【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積する鞍乗型車両データ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理装置であって、
(A)(a1)第1鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記第1鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第1アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第1直線と、前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、前記第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、前記第2直線の端に接続され、前記第1円弧と同心状であって、前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含み、前記第1鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するアプローチ旋回軌跡データと、
(a2)前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するアプローチ旋回前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、
(B)前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、0mより大きく65m以下の前記第1直線と前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた前記第2直線との間の前記第1アプローチ領域と、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の前記第1円弧と前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する前記第2円弧との間の前記第1旋回領域とからなる前記第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データを出力する鞍乗型車両走行複合データ出力処理と、
を実行するように構成されたプロセッサを有する。
【0011】
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
【0012】
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するデータである。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡は、少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に含まれる第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含む。第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第1アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第1直線と、第1直線に平行で第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、第2直線の端に接続され、第1円弧と同心状であって、第1円弧の径方向外側に第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる。アプローチ旋回前方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回前方向加速度データは第1アプローチ旋回前方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回前方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データの2種類のデータは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
【0013】
第1アプローチ旋回軌跡は、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡である。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データは、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度に関連する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。つまり、鞍乗型車両は、ライダーの姿勢の変化によって遠心力と重力のバランスをとりながら旋回する乗り物である。旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は互いに密接に関連する。同じコースを走る場合でもライダーによって、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術と密接に関連している。また、コースとライダーが同じであっても車両の種類が異なると、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる場合がある。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、車両の特徴と密接に関連する。
【0014】
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から教官用装置に送信されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データを印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。第1鞍乗型車両走行複合データを教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から受講者用装置に送信されてよい。この場合の受講者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データを受講者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データをエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データを、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行後、蓄積した複数種類のデータを、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。そして、外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データを解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データは、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。
【0015】
このように、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサは、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データを含むことで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0016】
旋回中の鞍乗型車両の車両前方向の速度は、旋回半径が大きいほど高くなり、旋回半径が小さいほど低くなる。車両前方向の速度を、以下、車速という。仮に、第1旋回領域の内周縁である第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的高い。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いがあっても、鞍乗型車両に作用する遠心力に違いがあまり生じない。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、ライダーの運転技術が違っていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。また、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、鞍乗型車両の種類が異なっていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。よって、仮に、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴があまり反映されない。
一方、本発明の第1円弧の半径は10m以下であるため、旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的低い。そのため、第1円弧の半径は10m以下であることにより、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、遠心力に違いが生じる。そのため、第1円弧の半径が10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の半径が10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0017】
通常、旋回中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、0.1G〜0.8G程度(1〜8m/s
2程度)である。第1旋回領域の内周縁である第1円弧は、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下である。そのため、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速は、例えば5〜32km/h程度である。旋回中の車速が5〜32km/h程度の場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、鞍乗型車両に作用する遠心力に大きな違いが生じる。そのため、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0018】
旋回前の直進中に鞍乗型車両が減速のみまたは加速と減速の両方をする場合、直進に必要な距離は、0mより大きく65m以下である。第1アプローチ領域の第1直線の長さは、0mより大きく65m以下である。したがって、第1アプローチ領域の第1直線の長さが0mより大きく65m以下であることにより、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0019】
第1直線と第2直線の間隔は、2mである。第1円弧と第2円弧の間隔も2mである。つまり、第1アプローチ旋回軌跡は、幅が2mの第1アプローチ旋回領域に収まる。
ここで、鞍乗型車両が自動二輪車または自動三輪車の場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.8〜2.6m程度であって、鞍乗型車両の幅(車両左右方向の長さ)は、0.5〜1.1m程度である。鞍乗型車両が四輪バギーの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.4〜2.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.2m程度である。鞍乗型車両がスノーモービルの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、1.0〜1.2m程度である。鞍乗型車両が水上オートバイの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.3m程度である。
したがって、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の幅の平均の約2倍であって、鞍乗型車両の最大幅の約1.5倍である。このような鞍乗型車両の幅と全長を考慮すると、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の走行の自由度がありながら、鞍乗型車両が第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンできない幅である。ここで、Uターンとは、180°の旋回のことである。第1アプローチ旋回領域の幅内でのUターンとは、第1アプローチ旋回領域の縁に沿わないUターンのことである。
2mの幅内でUターンした場合の走行軌跡は、2m以上の旋回半径で旋回したときの走行軌跡と全く異なる。このように全く異なる走行軌跡のデータは、例えば運転の教習、車両の制御、または車両の走行状態の解析などに使用する際に同じ処理ができない。第1アプローチ旋回領域の幅が2mであることにより、第1アプローチ旋回軌跡が、第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンした走行軌跡である可能性を除外できる。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0020】
(2)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
(a3)前記第1アプローチ旋回軌跡を含む前記第1鞍乗型車両の走行軌跡であって、少なくとも1周の環状であり、前記第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を含む前記少なくとも1台の鞍乗型車両の走行軌跡であって、各々が少なくとも1周の環状である少なくとも1つの環状軌跡に関連する環状軌跡データと、
(a4)前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1環状前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する環状前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記第1環状軌跡データは、前記第1アプローチ旋回軌跡データを含み、
前記第1環状前方向加速度データは、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記環状軌跡データと、前記環状前方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1環状軌跡に関連する前記第1環状軌跡データと、前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1環状前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0021】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データとに基づいて、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。環状軌跡データは、少なくとも1台の鞍乗型車両の環状の走行軌跡である少なくとも1つの環状軌跡に関連するデータである。環状軌跡データは、第1環状軌跡データを含む。第1環状軌跡データは、鞍乗型車両の環状の走行軌跡である第1環状軌跡に関連するデータである。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡を含む。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような走行軌跡である。環状前方向加速度データは、少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状前方向加速度データは、第1環状前方向加速度データを含む。第1環状前方向加速度データは、第1環状軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状軌跡は、少なくとも2回の旋回中の走行軌跡を有する。そのため、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、1回しか旋回しなかった場合の第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データに比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いをより強く反映する。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1環状軌跡データと、第1環状前方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0022】
(3)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる旋回中の走行軌跡を含む。
【0023】
この構成によると、第1環状軌跡において、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる。異なる旋回方向を含む第1環状軌跡は、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。その上、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度も、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度と比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。したがって、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データと、この第1環状軌跡を走行したときの第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0024】
(4)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである旋回中の走行軌跡を含む。
【0025】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである。同じ旋回方向の第1環状軌跡を走行して得られる第1環状軌跡データおよび第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0026】
(5)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状領域は、内周縁と外周縁との間の距離が2mであって、
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両が走行する方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡が収まる前記第1環状領域は、
(i)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された円弧状の第2曲線領域とを含む第1形状の環状領域であるか、または、
(ii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域内と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と同じである前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続され、前記第4直線領域よりも長い直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と同じである前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第3直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域とを含む第2形状の環状領域であるか、または、
(iii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続された直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と異なる前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第2〜第5直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域と、
前記第6曲線領域の前端に接続された直線状の第7直線領域と、
前記第7直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第7曲線領域であって、前記第7曲線領域での旋回方向が前記第6曲線領域での旋回方向と同じである前記第7曲線領域とを含み、
前記環状軌跡で囲まれた領域の形状がE字状となるような第3形状の環状領域であるか、または、
(iv)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域とを含む第4形状の環状領域である。
【0027】
第1形状の環状領域は、第1アプローチ旋回領域と、直線状の第2直線領域と、円弧状の第2曲線領域とからなる。したがって、第1形状の環状領域は、凹部を有さないシンプルな形状である。形状がシンプルでありながら、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、2回の旋回中の走行軌跡と旋回前後の直進時の走行軌跡を有する。そのため、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴が強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、4回以上の旋回中の走行軌跡を含む。さらに、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じ走行軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる走行軌跡の両方を含む。したがって、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、旋回方向が全て同じ環状軌跡を走行したときの走行軌跡と前方向加速度に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映される。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
よって、第1環状軌跡が第1〜第4形状の環状領域のいずれに収まる走行軌跡であっても、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0028】
(6)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(5)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するアプローチ旋回左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0029】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。アプローチ旋回左右方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両は、旋回時に、車両左右方向の速度が変化する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前の直進中の車両左右方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中における鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度は密接に関連する。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を抑えつつ、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0030】
(7)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(6)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1旋回車両姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する旋回車両姿勢データと、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1旋回ライダー姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの姿勢に関連する旋回
ライダー姿勢データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記旋回車両姿勢データと、前記旋回ライダー姿勢データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する前記第1旋回車両姿勢データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する前記第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0031】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。旋回車両姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回車両姿勢データは、第1旋回車両姿勢データを含む。第1旋回車両姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、第1旋回ライダー姿勢データを含む。第1旋回ライダー姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。
鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前のライダーの姿勢と車両の挙動は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0032】
なお、上記(7)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回車両姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪または操舵用スキーの操舵角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0033】
この構成によると、旋回車両姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回車両姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0034】
なお、上記(7)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回ライダー姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0035】
この構成によると、旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0036】
なお、上記(7)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記旋回車両姿勢データおよび前記旋回ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
【0037】
この構成によると、旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、例えば、撮像装置から取得された第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。また、撮像装置から取得された第2旋回車両姿勢データおよび第2旋回ライダー姿勢データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。
また、撮像装置から取得された旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢および少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データおよび旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0038】
(8)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(7)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記プロセッサは、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データおよび前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0039】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、ライダー識別データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。ライダー識別データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。
旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。同じコーナーを走行した場合であっても、ライダーごとに鞍乗型車両の走行状態は異なる。そのため、ライダーの固有の運転技術を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データを出力することができる。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0040】
(9)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(8)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
前記少なくとも1台の鞍乗型車両に含まれ、前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第3直線と、前記第3直線に平行で前記第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、前記第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、前記第4直線の端に接続され、前記第3円弧と同心状であって、前記第3円弧の径方向外側に前記第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる第2アプローチ旋回領域に収まるような前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データを含む前記アプローチ旋回軌跡データと、
前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回前方向加速度データを含む前記アプローチ旋回前方向加速度データとが取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、
前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとを含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0041】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データと第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第2アプローチ旋回軌跡データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行した鞍乗型車両と同一または異なる鞍乗型車両の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡に関連するデータである。第2アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第2アプローチ旋回軌跡は、第2アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第2アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第3直線と、第3直線に平行で第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、第3直線の端に接続され、第3円弧と同心状であって、第3円弧の径方向外側に第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる。第2アプローチ旋回前方向加速度データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含んでおり、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データとを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0042】
(10)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(9)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記プロセッサは、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データ、および、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データと
を含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0043】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ、および、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。
【0044】
第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、同じライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、同じライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。また、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、異なるライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、異なるライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。
【0045】
また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含み、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類は少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0046】
(11)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(9)または(10)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記プロセッサは、前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理で出力された、前記第1鞍乗型車両走行複合データと前記第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理、を更に実行する。
【0047】
上述したように、アプローチ旋回軌跡データおよびアプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。
【0048】
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置内の記憶部に出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、車両用装置、教官用装置または教習者用装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、解析情報を生成してもよい。解析情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
【0049】
第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。そのため、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映したデータ差分を出力するために多数のデータを処理する場合に比べて、鞍乗型車両走行データ処理装置が処理するデータの種類を抑えることができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0050】
(12)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回軌跡データまたは前記アプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方が、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0051】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データまたはアプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方は、GNSSを利用して生成されたデータである。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回軌跡データは、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を示すアプローチ旋回軌跡データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回前方向加速度データは、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度を示すアプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。したがって、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0052】
(13)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(6)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回左右方向加速度データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0053】
この構成によると、アプローチ旋回左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の左右方向加速度を示すアプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0054】
(14)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(13)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0055】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0056】
なお、上記(9)〜(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0057】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0058】
(15)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(6)または(13)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0059】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0060】
なお、上記(9)〜(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む。
【0061】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0062】
(16)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(6)、(13)、(15)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0063】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0064】
なお、上記(9)〜(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。
【0065】
この構成によると、第2鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0066】
(17)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(6)または(13)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1旋回車両姿勢データおよび前記第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0067】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢を示す第1旋回車両姿勢データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す第1旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0068】
(18)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(17)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの走行軌跡である。
【0069】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で鞍乗型車両が走行して得られた走行軌跡である。鞍乗型車両はアプローチ旋回ガイド部によって進行方向がガイドされる。アプローチ旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0070】
(19)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(18)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回前の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための複数のアプローチガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が前記複数のアプローチガイド部のうちの2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。
【0071】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。アプローチガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0072】
(20)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(18)または(19)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回中の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つの旋回ガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が旋回中に前記少なくとも1つの旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。
【0073】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が旋回中に旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにも旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0074】
(21)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(18)〜(20)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両の進行方向を制限するように構成されている。
【0075】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、鞍乗型車両の進行方向を制限する。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0076】
(22)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(21)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1鞍乗型車両が、地面を走行可能であって、前記少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が、設置場所を自在に変更可能に前記地面に配置される。
【0077】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、設置場所を自在に変更可能に地面に設置される。そのため、アプローチ旋回ガイド部を様々な場所に配置することができる。そのため、例えば駐車場などの道路以外の場所で、第1アプローチ旋回軌跡データを取得することができる。
また、アプローチ旋回ガイド部の位置の変更が容易である。そのため、第1アプローチ旋回軌跡のサイズおよび形状を容易に変更できる。
また、アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことが容易である。アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことで、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状により近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0078】
(23)本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積する鞍乗型車両データ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データ処理装置において、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理方法であって、
(A)(a1)第1鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記第1鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第1アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第1直線と、前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、前記第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、前記第2直線の端に接続され、前記第1円弧と同心状であって、前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含み、前記第1鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するアプローチ旋回軌跡データと、
(a2)前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するアプローチ旋回前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、
(B)前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、0mより大きく65m以下の前記第1直線と前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた前記第2直線との間の前記第1アプローチ領域と、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の前記第1円弧と前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する前記第2円弧との間の前記第1旋回領域とからなる前記第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データを出力する鞍乗型車両走行複合データ出力処理と、を行う。
【0079】
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理方法および鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
【0080】
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するデータである。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡は、少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に含まれる第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含む。第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第1アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第1直線と、第1直線に平行で第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、第2直線の端に接続され、第1円弧と同心状であって、第1円弧の径方向外側に第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる。アプローチ旋回前方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回前方向加速度データは第1アプローチ旋回前方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回前方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データの2種類のデータは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
