(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1係合領域の断面領域の少なくとも一部分が、前記第2係合領域の断面領域の少なくとも一部分とは異なっている、請求項1に記載のフィードスルー(800、900、1000、1100)。
前記第2係合領域は、前記第1本体と前記第2本体が係合位置へと回転するように動かされた時に前記第1接触領域と係合するよう、構成されている、請求項2に記載のフィードスルー(800、900)。
前記第1ルーメン(1010)と前記第2ルーメン(1012)は各々、電線が前記第1ルーメン(1010)と前記第2ルーメン(1012)の中を通ることを可能にするよう構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のフィードスルー(800、900、1000、1100)。
前記第1部品(802、902、1002)に配置された第1導電経路(236)と、前記第2部品(804、904、1004)に配置された第2導電経路(238)とを更に備え、前記第1導電経路(236)と前記第2導電経路(238)は、前記第1部品と前記第2部品(804、904、1004)とがひとつに連結されると互いに導電連結するよう、構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のフィードスルー(800、900、1000、1100)。
前記第1導電経路(236)が前記第1ルーメン(1010)の第1内表面に配置され、前記第2導電経路(238)が前記第2ルーメン(1012)の第2内表面に配置される、請求項9に記載のフィードスルー(800、900、1000、1100)。
前記第1係合領域(1020、1108)と前記第2係合領域(1016、1110)とを係合することが、前記第1リッジセクションのうちの1つを2つの前記第2リッジセクションの間に位置付けることを含む、請求項11に記載のフィードスルー(1000、1100)。
前記第2部品(1004、1104)が、前記第2本体の外部に配置された複数の追加リッジセクションを備える第2部品(1004、1104)の追加係合領域を更に備える、請求項11から14のいずれか一項に記載のフィードスルー(1000、1100)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示により、新規なツーピースのスナップ嵌めフィードスルー、並びに、かかるフィードスルーを作製し、使用するための方法の例が、開示される。かかるフィードスルーは、信頼性が高く、安価で、取り付けが迅速かつ簡単なものであり、フィードスルーを通り抜ける電線を、パネル内の、終端穴の周囲の鋭いエッジから保護し、更にオプションで、従来型の電線を使用しなくとも信号がパネルを通り抜けることを可能にする、導電経路を含みうる。
【0011】
図1は、従来技術によるフィードスルー12が組み込まれたパネル10の部分断面図である。パネル10は、例えば、アルミニウム合金などで作製されたハニカムコア14(両側の2つの表面シート16と18の間に挟持されている)を有する、太陽電池パネルを含みうる。実現可能な構成の1つにおいては、パネル10の一方の表面又は側(例えば上面又は表側)に、太陽電池(図示せず)が配置されうる一方、パネル10の反対側の底面又は裏側には、太陽電池向けの関連配線が組み込まれうる。これらの電線はパネル10を通り抜けるので、更に、ハニカムコア14は鋭いエッジを有し、かつ導電性でありうるので、電線は、パネル10の貫通部及び終端穴の周囲に存在する可能性がある鋭いエッジから、保護される必要がある。
【0012】
図1に示している一例では、太陽電池と裏側配線との間で電気信号を伝達する電線は、従来型のフィードスルー12によって、パネル10を通って配線されている。従来型のフィードスルー12は、長さが短い管25を備えており、管25は、例えば穿孔プロセス又は別のプロセスによって形成された、パネル10を通る貫通開口24を通るように挿入されてから、貫通開口24の両端部で、表面シート16と18のうちの隣接する一方に、接着剤26で接着される。次いで、絶縁されていないか、絶縁材料の被覆22で覆われているかのいずれかでありうる、銅などの導電線20が、パネル10の表側から裏側へと、管25のルーメンを通り抜ける。
【0013】
貫通開口24の中に管を取り付けるには、管の各々をパネル10の厚さに合わせて切断するための手作業が必要である。加えて、管の取り付けには、接着剤の使用と共に、それに関連する煩雑さ、混合、オープンタイム、及び硬化要件が必要になる。そのため、必要とされるのは、信頼性が高く、安価で、取り付けが簡単なフィードスルーであって、フィードスルーを通り抜ける電線を、パネル内の、終端穴の周囲の鋭いエッジから保護し、更にオプションで、別個の電線を使用しなくとも信号がパネルを通り抜けることを可能にする、導電経路236、238を含みうる、フィードスルーである。
【0014】
図2Aは、本開示によるツーピースのスナップ嵌めフィードスルーの一例200が組み込まれたパネル10の部分断面図であり、
図2Bは、
図2Aのフィードスルー200の代替例の断面図であり、フィードスルー200の共通ルーメン230を通ってその一端から他端まで連続的に延在している、オプションの導電経路を示している。
【0015】
図2A及び
図2Bに示しているように、フィードスルー200は、第1と第2の部品202と204を備える。各部品202と204は、関連フランジ206又は208であって、それを通って開口210又は212が延在している、関連フランジ206又は208を含む。管状セグメント214又は216が、通常は、フランジのうちの対応する一方206又は208の第1表面218又は220から延在しており、管状セグメント214と216の各々は、対応する開口210又は212に対して概して同心に配置される、対応するルーメン222又は224を有する。
【0016】
