【実施例】
【0108】
以下で説明する実験は、AIDSの症状を効果的に軽減できるHIV治療薬としてのホルボールエステル及び誘導体化合物の新しい強力な使用を提示する。例示的臨床試験において、HIVとAIDSの従来の治療に反応しない人が、TPAでの治療に反応した。TPAでの治療は、担当医によると、「行き届いて」おり、かつ一部の患者の回復は救命的であると認められた。以下で説明する実験は、さらに腫瘍性疾患の治療におけるホルボールエステル及び誘導体化合物の有用性を示す。以下の実施例で、これらの発見及び追加的な発見についてさらに明らかにする。
【0109】
(実施例1)
S180細胞を接種したマウスにおける末梢血白血球(WBC)及びヘモグロビン(Hb)数に対するTPAの効果:
サルコーマ180(S180)細胞をKwen−Mingマウスに接種した。3日目、マウスにTPAを50、100または200μg/kg/日で7日間腹腔内(i.p.)投与した。治療完了後2日目に処置したマウスの尾から血液試料を採取してWBC及びHb分析を行った。処置群(50、100、200μg/kg/日、7日間)のWBC数はそれぞれ16.1±7.4、18.7±3.0、20.7±3.4×10
9/Lであった。対照群のWBC数は、13.6±1.8×10
9/Lであった。処置群のHbは、136±11、149±12、149±10g/Lであり、対照群のHbは134±15g/Lであった。この結果はTPAのi.p.接種がマウスにおける末梢血WBC数を用量依存的に増加させる一方で、TPA処置マウスのHbレベルは対照マウスに比べ大きな影響を受けなかったことを示す。
【0110】
(実施例2)
投与量決定試験
TPAの塗布による強い局所刺激のため、TPAは患者に静脈内点滴(i.v.)で投与された。滅菌注射筒に入れたTPA溶液を無菌食塩水200mlに注入し、i.v.輸液によく混合した。
【0111】
臨床投与された異なるTPA用量の毒性及び副作用:
(1)1mg/患者/週のTPA投与:
溶液中のTPA 1mgが静脈内点滴向けに無菌食塩水200mlとよく混合され、静脈内点滴は16μg/分の速度で1時間内に終了した。TPA投与の1時間後、患者は悪寒を感じ始め、悪寒が約30分間持続した後に発熱が起こり(患者の体温は37.5〜39.5度に達し、3〜5時間持続した後、平常に戻った)、軽度から重度の発汗があった。上記の症状は患者にグルココルチコイドを投与することで軽減された。この用量のTPAは少数の患者に出血を引き起こし、数人の患者に短時間の呼吸困難が見られ、かつHbが尿中に検出された。しかし、これら副作用は短時間かつ可逆性であった。心臓機能、肝機能、腎機能、肺機能はすべて正常であった。
【0112】
(2)0.5mg/患者×2/週のTPA投与:(一週間当たり2回の投与)
溶液中のTPA 0.5mgが静脈内点滴向けに生理食塩水200mlとよく混合され、静脈内点滴は8μg/分の速度で1時間内に終了した。投与後の反応はTPA用量1mgの場合と類似していたが、1mgの投与量よりも軽度であった。患者は少ない用量の方が容易に耐えることができた。時折、Hbが患者の尿中に検出された。呼吸困難は認められなかった。心臓機能、肝機能、腎機能、肺機能はすべて正常であった。
【0113】
(3)0.25mg/患者×4/週のTPA投与:
溶液中のTPA 0.25mgが静脈内点滴向けに生理食塩水200mlとよく混合され、静脈内点滴は4μg/分の速度で1時間内に終了した。投与後、悪寒や発熱などの症状はやはり認められたが、より高い投与量よりもずっと軽度であった。尿中にHbは検出されず、呼吸困難を生じた患者はいなかった。心臓機能、肝機能、腎機能、肺機能はすべて正常であった。
【0114】
(実施例3)
TPA治療を受けたHIV+患者の第1の臨床試験
1995年に輸血によってHIV感染し、HIVの標準治療では難治性の症状のある35〜52歳の患者12人(男性5人、女性7人)がTPA治療を受けた。無菌食塩水200ml中の体重補正用量のTPA(75μg/m
2)が1時間にわたるi.v.により各患者に投与された。この投与量が治療の最初の3日間1日1回投与された。その後、この投与量が4日目から18日目まで1日おきに各患者に投与され、6ヶ月間の休息期間を経て、同一プロトコルに従い2回目の治療が行われた。
【0115】
TPAの初回投与量の投与前、及び治療サイクルの4日目及び40日目に血液試料を収集した。モノクローナル抗体(Becton Dickson Scientific社、ニュージャージー州フランクリンレイク)及びフローサイトメーター(B. D. Bioscicnce社、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて末梢血中のCD3、CD4、CD8のレベルを測定した。
【0116】
表1に示されるように、CD3、CD4、CD8レベルにおける一貫した変化または相関性は認められなかった。
【0117】
【表1】
下の表2から分かるように、ウイルス負荷の変化についても、5人の患者ではHIVが増加し、他の7人では変化がないか、または減少するという同様の一貫性のない結果となった。
【0118】
【表2】
ウイルス量とCD3、CD4、CD9レベルとの相関性がないにも関わらず、治療後11人の患者に大きな改善が見られた。8人の患者は症状がなくなり、そのうち5人は6〜12ヶ月間寛解となった。さらに3人の患者で症状が軽減した。
【0119】
(実施例4)
TPA治療を受けたHIV+患者の第2の臨床試験
実施例3の患者9人がTPAの第2の治療を受けた。これらの9人のうち7人が第2の試験の開始時に無症状であった。症状があり、以前にTPAの治療を受けていない10人目の患者(患者番号2a)がこの試験に加えられた。各患者には無菌食塩水200ml中の体重補正用量のTPA(75μg/m
2)が静脈注射で1時間にわたり投与された。この投与量が1日1回、10日間連続して各患者に投与され、10日間の休息期間を挟んで3サイクル、合計30回TPAが投与された。患者5a、6a、8aはTPA治療開始から1ヶ月前に抗AIDS薬の摂取を停止し、3回目のサイクルの1ヶ月後に再度摂取を開始した。患者1〜4a、7a、及び9a〜10aは治療中も抗AIDS薬の摂取を継続した。
【0120】
治療開始の3日前、1回目の10日間のTPA投与サイクル終了後、及び最後のTPA投与後に血液試料を採取し、CD3、CD4、CD8、WBC、RBC、HGB、血小板を測定した。
【0121】
表3に示されるように、1回目及び3回目のTPA投与後にすべての患者においてCD3の増加が見られ、かつ2人の患者(5a及び10a)を除いて3回目のサイクルで最も高い値が認められた。CD8及びCD4は増加傾向にあった。これらの結果は、TPA治療で免疫系が強化されることを示唆している。HIV量ではばらつきのある結果が得られた(表4)。一部の患者におけるHIV量は当該方法で検出できる下限を下回った(200未満)が、他の患者ではやや増加した。WBC、RBC、HGB、血小板(表5)の測定では正常な変動が見られた。
【0122】
【表3】
【0123】
【表4】
【0124】
【表5】
第1の臨床試験で以前にTPA治療を受けた9人の患者のうち、第2の臨床試験の開始前に1人(番号9a)のみAIDSの症状が見られた。第2の臨床試験のTPA治療の3サイクル後、この患者と、TPA治療を受けたことがなかった別の患者(番号2a)は、AIDSの症状が消失し、平常の活動を行うことができるようになった。残りの8人の患者はAIDSの症状がない状態で試験を開始し、試験終了の時点で症状は見られなかった。全患者が観察下におかれた。抗AIDS薬での治療は中断されることなく継続された。
【0125】
表4に示されるように、全患者にCD3、4、8レベルの増加が見られ、CD3レベルの増加が最も顕著かつ一貫していた。HIVのウイルス負荷にはばらつきがあった。3人の患者では検出不能(<200)となり、他の6人ではやや増加し、1人は減少した。
【0126】
(実施例5)
TPA治療を受けたHIV+患者の第3の臨床試験
男性2人、女性4人、37〜52歳の6人の患者(患者番号13〜18)がTPAの治療を受けた。これらの患者のうち4人が抗HIV薬と組み合わせて前の2回の臨床試験でTPA治療を受けた。残る2人の患者はTPA治療を受けたことはないが、以前に抗HIV薬レジメンを受けていた。第3の臨床試験開始の3日前にすべての治療が停止され、TPA治療の終了から60日後まで再開されなかった。標準HIV治療の再開は地域の保健機関によって要求された。
【0127】
本試験において各患者は無菌食塩水200ml中のTPA150μgを毎日1.5〜2時間にわたる静脈内点滴で60日間投与を受け、合計9.0mgの投与量が投与された。60日間のTPA治療の終了後、これら患者はさらに60日間観察下におかれたが、更なる治療は受けなかった。
【0128】
フローサイトメトリーを用いて治療前、及び再度30日目及び60日目に末梢血のCD3、CD4、CD8レベルを測定し、カリフォルニア州サンディエゴのB.D.Bioscience社から適切な抗体を取得した。中国北京市の広安門医院(Kuang Ann men Hospital)で従来の方法を用いてウイルス負荷が判定された。患者のRBC、WBC、血小板、ヘモグロビンのレベルも測定された。
【0129】
表6に示されるように、6人の患者のウイルス負荷は試験開始時では低いか、または検出不能であり、かつ従来の抗レトロウイルス療法の中止にもかかわらず臨床試験期間中低いままであった。加えて、プラズマウイルス負荷が1ml当たり50HIVコピー以下の患者において発生することがこれまでに報告されている(Harrigan et al,AIDS 13,F59〜F62(1999))ような、抗レトロウイルス療法停止6〜15日後のウイルス量のリバウンドは認められなかった。CD3、CD4、CD8レベルはばらつきがあり、結論に達しなかった。
【0130】
【表6】
TPA治療の前、TPA治療開始から15日、30日、45日、60日後、及びTPA治療停止から30日後に白血球(WBC)、赤血球(RBC)、ヘモグロビン(Rb)、血小板(PLt)を測定した。表7に示されるように、ほとんどの値は平常の範囲内であった。