【0081】
第1アプローチ旋回軌跡は、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡である。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データは、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度に関連する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。つまり、鞍乗型車両は、ライダーの姿勢の変化によって遠心力と重力のバランスをとりながら旋回する乗り物である。旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は互いに密接に関連する。同じコースを走る場合でもライダーによって、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術と密接に関連している。また、コースとライダーが同じであっても車両の種類が異なると、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる場合がある。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、車両の特徴と密接に関連する。
【0082】
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から教官用装置に送信されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データを印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。第1鞍乗型車両走行複合データを教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から受講者用装置に送信されてよい。この場合の受講者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データを受講者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データをエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データを、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行後、蓄積した複数種類のデータを、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。そして、外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データを解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データは、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。
【0083】
このように、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサは、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0084】
旋回中の鞍乗型車両の車両前方向の速度は、旋回半径が大きいほど高くなり、旋回半径が小さいほど低くなる。車両前方向の速度を、以下、車速という。仮に、第1旋回領域の内周縁である第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的高い。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いがあっても、鞍乗型車両に作用する遠心力に違いがあまり生じない。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、ライダーの運転技術が違っていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。また、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、鞍乗型車両の種類が異なっていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。よって、仮に、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴があまり反映されない。
一方、本発明の第1円弧の半径は10m以下であるため、旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的低い。そのため、第1円弧の半径は10m以下であることにより、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、遠心力に違いが生じる。そのため、第1円弧の半径が10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の半径が10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0085】
通常、旋回中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、0.1G〜0.8G程度(1〜8m/s
2程度)である。第1旋回領域の内周縁である第1円弧は、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下である。そのため、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速は、例えば5〜32km/h程度である。旋回中の車速が5〜32km/h程度の場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、鞍乗型車両に作用する遠心力に大きな違いが生じる。そのため、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0086】
旋回前の直進中に鞍乗型車両が減速のみまたは加速と減速の両方をする場合、直進に必要な距離は、0mより大きく65m以下である。第1アプローチ領域の第1直線の長さは、0mより大きく65m以下である。したがって、第1アプローチ領域の第1直線の長さが0mより大きく65m以下であることにより、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0087】
第1直線と第2直線の間隔は、2mである。第1円弧と第2円弧の間隔も2mである。つまり、第1アプローチ旋回軌跡は、幅が2mの第1アプローチ旋回領域に収まる。
ここで、鞍乗型車両が自動二輪車または自動三輪車の場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.8〜2.6m程度であって、鞍乗型車両の幅(車両左右方向の長さ)は、0.5〜1.1m程度である。鞍乗型車両が四輪バギーの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.4〜2.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.2m程度である。鞍乗型車両がスノーモービルの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、1.0〜1.2m程度である。鞍乗型車両が水上オートバイの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.3m程度である。
したがって、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の幅の平均の約2倍であって、鞍乗型車両の最大幅の約1.5倍である。このような鞍乗型車両の幅と全長を考慮すると、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の走行の自由度がありながら、鞍乗型車両が第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンできない幅である。ここで、Uターンとは、180°の旋回のことである。第1アプローチ旋回領域の幅内でのUターンとは、第1アプローチ旋回領域の縁に沿わないUターンのことである。
2mの幅内でUターンした場合の走行軌跡は、2m以上の旋回半径で旋回したときの走行軌跡と全く異なる。このように全く異なる走行軌跡のデータは、例えば運転の教習、車両の制御、または車両の走行状態の解析などに使用する際に同じ処理ができない。第1アプローチ旋回領域の幅が2mであることにより、第1アプローチ旋回軌跡が、第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンした走行軌跡である可能性を除外できる。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0088】
(24)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
(a3)前記第1アプローチ旋回軌跡を含む前記第1鞍乗型車両の走行軌跡であって、少なくとも1周の環状であり、前記第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を含む前記少なくとも1台の鞍乗型車両の走行軌跡であって、各々が少なくとも1周の環状である少なくとも1つの環状軌跡に関連する環状軌跡データと、
(a4)前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1環状前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する環状前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記第1環状軌跡データは、前記第1アプローチ旋回軌跡データを含み、
前記第1環状前方向加速度データは、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記環状軌跡データと、前記環状前方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1環状軌跡に関連する前記第1環状軌跡データと、前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1環状前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0089】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データとに基づいて、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。環状軌跡データは、少なくとも1台の鞍乗型車両の環状の走行軌跡である少なくとも1つの環状軌跡に関連するデータである。環状軌跡データは、第1環状軌跡データを含む。第1環状軌跡データは、鞍乗型車両の環状の走行軌跡である第1環状軌跡に関連するデータである。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡を含む。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような走行軌跡である。環状前方向加速度データは、少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状前方向加速度データは、第1環状前方向加速度データを含む。第1環状前方向加速度データは、第1環状軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状軌跡は、少なくとも2回の旋回中の走行軌跡を有する。そのため、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、1回しか旋回しなかった場合の第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データに比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いをより強く反映する。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1環状軌跡データと、第1環状前方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0090】
(25)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(24)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる旋回中の走行軌跡を含む。
【0091】
この構成によると、第1環状軌跡において、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる。異なる旋回方向を含む第1環状軌跡は、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。その上、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度も、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度と比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。したがって、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データと、この第1環状軌跡を走行したときの第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0092】
(26)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(24)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである旋回中の走行軌跡を含む。
【0093】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである。同じ旋回方向の第1環状軌跡を走行して得られる第1環状軌跡データおよび第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0094】
(27)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(24)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状領域は、内周縁と外周縁との間の距離が2mであって、
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両が走行する方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡が収まる前記第1環状領域は、
(i)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された円弧状の第2曲線領域とを含む第1形状の環状領域であるか、または、
(ii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域内と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と同じである前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続され、前記第4直線領域よりも長い直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と同じである前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第3直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域とを含む第2形状の環状領域であるか、または、
(iii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続された直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と異なる前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第2〜第5直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域と、
前記第6曲線領域の前端に接続された直線状の第7直線領域と、
前記第7直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第7曲線領域であって、前記第7曲線領域での旋回方向が前記第6曲線領域での旋回方向と同じである前記第7曲線領域とを含み、
前記環状軌跡で囲まれた領域の形状がE字状となるような第3形状の環状領域であるか、または、
(iv)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域とを含む第4形状の環状領域である。
【0095】
第1形状の環状領域は、第1アプローチ旋回領域と、直線状の第2直線領域と、円弧状の第2曲線領域とからなる。したがって、第1形状の環状領域は、凹部を有さないシンプルな形状である。形状がシンプルでありながら、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、2回の旋回中の走行軌跡と旋回前後の直進時の走行軌跡を有する。そのため、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴が強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、4回以上の旋回中の走行軌跡を含む。さらに、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じ走行軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる走行軌跡の両方を含む。したがって、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、旋回方向が全て同じ環状軌跡を走行したときの走行軌跡と前方向加速度に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映される。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
よって、第1環状軌跡が第1〜第4形状の環状領域のいずれに収まる走行軌跡であっても、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0096】
(28)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(27)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するアプローチ旋回左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0097】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。アプローチ旋回左右方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両は、旋回時に、車両左右方向の速度が変化する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前の直進中の車両左右方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中における鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度は密接に関連する。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を抑えつつ、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0098】
(29)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(28)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1旋回車両姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する旋回車両姿勢データと、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1旋回ライダー姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの姿勢に関連する旋回車両姿勢データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記旋回車両姿勢データと、前記旋回ライダー姿勢データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する前記第1旋回車両姿勢データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する前記第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0099】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。旋回車両姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回車両姿勢データは、第1旋回車両姿勢データを含む。第1旋回車両姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、第1旋回ライダー姿勢データを含む。第1旋回ライダー姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。
鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前のライダーの姿勢と車両の挙動は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0100】
なお、上記(29)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回車両姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪または操舵用スキーの操舵角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0101】
この構成によると、旋回車両姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回車両姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0102】
なお、上記(29)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回ライダー姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0103】
この構成によると、旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0104】
なお、上記(29)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記旋回車両姿勢データおよび前記旋回ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
【0105】
この構成によると、旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、例えば、撮像装置から取得された第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。また、撮像装置から取得された第2旋回車両姿勢データおよび第2旋回ライダー姿勢データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。
また、撮像装置から取得された旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢および少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データおよび旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0106】
(30)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(29)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データおよび前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0107】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、ライダー識別データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。ライダー識別データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。
旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。同じコーナーを走行した場合であっても、ライダーごとに鞍乗型車両の走行状態は異なる。そのため、ライダーの固有の運転技術を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データを出力することができる。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0108】
(31)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(30)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
前記少なくとも1台の鞍乗型車両に含まれ、前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第3直線と、前記第3直線に平行で前記第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、前記第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、前記第4直線の端に接続され、前記第3円弧と同心状であって、前記第3円弧の径方向外側に前記第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる第2アプローチ旋回領域に収まるような前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データを含む前記アプローチ旋回軌跡データと、
前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回前方向加速度データを含む前記アプローチ旋回前方向加速度データとが取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、
前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとを含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0109】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データと第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第2アプローチ旋回軌跡データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行した鞍乗型車両と同一または異なる鞍乗型車両の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡に関連するデータである。第2アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第2アプローチ旋回軌跡は、第2アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第2アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第3直線と、第3直線に平行で第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、第3直線の端に接続され、第3円弧と同心状であって、第3円弧の径方向外側に第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる。第2アプローチ旋回前方向加速度データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含み、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0110】
(32)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(31)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データ、および、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データと
を含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0111】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ、および、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。
【0112】
第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、同じライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、同じライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。また、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、異なるライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、異なるライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。
【0113】
また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含み、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データを含み、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0114】
(33)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(31)または(32)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理で出力された、前記第1鞍乗型車両走行複合データと前記第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理、を更に実行する。
【0115】
上述したように、アプローチ旋回軌跡データおよびアプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。
【0116】
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置内の記憶部に出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、車両用装置、教官用装置または教習者用装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、解析情報を生成してもよい。解析情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
【0117】
第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。そのため、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映したデータ差分を出力するために多数のデータを処理する場合に比べて、鞍乗型車両走行データ処理装置が処理するデータの種類を抑えることができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0118】
(34)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(33)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回軌跡データまたは前記アプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方が、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0119】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データまたはアプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方は、GNSSを利用して生成されたデータである。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回軌跡データは、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を示すアプローチ旋回軌跡データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回前方向加速度データは、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度を示すアプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。したがって、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0120】
(35)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(28)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回左右方向加速度データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0121】
この構成によると、アプローチ旋回左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の左右方向加速度を示すアプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0122】
(36)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(35)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0123】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0124】
なお、上記(31)〜(33)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0125】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0126】
(37)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(28)または(35)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0127】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0128】
なお、上記(31)〜(33)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む。
【0129】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0130】
(38)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(28)、(35)、(37)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0131】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0132】
なお、上記(31)〜(33)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。
【0133】
この構成によると、第2鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0134】
(39)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(28)または(35)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1旋回車両姿勢データおよび前記第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0135】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢を示す第1旋回車両姿勢データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す第1旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0136】
(40)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(39)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの走行軌跡である。
【0137】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で鞍乗型車両が走行して得られた走行軌跡である。鞍乗型車両はアプローチ旋回ガイド部によって進行方向がガイドされる。アプローチ旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0138】
(41)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(40)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回前の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための複数のアプローチガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が前記複数のアプローチガイド部のうちの2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。
【0139】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。アプローチガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0140】
(42)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(40)または(41)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回中の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つの旋回ガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が旋回中に前記少なくとも1つの旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。
【0141】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が旋回中に旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにも旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0142】
(43)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(40)〜(42)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両の進行方向を制限するように構成されている。
【0143】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、鞍乗型車両の進行方向を制限する。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0144】
(44)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(43)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1鞍乗型車両が、地面を走行可能であって、前記少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が、設置場所を自在に変更可能に前記地面に配置される。
【0145】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、設置場所を自在に変更可能に地面に設置される。そのため、アプローチ旋回ガイド部を様々な場所に配置することができる。そのため、例えば駐車場などの道路以外の場所で、第1アプローチ旋回軌跡データを取得することができる。
また、アプローチ旋回ガイド部の位置の変更が容易である。そのため、アプローチ旋回領域のサイズ、形状、および位置を容易に変更できる。
また、アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことが容易である。アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことで、アプローチ旋回領域を、所望のサイズ、形状、および位置により確実に設定できる。よって、アプローチ旋回領域のばらつきによる鞍乗型車両の走行状態のばらつきをより低減できる。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0146】
(45)本発明の鞍乗型車両走行データプログラムは、鞍乗型車両の運転の教習に使用され、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを用いる鞍乗型車両教習支援システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積する鞍乗型車両データ収録システムや、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて前記鞍乗型車両を制御する鞍乗型車両制御装置のような、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データ処理装置において、走行中の前記鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを処理する鞍乗型車両走行データ処理プログラムであって、
(A)(a1)第1鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記第1鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第1アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第1直線と、前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、前記第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、前記第2直線の端に接続され、前記第1円弧と同心状であって、前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含み、前記第1鞍乗型車両を含む少なくとも1台の鞍乗型車両が走行したときの走行軌跡であり、前記少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するアプローチ旋回軌跡データと、
(a2)前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するアプローチ旋回前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得される鞍乗型車両走行データ取得処理と、
(B)前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、0mより大きく65m以下の前記第1直線と前記第1直線に平行で前記第1直線から2m離れた前記第2直線との間の前記第1アプローチ領域と、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の前記第1円弧と前記第1円弧の径方向外側に前記第1円弧から2m離れて位置する前記第2円弧との間の前記第1旋回領域とからなる前記第1アプローチ旋回領域に収まるような前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データを出力する鞍乗型車両走行複合データ出力処理と、を前記鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサに実行させる。
【0147】
鞍乗型車両は、乗用車よりも、車両の大きさが小さい。また、鞍乗型車両は、乗用車と異なり、旋回時にライダーが重心を移動させながら走行する。そのため、走行中の鞍乗型車両に関連するデータは、走行中の乗用車に関連するデータと異なる。鞍乗型車両走行データは、乗用車走行データよりも、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理プログラムおよび鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データとして、多くの種類のデータを取得する。つまり、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理プログラムおよび鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして取得するデータの種類が多い。また、従来提案されている鞍乗型車両走行データ処理装置、鞍乗型車両走行データ処理プログラムおよび鞍乗型車両走行データ処理プログラムにおいては、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映するデータとして処理するデータの種類も多い。
【0148】
一方、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ取得処理と、鞍乗型車両走行複合データ出力処理とを実行する。鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するデータである。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡は、少なくとも1台の鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に含まれる第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データを含む。第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第1アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第1直線と、第1直線に平行で第1直線から2m離れた第2直線との間の第1アプローチ領域と、第1直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第1円弧と、第2直線の端に接続され、第1円弧と同心状であって、第1円弧の径方向外側に第1円弧から2m離れて位置する第2円弧との間の第1旋回領域とからなる。アプローチ旋回前方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回前方向加速度データは第1アプローチ旋回前方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回前方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連するデータである。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の第1アプローチ旋回軌跡に関連する第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データの2種類のデータは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。
【0149】
第1アプローチ旋回軌跡は、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡である。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データは、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度に関連する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。つまり、鞍乗型車両は、ライダーの姿勢の変化によって遠心力と重力のバランスをとりながら旋回する乗り物である。旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は互いに密接に関連する。同じコースを走る場合でもライダーによって、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術と密接に関連している。また、コースとライダーが同じであっても車両の種類が異なると、ライダーの姿勢の変化および車両の挙動は異なる場合がある。そのため、旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、車両の特徴と密接に関連する。
【0150】
