【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ゲームを提供するウェブサイトから、ユーザーがゲームアプリをダウンロードすることが可能となった日:平成29年12月11日 ゲームを提供するウェブサイトのアドレス:https://itunes.apple.com/jp/app/id946300392?l=ja&ls=1&mt=8 https://play.google.com/store/apps/details?id=com.dena.a12021245
【文献】
異種格闘技 in Japan,月刊アプリスタイル,株式会社アプリスタイル,2014年 9月27日,第1巻 第4号,第102、103頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、予め設定されたイベント期間に限りプレイヤーにイベントゲームをプレイさせる情報処理装置であって、
プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、前記プレイヤーがイベントゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させる第1パラメーター変動処理部と、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、前記イベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントを付与するポイント付与処理部と、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、前記プレイヤーが前記各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させる第2パラメーター変動処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーがイベントゲームで用いるパラメーターを、イベントゲームのプレイ結果に基づいて上昇させるだけでなく、自己のイベント専用ポイントを使用することによって更に上昇させることができる。その結果、プレイ可能期間が短く制限されたイベント期間であっても、イベントゲームで用いるパラメーターを大幅に上昇させることができるようになるため、イベントゲームへの参加意欲を高めることが可能となる。
【0009】
また、かかる情報処理装置であって、前記第2パラメーター変動処理部は、イベントゲームをプレイしたプレイヤーがこれまでに獲得したイベント専用ポイントが1回分の使用量に達する度に、その1回分のイベント専用ポイントを前記プレイヤーが使用することで、前記各種のパラメーターの中から前記プレイヤーによって選択されたパラメーターを更に上昇させることとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、1回分のイベント専用ポイントを使用する毎に、自ら順次選択した各パラメーターを順番に上昇させることができるようになるため、イベントゲームの状況に合わせて戦略的にパラメーターを上昇させることが可能となる。
【0010】
また、かかる情報処理装置であって、前記プレイヤーがイベントゲームで用いるデッキを複数のキャラクターによって編成するデッキ編成処理部と、を備え、
前記第1パラメーター変動処理部は、プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、前記プレイヤーのデッキに関する各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させ、
前記第2パラメーター変動処理部は、イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、前記プレイヤーのデッキに関する各種のパラメーターの中から前記プレイヤーが選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させることとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、デッキを構成するキャラクターのパラメーターではなく、デッキ自体のパラメーターを大幅に上昇させることが可能となるため、デッキを構成するキャラクターを他のキャラクターと入れ替えたとしても、すでに上昇させたデッキのパラメーターの大きさは維持される。その結果、デッキ内容の変更によって、使用済みのイベント専用ポイントが無駄になることはない。
【0011】
また、かかる情報処理装置であって、前記第2パラメーター変動処理部は、プレイヤーがイベント専用ポイントのリセット操作を行うことによって、これまでに使用したイベント専用ポイントをいったん前記プレイヤーに戻すと共に、これまでのイベント専用ポイントの使用によって上昇させた分だけパラメーターを減らし、そのリセット操作後に、前記プレイヤーがその戻された自己のイベント専用ポイントを再び使用することによって、前記プレイヤーが前記各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させることとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、リセット操作を行うことで、イベント専用ポイントの使用によってパラメーターを上昇させた後であっても、使用済みのイベント専用ポイントを無駄にすることなく、改めてパラメーターを選び直して上昇させることができる。そのため、イベントゲームの状況に合わせて戦略的にパラメーターを上昇させることが可能となる。
【0012】
また、かかる情報処理装置であって、前記第2パラメーター変動処理部は、プレイヤーが行うことのできるリセット操作の回数を所定回数以下に制限することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、リセット回数が制限された状況下で、プレイヤーが積極的に戦略を立てながら各種のパラメーターを上昇させるようになる。
【0013】