第1と第2の部品202と204の各々の管状セグメント214と216が、相補的係合機構の対226と228を更に含むことは重要であり、相補的係合機構の対226と228はそれぞれ、遠位端部分(すなわち、管状セグメントのうちの関連する一方214又は216の、対応するフランジ206又は208の反対側の端部分)に配置される。
図2Aに示しているように、係合機構226と228は、スナップ嵌めの様態で、両側又は両面を有するパネル10の開口24を通って互いに係合するよう、かつ第1と第2の部品202と204をひとつに連結するよう、構成されている。これにより、フランジ206と208の各々の第1表面218又は220は、パネル10の両面のうちの対応する一方に当接して保持され、管状セグメントの各々のルーメン222と224は、フィードスルー200(ゆえにパネル10)を貫通して延在する「共通ルーメン(common lumen)」230(
図2A及び
図2Bでは点線で示している)を形成するように、互いに対して概して同心に配置される。
【0017】
図2A及び
図2Bに示している例では、相補的係合機構226と228はそれぞれ、第1部品202の管状セグメント214の内周面に沿って周縁方向に延在している、径方向に突出した歯の組と、これに対応する、第2部品204の管状セグメント216の外周面に沿って周縁方向に延在している、径方向に突出した歯の組とを備える。
【0018】
加えて、一部の例では、2つの部品202及び204の径方向に突出した歯は、離間した歯の代わりに、管状セグメント214と216の各々に配置された相補的な螺旋ネジ部を含んでよく、この相補的な螺旋ネジ部は、上述のように長手方向にスナップ嵌めされるか、従来型のナットとボルトの様態で、長手方向に螺合されるかの、いずれかでありうる。
【0019】
図2A及び
図2Bに示している例では、第1及び第2の部分202及び204は更に、概して円筒形の形状で図示されている。しかし、当業者であれば理解するように、フランジ206及び208を含む2つの部品202及び204の断面形状は、貫通開口24自体と同様に、当面の特定用途に応じて、その他の形状(多角形や楕円形など)を有しうる。また、当業者であれば認識しうるように、
図2A及び
図2Bに示している例示的なフィードスルー200において、第1部品202の管状セグメント214が、パネル10の貫通開口24の直径に対応する外径を有するように図示されているのに対して、第2部品204の管状セグメント216の外径は、それが第1部品202の管状セグメント214のルーメン222内へと同軸摺動することが可能になるよう、サイズ決定されている。しかし、他の実現可能な例と関連して以下で述べるように、管状セグメント214と216を、同一の又は実質的に類似した外径及び/若しくは内径、又は外幅及び/若しくは内幅を有するよう構成することも可能であり、この例の係合機構については、係合機構は、上記と同じく当面の用途に応じて、フィードスルーの長手方向及び/又は横断方向の両平面に対して、対称か非対称のいずれかで配置されうる。
【0020】
図2A及び
図2Bに示しているように、第2部品204の管状セグメント216の遠位端には、テーパ面232が設けられてよく、これにより、テーパ面232が、第1部品202の管状セグメント214の遠位端にある対向面234に押し付けられると、テーパ面232は、第2部品204の管状セグメント216の遠位端部分の側壁を、径方向内側へと圧縮するか又は偏向させ、かつ/又は、第1部品202の管状セグメント214の遠位端部分の側壁を径方向外側へと拡張させる。これにより、2つの部品202と204が、貫通開口24の中でひとつになるよう押圧されるにつれて、係合機構の歯の各々は、長手方向に、順次互いを乗り越えていくように摺動しうる。言うまでもなく、テーパ面232は、代替的には、第1部品202の管状セグメント214の遠位端に配置されることも可能であり、又は実際には、管状セグメント214と216の両方の遠位端に、前述の半径方向の拡張/圧縮作用を引き起こすための、相補的に斜角化された、又はテーパされた面が設けられうる。追加的又は代替的には、一部の代替例と関連して以下で述べるように、相補的係合機構226と228の相互に噛み合う歯の係合中に側壁の半径方向の拡張及び/又は圧縮を促進するために、2つの部品202と204の管状セグメント214と216の側壁に、その他のフィーチャが実装されうる。
【0021】
上述のように、新規なフィードスルー200の望ましい特徴の1つは、フィードスルー200を通って延在している電気伝導体があればそれと、パネル10(これを通ってかかる電気伝導体が延在している)との間に、電気絶縁を提供することである。そのため、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)やナイロンなどの熱可塑性物質、又は、ポリウレタンやエポキシ樹脂などの熱硬化性プラスチック材料を含みうる、誘電材料(強化プラスチック材料など)で2つの部品202及び204を作製することが、有利である。一例としては、宇宙飛行環境に適したプラスチック材料は、WINDFORMXT(ポリアミドとCARBONDとの複合材料)を含むこともある。概して言えば、宇宙飛行環境での使用を目的とした材料は、摂氏−150度〜摂氏+175度の範囲にわたりうる宇宙飛行環境に適し、低アウトガス性を示し、かつ、ASTM E595−77/84/90試験に合格するべきである。有利には、一部の例では、部品202及び204は、精密射出成型技術を使用して成型されてよく、所望に応じて、強度を増すために、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、又はボロン繊維などの埋め込み繊維で強化されうる。
【0022】
上述のように、場合によっては、フィードスルー200を通す導電線の挿入に頼らずに、信号をパネル10の一方の側から他方の側へと伝達することを可能にするために、フィードスルー200を通る導電経路を提供することが、望ましいこともある。
