【実施例】
【0028】
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。本発明のポリエステルおよびポリエステル・炭素繊維複合材についての評価方法は以下の通りである。
(1)PET等の固有粘度(IV値)の測定法
1,1,2,2−テトラクロロエタンとフェノールの等重量の混合溶媒を使用し、キャノンフエンスケ粘度計で25℃にて測定した。または、メーカーのカタログ値を採用した。
(2)メルトフローレート(MFR)の測定法
JIS K7210の条件20に従い、温度280℃、または温度260℃、荷重2.16kgの条件で測定した。但し、樹脂は予め120℃×12時間または140℃×4時間で、熱風乾燥または真空乾燥されたものを使用した。
(3)比重の測定法
JIS K7112のA法(水中置換法)に従い、樹脂ペレットまたは成形体の小片についてアルコールを液体として測定した。または、JIS K7222の寸法測定法でも測定した。
(4)機械的強度の測定法
[1
]試作ペレットが少量の場合は小型試験片を作成して実施した。
例えば、住友重機械工業(株)製の射出成形機SE18DUZ(型締め圧18トン、スクリュー径16mm)を使用し、成形温度270℃、金型温度35℃、冷却時間15
〜20秒の条件で成形した。
試験片の形状:引張試験片 JIS K7162 5A型(厚み2mm)
曲げ試験片 短冊型 80mm×10mm(厚み4mm)
[2
]試作ペレットが多量の場合(3Kg以上)は多目的試験片を作成して実施した。
試験片の形状:ISO 20753、JIS K7139 A1型
全長さ120mm、厚み4mm、チャック部幅20mm、くびれ部幅10mm、
同その長さ80mm(Zランナー方式)
引張試験:引張強度は、試験速度2mm/分にて実施し、3
〜5点の平均値で評価した。ヤング率は、最大荷重の25%と75%の直線回帰により算出した(JIS K7073ほか)。
曲げ試験:曲げ強度は、3点曲げを試験速度5mm/分にて実施し、3
〜5点の平均値で評価した。
曲げ弾性率は、最大荷重の25%と75%の直線回帰により算出した(JIS K7074ほか)。
(5)酸性官能基量およびカルボキシル基量の測定法
JIS K 0070に準じ、Boehm法で測定した。炭素繊維またはポリエステルのサンプルに水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを個々に加え、電位差自動測定装置を使用して塩酸溶液を用いて逆滴定をした。全酸性官能基量(全酸量)を水酸化ナトリウム添加後の塩酸溶液による逆滴定で、また強酸性官能基量(カルボキシル基量)を炭酸水素ナトリウム添加後の塩酸溶液による逆滴定で測定した。なお、弱酸性官能基量(フェノール系水酸基量)は、全酸量―カルボキシル基量から求めた。例えば、カルボキシル基量は、電池負極のカーボン材の表面では0.01
〜0.15mmol/g、PET樹脂で0.04以下mmol/gである。
【0029】
本発明に係わる特徴的な素材についての製造例を示す。本発明の主たる構成要素である(B)成分の炭素繊維については、ポリエステル樹脂との密着性と改質剤との結合反応性のために酸性官能基およびカルボキシル基を含有させることが好ましい。なお、新品工業製品にも、大小はあるが酸性官能基およびカルボキシル基が含有されている。
【0030】
[製造例1]
(B)成分の酸性官能基およびカルボキシル基を含有する再生炭素繊維の製造
[再生炭素繊維の焼成法およびアルカリ液の電解酸化法に依る製造例と分析例]
特許文献(特開2013−249386号)に準じて、航空機組立時に副生したCFRPの端材約30Kgを10cm角以下に裁断し、電気炉で400
〜500℃にて熱硬化性エポキシ樹脂部分を焼成除去して再生炭素繊維(集結体)約15Kgを得た。
再生炭素繊維(集結体)5gを500ccのビーカーに入れ、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液200mLに浸漬させた。再生炭素繊維集結体側を陽極とし、陰極側をチタニウム電極として、3V×0.5Aにて直流電解反応を1時間実施した。この電解酸化処理に依り開繊した再生炭素繊維を中性になるまで水洗し、乾燥してから保管した。これを3回繰り返した。
再生炭素繊維1gを各200ccの三角フラスコに秤量し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液または炭酸水素ナトリウム水溶液の各50mLに浸漬させた。栓をしてからその2体を24時間浸透機にかけた。各容器の上澄み液5mLを0.05mol/L塩酸水溶液で滴定し、全酸量とカルボキシル基量とを同定した。このBoehm法に依る分析を焼成後の再生炭素繊維と新品炭素繊維についても実施し、その結果を比較して以下に示す。
