特許第6616858号(P6616858)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6616858
(24)【登録日】2019年11月15日
(45)【発行日】2019年12月4日
(54)【発明の名称】薄葉紙包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/08 20060101AFI20191125BHJP
   A47K 10/20 20060101ALI20191125BHJP
【FI】
   B65D83/08 B
   A47K10/20 Z
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-48438(P2018-48438)
(22)【出願日】2018年3月15日
(65)【公開番号】特開2019-156470(P2019-156470A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2018年11月30日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】夘野 絢子
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭51−016190(JP,A)
【文献】 実開昭62−118150(JP,U)
【文献】 特開2004−224362(JP,A)
【文献】 実開昭58−126979(JP,U)
【文献】 実開昭59−196220(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
A47K 10/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された複数枚の保湿成分を含む薄葉紙と、
前記薄葉紙が収容された包装袋とを有し、
前記包装袋は、上面部と、前記上面部と上下方向に対向する下面部と、前記上面部と前記下面部とを接続する側面部とを有し、
前記上面部の中央部に形成されて第1方向に延びる第1スリットを有し、
前記上面部は、前記第1方向と交差する第2方向に前記第1スリットを挟んで対向する第1上面半部と第2上面半部とを有し、
前記第2上面半部は、上下方向に接続せずに対面する上面外側面部と上面内側面部とを有し、
前記上面外側面部は、前記上面外側面部の前記第2方向の一端が前記第1スリットに接続され、前記上面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部であり、
前記上面内側面部は、前記上面内側面部の前記第2方向の一端が自由端部であり、前記上面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されている、薄葉紙包装体。
【請求項2】
前記上面内側面部の前記一端は、前記第1スリットと前記上面外側面部の前記他端との間の下方に配置されている、請求項1に記載の薄葉紙包装体。
【請求項3】
前記第1上面半部は、前記第1上面半部の前記第2方向の一端が前記第1スリットに接続され、前記第1上面半部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されており、
前記上面内側面部の前記一端は、前記第1スリットと前記第1上面半部の前記他端との間の下方に配置されている、請求項1に記載の薄葉紙包装体。
【請求項4】
前記下面部の中央部に形成されて前記第1方向に延びる第2スリットを有し、
前記下面部は、前記第1方向と交差する前記第2方向に前記第2スリットを挟んで対向する第1下面半部と第2下面半部とを有し、
前記第1下面半部および前記第2下面半部のいずれかは、上下方向に対面する下面外側面部と下面内側面部とを有し、
前記下面外側面部は、前記下面外側面部の前記第2方向の一端が前記第2スリットに接続され、前記下面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部であり、
前記下面内側面部は、前記下面内側面部の前記第2方向の一端が自由端部であり、前記下面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薄葉紙包装体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄葉紙包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
ポケットティシュー等の薄葉紙包装体は、折り畳まれて重ねられた複数枚のティシューペーパーが、上面にミシン目が設けられたフィルム状の包装袋に収納されている。このような薄葉紙包装体では、このミシン目を破ることで包装袋が開封され、包装袋に形成された取出口からティシューペーパーを取り出すことができる。
【0003】
例えば、特開2013−177181号公報(特許文献1)には、ティッシュ取出口(ミシン目)が設けられた扁平な袋に、重ねられた複数組のティッシュが収納されてなるポケットティッシュが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−177181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の薄葉紙包装体では、包装袋の開封時に包装袋の上面をティシューペーパーに押し付けながらミシン目の両側に引っ張るため、ティシューペーパーが一緒に引っ張られて破れる場合がある。特に、ローション剤を塗布したティシューペーパーは、通常のティシューペーパーよりも柔らかく紙力が弱いため破れ易い。
【0006】
本発明の目的は、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、積層された複数枚の薄葉紙と、前記薄葉紙が収容された包装袋とを有し、前記包装袋は、上面部と、前記上面部と上下方向に対向する下面部と、前記上面部と前記下面部とを接続する側面部とを有し、前記上面部の中央部に形成されて第1方向に延びる第1スリット有し、前記上面部は、前記第1方向と交差する第2方向に前記第1スリットを挟んで対向する第1上面半部と第2上面半部とを有し、前記第1上面半部および前記第2上面半部のいずれかは、上下方向に対面する上面外側面部と上面内側面部とを有し、前記上面外側面部は、前記上面外側面部の前記第2方向の一端が前記第1スリットに接続され、前記上面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部であり、前記上面内側面部は、前記上面内側面部の前記第2方向の一端が自由端部であり、前記上面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されている、薄葉紙包装体である。
【0008】
第1の態様では、包装袋の上面部において、上面外側面部の一端が第1スリットに接続され、上面外側面部の他端が自由端部である。一方、上面内側面部の一端が自由端部であり、上面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続されている。このような構成では、上面外側面部が形成されない第1上面半部を押さえ付けながら、第2上面半部に形成された上面外側面部を第1スリット側から上面内側面部の他端側に向かって引っ張ると、第1スリットが破れ、包装袋の上面部の中央部が開封される。