図2Bに示しているように、このことは、2つの管状セグメント214と216のルーメン222と224のうちの関連する一方の内表面にそれぞれ配置された、導電経路の対236と238を提供すること、及び、第1と第2の部品202と204が貫通開口24を通ってひとつに連結されると2つの導電経路236と238が互いに導電連結するように、導電経路の対236と238を構成することによって、有利に実現されうる。
【0023】
図2Bの特定の例に示しているように、2つの導電経路236及び238を形成することは、導電性金属めっき(金や銅など)でそれらの内表面の各々をめっきすること、あるいは、内部壁面の中に金属箔若しくは金属インサートを成型することを含んでよく、これにより、2つの係合機構226及び228のそれぞれの歯が取り付け時に互いに噛み合うと、導電経路238の少なくとも一部分(例えば、管状セグメント216の遠位端のテーパ面232に配置された部分)が、他方の導電経路236と導電的かつ機械的に接触して配置される。
【0024】
言うまでもなく、導電経路236及び238の、その他の実行形態も実現可能である。例えば、導電経路236及び238は、2つの管状セグメント214と216の内表面にそれぞれ配置された導電性金属の縦帯であって、それぞれが端部を有し、これらの端部はフィードスルー200の取り付け時に互いに連結する、縦帯を含むことも可能である。かかる例では、後述する相補的な長手方向の舌部/溝構成などの、インデックス機構を提供することが望ましいこともある。かかる構成は、第1と第2の部品202と204が貫通開口24を通ってひとつに連結されると、第1と第2の部品202と204を、互いに対してある選択された角度位置に配向するよう、構成されており、これにより、2つの導電帯のそれぞれの端部が、互いに位置合わせされて配置される。
【0025】
図2Bの特定の例では、第1と第2の部品202と204のフランジ206と208の各々は、第2表面240又は242(それに対応する各フランジの第1表面218又は220の反対側にある)を含み、導電経路236と238の各々は、第2表面のうちの対応する一方240又は242まで延在する。これらの2つの導電面240及び242を提供することにより、パネル10の両面にそれぞれ配置された構成要素又は配線に対して、はんだ接合や溶接接合などの電気的接続が行われることが可能になり、取り付け済みのフィードスルー200の狭い共通ルーメン230の中で、かかる電気的接続を行う必要がなくなる。
【0026】
図3Aは、本開示による、フィードスルーの別の例300の端部/側方斜視図である。
図3Bは、
図3Aの例示的なフィードスルーの中間部分の拡大側方斜視図であり、
図3C及び
図3Dは、
図3Aのフィードスルーの第1及び第2の部品302及び304の遠位端部/側方斜視図である。これらの図で視認しうるように、例示的なフィードスルー300は、
図2A及び
図2Bの例示的なフィードスルー200と多くの点で類似しているが、主として相補的係合機構326及び328が実装される様態において、例示的なフィードスルー200と異なっている。
【0027】
詳細には、2つの管状セグメント314と316はそれぞれの内径及び外径が同一であり、かつ、例えば
図3Bに示しているように、係合機構326及び328は、2つの管状セグメント314と316のうちの関連する一方の遠位端にそれぞれ形成された、相補的キャスタレーション(castellation)344及び346を備えることが、確認されうる。各キャスタレーション344又は346は、他方の部品302又は304の遠位端の相補的ノッチ350内に係合する。加えて、キャスタレーション344と346の各々は、それに対応する遠位端から後方に延在する長手方向スロット348によって分割される。上述したように、長手方向スロット348により、半分割された関連キャスタレーション344又は346の遠位端は、横向きに、すなわち周方向に、曲がることが可能になり、これにより、2つの部品302と304が長手方向に押されて互いに係合すると、半分割されたキャスタレーションの両側面に配置された、長手方向に延在し、周方向に突出している歯の群352同士が、曲がって互いに噛合係合しうる。この例では、2つの部品302と304が互いと全く同一であることにより、部品点数の削減、ひいてはフィードスルー300のコストの削減の実現が可能になることが、確認されうる。
【0028】
図4Aは、本開示による、フィードスルーの別の例400の端部/側方斜視図である。
図4Bは、
図4Aの例示的なフィードスルーの端部/側方断面斜視図であり、
図4Dと
図4Cはそれぞれ、
図4Aのフィードスルーの第1部品と第2部品402と404の遠位端部/側方斜視図である。この例示的なフィードスルー400は、相補的係合機構に関する点を除き、
図3のフィードスルーとある程度類似している。この例では、管状セグメント416の遠位端部分の内側周縁側壁と、管状セグメント418の遠位端部分の外側周縁側壁の各々は、第2部品404の、周方向に延在し、径方向に突出している歯の群450、又は、第1部品402の、周方向に延在し、径方向に突出している単一の歯452(歯の群450と単一の歯452とは、2つの部品402と404が貫通開口24内でひとつになるよう押圧される時に噛み合う)を、それぞれ収容するために、両方とも厚みが減少している。
図4の一例では、第2部品404の歯の群450が径方向内側へと突出している一方、単一の歯452は、径方向外側へと突出している。
【0029】
図5は、フィードスルーの別の例500端部/側方断面斜視図である。例示的なフィードスルー500は、相補的係合機構526及び528が、管状セグメント514と516うちの関連する一方の遠位端から、他方の管状セグメント514又は516の遠位端を越えて長手方向に延在するフィンガ554を備えることを除き、前述の例と類似している。
