特許第6618897号(P6618897)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6618897
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】新規ポリマー及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08F 26/06 20060101AFI20191202BHJP
   C08F 8/12 20060101ALI20191202BHJP
   G02B 1/04 20060101ALI20191202BHJP
   C07D 263/42 20060101ALN20191202BHJP
【FI】
   C08F26/06
   C08F8/12
   G02B1/04
   !C07D263/42CSP
【請求項の数】10
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2016-517916(P2016-517916)
(86)(22)【出願日】2015年5月7日
(86)【国際出願番号】JP2015063207
(87)【国際公開番号】WO2015170704
(87)【国際公開日】20151112
【審査請求日】2018年4月20日
(31)【優先権主張番号】特願2014-96294(P2014-96294)
(32)【優先日】2014年5月7日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】517036736
【氏名又は名称】田中 均
(73)【特許権者】
【識別番号】517036817
【氏名又は名称】谷口 実輝
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 均
(72)【発明者】
【氏名】谷口 実輝
【審査官】 佐藤 のぞみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−065341(JP,A)
【文献】 ALJ Beckwith, SG Pyne, B Dikic, CLL Chai, PA Gordon, BW Skelton, MJ Tozer and AH White,An Efficient Synthesis of (2S)- and (2R)- N-Benzoyl-2-t-butyl-4-methyleneoxazolidin-5-one,Australian Journal of Chemistry,AU,1993年 3月29日,Volume 46, Number 9,1425-1430
【文献】 PYNE S G, SAFAEI‐G J, HOCKLESS D C R, SKELTON B W, SOBOLEV A N, WHITE A H,Exo Diastereoselective Diels-Alder Reactions of (R)-2-Phenyl-4-Methylene-Oxazolidin-5-one.,Tetrahedron,英国,1994年 1月17日,Vol.50, No.3,941-956
【文献】 ABELL A D, TAYLOR J M, OLDHAM M D,Self-addition products from the alkylation of amino acid-derived oxazolidinones: X-ray molecular structures of (2R,4S,1'S)-3-benzoyl-4-[benzoylamino(phenyl)methyl]-4-benzyl-2-phenyl-1,3-oxazolidin-5-one, (2R,4S,1'S)- and (2R,4S,1'R)-3-benzoyl-4-[benzoylamino(phenyl)methyl]-4-isopropyl-2-phenyl-1,3-oxazolidin-5-one.,J Chem Soc Perkin Trans 1,英国,1996年 6月 7日,No.11,Page.1299-1304
【文献】 永井篤志, 遠藤剛, 工藤宏人,水酸基を有するアミノ酸より誘導した光学活性モノマーの開環重合,日本化学会講演予稿集,日本,2002年 3月11日,Vol.81st, No.2,788(2 E2-33)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F 26/00−26/12
C08F 8/12
G02B 1/04
C07D263/00−263/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(2):
【化1】
(式中、Rは、水素原子又は有機基を示す。
及びRは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
は、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
で表される構造単位を含むポリマー。
【請求項2】
で示される基が、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基(これらの基は、置換基を有していてもよい。)である、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
さらに、一般式(2)で表される構造単位以外の重合可能なモノマーを由来する構造単位を含む、請求項1又は2に記載のポリマー。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のポリマーであって、
一般式(1):
【化2】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)で表されるモノマーと他の重合可能なモノマーとを共重合することにより得られる、ポリマー。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
【化3】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)
で表されるモノマーを重合する工程を備える、製造方法。
【請求項6】
請求項3又は4に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
【化4】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)
で表されるモノマーと他の重合可能なモノマーとを共重合する工程を備える、製造方法。
【請求項7】
一般式(5):
【化5】
(式中、Rは水素原子又は有機基を示す。
は、水素原子又はハロゲン原子を示す。
Yは、水素原子又はカウンターカチオンを示す。)
で表される構造単位を含むポリマーの製造方法であって、
請求項1に記載のポリマーを加水分解する工程を備える、製造方法。
【請求項8】
請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料用樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた成形体。
【請求項10】
請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なポリマー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリレート等の不飽和結合を有するモノマーを重合させたポリマーは、様々な分野において広く利用されている。特に、ポリ(メタ)アクリレートは、優れた透明性及び高い屈折率を有することから、レンズ、フィルム、光ファイバー、半導体封止材料等の光学部材などに使用されている(特許文献1)。
【0003】
ところが、ポリ(メタ)アクリレートは、透明性及び屈折率に優れるものの、ガラス転移温度(Tg)が低いことから、耐熱性に劣るという問題点を有していた。
【0004】
一方、耐熱性に優れたポリマーとして、ポリイミド樹脂が市販されており、250℃以上の高温でも長期間使用できる樹脂として知られている。
【0005】
しかしながら、ポリイミドは熱硬化性樹脂であり、熱可塑性を持たないため、射出成形又は押出成形が難しく、成形品の形態が限定されるとともに、非常に高価であることから、ポリイミドに代わる成形加工性に優れた安価な耐熱性ポリマーが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004−143109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、優れた耐熱性を有し、かつ熱可塑性を示す新規なポリマーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題に鑑みて鋭意研究を行った結果、アミノ酸であるアラニンから誘導されるオキサゾリジノン誘導体を原料モノマーに用いて重合反応させたところ、高いガラス転移温度(Tg)を有する新規なポリマーが得られることを見出した。また、得られたポリマーを加水分解することにより、同一炭素上にアミノ基及びカルボキシル基を有する多官能性のポリマーに変換できることも見出した。本発明者は、かかる知見に基づき、さらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、新規なオキサゾリジノンポリマー及びその製造方法等を提供する。
項1.
一般式(2):
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、Rは、水素原子又は有機基を示す。
及びRは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
は、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
で表される構造単位を含むポリマー。
項2.
で示される基が、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基(これらの基は、置換基を有していてもよい。)である、項1に記載のポリマー。
項3.
さらに、一般式(2)で表される構造単位以外の重合可能なモノマーを由来する構造単位を含む、項1又は2に記載のポリマー。
項4.
項1〜3の何れか一項に記載のポリマーであって、
一般式(1):
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)で表されるモノマーと他の重合可能なモノマーとを共重合することにより得られる、ポリマー。
項5.
項1又は2に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
【0014】
【化3】
【0015】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)
で表されるモノマーを重合する工程を備える、製造方法。
項6.
項3又は4に記載のポリマーの製造方法であって、
一般式(1):
【0016】
【化4】
【0017】
(式中、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。R〜Rは、前記と同じ。)
で表されるモノマーと他の重合可能なモノマーとを共重合する工程を備える、製造方法。
項7.
一般式(5):
【0018】
【化5】
【0019】
(式中、Rは水素原子又は有機基を示す。
は、水素原子又はハロゲン原子を示す。
Yは、水素原子又はカウンターカチオンを示す。)
で表される構造単位を含むポリマーの製造方法であって、
項1に記載のポリマーを加水分解する工程を備える、製造方法。
項8.
一般式(1a):
【0020】
【化6】
【0021】
(式中、R1aは、水素原子又は有機基を示す。
2a及びR3aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
4aは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、下記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物。
【0022】
【化7】
【0023】
項9.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料用樹脂組成物。
項10.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた成形体。
項11.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いた光学材料。
項12.
