(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6620152
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】システム、及び、システムの使用方法
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20191202BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20191202BHJP
H04W 4/38 20180101ALI20191202BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20191202BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
H04W4/38
H04W4/06
【請求項の数】20
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2017-530229(P2017-530229)
(86)(22)【出願日】2015年11月26日
(65)【公表番号】特表2018-513429(P2018-513429A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】EP2015077773
(87)【国際公開番号】WO2016091605
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2017年6月6日
(31)【優先権主張番号】102014225332.2
(32)【優先日】2014年12月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ポートナー,ヴォルフ―バスティアン
(72)【発明者】
【氏名】エーゼンヴァイン,フローリアン
(72)【発明者】
【氏名】マイアー,ヤニーナ
(72)【発明者】
【氏名】シャドウ,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】シュトック,ヨルン
(72)【発明者】
【氏名】ノゲイラ―ナイン,ジュアン
(72)【発明者】
【氏名】バーソロミュークジク,ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】ポゴルツェスキー,カーミル
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルナー,マルティン
【審査官】
石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−214941(JP,A)
【文献】
特開2008−146302(JP,A)
【文献】
特表2016−512639(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0234893(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0084882(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0136231(US,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第02341359(EP,A1)
【文献】
特開2013−213804(JP,A)
【文献】
特開2001−051717(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/163890(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00−23/02
G08B 19/00−31/00
H03J 9/00−9/06
H04B 7/24−7/26
H04M 1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
H04Q 9/00−9/16
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニット(14)を有する少なくとも1つのモバイル式の機能モジュール(12)と、前記機能モジュール(12)と通信をするための少なくとも1つの通信ユニット(18)を有する少なくとも1つの建物インフラストラクチャー装置と、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価を参照して少なくとも前記機能モジュール(12)の位置を推定するために少なくとも意図される少なくとも1つの制御および/または調節ユニット(20)と、を有するシステムにおいて、
前記機能モジュール(12)は、少なくとも1つの対象物固有の特性量、個体固有の特性量、および/または環境固有の特性量を、検出するおよび/または少なくとも前記建物インフラストラクチャー装置へ伝送するために少なくとも意図されており、
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)が配置されている少なくとも1つの対象物(26)、および、別の前記機能モジュール(12)が配置されている少なくとも1つの個体(24)の位置特定を行い、該個体(24)への該少なくとも1つの対象物(26)の割当を、該個体(24)と該少なくとも1つの対象物(26)との共通の運動に少なくとも依存して具体化するために少なくとも意図される割当機能を有している
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記機能モジュール(12)は、前記少なくとも1つの対象物固有の特性量、前記個体固有の特性量、および/または前記環境固有の特性量を少なくとも部分的に自動的に検出するために意図される少なくとも1つのセンサユニット(22)を有している
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記個体(24)の生体状態、前記個体(24)の負荷、および/または前記個体(24)の潜在的危険を推定するために少なくとも意図される少なくとも1つの評価機能を有している
ことを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)が配置されている前記対象物(26)および/または前記個体(24)の作業領域または空間へのアクセスを監視し、許可し、または遮断するために少なくとも意図される少なくとも1つのアクセスコントロール機能を有している
ことを特徴とする、請求項1から3のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記機能モジュール(12)が配置されている前記対象物(26)は、携帯可能な工作機械(28)として構成されている
ことを特徴とする、請求項1から4のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)が配置されている前記携帯可能な工作機械(28)の制御および/または調節へ前記機能モジュール(12)によって能動的に介入するために少なくとも意図されている
ことを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、少なくとも1つの所定の安全衣料品(30)の存在および/または所定の安全衣料品(30)の組合せの存在を監視するために意図される少なくとも1つの監視機能を有している