【0009】
そうすると、第1の態様では、包装袋の上面部に開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙を取り出すことができる。このとき、包装袋の開封時(上面外側面部を引っ張る際)に、包装袋の上面部の第2上面半部が薄葉紙に押し付けられない(薄葉紙が一緒に引っ張られない)ため、薄葉紙が破れにくい。したがって、第1の態様によれば、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することができる。
【0010】
また第1の態様では、上述のように、上面外側面部を第1スリット側から上面内側面部の他端側に向かって引っ張るだけで、第1スリットが破れるため、弱い力で包装袋を開封することができる。したがって、第1の態様によれば、包装袋の開封が容易な薄葉紙包装体を提供することができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、前記上面内側面部の前記一端が、前記第1スリットと前記上面外側面部の前記他端との間の下方に配置されている、薄葉紙包装体である。第2の態様では、第1スリットと上面外側面部の他端との間の下方に、上面内側面部の一端が配置されているため、第1スリットの直下に上面内側面部は配置されていない。
【0012】
このような構成では、包装袋の開封後に形成される取出口の真下に上面内側面部が配置されないため、取出口から薄葉紙を取り出す際に、上面内側面部が障害にならない。したがって、第2の態様によれば、上面内側面部による薄葉紙の取出し性の低下を防ぐことができる。
【0013】
本発明の第3の態様は、前記第1上面半部が、前記第1上面半部の前記第2方向の一端が前記第1スリットに接続され、前記第1上面半部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されており、前記上面内側面部の前記一端は、前記第1スリットと前記第1上面半部の前記他端との間の下方に配置されている、薄葉紙包装体である。
【0014】
第3の態様では、第1スリットと第1上面半部の他端との間の下方に、上面内側面部の一端が配置されているため、第1スリットの直下に上面内側面部は配置されている。このような構成では、包装袋の開封後に上面内側面部が取出口の真下に配置されるため、取出口から薄葉紙が露出するのを防ぐことができる。そのため、包装袋の開封後に取出口から包装袋の内部に異物(埃塵等)が入り込むことを防ぐことができる。したがって、第3の態様によれば、包装袋の開封後も包装袋に収容された薄葉紙の衛生を保つことができる薄葉紙包装体が得られる。
【0015】
また、第3の態様では、上述のように包装袋の開封後に上面内側面部が取出口の真下に配置されるため、開封後に取出口から薄葉紙が脱落するのを防ぐことができる。したがって、第3の態様によれば、包装袋の開封後も薄葉紙包装体を無駄なく使用することができる。
【0016】
本発明の第4の態様は、積層された複数枚の薄葉紙と、前記薄葉紙が収容された包装袋とを有し、前記包装袋は、上面部と、前記上面部と上下方向に対向する下面部と、前記上面部と前記下面部とを接続する側面部とを有し、前記上面部の中央部に形成されて第1方向に延びる第1スリット有し、前記上面部は、前記第1方向と交差する第2方向に前記第1スリットを挟んで対向する第1上面半部と第2上面半部とを有し、前記第1上面半部および前記第2上面半部のいずれかは、上下方向に対面する上面内側面部と上面外側面部とを有し、前記上面内側面部は、前記上面内側面部の前記第2方向の一端が前記第1スリットに接続され、前記上面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されており、前記上面外側面部は、前記上面外側面部の前記第2方向の一端が前記上面内側面部に融着され、前記上面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部である、薄葉紙包装体である。
【0017】
第4の態様では、包装袋の上面部において、上面内側面部の一端が第1スリットに接続され、上面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続されている。一方、上面外側面部の一端が上面内側面部に融着され、上面外側面部の他端が自由端部である。
【0018】
このような構成では、上面外側面部が形成されない第1上面半部を押さえ付けながら、第2上面半部に形成された上面外側面部を第1スリット側から上面内側面部の他端側に向かって引っ張ると、第2上面半部に形成された上面内側面部も一緒に引っ張られ、第1スリットが破られる。これにより、第4の態様では、包装袋が開封され、包装袋の上面部に開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙を取り出すことができる。
【0019】
このとき、第4の態様でも、包装袋の開封時(上面外側面部を引っ張る際)に、包装袋の上面部の第2上面半部が薄葉紙に押し付けられない(薄葉紙が一緒に引っ張られない)ため、薄葉紙が破れにくい。したがって、第4の態様によっても、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することができる。
【0020】
また、第4の態様では、第1スリットに上面内側面部の一端が接続され、さらに上面内側面部に上面外側面部の一端が融着されているため、従来の薄葉紙包装体の上面部に、上面外側面部を融着するだけで、第4の態様に係る薄葉紙包装体を構成することができる。したがって、第4の態様によれば、薄葉紙包装体を容易に製造することができる。
【0021】
本発明の第5の態様は、前記上面外側面部の前記他端が、前記第1スリットと前記上面内側面部の前記他端との間の上方に配置されている、薄葉紙包装体である。第5の態様では、第1スリットと上面内側面部の他端との間の上方に、上面外側面部の他端が配置されているため、包装袋の上面部において、上面外側面部の他端を、上面内側面部に対して、容易に認識することができる。
【0022】
このような構成では、包装袋の上面部の一部が上面外側面部と上面内側面部とで構成されている場合でも、上面外側面部の位置が見つけ易い。したがって、第5の態様によれば、包装袋の開封が容易な薄葉紙包装体を提供することができる。
【0023】
本発明の第6の態様は、前記下面部の中央部に形成されて前記第1方向に延びる第2スリットを有し、前記下面部は、前記第1方向と交差する前記第2方向に前記第2スリットを挟んで対向する第1下面半部と第2下面半部とを有し、前記第1下面半部および前記第2下面半部のいずれかは、上下方向に対面する下面外側面部と下面内側面部とを有し、前記下面外側面部は、前記下面外側面部の前記第2方向の一端が前記第2スリットに接続され、前記下面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部であり、前記下面内側面部は、前記下面内側面部の前記第2方向の一端が自由端部であり、前記下面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されている、薄葉紙包装体である。
