(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6617600
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】アンダートレッド押さえ装置およびアンダートレッド押さえ方法
(51)【国際特許分類】
B29D 30/52 20060101AFI20191202BHJP
【FI】
B29D30/52
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-30912(P2016-30912)
(22)【出願日】2016年2月22日
(65)【公開番号】特開2017-148953(P2017-148953A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2018年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【弁理士】
【氏名又は名称】上代 哲司
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【弁理士】
【氏名又は名称】神野 直美
(72)【発明者】
【氏名】玉木 正紀
【審査官】
岩本 昌大
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−030370(JP,A)
【文献】
特開2009−279890(JP,A)
【文献】
特開2013−086264(JP,A)
【文献】
特開2008−155418(JP,A)
【文献】
特開2008−087375(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0289694(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00−30/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入りタイヤの製造においてアンダートレッドを押さえ付けてトレッドに貼り合わせるアンダートレッド押さえ装置であって、
複数のディスク、および前記ディスクが挿通されるシャフトを有しており、前記アンダートレッドを前記トレッドに押さえ付けるディスクローラーと、
前記ディスクローラーを昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構によって下降する前記ディスローラーを所定の位置に停止させるストッパーと、
前記ストッパーの位置を検出するストッパー位置検出機構と、
前記ストッパーの位置を調整するストッパー位置調整機構とを有していることを特徴とするアンダートレッド押さえ装置。
【請求項2】
前記ストッパー位置検出機構がエンコーダを用いたストッパー位置検出機構であり、前記ストッパー位置調整機構がモーターを用いたストッパー位置調整機構であることを特徴とする請求項1に記載のアンダートレッド押さえ装置。
【請求項3】
前記ストッパー位置検出機構によって検出された前記ストッパーの位置を表示する表示装置を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンダートレッド押さえ装置。
【請求項4】
前記ディスクローラーの前記シャフトの側面に、前記ディスクを出し入れするための開閉式の扉が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置。
【請求項5】
前記ディスクの材質がSUSであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置。
【請求項6】
前記ディスクが、複数のベアリングによって前記シャフトに支持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置。
【請求項7】
空気入りタイヤの製造において、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置を用いて前記アンダートレッドを押さえ付けて前記トレッドに貼り合わせるアンダートレッド押さえ方法であって、
貼り合わせ対象の前記アンダートレッドおよび前記トレッドに対応した位置に前記ストッパーを配置する工程と、
配置された前記ストッパーの位置を、前記ストッパー位置検出機構により検出する工程と、
検出結果に基づいて前記ストッパーの位置を前記ストッパー位置調整機構により調整する工程と、
前記ディスクローラーを前記アンダートレッドに向けて前記昇降機構により下降させる工程と、
下降する前記ディスクローラーを前記ストッパーの位置に基づいて、所定の位置で停止させる工程と、
停止した前記ディスクローラーを回転させて前記アンダートレッドを前記トレッドに押さえ付ける工程とを備えていることを特徴とするアンダートレッド押さえ方法。
【請求項8】
請求項3に記載のアンダートレッド押さえ装置を用いて、ストッパーの位置の調整を、前記表示装置に表示された前記ストッパーの位置に基づいて行うことを特徴とする請求項7に記載のアンダートレッド押さえ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤの製造においてトレッドの裏面にアンダートレッドを押さえ付けて貼り合わせるアンダートレッド押さえ装置および押さえ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤの製造において、押出工程で押出加工されたトレッドゴム(ベース、ギャップ)にシート状のゴム(アンダートレッド)を押さえ付けて貼り合わせる工程がある(特許文献1、2)。
【0003】
