【文献】
菊池 雅 Masashi KIKUCHI,間欠接着型光ファイバテープ実装ケーブルの光学特性の撚り依存性,電子情報通信学会2015年通信ソサイエティ大会講演論文集2 PROCEEDINGS OF THE 2015 IEICE COMMUNICATIONS SOCIETY CONFERENCE,日本,電子情報通信学会,2015年 8月25日,B-13-1
【背景技術】
【0002】
近年、通信需要の増加に伴い、高密度に光ファイバを実装した細径の光ファイバケーブルが求められている。この種の光ファイバケーブルとしては、スロットを用いない構造、例えば、光ファイバ心線(または光ファイバ心線を束ねたユニット)を集合したコアを有する光ファイバケーブルがある(例えば、特許文献1を参照)。
光ファイバケーブルは、曲げが印加された際に、曲げ中立線から離れた位置にある光ファイバの歪特性が問題になる。そのため、歪量を低減するために、光ファイバ心線(またはユニット)を一方向またはSZ方向に撚るのが一般的である。特に、光ファイバ心線を分岐することが容易であることから、SZ撚りの光ファイバケーブルへの要望が多くなっている。
【0003】
SZ撚りを採用した光ファイバケーブルにおいて、光ファイバ心線(またはユニット)の撚り状態を保持する構造としては、(i)繊維状の介在の巻付け、(ii)ケーブルの外被による拘束などがある。
介在の巻付けを採用する場合には、介在を用いるためコストがかさむ。また、光ファイバ心線を取り出す際に介在を切断する必要があるため、作業時間が増加する。また、光ファイバ心線の誤切断の可能性がある。
【0004】
外被によりユニットの撚り状態を保持する構造が採用された光ファイバケーブルとしては、例えば、
図8および
図9に示す光ファイバケーブル110がある。
図8(A)に示すように、この光ファイバケーブル110は、コア13と、一対の抗張力体4と、一対の引裂き紐5と、外被6と、を備えている。
コア13は、複数本の光ファイバ1からなるユニット32を複数集合して構成されている。ユニット32は、2つの層(内層21および外層22)を形成するように、二重に撚り合わせて設けられている。
【0005】
図9(A)および
図9(B)に示すように、内層21および外層22を構成するユニット32は、いずれもSZ撚り状とされている。
図8(A)に示すように、一対の抗張力体4は、コア13を挟んで対向して配置されている。
外被6は、コア13、引裂き紐5および抗張力体4を一括して被覆している。外被6は、ユニット32の撚り状態を保持する。
【0006】
図8(A)に示すように、ユニット32には、その剛性(または張力)によって撚りを解消しようとするカ(白抜き矢印で示す撚り戻し方向の力)が生じる。
外被6は、形成直後には軟化しているため、撚り戻し方向のカの影響を受けて変形しやすい。そのため、撚り戻し方向の力(白抜き矢印)が、外被6による保持力(黒矢印)より大きくなり、
図8(B)に示すように、光ファイバケーブル110の断面形状が変形し、非円形となることがある。
光ファイバケーブル110の断面形状が非円形となると、クロージャ等における水の封止、管路への通線などに不都合が生じる可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
[光ファイバケーブル]
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバケーブル10を示す断面図である。
図1は光ファイバケーブル10の長手方向に垂直な断面図である。
図2は、光ファイバケーブル10に用いられるユニット2の一例を示す斜視図である。
図3(A)は、外層ユニット12を示す側面図である。
図3(B)は、内層ユニット11を示す側面図である。
なお、光ファイバケーブル10の長さ方向を「ケーブル長さ方向」という。
図1ではケーブル長さ方向は紙面に垂直な方向であり、
図3ではケーブル長さ方向は左右方向である。
【0015】
図1に示すように、光ファイバケーブル10は、コア3と、一対の抗張力体4と、一対の引裂き紐5と、外被6と、を備えている。
コア3は、複数本の光ファイバ1を集合したユニット2を複数集合して構成されている。
