特許第6618446号(P6618446)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6618446制御装置、通信システム、制御方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6618446
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】制御装置、通信システム、制御方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/04 20090101AFI20191202BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20191202BHJP
【FI】
   H04W88/04
   H04W64/00
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-191836(P2016-191836)
(22)【出願日】2016年9月29日
(65)【公開番号】特開2018-56842(P2018-56842A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2018年12月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(72)【発明者】
【氏名】趙 兵選
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 信雄
(72)【発明者】
【氏名】神谷 尚保
【審査官】 石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−138268(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0220923(US,A1)
【文献】 特開平07−087004(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置において、
前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想部と、
前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断部と、
前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断部と、
前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断部と、
前記移動予定位置を報知する報知部と、
前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断部と、を備え、
前記報知部は前記アンテナ制御情報を報知し、
前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させる、制御装置であって、
前記制御装置は、前記報知部が前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、
前記制御装置は、当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する、
制御装置。
【請求項2】
コントローラが無線送信する信号に応じて動作する移動通信装置と、
前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置と、
請求項に記載の制御装置と、を備え
前記通信中継装置は、前記制御装置から報知された移動予定位置へ移動し、
前記通信中継装置は、前記制御装置から報知されたアンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、
前記移動通信装置は、前記制御装置から報知されたアンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、
前記移動通信装置は、前記通信中継装置による前記移動予定位置への移動と前記通信中継装置及び前記移動通信装置による前記アンテナの制御との後に前記制御装置から報知される移動制御情報に従って、移動する、
通信システム。
【請求項3】
コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置の制御方法において、
前記制御装置が、前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想ステップと、
前記制御装置が、前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断ステップと、
前記制御装置が、前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断ステップと、
前記制御装置が、前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断ステップと、
前記制御装置が、前記移動予定位置を報知する報知ステップと、
前記制御装置が、前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断ステップと、
前記制御装置が、前記アンテナ制御情報を報知するステップと、を含み、
前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させる、制御方法であって、
前記制御装置は、前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、
前記制御装置は、当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する、
制御方法。
【請求項4】
コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置のコンピュータに、