具体的には、百数十枚のディスクがシャフトに挿通されて構成されたディスクローラーが設けられたアンダートレッド押さえ装置を用いて、アンダートレッドを上側、トレッドを下側にして重ね合わされた状態で搬送されてきた帯状のシートに対して、アンダートレッドの上方に配置されたディスクローラーをアンダートレッドに向けて作業者が下降させることにより、アンダートレッドをトレッドの裏面に押さえ付け、貼り合わせている。
【0004】
このとき、ディスクローラーの押さえる力によってアンダートレッドとトレッドとの間の貼り合わせ状態の良否が決定されるため、ディスクローラーの押さえる力を左右するディスクローラーの下降位置を適切に調整することが重要となってくる。即ち、押さえ不足の場合にはアンダートレッドとトレッドとの間にエアーが入り込む恐れがあり、一方、押さえ過ぎの場合にはディスクローラーと接触しているアンダートレッドに傷が入る恐れがある。
【0005】
そこで、従来より、適切な位置まで下降したディスクローラーを停止させるために、アンダートレッド押さえ装置にストッパーを設けて、作業者がストッパーを係止するナットの位置を手作業で所定の位置に調整した後、ディスクローラーを下降させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−279890号公報
【特許文献2】特開2013−086264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した方法の場合、ディスクローラーの下降位置の調整を作業者の手作業によって行っているため、作業者の熟練度や体調などによって微妙なずれが生じたりして、精密な調整ができているとは言えなかった。
【0008】
また、厚みが頻繁に変更されるようなトレッドラインでは、ディスクローラーの下降位置を頻繁に調整する必要があり、作業効率の向上の妨げとなる。
【0009】
そこで、本発明は、ディスクローラーの下降位置の調整を精密に行うことができ、また、作業効率の向上を図ることができるアンダートレッド押さえ技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、
空気入りタイヤの製造においてアンダートレッドを押さえ付けてトレッドに貼り合わせるアンダートレッド押さえ装置であって、
複数のディスク、および前記ディスクが挿通されるシャフトを有しており、前記アンダートレッドを前記トレッドに押さえ付けるディスクローラーと、
前記ディスクローラーを昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構によって下降する前記ディスローラーを所定の位置に停止させるストッパーと、
前記ストッパーの位置を検出するストッパー位置検出機構と、
前記ストッパーの位置を調整するストッパー位置調整機構とを有していることを特徴とするアンダートレッド押さえ装置である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、
前記ストッパー位置検出機構がエンコーダを用いたストッパー位置検出機構であり、前記ストッパー位置調整機構がモーターを用いたストッパー位置調整機構であることを特徴とする請求項1に記載のアンダートレッド押さえ装置である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、
前記ストッパー位置検出機構によって検出された前記ストッパーの位置を表示する表示装置を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンダートレッド押さえ装置である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、
前記ディスクローラーの前記シャフトの側面に、前記ディスクを出し入れするための開閉式の扉が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、
前記ディスクの材質がSUSであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置である。
【0015】
請求項6に記載の発明は、
前記ディスクが、複数のベアリングによって前記シャフトに支持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置である。
【0016】
請求項7に記載の発明は、
空気入りタイヤの製造において、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のアンダートレッド押さえ装置を用いて前記アンダートレッドを押さえ付けて前記トレッドに貼り合わせるアンダートレッド押さえ方法であって、
貼り合わせ対象の前記アンダートレッドおよび前記トレッドに対応した位置に前記ストッパーを配置する工程と、
配置された前記ストッパーの位置を、前記ストッパー位置検出機構により検出する工程と、
検出結果に基づいて前記ストッパーの位置を前記ストッパー位置調整機構により調整する工程と、
前記ディスクローラーを前記アンダートレッドに向けて前記昇降機構により下降させる工程と、
下降する前記ディスクローラーを前記ストッパーの位置に基づいて、所定の位置で停止させる工程と、
停止した前記ディスクローラーを回転させて前記アンダートレッドを前記トレッドに押さえ付ける工程とを備えていることを特徴とするアンダートレッド押さえ方法である。
【0017】
請求項8に記載の発明は、