図2に示すように、ユニット2を構成する複数の光ファイバ1は、例えば、束ねられ、その周囲に結束材7(識別糸)が巻き付けられた構造とすることができる。
コア3の断面形状は円形が好ましい。なお、コア3の断面形状は必ずしも真円形でなくてもよく、例えば楕円であってもよい。
光ファイバ1は、光ファイバ心線が好ましいが、光ファイバ素線、光ファイバテープ心線等でもよい。
【0016】
図1、
図3(A)および
図3(B)に示すように、ユニット2は、2つの層(内層11および外層12)を形成するように二重に撚り合わせて設けられている。
内層11を構成するユニット2を内層ユニット2A(第1の層)といい、外層12を構成するユニット2を外層ユニット2B(第2の層)という。内層11と外層12とは、層の重なり方向(コア3の径方向)に隣り合っている。内層11と外層12とは互いに接していてもよいし、一部が保護テープなどにより隔てられていてもよい。
【0017】
図3(A)および
図3(B)に示すように、内層11および外層12を構成するユニット2(2A,2B)は、いずれもSZ撚り状、すなわちS撚りとZ撚りとを交互に繰り返すように形成されている。
ユニット2がS撚りからZ撚り(またはZ撚りからS撚り)に撚り返す部分を反転部Rという。隣り合う反転部R,Rの、ケーブル長さ方向の距離を撚りピッチpという。
【0018】
図3(A)に示すように、外層12のユニット2の反転部Rを反転部R2といい、外層12のユニット2の撚りピッチpを撚りピッチp2という。
図3(B)に示すように、内層11のユニット2の反転部Rを反転部R1といい、内層11のユニット2の撚りピッチpを撚りピッチp1という。
【0019】
外層12のユニット2の撚りピッチp2と、内層11のユニット2の撚りピッチp1とは互いに等しいことが好ましい。
撚りピッチp1,p2が互いに等しいと、ケーブル長さ方向の大きな範囲で内層11と外層12とのユニット2の撚り方向を反対にすることができるため、内層11と外層12とのユニット2の撚り戻し方向の力を相殺しやすくなる。
なお、撚り戻し方向の力とは、ユニット2の剛性(またはユニット2に加えられる張力)によって生じる力であって、撚りを解消しようとするカ(例えば、
図1における右回りの矢印の方向の力)である。撚り戻し方向の力は、左回りの矢印で示すユニット2の撚り方向とは反対の方向となる。
【0020】
図3(A)および
図3(B)に示すように、外層12の反転部R2と、内層11の反転部R1とは、ケーブル長さ方向の位置が一致することが好ましい。
反転部R1,R2のケーブル長さ方向の位置が一致すると、ケーブル長さ方向の大きな範囲で内層11と外層12とのユニット2の撚り方向を反対にすることができるため、内層11と外層12とのユニット2の撚り戻し方向の力を相殺しやすくなる。
【0021】
光ファイバケーブル10では、内層11と外層12とは、ユニット2の撚り方向が反対とされている。以下、詳しく説明する。
図3(A)に示すように、外層12の反転部R2のうち第1反転部R21と、その隣の第2反転部R22との間を第1区間S21とする。第2反転R22と、その隣の第3反転部R23との間を第2区間S22とする。
第1区間S21では、ユニット2の撚り方向は、第1方向D1(
図3の右方向)に向けて左回りである。第2区間S22では、ユニット2の撚り方向は、第1方向D1に向けて右回りである。
なお、第1方向D1はケーブル長さ方向の一方向である。
【0022】
図3(B)に示すように、内層11の反転部R1のうち第1反転部R11と、その隣の第2反転部R12との間を第1区間S11とする。第2反転R12と、その隣の第3反転部R13との間を第2区間S12とする。
第1区間S11では、ユニット2の撚り方向は、第1方向D1に向けて右回りである。第2区間S12では、ユニット2の撚り方向は、第1方向D1に向けて左回りである。
【0023】
この例の光ファイバケーブル10では、外層12の反転部R2と内層11の反転部R1とはケーブル長さ方向の位置が一致しているため、外層12の第1区間S21と、内層11の第1区間S11とはケーブル長さ方向の位置が一致している。
同様に、外層12の第2区間S22と、内層11の第2区間S12とはケーブル長さ方向の位置が一致している。
【0024】
