(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本発明の一実施形態である解繊機10は、好ましくは、
図1に示すように、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品の吸収体3Bの全体又は一部として用いられる積繊体3を製造する積繊体の製造装置100に組み込まれて使用される。
図1に示す積繊体の製造装置100は、外周面に複数の集積用凹部22が所定の間隔で形成された回転ドラム2と、回転ドラム2の外周面に向けて、繊維状材料31を飛散状態にて供給するダクト4と、ダクト4内に繊維状材料31を供給する材料供給部1とを備えている。回転ドラム2は、内部に仕切られた複数の空間A〜Dを有する回転しない本体部20と、本体部20の周囲に設けられ、矢印a方向に回転駆動される外周部21とを有する。本体部20には、何れも図示しない排気手段及び給気手段が接続されており、製造装置100の作動中、空間A及び空間B内は負圧に維持され、空間C内は陽圧に維持される。集積用凹部22は外周部21に設けられ、集積用凹部22の底面はメッシュプレート等の多孔性プレートからなる。製造装置100の作動中、集積用凹部22は、負圧に維持された空間A上を通過している間、底面からの吸引が行われ、それにより、ダクト4内に、材料供給部1側から回転ドラム2の外周面に向かう空気流が生じる。
【0014】
前述した材料供給部1は、原料シート31Aの導入口71を有するケーシング70を備えており、ケーシング70内には、解繊ロール12の外周面に沿う断面円弧状のフード72が設けられている。また、フード72には、導入口71から解繊ロール12の外周面に亘る原料シート31Aの導入路(図示せず)が設けられている。
【0015】
解繊機10は、積繊体の製造装置100の材料供給部1が備えている。
解繊機10は、パルプシート等の原料シート31Aを粉砕して繊維状材料31とするものであり、生じた繊維状材料31は、ダクト4内に向けて開孔した材料供給口11からダクト4内に供給される。製造装置100の作動中に、ダクト4内に繊維状材料31が供給されると、その繊維状材料31は、ダクト4内を、飛散状態となって回転ドラム2の外周面に向かって流れた後、個々の集積用凹部22内に吸い寄せられて堆積する。集積用凹部22内に堆積した繊維状材料31は、集積用凹部22の内面形状に沿った形状の積繊体3となり、回転ドラム2の下方に設けられた排出部23において、集積用凹部22内から被覆シート32上に離型される。被覆シート32上に離型された積繊体3は、バキュームコンベア5等の公知の搬送手段により搬送された後、流れ方向MDに直交する断面の全周囲が被覆シート32に包まれた後、ロータリーダイカッター等の公知の切断手段6により切断され、個々の吸収性物品に使用される長さの吸収体3Bとなる。
【0016】
本実施形態の解繊機10は、
図1に示すように、矢印bで示される一方向に回転駆動される解繊ロール12と、解繊ロール12の外周面に向けて原料シート31Aを導入する原料シート供給機構16とを備えている。原料シート供給機構16は、公知のニップロール18を備えており、ニップロール18により原料シート31Aを、所定の速度で、解繊ロール12の外周面に向けて連続的に供給する。原料シート31Aは、好ましくは、解繊ロール12の外周面に対して略垂直となるように導入される。
【0017】
解繊ロール12は、
図3に示すカッタープレート13の複数枚と
図3に示すスペーサー14の複数枚とを、それぞれの中央部に形成された中央挿通孔13c,14cに一本の回転軸15を挿通し、該回転軸15に固定することによって形成されている。スペーサー14は、解繊ロール12の軸長方向Xにおいて、隣り合うカッタープレート13間に介在している。カッタープレート13及びスペーサー14の回転軸15に対する固定方法としては、それらを固定可能な任意の方法を採用することができる。解繊ロール12は、ケーシング70から突出した回転軸15の両端部を軸受(図示せず)によって支持されており、且つモーター等の動力源からの動力が、ギアやベルト等の任意の動力伝達手段で回転軸15に伝達されて回転駆動される。
【0018】
本実施形態に用いたカッタープレート13は、
図3及び
図4に示すように、外周部の周方向に並ぶ複数の回転刃13aと、該回転刃13aを支持するプレート部13bとを備えている。カッタープレート13のプレート部13bは、円盤状をなし、中央部に前記中央挿通孔13cが形成されている。スペーサー14も、円盤状をなし、中央部に前記中央挿通孔14cが形成されている。スペーサー14は、その直径が、プレート部13bの直径未満となっている。