図5に示しているように、これらのフィンガ554の各々は、フィンガ554の径方向への曲がりを可能にするために、上述のように、管状セグメント514と516のうちの対応する一方の側壁に配置された、長手方向に延在するスロット548の対によって、画定されうる。フィンガ554の各々は、その遠位端に、径方向に延在する歯556を含むこともあり、この歯556は、他方の管状セグメント514又は516の側壁の、対応する相補的な溝558内に係合する。
【0030】
この例の特徴は、一方の部品の外径が、非拡張状態でパネル10の表面シート16又は18を通り抜けてから、拡張して他方の部品と係合することが、可能なことである。これにより、パネル10の貫通開口24の直径が、管状セグメント514及び516の非拡張外径と同じにされることが可能になり、ゆえに、パネル10において必要となる貫通開口24のサイズが、最小化される。
【0031】
図6Aは、フィードスルーの別の例600の端部/側方斜視図である。
図6Bは、
図6Aの例示的なフィードスルー600の端部/側方断面斜視図であり、
図6Dと
図6Cはそれぞれ、フィードスルー600の第1部品と第2部品602と604の遠位端部/側方斜視図である。
【0032】
フィードスルー600は、第1部品602の管状セグメント614の遠位端から長手方向に延在している長手方向フィンガ654が、第2部品604の管状セグメント616の遠位端部分の外周面に配置された、対応する長手方向スロット656に受容されることを除き、
図5のフィードスルーと類似している。加えて、
図6Bの断面図で視認できるように、各長手方向フィンガ654の遠位端部分には、径方向に延在する歯650が設けられ、歯650は、第2部品604の管状セグメント616の側壁の、対応する貫通スロット652に、オーバーセンターロック式に係合して受容される。加えて、例えば
図6Aで視認されるように、複数のスロット658がそれぞれ、第2部品604の管状セグメント616の内周面において、関連するフランジ開口612から貫通スロット652のうちの対応する1つへと、長手方向に延在する。内側の長手方向スロット658により、第2部品604のフランジ開口612に挿入されるツール(図示せず)が、長手方向フィンガ654のそれぞれの歯650を、それに対応する貫通スロット652との係合から外すよう押圧することが可能になる。これにより、フィードスルー600は、内部にフィードスルー600が組付けられたパネル10から容易に取り外されうる。
【0033】
図7は、本開示の新規なフィードスルーを使用するための例示的な方法700の、機能的ブロック図である。ゆえに、例示的な方法700のS1において、パネルであって、それを通過するように電気信号などの信号を伝達させることが望ましいパネルに、穴が形成される。方法のS2において、2つのフィードスルー部品の各々の遠位端が、穴の両側のうちの対応する側に挿入される。S3において、相補的係合機構がスナップ嵌めの様態で互いに係合するように、フィードスルーの2つの部品が、穴の中でひとつになるよう長手方向に押圧され、これにより、2つの部品のフランジの各々の第1表面が、パネルの両面のうちの対応する一方に当接して保持され、かつ、管状セグメントの各々のルーメンが、互いに対して概して同心に配置されて、取り付け済みのフィードスルーの共通ルーメンを形成する。S4において、ある場合には共通のルーメンを通して挿入された導電線を介して、あるいは、上述のように、共通ルーメンの内表面に配置された導電経路を通じて、フィードスルーの共通ルーメンを通して信号が伝達される。
【0034】
図8Aは、断面形状が異なっている部品を有するフィードスルーの断面図である。
図8Aは、第1部品802及び第2部品804を有する分解状態のフィードスルー800の、断面図を示している。第1部品802と第2部品804とは、別々の断面領域を含みうる。
【0035】
図8Aに示している断面図では、第1部品802は、第2部品804の外径の大部分よりも大きな内径を有する円筒体として示されている。第2部品804の
図8Aに示されている部分は、第1部品802内に挿入されるよう構成されている。第2部品804の
図8Aに示されている部分の外径の大部分は、第1部品802の図示されている部分の内径よりも小さいが、
図8Aに示されていない、第2部品804及び/又は第1部品802の他の部分は、等しい内径及び/若しくは外径、又は、
図8Aに図示されているものとは別様にサイズ決定されている内径及び/若しくは外径を含みうる。
【0036】
更に、第2部品804は接触領域806を含む。接触領域806は、第2部品804の一部分であってよく、この部分は、盛り上がった隆起でありうる。第2部品804の他の例は、複数の盛り上がった隆起、盛り上がったリッジ、第2部品804の変形(楕円形の断面を有するように第2部品804を成形することなど)、及び、それ以外のかかる接触領域といった、他の構成の接触領域を含みうる。他の例では、追加的又は代替的に、第1部品802が接点領域を含むこともある。
【0037】
接触領域806を含む第2部品804は、第1部品802の内径内に挿入されるよう構成されている。第2部品804が第1部品802内に挿入される際に、接触領域806は、第1部品802の内側に接触し、ひいては、第1部品802をゆがませ、かつ/又は変形させうる。このゆがみ及び/又は変形によって間隙が変化することにより、接触領域806が第1部品802に接触する一方で、第2部品804の他の所定の部分は、第1部品802に接触しない。ゆえに、第2部品804が第1部品802内へと摺動しうる。
【0038】
第1部品802及び/又は第2部品804のゆがみ及び/又は変形により、第1部品802と第2部品804とをひとまとめに保持する、摩擦力の追加がもたらされうる。かかる例では、接触領域の形状、第1部品802及び/又は第2部品804の材料の特性(材料の係数など)、第1部品802及び第2部品804の形状、及び、その他のかかる要因が、第1部品802と第2部品804とをひとまとめに保持する力の量を決定するために使用されうる。しがたって、第1部品802及び/又は第2部品804の一又は複数の接触領域により、第1部品802と第2部品804とがひとまとめに保持されうる。追加の接触領域は、その他のフィーチャ(ツメなど)、かかるツメに対応する隆起、及び/又は、それ以外の、更に部品をひとまとめに更に保持しうる、かつ/又は、スナップ嵌合による部品の係合を可能にしうる、かかるフィーチャを含みうる。
