特許第6617510号(P6617510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6617510
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】媒体整理装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/26 20190101AFI20191202BHJP
   G07D 11/20 20190101ALI20191202BHJP
【FI】
   G07D11/26
   G07D11/20 103
【請求項の数】6
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-200820(P2015-200820)
(22)【出願日】2015年10月9日
(65)【公開番号】特開2017-73055(P2017-73055A)
(43)【公開日】2017年4月13日
【審査請求日】2018年8月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】清水 文彦
【審査官】 小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−043153(JP,A)
【文献】 特開2006−260157(JP,A)
【文献】 特開2011−086227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/26
G07D 11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体の整理処理を行う運用モードおよび保守を行う保守モードを含む複数のモードのうちのいずれかのモードで稼働する媒体整理装置であって、
記録媒体が装着される装着部と、
前記装着部に前記記録媒体が装着されていることを検知する検知部と、
前記モードを設定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記保守モードから前記運用モードへの切替操作が行われた際に前記検知部が前記記録媒体の装着を検知している状態においては、前記記録媒体の装着を維持したまま前記モードを前記運用モードに設定するか否かを、
前記記録媒体の装着を維持したまま前記モードを前記運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かに基づいて、判断する、
媒体整理装置。
【請求項2】
操作者に対して表示を行う表示部をさらに備え、
前記制御部は、
前記許可設定が行われていない場合には、
前記表示部に、前記操作者に対して前記記録媒体の取り外しを誘導する第1の誘導表示を行うように指示する、
請求項1に記載の媒体整理装置。
【請求項3】
操作者に対して表示を行う表示部をさらに備え、
前記制御部は、
前記許可設定が行われていない場合には、
前記表示部に、
前記操作者に対して前記許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する第2の誘導表示を行うように指示する、
請求項1に記載の媒体整理装置。
【請求項4】
操作者による操作を受け付ける操作部をさらに備え、
前記許可設定は、前記操作者が前記操作部を操作することにより設定される、
請求項1に記載の媒体整理装置。
【請求項5】
前記記録媒体に書き込まれた情報を読み取る読取部をさらに備え、
前記制御部は、
前記許可設定が行われたか否かを、
前記読取部によって読み取られた前記情報に、前記媒体整理装置を特定する特定情報が含まれているか否か基づいて、判断する、
請求項1に記載の媒体整理装置。
【請求項6】
前記記録媒体に情報を書き込む、書込部をさらに備え、
前記許可設定は、前記書込部によって前記特定情報が前記記録媒体に書き込まれることにより、設定される、
請求項5に記載の媒体整理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体整理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関や店舗等において、紙状媒体としての紙幣を金種ごとに分類し、計数し、さらに所定数ごとに結束する紙幣整理装置(媒体整理装置)が利用されている。例えば、紙幣整理装置は、紙幣を取り込む取込部と、取り込まれた紙幣の正損状態と金種とを鑑別し、且つ、紙幣を計数する鑑別部と、紙幣を金種ごとに集積する複数の集積部と、集積された紙幣を所定の枚数ごとに結束帯で結束する結束部と、紙幣を紙幣整理装置内の各所へ搬送する搬送部と、鑑別部での鑑別結果に基づいて、紙幣を各集積部へ搬送するように搬送部を制御する制御部と、を主に有する。そして、このような紙幣整理装置のような装置を保守する際には、保守員は、記録媒体を当該装置に装着して、記録媒体に記録されたプログラム、情報等を当該装置に書き込んだり、当該装置内に記録された情報を読み出したりする。紙幣整理装置ではないが、保守の際に記録媒体を装着する装置の一例としては、下記の特許文献1に記載の装置を挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−309531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紙幣整理装置は、紙幣や、金融機関等の業務に関する情報、顧客に関する個人情報等を取り扱うため、当該装置が行う紙幣整理処理(媒体整理処理)中に取得した情報は厳重に管理することが求められる。したがって、記録媒体を用いて容易に上記情報等を取得できないようにするため、従来の紙幣整理装置は、当該装置自身が、当該装置に記録媒体が装着されていないことを確認した後ではないと、紙幣整理装置の保守を行う保守モードから、紙幣整理処理を行う運用モードへと移行させることはできない。より具体的には、従来の紙幣整理装置においては、保守作業が終了し、当該装置が保守モードから運用モードへと移行する際に、保守員による記録媒体の取り忘れを防止するために、当該装置は、保守員に対して記録媒体の取り外しを誘導する誘導表示を行う。そして、当該装置は、保守員により記録媒体が取り外されたことを確認した後、保守モードから運用モードに移行する。
【0005】
ところで、紙幣整理装置を安定的に維持管理するためには、運用モード中に当該装置で生じた処理エラーのような運用モード中に生じる事象についての情報が求められることがある。しかしながら、従来の紙幣整理装置においては、記録媒体の取り外しが確認されないと運用モードに移行することができないため、運用モード中に、記録媒体を装着して、上記情報を取得することはできない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、特定の場合において媒体整理処理中に記録媒体を装着することを可能にしつつ、情報を厳重に管理することができる、新規かつ改良された媒体整理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、媒体の整理処理を行う運用モードおよび保守を行う保守モードを含む複数のモードのうちのいずれかのモードで稼働する媒体整理装置であって、記録媒体が装着される装着部と、前記装着部に前記記録媒体が装着されていることを検知する検知部と、前記モードを設定する制御部と、を備え、前記制御部は、前記保守モードから前記運用モードへの切替操作が行われた際に前記検知部が前記記録媒体の装着を検知している状態においては、前記記録媒体の装着を維持したまま前記モードを前記運用モードに設定するか否かを、前記記録媒体の装着を維持したまま前記モードを前記運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かに基づいて、判断する、媒体整理装置が提供される。