ことを特徴とする、請求項1から6のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)および/または前記建物インフラストラクチャー装置の出力ユニット(32,34)によって少なくとも1つの情報を出力するために意図される少なくとも1つの出力機能を有している
ことを特徴とする、請求項1から7のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)が配置されている前記対象物(26)を利用する少なくとも1つの資格付与を設定するために意図される少なくとも1つの資格付与機能を有している
ことを特徴とする、請求項1から8のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記建物インフラストラクチャー装置の前記通信ユニット(18)は、前記機能モジュール(12)とは別様に構成された外部ユニット(36)へ電子データを伝送するために意図されている
ことを特徴とする、請求項1から9のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記機能モジュール(12)は、自律的な移動運動器具(106)として構成されており、または自律的な移動運動器具(106)に配置されている
ことを特徴とする、請求項1から10のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記建物インフラストラクチャー装置は、少なくとも1つの安全特性量を検出および/または評価するための少なくとも1つの安全工学ユニット(38)を有している
ことを特徴とする、請求項1から11のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記安全工学ユニット(38)は、少なくとも1つの煙特性量、運動特性量、近接特性量、熱特性量、および/またはアクセス特性量を少なくとも検出するために少なくとも1つのセンサユニット(40)を有している
ことを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記建物インフラストラクチャー装置は、少なくとも1つの外部の機能モジュール(12)と電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニット(18;46’)を含む拡張装置(44;44’)と少なくとも接続をするための少なくとも1つのインターフェースユニット(42;42’)を有している
ことを特徴とする、請求項1から13のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記インターフェースユニット(42’)は、前記拡張装置(44’)との取外し可能な結合のために意図されている
ことを特徴とする、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記建物インフラストラクチャー装置は、電気エネルギーのケーブルレス式の取得および/または放出のために意図される少なくとも1つのエネルギーインターフェース(108)を有している
ことを特徴とする、請求項1から15のうちいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニット(14)を有する少なくとも1つのモバイル式の機能モジュール(12)と、前記機能モジュール(12)と通信をするための少なくとも1つの通信ユニット(18)を有する少なくとも1つの建物インフラストラクチャー装置と、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価を参照して少なくとも前記機能モジュール(12)の位置を推定するために少なくとも意図される少なくとも1つの制御および/または調節ユニット(20)と、を有するシステムの使用方法において、
前記機能モジュール(12)は、少なくとも1つの対象物固有の特性量、個体固有の特性量、および/または環境固有の特性量を、検出するおよび/または少なくとも前記建物インフラストラクチャー装置へ伝送するために意図されており、
前記制御および/または調節ユニット(20)は、前記機能モジュール(12)と前記建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、前記機能モジュール(12)が配置されている少なくとも1つの対象物(26)、および、別の前記機能モジュール(12)が配置されている少なくとも1つの個体(24)の位置特定を行い、該個体(24)への該少なくとも1つの対象物(26)の割当を、該個体(24)と該少なくとも1つの対象物(26)との共通の運動に少なくとも依存して具体化する割当ステップを含む
ことを特徴とする使用方法。
【請求項18】
前記割当ステップで、前記割当のために前記少なくとも1つの対象物(26)および前記個体(24)の運動履歴が利用される
ことを特徴とする、請求項17に記載の使用方法。
【請求項19】
前記割当に少なくとも依存して、作業領域または空間へのアクセス資格付与、および/または前記対象物(26)を使用するための作業資格付与が行われる作業資格付与ステップを含む
ことを特徴とする、請求項17または18に記載の使用方法。
【請求項20】
前記割当に依存して情報出力が行われる情報出力ステップを含む
ことを特徴とする、請求項17から19のうちいずれか1項に記載の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特許文献1より、電子データの通信をするための通信ユニットを有するモバイル式の機能モジュールを含むシステムがすでに公知である。さらにこのシステムは、機能モジュールと通信をするための通信ユニットを有する、たとえば火災報知装置および/または煙報知装置として構成された建物インフラストラクチャー装置を有している。さらにこのシステムは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価を参照して少なくとも機能モジュールの位置を推定するために意図される制御および/または調節ユニットを含んでいる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニットを有する少なくとも1つのモバイル式の機能モジュールと、機能モジュールと通信をするための少なくとも1つの通信ユニットを有する少なくとも1つの建物インフラストラクチャー装置と、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価を参照して少なくとも機能モジュールの位置を推定するために少なくとも意図される少なくとも1つの制御および/または調節ユニットとを有するシステム、特に手動工作機械システムを前提とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2013/0234893号明細書
【発明の概要】
【0004】
