【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、エチレンの重合が、水素と、チーグラー・ナッタ触媒系であって、
I.(a)炭化水素溶液であって、
(1)有機酸素含有マグネシウム化合物、および
(2)有機酸素含有チタン化合物、
を含む炭化水素溶液と、
(b)式MeR
nX
3-nを有する金属化合物(式中、Xはハロゲンであり、Meは、メンデレーエフの化学元素の周期表のIII族の金属であり、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり、0≦n≦3)および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物(式中、0≦m≦2、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである)を含む混合物と、
の反応であって、(a)からのチタンに対する(b)からの金属のモル比が1未満である反応によって得られる固体反応生成物、
II.式AlR
3を有する有機アルミニウム化合物(式中、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである)、および
III.1,2−ジアルコキシ炭化水素化合物の群より選択される電子供与体、
を含むチーグラー・ナッタ触媒系との存在下で行われ、
その重合はスラリー法によって行われ、そのスラリー重合の液相中の水素対エチレン比は、少なくとも0.1ミリモル水素/モルエチレンであるという点で特徴付けられる。
【0010】
本発明による方法によって、反応器の著しいファウリングがなく、伸張応力が少なくとも0.43N/mm
2である超高分子量ポリエチレンが得られる(伸張応力は、DIN 53493にしたがって決定される)。
【0011】
その重合反応は、気相中または有機溶媒の不在下でバルクで行われてもよいが、好ましい重合は有機希釈剤の存在下で液体スラリー中において行われる。
【0012】
液相中の水素対エチレン比が少なくとも0.2ミリモル水素/モルエチレンであることがより好ましい。
【0013】
液相中の水素対エチレン比は、2.0ミリモル水素/モルエチレン未満である。
【0014】
完全に液体が充填された反応器内のスラリー重合の場合、当業者は、液相の上述した組成物をヘッドスペース内の対応する対価に変換することができる。
【0015】
UHMWPEの液体スラリー製造の際中に液相中に少なくとも0.1ミリモル水素/モルエチレンの水素の量を使用すると、反応器のファウリングが実質的になくなることが、本発明による連続方法の利点である。
【0016】
電子供与体の存在により、伸張応力値が著しく上昇する。伸張応力値を低下させることは、例えば、重合温度を上昇させることによって行うことができる。この場合、冷却がそれほど要求されないので、これは経済的な観点から好ましいであろう。
【0017】
前記供与体は、内部電子供与体(これは、その供与体が固体触媒中の成分として存在することを意味する)として、または外部電子供与体(これは、その供与体が、重合中に別個の成分として添加されることを意味する)として使用されてもよい。
【0018】
電子供与体化合物が、外部電子供与体化合物として添加されることが好ましい。
【0019】
重合が液体スラリー中で行われる場合、これは、完全に液体が充填された反応器または気液反応器内で行うことができる。重合が、気液反応器を使用して液体スラリー中で行われる場合、ヘッドスペースと称されることもある。その液相の上の気体の組成物は、単量体および/または水素の量をモニタし、制御するために、確立された技術、例えば、オンラインガスクロマトグラフィーを使用して、測定することができる。
【0020】
特定の触媒、特定量の水素および特定の供与体の組合せにより、本発明に記載されるような改善がもたらされる。
【0021】
さらに、本発明による方法によって、重合反応器の実行時間がより長くなり、反応器のファウリングを除去するための洗浄サイクルが少なくなり、他の防汚剤または帯電防止剤の必要性が少なくなる。
【0022】
重合温度は、20℃から100℃に及んでよく、50℃から90℃に及ぶことが好ましい。
【0023】
水素は、重合中にいくつかの段階で加えることができる。例えば、バッチ工程において、水素は、重合が開始する前または重合中に加えてよい。連続工程において、水素は、例えば、単量体流および/または希釈剤流と一緒に加えてよい。
【0024】
炭化水素溶液I(a)(1)は、有機酸素含有マグネシウム化合物を含む炭化水素溶液である。適切な有機酸素含有マグネシウム化合物の例としては、マグネシウムメチラート、マグネシウムエチラートおよびマグネシウムイソプロピラートなどのアルコキシド、並びにマグネシウムエチルエチラートなどのアルキルアルコキシドが挙げられる。
【0025】
一般に、有機酸素含有マグネシウム化合物はマグネシウムアルコキシドである。
【0026】
マグネシウムアルコキシドはマグネシウムエトキシドであってよい。
【0027】
炭化水素溶液I(a)(2)は、有機酸素含有チタン化合物を含む炭化水素溶液である。適切な有機酸素含有チタン化合物は、一般式[TiO
x(OR)
4-2x]