【0039】
図8Bは、部品が係合した状態の
図8Aのフィードスルーの断面図である。つまり、
図8Bは、第1部品802と第2部品804が「係合位置(engaged position)」に移動した時に発現しうる。
図8Bは、第2部品804が第1部品802内に挿入された状態の、
図8Aの第1部品802及び第2部品804を含むフィードスルー800を示している。図示しているように、係合領域806は第1部品802の一部分と接触する。かかる接触により、第1部品802及び/又は第2部品804は変形しうる。加えて、第2部品804の別の部分(例えば、係合領域806の反対側の部分)も、第1部品802と接触している。かかる接触及び/又は変形により、第1部品802と第2部品804とがひとまとめに保持されうる(例えば、変形により、接触している領域にバネ力が加わって、更に第1部品802と第2部品804とがひとまとめに保持されうる)が、かかる接触及び/又は変形は、接触面積量により、閾値力よりも大きな外力が加わると第1部品802と第2部品804とが互いに対して動くことが可能になるようにも、構成されうる。第1部品802と第2部品804とが係合されると、それぞれの部品は、電線又はその他の電気信号の通過を可能にするよう互いに対して概して同心に配置される、ルーメンを含みうる。
【0040】
図9は、断面形状が異なっている部品を有する別のフィードスルーの断面図である。
図9は、第1部品902及び第2部品904を有するフィードスルー900を示している。フィードスルー900は、楕円形の第1部品902及び第2部品904を含む、例示的なフィードスルーである。つまり、第1部品902及び第2部品904は、第1部品902が第2部品904内に挿入されている、非干渉位置に配向されうる。挿入後に、第1部品902は方向908に回され、かつ、第2部品904は方向906に回されてよく、これにより、第1部品902と第2部品904とが部分的に接触しうる。かかる接触により、第1部品902と第2部品904とがひとまとめに保持されうると同時に、第1部品902と第2部品904のそれぞれのルーメンは、電線又はその他の電気信号の通過を可能にするよう、配向されうる。
【0041】
図10Aは、フィードスルーの一例の端部/側方斜視図である。
図10Aは、第1部品1002及び第2部品1004を有するフィードスルー1000を示している。第1部品1002は、第1ルーメン1010と、第1部品内部リッジセクション1020と、第1部品外部リッジセクション1022と、第1止め部1028(
図10Aには図示してないが、
図10Bに示す)と、第1フランジ1026とを含む。第2部品1004は、第2ルーメン1012と、第2部品内部リッジセクション1012と、第2部品外部リッジセクション1016と、第2止め部1018と、第2フランジ1024とを含む。
【0042】
第1部品1002は、複数の個別リッジセクション(層など)から形成される。個別リッジセクションの少なくとも一部は、厚さが実質的に同じでありうる。例えば、第1部品内部リッジセクション1020と第1部品外部リッジセクション1022とは、両方とも、実質的に同じ厚さの(例えば、製造上の許容誤差範囲内の)個別リッジセクションを含みうる。
【0043】
ある種の例では、特定の内部リッジセクションと外部リッジセクションとが同一の層に配置されてよく、かかる内部リッジセクションと外部リッジセクションの各々は、厚さが同じでありうる。かかるセクションの厚さが同じでありうるのは、かかる内部リッジセクション及び外部リッジセクションが、同一の製造ステップによって形成されるからである。例えば、第1部品1002は3D印刷された部品であってよく、かかる内部リッジセクションと外部リッジセクションの各々は、両方とも、単一の製造ステップにおいて、同一の層として堆積されうる。他の例では、内部リッジセクションと外部リッジセクションが、厚さが異なる個別のリッジを含むこともある。かかる例では、内部リッジセクションと外部リッジセクションは、別々の技術を通じて形成されうる(例えば、3D印刷された部品であっても、内部リッジセクションと外部リッジセクションは、サイズが異なるフィラメント押出部によって形成されうる)。
【0044】
第1部品内部リッジセクション1020と第1部品外部リッジセクション1022の一方又は両方は、第2部品1004の対応するリッジセクション(複数可)と係合するよう構成されている。フィードスルー1000に関しては、第1部品内部リッジセクション1020は、第2部品外部リッジセクション1016と係合するよう構成されている。したがって、第1部品1002又は第2部品1004の1つのリッジが、その他方の部品の対応する2つのリッジの間に配置されることを可能にするよう、第1部品内部リッジセクション1020と第2部品外部リッジセクション1016の厚さは実質的に類似している。第1部品内部リッジセクション1020と第2部品外部リッジセクション1016とを係合させることは、第2部品外部リッジセクション1016の一又は複数の個別のセクション(例えば層)を、第1部品内部リッジセクション1020の一又は複数の個別のセクションの間に配置することを、含みうる。このようにセクションを配置することにより、第2部品1004に対して第1部品1002が保持されうる。かかる係合は、個別のセクション同士のスナップ及び/又はラチェットを経るように、第1部品1002と第2部品1004の一方又は両方を動かすことによって、実施されうる。
【0045】
第1部品1002と第2部品1004とが係合されると、第と第2のルーメン1010と1012は、電線又はその他の電気信号の通過を可能にするよう、互いに対して概して同心に配置される。
