(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ダミーピクセル回路と、前記第2リペア線とを電気的に連結する補助リペア線をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機発光表示装置。
前記第2ピクセルは、第2ピクセル回路及び前記第2ピクセル回路から提供される駆動電流によって発光する第2発光素子を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機発光表示装置。
前記ダミーピクセル回路から、前記第1ピクセルの発光素子に駆動電流が提供されるように、前記第1ピクセルの発光素子と前記ダミーピクセル回路とを、第1リペア線によって電気的に連結し、
第2ピクセルの電源電圧が、前記ダミーピクセル回路に提供されるように、前記第2ピクセルのピクセル回路の電源ノード及び前記ダミーピクセル回路を、第2リペア線によって電気的に連結する
請求項8に記載の有機発光表示装置のリペア方法。
前記補助リペア線は、前記第1リペア線と連結された第1ノード、及び前記第2リペア線と連結された第2ノードを含み、前記第1ノード及び前記第2ノード間の区間の両外側を切断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の有機発光表示装置のリペア方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態に具現されるのである。
【0011】
以下の実施形態で、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使用されている。
【0012】
以下の実施形態で、単数の表現は、文脈上明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0013】
以下の実施形態で、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、または構成要素が存在するということを意味ものであり、一つ以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0014】
以下の実施形態で、膜、領域、構成要素などの部分が、他の部分の上または上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0015】
図面では、説明の便宜のために、構成要素は、その大きさが誇張または縮小されていることがある。例えば、図面で示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されており、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
ある実施形態が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される手順と異なって遂行されることもある。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されることもあり、説明される手順と反対の手順で進められることもある。
【0016】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態による有機発光表示装置を概略的に図示したブロック図である。
【0018】
図1を参照すれば、表示装置100は、表示パネル110、走査駆動部120、データ駆動部130、制御部140及び電源部150を含みうる。走査駆動部120、データ駆動部130及び制御部140は、それぞれ別個の半導体チップによって形成されることもあり、1つの半導体チップに集積されることもある。走査駆動部120は、表示パネル110と同一基板上に共に形成されてもよい。
【0019】
表示パネル110には、ピクセルPが配列される活性領域AAと、ダミーピクセルDPが配列されるダミー領域DAとが定義される。ダミー領域DAは、活性領域AAの外郭に、活性領域AAに隣接するように配置される。一例によれば、
図1に図示されているように、ダミー領域DAは、活性領域AAの上側に配置されることがあり、または下側に配置されることもある。他の例によれば、ダミー領域DAは、活性領域AAの上側及び下側のいずれにも配置されうる。さらに他の例によれば、図面には図示されていないが、ダミー領域DAは、活性領域AAの左側及び/または右側にも配置されうる。表示パネル110は、OLED(organic light emitting diode)、TFT(thin−film transistor)−LCD(liquid crystal display)、PDP(plasma display panel)またはLED(light−emitting diode)の各ディスプレイのような平板ディスプレイパネルでありうるが、それらに限定されるのではない。以下では、表示パネル110の一例として、OLEDパネルであると仮定して説明する。
【0020】
活性領域AAには、第i走査線SLiと、第jデータ線DLjとに連結されるピクセルPijを含むピクセルPが配列される。ピクセルP及びダミーピクセルDPは、行方向に延長される走査線(SL1ないしSLn+1、以下、「SL」)、及び列方向に延長されるデータ線(DL1ないしDLm、以下、「DL」)に連結される。ピクセルPは、行方向及び列方向に沿って、例えば、マトリックスに配列される。本明細書において、行方向という用語は、
図1において、横方向を指し、列方向という用語は、
図1において、縦方向を意味する。しかし、行方向と列方向は、互いに反対に指定されることもあり、特に、表示装置100、または表示装置100を含む応用製品において、行方向が縦方向を意味し、列方向が横方向を意味することも可能である。行方向と列方向とが互いに垂直であることもあるし、垂直ではないこともある。
【0021】
走査線SLそれぞれは、同一行のピクセルP、または同一行のダミーピクセルDPに連結され、同一行のピクセルP、または同一行のダミーピクセルDPに走査信号を伝達する。データ線DLそれぞれは、同一列のピクセルP、及び同一列のダミーピクセルDPに連結され、同一列のピクセルP、及び同一列のダミーピクセルDPにデータ信号を伝達する。
【0022】
表示パネル110は、ピクセルPに、電源電圧(例えば、ELVDD)を供給するために、ピクセルPに連結される電源配線VLを含む。電源配線VLは、電源部150に連結される。電源部150は、ピクセルPを駆動するための電源電圧ELVDDを生成し、電源配線VLに印加する。本実施形態において、電源電圧ELVDDは、例示的に正の電圧を有するように表示されているが、ピクセルPの回路構成によって、電源部150は、負の電圧(例えば、ELVSS(
図2))または接地電圧を、電源配線VLに供給することができる。
【0023】
図1には、電源配線VLの一部だけが図示されている。
図1において、電源配線VLが列方向に延長されるように例示的に図示されているが、電源配線VLは、行方向に延長される構造を有したり、あるいは行方向と列方向とに延長される網構造を有したりすることもできる。以下では、電源配線VLが列方向に延長された例を仮定し、本発明の実施形態について説明するが、以下で説明する本発明の実施形態は、電源配線が行方向に延長された場合、行方向と列方向とに延長される網構造に形成された場合など、多様な場合についていずれも適用可能である。
【0024】
ピクセルPを駆動し、ピクセルPを発光させるための駆動電源が、電源配線VLを介して供給されるために、電源配線VLを介して流れる電流の大きさは、相対的に大きい。電源配線VLは、配線抵抗を有し、電源配線VLを介して流れる電流によって、電圧降下が発生する。このような電圧降下は、IRドロップ(IR−drop)と呼ばれる。IRドロップの大きさを減らすため、電源配線VLは、低い配線抵抗を有するように設計される。例えば、電源配線VLは、他のライン(例えば、データ線DL、走査線SL、リペア線RL)より厚い線幅を有することができる。例えば、電源配線VLの幅はデータ線DL、走査線SL、またはリペア線RLのうち1つの線幅の数倍(例えば、約10倍)の大きさを有することができる。電源配線VLは、他のラインより太い太さを有することもできる。
【0025】