機能モジュールは、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を検出し、および/または少なくとも建物インフラストラクチャー装置へ伝送するために少なくとも意図されることが提案される。「意図される」とは、特に、特別に設計および/または特別に構成されることを意味するものとする。ある部材および/またはユニットが特定の機能のために意図されるとは、特に、その部材および/またはユニットがその特定の機能を少なくとも1つの使用状態および/または動作状態のときに遂行および/または実行することを意味するものとする。
【0005】
「モバイル式の機能モジュール」とは、ここでは特に部材、ユニット、または装置であって、データの、特に電子データの出力、保存、処理、および/または通信のために少なくとも意図され、特に定まった立地場所に拘束されずに構成されており、たとえば可動、走行可能、携帯可能、搬送可能などに構成されるものを意味するものとする。モバイル式の機能モジュールは対象物または個体(人間、動物)に配置可能であり、特に非破壊式に取外し可能なように配置可能であるのが好ましい。モバイル式の機能モジュールは、対象物または個体に取外し可能に配置可能であるのが好ましい。しかしながら、たとえば対象物または個体へのモバイル式の機能モジュールの統合の帰結として、モバイル式の機能モジュールが対象物または個体に取外し不能に配置可能であることも考えられる。モバイル式の機能モジュールは、たとえば携帯可能な工作機械、作業手段(荷車、台車、ハンドリフトなど)、保管容器(流体容器、工具トランク、工具箱、アタッシュケースなど)、データ処理ユニット(ラップトップ、タブレット、スマートフォンなど)、衣料品、家庭用品(清掃機械、特に自律式の掃除機、台所用機械など)、工具などとして構成された対象物に、または人間もしくは動物として構成された個体に配置可能であり、特に非破壊式に取外し可能なように配置可能である。機能モジュールは、エネルギー備蓄ユニット、特に再充電可能な蓄電池ユニットをエネルギー供給のために含んでいるのが好ましい。さらに機能モジュールは、エネルギー備蓄ユニットを再充電するための少なくとも1つのエネルギーインターフェースを含んでいる。エネルギーインターフェースはケーブルレス式に、特に誘導式のエネルギーインターフェースとして、またはケーブル式に構成されていてよい。さらに機能モジュールは、機能モジュールの電気コンポーネントへのエネルギー供給のため、および/またはエネルギー備蓄ユニットへのエネルギー供給のために意図される、エネルギー生成のためのエネルギー生成ユニットを有することが考えられる。エネルギー生成ユニットは、再生エネルギー源、運動、ならびに/またはその他の機械的および/もしくは電気的な事象からエネルギーを取得するために意図されるのが好ましい。エネルギー生成ユニットはソーラーユニット、風力発電ユニット、圧電ユニットなどとして構成されていてよい。
【0006】
モバイル式の機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の1つの/複数の通信ユニットは、ケーブルレス式の通信ユニットとして構成されるのが好ましい。このとき1つの/複数の通信ユニットは、WLAN通信ユニット、ブルートゥース
(登録商標)通信ユニット、無線通信ユニット、RFID通信ユニット、NFCユニット、赤外通信ユニット、移動無線網通信ユニット、Zigbee通信ユニットなどとして構成されていてよい。モバイル式の機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の1つの/複数の通信ユニットは、双方向のデータ伝送のために意図されるのが特別に好ましい。別案の構成では、モバイル式の機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の1つの/複数の通信ユニットはケーブル式の通信ユニットとして構成され、たとえばLAN通信ユニット、USB通信ユニット、パワーライン通信ユニット、CAN−Bus通信ユニット、イーサネット
(登録商標)通信ユニット、ツイストペアケーブル通信ユニット(CAT5またはCAT6)などとして構成される。しかしながら、モバイル式の機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の1つの/複数の通信ユニットが、ケーブルレス式またはケーブル式の通信の別案として、ケーブルレス式かつケーブル式の通信のために意図されることも考えられる。機能モジュールの通信ユニットと建物インフラストラクチャー装置の通信ユニットとの間の通信はケーブルレス式に行われるのが好ましい。「伝送する」、「伝達する」、および/または「通信する」という概念は、ここでは特にデータの、特に電子データの送信および/または受信を定義するものとする。機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信により、たとえば作業関連のデータを、たとえば特定の工具を用いての作業時間を伝送することができ、それは、たとえば操作者に対する特定の機械の振動の許容される暴露時間を監視および/または記録するためであり、また、センシティブとして特徴づけられた領域で危険な作業が開始されたときに、たとえばデッドマン監視ユニットからの緊急事態データおよび/または作動データを、たとえば工場消防隊への情報を伝送することができ、それはたとえば火災報知器/火災報知ユニットの感度を引き下げ、さらには危険な作業が実施されている時間帯についてスイッチオフ等をするためである。
【0007】
「建物インフラストラクチャー装置」とは、ここでは特に、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地の監視、制御、供給(エネルギー供給、水供給など)、情報収集、情報出力、および/または照明をするために意図される装置を意味するものとする。建物インフラストラクチャー装置は信号発生器(光学式、音響式、および/または触覚式)、カメラ、人感センサ、音響装置、アクセス装置(電気式の閉鎖システム、電気式の入場管理システム、コード入力ユニット、現況表示ユニットなど)、火災報知装置および/または煙報知装置、ガス監視装置、照明装置、データ伝送装置(ルーター、無線システム、電話設備の一部、ドアフォン設備)などとして構成されていてよい。建物インフラストラクチャー装置は建物保安装置および/または建物火災報知装置として構成されるのが好ましい。しかしながら建物インフラストラクチャー装置が、当業者に有意義と思われるその他の装置として構成されることも考えられる。建物インフラストラクチャー装置は、ネットワークによって、同一または別様に構成された複数の建物インフラストラクチャー装置とネットワーク化されるのが好ましく、それは特に、たとえば制御および/または調節ユニットにより構成されていてよい中央の計算ユニットを通じてなされる。ネットワークは、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムの一部であるのが特別に好ましい。建物インフラストラクチャー装置がネットワーク化されるネットワークの内部で、電子データの伝送をケーブルレス式および/またはケーブル式に具体化することが意図されるのが好ましい。建物インフラストラクチャー装置は、ケーブル式および/またはケーブルレス式にネットワークに接続されていてよい。建物インフラストラクチャー装置の通信ユニットと、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークとの間の通信はケーブル式に行われるのが好ましい。