項1〜4の何れか一項に記載のポリマーを用いたレンズ。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、優れた耐熱性、透明性、屈折率及び熱可塑性を示す新規なオキサゾリジノン構造を有するポリマー及びその製造方法を提供することができる。
【0025】
また、本発明のオキサゾリジノン構造を有するポリマーを加水分解することにより、同一炭素上に親水性のアミノ基及びカルボキシル基を有する多官能性のポリマーを製造することができる。このような多官能性のポリマーは、優れた水吸収性を有し、高分子吸収剤等の用途に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、製造例1で得られたモノマーのH−NMRチャートである。
図2図2は、製造例1で得られたモノマーのIRチャートである。
図3図3は、製造例3で得られたモノマーのH−NMRチャートである。
図4図4は、製造例3で得られたモノマーのIRチャートである。
図5図5は、実施例16で得られたポリマーのIRのチャートである。
図6図6は、実施例16で得られたポリマーを水(蒸留水)に膨潤させた含水ゲルの写真である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明のオキサゾリジノン構造を有する新規なポリマー、及びその製造方法について具体的に説明する。
【0028】
本明細書中において、「含有」又は「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にのみからなる」及び「のみからなる」という概念を含んでいる。
【0029】
1.ポリマーの製造
本発明のポリマーの製造方法は、一般式(1)で表されるモノマー(以下、「一般式(1)のモノマー」、又は「一般式(1)で表される化合物」ということもある)を重合する工程を備える。該製造方法によって得られるポリマー化合物は、分子内に一般式(2)で表される構造単位(ユニット)を有するポリマーである。また、このようにして得られたポリマーを化学変換(修飾)して、分子内に一般式(5)で表される構造単位を含むポリマーを製造することもできる。
【0030】
以下、モノマーの重合反応によりポリマーを製造する工程、及び得られたポリマーを化学変換(修飾)する工程に分けて説明する。
【0031】
1.1 重合反応
一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、例えば、一般式(1)で表される化合物を重合反応させて製造することができる。また、一般式(1)で表される化合物と必要に応じて他の重合可能なモノマーとを共重合反応させて製造することができる。
【0032】
重合方法としては、特に限定はなく、公知の重合方法、例えば、ラジカル重合、イオン重合、配位重合、転位重合等が適用できる。代表的な一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを製造する重合方法としては、ラジカル重合法を採用することができる。具体的な製造スキームを下記に示す。
【0033】
【化8】
【0034】
(式中、Rは、水素原子又は有機基を示す。
及びRは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
は、同一又は異なって、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
で示される有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(例えば、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、フッ素原子、塩素原子等)を有していてもよい。
【0035】
具体的にRで示される有機基としては、特に限定はなく、例えば、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基(これらの基は、置換基を有していてもよい。)が挙げられる。
【0036】
で示されるアルキル基としては、特に限定はなく、例えば、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。具体的に該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、イソヘキシル基等のC1〜6のアルキル基が挙げられる。中でも、好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、及びイソプロピル基である。該アルキル基は、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0037】
で示されるアリール基としては、特に限定はなく、例えば、単環又は2環以上のアリール基が挙げられる。具体的に該アリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基等が挙げられる。中でも、好ましいアリール基は、フェニル基、及びナフチル基である。該アリール基は、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0038】
で示されるヘテロアリール基としては、特に限定はなく、例えば、酸素、窒素及び/又は硫黄原子を環内に含むヘテロアリール基が挙げられる。具体的に該ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、チアゾリル基等が挙げられる。該ヘテロアリール基は、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0039】
で示されるアルキルカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を有するカルボニル基が挙げられる。具体的に該アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、n−バレリル基、イソバレリル基、n−ヘキサノイル基、n−ヘプタノイル基、n−オクタノイル基、n−ノナノイル基、n−デカノイル基、n−ウンデカノイル基、n−ドデカノイル基、n−トリデカノイル基、n−テトラデカノイル基、n−ペンタデカノイル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。該アルキルカルボニル基のアルキル基には、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0040】
で示されるアリールカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、単環又は2環以上のアリールカルボニル基が挙げられる。具体的に該アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、トルイルカルボニル基、キシリルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、アンスリルカルボニル基、フェナンスリルカルボニル基等が挙げられる。該アリールカルボニル基のアリール基には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0041】
で示されるヘテロアリールカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、酸素、窒素及び/又は硫黄原子を環内に含むヘテロアリールカルボニル基が挙げられる。具体的に該ヘテロアリールカルボニル基としては、例えば、フリルカルボニル基、チエニルカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ピラゾリルカルボニル基、イソキサゾリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、ピラジニルカルボニル基、ピリミジニルカルボニル基、ピリダジニルカルボニル基、インドリルカルボニル基、キノリルカルボニル基、イソキノリルカルボニル基、チアゾリルカルボニル基等が挙げられる。該ヘテロアリールカルボニル基のヘテロアリール基には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0042】
で示されるアルコキシカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルコキシ基を有するカルボニル基が挙げられる。具体的に該アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、第三級ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等が挙げられる。該アルコキシカルボニル基のアルコキシ基には、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0043】
で示されるアリールオキシカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、単環又は2環以上のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。具体的に該アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基等が挙げられる。該アリールオキシカルボニル基のアリール基には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0044】
で示されるヘテロアリールオキシカルボニル基としては、特に限定はなく、例えば、酸素、窒素及び/又は硫黄原子を環内に含むヘテロアリールオキシカルボニル基が挙げられる。具体的に該ヘテロアリールオキシカルボニル基としては、例えば、フリルオキシカルボニル基、チエニルオキシカルボニル基、イミダゾリルオキシカルボニル基、ピラゾリルオキシカルボニル基、イソキサゾリルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基、ピラジニルオキシカルボニル基、ピリミジニルオキシカルボニル基、ピリダジニルオキシカルボニル基、インドリルオキシカルボニル基、キノリルオキシカルボニル基、イソキノリルオキシカルボニル基、チアゾリルオキシカルボニル基等が挙げられる。該ヘテロアリールオキシカルボニル基のヘテロアリール基には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0045】
で示されるアルコキシカルボニルアルキル基としては、特に限定はなく、例えば、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルコキシ基、及び、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を有する、アルコキシカルボニルアルキル基が挙げられる。具体的に該アルコキシカルボニルアルキル基としては、例えば、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基等が挙げられる。該アルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシ基又はアルキル基には、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0046】