図10Aに示している他のリッジセクション(例えば、第1部品外部リッジセクション1022及び/又は第2部品内部リッジセクション1012)は、他方の部品のリッジセクションと係合するよう、構成されることもある。
【0046】
第1止め部1028及び/又は第2止め部1018は、ハードストップでありうる。第1止め部1028が第1部品1002の本体の内部に配置される一方、第2止め部1018は第2部品1004の本体の外側部分に配置される。つまり、例えば、第2部品1004は、第2部品1004の一部分が第1止め部1028と接触するまで、かつ/又は、第1部品1002の一部分が第2止め部1018と接触するまで、第1部品1002内に挿入されうる。その後、第2部品1004を第1部品1002内に更に挿入することは防止されうる。
【0047】
図10Bは、フィードスルーの更なる例の切断側方図である。
図10Bは、
図10Aに示しているフィードスルー1000を示している。
図10Bに示しているように、第2部品1004の第2部品外部リッジセクション1016の外径は、第1部品1002の第1部品内部リッジセクション1020の内径と実質的に類似している。ある種の例では、第2部品1004を第1部品1002内に挿入することで、スナップ作用及び/又はラチェット作用が生じるように、第2部品外部リッジセクション1016のある部分(リッジのピーク部など)が、第1部品内部リッジセクション1020のある部分(リッジのくぼみなど)の内径よりも、若干大きな外径を有しうる。かかるフィーチャにより、更に、閾値力よりも大きな力が印加されて、第2部品1004が第1部品1002の中から除去されない限り、挿入された第2部品1004が第1部品1002の中で保持されることが可能になる。第1部品1002及び/又は第2部品1004は、リッジの形状(曲率、最大セクションの直径、最小セクションの直径、セクション間の変移など)及び/又は使用される材料によって閾値力が少なくとも部分的に決定されるように、構成されうる。
【0048】
図10Cは、部品が係合した状態のフィードスルーの更なる例の切断側方図である。
図10Cは、第2部品1004が第1部品1002と係合している、フィードスルー1000を示している。つまり、第2部品1004の一部分が第1部品1002内に挿入されている。
図10Cに示しているように、第2部品外部リッジセクション1016は、第1部品内部リッジセクション1020と係合する。つまり、第2部品外部リッジセクション1016のリッジの少なくとも一部は、第1部品内部リッジセクション1020のくぼみに配置される。リッジセクションをかかる様態で配置することにより、第2部品1004が第1部品1002に対して実質的に定位置に保持されることが、可能になる。
【0049】
加えて、
図10Cに示しているように、第2部品1004が更に挿入されることがあれば、第2部品1004は第1止め部1028と接触することになりうる。第1止め部1028は、ルーメン1010の中に配置されており、かつ、第2部品1004が第1部品1002内に更に挿入されることを防止するための、機械的止め部である。代替的又は追加的には、第2止め部1018も、第2部品1004が第1部品1002内に更に挿入されることを同じく防止する、機械的止め部でありうる。
【0050】
図10Dは、フィードスルーの係合機構の拡大切断側方図である。
図10Dは、第1部品1002内に挿入されている第2部品1004の、拡大切断図を示している。
図10Dは、リッジ1016A〜Cを含む第2部品外部リッジセクション1016と、リッジ1020A〜Cを含む第1部品内部リッジセクション1020とを示している。図示しているように、リッジ1016Bのピーク部がリッジ1020Bと1020Cとの間のくぼみの中に配置されると共に、リッジ1016Cのピーク部はリッジ1020Bと1020Cとの間のくぼみの中に配置される。かかる構成により、第2部品1004が第1部品1002に挿入されている時に、第2部品1004が第1部品1002に対して動くことが、可能になる。リッジ1016A〜C及び1020A〜Cの輪郭が丸み付けされていることにより、閾値力よりも大きな力が印加された時に、第2部品1004が第1部品1002に対して動くことが、可能になる。したがって、リッジ1016A〜Cは、第1部品1002のリッジに沿って摺動しうる。ある種の例では、かかる摺動は、第2部品1004が第1部品1002に対して動くことを可能にするために、第1部品1002及び/又は第2部品1004の一部分を変形させることも、含みうる。かかる摺動には、部品同士のラチェット作用が付随することもある。
【0051】
図10Eは、フィードスルー1000の第1部品1002及び第2部品1004の側方断面図である。第1部品1002及び/又は第2部品1004は、機械加工され、射出成型され、3D印刷され、キャスティングされ、かつ/又は、それ以外の一又は複数の適切な製造技術を通じて製造されうる。第1部品1002及び/又は第2部品1004のある種の例は、一又は複数の製造ステップを含みうる。つまり、例えば、3D印刷された第1部品1002及び/又は第2部品1004が、機械加工工程で更に仕上げられることもある。
【0052】
一例では、第1部品1002及び/又は第2部品1004は、
図10Eに示しているように、フィラメント押出部の複数の層を有するように3D印刷されうる。個別のフィラメント押出部のサイズ(厚さなど)は、固化されると、個別のリッジ(例えば、リッジ1016A〜C又はリッジ1020A〜Cのうちの1つ)の厚さになりうる。したがって、3Dプリンタがフィラメント押出部の層を堆積させてよく、かかる層が、個別のリッジ(例えば、リッジ1016A〜C又はリッジ1020A〜Cのうちの1つ)を形成しうる。リッジの間にはくぼみが形成されうる。ある種の例では、層が形成される際に、この層の内側部分と外側部分の両方がリッジを含むようになりうる。
【0053】
図10A〜