【0024】
第6の態様では、さらに、包装袋の下面部において、下面外側面部の一端が第2スリットに接続され、下面外側面部の他端が自由端部である。一方、下面内側面部の一端が自由端部であり、下面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続されている。このような構成では、下面外側面部が形成されない第1下面半部を押さえ付けながら、第2下面半部に形成された下面外側面部を第2スリット側から下面内側面部の他端側に向かって引っ張ると、第2スリットが破れ、包装袋の下面部の中央部が開封される。
【0025】
そうすると、第6の態様では、包装袋の下面部にも開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙を取り出すことができる。このとき、包装袋の開封時(下面外側面部を引っ張る際)に、包装袋の下面部の第2下面半部が薄葉紙に押し付けられない(薄葉紙が一緒に引っ張られない)ため、薄葉紙が破れにくい。したがって、第6の態様によれば、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することができる。
【0026】
また、第6の態様では、上述のように、下面外側面部を第2スリット側から下面内側面部の他端側に向かって引っ張るだけで、第2スリットが破れるため、弱い力で包装袋を開封することができる。したがって、第6の態様によれば、包装袋の開封が容易な薄葉紙包装体を提供することができる。
【0027】
さらに、第6の態様では、包装袋の下面部でも、上述のように、下面外側面部を引っ張るだけで、第2スリットが破れるため、薄葉紙包装体の開封口(取出口)を包装袋の上面部および/または下面部に自由に形成することができる。したがって、第6の態様によれば、薄葉紙包装体の利便性が向上する。
【0028】
本発明の第7の態様は、前記下面部の中央部に形成されて前記第1方向に延びる第2スリットを有し、前記下面部は、前記第1方向と交差する前記第2方向に前記第2スリットを挟んで対向する第1下面半部と第2下面半部とを有し、前記第1下面半部および前記第2下面半部のいずれかは、上下方向に対面する下面内側面部と下面外側面部とを有し、前記下面内側面部は、前記下面内側面部の前記第2方向の一端が前記第2スリットに接続され、前記下面内側面部の前記第2方向の他端が前記包装袋の前記側面部の一部に接続されており、前記下面外側面部は、前記下面外側面部の前記第2方向の一端が前記下面内側面部に融着され、前記下面外側面部の前記第2方向の他端が自由端部である、薄葉紙包装体である。
【0029】
第7の態様では、包装袋の下面部において、下面内側面部の一端が第2スリットに接続され、下面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続されている。一方、下面外側面部の一端が下面内側面部に融着され、下面外側面部の他端が自由端部である。
【0030】
このような構成では、下面外側面部が形成されない第1下面半部を押さえ付けながら、第2下面半部に形成された下面外側面部を第2スリット側から下面内側面部の他端側に向かって引っ張ると、第2上面半部に形成された下面内側面部も一緒に引っ張られ、第2スリットが破られる。これにより、第7の態様では、包装袋が開封され、包装袋の下面部に開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙を取り出すことができる。
【0031】
このとき、第7の態様でも、包装袋の開封時(下面外側面部を引っ張る際)に、包装袋の下面部の第2下面半部が薄葉紙に押し付けられない(薄葉紙が一緒に引っ張られない)ため、薄葉紙が破れにくい。したがって、第7の態様によっても、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することができる。
【0032】
また、第7の態様では、第2スリットに下面内側面部の一端が接続され、さらに下面内側面部に下面外側面部の一端が融着されているため、従来の薄葉紙包装体の下面部に、下面外側面部を融着するだけで、第7の態様に係る薄葉紙包装体を構成することができる。したがって、第7の態様によれば、薄葉紙包装体を容易に製造することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明の一態様によれば、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施形態(第1実施形態)を示す図である。
図2図1のI−I線断面図である。
図3】第1実施形態の使用状態(開封前)を示す図である。
図4】第1実施形態の使用状態(開封後)を示す図である。
図5】第1実施形態の使用状態(薄葉紙を取り出す際)を示す図である。
図6】本発明の実施形態(第2実施形態)を示す図である。
図7図6のII−II線断面図である。
図8】本発明の実施形態(第3実施形態)を示す図である。
図9図8のIII−III線断面図である。
図10】第4実施形態をX方向に視た断面図である。
図11】第5実施形態をX方向に視た断面図である。
図12】従来の包装袋(比較例)を示す図である。
図13図12のIV−IV線断面図である。
図14】実施例1の包装袋において加圧面積を測定したときの圧力測定シートを撮影した画像である。
図15】実施例2の包装袋において加圧面積を測定したときの圧力測定シートを撮影した画像である。
図16】実施例3の包装袋において加圧面積を測定したときの圧力測定シートを撮影した画像である。
図17】比較例の包装袋において加圧面積を測定したときの圧力測定シートを撮影した画像である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、理解を容易にするため、各図における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。また、以下に示す説明では、各図において共通する部分については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0036】
また、本明細書では、薄葉紙包装体の上下方向(高さ方向)の一方を上または上方といい、他方を下または下方という場合がある。また、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用いる。なお、本明細書における第1方向をX方向とし、第2方向をY方向とし、上下方向をZ方向とする。
【0037】
図1は、本発明の実施形態(第1実施形態)を示す図である。また、図2は、図1のI−I線断面図である。第1実施形態に係る薄葉紙包装体Pは、図1図2に示すように、積層された複数枚の薄葉紙Tと、薄葉紙Tが収容された包装袋Bとを有する。薄葉紙包装体Pは、本発明に係る薄葉紙包装体の一例である。
【0038】
薄葉紙Tは、複数枚が積層されたものであれば特に限定されないが、好ましくは、折り畳まれた薄葉紙が複数枚積層された積層体である。薄葉紙Tの積層体は、複数枚の薄葉紙が単に積層されたものに限られず、各薄葉紙が折り畳まれた状態で積層されたもの、あるいは、各薄葉紙が折り込まれた状態で互い違いに積層されたもの(いわゆるポップアップ式の薄葉紙)であってもよい。