前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想機能と、
前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断機能と、
前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断機能と、
前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断機能と、
前記移動予定位置を報知する報知機能と、
前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断機能部と、
前記アンテナ制御情報を報知する機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであって、
前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させるものであり、
前記コンピュータプログラムは、
前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて前記制御装置のアンテナを制御する機能と、
当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する機能と、
をさらに前記制御装置のコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、通信システム、制御方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信の中継技術として例えば特許文献1,2,3に記載される従来技術が知られている。特許文献1は、無線信号の伝播経路の途中に障害物が存在する場合であっても、無線通信装置が他の無線通信装置と通信可能とするための無線通信中継技術を開示する。特許文献2は、中継局の基地局側アンテナを最適な方向に自動調整するための無線通信中継技術を開示する。特許文献3は、中継局を効果的に利用するための無線通信中継技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−86262号公報
【特許文献2】特開2012−54735号公報
【特許文献3】米国特許第8331852号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来の無線通信中継技術では、無線通信を中継する先の無線通信装置が移動すると、無線通信を円滑に継続させることが難しい可能性があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、無線通信を中継する先の無線通信装置(移動通信装置)が移動する場合に無線通信を円滑に継続させることができる、制御装置、通信システム、制御方法、及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置において、前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想部と、前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断部と、前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断部と、前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断部と、前記移動予定位置を報知する報知部と、前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断部と、を備え、前記報知部は前記アンテナ制御情報を報知し、前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させる、制御装置であって、前記制御装置は、前記報知部が前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、前記制御装置は、当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する、制御装置である。
【0007】
本発明の一態様は、コントローラが無線送信する信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置と、上記の制御装置と、を備え、前記通信中継装置は、前記制御装置から報知された移動予定位置へ移動し、前記通信中継装置は、前記制御装置から報知されたアンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、前記移動通信装置は、前記制御装置から報知されたアンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、前記移動通信装置は、前記通信中継装置による前記移動予定位置への移動と前記通信中継装置及び前記移動通信装置による前記アンテナの制御との後に前記制御装置から報知される移動制御情報に従って、移動する、通信システムである。
【0008】
本発明の一態様は、コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置の制御方法において、前記制御装置が、前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想ステップと、前記制御装置が、前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断ステップと、前記制御装置が、前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断ステップと、前記制御装置が、前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断ステップと、前記制御装置が、前記移動予定位置を報知する報知ステップと、前記制御装置が、前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断ステップと、前記制御装置が、前記アンテナ制御情報を報知するステップと、を含み、前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させる、制御方法であって、前記制御装置は、前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて自己のアンテナを制御し、前記制御装置は、当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する、制御方法である。