IRドロップによって、電源配線VL上の位置ごとに、電源電圧ELVDDのレベルは一定しない。例えば、電源配線VLにおいて、電源部150に直接連結される部分の電源電圧ELVDDのレベルは、電源部150から遠い部分の電源電圧ELVDDのレベルより高い。電源部150が表示パネル110の外に位置する場合、表示パネル110の外郭から中心部に行くほど、電源電圧ELVDDのレベルが低下する傾向を示す。電源電圧ELVDDのレベルが高い部分に位置したピクセルPの輝度は、電源電圧ELVDDのレベルが低い部分に位置したピクセルPの輝度より高い。
【0026】
しかし、ピクセルPが共通して電源配線VLに連結されるために、隣接したピクセルPに供給される電源電圧ELVDDのレベルは、実質的に同一であるか、あるいは類似しているために、隣接したピクセルPの輝度差は、大きくないとみられ、そのような輝度差は、観察者によって視認されない。
【0027】
一方、不良ピクセルがダミーピクセルDPによってリペアされる場合、前記不良ピクセルに隣接したピクセルPと、前記ダミーピクセルDPは、互いに隣接せず、その場合、前記不良ピクセルに隣接したピクセルPに供給される電源電圧ELVDDのレベルと、前記ダミーピクセルDPに供給される電源電圧ELVDDのレベルとには、相当な差が存在する。その場合、前記不良ピクセルに隣接したピクセルPと、前記ダミーピクセルDPによってリペアされた不良ピクセルとの間に、輝度差が発生し、そのような輝度差は、観察者に視認され、画質を低下させる要因になる。
【0028】
本発明によれば、そのような輝度差による画質劣化の問題を解決するために、前記不良ピクセルのリペアに利用されたダミーピクセルDPに供給される電源電圧ELVDDは、電源配線VLから直接供給されず、リペア線を介して供給される。例えば、不良ピクセル、またはその周辺のピクセルに供給された電源電圧ELVDDが、リペア線を介して、前記不良ピクセルのリペアに利用されたダミーピクセルDPに供給される。これによれば、ダミーピクセルDPによってリペアされた不良ピクセルと、前記不良ピクセルに隣接したピクセルPとの輝度差は、低減されるか、あるいは最小化される。これについて、以下でさらに詳細に説明する。
【0029】
表示パネル110は、
図1に図示されたリペア線RLjを含む複数のリペア線RLを含む。リペア線RLそれぞれは、同一列のピクセルPに連結可能であり、同一列のダミーピクセルDPに連結可能になるように、列方向に延長される。
図1を参照すれば、リペア線RLjは、同一列のダミーピクセルDPjから、同一列のピクセルPのうち一つ(例えば、ピクセルPij)に駆動電流を伝達することができるように配置される。リペア線RLjが、同一列のピクセルPijと、同一列のダミーピクセルDPjとに連結される場合、ダミーピクセルDPjは、リペア線RLjを介して、ピクセルPijに駆動電流を提供することができる。
図1を参照すれば、リペア線RLjは、ピクセルPijの駆動電源ELVDDを供給される電源ノードから、ピクセルPijに供給された駆動電源ELVDDを、同一列のダミーピクセルDPj、または他の列のダミーピクセルに伝達が可能なように配置される。リペア線RLjが、ピクセルPijと、同一列または他の列のダミーピクセルとに連結される場合、ピクセルPijに供給された駆動電源ELVDDが、リペア線RLjに連結されたダミーピクセルに、リペア線RLjを介して印加される。
【0030】
本明細書において、「連結可能である」ということは、連結されていない状態であるが、リペア工程時に連結される状態であるということを意味する。例えば、第1部材と第2部材とが連結可能に配置されるということは、第1部材と第2部材とが連結されていないが、リペア工程において、互いに連結される状態に置かれているということを意味する。
構造的な観点において、互いに「連結可能である」第1部材と第2部材は、重畳領域において、絶縁膜を挟んで互いに交差するように配置される。リペア工程において、前記重畳領域に、レーザが照射されれば、前記重畳領域内の絶縁膜が破壊されながら、第1部材と第2部材は、互いに電気的に連結される。絶縁膜破壊方法は、前記レーザの照射に限定されるものではない。
【0031】
本明細書において、「伝達可能である」または「伝達可能なように」という用語は、連結可能な2つの構成要素が、リペア工程によって互いに連結されれば、前記2つの構成要素間に、電流または電圧の伝達がなされるということを意味する。すなわち、リペア工程によって、前記2つの構成要素が互いに連結される前には、前記2つの構成要素間に伝達がなされないが、リペア工程によって、前記2つの構成要素が互いに連結されれば、2つの構成要素間に伝達がなされるという観点において、「伝達可能である」という用語が使用される。
【0032】
本明細書において、「分離可能な」または「分離可能に」という用語は、リペア工程において、レーザなどを利用して分離することができる状態であるということを意味する。例えば、第1部材と第2部材とが分離可能に連結されるということは、第1部材と第2部材とが連結されているが、リペア工程で分離される状態に置かれているということを意味する。
【0033】
構造的な観点で、分離可能に連結された第1部材と第2部材は、導電性連結部材を介して、互いに連結されるように配置される。リペア工程において、前記導電性連結部材にレーザが照射されれば、前記導電性連結部材は、レーザが照射された部分が溶けながら切断され、第1部材と第2部材は、互いに電気的に絶縁される。例示的に、前記導電性連結部材は、レーザによって溶融されるシリコン層を含んでもよい。その場合、第1部材と第2部材とを分離可能に連結する導電性連結部材は、レーザが照射される部分を含む。他の例によれば、前記導電性連結部材は、電流によるジュール熱によって溶融されながら切断される。一方、導電性連結部材の切断方法は、前記レーザの照射に限定されるものではない。
【0034】
ダミー領域DAには、ダミーピクセルDPjを含むダミーピクセルDPが配列される。
図1に図示されているように、ダミーピクセルDPは、行方向に配列されうる。他の例によれば、ダミーピクセルDPは、2以上の行に配列されうる。さらに他の例によれば、ダミーピクセルDPは、活性領域AAの上側及び下側のいずれの2以上の行に配列されうる。さらに他の例によれば、ダミー領域DAが、活性領域AAの左側及び/または右側に形成され、ダミーピクセルDPが列方向に配列されてもよい。
【0035】
ダミーピクセルDPは、同一列のデータ線DLに、それぞれ連結されうる。ダミーピクセルDPは、同一列のリペア線RLに連結されうる。ダミーピクセルDPが2以上の行に配列されるか、あるいはダミーピクセルDPが、2以上のダミーピクセル回路DPCを含む場合、リペア線RLは、同一列のダミーピクセルDPのうち一つに連結可能に配置されるか、あるいは同一列のダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCのうち一つに連結可能に配置される。
【0036】
図1では、ダミー領域DAに、ダミーピクセルDPのための走査線SLn+1が配置されているように図示され、その場合、走査線SLn+1を介して、ダミーピクセルDPのための走査信号が、ダミーピクセルDPに提供される。しかし、本発明は、それに限定されるものではなく、ダミー領域DAには、ダミーピクセルDPのための追加の走査線がさらに配置されることもあるし、走査線が省略され、走査駆動部120に連結されないこともある。
【0037】
ピクセルPそれぞれは、互いに分離可能に連結される発光素子Eと、ピクセル回路PCとを含む。
図1では、1つのピクセルPが、1つの発光素子E及び1つのピクセル回路PCを含むように図示されているが、他の例によれば、1つのピクセルPが、複数の発光素子E及びピクセル回路PCを含んでもよい。その場合、1対の発光素子Eとピクセル回路PCは、1つのサブピクセルを構成することができる。
【0038】
発光素子Eは、画素電極と対向電極との間に介在される有機発光層を含む有機発光素子(OLED)でもある。画素電極と対向電極は、それぞれ有機発光素子(OLED)のアノード電極及びカソード電極でありうる。他の例によれば、ピクセル回路PCの構成によって、画素電極が、有機発光素子のカソード電極であり、対向電極が有機発光素子のアノード電極でもありうる。本明細書において、発光素子Eの画素電極は、ピクセル回路PCに連結されるが、分離可能な電極と理解される。
【0039】
単位ピクセルは、多様な色相を表示するために、複数の色相をそれぞれ表示する複数のサブピクセルを含んでもよい。本明細書において、ピクセルPは、主に1つのサブピクセルを意味する。しかし、本発明は、それに限定されるものではなく、ピクセルPは、複数のサブピクセルを含む1つの単位ピクセルを意味することもできる。すなわち、本明細書において、1つのピクセルPが存在すると記載されているとしても、それは、1つのサブピクセルが存在すると解釈されもし、1つの単位ピクセルを構成する複数のサブピクセルが存在すると解釈されてもよい。