【0039】
薄葉紙Tを構成する各薄葉紙のプライ数は、特に限定されないが、1プライ以上にすることができ、好ましくは2プライである。また、薄葉紙Tの形状は、特に限定されないが、例えば、2プライの薄葉紙が折り畳まれた状態で輪郭形状が長方形のものであることが好ましい。
【0040】
薄葉紙Tの形態は、特に限定されず、例えば、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ペーパータオル等に適用可能である。これらの衛生薄葉紙には、保湿成分を含んだ衛生薄葉紙(例えば、ローションティシュー等)も含まれる。また、衛生薄葉紙の用途は、限定されず、産業用、家庭用、携帯用のいずれも適用できる。これらの中でも、保湿成分を含んだティシューペーパー、トイレットペーパー等の携帯用の衛生薄葉紙(例えば、ポケットティシュー)が好ましい。
【0041】
薄葉紙Tの坪量は、2プライあたり10〜20g/m2の範囲が好ましく、また薄葉紙の2プライでの紙厚は130〜200μmの範囲が好ましい。ここで、坪量とは、JIS P 8124(1998)に基づいて測定した値を示す。また、紙厚は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて測定した値を示す。
【0042】
この紙厚を測定する具体的な手順は、以下のとおりである。まず、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、上記のダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせる。次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろし、そのときのゲージを読み取る。この場合、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は、金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにする。なお、この紙厚の測定時の荷重は、約70gfである。紙厚は、測定を10回行って得られる平均値とする。
【0043】
薄葉紙Tの強度は、2プライにおける縦方向の乾燥引張強度が、好ましくは120〜600cNであり、より好ましくは130〜450cNであり、特に好ましくは140〜300cNである。一方、2プライにおける横方向の乾燥引張強度は、好ましくは200cN以下であり、より好ましくは150cN以下であり、特に好ましくは100cN以下である。なお、横方向の乾燥引張強度の下限は、特に限定されないが、好ましくは20cN以上である。
【0044】
ここで、乾燥引張強度とは、JIS P 8113(1998)の引張試験に基づいて測定した値である。また、縦方向の乾燥引張強度は、薄葉紙の製造時の流れ方向における乾燥引張強度であり、横方向の乾燥引張強度は、縦方向と直交する方向における乾燥引張強度である。
【0045】
また、薄葉紙Tの積層体の寸法は、薄葉紙包装体Pの長手方向(図1のX方向)の長さが80〜250mm程度、上面視で薄葉紙包装体Pの長手方向に直交する幅方向(図1のY方向)の長さが50〜115mm程度、高さ(図1のZ方向)が10〜90mm程度とすることができる。このような薄葉紙の積層体は、例えば、ロータリー式又はマルチスタンド式インタフォルダによって製造することができる。
【0046】
包装袋Bは、薄葉紙包装体Pにおいて薄葉紙Tを収容する薄葉紙包装体Pの本体部を構成する。包装袋Bの形状は、特に限定されないが、例えば、外観がほぼ直方体の立体形状を有している。本実施形態では、図1に示すX方向の長さはY方向の長さより長くなっている。なお、包装袋Bの形状は、収容される薄葉紙T、及び薄葉紙Tの積層体の形状に応じて別の立体形状を有していてよい。例えば、収容される薄葉紙Tの積層体のX方向の長さは、Y方向の長さと等しくてもよいし、Y方向の長さより短くなっていてもよい。また、輪郭形状が長方形等の矩形状に限定されるものではなく、三角形、円形等の輪郭形状を有するものでも良い。
【0047】
包装袋Bは、可撓性のフィルムで形成されている。包装袋Bは、このフィルムがサイドシールにより状にされ、状のフィルムがさらにガセット状に折り込まれヒートシール41で封止されたピロー包装によって製造されている(図1参照)。なお、本実施形態は、このピロー包装に限られず、キャラメル包装等によって製造されていてもよい。なお、包装袋Bは、本発明の薄葉紙包装体を構成する包装袋の一例である。
【0048】
また、包装袋Bに用いられるフィルムの材質は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(PA)等の、薄葉紙包装体として一般的に用いられる汎用樹脂フィルムを用いることができる。また、ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等を用いることができる。
【0049】
なお、フィルムの材質としては、柔軟で取扱い性に優れること、ヒートシールした場合のシール性も高いこと、安価であること等から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましい。また、無臭であり、耐水性・耐薬品性にも優れ、低コストで大量生産が可能である点からは、ポリエチレン、ポリプロピレンがさらに好ましい。また、フィルムは、複数のフィルムを積層したラミネートフィルムであってもよいし、上記のうち2以上の樹脂の混合物からなるフィルムであってもよい。
【0050】
フィルムの厚さは、任意である。なお、包装袋Bに十分な強度を付与し、柔軟性、軽量性を確保し、コストを抑える等の観点から、フィルムの厚さは、20〜100μmの範囲が好ましく、25〜60μmの範囲がより好ましい。
【0051】
本発明の第1実施形態において、包装袋Bは、上面部10、下面部20、第1側面部30、及び第2側面部40を有する。上面部10は、包装袋Bの上側に配置されている。下面部20は、包装袋Bの下側に配置され、上面部10と上下方向(Z方向)に対向する。第1側面部30は、上面部10と下面部20とを接続して第2方向(Y方向)に対向する一対の側面部で構成されている。第2側面部40は、上面部10と下面部20とを接続して第1方向(X方向)に対向する一対の側面部で構成されている。なお、第1側面部30及び第1側面部30の一方の側面部31および他方の側面部32は、本発明の薄葉紙包装体を構成する包装袋の側面部および側面部の一部の各一例である。
【0052】
包装袋Bは、第1スリットS1を有する。第1スリットS1は、上面部10の中央部C1に形成され、第1方向(X方向)に延びる。第1スリットS1の形態は、特に限定されないが、例えばミシン目等の切れ込みで形成することが好ましい。本実施形態では、第1スリットS1がミシン目で形成されており、該ミシン目を破ることで包装袋Bの上面部10が開封される。なお、第1スリットS1を形成するミシン目を、図1では破線で示し、図2では長方形の実線で示している。
【0053】
包装袋Bの上面部10は、第1上面半部11と第2上面半部12とを有する。第1上面半部11と第2上面半部12とは、第1方向(X方向)と交差する第2方向(Y方向)に第1スリットS1を挟んで対向している。