【0008】
前記媒体整理装置は、操作者に対して表示を行う表示部をさらに備え、前記制御部は、
前記許可設定が行われていない場合には、前記表示部に、前記操作者に対して前記記録媒体の取り外しを誘導する第1の誘導表示を行うように指示してもよい。
【0009】
前記媒体整理装置は、操作者に対して表示を行う表示部をさらに備え、前記制御部は、前記許可設定が行われていない場合には、前記表示部に、前記操作者に対して前記許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する第2の誘導表示を行うように指示してもよい。
【0010】
前記媒体整理装置は、前記操作者による操作を受け付ける操作部をさらに備え、前記許可設定は、前記操作者が前記操作部を操作することにより設定されてもよい。
【0011】
前記媒体整理装置は、前記記録媒体に書き込まれた情報を読み取る読取部をさらに備え、前記制御部は、前記許可設定が行われたか否かを、前記読取部によって読み取られた前記情報に、前記媒体整理装置を特定する特定情報が含まれているか否か基づいて、判断してもよい。
【0012】
前記媒体整理装置は、前記記録媒体に情報を書き込む、書込部をさらに備え、前記許可設定は、前記書込部によって前記特定情報が前記記録媒体に書き込まれることにより、設定されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明によれば、特定の場合において媒体整理処理中に記録媒体を装着することを可能にしつつ、情報を厳重に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施形態に係る紙幣整理装置10の基本構成を示した説明図である。
図2】第1の実施形態に係る紙幣整理装置10における制御系のブロック図である。
図3】第1の実施形態による処理方法のフローチャート(その1)である。
図4】第1の実施形態による処理方法のフローチャート(その2)である。
図5】第1の実施形態に係る誘導画面50の一例を説明する説明図である。
図6】第1の実施形態の変形例による処理方法のフローチャート(その1)である。
図7】第1の実施形態の変形例による処理方法のフローチャート(その2)である。
図8】第1の実施形態の変形例に係る誘導画面60の一例を説明する説明図である。
図9】第2の実施形態による処理方法のフローチャート(その1)である。
図10】第2の実施形態による処理方法のフローチャート(その2)である。
図11】第2の実施形態による処理方法のフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0017】
以下の説明においては、金融機関や店舗等のバックヤードにおいて、紙幣を金種ごとに分類し、計数し、さらに所定数ごとに結束する紙幣整理装置に本発明の実施形態を適用した場合について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、紙幣整理装置に適用することに限定されるものではなく、金融機関、店舗等で使用される取引装置や自動釣銭機等に適用してもよく、もしくは、店舗や公共施設等で、紙状媒体を分類、整理する機構を有する媒体整理装置に適用してもよい。すなわち、以下に説明する実施形態においては、媒体は紙幣に限定されるものではなく、紙状の媒体であれば特に限定されない。
【0018】
<<第1の実施形態>>
<紙幣整理装置10>
まずは、第1の実施形態に係る紙幣整理装置10の構成について説明する。紙幣整理装置10は、操作者により投入された例えば紙幣のような紙状媒体を整理するための装置であり、詳細には、投入された紙幣を鑑別し、計数し、得られた鑑別結果に基づいて紙幣の金種ごとに紙幣を集積し、集積された紙幣を所定の枚数ごとに結束する紙幣整理処理を行う。
【0019】
この紙幣整理装置10は、2つのモードで稼動することができる。例えば、この2つのモードのうち、一方のモードは、紙幣の整理処理を行う運用モード(第1のモード)であり、他方のモードは、紙幣整理装置10の保守を行う保守モード(第2のモード)である。なお、本実施形態においては、紙幣整理装置10は、上述の運用モード及び保守モードで稼動することに限定されるものではなく、異なる2つのモードで稼動することができれば、各モードの稼動内容については特に限定されるものではない。さらに、本実施形態においては、紙幣整理装置10は、2つのモードで稼動することに限定されるものではなく、上述の2つのモードの他に、さらなる他のモードで稼動してもよい。
【0020】
まずは、紙幣整理装置10の基本構成を示した説明図である図1、及び紙幣整理装置10における制御系のブロック図である図2を参照して、紙幣整理装置10の基本構成について説明する。なお、図1においては、紙幣整理装置10の操作者(例えば、保守員)は、紙幣整理装置10の左側に位置するものとする。
【0021】
本実施形態に係る紙幣整理装置10は、図1に示すように、取込部100、鑑別部102、リジェクトポケット104、オープンポケット106、表裏反転部108、集積部110、移送部112、紙幣結束部114、搬送部116、操作表示部120、操作部122、基板124、記憶部126、外部インターフェース部128、制御部130、装着部132、検知部134、読取書込部136、及び扉138を主に有する。
【0022】
(取込部100)
取込部100は、紙幣整理装置10の操作者と向かい合うように設けられ、操作者によって投入された複数の紙幣を取り込む部位である。取込部100は、例えば、紙幣を収納する収納空間154と、ローラ150と、収納空間154からローラへ紙幣をガイドするガイド156と、紙幣をガイド156に押し当てるためのビルプレス158とを含む。収納空間154に投入された紙幣は、ビルプレス158によってガイド156に押し当てられ、ガイド156によってローラ150へ押し出され、ローラ150が回転することによって、搬送部116に一枚ずつ繰り出される。なお、取込部100は、ビルプレス158の移動量を検知するセンサ(図示省略)等を有することによって、紙幣整理装置10に投入された全ての紙幣の処理の完了(投入完了)を検知することができるように構成してもよい。
【0023】
(鑑別部102)
鑑別部102には、その内部にOCR(Optical Charcter Recognition)といったイメージセンサや磁気センサといった真偽センサ等の複数種類のセンサ(図示省略)が組み込まれている。そして、鑑別部102は、取込部100に投入され、鑑別部102に搬送された紙幣に対して、例えば紙幣の真偽、金種などの紙幣の種類、正券(例えば、汚れが少ない紙幣)であるか損券(例えば、汚れが多い紙幣)であるかといった紙幣の正損状態、鑑別時における紙幣の表裏の向きを鑑別することができる。さらに、鑑別部102は、鑑別した紙幣を紙幣の種別ごとに計数することができ、計数した紙幣に記載された記番号を読み取ることもできる。なお、鑑別部102により鑑別された紙幣は、鑑別部102から排出され、鑑別結果に基づいて搬送先(例えば各集積部110)に搬送される。
【0024】
(リジェクトポケット104)
リジェクトポケット104は、本実施形態に係る紙幣排出部の一例である。リジェクトポケット104は、鑑別部102により金種不明もしくは受付不能と鑑別された紙幣を格納する部位である。図1に示した例においては、リジェクトポケット104は、紙幣整理装置10内の上方に設けられており、リジェクトポケット104に格納された紙幣を、紙幣整理装置10の操作者が容易に回収することが可能である。