また、かかる情報処理装置であって、イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、イベント専用ポイントの使用によって上昇させた各パラメーターの合計量に応じたイベント報酬を付与する報酬付与処理部と、を備えることとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーは、イベント報酬を獲得すべく、イベント専用ポイントを意欲的に獲得して、積極的に各種のパラメーターを上昇させるようになる。
【0014】
次に、予め設定されたイベント期間に限りプレイヤーにイベントゲームをプレイさせる情報処理装置としてのコンピューターに、
プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、前記プレイヤーがイベントゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させる第1パラメーター変動処理と、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、前記イベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントを付与するポイント付与処理と、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、前記プレイヤーが前記各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させる第2パラメーター変動処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、イベントゲームへの参加意欲を高めることが可能となる。
【0015】
次に、予め設定されたイベント期間に限りプレイヤーにイベントゲームをプレイさせる情報処理装置としてのコンピューターが、
プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、前記プレイヤーがイベントゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させることと、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、前記イベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントを付与することと、
イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、前記プレイヤーが前記各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させることと、
を有することを特徴とする情報処理方法である。
このような情報処理方法によれば、イベントゲームへの参加意欲を高めることが可能となる。
【0016】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成について>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20と、を含んで構成される。
【0017】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)を用いて行なう対戦ゲームを、プレイヤーに提供することができる。
【0018】
本実施形態に係る対戦ゲームは、プレイヤーが所有するプレイヤーキャラクターを、対戦相手となる敵キャラクターと対戦させるゲームである。この対戦ゲームをプレイするプレイヤーは、各種のクエストの中からいずれかのクエストを選択し、そのクエストに設定された1又は複数の敵キャラクターと対戦する。敵キャラクターとの対戦では、複数のキャラクターによって構成されるデッキを用いる。デッキのパラメーター(例えば、能力パラメーター)が大きいほど、敵キャラクターとの対戦を有利に進めることができる。
【0019】
本実施形態に係る対戦ゲームには、通常ゲームだけでなく、イベント期間中に限ってプレイ可能なイベントゲームも含まれている。通常ゲームでは、クエストでのプレイ結果(例えば、クエストをクリアしたこと)に基づいてデッキの能力パラメーターを上昇させることにより、デッキを強化できる。
【0020】
その一方、イベントゲームでは、クエストでのプレイ結果に基づいてデッキの能力パラメーターを上昇させることができるだけでなく、クエスト中で敵キャラクターを倒すことで獲得できるイベント専用ポイントを使用することによってデッキの能力パラメーターを更に上昇させることができる。すなわち、例えば、徐々に難易度の高くなっていくクエストに次々と挑み、順次クリアして行くことによってデッキの能力パラメーターを上昇させる方法の他に、難易度の低いクエストを素早くプレイして、そのクエスト中で多くのイベント専用ポイントを獲得することによってデッキの能力パラメーターを上昇させる方法も取り得る。そのため、イベント期間が予め短く設定されていて、プレイ時間を十分に確保できないプレイヤーであっても、デッキをより強化できるようになっている。
【0021】
<<サーバー装置10の構成について>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有する。
【0022】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共に、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部11は、少なくとも、デッキ編成処理部111、ゲーム進行処理部112、画面データ生成処理部113を備える。
【0023】
デッキ編成処理部111は、複数のキャラクターから構成されるデッキを編成する処理を実行する機能を有している。デッキとは、複数のキャラクターを1つのセットにまとめたキャラクター群のことをいう。本実施形態におけるデッキ編成処理部111は、プレイヤーの操作に基づいて、そのプレイヤーが所有する複数のキャラクターから構成されるデッキ(以下、「プレイヤーデッキ」とも呼ぶ)を編成する。なお、プレイヤーが所有しないキャラクターを含むプレイヤーデッキを編成しても良い。
【0024】
