(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6616480
(24)【登録日】2019年11月15日
(45)【発行日】2019年12月4日
(54)【発明の名称】箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/42 20060101AFI20191125BHJP
【FI】
B65D5/42 G
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-210091(P2018-210091)
(22)【出願日】2018年10月7日
(65)【公開番号】特開2019-127321(P2019-127321A)
(43)【公開日】2019年8月1日
【審査請求日】2018年11月19日
(31)【優先権主張番号】特願2018-35806(P2018-35806)
(32)【優先日】2018年1月19日
(33)【優先権主張国】JP
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000246354
【氏名又は名称】有▲吉▼ 一夫
(72)【発明者】
【氏名】有▲吉▼ 一夫
【審査官】
植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2017−145014(JP,A)
【文献】
特開2002−255157(JP,A)
【文献】
特開2009−073537(JP,A)
【文献】
特開2003−327243(JP,A)
【文献】
実開昭61−008514(JP,U)
【文献】
実開平04−013519(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/00−5/76
B65D 57/00−59/08
B65D 81/00−81/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は片側の横壁内の両側に、横断面を半円状または半楕円状にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、飲用缶を詰め込むようにしたことを特徴とする箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱。
【請求項2】
飲用管を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、片側の横壁内の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、飲用缶を詰め込むようにしたことを特徴とする箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱。
【請求項3】
飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は台紙の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、片側の横壁巾に收まる大きさに形成し、而して、凸起の両辺を、片側の横壁内に付けるか貼着して飲用缶を詰め込むようにしたことを特徴とする箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱。
【請求項4】
飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の表側の左右に横断面を半円状または、半楕円状にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、片側の横壁内に收まる大きさに形成し、而して、台紙の裏側を、片側の横壁内に付けるか貼着して、飲用缶を詰め込むようにしたことを特徴とする箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱。
【請求項5】
内容物や包袋物を詰め込む箱の横巾を、両側にロボットやフオークのつかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、両壁内の両側に、横断面を半円または、楕円状にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、内容物や包袋物を詰め込むようにしたことを特徴とする内容物や包袋物の梱包箱。
【請求項6】
内容物や包袋物を詰め込む箱の横巾を、両側にロボットやフオークのつかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、両壁内の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、内容物や包袋物を詰め込むようにしたことを特徴とする内容物や包袋物の梱包箱。
【請求項7】
内容物や包袋物を詰め込む箱の横巾を、両側にロボットやフオークのつかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は台紙の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、両横壁内に收まる大きさに形成し、而して、凸起の両辺を両横壁内に付けるか貼着して内容物や包袋物を詰め込むようにしたことを特徴とする内容物や包袋物の梱包箱。
【請求項8】
内容物や包袋物を詰め込む箱の横巾を、両側にロボットやフオークのつかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の表側左右に、横断面を半円状か台形状にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、両横壁内に收まる大きさに形成し、而して、台紙の裏側を両横壁内に付けるか貼着して内容物や包袋物を詰め込むようにしたことを特徴とする内容物や包袋物の梱包箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱詰めした缶を取り出しやすくした空間付き箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、箱詰めした飲用缶は、密着しているので取り出し難い。そのため、手が不自由な人、おとしより、子供は取り出せない。
