(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6619169
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】テーブル装置
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20191202BHJP
A47B 7/00 20060101ALI20191202BHJP
A47B 9/00 20060101ALI20191202BHJP
A47B 9/04 20060101ALI20191202BHJP
A47B 13/10 20060101ALI20191202BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20191202BHJP
【FI】
A47B13/00 B
A47B7/00 A
A47B9/00 Z
A47B9/04
A47B13/10
A47B97/00 M
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-140298(P2015-140298)
(22)【出願日】2015年7月14日
(65)【公開番号】特開2017-18459(P2017-18459A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2018年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(72)【発明者】
【氏名】前田 明洋
【審査官】
下井 功介
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0083870(US,A1)
【文献】
実開昭58−082133(JP,U)
【文献】
特開平05−228024(JP,A)
【文献】
特開2009−153887(JP,A)
【文献】
特開2002−345563(JP,A)
【文献】
特開2011−125576(JP,A)
【文献】
特開2000−287763(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第19606193(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00〜41/06
A47B 91/00〜97/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面より起立する天板支持体と、この天板支持体により支持され、かつ側縁同士が互いに当接または近接するようにして、1点を中心とする円周方向に並べて配置した少なくとも3個の天板とを備え、
前記各天板は、それぞれの外周縁の幅寸法が、一人以上の使用者が使用可能な寸法に形成され、
前記天板支持体は、前記互いに隣接する天板の両側部の外側方に配置された上下方向の複数の脚柱と、前記各脚柱同士を連結する連結部材とを有し、前記少なくとも1個の脚柱の上端面を、前記互いに隣接する天板の側方より露出させ、その上端面に、天板上で使用される電気機器等のケーブルが接続されるコネクタを設け、
中空の前記脚柱の内部に落とし込んで配線されたケーブルを、前記連結部材の内部を介して、中央脚柱の内部に引き込んだことを特徴とするテーブル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばオフィスや学校、その他の公共施設等において、少人数によりグループワークを行う際に用いられるテーブル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや学校、その他の公共施設等においては、少人数(例えば3〜9人)が集まってディスカッションしたり、協同で学習したり、代表メンバーが他の複数のメンバーに対しプレゼンテーションや講義(以下、これらを総称してグループワークという)等を行ったりする場合がある。このようなグループワークに適した什器としては、例えば特許文献1に記載されているように、特定形状の天板を備える複数のテーブル同士を互いに位置を異ならせて配置することにより、種々のグループワークに適した所望のレイアウトに変更しうるようにしたテーブル装置(テーブルシステム)がある。
また、テーブルを使用してグループワークを行う際には、天板にパソコン等の電気機器を載置して使用される場合が多く、このため、テーブルに、電気機器に給電する電源ケーブルのプラグ差込用の電源コンセントや、電気機器同士を通信ケーブル(LANケーブル)等を用いて接続するための通信用差込口(LANポート)を設けたものがある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−109961号公報