【表1】
カルボキシル基は、新品炭素繊維には極めて微量にしか存在しないが、本発明の焼成後の再生炭素繊維には0.03
〜0.05mmol/gも存在し、電解酸化後の再生炭素繊維にはその2
〜3倍の0.10mmol/gにまで増加していた。尚、PET樹脂では0.04以下mmol/gであるので、本発明の再生炭素繊維のカルボキシル基量は充分である。
【0031】
上記で得た再生炭素繊維集結体約1Kgを10Lの電解槽に入れ、水酸化カリウム水溶液を張込んだ。この再生炭素繊維集結体を銅製の陽極側とし、陰極側をチタニウム製電極として、低電流・低電圧の直流電解反応を4時間実施した。再生炭素繊維集結体は、殆どが開繊していたが、更に機械的に開繊して黒色光沢性の再生炭素繊維を得た。繊維長は、5
〜10cmであった。約50%のアルカリ水を含む再生炭素繊維を酸性溶液で中和し、水洗した後に180℃で一夜乾燥して保管した。同様操作を数回繰り返し、再生炭素繊維5Kgを製造した。
【0032】
[製造例2]
(C)成分および(D)成分の改質剤マスターバッチ(MB−G)
[(C)成分および(D)成分にPETGを基体に使用した改質剤マスターバッチ(MB−G)の製造例]
改質剤マスターバッチ(MB−G)は、通常(C)成分の結合剤マスターバッチおよび(D)成分の触媒マスターバッチについて、それらペレットの1対1の配合から構成される。
[1](C)成分の結合剤マスターバッチの製造例
(C)成分の結合剤として、分子内に2個以上のエポキシ基を含有する多官能エポキシ化合物の代表例として日油(株)の「マープルーフ G−0130SP」(エポキシ数 10個/数平均分子量、数平均分子量5,500、エポキシ等量530g/eq.:略称「EP−A」)を採用し、基体樹脂としてイーストマン社の非結晶性コポリエステル「Eastar PETG 6763」を使用した。
まず、このEP−Aの15重量部(15Kg、白色粉末)、基体樹脂としてPETG 6763の粉砕された白色粉末50重量部(50Kg)、PETG 6763の透明ペレット50重量部(50Kg)および展着剤としての流動パラフィン0.1重量部(0.10Kg)の配合物115.1Kgをヘンシェルミキサーで混合した。
東芝機械(株)製の同方向2軸押出機(スクリュー口径70mm、L/D=32、2ベント式)を使用し、シリンダーとダイスの設定温度を100
〜220℃およびスクリュー回転数160rpmとし、配合物115Kgをホッパーから容量フィーダーを経てトップフィードした。ストランド金型の樹脂圧力は4.9
〜5.0MPaで、金型出口から水盤中へのストランドは直線状で安定し、吐出速度は117Kg/hであった。
この温かい白色ペレットA剤((C)成分の結合剤マスターバッチ)を直ちに70℃のホッ
パーに移送して一夜流動乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。収量は107Kgであった。
【0033】
[2](D)成分の触媒マスターバッチの製造例
結合反応用触媒の代表例としてのステアリン酸カルシウム50%、ステアリン酸リチウム25%およびステアリン酸ナトリウム25%から成る白色粉末状複合触媒(略称:「C10」)10重量部(10Kg)、基体樹脂としてPETG 6763の粉砕された白色粉末50重量部(50Kg)、PETG 6763の透明ペレット50重量部(50Kg)および展着剤としての流動パラフィン0.2重量部(0.20Kg)の配合物110.2Kgをヘンシェルミキサーで混合した。これを押出機上のホッパーに移納した。前記とほぼ同様操作にて押出を実施した。ストランド金型の樹脂圧力は7.1
〜9.6MPaで、金型出口から水盤中への白色ストランドは直線状で安定し、吐出速度は200Kg/hであった。この温かい白色ペレットB剤((D)成分の触媒マスターバッチ)を直ちに70℃のホッ
パーに移送して一夜流動乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。収量は102Kgであった。
この(C)成分の結合剤マスターバッチA剤100Kgおよび(D)成分の触媒マスターバッチB剤100Kgの白色ペレットを1対1に配合し、改質剤マスターバッチ(MB−G)200Kgを製造した。
【0034】
[製造例3]
(C)成分および(D)成分の改質剤マスターバッチ(MB−E)
