【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様による装置が開示される。装置は、医療デバイスに含まれる薬剤の少なくとも一部を医療デバイスに排出させるために医療デバイスの作動ボタンに検出器ユニットを介して実行可能な作動動作を検出するように構成された検出器を含む検出器ユニットを含む。その中で、検出器は、力の検出に基づいた作動動作、及び/又は、作動動作の一部として検出ユニットに適用されるタッチを検出するように構成される。装置は、更に、検出器に連結し、検出された作動動作に関連した情報を記憶し、及び/又は、提供するように構成された電子ユニットを含む。
【0009】
本発明の第二の態様による方法が開示される。方法は、検出器で、医療デバイスに含まれる薬剤の少なくとも一部を医療デバイスに排出させるために、医療デバイスの作動ボタンに対する検出器を含む検出器ユニットを介して実行可能な作動動作を、検出することを含み、ここで、検出器は、作動動作の一部として、検出器ユニットにかけられた力、及び/又は、タッチに基づいた作動動作を検出するように構成される。方法は、更に、検出された作動動作に関連する情報を、記憶し、及び/又は、提供することを含む。
【0010】
同様に、本発明の第二の態様に記載の方法を実行するように構成された装置が、開示することを考慮されるであろう。
【0011】
本発明の第三の態様によると、更にその上、コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行するとき、プロセッサに本発明の第二の態様に記載の方法のステップを制御させることが実行可能な指示を含むコンピュータプログラムが開示される。コンピュータプログラムは、例えば、コンピュータで読み取り可能な媒体に記憶可能又はコード化可能であってもよい。コンピュータプログラムは、例えば、少なくとも部分的に、プロセッサのソフトウエア、及び/又は、ファームウエアを表わしてもよい。プロセッサは、例えば、装置の電子ユニットの一部であってもよい。
【0012】
本発明の第四の態様によると、更にその上、その中に記憶された本発明の第三の態様に記載のコンピュータプログラムを有するコンピュータに読み取り可能な媒体が開示される。コンピュータに読み取り可能な媒体は、例えば、電気的、磁気的、電磁気的、光学的又はその他の記憶媒体としてとして具現化されてもよく、そして、消去可能な媒体又は装置若しくはデバイスに固定的にインストールされる媒体であってもよい。そのようなコンピュータに読み取り可能な媒体の非限定な例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は読み取り専用メモリ(ROM)である。コンピュータに読み取り可能な媒体は、例えば、有形的表現媒体(tangible medium)、例えば、有形的記憶表現媒体(tangible storage medium)であってもよい。コンピュータに読み取り可能媒体は、例えば、プロセッサなどのコンピュータで読み取り可能であると理解される。
【0013】
以下に、本発明の機能及び実施態様(更なる機能を示す)が記載され、それは本発明の全ての態様に等しく適用することが理解される。これら単一の機能/実施態様は、典型的で、且つ非限定であり、そしてそれぞれ他の開示された機能/実施態様から独立して上記の通り本発明の、装置、方法、コンピュータプログラム及びコンピュータで読み取り可能な媒体と組合せ可能であると考慮されている。それにも係わらず、これらの機能/実施態様は、また、互いに、そして上記の通りの本発明の装置、方法、コンピュータプログラム及びコンピュータで読み取り可能な媒体との全ての可能な組合せにおいて、開示されると考慮すべきであろう。
【0014】
医療デバイスは、薬剤(また、しばしば「薬物」と参照されている薬剤の非限定の例は、生物の体内に吸収されたとき、正常な肉体機能を変化させる物質;疾病の処置、治癒、予防、若しくは診断、又はさもなければ、生物の肉体的又は精神的な健康状態を強化するために使用される物質;又は、少なくとも一つの薬学的に活性な化合物を含む薬学的に活性な製剤)を排出するように構成されている。排出される薬物又は薬剤は、例えば、固体(例えば、粉末)、液体若しくは気体状態であってもよく、又は固体、液体、及び/又は、エアロゾルなどの気体状態における構成成分の混合物を含んでもよい。