【0009】
本発明の一態様は、コントローラからの信号に応じて動作する移動通信装置と、前記コントローラと前記移動通信装置との間の通信を中継する通信中継装置とを制御する制御装置のコンピュータに、前記移動通信装置の現在位置と前記コントローラが前記移動通信装置に送信する移動制御情報とに基づいて、前記移動通信装置の予想位置を判断する移動通信装置位置予想機能と、前記予想位置と障害物情報とに基づいて、前記予想位置における前記移動通信装置のアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第1範囲を判断する第1範囲判断機能と、前記第1範囲と、前記コントローラの位置における前記コントローラのアンテナから一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な第2範囲との共通範囲を判断する共通範囲判断機能と、前記通信中継装置の現在位置と前記共通範囲とに基づいて、前記通信中継装置の移動予定位置を判断する通信中継装置移動予定判断機能と、前記移動予定位置を報知する報知機能と、前記コントローラの位置と前記予想位置と前記移動予定位置と障害物情報とに基づいて、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置の各アンテナ制御情報、又は、前記コントローラ、前記移動通信装置及び前記通信中継装置のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断するアンテナ制御情報判断機能部と、前記アンテナ制御情報を報知する機能と、を実現させるためのコンピュータプログラムであって、前記制御装置は、前記移動通信装置が前記移動制御情報に従って移動を完了するまでに、前記通信中継装置の移動予定位置への移動と、前記アンテナ制御情報に基づくアンテナの制御とを完了させるものであり、前記コンピュータプログラムは、前記移動予定位置及び前記アンテナ制御情報を報知した後に、前記アンテナ制御情報に基づいて前記制御装置のアンテナを制御する機能と、当該アンテナを制御した後に、前記移動通信装置に送信予定の前記移動制御情報を送信する機能と、をさらに前記制御装置のコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無線通信を中継する先の無線通信装置(移動通信装置)が移動する場合に該無線通信を円滑に継続させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係る通信システム2の構成例を示す図である。
図2】一実施形態に係るロボットコントローラ10の構成例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る通信中継装置20の構成例を示すブロック図である。
図4】一実施形態に係るロボット30の構成例を示すブロック図である。
図5】一実施形態に係る制御方法の手順の例を示すフローチャートである。
図6】一実施形態に係る制御方法の手順の例を示すフローチャートである。
図7】一実施形態に係る制御方法の手順の例を示すフローチャートである。
図8】一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
図9】一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
図10】一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
図11】一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
図12】一実施形態に係る制御装置1000の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る通信システム2の構成例を示す図である。図1において、通信システム2は、ロボットコントローラ10と、通信中継装置20と、ロボット30とを備える。ロボット30は、移動通信装置の例である。該移動通信装置は、コントローラが無線送信する信号に応じて動作する。該移動通信装置は、無線通信装置の例である。ロボット30は、ロボットコントローラ10が無線送信する信号に応じて動作する。
【0013】
通信中継装置20は、ロボットコントローラ10とロボット30との間の通信を中継する。図1に例示されるように、ロボットコントローラ10とロボット30との間には障害物40が存在する。ロボットコントローラ10から送信された無線信号56は、障害物40によって、直接にはロボット30に届かない。言い換えると、ロボットコントローラ10から見ると、ロボット30はLOS(Line Of Sight)の範囲に存在しない。ロボットコントローラ10のLOSは、ロボットコントローラ10のアンテナから直接見通せる範囲内であって無線信号の送受信の可能な範囲である。
【0014】
一方、通信中継装置20は、ロボットコントローラ10のLOSの範囲内に存在し、且つ、ロボット30のLOSの範囲内に存在する。このため、ロボットコントローラ10と通信中継装置20との間の無線通信、及び、通信中継装置20とロボット30との間の無線通信は共に良好である。
【0015】
通信中継装置20は、ロボットコントローラ10から送信された無線信号52を受信し、該受信した無線信号52を無線信号54としてロボット30に送信する。通信中継装置20がロボットコントローラ10とロボット30との間の通信を中継することによって、障害物40が存在しても、ロボット30は、ロボットコントローラ10が送信した信号を正常に受信することができる。