nにより表してよく、式中、Rは有機ラジカルを表し、xは0と1の間に及び、nは1と6の間である。
【0028】
有機酸素含有チタン化合物の適切な例としては、アルコキシド、フェノキシド、オキシアルコキシド、縮合アルコキシド、カルボキシレートおよびエノラートが挙げられる。
【0029】
一般に、有機酸素含有チタン化合物はチタンアルコキシドである。
【0030】
適切なアルコキシドの例としては、Ti(OC
2H
5)
4、Ti(OC
3H
7)
4、Ti(OC
4H
9)
4、およびTi(OC
8H
17)
4が挙げられる。
【0031】
チタンアルコキシドはTi(OC
4H
9)
4であってよい。
【0032】
混合物I(b)の成分は、別々にまたは連続して使用されずに、炭化水素溶液I(a)との反応において混合物として使用される。
【0033】
I(b)におけるメンデレーエフの化学元素の周期表のIII族の金属であって、式MeR
nX
3-nを有する金属化合物中の好ましい金属は、アルミニウムおよびホウ素である。ハロゲンXがClであることが好ましい。
【0034】
式MeR
nX
3-nを有するI(b)からの金属化合物が、式AlR
nX
3-nを有するアルミニウム化合物であることがより好ましく、式中、Xはハロゲンであり、Rは、1〜10の炭素原子を有する炭化水素ラジカルであり、0≦n≦3である。
【0035】
一般に、式MeR
nX
3-nを有するI(b)からの金属化合物は、式AlR
nCl
3-nを有するアルミニウム化合物である。
【0036】
一般に、I(a)からのチタンに対するI(b)からのアルミニウムのモル比は1未満である。
【0037】
好ましい電子供与体(III)は、式(I):
【0038】
【化1】
【0039】
により表されるジアルコキシ炭化水素化合物であり、式中、C
1−C
2は、sp
3および/またはsp
2混成形態にある2つの炭素原子からなる接続基であり、置換基RおよびR’は、1〜10の炭素原子を有する炭化水素基であり、同じであっても異なってもよく、必要に応じて、O、N、またはSiを含有する他の基で置換されていてもよい。
【0040】
炭化水素基の例としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基およびアラルキル基が挙げられる。
【0041】
sp
3および/またはsp
2混成の意味は、当業者に公知であり、例えば、Henry Bent in Chem.Review, 1961 (3) pages 275-311に記載されている。
【0042】
前記電子供与体は、1,2−ジアルコキシアルカン、1,2−ジアルコキシアルケンおよびアルコキシベンゼンの群から選択してよい。
【0043】
本発明の好ましい実施の形態によれば、その供与体は、1,2−ジメトキシベンゼン、1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシベンゼン、2,3−ジメトキシトルエン、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジメトキシシクロヘキサン、1,2−ジメトキシプロパン、1,2−ジメトキシブタン、および/または2,3−ジメトキシブタンを含む群から選択される。
【0044】
本発明のさらに好ましい実施の形態によれば、前記電子供与体は、1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼンおよび1,2−ジメトキシベンゼンの群から選択される。
【0045】
本発明のさらに好ましい実施の形態によれば、後処理が行われる。前記固体反応生成物をアルミニウムアルキル化合物で後処理すると、触媒生産性がさらに増す。
【0046】
このさらに好ましい実施の形態によれば、前記触媒系は:
I.(a)炭化水素溶液であって、
(1)有機酸素含有マグネシウム化合物、および
(2)有機酸素含有チタン化合物、
を含む炭化水素溶液と、
(b)式MeR
nX
3-nを有する金属化合物(式中、Xはハロゲンであり、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり、0≦n≦3)および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物(式中、0≦m≦2、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである)を含む混合物と、
の反応であって、(a)からのチタンに対する(b)からの金属のモル比が1未満である反応によって得られる固体反応生成物であり、
(c)得られた固体反応生成物の、式AlR
nCl
3-nを有するアルミニウム化合物(式中、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルであり、0≦n≦3)による後処理により得られる反応生成物、および(I)からの反応生成物を
II.式AlR
3を有する有機アルミニウム化合物(式中、Rは、1〜10の炭素原子を含有する炭化水素ラジカルである)、および
III.1,2−ジアルコキシ炭化水素化合物の群より選択される電子供与体、
と組み合わせて含む。
【0047】
式AlR
nX