で示されるアリールオキシカルボニルアルキル基としては、特に限定はなく、例えば、単環又は2環以上のアリール基、及び、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を有するアリールオキシカルボニルアルキル基が挙げられる。具体的に該アリールオキシカルボニルアルキル基としては、例えば、フェノキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニルプロピル基等が挙げられる。該アリールオキシカルボニルアルキル基のアリール基は、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。該アリールオキシカルボニルアルキル基のアルキル基は、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0047】
で示されるヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基としては、特に限定はなく、例えば、酸素、窒素及び/又は硫黄原子を環内に含むヘテロアリール基、及び、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基を有するヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基が挙げられる。具体的に該ヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基としては、例えば、フリルオキシカルボニルエチル基、チエニルオキシカルボニルエチル基、イミダゾリルオキシカルボニルエチル基、ピラゾリルオキシカルボニルエチル基、イソキサゾリルオキシカルボニルエチル基、ピリジルオキシカルボニルエチル基、ピラジニルオキシカルボニルエチル基、ピリミジニルオキシカルボニルエチル基、ピリダジニルオキシカルボニルエチル基、インドリルオキシカルボニルエチル基、キノリルオキシカルボニルエチル基、イソキノリルオキシカルボニルエチル基、チアゾリルオキシカルボニルエチル基等が挙げられる。該ヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基のヘテロアリール基には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。該ヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基のアルキル基には、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0048】
及びRで示される置換基を有してもよいアルキル基のアルキル基としては、特に限定はなく、例えば、直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。具体的に該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、イソヘキシル基等のC1〜6のアルキル基が挙げられる。中でも、好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、又はtert−ブチル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル又はイソブチル基である。該アルキル基は、例えば、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0049】
及びRで示される置換基を有してもよいアリール基のアリール基としては、特に限定はなく、例えば、単環又は2環以上のアリール基が挙げられる。具体的に該アリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基等が挙げられる。中でも、好ましいアリール基は置換基を有していてもよいフェニル基であり、より好ましくは未置換のフェニル基である。該アリール基は、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0050】
及びRで示される置換基を有してもよいヘテロアリール基のヘテロアリール基としては、特に限定はなく、例えば、酸素、窒素及び/又は硫黄原子を環内に含むヘテロアリール基が挙げられる。具体的に該ヘテロアリール基としては、例えば、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、イソキサゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、チアゾリル基等が挙げられる。該ヘテロアリール基は、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0051】
及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよく、例えば、3〜8員環の環状炭化水素を形成し、該環状炭化水素には、例えば、アルキル基(例えば、C1〜6アルキル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素等)、カルボキシル基、エステル基(例えば、COOCH3、COOC2H5等)、アミド基、保護されていてもよい水酸基等の置換基を1〜5個有していてもよい。
【0052】
なお、R及びRが異なっている場合、R及びRが結合する炭素原子は不斉炭素となる。該不斉炭素における立体構造は、R体及びS体で表記することができる。本発明に用いる一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、R体及びS体のモル比が、0:100〜100:0の範囲である。
【0053】
で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。中でも、好ましいハロゲン原子はフッ素、塩素又は臭素である。
【0054】
水酸基の保護基としては、特に限定はなく、メチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;ベンゾイル基等のアシル基;トリアルキルシリル基等の三置換シリル基などが挙げられる。また、水酸基の保護基の種類又はその脱保護方法は、Greenら、Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.等を参考にすることができる。
【0055】
なお、本明細書において、「n−」はnormal、「s−」はsecondary(sec−)、及び「t−」はtertiary(tert−)を意味する。
【0056】
上記一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーの中でも、好ましくは、Rが、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリールオキシカルボニルアルキル基、又はヘテロアリールオキシカルボニルアルキル基であり(これらの基は、置換基を有していてもよい。)、
及びRが、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基であり、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよく、
が、水素原子又はハロゲン原子である、ポリマーであり;
より好ましくは、Rが、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基であり、
及びRが、同一又は異なって、水素原子、直鎖、分岐若しくは環状の炭素数1〜10のアルキル基、又は置換基を有していてもよいアリール基であり、
が、水素原子又はハロゲン原子である、ポリマーであり;
さらに好ましくは、Rが、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアルコキシカルボニル基であり、
及びRが、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基又はフェニル基であり、
が、水素原子又は臭素原子である、ポリマーである。
【0057】
上記一般式(1)で表されるモノマーの中でも、
一般式(1a):
【0058】
【化9】
【0059】
(式中、R1aは、水素原子又は有機基を示す。
2a及びR3aは、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を示し、或いはR及びRは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
4aは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、下記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物が好ましく、さらに、
一般式(1b):
【0060】
【化10】
【0061】
(式中、R1bは、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基を示す。
2b及びR3bは、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基又はイソブチル基を示し、或いはR2b及びR3bは互いに結合して隣接する炭素原子と共に環を形成してもよい。
4bは、水素原子又はハロゲン原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、上記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物がより好ましく、
一般式(1c):
【0062】
【化11】
【0063】
(式中、R1cは、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基を示す、
2c及びR3cは、同一又は異なって、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基又はイソブチル基を示し、R2c及びR3cのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
4cは、水素原子、塩素原子又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。ただし、上記式(a)〜(e)で表される化合物を除く。)
で表される化合物がさらに好ましく、
中でも、一般式(1d):
【0064】
【化12】
【0065】
(式中、R1dは、アリールカルボニル基を示す、
2d及びR3dは、同一又は異なって、水素原子、又はイソブチル基を示し、R2d及びR3dのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