ゲーム進行処理部112は、ゲームプログラムに従って対戦ゲームを進行させるための各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲーム進行処理部112は、対戦処理部112Aと、第1パラメーター変動処理部112Bと、第2パラメーター変動処理部112Cと、ポイント付与処理部112Dと、報酬付与処理部112Eを含んで構成されている。
【0025】
対戦処理部112Aは、クエストでの敵キャラクターとの対戦について勝敗を決定する処理等を実行する機能を有している。本実施形態における対戦処理部112Aは、例えば、通常ゲーム及びイベントゲームのそれぞれにおいて、プレイヤーデッキの能力パラメーターと敵キャラクターの能力パラメーターとの比較等によって勝敗決定を行う。
【0026】
第1パラメーター変動処理部112Bは、通常ゲーム及びイベントゲームの双方において各種パラメーターの変動処理を実行する機能を有している。本実施形態における第1パラメーター変動処理部112Bは、イベント期間中では、プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、そのプレイヤーがイベントゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させる。また、イベント期間外では、プレイヤーによる通常ゲームのプレイ結果に基づいて、そのプレイヤーが通常ゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させる。
【0027】
第2パラメーター変動処理部112Cは、イベントゲームのみにおいてイベント専用ポイントを利用した各種パラメーターの変動処理を実行する機能を有している。本実施形態における第2パラメーター変動処理部112Cは、イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、プレイヤーが各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させる。本実施形態では、イベントゲームをプレイしたプレイヤーがこれまでに獲得したイベント専用ポイントが1回分の使用量に達する度に、その1回分のイベント専用ポイントをプレイヤーが使用することで、各種のパラメーターの中からプレイヤーによって選択された1つのパラメーターを上昇させることができる。なお、その1回分のイベント専用ポイントの使用により、各種のパラメーターの中からプレイヤーによって選択された2つ以上のパラメーターを上昇させてもよい。
【0028】
ポイント付与処理部112Dは、プレイヤーに対してポイントを付与する処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるポイント付与処理部112Dは、イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対して、イベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントを付与する。
【0029】
報酬付与処理部112Eは、プレイヤーに対して報酬を付与する処理を実行する機能を有している。本実施形態における報酬付与処理部112Eは、イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、イベント専用ポイントの使用によって上昇させた各パラメーターの合計量に応じたイベント報酬を付与する。
【0030】
画面データ生成処理部113は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面データ生成処理部113は、ゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0031】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともキャラクター情報、アイテム情報、プレイヤー情報、及び、クエスト情報を記憶する。なお、これら各種情報については追って詳述する。
【0032】
入力部13は、システム管理者等がゲームサービスに関する各種データ(例えば、キャラクター情報やアイテム情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0033】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0034】
通信部15は、プレイヤー端末20との間で通信を行うためのものであり、プレイヤー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0035】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。キャラクター情報は、対戦ゲームに利用されるキャラクターに関する情報である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくともキャラクター名、属性、スキル、特殊スキル、特殊攻撃、及び、最大攻撃力、最大防御力、最大体力(最大HP)、最大スピード、初期攻撃力、初期防御力、初期体力(初期HP)、初期スピード等の能力パラメーターが設定されている。スキルは、HP回復、攻撃力アップ、必殺技等、そのキャラクターが持つ固有技を示す情報である。特殊スキルは、通常スキルよりも効果の高い固有技を示す情報である。特殊攻撃は、そのキャラクターが行う通常攻撃よりも強力な攻撃を示す情報である。最大スピードは、そのキャラクターの行動速度(素早さ)を示すパラメーター(行動速度パラメーター)の最大値である。初期スピードは、キャラクターの行動速度を示すパラメーターの初期値である。このスピードが速いキャラクターほど対戦時の行動順が早くなる。
【0036】
図4は、アイテム情報のデータ構造例を示す図である。アイテム情報は、対戦ゲームにて利用されるアイテムに関する情報である。このアイテム情報には、アイテムIDに対応付けて、少なくともアイテム名、価格が設定されている。価格は、そのアイテムの価値を示す情報であって、トークンの数量によってその価値が設定されている。本実施形態では、プレイヤーは、自己の所有するトークンと交換することによって、各種アイテムを手に入れることができる。
【0037】