【0131】
この第3の臨床試験に参加した患者らには、抗レトロウイルス療法が中止されたときに通常見られるような、ウイルス負荷のリバウンドは起きなかった。また、患者らは120日間の観察及び治療の期間中AIDS症状の再発はなく、平常の生活を送ることが可能であった。
【0132】
【表7】
(実施例6)
ケーススタディ
実施例3、4、5のプロトコルに従ってTPAで治療を受けた、最初に症状のあったAIDS患者の治療結果である。複数の試験に参加した患者は2つ以上の患者番号で識別されている場合がある。すべての患者識別番号は表1〜7の患者番号に対応する。
【0133】
患者番号1及び15:H.L.Y.、35歳女性、3つのすべての臨床試験に参加しており、2003年にAIDSと診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験を開始した時点で、頻繁な発熱、下痢、口腔病変、食欲不振、体重減少、左目失明(シンシチウム形成)、咳(結核)があった。この患者は2004年にスタブジン(D4T)、ラミブジン(3TC)、ネビラピン(NVP)、ジドブジン(AZT)の抗ウイルス薬の摂取を開始した。抗AIDS薬にもかかわらず、この患者はCD4数が3であり、身体的作業は一切できなかった。
【0134】
上記実施例3のプロトコルに従った第1の臨床試験の間、この患者には2〜4時間にわたって継続する38〜39度の体温上昇が4回あった。TPAでの治療後、徐々に症状が改善した。食欲が増進し、下痢、口腔病変、倦怠感が消失したが、視力は損なわれたままであった。体重がいくらか増加し、家事を再開できるようになったと報告された。この患者は抗ウイルス療法を継続した。症状の改善と、CD3、4、8レベル及びウイルス量の変化との間に相関性はなかった。
【0135】
H.L.Y.は上記実施例4で説明した第2の臨床試験に参加した。第2の臨床試験を開始した時点でAIDSの症状はなかった。この引き続くTPAの治療中、この患者に副作用はなかった。TPAでの1回目及び3回目の治療サイクル後、CD3、CD4、CD8レベル及び白血球数が増加した。HIV量はやや高かったが、この患者は平常通りに動くことができ、継続してAIDSの症状は見られなかった。
【0136】
H.L.Y.は上記実施例5で説明した第3の臨床試験に参加した。第3の臨床試験を開始した時点で、この患者にはまだ目の問題があった。第3の臨床試験の間、TPA投与の3日目と4日目に38〜38.5度の発熱があった。試験中または60日間の観察期間中のいずれにおいてもAIDS症状が再び現れることはなかった。この患者には視力以外の症状がなく、気分も正常であり、普段の活動を行うことができた。60日間の観察期間終了後に抗ウイルス療法を再開し、医師の介護下にある。
【0137】
患者番号2:C.X.、49歳女性、第1の臨床試験に参加しており、2004年にAIDSと診断され、この疾病の明らかな症状があった。この患者には軽い口腔病変、倦怠感、皮膚カンジダ症、発熱、食欲不振があった。これらの症状の一部はヘルペスウイルスによるものであった。AZT、DDI、NVPによる治療を受けていたが、副作用のため薬剤治療は終了された。TPA治療の前3ヶ月間は薬剤を摂取していなかった。この患者は入院を繰り返し、仕事をすることができない状態であった。治療前のCD4数は26であった。
【0138】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には1〜2時間にわたって継続する37.5〜38度に達する体温上昇が3回あった。TPAでの治療後、口腔病変、皮膚カンジダ症、発熱が消失した。食欲が回復し、体重が増加して家事を再開するに足るエネルギーを得ることができた。この患者は5ヶ月間無症状のままであり、この期間中抗AIDS薬は与えられなかった。症状の改善と、CD3、4、8レベル及びウイルス量との間に相関性はなかった。
【0139】
患者番号2a:M.S.、48歳男性は、第2の臨床試験のみに参加しており、頻繁な発熱、下痢、体重減少、弱い免疫系、重いうつ状態があり、仕事をすることができなかった。
【0140】
実施例4のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には2〜4時間にわたって継続する38.5〜39度に達する体温上昇が5回あった。
3回目のTPA治療サイクル後、発熱と下痢の問題はなくなった。CD3、CD4、CD8数、及びWBCとHIV量も上向きの傾向を示した。この患者の身体状態及び精神状態は正常に戻り、仕事ができるようになった。
【0141】
患者番号3:Y.P.、51歳男性、第1の臨床試験にのみ参加しており、2004年にAIDSと診断され、この疾病の明らかな症状があった。主な症状は下痢、倦怠感、体重減少、貧血、両脚の皮膚の紫斑であった。この患者は軽労働のみ可能であった。AZT、DDI、NVPによる治療を受けたが、重度の貧血のためTPA投与の4ヶ月前に薬剤での治療が停止された。当初のCD4数は32であった。
【0142】
実施例3に記載のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には1〜2時間にわたって継続する38〜39度に達する体温上昇が3回あった。TPAでの治療後、著しい症状の改善が見られ、重労働を含む仕事に戻ることができ、正常な生活ができるようになった。この患者はTPA治療後の5ヶ月間無症状のままであり、この期間中抗ウイルス薬は与えられなかった。CD3、4、8レベルと症状の改善との間に相関性は見られなかったが、ウイルス量にいくらかの増加が見られた。
【0143】
患者番号4:L.W.、34歳男性、第1の臨床試験にのみ参加しており、2004年にHIV+と診断され、この疾病の明らかな症状があった。主な症状は下痢、発熱、体重減少、咳(結核)、右側頚部リンパ節腫脹であり、仕事ができなかった。この患者の治療に対する初期の反応は弱かった。抗ウイルス薬3TC、DDI、NVPのスケジュールは不規則で、TPA治療中は停止された。当初のCD4数は173であった。
【0144】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には0.5〜1時間にわたって継続する38〜39度に達する体温上昇が5回あった。TPAでの治療後、下痢の発作は下痢止め薬で対処することができた。食欲が増進した結果、体重及びエネルギーが増加したため、この患者は通常の仕事のスケジュールに戻ることができた。リンパ節は正常な大きさに戻った。抗ウイルス薬での治療が続行された。症状の改善とCD3、4、8レベル及びウイルス量との間に相関性はなかった。
【0145】
患者番号5及び3a:H.S.、37歳女性、第1及び第2の臨床試験に参加しており、2004年にHIV+と診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験を開始した時点で、主な症状は皮膚カンジダ症、脱毛、口腔内感染症、体重減少、倦怠感であった。この患者はD4T、DDI、NVPによる治療を受けていたが、腎臓機能喪失のため治療は停止された。当初のCD4数は106であったが、通常の労働は可能であった。
【0146】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には0.5〜1.0時間にわたって継続する37.5〜38度に達する体温上昇が5回あった。TPAでの治療後、症状の改善は見られなかった。抗ウイルス薬での治療が再開されたが以前のような副作用はなく、1ヵ月後に症状の重篤度が軽減された。この治療が継続され、患者は仕事に戻ることができた。症状の改善と、CD3、4、8レベルまたはHIV量との間に相関性はなかった。
【0147】
第2の臨床試験の時点で、この患者にはAIDSの症状がなく、また実施例4で説明した一連の治療に対する副作用はなかった。第2の臨床試験の後、この患者のCD3、CD4、CD8レベル、及び白血球数と血小板レベルに上昇の傾向が見られた。HIV量は最初検出不能であったが、治療の3回目のサイクル後増加した。この患者は仕事をすることができる。
【0148】
患者番号6、4a、17:H.S.C.、36歳男性、3つの試験すべてに参加し、2004年にHIV+と診断され、明らかながらも軽度の症状があった。第1の臨床試験を開始した時点で、この患者には眩暈、頭痛、食欲不振、ウイルス性上気道感染を起こしやすいといった症状があったが、労働者として定期的に仕事をすることができた。この患者は抗ウイルス薬AZT、DDI、NVPによる治療を受けていたが、副作用のためそれらの使用は停止された。当初のCD4レベルは232であった。
【0149】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には体温の上昇またはその他の副作用が発生しなかった。治療後、症状は変化せず、TPA治療とは無関係の血小板の減少が見られた。抗ウイルス薬での治療は継続され、それまで通り仕事をすることができた。症状の改善と、CD3、4、8レベル及びウイルス負荷との間に相関性はなかった。
【0150】
第2の臨床試験の時点で、この患者に症状はなく、免疫系は正常に機能していた。実施例4に従った第2の臨床試験の間、TPAでの治療による副作用はやはりなかった。CD3、CD4、CD8数、及び白血球数に若干の増加が見られた。ウイルス負荷は最初検出不能であったが、治療の3回目のサイクル後に増加した。しかし、この患者にAIDSの症状はなく、仕事に戻ることができた。
【0151】
第3の臨床試験の開始時点で、この患者に症状はなかった。実施例5のプロトコルに従ったTPA治療の間、32日目に針からの漏れによる局所刺激があったが、それは3日間のうちに対処された。この患者は無症状で、気分は正常であり、重労働が可能であった。60日間の観察期間の終了後に抗ウイルス療法を開始し、医師の治療下におかれている。
【0152】