【0025】
(オープンポケット106)
オープンポケット106は、本実施形態における結束対象外紙幣格納部の一例である。例えば、鑑別部102による鑑別結果が、リジェクトポケット104への搬送対象外で、かつ、予め紙幣整理装置10における結束対象と定められている鑑別種別に該当しない場合には、鑑別され、搬送された紙幣は、オープンポケット106に格納される。オープンポケット106に格納される紙幣としては、予め結束対象と定められている鑑別種別が正券とされている場合には、損券がその一例として挙げられる。また、オープンポケット106は、図1に示した例においては、紙幣整理装置10内の上方に設けられており、格納された紙幣を操作者が容易に回収することが可能である。なお、図1においては、オープンポケット106が2つ設けられているが、本実施形態においては、オープンポケット106の数が2つに限定されるものではなく、1つ以上あればよい。
【0026】
(表裏反転部108)
表裏反転部108は、例えば、搬送された紙幣のうち裏面が上になっている紙幣に関して、表裏を反転する部位である。このようにすることで、紙幣は、表面が上になる状態で各集積部110に集積されることができる。なお、本実施形態においては、表裏反転部108は、裏面が上になっている紙幣に対して反転する動作を行うことに限定されるものではなく、逆に、表面が上になっている紙幣に対して反転する動作を行ってもよい。また、図1の例においては、表裏反転部108は、操作者から見て、紙幣整理装置10内の鑑別部102の後ろに設けられている。そして、表裏反転部108は、基本的には、搬送先が各集積部110である紙幣だけが搬送される。
【0027】
(集積部110)
各集積部110は、基本的には、鑑別部102による鑑別結果が予め結束対象と定められている鑑別種別に該当する場合に、鑑別された紙幣が搬送され、かつ、搬送された紙幣を種別ごとに、集積する部位である。各集積部110は、例えば操作者側に設けられた扉138を開けることによって、操作者によって取り出されることができる。扉138には、電磁ロック等の施錠機構(図示省略)及び扉138の開閉を検知する開閉センサ(図示省略)が設けられており、後述の制御部130が、施錠機構及び開閉センサを制御することにより、扉138の施錠を制御し、操作者による扉138の開閉を検知することができる。また、各集積部110は、予め定められた結束枚数(例えば100枚)まで集積することが可能である。そして、各集積部110に集積されている紙幣の枚数が結束枚数に達した場合には、集積されている紙幣は移送部112に搬送される。なお、図1の例においては、紙幣整理装置10内の下方に、5個の集積部110が縦一列に設けられているが、本実施形態においては、5個の集積部110に限定されるものではなく、集積部110は、紙幣整理装置10内に少なくとも2個以上設けられればよいが、紙幣整理装置10において取り扱う金種の種類よりも多い数設けられることが好ましい。
【0028】
また、各集積部110には、集積された紙幣の容量を検知するための集積部用検知部(図示省略)が設けられている。集積部用検知部は、例えば光学式センサであることができ、集積部110に集積された紙幣によって光が遮られることにより集積された紙幣の容量を検知することができる。そして、集積部用検知部は、取得した検知結果を制御部130に伝達する。制御部130は、制御部130へと検知結果を伝達した集積部用検知部の設置位置により、どの集積部110に集積された紙幣の容量の検知結果であるかを認識することができ、さらに、集積部110における集積部用検知部の設置高さにより、その高さにまで紙幣が集積されたこと、すなわち、集積された紙幣の容量を認識することができる。具体例としては、集積部用検知部が予め定められた結束枚数(例えば100枚)に対応する高さに設置されていれば、集積部用検知部が集積された紙幣によって光が遮られていることを検知した場合には、制御部130は、集積部110内に予め定められた結束枚数の紙幣が集積されていると認識することができる。
【0029】
(移送部112)
移送部112は、各集積部110から搬送された結束枚数の紙幣を紙幣結束部114へ移送する部位である。図1においては簡略化して示しているが、移送部112は、紙幣整理装置10内に設けられ、紙幣整理装置10の内部を図1の上下方向に集積部110と紙幣結束部114との間を移動し、各集積部110から所定枚数(例えば、100枚)の紙幣を、クランプ部112aを用いてクランプして抜き取り、紙幣結束部114に受け渡す。
【0030】
(紙幣結束部114)
紙幣結束部114は、紙幣整理装置10内に設けられ、移送部112から移送された所定の結束枚数の紙幣に対して例えばテープを巻き付けて結束することにより、紙幣束を作成する。
【0031】
(搬送部116)
搬送部116は、紙幣を各集積部110等の搬送先へ搬送する。詳細には、搬送部116は、図1中では帯状に示され、取込部100から、鑑別部102及び表裏反転部108を貫き、集積部110等まで連続して設けられ、紙幣が搬送される搬送路(図示省略)と、複数のローラ(図示省略)と、紙幣を案内する複数の切替部(図示省略)とを有する。各ローラは、搬送路を挟んで対向するように配置され、制御部130により制御され各ローラが回転することにより、搬送路が所定の方向に移動し、紙幣を搬送することができる。さらに、搬送路に接して設けられた楔形形状の切替部の傾斜方向を変化させることで、紙幣の搬送方向を切り替えることができる。
【0032】
(操作表示部120)
操作表示部120は、本実施形態における表示部の一例である。操作表示部120は、図1においては、紙幣整理装置10の上に位置し、操作者と向かい合う。さらに、操作表示部120は、紙幣整理装置10の操作者に対して操作画面等を表示する表示部、及び操作者の操作を受け付ける操作部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。操作表示部120は、後述する制御部130の制御に従って、各種の操作画面、計数結果、誘導画面等などを表示し、紙幣整理装置10の稼動モードの設定操作のような操作者による紙幣整理装置10に対する各種の入力操作を受け付け、制御部130に伝達する。なお、操作表示部120の操作部と表示部とは、上述のように、操作機能と表示機能の両方の機能を包含する操作表示部として構成されることに限定されるものではなく、例えば、操作部であるキーボードと表示部であるCRTディスプレイ装置との組み合わせのように、別体のものとして構成されていてもよく、さらに、操作機能及び表示機能を有する各部位又は単一の部位が紙幣整理装置10の外部に位置していてもよい。
【0033】
(操作部122)
操作部122は、本実施形態における操作部の一例である。操作部122は、図1においては、紙幣整理装置10の上に位置する。操作部122には、例えば、操作者によって紙幣の計数を紙幣整理装置10へ指示する機械式ボタン(図示省略)、紙幣整理装置10に障害が生じた場合に紙幣整理装置10を再稼動させる機械式のリセットボタン(図示省略)等を含むことができる。また、操作部122には、紙幣整理装置10の処理状態を示すランプ(図示省略)が取り付けられており、例えば、当該ランプは、処理中には緑色に発光し、障害が発生した場合には赤色に発光することができる。なお、これらの操作部122の機能は、操作表示部120によって実現してもよい。
【0034】
(基板124)
