(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の作業車両によれば、防塵ネットを支持フレームの側方側からラジエータの前側へ配置することにより、ラジエータの上方側のスペースを他の部材を配設するために確保できるものであるが、ラジエータの側方側のスペースを防塵ネットの着脱作業用のスペースとして大きく開放する必要があるとともに、ラジエータの配置によってはフロントタイヤ側と干渉する場合があり得るという課題を有している。
【0005】
本発明は、ラジエータの前側に配置される防塵ネットと、該防塵ネットを支持する支持フレームとを備えた作業車両において、防塵ネットの着脱作業をする整備用のスペースをよりコンパクトに形成し、ラジエータ周辺をよりスペース効率良く利用できる作業車両を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、第1に、車体側に載置されたエンジン11と、該エンジン11の前方側に配置されたラジエータ12と、該ラジエータ12の前側に配置される防塵ネット13と、該防塵ネット13を支持する支持フレーム22とを備えた作業車両において、
前記防塵ネット13は、上分割ネット13Aと下分割ネット13Bの上下2つに分割し、前記支持フレーム22は、側方からラジエータ12の前方正面に向けて分割ネット13A,13Bを配置できる取付口56が形成され
、前記支持フレーム22の取付口56側に、各分割ネット13A,13Bの端側に形成された取手部21を係合支持する切欠き部53aを設け、前記支持フレーム22を、支持レール57を介して上分割ネット13Aが収容される上収容部54Aと、下分割ネット13Bが収容される下収容部54とに分割し、該支持レール57の左右幅は、前記取付口56側を短くすることにより防塵ネット13の左右幅よりも短く形成し、上下の各分割ネット13A,13Bは、前記取付口56から左右方向に挿脱されるとともに、前記取手部21を前記切欠き部53aに係合することにより、左右方向の移動が規制された状態で各収容部54A,54B内に収容されることを特徴としている。
【0007】
第2に、前記支持フレーム22は、上部側にインタークーラ14の配管が配置されるように構成したことを特徴としている。
【0008】
第3に、前記上収容部54Aと下収容部54Bとは、前後方向に連接された空間を介して、上収容部54A又は下収容部54Bに収容された分割ネット13A,13Bを双方向に移動させることができるように構成されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
前記防塵ネットを上下又は左右の複数に分割して分割ネットを形成し、前記支持フレームの左右側方側に分割ネットを挿通する取付口を設けたことにより、分割ネットを左右側方側からラジエータの前側に配置することができるため、ラジエータの上方側に防塵ネットを着脱するための空間を確保する必要がなくなるとともに、取付口の幅を分割ネットの幅に合わせて幅狭に形成することができるため、ラジエータ側方周辺のスペースもより効率的に活用することができる。
【0010】
また、前記支持フレームは、上部側にインタークーラの配管が配置されるように構成したものによれば、ラジエータ上方側のスペースを効率的に活用することができるため、ボンネットの形状の自由度が高くなる。
【0011】
また、前記支持フレームの取付口側に、各分割ネットの端側に形成された取手部を係合支持する切欠き部を設けたものによれば、ボルト等を使うことなく防塵ネットを固定支持できるため、メンテナンスが容易になる。
【0012】
また、前記防塵ネットを、上分割ネットと下分割ネットの上下2つに分割し、前記支持フレームを、支持レールを介して上分割体が収容される上収容部と、下分割体が収容される下収容部とに分割し、該支持レールの左右幅は、前記取付口側を短くすることにより分割ネットの左右幅よりも短く形成したものによれば、上下に分割された各分割ネットを、支持フレームの側方の取付口側に向けて傾けることができるため、取付口の上下幅を必要以上に大きくしなくても、分割ネットの支持フレーム側への挿脱がより容易になる。
【0013】