カッタープレート13の回転刃13aは、
図3に示すように、カッタープレート13のプレート部13bの外周縁から径方向の外方に突出するように設けられており、解繊ロール12の軸長方向Xからみてカッタープレート13の径方向の最外部に頂部を有する断面三角形状の形状を有している。また、回転刃13aは、カッタープレート13のプレート部13bの周方向に一定の間隔で複数設けられている。1枚のカッタープレート13が有する回転刃13aの数は、例えば5個以上50個以下であり、特に制限されない。
【0019】
本実施形態の解繊ロール12においては、
図4に示すように、カッタープレート13間に、プレート部13bより小径のスペーサー14が介在しており、それによって、スペーサー14の外周部より外方における隣り合う一対のカッタープレート13の相対向するプレート部13b,13b間に、空気の流通空間17が形成されている。空気の流通空間17は、スペーサー14の周囲に、その全周に亘って連続して存在している。より詳細には、空気の流通空間17は、隣り合う一方のカッタープレート13の回転刃13aの張り出し部cとスペーサー14との間を通る第1の空間17aと、他方のカッタープレート13の回転刃13aの張り出し部cとスペーサー14との間を通る第2の空間17bとを有し、第1の空間17a及び第2の空間17bのそれぞれが、スペーサー14の全周囲に亘って連続する環状の空間となっている。
【0020】
また、カッタープレート13は、それぞれ、回転刃13aの解繊ロール12の軸長方向Xの長さLa(
図4参照)が、プレート部13bの同方向Xの長さLbよりも長い。また、回転刃13aは、プレート部13bの両側それぞれに、解繊ロール12の軸長方向Xに突出する張り出し部c,cを有している。すなわち、カッタープレート13は、解繊ロール12の軸長方向Xに関して、プレート部13bに比して幅広の回転刃13aを有している。
【0021】
本実施形態の解繊機10においては、解繊ロール12が、カッタープレート13どうし間にスペーサー14を有し、隣り合うプレート部13b,13b間に、空気の流通空間17を有するため、原料シート31Aとの摩擦による熱を、この空気の流通空間17を介して効率よく放熱することができ、解繊ロール12やカッタープレート13の過熱に起因して生じる、原料シート31Aの焦げや溶融といった不都合を防止することができる。しかも、カッタープレート13がプレート部13bに比して幅広の回転刃13aを有することによって、
図4に示すように、一のカッタープレート13の回転刃13aに打撃されて解繊される原料シート31Aの領域R1と、そのカッタープレートに隣接する他のカッタープレート13の回転刃13aに打撃されて解繊される原料シート31Aの他の領域R1との間に、いずれのカッタープレートの回転刃13aによっても打撃されない領域R2が生じることを抑制することができる。
このように、本実施形態の解繊機10によれば、原料シート31Aを従来よりも均一に解繊することができるとともに、カッタープレート13間に空気の流路を確保でき、解繊ロールの過熱やそれに起因する原料シート31Aの焦げや溶融等を防止することができる。なお、解繊ロール12やカッタープレート13の過熱が起きると、原料シートとしてパルプシートを用いた場合には焦げを生じ、合成繊維等の樹脂シートを用いた場合には溶融が生じる。これらは、例えば、おむつやナプキン等の吸収体においては、異物混入となる為、確実に防止することが望まれる。
【0022】
回転刃13aは、プレート部13bの片側のみに、解繊ロール12の軸長方向Xに突出する張り出し部cを有していても良いが、本実施形態におけるように、個々のカッタープレート13に設けられた回転刃13aが、プレート部13bの両側に張り出し部cを有することは、回転刃13aの強度が向上する観点から好ましい。
また、本実施形態のカッタープレート13においては、回転刃13aとプレート部13bとの接続部分に関し、プレート部13bの外周縁から、回転刃13aの張り出し部cが軸長方向Xに急峻に立ち上がる形状となっている。すなわち、軸長方向Xと直交する方向からみて、回転刃13aとプレート部13bとの接続部分は、T字状となっている。これにより、回転刃13aの表面積が広がり、放熱効果が向上する。
【0023】
しかも、本実施形態の解繊機10においては、特許文献1のように、カッタープレート13を回転軸に対して傾斜させて原料シート31Aに回転刃13aが当たらない領域を無くす場合とは異なり、原料シート31Aの幅方向に、回転刃13aが当る頻度が大きく異なる領域が生じることも抑制される。即ち、本実施形態の解繊ロール12においては、
図5に示すように、何れのカッタープレート13においても、解繊ロール12の周方向に同一のピッチで回転刃13aが設けられている。