3-nを有するI(c)からのアルミニウム化合物の適切な例としては、三塩化アルミニウム、二臭化エチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、二塩化プロピルアルミニウム、二塩化n−ブチルアルミニウム、二塩化イソブチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、塩化ジイソブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムおよびトリ−n−ヘキシルアルミニウムが挙げられる。
【0048】
一般に、式AlR
nX
3-nを有する金属化合物は、二塩化エチルアルミニウムなどの、式AlR
nCl
3-nを有する有機アルミニウムハロゲン化物である。
【0049】
IIからの式AlR
3の有機アルミニウム化合物の適切な例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムおよびトリオクチルアルミニウムが挙げられる。
【0050】
有機酸素含有マグネシウム化合物および有機酸素含有チタン化合物の炭化水素溶液は、例えば、米国特許第4178300号および欧州特許出願公開第876318号の各明細書に開示されたような手法にしたがって調製することができる。それらの溶液は一般に透明な液体である。任意の固体粒子が含まれている場合、これらの粒子は、触媒合成における溶液に使用する前に、濾過によって除去することができる。
【0051】
I(b)中のアルミニウムの量は少ないべきであり、典型的に、(a)からのチタンに対する(b)からのアルミニウムのモル比は1未満である。
【0052】
一般に、I(a)からのチタンに対するI(b)からのアルミニウムのモル比は1未満である。
【0053】
一般に、炭化水素溶液I(a)中に存在する酸素に対するR
mSiCl
4-mからの塩素のモル比は、3未満である。
【0054】
一般に、チタンに対するマグネシウムのモル比は、3未満であり、例えば、0.2と3の間に及ぶ。
【0055】
一般に、Tiに対するI(b+c)中のアルミニウム化合物からのAlのモル比は、0.05と1の間に及ぶ。
【0056】
一般に、Tiに対するI(b+c)中のアルミニウム化合物からのAlのモル比は、0.05と0.8の間に及ぶ。
【0057】
一般に、触媒の平均粒径は、1μmと30μmの間に及ぶ。この平均粒径が2μmと10μmの間に及ぶことが好ましい。
【0058】
一般に、粒径分布のスパンは、3未満、好ましくは2未満、より好ましくは1.5未満である。
【0059】
有機酸素含有マグネシウム化合物と有機酸素含有チタン化合物との間の第1の反応が行われ、その後、炭化水素溶媒により希釈されて、マグネシウムアルコキシドとチタンアルコキシドからなる可溶性錯体が得られ、その後、その錯体の炭化水素溶液と、式MeR
nX
3-nを有する金属化合物および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物を含む混合物との間の反応によって、触媒が得られるであろう。
【0060】
この触媒は、マグネシウムアルコキシドとチタンアルコキシドとの間の第1の反応と、その後の炭化水素溶媒による希釈で、マグネシウムアルコキシドおよびチタンアルコキシドからなる可溶性錯体を生じることにより得てもよい。その後、その錯体の炭化水素溶液と、式AlR
nX
3-nを有するアルミニウム化合物および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物を含む混合物との間で、第2の反応が行われる。
【0061】
式AlR
nX
3-nを有するアルミニウム化合物および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物を含む混合物は、炭化水素中の溶液として使用してもよい。
【0062】
先に記載されたようなアルミニウム化合物の存在下でのその後の後処理工程が可能である。
【0063】
添加順序は、有機酸素含有マグネシウム化合物および有機酸素含有チタン化合物を含有する炭化水素溶液を、式AlR
nX
3-nを有するアルミニウム化合物および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物を含む混合物に添加するか、またはその逆であって差し支えない。
【0064】
有機酸素含有マグネシウム化合物および有機酸素含有チタン化合物を含有する炭化水素溶液を、式AlR
nX
3-nを有するアルミニウム化合物および式R
mSiCl
4-mのケイ素化合物を含む混合物に添加してもよい。
【0065】
この反応の温度は、使用する炭化水素の沸点より低いどのような温度であって差し支えない。しかしながら、60℃未満、好ましくは50℃未満の温度を使用することが有益である。一般に、添加の期間は、10分より長いことが好ましく、30分より長いことがより好ましい。
【0066】
有機酸素含有マグネシウム化合物、および有機酸素含有チタン化合物を含む炭化水素溶液の、ハロゲン含有ケイ素化合物およびアルミニウム化合物の混合物との反応において、固体が沈殿し、その沈殿反応後、得られた混合物が加熱されて、反応が終わらされる。この反応後、沈殿物は濾過され、炭化水素により洗浄される。例えば、多数回のデカンテーション工程のような、希釈剤からの固体の分離とその後の洗浄の他の手段を適用してもよい。全ての工程は、窒素または別の適切な不活性ガスの不活性雰囲気中で行うべきである。アルミニウム化合物による後処理は、濾過と洗浄工程の前、またはこの手法の後のいずれに行っても差し支えない。