請求項3に記載のアンダートレッド押さえ装置を用いて、ストッパーの位置の調整を、前記表示装置に表示された前記ストッパーの位置に基づいて行うことを特徴とする請求項7に記載のアンダートレッド押さえ方法である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ディスクローラーの下降位置の調整を精密に行うことができ、また、作業効率の向上を図ることができるアンダートレッド押さえ技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置を正面から見た一部断面図である。
【
図2】
図1に示したアンダートレッド押さえ装置を左側側面から見た一部断面図である。
【
図3】
図1に示したアンダートレッド押さえ装置の平面図である。
【
図4】ディスクローラーの形状の一例を示す図である。
【
図5】本発明のディスクローラー押さえ装置を用いることにより不良トレッドが減少したことを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照しつつ本発明を説明する。
【0021】
1.本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置の構成
はじめに、本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置の構成について説明する。
図1、
図2、
図3はそれぞれ、本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置を正面から見た一部断面図、左側側面から見た一部断面図および平面図である。
【0022】
本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置1は、ディスクローラー2、昇降機構、ストッパーを備えている点においては、従来のアンダートレッド押さえ装置と同様であるが、ストッパー位置検出機構とストッパー位置調整機構とを有している点において従来のアンダートレッド押さえ装置と異なっている。以下、本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置1の各構成について具体的に説明する。
【0023】
(1)ディスクローラー
ディスクローラー2は、アンダートレッドをトレッドに押さえ付ける部材であって、貼り合わせ対象のアンダートレッドおよびトレッドを搬送するコンベアの幅に対応する複数枚(百数十枚程度)のドーナツ状のディスク21と、ディスク21を挿通して支持するシャフト22とを備えている。各ディスク21はシャフト22の外径より大きな径の中心孔21aを有している。これにより、アンダートレッドを押さえ付ける際、アンダートレッドの表面の凹凸に合わせて適切に押さえ付けることができる。なお、ディスク21の材質としては、SUSが好ましく使用される。また、ディスクローラー2はハウジング(図示せず)に収納されている。
【0024】
(2)昇降機構
昇降機構は、上記したディスクローラー2を昇降させることができるように構成されている。具体的には、鉛直に配置されたシリンダー31と、シリンダー31の伸縮により昇降するフレーム33と、フレーム33の一方の端部に取り付けられ、シャフト22を片持ちの状態で回転可能に支持する軸受け36とから構成されている。
【0025】
シリンダー31のロッド31aは、下方に向けて延びており、フレーム33の上面に連結されている。このシリンダー31を収縮させてフレーム33を上昇させることにより、軸受け36によって支持されたディスクローラー2のシャフト22が上昇する。また、シリンダー31を伸長させてフレーム33を下降させることによりディスクローラー2のシャフト22が下降する。
【0026】
なお、本実施の形態においては、ディスク21をシャフト22に挿通して使用するが、十分な強度を得るために、ディスク21を複数のベアリングで支持していることが好ましい。
【0027】
(3)ストッパー
ストッパー60は、昇降機構によって下降するディスローラー2を所定の位置に停止させる部材であって、ビーム6と組み合わされてディスクローラー停止機構が構成されている。
【0028】
具体的には、ビーム6は、連結部材34を介してフレーム33に連結されており、フレーム33の昇降に合わせて昇降するように構成されている。
【0029】
ストッパー60は、ビーム6の下方に位置するように左右一対設けられている。そして、ビーム6が下降するに際して、ビーム6がストッパー60によって係止されることにより、フレーム33の下降が規制されてディスクローラー2の下降が停止するように構成されている。
【0030】
そして、ストッパー60はスクリュージャッキ61に支持されており、スクリュージャッキ61は駆動力伝達機構(図示せず)を介してモーター62に接続されている。これにより、モーター62を駆動することによりストッパー60を昇降させることができ、ストッパー60が下降するビーム6を係止する位置を調整して、ディスクローラー2の高さを調整することができる(ストッパー位置調整機構)。
【0031】
(4)ストッパー位置検出機構
上記したモーター62に接続されている駆動力伝達機構には、ストッパーの位置を検出するストッパー位置検出機構としてのエンコーダ67が取り付けられている。これにより、エンコーダ67は、モーター62の回転数に基づいてストッパー60の鉛直方向における位置を検出することができる。
【0032】
また、エンコーダ67は、表示装置(図示省略)に接続されており、検出したストッパー60の位置を数値化して表示装置に表示することが好ましい。これにより、作業者は数値化されたストッパー60の位置を確認しながらモーター62を作動させてストッパー60の位置を正確に調整することができる。
【0033】
このストッパー60の位置の数値化は、例えば、ディスクローラー2と、ディスクローラー2下方のコンベアローラー(図示省略)とが接触している場合のシャフト22の位置を0として、ディスクローラー2のシャフト22が上方に配置された場合を正の値で数値化し、下方に配置された場合を負の値で数値化する。