【0015】
排出された薬剤は、例えば、少なくとも部分的に(例えば、完全に)物質を、例えば、生物(例えば、ヒト又は動物)の体内へ投与し得る(例えば、注射又は注入を用いて)。医療デバイスの非限定の例は、その結果、注射デバイス(注射ペンなど)又は注入デバイス(注入ポンプなど)である。その中で、注射プロセスは、例えば、とりわけ、各プロセスが取る時間に基づいた注入プロセスと区別し得る(例えば、注射プロセスは、注入プロセスと比較して著しく小さい継続期間(例えば、5分以下)でよい)。薬剤の投与は、例えば、医療デバイスで実在物(人又は機械)により実行し得る。薬剤の投与を実行する人は、その後、例えば、薬剤を受け入れる患者、又は医師若しくは看護師などの医療従事者など別人であってもよい。医療デバイスで投与すべき薬剤の例は、インスリンである。
【0016】
医療デバイスは、例えば、制限された数の注射プロセス及びその後の廃棄のために設計された使い捨てデバイスであり得る。医療デバイスは、例えば、それが、その中に含まれる複数の薬剤の全て又は実質的に全てを注射した後(使い捨てデバイスとして)、廃棄するようにプレフィルドされ、そして再充填不能であり得る。同様に良好に、医療デバイスは、注射すべき薬剤を含む交換可能な容器で装備されてもよい。医療デバイスは、例えば、一端に注射針を、他端に作動ボタンを備えた注射ペンデバイスであってもよい。作動ボタンは、例えば、それが使用者により押すことにより起動できるように、医療デバイス(例えば、その一端から)から突出してもよい。
【0017】
医療デバイスに薬剤の少なくとも一部を排出する作動動作は、例えば、作動力を作動ボタンにかけてもよい。
【0018】
医療デバイスは、例えば、機械的デバイス(例えば、純粋に機械的なデバイス)であってもよく、それはもし作動力が医療デバイスの作動ボタンにかけられる場合、その中に含まれる薬剤の少なくとも一部を排出する。作動力は、例えば、薬剤容器(直接薬剤を含んでもよく、又は薬剤を含むカートリッジを含んでもよい)のピストンに導いてもよく、そして 薬剤の一部を医療デバイスの針を通して排出させてもよい。
【0019】
あるいは、医療デバイスは、例えば、少なくとも部分的に電子デバイスであってもよく、ここで、(例えば、機械的医療デバイスにかけられる作動力より小さくてもよい)作動力を作動ボタンにかけることは、例えば、電気ポンプで薬剤の少なくとも一部の排出をトリガすることになる。
【0020】
作動動作は、例えば、医療デバイスの人間又は人間以外の使用者により、例えば、医療デバイスに含まれる薬剤を受け取るべき患者により、又は医療従事者により実行される。作動動作は、例えば、人間の使用者の指又は親指で適用し得る。
【0021】
本発明の実施態様によると、作動動作は、検出器ユニットに含まれる検出器で検出される。この目的のために、検出器ユニットは、作動動作が検出器ユニットを介して少なくとも部分的に作動ボタンに実行する必要にある方法で作動ボタンに対して配置される。検出器ユニットは、少なくとも部分的に、例えば、作動ボタンの最上部に置かれてもよく、又は、例えば、作動ボタンそれ自身の上部分に形成してもよい。作動ボタンの表面の代わりに、その後、例えば、検出器ユニットの表面の少なくとも一部が、作動力をかける必要のある表面になる。
【0022】
検出器ユニットは、例えば、検出器ユニットそれ自身であってもよい。同様に良好に、検出器ユニットは、更なるエレメントを含んでもよい。例えば、検出器ユニットは、少なくとも部分的に検出器を取り囲むハウジングであり、又はそれを含む。検出器ユニットは、更に、例えば、検出器ユニットを介して作動ボタンにかける作動力を中継する部分を含んでもよい。検出器ユニットの部分は、検出器に検出器ユニットを介して作動ボタンに適用された作動動作を検出することを可能にするために、検出器に繋がれてもよい。検出器ユニットは、例えば、検出器ユニットを介して作動ボタンにかけられる作動力を中継するのに十分強固である必要がある。
【0023】
検出器は、作動動作の一部として検出器ユニットにかけられた力、及び/又は、タッチの検出に起因する作動動作を検出するように構成される。