基板124は、紙幣整理装置10の内部に設けられ、例えば、後述する記憶部126、外部インターフェース部128、制御部130、装着部132、検知部134、及び読取書込部136を有する。詳細には、この基板124は、例えば、操作者が、扉138を開け、さらに集積部110を操作者側へ紙幣整理装置10から引き出すことで、操作者に対して露出するように設けられている。なお、本実施形態においては、基板124は、上述のように設けられていることに限定されるものではなく、例えば、基板124は、扉138に対して反対側に設けられた保守用扉(図示省略)を開けることにより、紙幣整理装置10の外側に対して露出するように設けられていてもよい。
【0035】
(記憶部126)
記憶部126は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、例えば、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等により構成される。記憶部126は、例えば、制御部130が使用する制御プログラム、制御部130が用いる各種情報や鑑別部102による鑑別の際に用いられる情報が格納されるほか、鑑別部102による鑑別結果、計数結果および鑑別された紙幣に関する処理状況が各紙幣に対応づけて記憶される。さらに、具体的には、記憶部126に記憶される鑑別結果としては、紙幣の種別(金種)、紙幣の正損状態、紙幣の表裏、搬送先等が挙げられる。ここで、表裏とは、鑑別時における該当の紙幣の表裏の向きのことであり、搬送先とは、該当の紙幣が搬送される格納先のことである。そして、記憶部126に記憶された情報は、後述する読取書込部136によって、後述する装着部132に装着された記録媒体に書き込まれてもよく、もしくは、当該記録媒体に記録された情報を、読取書込部136によって記憶部126に書き込んでもよい。なお、記憶部126は、紙幣整理装置10の外部に設けられ、紙幣整理装置10と通信ネットワークで接続されていてもよい。
【0036】
(外部インターフェース部128)
外部インターフェース部128は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、通信ネットワークを介して外部装置との間で通信を行う通信インターフェースである。具体的には、外部インターフェース部128は、外部装置からの指示を受け取ったり、外部装置へ情報を通信したりすることができる。なお、外部インターフェース部128は、紙幣整理装置10の外部に設けられ、紙幣整理装置10と通信ネットワークで接続されていてもよい。
【0037】
(制御部130)
制御部130は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、CPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、計数処理等の種々の処理のための制御、紙幣整理装置10の稼動モードを設定する制御等を行うことができる。詳細には、図2に示す、紙幣整理装置10における制御系のブロック図にように、制御部130は、操作表示部120からの入力や外部インターフェース部128が受け入れた外部装置(例えば、制御端末)からの情報に基づいて、記憶部126から所定のプログラムを読み出して実行することにより、操作表示部120、鑑別部102等の紙幣整理装置10の各所を制御することができる。また、制御部130は、計数の完了を検知したり、各集積部110に集積する紙幣の金種を割当てたり、鑑別部102による紙幣の鑑別結果に基づいて、または、検知部118の検知結果に基づいて、紙幣の搬送先を決定したり、さらに、操作者による設定に基づいて、紙幣整理装置10の稼動モードを切り替えたりすることができる。なお、制御部130は、紙幣整理装置10の外部に設けられ、紙幣整理装置10と通信ネットワークで接続されていてもよい。
【0038】
(装着部132)
装着部132は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、USB(Universal Serial Bus)メモリのような記録媒体を装着することができるコネクタである。具体的には、例えば、操作者が、扉138を開け、さらに紙幣整理装置10から集積部110を操作者側へ引き出した後に、記録媒体を装着部132に装着することができる。装着部132に記録媒体が装着された場合には、後述する検知部134により記録媒体の装着が検知される。なお、装着部132は、紙幣整理装置10内に設けられることに限定するものではなく、例えば、紙幣整理装置10の外表面に設けられていてもよい。
【0039】
(検知部134)
検知部134は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、装着部132に記録媒体が装着しているか否かを検知する。例えば、検知部134は、装着部132と記録媒体との間の電気の導通を検知することにより、記録媒体の装着を検知する電気式センサであってもよく、もしくは、光が記録媒体によって遮断されることで記録媒体の装着を検知する光学式センサであってもよく、特に限定されるものではない。
【0040】
(読取書込部136)
読取書込部136は、例えば紙幣整理装置10内の基板124上に設けられ、装着部132に装着された記録媒体に書き込まれた情報を読み取ったり、当該記録媒体に情報を書き込んだりする機能を有する。なお、読取書込部136は、上述のように、読取機能と書込み機能の両方の機能を包含する読取書込部として構成されることに限定されるものではなく、例えば、別体のものとして構成されていてもよい。また、読取書込部136は、上述の検知部134の機能、すなわち、装着部132に記録媒体が装着しているか否かを検知する機能をも担ってもよい。
【0041】
なお、第1の実施形態に係る紙幣整理装置10においては、図1に図示されていないが、紙幣検知部を紙幣整理装置10内の搬送部116の各所に複数設けてもよい。紙幣検知部は、搬送部116における紙幣の搬送状態を検知し、得られた検知結果を制御部130に伝達する。紙幣検知部としては、例えば、紙幣により光が遮られることにより搬送状態を検知する受発光センサからなる光学式センサ等を用いることができる。
【0042】
<処理フロー>
以上、本実施形態にかかる紙幣整理装置10の構成について説明した。次に、本実施形態にかかる処理のフローを説明する。以下に説明においては、紙幣整理装置10に対して所定の設定が行われた場合には、運用モード中に記録媒体を装着することを可能にしつつ、紙幣整理装置10が取得した情報を厳重に管理することができる処理について説明する。詳細には、本実施形態においては、検知部134が装着部132に記録媒体が装着されていることを検知している状態においては、制御部130は、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定するか否かを、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かに基づいて、判断する。
【0043】
上述の許可設定は、制御部130に対して、操作者が装着部132に記録媒体の装着させたまま運用モードに設定することを許可する設定であり、例えば、紙幣整理装置10が運用モードでの紙幣整理処理を開始する前や、保守モードでの保守作業を行う前等に、操作者が操作表示部120を操作することにより、あらかじめ設定することができる。そして、操作者による操作を受けて、制御部130は、記憶部126に対して、上記許可設定が行われたことを記憶するように指示する。なお、先に説明したように、紙幣整理装置10に対しては、その装置としての性格上、当該装置が行う紙幣整理処理中に取得した情報については厳重に管理することが求められており、よって、容易に上記情報を取得できないようにすることが求められる。従って、上記許可設定の際には、許可設定を行うことができる権限を持つ操作者によって許可設定が行われていることを確認するために、当該装置は、操作者に対して、当該権限を持つ操作者を特定するためのパスワードの入力を求めることが好ましい。さらに、紙幣整理装置10は、許可設定を行うことができる権限を有する複数人の操作者によって重畳して入力操作することにより、許可設定が完了するようにするように構成するようにしてもよい。