【0040】
ダミーピクセルDPそれぞれは、ダミーピクセル回路DPCを含む。1つのダミーピクセルDPは、複数のダミーピクセル回路DPCを含んでもよい。ピクセル回路PC及びダミーピクセル回路DPCは、アナログ駆動方式のピクセル回路でありうる。他の例によれば、ピクセル回路PC及びダミーピクセル回路DPCは、デジタル駆動方式のピクセル回路でもあってもよい。
【0041】
一方、本発明の実施形態において、ダミーピクセルDPは、発光素子を具備することもできる。ダミーピクセルDPが発光素子を含む場合、発光素子は、実際に発光せず、単に回路素子として機能することができる。例えば、発光素子は、キャパシタとして機能することができる。以下では、ダミーピクセルDPがダミーピクセル回路DPCのみを具備する例を基準にして、本発明の実施形態について説明するが、本発明の実施形態において、ダミーピクセルDPの構造は、前記例示に限定されるものではない。
【0042】
本明細書において、1つのダミーピクセルが存在すると記載されているとしても、それは、1つのダミーピクセル回路が存在するように解釈されてもよいし、1つの単位ピクセルを構成するサブピクセルの個数だけダミーピクセル回路が存在すると解釈されてもよい。
【0043】
制御部140は、走査駆動部120及びデータ駆動部130を制御することができる。制御部140は、第1電源電圧ELVDD(
図2)、第2電源電圧ELVSS(
図2)、発光制御信号、初期化電圧などがピクセルPに印加されるように、電源部150を制御することができる。制御部140は、走査制御信号SCSとデータ制御信号DCSとを含む複数の制御信号を生成することができる。例えば、制御部140は、水平同期信号と垂直同期信号とに基づいて、走査制御信号SCS、データ制御信号DCS及びデジタル映像データDATAを生成することができる。
【0044】
走査駆動部120は、走査制御信号SCSに応答し、走査線SLを順次に駆動することができる。例えば、走査制御信号SCSは、走査駆動部120が、走査線SLのスキャニングを始めるように指示する指示信号でもある。走査駆動部120は、走査信号を生成し、走査線SLを介して、ピクセルP及びダミーピクセルDPに、走査信号を順次に提供することができる。
【0045】
データ駆動部130は、データ制御信号DCS及びデジタル映像データDATAに応答し、データ線DLを駆動することができる。データ駆動部130は、階調を有するデジタル映像データDATAを、前記階調に対応する階調電圧を有するデータ信号に変換し、前記データ信号を、データ線DLを介して、ピクセルP及びダミーピクセルDPに順次に提供することができる。
【0046】
図1に図示されているピクセルPijが不良ピクセルである場合、ダミーピクセルDPjは、不良ピクセルPijのリペアに利用される。一方、
図1に図示されているピクセルPijが不良ピクセルではなく、不良ピクセルの周辺ピクセルである場合、ダミーピクセルDPjは、不良ピクセルのリペアに利用され、周辺ピクセルPijに供給された電源電圧は、ダミーピクセルDPjの電源電圧に供給される。
【0047】
詳細には、
図1に図示されているピクセルPijが不良ピクセルである場合、不良ピクセルPijの発光素子Eは、不良ピクセルPijのピクセル回路PCと分離され、同一列のリペア線RLjを介して、同一列のダミーピクセルDPjに連結される。不良ピクセルPijの発光素子Eは、同一列のリペア線RLjを介して、ダミーピクセルDPjのダミーピクセル回路DPCで生成される駆動電流を受信し、前記駆動電流に対応する輝度で発光することができる。不良ピクセルPijとダミーピクセルDPjは、同一列に配置されるので、同一列のデータ線DLjを介して、共通してデータ信号を受信することができる。
【0048】
他の例によって、
図1に図示されたピクセルPijが、不良ピクセルの隣接ピクセルである場合、ピクセルPijに印加される電源電圧ELVDDは、同一列のリペア線RLjを介して、ダミーピクセルDPjに供給される。その場合、リペア線RLjには、ピクセルPij及びダミーピクセルDPjだけが連結されるので、リペア線RLjに流れる電流の大きさは、相対的に小さい。従って、リペア線RLjには、IRドロップがほぼ発生しないか、あるいは非常に小さく発生し、ピクセルPijに供給される電源電圧ELVDDのレベルと、ダミーピクセルDPjに供給される電源電圧ELVDDのレベルは、互いに実質的に同一であるか、あるいは非常に小差のみを有する。従って、不良ピクセルの発光素子Eが、ダミーピクセル回路DPCによって提供される駆動電流によって発光しても、不良ピクセルの発光素子Eの輝度は、不良ピクセルの周辺ピクセルPijの発光素子Eの輝度と実質的に同一であるか、観察者によって視認されないほどの小差のみを有するようになる。本実施形態の多様な変形例について、以下でさらに詳細に説明する。
【0049】
図面の空間上の制約によって、
図1には、1つのピクセルPij、及び同一列上に1つのダミーピクセルDPjだけが図示されるが、本技術分野の当業者は、表示パネル110上に複数のピクセルP及び複数のダミーピクセルDPが配列されるということを理解するであろう。また、
図1には、走査線SLi、データ線DLj、リペア線RLjだけが図示されているが、本技術分野の当業者は、表示パネル110上に、(n+1)個の走査線SL、m本のデータ線DL、m本のリペア線RLが配列されるということを理解するであろう。ここで、mとnは、自然数であり、mとnは、互いに同じであっても異なってもよい。
【0050】
図2は、一実施形態による表示装置に適用される一例によるピクセルを図示した回路図である。
【0051】
図2を参照すれば、ピクセルPは、ピクセル回路PCと、発光素子Eとを含む。ピクセル回路PCと発光素子Eは、互いに分離可能に連結される。
【0052】
発光素子Eは、例示的に、アノード電極及びカソード電極を有する有機発光素子(OLED)でありうる。例示的に、アノード電極は、ピクセル回路PCと連結され、カソード電極には、第2電源電圧(例えば、ELVSS)が印加される。
【0053】
ピクセル回路PCは、第1ノードNa、第2ノードNb、第3ノードNc及び第4ノードNdを有する。第1ノードNaは、発光素子Eの画素電極(本例において、アノード電極)に分離可能に連結される。例えば、第1ノードNaは、連結されていて、リペア時に分離される。ピクセル回路PCは、第1ノードNaを介して、駆動電流Iを出力することができる。以下、ピクセル回路PCの出力ノードは、
図2の第1ノードNaのように、ピクセル回路PCの出力電流が流れるノードを指す用語として使用される。
【0054】
第2ノードNbは、電源電圧(例えば、第1電源電圧ELVDD)が印加されるノードである。電源電圧ELVDDを介して、ピクセル回路PCが駆動し、駆動電流Iが生成される。以下、ピクセル回路PCの電源ノードは、
図2の第2ノードNbのように、ピクセル回路PCの電源電圧ELVDDが印加されるノードを指す用語として使用される。
【0055】
第3ノードNcは、走査信号Sを受信するノードであり、第4ノードNdは、データ信号Dを受信するノードである。
【0056】
ピクセル回路PCは、例えば、
図2に図示されているように、スイッチング・トランジスタT1、駆動トランジスタT2及び保存キャパシタCを含んでもよい。スイッチング・トランジスタT1は、第3ノードNcに印加される走査信号Sに応答し、第4ノードNdに印加されるデータ信号Dを、第5ノードNeに伝達することができる。保存キャパシタCは、第2ノードNbと第5ノードNeとの間に連結され、第5ノードNeに伝達されたデータ信号Dに対応する電圧を充電することができる。駆動トランジスタT2は、第2ノードNbを介して印加される電源電圧ELVDDを利用して、保存キャパシタCに充電された電圧に対応する駆動電流Iを、第1ノードNaに出力することができる。発光素子Eは、駆動電流Iによって、データ信号Dに対応する輝度で発光することができる。
【0057】
図2に図示されているピクセル回路PCは、例示的なものであり、例えば、電源電圧ELVDDの補償回路のような多様な機能を具現するために、追加的なトランジスタ及び/または追加的なキャパシタがピクセル回路PC内に含まれてもよい。また、
図2において、スイッチング・トランジスタT1及び駆動トランジスタT2が、NMOS(negative channel metal oxide semiconductor)トランジスタであるように図示されているが、ピクセル回路PCは、PMOS(positive channel metal oxide semiconductor)トランジスタで具現されるか、あるいはNMOSトランジスタとPMOSトランジスタとの組み合わせでも具現される。