患者番号7、5a、16:H.C.L.、49歳男性、3つの臨床試験すべてに参加し、2004年にHIV+と診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験の時点での主な症状は、体重減少、皮膚カンジダ症、倦怠感、食欲不振、咳(結核)であるが、軽労働を行うことができた。この患者はD4T、DDI、NVP、抗結核薬による治療を同時に受けていた。この患者の当初のCD4数は10であった。
【0153】
実施例3のプロトコルに従ったTPAでの治療中、この患者には軽度の眩暈と頭痛を伴う38度に達する体温上昇が2回あった。治療後、症状は変化せず、抗ウイルス療法が1ヵ月後に再開された。時間の経過と共に咳、食欲、活力レベルが改善され、仕事をすることができた。この患者は抗ウイルス薬及び抗結核薬を継続した。症状の改善と、CD3、4、8レベルまたはウイルス負荷との間に相関性はなかった。
【0154】
第2の臨床試験の時点で、この患者にAIDSの症状はなく、免疫系は正常に機能していた。第2の臨床試験中、TPA治療の副作用はなかった。治療後、CD4レベルは変化しなかったが、CD3及びCD8レベル、白血球数に上昇の傾向が見られた。ウイルス負荷は検出不能であった。この患者にAIDSの症状はなく、仕事に戻ることができた。
【0155】
第3の臨床試験の時点で、この患者にAIDSの症状はなかった。実施例5のプロトコルに従った治療中、1回の発熱があった。この患者は無症状で、気分は正常であり、重労働が可能であった。60日間の観察期間の終了後に抗ウイルス薬を再開し、医師の治療下におかれている。
【0156】
患者番号8、6a、18:Y.X.O.、36歳女性、3つの臨床試験すべてに参加し、2004年にHIV+と診断された。第1の臨床試験時点での主な症状はウイルス性上気道感染を起こしやすいことであった。この患者はAZT、DDI、NVPによる治療を受けていた。試験の開始時、この患者のCD4レベルは524で、通常の労働が可能であった。
【0157】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には4時間にわたって継続する38.5度に達する体温上昇が1回あった。治療後、風邪を引く頻度が減少し、その他の症状は見られなかった。抗ウイルス薬での治療が継続され、仕事をすることができた。症状の改善と、CD3、4、8レベルまたはウイルス負荷との間に相関性はなかった。
【0158】
第2の臨床試験の時点で、AIDSの症状はなく、免疫系は正常に機能していた。実施例4のプロトコルに従った第2の臨床試験中、1回2時間にわたって体温が再度38.5度まで上昇した。治療後、CD3、CD8レベルがやや上昇し、CD4と白血球数は変化しなかった。ウイルス負荷は検出不能であった。この患者は平常通りに見え、身体的作業に従事することができた。
【0159】
第3の臨床試験の時点で、この患者は無症状であった。実施例5のプロトコルに従った治療の唯一の副作用は、治療の2日目に2時間にわたって継続した38〜39度の発熱であり、また36日目に針からの漏れによる皮膚の刺激が生じたが、これは2日でなくなった。この患者は無症状のままであり、気分は正常で重労働が可能であった。60日間の観察期間の終了後に抗ウイルス療法を再開し、医師の管理下におかれている。
【0160】
患者番号9及び7a:C.T.F.、44歳男性、第1及び第2の臨床試験に参加しており、2004年にHIV+と診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験開始時点の症状は、持続性下痢、眩暈、頭痛、食欲不振、体重減少、倦怠感であった。この患者はAZT、DDI、NVP治療に良好に反応しており、血中HIV量はほぼ下限近くであった。良好な反応にも関わらず、症状は持続しており、20日間持続した下痢のため病院に入院した。精神的落ち込みがひどく、仕事ができない状態であった。
【0161】
実施例3のプロトコルに従ったTPA治療中、この患者には2〜4時間にわたる37.5〜38度の発熱が6回あった。TPAの投与中一度針からの漏れがあり、重度の皮膚刺激を引き起こしたが、それは無事に処置された。TPAでの8回の治療後、軽度の眩暈と頭痛が持続したが、下痢は減少し、食欲が改善された。一週間後、下痢は完全に止まり、正常な食欲が戻った。仕事に戻ることができ、抗ウイルス薬による治療を受けている。CD3、4、8レベルの上昇傾向が見られ、HIV量は検出不能であった。
【0162】
第2の臨床試験の時点で、この患者にはAIDSの症状がなく、免疫系は正常に機能していた。実施例4のプロトコルに従ったTPA治療中、副作用は起きなかった。治療後、CD3、CD4、CD8レベルが若干増加したが、白血球数に変化はなかった。HIV量はやはり検出不能であった。この患者は力仕事をすることができた。
【0163】
患者番号10及び8a:W.F.W.、47歳女性、第1の臨床試験及び第2の臨床試験に参加しており、2003年にHIV+と診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験開始時点での症状は、低体温、下痢、低血小板数、喀血、血便、眩暈、頭痛、食欲不振、体重減少、倦怠感、軽度の皮膚カンジダ症、重いうつ状態であった。この患者は、一度血便のため2ヶ月間入院した。この患者は重いうつ状態であったため仕事はできなかった。AZT、DDI、NVP治療によく反応せず、症状を制御することができなかった。
【0164】
実施例3のプロトコルに従った1回目のTPAでの治療中、この患者には4時間にわたって持続する38.5度の発熱が一度あった。TPA治療後、眩暈、頭痛、下痢が徐々に軽くなった。最終的に食欲が戻り、体重が増加して活力レベルが向上した。血小板数はマイクロリットル当たり30,000から110,000に増加し、皮膚カンジダ症及び下痢がなくなった。再び仕事をすることができるようになり、抗ウイルス薬による治療を受けた。時々発熱及び下痢があったが、薬剤で制御可能であった。
【0165】
6ヵ月後、この患者は軽度の頭痛と眩暈を生じ、2回目のTPA治療を受けた。2回目のTPA治療中、2〜4時間持続する37.5〜38度の発熱が5回あった。TPAの13回目の投与から20時間後、体温が40.5度に達し、数時間持続した。体温の上昇はTPA治療と無関係であると結論付けられた。
【0166】
2回目のTPA治療後、この患者の症状は消失し、食欲が改善されて体重が増加したことで、活力を取り戻して仕事に戻ると共に、通常の生活ができるようになった。この患者は1年間無症状であり、2回目のTPA治療後6ヶ月にほとんど風邪を引くことはなかった。CD3、4、8レベル及びHIV量に上昇の傾向があった。
【0167】
実施例4のプロトコルに従った第2の臨床試験の時点で、この患者のAIDSの症状はないままであり、免疫系は正常に機能していた。治療中副作用はなかった。治療後、CD3、CD4、CD8数、及びWBCが若干増加した。HIV量は若干増加した。この試験以来この患者は健康を維持しており、労力を伴う仕事に従事できるようになった。
【0168】
患者番号11及び9a:C.T.L.、40歳女性、第1及び第2の臨床試験に参加しており、2003年にAIDSと診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験開始時、持続的な下痢、低体温、口腔病変、重い皮膚カンジダ症、かゆみ、顔と唇の紫斑、眩暈、頭痛、食欲不振、倦怠感、うつ状態の症状があった。AZT、3TC、NVP治療に対する反応が不十分であった。この患者の症状を制御することはできず、仕事ができない状態であった。当初のCD4数は40であった。
【0169】
1回目のTPA治療中、この患者には2〜4時間持続する38〜39度に達する発熱が4回あった。息切れが二度あり、それぞれ20〜30分間持続した。
TPAの6回目の投与の後、皮膚カンジダ症がなくなり始め、TPA治療の終了時には眩暈、頭痛、発熱、皮膚カンジダ症が改善され、徐々に消失した。食欲、体調、うつ状態が改善され、仕事に戻ることができた。
【0170】
この患者は軽度の皮膚カンジダ症、下痢、眩暈を含む症状を再発したため、18ヵ月後にTPAによる2回目の治療を受けた。この2回目の治療中、2〜4時間持続する37.5〜38度の発熱が3回あった。その他の副作用は見られなかった。TPAでの治療後、症状は完全に消失し、体調が改善して仕事に戻ることができた。1年間無症状のままであり、風邪もほとんど引かなくなった。CD3、4、8レベルの上昇傾向が見られたが、HIV量は変化しなかった。
【0171】
実施例4のプロトコルに従った第2の臨床試験の時点で、この患者には頭痛、眩暈、食欲不振、免疫系機能の低下を含むAIDSの症状があった。治療中副作用はなかった。治療後、CD3及びCD8レベルが増加したが、CD4数は変化しなかった。HIV量は若干増加したが、その他の変化は見られなかった。精神的及び身体的状態がかなり改善し、強度の身体的作業ができるようになった。
【0172】
患者番号12及び10a:C.C.L.、39歳女性、第1の臨床試験及び第2の臨床試験に参加し、2003年にAIDSと診断され、この疾病の明らかな症状があった。第1の臨床試験の開始時、持続的低体温、皮膚カンジダ症、眩暈、頭痛、食欲不振、口腔病変、倦怠感、うつ状態の症状があった。この患者はAZT、3TC、NVPによる治療を受けたが結果は芳しくなく、仕事をすることはできなかった。当初のCD4数は84であった。
【0173】
この患者は2005年3月から2006年3月の間に2回TPAによる治療を受けた。TPAによる1回目の治療中、2〜4時間持続する38〜38.5度の発熱が8回あった。この患者には15分間続いた息切れが一度あり、針からの漏れによる皮膚刺激があった。
【0174】
7回目の投与後、口腔病変が消失した。投与をすべて終了した時点で、すべての症状が消失し、体調が改善され、この患者は仕事に戻ることができた。