走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データは、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されて、第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から教官用装置に送信されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データを印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。第1鞍乗型車両走行複合データを教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、通信装置に出力され、通信装置から受講者用装置に送信されてよい。この場合の受講者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データを受講者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データをエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データを、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データを解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行後、蓄積した複数種類のデータを、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。そして、外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データを解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データは、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。
【0151】
このように、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサは、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0152】
旋回中の鞍乗型車両の車両前方向の速度は、旋回半径が大きいほど高くなり、旋回半径が小さいほど低くなる。車両前方向の速度を、以下、車速という。仮に、第1旋回領域の内周縁である第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的高い。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いがあっても、鞍乗型車両に作用する遠心力に違いがあまり生じない。そのため、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、ライダーの運転技術が違っていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。また、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、鞍乗型車両の種類が異なっていても、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態に違いがあまりない。よって、仮に、第1円弧の半径が10mよりも大きい場合、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴があまり反映されない。
一方、本発明の第1円弧の半径は10m以下であるため、旋回中の鞍乗型車両の車速が比較的低い。そのため、第1円弧の半径は10m以下であることにより、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、遠心力に違いが生じる。そのため、第1円弧の半径が10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の半径が10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0153】
通常、旋回中の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度は、0.1G〜0.8G程度(1〜8m/s
2程度)である。第1旋回領域の内周縁である第1円弧は、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下である。そのため、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の車速は、例えば5〜32km/h程度である。旋回中の車速が5〜32km/h程度の場合、旋回中の鞍乗型車両の車速の違いによって、鞍乗型車両に作用する遠心力に大きな違いが生じる。そのため、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いが、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の走行状態の違いに現れやすい。したがって、第1円弧の中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下であることで、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0154】
旋回前の直進中に鞍乗型車両が減速のみまたは加速と減速の両方をする場合、直進に必要な距離は、0mより大きく65m以下である。第1アプローチ領域の第1直線の長さは、0mより大きく65m以下である。したがって、第1アプローチ領域の第1直線の長さが0mより大きく65m以下であることにより、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0155】
第1直線と第2直線の間隔は、2mである。第1円弧と第2円弧の間隔も2mである。つまり、第1アプローチ旋回軌跡は、幅が2mの第1アプローチ旋回領域に収まる。
ここで、鞍乗型車両が自動二輪車または自動三輪車の場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.8〜2.6m程度であって、鞍乗型車両の幅(車両左右方向の長さ)は、0.5〜1.1m程度である。鞍乗型車両が四輪バギーの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、1.4〜2.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.2m程度である。鞍乗型車両がスノーモービルの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、1.0〜1.2m程度である。鞍乗型車両が水上オートバイの場合、鞍乗型車両の車両前方向の長さは、2.0〜4.0m程度であって、鞍乗型車両の幅は、0.7〜1.3m程度である。
したがって、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の幅の平均の約2倍であって、鞍乗型車両の最大幅の約1.5倍である。このような鞍乗型車両の幅と全長を考慮すると、第1アプローチ旋回領域の幅(2m)は、鞍乗型車両の走行の自由度がありながら、鞍乗型車両が第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンできない幅である。ここで、Uターンとは、180°の旋回のことである。第1アプローチ旋回領域の幅内でのUターンとは、第1アプローチ旋回領域の縁に沿わないUターンのことである。
2mの幅内でUターンした場合の走行軌跡は、2m以上の旋回半径で旋回したときの走行軌跡と全く異なる。このように全く異なる走行軌跡のデータは、例えば運転の教習、車両の制御、または車両の走行状態の解析などに使用する際に同じ処理ができない。第1アプローチ旋回領域の幅が2mであることにより、第1アプローチ旋回軌跡が、第1アプローチ旋回領域の幅内でUターンした走行軌跡である可能性を除外できる。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いがより反映されやすい。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0156】
(46)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
(a3)前記第1アプローチ旋回軌跡を含む前記第1鞍乗型車両の走行軌跡であって、少なくとも1周の環状であり、前記第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を含む前記少なくとも1台の鞍乗型車両の走行軌跡であって、各々が少なくとも1周の環状である少なくとも1つの環状軌跡に関連する環状軌跡データと、
(a4)前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第1環状前方向加速度データを含み、前記少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する環状前方向加速度データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記第1環状軌跡データは、前記第1アプローチ旋回軌跡データを含み、
前記第1環状前方向加速度データは、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データを含み、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記環状軌跡データと、前記環状前方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1環状軌跡に関連する前記第1環状軌跡データと、前記第1環状軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1環状前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0157】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、環状軌跡データと環状前方向加速度データとに基づいて、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。環状軌跡データは、少なくとも1台の鞍乗型車両の環状の走行軌跡である少なくとも1つの環状軌跡に関連するデータである。環状軌跡データは、第1環状軌跡データを含む。第1環状軌跡データは、鞍乗型車両の環状の走行軌跡である第1環状軌跡に関連するデータである。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡を含む。第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回領域を含む第1環状領域に収まるような走行軌跡である。環状前方向加速度データは、少なくとも1つの環状軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状前方向加速度データは、第1環状前方向加速度データを含む。第1環状前方向加速度データは、第1環状軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度に関連するデータである。環状軌跡は、少なくとも2回の旋回中の走行軌跡を有する。そのため、第1環状軌跡データと第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、1回しか旋回しなかった場合の第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データに比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の違いをより強く反映する。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1環状軌跡データと、第1環状前方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0158】
(47)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(46)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる旋回中の走行軌跡を含む。
【0159】
この構成によると、第1環状軌跡において、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる。異なる旋回方向を含む第1環状軌跡は、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。その上、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度も、旋回方向が全て同じである第1環状軌跡を走行したときの前方向加速度と比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)が高い。したがって、異なる旋回方向を含む第1環状軌跡に関連する第1環状軌跡データと、この第1環状軌跡を走行したときの第1環状前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0160】
(48)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(46)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両の進行方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡は、前記第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続され、前記第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである旋回中の走行軌跡を含む。
【0161】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡の後端に接続された旋回中の走行軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じである。同じ旋回方向の第1環状軌跡を走行して得られる第1環状軌跡データおよび第1環状前方向加速度データが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0162】
(49)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(46)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1環状領域は、内周縁と外周縁との間の距離が2mであって、
前記第1環状軌跡における前記第1鞍乗型車両が走行する方向を、前方向とした場合に、
前記第1環状軌跡が収まる前記第1環状領域は、
(i)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された円弧状の第2曲線領域とを含む第1形状の環状領域であるか、または、
(ii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域内と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と同じである前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続され、前記第4直線領域よりも長い直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と同じである前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第3直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域とを含む第2形状の環状領域であるか、または、
(iii)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続され、前記第1アプローチ領域よりも短い直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域と、
前記第4曲線領域の前端に接続された直線状の第5直線領域と、
前記第5直線領域の前端に接続された曲線状の第5曲線領域であって、前記第5曲線領域での旋回方向が前記第4曲線領域での旋回方向と異なる前記第5曲線領域と、
前記第5曲線領域の前端に接続され、前記第2〜第5直線領域よりも長い直線状の第6直線領域と、
前記第6直線領域の前端に接続された曲線状の第6曲線領域であって、前記第6曲線領域での旋回方向が前記第5曲線領域での旋回方向と同じである前記第6曲線領域と、
前記第6曲線領域の前端に接続された直線状の第7直線領域と、
前記第7直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第7曲線領域であって、前記第7曲線領域での旋回方向が前記第6曲線領域での旋回方向と同じである前記第7曲線領域とを含み、
前記環状軌跡で囲まれた領域の形状がE字状となるような第3形状の環状領域であるか、または、
(iv)前記第1アプローチ旋回領域に加えて、
前記第1旋回領域の前端に接続された直線状の第2直線領域と、
前記第2直線領域の前端に接続された曲線状の第2曲線領域であって、前記第2曲線領域での旋回方向が前記第1旋回領域での旋回方向と異なる前記第2曲線領域と、
前記第2曲線領域の前端に接続された直線状の第3直線領域と、
前記第3直線領域の前端に接続された曲線状の第3曲線領域であって、前記第3曲線領域での旋回方向が前記第2曲線領域での旋回方向と異なる前記第3曲線領域と、
前記第3曲線領域の前端に接続された直線状の第4直線領域と、
前記第4直線領域の前端および前記第1アプローチ領域の後端に接続された曲線状の第4曲線領域であって、前記第4曲線領域での旋回方向が前記第3曲線領域での旋回方向と異なる前記第4曲線領域とを含む第4形状の環状領域である。
【0163】
第1形状の環状領域は、第1アプローチ旋回領域と、直線状の第2直線領域と、円弧状の第2曲線領域とからなる。したがって、第1形状の環状領域は、凹部を有さないシンプルな形状である。形状がシンプルでありながら、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、2回の旋回中の走行軌跡と旋回前後の直進時の走行軌跡を有する。そのため、第1形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴が強く反映されている。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、4回以上の旋回中の走行軌跡を含む。さらに、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡は、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が同じ走行軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡と旋回方向が異なる走行軌跡の両方を含む。したがって、第2〜第4形状の環状領域に収まる第1環状軌跡とこの第1環状軌跡を走行したときの車両前方向の加速度は、旋回方向が全て同じ環状軌跡を走行したときの走行軌跡と前方向加速度に比べて、ライダーの運転技術および/または車両の特徴がより一層強く反映される。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
よって、第1環状軌跡が第1〜第4形状の環状領域のいずれに収まる走行軌跡であっても、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0164】
(50)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(49)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するアプローチ旋回左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0165】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。アプローチ旋回左右方向加速度データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含む。第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両は、旋回時に、車両左右方向の速度が変化する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前の直進中の車両左右方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中における鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度は密接に関連する。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を抑えつつ、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1アプローチ旋回左右方向加速度データを含むことで、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類を低減することができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0166】
(51)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(50)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する第1旋回車両姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連する旋回車両姿勢データと、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1旋回ライダー姿勢データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの姿勢に関連する旋回車両姿勢データとが、前記鞍乗型車両走行データとして取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記旋回車両姿勢データと、前記旋回ライダー姿勢データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両の姿勢に関連する前記第1旋回車両姿勢データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する前記第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0167】
この構成によると、鞍乗型車両走行データ取得処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データが、鞍乗型車両走行データとして取得される。鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、旋回車両姿勢データと、旋回ライダー姿勢データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。旋回車両姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回車両姿勢データは、第1旋回車両姿勢データを含む。第1旋回車両姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、第1旋回ライダー姿勢データを含む。第1旋回ライダー姿勢データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連するデータである。
鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前のライダーの姿勢と車両の挙動は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。つまり、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含むことで、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映している。
そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データとに加えて、第1旋回車両姿勢データと、第1旋回ライダー姿勢データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0168】
なお、上記(51)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回車両姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のピッチ角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のヨー角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両の操舵車輪または操舵用スキーの操舵角、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0169】
この構成によると、旋回車両姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両のロール角、ピッチ角、ヨー角、操舵車輪の操舵角、操舵用スキーの操舵角、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の変位、鞍乗型車両のある位置の車両上下方向の変位の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回車両姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0170】