【0058】
図2に図示されているピクセルPは、アナログ駆動方式で動作することができるが、本発明は、それに限定されるものではなく、デジタル駆動方式で動作するピクセルPにも同一に適用される。
【0059】
図3は、一実施形態による表示装置に適用される一例によるピクセルと、それに連結されたダミーピクセルとを図示した回路図である。
【0060】
図3のピクセルPは、
図2に図示されたピクセル回路PCと同一のピクセル回路PCを有するように例示されている。ダミーピクセルDPは、ダミーピクセル回路DPCを含む。
【0061】
ピクセルPのピクセル回路PCにおいて、第1ノードNaは、ピクセルPの発光素子Eの画素電極と分離可能に連結されるが、リペア工程によって分離される。第1ノードNaによって、ピクセル回路PCと分離された発光素子Eの画素電極は、リペア線RLに連結可能に配置された後、リペア工程時に連結される。
【0062】
ダミーピクセル回路DPCは、ピクセル回路PCの第1ノードNa、第2ノードNb、第3ノードNc及び第4ノードNdにそれぞれ対応する第1ダミーノードないし第4ダミーノードを含みうる。第1ダミーノードないし第4ダミーノードは、それぞれ「DNa」、「DNb」、「DNc」及び「DNd」と表示することができる。一例では、ダミーピクセル回路DPCは、回路構成の側面において、ピクセル回路PCと同一でもある。他の例によれば、ダミーピクセル回路DPCは、ピクセル回路PCと異なっていてもよい。
【0063】
ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCにおいて、第1ダミーノードDNaは、リペア線RLに連結されるか、あるいは連結可能に配置された後、リペア工程で連結される。
図3を参照すれば、リペア線RLは、ピクセルPの発光素子Eの画素電極と、ダミーピクセル回路DPCとを連結することができる。
【0064】
第2ダミーノードDNbには、他のリペア線が連結される。他のリペア線は、ピクセルPの周辺に位置する周辺ピクセルと、ダミーピクセル回路DPCとを連結することができる。詳細には、他のリペア線は、ピクセルPの周辺ピクセルに供給された電源電圧ELVDDを、第2ダミーノードDNbに印加することができる。それについて、以下で詳細に説明する。
【0065】
第3ダミーノードDNcは、走査線SLn+1から走査信号Sを受信し、第4ダミーノードDNdは、データ線DLからデータ信号Dを受信する。第4ダミーノードDNd及び第4ノードNdには、同一のデータ信号が印加される。
【0066】
図4は、
図1に図示された表示パネルの一例を概略的に示した図面である。
【0067】
図4を参照すれば、説明の便宜のために、2個のピクセルPと、1つのダミーピクセルDPとが図示される。第1ピクセルP1は、電源配線VL、第i走査ラインSLi及び第jデータラインDLjに連結される。第2ピクセルP2は、電源配線VL、第i走査ラインSLi及び第j−1データラインDLj−1に連結される。ダミーピクセルDPjは、第jデータラインDLjに連結される。
【0068】
図4では、他のピクセル及び他のダミーピクセルに係わる図示が省略されている。また、他の走査ラインSL、他のデータラインDL、及び他のリペア線RLに係わる図示も、やはり省略されている。
図4では、ピクセル回路PC、発光素子E、ダミーピクセル回路DPCの構造を詳細に図示していないが、
図3に図示されたところと詳細構造が同一でもある。
【0069】
第1ピクセルP1及び第2ピクセルP2において、ピクセル回路PCと発光素子Eは、分離可能に連結される。第1ピクセルP1の発光素子Eは、第1リペア線RL1に連結可能である。第1ピクセルP1のピクセル回路PCの電源ノードは、電源配線VLに連結され、第1リペア線RL1に連結可能である。第2ピクセルP2の発光素子Eは、第2リペア線RL2に連結可能である。第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、電源配線VLに連結され、第2リペア線RL2に連結可能である。ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCは、第1リペア線RL1及び/または第2リペア線RL2に連結されるか、あるいは連結可能に具備される。
【0070】
図5は、
図4に図示された表示パネルにおいて、不良ピクセルをリペアする方法について説明するための図面である。詳細には、
図5は、
図4に図示された表示パネルにおいて、第1ピクセルP1に不良が発生した場合を仮定し、同一列のダミーピクセルDPを利用して、第1ピクセルP1をリペアする方法について説明するための図面である。
図5を参照すれば、第1ピクセルP1のリペアのために、第2ピクセルP2がさらに利用される。
図5を参照すれば、不良ピクセルである第1ピクセルP1の発光素子Eは、第1ピクセルP1のピクセル回路PCから電気的に分離される。例えば、発光素子Eとピクセル回路PCとの連結領域41にレーザを照射して切断(cut)することにより、発光素子Eとピクセル回路Pは、互いに分離される。
【0071】
第1ピクセルP1の発光素子Eは、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPC(詳細には、ダミーピクセル回路DPCの出力ノード)に電気的に連結される。そのために、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極は、同一列の第1リペア線RL1に連結される。例えば、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極に連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第1リペア線RL1との重畳領域42に、レーザを照射することによって、発光素子Eの画素電極は、第1リペア線RL1に電気的に連結される。
【0072】
ダミーピクセル回路DPCは、第1リペア線RL1に連結される。例えば、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第1リペア線RL1との重畳領域43に、レーザを照射することによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードは、第1リペア線RL1に電気的に連結される。それによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードから出力される駆動電流Iが、第1リペア線RL1を介して、第1ピクセルP1の発光素子Eに流れることができる。
【0073】
第1ピクセルP1の発光素子Eは、駆動電流Iによって、データ信号Djに対応する輝度で発光する。互いに隣接する第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2とに、それぞれ印加される電源電圧ELVDD1,ELVDD2の電圧レベルがほぼ同一であると仮定すれば、第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1が不良ピクセルではない場合の発光輝度とほぼ同一になる。また、第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1に隣接した第2ピクセルP2の発光輝度とほぼ同一になり、たとえ小差があるとしても、観察者は、当該小差を視認し難い。
【0074】
ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCの電源ノードは、第2リペア線RL2を介して、不良ピクセルである第1ピクセルP1の周辺ピクセルである第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに電気的に連結される。そのために、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、同一列の第2リペア線RL2に連結される。例えば、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第2リペア線RL2との重畳領域44に、レーザを照射することによって、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、第2リペア線RL2に電気的に連結される。
【0075】