4dは、水素原子、又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。)
で表される化合物、又は、
一般式(1e):
【0066】
【化13】
【0067】
(式中、R1eは、炭素数1〜10のアルコキシ基を有するカルボニル基を示す、
2e及びR3eは、同一又は異なって、水素原子、メチル又はイソブチル基を示し、R2e及びR3eのうち、少なくとも一方は水素原子を示す。
4eは、水素原子、又は臭素原子を示す。
波線は、二重結合の立体化学がE体、Z体、又はE体とZ体との混合物であることを表す。)
で表される化合物がさらに好ましく、
下記の化合物(1−1)及び化合物(1−3)が特に好ましい。
【0068】
【化14】
【0069】
上記一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、一般式(1)で表されるモノマーを重合することで製造できる。
【0070】
また、一般式(2)で表される構造単位(ユニット)、及び一般式(2)で表される構造単位以外の重合可能なモノマーを由来する構造単位(ユニット)を含むポリマーは、一般式(1)で表されるモノマー化合物と、他の重合可能なモノマーとを共重合することで製造できる。
【0071】
重合可能なモノマー(以下、「併用モノマー」とも呼ぶ)としては、二重結合を有するモノマーが挙げられ、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸 2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸メンチル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー;α−アセトキシアクリル酸、α−アセトキシアクリル酸メチル、α−アセトキシアクリル酸メンチル、α−アセトアミドアクリル酸、α−アセトアミドアクリル酸メチル、α−アセトアミドアクリル酸メンチル、α−メトキシアクリル酸メチル、α−メトキシアクリル酸メンチル等のキャプトデイティブ置換モノマー(α位が電子供与性基及び電子受容性基で同時に置換されたモノマー);(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル等のシクロアルキル基含有不飽和モノマー(シクロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル));マレイン酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸、イタコン酸エチル、無水マレイン酸、マレインイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等の2以上のカルボキシル基含有不飽和モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のアミン含有不飽和モノマー((メタ)アクリル酸アミド);スチレン、α−メチルスチレン、α−メトキシスチレン、α−メトキシ−2−メトキシスチレン、2−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−tert−ブトキシスチレン、4−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、1−ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、4−スチレンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)等の芳香族ビニルモノマー;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルチオフェン、1−ビニル−2−ピロリドン、ビニルカルバゾール等のヘテロ環含有ビニルモノマー;N−ビニルアセトアミド、N−ビニルベンゾイルアミド等のビニルアミド;エチレン、プロピレン、1−ヘキセン等のα−オレフィン;ブタジエン、イソプレン等のジエンモノマー;ジビニルベンゼン、4,4’−ジビニルビフェニル等の多官能性モノマー;(メタ)アクリロニトリル、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン、エチルビニルスルフィド、安息香酸ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、α−シアノアクリル酸エチル、クマリン、インデン等が挙げられる。
【0072】
これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、芳香族ビニルモノマー、及び酢酸ビニルモノマーが好ましい。特に、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル、アルキル酸n−ブチル、アクリロニトリル、スチレン及び酢酸ビニルがより好ましい。
【0073】
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、メタクリル及び/又はアクリルをいい、(メタ)アクリロとは、メタクリロ及び/又はアクリロをいい、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートをいい、(メタ)アクリル酸とは、メタクリル酸及び/又はアクリル酸をいう。
【0074】
本発明において、一般式(1)で表されるモノマーに加えて併用モノマーを用いる場合、全モノマー中の併用モノマーの仕込割合は、一般に99.9モル%以下が好ましく、好ましくは0.1〜99.9モル%、より好ましく0.1〜90モル%、さらに好ましくは0.1〜80モル%である。
【0075】
また、ラジカル重合反応により得られる一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、併用モノマーに由来する単位のモル分率が、通常99.9モル%以下、好ましくは0.1〜99.9モル%、より好ましくは0.1〜90モル%、さらに好ましくは0.1〜80モル%である。
【0076】
上記一般式(1)で表されるモノマーと併用モノマーとから得られるポリマーは、ごくわずかでも上記一般式(1)で表されるモノマーが含まれていれば、上記併用モノマー(後述する比較例)のみから得られるポリマーに比べて、ガラス転移温度を上昇させることができる。
【0077】
以下、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーの具体的な製造方法を説明する。
【0078】
一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、一般式(1)で表されるモノマーをラジカル重合させて製造する。通常、不活性ガスで置換した容器又は真空脱気した容器で、一般式(1)で表されるモノマーと必要に応じラジカル重合開始剤とを混合し撹拌する。
【0079】
ラジカル重合反応は、無溶媒、或いはラジカル重合で一般に使用される溶媒(有機溶媒又は水性溶媒)を使用することができる。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、アニソール等が挙げられる。また、水性溶媒としては、水、必要に応じメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルセロソルブ、ブチロセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノール等を含む溶媒が挙げられる。
【0080】
溶媒を使用する場合、溶媒の使用量としては、適宜調節すればよい。例えば、一般式(1)で表されるモノマー1molに対して、又は共重合の場合には一般式(1)で表されるモノマー及び併用モノマーを含む全モノマー1molに対して、溶媒の使用量は、一般に0.1〜20リットル、好ましくは0.2〜5リットルである。
【0081】
ラジカル重合反応は、ラジカル重合開始剤の存在下又は不存在下で実施することができる。通常、ラジカル重合開始剤の存在下で実施することが好ましい。もちろん、ラジカル重合開始剤の不在下に自然熱重合したり、ラジカル重合開始剤の存在下又は不在下に光照射によりラジカル重合することも可能である。光照射によるラジカル重合の場合、通常、水銀灯、キセノンランプ等の光源を使用して重合する。光源は、モノマーの種類、重合開始剤の種類等により適宜選択できる。
【0082】
ラジカル重合反応は、一般式(1)で表されるモノマーのラジカル単独重合以外に、ラジカル共重合も含まれる。ラジカル共重合、特にリビングラジカル共重合の場合は、ジブロック及びトリブロック共重合が可能である。ラジカル共重合し得るモノマーとしては、一般式(1)で表されるモノマーのうち異なった構造のモノマー、一般式(1)で表されるモノマー以外にラジカル重合可能なモノマー等を制限なく使用することができる。
【0083】
ラジカル重合開始剤は、一般にラジカル重合で使用できるものであればよく、例えば、アゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物、レドックス系重合開始剤等の他、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等の光重合開始剤等が挙げられる。また、上記の開始剤に加えて、有機ハロゲン物質(例えば、エチル2−ブロモイソブチレート)、ニトロキシド誘導体、チオカルボニル物質、有機テルル物質等を開始剤あるいは添加剤としたリビングラジカル重合開始剤系が挙げられる。
【0084】
ラジカル重合の開始剤のうち好ましくはアゾ系重合開始剤であり、具体的には、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド等が挙げられる。
【0085】
ラジカル重合開始剤の使用量としては、得られるポリマーにより適宜調節すればよい。例えば、一般式(1)で表されるモノマー1molに対して、又は共重合の場合には一般式(1)で表されるモノマー及び併用モノマーを含む全モノマー1molに対して、通常、1×10−6〜1mol、好ましくは1×10−4〜1×10−1mol、更に好ましくは1×10−3〜1×10−2molである。
【0086】
上記のラジカル重合法のうち、特にリビングラジカル重合法を採用するのが好ましく、この重合方法により、分子量、分子量分布、立体構造等がより高度に制御されたポリマーを製造することができる。
【0087】
リビングラジカル重合開始剤としては、例えば、有機テルル媒介リビングラジカル重合開始剤が好ましく、具体的には、AIBN/ジ−n−ブチルジテルリド(DBT)、AIBN/ジフェニルジテルリド、AIBN/エチル2−メチル−2−メチルテラニル−プロピオネート、AIBN/エチル2−メチル−2−ブチルテラニル−プロピオネート(EMBTP)、AIBN/エチル2−メチル−2−フェニルテラニル−プロピオネート、AIBN/DBT/EMBTP等が挙げられる。
【0088】