建物インフラストラクチャー装置の通信ユニットは、機能モジュールの通信ユニットと通信するために、および建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークと通信するために意図されるのが好ましい。しかしながら、建物インフラストラクチャー装置が少なくとも2つの切り離された通信ユニットを有しており、これらの通信ユニットのうちの1つが機能モジュールと通信するために意図され、これらの通信ユニットのうちの1つが建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークと通信するために意図されることも考えられる。建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークはフィールドバスネットワーク、LAN、無線ネットワーク、たとえばWLAN、または当業者に有意義と思われるその他のネットワークであってよい。機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信は、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークで行うことができ、および/または特に建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークと並列して作動可能である別個の通信ネットワークで行うことができる。機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置が別個の通信ネットワークで通信をする場合、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークの機能形態が、別個の通信ネットワークの機能形態によって少なくともほぼ影響を受けないことを確保できるのが好ましい。さらに、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置が別個の通信ネットワークで通信する場合、無資格者が、特にハッカーが別個の通信ネットワークへ侵入したときに、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークへのアクセスを少なくともほぼ回避することができるのが好ましい。
【0008】
「制御および/または調節ユニット」とは、特に、少なくとも1つの制御エレクトロニクスを有するユニットを意味するものとする。「制御エレクトロニクス」とは、特に、プロセッサユニットおよびメモリユニットならびにメモリユニットに保存された動作プログラムを有するユニットを意味するものとする。制御および/または調節ユニットは、電子データを、特に機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置の間で伝送される電子データを保存し、管理し、処理し、および/または転送するために少なくとも意図されるのが好ましい。制御および/または調節ユニットは、グローバル測位装置(GPS装置、GLONASS装置、ガリレオ装置、北斗装置)の特性量と少なくともほぼ無関係に、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価を参照して少なくとも機能モジュールの位置を推定するために少なくとも意図され、特に、たとえばGPS装置のようなグローバル測位装置のデータの受信および/または伝送に対して少なくともほぼ遮蔽された建物の内部または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地の内部での位置を推定するために意図されるのが好ましい。制御および/または調節ユニットは、機能モジュール、建物インフラストラクチャー装置、または当業者に有意義と思われるその他の部材もしくはユニットに、たとえば建物保安システムおよび/または建物火災報知システムの中央の計算ユニットなどに統合されていてよい。
【0009】
「対象物固有の特性量」という表現は、ここでは特に、特に少なくとも寸法、性質、状態、機能範囲、対象物の種類などに関して、対象物を定義する特性量を定義するものとする。対象物固有の特性量は、識別特性量(MACアドレス、IPアドレス、対象物番号、在庫品番号など)、高さ、幅、奥行き、容積、材料の種類、材料の特性、状態、たとえば新品、中古品、対象物の動作に関する動作パラメータなどとして構成されていてよい。「操作者固有の特性量」とは、ここでは特に、個体の少なくとも1つの生体値を定義する特性量、個体に影響を及ぼす特性量、および/またはたとえば運動挙動、睡眠挙動、日課、作業進行のような個体の挙動に依存する特性量を意味するものとする。操作者固有の特性量は、操作者固有の衣料品負荷種類、騒音負荷および/または振動負荷、脈拍、体温、疲労特性量、姿勢特性量、運動特性量、または当業者に有意義と思われるその他の操作者固有の特性量として構成されていてよい。「環境固有の特性量」とは、ここでは特に、機能モジュールを取り囲む環境を少なくとも定義する特性量を意味するものとする。このとき環境固有の特性量は、周囲圧力、周囲温度、周囲音響レベル、周囲ガス特性量、周囲電圧特性量、周囲湿度特性量、周囲酸特性量および/または周囲塩基特性量、または当業者に有意義と思われるその他の環境固有の特性量として構成されていてよい。
【0010】
「機能モジュールが、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を検出するために少なくとも意図されている」とは、ここでは特に、センサによる検出、たとえばキーボードによる手動での入力、および/またはたとえばNFC、RFID、USBなどによる電子式の入力の結果として、少なくとも機能モジュールのメモリユニットで特性量を読取可能であることを意味するものとする。メモリユニットに保存されている1つ/複数の特性量は、機能モジュールの通信ユニットによって少なくとも建物インフラストラクチャー装置へ伝送可能であるのが好ましい。建物インフラストラクチャー装置へ伝送可能な1つ/複数の特性量は、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークへの建物インフラストラクチャー装置の接続の結果としてネットワークの他のネットワーク個所へ、および/またはネットワークを介して他の外部の個所へ伝送可能である。伝送される特性量は、本発明によるシステムの制御および/または調節ユニットによって評価可能であるのが好ましい。制御および/または調節ユニットは、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークと少なくともデータ伝送工学的に接続されるのが好ましい。制御および/または調節ユニットは、少なくとも1つの別のネットワークと、特にインターネッと、たとえばゲートウェイ、ルーターなどによって少なくともデータ伝送工学的に接続されるのが好ましい。
【0011】
本発明に基づくシステムの構成により、少なくとも1つの既存の建物インフラストラクチャー装置との間で、特に火災報知器および/または煙報知器との間で、対象物および/または個体の特性量のデータ交換を可能にできるという利点があり、対象物および/または個体を監視し、制御し、および/または管理するために伝送されたデータを利用可能であるという特別な利点がある。さらに、情報出力、監視、制御、および/または管理をするために利用可能な特性量の検出を具体化できるという利点がある。さらに、建物の中および/または建物を取り囲む敷地で個別に動いている対象物および/または個体の中央での処理を実現できるという利点があり、中央での処理の結果として、検出および/または伝送された特性量に依存して制御プロセス、監視プロセス、管理プロセスなどを開始可能であるという利点がある。本発明に基づく構成により、既存の建物保安システムおよび/または建物火災報知システムを援用できるという特別な利点があり、データ通信、監視、管理、および/または保安のために建物保安システムおよび/または建物火災報知システムを利用可能であるという利点がある。
