特許第6619307号(P6619307)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱日立パワーシステムズ株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000002
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000003
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000004
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000005
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000006
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000007
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000008
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000009
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000010
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000011
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000012
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000013
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000014
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000015
  • 特許6619307-ガスタービン燃焼器 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6619307
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】ガスタービン燃焼器
(51)【国際特許分類】
   F23R 3/42 20060101AFI20191202BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20191202BHJP
【FI】
   F23R3/42 D
   F02C7/18 C
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-172496(P2016-172496)
(22)【出願日】2016年9月5日
(65)【公開番号】特開2018-40504(P2018-40504A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2018年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱日立パワーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】関原 傑
(72)【発明者】
【氏名】篠原 秀徳
【審査官】 高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−286863(JP,A)
【文献】 特開2014−105983(JP,A)
【文献】 特開2012−154614(JP,A)
【文献】 特開2004−245460(JP,A)
【文献】 特開2002−147760(JP,A)
【文献】 特開2004−037035(JP,A)
【文献】 特開2010−014113(JP,A)
【文献】 米国特許第4422288(US,A)
【文献】 特開2009−250606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 9/02
F02C 7/18
F23R 3/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼器からタービンに燃焼ガスを導くトランジションピースと、
前記トランジションピースの周囲に設けられ、前記トランジションピースを内包して当該トランジションピースとの間に圧縮機から吐出された冷却空気の流路を形成するフロースリーブと、を備えるガスタービン燃焼器であって、
前記フロースリーブは、前記タービン側の端部近傍に前記冷却空気の導入孔となるインピンジメント孔が設けられており、
複数の分割部同士が連結タイピースにより一体化されるとともに、前記タービン側の端部が全周一体ベルマウスで補強されており、
前記トランジションピースの前記タービン側の出口部に額縁が設けられており、
前記フロースリーブは、背側がフロースリーブサポート、ヒンジ、額縁サポートにより前記額縁に連結され、腹側が内周側フロースリーブサポート、内周側ヒンジ、内周側額縁サポートにより前記額縁に連結されることで、前記トランジションピースに固定されることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項2】
請求項1に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記フロースリーブは、左右に分割された2つの分割部同士を連結タイピースにより一体化した左右分割フロースリーブであることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項3】
請求項2に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記2つの分割部の結合部がガセットで補強されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項4】
請求項1に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記フロースリーブは、上下に分割された2つの分割部同士を連結タイピースにより一体化した上下分割フロースリーブであることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項5】