ダミーピクセル回路DPCは、第2リペア線RL2に連結される。例えば、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、第2リペア線RL2との重畳領域45に、レーザを照射することによって、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードは、第2リペア線RL2に電気的に連結される。それによって、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに印加される電源電圧ELVDD2が、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに印加される。
【0076】
第2リペア線RL2自体にも、抵抗が含まれるので、IRドロップが発生し、それによって、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2が、ダミーピクセル回路DPCに伝達される過程において、電圧レベルが若干低くなるが、その変化量は、無視することができるほど小さい。従って、第2ピクセルP2に印加される電源電圧ELVDD2と、ダミーピクセルDPに印加される電源電圧ELVDD2とのレベル差は、非常に小さく、そのような差によって発生する第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2との輝度差は、観察者によって視認されない。
【0077】
図5を参照すれば、結論として、第1リペア線RL1は、ダミーピクセル回路DPCから出力される駆動電流Iを、第1ピクセルP1の発光素子Eに伝達することができ、第2リペア線RL2は、第2ピクセルP2の駆動電源電圧ELVDD2を、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに伝達することができる。
【0078】
一方、不良ピクセルである第1ピクセルP1のピクセル回路PCを非活性化するために、第1ピクセルP1の電源ノードは、例えば、レーザを利用して、電源配線VLから分離される。
【0079】
一方、
図5では、第2ピクセルP2が、第1ピクセルP1と同一行に位置し、第1ピクセルP1の隣接列に位置することによって、結果として、第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2とが互いに隣接する例が図示されているが、本発明の実施形態は、必ずしもそれに限定されるものではない。本発明の一実施形態において、第2ピクセルP2から電源電圧を持ってくる目的のうち一つは、リペアされた第1ピクセルP1の輝度が、周辺に比べて違和感がないようにするものである。従って、第2ピクセルP2は、第1ピクセルP1の隣接ピクセルではないとしても、第1ピクセルP1の周辺ピクセルならばよいのである。例えば、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2と、第1ピクセルP1の電源電圧ELVDD1とが実質的に同一であるか、あるいは大差がないと判断される範囲内で、第1ピクセルP1のリペアに利用される第2ピクセルP2の位置が決定される。
【0080】
図6は、
図1に図示された表示パネルの他の例を概略的に示した図面である。
【0081】
図6を参照すれば、
図4と同様に、説明の便宜のために、2個のピクセルPと、1つのダミーピクセルDPとが図示される。
図6を参照すれば、
図4の構成と同一の構成には、同一の図面符号を使用している。従って、以下で省略された内容であるとしても、
図4で説明された表示パネルについて、以上で記述された内容は、
図6の例による表示パネルにも適用される。
【0082】
本実施形態では、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCは、第1リペア線RL1に連結されるか、あるいは連結可能に具備される。詳細には、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCの電源ノードと出力ノードは、第1リペア線RL1に連結されるか、あるいは連結可能に具備される。
【0083】
図4と比較すれば、
図6に図示されている一実施形態による表示パネルには、第1リペア線RL1と、第2リペア線RL2とを連結する補助リペア線SRLがさらに具備される。
図6を参照すれば、本実施形態において、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに連結された連結部材と、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードに連結された連結部材とが、いずれも第1リペア線RL1に連結可能に具備されていると見ることができる。その場合、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードと、第2リペア線RL2との電気的経路を形成するために、補助リペア線SRLが利用される。
【0084】
図7は、
図6に図示された表示パネルにおいて、不良ピクセルをリペアする方法について説明するための図面である。詳細には、
図7は、
図6に図示された表示パネルにおいて、第1ピクセルP1に不良が発生した場合を仮定し、同一列のダミーピクセルDPを利用して、第1ピクセルP1をリペアする方法について説明するための図面である。
図7を参照すれば、第1ピクセルP1のリペアのために、第2ピクセルP2及び補助リペア線SRLがさらに利用される。
【0085】
図7を参照すれば、不良ピクセルである第1ピクセルP1の発光素子Eは、第1ピクセルP1のピクセル回路PCから電気的に分離される。例えば、発光素子Eと、ピクセル回路PCとの連結領域601にレーザを照射し、切断(cut)することによって、発光素子Eとピクセル回路Pは、互いに分離される。
【0086】
第1ピクセルP1の発光素子Eは、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPC(詳細には、ダミーピクセル回路DPCの出力ノード)に電気的に連結される。そのために、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極は、同一列の第1リペア線RL1に連結される。例えば、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極に連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第1リペア線RL1との重畳領域611に、レーザを照射することによって、発光素子Eの画素電極に連結された連結部材と、第1リペア線RL1とを連結する。それによって、発光素子Eの画素電極は、第1リペア線RL1に電気的に連結される。
【0087】
ダミーピクセル回路DPCは、第1リペア線RL1に連結される。例えば、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第1リペア線RL1との重畳領域612に、レーザを照射することによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードは、第1リペア線RL1に電気的に連結される。それによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードから出力される駆動電流Iが、第1リペア線RL1を介して、第1ピクセルP1の発光素子Eに流れることができる。
【0088】
第1ピクセルP1の発光素子Eは、駆動電流Iによって、データ信号Djに対応する輝度で発光する。互いに隣接する第1ピクセルP1及び第2ピクセルP2に、それぞれ印加される電源電圧ELVDD1,ELVDD2の電圧レベルがほぼ同一であると仮定すれば、第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1が不良ピクセルではない場合の発光輝度とほぼ同一になる。また、第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1に隣接した第2ピクセルP2の発光輝度とほぼ同一になり、たとえ小差があるとしても、観察者は、小差を視認し難い。
【0089】
ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCの電源ノードは、第2リペア線RL2を介して、不良ピクセルである第1ピクセルP1の周辺ピクセルである第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに電気的に連結される。そのために、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、同一列の第2リペア線RL2に連結される。例えば、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第2リペア線RL2との重畳領域613に、レーザを照射することによって、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、第2リペア線RL2に電気的に連結される。
【0090】
ダミーピクセル回路DPCと、第2リペア線RL2との電気的経路を形成するために、補助リペア線SRLが利用される。例えば、重畳領域614において、第2リペア線RL2と、補助リペア線SRLとを連結し、重畳領域615において、補助リペア線SRLと、第1リペア線RL1とを連結し、重畳領域616において、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、第1リペア線RL1とを連結する。それによって、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードは、第2リペア線RL2に電気的に連結される。第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに印加される電源電圧ELVDD2は、第2リペア線RL2、補助リペア線SRL、第1リペア線RL1を経て、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに印加される。各重畳領域において、2つの導電部材間の連結は、レーザの照射によってなされる。
【0091】
補助リペア線SRLにおいて、第1リペア線RL1と、第2リペア線RL2とを連結した部分の両外側603,604は、切断される。それによって、補助リペア線SRLの残り部分が、他の不良ピクセルのリペアに利用される。前記切断は、レーザの照射などの方法によって行われる。
【0092】
図7を参照すれば、第1リペア線RL1は、ダミーピクセル回路DPCの出力電流を、第1ピクセルP1に伝達したり、あるいは第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2を、ダミーピクセル回路DPCに印加したりする。そのような2つの機能を遂行させるために、第1リペア線RL1を二つに分離することができる。例えば、第1リペア線RL1とダミーピクセル回路DPCの電源ノードとの連結部材の重畳領域616と、第1リペア線RL1とダミーピクセル回路DPCの出力ノードとの連結部材の重畳領域612との間602を切断することができる。
【0093】
第2リペア線RL2、補助リペア線SRL、第1リペア線RL1は、それら自体に配線抵抗を含むので、IRドロップが発生する。それによって、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2が、ダミーピクセル回路DPCに伝達される過程で、電圧レベルが若干低くなる。しかし、その変化量は、無視することができるほど小さい。従って、第2ピクセルP2に印加される電源電圧ELVDD2と、ダミーピクセルDPに印加される電源電圧ELVDD2とのレベル差は、非常に小さく、そのような差によって発生する第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2との輝度差は、観察者によって視認されない。
【0094】
図7を参照すれば、結果として、第1リペア線RL1は、ダミーピクセル回路DPCの駆動電流Iを、第1ピクセルP1の発光素子Eに伝達することができ、第2リペア線RL2は、第2ピクセルP2の駆動電源電圧ELVDD2を、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに伝達することができる。
【0095】
一方、不良ピクセルである第1ピクセルP1のピクセル回路PCを非活性化するために、第1ピクセルP1の電源ノードは、例えば、レーザを利用して、電源配線VLから分離される。
【0096】
一方、
図7では、第2ピクセルP2が、第1ピクセルP1と同一行に位置し、第1ピクセルP1の隣接列に位置することによって、結果として、第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2とが、互いに隣接する例が図示されているが、本発明の実施形態は、必ずしもそれに限定されるものではない。本発明の一実施形態において、第2ピクセルP2から電源電圧を持ってくる目的のうち一つは、リペアされた第1ピクセルP1の輝度が、周辺に比べて違和感がないようにするものである。従って、第2ピクセルP2は、第1ピクセルP1の隣接ピクセルではないとしても、第1ピクセルP1の周辺ピクセルならばよいのである。例えば、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2と、第1ピクセルP1の電源電圧ELVDD1とが実質的に同一であるか、あるいは大差がないと判断される範囲内で、第1ピクセルP1のリペアに利用される第2ピクセルP2の位置が決定される。
【0097】
図8は、
図1に図示された表示パネルのさらに他の例を概略的に示した図面である。
【0098】
図8を参照すれば、
図4と同様に、説明の便宜のために、2個のピクセルPと、1つのダミーピクセルDPとが図示される。以下で省略された内容であるとしても、
図4で説明された表示パネルについて、以上で記述された内容は、
図8の例による表示パネルにも適用される。
【0099】
本実施形態では、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCは、第1リペア線RL1及び第2リペア線RL2に連結されるか、あるいは連結可能に具備される。詳細には、ダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPCの電源ノードと出力ノードは、第1リペア線RL1及び第2リペア線RL2に連結されるか、あるいは連結可能に具備される。例えば、
図8に図示されているように、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードの連結部材は、第1リペア線RL1及び第2リペア線RL2にいずれも連結可能に重畳され、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードの連結部材は、第1リペア線RL1及び第2リペア線RL2にいずれも連結可能に重畳される。
【0100】
そのような構造によれば、リペア工程によって、ダミーピクセル回路DPCから出力される駆動電流は、同一列のリペア線または隣接列のリペア線を介して、同一列のピクセルP2、または隣接列のピクセルP1に伝達される。また、リペア工程によって、ダミーピクセル回路DPCに印加される電源電圧は、同一列のリペア線、または隣接列のリペア線を介して、同一列のピクセルP2、または隣接列のピクセルP1から伝達される。
図4ないし
図7では、ダミーピクセルDPを利用して、同一列の不良ピクセルをリペアする例について説明した。
図8及び
図9では、ダミーピクセルDPを利用して、隣接列の不良ピクセルをリペアする例について説明する。
【0101】
図9は、
図8に図示された表示パネルにおいて、不良ピクセルをリペアする方法について説明するための図面である。
【0102】
詳細には、
図9は、
図8に図示された表示パネルにおいて、第1ピクセルP1に不良が発生した場合を仮定し、隣接列のダミーピクセルDPを利用して、第1ピクセルP1をリペアする方法について説明するための図面である。
図9を参照すれば、第1ピクセルP1のリペアのために、ダミーピクセルDPと同一列に具備された第2ピクセルP2がさらに利用される。
【0103】
図9を参照すれば、不良ピクセルである第1ピクセルP1の発光素子Eは、第1ピクセルP1のピクセル回路PCから電気的に分離される。例えば、発光素子Eと、ピクセル回路PCとの連結領域91にレーザを照射し、切断(cut)することによって、発光素子Eとピクセル回路Pは、互いに分離される。
【0104】