図5は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。プレイヤー情報は、対戦ゲームをプレイするプレイヤーに関する情報である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくともプレイヤー名、トークン、イベント専用ポイント、使用回数、所有キャラクター情報、所有アイテム情報、デッキ情報が設定されている。トークンは、プレイヤーが所有するトークンの数量を示す情報である。イベント専用ポイントは、プレイヤーが所有するイベント専用ポイントの数量を示す情報である。使用回数は、1回分のイベント専用ポイントをプレイヤーが使用した回数を示す情報である。本実施形態では、1回分のイベント専用ポイントの使用によってデッキの能力パラメーターのうちの1つを上昇させることができ、1つの能力パラメーターを上昇させるために使用される1回分の使用量は予め設定されている(例えば、10ポイントのイベント専用ポイントを1回分の使用量として設定されている)。そのため、1回分のイベント専用ポイントが使用される度に、使用回数が1つカウントアップされる。なお、この使用回数は、デッキを強化した強化回数にも相当する。
【0038】
図6は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。所有キャラクター情報は、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」ともいう)に関する情報である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくともレベル、攻撃力、防御力、体力、スピードの各種の能力パラメーターの現在値が設定されている。所有キャラクターのレベルは、プレイヤーがクエストをクリアすることで得た経験値に基づいて上昇する。所有キャラクターの攻撃力、防御力、体力、スピードは、レベルが上昇する度に、それぞれ所定量ずつ上昇する。
【0039】
図7は、所有アイテム情報のデータ構造例を示す図である。所有アイテム情報は、プレイヤーが所有するアイテム(以下、「所有アイテム」ともいう)に関する情報である。この所有アイテム情報には、アイテムIDに対応付けて、少なくともアイテムの所有数が設定されている。
【0040】
図8は、デッキ情報のデータ構造例を示す図である。デッキ情報は、プレイヤーが対戦ゲームで用いるデッキに関する情報である。このデッキ情報には、デッキ枠に対応付けて、少なくとも構成キャラクター、構成キャラクターの能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)の現在値、デッキの能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)の現在値、ポイント使用による影響、使用済みポイントが設定されている。デッキ枠は、1つのリーダー枠と複数のメンバー枠によって構成されている。ここでは、リーダーを含めて5つのデッキ枠が設定されている。構成キャラクターは、プレイヤーのデッキを構成する所有キャラクターを示す情報であって、各デッキ枠に対応付けられている。構成キャラクターの能力パラメーターは、構成キャラクターそれぞれの能力パラメーターを示す情報である。デッキの能力パラメーターは、構成キャラクターすべての能力パラメーターに基づき総合的に決定されたデッキ自体の能力パラメーターを示す情報である。ポイント使用による影響は、デッキの能力パラメーターの上昇に影響を与える要因を示す情報である。ここでは、イベント専用ポイントの使用によって上昇した能力パラメーターのレベルが設定されると共に、その能力パラメーターのレベルに応じた倍率も併せて設定されている。使用済みポイントは、デッキの能力パラメーターのレベルを上げる為にこれまでに使用したイベント専用ポイントの数量を示す情報である。
【0041】
図9は、クエスト情報のデータ構造例を示す図である。クエスト情報は、通常ゲーム及びイベントゲームのクエストに関する情報である。このクエスト情報には、クエストIDに対応付けて、少なくともクエスト名、レベル、敵キャラクターが設定されている。レベルは、そのクエストの難易度を示す情報である。敵キャラクターは、そのクエストに出現するエネミーを示す情報である。ここでは、通常ゲーム及びイベントゲームそれぞれのクエスト毎に、1又は複数の敵キャラクターが設定されている。そして、敵キャラクター毎に、能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)が併せて設定されている。なお、イベントゲームのクエスト(以下、「イベントクエスト」とも呼ぶ)に出現する敵キャラクターについては、敵キャラクターの敗北時にプレイヤーが獲得できるイベント専用ポイントも併せて設定されている。
【0042】
<<プレイヤー端末20の構成について>>
図10は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末入力部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行う端末通信部25を有している。
【0043】
<<ゲームシステム1の動作について>>
<全体動作>
図11は、本実施形態にかかるゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。以下では、予め設定されたイベント期間においてプレイ可能なイベントゲームに関する動作例について具体的に説明する。
【0044】
プレイヤー端末20は、端末表示部24に不図示のデッキ編成画面が表示されている際に、イベントクエストでの対戦に用いるデッキを構成する所有キャラクターを指定する操作がプレイヤーによって行われると、デッキ編成要求をサーバー装置10に送信する。その後、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたデッキ編成要求を受信すると、そのプレイヤーのデッキを設定する。すなわち、デッキ編成処理部111は、プレイヤーによって複数指定された所有キャラクターによって構成されるデッキを編成し、
図8に示すデッキ情報に設定する(ステップS101)。
【0045】