6ヵ月後、この患者は軽い下痢と眩暈を再発したため、再度TPAによる治療を受けた。TPA投与に伴い、2〜6時間持続する37.5〜38度に達する発熱が6回あった。8回目の投与から投与量を約150μgから250μgのTPAに増加した。副作用は起きなかった。TPA治療の終了時、症状は消失していた。この患者の体調は正常に戻り、仕事と通常の生活に戻った。この患者は1年間無症状であり、風邪もほとんど引いていない。CD3、4、8レベルに変化はなかったが、HIV量が増加した。
【0175】
第2の臨床試験の時点で、この患者にAIDSの症状はなかったが、免疫系が弱くなっていた。この患者は実施例4のプロトコルに従って治療を受け、副作用はなかった。治療後、CD3、CD4、CD8の若干の増加が見られ、WBC、RBC、HGBがやや増加したが、血小板は減少した。HIV量はやや減少した。この患者は治療後健康を維持しており、力仕事に従事することができた。
【0176】
患者番号13:L.F.L.、53歳女性、2004年にAIDSと診断され、第3の臨床試験にのみ参加した。この患者には食欲不振及び体重減少の軽度の症状があった。長期間の抗ウイルス薬が有効であり、ウイルス量は検出可能なレベルを下回っており、CD3、CD4、CD8数は高いレベルに増加していた。TPA治療前に症状はなく、投与の副作用もなかった。この患者は無症状のままで、気分は正常であり、平常の活動を行うことができた。この患者は60日間の観察期間終了後、抗ウイルス薬による治療を再開した。
【0177】
患者番号14:K.S.M.、45歳女性、2004年にAIDSと診断され、第3の臨床試験にのみ参加した。症状は軽度で、食欲不振と頻繁な風邪があった。この患者は抗ウイルス薬による治療を受けていたが、重度の肝臓毒性のため停止した。TPA治療前に症状はなく、唯一のTPAの副作用は43日目に発生した針からの漏れによる刺激で、これは容易に処置された。治療及び観察期間全体にわたってAIDSの症状は発生しなかった。気分は正常で、通常の活動を行うことができた。60日間の観察期間後、この患者はこの試験から離脱し、抗ウイルス療法を再開しなかった。
【0178】
(実施例7)
TPAによる再発性/難治性悪性腫瘍の治療
組織学的に診断された再発性/難治性血液悪性腫瘍/骨髄疾患を有する患者が、TPA(Xichuan Pharmaceuticals、中国河南省南陽)、デキサメタゾン、コリンマグネシウムトリサリチラートの組み合わせによる治療を受けた。急性骨髄性白血病(AML)の治療におけるTPAの治療上の使用を実証するための、以下で説明する比較方法が、その他の腫瘍性疾患及び悪性腫瘍の治療のためのTPA使用を実証するために適用される。本発明の方法及び組成物を用いた治療に適するその他の腫瘍性疾患と悪性疾患には、血液及び骨の悪性腫瘍及び多様な種類の固形腫瘍を含む癌のさまざまな形態が含まれる。ここで説明する特定のプロトコルに加え、治療の成功及び(または)寛解は、標的とするさまざまな腫瘍性及び悪性疾患について、幅広い既知の癌検出法及び評価法のいずれかを用いて判定される。例えば、固形腫瘍の大きさの縮小の判別、腫瘍の成長、段階、転移能、組織学的癌マーカーの存在/発現量などを評価する組織病理学的試験によって行われる。
【0179】
AMLは侵攻性疾患であり、通常緊急かつ集中的な治療を要する。AML診断時の患者の平均年齢は64〜68歳であり、標準的化学療法で治療を受けた60歳以上の患者の当時の治癒率は<20%である。従前に血液疾患または白血病の化学療法/放射線治療を経験した後にAMLを発症した患者も同様に転帰不良であり、特定の有害な細胞発生学的及び臨床的特徴に関連する疾患を有する患者も同様である。このため、AMLと診断されたほとんどの患者が、かなりの予後不良に関する患者及び(または)疾患関連の特徴を有する。再発性疾患を持つ患者については、標準的な非移植治療のいずれも治癒の能力を示していない。これらの患者にとって、AMLは往々にして致死的疾患である。AMLの治療に対する新しいアプローチが必要である。
【0180】
本発明の使用法及び組成物を用いて、細胞内シグナル伝達経路の調整、細胞株における分化及び(または)アポトーシスの誘導能力におけるTPAの新しい役割、及び骨髄性悪性腫瘍を含む腫瘍性及び悪性疾患の治療におけるTPAの有効性を示す臨床データに基づき、TPAがAML患者の治療のための治療薬剤として開発された。
【0181】
これまでに、TPAの臨床評価は、細胞の生存及びアポトーシス分析により、AML患者の少なくとも1つの小集団において、TPAが直接の治療的細胞傷害効果を発揮することを示している。ウエスタン分析によって分析された初代培養すべてにおいて、TPAは1時間の培養によってERKリン酸化を強く誘導した。初代AML細胞に対するTPAの細胞傷害効果は、24時間の生体外暴露後のリン酸化ERK生存促進シグナルの喪失に関連付けられる。この見解は、PD98059、U0126、PD184352などのMEK阻害剤によるERKシグナリングの薬理学的中断後の初代AML存続の減少を報告するその他の試験と十分一致している。我々の試験では、ERKシグナリングの喪失は、ERKホスファターゼの誘導に関与した。
【0182】
蛋白質キナーゼC及びERKの活性化に加え、TPAはAMLブラスト及び白血病幹細胞において往々にして構造的に活性な生存促進転写因子であるNF−κBの誘導因子として知られている。我々の研究所の最近の研究で、AML細胞NF−κBはデキサメタゾン+コリンマグネシウムトリサリチラート(CMT)による48時間の治療において、生体内で阻害されることが示されている。加えて、我々はデキサメタゾンがMKP‐1 ERKホスファターゼ発現を誘導し、初代AML試料に対するTPA細胞毒性を高めることができることを示している。これを背景に、以下の例示的実施例では、デキサメタゾン及びCMTを補助的薬剤として、TPAによる治療の24時間前及び24時間後に使用することを選択した。これらの薬剤は良好に許容され、かつERKホスファターゼ発現を増加させ、NF−κBを阻害することにより、治療の炎症性副作用の抑制及びTPA細胞毒性の強化が見込まれる。加えてデキサメタゾン及びCMTが補助薬剤として使用され得るが、これはそれらが消炎性であり、副作用を改善することができ、かつ恒常的NF−κBの発現の抗アポトーシス効果の阻害及びシグナル伝達経路の活性を低下させるホスファターゼの誘導により、抗白血病活性を強化することができるためである。
【0183】
最初のTPAフェーズ1の試験には35人の患者[再発性/難治性AML23人、その他に骨髄性悪性腫瘍2人(CML‐急性転化、芽球増加型骨髄異形成)、ホジキン病3人、非ホジキン病リンパ腫3人、固形腫瘍4人]が参加した。患者の大多数が再発性/難治性AMLを有していた。臨床試験結果には、5ヶ月以上安定しているAML患者1人が含まれ、この患者はTPAの投与を8回受けた。別のAML患者において、TPA投与後に循環芽球数の顕著な(5倍)減少が見られた。この白血病性芽球の減少は4週間続き、患者は最終的に真菌感染症で死亡した。最後に、再発性かつ難治性ホジキン病の患者は、高用量の自家造血幹細胞救援化学療法にも関わらず、TPA投与後に胸壁腫瘤の部分寛解があった。TPA投与量増加が完了し、最後のコホートで、1〜5日目、8〜12日目に0.188mg/m2の投与量で治療を受けた患者の3分の2にグレード3非血液性用量制限毒性(DLT)が認められ、l〜5日目及び8〜12日目の単剤としての最大許容TPA投与量0.125mg/m2/日が確立された。
【0184】
AML及びその他の血液悪性腫瘍の場合、TPAの初回投与量1mg/週×3週間(1日目、8日目、15日目)が継続的/断続的パルス酸素濃度計を使用して6時間にわたって患者に投与された。TPA治療開始の24時間前から、患者は6時間毎にデキサメタゾン10mg及び8時間毎にコリンマグネシウムトリサリチラート(CMT)1500mgの投与を受け、TPAの投与後24時間まで継続された。TPAの初回投与量の投与後、患者には2週間の休息期間が与えられ、その後再評価を受けた。TPAの初回投与量から疾病反応または安定化が見られた患者は、以下のプロトコルに従って、28日間のサイクルで最高6サイクルの治療を受けた。
【0185】
2週間の休息期間後、患者にはTPA投与の30分前にタイレノール650mg及びベナドリル25〜50mg(患者の体重と年齢に応じて)が事前投与された。その後、2週間連続で一週間に5日間中心静脈カテーテルによりTPAの静脈内点滴が行われ、その後2週間の休息期間がおかれた。TPAは生理食塩水200ml中1mgの用量で1時間にわたり投与された。TPA治療開始の24時間前から、患者は6時間ごとにデキサメタゾン10mg、8時間ごとにコリンマグネシウムトリサリチラート1500mgをTPA投与の24時間後まで継続して投与された。
【0186】
TPAの血中濃度は投与前及び投与後に有機溶媒抽出分化活性を測定するバイオアッセイを用いて測定した。血液1mlを5mlの酢酸エチルで2回抽出し、抽出残渣をエタノール50μLに再溶解し、HL60細胞のアリコートを加えた。48時間後、付着細胞を測定した。
【0187】
試験はTPA投与の前及び後に採取した血液試料でも実施し、白血球、血小板、好中球のレベルを判定した。試料はさらに骨髄芽球とアウエル小体の存在についても分析された。これら及び継続中の実験は、AML及びその他の腫瘍性及び悪性疾患における腫瘍細胞に対するTPAの治療的細胞毒性及びその他の効果をさらに解明する。
【0188】
(実施例8)
ERK活性調節の測定
白血病の患者及びリンパ腫/固形腫瘍患者の末梢血単核細胞中の循環悪性細胞におけるリン酸化ERKレベルを測定する。実施例7のプロトコルに従って治療を受ける患者から、TPA投与の前及び後に血液試料を採取する。
【0189】