この場合AIBNの使用量としては、得られるポリマーにより適宜調節すればよい。例えば、一般式(1)で表されるモノマー1molに対して、又は共重合の場合には一般式(1)で表されるモノマーを含む全モノマー1molに対して、通常、1×10−6〜1molであり、好ましくは1×10−4〜1×10−1mol、更に好ましくは1×10−3〜1×10−2molである。有機テルル物質の使用量は、一般式(1)で表されるモノマー1molに対して、又は共重合の場合には一般式(1)で表されるモノマー及び併用モノマーを含む全モノマー1molに対して、通常、1×10−6〜1mol、好ましくは1×10−4〜1×10−1mol、更に好ましくは1×10−3〜1×10−2molである。
【0089】
リビングラジカル重合のうち、特にブロック共重合体の製造方法は以下のとおりである。本共重合は、少なくとも一般式(1)で表されるモノマーを1種含むもので、他に上記併用モノマーを使用することができる。AB型のジブロック共重合の場合、例えば、窒素置換したグローブボックスあるいは脱気した容器内で、一般式(1)で表されるモノマーを、溶媒の存在下又は不在下に、上記ラジカル開始剤を添加して反応して、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを得る。その後、第2のモノマー(異種の一般式(1)で表されるモノマー又は併用モノマー)を混合して共重合体を得る。また、モノマーの添加順序を逆にして、先に第2のモノマーを反応させた後、一般式(1)で表されるモノマーを反応させてもよい。さらに、ABA型、ABC型等のトリブロック共重合体も、上記のジブロック共重合体を製造後、順次モノマーを混合することにより製造することができる。
【0090】
反応温度及び反応時間は、該モノマーの種類、重合開始剤の種類等により適宜調節できる。通常、0〜180℃程度、0.5〜100時間程度撹拌する。好ましくは、それぞれ30〜100℃、1〜30時間撹拌する。この時、圧力は、通常、常圧で行われる。圧力は、加圧又は減圧しても構わない。この時、不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げられる。好ましい不活性ガスとしては、アルゴン、及び窒素であり、より好ましくは、窒素である。
【0091】
本発明のラジカル重合反応で得られるポリマーの重合度は、反応時間、開始剤濃度、反応温度、溶媒等により適宜調節できる。数平均重合度10〜20,000、特に50〜5,000のポリマーである。また、数平均分子量(Mn)は、500〜4,000,000程度、更に5,000〜1,000,000程度である。Mn及び重量平均分子量(Mw)の測定方法は、実施例に記載されるGPC法が採用される。本発明では、通常、分子量分布(PDI=Mw/Mn)が1.01〜4、特に1.05〜2.5のラジカルポリマーが得られる。ここで中でも、リビングラジカルポリマーの分子量分布(PDI=Mw/Mn)は狭く、1.01〜1.5の間で制御され、さらに1.05〜1.3、特に1.1〜1.25の範囲に制御することができる。
【0092】
本発明のポリマー(硬化物)のガラス転移温度(Tg)としては、特に制限なく、例えば、80〜280℃であることが好ましく、95〜275℃であることがより好ましい。前記ガラス転移温度は、示差走査熱量法(DSC法)により測定することができる。
【0093】
本発明のポリマーの光線透過率としては、特に制限はなく、例えば、波長589nmにおいて、厚み1mm換算で50%以上の光線透過率を有することが、光学部品へ用いる観点から好ましい。前記光線透過率は、厚み1mm換算で70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、85%以上であることを特に好ましい。中でも、波長589nmにおける厚さ1mm換算の光線透過率が50%以上であればより好ましい性質を有するレンズ基材を得やすい。なお、本発明における厚さ1mm換算の光線透過率は、ポリマーを成形して厚さ1.0mmの基板を作製し、紫外可視吸収スペクトル測定用装置(UV−1600PC、(株)島津製作所製)で測定した値である。
【0094】
本発明のポリマーの屈折率としては、特に制限はなく、本発明のポリマーの置換基の種類によって、又は原料として他の重合可能なモノマーを使用する場合その種類によって、希望する屈折率に調整することができる。例えば、高屈折率のポリマーを製造する場合は、屈折率が1.46以上であるポリマーが好ましく、1.50以上であるポリマーがより好ましい。
【0095】
1.2 ポリマーの化学変換(修飾)
上記1.1の重合反応で得られたポリマーは、開環反応(加水分解等)により化学変換(修飾)することができる。これにより、多様な官能基又は物性を有するポリマーを製造することができる。具体的な変換スキームを下記に示す。
【0096】
【化15】
【0097】
(式中、R〜Rは、前記と同じ。Yは、水素原子又はカウンターカチオンを示す。)
【0098】
[加水分解]
上記で得られた一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、オキサゾリジン−5−オン骨格を有しており、これを加水分解反応に供してアミノ基とカルボキシル基とを有する化合物に変換する。必要に応じて、カルボキシル基(カルボン酸)を塩にすることができる。
【0099】
加水分解によって得られるポリマーは、一般式(5):
【0100】
【化16】
【0101】
(式中、R、R及びYは、前記と同じ。)
で表される構造単位を含む。
【0102】
Yで示されるカウンターカチオンとしては、例えば、金属陽イオン、アンモニウム、含窒素有機化合物のオニウム等が挙げられる。金属陽イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウム、バリウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン等が挙げられる。含窒素有機化合物のオニウムとしては、例えば、(モノ−、ジ−、トリ−又はテトラ−)アルキルアンモニウム、ピリジニウム、ピペリジニウム、キノリニウム、チオフェニウム等が挙げられる。
【0103】
一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを、水及び有機溶媒(例えば、THF等のエーテル系溶媒、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒等)に溶解あるいは膨潤させ、塩基又は酸を加え加水分解する。反応終了後、反応液から溶媒を留去して残渣に貧溶媒(例えば、メタノールを)加えてポリマーを析出させて、加水分解物を得る。なお、ろ過した加水分解ポリマーの一部が水不溶となる場合には、濾過物に水を加えて水可溶部のみを加水分解物として取り出すことができる。また、反応終了後、必要に応じて、酸(例えば、塩酸等)を用いてカルボキシレートをカルボン酸に変換することもできる。
【0104】
加水分解試薬としては、酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フルオロスルホン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、パラトルエンスルホン酸等のプロトン酸;BF、SnCl等のルイス酸等が挙げられ、塩基としては、NaOH、KOH等のアルカリ金属の水酸化物;Be(OH)、Mg(OH)等のアルカリ土類金属の水酸化物;CHONa、(CHOK等の金属アルコキシド等が挙げられる。上記酸又は塩基は、必要に応じ水溶液の形態で用いることができる。
【0105】
加水分解は、公知の方法を用いて実施することができる。例えば、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマー1gに対し、塩基を1〜50g程度用いて、溶媒(例えば、水、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒等)中で、0〜150℃で、1〜100時間程度反応させることができる。
【0106】
上記の化学的な加水分解試薬以外に、酵素的な加水分解を行うこともできる。用い得る加水分解酵素としては、例えば、リパーゼ、プロテアーゼ、ホスホエステラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、及びそれらの組合せからなる群等が挙げられる。酵素的な加水分解に、公知の加水分解条件を適宜選択できる。
【0107】
以上のようにして得られた一般式(5)で表される構造単位を含むポリマーは、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーの重合度、分子量分布、メソ二連子(m)とラセモ二連子(r)との比(m:r)等が保持される。
【0108】
2.原料モノマーの製造
一般式(1)で表されるモノマーは、種々の方法で製造される。例えば、Athelstan L. J. Beckwith,et al., Aust. J. Chem., 1993, 46,1425−1430の記載に準じて、一般式(1)のモノマーを製造することができる。例えば、下記のルート(反応式−1)を挙げることができる。
【0109】
[反応式−1]
【0110】
【化17】
【0111】
(式中、R〜R及び波線は、前記と同じ。Xは、ハロゲン原子を示す。Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。)
【0112】
A工程
式(6)で表されるアラニンは、例えば、L−アラニン、D−アラニン、これらの混合物等が挙げられる。アラニンは、自然由来のアラニンを使用することができる(グリーンケミストリー)。即ち、アラニン由来のモノマーからラジカル重合して得られるポリマーは、実際に工業化する上で非常に重要である。
【0113】
一般式(7)で表されるカルボニル化合物は、公知のアルデヒド及びケトンを広く使用できる。
【0114】
このようなアルデヒドとしては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ピバルアルデヒド、バレルアルデヒド、トリフルオロエタナール、クロラール、スクシンアルデヒド、クロロフルオロアセトアルデヒド、メントン、シクロヘキサンカルバルデヒド、2−ピロールカルバルデヒド、3−ピリジンカルバルデヒド、2−フルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ベンゼンアセトアルデヒド、バニリン、ピペロナール、シトロネラ−ル等が挙げられる。
【0115】
また、ケトンとしては、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルsec−ブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、アセトフェノン、2−フリルメチルケトン、2−アセトナフトン、2(3H)−ピラジノン、ピロリドン等が挙げられる。
【0116】
これらのカルボニル化合物のうち、好ましくはアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ピバルアルデヒド等であり、より好ましくはイソブチルアルデヒドである。
【0117】