【0012】
さらに機能モジュールは、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を少なくとも部分的に自動的に検出するために意図される少なくとも1つのセンサユニットを有することが提案される。「少なくとも部分的に自動的に」という表現は、ここでは特に、手動式のコマンド入力に少なくともほぼ依存しない、特に特性量検出を実行および/または開始するための個体の手動式のコマンド入力に依存しない、部材および/またはユニットの機能の実行および/または開始を定義するものとする。少なくとも1つの検出された対象物固有の特性量、少なくとも1つの検出された操作者固有の特性量、および/または少なくとも1つの検出された環境固有の特性量は、制御および/または調節ユニットに評価のため、転送のため、および/または処理のために伝送されるのが好ましい。少なくとも1つの検出された対象物固有の特性量、少なくとも1つの検出された操作者固有の特性量、および/または少なくとも1つの検出された環境固有の特性量の評価のため、転送のため、および/または処理のための制御および/または調節ユニットへの伝送は、制御および/または調節ユニットの照会コマンドに依存して、事前設定された時間の経過に依存して、および/またはたとえば建物もしくは建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地へ入ったときの所定の対象物の非存在、対象物の危険および/または障害の認識、および/または機能モジュールが配置されている個体の危険の認識のような、発生した事象に依存して行うことができる。
【0013】
少なくとも1つの対象物固有の特性量、少なくとも1つの操作者固有の特性量、および/または少なくとも1つの環境固有の特性量の少なくとも部分的に自動的な検出は、事前設定された時間の経過に依存して、検出アルゴリズムを用いて、および/または特に中央で制御および/または調節ユニットを通じて出すことが可能な検出コマンドを用いて行うことができる。センサユニットは、少なくとも1つの対象物固有の特性量、少なくとも1つの操作者固有の特性量、および/または少なくとも1つの環境固有の特性量の少なくとも部分的に自動的な検出のために少なくとも1つのセンサ素子を含んでいる。センサユニットは、少なくとも1つの対象物固有の特性量、少なくとも1つの操作者固有の特性量、および/または少なくとも1つの環境固有の特性量の少なくとも部分的に自動的な検出のために、複数の相違するセンサ素子および/または同一のセンサ素子を有することができる。センサユニットは、加速度とは異なる少なくとも1つの運動特性量を検出するために意図される少なくとも1つの運動センサ素子を含んでいるのが好ましい。センサユニットは、少なくとも1つの加速度特性量を検出するために意図される少なくとも1つの加速度センサ素子を含んでいるのが好ましい。このとき加速度センサ素子は多軸の加速度センサ素子、特に3軸の加速度センサ素子、角加速度センサ素子、圧電式の加速度センサ素子、微小電気機械システム(MEMS)からなる加速度センサ素子、または当業者に有意義と思われるその他の加速度センサ素子として構成されていてよい。
【0014】
センサユニットは、少なくとも1つの温度特性量を検出するために意図される少なくとも1つの温度センサ素子を含んでいるのが好ましい。さらにセンサユニットは、周囲温度、特に周囲空気温度を検出するために意図される、周囲温度センサ素子として構成された少なくとも1つの温度センサ素子を含んでいるのが好ましい。さらにセンサユニットは、個体の少なくとも1つの生体特性量を検出するために意図される少なくとも1つの生体機能センサ素子を含んでいるのが好ましい。生体特性量は、たとえば個体の血液値、脈拍、心拍、体液組成などであり得る。センサユニットは、機能モジュールが配置されている個体の体温を検出するために意図される、体温センサ素子として構成された少なくとも1つの生体機能センサ素子を含んでいるのが好ましい。
【0015】
さらにセンサ素子は、少なくとも1つの圧力特性値を検出するために意図される少なくとも1つの圧力センサ素子を含んでいるのが好ましい。さらにセンサユニットは、少なくとも1つの位置特性量、特に少なくとも1つのグローバルな位置特性量を検出するために意図される少なくとも1つの測位センサ素子を有しているのが好ましい。センサユニットは、GPSセンサ素子として構成された少なくとも1つのセンサ素子を含んでいるのが好ましく、これを用いてグローバルな位置を検出可能である。しかしながら、グローバルな位置として構成される位置特性量を検出するために、当業者に有意義と思われるその他のセンサ素子、たとえばコンパス測位センサ素子、ガリレオ測位センサ素子、GLONASS測位センサ素子、北斗測位センサ素子などをセンサユニットが有していることも考えられる。その代替または追加としてセンサユニットは、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量の少なくとも部分的に自動的な検出のために意図される、少なくとも1つの別のセンサ素子または多数の別のセンサ素子を有することができる。本発明に基づく構成により、特性量の信頼度の高い検出を可能にできるという利点がある。したがって、多数の特性量の信頼度の高い検出を可能にできるという利点があり、これを少なくとも部分的に自動的な監視、評価、および/または管理のためにシステムによって利用可能である。
【0016】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、個体の、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の生体状態、個体の、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の負荷、および/または個体、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の潜在的危険を推定するために少なくとも意図される、少なくとも1つの評価機能を有することが提案される。さらに評価機能は、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている対象物の動作状態を推定するために少なくとも意図されるのが好ましい。このとき個体の、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の負荷は、作業時間、工作機械の操作者に対して活動中に作用した振動の時間、身体的な労力、たとえば大きい荷重の持ち上げ、階段の昇降、長い経路区間の進行、または当業者に有意義と思われるその他の個体の、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の負荷として構成されていてよい。たとえば個体に配置された機能モジュールのセンサユニットによって、その個体がたとえば落下をして動けなくなっていることを認識することができる。評価機能により、非常事態状況が生じているかどうかを評価できるのが好ましく、さらに、特に制御および/または調節ユニットにより自動的に主導されて救助隊に情報が提供され、特に制御および/または調節ユニットでの機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間の通信の評価による、および/または測位センサ素子の検出された特性量の評価による、機能モジュールの位置特定の帰結として、救護隊が個体へと案内を受けることができる。本発明に基づく構成により、危険状況を認識することができるという利点があり、個体を危険から防護できるという利点がある。