なお、上記(51)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記旋回ライダー姿勢データは、旋回中の前記少なくとも1台の鞍乗型車両のライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。
【0171】
この構成によると、旋回ライダー姿勢データは、少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの頭の向き、肩の位置、脚の位置、尻の位置、および、股の位置の少なくともいずれか1つに関連するデータである。旋回ライダー姿勢データは、の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0172】
なお、上記(51)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記旋回車両姿勢データおよび前記旋回ライダー姿勢データが、撮像装置から取得される。
【0173】
この構成によると、旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、撮像装置から取得される。これにより、鞍乗型車両に搭載されたセンサの信号等に基づいて旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データを生成する必要がない。そのため、例えば、撮像装置から取得された第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいて第1鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。また、撮像装置から取得された第2旋回車両姿勢データおよび第2旋回ライダー姿勢データに基づいて第2鞍乗型車両走行複合データを容易に生成できる。
また、撮像装置から取得された旋回車両姿勢データおよび旋回ライダー姿勢データは、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢および少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両の姿勢を示す旋回車両姿勢データおよび旋回中の少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0174】
(52)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(51)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データおよび前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データを含む前記鞍乗型
車両走行複合データを出力する。
【0175】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データと、アプローチ旋回前方向加速度データと、ライダー識別データとに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。ライダー識別データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。ライダー識別データは、第1ライダー識別データを含む。第1ライダー識別データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するデータである。
旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。同じコーナーを走行した場合であっても、ライダーごとに鞍乗型車両の走行状態は異なる。そのため、ライダーの固有の運転技術を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データを出力することができる。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、第1ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。また、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0176】
(53)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(52)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、
前記少なくとも1台の鞍乗型車両に含まれ、前記第1鞍乗型車両と同一または異なる第2鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡であって、0mより大きく65m以下の第3直線と、前記第3直線に平行で前記第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、前記第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、前記第4直線の端に接続され、前記第3円弧と同心状であって、前記第3円弧の径方向外側に前記第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる第2アプローチ旋回領域に収まるような前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データを含む前記アプローチ旋回軌跡データと、
前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回前方向加速度データを含む前記アプローチ旋回前方向加速度データとが取得され、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データとに基づいて、
前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとを含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0177】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データと第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられたデータである。第2アプローチ旋回軌跡データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行した鞍乗型車両と同一または異なる鞍乗型車両の走行軌跡である第2アプローチ旋回軌跡に関連するデータである。第2アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両の旋回中およびその旋回前の走行軌跡である。第2アプローチ旋回軌跡は、第2アプローチ旋回領域に収まるような走行軌跡である。第2アプローチ旋回領域は、0mより大きく65m以下の第3直線と、第3直線に平行で第3直線から2m離れた第4直線との間の第2アプローチ領域と、第3直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第3円弧と、第3直線の端に接続され、第3円弧と同心状であって、第3円弧の径方向外側に第3円弧から2m離れて位置する第4円弧との間の第2旋回領域とからなる。第2アプローチ旋回前方向加速度データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含み、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0178】
(54)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(53)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データ、および、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行し、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データ取得処理で取得された前記ライダー識別データとに基づいて、前記第1鞍乗型車両の前記第1アプローチ旋回軌跡に関連する前記第1アプローチ旋回軌跡データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第1アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、
前記鞍乗型車両走行
データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記ライダー識別データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する前記第2ライダー識別データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データと
を含む前記鞍乗型車両走行複合データを出力する。
【0179】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理では、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ、および、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力された第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、様々な使い方がなされる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどによってデータが生成されてもよい。
【0180】
第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、同じライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、同じライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。また、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データに基づいて、例えば、異なるライダーが同じ鞍乗型車両で走行した場合の第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データの差分や比較や組み合わせなどを得ることができる。第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データにより、異なるライダーの運転技術の違いを反映したデータを生成することができる。
【0181】
また、第1鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、第1ライダー識別データを含み、第2鞍乗型車両走行複合データとして関連付けられるデータが、第2アプローチ旋回軌跡データと、第2アプローチ旋回前方向加速度データと、第2ライダー識別データを含み、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データおよび第2鞍乗型車両走行複合データのデータ量も少なくすることができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。つまり、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0182】
(55)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(53)または(54)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理で出力された、前記第1鞍乗型車両走行複合データと前記第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理、を更に実行する。
【0183】
上述したように、アプローチ旋回軌跡データおよびアプローチ旋回前方向加速度データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。
【0184】
鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理で出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置内の記憶部に出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、表示装置または印刷装置である教官用装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教官用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示または印刷することができる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を教習者用装置に送信することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両制御装置内のエンジン制御またはブレーキ制御のためのプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置内で、記憶部に出力されてよい。そして、記憶部に出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、エンジン制御またはブレーキ制御を実行する、鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分をエンジン制御またはブレーキ制御のために出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて、鞍乗型車両のエンジン制御またはブレーキ制御を行うことができる。鞍乗型車両走行データ処理装置が鞍乗型車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータを表示することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、データ収録システムに接続された外部記憶装置(二次記憶装置、補助記憶装置)に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力してもよい。第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析装置に出力することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、鞍乗型車両の走行状態の解析に使用されてもよい。外部記憶装置に記憶された第1鞍乗型車両走行複合データ差分を解析に使用することで、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映したデータに基づいて解析することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。さらに、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、車両用装置、教官用装置または教習者用装置は、第1鞍乗型車両走行複合データ差分に基づいて、解析情報を生成してもよい。解析情報とは、例えば、鞍乗型車両の乗り換えの案内、ツーリングコースの紹介、ライディングスクールの紹介、イベントの紹介、商品の紹介などに関する情報である。イベントは、運転講習会、ツーリング会、競技会などを含む。商品は、鞍乗型車両自体や鞍乗型車両の部品を含む。鞍乗型車両の部品は、例えば、タイヤやバッテリーである。さらに、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、保険システム、販売システム、金融システムなどのデータ処理システムに用いられてよい。なお、教習支援システム、車両制御装置およびデータ収録システムは、鞍乗型車両走行データ処理装置の一例である。
【0185】
第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映している。そのため、ライダーの運転技術の差および/または車両の特徴の差を強く反映したデータ差分を出力するために多数のデータを処理する場合に比べて、鞍乗型車両走行データ処理装置が処理するデータの種類を抑えることができる。具体的には、例えば、取得するデータの種類を少なくすることができる。また、例えば、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサが出力する第1鞍乗型車両走行複合データ差分のデータ量も少なくすることができる場合がある。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、処理するデータの種類を増やすこともできる。そして、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。また、鞍乗型車両走行データ処理装置は、ハードウェアリソースに生じた処理能力やメモリ容量の空きを利用して、必要に応じて、他の機能の処理を実行することもできる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0186】
(56)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(55)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回軌跡データまたは前記アプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方が、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0187】
この構成によると、アプローチ旋回軌跡データまたはアプローチ旋回前方向加速度データの少なくとも一方は、GNSSを利用して生成されたデータである。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回軌跡データは、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を示すアプローチ旋回軌跡データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。GNSSを利用して生成されたアプローチ旋回前方向加速度データは、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の前方向加速度を示すアプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。したがって、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0188】
(57)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(50)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回左右方向加速度データが、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)を利用して生成されたデータである。
【0189】
この構成によると、アプローチ旋回左右方向加速度データは、GNSSを利用して生成されたデータであるため、アプローチ旋回軌跡を高い精度で示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の左右方向加速度を示すアプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0190】
(58)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(57)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0191】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0192】
なお、上記(53)〜(55)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第2鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0193】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0194】
(59)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(50)または(57)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回軌跡データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0195】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡と、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を示す第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0196】
なお、上記(53)〜(55)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回軌跡データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む。
【0197】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を高い精度で示す。さらに、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡と、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を示す第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0198】
(60)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(50)、(57)、(59)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第1鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0199】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第1アプローチ旋回前方向加速度データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第1アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0200】
なお、上記(53)〜(55)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含む前記アプローチ旋回左右方向加速度データが取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記鞍乗型車両走行データ取得処理で取得された前記アプローチ旋回軌跡データと、前記アプローチ旋回前方向加速度データと、前記アプローチ旋回左右方向加速度データとに基づいて、前記第2鞍乗型車両の前記第2アプローチ旋回軌跡に関連する前記第2アプローチ旋回軌跡データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回前方向加速度データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データを出力する。
前記第2鞍乗型車両走行複合データは、前記第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成された、前記第2鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。
【0201】
この構成によると、第2鞍乗型車両走行複合データは、鞍乗型車両の車両前方向の加速度を縦軸とし、鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を横軸としたグラフのイメージデータを含む。そのため、第2鞍乗型車両走行複合データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度と鞍乗型車両の車両左右方向の加速度との関連性をより明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両前方向の加速度を示す第2アプローチ旋回前方向加速度データおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度を示す第2アプローチ旋回左右方向加速度データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0202】
(61)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(50)または(57)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、前記第1旋回車両姿勢データおよび前記第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む前記第1鞍乗型車両走行複合データが出力される。
【0203】