一般式(8)で表される化合物は、上記一般式(1)で表されるモノマーのRに相当する基とハロゲン原子を有する化合物であり、公知の化合物を広く使用できる。ここでハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素等である。
【0118】
一般式(8)で表される化合物としては、例えば、アルキルハライド、アリールハライド、アルキルカルボニルハライド、アリールカルボニルハライド、アルコキシカルボニルハライド、アリールオキシカルボニルハライド、アルコキシカルボニルアルキルハライド、アリールオキシカルボニルアルキルハライド等が挙げられる。これらのうち、好ましくはベンゾイルクロライド、t−ブトキシカルボニルクロライドである。
【0119】
一般式(7)で表されるカルボニル化合物(例えば、イソブチルアルデヒド等)、一般式(8)で表される化合物及び式(6)で表されるアラニンを、溶媒(例えば、n−ペンタン等の炭化水素系溶媒等)中、必要に応じて酸触媒(例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等)、又は塩基触媒(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等)の存在下で、Dean−Stark分留器を備えた還流冷却器を用いて水を共沸して除きながら還流し、縮合反応させる。
【0120】
縮合反応によって得られた一般式(9)で表される化合物は、例えば、常圧あるいは減圧下で蒸留したり、カラムクロマトグラフィー等により単離及び精製することができる。一般式(9)で表される化合物は、立体異性体の混合物となる場合は、上記の単離及び精製の方法を用いて分離することができる。
【0121】
縮合反応の温度及び時間は、試薬の種類により適宜調節すればよく、例えば、反応温度は、通常、0〜180℃程度、好ましくは0〜80℃、より好ましくは0〜60℃であり、また、反応時間は、通常、0.5〜100時間、好ましくは0.5〜30時間、より好ましくは0.5〜10時間である。
【0122】
上記一般式(9)で表される化合物(以下、「メチル体」ということがある。)は、原料としてL−アラニン及びR及びRが異なるカルボニル化合物を用いる場合、下記一般式(9a)又は(9b)で表される2つのジアステレオマー混合物となる。
【0123】
【化18】
【0124】
(式中、R〜Rは、前記と同じ。*は不斉炭素を示す。)
一般式(9a)で表される化合物及び一般式(9b)で表される化合物は、重合後のポリマーの立体規則性の向上を考慮すると、一方の化合物が高純度で(高いジアステレオ比で)含まれていることが好ましい。例えば、一般式(9a)又は(9b)で表される化合物:一般式(9b)又は(9a)で表される化合物のモル比が50:50〜100:0、好ましくは80:20〜100:0、より好ましくは90:10〜100:0、特に好ましくは95:5〜100:0である。
【0125】
また、メチル体(9)は、一般式(9a)で表される化合物及び一般式(9b)で表される化合物のジアステレオマーの比率には関係なく、このメチル体(9)から誘導された一般式(1)で表されるモノマーを原料として用いることで、得られた本発明のポリマーは、高いガラス転移温度を有する等の優れた性能を示す。
【0126】
A工程においては、
I)式(6)で表されるアラニンと一般式(7)で表されるカルボニル化合物と一般式(8)で表される化合物とを一度に反応させることができ;
II)まず、式(6)で表されるアラニンと一般式(7)で表されるカルボニル化合物とを反応させて、イミノ化合物を製造してから、当該イミノ化合物と一般式(8)で表される化合物とを反応させることができ;又は
III)式(6)で表されるアラニンと一般式(8)で表される化合物とを反応させて、N−置換アラニン化合物を製造してから、当該N−置換アラニン化合物と一般式(7)で表されるカルボニル化合物とを反応させることができる。
【0127】
B工程
次いで、上記で得た一般式(9)で表される化合物を、例えば、溶媒(例えば、四塩化炭素等)の存在下、ハロゲン化剤(例えば、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ヨードスクシンイミド(NIS)、N,N−ジブロモヒダントイン(NDBH)、N−ブロモサッカリン(NBSA)、臭素、塩素、ヨウ素等)及びラジカル開始剤(例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)等)を反応させる。通常、還流冷却器を備えたフラスコ中で上記混合物を一定時間還流する。反応後、常法により処理してハロゲン化された化合物を得る。
【0128】
その後、ハロゲン化された化合物に、溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)中、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の触媒を作用させる。通常、ハロゲン化された化合物の溶液に上記触媒を加えて一定時間還流する。反応後、溶媒を留去した後、蒸留により単離及び精製して、一般式(1)で表される化合物を得る。
【0129】
得られた一般式(1)で表されるモノマー化合物は、R及びRが結合する不斉炭素(C*)のエナンチオ比(即ち、R体とS体のモル比)が、R体(S体):S体(R体)=100:0〜0:100である。
【0130】
本発明の一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、R体及びS体の比率に関係なく、高いガラス転移温度を有する等の優れた性能を示す。
【0131】
3.用途
本発明の一般式(2)で表される構造単位単位を含むポリマーは、例えば、漂白殺菌助剤;界面活性助剤;高分子凝集剤;キレート剤;高分子電解質;静電防止剤(繊維製品、衣服等);サニタリー用品(高分子吸水剤、アイス枕等);曇り防止素材(ガラスの曇り止め);接着剤;インク材料;半導体封止材料;フォトレジスト材料;生体機能性材料;医用又は環境保全材料;表面改質剤(携帯電話、電子機器等の金属表面のコーティング等);光学材料(レンズ、光ファイバー、半導体封止材料、保護フィルム、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル用光吸収材料、液晶ディスプレイ用スペーサ形成用感光組成物等)などの各種用途に用いることができる。
【0132】
また、本発明の一般式(5)で表される構造単位を含むポリマーでは、同一炭素上に親水性のアミノ基とカルボキシル基を有するという多官能性ポリマーである。そのため、これに由来した特徴的な性質を有しており、例えば、高分子吸水剤、アイス枕等のサニタリー用品として用いることができる。
【0133】
本発明の一般式(5)で表される構造単位を含むポリマーは、種々の金属イオンに対して効率よくキレートを形成することが可能である。
【0134】
一般式(1)で表されるモノマーのホモポリマーはもちろん、一般式(1)で表されるモノマーと他の重合可能なモノマー(併用モノマー)とのコポリマー(共重合体)であっても、極めて水に対し親和性が高いポリマーとなる。該ポリマーを水と接触させると、そのポリマーの体積の50〜3000倍にまで膨潤する。コポリマーの場合、一般式(1)で表されるモノマー単位が10〜100モル%程度であれば上記の性質(水に対する親和性)が発揮される。
【0135】
4.光学材料用樹脂組成物
本発明の光学材料用樹脂組成物は、一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを含有する。
【0136】
本発明の一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーは、高いガラス転移温度(耐熱性)を示し、かつ、優れた透明性及び屈折率を有していることから、上記用途の中でも、特にレンズ、フィルム、光ファイバー、半導体封止材料等の光学材料に用いることができる。
【0137】
本発明の光学材料用樹脂組成物は、本発明のポリマーとして1種のみを単独で含むことができ、又は2種以上を混合して含むことができる。
【0138】
本発明の光学材料用樹脂組成物には、必要に応じて、一般式(2)で表されるポリマー以外のポリマー、分散剤、可塑剤、熱安定剤、離型剤等の添加剤を、本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合することができる。
【0139】
本発明の光学材料用樹脂組成物に含まれる本発明のポリマーの割合は、特に制限なく、本発明のポリマーがわずかでも含まれていればよい。
【0140】
例えば、本発明の光学材料用樹脂組成物に含まれる本発明のポリマーの割合は40〜100重量%であることが好ましく、60〜100重量%であることがより好ましく、80〜100重量%であることがさらに好ましい。
【0141】
5.成形体
本発明の成形体は、本発明の光学材料用樹脂組成物を成形することで製造できる。本発明の成形体は、光学材料用樹脂組成物に溶媒を加えて、キャスト成形して成形体を得ることができる。本発明の成形体は、溶媒を用いずに固体状態で射出成形、圧縮成形等の手法によって成形することもできる。
【0142】
本発明の成形体は、最大厚みが0.1mm以上であることが好ましい。最大厚みは、好ましくは0.1〜5mmであり、さらに好ましくは1〜3mmである。これらの厚みを有する成形体は、高屈折率の光学部品として特に有用である。このような厚い成形体は、溶液キャスト法で製造しようとしても溶剤が抜けにくいため一般に容易ではない。しかしながら、本発明の光学材料用樹脂組成物を用いれば成形が容易で非球面などの複雑な形状も容易に実現することができる。このように、本発明によれば、高い屈折率特性を利用しながら良好な透明性を有する成形体を得ることができる。
【0143】
6.光学材料
本発明の光学材料は、高屈折性、高耐熱性及び高光線透過率を併せ持ち、光学特性に優れた成形体から得られる。本発明の光学材料は、光学材料が利用される分野であれば特に制限されない。例えば、光学特性を利用した光学部品、特に光を透過する光学部品(いわゆるパッシブ光学部品)として好適に利用することができる。このような光学部品を備えた光学機能装置としては、例えば、各種ディスプレイ装置(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等)、各種プロジェクタ装置(OHP、液晶プロジェクタ等)、光ファイバー通信装置(光導波路、光増幅器等)、カメラ、ビデオ等の撮影装置等が挙げられる。
【0144】
光学部品としては、例えば、レンズ、プリズム、プリズムシート、パネル(板状成形体)、フィルム、光導波路(フィルム状、ファイバー状等)、光ディスク、半導体封止剤等が挙げられる。かかる光学部品には、必要に応じて任意の被覆層(例えば、摩擦又は摩耗による塗布面の機械的損傷を防止する保護層;無機粒子、基材等の劣化原因となる望ましくない波長の光線を吸収する光線吸収層;水分、酸素ガス等の反応性低分子の透過を抑制あるいは防止する透過遮蔽層、防眩層、反射防止層、低屈折率層等の任意の付加機能層)を設けて多層構造とすることができる。
【0145】
7.レンズ