【0024】
例として、検出器は、力が作動動作(例えば、作動力)の一部として検出器ユニットを介して作動ボタンにかけられとき、アクチュエータが下方に、又は内側に動き、その結果、電気スイッチを閉じる方法で、検出器ユニットの一部(例えば、下部から検出器を支持するハウジング又は基盤)を形成し、又はそれから突出するアクチュエータ(例えば、スナップエレメント又はピン)を備えた電気スイッチであってもよい。アクチュエータは、例えば、検出器ユニット内の外部からの汚染を防ぐために、検出器ユニットの部分である膜で覆われてもよい。電気スイッチは、例えば、力が、最早、かけられなくなったとき、スイッチに再度開放させる、戻りエレメント(例えば、スプリングのような)を含んでもよい。
【0025】
別の例として、検出器は、その面の少なくとも一つが、直接的に、又は間接的に(例えば、検出器ユニットの膜を介して)、作動動作(例えば、作動力)の一部を形成する力を受け取り、その結果、それを検出できる方法で検出器ユニット(例えば、ハウジング、又は下部から検出器を支持する基盤)に含まれる圧電センサであってもよい。
【0026】
更なる例として、検出器は、作動動作(例えば、作動力)の一部を形成する力に応答した検出器ユニットの変形(又は、検出器ユニットの部分の動き)が、検出器ユニットに圧力差異を発生させ、その結果、検出器が作動力を検出することを可能とする方法で検出ユニット(例えば、シールされたハウジングであってもよい)に含まれる圧力センサであってもよい。
【0027】
更なる例として、検出器は、ほんの数例を挙げると、タッチセンサ、例えば、電気的、又は熱的、又は、場合により、タッチサンサであってもよい。タッチセンサは、例えば、検出器ユニットであってもよく、又はそれは、作動動作が実行されるべきとき、触れなければならないような方法で、検出器ユニットの位置で配列されてもよい。例えば、作動動作が作動力を適用するとき、タッチセンサは、作動力がかけられる検出ユニットで配置されてもよい。
【0028】
作動動作の検出が、例えば、作動動作が実行されたか、又は実行されないかの場合のみ、それが検出されるように、二面性(binary nature)を持っていてもよい。その中で、作動動作は、例えば、その力の成分が所定の閾値を超える場合、及び/又は、そのタッチ成分が所定の時間分より長く続く場合、存在することが想定される。
【0029】
電動ユニットは、例えば、有線接続により検出器に連結され、そして、検出した作動動作に関する情報を記憶し、及び/又は、提供するように構成される。その中に、情報が、例えば、医療デバイスの使用者に、視覚的に、聴覚的に、触覚的に、又は振動を用いて提供されてもよく、及び/又は、例えば、携帯電話又はコンピュータなどの電子デバイスに提供されてもよい。
【0030】
電動ユニットは、例えば、電気回路であってもよい。比較的簡単な実施態様において、電気回路は、作動動作が検出されるとき、タイマが起動し、その後、検出された作動動作に関する表示を、所定の時間の間、引きおこし、及び/又は、発生させる(例えば、LEDを点灯させる)タイマを組み入れる。時間が経つと、表示は停止する(例えば、LEDが消える)。より複雑な実施態様において、電動ユニットは、プロセッサを含んでもよく、そして、場合により更なる機能ユニット、例えば、ワイヤレス通信モジュール又はディスプレイモジュールを含んでもよい。
【0031】
本発明の実施態様によると、その結果、医療デバイスで実行される操作の音響的、振動的検出の代わりに、一般的に、なお更に強固である検出器ユニットを介してデバイスの作動ボタンにかけられる力、及び/又は、タッチに起因する作動動作の検出が実行される。力、及び/又は、タッチが、とにかく作動動作の一部として医療デバイスの使用者により実行されなければならないので、追加の取扱いプロセスを必要としない。検出された作動動作に関する情報は、その後、例えば、医療デバイスの使用者に、及び/又は、別のエンティティ(entity)に、作動動作に関して、使用者、及び/又は、別のエンティティに提示することを提供する。この方法において、例えば、医療デバイスで実行された適用手法の現在の状況、及び/又は、経緯は表示できる。これは、使用者、及び/又は、他のエンティティに医療デバイスの取り扱いに関して支援し、そして製品の安全性に貢献する。