WBC≧1000/μLの白血病患者において、血液試料に対し、フルオロフォアに直接結合された細胞表面抗原特異及びリン酸化ERK特異抗体を用いてフローサイトメトリーが実施された(BD Biosciences社、カリフォルニア州サンノゼ)。試料はTPA投与の前、及びTPA投与後実施例7のプロトコルに従った初回治療の1日目、2日目、11日目、及びその後のサイクルの1日目及び11日目に採取された。絶対白血病性芽球数≧2500/μLの白血病患者及びその他の非白血病患者においては、実施例7のプロトコルに従った初回サイクルの1日目、8日目、15日目に、投与の前、投与1時間後及び4時間後に末梢血試料が採取された。試料はさらに、フローサイトメトリーで取得した確認するため、リン酸化ERK、及び総ERK1/2レベルについてウエスタンブロット分析を用いて分析され、臨床反応と相互に関連付けられた。
【0190】
前述の分析はさらに、初代AML細胞によって例示される、悪性細胞に対するTPAの細胞傷害効果、及びリン酸化ERK生存促進シグナルのTPAによる関連の減少を含め、腫瘍性及び悪性疾患の治療におけるTPAの役割を解明し得る。
【0191】
(実施例9)
NF−κB調節の測定
先の試験で、デキサメタゾン及びTPAの投与の後、患者においてNF−κB活性が調節されることを示した。加えて、デキサメタゾンがMKP‐1ERKホスファターゼ発現を誘導し、TPA細胞毒性を高めることが示された。次の試験は、TPA+デキサメタゾンによる治療を受けた患者においてNF−κB活性が治療上どのように調節されるかをさらに解明する。
【0192】
実施例7に従ったTPA治療を受ける患者からの、基準時及び投与前並びに投与後の末梢血試料において、ELISAベースのアッセイを使用し、NF−κB結合を測定した(BD Bioscience社、米国サンノゼ)。細胞抽出物の限られた量で結合を検出するために、NF−κB濃度は96穴フォーマットを使い化学発光強度を用いて定量化された。加えて、白血病性芽球絶対数≧2500/μLの白血病患者及び正常な白血球数のその他の非白血病患者からの末梢血試料中のNF−κB結合を測定するため、ゲルシフトアッセイを実施した。
【0193】
先の試験はさらに、PAはNF−κBの誘導因子であるが、これらの実験はAML細胞NF−κBがデキサメタゾンとコリンマグネシウムトリサリチラートによる治療で阻害可能であることを示した。
【0194】
(実施例10)
白血病遺伝子発現における変化の判定
TPAは、生存促進ERK経路シグナリングを終結可能ないくつかの二重特異性ホスファターゼのRNA濃度を誘導する。リアルタイムRT−PCR及びオリゴヌクレオチドマイクロアレイ分析を使い、MAPK特異的DUSPなどのAMLシグナリング成分のRNA発現を調査するため、実施例7に従ってTPAによる治療を受けたAML患者からの投与前及び後に採取された血液試料を使用した。
【0195】
以下、上記実施形態から把握できる技術的思想を付記する。
(付記1)
哺乳類被験体におけるHIV感染または疾患を抑制または治療する方法であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0196】
【化17】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0197】
【化18】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0198】
【化19】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記2)
付記1に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0199】
【化20】
であり、他方が
【0200】
【化21】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記3)
付記1に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記4)
付記1に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール‐13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記5)
付記1に記載の方法において、さらに前記被験体におけるHIVを治療または抑制するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤の投与を含むことを特徴とする方法。
(付記6)
付記5に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。
(付記7)
付記5に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記8)
付記1に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記9)
付記1に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約150〜500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記10)
付記1に記載の方法において、前記一般式(I)の前記ホルボールエステル化合物または誘導体化合物の前記有効量が、一日一回投与されることを特徴とする方法。
(付記11)
哺乳類被験体におけるHIV感染またはAIDSの1つ以上の症状または疾患を抑制または治療する方法であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0201】
【化22】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0202】
【化23】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0203】
【化24】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記12)
付記11に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0204】
【化25】
であり、他方が
【0205】
【化26】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記13)
付記11に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記14)
付記11に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、12‐O‐テトラデカノイルホルボール‐13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記15)
付記11に記載の方法において、さらに前記被験体におけるAIDSの症状または疾患を治療するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤の投与を含むことを特徴とする方法。
(付記16)
付記11に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。
(付記17)
付記11に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記18)
付記11に記載の方法において、前記1つ以上のAIDSの症状または疾患が、口腔病変、倦怠感、皮膚カンジダ症、発熱、食欲不振、下痢、アフタ性潰瘍、吸収不全、血小板減少症、体重減少、貧血及びリンパ節腫脹、トリ型結核菌複合体、サルモネラ症、梅毒、神経梅毒、結核症、細菌性血管腫症、アスペルギルス症、カンジダ症、コクシジオイデス症、リステリア症、骨盤感染症、バーキットリンパ腫、クリプトコックス髄膜炎、ヒストプラスマ症、カポジ肉腫、リンパ腫、全身性非ホジキンリンパ腫、中枢神経原発リンパ腫、クリプトスポリジウム症、イソスポーラ症、微胞子虫症、カリニ肺炎、トキソプラズマ症、サイトメガロウイルス、肝炎、単純ヘルペス、帯状疱疹、ヒトパピローマウイルス、伝染性軟属腫、口腔毛状白板症、及び進行性巣性白質脳症であることを特徴とする方法。
(付記19)
AIDSを抑制または防止するために哺乳類被験体におけるHIV感染をコントロールする方法であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0206】
【化27】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0207】
【化28】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0208】
【化29】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記20)
付記19に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0209】
【化30】
であり、他方が
【0210】
【化31】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記21)
付記19に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記22)
付記19に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記23)
哺乳類被験体におけるHIVを抑制または軽減するための組成物であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量を含むことを特徴とする組成物。
【0211】
【化32】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0212】
【化33】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0213】
【化34】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記24)
付記23に記載の組成物において、R
1及びR
2の一方が
【0214】