【0044】
まずは、この紙幣整理装置10を用いた第1の実施形態にかかる処理方法について、図3から図5を参照して説明する。図3及び図4は、本実施形態に係る処理方法のフローチャート図である。図3のフローチャート図には、ステップS101からステップS121までが含まれ、図4のフローチャート図には、図3のステップS121の後に行われるステップS123からステップS137までが含まれる。また、図5は、本実施形態に係る誘導画面(第1の誘導表示)50の一例を説明する説明図である。
【0045】
まず、図3のフローチャート図のステップS101からステップS121までを説明する。
【0046】
(ステップS101)
制御部130は、紙幣整理装置10が保守モードに設定されているか否かを、操作表示部120からの出力に基づいて、判断する。紙幣整理装置10が保守モードに設定されていれば、ステップS103へ進む。一方、紙幣整理装置10が運用モードに設定されていれば、ステップS121へ進む。
【0047】
(ステップS103)
制御部130は、操作表示部120からの出力に基づいて、操作者により、紙幣整理装置10を保守モードから運用モードに切り替える切替操作が行われたか否かを、判断する。上記切替操作が行なわれた場合には、ステップS105へ進む。一方、上記切替操作が行なわれていない場合には、ステップS101へ戻る。
【0048】
(ステップS105)
制御部130は、検知部134の出力に基づいて、装着部132に対する記録媒体の装着が検知されていないかどうかを、判断する。記録媒体の装着が検知されていない場合には、ステップS119へ進む。一方、記録媒体の装着が検知された場合には、ステップS107へ進む。
【0049】
(ステップS107)
制御部130は、記憶部126に記憶された情報を参照して、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かを、判断する。許可設定が行われている場合には、ステップS119へ進む。一方、許可設定が行われていない場合には、ステップS115へ進む。
【0050】
(ステップS115)
制御部130は、操作表示部120に、操作者に対して、装着部132からの記録媒体の取り外しを誘導する誘導画面50の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図5に示される誘導画面50にように、記録媒体が装着されていることを操作者に対して通知する表示とともに、記録媒体の取り忘れを防止するために、操作者に対して装着部132からの記録媒体の取り外しを誘導する表示を行う。そして、この誘導画面50によって誘導されることにより、操作者は、記録媒体を装着部132から取り外すこととなる。次いで、ステップS117へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面50は、図5に示される画面に限定されることはなく、例えば、表示内容に従って操作者が記録媒体の取り外し作業を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。この場合、操作者が取り外し作業を完了し、上記作業完了ボタンに対して操作を行ったことをトリガーにして、ステップS117へ進んでもよい。
【0051】
(ステップS117)
制御部130は、ステップS105と同様に、検知部134の出力に基づいて、記録媒体の装着が検知されていないかどうかを、判断する。記録媒体の装着が検知されていない場合には、ステップS119へ進む。一方、記録媒体の装着が検知された場合には、ステップS115へ戻る。
【0052】
(ステップS119)
制御部130は、紙幣整理装置10を運用モードに切り替えて、本実施形態に係る処理を終了する。
【0053】
(ステップS121)
制御部130は、紙幣整理装置10が運用モードに設定されており、且つ、操作者によって運用モードにおいて媒体整理処理を開始する操作が行われたか否かを、操作表示部120からの出力に基づいて、判断する。紙幣整理装置10が運用モードに設定されており、且つ、操作者によって運用モードにおいて媒体整理処理を開始する操作が行われて場合には、図4のステップS123へ進む。一方、紙幣整理装置10が運用モードに設定されており、且つ、操作者によって運用モードにおいて媒体整理処理を開始する操作が行われていない場合には、ステップS121へ戻る。
【0054】
次に、図3のステップS121の後に行われる、図4のフローチャート図のステップS123からステップS137までを説明する。
【0055】
(ステップS123)
制御部130は、図3のステップS105と同様に、検知部134の出力に基づいて、記録媒体の装着が検知されていないかどうかを、判断する。記録媒体の装着が検知されていない場合には、ステップS137へ進む。一方、記録媒体の装着が検知された場合には、ステップS125へ進む。
【0056】
(ステップS125)
制御部130は、図3のステップS107と同様に、記憶部126に記憶された情報を参照して、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かを、判断する。許可設定が行われている場合には、ステップS137へ進む。一方、許可設定が行われていない場合には、ステップS133へ進む。
【0057】
(ステップS133)
制御部130は、図3のステップS115と同様に、操作表示部120に、操作者に対して、記録媒体の取り忘れを防止するために、装着部132からの記録媒体の取り外しを誘導する誘導画面50の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図5に示される誘導画面50にように表示を行う。そして、この誘導画面50によって誘導されることにより、操作者は、記録媒体を装着部132から取り外すこととなる。次いで、ステップS135へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面50は、図5に示される画面に限定されることはなく、例えば、表示内容に従って操作者が記録媒体の取り外し作業を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。この場合、操作者が取り外し作業を完了し、上記作業完了ボタンに対して操作を行ったことをトリガーにして、ステップS135へ進んでもよい。
【0058】
(ステップS135)
制御部130は、図3のステップS117と同様に、検知部134の出力に基づいて、記録媒体の装着が検知されていないかどうかを、判断する。記録媒体の装着が検知されていない場合には、ステップS137へ進む。一方、記録媒体の装着が検知された場合には、ステップS133へ戻る。
【0059】
(ステップS137)
制御部130は、操作者による運用モードにおいて媒体整理処理を開始する操作に基づいて、運用モードにおいて媒体整理処理を開始し、本実施形態に係る処理を終了する。
【0060】