【0032】
発明の実施態様によると、力は、検出器に直接作用し、又は、検出器ユニットの少なくとも一部を介して作用し、又は検出器により検出される。何故ならば、検出器は、力により発生する検出器ユニットの少なくとも一部の動き、及び/又は、変形に応答するからである。
【0033】
力は、例えば、直接、検出器ユニットの一部を形成し、又はそこから突出し、又は圧電センサに直接作用し得る電気スイッチのアクチュエータ(例えば、スナップエレメント又はピン)に作用するかもしれない。同様に良好に、力は、電気スイッチに、又は検出器ユニットの膜を介して圧電センサに作用してもよい。力は、同様に良好に、検出器ユニットに可動的に取り付ける検出器ユニットの部分又は構成部材を介して、センサ(例えば、電気的、若しくは光学的スイッチ、又は圧電センサ)に中継し得る。力は、また、検出器ユニットの変形に基づいて検出し得るが、それは検出器ユニット内の、又はそれに繋がれた圧力センサにより検出可能な(シールされた)検出器ユニットの圧力に変化を引き起こし得る。
【0034】
発明の第一の態様に記載の装置の実施態様によると、装置は、装置を医療デバイスに固定的に、又は解放可能に取り付けるために取り付けユニットを含む。
【0035】
装置は、例えば、それが、医療デバイスの少なくとも一部、及び/又は、装置の少なくとも一部の破壊から除去できる場合のみ、医療デバイスに固定的に取り付けるように検討してもよい。装置は、それが医療デバイスから、医療デバイス及び装置を破壊することなく、例えば、装置が、その後、医療デバイス又は別の医療デバイスに再度取り付けることができる方法で医療デバイスから取り除くことができる場合、例えば、医療デバイスに解放可能に取り付けることを検討してもよい。取り付けユニットの非限定の例は、フォームクロージャ(form closure)、フィットクロージャ(fit closure)、スクリューカップリング、又は装置と医療デバイス間のベルクロ様(Velcro-like)カップリングを可能にする構成部材がある。例えば、取り付けユニットは、医療デバイス、例えば、一つ又はそれ以上のアーム、クリップ又はリングに係合し、又は少なくとも部分的に取り囲むように構成されてもよい。
【0036】
このように、装置は、例えば、医療デバイスの製造が完了した後で(又は、例えば、最後の製造工程のとき)、医療デバイスに取り付けるモジュールであり得る。装置は、例えば、医療デバイスの使用者により、医療デバイスに取り付けられ得る。装置は、例えば、取り付けることができる医療デバイスに関する事前に記憶された情報(例えば、その中に含まれる薬剤のタイプ、及び/又は、その中に含まれる薬剤の量など)を含んでもよい。装置は、例えば、特定の医療デバイスにのみ取り付けることができ、そして、他の医療デバイスの取り付け(例えば、別の薬剤を含む医療デバイスとの)が、不可能であるような方法で設計し得る。これは、例えば、装置が取付けることができる医療デバイスの取り付けユニット、及び/又は、部分の異なったデザインにより達成し得る。例えば、異なった医療デバイスの装置は、装置が取り付けられるべき医療デバイスの部分のねじ溝と協動する取り付けユニットにおける異なった突出物を備え得る。装置の取り付けは、装置の突出物が医療デバイス上のねじ溝に合致する場合のみ可能であり得る。
【0037】
取り付けユニットは、例えば、フォームクロージャ、フィットクロージャ又はスクリューカップリングにより医療デバイスの少なくとも一部を外周に嵌合するように適合し得る。医療デバイスの部分は、例えば、作動ボタンの少なくとも一部、例えば、その上端、又は用量セレクタの少なくとも一部(例えば、用量を選択するために医療デバイスの縦軸の周囲を回転するリング形状の用量ノブなど)、又は医療デバイスのハウジングの少なくとも一部(例えば、医療デバイスの用量セレクタの下部のハウジングの部分)であってもよい。
【0038】
