用することができ、各支払いサービスに対して順序付けを割り当てる、または順番を割り当てることができる。この方法において、ユーザは、リスト全体をくまなく調べることなく、支払いサービスを迅速に選択することができる。
【0068】
代替の実施形態
本明細書に記載されるように、システムは、ユーザを示す情報を取得することで、ある程度ユーザの好ましい支払いサービスを決定する。一部の実装形態では、小売店主は、システムと統合することができ、ユーザのユーザデバイス上で実行中の電子アプリケーション(例えば、小売店主に関連付けられたモバイル「アプリケーション」)を利用しているユーザの特定の好ましい支払いサービスを提示させることができる。例えば、システムは、ユーザを示す情報を受け取り、そのユーザに対して好ましい支払いサービスを決定することができる(例えば本明細書に記載されるように)。
【0069】
先行するセクションに記載されるプロセス、方法及びアルゴリズムの各々は、1つまたは複数のコンピュータシステム、またはコンピュータハードウェアを備えるコンピュータプロセッサによって実行されるコードモジュールで具現化され、それによって完全にまたは一部が自動化されてよい。コードモジュール(または「エンジン」)は、任意の種類の、1つまたは複数の非一時的なコンピュータ可読媒体(例えばコンピュータストレージ製品)またはコンピュータストレージデバイス、例えばハードドライブ、ソリッドステートメモリ、光ディスクなどに格納されてよい。システム及びモジュールもまた、無線ベース媒体及び有線/ケーブルベース媒体を含む様々なコンピュータ可読伝送媒体で生成されたデータ信号として伝送されてよく(例えば、搬送波、または他のアナログもしくはデジタル伝播信号の一部として)、様々な形式(例えば、単一もしくは多重アナログ信号の一部として、または複数の離散デジタルパケットもしくはフレームとして)を採る場合がある。プロセス及びアルゴリズムは、アプリケーション特定回路に部分的にまたは全体的に実装され得る。開示されたプロセス及びプロセスのステップの結果は、例えば揮発性のまたは非揮発性のストレージなどの任意の種類の非一時的なコンピュータストレージに、永続的にまたはそうではなく格納され得る。
【0070】
一般に、用語「エンジン」及び「モジュール」は本明細書で使用される際、ハードウェアもしくはファームウェアで具現化されたロジック、または場合によって入口点及び出口点を有し、例えばJava、Lua、CまたはC++などのプログラミング言語で書かれたソフトウェア命令の集合を指している。ソフトウェアモジュールは、実行可能プログラムにコンパイルされ、リンクされ、動的リンクライブラリに搭載されてよい、または、例えばBASIC、PerlまたはPythonなどの解釈されたプログラミング言語で書かれる場合もある。ソフトウェアモジュールは、他のモジュールから、またはそれ自体から呼ぶことが可能であってよい、及び/または検出されたイベントまたは割り込みに応じて起動される場合もあることを理解されたい。コンピューティングデバイス上で実行するように構成されたソフトウェアモジュールは、例えばコンパクトディスク、デジタルビデオディスク、フラッシュドライブまたは任意の他の有形媒体などの1つまたは複数のコンピュータ可読媒体上に提供されてよい。係るソフトウェアコードは、実行中のコンピューティングデバイスのメモリデバイスに一部または全体が格納されてよい。ソフトウェア命令は、例えばEPROMなどのファームウェアに埋め込まれる場合もある。ハードウェアモジュールは、接続されたロジックユニット、例えばゲート及びフリップフロップなどで構成されてよい、及び/または例えばプログラマブルゲートアレイまたはプロセッサなどのプログラマブルユニットで構成される場合もあることを理解されたい。本明細書に記載されるモジュールは好ましくは、ソフトウェアモジュールとして実装されるが、ハードウェアもしくはファームウェア内で表現される場合もある。一般に、本明細書に記載されるモジュールは、その物理的編成またはストレージに関わらず、他のモジュールと組み合わせることができる、またはサブモジュールに分割され得る論理モジュールを指す。
【0071】
本明細書に記載されるユーザインターフェースは、ブラウザ、他のネットワークリソースビューワ、専用アプリケーションを用いて、またはそれ以外の方法でユーザコンピューティングデバイスを介して任意選択で提示される(及びユーザ命令を受け取ることができる)。異なる実施形態またはユーザインターフェースにおいて提示されるように記載され例示される様々な特徴は、同一の実施形態またはユーザインターフェースに組み合わされる場合がある。ユーザから受け取ったコマンド及び情報は、本明細書に開示されるプロセスを利用して本明細書に開示される種々のシステムによって格納され、機能させることができる。本開示は、特定のアイテムの上で迷っている、特定のアイテムを指している、またはクリックしているユーザを参照してよいが、他の技術を使用して、ユーザの関心のあるアイテムを検出する場合もある。例えばユーザは、タッチスクリーンを介してアイテムに触れる場合がある、または他の方法で関心のあるものを指す場合もある。本明細書に記載されるユーザインターフェースは、例えばラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、仮想現実ヘッドセット、拡張現実ヘッドセットまたは他のターミナルタイプなどのユーザターミナル上に提示されてよい。ユーザターミナルは、タッチスクリーン、マイクロフォン、タッチパッド、キーボード、マウス、スタイラス、カメラなどのユーザ入力デバイスに関連付けられる場合もある。上述の考察及び図面は、種々のタイプのメニューを例示し得るが、他のタイプのメニューが使用される場合もある。例えば、メニューは、ドロップダウンメニュー、ツールバー、ポップアップメニュー、対話型音声反応システムを介して、またはそれ以外の方法で提供されてよい。