【化35】
であり、他方が
【0215】
【化36】
であり、R
3が水素であることを特徴とする組成物。
(付記25)
付記23に記載の組成物において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする組成物。
(付記26)
付記23に記載の組成物において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする組成物。
(付記27)
付記23に記載の組成物において、さらに前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方で有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤を含むことを特徴とする組成物。
(付記28)
付記23に記載の組成物において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする組成物。
(付記29)
HIVの潜伏宿主を活性化する方法であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0216】
【化37】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0217】
【化38】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0218】
【化39】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記30)
付記29に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0219】
【化40】
であり、他方が
【0220】
【化41】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記31)
付記29に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記32)
付記29に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記33)
付記29に記載の方法において、さらに前記一般式(I)のホルボールエステルまたは関連の或いは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤の投与を含むことを特徴とする方法。
(付記34)
付記33に記載の方法において、前記二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。
(付記35)
付記33に記載の方法において、前記二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記36)
付記29に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記37)
付記29に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約150〜500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記38)
付記29に記載の方法において、前記一般式(I)の前記ホルボールエステル化合物または誘導体化合物の前記有効量が、一日一回投与されることを特徴とする方法。
(付記39)
Th1サイトカインの発現を増加させる方法であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0221】
【化42】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0222】
【化43】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0223】
【化44】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記40)
付記39に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0224】
【化45】
であり、他方が
【0225】
【化46】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記41)
付記39に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12、13‐ジアセタート、ホルボール13、20‐ジアセタート、ホルボール12、13‐ジベンゾアート、ホルボール12、13‐ジブチレート、ホルボール12、13‐ジデカノエート、ホルボール12、13‐ジヘキサノエート、ホルボール12、13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12、13、20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、2‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記42)
付記39に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記43)
付記39に記載の方法において、さらにTh1サイトカインを促進するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な二次的またはその他の補助的治療剤の投与を含むことを特徴とする方法。(付記44)
付記43に記載の方法において、前記二次的または補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。
(付記45)
付記43に記載の方法において、前記二次的または補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記46)
付記39に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記47)
付記39に記載の方法において、前記有効量が、隔日で約150〜500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記48)
付記40に記載の方法において、前記一般式(I)の前記ホルボールエステル化合物または誘導体化合物の前記有効量が、一日一回投与されることを特徴とする方法。
(付記49)
哺乳類被験体における腫瘍を治療または抑制する方法であって、
一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
前記被験体における腫瘍を治療または抑制するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤
の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0226】
【化47】
(式中、R
1及びR
2は水素、
【0227】
【化48】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0228】
【化49】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記50)
付記49に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0229】
【化50】
であり、他方が
【0230】
【化51】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記51)
付記49に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記52)
付記49に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記53)
付記49に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。(付記54)
付記49に記載の腫瘍を治療または抑制する方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記55)
付記49に記載の方法において、2つの二次的または補助的治療薬が前記被験体に投与されることを特徴とする方法。
(付記56)
付記55に記載の方法において、前記2つの二次的または補助的治療薬が、デキサメタゾン及びコリンマグネシウムトリサリチラートであることを特徴とする方法。
(付記57)
付記49に記載の方法において、前記有効量が毎日約10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記58)
付記49に記載の方法において、前記有効量が毎日約150〜500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記59)
付記49に記載の方法において、前記腫瘍が、血液悪性腫瘍/骨髄疾患により引き起こされた腫瘍であることを特徴とする方法。
(付記60)
付記59に記載の方法において、前記血液悪性腫瘍/骨髄疾患が白血病であることを特徴とする方法。
(付記61)
付記60に記載の方法において、前記白血病が急性骨髄性白血病であることを特徴とする方法。
(付記62)
付記49に記載の方法において、前記腫瘍が固形腫瘍であることを特徴とする方法。
(付記63)
付記49に記載の方法において、前記腫瘍が再発性腫瘍であることを特徴とする方法。
(付記64)
付記49に記載の方法において、前記腫瘍が難治性であることを特徴とする方法。
(付記65)
哺乳類被験体における腫瘍性疾患の1つ以上の症状または疾患を抑制または治療する方法であって、
一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