図4に示す原料シート31A上には、一つのカッタープレート13の回転刃13aによって打撃される領域R1のそれぞれについて、カッタープレート13の回転に伴い、周方向に間欠配置された個々の回転刃13aの刃先13tが当たる位置が細線eで示してある。この細線eの間隔は、何れのカッタープレート13の回転刃13aで打撃される領域R1についても同様であり、いずれの領域R1も、原料シート31Aの移動方向Mの一定の長さ当り同様の回数の打撃を受けて解繊されている。このように、本実施形態の解繊機10によれば、原料シート31Aの幅内に生じる衝突回数のムラを抑制ないし低減させることができ、従来の解繊機よりも原料シートを均一に解繊することができ、より均質な繊維状材料を得ることができる。
【0024】
これに対し、特許文献1のようにカッタープレートを傾斜させる構成においては、打撃される領域R1内で衝突回数に差が生じ(領域端部の衝突回数が少ない)、解繊ムラを生じてしまう。また打撃される領域R1内での衝突回数の差を無くすために傾斜角度を更に大きくすると、今度は全体的に衝突回数が減ってしまう為、解繊状態の悪化を招く虞がある。したがって、いずれにしても解繊ロール12の回転数を上げる、又はカッタープレートの大径化などにより、全体的に衝突回数を増加させざるを得なくなり、その結果、前者では、振動や摩擦による部品の疲労破損を招くとともに、熱の発生も顕著となる。後者では、解繊機が大型化され、メンテナンス性の悪化やスペースの過剰占有となってしまう。ここで、上記問題は、当然ながら、原料シート31Aを解繊ロール10に投入する速度にも影響される。即ち、投入速度が速くなると、原料シート31Aの移動方向Mの一定の長さ当りの衝突回数は低下するため、解繊状態は悪化傾向となる。よって、特許文献1のような解繊機を、積繊体3を製造する積繊体の製造装置100として適用した場合、製造装置100の高速化を阻む要因となってしまう。
しかし、本発明の一実施形態によれば、上記問題を解決でき、積繊体3を製造する積繊体の製造装置100として適用した場合においても、装置の高速化が可能となる。
【0025】
本発明の繊維状材料の製造方法の好ましい一実施態様においては、このようにして、原料シート31Aを粉砕して繊維状材料31を製造するに当たり、原料シート31Aの幅方向において、打撃されない領域R2が生じることを抑制し、且つ打撃される領域R1内では回転刃13aを均等に衝突させる。これにより、回転刃13aの当たる頻度に起因する解繊のムラを抑制し、従来よりも均一に解繊された繊維状材料31が得られる。
解繊不良の発生を抑制する観点から、原料シート31Aの移動方向Mの1mmあたりの回転刃13aの打撃回数(衝突回数)が3回以上であることが好ましく、5回以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、例えば20回以下であることが好ましい。
また、解繊ロール10の回転数としては、振動や摺動部の摩耗等を考慮すると、6000rpm以下が好ましく、4000rpm以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、例えば100rpm以上であることが好ましい。
なお、回転刃13aを均等に衝突させるには、カッタープレート13の回転刃13aによっても打撃されない領域R2が生じないようにする必要があるが、該領域R2の幅が、1.2mm以内、より好ましくは0.6mm以内である場合は、その両側のカッタープレート13から力を受けて解繊されるため、何れのカッタープレート13の回転刃13aによっても打撃されない領域は存在しないものとする。
【0026】
また本実施形態の解繊機10においては、前述したように、一対のカッタープレート13のプレート部13b,13b間に形成された空気の流通空間17が、スペーサー14の周囲に、その全周に亘って連続して存在しているため、カッタープレート13による打撃により生じた繊維状材料31が、プレート部13b,13b間に滞留することなく、空気の流通空間17内をスムーズに流れて、ダクト4内へと供給される。斯かる効果は、本実施形態のように、第1の空間17a及び第2の空間17bのそれぞれがスペーサー14の全周囲に亘って連続する環状の空間であることによって一層確実に奏される。
【0027】
上述した一又は二以上の効果がより効果的に奏されるようにする観点から解繊ロール12は、以下の構成を有することが好ましい。
カッタープレート13は、回転刃13aの前記長さLaがプレート部13bの前記長さLbの、好ましくは200%以上、より好ましくは250%以上であり、また好ましくは500%以下、より好ましくは400%以下であり、好ましくは200%以上500%以下、より好ましくは250%以上400%以下である。