【0054】
また、第1上面半部11および第2上面半部12のいずれかは、上下方向(Z方向)に対面する上面外側面部121と上面内側面部122とを有する。すなわち、上面外側面部121および上面内側面部122は、第1上面半部11に設けられていてもよいし、また第2上面半部12に設けられていてもよい。なお、第1実施形態では、第2上面半部12に、上面外側面部121と上面内側面部122が設けられている(図1図2参照)。
【0055】
また、第1上面半部11と第2上面半部12とは、第2方向(Y方向)の幅が同じでもよいし、またどちらか一方の幅が他方の幅より広くてもよい。
【0056】
上面外側面部121では、上面外側面部121の第2方向(Y方向)の一端121aが第1スリットS1に接続されている。また、上面外側面部121の第2方向(Y方向)の他端121bは自由端部となっている。一方、上面内側面部122では、上面内側面部122の第2方向(Y方向)の一端122aが自由端部となっており、上面内側面部122の第2方向(Y方向)の他端122bが包装袋Bの第1側面部30の他方の側面部32に接続されている。
【0057】
なお、本明細書において、自由端部とは、包装袋Bの上面部10において端部を構成する部分(上面外側面部121の他端121b、上面内側面部122の一端122a等)が、包装袋Bの第1側面部30、下面部20のいずれにも接続されていないことを意味する。
【0058】
図3図5は、第1実施形態の使用状態を示す図である。ここで、図3図5を用いて、本実施形態による効果について説明する。第1実施形態では、包装袋Bの上面部10において、上面外側面部121の一端121aが第1スリットS1に接続され、上面外側面部121の他端121bが自由端部である。一方、上面内側面部122の一端122aが自由端部であり、上面内側面部122の他端122bが包装袋Bの第1側面部30の他方の側面部32に接続されている(図1図2参照)。
【0059】
この状態から、図3に示すように、上面外側面部121が形成されない第1上面半部11を一方の手指Haで押さえ付けながら、第2上面半部12に形成された上面外側面部121を他方の手指Hbで摘まんで、上面外側面部121を第1スリットS1側から上面内側面部122の他端122b側に向かって引っ張る。そうすると、図4に示すように、第1スリットS1が破れ、包装袋Bの上面部10の中央部C1が開封されて、包装袋Bの上面部10に開封口(取出口)OPが形成される。そして、図5に示すように、第1スリットS1が破られて形成された開封口OP(S1)から薄葉紙Tを取り出すことができる。
【0060】
この場合、包装袋Bの開封時(上面外側面部121を引っ張る際)に、包装袋Bの上面部10の第2上面半部12が薄葉紙T(積層された最上部の薄葉紙Tt)に押し付けられない。そのため、薄葉紙Tが一緒に引っ張られず、薄葉紙Tは破れにくい。このように、第1実施形態の薄葉紙包装体Pは、開封時に薄葉紙Tが破れにくいものである。
【0061】
また、第1実施形態では、上述のように、上面外側面部121を第1スリットS1側から上面内側面部122の他端122b側に向かって引っ張るだけで、第1スリットS1が破れる。そのため、第1実施形態の薄葉紙包装体Pは、弱い力で包装袋Bを開封することができるので、包装袋Bの開封が容易である。
【0062】
また、第1実施形態の薄葉紙包装体Pでは、図1図2に示すように、上面外側面部121の他端121bが、第1スリットS1と上面内側面部122の他端122bとの間の上方に配置されている。第1実施形態では、第1スリットS1と上面内側面部122の他端122bとの間の上方に、上面外側面部121の他端121bが配置されているため、包装袋Bの上面部10において、上面外側面部121の他端121bを、上面内側面部122に対して、容易に認識することができる。
【0063】
このような第1実施形態の構成では、包装袋Bの上面部10の一部が上面外側面部121と上面内側面部122とで構成されている場合でも、上面外側面部121の位置が見つけ易い。したがって、第1実施形態の薄葉紙包装体Pは、上面外側面部121と上面内側面部122とを有する構成を採用した場合でも、包装袋Bの開封が容易である。
【0064】
なお、第1実施形態では、上面外側面部121の他端121bが、上面内側面部122の他端122bに沿って第1方向(X方向)に直線状に延びているが、上面外側面部121の他端121bの形状は、このような形状に限定されない。上面外側面部121の他端121bの形状としては、例えば、上面外側面部121の他端121bにおける第1方向(X方向)の中央部を第1スリットS1側から上面内側面部122の他端122b側に向かって凸状に湾曲する形状にしてもよい。
【0065】
第1実施形態において、このような湾曲する形状を採用することにより、上面外側面部121の位置がさらに見つけ易くなる。また、包装袋Bの開封時に上面外側面部121を引っ張る際に上面外側面部121が掴み易くなるため、包装袋Bの開封がさらに容易になる。
【0066】
また、第1実施形態の薄葉紙包装体Pでは、図1図2に示すように、上面内側面部122の一端122aが、第1スリットS1と上面外側面部121の他端121bとの間の下方に配置されている。すなわち、第1実施形態では、第1スリットS1と上面外側面部121の他端121bとの間の下方に、上面内側面部122の一端122aが配置されており、第1スリットS1の直下に上面内側面部122は配置されていない。
【0067】
このような第1実施形態の構成では、包装袋Bの開封後に形成される取出口OPの真下に上面内側面部122が配置されないため、取出口OPから薄葉紙T(最上部の薄葉紙Tt)を取り出す際に、上面内側面部122が障害にならない。したがって、第1実施形態の薄葉紙包装体Pは、上面内側面部122を設けたことによる薄葉紙Tの取出し性の低下を防ぐことができる。
【0068】
図6は、本発明の実施形態(第2実施形態)を示す図である。また、図7は、図6のII−II線断面図である。第2実施形態に係る薄葉紙包装体Pでは、第1上面半部11において、第1上面半部11の第2方向(Y方向)の一端11aが第1スリットS1に接続され、第1上面半部11の第2方向(Y方向)の他端11bが包装袋Bの第1側面部30の一方の側面部31に接続されている。そして、上面内側面部122の一端122aは、第1スリットS1と第1上面半部11の他端11bとの間の下方に配置されている。
【0069】
第2実施形態では、第1スリットS1と第1上面半部11の他端11bとの間の下方に、上面内側面部122の一端122aが配置されているため、第1スリットS1の直下に上面内側面部122は配置されている。このような第2実施形態の構成では、包装袋Bの開封後に上面内側面部122が取出口OPの真下に配置されるため、取出口OPから薄葉紙T(最上部の薄葉紙Tt)が露出するのを防ぐことができる。そのため、第2実施形態の構成を採用することにより、包装袋Bの開封後に上面部10側に形成された取出口OPから包装袋Bの内部に異物(埃塵等)が入り込むことを防ぐことができる。したがって、第2実施形態の薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bの開封後も包装袋Bに収容された薄葉紙Tの衛生を保つことができる。
【0070】