なお、前記防塵ネットを、上分割ネットと下分割ネットの上下2つに分割し、前記支持フレームを、支持レールを介して上分割ネットが収容される上収容部と、下分割ネットが収容される下収容部とに分割し、該上収容部と下収容部とが、前後方向に連接された空間を介して、上収容部又は下収容部に収容された分割ネットを双方向に移動させることができるように構成されたものによれば、取付口の上下幅を必要以上に大きくしなくても、分割ネットの支持フレーム側への挿脱がより容易にできる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した作業車両の全体側面図であり、
図2は、ボンネットを上方回動した状態を示した前方斜視図である。本トラクタは、前後輪1,2を有する走行機体3と、走行機体3の後方に昇降自在に連結されるロータリ耕耘機等の作業機(図示しない)とから構成される
【0016】
走行機体3のシャーシフレーム4上の後半部には、オペレータが乗込む操縦部6が配置されている。該操縦部6の前方には、門型カバー7と、該門型カバー7の下側から前方側に延設される左右一対のサイドカバー8,8と、エンジンの上方から側方側をカバーするとともに前壁であるフロントグリル9aを有するボンネット9とにより構成されるエンジンルームが形成されている。
【0017】
なお、ボンネット9は、後端部を回動支点として上下回動可能に構成されており、これによってエンジンルーム上方を開放させ、内部のメンテナンスを行う。さらに、左右のサイドカバー8、門型カバー7及びボンネット9は、間に隙間が形成されないように密着させ、外部からエンジンルーム内に埃等の粉塵が入込まないように構成されている。
【0018】
次に、エンジンルーム内の構成について説明する。
図3及び
図4は、防塵ネットの取付態様を示した図と、その要部拡大図であり、
図5及び
図6は、エンジンルーム内の右後方斜視図及び左後方斜視図であり、
図7(A)乃至(D)は、ファンシュラウドの構成を示した平面図、斜視図、正面図、側面図であり、
図8(A)乃至(D)は、遮蔽板の構成を示した平面図、斜視図、正面図、側面図である。
【0019】
エンジンルーム内の後部には、シャーシフレーム4に対して強固に固定された状態で、エンジン11が配置されている。さらに、エンジンルーム内におけるエンジン11の前方側には、エンジン11の冷却装置であるラジエータ12が配置され、該ラジエータ12の前方側には、ラジエータ12を防塵する防塵ネット13が配置されている。
【0020】
また、防塵ネット13の上部前方側にはインタークーラ14が配置され、該インタークーラ14の前方側にはエアクリーナ17が配置され、該エアクリーナ17の前方下側にはバッテリ16が配置されている。
【0021】
前記防塵ネット13は、上下2つに分割されることにより、上分割ネット13Aと、下分割ネット13Bとから構成されている。各分割ネット13A,13Bは長方形状の枠体18と、該枠体18の内側に設けたメッシュ部材19と、枠体18の左右一端側に前方側に向けてL字状となるように屈曲形成された取手部21とを有している。
【0022】
また、該防塵ネット13は、ラジエータ12の左右一方側(図示する例では進行方向右側、以下単に右側)からラジエータ12の前面側に配置可能にする支持フレーム22により着脱自在に設けられている。該支持フレーム22の詳しい構成については後述する。
【0023】
前記ラジエータ12は、エンジン11内を冷却して温度が上昇した冷却水等の冷媒が送込まれる上部タンクと、上部タンクからの冷媒を冷却しながら下方に移送するラジエータコアと、ラジエータコアからの冷却済み冷媒が送込まれる下部タンクとにより左右及び上下方向に延びる略直方体状に形成されている。該ラジエータ12は、両側面及び上面を囲繞するラジエータフレーム24を介して、シャーシフレーム4側に固設されている。
【0024】
該ラジエータ12は、冷媒がラジエータ12の上部から下部に移送されていく過程で、正面側から背面側に吹き抜けるエアによって効率良く冷却されるように構成されている。該ラジエータ12の背面側には、周面がファンシュラウド31によって囲繞された冷却ファン32が設けられており、ラジエータ12の正面側から効率良くエアを流入できるように構成さている。
【0025】
該冷却ファン32と、エンジン11との間には、エンジン11のクランク軸からの出力軸に固設されるプーリ(図示しない)と、冷却ファン32の回転軸側に固設されたプーリ35と、各プーリによって掛け回される伝動ベルト33とが設けられており、エンジン11からの動力が伝動ベルト33等を介して、冷却ファン32に伝動されている。