検出器ユニットのハウジングは、例えば、取り付けユニットに繋がれるか、又はそれに一体的に形成し得る。例えば、ハウジングは、円筒状又は円錐状形体を有してもよく、ここで、ハウジングの下部分は、例えば、作動ボタンの上部に置かれるべき下端での開口部を備えた取り付けユニットを形成し、及びハウジングの上部は、検出器ユニットの少なくとも一部を形成する。検出器ユニットは、その結果、例えば、それが、ハウジングにより、又はハウジングに取り付けられた膜により、少なくとも部分的に覆われる方法でハウジングの上端の開口部内に配置し得る。
【0039】
発明の実施態様によると、検出器は電気スイッチ、圧電センサ、光学センサ、圧力センサ、タッチセンサの一つである。
【0040】
発明の実施態様によると、検出された作動動作に関連する情報は、作動動作が検出される時点に関連する情報である。時点は、例えば、医療デバイスが最後に使用されたとき、使用者に表示するために、そしてその結果、例えば、使用者が既に医療デバイスを使用したことを忘れた場合、医療デバイスの早期の再使用を防ぐために、例えば、装置の表示エレメントを介して表示し得る。
【0041】
発明の実施態様によると、検出された作動動作に関連する情報は、作動動作が検出される時点の説明(representation)、又は作動動作が検出されて以来、経過した経過時間の説明又は所定の作動動作が検出されて以来、所定の経過時間が既に経過したか、又は経過していないかの情報である。
【0042】
発明の第一の態様に記載の装置の実施態様によると、電動ユニットは、作動動作を適用する時間間隔の長さを決め、及び時間間隔の決定された長さに関する情報を記憶し、及び/又は、提供し、及び/又は、時間間隔の決定された長さに依存する検出された作動動作に関連する情報を記憶し、及び/又は、提供するように構成される。時間間隔の長さは、例えば、医療デバイスで実行された操作のタイプを示し得る。例えば、所定の閾値を超えた長さを備えた時間間隔(例えば、2又は5秒)は、医療デバイスが注射/注入のために使用されることを表示し得て、一方、事前に定義された閾値以下の長さを備えた時間間隔が、プライミング操作は、例えば、医療デバイスで実行されることを表示し得る。後者の場合、例えば、検出された作動動作に関するいかなる情報も記憶され、及び/又は。提供されることはない。医療デバイスのプライミング(又は試運転)は、例えば、初めてデバイスを使用するとき、又は薬剤容器の変更の後で実行し得る。プライミング操作においては、薬剤の比較的小さい数のユニットのみ排出される。
【0043】
発明の第一の態様に記載の装置の実施態様によると、電動ユニットは、更に、場合により、聴覚的に、触覚的に、振動により、又は医療デバイスの異なった電子デバイスへの転移により検出された作動動作に関連する情報を提供するように構成された提供ユニットを含む。情報は、例えば、表示盤を介して、又は例えば、発光ダイオード(LEDs)など一つ又はそれ以上の光源を介して表示され得る。その中で、例えば、異なった色は、異なった情報を運び得る。例として、最後に検出された作動動作以来の経過時間が所定の閾値以下である場合、赤色が示され、一方最後に検出された作動動作以来の経過時間が所定の閾値を超える場合、緑色が示され得る。それ故、赤色は、医療デバイスが使用されるべきでないことを表示し得て、一方、緑色は医療デバイスが、再度、使用できることを表示する。これは、例えば、使用者の彼/彼女が、既に、医療デバイスをほんの少し前に使用したことを忘れた場合において、医療デバイスの早すぎる再使用を阻止し得る。
【0044】
同様に良好に、検出された作動動作に関連する情報は、電子デバイスに、例えば、ワイヤレス(例えば、ブルーツース(Bluetooth)伝送などの光学又は無線伝送)で、又は有線伝送で伝送し得る。後者の場合、装置の電動ユニットは、例えば、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus)(USB)インタフェースなどの連結すべきケーブル用のインタフェースを含み得る。電子デバイスは、例えば、携帯電話又はコンピュータであってもよく、ここで、例えば、医療デバイスで実行された操作に関するログは維持され得る。
【0045】
