【課題を解決するための手段】
【0008】
この欠点を克服するために、本発明による記録担体は、記録担体は、トラックの各ゾーンについて最適な読込み/書込みデータレートを示すデータレートインジケータを保持するテーブルに関連付けられ、前記最適な読込み/書込みデータレートは、前記トラックの前記ゾーンにおいて保持されるデータにより要求される最大データレートに基づくことを特徴とする。
【0009】
トラックの各ゾーンのためのデータレートインジケータを含むテーブルを与えることにより、プレーヤは、テーブルを取り出すことができ、データセットの解析を伴うことなく、ゾーンにおけるデータが読み取られるべき最適なディスクスピン速度を取り出すことができる。ディスクデータレート要件の情報(効果的にはディスクのデータレートプロファイル)は、コンテンツのオーナーにより与えられる。
【0010】
一実施形態において、データレートインジケータは、トラックの前記ゾーンにおいて保持されるデータの最大データレートを示す。
【0011】
プレーヤは、トラックの各ゾーンのためのディスクスピン速度とデータレートとの間の関係を知るので、テーブルに最大データレートインジケータを設けることは、プレーヤが、この最大データレートに適合するために必要とされる最小ディスクスピン速度を決定するのを可能にし、考えられる最も低いノイズレベルをもたらす。
【0012】
他の実施形態において、テーブルはサーバに配置される。
【0013】
サーバにテーブルを配置することにより、テーブルは、記録担体の再生可能性に関する新たな情報を反映させるように中央に調整され得る。例えば、テーブル中のデータレートが適切な再生のためにあまりに高い又はあまりに低いという、その分野からの不満がコンテンツのオーナーに届いたときに、コンテンツのオーナーは、この情報又は他の新たな洞察を用いることができ、不満を改善するためにデータレートインジケータテーブルにおける入力を調節することができる。その時点から、このコンテンツを有する記録担体が再生されるときはいつでも、プレーヤは、サーバ上の更新されたテーブルにアクセスし、修正されたデータレートインジケータを取り出し、データレート及びそれ故にディスクスピン速度をセットするためにこれらを用いるだろう。
【0014】
他の実施形態において、テーブルは、記録担体上に配置される。
【0015】
サーバ上にテーブルを配置する代わりに、テーブルは、記録担体自体に配置されてもよい。
【0016】
これは、記録担体からコンテンツを取り出すときにプレーヤがサーバにアクセスする必要がないことを保証する。プレーヤは記録担体のコンテンツを取り出す前に記録担体からテーブルを取り出すことしか必要とせず、その時点から、データレートを、テーブルから取り出された最適な値に調整することができる。
【0017】
記録担体の一実施形態において、テーブルは、記録担体のリードインエリアに配置される。
【0018】
リードインは、コンテンツがデータエリアから取り出される前に読み取られ、それ故、テーブルは、コンテンツの検索が始まる前に自動的に読み取られる。
【0019】
記録担体の一実施形態において、テーブルは、溝変調(groove modulation)に記録される。
【0020】
溝変調にテーブルを記録することにより、検索は、データエリアからのコンテンツの検索と並行して実行され得る。それ故、データエリアは、コンテンツを格納するために完全に用いられ得る。
【0021】
記録担体の一実施形態において、テーブルは、記録担体のデータエリアに記録される。
【0022】
データエリアにテーブルを格納することは、プレーヤが斯様なテーブルを見つけることを期待しない予約された機能を有するエリアにテーブルを取り込むことにより互換性の問題が生じないことを保証する。
【0023】
記録担体の一実施形態において、テーブルは、ファイルに記録される。
【0024】
通常ファイルにテーブルを格納することにより、これは、テーブルの使用をサポートするプレーヤにより、命令され、容易に取り出され得る一方で、テーブルの使用をサポートしないプレーヤ(例えばレガシープレーヤ)は、ファイルを安全に無視することができる。
【0025】
一実施形態において、記録担体は、記録担体上の全てのゾーンの選択されたデータレートを実現するために分当たりの最も高い数の記録担体回転数を要するゾーンに配置される、記録担体のスタートアップ時に必要とされる記録担体スタートアップファイル、ボーナス材料ファイルのセット、又は、メニューを有する。
【0026】
記録担体スタートアップファイル、ボーナス材料ファイル及びメニューは、典型的には、動画データより低いデータレートを要する。記録担体が或るデータレートを実現するために最も速く(分当たりの最も高い回転数で)回転しなければならない記録担体上にこれらを配置することは、ディスクスピン速度の更なる低減を可能にする。ディスク形記録担体上において、記録のために利用可能であるディスクの最内ゾーンは、これらのファイルを格納するための最適位置である。
【0027】
一実施形態において、記録担体は、記録担体スタートアップファイルのセットのための最適な読み取りシーケンスを示す読み取りシーケンスインジケータを保持する追加のテーブルを有する。
【0028】
読み取りシーケンスインジケータを含むことは、プレーヤがこのインジケータを取り出し、取り出された各記録担体スタートアップファイルの後にプレーヤの光採取ユニットが記録担体のコンテンツファイルのテーブルに戻る必要はないことを保証する最適なシーケンスにおいて記録担体スタートアップファイルを取り出すのを可能にする。記録担体のオーサリングの間、記録担体スタートアップファイルは、記録担体上