【先行技術文献】
【0003】
1、実願昭59−93543号(公開実用 昭和61−8514)
2、実願平2−53665号(実開平4−13519号)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
箱詰めした飲用缶を、手が不自由な人、おとしより、子供でも、簡単に取り出せるようにすることを目的とする。
また、内容物や包装体をロボットやフオークのつかみを挿し込んで、簡単に取り出せるようにすることを目的とする。
【0005】
実施例1から5は、飲用缶用の箱の実施例である。
【0006】
すなわち、実施例1(
図1から
図3)は、飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は片側の横壁内の両側に、横断面を半円状または半楕円状にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、飲用缶を詰め込むようにしたものである。
【0007】
実施例2の
図4から
図6は、飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、片側の横壁内の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、飲用缶を詰め込むようにしたものである。
【0008】
実施例3の
図7から
図9は、飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、片側の横壁内に、縦状に收まる大きさに形成し、而して、凸起の上辺を片側の横壁内に付けるか貼着して飲用缶を詰め込むようにしたものである。
【0009】
実施例4の
図10から
図12は、飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は台紙の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、片側の横壁内に收まる大きさに形成し、而して、凸起の両辺を、片側の横壁内に付けるか貼着して飲用缶を詰め込むようにしたものである。
【0010】
実施例5(
図13から
図15)は、飲用缶を詰め込む箱の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の表側の左右に横断面を半円状または、半楕円状にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、片側の横壁内に收まる大きに形成し、而して、台紙の裏側を、片側の横壁内に付けるか貼着して、飲用缶を詰め込むようにしたものである。なお、凸起はL字状に形成してもよい。
【0011】
実施例1から5は飲用缶用であるが、箱に詰めた内容物や包装物を、ロボットやフオークのつかみを挿し込んで取り出す箱にも応用実施可能である。
【0012】
すなわち、実施例6は、実施例1(
図1から
図3)の応用実施例で、内容物や包装物を詰め込む箱の横巾を、両側につかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、両横壁内の両側に、横断面を半円または、楕円状にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、内容物や包装物を詰め込むようにしたものである。
【0013】
実施例7は、実施例2(
図4から
図6〕の応用実施例で、内容物や包装物を詰め込む箱の横巾を、両側につかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、両壁内の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、該凸起の上下は、ゆるやかな傾斜状に形成し、而して、内容物や包装物を詰め込むようにしたものである。
【0014】
実施例8は、実施例3(
図7から
図9)の応用実施例で、内容物や包装体を詰め込む箱の横巾を、両側につかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の左右方向の中央に、横断面を台形にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、両横壁内に縦状に收まる大きさに形成し、而して、凸起の上辺を両壁内に付けるか貼着して内容物や包装物を詰め込むようにしたものである。
【0015】
実施例9は、実施例4(
図10から
図12)の応用実施例で、内容物や包装体を詰め込む箱の横巾を、両側につかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は台紙の左右方向の中央に、横断面を台紙にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、両横壁内に收まる大きさに形成し、而して、凸起の両辺を両横壁内に付けるか貼着して内容物や包装物を詰め込むようにしたものである。
【0016】
実施例10は、実施例5(
図13から
図15)の応用実施例で、内容物や包装体を詰め込む箱の横巾を、両側につかみを挿し込まれる高さの凸起の分だけ巾広くし、且、該凸起は、台紙の表側左右に、横断面を半円状か台形状にして縦状に形成すると共に、凸起を形成した台紙は、両横壁内に收まる大きさに形成し、而して、凸起の裏側を両横壁内に付けるか貼着して内容物や包装物を詰め込むようにしたものである。
【0017】
以上において、台紙の貼り付けは、全面でなく、台紙が外れない程度に貼れば、台紙不要の時は簡単に外されて便利である。
すなわち、台紙の貼り付けは、台紙の裏側上下に、接着剤を塗付して、該上面に油紙または、蝋紙を被せ、箱の組立後、油紙または蝋紙を剥いで、両横壁内に貼着する