【0016】
ロボットコントローラ10は、ロボット30を遠隔で操作するための遠隔操作機能を有する。また、ロボットコントローラ10は、ロボット30と通信中継装置20とを制御する制御装置の機能を有する。
【0017】
本実施形態では、ロボット30は、ロボットコントローラ10の遠隔操作によって移動する。ロボット30が移動することによって、通信中継装置20は、ロボット30のLOSの範囲外に位置する可能性がある。ロボット30の移動によって通信中継装置20がロボット30のLOSの範囲外に位置すると、通信中継装置20とロボット30との間の無線通信は、ロボット30の移動前に比して、通信品質が劣化すると考えられる。そこで、本実施形態では、ロボット30が移動した後も、通信中継装置20が、ロボットコントローラ10のLOSの範囲内に存在し、且つ、ロボット30のLOSの範囲内に存在するように、通信中継装置20の位置を制御する。これにより、ロボット30の移動後においても無線通信を円滑に継続させることを図る。さらには、ロボットコントローラ10、通信中継装置20又はロボット30のアンテナを必要に応じて制御することにより、無線通信品質の安定化を図る。
【0018】
図2は、ロボットコントローラ10の構成例を示すブロック図である。図2において、ロボットコントローラ10は、アンテナ101と、送受部102と、アンテナ調整部103と、主制御部104と、記憶部105と、位置管理部106と、を備える。アンテナ調整部103は、アンテナ情報取得部111と、アンテナ制御部112とを備える。位置管理部106は、位置情報取得部121と、障害物情報取得部122とを備える。
【0019】
アンテナ101は、無線信号を電波により送受する。送受部102は、アンテナ101を介して無線信号を送受する。アンテナ調整部103は、アンテナ101の調整機能を備える。アンテナ情報取得部111は、アンテナ101の情報を取得する。アンテナ制御部112は、アンテナ101の制御を行う。
【0020】
主制御部104は、ロボットコントローラ10の制御を行う。主制御部104は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等から構成され、該CPUが主制御部104の機能を実現させるためのコンピュータプログラムを実行することにより主制御部104の機能が実現される。記憶部105は、各種のデータを格納する。
【0021】
位置管理部106は、ロボットコントローラ10等の位置を管理する。位置情報取得部121は、ロボットコントローラ10の位置情報を取得する。障害物情報取得部122は、障害物40の情報を取得する。
【0022】
図3は、通信中継装置20の構成例を示すブロック図である。図3において、通信中継装置20は、アンテナ201−1,201−2と、送受部202−1,202−2と、アンテナ調整部203と、主制御部204と、記憶部205と、位置管理部206と、を備える。アンテナ調整部203は、アンテナ情報取得部211と、アンテナ制御部212とを備える。位置管理部206は、位置情報取得部221と、移動制御部223とを備える。
【0023】
アンテナ201−1,201−2は、無線信号を電波により送受する。アンテナ201−1は、ロボットコントローラ10向けのアンテナである。アンテナ201−2は、ロボット30向けのアンテナである。送受部202−1は、アンテナ201−1を介して無線信号を送受する。送受部202−1は、ロボットコントローラ10向けの送受部である。送受部202−2は、アンテナ201−2を介して無線信号を送受する。送受部202−2は、ロボット30向けの送受部である。
【0024】
アンテナ調整部203は、アンテナ201−1,201−2の調整機能を備える。アンテナ情報取得部211は、アンテナ201−1,201−2の情報を取得する。アンテナ制御部212は、アンテナ201−1,201−2の制御を行う。
【0025】
主制御部204は、通信中継装置20の制御を行う。主制御部204は、CPU及びメモリ等から構成され、該CPUが主制御部204の機能を実現させるためのコンピュータプログラムを実行することにより主制御部204の機能が実現される。記憶部205は、各種のデータを格納する。
【0026】
位置管理部206は、通信中継装置20の位置を管理する。位置情報取得部221は、通信中継装置20の位置情報を取得する。位置情報取得部221は、通信中継装置20を移動させる移動機構(図示せず)の作動情報に基づいて通信中継装置20の移動距離及び移動方向を判断し、該判断結果の移動距離及び移動方向と移動前の通信中継装置20の位置とから移動後の通信中継装置20の位置を判断する。移動機構の作動情報は、例えば、通信中継装置20の移動機構の右車輪と左車輪の各回転数である。右車輪と左車輪の各回転数から、通信中継装置20の移動速度と移動方向を判断できる。該移動速度と該移動方向と通信中継装置20の移動時間とから、通信中継装置20の移動距離及び移動方向を判断できる。なお、位置情報取得部221は、GPS(Global Positioning System)等の測位機能を備え、該測位機能によって通信中継装置20の位置情報を取得してもよい。移動制御部223は、通信中継装置20の移動の制御を行う。
【0027】
図4は、ロボット30の構成例を示すブロック図である。図4において、ロボット30は、アンテナ301と、送受部302と、アンテナ調整部303と、主制御部304と、記憶部305と、位置管理部306と、を備える。アンテナ調整部303は、アンテナ情報取得部311と、アンテナ制御部312とを備える。位置管理部306は、位置情報取得部321と、障害物情報取得部322と、移動制御部323とを備える。
【0028】
アンテナ301は、無線信号を電波により送受する。送受部302は、アンテナ301を介して無線信号を送受する。アンテナ調整部303は、アンテナ301の調整機能を備える。アンテナ情報取得部311は、アンテナ301の情報を取得する。アンテナ制御部312は、アンテナ301の制御を行う。
【0029】