で最適な
順序で配置され、対応する読み取りシーケンスインジケータは、追加のテーブルに配置される。
【0029】
一実施形態において、全てのデータセクションの最も低いデータレートを要するデータのセクションは、記録担体上の全てのゾーンの選択されたデータレートを実現するために、分当たりの最も高い数の記録担体回転数を要するゾーンに配置される。
【0030】
動画の全てのセクションのうちの最も低いデータレートを要する動画データのセクションは、記録担体の内側ゾーンに配置され、内側ゾーンにおいてデータレートを低減し、従ってこれらのゾーンのためのディスクスピン速度を低減する。この実施形態は、トラックの各ゾーンのために最適な読込み/書込みデータレートを示すデータレートインジケータを保持するテーブルの存在からも利益を得るが、これは、独立して用いられてもよく、動画データの再生の順序、又は、セクター(例えば、プレイリスト、セクター番号又はファイルシステム)が取り出されるべき順序を示すために、記録担体上の現在のメカニズムに単に依存するだけでもよい。これは、元の位置から低いデータレートセクションを除去し、それらをディスクの内側ゾーンに再配置することにより、データのセクションの順序を効果的に変え、それ故、再配置されたセクションを取り出すときにディスクスピン速度を低減する。これが再生の間におけるプレーヤによる探索動作を本質的に取り込むとしても、これらのジャンプは、レイヤジャンプの間においてシームレスにビデオを再生することができるように、全ての現在のプレーヤ中に既に存在するバッファを用いて容易に扱われ得る。
【0031】
本発明による、データを保持するためのトラックを有するディスク形記録担体に関するテーブルを有するサーバは、トラックの各ゾーンのために最適な読込み/書込みデータレートを示すデータレートインジケータを保持するテーブルを有し、最適な読込み/書込みデータレートは、トラックの前記ゾーンにおいて保持されるデータに基づく。
【0032】
本発明によるプレーヤは、プレーヤがテーブル検索部及びディスクスピン速度調節部を有し、トラックのゾーンを取り出すときに、ディスクスピン速度調節部は、トラックのゾーンのためのテーブルからテーブル検索部により導出される最大データレートと同等のデータレートを実現するために、記録担体のディスクスピン速度を調整するように構成されることを特徴とする。
【0033】
プレーヤの一実施形態において、データレートインジケータは、トラックの前記ゾーンにおいて保持されるデータの最大データレートを示す。
【0034】
プレーヤは、トラックの各ゾーンのためのディスクスピン速度とデータレートとの間の関係を知るので、テーブルに最大データレートインジケータを設けることは、プレーヤが、この最大データレートに適合するために必要とされる最小ディスクスピン速度を決定するのを可能にし、考えられる最も低いノイズレベルをもたらす。
【0035】
プレーヤの更なる実施形態において、ディスクスピン速度調節部は、一定の角速度プロファイルの、一定の線形速度プロファイルとの組み合わせであるディスクスピン速度プロファイルを生成するように構成される。
【0036】
ディスクスピン速度プロファイルを生成することは、プレーヤがこのディスクスピン速度プロファイルを格納し、このディスクスピン速度プロファイルに基づいてディスクスピン速度を制御するのを可能にし、ディスクスピン速度調節部を簡素化する。規格により定められた最も高いデータレートに適合する一定の線形速度(Constant Linear Velocity)プロファイルを用いる代わりに、再生デバイスは、記録担体全体で異なるので、データレート要件に適合される自己のディスクスピン速度プロファイルを確立することができる。ディスクスピン速度プロファイルを一定の角速度(Constant Angular Velocity)部分で開始し、その後、一定の線形速度部分は、ディスクの最内のゾーンでディスクスピン速度を低減する。
【0037】
プレーヤの更なる実施形態において、プレーヤは、サーバからテーブルを取り出すためのネットワーク手段を有する。
【0038】
サーバにテーブルを配置することにより、テーブルは、記録担体の再生可能性に関する新たな情報を反映させるように中央に調整され得る。例えば、テーブル中のデータレートが適切な再生のためにあまりに高い又はあまりに低いという、その分野からの不満がコンテンツのオーナーに届いたときに、コンテンツのオーナーは、この情報又は他の新たな洞察を用いることができ、不満を改善するためにデータレートインジケータテーブルにおける入力を調節することができる。その時点から、このコンテンツを有する記録担体が再生されるときはいつでも、プレーヤは、そのネットワーク手段を介してサーバ上の更新されたテーブルにアクセスし、修正されたデータレートインジケータを取り出し、データレート及びそれ故にディスクスピン速度をセットするためにこれらを用いるだろう。
【0039】
プレーヤの更なる実施形態において、テーブルは、記録担体から取り出される。
【0040】
サーバ上にテーブルを配置する代わりに、テーブルは、記録担体自体に配置されてもよい。
【0041】
これは、記録担体からコンテンツを取り出すときにプレーヤがサーバにアクセスする必要がないことを保証する。プレーヤは、記録担体のコンテンツを取り出す前にテーブル検索部を用いて記録担体からテーブルを取り出すことを必要とするだけであり、その時点から、データレートを、テーブルから取り出された最適な値に調節することができる。