ところで、先に説明したように、紙幣整理装置は、紙幣や、金融機関等の業務に関する情報、顧客に関する個人情報等を取り扱うため、当該装置が行う紙幣整理処理中に取得した情報については厳重に管理することが求められる。したがって、記録媒体によって容易に上記情報を取得できないようにするため、従来の紙幣整理装置は、当該装置自身が、当該装置に記録媒体が装着されていないことを確認した後ではないと、運用モードに設定することができないように構成される。しかしながら、紙幣整理装置を安定的に維持管理するためには、運用モード中に当該装置で生じた処理エラーのような運用モード中に生じる事象についての情報を取得して、取得した情報を解析することが求められることがある。しかしながら、従来の紙幣整理装置においては、記録媒体が取り外されたことが確認されないと運用モードに設定することができないため、運用モード中に、記録媒体を装着して、上記情報を取得することはできない。
【0061】
そこで、本実施形態においては、検知部134が装着部132に記録媒体が装着されていることを検知している状態においては、制御部130が、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定するか否かを、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かに基づいて判断する。紙幣整理装置10をこのように動作させることにより、本実施形態においては、許可設定が行われていない場合には、従来の紙幣整理装置と同様に、紙幣整理装置10自身が、当該装置に記録媒体が装着されていないことを確認した後ではないと、運用モードに設定することはできない。一方、許可設定が行われていた場合には、記録媒体が装着されていても運用モードに設定することができる。したがって、本実施形態によれば、特定の場合(許可設定がされている場合)において運用モード中に記録媒体を装着することを可能にしつつ、特定の場合以外では、記録媒体の装着を維持したまま自由に運用モードに設定することができないことから、運用モード中に紙幣整理装置10が取得した情報を厳重に管理することができる。
【0062】
<<変形例>>
これまで説明した第1の実施形態においては、制御部130は、許可設定があらかじめ行われたか否かに基づいて、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定するか否かを判断していた。それに対して、本変形例においては、処理中に許可設定を行う機会を設け、操作者が許可設定を後から行うことを可能にした。このようにすることで、本変形例によれば、紙幣整理装置10の利便性をより向上させることができる。
【0063】
なお、本変形例において、紙幣整理装置10については、第1の実施形態と共通であり、第1の実施形態の紙幣整理装置10の説明及び説明図である図1から図2を参照し得る。したがって、ここでは、本変形例に係る紙幣整理装置10については、説明を省略する。
【0064】
<処理フロー>
次に、上述の紙幣整理装置10を用いた本変形例に係る処理方法について、図6から図8を参照して説明する。図6及び図7は、本変形例に係る処理方法のフローチャート図である。詳細には、図6のフローチャート図には、ステップS201からステップS221までが含まれる。図7のフローチャート図には、図6のステップS221の後に行われるステップS223からステップS237までが含まれる。また、図8は、本実施形態に係る誘導画面(第2の誘導表示)60の一例を説明する説明図である。
【0065】
詳細には、本変形例は、全体でステップS201からステップS237までを含み、第1の実施形態と比べると、第1の実施形態の処理方法に対して、ステップS209、ステップS211、ステップS213、ステップS227、ステップS229、及びステップS231を追加した処理方法となる。従って、本変形例の図6のステップS201からステップS205までは、第1の実施形態の図3のステップS101からステップS105と共通し、本変形例の図6のステップS215からステップS221までは、第1の実施形態の図3のステップS115からステップS121までと共通する。さらに、本変形例の図7のステップS223は、第1の実施形態の図4のステップS123と共通し、本変形例の図7のステップS233からステップS237までは、第1の実施形態の図4のステップS133からステップS137までと共通する。そのため、ここでは、これらの共通するステップの説明については省略する。
【0066】
まず、図6のフローチャート図のステップS201からステップS221までのうち、第1の実施形態と共通ではないステップについて説明する。
【0067】
(ステップS207)
制御部130は、記憶部126に記憶された情報を参照して、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定が行われたか否かを、判断する。許可設定が行われている場合には、ステップS219へ進む。一方、許可設定が行われていない場合には、ステップS209へ進む。
【0068】
(ステップS209)
制御部130は、操作表示部120に、操作者に対して、許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する誘導画面60の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図8に示される誘導画面60のように、記録媒体が装着されていることを操作者に対して通知する表示とともに、操作者に対して、許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する表示を行う。より具体的には、誘導画面60には、操作者が許可設定を行うか否かを選択するために「はい」ボタン及び「いいえ」ボタンが含まれる。そして、この誘導画面60によって誘導されることにより、操作者は、許可設定を行うか否かを選択することとなる。次いで、ステップS211へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面60は、図8に示される画面に限定されることはなく、例えば、操作者が上記選択操作を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。この場合、操作者が上記作業完了ボタンに対して操作を行ったことをトリガーにして、ステップS211へ進んでもよい。
【0069】
なお、先に説明したように、紙幣整理装置10においては、その装置としての性格上、当該装置が行う紙幣整理処理中に取得した情報については厳重に管理しなくてはならないため、容易に上記情報等を取得できないようにすることが求められる。従って、上述の誘導画面60を用いた許可設定の際には、許可設定を行うことができる権限を持つ操作者によって許可設定が行われていることを確認するために、例えば、図8の誘導画面60に含まれる、許可設定を行うことを選択する「はい」ボタンに対して操作が行われた場合には、当該装置は、操作者に対して、当該権限を持つ操作者を特定するためのパスワードの入力操作を誘導する画面を表示させることが好ましい。
【0070】
(ステップS211)
制御部130は、操作表示部120の出力に基づいて、操作者によって許可設定を行うことが選択されたか否かを判断する。操作者が上記許可設定を行うことを選択した場合には、ステップS213へ進む。一方、操作者が上記許可設定を行わないことを選択した場合には、ステップS215へ進む。
【0071】
(ステップS213)
制御部130は、紙幣整理装置10に対して、許可設定を行う。具体的には、上記許可設定が行われたことを、記憶部126に記憶する。次いで、ステップS219へ進む。
【0072】
次に、図6のステップS221の後に行われる、図7のフローチャート図のステップS223からステップS237までのうち、第1の実施形態と共通ではないステップについて説明する。
【0073】
(ステップS225)