次いで、プレイヤー端末20は、端末表示部24に不図示のクエスト選択画面が表示されている際に、そのデッキを用いた対戦が行われるイベントクエストを各種のイベントクエストの中から選択する操作がプレイヤーによって行われると、クエスト選択要求をサーバー装置10に送信する。その後、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたクエスト選択要求を受信すると、そのイベントクエストでの敵キャラクターとの対戦を設定する。すなわち、対戦処理部112Aは、その選択されたイベントクエストにおいて対戦を行なうプレイヤーデッキ及び敵キャラクターのそれぞれが対戦開始後に行動する順番を設定する(ステップS102)。
【0046】
次いで、サーバー装置10の対戦処理部112Aは、このようにして行動順が設定されたことによってプレイヤーデッキと敵キャラクターとの対戦を開始し、その設定された行動順に従って互いに対戦相手に対する攻撃を行わせる。例えば、対戦処理部112Aは、プレイヤーデッキの行動順になると、
図8に示すデッキ情報、及び、
図9に示すクエスト情報を参照して、プレイヤーデッキの攻撃力及び敵キャラクターの防御力等に基づき、プレイヤーデッキが敵キャラクターへ与えるダメージの大きさを算出し、そのダメージの大きさに応じて敵キャラクターの体力(HP)を減少させる(ステップS103)。
【0047】
次いで、サーバー装置10の対戦処理部112Aは、プレイヤーデッキと敵キャラクターとの対戦結果により、いずれか一方の勝利が決定したか否かを判定する。例えば、対戦処理部112Aは、プレイヤーデッキの攻撃によって敵キャラクターがダメージを受けた結果、その敵キャラクターの体力(HP)を所定値以下(例えば、ゼロ値以下)まで減少させることができたか否かを判定する。そして、敵キャラクターの体力(HP)が所定値以下まで減少したと判定した場合には、プレイヤーデッキの勝利を決定する。また、敵キャラクターの攻撃によってプレイヤーデッキがダメージを受けた結果、そのプレイヤーデッキの体力(HP)を所定値以下(例えば、ゼロ値以下)まで減少させることができたか否かを判定する。そして、プレイヤーデッキの体力(HP)が所定値以下まで減少したと判定した場合には、敵キャラクターの勝利を決定する(ステップS104)。
【0048】
この判定の結果、プレイヤーデッキが敗北した(つまり、敵キャラクターが勝利した)と判定された場合は(ステップS104:敗北)、プレイヤーがクエストのクリアに失敗したものとして上述したステップS102の処理に戻り、各種のクエストの中からいずれかのクエストをプレイヤーに再び選択させる。これに対して、プレイヤーデッキが勝利した(つまり、敵キャラクターが敗北した)と判定された場合には(ステップS104:勝利)、次のステップS105へ処理を進める。
【0049】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤーデッキと敵キャラクターとの対戦結果により、プレイヤーデッキが勝利した(つまり、敵キャラクターが敗北した)と判定された場合に、このイベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントをプレイヤーに対して付与する。すなわち、ポイント付与処理部112Dは、
図9に示すクエスト情報を参照して、敗北した敵キャラクターに設定されたイベント専用ポイントを特定する。そして、
図5に示すプレイヤー情報を更新して、その特定されたイベント専用ポイントをそのプレイヤーの所有するイベント専用ポイントに加える(ステップS105)。
【0050】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤーデッキがそのイベントクエストに設定されたすべての敵キャラクターと対戦したか否かを判定する。すなわち、対戦処理部112Aは、
図9に示すクエスト情報を参照して、プレイヤーが選択したイベントクエストに設定された敵キャラクターそれぞれとの対戦結果により、プレイヤーデッキの攻撃によって各々の敵キャラクターの体力(HP)が所定値以下まで減少したか否かを判定する(ステップS106)。
【0051】
この判定の結果、プレイヤーデッキがそのイベントクエストに設定されたすべての敵キャラクターと対戦していないと判定された場合は(ステップS106:NO)、上述したステップS103の処理に戻り、残りの敵キャラクターとの対戦を続ける。これに対して、プレイヤーデッキがそのイベントクエストに設定されたすべての敵キャラクターと対戦したと判定された場合には(ステップS106:YES)、次のステップS107へ処理を進める。
【0052】
次いで、サーバー装置10の報酬付与処理部112Eは、プレイヤーデッキがそのイベントクエストに設定されたすべての敵キャラクターと対戦した場合には、そのイベントクエストをクリアしたものとして、そのプレイヤーに対してイベント報酬を付与する(ステップS107)。本実施形態では、イベント報酬としてトークンがプレイヤーに付与される。このトークンは、今回のイベント期間に限り使用することができる。そのため、プレイヤーは、今回のイベント期間内にその獲得したトークンをアイテムに交換しなければならない。なお、このイベント報酬に関する具体的な処理については、追って詳述する。
【0053】
また、本実施形態では、イベントゲームのプレイ結果としてイベントクエストをクリアできると、プレイヤーデッキを構成する各キャラクターに対して経験値が与えられる。そして、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのレベルは、このようにして得た経験値に基づいて上昇する場合がある。この場合、第1パラメーター変動処理部112Bは、そのレベルアップしたキャラクターの各種の能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)を、それぞれ所定量ずつ上昇させる。なお、そのレベルアップしたキャラクターの各種の能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)のうち、少なくとも1つを上昇させてもよい。
【0054】