請求項4に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記2つの分割部は、各々ガセットが設けられて補強されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項6】
請求項に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記フロースリーブは、さらに内周側固定板により前記トランジションピースに固定されることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記インピンジメント孔は、前記フロースリーブの背側面および腹側面にそれぞれ複数設けられていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項8】
請求項3または5に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記ガセットは、前記トランジションピース内を流れる燃焼ガスの流れ方向に沿って、複数設けられていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【請求項9】
請求項1からのいずれか1項に記載のガスタービン燃焼器であって、
前記全周一体ベルマウスは、SUS材で形成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービン燃焼器の構造に係り、特に、フロースリーブの出口部の振動に伴う変形の抑制に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン燃焼器のトランジションピースは、内部を高温の燃焼ガスが流れるため、その周囲にフロースリーブが設けられ、圧縮機から吐出した冷却空気がトランジションピースとフロースリーブの間の流路を流れるよう、フロースリーブに内包された形になっている。フロースリーブには、冷却空気によるトランジションピースの冷却効果を高めるために、トランジションピース出口側の背側面および腹側面に、インピンジメント孔(冷却孔)が設けられている。
【0003】
フロースリーブにおいて懸念される損傷形態のひとつとして、振動に伴うき裂がある。き裂の例としては、フロースリーブ出口部の左右分割形状と圧縮機からの吐出空気および燃焼ガスなどの流体励振に起因しており、フロースリーブの自由端が片持ち梁状態で振動し、この振動の繰り返しにより金属表面などから微細なき裂が発生・成長して破断に至る事象が可能性として懸念される。この振動による損傷に対する有効な対策手段としては応力低減であり、フロースリーブの形状変更や剛性向上などにより振動応力を低減することが望ましい。
【0004】
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には、トランジションピースとフロースリーブの間に設けた対流冷却用の流路を、背側を広めにし、腹側を狭めにして、冷却空気を全周で均一とする構造が提案されている。
【0005】
特許文献1のガスタービン燃焼器によれば、トランジションピースを効率良く、全周均等なメタル温度に冷却することができ、背側部と腹側部の温度差による熱的変形を抑制することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平1−167530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、ガスタービンの性能向上に伴い、高い温度で燃焼させると同時に圧縮機の圧力比を高める設計が主流となりつつあり、トランジションピースおよびフロースリーブに作用する負荷をさらに低減させる必要がある。上記特許文献1は、フロースリーブの応力低減を目的としておらず、新たな構造が必要とされている。
【0008】
そこで、本発明の目的は、比較的簡単な構造で、フロースリーブ端部の振動に伴う変形を抑制し、フロースリーブのき裂や破断の発生を防止可能な信頼性の高いガスタービン燃焼器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、燃焼器からタービンに燃焼ガスを導くトランジションピースと、前記トランジションピースの周囲に設けられ、前記トランジションピースを内包して当該トランジションピースとの間に圧縮機から吐出された冷却空気の流路を形成するフロースリーブと、を備えるガスタービン燃焼器であって、前記フロースリーブは、前記タービン側の端部近傍に前記冷却空気の導入孔となるインピンジメント孔が設けられており、複数の分割部同士が連結タイピースにより一体化されるとともに、前記タービン側の端部が全周一体ベルマウスで補強されており、前記トランジションピースの前記タービン側の出口部に額縁が設けられており、前記フロースリーブは、背側がフロースリーブサポート、ヒンジ、額縁サポートにより前記額縁に連結され、腹側が内周側フロースリーブサポート、内周側ヒンジ、内周側額縁サポートにより前記額縁に連結されることで、前記トランジションピースに固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、比較的簡単な構造で、フロースリーブ端部の振動に伴う変形を抑制し、フロースリーブのき裂や破断の発生を防止可能な信頼性の高いガスタービン燃焼器を実現することができる。
【0012】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一般的なガスタービンの構造例を示す図である。
図2】従来の左右分割ベルマウスを有する左右分割型フロースリーブの構造例を示す図である。
図3図2の構造例において、左右分割型フロースリーブの内周側と外周側で振動により左右同相で生じる変形を模式化した図である。
図4図2の構造例において、左右分割型フロースリーブの内周側と外周側で振動により左右異相で生じる変形を模式化した図である。
図5】本発明の一実施形態に係る左右分割型フロースリーブを示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る上下分割型フロースリーブを示す図である。
図7】従来のトランジションピースおよびフロースリーブの構造例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係るトランジションピースおよびフロースリーブの構造を示す図である。