また、第2実施形態では、上述のように包装袋Bの開封後に上面内側面部122が取出口OPの真下に配置される。これにより、第2実施形態では、開封後に取出口OPから薄葉紙Tが脱落するのを防ぐことができる。したがって、第2実施形態の薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bの開封後も収容された薄葉紙Tを無駄なく使用することができる。
【0071】
図8は、本発明の実施形態(第3実施形態)を示す図である。また、図9は、図8のIII−III線断面図である。第3実施形態に係る薄葉紙包装体Pでは、上面内側面部122の一端122aが第1スリットS1に接続され、上面内側面部122の他端122bが包装袋Bの第1側面部30の他方の側面部32に接続されている。一方、上面外側面部121の一端121aは、上面内側面部122に融着され、上面外側面部121の他端121bは自由端部になっている。具体的には、図9図8に示すように、上面外側面部121の一端121aが上面内側面部122に対してヒートシールHSにより熱融着されている。
【0072】
すなわち、第3実施形態では、第1スリットS1に上面内側面部122の一端122aが接続され、さらに上面内側面部122に上面外側面部121の一端121aが融着されている。なお、図9図8に示すように、上面外側面部121の一端121aは、上面内側面部122に対してヒートシールHSにより熱融着されている。このような第3実施形態の構成によっても、第1スリットS1を簡単に破ることができる。
【0073】
具体的には、上面外側面部121が形成されない第1上面半部11を押さえ付けながら、第2上面半部12に形成された上面外側面部121を第1スリットS1側から上面内側面部122の他端122b側に向かって引っ張ると、第2上面半部12に形成された上面内側面部122も一緒に引っ張られ、第1スリットS1が破られる。これにより、第3実施形態では、包装袋Bが開封され、包装袋Bの上面部10に開封口(取出口)OPが形成され、この開封口から薄葉紙Tを取り出すことができる。
【0074】
この場合、第3実施形態でも、包装袋Bの開封時(上面外側面部121を引っ張る際)に、包装袋Bの上面部10の第2上面半部12が薄葉紙T(積層された最上部の薄葉紙Tt)に押し付けられない。そのため、薄葉紙Tが一緒に引っ張られず、包装袋Bに収容された薄葉紙Tが破れにくい。このように第3の態様によっても、開封時に薄葉紙Tが破れにくい薄葉紙包装体Pが得られる。
【0075】
また、第3実施形態では、第1スリットS1に上面内側面部122の一端122aが接続され、さらに上面内側面部122に上面外側面部121の一端121aが融着されているため、従来の薄葉紙包装体Pの上面部に、上面外側面部121を融着するだけで、第3実施形態に係る薄葉紙包装体Pを構成することができる。そのため、第3実施形態の薄葉紙包装体Pは、製造が容易である。
【0076】
図10は、本発明の第4実施形態をX方向に視た断面図である。この第4実施形態に係る薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bが、さらに第2スリットS2を有する。第2スリットS2は、下面部20の中央部C2に形成され、第1方向(X方向)に延びる。第2スリットS2の形態は、特に限定されないが、例えばミシン目等の切れ込みで形成することが好ましい。本実施形態では、第2スリットS2が第1スリットS1と同様のミシン目で形成されており、該ミシン目を破ることで包装袋Bの下面部20が開封される。なお、第2スリットS2を形成するミシン目を、図10では長方形の実線で示している。
【0077】
包装袋Bの下面部20は、第1下面半部21と第2下面半部22とを有する。第1下面半部21と第2下面半部22とは、第1方向(X方向)と交差する第2方向(Y方向)に第2スリットS2を挟んで対向している。また、第1下面半部21および第2下面半部22のいずれかは、上下方向(Z方向)に対面する下面外側面部221と下面内側面部222とを有する。なお、第4実施形態では、第2下面半部22に、下面外側面部221と下面内側面部222が設けられている。
【0078】
下面外側面部221では、下面外側面部221の第2方向(Y方向)の一端221aが第2スリットS2に接続されている。また、下面外側面部221の第2方向(Y方向)の他端221bは自由端部となっている。一方、下面内側面部222では、下面内側面部222の第2方向(Y方向)の一端222aが自由端部となっており、下面内側面部222の第2方向(Y方向)の他端222bが包装袋Bの第1側面部30の一方の側面部31に接続されている。
【0079】
第4実施形態では、さらに、包装袋Bの下面部20において、下面外側面部221の一端221aが第2スリットS2に接続され、下面外側面部221の他端221bが自由端部である。一方、下面内側面部222の一端222aが自由端部であり、下面内側面部222の他端222bが包装袋Bの第1側面部30の一方の側面部31に接続されている。このような第4実施形態の構成では、下面外側面部221が形成されない第1下面半部21を押さえ付けながら、第2下面半部22に形成された下面外側面部221を第2スリットS2側から下面内側面部222の他端222b側に向かって引っ張ると、第2スリットS2が破れ、包装袋Bの下面部20の中央部C2が開封される(図10参照)。
【0080】
これにより、第4実施形態では、包装袋Bの下面部20にも開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙Tを取り出すことができる(図10参照)。このとき、包装袋Bの開封時(下面外側面部221を引っ張る際)に、包装袋Bの下面部20の第2下面半部22が薄葉紙T(積層された最下部の薄葉紙Tb)に押し付けられない。そのため、薄葉紙Tが一緒に引っ張られず、薄葉紙Tは破れにくい。このように、第4実施形態の薄葉紙包装体Pは、開封時に薄葉紙Tが破れにくいものである。
【0081】
また、第4実施形態では、上述のように、下面外側面部221を第2スリットS2側から下面内側面部222の他端222b側に向かって引っ張るだけで、第2スリットS2が破れる。そのため、第4実施形態の薄葉紙包装体Pは、弱い力で包装袋Bを開封することができるので、包装袋Bの開封が容易である。
【0082】
また、第4実施形態の薄葉紙包装体Pでは、図10に示すように、下面外側面部221の他端221bが、第2スリットS2と下面内側面部222の他端222bとの間の下方に配置されている。第4実施形態では、このように第2スリットS2と下面内側面部222の他端222bとの間の下方に、下面外側面部221の他端221bが配置されているため、包装袋Bの下面部20においても、下面外側面部221の他端221bを、下面内側面部222に対して、容易に認識することができる。
【0083】
このような第4実施形態の構成では、包装袋Bの下面部20の一部が下面外側面部221と下面内側面部222とで構成されている場合でも、下面外側面部221の位置が見つけ易い。したがって、第4実施形態の薄葉紙包装体Pは、下面外側面部221と下面内側面部222とを有する構成を採用した場合でも、包装袋Bの開封が容易である。
【0084】