第1ピクセルP1の発光素子Eは、隣接列のダミーピクセルDPのダミーピクセル回路DPC(詳細には、ダミーピクセル回路DPCの出力ノード)に電気的に連結される。そのために、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極は、同一列の第1リペア線RL1に連結される。例えば、第1ピクセルP1の発光素子Eの画素電極に連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第1リペア線RL1との重畳領域92にレーザを照射することによって、重畳領域92において、発光素子Eの画素電極に連結された連結部材と、第1リペア線RL1とを連結する。それによって発光素子Eの画素電極は、第1リペア線RL1に電気的に連結される。
【0105】
ダミーピクセル回路DPCは、
図9から分かるように、同一列のリペア線RL2だけではなく、隣接列のリペア線RL1にも、連結可能な状態に具備される。本実施形態において、ダミーピクセル回路DPCは、隣接列の第1リペア線RL1に連結される。例えば、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、隣接列の第1リペア線RL1との重畳領域93に、レーザを照射することによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードは、第1リペア線RL1に電気的に連結される。それによって、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードから出力される駆動電流Iが、第1リペア線RL1を介して、第1ピクセルP1の発光素子Eに流れることができる。第1ピクセルP1の発光素子Eは、駆動電流Iによって、データ信号Djに対応する輝度で発光する。
【0106】
ダミーピクセル回路DPCの電源ノードは、第2リペア線RL2を介して、不良ピクセルである第1ピクセルP1の隣接ピクセルである第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに電気的に連結される。そのために、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、同一列の第2リペア線RL2に連結される。例えば、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードに連結された連結部材(例えば、分岐配線)と、同一列の第2リペア線RL2との重畳領域94に、レーザを照射することによって、第2ピクセルP2のピクセル回路PCの電源ノードは、第2リペア線RL2に電気的に連結される。
互いに隣接する第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2とにそれぞれ印加される電源電圧ELVDD1,ELVDD2の電圧レベルがほぼ同一であると仮定すれば、リペアされた第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1が不良ピクセルではない場合の発光輝度とほぼ同一になる。また、第1ピクセルP1の発光輝度は、第1ピクセルP1に隣接した第2ピクセルP2の発光輝度とほぼ同一になり、たとえ小差があるとしても、観察者は、小差を視認し難い。
【0107】
第2リペア線RL2は、それ自体の配線抵抗を含むので、IRドロップが発生する。それによって、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2が、ダミーピクセル回路DPCに伝達される過程で、電圧レベルが若干低くなる。しかし、その変化量は、無視することができるほど小さい。従って、第2ピクセルP2に印加される電源電圧ELVDD2と、ダミーピクセルDPに印加される電源電圧ELVDD2とのレベル差は、非常に小さく、そのような差によって発生する第1ピクセルP1と、第2ピクセルP2との輝度差は、観察者によって視認され難い。
【0108】
図9を参照すれば、結果として、第1リペア線RL1は、ダミーピクセル回路DPCの駆動電流Iを、第1ピクセルP1の発光素子Eに伝達することができ、第2リペア線RL2は、第2ピクセルP2の駆動電源電圧ELVDD2を、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに伝達する。
【0109】
一方、不良ピクセルである第1ピクセルP1のピクセル回路PCを非活性化するために、第1ピクセルP1の電源ノードは、例えば、レーザを利用して、電源配線VLから分離される。
【0110】
一方、
図9では、第2ピクセルP2が、第1ピクセルP1と同一行に位置し、第1ピクセルP1の隣接列に位置することによって、結果として、第1ピクセルP1と第2ピクセルP2とが互いに隣接する例が図示されているが、本発明の実施形態は、必ずしもそれに限定されるものではない。本発明の一実施形態において、第2ピクセルP2から電源電圧を持ってくる目的のうち一つは、リペアされた第1ピクセルP1の輝度が、周辺に比べて違和感がないようにするのである。従って、第2ピクセルP2は、第1ピクセルP1の隣接ピクセルではないとしても、第1ピクセルP1の周辺ピクセルならばよいのである。例えば、第2ピクセルP2の電源電圧ELVDD2と、第1ピクセルP1の電源電圧ELVDD1とが実質的に同一であるか、あるいは大差がないと判断される範囲内で、第1ピクセルP1のリペアに利用される第2ピクセルP2の位置が決定される。
【0111】
図4ないし
図9を共に参照すれば、表示パネルに不良ピクセルP1が発生した場合、不良ピクセルP1のリペアのために、不良ピクセルP1と同一列のダミーピクセルDPが利用される。リペアに利用されたダミーピクセルDPに駆動電源を供給するために、不良ピクセルP1の周辺ピクセルP2が利用される。他の例によれば、表示パネルに不良ピクセルP1が発生した場合、不良ピクセルP1のリペアのために、不良ピクセルP1の隣接列のダミーピクセルDPが利用される。リペアに利用されたダミーピクセルDPに駆動電源を供給するために、ダミーピクセルDPと同一列に位置し、不良ピクセルP1に隣接する隣接ピクセルP2が利用される。
【0112】
図5及び
図7の例では、不良ピクセルの左側に位置する隣接ピクセルが、不良ピクセルのリペアに利用されたが、
図9の例では、不良ピクセルの右側に位置する隣接ピクセルが、不良ピクセルのリペアに利用された。また、
図5及び
図7の例では、不良ピクセルの同一列のダミーピクセルが、不良ピクセルのリペアに利用されたが、
図9の例では、不良ピクセルの隣接列のダミーピクセルが、不良ピクセルのリペアに利用された。そのように、前述の本発明の実施形態は、多様な変形が可能であるために、表示パネルに具備するダミーピクセル及びリペア線を最小化しながらも、不良ピクセルが発生する多様な場合において、不良ピクセルのリペアを行うことができる。
【0113】
図10は、本発明の一実施形態による、ピクセルと、ピクセル周辺の配線とを概略的に示している。
【0114】
図10を参照すれば、走査線SLと、データ線DLとに連結されたピクセルPは、ピクセル回路PCと、発光素子Eとを具備する。ピクセル回路PCと発光素子Eは、切断部101で分離可能である。発光素子Eの画素電極に連結された連結部材1021は、重畳部102において、リペア線RLと重畳され、リペア線RLに連結可能である。ピクセル回路PCの電源ノードに連結された連結部材1031は、電源配線VLと連結され、重畳部103において、リペア線RLと重畳され、リペア線RLに連結可能である。重畳部103において、連結部材1031とリペア線RLとが連結されれば、電源配線VLとリペア線RLとが連結される。一方、リペア線RLは、ピクセルPに駆動電流を供給するか、あるいは前記ピクセルPからの電源電圧を他のところに伝達する。すなわち2つの重畳部102,103のうちいずれか1つの重畳部において、2つの導電部材が連結される。
【0115】
図11は、
図10に図示されたピクセル周辺の配線の一部を図示した平面図である。詳細には、
図11は、
図10の連結部材1021,1031、リペア線RL及び電源配線VLの一部と、それらの重畳部102,103とを図示した平面図である。
図12は、
図11のXII−XII’線を切断した断面図である。
図13は、
図10に図示されたピクセルの一部断面を図示した断面図である。詳細には、
図13は、ピクセル回路PCの駆動トランジスタと、発光素子Eとの断面を概略的に示している。
【0116】
図12を参照すれば、基板121及びバッファ層122の上部に、電源連結部材1031を形成する。電源連結部材1031の上部には、第1絶縁膜123が形成され、第1絶縁膜123の上部に、電流連結部材1021が形成される。
【0117】
図11ないし