本発明の光学材料は、特にレンズ基材に好適である。本発明のレンズは、本発明の一般式(2)で表される構造単位を含むポリマーを用いて製造される。本発明の光学材料用樹脂組成物を用いて製造されたレンズ基材は、高屈折性、光線透過性、及び軽量性を併せ持ち、光学特性に優れている。また、一般式(1)で表されるモノマーと、他の重合可能なモノマー(併用モノマー)とを共重合させて得られるポリマーについては、併用モノマーの種類及びその含有量を適宜調節することにより、レンズ基材のガラス転移温度、透過率及び屈折率を任意に調節することが可能である。
【0146】
本発明における「レンズ基材」とは、レンズ機能を発揮することができる単一部材を意味する。
【0147】
レンズ基材の表面には、保護膜、反射防止膜、ハードコート膜等を形成することができる。
【0148】
本発明のレンズ基材を用いたレンズの種類又は形状は、特に制限されない。本発明のレンズ基材は、例えば、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、オプトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用レンズ、ピックアップ用レンズ、車載カメラ用レンズ、携帯カメラ用レンズ、デジタルカメラ用レンズ、OHP用レンズ、マイクロレンズアレイ等に使用される。
【実施例】
【0149】
本発明を、実施例を用いて更に詳述するが、これに限定されるものではない。
[測定機器]
実施例及び比較例において、各種物性測定は以下の機器により測定した。
H−NMR:JEOL ECA−400WB(400MHz)
・IR:JASCO FT/IR−230
・旋光度:JASCO P−1030
・分離、精製:Tosoh HLC−8020
・分子量(数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw)及び分子量分布(Mw/Mn):GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー):Tosoh HLC−8220(カラム−TSKgel G7000HHR+G5000HHR+G3000)ポリスチレン標準
[モノマーの製造]
【0150】
製造例1(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オン(1−1)の合成)
【0151】
【化19】
【0152】
(1)還流塔を備えた500mlナス型フラスコに、L−アラニン45.48g(0.50mol)、水酸化ナトリウム21.05g(0.50mol)、イオン交換水200ml、及びエタノール100mlを入れ、混合物を35℃で30分間加熱攪拌した。その後、エバポレーターで溶媒を除去し、真空ポンプを使用して乾燥させることでL−アラニンのナトリウム塩を含む反応混合物を得た。
(2)次に、上記反応混合物、イソブチルアルデヒド55.18g(0.75mol)及びn−ペンタン200mlを、還流塔とDean-Stark separatorを備えた500mlのナス型フラスコに入れ、12時間還流させた。反応終了後、反応系を室温にまで冷却し、次いで、エバポレーターにより溶媒を除去し、白色固体の化合物を得た。さらに、これを、真空ポンプにより充分に乾燥させて、イミン化合物を含む反応混合物を得た。
(3)上記(2)の反応混合物とジクロロメタン200mlとを、500mlの四つ口フラスコに入れ、攪拌することにより懸濁液とした。500ml四つ口フラスコを氷水で冷却しながら、ジクロロメタン150mlに塩化ベンゾイル14.1g(0.50mol)を溶かした溶液を6時間にわたり滴下した。そして、滴下終了後、室温で攪拌しながら、さらに24時間反応させた。その後、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、亜硫酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した。次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン(以下、「メチル体」という。)を99.5g(0.4mol)得た(収率:80.5%)。当該メチル体は、トランス体/シス体(メチル基とイソプロピル基との立体構造関係)=71.5:28.5の混合物であり、再結晶により、トランス体のみを得た。
(4)得られたトランス体10g(40.4mmol)、N−ブロモスクシンイミド14.4g(80.8mmol)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)663.4mg(4.0mmol)、及び四塩化炭素50mlを100mlナス型フラスコに入れ、氷水で冷却し、光を照射しながら(使用した紫外線光源:USHIO USH-500D超高圧水銀ランプ(500W)を備えたUSHIO UI-501C平行光束型高輝度光源装置を使用した。超高圧水銀ランプ点灯装置は、USHIO HB-50110AAを用いた。光源であるUSHIO USH-500D超高圧水銀ランプから反応系までの距離は約36cmである。)、3時間攪拌を行った。反応終了後、固体をろ過で取り除き、エバポレーターにより溶媒を除去した。
【0153】
得られた反応物、ヨウ化ナトリウム24.2mg(161.6mmol)、及びアセトン50mlを、還流搭を備えた100mlのナスフラスコに入れ、3時間還流を行った。その後、5%無水チオ硫酸ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した。そして、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレータ―により溶媒を除去し、目的物を含む混合物を得た。
【0154】
目的物を含む混合物を、充填剤としてシリカゲル(シリカゲル60N(球状、中性) 63〜210μm)、展開溶媒としてn−ヘキサン/アセトン=7/2を用いたオープンカラムクロマトグラフィーによって、目的物であるN−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オンを7.2g(29.4mmol)得た(収率:72.7%)。ここで得られた化合物は、R体:S体=0:100であった。
【0155】
製造例1で得られたN−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オンについて、H−NMR測定によるスペクトルを図1に示し、FT−IR測定によるスペクトルを図2に示した。
【0156】
N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オン:
IR(KBr、cm−1)1636(C=C)、1664(C=O)、1798(C=O)、2877〜2973(CH、CH)
H−NMR(CDCl、ppm)0.84(d,J=4.0Hz,3H)、1.04(d,J=4.0Hz,3H)、2.27(m,1H)、4.85(m,1H)、5.51(d,J=2.0Hz,1H)、6.01(d,J=2.0Hz,1H)、7.41(m,5H)
[α]=+200.6(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl中)
【0157】
製造例2(N−ベンゾイル−2−tert−ブチル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オン(1−2)の合成)
【0158】
【化20】
【0159】
製造例1の(2)におけるイソブチルアルデヒドを、ピバルアルデヒド86.75g(0.75mol)に代えた他は、製造例1と同様に行い、N−ベンゾイル−2−tert−ブチル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン104.7g(0.4mol)を得た(収率:80.1%)。
【0160】
当該メチル体は、トランス体/シス体(メチル基とイソプロピル基との立体構造関係)=71.8:28.2の混合物であり、再結晶により、トランス体のみを得た。
【0161】
当該トランス体(N−ベンゾイル−2−tert−ブチル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)10g(38.3mmol)を用いてN−ベンゾイル−2−tert−ブチル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オン6.8g(収率:68.5%)を得た。ここで得られた化合物は、R体:S体=0:100であった。
【0162】
N−ベンゾイル−2−tert−ブチル−4−メチレンオキサゾリジン−5−オン:IR(KBr、cm−1)1647(C=C)、1679(C=O)、1793(C=O)、2875〜2970(CH、CH)
H−NMR(CDCl、ppm)1.00(s,9H)、4.58(s,1H)、5.42(s,1H)、6.17(s,1H)、7.53(m,5H)
[α]=−206.8(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl中)
【0163】
製造例3(N−tert−ブトキシカルボニル4−ブロモメチレン−2−メチルオキサゾリジン−5−オン(1−3)の合成)
【0164】
【化21】
【0165】
(1)N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニン50.9g(0.27mmol)、アセトアルデヒド 35.6g(0.81mol)、p−トルエンスルホン酸 1.0g(0.005mol)を、100mlのフラスコに入れ、室温で46時間攪拌した。その後、ベンゼンを加え、炭酸水素ナトリウム水溶液と水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、エバポレーターで溶媒のベンゼンと未反応のアセトアルデヒドを留去し、N−tert−ブトキシカルボニル−4−メチル−2−メチルオキサゾリジン−5−オンを24.9g得た(収率:42.8%)。
【0166】
当該メチル体は、トランス体/シス体(メチル基とイソプロピル基との立体構造関係)=78.3:21.7の混合物であり、再結晶により、トランス体のみを得た。
(2)得られたトランス体8.0g(37.2mmol)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)11.7g(74.3mmol)、四塩化炭素50ml、AIBN10mg(0.06mmol)を200mlのフラスコに入れ、0〜5℃の氷冷下で高圧水銀ランプによって光を照射しながら3時間攪拌を行った。反応終了後、固体をろ過で取り除き、エバポレーターにより溶媒を除去した。
【0167】
続いて得られた反応物とヨウ化ナトリウム22.3mg(148.6mmol)、アセトン200mlを、還流搭を備えた200mlのナスフラスコに入れ、3時間還流を行った。その後、5%無水チオ硫酸ナトリウム水溶液、水で洗浄し、クロロホルムで抽出した。そして、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エバポレータ―により溶媒を除去し、目的物を含む混合物を得た。
【0168】