【0017】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている対象物および/または個体の、特に携帯可能な工作機械の操作者や安全衣料品の着用者の、作業領域または空間へのアクセスを監視し、許可し、または遮断するために少なくとも意図される少なくとも1つのアクセスコントロール機能を有することが提案される。アクセスコントロール機能により、たとえばどの空間および/または作業エリアの領域へ個体および/または対象物が立ち入っており、特に安全指図に関して、その個体がどのような作業許可を有しているか、あるいは有していなければならないかを監視可能である。アクセスコントロール機能により、たとえば危険な作業を実行可能である作業エリアの領域への立ち入りを検出可能であり、アクセスコントロール機能を用いて、危険に関して十分な職業教育を個体が有しているかどうか、および/または相応の安全衣料を着用しているかどうか判定することができる。本発明に基づく構成により、簡単なアクセスコントロールを可能にすることができるという利点がある。さらに、空間または領域について必要な職業教育の有無、および/または強制的に着用されるべき安全衣料の有無を監視できるという利点があり、有無に依存してアクセスを許可し、非存在の場合にはアクセスを拒絶し、非存在を指摘して行動指図をすることができる相応の情報出力を行うことができる。
【0018】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている携帯可能な工作機械として構成された対象物の制御および/または調節へ機能モジュールによって能動的に介入するために少なくとも意図されることが提案される。たとえば、建物の領域または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地の領域の滑りやすい地面の存在に関する情報が建物インフラストラクチャー装置から機能モジュールへ伝送可能であれば、たとえば携帯可能な工作機械として構成された対象物と機能モジュールとの間の通信によって、たとえばアンギュラ研削機の場合におけるキックバック機能のような、携帯可能な工作機械の安全機能を自動的に作動化可能もしくは調整可能である。さらに、機能モジュールのセンサユニットのガスセンサ素子が、たとえば火花を生じる工作物の加工の場合に発火性の高いガスの存在を検出することが考えられ、それを受けてたとえば携帯可能な工作機械を自動的に不作動化可能であり、機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の出力ユニットにより警告を出力可能であり、および/または作業エリアの領域での発火性の高いガスの存在を制御および/または調節ユニットに伝送可能であり、それにより相応の対応策を開始し、および/または他の個体に警告をする。本発明に基づく構成により、信頼度の高い危険報知を実現できるという利点があり、そのようにして、対象物および/または個体を損傷ないし怪我から防護できるという利点がある。
【0019】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、少なくとも1つの所定の安全衣料品および/または所定の安全衣料品の組合せの存在を監視するために意図される少なくとも1つの監視機能を有することが提案される。監視機能は、安全規則および/または操業分野規則に少なくとも依存して、作業分野および/または作業出動に関わる安全衣料品組合せを監視するために意図されるのが好ましい。そのようにして、たとえば作業分野規則および/または安全規則によって定められた安全衣料品の着用義務の自動的な監視を実現可能であるという利点がある。
【0020】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールおよび/または建物インフラストラクチャー装置の出力ユニットによって少なくとも1つの情報を出力するために意図される、少なくとも1つの出力機能を有することが提案される。このとき出力ユニットは触覚式、音響式、および/または光学式の出力ユニットとして構成されていてよい。出力ユニットは、ディスプレイ、スピーカなどとして構成される少なくとも1つの出力部材を有するのが好ましい。しかしながら制御および/または調節ユニットが、対象物への機能モジュールの配置の結果として、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置の間で伝送されるデータに依存して情報を出力するために、対象物の出力ユニットを利用することも考えられる。本発明に基づく構成により、個体に情報を出力することができるという利点がある。そのようにして、たとえば危険状況について個体に警告することができるという利点がある。さらに、その個体の周辺区域にいる他の個体にも、同じくたとえば危険状況について警告できるという利点がある。さらに、たとえば機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置の間の通信の結果として、危険の存在を中枢の部署へ早急に伝送可能であるという利点がある。危険を取り除くための方策の中央からの開始を可能にできるという利点がある。
【0021】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている対象物を利用する少なくとも1つの資格付与を設定するために意図される少なくとも1つの資格付与機能を有することが提案される。資格付与機能は、制御および/または調節ユニットに伝送される作業指図や、制御および/または調節ユニットにより確認される証明された個体の職業教育などに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている対象物を利用する資格付与を設定するために意図されるのが好ましい。本発明に基づく構成により、対象物、特に携帯可能な工作機械を個体によって安全に利用可能および/または操作可能であることを確保できるという利点がある。このように、好ましくは中央で監視可能および/または記録可能である高い作業安全性を具体化することができる。
【0022】
さらに制御および/または調節ユニットは、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュールが配置されている少なくとも1つの対象物の個体への少なくとも1つの割当を共通の運動に少なくとも依存して具体化するために意図される少なくとも1つの割当機能を有することが提案される。高い信頼度の割当を行えるという利点がある。さらに、個体への対象物の高い信頼度の割当に依存して、中央の管理、監視、および/または制御を行えるという利点がある。