図13を共に参照すれば、電流連結部材1021は、ピクセル回路PCの薄膜トランジスタを構成する1つの導電性電極、例えば、ゲート電極132と同一層に同一物質に形成される。電流連結部材1021の上部には、第2絶縁膜124が形成され、第2絶縁膜124の上部には、リペア線RLが、重畳部102において、電流連結部材1021の少なくとも一部と重畳し、電流連結部材1021と連結可能な状態に形成される。
【0118】
電源連結部材1031は、ピクセル回路PCの薄膜トランジスタを構成する活性層131と同一層に同一物質に形成される。電源連結部材1031は、例えば、非晶質シリコン、結晶質シリコンまたは酸化物半導体によって形成される。電源連結部材1031の上部には、第1絶縁膜123及び第2絶縁膜124が形成され、第2絶縁膜124の上部には、コンタクトホールを介して、電源連結部材1031と連結された電源配線VLが形成される。第2絶縁膜124の上部には、リペア線RLが、重畳部103において、電源連結部材1031の少なくとも一部と重畳し、電源連結部材1031と連結可能な状態に形成される。
【0119】
リペア線RLは、ピクセル回路PCの薄膜トランジスタを構成するソース電極133及びドレイン電極134と同一層に、同一物質によって形成される。
【0120】
例えば、リペア線RLが
図10に図示されているピクセルPをリペアするために使用される場合、リペア線RLは、ダミーピクセルから提供される駆動電流を、ピクセルの発光素子Eに提供することができる。そのために、まず、ピクセル回路PCと発光画素Eとの切断部101を分離する。そして、重畳部102に介在された絶縁膜を破壊することができる。重畳部102の絶縁膜が破壊されれば、リペア線RLは、連結部材1021を介して、発光素子Eに連結され、駆動電流を供給することができる。詳細には、リペア線RLは、連結部材1021を介して、画素電極135に連結される。
【0121】
他の例によって、リペア線RLが、他の不良ピクセルをリペアするために使用され、そのために、
図10に図示されているピクセルPから、前記不良ピクセルのリペアに利用されたダミーピクセル(図示せず)に電源電圧を提供するために使用される場合、リペア線RLは、ピクセル回路PCの電源ノードに供給される電源電圧を、ダミーピクセルに提供することができる。そのために、重畳部103において、2つの導電部材間に介在された絶縁膜を破壊することができる。重畳部103の絶縁膜が破壊されれば、リペア線RLは、連結部材1031を介して、電源配線VLと電気的に連結され、リペア線RLに連結されたダミーピクセル(図示せず)に伝達される。
【0122】
図14は、本発明の一実施形態による、ダミーピクセルと、ダミーピクセル周辺の配線とを概略的に示している。
【0123】
図14を参照すれば、走査線DSLと、データ線DLとに連結されたダミーピクセルDPは、ダミーピクセル回路DPCを具備する。
図14には、図示されていないが、ダミーピクセルDPは、回路素子として、発光素子Eに対応する回路をさらに含んでもよいということは、前述の通りである。ダミーピクセル回路DPCの出力ノードに連結された連結部材1041は、重畳部104において、リペア線RLと重畳され、リペア線RLに連結可能である。ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに連結された連結部材1051は、重畳部105において、リペア線RLと重畳され、リペア線RLに連結可能である。一方、
図14では、電源連結部材1041と電流連結部材1051とがいずれもリペア線RLに連結可能な例が図示されているが、前述の本発明の多様な実施形態によれば、ダミーピクセル回路DPCの電源連結部材1041と、電流連結部材1051は、互いに異なるリペア線RLにそれぞれ連結可能である。または、ダミーピクセル回路DPCの電源連結部材1041と、電流連結部材1051は、互いに異なる2本のリペア線RLいずれにも連結可能な状態に具備される。従って、本発明の実施形態は、
図14に限定されるものではない。
【0124】
図15は、
図14に図示されたダミーピクセル周辺の配線の一部を図示した平面図である。詳細には、
図15は、
図14の連結部材1041,1051及びリペア線RLの一部と、それらの重畳部104,105とを図示した平面図である。
図16は、
図14のXVI−XVI’線を切断した断面図である。
図17は、
図14に図示されたダミーピクセルの一部断面を図示した断面図である。詳細には、
図17は、
図14のダミーピクセル回路の駆動トランジスタと、
図14の連結部105との断面を概略的に示している。
【0125】
図16を参照すれば、基板161及びバッファ層162の上部に、電源連結部材1041を形成する。電源連結部材1041の上部には、第1絶縁膜163が形成され、第1絶縁膜163の上部に、電流連結部材1051が形成される。
【0126】
図15ないし
図17を共に参照すれば、電源連結部材1041は、ダミーピクセル回路DPCの薄膜トランジスタを構成する活性層151と同一層に、同一物質によって形成される。電源連結部材1041は、例えば、非晶質シリコン、結晶質シリコンまたは酸化物半導体によって形成される。電源連結部材1041の上部には、第1絶縁膜163及び第2絶縁膜164が形成され、第2絶縁膜164の上部には、リペア線RLが重畳部104において、電源連結部材1041の少なくとも一部と重畳し、電源連結部材1041と連結可能な状態に形成される。
図17の電極153は、
図14の電源連結部材1041と電気的に連結され、駆動トランジスタに、電源電圧を供給することができる。
【0127】
電流連結部材1051は、ダミーピクセル回路DPCの薄膜トランジスタを構成する1つの導電性電極、例えば、ゲート電極152と同一層に、同一物質によって形成される。電流連結部材1051の上部には、第2絶縁膜164が形成され、第2絶縁膜164の上部には、リペア線RLが、重畳部105において、電流連結部材1051の少なくとも一部と重畳し、電流連結部材1051と連結可能な状態に形成される。
【0128】
リペア線RLは、ダミーピクセル回路DPCの薄膜トランジスタを構成するソース電極153及びドレイン電極154と同一層に、同一物質によって形成される。
【0129】
例えば、リペア線RLが、
図14に図示されているダミーピクセルから、不良ピクセルに駆動電流を伝達する場合、重畳部105に介在された絶縁膜を破壊することができる。重畳部105の絶縁膜が破壊されれば、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードと、リペア線RLとが電流連結部材1051を介して連結され、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードから出力される駆動電流が連結部材1051を介してリペア線RLに流れることができる。一方、ダミーピクセルDPのダミー画素電極155が、電流連結部材の役割を行うこともでき、その場合、ダミーピクセル回路DPCの出力ノードから出力される駆動電流は、ダミー画素電極155を介して、リペア線RLに流れることができる。
【0130】
他の例によって、リペア線RLが、
図14に図示されたダミーピクセル回路DPCに電源電圧ELVDDを印加する場合、そのために、重畳部104に介在された絶縁膜を破壊することができる。重畳部104の絶縁膜が破壊されれば、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードと、リペア線RLとが連結部材1041を介して連結され、リペア線RLから、ダミーピクセル回路DPCの電源ノードに、電源電圧ELVDDが印加される。
【0131】
前述の本発明の実施形態によれば、ダミーピクセルを利用して、不良ピクセルをリペアし、不良ピクセルを正常駆動させる。前述の本発明の実施形態によれば、電源電圧配線のIRドロップによってリペアされた不良ピクセルと、前記不良ピクセルに隣接したピクセルとの間に発生する輝度差が低減または最小化される。前述の本発明の実施形態による効果は、ピクセル列当たり1本のリペア線を利用して具現可能である。すなわち、ピクセル列当たり複数のリペア線が具備されなくとも、本発明の実施形態が具現される。そのように、表示パネル内の配線を最小化することによって、表示パネルの開口率が上昇し、寄生キャパシタが低下する。
【0132】
以上、本発明は、図面に図示された一実施形態を参照にして説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、当該分野において当業者であるならば、それらから多様な変形及び実施形態の変形が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。