なお、箱や台紙は段ボール製がよく、台紙は薄くてよい。また、凸型はプレスして成型してもよい。
また、接着剤は台紙の数箇所に塗布し、油紙または蝋紙を被せてもよい。
【0018】
実施例1から5は、上述のように、片側の横壁内に凸起を作ったので、指を挿し込んで、飲用缶を簡単に取り出すことができる。
したがって、手が不自由な人、おとしより、子供でも、簡単に取り出すことができる。なお、本発明の構造簡単で安価に製作できると共に、飲用缶のみでなく、他用途の缶にも使用できる等の諸特徴を有するものである。
次に、実施例別の更なる効果を説明すると、
【0019】
実施例1(
図1から
図3)は、隙間を巾広くしたので飲用缶を取りやすい。また、凸起の上下をゆるやかな傾斜状にしたので、飲用缶を詰めやすく、また、取り出しやすい。また、凸起が両側にあるので、飲用缶を安定して詰めることができる。
【0020】
実施例2(
図4から
図6)の凸起は、中央部のみであるが、広巾であるので、飲用缶を安定して詰めることができると共に、凸起のどちらかでも、飲用缶を取り出すことができる。
また、実施例1(
図1から
図3)のように、凸起の上下をゆるやかな傾斜状にしたので、飲用缶を詰めやすく、また、取り出しやすい。
【0021】
なお、上記の実施例1と2の凸起は、食い込ませて重ねられるので、嵩張らず、従来通り、箱材を積み重ねて、各需要先に納入することができる。
したがって、何ら支障なく、箱を組立てて飲用缶を詰めることができるると共に、詰め込んだ飲用缶はガタガタしない。
なお、応用実施例6と7も同様の効果がある。
【0022】
実施例3(
図7から
図9)は、凸起を巾広く形成したので、飲用缶を取り出しやすい。また、下辺の巾が広いので、飲用缶を安定して詰めることができる。
【0023】
実施例4(
図10から
図12)は、凸起の両側から飲用管を取り出しやすい。また、凸起の上辺が一定巾あるので、飲用缶を定定して詰めることができる。
【0024】
実施例5(
図13から
図15)は、凸起内の隙間から飲用管を取り出しやすいと共に、凸起が両端にあるので、飲用管を安定して詰めることができる。
【0025】
次に、実施例1から5の応用実施例について、その効果を説明する。
【0026】
実施例6は実施例1(
図1から
図3)の応用実施例で、凸起間が広いので、片側1ケか2ケのロボットやフオークのつかみを両側から挿し込んで、内容物や包装物を取り出すことができる。
【0027】
実施例7は、実施例2(
図4から
図6)の応用実施例で、凸起が中央にあるので、片側2ケのロボットやフオームのつかみを、両側から挿し込んで、内容物や包装物を取り出すことができる。
【0028】
実施例8は、実施例3(
図7から
図9)の応用実施例で、凸起の巾を広くしたので、片側1ケか2ケのロボットやフオークのつかみを両側から挿し込んで、内容物や包装物を取り出すことができる。
【0029】
実施例9は、実施例4(
図10から
図12)の応用実施例で、凸起が中央にあるので、片側2ケのロボットやフオークのつかみを両側から挿し込んで、内容物や包装物を取り出すことができる。
【0030】
実施例10は、実施例5(
図13から
図15)の応用実施例で、凸起が両側にあるので、片側1ケか2ケのロケットやフオークのつかみを両側から挿し込んで、内容物や包装物を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
実施例1
実施例2
実施例3
実施例4
実施例5
【発明を実施するための形態】
【0032】
実施例1(
図1から
図3)は、飲用缶1を詰め込む箱2の横巾を、指が挿し込まれる高さの凸起4の分だけ広くし、該凸起4は、片側の横壁3内の両側に、断面が、半円状または、半楕円状に形成している。また、凸起4の上下はゆるやかな傾斜状にすると共に、凸起4の間隔を広げ、飲用管1を安定して詰め込まれるようにしている。
【0033】
実施例2(
図4から
図6)は、実施例1(
図1から
図3)と同構造の箱2の片側の横壁3内の左右方向の中央に、凸起4を広巾の台形にして縦状に形成し、飲用缶1を安定して詰め込まれるようにしている。
【0034】
実施例3(
図7から
図9)は、実施例1(
図1から
図3)と同構造の箱2の片側の横壁3内の凸起4を、台紙5の左右向の中央に、広巾に形成し、該凸起4の上辺を、片側の横壁3内に付けるか貼着し、飲用管1を安定して詰め込まれるようにしている。
【0035】
実施例4(
図10から
図12)は、実施例1(
図1から
図3)と同構造の箱2の片側の横壁3内の凸起4を、台紙5の左右方向の中央に、広巾に形成し、該凸起4の下辺を、片側の横壁3内に付けるか貼着し、飲用管1を安定して詰め込まれるようにしている。
【0036】
実施例5(
図13から
図15)は、実施例1(
図1から
図3)と同構造の箱2の片側の横壁3内の凸起4を、台紙5の表側の左右に、横断面が半円状または、半楕円状にして縦状に形成している。而して、凸起4を形成した台紙5の裏側を、片側の横壁3内に付けるか貼着し、飲用缶1を安定して詰め込まれるようにしている。なお、凸起4はL型に曲げて形成してもよい。
【0037】
次に、実施例1から5の応用実施例を説明すると、
【0038】
実施例6は、実施例1の応用実施例で、内容物や包装物を、ロボットやフオームのつかみで取り出せるように、両横壁3内の凸起4を高く形成している。
【0039】
実施例7は、実施例2の応用実施例で、内容物や包装物をロボットやフオームのつかみで取り出せるように、両横壁3内の凸起4を高く形成している。
【0040】
実施例8は、実施例3の応用実施例で、内容物や包装物をロボットやフオームのつかみで取り出せるように、両横壁3内の凸起4を高く形成している。
【0041】
実施例9は、実施例4の応用実施例で、内容物や包装物をロボットやフオームのつかみで取り出せるように、両横壁3内の凸起4を高く形成している。
【0042】
実施例10は、実施例5の応用実施例で、内容物や包装物をロボットやフオークのつかみで取り出せるように、両横壁3の凸起4を高く形成している。
【符号の説明】
【0043】
1 飲用缶
2 箱
3 横壁
4 凸起
5 台紙