【0067】
重合反応は、気相中または有機溶媒の不在下でバルクで行っても、または有機希釈剤の存在下で液体スラリー中で行ってもよい。これらのスラリー工程は、液体希釈剤中に固体ポリマー粒子を含む2相工程、または液体希釈剤中の固体ポリマー粒子と、ガス状希釈剤、エチレン、窒素および水素を実質的に含む気相とを含む3相工程のいずれであっても差し支えない。
【0068】
この反応は、酸素、水、または触媒毒として働くかもしれない任意の他の化合物の不在下で行われる。適切な溶媒の例としては、例えば、プロパン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサンなどのアルカンとシクロアルカン、および例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、エチルトルエン、n−プロピルベンゼン、およびジエチルベンゼンなどのアルキル芳香族化合物が挙げられる。
【0069】
本発明の好ましい実施の形態によれば、重合温度は20℃と100℃の間に及ぶ。
【0070】
重合中の反応器内の圧力は大気圧であることが適しており、2バールと60バール(1バール=100000Pa)の間であることがより好ましい。
【0071】
重合は、反応器の内容物の総量に関連して、例えば、1ppmと500ppmの間に及ぶ量の帯電防止剤または防汚剤の存在下で行って差し支えない。
【0072】
本発明による方法により得られる超高分子量エチレン単独重合体および/または共重合体は、以下の特徴を有する粉末である:
・少なくとも0.43N/mm
2の伸張応力(DIN 53493にしたがって測定した伸張応力)、
・20マイクロメートルと250マイクロメートルの間の範囲にある平均粒径(D
50)、および
・350kg/m
3と600kg/m
3の間の範囲にある疎充填嵩密度。
【0073】
本発明の超高分子量ポリエチレンポリマー粉末の疎充填嵩密度は、ASTM D1895/Aに概説された手順にしたがってポリマー粉末の嵩密度を測定することによって決定される。
【0074】
国際公開第2011/097699号には、10質量%未満のMoを含む内部鋼表面を有するオレフィン重合用反応器内のファウリングを減少させるプロセスであって、より高温での時間を短くして、重合前に、15分から30時間の時間に亘り摂氏185度超の温度で50体積%以上の水素を含む気体に暴露することによって、その内部鋼表面を還元させる工程を有してなるプロセスが開示されている。国際公開第2011/097699号には、重合が行われる前に、その反応器の内面を摂氏185度より高い温度で還元ガスにより処理することが教示されている。そのガスは、50体積%以上の水素、ヘリウム、窒素およびアルゴンを含む混合物であってよい。
【0075】
本発明による方法において、反応器の手の込んだ前処理を行う必要はない。
【0076】
国際公開第2009/112254号には、オレフィン重合中に得られるポリマーの分子量を減少させるために水素を使用できることが開示されている。しかしながら、伸張応力値が少なくとも0.43N/mm
2である超高分子量のUHMWPEを作るために、例えば、欧州特許第581611号明細書および国際公開第01/81432号に公開されているような、UHMWPEを製造する従来の先端技術のプロセスは、水素を実質的に含まず、したがって、反応器のファウリングをより受けやすい。
【0077】
欧州特許第43473号明細書および国際公開第2011/015553号には、エチレンの重合中の水素の存在が開示されている。メルトフローインデックスの値に関して、欧州特許第43473号明細書および国際公開第2011/015553号は、メルトフローインデックスはUHMWPEについて決定できないので、UHMWPEに関するものではない。
【0078】
国際公開第2013/087167号は、異なる触媒による二峰性HDPEの製造に関する。メルトフローインデックスの値に関して、国際公開第2013/087167号は、メルトフローインデックスはUHMWPEについて決定できないので、UHMWPEに関するものではない。
【0079】
国際公開第2013/087185号には、UHMWPEの製造にバッチプロセスを適用することが教示されている。その実施例には、水素を使用せずに、150分後に停止されるエチレンの重合プロセスが開示されている。
【0080】
UHMWPEは、優れた衝撃強度および摩損耐性が要求される非常に様々な分野の物品に適用できる。医療分野において、UHMWPEは、膝、肩および臀部のインプラントに使用され、UHMWPEから製造された高強度繊維が、Ballistic Cloth(登録商標)、釣り糸およびネット、並びに鉱業に見られる。UHMWPEは、ホッパーまたはバンカーのライナーとして使用してもよい。
【0081】
本発明による方法で得られるUHMWPEは、例えば、ロッド、管、棒材、並びにラム押出によるより複雑な連続形状、並びに圧縮成形による大型シートの製造に適用することもできる。
【0082】
本発明を、以下の非限定的実施例によって説明する。