次いで、サーバー装置10の対戦処理部112Aは、このイベントゲームのイベント期間が終了したか否かを判定する。本実施形態では、イベント開始日から1週間が経過したか否かを判定する(ステップS108)。
【0055】
この判定の結果、このイベントゲームのイベント期間が終了していないと判定された場合には(ステップS108:NO)、上述したステップS102の処理に戻り、各種のクエストの中からいずれかのクエストをプレイヤーに再び選択させる。これに対して、このイベントゲームのイベント期間が終了したと判定された場合には(ステップS108:YES)、この処理を終了する。
【0056】
<イベント専用ポイントの使用>
図12は、イベント専用ポイントの使用に関する動作例について説明するためのフローチャートである。イベントゲームをプレイするプレイヤーは、イベントゲームで獲得したイベント専用ポイントを使用することによって、イベントゲームで用いるデッキの能力パラメーターを上昇させることができる。このイベント専用ポイントは、今回のイベント期間に限り使用することができる。そのため、イベントゲームをプレイするプレイヤーは、今回のイベント期間内にイベント専用ポイントを使用することによって自己のデッキを更に強化できる。
【0057】
プレイヤー端末20は、端末表示部24に不図示のメニュー画面が表示されている際に、イベント専用ポイントを使用するための操作がプレイヤーによって行われると、ポイント使用要求をサーバー装置10に送信する(ステップS201)。
【0058】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたポイント使用要求を受信すると、デッキの能力パラメーターを上昇させるために使用される1回分のイベント専用ポイント以上をプレイヤーが所有しているか否かを判定する(ステップS202)。すなわち、第2パラメーター変動処理部112Cは、
図5に示すプレイヤー情報を参照して、そのプレイヤーが所有しているイベント専用ポイントが1回分のイベント専用ポイントに達しているか否かを判定する。1回分のイベント専用ポイントは、例えば、使用する度に一律「10ポイント」としてもよいし、使用回数が多くなるに連れて、1回目は「10ポイント」、2回目は「20ポイント」、3回目は「30ポイント」・・・のように徐々にポイント量を増やしてもよい。
【0059】
この判定の結果、1回分のイベント専用ポイント以上をプレイヤーが所有していないと判定された場合は(ステップS202:NO)、この処理を終了する。これに対して、1回分のイベント専用ポイント以上をプレイヤーが所有していると判定された場合には(ステップS202:YES)、次のステップS203へ処理を進める。
【0060】
次いで、サーバー装置10は、1回分のイベント専用ポイント以上をプレイヤーが所有していると判定された場合に、そのプレイヤーにイベント専用ポイントを使用させるためのポイント使用画面のデータを、画面データ生成処理部113に生成させる。そして、サーバー装置10は、画面データ生成処理部113によって生成されたポイント使用画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、ポイント使用画面を端末表示部24に表示させる(ステップS203)。
【0061】
図13は、ポイント使用画面50の一例を示す図である。このポイント使用画面50には、ポイント表示領域51と、パラメーター選択領域52が含まれている。ポイント表示領域51は、プレイヤーが所有するイベント専用ポイントを表示するための領域である。パラメーター選択領域52は、いずれかのデッキの能力パラメーターをプレイヤーに選択させる領域である。パラメーター選択領域52には、各種の能力パラメーターに対応させた操作ボタン52a〜52dが含まれている。プレイヤーは、いずれか1つの操作ボタン52a〜52dを選択すると、1回分のイベント専用ポイントの使用によって、その選択された操作ボタンに対応する能力パラメーターのレベルを1段階だけ上昇させることができる。例えば、
図13に示すように、プレイヤーがイベント専用ポイントを「30ポイント」だけ所有している場合には、1回分のイベント専用ポイントである「10ポイント」を3回使用することによってデッキを強化できる。ここで、バランス型を重視するプレイヤーによって、1回目に操作ボタン52bが選択され、2回目に操作ボタン52cが選択され、3回目に操作ボタン52dが順次選択されたとすると、合計で「30ポイント」が使用されることによって、「防御力」、「体力」、「スピード」の順番にレベルがそれぞれ1段階ずつ上昇することになり、4つすべての能力パラメーターが「レベル2」となる。その一方で、攻撃型を重視するプレイヤーによって、1回目から3回目までのすべて操作ボタン52aが選択されたとすると、合計で「30ポイント」が使用されることによって、「攻撃力」のレベルが3段階上昇することになり、「攻撃力」のみの能力パラメーターが「レベル2」から「レベル5」になる。このように、「攻撃力」、「防御力」、「体力」、「スピード」のうち、どの能力パラメーターを優先して上昇させるかによって、デッキの特性が変わってくる。そのため、プレイヤーは、クエストでの対戦状況等を考慮しつつ、どの能力パラメーターを優先して上昇させるか等の戦略を立てながら、デッキを強化することができる。
【0062】
次いで、
図12に戻り、プレイヤー端末20は、このようにポイント使用画面50が端末表示部24に表示されている際に、そのプレイヤーの操作によって操作ボタン52a〜52dが選択されることにより、これからレベルを上昇させる能力パラメーターの選択入力を受け付ける(ステップS204)。その後、プレイヤー端末20は、その選択されたデッキの能力パラメーターを上昇させるためのパラメーター上昇要求をサーバー装置10に送信する。
【0063】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたパラメーター上昇要求を受信すると、そのプレイヤーによって選択されたデッキの能力パラメーターを上昇させるために、プレイヤーが所有するイベント専用ポイントから1回分のイベント専用ポイントを使用する(ステップS205)。すなわち、第2パラメーター変動処理部112Cは、