制御部130は、図6のステップS207と同様に、記憶部126に記憶された情報を参照して、許可設定が行われたか否かを、判断する。許可設定が行われている場合には、ステップS237へ進む。一方、許可設定が行われていない場合には、ステップS229へ進む。
【0074】
(ステップS227)
制御部130は、図6のステップS209と同様に、操作表示部120に、操作者に対して、許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する誘導画面60の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図8に示される誘導画面60にように表示を行う。そして、この誘導画面60によって誘導されることにより、操作者は、許可設定を行うか否かを選択することとなる。次いで、ステップS229へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面60は、図8に示される画面に限定されることはなく、例えば、操作者が上記選択操作を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。
【0075】
(ステップS229)
制御部130は、図6のステップS211と同様に、操作表示部120の出力に基づいて、操作者によって許可設定を行うことが選択されたか否かを判断する。操作者が上記許可設定を行うことを選択した場合には、ステップS231へ進む。一方、操作者が上記許可設定を行わないことを選択した場合には、ステップS233へ進む。
【0076】
(ステップS231)
制御部130は、図6のステップS213と同様に、紙幣整理装置10に対して許可設定を行う。具体的には、上記許可設定が行われたことを、記憶部126に記憶する。次いで、ステップS237へ進む。
【0077】
以上のように、本変形例によれば、処理中に上述のステップS209及びステップS227のような許可設定を行う機会を設け、処理中に操作者によって許可設定を行うことを可能にすることにより、紙幣整理装置10の利便性をより向上させることができる。
【0078】
<<第2の実施形態>>
第2の実施形態においては、記録媒体に記録された情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報(identification;ID)が含まれているか否かに基づいて、制御部130は、許可設定が行われているか否かを判断する。このようにすることで、本実施形態によれば、特定の記録媒体に対してのみ運用モードでの装着を許可することができ、一度許可した場合には、当該記録媒体から上記特定情報が消去されない限りは、上述の誘導画面50、60等を表示させることなく、当該記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することができるため、処理を迅速に進めることができ、ひいては紙幣整理装置10の利便性を向上させることができる。
【0079】
なお、本実施形態において、紙幣整理装置10については、第1の実施形態と共通であり、第1の実施形態の紙幣整理装置10の説明及び説明図である図1から図2を参照し得る。したがって、ここでは、本実施形態に係る紙幣整理装置10については、説明を省略する。
【0080】
また、本実施形態においては、紙幣整理装置10を特定する特定情報とは、許可設定が行われる紙幣整理装置10と紐づけられた情報であれば特に限定されるものではなく、例えば、紙幣整理装置10に予め割り当てられた番号であってもよく、もしくは、紙幣整理装置10に予め割り当てられた符号であってもよい。また、この特定情報は、当該特定情報に対応する紙幣整理装置10の記憶部126に記憶される。
【0081】
<処理フロー>
次に、上述の紙幣整理装置10を用いた第2の実施形態にかかる処理方法について、図9から図11を参照して説明する。図9から図11は、本実施形態に係る処理方法のフローチャート図である。詳細には、図9のフローチャート図には、ステップS301からステップS321までが含まれ、図10のフローチャート図には、図9のステップS321の後に行われるステップS323からステップS337までが含まれる。さらに、図11のフローチャート図には、図9のステップS319の後及び図10のステップS337の後に行われるステップS339からステップS343までが含まれる。
【0082】
詳細には、第2の実施形態は、全体でステップS301からステップS343までを含み、第1の実施形態と比べると、第1の実施形態の処理方法に対して、ステップS309、ステップS311、ステップS313、ステップS327、ステップS329、ステップS331、ステップS339、ステップS341、及びステップS343を追加した処理方法となる。従って、本実施形態の図9のステップS301からステップS305までは、第1の実施形態の図3のステップS101からステップS105と共通し、本実施形態の図9のステップS315からステップS321までは、第1の実施形態の図3のステップS115からステップS121と共通する。さらに、本実施形態の図10のステップS323は、第1の実施形態の図4のステップS123と共通し、本実施形態の図10のステップS333からステップS337までは、第1の実施形態の図4のステップS133からステップS137と共通する。そのため、ここでは、これらの共通するステップの説明については省略する。
【0083】
まず、図9のフローチャート図のステップS301からステップS321までのうち、第1の実施形態と共通ではないステップについて説明する。
【0084】
(ステップS307)
制御部130は、読取書込部136によって記録媒体から読み取られた情報と、記憶部126に記憶された紙幣整理装置10を特定する特定情報とを参照して、記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれているか否かを判断する。記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれている場合には、ステップS319へ進む。一方、記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれていない場合には、ステップS309へ進む。
【0085】
(ステップS309)
制御部130は、第1の実施形態の変形例のステップS209と同様に、操作表示部120に、操作者に対して、許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する誘導画面60の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図8に示される誘導画面60のように表示を行う。そして、この誘導画面60によって誘導されることにより、操作者は、許可設定を行うか否かを選択することとなる。次いで、ステップS311へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面60は、図8に示される画面に限定されることはなく、例えば、操作者が上記選択操作を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。
【0086】
(ステップS311)
制御部130は、第1の実施形態の変形例のステップS211と同様に、操作表示部120の出力に基づいて、操作者によって許可設定を行うことが選択されたか否かを判断する。操作者が上記許可設定を行うことを選択した場合には、ステップS313へ進む。一方、操作者が上記許可設定を行わないことを選択した場合には、ステップS315へ進む。
【0087】
(ステップS313)