主制御部304は、ロボット30の制御を行う。主制御部304は、CPU及びメモリ等から構成され、該CPUが主制御部304の機能を実現させるためのコンピュータプログラムを実行することにより主制御部304の機能が実現される。記憶部305は、各種のデータを格納する。
【0030】
位置管理部306は、ロボット30等の位置を管理する。位置情報取得部321は、ロボット30の位置情報を取得する。位置情報取得部321は、ロボット30を移動させる移動機構(図示せず)の作動情報に基づいてロボット30の移動距離及び移動方向を判断し、該判断結果の移動距離及び移動方向と移動前のロボット30の位置とから移動後のロボット30の位置を判断する。移動機構の作動情報は、例えば、ロボット30の移動機構の右車輪と左車輪の各回転数である。右車輪と左車輪の各回転数から、ロボット30の移動速度と移動方向を判断できる。該移動速度と該移動方向とロボット30の移動時間とから、ロボット30の移動距離及び移動方向を判断できる。なお、位置情報取得部321は、GPS等の測位機能を備え、該測位機能によってロボット30の位置情報を取得してもよい。
【0031】
障害物情報取得部322は、障害物40の情報を取得する。移動制御部323は、ロボット30の移動の制御を行う。
【0032】
次に図5図6及び図7を参照して、本実施形態に係る制御方法の例を説明する。図5図6及び図7は、本実施形態に係る制御方法の手順の例を示すフローチャートである。初めに図5を参照して本実施形態に係る制御方法の第1段階を説明する。
【0033】
(ステップS1)ロボットコントローラ10の障害物情報取得部122は、ロボットコントローラ10側の障害物40の情報を取得する。障害物40の情報は、障害物40に関して、位置、外観のサイズ、電波の反射等の電波特性などの情報を含む。障害物40の情報は、ロボットコントローラ10側の障害物40の情報と、ロボット30側の障害物40の情報とを含む。本実施形態では、障害物40の情報は、予めデータベース(図示せず)に蓄積されている。障害物情報取得部122は、該データベースから障害物40の情報を取得する。また、該データベースはロボットコントローラ10の外部に設けられ、障害物情報取得部122は、該外部のデータベースから通信により障害物40の情報を取得してもよい。又は、障害物情報取得部122が該データベースを備えてもよい。
【0034】
(ステップS2)ロボットコントローラ10の位置情報取得部121は、ロボットコントローラ10の位置情報を取得する。ロボットコントローラ10の位置情報は、3次元の位置を示す情報である。ロボットコントローラ10の位置情報は、位置情報取得部121に予め設定されてもよい。又は、位置情報取得部121は、GPS等の測位機能を備え、該測位機能によってロボットコントローラ10の位置情報を取得してもよい。
【0035】
(ステップS3)ロボットコントローラ10の主制御部104は、位置情報取得部121が取得したロボットコントローラ10の位置情報が示すロボットコントローラ10の現在位置のLOSを判断する。ロボットコントローラ10のLOSは、アンテナ101から直接見通せる範囲内であって無線信号の送受信の可能な範囲である。主制御部104は、ロボットコントローラ10の現在位置と、障害物情報取得部122が取得したロボットコントローラ10側の障害物40の情報とに基づいて、ロボットコントローラ10の現在位置のLOSを判断する。なお、ロボットコントローラ10の位置が固定されている場合には、ロボットコントローラ10の現在位置のLOSは、主制御部104に予め設定されていてもよい。
【0036】
(ステップS4)ロボットコントローラ10の主制御部104は、ロボット30の位置情報と、ロボット30に送信予定の移動制御情報とを取得する。ロボット30の位置情報は、ロボット30の現在の3次元の位置を示す情報である。ロボット30の位置情報は、ロボット30からロボットコントローラ10に報告される。移動制御情報は、ロボット30の移動を制御するための情報である。移動制御情報は、ロボットコントローラ10からロボット30に送信される。ロボット30は、ロボットコントローラ10から受信した移動制御情報に従って、自己の移動の制御を行う。これにより、ロボットコントローラ10によって、ロボット30の移動を遠隔で操作することができる。
【0037】
(ステップS5)ロボットコントローラ10の主制御部104は、移動通信装置位置予想機能(移動通信装置位置予想部)を備える。主制御部104は、移動通信装置位置予想機能によって、ロボット30の予想位置を判断する。移動通信装置位置予想機能は、ロボット30の位置情報が示すロボット30の現在位置と、ロボットコントローラ10がロボット30に送信する移動制御情報とに基づいて、ロボット30の予想位置を判断する。ロボット30の予想位置は、移動制御情報に応じたロボット30の移動によってロボット30が現在位置から移動する先の予想の位置である。
【0038】
(ステップS6)ロボットコントローラ10の障害物情報取得部122は、ロボット30側の障害物40の情報を取得する。
【0039】
(ステップS7)ロボットコントローラ10の主制御部104は、第1範囲判断機能(第1範囲判断部)を備える。主制御部104は、第1範囲判断機能によって、ロボット30の予想位置のLOS(第1範囲)を判断する。ロボット30のLOSは、アンテナ301から直接見通せる範囲内であって無線信号の送受信の可能な範囲である。第1範囲判断機能は、ロボット30の予想位置と、障害物情報取得部122が取得したロボット30側の障害物40の情報とに基づいて、ロボット30の予想位置のLOSを判断する。
【0040】
(ステップS8)ロボットコントローラ10の主制御部104は、共通範囲判断機能(共通範囲判断部)を備える。主制御部104は、共通範囲判断機能によって、ロボット30の予想位置のLOSと、ロボットコントローラ10の現在位置のLOS(第2範囲)との共通範囲を判断する。共通範囲判断機能は、ロボット30の予想位置のLOSと、ロボットコントローラ10の現在位置のLOSとが共通する範囲を判断し、該判断結果の範囲を共通範囲に決定する。
【0041】
(ステップS9)ロボットコントローラ10の主制御部104は、通信中継装置20の位置情報を取得する。通信中継装置20の位置情報は、通信中継装置20の現在の3次元の位置を示す情報である。通信中継装置20の位置情報は、通信中継装置20からロボットコントローラ10に報告される。