第1区間S11,S21では、外層12のユニット2の撚り方向は左回りであり、内層11のユニット2の撚り方向は右回りである。第2区間S12,S22では、外層12のユニット2の撚り方向は右回りであり、内層11のユニット2の撚り方向は左回りである。
このように、いずれの区間においても、内層11と外層12とは、ユニット2の撚り方向が反対とされている。
【0025】
内層11および外層12のユニット2の撚り角度は、例えば180°以上とすることができる。
撚り角度とは、1つの反転部R1,R2(例えば第1反転部R11,R21)から、その隣の反転部R1,R2(例えば第2反転部R12,R22)に至るまでの、光ファイバケーブル10の軸回り方向の角度である。
内層11および外層12のユニット2の撚り角度が小さすぎると、光ファイバケーブル10に曲げが加えられた際に、曲げ歪が緩和されず、伝送損失の増加や光ファイバ1の破断寿命の低下などが起きるおそれがあるが、ユニット2の撚り角度を前記範囲とすることで、このような不都合(伝送損失の増加、光ファイバ破断寿命の低下)を解消することができる。
内層11および外層12のユニット2の撚り角度は、360°以下が好ましい。
【0026】
内層11のユニット2の撚り角度(内層撚り角度)と、外層12のユニット2の撚り角度(外層撚り角度)とは、次に示す式(1)を満たすことが好ましい。
外層撚り角度−内層撚り角度≦120°・・・(1)
外層撚り角度および内層撚り角度が式(1)を満たすことによって、光ファイバケーブル10の断面形状の非円化は起きにくくなる。
【0027】
内層撚り角度は、外層撚り角度より大きいことが好ましい。
内層11における撚り戻し方向の力は、周方向の寸法が比較的大きい外層12における撚り戻し方向の力に比べて小さくなりやすいが、内層撚り角度を外層撚り角度より大きくすることによって、内層11における撚り戻し方向の力と、外層12における撚り戻し方向の力との差を小さくすることができる。そのため、全体としての撚り戻し方向の力を小さくできる。
【0028】
一対の抗張力体4(テンションメンバ)は、コア3を挟んで対向して配置されている。抗張力体4は、例えば、鋼線等の金属線、抗張力繊維等からなる。
一対の引裂き紐5(リップコード)は、コア3を挟んで対向して配置されている。引裂き紐5としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等からなる繊維紐を使用できる。
外被6(シース)は、コア3の外周、抗張力体4、および引裂き紐5を一括して被覆する。外被6の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂が使用可能である。
【0029】
光ファイバケーブル10に中間後分岐作業を行う際には、引裂き紐5により外被6を引き裂いて剥ぎ取る。次いで、コア3のユニット2を露出させ、光ファイバ1の一部を切断し、その光ファイバ1を分岐先の光ファイバと接続する。
【0030】
[光ファイバケーブルの製造方法]
光ファイバケーブル10を製造するには、
図4(A)および
図4(B)に示す製造装置を使用することができる。
図4(A)および
図4(B)に示すように、この製造装置は、分線盤40と、集合機構43と、押出機44(外被形成装置)とを備えている。
分線盤40は、内層分線部41(第1分線部)と、内層分線部41よりも径が大きい外層分線部42(第2分線部)とを有する。
内層分線部41は、内層11を構成するユニット2(内層ユニット2A)が挿通する複数の内層ユニット挿通部41a(第1ユニット挿通部)を有する。外層分線部42は、外層12を構成するユニット2(外層ユニット2B)が挿通する複数の外層ユニット挿通部42a(第2ユニット挿通部)を有する。
図4(A)に示すように、内層ユニット挿通部41aは、平面視において円に沿って配列されている。外層ユニット挿通部42aは、内層ユニット挿通部41aがなす円と同心であり、かつ内層ユニット挿通部41aの円より径が大きい円に沿って配列されている。
【0031】
(コア3の形成)
図4(B)に示すように、光ファイバケーブル10を製造するには、内層ユニット2Aを内層ユニット挿通部41aに挿通するとともに、外層ユニット2Bを外層ユニット挿通部42aに挿通し、内層ユニット2Aおよび外層ユニット2Bを引き取る。