この構成によると、鞍乗型車両走行複合データ出力処理において、第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データを出力する。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢を高い精度で示す。さらに、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢とライダーの姿勢との関連性を明確に示す。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の姿勢を示す第1旋回車両姿勢データおよび第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢を示す第1旋回ライダー姿勢データの精度を確保するために、処理能力やメモリ容量の大きいハードウェアリソースが不要になる。つまり、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0204】
(62)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(61)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの走行軌跡である。
【0205】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が設けられた環境下で鞍乗型車両が走行して得られた走行軌跡である。鞍乗型車両はアプローチ旋回ガイド部によって進行方向がガイドされる。アプローチ旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0206】
(63)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(62)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回前の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための複数のアプローチガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が前記複数のアプローチガイド部のうちの2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。
【0207】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が2つのアプローチガイド部の間を通過した後に旋回したときの走行軌跡である。アプローチガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を、所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもアプローチガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0208】
(64)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(62)または(63)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両が前記第1アプローチ旋回軌跡を走行するときに、旋回中の前記第1鞍乗型車両の進行方向をガイドするための少なくとも1つの旋回ガイド部を含み、
前記第1アプローチ旋回軌跡は、前記第1鞍乗型車両が旋回中に前記少なくとも1つの旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。
【0209】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が旋回中に旋回ガイド部よりも旋回半径の径方向外側を通るように走行したときの走行軌跡である。旋回ガイド部によって、第1アプローチ旋回軌跡を所望のサイズおよび形状に近づけることができる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにも旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0210】
(65)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(62)〜(64)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記アプローチ旋回ガイド部は、前記第1鞍乗型車両の進行方向を制限するように構成されている。
【0211】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、鞍乗型車両の進行方向を制限する。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0212】
(66)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(65)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1鞍乗型車両が、地面を走行可能であって、前記少なくとも1つのアプローチ旋回ガイド部が、設置場所を自在に変更可能に前記地面に配置される。
【0213】
この構成によると、アプローチ旋回ガイド部は、設置場所を自在に変更可能に地面に設置される。そのため、アプローチ旋回ガイド部を様々な場所に配置することができる。そのため、例えば駐車場などの道路以外の場所で、第1アプローチ旋回軌跡データを取得することができる。
また、アプローチ旋回ガイド部の位置の変更が容易である。そのため、アプローチ旋回領域のサイズ、形状、および位置を容易に変更できる。
また、アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことが容易である。アプローチ旋回ガイド部の数を増やすことで、アプローチ旋回領域を、所望のサイズ、形状、および位置により確実に設定できる。よって、アプローチ旋回領域のばらつきによる鞍乗型車両の走行状態のばらつきをより低減できる。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
また、第1アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡を鞍乗型車両が走行するときにもこのアプローチ旋回ガイド部を用いることにより、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域のばらつきを低減できる。それにより、第1鞍乗型車両走行複合データを含む鞍乗型車両走行複合データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴の反映の精度(信頼性)がより高いデータとなる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データを出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
以上のように、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0214】
(67)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(14)、(15)、(16)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(26)、(27)、(28)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(48)、(49)、(50)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記イメージデータは、静止画像データ、動画データ、コンピュータグラフィックスデータの少なくともいずれかである。
【0215】
(68)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(22)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(44)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(66)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ表示装置を含む、または、鞍乗型車両走行データ表示装置にデータ通信可能に接続され、
前記鞍乗型車両走行データ表示装置は、前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理により出力された前記第1鞍乗型車両走行複合データを取得するデータ取得部と、情報を表示可能な表示部と、前記データ取得部が取得した前記第1鞍乗型車両走行複合データを前記表示部の1つの画面上に同時に表示させる表示制御部とを有する。
【0216】
(69)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(1)〜(22)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(23)〜(44)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(45)〜(66)、(67)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ処理装置は、鞍乗型車両走行データ印刷装置を含む、または、鞍乗型車両走行データ印刷装置にデータ通信可能に接続され、
前記鞍乗型車両走行データ印刷装置は、前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理により出力された前記第1鞍乗型車両走行複合データを取得するデータ取得部と、情報を用紙に印刷可能な印刷部と、前記データ取得部が取得した前記第1鞍乗型車両走行複合データを前記印刷部によって1枚の用紙の同一面に印刷させる印刷制御部とを有する。
【0217】
(70)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(11)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(33)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(55)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記鞍乗型車両走行データ取得処理において、前記アプローチ旋回軌跡データと前記アプローチ旋回前方向加速度データに加えて、
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第1アプローチ旋回左右方向加速度データおよび前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連する第2アプローチ旋回左右方向加速度データを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するアプローチ旋回左右方向加速度データが、前記鞍乗型車両走行データとして取得される。
前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理で出力された、前記第1アプローチ旋回軌跡データ、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データ、および前記第1アプローチ旋回左右方向加速度データに関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、前記第2アプローチ旋回軌跡データ、前記第2アプローチ旋回前方向加速度データ、および前記第2アプローチ旋回左右方向加速度データに関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
【0218】
この構成によると、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データと第2アプローチ旋回左右方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である。第1アプローチ旋回左右方向加速度データは、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。第2アプローチ旋回左右方向加速度データは、第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両の車両左右方向の加速度に関連するデータである。
鞍乗型車両は、旋回時に、車両左右方向の速度が変化する。鞍乗型車両は、車両の挙動の変化だけでなく、ライダーの姿勢の変化も利用して旋回する乗り物である。そのため、旋回中と旋回前の直進中の車両左右方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。また、旋回中と旋回前の直進中における鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度と車両左右方向の加速度は密接に関連する。したがって、第1アプローチ旋回軌跡データ、第1アプローチ旋回前方向加速度データ、および第1アプローチ旋回左右方向加速度データに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データ、第2アプローチ旋回前方向加速度データ、および第2アプローチ旋回左右方向加速度データに関連付けられた第2鞍乗型車両走行複データは、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、第1鞍乗型車両走行複合データと第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、ライダーの運転技術および/または車両の特徴を強く反映している。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少なくても、ライダーの運転技術および/または車両の特徴をより一層強く反映した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力できる。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度をより向上できる。
【0219】
(71)本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、上記(11)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理方法は、上記(33)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。本発明の他の観点によれば、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、上記(55)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第1鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第1ライダー識別データと、前記第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの前記第2鞍乗型車両に乗車するライダーを識別する第2ライダー識別データとを含み、前記少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡を走行したときの前記少なくとも1台の鞍乗型車両に乗車するライダーを識別するライダー識別データが取得されるライダー識別データ取得処理、を更に実行する。
前記鞍乗型車両走行複合データ差分出力処理において、
前記鞍乗型車両走行複合データ出力処理で取得された、前記第1アプローチ旋回軌跡データ、前記第1アプローチ旋回前方向加速度データ、および前記第1ライダー識別データとが関連付けられた前記第1鞍乗型車両走行複合データと、前記第2アプローチ旋回軌跡データ、前記第2アプローチ旋回前方向加速度データ、および前記第2ライダー識別データとが関連付けられた前記第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である前記第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
【0220】
この構成によると、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーおよび第2アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーに関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ差分が出力される。
旋回中と旋回前の直進中の鞍乗型車両の走行軌跡と車両前方向の加速度は、ライダーの意思によって決まる鞍乗型車両の走行状態と密接に関連している。直線と円弧を含む同じコースを走行した場合であっても、ライダーごとに鞍乗型車両の走行状態は異なる。そのため、ライダーの固有の運転技術を反映させた第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力することができる。鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサから出力されたライダーの運転技術および/または車両の特徴を含む第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、様々な使い方がなされる。また、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データを含んでいても、鞍乗型車両走行データ処理装置で処理されるデータの種類が少ない。そのため、鞍乗型車両走行データ処理装置は、処理能力やメモリ容量の小さいハードウェアリソースを使用することができる。その結果、鞍乗型車両走行データ処理装置のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースの設計自由度を向上できる。
【0221】
なお、本発明の鞍乗型車両走行データ処理プログラムは、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置が有する記憶部に記憶されていてもよいし、本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置が有する通信装置を介してダウンロードされてもよいし、記録媒体に記憶されてもよい。
【0222】
<鞍乗型車両の定義>
本発明において、鞍乗型車両とは、ライダー(運転者)が鞍にまたがるような状態で乗車する車両全般を指す。鞍乗型車両は、路面を走行する。路面は、地面、雪上、水面を含む。本発明において、地面は、舗装面であってもよく、土のある面であってもよい。本発明の鞍乗型車両は、走行するための動力を発生させる動力源(駆動源)を有していてもよく、有さなくてもよい。動力源は、例えば、電気モータであってもよく、エンジンであってもよい。エンジンは、ガソリンエンジンであってもよく、ディーゼルエンジンであってもよい。鞍乗型車両は、動力源として、電気モータとエンジンの両方を有していてもよい。本発明の鞍乗型車両は、右旋回する際に車両右方向に傾斜してもよく、右旋回する際に車両左方向に傾斜してもよく、車両左右方向のどちらにも傾斜しなくてもよい。左旋回する場合は、右旋回の逆になるため、記載を省略する。
【0223】
<加速度の定義>
本発明における加速度は、正の加速度と負の加速度の両方を含む。本明細書では、加速度の単位として、Gを使用している。1Gは9.80665m/s
2である。
【0224】
<車両前方向等の定義>
本発明および本明細書において、車両上下方向とは、鞍乗型車両を水平面に配置する場合、水平面に垂直な方向である。車両前方向とは、直立した状態の鞍乗型車両が水平面上を直進する方向である。車両左右方向とは、車両上下方向と車両前後方向に直交する方向であって、鞍乗型車両に乗車するライダーから見た左右方向である。
【0225】
<鞍乗型車両の車両前方向の加速度の定義>
本発明において、「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」とは、鞍乗型車両のある位置の車両前方向の加速度である。ある位置は特に限定されない。「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」は、厳密な意味での鞍乗型車両のある位置の車両前方向の加速度に限らない。「鞍乗型車両の車両前方向の加速度」は、鞍乗型車両のある位置の進行方向の加速度であってもよい。例えば、鞍乗型車両の操舵車輪の進行方向の加速度であってもよい。また、例えば、鞍乗型車両の重心の位置の進行方向の加速度であってもよい。
【0226】
<鞍乗型車両の車両左右方向の加速度の定義>
本発明において、「鞍乗型車両の車両左右方向の加速度」とは、鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の加速度である。ある位置は特に限定されない。「鞍乗型車両の車両左右方向の加速度」は、厳密な意味での鞍乗型車両のある位置の車両左右方向の加速度に限らない。「鞍乗型車両の車両左右方向の加速度」は、鞍乗型車両のある位置の進行方向に直交する方向の加速度であってもよい。例えば、鞍乗型車両の操舵車輪の進行方向に直交する方向の加速度であってもよい。また、例えば、鞍乗型車両の重心の位置の進行方向に直交する方向の加速度であってもよい。
【0227】
<走行軌跡の定義>
本発明において、走行軌跡は、鞍乗型車両の路面等と実際に接触する位置の軌跡である。鞍乗型車両が道路を走行する場合、走行軌跡および旋回軌跡は、例えば一般的な幅の道路において、道路の幅方向のどの位置を走行しているかを特定できるものである。本発明において、走行軌跡は、例えば、地図上のどの道路を走行したかということしか特定できないものは含まない。但し、本発明の第1アプローチ旋回軌跡データが示す走行軌跡は、実際の走行軌跡から若干ずれる場合がある。
【0228】
<第1アプローチ旋回軌跡の定義>
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が連続して走行したときの走行軌跡である。第1アプローチ旋回軌跡は、ある1つの走行軌跡だけを指す。第1アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が発進してから停止するまでの走行軌跡のうちの一部であってもよく、鞍乗型車両が発進してから停止するまでの走行軌跡であってもよい。
なお、第1アプローチ旋回軌跡の上記の定義は、第2アプローチ旋回軌跡にも該当する。
【0229】
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域に収まる。つまり、第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域からはみ出さない。第1アプローチ旋回領域は、第1アプローチ旋回軌跡によって決まる領域である。第1アプローチ旋回領域は、例えばサーキットのようなコースではない。第1アプローチ旋回軌跡の両端は、第1アプローチ旋回領域の縁にある。言い換えると、第1アプローチ旋回軌跡の走行方向における始点と終点は、第1アプローチ旋回領域の縁にある。
なお、第1アプローチ旋回軌跡の上記の定義は、第2アプローチ旋回軌跡にも該当する。
【0230】
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ軌跡領域に収まる形状であれば、どのような形状であってもよい。第1アプローチ旋回軌跡の第1アプローチ領域内の走行軌跡は、略直線状である。第1アプローチ旋回軌跡の第1アプローチ領域内の走行軌跡は、1つの直線で構成されてもよく、少なくとも1つの直線と曲線で構成されていてもよく、曲線だけで構成されていてもよい。第1アプローチ旋回軌跡の第1旋回領域内の走行軌跡は、略円弧状である。第1アプローチ旋回軌跡の第1旋回領域内の走行軌跡は、1つの円弧で構成されてもよく、複数の円弧で構成されていてもよく、曲線だけで構成されていてもよく、少なくとも1つの直線と曲線で構成されていてもよい。
なお、第1アプローチ旋回軌跡の上記の定義は、第2アプローチ旋回軌跡にも該当する。
【0231】
<第1アプローチ旋回領域の第1直線等の定義>
本発明において、第1アプローチ旋回領域の第1直線、第2直線、第1円弧、第2円弧は、路面に表示したラインなどの現実の物理的なラインでなく、仮想のラインである。本発明で特定された第1直線の長さは、鞍乗型車両が走行した路面上の長さであって、例えば印刷された紙面上または表示装置の画面上の長さではない。本発明で特定された第1直線と第2直線との間の距離、第1円弧の中心角、第1円弧の半径についても、同様である。
上記の第1アプローチ旋回領域の第1直線、第2直線、第1円弧、第2円弧の定義は、第2アプローチ旋回領域の第3直線、第4直線、第3円弧、第4円弧にも該当する。
【0232】
<アプローチ旋回軌跡の定義>
本発明において、アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が連続して走行したときの走行軌跡である。アプローチ旋回軌跡は、ある1つの走行軌跡だけを指す。アプローチ旋回軌跡は、鞍乗型車両が発進してから停止するまでの走行軌跡のうちの一部であってもよく、鞍乗型車両が発進してから停止するまでの走行軌跡であってもよい。
本発明において、アプローチ旋回軌跡データは、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡に関連するデータであって、少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡は、少なくとも1台の鞍乗型車両の走行軌跡である。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡の数は、少なくとも1台の鞍乗型車両の走行軌跡の数と同じであってもよく、それよりも多くてもよい。
【0233】