【0072】
本明細書に記載される様々な特徴及びプロセスは、互いから独立して使用されてよい、または様々なやり方で組み合わされる場合もある。全ての可能な組み合わせ及び副次的組み合わせは、本開示の範囲内にあることが意図される。加えて、一定の方法またはプロセスブロックは、一部の実装例では省略され得る。本明細書中で記載される方法及びプロセスはまた、いずれかの特定の順序に限定されるものではなく、それに関連するブロックまたは状態は、適切である他の順序で実行することができる。例えば、記載されるブロックまたは状態は、具体的に開示されたもの以外の順序で実行されてよい、または、複数のブロックまたは状態が、単一のブロックまたは状態として組み合わされる場合もある。例示的なブロックまたは状態は、直列に、並列に、または何らかの他の態様で実行され得る。ブロックまたは状態は、開示された例示的な実施形態に追加または削除され得る。本明細書中に記載された例示的なシステム及び構成要素は、記載されたものとは異なって構成され得る。例えば、開示された例示的な実施形態に要素が追加される、そこから除去される、またはそれと比較して再配置される場合がある。
【0073】
具体的に記述されない限り、または使用される文脈内でそれ以外に理解されない限り、とりわけ、「することができる」、「できるであろう」、「かもしれない」、または「mayしてもよい」等の本明細書で使用される条件的言語は概して、ある実施形態は特定の特徴、要素、及び/またはステップを含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることが意図される。したがって、そのような条件的言語は、概して、特徴、要素、及び/またはステップが、1つ以上の実施形態に任意の方法で要求されるか、または1つ以上の実施形態が、著者のインプットもしくはプロンプトを用いて、もしくは用いずに、これらの特徴、要素、及び/またはステップが含まれるか、もしくは任意の特定の実施形態において行われるべきであるかを決定するための論理を必ず含むことを含意することは意図されていない。用語「備える」、「含む」、「有する」などは同義であり、オープンエンド様式で包含的に用いられ、追加の要素、特徴、行為、動作などを排除しない。また、用語「または」は、その包含的な趣旨で(排除的な趣旨ではなく)用いられ、例えば要素のリストをつなぐのに用いられた際に、用語「または」はリストの要素の1つ、いくつかまたは全てを意味する。フレーズ「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」等の接続的言語は、具体的にそうでないことが記述されない限り、物品、用語等がX、Y、またはZのいずれかであり得ることを伝えるために一般に使用される文脈で理解される。したがって、そのような接続的言語は、一般に、ある実施形態が、Xの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、及びZの少なくとも1つがそれぞれ存在することを必要とすることを含意することは意図していない。
【0074】
特定の例示的な実施形態を記載してきたが、これらの実施形態は例としてのみ提示したものであり、本開示の範囲を限定する意図はない。したがって、前述の説明の中には、任意の特定の要素、特徴、特性、ステップ、モジュールもしくはブロックが必要である、または必須であることを意味する意図は全くない。実際のところ、本明細書中に記載される新規の方法及びシステムは、様々な他の形式で具現化されてよく、さらに、本明細書中に記載される方法及びシステムの形式の様々な省略、置換及び変更は、本明細書中に開示する発明の精神から逸脱せずになされ得る。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本明細書中に開示される発明の特定の範囲及び精神に収まるような形式または修正を包含するように意図されている。
【0075】
本明細書に記載される、及び/または添付の図面に描かれるフロー図におけるいずれのプロセスの記述、要素またはブロックも、プロセスにおける具体的な論理的機能またはステップを実施するための1つ以上の実行可能な命令を含む、モジュール、セグメント、またはコードの一部を潜在的に表すものとして理解されたい。代替的な実装形態は、本明細書に記載される実施形態の範囲内に含まれ、その中では、当業者によって理解されるように、要素または機能が、関係する機能性に応じて、実質的に同時または逆の順序を含め、示されるものとは異なる順序で、削除され、実行され、または考察されてよい。
【0076】
多くの変形及び改変が記載される実施形態に対して行われてよく、それらの要素が他の許容される実施例にあるものとして理解されることを強調されたい。全てのそのような修正及び変形は、本開示の範囲内で本明細書に含有されることが意図される。前述の記載は、本発明の特定の実施形態を詳細に記載している。しかしながら前述のものが、いかに詳細にテキスト中に現れるかに関わらず、本発明は、多くの方法で実施することができることを理解されたい。また本明細書に記載されるように、本発明の特定の特徴または態様を記述する際の特定の専門用語の使用は、その専門用語が、その専門用語が関連する本発明の特徴及び態様の任意の特有の特性を含めるように制限されるように、本明細書において定義し直されることを示唆するものと受け取るべきではないことに留意されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3