前記被験体における腫瘍性疾患の症状を治療または防止するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤
の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0231】
【化52】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0232】
【化53】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0233】
【化54】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記66)
付記65に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0234】
【化55】
であり、他方が
【0235】
【化56】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記67)
付記65に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記68)
付記65に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール‐13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記69)
付記68に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。(付記70)
付記68に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記71)
付記68に記載の方法において、前記腫瘍性疾患の1つ以上の症状または疾患が、貧血、慢性疲労、過度または容易な出血、打ち身、息切れ、点状出血、回帰熱、歯茎の腫れ、治りが遅い切り傷、骨と関節の不快感、反復性感染、体重減少、かゆみ、寝汗、リンパ節腫脹、発熱、腹痛と腹部の不快感、視覚障害、咳、食欲不振、胸の痛み、嚥下困難、腫れ、頻尿、排尿開始時の障害、失禁、尿の流れが弱いまたは止まったり出たりする、排尿時の痛みまたは灼熱感、勃起障害、射精時の疼痛、血尿または精液中の出血、頻繁な痛みまたはコリ、または虚弱であることを特徴とする方法。
(付記72)
腫瘍性疾患を有する哺乳類被験体において寛解を誘導する方法であって、
一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
前記被験体における寛解を誘導するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤の投与を含むことを特徴とする方法。
【0236】
【化57】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0237】
【化58】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0238】
【化59】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記73)
付記72に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0239】
【化60】
であり、他方が
【0240】
【化61】
であり、R
3が水素であり、かつ、前記被験体における寛解を誘導するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が投与されることを特徴とする方法。
(付記74)
付記72に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記75)
付記72に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記76)
付記72に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。(付記77)
付記72に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記78)
腫瘍性疾患を有する哺乳類被験体において腫瘍のアポトーシスを誘導する方法であって、 一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
前記被験体におけるアポトーシスを誘導するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤
の前記被験体への投与を含むことを特徴とする方法。
【0241】
【化62】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0242】
【化63】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0243】
【化64】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記79)
付記78に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0244】
【化65】
であり、他方が
【0245】
【化66】
であり、R
3が水素であり、かつ、前記被験体における悪性腫瘍の治療または抑制のための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が投与されることを特徴とする方法。
(付記80)
付記78に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記81)
付記78に記載の方法において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール‐13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記82)
付記78に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、前記ホルボールエステルの前記被験体に対する投与と同時に、またはその前に、或いはその後に組み合わせて投与するプロトコルで前記被験体に投与されることを特徴とする方法。(付記83)
付記82に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記84)
哺乳類被験体における腫瘍性疾患の抑制または治療に用いる組成物であって、
一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
被験体における腫瘍の治療または抑制のための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方で有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤を含むことを特徴とする組成物。
【0246】
【化67】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0247】
【化68】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0248】
【化69】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記85)
付記84に記載の組成物において、R
1及びR
2の一方が
【0249】
【化70】
であり、他方が
【0250】
【化71】
であり、R
3が水素であることを特徴とする組成物。
(付記86)
付記84に記載の組成物において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートである組成物。
(付記87)
付記84に記載の組成物において、前記ホルボールエステルが12‐O‐テトラデカノイルホルボール13‐アセタートであることを特徴とする組成物。
(付記88)
付記84に記載の組成物において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする組成物。
(付記89)
付記84に記載の組成物において、前記組成物が少なくとも2つの二次的または補助的治療薬を含むことを特徴とする組成物。
(付記90)
付記89に記載の組成物において、前記少なくとも2つの二次的または補助的治療薬が、デキサメタゾン及びコリンマグネシウムトリサリチラートであることを特徴とする組成物。
(付記91)
有効量が投与された場合に、哺乳類被験体においてHIV感染またはHIV感染により引き起こされる疾患を抑制または治療する薬剤を製造するための一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの使用方法。
【0251】
【化72】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0252】
【化73】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0253】
【化74】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記92)
付記91に記載の方法において、R
1及びR
2の一方が
【0254】
【化75】
であり、他方が
【0255】
【化76】
であり、R
3が水素であることを特徴とする方法。
(付記93)