図9】従来の左右分割ベルマウスを有する左右分割型フロースリーブの構造例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る左右分割型フロースリーブを示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る上下分割型フロースリーブを示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係るトランジションピースおよびフロースリーブの構造を示す図である。
図13A】本発明の一実施形態に係る全周一体ベルマウスを示す図である。
図13B図13AにおけるA−A’断面を示す図である。
図14】トランジションピースおよびフロースリーブ間の冷却空気の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において、同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
【実施例1】
【0015】
先ず、図1から図4および図14を参照して、本発明の対象となるガスタービンについて説明する。図1は一般的なガスタービンの構造例を示す断面図である。図2はガスタービンの燃焼器からタービンに燃焼ガスを導くトランジションピースの周囲に設けられるフロースリーブを示す斜視図であり、従来の左右分割ベルマウスを有する左右分割型フロースリーブの構造例を示している。図14はトランジションピースおよびフロースリーブ間の冷却空気の流れを示す図である。また、図3図4は、図2の構造例において、左右分割型フロースリーブの内周側(腹側)と外周側(背側)で振動により左右同相で生じる変形、左右異相で生じる変形をそれぞれ模式化して示した図である。
【0016】
図1に示すように、ガスタービンは大きく分けて圧縮機1、燃焼器2およびタービン3から構成されている。圧縮機1は大気から吸い込んだ空気を作動流体として断熱圧縮し、燃焼器2は圧縮機1から供給された圧縮空気に燃料を混合し燃焼させることで高温高圧の燃焼ガスを生成し、そしてタービン3は燃焼器2から導入した燃焼ガスの膨張の際に回転動力を発生する。タービン3からの排気は大気中に放出される。
【0017】
燃焼器2とタービン3の間には、燃焼器2からタービン3に燃焼ガスを導くトランジションピース(図示せず)が設けられている。トランジションピースの周囲には、図2のフロースリーブが設けられている。このフロースリーブは、2つの分割部である左右分割フロースリーブ4,4’を互いに突き合わせて構成されており、流れ方向9に沿って燃焼ガスが内部を流れる燃焼器トランジションピース(図示せず)を内包する。
【0018】
左右分割フロースリーブ4,4’の内周側(腹側)と外周側(背側)のそれぞれの突き合わせ部は、左右連結タイピース10により連結されている。左右分割フロースリーブ4,4’のタービン3側の端部には、端部の補強のために左右分割ベルマウス5,5’が設けられている。また、左右分割フロースリーブ4,4’のタービン3側の端部近傍には、内周側(腹側)と外周側(背側)のそれぞれに冷却空気の導入孔となるインピンジメント孔(冷却孔)6が複数設けられている。なお、図2ではフロースリーブの両側面にもインピンジメント孔(冷却孔)6が複数設けられている例を示している。
【0019】
図14に示すように、フロースリーブ4に設けられたインピンジメント孔(冷却孔)6を介して、圧縮機から吐出された冷却空気24をフロースリーブ4とトランジションピース15の間に取り込み、フロースリーブ4とトランジションピース15の間に形成される冷却空気の流路を冷却空気24が流れることで、トランジションピース15が冷却される。
【0020】
従来のガスタービン燃焼器では、図2に示すように、フロースリーブ4のタービン側の端部が左右分割ベルマウス5,5’で補強されているため、左右分割ベルマウス5,5’の突き合わせ部分では左右分割ベルマウス5,5’は互いに接続されておらず、それぞれ自由端となっている。また、左右分割フロースリーブ4,4’のタービン側の端部近傍では左右連結タイピース10による連結がなされていない部分が生じる場合がある。
【0021】
上述したように、圧縮機からの吐出空気および燃焼ガスなどの流体励振によりフロースリーブの自由端が片持ち梁状態で振動する。この振動は、フロースリーブの形状や大きさ、圧縮機からの吐出空気や燃焼ガスの流量・流速などの条件により異なるが、図3のようにフロースリーブの外周側7と内周側8が共に左右同相で振動し変形する場合と、図4のようにフロースリーブの外周側7と内周側8が共に左右異相で振動し変形する場合がある。いずれの場合においても、この振動の繰り返しにより金属表面などから微細なき裂が発生・成長して破断に至る可能性がある。
【0022】
次に、図5および図13A図13Bを参照して、本実施例におけるフロースリーブを説明する。図5は本実施例のフロースリーブを示す斜視図であり、従来のフロースリーブを示す図2に対応する図である。図13A図5における全周一体ベルマウス12の正面図であり、図13B図13AにおけるA−A’断面を示している。
【0023】
本実施例のフロースリーブは、図2に示す従来のフロースリーブと同様に、左右分割フロースリーブ4,4’の内周側(腹側)と外周側(背側)のそれぞれの突き合わせ部を、左右連結タイピース10により連結して形成されている。左右分割フロースリーブ4,4’のタービン3側の端部近傍の内周側(腹側)と外周側(背側)のそれぞれに冷却空気の導入孔となるインピンジメント孔(冷却孔)6が複数設けられている点も図2と同じである。
【0024】
図2のフロースリーブでは、左右分割フロースリーブ4,4’のタービン3側の端部を左右分割ベルマウス5,5’で補強しているのに対し、本実施例のフロースリーブは左右分割フロースリーブ4,4’のタービン3側の端部を全周一体ベルマウス12で補強している点において、図2のフロースリーブと異なる。
【0025】
図5のように、従来は左右分割構造だったベルマウスを全周一体化することで、フロースリーブのタービン側の端部(出口側の端部)の剛性を向上させるとともに、自由端となりうる構造を排除し、片持ち梁状の変形を抑制することができる。これにより振動に伴う繰り返し応力を軽減でき、フロースリーブの変形や損傷を防止することができる。
【0026】
なお、全周一体ベルマウス12は、SUS材など剛性の高い材料を用いて一体物として形成するのが望ましい。
【実施例2】
【0027】