図10Eで開示されている構造及び技術(例えば、第1部品1002と第2部品1004とをひとまとめに保持するためのリッジ)は、本書で開示されている他の任意の構造又は技術(例えば、
図8A〜
図8Bに示している接触領域の使用、断面形状が異なっている部品の使用、又は、
図1〜
図7で開示されている構造及び技術のいずれか)と組み合わされうる。
【0054】
図10A〜
図10Eに示している第1部品1002及び/又は第2部品1004は、
図10Fに詳述されている技術を使用して形成されうる。
図10Fは、本開示のフィードスルーを製造する例示的な方法の、機能性ブロック図である。
【0055】
ブロック1082において、部品(例えば第1部品1002及び/又は第2部品1004)の幾何形状が決定される。ある種の例では、部品の幾何形状は、既知の製造プロセスにしたがって決定されうる。つまり、部品が、3つの適切な異なるサイズのフィラメント押出部を伴って、3D印刷製造プロセスによって製造されるのであれば、リッジの厚さは、この3つの異なるサイズのうちの1つになり、かつ/又は、これらのサイズの倍数になりうる。かかる製造は、製造プロセス、並びに/又は製造で使用される機械及び/又はプロセスの特性にしたがって、変更されうる。例えば、個別の層の望ましい高さに応じて、様々な厚さ(例えば0.005〜0.020インチの厚さ)のフィラメント押出部が使用されうる。加えて、製造プロセスにおいて使用される材料が選択されうる。かかる材料は、Ultemによる材料を含む、任意の適切な3D印刷材料でありうる。ある種の例では、材料は、材料の弾性及び/又は滑り性の度合いによって選択されうる。例えば、Ultem9085などの高反発(high impact)プラスチックが選択されうる。
【0056】
3D印刷プロセス向けのオプションのブロック1084において、堆積条件が決定される。つまり、1084において、フィラメント押出部のサイズ、堆積速度、製造時の環境条件、作り出される層の寸法、及び/又はその他の条件が、決定される。例えば、フィラメント押出部の厚さに加えて、フィラメント押出部の幅も決定されうる。幅が広くなれば、層のより迅速な堆積が可能になりうる一方、幅が狭くなると、層内により細密な加工を行うことが可能になりうる。その他のある種の例では、例えば、部品の幾何形状は製造条件を勘案して決定されうる、及び/又は、製造プロセスは部品の幾何形状にしたがって選択されうるという理由から、ブロック1082とブロック1084が同時に実施されうる。
【0057】
ブロック1086において、周囲温度や効果条件といった製造のための環境条件が決定されうる。例えば、ある種の機械では、製造中の部品をある領域に位置付けること、及び/又は、部品を製造するための特定の環境条件(例えば、特定の温度である周囲温度、及び/又は製造装置におけるある種の温度勾配)が、必要とされうる。ある種の例では、周囲温度は華氏300〜1,000度でありうる。適切な周囲温度により、層が更に十分に互いに接合することが可能になり、より強固で、弾力に富み、かつ/又は許容誤差が小さい部品が、作り出されうる。
【0058】
ブロック1088において、部品が形成されうる。3D印刷プロセスでは、ブロック1082〜1086で決定された幾何形状及び条件にしたがって、フィラメント押出部が堆積されうる。ある種の例では、1つの層全体(例えばこの層は、同じ厚さの、内部と外部の両方のリッジ部分を含みうる)を形成するために、厚さが同一のフィラメント押出部が使用されうる一方、他の例では、層の別々の部分(例えば、層の内側部分と外側部分)を形成するために、厚さが異なるフィラメント押出部が使用されうる。その他のある種の例では、フィラメント押出部の複数の層から単一のリッジが作製されることもある。
【0059】
ブロック1090において、仕上げ工程が実施されうる。例えば、ばり(flash)及びその他のものが、部品から取り除かれうる。加えて、部品が硬化されうる。ある種のかかる例では、部品の硬化は、均等な温度勾配を含む製造装置、又はかかる製造装置の一部分において行われうる。
【0060】
図11は、スリーピースのフィードスルーの斜視図である。
図11は、第1部品1102と、第2部品1104と、第3部品1106とを含む、複数部品のフィードスルー1100を示している。第1部品1102は、フランジ1116と、第1係合領域1108とを含む。第2部品1104は、上部第2係合領域1110と、追加係合領域と、下部第2係合領域1112とを含む。上部第2係合領域1110は、第1係合領域1108と係合するよう構成されうる。下部第2係合領域1112は、第3部品1106の第3係合領域1114と係合するよう構成されうる。第3部品1106は、第3係合領域1118を更に含みうる。フィードスルー1100の係合領域は、本書に記載されているような係合領域のいずれかでありうる。
【0061】
第1部品1102、第2部品1104、及び第3部品1106の各々は、本書で説明しているように、フィードスルー1100が組み立てられると電線及び/又はその他の電気信号の通過を可能にするルーメンを含みうる。ある種の例では、第2部品1104の両方の係合領域は、オス型及び/又はメス型の係合機構でありうる。つまり、第1部品1102及び第3部品1106は、第2部品1104の係合機構と係合するよう構成された、対応する係合機構を含みうる。かかる構成により、第2部品を標準化するだけでなく、第1と第3の部品も同一構成のものにすることが可能になり、部品点数が低減しうる。フィードスルーのその他の例は、4つ以上の部品を含むこともある。
【0062】
さらに、本開示は以下の条項による例を含む。
【0063】
条項1.フィードスルーであって、パネルの開口の第1部分に配置されるよう構成された第1本体と、第1本体の中に配置された第1ルーメンと、第1接触領域を含む第1係合領域とを備える、第1部品、及び、パネルの開口の第2部分に配置されるよう構成された第2本体と、第2本体の中に配置された第2ルーメンと、第1接触領域と係合するよう構成された第2係合領域とを備える、第2部品を備え、第1接触領域と第2係合領域との係合により、第1部品、第2部品、又は第1部品と第2部品の両方の変形が引き起こされて、第1ルーメンと第2ルーメンとが互いに対して概して同心に配置されるように、第1部品及び第2部品が開口の中で保持される、フィードスルー。