【特許文献2】特許第4568070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されているテーブル装置においては、複数のテーブルを用意し、個々のテーブルをグループワークに適した所望のレイアウトに配置する必要があるので、個々のテーブルの管理やレイアウト作業が煩雑であるとともに、テーブル装置がコスト高となる問題がある。
また、特許文献2に記載されているテーブルにおいて、電源コンセントや通信用差込口(以下、これらを総称してコネクタという)は、天板を支持する脚の側面に取付けられているので、電気機器等の電源ケーブルのプラグや通信ケーブルの端子をコネクタに差し込んだり、取外したりする際に、コネクタの位置をその都度確認する必要があり、差し込みや取外しに手間がかかる。また、電源ケーブルのプラグや通信ケーブルの端子をコネクタに差し込むと、電源ケーブルや通信ケーブルの端部が天板の側端から外方にはみ出してしまうので、体裁が悪く、かつテーブルの移動時等に、はみ出た電源ケーブルや通信ケーブルが他物に引っ掛かるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、グループワーク等に適した簡易な構成とすることにより、管理が容易で安価であるとともに、電気機器等のケーブルを簡単にコネクタに接続しうるようにしたテーブル装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、上記課題は、次の各項のようにして解決される。
(1)床面より起立する天板支持体と、この天板支持体により支持され、かつ側縁同士が互いに当接または近接するようにして、1点を中心とする円周方向に並べて配置した少なくとも3個の天板とを備え、前記各天板は、それぞれの外周縁の幅寸法が、一人以上の使用者が使用可能な寸法に形成され、前記天板支持体は、前記互いに隣接する天板の両側部の外側方に配置された上下方向の複数の脚柱と、前記各脚柱同士を連結する連結部材とを有し、前記少なくとも1個の脚柱の上端面を、前記互いに隣接する天板の側方より露出させ、その上端面に、天板上で使用される電気機器等のケーブルが接続されるコネクタを設け、
中空の前記脚柱の内部に落とし込んで配線されたケーブルを、前記連結部材の内部を介して、中央脚柱の内部に引き込む。
【0007】
このような構成によると、天板支持体により支持された少なくとも3個の天板におけるそれぞれの外周縁の幅寸法を、一人以上の使用者が使用可能な寸法に形成し、各天板を、側縁同士が互いに当接または近接するようにして、1点を中心とする円周方向に並べて配置しているので、グループワーク等に適した簡易的で安価なテーブル装置を提供することができ、かつ一つのテーブル装置を使用して、グループワーク等を効果的に、かつ効率的に行うことができる。
また、互いに隣接する天板の両側部の外側方に配置された少なくと1個の脚柱の上端面を、互いに隣接する天板の側方より露出させ、その上端面に、天板上で使用される電気機器等のケーブルが接続されるコネクタを設けたことにより、電気機器の電源ケーブルを、コネクタに、上方より視認しながら簡単に接続することができ、電気機器を使用したグループワーク等を効率よく行うことができる。また、電源ケーブルの端部が、互いに隣接する天板の前縁より前方にはみ出さないので、はみ出たケーブルに他物が引っ掛かるおそれはなく、かつ体裁もよくなる。
また、コネクタに接続したケーブルが外部に露呈しないので、テーブル装置としての体裁がよくなる。
また、ケーブルは中央脚柱の内部に引き込まれているので、ケーブルが外部より露見されにくくなり、テーブル装置としての体裁がさらによくなるとともに、使い勝手を良好なものとすることができる。
【0008】
(2)上記(1)項において、コネクタが設けられる脚柱の上端面を、互いに隣接する天板の上面よりも上方に突出させる。
【0009】
このような構成によると、脚柱に設けたコネクタの視認性が良好となるので、電気機器の電源ケーブルを、コネクタに、より簡単に接続することができる。
【0010】
(3)上記(1)または(2)項において、少なくとも1個の天板を、上面が他の天板の上面よりも上方に位置しうるように高さ変更可能とする。
【0011】
このような構成によると、高さを高くした天板を、例えばグループの代表メンバーが立位で使用する演台とし、代表メンバーが他の高さの低い天板を椅子に着座して使用する他の複数のメンバーに対し、プレゼンテーションや講義等を行い易くなるので、テーブル装置の使い勝手が向上する。
【0012】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、互いに隣接して配置された天板の中央部の床面より、上下方向の中央脚柱を起立させ、この中央脚柱に、連結部材の内端部を結合する。