[(C)成分および(D)成分にポリエチレンを基体に使用した改質剤マスターバッチ(MB−E)の製造例]
改質剤マスターバッチ(MB−E)は、通常(C)成分の結合剤マスターバッチおよび(D)成分の触媒マスターバッチについて、それらペレットの2対1の配合から構成される。
[1](C)成分の結合剤マスターバッチの製造例
基体樹脂としてPETGの代わりに、低密度ポリエチレンの粉砕物(MI 2)を使用し、(C)成分の結合剤:略称EP−Aの15重量部および結晶核剤としてタルク1重量部の濃度にして、製造例2と同様に実施した。この温かい白色ペレットAE剤((C)成分の結合剤マスターバッチ)を直ちに70℃のホッパーに移送して一夜流動乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。収量は約100Kgであった。
[2](D)成分の触媒マスターバッチの製造例
基体樹脂としてPETGの代わりに、低密度ポリエチレンの粉砕物(MI 2)を使用し、(D)成分の複合触媒:略称C10の10重量部の濃度にして、製造例2と同様に実施した。この温かい白色ペレットBE剤((D)成分の触媒マスターバッチ)を直ちに70℃のホッパーに移送して一夜流動乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。収量は約100Kgであった。
この(C)成分の結合剤マスターバッチAE剤および(D)成分の触媒マスターバッチBE剤の白色ペレットを2対1に配合し、改質剤マスターバッチ(MB−E)150Kgを製造した。
【0035】
[製造例4]
[ペット樹脂と炭素繊維チョップ15%と改質剤から成るZOLTEK炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR1の製造]
A成分のポリエステルとして汎用ペット樹脂ペレット(ボトルグレード:台湾・南亜3802T、IV値0.80)100重量部(乾燥後の水分含有率 約100ppm以下)とC成分の結合剤として多官能エポキシ樹脂0.60重量部、D成分の結合反応の混合触媒0.16重量部とE成分の展着剤としての流動パラフィン0.06重量部をスーパーミキサーで均一混合した。これらを主体樹脂押出用の第1ホッパーに
投入した。一方、B成分の炭素繊維としてLT炭素繊維チョップ(米国・ZOLTEK社の
ラージトウ(LT)レーヨンからのPAN系炭素繊維「Panex35」6mm長)をサイドフィーダー用の第2ホッパーに
投入した
。
東芝機械(株)製の同方向2軸押出機(口径60mm、1ベント式)を使用し、この押出機の10ブロックから成るシリンダーとダイスの設定温度を150
〜270℃およびスクリュー回転数150rpmとした。重量式計量フィーダーを使用し、第1ホッパーからA成分とC成分とD成分等の混合樹脂を100Kg/hの速度で反応押出を行い、また第2ホッパーから炭素繊維チョップを17.6Kg/h(炭素繊維の含有量15%)の速度で連続的にサイドフィードした。
ストランドを口径3mmの斜め下方向のノズルから水中に連続的に押出し、回転カッターで切断して黒色樹脂ペレットR1約180Kgを製造した。金型出口から水盤中へのストランドは直線状であり溶融張力が増加していた。その形状は、円柱状で直径約3.4mm×長さ約6mmであった。また、MFR(260℃、荷重2.16Kg)は、6.2g/10分であった。
この炭素繊維強化・改質ペット樹脂の黒色ペレットR1を120℃
で一夜熱風乾燥し、日精樹脂工業(株)製のハイブリッド式射出成形機FNZ60(型締め圧140トン、スクリュー径60mm)を使用し、成形温度280℃、金型温度130
〜145℃、射出圧力53MPa、射出速度12mm/s、スクリュー回転数80rpmおよび冷却時間20秒の条件にて、下記の射出成形体を成形した。
多目的試験片の形状:ISO 20753、JIS K7139 A1型
全長さ120mm、厚み4mm、チャック部の幅20mm、くびれ部の幅10mm、
同その長さ80mm(Zランナー方式)
尚、このZOITEK炭素繊維(CF15%)強化・改質ペット樹脂ペレットR1は、バリの副生が無くて良好な射出成型性を示した。試験片の表面は平滑で艶があった。引張速度2mm/分および曲げ速度5mm/分での試験を実施した。このペレットの物性値を表1に示した。
製造例8の
ペット樹脂のみの透明ペレットP1に比べると、本例R1のZOLTEK炭素繊維約15%の混合効果は、引張強さ2.9倍、ヤング率4.1倍、曲げ強さ3.5倍、曲げ弾性率5.7倍である。