【0023】
さらに建物インフラストラクチャー装置の通信ユニットは、機能モジュールとは別様に構成された外部ユニットへ電子データを伝送するために意図されることが提案される。外部ユニットはたとえばスマートフォン、ラップトップ、PC、タブレット型PC、クラウド、緊急事態センター、サービスセンター、気象センター、特に悪天候センターなどとして構成されていてよく、これらがネットワークのアクセスポイントによって、特にゲートウェイによって、建物インフラストラクチャー装置がネットワーク化されているネットワークと接続される。本発明に基づく構成により、外部ユニットへのデータの転送および/または外部ユニットからのデータの受信を具体化できるという利点があり、制御、管理、評価、ならびに/または対象物および/もしくは個体の監視機能および/もしくは保護機能の制御のためにこのようなデータをネットワークの内部で利用可能である。
【0024】
少なくとも1つの実施例では、モバイル式の機能モジュールは自律的な移動運動器具として構成され、または自律的な移動運動器具に配置されることが提案される。「自律的な移動運動器具」とは、ここでは特に領域および/または周辺で自動的に移動運動し、オリエンテーションし、もしくはナビゲーションし、特に学習プロセスの後に領域および/または周辺で自動的に移動運動および/またはオリエンテーションする器具を意味するものとする。「自動的に移動運動および/またはオリエンテーションする」という表現は、ここでは特に、特に学習プロセスの後における、人間の介入なしでの移動運動器具の移動運動、オリエンテーション、および/またはナビゲーションを定義するものとする。自律的な移動運動器具は、操作者によって自律的な移動運動器具で実行される学習プロセスの後に、領域および/または周辺で自動的に移動運動し、ないしは領域および/または周囲で自動的にオリエンテーションするのが好ましい。自律的な移動運動器具は面を走行し、特に面を加工し、たとえば清掃し、吸引し、洗浄するために意図されるのが特別に好ましい。たとえば自律的な清掃機械、自律的な掃除機、自律的な産業用車両などとしての、当業者に有意義と思われる自律的な移動運動器具のさまざまな構成が考えられる。自律的な移動運動器具は、チェーン駆動装置、ホイール駆動装置、磁気浮上駆動装置、エアクッション駆動装置、または当業者に有意義と思われるその他の駆動装置を有することができる。
【0025】
特に自律的な移動運動器具として構成された、または自律的な移動運動器具に配置されたモバイル式の機能モジュールと、建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して、自律的な移動運動器具の加工プロセスを制御可能および/または調節可能であることが考えられる。たとえば、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地における従業員の存在に依存して、加工プロセスを制御可能および/または調節可能であることが考えられる。たとえば、自律的な清掃機械および/または自律的な掃除機として構成される自律的な移動運動器具は、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地における従業員の存在に依存して洗浄プロセスを開始し、スタートし、または続行することが考えられる。その他の制御パラメータおよび/または調節パラメータも同じく考えられ、たとえば気象データ、異なる自律的な移動運動器具相互の通信などに依存することが考えられる。
【0026】
さらに、特に自律的な移動運動器具として構成された、または自律的な移動運動器具に配置されたモバイル式の機能モジュールと、建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して監視機能を具体化可能であることが考えられる。たとえば、無資格で領域内にとどまっている個体(人間または動物)および/または物体を、自律的な移動運動器具によって検出/認識できることが考えられる。格納されている決定マトリクスから、自律的な移動運動器具またはモバイル式の機能モジュールは、どのようなアクションを実行すべきかを導き出すことができ、または会社中枢部(保安部、業務管理者など)への通報が行われて、これが何をすべきかについて決定し、自律的な移動運動器具がそれに応じて制御および/または調節される。自律的な移動運動器具は個体および/または物体に向かって動いて、たとえばこれをいっそう詳しく観察し、および/または追い出し(たとえば少なくとも1つの音響的な音、少なくとも1つの視覚的な信号、怪我をさせることがない防御装置、特にウォータージェット、電気ショックなどによって)、および/または個体および/または物体の画像を撮影することができる。個体および/または物体に当たることができるようにするために、および/またはその画像を撮影できるようにするために、自律的な移動運動器具の赤外センサユニット、運動センサユニットなどを、個体および/または物体の位置判定のために利用することができる。
【0027】
さらに自律的な移動運動器具は、特に、特に自律的な移動運動器具として構成された、または自律的な移動運動器具に配置されたモバイル式の機能モジュールと、建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地の自由で個別的な造形のために、および/または物体の搬送のために利用可能であることが考えられる。たとえばバーチャルな建物計画および/または敷地計画の中で、どの位置に物体がどの時点で配置されるべきかを保存可能であることが考えられる。装飾品(花瓶、絵画など)、家具(書き物机、椅子など)、資産品、消費財などを自律的な移動運動器具により、特に自律的な移動運動器具として構成された、または自律的な移動運動器具に配置されたモバイル式の機能モジュールと、建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して搬送することができる。本発明に基づく構成により、作業簡易化のため、ならびに/または個体および/もしくは物体の中央からの管理、監視、および/もしくは制御のために利用可能である、システムの好ましい拡張を実現することができる。
【0028】
さらに、本発明によるシステムのための建物インフラストラクチャー装置が提案される。この建物インフラストラクチャー装置は、建物インフラストラクチャー装置の少なくとも1つのコンポーネントの互換性に関して、本発明によるシステムに合わせて適合化されるのが好ましい。本発明に基づく構成により、既存のシステムの快適な拡張および/または後付けを実現できるという利点がある。このようにして、保護機能および/または監視機能を具体化することができるという利点がある。
【0029】
さらに建物インフラストラクチャー装置は、少なくとも1つの安全特性量を検出および/または評価するために、少なくとも1つの安全工学ユニットを含んでいることが提案される。「安全工学ユニット」とは、ここでは特に、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地を危険、アクセス資格などに関して監視するための少なくとも1つの特性量を検出、処理、および/または評価するために意図されるユニットを意味するものとする。安全工学ユニットは、たとえば煙濃度ユニット、カード読取ユニット、光バリアユニット、カメラユニット、運動検出ユニット、近接検知ユニットなどとして構成されていてよい。本発明に基づく構成により、安全性関連の特性量の検出を行うことができるという利点があり、これを特に本発明によるシステムでの検出された特性量の利用との関連で、好ましくは対象物および/または個体の保護および/または監視のために利用可能である。