付記91に記載の方法において、前記ホルボールエステルが、ホルボール13‐ブチレート、ホルボール12‐デカノエート、ホルボール13‐デカノエート、ホルボール12,13‐ジアセタート、ホルボール13,20‐ジアセタート、ホルボール12,13‐ジベンゾアート、ホルボール12,13‐ジブチレート、ホルボール12,13‐ジデカノエート、ホルボール12,13‐ジヘキサノエート、ホルボール12,13‐ジプロピオネート、ホルボール12‐ミリステート、12‐O‐テトラデカノイルホルボール‐13‐アセタート、ホルボール13‐ミリステート、ホルボール12,13,20‐トリアセタート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート、12‐デオキシホルボール13‐アンゲレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート、12‐デオキシホルボール13‐イソブチレート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート、12‐デオキシホルボール13‐フェニルアセタート20‐アセタート、12‐デオキシホルボール13‐テトラデカノエート、ホルボール12‐チグリエート13‐デカノエート、12‐デオキシホルボール13‐アセタート、ホルボール12‐アセタート、またはホルボール13‐アセタートであることを特徴とする方法。
(付記94)
付記91に記載の方法において、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物が、組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤と共に使用されることを特徴とする方法。
(付記95)
付記4に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的抗レトロウイルス性またはその他の補助的治療剤が、プロテアーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、合剤、エントリー及び融合阻害剤、アシクロビル、アデホビルジピボキシル、アルデスロイキン、アムホテリシンb、アジスロマイシン、カルシウムハイドロキシアパタイト、クラリスロマイシン、ドキソルビシン、ドロナビノール、エンテカビル、エポエチンアルファ、エトポシド、フルコナゾール、ガンシクロビル、免疫グロブリン、インターフェロンα2、イソニアジド、イトラコナゾール、メゲストロール、パクリタキセル、PEGインターフェロンα2、ペンタミジン、ポリL−乳酸、リバビリン、リファブチン、リファンピン、ソマトロピン、テストステロン、トリメトレキサート、バルガンシクロビル;インテグラーゼ阻害剤、殺菌剤、及びIL−2からなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記96)
付記91に記載の方法において、前記有効量が、隔日で10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記97)
付記91に記載の方法において、HIV感染により引き起こされる1つ以上の症状または疾患が、口腔病変、倦怠感、皮膚カンジダ症、発熱、食欲不振、下痢、アフタ性潰瘍、吸収不全、血小板減少症、体重減少、貧血及びリンパ節腫脹、トリ型結核菌複合体、サルモネラ症、梅毒、神経梅毒、結核症、細菌性血管腫症、アスペルギルス症、カンジダ症、コクシジオイデス症、リステリア症、骨盤感染症、バーキットリンパ腫、クリプトコックス髄膜炎、ヒストプラスマ症、カポジ肉腫、リンパ腫、全身性非ホジキンリンパ腫、中枢神経原発リンパ腫、クリプトスポリジウム症、イソスポーラ症、微胞子虫症、カリニ肺炎、トキソプラズマ症、サイトメガロウイルス、肝炎、単純ヘルペス、帯状疱疹、ヒトパピローマウイルス、伝染性軟属腫、口腔毛状白板症、及び進行性巣性白質脳症であることを特徴とする方法。
(付記98)
哺乳類被験体におけるHIVを抑制または軽減するための組成物であって、一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量を含むことを特徴とする組成物。
【0256】
【化77】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0257】
【化78】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0258】
【化79】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記99)
有効量が投与された場合に、HIVに感染した哺乳類被験体においてHIVの潜伏宿主を活性化する薬剤を製造するための一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの使用方法。
【0259】
【化80】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0260】
【化81】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0261】
【化82】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記100)
有効量が投与された場合に、哺乳類被験体においてTh1サイトカインの発現を増加させる薬剤を製造するための一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの使用方法。
【0262】
【化83】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0263】
【化84】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0264】
【化85】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記101)
有効量が投与された場合に、哺乳類被験体において腫瘍を治療または抑制する薬剤を製造するための一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグ、及び
前記被験体における腫瘍を治療または抑制するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な少なくとも1つの二次的または補助的治療剤の使用方法。
【0265】
【化86】
(式中、R
1及びR
2は水素、
【0266】
【化87】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0267】
【化88】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記102)
付記101に記載の方法において、前記少なくとも1つの二次的または補助的治療剤が、ドキソルビシン、ビタミンD3、シタラビン、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、シクロホスファミド、ゲムツズマブオゾガマイシン、イダルビシン、メルカプトプリン、ミトキサントロン、チオグアニン、アルデスロイキン、アスパラギナーゼ、カルボプラチン、リン酸エトポシド、フルダラビン、メトトレキサート、エトポシド、デキサメタゾン、及びコリンマグネシウムトリサリチラートからなるグループから選択されることを特徴とする方法。
(付記103)
付記101に記載の方法において、前記有効量が、毎日10〜1500μgの前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物を含むことを特徴とする方法。
(付記104)
有効量が投与された場合に、腫瘍性疾患を有する哺乳類被験体において腫瘍のアポトーシスを誘導する薬剤を製造するための一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグ、及び
前記被験体におけるアポトーシスを誘導するための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方または併用治療レジメンで有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤の使用方法。
【0268】
【化89】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0269】
【化90】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0270】
【化91】
及びその置換誘導体から選択される。)
(付記105)
哺乳類被験体における腫瘍性疾患の抑制または治療に用いる組成物であって、
一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物、或いはそれらの薬学的に許容される塩、異性体、鏡像体、溶媒和化合物、水和物、多形体、またはプロドラッグの有効量、及び
前記被験体における腫瘍の治療または抑制のための、前記一般式(I)のホルボールエステルまたは誘導体化合物との組み合わせ処方で有効な、少なくとも1つの二次的または補助的治療剤を含むことを特徴とする組成物。
【0271】
【化92】
(式中、R
1及びR
2は、水素、
【0272】
【化93】
及びそれらの置換誘導体を含む基から選択され、R
3は、水素、
【0273】
【化94】
及びその置換誘導体から選択される。)
本発明を明確に理解できるようにするため、例を挙げて詳細に説明してきたが、限定ではなく例示の目的で提示された特許請求の範囲から逸脱することなく種々の変更例及び変形例を実行することができることが、技術者には明らかであろう。前述の開示において、説明を簡略にするためにさまざまな刊行物及びその他の参考文献が引用されている。それら参考文献は、言及によりその開示内容全体が全目的で本明細書に組込まれる。ただし、本明細書で言及されるさまざまな刊行物は、本出願の出願日前の刊行物の開示のためにのみ提供され、本発明の出願人は先行発明を理由として前記開示に先行する権利を有する。
【0274】
【表8】