回転刃13aのプレート部13bから突出する張り出し部cは、隣り合う回転刃13aどうし間の隙間dが、1.2mm以下となる長さであることが好ましく、0.6mm以下となる長さであることがより好ましい。
【0028】
解繊ロール12の軸長方向Xに沿う方向のスペーサー14の長さは、1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm以下であり、好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは3mm以上6mm以下である。
解繊ロール12の径方向において、回転軸15の中心線からカッタープレート13の回転刃13aまでの距離と、該回転軸15の中心線からスペーサー14の最外部までの距離との差Lcは、解繊ロール12の直径に対して、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、好ましくは60%以上90%以下、より好ましくは70%以上80%以下である。解繊ロール12の直径は、回転軸15の中心線からカッタープレート13の回転刃13aの刃先13tまでの距離である。
【0029】
本実施形態の解繊機10における解繊ロール12においては、解繊ロール12の軸長方向Xにおいて隣り合うカッタープレート13は、
図5に示すように、回転刃13aの位置が、解繊ロール12の周方向Yにずれている。これにより、回転刃13a間にも空気の流路が確保され、解繊ロール12の放熱効率が向上する。なお、
図5に示す例においては、隣り合うカッタープレート13において、回転刃13aの位置が、回転刃13aの周方向のピッチP(頂部間距離に同じ)に対して半ピッチ分ずれているが、隣り合うカッタープレート13において、回転刃13aの位置が、回転刃13aの周方向のピッチP(頂部間距離に同じ)に対して半ピッチ分以下ずれていても良いし、半ピッチ分以上ずれていても良い。
【0030】
図6(a)及び
図6(b)は、回転刃13aの位置が、回転刃13aの周方向のピッチPに対して半ピッチ分以下ずれているカッタープレート13を有する解繊ロールの一例であり、回転刃13a間に、
図6(b)中に矢印で示す空気の流路が確保されることによって、優れた放熱効率が得られる。
図6(a)及び
図6(b)に示す実施形態は、解繊ロール12の軸部や該軸部を駆動する駆動系(モーターなど)に対する負荷が小さく、また、回転刃13aと原料シート31Aとの衝突に起因する振動を抑制できる等の利点もある。
【0031】
図7及び
図8は、本発明の他の実施形態における解繊ロールの外周部の展開図を示す図である。
図7に要部を示す解繊ロール12は、解繊ロール12の軸長方向Xにおいて隣り合うカッタープレート13は、回転刃13aの位置が、解繊ロール12の周方向Yにずれており、さらに、回転刃13aの一部どうしが解繊ロール12の周方向Yにおいて重なっている。回転刃13aの一部どうしが周方向Yに重なる領域を形成することで、打撃されない領域R2を生じさせないようにすることができ、また、解繊ロール12の1回転あたりの打撃回数(衝突回数)を増加させることができる。これにより、原料シート31Aをより均一に解繊することができ、解繊不良の無い、より均質な繊維状材料を得ることができる。
回転刃13aの重なり幅g(
図7参照)は、スペーサー14の解繊ロール12の軸長方向Xの長さに対して、好ましくは10%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは150%以下、より好ましくは100%以下であり、また好ましくは10%以上150%以下、より好ましくは60%以上100%以下である。
【0032】
図8に要部を示す解繊ロール12においては、解繊ロール12の軸長方向Xにおいて隣り合うカッタープレート13の回転刃13aの位置が、解繊ロール12の周方向Yの同位置にある。
【0033】
図1に示すように、積繊体3の製造に本発明の一実施態様である解繊機10を用いる場合、ダクト4に、解繊機10により繊維状材料31を供給するのに加えて、吸水性ポリマーを供給することも好ましい。吸水性ポリマーは、例えば、ダクト4の途中に設けた散布管33から投入し、繊維状材料31を搬送する空気流中に供給する。
【0034】