【0036】
[製造例5]
[ペット樹脂と炭素繊維チョップ30%と改質剤から成るZOLTEK炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR2の製造] ZOL 30%
前記の製造例4とほぼ同一条件にて、ペレットR2の製造を実施した。但し、炭素維繊チョップの含有量を約30%にする為にサイドフィードの速度を2倍にした。A成分のポリエステルとして汎用ペット樹脂ペレット(ボトルグレード:台湾・南亜3802T、IV値0.80)100重量部(乾燥後の水分含有率 約100ppm以下)とC成分の結合剤として多官能エポキシ樹脂0.56重量部、D成分の結合反応の混合触媒0.16重量部とE成分の展着剤としての流動パラフィン0.06重量部をスーパーミキサーで均一混合した。これらを主体樹脂押出用の第1ホッパーに
投入した。一方、B成分の炭素繊維としてLT炭素繊維チョップ(米国・ZOLTEK社の
ラージトウPAN系炭素繊維「Panex35」6mm長)をサイドフィーダー用の第2ホッパーに
投入した。
同方向2軸押出機(口径60mm、1ベント式)を使用し、この押出機の10ブロックから成るシリンダーとダイスの設定温度を150
〜270℃およびスクリュー回転数150rpmとした。重量式計量フィーダーを使用し、第1ホッパーからA成分とC成分とD成分等の混合樹脂を100Kg/hの速度で反応押出を行い、また第2ホッパーから炭素繊維チョップを42Kg/h(炭素繊維の含有量30%)の速度で連続的にサイドフィードした。
ストランドを口径3mmの斜め下方向のノズルから水中に連続的に押出し、回転カッターで切断して黒色樹脂ペレットR2約250Kgを製造した。金型出口から水盤中へのストランドは直線状であり溶融張力が増加していた
。
その形状は、円柱状で直径約3.4mm×長さ約6mmであった。また、MFR(260℃、荷重2.16Kg)は、6.7g/10分であった。この炭素繊維(CF15%)強化・改質ペット樹脂ペレットR2は、バリの副生が無くて良好な射出成型性を示し、試験片の表面はほぼ平滑で艶があった。このペレットの物性値を表1に示した。製造例8のPET樹脂のみの透明ペレットP1に比べると、本例R2のZOLTEK炭素繊維約30%の混合効果は、引張強さ3.5倍、ヤング率6.1倍、曲げ強さ3.9倍、曲げ弾性率10.3倍であった。射出成形性が良好で、機械的強度が大幅改善された炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットが得られた。
【0037】
【表2】
【0038】
[製造例6]
[ペット樹脂と回収炭素繊維チョップ約15%と改質剤マスターバッチから成る回収炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR3の製造]
A成分のポリエステルとして市販ペット(PET)樹脂ペレット(汎用ボトルグレード:IV値0.80、MFR 35g/10分、280℃・2.16Kg)100重量部(120Kg;120℃・12時間での熱風乾燥後の水分含有率 約100ppm)と改質剤マスターバッチ(MB−G:PETG基体、製造例2)6重量部(7.2Kg;C成分の結合体としての多官能エポキシ樹脂:EP−Aの0.45重量部、D成分の結合反応触媒:C10の0.30重量部)とをタンブラーを使用して、30rpm×10分間にわたり混合した。これらを第1ホッパーに
投入した。
B成分の炭素繊維として回収炭素繊維チョップ(ボビン巻のPAN系炭素繊維の回収品を集めて、6mm長に裁断したもの。40Kg)を第2ホッパーに
投入した。
ドイツ・ベルストルフ社製の同方向2軸押出機(ZE40E:スクリュー口径42mm、L/D=38)を使用し、この押出機の10ブロックから成るシリンダーとダイスの設定温度を150
〜270℃およびスクリュー回転数100rpmとし、回収炭素繊維チョップを第5ブロックに連続的に注入した。
重量式計量単軸フィーダーを使用し、第1ホッパーからA成分とC成分とD成分の混合樹脂ペレットを18.02Kg/hの速度で、また第2ホッパーから回収炭素繊維チョップを3.0Kg/h(炭素繊維の含有量14.3%)の速度で押出機に投入した。
ストランドを口径3mmの斜め下方向のノズルから三本を水中に連続的に押出し、引取り速度20m/分にて、回転カッターで切断して黒色樹脂ペレットR
3を製造した。ストランド金型の樹脂圧力は0.90
〜1.2MPaで、金型出口から水盤中へのストランドは直線状であり溶融張力が増加していた。
この温かい黒色樹脂ペレット