【0026】
図5及び
図7に示されるように、ラジエータ12の左右側方(図示する例では右側)には、エンジン11側からトランスミッションの前側まで前後方向に延設されたテールパイプ27が配設されており、該テールパイプ27と、上記冷却ファン32(ファンシュラウド31)との間には、前後方向中央部がクランク状に屈曲形成された遮蔽板41が取付固定されている。
【0027】
該遮蔽板41は、前部上側が左右外側に屈曲形成されてファンシュラウド31の下側に取付固定される固定孔41bが穿設された上側固定部41aと、前部下側が左右内側に屈曲形成されてシャーシフレーム4側に固定するための固定ボルト40が設けられた下側固定部41cと、後部が左右外側に屈曲形成された遮蔽部41dとが形成されている。
【0028】
該遮蔽板41を設けたことにより、高温となったテールパイプ27から発せられる熱によってラジエータ12側が温められて冷媒の冷却効率が低下することを防止できる。また、冷却ファン32から後方に向けて吹き抜ける熱風が、テールパイプ27側を通ってラジエータ12の前面側に巻き込むように流れることを防ぐことができる。
【0029】
また、該遮蔽板41は、クランク状に屈曲形成したことにより、遮蔽板41の後部側が冷却ファン32の後方側のスペースに干渉することを避け、遮蔽板41をスペース効率良く配置できる(
図5及び
図7参照)。
【0030】
図6及び
図8に示されるように、上記ファンシュラウド31は、ラジエータ12の後方に配置され、中央に冷却ファン32が設けられる設置孔42が形成された方形状の枠体部43と、該枠体部43の左右外側(図示する例では右側)を、側面側から設置孔42に至る範囲で開放した開口部と、該開口部をカバーする着脱自在の着脱カバー44とから構成されている。
【0031】
該構成により、該着脱カバー44が取外されて開口部が露出することによって、ファンシュラウド31の側方(図示する例では左)側から冷却ファン32が設置される設置孔42までが開放されるため、冷却ファン32や、該冷却ファン32に動力を伝動する伝動ベルト33の取替えや清掃等のメンテナンス作業をより容易に行うことができる。
【0032】
また、該ファンシュラウド31は、枠体部42の上端後面側を後方下側に向かって斜めに切欠いた傾斜部43aが形成されている。該構成により、ファンシュラウド31上部後側にスペースを設けることができるとともに、該傾斜部43a上にハーネスやホース等の配線類を配索することができるため、よりスペース効率を良くすることができる。
【0033】
次に、
図9及び
図10に基づいて支持フレームの構造について説明する。
図9(A)及び(B)は、支持フレームの構成を示した正面図及び斜視図であり、
図10は、支持フレームの要部平面図である。
【0034】
前記支持フレーム22は、前記ラジエータフレーム24の下端側から前方側に延設されてシャーシフレーム4側に固定される支持板51と、ラジエータフレーム24の前面側に設けられて支持板51の後端側から上方に向って門型(逆U字状)に立設されることによりラジエータ12の前面側が開放された門型フレーム52と、該門型フレーム52前面の左右端側にそれぞれ設けた断面がクランク状に屈曲形成された支柱フレーム53,53と、該支柱フレーム53と門型フレーム52との間に形成された防塵ネット13を収容するための収容部54と、該収容部54に防塵ネット13を挿脱可能に配置するための取付口56とが形成されている。
【0035】
前記取付口56は、支柱フレーム53の左右一方側(図示する例では右側)と門型フレーム52との間に形成され、その上下方向の開口範囲が収容部の上下方向全体に亘って形成されている。
【0036】
前記収容部54は、上下に2分割するように設けた支持レール57により、上分割ネット13Aが収容される上収容部54Aと、下分割ネット13Bが収容される下収容部54Bとが形成されており、収容された上分割ネット13Aの下端側が断面L字状の支持レール57上に載置される。
【0037】
該支持レール57は、取付口56と反対側の支柱フレーム53側に片持ち支持されており、該支持レール57の長さは、一対の支柱フレーム53,53間のおよそ半分程度の長さに形成されることにより、支持レール57の取付口56側は上収容部54Aと下収容部54Bとが連通するクリアランスが形成されている。