この際、内層分線部41および外層分線部42を互いに独立に周方向(ケーブル軸回り方向)に回動させ、内層ユニット2Aおよび外層ユニット2Bを撚り合わせる。
内層分線部41および外層分線部42は、ユニット2(2A,2B)の撚り方向が互いに反対となるように回動させる。
内層ユニット2Aおよび外層ユニット2Bを集合機構43で集合させることによって、コア3を得る。
なお、ケーブル軸回り方向とは、光ファイバケーブル10の軸回り方向である。
【0032】
(外被6の形成)
コア3の外周に抗張力体4および引裂き紐5を配置し、押出機44(外被形成装置)を用いて、樹脂材料等によりコア3、抗張力体4、および引裂き紐5を一括して被覆することによって外被6を形成する。外被6は、内層ユニット2Aおよび外層ユニット2Bの撚り状態を保持する。
以上の工程により、
図1等に示す光ファイバケーブル10を得る。
【0033】
光ファイバケーブル10は、内層11と外層12とのユニット2の撚り方向が反対であるので、内層11においてユニット2が撚りを解消しようとするカの方向と、外層12においてユニット2が撚りを解消しようとするカの方向とは反対となる。そのため、これらの力の少なくとも一部が打ち消しあい、全体としての撚り戻し方向の力が小さくなる。
よって、撚り戻し方向のカを原因とする光ファイバケーブル10の非円化変形を防ぐことができる。
【0034】
本発明は前記実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、
図1等に示す光ファイバケーブル10では、ケーブル長さ方向の全範囲で内層11と外層12とのユニット2の撚り方向が反対であるが、ケーブル長さ方向の全部でなく一部のみで内層11と外層12とのユニット2の撚り方向が反対であってもよい。例えば、内層11と外層12との撚りピッチが互いに異なる場合、または内層11と外層12との反転部Rの位置が互いに異なる場合には、ケーブル長さ方向の一部で内層11と外層12とのユニット2の撚り方向が反対となる。内層11と外層12とのユニット2の撚り方向が反対であるケーブル長さ方向の範囲は、全長に対して50%を越えることが好ましい。
【0035】
また、
図1等に示す光ファイバケーブル10では層の数は2であるが、層の数はこれに限らず、3以上の任意の数であってもよい。層の数が3以上であっても、そのうち少なくとも2つの層のユニットの撚り方向が反対であれば、前述の効果は得られる。
層の数が3以上である場合には、製造装置の分線盤の数も3以上であることが好ましい。分線盤の数が層の数と同じであると、光ファイバケーブル10の変形を防ぐ効果を高めることができる。また、分線盤の数は層の数より少なくてもよい。その場合には、装置構成を簡略化できる。
なお、層の数をn(nは2以上の整数)とすると、前記実施形態の内層11は第n−1層に相当し、外層12は第n層に相当する。
【0036】
ユニットの撚り方向が反対となる2つの層の重なり方向の位置は、特に限定されない。
図1等に示す光ファイバケーブル10では、撚り方向が反対となる2つの層11,12は重なり方向に隣り合っているが、これに限らず、重なり方向に離れた位置にあってもよい。
本発明では、撚り方向が反対となる2つの層の位置が、
図1に示す光ファイバケーブル10の層11,12と異なっていても、少なくとも2つの層のユニットの撚り方向が反対であれば、前述の効果は得られる。
ユニットの撚りピッチおよび撚り角度は、前述の好ましい範囲に限定されず、設計に応じて適宜変更可能である。
第1の層および第2の層を構成するユニットの数、および、ユニットを構成する光ファイバの数は、特に限定されない。
抗張力体の種類、外径および本数は、特に限定されず、当業者が一般的に想到し得る範囲で適用可能である。例えば、抗張力体は一対に限らず、複数対あってもよい。
図7は、複数対の抗張力体を有する光ファイバケーブルの例であって、ここに示す光ファイバケーブル50は、コア3を挟んで対向する二対の抗張力体4を有する。抗張力体の数は、三対以上であってもよい。
外被の種類、外径、内径は、特に限定されず、当業者が一般的に想到し得る範囲で任意の構成を適用できる。
図1等に示す光ファイバケーブル10では、ユニット2は光ファイバ1の集合体であるが、ユニットは、単独の光ファイバ(光ファイバ心線等)で構成されていてもよい。