図5に示すプレイヤー情報を更新して、プレイヤーが所有するイベント専用ポイントから1回分のイベント専用ポイントを減らす。なお、ポイント使用画面50にてデッキの能力パラメーターが複数選択された場合には、1回分のイベント専用ポイントをその選択回数だけ減らす。
【0064】
次いで、サーバー装置10は、このようにして1回分のイベント専用ポイントが使用されると、
図13に示すポイント使用画面50においてそのプレイヤーによって選択されたデッキの能力パラメーターを上昇させる(ステップS206)。すなわち、第2パラメーター変動処理部112Cは、1回分のイベント専用ポイントの使用によって、そのプレイヤーに選択されたデッキの能力パラメーターのレベルを1段階だけ上昇させる。なお、ポイント使用画面50にてデッキの能力パラメーターが複数選択された場合には、そのプレイヤーに選択された各々のデッキの能力パラメーターのレベルをそれぞれ1段階だけ上昇させる。そして、第2パラメーター変動処理部112Cは、
図8に示すデッキ情報の更新を行って、ポイント使用に影響として、各種の能力パラメーターの上昇後のレベルを設定する。
【0065】
<デッキの能力パラメーターの決定方法>
図14は、イベントゲームにおけるデッキの能力パラメーターの決定方法について説明するためのフローチャートである。本実施形態におけるイベントゲームでは、レベルアップによって、デッキを構成するキャラクターの能力パラメーターが上昇した場合や、イベント専用ポイントの使用による影響として、デッキの能力パラメーターのレベルが上昇した場合には、デッキの能力パラメーターの大きさが改めて決定される。
【0066】
先ず、サーバー装置10は、デッキの仮の能力パラメーターを算出する(ステップS301)。すなわち、対戦処理部112Aは、
図8に示すデッキ情報を参照して、デッキを構成する各キャラクターの能力パラメーター(攻撃力、防御力、体力、スピード)をそれぞれ取得する。そして、能力パラメーターの種類ごとに、その取得した各キャラクターの能力パラメーターを合算することによって、デッキの仮の能力パラメーターを求める。
【0067】
例えば、デッキを構成する5体のキャラクターの能力パラメーターが、どれも「攻撃力:100」、「防御力:100」、「体力:100」、「スピード:100」であるとすると、デッキの仮の能力パラメーターは、それら5体のキャラクターの合計であるので、「攻撃力:500」、「防御力:500」、「体力:500」、「スピード:500」となる。
【0068】
次いで、サーバー装置10は、デッキの能力パラメーターそれぞれのレベルに対する倍率を求める(ステップS302)。すなわち、対戦処理部112Aは、
図8に示すデッキ情報に設定された「ポイント使用の影響」を参照して、デッキの能力パラメーターそれぞれのレベルを取得する。そして、その取得した能力パラメーターそれぞれのレベルに対応する倍率を決定する。なお、本実施形態では、「レベル1」のときの倍率は「1.1倍」、「レベル2」のときの倍率は「1.2倍」、「レベル3」のときの倍率は「1.3倍」等のように、レベルに対する倍率が予め対応付けられている。
【0069】
例えば、「攻撃力」が「レベル2」の場合には、その倍率は「1.2倍」となり、「防御力」、「体力」、「スピード」がどれも「レベル1」の場合には、それぞれの倍率は「1.1倍」となる。
【0070】
次いで、サーバー装置10は、デッキの能力パラメーターを算出する(ステップS303)。すなわち、対戦処理部112Aは、上述したステップS301の処理で算出したデッキの仮の能力パラメーターに対し、上述したステップS302の処理で決定した倍率をかけることによって、デッキの能力パラメーターを求める。
【0071】
例えば、デッキの仮の能力パラメーターが、「攻撃力:500」、「防御力:500」、「体力:500」、「スピード:500」であって、「攻撃力」の倍率が「1.2倍」であり、「防御力」、「体力」、「スピード」の倍率がそれぞれ「1.1倍」である場合には、デッキの能力パラメーターは、「攻撃力:600」、「防御力:550」、「体力:550」、「スピード:550」となる。
【0072】
以上のように、イベントゲームの場合には、プレイヤーが用いるデッキの能力パラメーターを、通常ゲームと同様にクエストのクリアによってレベルアップすることで上昇させるだけでなく、イベント専用ポイントの使用によって更に上昇させることができる。その結果、プレイ可能期間が短く設定されたイベント期間であっても、イベントゲームで用いるデッキの能力パラメーターを大幅に上昇させることができるようになるため、イベントゲームへの参加意欲を高めることが可能となる。
【0073】
<イベント報酬の付与>
図15は、イベント報酬の付与に関する動作例について説明するためのフローチャートである。
【0074】
サーバー装置10の対戦処理部112Aは、プレイヤーがイベントクエストをクリアしたか否かを判定する(ステップS401)。この判定処理は、
図11に示すステップS106の処理と同様である。
【0075】
この判定の結果、プレイヤーがイベントクエストをクリアしていないと判定された場合には(ステップS401:NO)、この処理を終了する。これに対して、プレイヤーがイベントクエストをクリアしたと判定された場合には(ステップS401:YES)、次のステップS402へ処理を進める。
【0076】
次いで、サーバー装置10の報酬付与処理部112Eは、プレイヤーがイベントクエストをクリアしたと判定された場合には、イベント報酬としてのトークンの数量を決定する(ステップS402)。
【0077】
具体的には、報酬付与処理部112Eは、
図8に示すデッキ情報に設定された「ポイント使用の影響」を参照し、イベント専用ポイントの使用によって上昇させた各能力パラメーターの合計量に応じて、イベント報酬としてのトークンの数量を決定する。例えば、
図8に示すように、「攻撃力」が「レベル2」であって、「防御力」、「体力」、「スピード」がどれも「レベル1」である場合には、各能力パラメーターのレベルを合計すると、レベル5となる(これは、レベル5上昇させるために使用した1回分のイベント専用ポイントの使用回数(つまり、5回)と一致する)。そのため、プレイヤーにイベント報酬として付与するトークンの数量を、この合計であるレベル5(または5回)に相当する分量に決定する。
【0078】