制御部130は、読取書込部136に対して、記憶部126に記憶された紙幣整理装置10を特定する特定情報を参照して、記録媒体に当該特定情報を書き込むように指示する。この指示に基づいて、読取書込部136は、記録媒体に、紙幣整理装置10を特定する特定情報を書き込む。すなわち、本実施形態においては、記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することを許可する許可設定は、読取書込部136によって上記特定情報が記録媒体に書き込まれることにより行われる。次いで、ステップS319へ進む。
【0088】
次に、図9のステップS321の後に行われる、図10のフローチャート図のステップS323からステップS337までのうち、第1の実施形態と共通ではないステップについて説明する。
【0089】
(ステップS325)
制御部130は、図9のステップS307と同様に、読取書込部136によって記録媒体から読み取られた情報と、記憶部126に記憶された紙幣整理装置10を特定する特定情報とを参照して、記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれているか否かを判断する。記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれている場合には、ステップS337へ進む。一方、記録媒体から記録媒体から読み取られた情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれていない場合には、ステップS327へ進む。
【0090】
(ステップS327)
制御部130は、図9のステップS309と同様に、操作表示部120に、操作者に対して、許可設定を行うか否かを選択する選択操作を誘導する誘導画面60の表示を行うように指示する。この指示に基づいて、操作表示部120は、例えば、図8に示される誘導画面60のように表示を行う。そして、この誘導画面60によって誘導されることにより、操作者は、許可設定を行うか否かを選択することとなる。次いで、ステップS329へ進む。なお、本実施形態においては、誘導画面60は、図8に示される画面に限定されることはなく、例えば、操作者が上記選択操作を完了したことを紙幣整理装置10へ通知するための作業完了ボタン等を含んでもよい。
【0091】
(ステップS329)
制御部130は、図9のステップS311と同様に、操作表示部120の出力に基づいて、操作者によって許可設定を行うことが選択されたか否かを判断する。操作者が上記許可設定を行うことを選択した場合には、ステップS331へ進む。一方、操作者が上記許可設定を行わないことを選択した場合には、ステップS333へ進む。
【0092】
(ステップS331)
制御部130は、図9のステップS313と同様に、読取書込部136に対して、記憶部126に記憶された紙幣整理装置10を特定する特定情報を参照して、記録媒体に当該特定情報を書き込むように指示する。この指示に基づいて、読取書込部136は、記録媒体に、当該特定情報を書き込む。次いで、ステップS337へ進む。
【0093】
次に、図9のステップS319の後、及び図10のステップS337の後に行われる、図11のステップS339からステップS343までを説明する。
【0094】
(ステップS339)
制御部130は、操作表示部120からの出力に基づいて、操作者により、紙幣整理装置10を運用モードから保守モードに切り替える切替操作が行われたか否かを、判断する。上記切替操作が行なわれたと判断した場合には、ステップS341へ進む。一方、上記切替操作が行なわれていないと判断した場合には、図9のステップS301へ戻る。
【0095】
(ステップS341)
制御部130は、読取書込部136に対して、記録媒体に書き込まれた紙幣整理装置10を特定する特定情報を消去するように指示する。この指示に従い、読取書込部136は、記録媒体に書き込まれた紙幣整理装置10を特定する特定情報を消去する。操作者によって保守モードに切り替えられる場合には、運用モード中での情報の取得は完了したと想定される。そして、情報の取得作業が完了した後には、さらなる運用モード中での情報の取得を避けるために、すなわち、情報管理をより厳重にするために、許可設定を迅速に解消することが好ましく、そのため、当該ステップS341において、記録媒体に書き込まれた紙幣整理装置10を特定する特定情報を消去する。次いで、ステップS343へ進む。
【0096】
(ステップS343)
制御部130は、操作者による保守モードへ切り替える切替操作に基づいて、紙幣整理装置10を保守モードへ切り替え、本実施形態に係る処理を終了する。
【0097】
第2の実施形態においては、記録媒体に記録された情報に、紙幣整理装置10を特定する特定情報が含まれているか否かに基づいて、制御部130は、許可設定が行われているか否かを判断する。このようにすることで、本実施形態によれば、特定の記録媒体に対してのみ運用モードでの装着を許可することができ、一度許可した場合には、当該記録媒体から上記特定情報が消去されない限りは、上述の誘導画面50、60等を表示させることなく、当該記録媒体の装着を維持したまま運用モードに設定することができるため、処理を迅速に進めることができ、ひいては紙幣整理装置10の利便性を向上させることができる。さらに、本実施形態においては、運用モードでの情報の取得作業が完了した後に、記録媒体に書き込まれた紙幣整理装置10を特定する特定情報を消去して、上記許可設定を迅速に解消する。このようにすることで、本実施形態によれば、運用モードでの情報の取得作業が完了した後に、さらなる運用モード中での情報の取得を避け、ひいては情報管理をより厳重にすることができる。
【0098】
なお、本実施形態においては、記録媒体への紙幣整理装置10を特定する特定情報の書き込みは、紙幣整理装置10の読取書込部136により行われることに限定されるものではなく、紙幣整理装置10の外部装置によって行われてもよい。ただし、この場合であっても、情報管理の観点から、記録媒体への紙幣整理装置10を特定する特定情報の書き込みの際には、許可設定を行うことができる権限を持つ操作者によって書き込みが行われていることを確認するために、外部装置は、操作者に対して、当該権限を持つ操作者を特定するためのパスワードの入力を求めることが好ましい。さらに、外部装置は、許可設定を行うことができる権限を有する複数人の操作者によって重畳して入力操作することにより、録媒体への紙幣整理装置10を特定する特定情報の書き込みを行うようにしてもよい。
【0099】
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0100】
また、上述した各実施形態の処理における各ステップは、必ずしも記載された順序に沿って処理されなくてもよい。例えば、各ステップは、適宜順序が変更されて処理されてもよい。また、各ステップは、時系列的に処理される代わりに、一部並列的に又は個別的に処理されてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 紙幣整理装置
50、60 画面
100 取込部
102 鑑別部
104 リジェクトポケット
106 オープンポケット
108 表裏反転部
110 集積部
112 移送部
112a クランプ部
114 紙幣結束部
116 搬送部
120 操作表示部
122 操作部
124 基板
126 記憶部
128 外部インターフェース部
130 制御部
132 装着部
134 検知部
136 読取書込部
138 扉
150 ローラ
154 収納空間
156 ガイド
158 ビルプレス
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