の収量は(20.6Kg)R3を直ちに120℃
で一夜熱風乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。その形状は、円柱状で直径約2.5mm×長さ約4.5mmであった。また、MFR(280℃、荷重2.16Kg)は、35g/10分であった。
【0039】
この回収炭素繊維(15%)強化・改質ペット樹脂の黒色ペレットR3を真空下に再乾燥し、住友重機械工業(株)製の射出成形機SE18DUZ(型締め圧18トン、スクリュー径16mm/SLスクリュー)を使用し、成形温度270
〜280℃、金型温度37
〜38℃、射出圧力64
〜70MPa、射出速度20mm/s、スクリュー回転数100rpmおよび冷却時間15秒の条件にて、下記の射出成形体を成形した。
射出成形体の形状:引張試験用小型片 JIS K7162 5A型(厚み2mm)また、同じ成形装置を使用し、ほぼ同様条件ではあるが、射出圧力115
〜123MPaおよび冷却時間20秒の条件にて、下記の射出成形体を成形した
。
射出成形体の形状:曲げ試験用小型片の短冊型 長さ80mm×巾10mm(厚み4mm)両者共、バリの副生が無くて良好な射出成型性を示した。このペレットR3の物性値を表2に示した。製造例8のペっと樹脂のみの透明ペレットP1に比べると、引張強さ2.0倍、ヤング率2.1倍、曲げ強さ2.3倍、曲げ弾性率3.9倍であった。
【0040】
[製造例7]
[ペット樹脂と回収炭素繊維チョップ約30%と改質剤マスターバッチから成る回収炭素繊維強化ペット樹脂ペレットR4の製造]
前記の製造例6とほぼ同一条件にて、ペレットR4の製造を実施した。但し、回収炭素維繊チョップの含有量を約30%にする為にその供給速度を2倍にし、ペット樹脂の供給速度を低下させた。
即ち、A成分のポリエステルとして市販ペット(PET)樹脂ペレット(汎用ボトルグレード:IV値0.80、MFR 25g/10分、280℃・2.16Kg)100重量部(120Kg;120℃・12時間での熱風乾燥後の水分含有率 約100ppm)と改質剤マスターバッチ(MB−G:PETG基体、製造例2)6重量部(7.2Kg;C成分の結合体として多官能エポキシ樹脂0.45重量部、D成分の結合反応触媒0.30重量部)とをタンブラーを使用して、30rpm×10分間にわたり混合した。これらを第1ホッパーに
投入した。B成分の炭素繊維として回収炭素繊維チョップ(ボビン巻のPAN系炭素繊維の回収品を集めて、6mm長に裁断したもの。40Kg)を第2ホッパーに
投入した。
ドイツ・ベルストルフ社製の同方向2軸押出機(ZE40E:スクリュー口径42mm、L/D=38)を使用し、この押出機の10ブロックから成るシリンダーとダイスの設定温度を150
〜270℃およびスクリュー回転数150rpmとし、回収炭素繊維チョップを第5ブロックに連続的に注入した。
重量式計量単軸フィーダーを使用し、第1ホッパーからA成分とC成分とD成分の混合樹脂ペレットを14.84Kg/hの速度で、また第2ホッパーから回収炭素繊維チョップを6.0Kg/h(炭素繊維の含有量28.8%)の速度で押出機に投入した。
ストランドを口径3mmの斜め下方向のノズルから三本を水中に連続的に押出し、引取り速度20m/分にて、回転カッターで切断して黒色樹脂ペレットR
4を製造した。ストランド金型の樹脂圧力は1.1
〜1.2MPaで、金型出口から水盤中へのストランドは直線状であり溶融張力が増加していた。
この温かい黒色樹脂ペレットR465Kgを直ちに120℃
で一夜熱風乾燥して後に、紙・アルミ・ポリエチレンの三層防湿袋に貯蔵した。その形状は、円柱状で直径約3mm×長さ約5mmであった。また、MFR(280℃、荷重2.16Kg)は、25g/10分であった。
この黒色ペレットR4を真空下に再乾燥し、住友重機械工業(株)製の射出成形機SE18DUZ(型締め圧18トン、スクリュー径16mm/SLスクリュー)を使用し、製造例6とほぼ同様条件ではあるが、射出圧力116
〜121MPaの条件にて、下記の射出成形体を成形した。射出成形体の形状:引張試験片用 JIS K7162 5A型(厚み2mm)。また、同じ成形装置を使用し、製造例6とほぼ同様条件ではあるが、射出圧力120
〜124MPaの条件にて、下記の射出成形体を成形した:射出成形体の形状:曲げ試験片用の短冊型 長さ80mm×巾10mm(厚み4mm)。
尚、この炭素繊維強化ペット樹脂ペレットR
4は、製造例8のPET樹脂のみの透明ペレットP1に比べると、回収炭素繊維(6mm長のチョップ)約30%の混合効果は、引張強さ2.4倍、ヤング率5.0倍、曲げ強さ2.8倍、曲げ弾性率6.8倍であった。