【0013】
このような構成によると、各連結部材の内端部が中央脚柱に結合されているので、天板支持体の強度を大とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、グループワーク等に適した簡易な構成とすることができるので、管理が容易で安価であるとともに、電気機器等のケーブルを簡単にコネクタに接続しうるようにしたテーブル装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】
図1のIV−IV線における拡大縦断面図である。
【
図5】同じく、昇降機構により天板を上昇させたときの拡大縦断面図である。
【
図6】ギヤボックス内に収容されたギヤの拡大平面図である。
【
図7】一つの天板の高さを高くしたときのテーブル装置の側面図である。
【
図8】天板の形状を変更したテーブル装置の変形例を示す平面図である。
【
図9】同じく、天板の形状を変更したテーブル装置の他の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1及び
図2に示すように、本実施形態に係るテーブル装置1は、床面より起立する天板支持体2と、この天板支持体2の上面により支持された同形をなす3個の天板3a、3b、3cと、各天板3a、3b、3cの中央部の床面に、各天板3a、3b、3cを円周方向に隣接して並べて配置した際にそれらの中央部を貫通して上方に突出するように載置され、上端面に円形をなす中央天板4が取付けられた円筒形の中央脚柱5とを備えている。なお、以下においては、各天板3a、3b、3cを使用する使用者側、すなわち各天板3a、3b、3cと対面するように配置される椅子6への着座者側を前方、その反対側である中央部側を後方として説明する。
【0021】
各天板3a、3b、3cの平面形状は、前縁(外周縁)が外方にほぼ凸円弧状に湾曲する概ね三角形をなしている。なお、この実施例においては、各天板3a、3b、3cの使用者側(前縁側)の幅寸法を、それぞれ、最大3個の椅子6を幅方向に並べて配置可能な寸法とし、天板全体で最大9名のメンバーMが、グループワークしうる大きさとされている。各天板3a、3b、3cは、それらの前後方向の直線状をなす両側縁同士が互いに当接または近接するようにして、中央脚柱5を中心として円周方向に隣接させて並べ、天板支持体2により支持されている。
【0022】
各天板3a、3b、3cを天板支持体2により支持した状態において、全天板のなす平面形状は、多角形、すなわち概ね正三角形状(おにぎり形またはヴァンケル形ロータリエンジンのロータ形状)をなしている。各天板3a、3b、3cの上方に位置する中央天板4には、例えば各天板3a、3b、3c上で使用されるパソコン等のディスプレイを支持するための支持アーム(いずれも図示略)等が取付けられ、中央天板4により、ディスプレイを視認し易い高さに支持可能となっている。
【0023】
各天板3a、3b、3cの後端には、前方に円弧状に凹入する切欠部7が設けられ、互いに隣接する天板3a、3b、3cの切欠部7が連続することにより、中央部には、中央脚柱5が貫通する、中央天板4の外径よりも僅かに大径の上下方向の貫通孔8が形成されている。
【0024】
天板支持体2は、互いに隣接する天板3a、3b、3cの両側部の前端部側に、円周方向へ互いに120度離間させて配置された上下方向の3個の脚柱9と、前端が各脚柱9の後面に固着されるとともに、後端が中央脚柱5の上半部外周面に固着された3個の連結部材10とからなり、各脚柱9同士は、中央脚柱5及び3個の連結部材10を介して互いに連結されている。各連結部材10の厚さは、互いに隣接する天板3a、3b、3cの両側部下面を支持しうる寸法とされている。
【0025】
各脚柱9の上端には、コネクタ取付部材11が、上面の高さが互いに隣接する天板3a、3b、3cの上面より若干高くなるように固定されている。なお、互いに隣接する天板3a、3b、3cの前端部の脚柱9への対向部は、コネクタ取付部材11が露出して上方から視認しうるように、その前縁を除く外周縁の形状に沿って切り欠いてある。
【0026】
図3に拡大して示すように、各コネクタ取付部材11には、各天板3a、3b、3c上で使用されるパソコン等の電気機器の電源ケーブルのプラグ差込用の複数の電源コンセント12、及び通信ケーブル(LANケーブル)の端子を接続するための複数の通信用差込口(LANポートまたはUSBポート)13が、差込口が上方を向くようにして取り付けられている。なお、これらの電源コンセント12及び通信用差込口13は、本発明に係るコネクタに相当する。電源コンセント12及び通信用差込口13に接続された配線ケーブル14は、中空をなす脚柱9の内部に落とし込んだのち、連結部材10の内部に形成された前後両方向に開口する配線ダクト15を通して、中央脚柱5の内部に引き込まれ、床面等に設けた中継コネクタ(図示略)等に接続されている(