また、第4実施形態の薄葉紙包装体Pでは、図10に示すように、下面内側面部222の一端222aが、第2スリットS2と下面外側面部221の他端221bとの間の上方に配置されている。すなわち、第4実施形態では、第2スリットS2と下面外側面部221の他端221bとの間の上方に、下面内側面部222の一端222aが配置されており、第2スリットS2の直上に下面内側面部222は配置されていない。
【0085】
このような第4実施形態の構成では、包装袋Bの開封後に形成される取出口の真上に下面内側面部222が配置されないため、取出口から薄葉紙T(最下部の薄葉紙Tb)を取り出す際に、下面内側面部222が障害にならない。したがって、第4実施形態の薄葉紙包装体Pは、下面内側面部222を設けたことによる薄葉紙Tの取出し性の低下を防ぐことができる。
【0086】
また、第4実施形態に係る薄葉紙包装体Pでは、第1下面半部21において、第1下面半部21の第2方向(Y方向)の一端21aが第2スリットS2に接続され、第1下面半部21の第2方向(Y方向)の他端21bが包装袋Bの第1側面部30の他方の側面部32に接続されている。そして、特に図示しないが、下面内側面部222の一端222aを、第2スリットS2と第1下面半部21の他端21bとの間の上方に配置してもよい。
【0087】
第4実施形態では、下面内側面部222の一端222aが、第2スリットS2と第1下面半部21の他端21bとの間の上方に配置されているため、第2スリットS2の直上に下面内側面部222が配置されることになる。
【0088】
このような第4実施形態の構成では、包装袋Bの開封後に下面内側面部222が取出口の真上に配置されるため、取出口から薄葉紙T(最下部の薄葉紙Tb)が露出するのを防ぐことができる。そのため、第4実施形態の構成を採用することにより、包装袋Bの開封後に下面部20側に形成された取出口から包装袋Bの内部に異物(埃塵等)が入り込むことを防ぐことができる。したがって、第4実施形態の薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bの開封後も包装袋Bに収容された薄葉紙Tの衛生を保つことができる。
【0089】
また、第4実施形態では、上述のように包装袋Bの開封後に下面内側面部222が取出口の真上に配置される。これにより、第4実施形態では、開封後に包装袋Bの下面部20側に形成された取出口から薄葉紙Tが脱落するのを防ぐことができる。したがって、第4実施形態の薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bの開封後も収容された薄葉紙Tを無駄なく使用することができる。
【0090】
さらに、第4実施形態では、包装袋Bの下面部20でも、上述のように、下面外側面部221を引っ張るだけで、第2スリットS2が破れるため、薄葉紙包装体Pの開封口(取出口)を包装袋Bの上面部10および/または下面部20に自由に形成することができる。また、包装袋Bの上面部10および下面部20のいずれも開封できる構成では、例えば、上面部10から鼻かみ用の保湿ティシューを取出し、下面部20から物拭き用の対物ティシューを取出す等のように1つの薄葉紙包装体で2種類のティシューペーパーを使い分けることができる。したがって、第4実施形態によれば、薄葉紙包装体Pの利便性が向上する。
【0091】
図11は、第5実施形態をX方向に視た断面図である。第5実施形態の薄葉紙包装体Pでは、下面内側面部222の一端222aが第2スリットS2に接続され、下面内側面部222の他端222bが包装袋Bの第1側面部30の一方の側面部31に接続されている。一方、下面外側面部221の一端221aは、下面内側面部222に融着され、下面外側面部221の他端221bは自由端部になっている。
【0092】
すなわち、第5実施形態では、第2スリットS2に下面内側面部222の一端222aが接続され、さらに下面内側面部222に下面外側面部221の一端221aが融着されている。なお、図11に示すように、下面外側面部221の一端221aも、下面内側面部222に対してヒートシールHSにより熱融着されている。このような第5実施形態の構成によっても、第2スリットS2を簡単に破ることができる。
【0093】
具体的には、下面外側面部221が形成されない第1下面半部21を押さえ付けながら、第2下面半部22に形成された下面外側面部221を第2スリットS2側から下面内側面部222の他端222b側に向かって引っ張ると、第2下面半部22に形成された下面内側面部222も一緒に引っ張られ、第2スリットS2が破られる。これにより、第5実施形態では、包装袋Bが開封され、包装袋Bの下面部20に開封口(取出口)が形成され、この開封口から薄葉紙Tを取り出すことができる。
【0094】
この場合、第5実施形態でも、包装袋Bの開封時(下面外側面部221を引っ張る際)に、包装袋Bの下面部20の第2下面半部22が薄葉紙T(積層された最下部の薄葉紙Tb)に押し付けられない。そのため、薄葉紙Tが一緒に引っ張られず、包装袋Bに収容された薄葉紙Tは破れにくい。このように、第5実施形態によっても、開封時に薄葉紙Tが破れにくい薄葉紙包装体Pが得られる。
【0095】
また、第5実施形態では、第2スリットS2に下面内側面部222の一端222aが接続され、さらに下面内側面部222に下面外側面部221の一端221aが融着されているため、従来の薄葉紙包装体Pの下面部に、下面外側面部221を融着するだけで、第5実施形態に係る薄葉紙包装体Pを構成することができる。そのため、第5実施形態によれば、薄葉紙包装体Pを容易に製造することができる。
【実施例】
【0096】
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の試験により行った。
【0097】
[薄葉紙]
薄葉紙T(以下シートともいう)として折り畳まれた複数枚積層された保湿成分を含むティシューペーパー(大王製紙株式会社製の「エリエール+Water」、2プライ、「エリエール+Water」は登録商標)を包装袋Bに収容した。このティシューペーパーは、2プライにおける縦方向の乾燥引張強度が約193cNであり、横方向の乾燥引張強度が約82cNである。また、ティシューペーパーの寸法は、包装袋Bに収容された状態で第1方向(X方向)の長さが約125mmであり、第2方向(Y方向)の幅が約80mmであり、上下方向(Z方向)の高さが約10mmである。
【0098】
[包装袋]
包装袋Bとしてポリエチレン製のフィルム(膜厚62μm)で形成された包装袋を用いた。
【0099】
[開封時の破れ]
包装袋Bを開封する際に薄葉紙(シート)Tの破れの有無を確認した。試験は、各実施例及び比較例につき5回行い、以下の基準で評価した。
○:5回中1回もシートの破れが確認できなかった(良好)
×:5回中1回以上のシートの破れを確認した(不良)
【0100】
[加圧面積の測定]
上述の薄葉紙(シート)Tを10組収容した包装袋Bを用いて、66×100mmにカットした圧力測定シート(富士フィルム社製の「プレスケールLLLW」、「プレスケール」は登録商標)をポケットティシューの1組目(最上部)と2組目の間に挟み、包装袋Bを開封した。このとき、圧力測定シートの赤く染色した部分の面積(mm)を、画像処理ソフト「ImageJ」(アメリカ国立衛生研究所開発)を用いて測定した。測定した面積(mm)を圧力が加わった部分の面積(加圧面積)として、実施例と比較例との差を確認した。なお、図14〜17は、各包装袋を開封した後の圧力測定シート(各包装袋において加圧面積を測定したときの圧力測定シート)を撮影した画像である。これら画像では、圧力測定シートが赤く染色した部分は、濃い灰色で示された部分に対応する。