【0041】
[製造例
8]
[
ペット樹脂のみによるペレットP1の製造]
A成分のPET樹脂(ペットボトル用市販汎用品のペレット:IV値0.80、MFR 35g/10分、280℃・2.16Kg)100重量部(3Kg)のみを使用し、製造例4と5とほぼ同様な押出条件に
てペレットP1を製造し、透明ペレット2.9Kgを得た。ストランドは、金型出口から水面までに弓状に垂れ、水盤中では蛇行して溶融張力が小さいことを示した。この透明ペレットP1は、円柱状で直径約3mm×長さ約5mmであった。また、MFR(280℃、荷重2.16Kg)は、57g/10分で、比較的低溶融粘度であった。
このPET樹脂のみのペレットP1を、射出成形して製造例6および7と同様にして引張試験片および曲げ試験片を成形した。引張強さ59MPa、ヤング率1.9GPaおよび曲げ強さ84MPa、曲げ弾性率2.1GPaであった。
【0042】
【表3】
【0043】
[製造例9]
[ペットボトル・フレークと回収炭素繊維チョップ15%と改質剤から成る回収炭素繊維強化・改質ペットボトル・フレークのペレットR5(99%がリサイクル品)の製造]
A成分のポリエステルとして市販ペットボトル・フレーク((株)西東京通商の汎用品:IV値0.73、MFR 57g/10分、280℃・2.16Kg)100重量部(120℃・2時間での真空乾燥後の水分含有率 約100ppm以下)、C成分の結合剤として多官能エポキシ樹脂(EP−A)0.70重量部、D成分の結合反応の混合触媒0.15重量部およびE成分の展着剤としての流動パラフィン0.05重量部をタンブラーで均一混合した。これらを主体樹脂押出用の第1ホッパーに
投入した。一方、回収炭素繊維チョップ(ボビン巻のPAN系炭素繊維の回収品を集めて、6mm長に裁断したもの)をサイドフィーダー用の第2ホッパーに
投入した。
日立造船(株)製の同方向2軸押出装置(口径35mm、L/D35)を使用し、この押出機のシリンダーとストランド金型の設定温度を150
〜270℃およびスクリュー回転数150rpmとした。容量式計量フィーダーを使用し、第1ホッパーからA成分とC成分とD成分等の組成物を17Kg/hの速度で反応押出を行い、また第2ホッパーから計量機を使用して炭素繊維チョップを3Kg/h(炭素繊維の含有量15%)の速度で連続的にサイドフィードした。
ストランドを口径3mmの斜め下方向のノズルから水中に連続的に押出し、回転カッターで切断して黒色樹脂ペレットR5約200Kgを製造した。金型出口から水盤中へのストランドは直線状であり溶融張力が増加していた。その形状は、円柱状で直径約3.4mm×長さ約6mmであった。また、MFR(260℃、荷重2.16Kg)は、4.2g/10分であり、充分に高溶融粘度化されていた。
【0044】
[実施例1]
[ペット樹脂と新品炭素繊維チョップ15%と改質剤から成るZOLTEK炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR1組成物からの水平式押出法による細平板および発泡板の製造]
ZOLTEK炭素繊維(15%)強化ペット樹脂の乾燥した黒色ペレットR1(MFR 6.2g/10分:260℃、荷重2.16Kg)100重量部、結合剤(EP−A)ゼロまたは0.4重量部、触媒(C10)ゼロまたは0.2重量部および化学発泡剤ペレットEE405F(永和化成工業(株)製、重曹系のポリエチレン基体、ガス発生量66ml/g、主として炭酸ガス)ゼロまたは2.5重量部、および展着剤として流動パラフィン0.1重量部を事前に混合し、ホッパーに投入した。
(株)テクノベル製の2軸押出機(口径15mm、L/D30)に、原料供給機、異形金型、樹脂圧力測定センサー、空冷機、ステンレス製滑行板、水盤、引取り機を設置した。上記の配合物を、スクリュー温度245
〜280℃、回転数1150rpm、金型温度250
〜260℃において、ペレット等の配合物の供給速度1
〜2Kg/h、引取り速度1
〜2m/分にて水平方向に押出した。樹脂の溶融粘性、流動性および引け等を考慮して、異形金型は、細平板用には太鼓形(巾25mm:中央部間隙2.5mm、両端部間隙1.5mm)を、また発泡板用には鼓形(巾25mm:中央部間隙2.5mm、両端部間隙4.5mm)を使用した。試験結果を表3にまとめて示した。
この水平式押出法による異形成形においては、樹脂圧力が高くなるほどに成形体の製造が安定し、また成形体が異形金型の巾(25mm)および間隙(25mm)に近づくほど、成形加工が成功に近づく。本発明では、発泡倍率として1.5