【0038】
すなわち、取付口56側に上下の収容部54A,54Bが連通されるクリアランスを設けたことにより、左右方向に長い前記下分割ネット13Bを取付口56から下収容部54Bに挿入する場合に、下分割ネット13Bを取付口56の上部側から下収容部54Bに向けて斜め下方向に傾けることにより、クリアランスを介して下分割ネット13Bを下収容部54Bへと収容することができる。
【0039】
該構成によれば、取付口56から下分割ネット13Bを支持フレーム22側に配置するために、取付口56の左右側方側の下部側を開放する必要がなく、
図2に示されるように、サイドカバー8の前端側や、前輪1等を取付口56の下部側の比較的に近くに自由に配置構成することができる。
【0040】
言い換えると、下収容部54Bの側方側から下分割ネット13Bを水平方向に挿入しようとする場合には、取付口56の下部側方側を大きく開放し、下分割ネット13Bが他の部品(具体的には、前輪1等)と干渉しないようにする必要があるところ、上記より下分割ネット13Bを、取付口56の上部側から斜めに収容可能にすることによって、取付口56の上部側から下収容部56B側へ下分割ネット13Bを収容することができるようになる。そのため、支持フレーム22(取付口56)の側方下側のスペースをより効率良く利用することができる。
【0041】
このとき、上記取付口56を形成する支柱フレーム53の中途部には、上下の各分割ネット13A,13Bの取手部21が係止される切欠き部53a,53aが上下一対凹設されている。該構成によれば、上下の収容部54A,54Bに収容された分割ネット13A,13Bを簡易な構成で係止できるとともに、ボルト等を用いないため、メンテナンス性も良好になる。また、該切欠き部53aにより取手部21を固定することによって、特に支持レール側方側に上記クリアランスを設けたことによって上収容部54Aの載置面(支持レール)が短く形成されていても、上分割ネット13Aの収容状態が安定する。
【0042】
前記支柱フレーム53は、一対の支柱フレーム53,53の上端側同士を架け渡す取付プレート58が設けられており、該取付プレート58の左右中央部には、前方側に向けた一対の突起部58a,58aが形成されている。
【0043】
これにより、該インタークーラ14は、突起部58aを介してラジエータ12(より具体的には、上分割ネット13A)の前面側に取付固定され、該インタークーラ14の上部側には、エンジン11側から冷媒が供給される供給管と、冷却された冷媒をエンジン11側に出力する出力管とからなる配管60,60が接続されている。
【0044】
前記門型フレーム52は、その上端側がラジエータ12の上方側まで延設することにより延設部52aが形成され、該延設部52aは、インタークーラ14の上部から接続される上記の一対の配管を挿通支持する配管支持孔52b,52bが穿設されている。また、該配管支持孔52aの一方(図示する例では左)側は、エアクリーナ17側に接続される配管も挿通支持されるように瓢箪状に形成されている。さらに、該延設部52aには、その他の配管やケーブルを案内する支持孔が大小複数個所に形成できる。
【0045】
すなわち、前記防塵ネット13を収容部54に出入れするための取付口56が支持フレーム22(ラジエータ12)の側方側に形成されたことにより、支持フレーム22の上方側に防塵ネット13を差し込むための作業用スペースが必要なくなったため、インタークーラ14等の配管60をラジエータ12の上方側を跨ぐようにして配設することができる。
【0046】
前記支持板51は、支持板51の平面視で前後左右方向略中央であって、支持レール57よりも上方側となる位置でエアクリーナ14を載置支持する支持台61と、該支持台61を支持する屈曲形成された支持棒62とが設けられており、前記インタークーラ14の前方側にエアクリーナ17が配置されるように構成されている。
【0047】
具体的には、該支持棒62の一端側が、取付口56と反対(図示する例では左)側の支柱フレーム53の上下中途部に固定され、前方に向って延設されるとともに、インタークーラ14を避ける位置で支持板61内側に屈曲形成され、支持棒62の他端側は支持板51の左右他方側まで延設された後、下方に屈曲形成されて支持板51側に固定されている。