次いで、サーバー装置10の報酬付与処理部112Eは、このようにして決定された数量のトークンを、イベントクエストをクリアしたプレイヤーに対して付与する(ステップS403)。すなわち、報酬付与処理部112Eは、
図5に示すプレイヤー情報を更新して、プレイヤーが既に所有しているトークンの数量に対し、その決定された数量のトークンを加える。
【0079】
以上のとおり、イベント報酬として付与されるトークンの数量は、1回分のイベント専用ポイントの使用回数の影響を受けることなる。そのため、プレイヤーがイベント専用ポイントの使用を繰り返して、各能力パラメーターのレベルを上昇させるほど、イベントクエストをクリアしたときに貰えるトークンの数量を増やすことができる。これにより、プレイヤーは、多くのイベント報酬を獲得すべく、イベント専用ポイントを意欲的に獲得して、積極的にデッキの能力パラメーターを上昇させるようになる。
【0080】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0081】
<リセット>
上記の本実施形態では、イベント専用ポイントを使用することによってデッキの能力パラメーターを上昇させた後に、プレイヤーがリセット操作を行なうことによって、使用済みのイベント専用ポイントをいったんプレイヤーの手元に戻しつつ、イベント専用ポイントの使用により上昇した分のデッキの能力パラメーターも減らしてもよい。そして更に、そのリセット操作後には、プレイヤーがその戻された自己のイベント専用ポイントを再び使用することによって、デッキの能力パラメーターの中から選択したいずれかを上昇させてもよい。
【0082】
具体的には、第2パラメーター変動処理部112Cは、プレイヤーがイベント専用ポイントのリセット操作を行うことによって、これまでに使用したイベント専用ポイントをいったんそのプレイヤーに戻すと共に、これまでのイベント専用ポイントの使用によって上昇させた分だけ能力パラメーターのレベルを減らし、そのリセット操作後に、プレイヤーがその戻された自己のイベント専用ポイントを再び使用することによって、プレイヤーが各種の能力パラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターのレベルを上昇させる。このようにリセット操作を行うことで、イベント専用ポイントの使用によって能力パラメーターを上昇させた後であっても、使用済みのイベント専用ポイントを無駄にすることなく、改めて能力パラメーターを選び直して上昇させることができる。そのため、イベントゲームの状況に合わせて戦略的に能力パラメーターを上昇させることが可能となる。
【0083】
また、このリセットにおいては、プレイヤーが行うことのできるリセット操作の回数を所定回数以下に制限することも可能である。このようにリセット回数が制限されることによって、プレイヤーがより積極的に戦略を立てながら各種の能力パラメーターを上昇させるようになる。
【0084】
<パラメーターの種類>
上記の本実施形態では、イベント専用ポイントの使用によって、デッキのパラメーター(例えば、能力パラメーター。その一例として、攻撃力、防御力、体力、スピード)の中からプレイヤーが選択したパラメーターを上昇させることができる場合を例に挙げて説明したが、その選択対象となるパラメーターの種類を、イベントゲームの種類毎に変更してもよい。
【0085】
例えば、「イベント期間A」にてプレイ可能な「イベントゲームA」の場合には、デッキの能力パラメーターである「攻撃力」、「防御力」、「体力」、「スピード」のうち、「攻撃力」と「スピード」のみを選択できるようにする。その一方で、「イベント期間A」とは異なる「イベント期間B」にてプレイ可能な「イベントゲームB」の場合には、デッキの能力パラメーターである「攻撃力」、「防御力」、「体力」、「スピード」のうち、「防御力」と「体力」のみを選択できるようにする。
【0086】
また例えば、「イベント期間A」にてプレイ可能な「イベントゲームA」の場合には、デッキを構成するキャラクターのうち、「属性A」を持つキャラクターが有利となるようにすべく、デッキの能力パラメーターである「攻撃力」と「防御力」のみを選択できるようにする。その一方で、「イベント期間A」とは異なる「イベント期間B」にてプレイ可能な「イベントゲームB」の場合には、デッキを構成するキャラクターのうち、「属性B」を持つキャラクターが有利となるようにすべく、デッキの能力パラメーターである「体力」と「スピード」のみを選択できるようにする。
【0087】
<対戦ゲーム>
上記の本実施形態では、プレイヤーデッキと敵キャラクターとが対戦する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プレイヤーデッキとエネミーデッキが対戦するもの、プレイヤーキャラクターとエネミーデッキが対戦するもの、プレイヤーキャラクターと敵キャラクターとが対戦するものであっても良い。
【0088】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、ゲームコンテンツの一例としてアイテムを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクターカード、キャラクター自体、フィギュアなどであっても良い。
【0089】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。なお、サーバー装置10はコンピューターの一例である。
【0090】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、予め設定されたイベント期間に限りプレイヤーにイベントゲームをプレイさせる情報処理装置であって、プレイヤーによるイベントゲームのプレイ結果に基づいて、前記プレイヤーがイベントゲームで用いる各種のパラメーターのうちの少なくとも1つを上昇させる第1パラメーター変動処理部と、イベントゲームをプレイしたプレイヤーに対し、前記イベント期間のみ使用可能なイベント専用ポイントを付与するポイント付与処理部と、イベントゲームをプレイしたプレイヤーが自己のイベント専用ポイントを使用することによって、前記プレイヤーが前記各種のパラメーターの中から選択したいずれかのパラメーターを更に上昇させる第2パラメーター変動処理部を備える。