〜3倍が好ましい。天然木材や合成木材の巨大用途を目標としている。
本例1−S1の細平板製造では、樹脂圧力0.1MPaと樹脂の溶融張力低くて細平板の左右と上下にネックインが生じ、成形体が細くて薄くなった。本例1−F1の発泡板製造では、発泡剤2.5
重量部を添加したら巾と厚みが夫々大きくなったが、不充分であった。更に、本例1−F2の発泡板製造では、発泡剤2.5
重量部の外に改質剤として結合剤(EP−A)0.4および触媒(C10)0.2重量部を添加したら、樹脂圧力が倍増すると共に発泡板の巾(19mm)と厚み(2.3mm)も増大し、発泡倍率も1.5倍に到達した。これらは、更に発泡剤の添加量2.5
重量部を3
〜4
重量部に増加させれば、一層改善・制御が出来る。特に、本例1−F2の発泡板は、寸法調整金型を使用しないのに係わらず表面平滑性が良くて、成形状態も安定し、改質剤の添加効果が顕著であった。
【0045】
【表4】
【0046】
[実施例2]
[ペット樹脂と新品炭素繊維チョップ30%と改質剤から成るZOLTEK炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR2等の組成物からの水平式押出法による細平板および発泡板の製造]
実施例1と同様な押出条件と操作にて、細平板および発泡板の製造を実施した。試験結果を表3にまとめて示した。ZOLTEK炭素繊維(30%)強化ペット樹脂の乾燥した黒色ペレットR2(MFR 6.7g/10分: 260℃、荷重2.16Kg)100重量部、結合剤(EP−A)ゼロまたは0.4重量部、触媒(C10)ゼロまたは0.2重量部および化学発泡剤ペレットEE405F(永和化成工業(株)製、ガス発生量 66ml/g)ゼロまたは2.5重量部、および展着剤として流動パラフィンゼロまたは0.1重量部を事前に混合し、ホッパーに投入した。
本例2−S2の細平板製造では、樹脂圧力0.2MPaと樹脂の溶融張力がやや低くて細平板に左右と上下にやはりネックインが生じ、成形体が細くて薄くなった。次に、本例2−F3の発泡板の製造では、発泡剤2.5
重量部を添加したら巾(18mm)と厚み(2.1mm)が夫々大きくなり、発泡倍率も1.5倍に到達した。また、本例2−F4の発泡板の製造では、発泡剤2.5
重量部の外に更に改質剤として結合剤0.4
重量部と触媒0.2重量部を添加したら、樹脂圧力が10倍の2.3MPaに増加すると共に発泡板の巾(18mm)と厚み(2.1mm)も増大し、発泡倍率も当面の目標の2.0倍に到達した。本例諸例から解る様に発泡板の製造においては、改質剤の添加が必要かつ不可欠である。
【0047】
[実施例3]
[ペット樹脂と回収炭素繊維チョップ15%と改質剤マスターバッチから成る回収炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR3からの押出法による細平板と広幅発泡板の製造]
回収炭素繊維(15%)強化・改質ペット樹脂の乾燥した黒色ペレットR3(MFR 35g/10分:280℃、荷重2.16Kg)は、MFRが大きいので溶融粘度が比較的小さい。そこで実
施例1と同様に細平板を水平押出して発泡用に必要不可欠な改質剤マスターバッチの添加量を予め試験・決定した。実
施例1の試験設備を使用し、黒色ペレットR3の100重量部、改質剤マスターバッチ(MB−E)ゼロ、2、4重量部で細平板を水平押出した。但し、樹脂の溶融粘性、流動性および引け等を考慮して、異形金型は、矩形形(巾25mm:中央部間隙1.5mm)とした。試験結果を表4にまとめて示した。改質剤(MB−G)の添加量を増加させるに連れて、樹脂圧力が増加すると共に細平板の巾と厚みが顕著に増大したので、最適添加量を6重量部とした。
(株)創研製のTダイ式フィルム・シート押出製造装置を使用して、広幅発泡板の製造をした(本例3−F5)。主押出機は、単軸スクリュー、口径30mm、L/D38、副押出機は、単軸スクリュー、口径25mm、L/D25である。Tダイは、巾250mm、リップギャップ1.5mm、垂直式、フィードブロック方式である。ポリッシング・ロールは鏡面仕上げのステンレス製で、オイル式温度制御である。ガイドロールは温水制御である。引取り機は、空気圧制御式のゴムロールである。
乾燥した回収炭素繊維(15%)強化・改質ペット樹脂の黒色ペレットR3(MFR 35g/10分:280℃、荷重2.16Kg)100重量部、改質剤マスターバッチ(MB−E)6重量部、化学発泡剤ペレットEE405F(永和化成工業(株)製、ガス発生量 66ml/g)2.5重量部、滑材としてステアリン酸カルシウム0.1重量部および展着剤として流動パラフィン0.05重量部を事前に混合し、主押出機のホッパーに投入した。副押出機は加熱停止させた。シリンダー温度255