図2、
図4参照)。
【0027】
3個の天板3a、3b、3cのうちの一つ、例えば
図1における手前側の天板3aは、その両側部を支持する連結部材10、10の対向面に設けられた左右1対の昇降ユニット16、16と、天板3aの下面に設けられた操作機構17とにより昇降させうるようになっている。他の2個の天板3b、3cの両側部は、各連結部材10の側面上部に取付けられた複数のL字状固定具18により、連結部材10に固定されている。
【0028】
図1及び
図4〜
図6に示すように、左右の昇降ユニット16(同一構成であるので、
図4、
図5については、右方のもののみ図示する)は、連結部材10の前後方向の中間部の側面に固着された、連結部材10の高さよりも低い有底角管よりなる固定ガイドケース19と、固定ガイドケース19内に嵌合されて上下方向に移動可能にガイドされ、上端が天板3aの下面に固定された角管よりなる可動ケース20と、可動ケース20内に収容された昇降機構21とを備えている。
【0029】
昇降機構21は、固定ガイドケース19内において、その内底面に下端部が固定され、上半部に上下方向を向く雌ねじ孔22を有する雌ねじ筒23と、上端部を除いた外周面に雄ねじ部24を有し、この雄ねじ部24を雌ねじ筒23の雌ねじ孔22に螺合させた上下方向のねじ軸25と、ねじ軸25の上端部に固嵌された従動ねじ歯車26とを備えている。
【0030】
ねじ軸25の上端部には、スラスト軸受27と、その下面に当接するスラストワッシャ28とが圧嵌されており、スラスト軸受27の上面は、天板3aの下面に形成された下方に開口する凹孔29内において、その上面に当接している。これにより、天板3aの側端部は、ねじ軸25を介して雌ねじ筒23と固定ガイドケース19により支持されるとともに、ねじ軸25の上端部は、スラスト軸受27により、天板3aの下面に対し回転自在となっている。
【0031】
上述した操作機構17は、天板3aの後方寄りの下面の中央部に固定され、内部に駆動傘歯車30と、これに噛合する従動傘歯車31とが収容されたギヤボックス32(
図6参照)と、駆動傘歯車30に後端部が連結された前後方向を向く操作杆33と、従動傘歯車31に連結された左右両側方を向く連動杆34と、連動杆34における可動ケース20内に進入する両側端部に固着され、左右のねじ軸25の従動ねじ歯車26に軸線を直交させて噛合する駆動ねじ歯車35、35(
図1、
図4参照)とを備えている。操作杆33及び連動杆34は、天板3aの下面に固定された軸受部材36により回転自在に支持されている。操作杆33の前端部には、
図1に示すような操作ハンドル37が差し込み可能な非円形軸部33aが形成され、この非円形軸部33aに差し込んだ操作ハンドル37により、操作杆33を回転させうるようになっている。なお、上記駆動傘歯車30と駆動ねじ歯車35とをウォームとし、駆動傘歯車30に噛合する従動傘歯車31と、駆動ねじ歯車35に噛合する従動ねじ歯車26とを、それぞれウォームホイールとしてもよい。
【0032】
天板3aの高さを変更する際は、操作杆33を操作ハンドル37により正面視時計方向に回転させる。すると、ギヤボックス32内の駆動傘歯車30が回転し、それに噛合している従動傘歯車31とそれに連結された連動杆34が側面視時計方向に回転する。
【0033】
連動杆34が回転すると、
図4、
図5に示すように、駆動ねじ歯車35と噛合している従動ねじ歯車26、及び雌ねじ筒23に螺合されているねじ軸25が平面視反時計方向に回転する。すると、ねじ軸25が雌ねじ筒23に対し上方に移動し、左右のねじ軸25の上端部により支持されている天板3aが、その下面に固定されている可動ケース20と共に上昇させられる。これにより、天板3aの高さを、上面が他の天板3b、3cの上面よりも上方に位置するように高くすることができる。
【0034】
このように、1つの天板3aの高さを、他の天板3b、3cよりも高くなるように高さ変更可能とすると、
図7に示すように、高さを高くした天板3aを、例えば講演用の演台として使用することができる。すなわち、グループの代表メンバーM1等が天板3aを立位で使用することにより、他の高さの低い天板3b、3cを椅子6に着座して使用する他の複数のメンバーMに対し、プレゼンテーションや講義等を行い易くなり、テーブル装置1としての使い勝手が向上する。
【0035】