【0042】
(ステップS10)ロボットコントローラ10の主制御部104は、通信中継装置移動予定判断機能(通信中継装置移動予定判断部)を備える。主制御部104は、通信中継装置移動予定判断機能によって、通信中継装置20の現在位置と、共通範囲判断機能が判断した共通範囲とに基づいて、通信中継装置20の移動予定位置を判断する。通信中継装置移動予定判断機能は、通信中継装置20の現在位置に基づいて、共通範囲判断機能が判断した共通範囲の中から、通信中継装置20の移動予定位置を判断する。例えば、通信中継装置20の現在位置が共通範囲外である場合に、共通範囲内であって通信中継装置20の現在位置から最短距離の位置を通信中継装置20の移動予定位置に選択してもよい。又は、通信中継装置20の現在位置が共通範囲内又は共通範囲外である場合に、共通範囲内であって共通範囲の中央の位置から所定範囲内の位置を移動予定位置に選択してもよい。なお、通信中継装置20の現在位置が共通範囲内である場合には、通信中継装置20を移動させずに、通信中継装置20を現在位置に留めてもよい。通信中継装置20を現在位置に留める場合には、通信中継装置20の現在位置を移動予定位置に設定する。
【0043】
ロボットコントローラ10の主制御部104は、上記の制御方法の第1段階により判断した通信中継装置20の移動予定位置を示す移動予定位置情報を記憶部105に格納する。
【0044】
次に図6を参照して本実施形態に係る制御方法の第2段階を説明する。ロボットコントローラ10の主制御部104は、アンテナ制御情報判断機能(アンテナ制御情報判断部)を備える。
【0045】
(ステップS21,S22,S23)アンテナ制御情報判断機能は、ロボットコントローラ10の現在位置と、ロボット30の予想位置と、通信中継装置20の移動予定位置とを入力する。
【0046】
(ステップS24)アンテナ制御情報判断機能は、ロボットコントローラ10の現在位置とロボット30の予想位置と通信中継装置20の移動予定位置と障害物40の情報とに基づいて、ロボットコントローラ10、ロボット30及び通信中継装置20の各アンテナ制御情報、又は、ロボットコントローラ10、ロボット30及び通信中継装置20のうち少なくとも一つの装置のアンテナ制御情報を判断する。なお、アンテナ制御情報判断機能は、障害物40の情報を使用しなくてもよい。
【0047】
ロボットコントローラ10の主制御部104は、上記の制御方法の第2段階により判断したアンテナ制御情報を記憶部105に格納する。
【0048】
(アンテナ制御情報の判断方法の例)
アンテナ制御情報の判断方法の例を説明する。
通信中継装置20の移動予定位置における通信中継装置20のアンテナ201−1,201−2の位置を、3次元座標系(x軸座標,y軸座標,z軸座標)により、ロボットコントローラ10向けのアンテナ201−1の座標「x_RS−SRC,y_RS−SRC,z_RS−SRC」、ロボット30向けのアンテナ201−2の座標「x_RS−DST,y_RS−DST,z_RS−DST」で表す。また、ロボットコントローラ10の現在位置を、3次元座標系(x軸座標,y軸座標,z軸座標)により、ロボットコントローラ10の座標「x_SRC,y_SRC,z_SRC」で表す。また、ロボット30の予想位置を、3次元座標系(x軸座標,y軸座標,z軸座標)により、ロボット30の予想位置の座標「x_DST,y_DST,z_DST」で表す。
【0049】
アンテナ制御情報判断機能は、以下に示すアンテナ制御情報算出方法によりアンテナ制御情報を決定する。
ロボットコントローラ10のアンテナ101のアンテナ制御情報「V_SRC_RS−SRC」は、次式により算出される。V_xはx軸の方向ベクトルである。V_yはy軸の方向ベクトルである。V_zはz軸の方向ベクトルである。
「V_SRC_RS−SRC」=(「x_RS−SRC」−「x_SRC」)・V_x+(「y_RS−SRC」−「y_SRC」)・V_y+(「z_RS−SRC」−「z_SRC」)・V_z
【0050】
通信中継装置20のロボットコントローラ10向けのアンテナ201−1のアンテナ制御情報「V_RS−SRC_SRC」は、次式により算出される。
「V_RS−SRC_SRC」=(「x_SRC」−「x_RS−SRC」)・V_x+(「y_SRC」−「y_RS−SRC」)・V_y+(「z_SRC」−「z_RS−SRC」)・V_z
【0051】
通信中継装置20のロボット30向けのアンテナ201−2のアンテナ制御情報「V_RS−DST_DST」は、次式により算出される。
「V_RS−DST_DST」
=(「x_DST」−「x_RS−DST」)・V_x+(「y_DST」−「y_RS−DST」)・V_y+(「z_DST」−「z_RS−DST」)・V_z
【0052】
ロボット30のアンテナ301のアンテナ制御情報「V_DST_RS−DST」は、次式により算出される。
「V_DST_RS−DST」=(「x_RS−DST」−「x_DST」)・V_x+(「y_RS−DST」−「y_DST」)・V_y+(「z_RS−DST」−「z_DST」)・V_z
【0053】
以上がアンテナ制御情報の判断方法の例の説明である。
【0054】
次に図7を参照して本実施形態に係る制御方法の第3段階を説明する。
【0055】
(ステップS31)ロボットコントローラ10の主制御部104は、報知機能(報知部)を備える。報知機能は、上記した制御方法の第1段階により判断した通信中継装置20の移動予定位置を報知する。本実施形態では、報知機能は、記憶部105に格納されている通信中継装置20の移動予定位置情報を、送受部102によりアンテナ101を介して通信中継装置20に送信する。報知機能は、該移動予定位置情報の送達が成功である判断した場合、記憶部105から該移動予定位置情報を削除する。一方、報知機能は、該移動予定位置情報の送達が失敗であると判断した場合、該移動予定位置情報を再送する。
【0056】