なお、
図4(B)に示す集合機構43では、例えば、コア3にテープ、紐等を巻き付けることなどにより、内層ユニット2Aおよび外層ユニット2Bの撚り状態の保持を補助してもよい。
【実施例】
【0037】
[実施例1]
図1〜
図3に示す光ファイバケーブル10を作製した。
内層11および外層12を構成するユニット2(2A,2B)は、いずれもSZ撚り状である。
光ファイバケーブル10の標準外径は17.0mmとした。内層11を構成するユニット2(内層ユニット2A)の数は3とした。外層12を構成するユニット2(外層ユニット2B)の数は9とした。1つのユニット2を構成する光ファイバ1の数は72とした。撚りピッチpは800mmとした。
図3(A)および
図3(B)に示すように、内層11と外層12とは、ユニット2の撚り方向が反対とされている。内層11のユニット2の撚り角度と外層12のユニット2の撚り角度とは互いに同じである。
光ファイバケーブル10を作製する際には、内層11のユニット2と外層12のユニット2とを、
図4に示す製造装置を用いて、互いに独立して撚り合わせた。
【0038】
光ファイバケーブル10の最大外径と最小外径を測定した。結果を表1および
図5に示す。
表1および
図5に示すように、最大外径と最小外径との差が小さいことから、断面形状の非円化は起きなかったといえる。
外径17mmの光ファイバケーブルに要求される外径公差は、クロージャ等に対する適合性などから一般的には1mm程度であるが、本実施例ではこれを満たす結果が得られた。
【0039】
【表1】
【0040】
[比較例1]
図8(A)および
図9に示すように、内層21と外層22とのユニット32の撚り方向が同じ方向である光ファイバケーブル110を作製した。
この例では、分線盤を用いて内層21および外層22のユニット32を撚り合わせる際に、内層21のユニット32と外層22のユニット32とを一括して撚り合わせた。
その他の構成については、実施例1に準じた。
【0041】
光ファイバケーブル110の最大外径と最小外径を測定した結果を表1および
図5に示す。
表1および
図5に示すように、撚り角度が大きい範囲では、実施例1に比べて最大外径と最小外径との差が大きいことから、非円化が起きたといえる。
【0042】
[比較例2]
図8(A)および
図9に示すように、内層21と外層22とのユニット32の撚り方向が同じ方向である光ファイバケーブル110を作製した。
この例では、分線盤を用いて内層21および外層22のユニット32を撚り合わせる際に、内層21のユニット32と外層22のユニット32とを独立して撚り合わせた。
その他の構成については、実施例1に準じた。
【0043】
光ファイバケーブル110の最大外径と最小外径を測定した結果を表1および
図5に示す。
表1および
図5に示すように、撚り角度が大きい範囲では、実施例1に比べて最大外径と最小外径との差が大きいことから、非円化が起きたといえる。
【0044】
実施例1および比較例1,2の結果より、実施例1では、内層11と外層12とのユニット2の撚り方向を反対とすることによって、断面形状の非円化を防ぐことができたことがわかった。
また、比較例1,2の結果より、断面形状の非円化に関しては、内層および外層のユニットを互いに独立して撚り合わせても、撚り方向が同方向である限り、一括して撚り合わせた場合と大きな差はないことがわかった。
【0045】
[実施例2]
図1〜
図3に示す光ファイバケーブル10を作製した。
実施例1と同様に、光ファイバケーブル10の標準外径は17.0mmとした。撚りピッチpは800mmとした。その他の構成については、実施例1に準じた。
【0046】
内層11のユニット2の撚り角度と外層12のユニット2の撚り角度は、表2に示すとおりとした。
光ファイバケーブル10の最大外径と最小外径を測定した。結果を表2および
図6に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
表2および
図6より、内層11のユニット2の撚り角度(内層撚り角度)と、外層12のユニット2の撚り角度(外層撚り角度)とが、次に示す式(1)を満たす場合に、断面形状の非円化は起きにくくなったといえる。
外層撚り角度−内層撚り角度≦120°・・・(1)