その中で、電子デバイスは、例えば、ログブック(logbook)又はアーカイブの形体の情報を記憶し、及び/又は、医療デバイスの監視使用に対する情報を使用し(例えば、医療デバイスの不適切な取扱いが検出される場合、警告を発する)、及び/又は、投与すべき薬剤の次のタイプ、及び/又は、用量の提案を、場合により、用量が適用されるべき時点の提案と一緒に決めるための情報を使用するように構成され得る。例の実施態様において、そのような情報は、装置に戻されて、そして、場合により、装置の使用者に表示し得る。
【0046】
電子デバイスは、例えば、少なくとも、血糖値変化の個人的パターンを明示し得て、そして、食事、活動、及び1日の内、何時に薬剤を摂取するか、又は薬剤を投与するかを計画するのに役立つ血糖値監視システムであり、又は少なくともそれを実行し得る(例えば、その機能性を強化するために電子デバイスにインストールできるアプリケーション(インターネットで、又はそれを介して利用可能な携帯電話アプリケーションなど)を介して)。
【0047】
血糖値監視システムは、例えば、医療デバイスを使用する患者の血糖値を測定するための血糖計を含み、又は血糖計からのこの血糖値に関する情報を受け取ってもよい(例えば、規則的に、又は不規則に)。血糖計は、例えば、デジタルメータと界面を有する使い捨ての試験片上に置かれた一滴の血液に基づいて血糖値を測定する。
【0048】
検出された作動動作に関する情報の提供は、使用者により(例えば、装置のボタンを押すことにより)、又は自動的に、例えば、検出された作動動作に応答して、又は、装置の使用者により定義することができる規則的、又は不規則な基準に基づいてトリガされる。
【0049】
検出された作動動作に関連する情報に加えて、更なる情報が装置で(又はその提供ユニット)で提供され得る。そのような情報の非限定の例は、医療デバイスに含まれる薬剤のタイプ、及び/又は、元の又は現在の量、医療デバイスに含まれる薬剤の有効期限、医療デバイスのために(電動ユニットで実行された再設定操作の後、潜在的に)検出された第一の作動動作の時点(又は、第一の検出された作動動作以来の経過時間)、及び電動ユニットで実行された再設定以来の時点に関する情報である。少なくともこの情報の一部は、例えば、装置に事前記憶されてもよく、及び/又は、ワイヤレス又は有線インターフェースを介して、又は装置のユーザインターフェースを介して(最も簡単な場合、例えば、ボタンのみもあり得る)使用者により、装置にプログラムを組み込んでもよい。
【0050】
発明の第一の態様に記載の装置の実施態様によると、装置は、更に、作動動作が適用される前に、選択された薬剤の用量を決定するように構成された用量決定ユニットを含み、ここで、用量決定ユニットは、電動ユニットに連結し、ここに、電動ユニットは、更に、決定用量に関連する情報を記憶し、及び/又は、提供するように、及び/又は、決定用量に依存して検出された作動動作に関連する情報を記憶するように構成される。例えば、決定された用量が所定の閾値以下の場合、作動動作は、プライミング操作としてのみ分類されてもよく、そして検出された作動動作、及び/又は、決定用量に関するいかなる情報も記憶され、及び/又は、提供され得ない。
【0051】
用量決定ユニットは、例えば、医療デバイスの用量セレクタが操作したとき、発生する音(例えば、用量の選択中、互いに動く医療デバイスの機械的エレメントにより引き起こされる音)に感知して、又は用量セレクタの動きに感知して、用量を決定するように構成され得る。動きは、回転運動、直線運動、又は回転と直線運動の組合せ、例えば、らせん運動などを含んでもよい。注射ペンの場合、運動は、回転又はらせん運動であってもよい。運動の回転成分は、例えば、場合により、用量セレクタに固定され、そして光バリアに協動し、又は用量セレクタに固定された歯付きディスク、及び電気スイッチに協動するラチェットディスクに基づいて決定され得る。
【0052】
発明の第一の態様に記載の装置の実施態様によると、電動ユニットは、更に、医療デバイスを識別し、位置付けし、又は検出することを可能とする情報を提供するように構成され得る。情報は、例えば、トリガリング信号(例えば、電波シグナル、又はホイッスルのような聴覚的信号)の受け取りに応答して、又は例えば、周期的な電動ユニットの制御の元で提供され得る。
【0053】
発明のこれら及び更なる概念は、これ以降提示される詳細な記載を参照して、明確になり、及び解明されるであろう。