目的物を含む混合物を、充填剤としてシリカゲル(シリカゲル60N(球状、中性)63〜210μm)、展開溶媒としてn−ヘキサン/酢酸エチル=4/1を用いたオープンカラムクロマトグラフィーによって、目的物であるN−tert−ブトキシカルボニル4−ブロモメチレン−2−メチルオキサゾリジン−5−オン5.1gを得た(収率:46.9%)(原料のN−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニンからの収率は20.1%)。
【0169】
得られたN−tert−ブトキシカルボニル4−ブロモメチレン−2−メチルオキサゾリジン−5−オンについて、H−NMR測定によるスペクトルを図3に示し、FT−IR測定によるスペクトルを図4に示した。
【0170】
N−tert−ブトキシカルボニル4−ブロモメチレン−2−メチルオキサゾリジン−5−オン:
IR(KBr、cm−1)1651(C=C)、1711(C=O)、1801(C=O)
H−NMR(CDCl、ppm)1.56(s,9H)、1.61(d,J=5.2Hz,3H)、5.57(s,1H)、5.80(q,J=5.2Hz,1H)
[α]=+14.2(NaのD線に対する旋光度、[化合物]=1.0g/dl、CHCl中)
【0171】
[ラジカル重合反応]
実施例1
【0172】
【化22】
【0173】
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン) 490.5mg(2mmol)とAIBN 6.6mg(0.04mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で2時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0174】
実施例2
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とスチレン187.5mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=25000(Mw/Mn=1.32))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0175】
実施例3
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)4.9ml(0.02mmol)とスチレン206.2mg(1.98mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=23000(Mw/Mn=1.68))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0176】
比較例1
窒素置換したグローブボックス内で、スチレン1ml(8.7mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0177】
実施例4
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)147.2mg(0.6mmol)とメタクリル酸メチル140.2mg(1.4mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0178】
実施例5
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とメタクリル酸メチル180.2mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た(Mn=23000(Mw/Mn=1.68))。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0179】
比較例2
窒素置換したグローブボックス内で、メタクリル酸メチル1ml(9.4mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0180】
実施例6
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とアクリル酸n−ブチル230.7mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0181】
実施例7
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)24.5(0.1mmol)とアクリル酸n−ブチル243.5ml(1.9mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0182】
比較例3
窒素置換したグローブボックス内で、アクリル酸n−ブチル1ml(6.9mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0183】
実施例8
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)4.9(0.02mmol)と酢酸ビニル170.5ml(1.98mmol)、並びに0.8mg(5mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0184】
実施例9
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)2.5mg(0.01mmol)と酢酸ビニル171.3ml(1.99mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
比較例4
窒素置換したグローブボックス内で、酢酸ビニル1ml(10.8mmol)、及びAIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0185】
実施例10
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)49.1mg(0.2mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル230.7mg(1.8mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0186】
実施例11
窒素置換したグローブボックス内で、製造例1のモノマー(N−ベンゾイル−2−イソプロピル−4−メチルオキサゾリジン−5−オン)24.5mg(0.1mmol)とメタクリル酸2−ヒドロキシエチル234.3mg(1.9mmol)、並びにAIBN0.8mg(5mmol)と溶媒にベンゼンを用いて1mlに調整し60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0187】
比較例5
窒素置換したグローブボックス内で、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1ml(8.2mmol)、AIBN0.8mg(4.9mmol)を60℃で10時間撹拌した。反応終了後、その溶液を撹拌している多量のn−ヘキサン(約20倍量)中に注いだ。沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥することにより目的物(白色固体)を得た。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0188】
実施例12〜15
オキサゾリジノンモノマーとその他のコモノマーとを、表1に示した種類及び含有比率に代えた以外は、実施例1と同様にして各ポリマーを得た。実施例12で得られたポリマーは、Mn=14000(Mw/Mn=1.32)であった。実施例13で得られたポリマーは、Mn=11000(Mw/Mn=1.26)であった。実施例14で得られたポリマーは、検出限界を超えており測定不能(Mnは150万以上)であった。実施例15で得られたポリマーは、Mn=47000(Mw/Mn=1.81)であった。得られたポリマーを用いて、ガラス転移温度(Tg)、透過率及び屈折率を測定した。その結果を表1に示した。
【0189】
<ガラス転移温度>
各ポリマーの溶液を、アルミ箔を敷いた直径約4cmの金属製の皿に硬化後の厚みが100μmとなるように流し込み、100℃で10分間溶剤を乾燥し、130℃で2時間硬化した。この硬化物からアルミ箔を剥がして、示差熱走査熱量装置(DSC22(SIIナノテクノロジー社製))を使用し、下記の測定条件で測定した時の変曲点をガラス転移温度(℃)とした。
【0190】
<光線透過率>
各ポリマーを成形して厚さ1.0mmの小片を作製し、紫外可視吸収スペクトル測定用装置「UV−1600PC」((株)島津製作所製)で測定した。
【0191】
<屈折率>
各ポリマーを加熱圧縮成形して厚さ200μmのフィルムを作製し、波長589nmの光を用いてアッベ屈折計(アタゴ社製「アタゴ新型アッベ屈折計」)により測定した。
【0192】
表1のオキサゾリジンは、下記(1−1)〜(1−3)に示す化合物である。
【0193】
【化23】
【0194】
【表1】
【0195】
上記表1の結果から、実施例1〜15で得られたポリマーは、優れた透過率及び高い屈折率を有し、かつ、高いガラス転移温度を有することが示された。
【0196】
一方、比較例1〜5で得られたポリマーは、透過率及び屈折率に優れるものの、ガラス転移温度が低い結果が示された。
【0197】
以上から、本発明のポリマーは、優れた透過率、屈折率及びガラス転移温度が求められている分野に用いることができ、特に、レンズ、フィルム、光ファイバー、半導体封止材料等に好適に使用できるものである。
【0198】
[開環反応(加水分解)]
実施例16
【0199】
【化24】
【0200】
実施例1で製造したポリマー1.00gとTHF 300mlをフラスコに入れ、水酸化カリウム(KOH)水溶液300ml(KOH 5g)を加え、混合物を80℃で48時間反応させた。反応終了後、エバポレータによってTHFを留去し、残渣にメタノールを加えてポリマーを析出させた。その後、沈殿したポリマーを室温で吸引濾過、乾燥させた。続いて、透析膜(スペクトラム社、スペクトラポア7、分画分子量3,500)を用いてこのポリマーを精製した。精製加水分解ポリマーの収量は0.47g(収率92.1%)であった。
【0201】
実施例16で得られた加水分解ポリマーについて、FT−IR測定によるスペクトルを図5に示した。
IR(KBr、cm−1)1590(br,NH)、1690(br,C=O)、3420(br,OK)
図5には、アミノ基及びCOOK基を示すピークが見られ、目的の加水分解ポリマーであることが確認された。
【0202】
実施例17
実施例16で製造したポリマー1gを、水3000mlで数回洗浄後、2日間真空乾燥させた。このポリマーに水を加えて膨潤させたところ、容易に水を吸収して、乾燥させた後のポリマーの重量に対して、約1000倍程度にまで重量が増加し、膨潤することがわかった。図6には、このポリマーを水(蒸留水)に膨潤させた後の含水ゲルの写真を示した。
【0203】
このように、実施例16で製造したポリマーは、高分子吸水剤、アイス枕等のサニタリー用品に対して好適に使用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6