積繊体3又は積繊体3を含む吸収体3Bを組み込む吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シートと、液不透過性又は撥水性の裏面シートとの間に、液保持性の吸収体を具備している。吸収体3Bは、積繊体3の上下面が一枚の被覆シート32に被覆されていても良いし、複数枚の被覆シートに被覆されていても良い。裏面シートは、液不透過性でも良く、水蒸気透過性を有していても有しなくても良い。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつ、生理用ナプキンに適用する場合には、吸収体の起立した両側部の更に外側に、一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
【0035】
本発明における原料シートとしては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、木材パルプシートの他、不織布等の繊維シートであっても良い。原料シートを解繊して得られる繊維状材料は、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維であることが好ましく、パルプ繊維であることがより好ましい。原料シートを解繊して得られる繊維状材料は、これらの繊維の1種単独でも良いし、2種以上であっても良い。積繊体3を構成する繊維状材料は、繊維状材料中のパルプ繊維の割合が50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。尚、ダクト内には、繊維状材料及び吸水性ポリマー以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じ供給してよい。また、吸水性ポリマーは、供給しても供給しなくても良い。
【0036】
吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。繊維及び吸水性ポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0037】
以上、本発明の解繊機の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、それぞれ適宜変更可能である。例えば、スペーサー14の外径は円形でなくても良い。カッタープレート13どうし間に2枚又はそれ以上のスペーサー14を介在させても良い。カッタープレート13を所定の間隔で固定できるのであれば、スペーサー14を用いなくても良い。
【0038】
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の付記(解繊機、繊維状材料の製造方法)を開示する。
<1>
原料シートを粉砕して繊維状材料とする解繊機であって、複数のカッタープレートを有し、一方向に回転駆動される解繊ロールと、該解繊ロールの外周面に向けて前記原料シートを導入する原料シート供給機構とを備え、前記カッタープレートは、外周部の周方向に並ぶ複数の回転刃と、該回転刃を支持するプレート部とを備えており、前記回転刃は、前記解繊ロールの軸長方向の長さが、前記プレート部よりも長く形成されており、隣り合う前記カッタープレートの前記プレート部間に、前記解繊ロールの周方向の全周に亘って連続する空間が形成されている解繊機。
【0039】
<2>
隣り合う前記カッタープレートは、前記回転刃の位置が、前記解繊ロールの周方向にずれている、前記<1>に記載の解繊機。
<3>
隣り合う前記カッタープレートは、前記回転刃の一部どうしが前記解繊ロールの周方向において重なっている、前記<1>又は<2>に記載の解繊機。
<4>
隣り合う前記カッタープレート間に、前記プレート部より小径のスペーサーが介在している、前記<1>〜<3>の何れか1に記載の解繊機。
<5>
前記プレート部は、円盤状をなしている、前記<1>〜<4>の何れか1に記載の解繊機。
<6>
前記回転刃は、前記プレート部の外周縁から径方向の外方に突出するように設けられている、前記<1>〜<5>の何れか1に記載の解繊機。
<7>
前記回転刃は、前記解繊ロールの軸長方向からみて前記カッタープレートの径方向の最外部に頂部を有する断面三角形状の形状を有している、前記<1>〜<6>の何れか1に記載の解繊機。
<8>
前記回転刃は、前記プレート部の両側それぞれに、前記解繊ロールの軸長方向に突出する張り出し部を有している、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の解繊機。
【0040】
<9>
隣り合う前記カッタープレート間に、前記プレート部より小径のスペーサーが介在し、該スペーサーの外周部より外方における隣り合う前記カッタープレートの相対向するプレート部間に空気の流通空間が形成されており、
該流通空間は、隣り合う一方のカッタープレートの回転刃の張り出し部と前記スペーサーとの間を通る第1の空間と、他方のカッタープレートの回転刃の張り出し部と前記スペーサーとの間を通る第2の空間とを有し、