【0034】
2.本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置の動作と機能
(1)ディスクローラーの位置決め
本実施の形態においては、アンダートレッドの貼り合わせを開始する前に、ディスクローラー2を所望の位置に位置決めする。
【0035】
具体的には、先ず、モーター62を作動させて、貼り合わせ対象となるアンダートレッドおよびトレッドに基づいて決定される停止位置の近傍までストッパー60を下降させて配置する。そして、その後は、エンコーダ67により検出されたストッパー60の位置が前記した停止位置となるまでモーター62により調整する。なお、このとき、検出されたストッパー60の位置が表示装置に表示されていることが好ましい。この場合、数値化されたストッパー60の位置を参照しながら、ストッパー60の位置を調整することができるため、貼り合わせ対象であるアンダートレッドおよびトレッドに対して容易に最適な位置にディスクローラー2を配置することができる。
【0036】
次に、ストッパー60が所定の位置に位置決めされた状態で、シリンダー31を伸長させてフレーム33を下降させることによりディスクローラー2のシャフト22を下降させる。
【0037】
そして、フレーム33に連結されたビーム6がストッパー60に接触して係止されることによりフレーム33の下降が規制されるため、この時点でシリンダー31の収縮が停止し、ディスクローラー2の下降が停止する。これにより、アンダートレッドの貼り合わせを開始する前に、ディスクローラー2を所望の位置に容易かつ精密に位置決めすることができる。
【0038】
(2)貼り合わせ
次に、アンダートレッドを上側、トレッドを下側にして重ね合わされた帯状のシートを、アンダートレッド押さえ装置に搬送して、所望の位置に位置決めされたディスクローラー2でアンダートレッドをトレッドに押さえ付けて貼り合わせる。
【0039】
このとき、ディスク21の中心孔21aの径はシャフト22の外径よりも大きいため、各々のディスク21は押さえつけるアンダートレッドの表面形状に沿って昇降する。これにより、アンダートレッドの表面形状に対応して、アンダートレッドの表面を傷つけることなく、適切な押圧力でアンダートレッドをトレッドに貼り合わせることができるため、押さえ不良によってアンダートレッドとトレッドの間にエアーが溜まったり、アンダートレッドが傷付いたりするような不良の発生を抑制することができる。
【0040】
そして、本実施の形態では、上記したように、モーターの駆動によってストッパー60の位置を調整して、このストッパー60によってディスクローラー2の位置決めを行うことができるため、厚みが頻繁に変更されるようなトレッドラインであっても、迅速且つ精密にディスクローラー2の位置決めを行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0041】
また、ストッパーの位置を数値化して表示できるように構成されている場合には、数値化されたストッパーの位置を参照しながら、ストッパーの位置を調整することができ、貼り合わせ対象であるアンダートレッドおよびトレッドに対してより最適な位置にディスクローラー2を配置することができる。
【0042】
なお、
図1の装置の側面には、ディスクを出し入れするための開閉式の扉42を設けることが好ましい。従来より、ディスクローラー2に付着したゴムやホコリ(ヒューム)などの異物を取り除くためには定期的に掃除を行う必要があるが、装置の側面に開閉式の扉42を設けることにより、ディスクローラー2を容易に取り出すことができるようになるため、定期的に行う掃除の時間を短縮させることができ、さらなる作業効率の向上を図ることができる。
【実施例】
【0043】
以下、実施例に基づき、本発明をより具体的に説明する。
【0044】
従来のアンダートレッド押さえ装置が設けられたトレッドラインを試験用に作製して、運用開始から7ケ月までは従来のアンダートレッド押さえを行い、アンダートレッドの貼り合わせ不良や傷入り不良など、不良発生数を測定し、各月毎に1日当たりの発生本数を求めた。
【0045】
なお、ディスクとしては、
図4に示す形状、即ち、φ228mmで厚み3mmの形状で中心孔がφ120mmで、材質がSUS304のディスクを用い、トレッドラインのコンベア幅800mmに対応する枚数(260枚)でディスクローラーを構成させた。
【0046】
そして、8ケ月目からは、アンダートレッド押さえ装置から上記した本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置に取り換えて、2か月間、アンダートレッド押さえを行い、同様に各月毎に1日当たりの発生本数を求めた。
【0047】
結果を表1および
図5に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
表1、
図5より、改善前に比べて改善後は、不良発生本数が平均の比較で、約80%減少しており、本実施の形態に係るアンダートレッド押さえ装置を採用することにより、ストッパー位置を精密に調整できることが分かる。
【0050】
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 アンダートレッド押さえ装置
2 ディスクローラー
21 ディスク
21a (ディスクの)中心孔
22 シャフト
31 シリンダー
31a ロッド
33 フレーム
34 連結部材
36 軸受け
42 扉
6 ビーム
60 ストッパー
61 スクリュージャッキ
62 モーター
67 エンコーダ