図6を参照して、実施例2のフロースリーブについて説明する。図6は本実施例のフロースリーブを示す斜視図であり、実施例1の図5に対応する図である。本実施例のフロースリーブは、図6に示すように、上下分割フロースリーブ11,11’を互いに突き合わせて、突き合わせ部を上下連結タイピース13により連結して形成されている。
【0028】
上下分割フロースリーブ11,11’のタービン3側の端部近傍の内周側(腹側)と外周側(背側)のそれぞれに冷却空気の導入孔となるインピンジメント孔(冷却孔)6が複数設けられている点は図5と同じである。
【0029】
本実施例の上下分割型のフロースリーブにおいても、上下分割フロースリーブ11,11’のタービン3側の端部を全周一体ベルマウス12で補強している。従って、実施例1の全周一体ベルマウス12を適用した左右分割側のフロースリーブと同様に、フロースリーブのタービン側の端部(出口側の端部)の剛性を向上させるとともに、自由端となりうる構造を排除し、片持ち梁状の変形を抑制することができる。
【0030】
なお、図6の上下分割フロースリーブ11,11’は、図5の左右分割フロースリーブ4,4’に比べて、長さに対する板厚の剛性が相対的に向上し、同じ応力での振動に対してき裂や破断が発生し難くなるメリットがある。
【実施例3】
【0031】
図7および図8を参照して、実施例3のフロースリーブおよびトランジションピースについて説明する。図7は比較のために示す従来のトランジションピースへのフロースリーブの固定方法の例である。図8は本実施例のトランジションピースへのフロースリーブの固定方法を示している。
【0032】
従来のガスタービン燃焼器では、図7に示すように、フロースリーブ4の背側面(上面)に設けたフロースリーブサポート19をヒンジ18、額縁サポート17を介して、トランジションピース15の出口部に設けた額縁16に連結することで固定している。フロースリーブ4を上面側のみで支持しているため、圧縮機からの吐出空気および燃焼ガスなどの流体励振により、フロースリーブ4全体が上下に振動し、フロースリーブの自由端が片持ち梁状態で振動する。
【0033】
そこで、本実施例の構造では、図8に示すように、従来のようにフロースリーブ4を上面側で支持するのに加えて、フロースリーブ4の腹側面(下面)に設けた内周側フロースリーブサポート23を内周側ヒンジ22、内周側額縁サポート21を介して、トランジションピース15の出口部の額縁16に連結することで固定する。
【0034】
これにより、フロースリーブ4に生じる振動、特に、フロースリーブ4の腹側面(下面)に生じる振動を抑制することができ、フロースリーブ4へのき裂や破断の発生を防止することができる。
【0035】
なお、本実施例の固定方法は、実施例1の左右分割型フロースリーブ、実施例2の上下分割型フロースリーブのいずれにも適用することができる。
【0036】
また、図8に示すように、フロースリーブ4の背側面(上面)および腹側面(下面)の支持に加え、内周側固定板20によりフロースリーブ4をトランジッションピース15へ固定してもよい。
【0037】
また、本実施例のトランジションピースへのフロースリーブの固定方法に加え、実施例1や実施例2で説明した全周一体ベルマウスを適用することで、フロースリーブ4の振動に伴う変形をさらに抑えることができ、ガスタービン燃焼器の信頼性を向上することができる。
【実施例4】
【0038】
図9および図10を参照して、実施例4のフロースリーブについて説明する。図9は比較のために示すガセット14を設けた従来のフロースリーブの例である。図10はガセット14を設けた本実施例のフロースリーブを示している。ガセットは、鋼板部材の接続する箇所に補強部品として用いる板材である。
【0039】
図9は、実施例1の図2で説明したフロースリーブに、左右分割フロースリーブ4,4’の結合部を補強するためのガセット14を追加した形態である。図9のフロースリーブでは端部を左右分割ベルマウス5,5’で補強しているが、図10のように全周一体ベルマウス12で補強することで、左右分割フロースリーブ4,4’が左右連結タイピース10、全周一体ベルマウス12、および燃焼ガス流れ方向9に沿って複数設けられたガセット14により固定され、フロースリーブ4の振動に伴う変形をより効果的に抑制することができる。
【実施例5】
【0040】
図11を参照して、実施例5のフロースリーブについて説明する。図11は、実施例2の図6で説明した上下分割型のフロースリーブに、上下分割フロースリーブ11,11’のそれぞれに補強のためのガセット14を追加した形態である。ガセット14は、燃焼ガス流れ方向9に沿って複数設けられている。図11のように上下分割フロースリーブ11,11’のそれぞれにガセット14を設け、端部を全周一体ベルマウス12で補強することで、フロースリーブ11,11’の振動に伴う変形を効果的に抑制することができる。
【実施例6】
【0041】
図12を参照して、実施例6のフロースリーブおよびトランジションピースについて説明する。図12は本実施例のトランジションピースへのフロースリーブの固定方法を示している。図12は、実施例3の図8で説明したトランジションピースへのフロースリーブの固定方法に加え、フロースリーブ4の背側面(上面)および腹側面(下面)に補強のためのガセット14,14’を追加した形態である。
【0042】
フロースリーブ4の背側面(上面)および腹側面(下面)の支持に加え、フロースリーブ4に補強のためのガセット14,14’を設けることで、フロースリーブ4に生じる振動を抑制し、フロースリーブ4へのき裂や破断の発生を効果的に防止することができる。
【0043】
なお、以上の各実施例で説明した実施の形態は、それぞれ単独で用いてもよく、複数の実施例を組み合わせてもよい。
【0044】
また、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1…圧縮機
2…燃焼器
3…タービン
4,4’…左右分割フロースリーブ
5,5’…左右分割ベルマウス
6…インピンジメント孔(冷却孔)
7…外周側
8…内周側
9…燃焼ガス流れ方向
10…左右連結タイピース
11,11’…上下分割フロースリーブ
12…全周一体ベルマウス
13…上下連結タイピース
14,14’…ガセット
15…トランジションピース
16…額縁
17…額縁サポート
18…ヒンジ
19…フロースリーブサポート
20…内周側固定板
21…内周側額縁サポート
22…内周側ヒンジ
23…内周側フロースリーブサポート
24…冷却空気。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14