【0064】
条項2.第1係合領域の断面領域の少なくとも一部分が、第2係合領域の断面領域の少なくとも一部分とは異なっている、条項1に記載のフィードスルー。
【0065】
条項3.第2係合領域は、第1本体と第2本体が係合位置へと回転するように動かされた時に第1接触領域と係合するよう、構成されている、条項2に記載のフィードスルー。
【0066】
条項4.第1接触領域が盛り上がった隆起を含む、条項1から3のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0067】
条項5.第1係合領域が複数の接触領域を含む、条項1から4のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0068】
条項6.複数の接触領域が複数の盛り上がった隆起を含む、条項5に記載のフィードスルー。
【0069】
条項7.第2部品が第2部品追加係合領域を備え、かつ、パネルの開口の第3部分に配置されるよう構成された第3本体と、第3本体の中に配置された第3ルーメンと、第2部品追加係合領域と係合するよう構成された第3係合領域とを備える、第3部品を更に備える、条項1から6のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0070】
条項8.第1ルーメンと第2ルーメンは各々、電線が第1ルーメンと第2ルーメンの中を通ることを可能にするよう構成されている、条項1から7のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0071】
条項9.第1部品に配置された第1導電経路と、第2部品に配置された第2導電経路とを更に備え、第1導電経路と第2導電経路は、第1部品と第2部品とがひとつに連結されると互いに導電連結するよう、構成されている、条項1から8のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0072】
条項10.第1導電経路が第1ルーメンの第1内表面に配置され、第2導電経路が第2ルーメンの第2内表面に配置される、条項9に記載のフィードスルー。
【0073】
条項11.フィードスルーであって、パネルの開口の第1部分に配置されるよう構成された第1本体と、第1本体の中に配置された第1ルーメンと、複数の第1リッジセクションを備える第1係合領域とを備える、第1部品、及び、パネルの開口の第2部分に配置されるよう構成された第2本体と、第2本体の中に配置された第2ルーメンと、第2ルーメンの中に配置されており、かつ第1リッジセクションの少なくとも一部分と係合するよう構成された複数の第2リッジセクションを備える、第2係合領域とを備える、第2部品を備え、第1係合領域と第2係合領域は、係合されると、第1ルーメンと第2ルーメンとが互いに対して概して同心に配置されるように、第1部品及び第2部品を開口の中で保持するよう、構成されている、フィードスルー。
【0074】
条項12.第1係合領域と第2係合領域とを係合することが、第1リッジセクションのうちの1つを2つの第2リッジセクションの間に位置付けることを含む、条項11に記載のフィードスルー。
【0075】
条項13.第1リッジセクションと第2リッジセクションの各々の厚さは実質的に類似している、条項11又は12に記載のフィードスルー。
【0076】
条項14.第1部品が、第1本体の外側部分に配置された第1ハードストップを更に備え、第2部品が、第2ルーメンの中に配置された第2ハードストップを更に備える、条項11から13のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0077】
条項15.第2部品が、第2本体の外部に配置された複数のリッジセクションを備える第2部品追加係合領域を更に備える、条項11から14のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0078】
条項16.追加リッジセクションの厚さが第2リッジセクションとは異なっている、条項15に記載のフィードスルー。
【0079】
条項17.第2部品が第2部品追加係合領域を更に備え、かつ、パネルの開口の第3部分に配置されるよう構成された第3本体と、第3本体の中に配置された第3ルーメンと、第2部品追加係合領域と係合するよう構成された第3係合領域とを備える、第3部品を更に備える、条項11から16のいずれか一項に記載のフィードスルー。
【0080】
条項18.第2部品が、第2本体の外部に配置された複数の追加リッジセクションを備える第2部品追加係合領域を更に備え、第3係合領域が、第3ルーメンの中に配置された複数の第3リッジセクションを備える、条項17に記載のフィードスルー。
【0081】
条項19.条項11に記載の第1部品又は第2部品を製造する方法であって、第1の厚さの、リッジセクションの第1の層を堆積させることと、第1の層の上に、第1の厚さと実質的に同じ厚さの、リッジセクションの第2の層を堆積させることとを含む、方法。
【0082】
条項20.第1の層を堆積させることが、第1の厚さの複数のフィラメント押出部を堆積させることを含む、条項19に記載の方法。
【0083】
当業者にはもう認識されているだろうが、当面の特定用途に応じて、本開示の材料、装置、構成、及び方法において、かつこれらに対して、本開示の本質及び範囲から逸脱することなく、多くの変更、代替、及び変形がなされうる。これを鑑みるに、本書で図示及び説明されている特定の実施形態は単に実施形態の例の一部に過ぎないので、本発明の範囲は、これらの実施形態の範囲に限定されると見なすべきではなく、むしろ、以下の付随する特許請求の範囲、及びその機能的均等物と完全に同等となる。