【0048】
また、前記支持板51の前部には、前記バッテリ16を支持固定するバッテリ支持部64が設けられている。該バッテリ支持部64は、断面L字状の支持体64Aを支持板51から上方に向って立設することにより、バッテリ16が載置される載置台を支持し、該載置台上にバッテリ64が載置される(
図2参照)。これにより、支持板51と載置台との間にも配線等できるスペースを確保できる。
【0049】
次に、
図11に基づき、前記支持フレームの別実施例1について、上記と異なる点を説明する。
図11(A)及び(B)は、支持フレームの別実施例1を示した正面図、側面図である。
【0050】
前記収容部54は、上分割ネット13Aが収容される上収容部54Aと、下分割ネット13Bが収容される下収容部54Bと、各収容部54A,54Bを区分けしつつ上分割ネット13Aが載置される支持レール57とを備え、断面L字状に延設された該支持レール57の前方側に、上収容部54Aと下収容部54Bとが連通する空間(以下、連通部66)を形成した(
図11(B)参照)。
【0051】
該連通部66は、収容部の全面にわたって形成されるとともに、支持レール57から前方側に分割ネット13の厚さよりも幅広にとなるように形成されており、上下一方側に収容部54された分割ネット13を、連通部66を介して、上下他方側の収容部54へと移動させることができるように構成されている。
【0052】
該構成により、下分割ネット13Bを下収容部54Bに収容する場合、まず前記取付口56の上収容部54Aの側方側から上収容部13Aに下分割ネット13Bを挿入し、その後、連通部を介して下分割ネット13Bを上収容部54Aから下収容部54B側に移動させることができる。これにより、前記取付口56は、上収容部54Aの側方側だけ開放されていれば、取付口56下部側に配置された他の部品に干渉することなく防塵ネット13の入れ換え作業を行うことができるため、取付口56の下部側のスペースをより効率的に利用できる。
【0053】
次に、
図12に基づき、前記支持フレームの別実施例2について、上記と異なる点を説明する。
図12(A)及び(B)は、支持フレームの別実施例2を示した正面図及び斜視図である。
【0054】
前記防塵ネット13は、左右2つに分割されることにより、右分割ネット13Cと、左分割ネット13Dとから構成されている。また、該防塵ネット13は、支持フレーム22により、ラジエータ12の右側及び上側からラジエータ12の前面側に配置される。
【0055】
前記支持フレーム22は、前記支柱フレーム53と門型フレーム52との間に形成された防塵ネット13を収容するための収容部54と、該収容部54に防塵ネット13を配置するための取付口56とが形成されている。
【0056】
前記収容部54は、右分割ネット13Cと左分割ネット13Dとが左右に並べて配置されてラジエータ12の前面側に収容される枠状に形成されており、その上面側は、断面L字状に形成された前記取付フレーム58により覆われている。
【0057】
前記取付口56は、支持フレームの右側面側から右分割ネットを着脱する右側取付口56Cと、収容部54の上面側の左右中央に形成された左分割ネットを着脱する上側取付口56Dとが設けられている。
【0058】
該構成の支持フレーム22は、まず左分割ネット13Dを上側取付口56Dから挿入して収容部54の中央に配置し、左分割ネット13Dの取手部21を把持して左分割ネット13Dを収容部の左側へスライド移動させる。その後、右分割ネット13Cを右側取付口56Cから収容部54の右側に配置することで、収容部54内に左分割ネット13Cと右分割ネット13Dを左右に並べて収容することができる。
【0059】
該構成によれば、支持フレーム22の上部側の上側取付口56Dは、左右に2分割された分割ネット13が挿入可能なように、収容部54(支持フレーム22)の横幅の約半分程度の幅で形成されるため、支持フレーム22上部の左右端側は配管60を通すために開放することができる。
【0060】
また、右分割ネット13Cを右側取付口56Cから挿入する場合には、右分割ネット13Cを右側取付口56Cの上部側から下方に向けて斜めに傾けて挿入することができるため、右側取付口56Cの下部側近傍の部品(前輪1等)と干渉しないように取付けることができる。