また、報知機能は、上記した制御方法の第2段階により判断したアンテナ制御情報を報知する。本実施形態では、報知機能は、記憶部105に格納されている通信中継装置20のアンテナ制御情報とロボット30のアンテナ制御情報とを、送受部102によりアンテナ101を介して通信中継装置20に送信する。報知機能は、該アンテナ制御情報の送達が成功であると判断した場合、記憶部105から通信中継装置20のアンテナ制御情報とロボット30のアンテナ制御情報とを削除する。一方、報知機能は、該アンテナ制御情報の送達が失敗であると判断した場合、通信中継装置20のアンテナ制御情報とロボット30のアンテナ制御情報とを再送する。
【0057】
なお、報知機能は、アンテナ制御情報と、通信中継装置20の移動予定位置情報とを、通信中継装置20に送信する同じ送信メッセージに含めてもよい。
【0058】
(ステップS32)通信中継装置20の主制御部204は、アンテナ201−1を介して送受部202−1によりロボットコントローラ10から受信したアンテナ制御情報と通信中継装置20の移動予定位置情報とを、記憶部205に格納する。主制御部204は、ロボットコントローラ10から受信したアンテナ制御情報のうち、ロボット30のアンテナ制御情報を、送受部202−2によりアンテナ201−2を介してロボット30に送信する。主制御部204は、該ロボット30のアンテナ制御情報の送達が成功であると判断した場合、記憶部205からロボット30のアンテナ制御情報を削除する。一方、主制御部204は、該ロボット30のアンテナ制御情報の送達が失敗であると判断した場合、ロボット30のアンテナ制御情報を再送する。
【0059】
ロボット30の主制御部304は、アンテナ301を介して送受部302により通信中継装置20から受信したロボット30のアンテナ制御情報を、記憶部305に格納する。
【0060】
(ステップS33)通信中継装置20の主制御部204は、記憶部205に格納している通信中継装置20の移動予定位置情報を移動制御部223に出力する。移動制御部223は、該移動予定位置情報が示す移動予定位置に、通信中継装置20を移動させる制御を行う。通信中継装置20は、自己を移動させる移動機構(図示せず)を備える。移動制御部223は、位置情報取得部221が取得した通信中継装置20の現在位置から移動予定位置に、通信中継装置20を移動させるように移動機構を制御する。これにより、通信中継装置20が移動予定位置に移動する。
【0061】
(ステップS34)各装置10,20,30は、アンテナ制御情報に基づいて、自己のアンテナを制御する。ロボットコントローラ10の主制御部104は、記憶部105に格納しているロボットコントローラ10のアンテナ制御情報をアンテナ制御部112に出力する。アンテナ制御部112は、アンテナ情報取得部111が取得したアンテナ101の情報が示すアンテナ101の状態を、ロボットコントローラ10のアンテナ制御情報が示す状態に一致させるように制御する。
【0062】
通信中継装置20の主制御部204は、記憶部205に格納している通信中継装置20のアンテナ制御情報をアンテナ制御部212に出力する。アンテナ制御部212は、アンテナ情報取得部211が取得したアンテナ201−1の情報が示すアンテナ201−1の状態を、通信中継装置20のアンテナ201−1のアンテナ制御情報が示す状態に一致させるように制御する。また、アンテナ制御部212は、アンテナ情報取得部211が取得したアンテナ201−2の情報が示すアンテナ201−2の状態を、通信中継装置20のアンテナ201−2のアンテナ制御情報が示す状態に一致させるように制御する。
【0063】
ロボット30の主制御部304は、記憶部305に格納しているロボット30のアンテナ制御情報をアンテナ制御部312に出力する。アンテナ制御部312は、アンテナ情報取得部311が取得したアンテナ301の情報が示すアンテナ301の状態を、ロボット30のアンテナ制御情報が示す状態に一致させるように制御する。
【0064】
なお、各装置10,20,30のアンテナ制御方法は、アンテナの向きを変える駆動機構によってアンテナの向きを変えてもよく、又は、アンテナパターンを電気的に変化させてもよい。
【0065】
(ステップS35)ロボットコントローラ10の主制御部104は、ロボット30に送信予定の移動制御情報を、送受部102によりアンテナ101を介して通信中継装置20に送信する。通信中継装置20の主制御部204は、アンテナ201−1を介して送受部202−1によりロボットコントローラ10から受信した移動制御情報を記憶部205に格納する。主制御部204は、ロボットコントローラ10から受信した移動制御情報を、送受部202−2によりアンテナ201−2を介してロボット30に送信する。主制御部204は、該移動制御情報の送達が成功であると判断した場合、記憶部205から移動制御情報を削除する。一方、主制御部204は、該移動制御情報の送達が失敗であると判断した場合、移動制御情報を再送する。
【0066】
ロボット30の主制御部304は、アンテナ301を介して送受部302により通信中継装置20から受信した移動制御情報を記憶部305に格納する。主制御部304は、記憶部305に格納している移動制御情報を移動制御部323に出力する。移動制御部323は、該移動制御情報に従って、ロボット30を移動させる制御を行う。ロボット30は、自己を移動させる移動機構(図示せず)を備える。移動制御部323は、移動制御情報に従って移動機構を制御する。これにより、ロボット30が移動制御情報に従ってロボット30の予想位置に移動する。
【0067】
本実施形態によれば、ロボット30がロボット30の予想位置に移動を完了した時点には、通信中継装置20は移動予定位置に移動済みである。これにより、ロボット30が移動した後も、通信中継装置20は、ロボットコントローラ10のLOSの範囲内に存在し、且つ、ロボット30のLOSの範囲内に存在するので、ロボット30の移動後においても無線通信を円滑に継続させる効果が得られる。さらには、ロボット30がロボット30の予想位置に移動を完了した時点には、各装置10,20,30のアンテナは各アンテナ制御情報に基づいて制御済みである。これにより、無線通信品質の安定化を図る効果が得られる。このように、本実施形態によれば、ロボット30がロボット30の予想位置に移動を完了した後も、通信中継装置20を介するロボットコントローラ10とロボット30との間の通信を円滑に継続させることができる効果が得られる。