少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡のうち第1アプローチ旋回軌跡および第2アプローチ旋回軌跡以外のアプローチ旋回軌跡は、第1アプローチ旋回領域および第2アプローチ旋回領域のようなアプローチ旋回領域に収まる走行軌跡であってもなくてもよい。第1アプローチ旋回領域および第2アプローチ旋回領域のようなアプローチ旋回領域とは、0mより大きく65m以下の第5直線と、第5直線に平行で第5直線から2m離れた第6直線との間のアプローチ領域と、第5直線の端に接続され、中心角が90°以上270°以下で半径が2m以上10m以下の第5円弧と、第6直線の端に接続され、第5円弧と同心状であって、第5円弧の径方向外側に第5円弧から2m離れて位置する第6円弧との間の旋回領域とからなる領域である。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡の数が複数の場合、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域の第5直線は、長さの異なる第5直線を含んでいてもよく、長さの同じ第5直線を含んでいてもよい。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡の数が複数の場合、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域の第5円弧は、半径の異なる第5円弧を含んでいてもよく、半径が同じ第5円弧を含んでいてもよい。少なくとも1つのアプローチ旋回軌跡の数が複数の場合、複数のアプローチ旋回軌跡が収まる複数のアプローチ旋回領域の第5円弧は、中心角の大きさの異なる第5円弧を含んでいてもよく、中心角の大きさが同じ第5円弧を含んでいてもよい。
【0234】
<旋回方向の定義>
本発明において、旋回方向とは、車両左方向および車両右方向のうち、鞍乗型車両が旋回するときに進む方向である。本発明において、2つの走行軌跡の旋回方向が異なるとは、2つの走行軌跡の旋回方向が車両左方向と車両右方向であることをいう。本発明において、2つの走行軌跡の旋回方向が同じであるとは、2つの走行軌跡の旋回方向が両方とも車両左方向であるか、2つの走行軌跡の旋回方向が両方とも車両右方向であることをいう。
【0235】
<鞍乗型車両の姿勢の定義>
本発明において、鞍乗型車両の姿勢とは、鞍乗型車両が走行する路面に対する鞍乗型車両の姿勢である。
【0236】
<ライダーの姿勢の定義>
本発明において、ライダーの姿勢とは、ライダーが乗車する鞍乗型車両が走行する路面に対するライダーの姿勢、および、ライダーが乗車する鞍乗型車両に対するライダーの姿勢の少なくともいずれかである。
【0237】
<プロセッサの定義>
本発明において、プロセッサには、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能な論理回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および本明細書に記載する処理を実行することができる任意の他の回路が含まれる。プロセッサは、ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。
【0238】
<記憶部の定義>
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、プロセッサと記憶部を含む。記憶部は、各種データを記憶することが可能である。本発明の記憶部は、鞍乗型車両走行データ処理装置に含まれる。記憶部は、1つの記憶装置であってもよく、1つの記憶装置が有する記憶領域の一部であってもよく、複数の記憶装置を含んでいてもよい。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含んでもよい。RAMは、プロセッサがプログラムを実行するときに各種データを一時的に記憶する。記憶部は、例えば、ROM(Read Only Memory)を含んでもよく、含まなくてもよい。ROMは、プロセッサに実行させるプログラムを記憶する。記憶部は、プロセッサが有するバッファ(緩衝記憶装置)を含んでもよく、含まなくてもよい。バッファは、一時的にデータを記憶する装置である。
【0239】
<ハードウェアリソースの定義>
本発明において、ハードウェアリソースとは、プロセッサや記憶装置などのデバイスを意味する。本発明において、ハードウェアリソースを低減するとは、プロセッサまたは記憶装置の数を低減すること、プロセッサの処理能力を下げること、記憶装置の容量を低減することなどを意味する。
【0240】
<データの定義>
本発明において、データとは、コンピュータによって取り扱い可能な、記号や文字の組からなるデジタル形式の信号を意味する。
【0241】
<第1鞍乗型車両走行複合データの定義>
本発明において、「第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ」は、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データを含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。「第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データ」は、1つのデータで構成されてもよく、相互に関連付けられた複数のデータで構成されてもよい。
第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡データと、第1アプローチ旋回前方向加速度データと、その他のデータとが関連付けられていてもよい。その他のデータは、例えば、属性を示すメタデータであってもよい。その他のデータは、第1アプローチ旋回左右方向加速度データであってもよい。第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データのうちのいずれか2つのデータに基づいて生成された1つのデータと、残りの1つのデータとが関連付けられたデータであってもよい。第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データを相互に関連付けられたデータであってもよい。
なお、「第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データ」も同様である。
【0242】
<第1鞍乗型車両走行複合データの出力の定義>
本発明において、「第1鞍乗型車両走行複合データを出力する」とは、第1鞍乗型車両走行複合データが鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置に出力されてもよいし、他の機能の処理を実行する鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。つまり、出力された第1鞍乗型車両走行複合データは、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データを印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データを表示する端末装置である。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、車両制御装置のプロセッサに対して、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データは、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データを、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力されてもよい。
【0243】
<第1アプローチ旋回軌跡データ等の取得の定義>
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡データの取得とは、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置から第1アプローチ旋回軌跡データが取得されることであってもよい。第1アプローチ旋回軌跡データの取得とは、鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置から鞍乗型車両走行データ処理装置が取得したデータに基づいて、第1アプローチ旋回軌跡データが生成(取得)されることであってもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置とは、センサであってもよく、センサから受信した信号を処理する装置であってもよい。第1アプローチ旋回軌跡データ以外のデータの取得も同様の定義である。
【0244】
<鞍乗型車両走行データ処理装置の定義>
本発明の鞍乗型車両走行データ処理装置は、「鞍乗型車両の運転の教習に使用される教習支援システム」、「走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを蓄積するデータ収録システム」および、「走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データに基づいて鞍乗型車両を制御する車両制御装置」のいずれかに限らない。
データ収録システムは、車両の走行状態の解析のためにデータを蓄積するデータ収録システムであってもよい。データ収録システムは、走行中の鞍乗型車両に関連する鞍乗型車両走行データを表示または印刷するために蓄積するデータ収録システムであってもよい。この場合、第1鞍乗型車両走行複合データの出力対象は、表示装置または印刷装置である。印刷装置に出力するとは、鞍乗型車両走行データ処理装置から印刷装置に出力することであってもよい。印刷装置に出力するとは、鞍乗型車両走行データ処理装置と接続された外部装置の指令を受けて鞍乗型車両走行データ処理装置が外部装置を介して印刷装置に出力することであってもよい。表示装置への出力についても同様である。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、走行中の鞍乗型車両の運転技術に関連するデータを蓄積する運転技術データ収録システムであってもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置は、走行中の鞍乗型車両の運転技術に関連するデータを表示または印刷するために蓄積する運転技術データ収録システムであってもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、例えば、鞍乗型車両の運転の教習に使用される教習支援システムで使用されてもよい。この場合、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データ等は、教習するための場所を鞍乗型車両が走行中に検出されたデータであってもよく、そのデータから生成されていてもよい。第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データ等は、教習するための場所ではない一般道路を鞍乗型車両が走行中に検出されたデータであってもよく、そのデータから生成されていてもよい。
鞍乗型車両走行データ処理装置は、1つの装置で構成されてもよいし、互いにデータ通信可能に構成された複数の装置で構成されてもよい。
【0245】
<姿勢に関連するデータの定義>
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両の姿勢に関連する第1旋回車両姿勢データとは、旋回中の1つのタイミングの車両の姿勢を示すデータであってもよく、旋回中の複数のタイミングの車両の姿勢を示すデータであってもよい。
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡を走行したときの旋回中の鞍乗型車両に乗車するライダーの姿勢に関連する第1旋回ライダー姿勢データとは、旋回中の1つのタイミングのライダーの姿勢を示すデータであってもよく、旋回中の複数のタイミングのライダーの姿勢を示すデータであってもよい。
第2旋回車両姿勢データおよび第2旋回ライダー姿勢データの定義も上記と同様である。
【0246】
<ライダー識別データの定義>
本発明において、ライダー識別データは、アプローチ旋回軌跡を走行したときの鞍乗型車両に乗車するライダーが識別できるデータであればよい。ライダー識別データは、例えばIDである。また、ライダー識別データは、時間と位置のデータであってもよい。
【0247】
<第1鞍乗型車両走行複合データ差分の定義>
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、以下のいずれかの方法で生成されてもよい。
第1の方法では、まず、第1アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回軌跡データとの差分と、第1アプローチ旋回前方向加速度データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとの差分をそれぞれ算出する。これらの2つの差分を関連付けて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
第2の方法では、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとを関連付けて第1の指標が生成される。第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとを関連付けて第2の指標が生成される。第1の指標と第2の指標との差分を算出して、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
【0248】
本発明において、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度とが関連付けられた第1鞍乗型車両走行複合データと、第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データと第2アプローチ旋回左右方向加速度とが関連付けられた第2鞍乗型車両走行複合データとの差分である第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、以下のいずれかの方法で生成されてもよい。
第1の方法では、まず、第1アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回軌跡データとの差分と、第1アプローチ旋回前方向加速度データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとの差分と、第1アプローチ旋回左右方向加速度データと第2アプローチ旋回左右方向加速度データとの差分をそれぞれ算出する。これらの3つの差分を関連付けて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
第2の方法では、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データとを関連付けて第1の指標が生成される。第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データと第2アプローチ旋回左右方向加速度データとを関連付けて第2の指標が生成される。第1の指標と第2の指標との差分を算出して、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
第3の方法では、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回前方向加速度データとを関連付けて第1の指標が生成される。第2アプローチ旋回軌跡データと第2アプローチ旋回前方向加速度データとを関連付けて第2の指標が生成される。第1の指標と第2の指標との差分を算出する。第1アプローチ旋回左右方向加速度データと第2アプローチ旋回左右方向加速度データとの差分を算出する。算出された2つの差分を関連付けて、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が生成される。
この第3の方法において、第1指標は、第1アプローチ旋回軌跡データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成されてもよい。第1指標は、第1アプローチ旋回前方向加速度データと第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいて生成されてもよい。第2指標は、第1指標が生成される2つのデータと同じ種類の2つのデータに基づいて生成される。
本発明の第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、厳密な差分でなく、概略の差分であってもよい。また、本発明の第1第鞍乗型車両走行複合データ差分は、算出された複数の差分のそれぞれに重みづけをして関連付けることにより、生成されてもよい。
なお、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データと第2鞍乗型車両走行複合データとの差分に、第1ライダー識別データおよび第2ライダー識別データの少なくとも一方が付されたデータであってもよい。
【0249】
<第1鞍乗型車両走行複合データ差分の出力の定義>
本発明において、「第1鞍乗型車両走行複合データ差分を出力する」とは、第1鞍乗型車両走行複合データ差分が鞍乗型車両走行データ処理装置の外部の装置に出力されてもよいし、他の機能の処理を実行する鞍乗型車両走行データ処理装置が有するプロセッサと同じまたは異なるプロセッサに出力されてもよい。つまり、出力された第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、種々な使い方がなされてよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教官用装置に出力されてよい。この場合の教官用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置、表示装置または第1鞍乗型車両走行複合データ差分を印刷する印刷装置である。また、鞍乗型車両走行データ処理装置が教習支援システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両用装置から教習者用装置に出力されてよい。この場合の教習者用装置は、例えば、第1鞍乗型車両走行複合データ差分を表示する端末装置である。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、車両制御装置のプロセッサに対して、エンジン制御またはブレーキ制御のために出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置が車両制御装置の場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、例えば、鞍乗型車両が備える表示装置に出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、第1鞍乗型車両走行複合データ差分は、データ収録システムの外部のコンピュータに出力されてもよい。鞍乗型車両走行データ処理装置がデータ収録システムの場合、鞍乗型車両の走行後、蓄積した第1鞍乗型車両走行複合データ差分を、例えば、データ収録システムの外部の鞍乗型車両の走行状態を解析するための解析装置に出力されてもよい。
【0250】
<GNSSを利用して生成されたデータの定義>
本発明において、GNSSを利用して生成されたデータとは、GNSS衛星から送信された電波を利用して生成されたデータである。GNSSを利用して生成されたデータは、GNSS衛星から送信された電波と、鞍乗型車両の挙動を検出するセンサの信号に基づいて生成されてもよい。
【0251】
<イメージデータの定義>
本発明において、イメージデータとは、文字や数値だけをイメージデータにしたものは含まない。イメージデータは、例えば、図形、グラフ、カメラで撮影された写真、カメラで撮影された動画、CG(コンピュータグラフィックス)などのデータである。CGは、静止画像と、動画のどちらであってもよい。コンピュータグラフィックスは、2次元コンピュータグラフィックスと、3次元コンピュータグラフィックスのどちらであってもよい。CGデータは、カラー表示や模様表示が施されたデータであってもよい。CGデータは、カメラで生成されたイメージデータ(静止画像データまたは動画データ)に基づいて生成されてもよく、カメラで生成されたイメージデータを使用せずに生成されてもよい。カメラで生成されたイメージデータに基づいて生成されたCGデータの画像は、カメラで撮影された画像と同じ画像を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0252】
本発明において、「第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データ」とは、以下の2つのケースのいずれであってもよい。1つ目のケースでは、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡データに基づいたイメージデータと、第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータの両方を含む。2つ目のケースでは、第1鞍乗型車両走行複合データは、第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回前方向加速度データに基づいた1つのイメージデータを含む。本発明において、「第2アプローチ旋回軌跡データおよび第2アプローチ旋回前方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第2鞍乗型車両走行複合データ」の定義も上記と同様である。
本発明において、「第1アプローチ旋回軌跡データおよび第1アプローチ旋回左右方向加速度データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データ」の定義も上記と同様である。本発明において、「第1旋回車両姿勢データおよび第1旋回ライダー姿勢データに基づいたイメージデータを含む第1鞍乗型車両走行複合データ」の定義も上記と同様である。
【0253】
<その他の用語の定義>
本発明において、あるデータに基づいて、取得する、生成する、または制御するとは、このデータだけに基づいた取得、生成または制御であってもよく、このデータと他のデータに基づいた取得、生成または制御であってもよい。この定義は、取得、生成または制御以外の動作にも適用される。
【0254】
本発明において、Aから取得するとは、Aから直接取得する場合と、AからBを介して取得する場合の両方を含む。
【0255】
本明細書において、「1〜10」および「1から10」は、いずれも、1以上10以下を意味する。1と10以外の数値にも、同様の定義が適用される。
【0256】
本明細書において、ある部品の端部とは、部品の端とその近傍部とを合わせた部分を意味する。
【0257】
本発明において、含む(including)、有する(comprising)、備える(having)およびこれらの派生語は、列挙されたアイテム及びその等価物に加えて追加的アイテムをも包含することが意図されて用いられている。
本発明において、取り付けられた(mounted)、接続された(connected)、結合された(coupled)、支持された(supported)という用語は、広義に用いられている。具体的には、直接的な取付、接続、結合、支持だけでなく、間接的な取付、接続、結合および支持も含む。さらに、接続された(connected)および結合された(coupled)は、物理的又は機械的な接続/結合に限られない。それらは、直接的なまたは間接的な電気的接続/結合も含む。
【0258】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
【0259】
本明細書において、Aおよび/またはBとは、AおよびBであってもよく、AまたはBであってもよいことを意味する。本明細書において、「ライダーの運転技術および/または車両の特徴が反映されるデータ」とは、ライダーの運転技術および車両の特徴の両方が反映されていてもよく、ライダーの運転技術または車両の特徴のいずれか一方だけが反映されていてもよい。
【0260】
本発明および本明細書において、複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢から考えられる全ての組み合わせを含む。複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢のいずれか1つであってもよく、複数の選択肢の全てであってもよい。例えば、AとBとCの少なくとも1つとは、Aのみであってもよく、Bのみであってもよく、Cのみであってもよく、AとBであってもよく、AとCであってもよく、BとCであってもよく、AとBとCであってもよい。
【0261】
本明細書において、「好ましい」という用語は非排他的なものである。「好ましい」は、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。本明細書において、「好ましい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。また、本明細書において、「してもよい」という用語は非排他的なものである。「してもよい」は、「してもよいがこれに限定されるものではない」という意味である。本明細書において、「してもよい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。
【0262】
特許請求の範囲において、ある構成要素の数を明確に特定しておらず、英語に翻訳された場合に単数で表示される場合、本発明は、この構成要素を、複数有していてもよい。また本発明は、この構成要素を1つだけ有していてもよい。
【0263】
本発明では、上述した好ましい構成を互いに組み合わせることを制限しない。本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の構成および配置の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、後述する実施形態以外の実施形態でも可能である。本発明は、後述する実施形態に様々な変更を加えた実施形態でも可能である。また、本発明は、後述する実施形態および変形例を適宜組み合わせて実施することができる。