〜265℃、Tダイの温度245
〜260℃、スクリュー回転70rpm、ロール温度40
〜70℃で、引取り速度0.4m/分にて、広幅発泡板を製造した。樹脂圧力は、5.5MPaであった。広幅発泡板は、幅25cmでネックインが無く、厚みは2.8mmとリップギャップの倍で、発泡倍率は2.1倍であった。本例発明により、ほぼ目標の発泡体が製造出来た(例3−F5)。
【0048】
【表5】
【0049】
[実施例4]
[ペット樹脂と回収炭素繊維チョップ30%と改質剤マスターバッチから成る回収炭素繊維強化・改質ペット樹脂ペレットR4からの押出法による細平板と2種3層広幅発泡板の製造]
回収炭素繊維(30%)強化・改質ペット樹脂の乾燥した黒色ペレットR4(MFR 25g/10分: 280℃、荷重2.16Kg)は溶融粘度が比較的小さいので、実
施例3と同様に細平板を水平押出して発泡用に必要不可欠な改質剤マスターバッチの添加量を予め試験・決定した。実
施例1の試験設備を使用し、黒色ペレットR4の100重量部、改質剤マスターバッチ(MB−E)4、6重量部、滑材としてステアリン酸カルシウム0.1重量部および展着剤として流動パラフィン0.05重量部の組成物を事前混合し、水平押出法で細平板を製造した。試験結果を表5にまとめて示した。細平板は、改質剤(MB−G)の添加量を増加させるに連れて、樹脂圧力が増加すると共に細平板の厚みが若干増大したので、最適添加量を6重量部とした。
2種3層の広幅発泡板の製造は、実施例3の(株)創研製のTダイ式フィルム・シート押出製造装置を使用して実施した(本例4−F6)。主押出機で、樹脂R4に改質剤、発泡剤、滑材としてステアリン酸カルシウム0.1重量部および展着剤として流動パラフィン0.05重量部の組成物を単層発泡板に押出した。一方、副押出機から同一樹脂R4、滑材としてステアリン酸カルシウム0.1重量部および展着剤として流動パラフィン0.05重量部の組成物を押出し、フィードブロック式Tダイでスキン層として外側から覆って、2種3層の広幅発泡板とした。乾燥した回収炭素繊維(30%)強化・改質ペット樹脂の黒色ペレットR4(MFR 25g/10分: 280℃、荷重2.16Kg)100重量部、改質剤マスターバッチ(MB−E)6重量部および化学発泡剤ペレットEE405F(永和化成工業(株)製、ガス発生量 66ml/g)2.5重量部を事前に混合し、主押出機のホッパーに投入した。主押出機のシリンダー温度255
〜265℃、Tダイの温度245
〜260℃、スクリュー回転70rpm、樹脂圧力5MPa、ロール温度40
〜70℃とした。一方、副押出機のホッパーにペレットR4を投入し、シリンダー温度を260
〜270℃に設定し、スクリュー回転15rpm、樹脂圧力3MPaとした。この結果、引取り速度0.4m/分にて、2種3層の広幅発泡板を製造出来た。この広幅発泡板は、幅24cmで若干ネックインがあり、厚みは3.0mmとリップギャップの倍で、発泡倍率は3層体の平均として1.9倍であった。本例発明により、ほぼ目標の2種3層の発泡体が製造出来た(例4−F6)。
【0050】
【表6】
【0051】
[実施例5]
[ペットボトル・フレークと回収炭素繊維チョップ15%と改質剤から成る回収炭素繊維強化・改質ペットボトル・フレークのペレットR5(99%がリサイクル品)の炭酸ガス法による発泡ボードの製造]
日立造船(株)製の2軸押出機(口径60mm、L/D40)に、第1ホッパーおよび重量式計量機、第2ホッパーおよび容量式計量機、ベント式真空ライン、温度制御装置、炭酸ガス注入装置と注入ライン、ギヤーポンプ、Tダイ(巾1,200mm、水平押出し用)、冷却装置、引取り装置、自動裁断機などを設置した。
第1ホッパーには、未乾燥の回収炭素繊維強化・改質ペットボトル・フレークのペレットR5(MFR4.2g/10分:260℃、荷重2.16Kg)を投入し、第2ホッパーには改質剤ペレット(MB−E)を投入した。押出機は、シリンダー、ギヤーポンプおよびTダイの温度を240
〜280℃に設定し、高真空引き下に、樹脂組成物の押出速度75Kg/h、炭酸ガス注入量2.5
〜5g/分とした。第2ホッパーの改質剤ペレット(MB−E)の添加量を制御して、スクリュー先端圧力を6
〜7MPaに制御した。この様にして、巾120cm、平均厚み2.2
〜2.4mm、発泡倍率2
〜4倍の発泡ボードを製造した。