【0101】
[実施例1]
図1図2に示す第1実施形態の薄葉紙包装体Pを用意した。この薄葉紙包装体Pでは、包装袋Bに薄葉紙Tの積層体を収容した。そして、包装袋Bの上面部10の中央部C1に第1スリットS1を形成した。また、第1上面半部11において、第1上面半部11の第2方向(Y方向)の一端11aを第1スリットS1に接続し、第1上面半部11の第2方向(Y方向)の他端11bを包装袋Bの第1側面部30の一方の側面部31に接続した。また、第2上面半部12において、上面内側面部122の一端122aを、第1スリットS1と上面外側面部121の他端121bとの間の下方に配置し、上面外側面部121の他端121bを、第1スリットS1と上面内側面部122の他端122bとの間の上方に配置した。この薄葉紙包装体Pについて、開封時の破れを評価した。結果を表1に示す。
【0102】
[実施例2]
図6図7示す第実施形態の薄葉紙包装体Pを用意した。この薄葉紙包装体Pでは、上面内側面部122の一端122aを、第1スリットS1と第1上面半部11の他端11bとの間の下方に配置した以外は、実施例1と同様に薄葉紙包装体Pを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0103】
[実施例3]
図8図9に示す第3実施形態の薄葉紙包装体Pを用意した。この薄葉紙包装体Pでは、上面内側面部122の一端122aを、第1スリットS1に接続し、上面外側面部121の一端121aを、上面内側面部122に融着した以外は、実施例1と同様に薄葉紙包装体Pを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0104】
[実施例4]
図10に示す第4実施形態の薄葉紙包装体Pを用意した。この薄葉紙包装体Pでは、さらに、包装袋Bの下面部20の中央部C2に第2スリットS2を形成し、第1下面半部21において、第1下面半部21の第2方向(Y方向)の一端21aを第2スリットS2に接続し、第1下面半部21の第2方向(Y方向)の他端21bを包装袋Bの第1側面部30の他方の側面部32に接続し、第2下面半部22において、下面内側面部222の一端222aを、第2スリットS2と下面外側面部221の他端221bとの間の上方に配置し、下面外側面部221の他端221bを、第2スリットS2と下面内側面部222の他端222bとの間の下方に配置した以外は、実施例1と同様に薄葉紙包装体Pを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0105】
[実施例5]
図11に示す第5実施形態の薄葉紙包装体Pを用意した。この薄葉紙包装体Pでは、下面内側面部222の一端222aを、第2スリットS2に接続し、下面外側面部221の一端221aを、下面内側面部222に融着した以外は、実施例と同様に薄葉紙包装体Pを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0106】
[比較例]
比較例として図12図13に示す薄葉紙包装体Pを用意した。比較例では、第2上面半部12を、上面外側面部121と上面内側面部122とで構成しなかった以外は、実施例1と同様に薄葉紙包装体Pを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0107】
【表1】
【0108】
表1より、包装袋Bの上面部10の第2上面半部12において、上面外側面部121の一端121aを第1スリットS1に接続し、上面外側面部121の他端121bを自由端部とした薄葉紙包装体Pは、いずれも、シートの破れは確認できなかった(実施例1、2、4、5)。
【0109】
また、上面内側面部122の一端122aを第1スリットS1に接続し、上面外側面部121の一端121aを上面内側面部122に融着し、上面外側面部121の他端121bを自由端部とした薄葉紙包装体Pは、シートの破れは確認できなかった(実施例3)。
【0110】
また、包装袋Bの下面部20の第2下面半部22において、下面外側面部221の一端221aを第2スリットS2に接続し、下面外側面部221の他端221bを自由端部とした薄葉紙包装体Pは、シートの破れは確認できなかった(実施例4)。
【0111】
また、下面内側面部222の一端222aを第2スリットS2に接続し、下面外側面部221の一端221aを下面内側面部222に融着し、下面外側面部221の他端221bを自由端部とした薄葉紙包装体Pは、シートの破れは確認できなかった(実施例5)。
【0112】
これに対して、包装袋Bの上面部10に、上面外側面部121と上面内側面部122を構成しなかった薄葉紙包装体Pは、シートの破れが確認された(比較例)。
【0113】
また、加圧面積は、比較例では280mmを超えたのに対して、実施例1〜3では100mm以下であった。また、比較例では、第1上面半部と第2上面半部のいずれも(ミシン目の両側)が加圧されているのに対して(図17参照)、実施例1〜3では、上面外側面部が形成されない第1上面半部だけが加圧され、上面外側面部が形成された第2上面半部は加圧されていない(図14〜16参照)。これらの結果は、比較例に対し、実施例1〜3はティシューに加わる圧力が少なく、開封時にティシューペーパーが破れにくいことを示している。
【0114】
これらの結果から、包装袋の上面部の第1方向と交差する第2方向において、上面外側面部の一端が第1スリットに接続され、上面外側面部の他端が自由端部であり、上面内側面部の一端が自由端部であり、上面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続された構成を採用することにより、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体が得られることが判った。
【0115】
また、上面外側面部の一端が第1スリットに接続する上面内側面部に融着され、上面外側面部の他端が自由端部であり、上面内側面部の一端が第1スリットに接続され、上面内側面部の他端が包装袋の側面部の一部に接続された構成を採用することによっても、開封時に薄葉紙が破れにくい薄葉紙包装体が得られることが判った。
【0116】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0117】
P 薄葉紙包装体
T 薄葉紙(ティシューペーパー)
B 包装袋
10 上面部
11 第1上面半部
12 第2上面半部
121 上面外側面部
121a 一端
121b 他端
122 上面内側面部
122a 一端
122b 他端
C1 中央部
S1 第1スリット
20 下面部
21 第1下面半部
22 第2下面半部
221 下面外側面部
221a 一端
221b 他端
222 下面内側面部
222a 一端
222b 他端
C2 中央部
S2 第2スリット
30 第1側面部
31 一方の側面部
32 他方の側面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17