以上説明したように、上記実施形態においては、複数のメンバーMが使用可能な形状、幅寸法とされた天板3a、3b、3cを、互いに隣接させて天板支持体2により支持しているので、グループワークに適した簡易的で安価なテーブル装置を提供することができ、かつ一つのテーブル装置を使用して、グループワークを効果的に、かつ効率的に行うことができる。従って、従来のように、個々のテーブルを用意して、それらをグループワークに適したレイアウトに配置する必要はなく、煩雑なテーブルのレイアウト作業や管理が不要となる。しかも、全天板の平面形状は、概ね正三角形(おにぎり形)を呈しているので、テーブル装置としての体裁が良好であるとともに、各天板3a、3b、3cを使用するメンバーM同士をほぼ対面させることができ、かつ対面距離も比較的短くなるので、対面するメンバーM同士のディスカッション等が行い易くなる。
【0036】
また、互いに隣接する天板3a、3b、3cの前端部に配置した脚柱9の上端に、上面の高さが互いに隣接する天板3a、3b、3cの上面より若干高いコネクタ取付部材11を設け、このコネクタ取付部材11に複数のコネクタ、すなわち各天板3a、3b、3c上で使用されるパソコン等の電気機器の電源ケーブルのプラグや通信ケーブルの端子を差し込むための電源コンセント12や通信用差込口13を、差込口が上方を向くように取り付けてあるので、電気機器の電源ケーブルのプラグや通信ケーブルの端子を、電源コンセント12や通信用差込口13に、上方より視認しながら簡単に差し込むことができ、電気機器を使用したグループワークを効率よく行うことができる。また、電源ケーブルや通信ケーブルの端部が、天板3a、3b、3cの前端より外方にはみ出さないので、はみ出たケーブルに他物が引っ掛かるおそれはなく、かつ体裁もよくなる。
【0037】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態においては、1個の天板3aのみを高さ変更可能としているが、2個または全ての天板3a、3b、3cの高さを、上記と同様の昇降機構21と操作機構17により変更しうるようにしてもよい。また、天板3aの高さ変更手段としては、上記のような手動操作によるものに代えて、ロック機構付きのガススプリングを用いた高さ変更手段や、ねじ軸をモータにより昇降駆動する電動式の高さ変更手段等を用いることもできる。
【0038】
また、上記実施形態では、各天板3a、3a、3cを、前縁が外方にほぼ凸円弧状に湾曲する概ね三角形をなす形状とし、全天板の形状が、平面視ほぼ正三角形(おにぎり形)となるようにしているが、
図8及び
図9のような形状とすることもある。すなわち、
図8に示すテーブル装置においては、各天板3a、3b、3cの形状を、平面視ほぼ二等辺三角形とし、全天板のなす平面形状が、正三角形に近似するようにしてある。また、
図9に示すテーブル装置においては、各天板3a、3b、3cを、平面視ほぼ扇状とし、全天板のなす平面形状が、円形をなすようにしてある。
図8及び
図9のような形状のテーブル装置としても、各天板3a、3b、3cを使用するメンバーM同士をほぼ対面させることができるので、対面するメンバーM同士のディスカッション等が行い易くなる。なお、図示は省略するが、
図8に示すテーブル装置においては、例えばほぼ三角形をなす天板を4個使用して、全天板の平面形状をほぼ正方形とすることもある。また、
図9に示すテーブル装置においては、天板の数を3個以上とすることもできる。
【0039】
さらに、上記実施形態においては、各天板3a、3b、3cの中央部に、中央脚柱5及び中央天板4を有するものとしたが、これらの中央脚柱5及び中央天板4を省略して実施することもある。この際には、各連結部材10の後端部(内端部)同士を、互いに連結すればよい。
【0040】
コネクタ取付部材11を省略し、各天板3a、3b、3cの上面より突出する脚柱9の上端面に、電源コンセント12や通信用差込口13等のコネクタを直接取付けてもよい。また、コネクタ取付部材11の上面に、カバーを、着脱可能またはヒンジ等により上下に回動しうるように取付け、電源コンセント12や通信用差込口13を使用しないときには、それらをカバーにより閉塞しうるようにしてもよい。
【0041】
本発明のテーブル装置は、グループワーク以外の用途、例えば食事用等のテーブルとしても使用可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 テーブル装置
2 天板支持体
3a、3b、3c 天板
4 中央天板
5 中央脚柱
6 椅子
7 切欠部
8 貫通孔
9 脚柱
10 連結部材
11 コネクタ取付部材
12 電源コンセント(コネクタ)
13 通信用差込口(コネクタ)
14 配線ケーブル
15 配線ダクト
16 昇降ユニット
17 操作機構
18 固定具
19 固定ガイドケース
20 可動ケース
21 昇降機構
22 雌ねじ孔
23 雌ねじ筒
24 雄ねじ部
25 ねじ軸
26 従動ねじ歯車
27 スラスト軸受
28 スラストワッシャ
29 凹孔
30 駆動傘歯車
31 従動傘歯車
32 ギヤボックス
33 操作杆
33a 非円形軸部
34 連動杆
35 駆動ねじ歯車
36 軸受部材
37 操作ハンドル
M メンバー
M1 代表メンバー