【0068】
なお、各装置10,20,30のアンテナの制御は、必要に応じて実行させてもよい。通信中継装置20の移動予定位置への移動によって、通信中継装置20が、ロボットコントローラ10のLOSの範囲内に存在し、且つ、ロボット30のLOSの範囲内に存在することにより、良好な無線通信が可能であると判断される場合には、各装置10,20,30のアンテナの制御を実行しなくてもよい。
また、本実施形態では、装置10,20,30の全てがアンテナ調整部を備えアンテナの制御を行う場合について記述したが、装置10,20,30の内の一部だけがアンテナ調整部を備え、当該アンテナ調整部を有する装置のアンテナ制御を行っても良い。
なお、本実施形態では、第1範囲の一例としてロボット30の予想位置のLOSを使用したが、第1範囲は、ロボット30の予想位置におけるロボット30のアンテナ301から一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な範囲であってもよい。同様に、本実施形態では、第2範囲の一例としてロボットコントローラ10の位置のLOSを使用したが、第2範囲は、ロボットコントローラ10の位置におけるロボットコントローラ10のアンテナ101から一定の範囲内であって無線信号の送受信の可能な範囲であってもよい。
【0069】
(通信システムの構成例)
図8から図11を参照して本実施形態に係る通信システムの構成例を説明する。図8から図11は本実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。図8に示す通信システムでは、ロボットコントローラ10と通信中継装置20との間の通信チャネルと、通信中継装置20とロボット30との間の通信チャネルとに、同じチャネルCH1を使用する。図8の構成の場合、時分割多重方式(Time Division Multiple Access:TDMA)を使用したり、又は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)の通信手順を使用したりすることによって、通信の衝突を防止する。図9に示す通信システムでは、ロボットコントローラ10と通信中継装置20との間の通信チャネルと、通信中継装置20とロボット30との間の通信チャネルとに、各々異なるチャネルCH1,CH2を使用する。
【0070】
図10及び図11に示す通信システムにおいては、ロボットコントローラ10とロボット30との間の無線信号の伝播経路の途中に複数の障害物40−1,40−2が存在する。そして、ロボットコントローラ10とロボット30との間に複数の通信中継装置20−1,20−2を設けることにより、複数の障害物40−1,40−2を避けて、ロボットコントローラ10とロボット30との間の無線信号の伝播経路を確保する。
【0071】
図10に示す通信システムでは、ロボットコントローラ10と通信中継装置20−1との間の通信チャネルと、通信中継装置20−1と通信中継装置20−2との間の通信チャネルと、通信中継装置20−2とロボット30との間の通信チャネルとに、同じチャネルCH1を使用する。図10の構成の場合、TDMAを使用したり、又は、CSMA/CAの通信手順を使用したりすることによって、通信の衝突を防止する。図11に示す通信システムでは、ロボットコントローラ10と通信中継装置20−1との間の通信チャネルと、通信中継装置20−1と通信中継装置20−2との間の通信チャネルと、通信中継装置20−2とロボット30との間の通信チャネルとに、各々異なるチャネルCH1,CH2,CH3を使用する。
【0072】
図12は、本実施形態に係る制御装置1000の機能構成図である。図12において、制御装置1000は、移動通信装置位置予想部1001と、第1範囲判断部1002と、共通範囲判断部1003と、通信中継装置移動予定判断部1004と、報知部1005と、アンテナ制御情報判断部1006とを備える。本実施形態では、ロボットコントローラ10が、図12に示す制御装置1000の各機能部1001〜1006を備える。より詳細には、ロボットコントローラ10の主制御部104が、図12に示す制御装置1000の各機能部1001〜1006を備える。各機能部1001〜1006は、主制御部104のCPUが各機能部1001〜1006の機能を実現させるためのコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0073】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態では、ロボットコントローラ10が制御装置1000の各機能部1001〜1006を備えたが、制御装置1000を単独の装置として設けてもよい。又は、制御装置1000の各機能部1001〜1006を通信中継装置20に備えてもよい。
【0074】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0075】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0076】
2…通信システム、10…ロボットコントローラ(制御装置)、20…通信中継装置、30…ロボット(移動通信装置)、40…障害物、101,201−1,201−2,301…アンテナ、102,202−1,202−2,302…送受部、103,203,303…アンテナ調整部、104,204,304…主制御部、105,205,305…記憶部、106,206,306…位置管理部、111,211,311…アンテナ情報取得部、112,212,312…アンテナ制御部、121,221,321…位置情報取得部、122,322…障害物情報取得部、223,323…移動制御部、1000…制御装置、1001…移動通信装置位置予想部、1002…第1範囲判断部、1003…共通範囲判断部、1004…通信中継装置移動予定判断部、1005…報知部、1006…アンテナ制御情報判断部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12