前記第1の空間及び前記第2の空間のそれぞれが、前記スペーサーの全周囲に亘って連続する環状の空間となっている、前記<1>〜<8>の何れか1に記載の解繊機。
<10>
前記回転刃と前記プレート部との接続部分に関し、前記プレート部の外周縁から、前記回転刃の張り出し部が軸長方向に急峻に立ち上がる形状となっており、軸長方向と直交する方向からみて、前記回転刃と前記プレート部との接続部分は、T字状となっている、前記<1>〜<9>の何れか1に記載の解繊機。
<11>
前記カッタープレートは、前記回転刃の長さが前記プレート部の長さの、好ましくは200%以上、より好ましくは250%以上であり、また好ましくは500%以下、より好ましくは400%以下であり、好ましくは200%以上500%以下、より好ましくは250%以上400%以下である、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の解繊機。
<12>
前記回転刃の前記プレート部から突出する張り出し部は、隣り合う前記回転刃どうし間の隙間が、1.2mm以下となる長さであることが好ましく、0.6mm以下となる長さであることがより好ましい、前記<1>〜<11>の何れか1に記載の解繊機。
【0041】
<13>
前記解繊ロールの軸長方向に沿う方向の前記スペーサー14の長さは、1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、また好ましくは10mm以下、より好ましくは6mm以下であり、好ましくは1mm以上10mm以下、より好ましくは3mm以上6mm以下である、前記<1>〜<12>の何れか1に記載の解繊機。
<14>
前記解繊ロールの径方向において、前記回転軸の中心線から前記カッタープレートの前記回転刃までの距離と、該回転軸の中心線から前記スペーサーの最外部までの距離との差は、前記解繊ロールの直径に対して、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下であり、好ましくは60%以上90%以下、より好ましくは70%以上80%以下である、前記<1>〜<13>の何れか1に記載の解繊機。
<15>
前記回転刃の重なり幅は、前記スペーサーの前記解繊ロールの軸長方向の長さに対して、好ましくは10%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは150%以下、より好ましくは100%以下であり、また好ましくは10%以上150%以下、より好ましくは60%以上100%以下である、前記<1>〜<14>の何れか1に記載の解繊機。
<16>
前記原料シートは、木材パルプシート又は繊維シートである、前記<1>〜<15>の何れか1に記載の解繊機。
【0042】
<17>
前記<1>〜<16>の何れか1に記載の解繊機を用いて、原料シートを粉砕して繊維状材料を得る繊維状材料の製造方法であって、前記原料シートの幅方向の全域に亘って、前記回転刃を衝突させる、繊維状材料の製造方法。
<18>
前記原料シートの移動方向の1mmあたりの回転刃の打撃又は衝突回数が、好ましくは3回以上、より好ましくは5回以上であり、好ましくは20回以下である、前記<17>に記載の繊維状材料の製造方法。
<19>
前記解繊ロール10の回転数は、好ましくは6000rpm以下であり、より好ましくは4000rpm以下であり、好ましくは100rpm以上である、前記<17>又は<18>に記載の繊維状材料の製造方法。
<20>
外周面に集積用凹部が形成された回転ドラムと、該回転ドラムの前記外周面に向けて、前記繊維状材料を飛散状態にて供給するダクトと、該ダクト内に前記繊維状材料を供給する材料供給部とを備え、前記集積用凹部に前記繊維状材料を堆積させて積繊体を形成する積繊体の製造装置であって、前記材料供給部が前記<1>〜<16>の何れか1に記載の解繊機を備えた、積繊体の製造装置。
<21>
原料シートを粉砕して繊維状材料を得、該繊維状材料を堆積させて積繊体を形成する積繊体の製造方法であって、前記<17>〜<19>の何れか1に記載の繊維状材料の製造方法を用いて前記原料シートから前記繊維状材料を得る、積繊体の製造方法。
<22>
液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート、及び前記表面シート及び前記裏面シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備した吸収性物品の製造方法であって、前記吸収体の全体又は一部が前記<21>に記載の積繊体の製造方法で製造された積層体である、吸収性物品の製造方法。