【0030】
安全工学ユニットは、少なくとも1つの煙特性量、運動特性量、近接特性量、熱特性量、および/またはアクセス特性量を少なくとも検出するために、少なくとも1つのセンサユニットを有するのが好ましい。センサユニットは、たとえば煙センサユニット、特に光学式の煙センサユニット、運動センサユニット、近接センサユニット、熱センサユニット、および/またはアクセスセンサユニット、たとえば指紋センサユニット、カード読取センサユニットなどとして、あるいは当業者に有意義と思われるその他のセンサユニットとして構成されていてよい。たとえば、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地への個体の立ち入りを、たとえば近接センサユニット(赤外カメラユニット、運動センサユニットなど)によって検出可能であることが考えられる。その代替または追加として、モバイル式の機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地への個体の立ち入りを検出可能であることも考えられる。ある個体が、たとえば通信によって伝送可能な個別的な識別表示の結果としてシステムに既知であるときは、たとえば事前に保存されている、および/または個別的に適合化可能な手順を、その個体の受け入れのために行うことができる。たとえばその個体がいつ、どのように受け入れられるべきかのプロフィルが保存されていてよい。建物インフラストラクチャー装置が音響式および/または光学式の歓迎信号を出力して、その個体を受け入れることが考えられる。たとえば建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地におけるさまざまな通路で、個体およびその作業経路および/または時刻に依存して、たとえば個体の作業経路に配置されたライトを作動化させることができる。ライトの明るさを個別的に調節可能および/または調整可能である。本発明に基づく構成により、個体の健康危険、および/または対象物および/または個体の許容されない領域へのアクセスを定義する特性量の検出が可能になるという利点があり、検出された特性量を、特に本発明によるシステムとの関連で、対象物および/または個体の監視、保護、および/または管理のために利用可能であるという利点がある。
【0031】
さらに建物インフラストラクチャー装置は、少なくとも1つの外部の機能モジュールと電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニットを含む拡張装置との接続を少なくともするために、少なくとも1つのインターフェースユニットを有することが提案される。インターフェースユニットは、拡張装置を建物インフラストラクチャー装置とデータ伝送工学的に接続するために意図されるのが好ましい。その代替または追加としてインターフェースユニットは、拡張装置を建物インフラストラクチャー装置と形状接合式および/または摩擦接合式に結合するために意図される。拡張装置はインターフェースユニットにより少なくとも部分的に建物インフラストラクチャー装置に統合されていてよく、または建物インフラストラクチャー装置に取外し可能に配置されていてよい。拡張装置は、機能モジュールとの、および/または建物インフラストラクチャー装置がネットワーク化されているネットワークとの通信のために少なくとも意図されるのが好ましい。拡張装置は、電子データを保存および/または伝送するために意図されるのが好ましい。保存可能および/または伝送可能な電子データは、たとえば固有の空間データ/位置データ、特に位置、建物の指定を含む建物内の位置、建物インフラストラクチャー装置が配置されている階層と空間もしくは空間/領域の名称/呼称、あるいは当業者に有意義と思われるその他のデータであってよい。さらに保存可能および/または伝送可能な電子データは、たとえば空間/領域に関する安全性関連の情報を警告標識に類似して提供することができ、それはたとえば爆発危険、レーザ等の警告、あるいは作業領域規則および/または安全規則であって建物インフラストラクチャー装置でカバーされる領域について適用されるもの、たとえば爆発防護のような領域に関する安全工学上のアトリビュートや情報、デッドマン監視を伴うときのみの作業、領域についての騒音工学上のアトリビュート、たとえば騒音エミッションが定義された閾値を超えていて規定されたタイムスロットの中でのみ実行することが許されるあらゆる種類の作業、たとえば穿孔、ノミ加工等、あるいは当業者に有意義と思われるその他のデータであってよい。本発明に基づく構成により、特に後付けを可能にできるという利点がある。さらに、建物インフラストラクチャー装置の使用固有の機能拡張を実現できるという利点がある。
【0032】
さらにインターフェースユニットは、拡張装置との取外し可能な結合のために意図されることが提案される。インターフェースユニットは、建物インフラストラクチャー装置への拡張装置の結合をするための少なくとも1つのインターフェース部材を含んでいる。インターフェース部材は係止部材、クリップ部材、ばね接点部材、コネクタ部材および/またはブッシュ部材、たとえばUSBコネクタ、USBブッシュ、SDカードスロット、LANコネクタ、LANブッシュなどとして、あるいは当業者に有意義と思われるその他のインターフェース部材として構成されていてよく、これは建物インフラストラクチャー装置と拡張装置の形状接合式および/または摩擦接合式の結合のため、および/またはデータ伝送工学的な結合のために意図される。本発明に基づく構成により、拡張装置を含めた建物インフラストラクチャー装置の使用目的に応じた構成を実現できるという利点がある。さらに、メンテナンス目的および/またはサービス目的のために、建物インフラストラクチャー装置からの拡張装置の取外し可能性をもたらすという利点がある。
【0033】
建物インフラストラクチャー装置は、電気エネルギーのケーブルレス式の取得および/または放出のために意図される少なくとも1つのエネルギーインターフェースを含んでいるのが好ましい。エネルギーインターフェースは誘導式のエネルギーインターフェースとして構成されるのが好ましい。しかしながらエネルギーインターフェースが、当業者に有意義と思われるその他の構成を有することも考えられる。本発明に基づく構成により、建物インフラストラクチャー装置の、および/または建物インフラストラクチャー装置の近接領域に配置された携帯可能な工作機械の、快適な充電機能を可能にすることができるという利点がある。
【0034】
さらに、本発明のシステムによって少なくとも1つの対象物および/または少なくとも1つの個体の位置特定および/または監視を少なくともする方法が提案される。対象物および/または少なくとも1つの個体の位置特定は、機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置の間の通信の評価に少なくとも依存して、制御および/または調節ユニットによって行われるのが好ましい。少なくとも1つの対象物および/または少なくとも1つの個体の位置特定のために、システムの少なくとも1つの機能モジュールが対象物に配置され、および/またはシステムの少なくとも1つの別の機能モジュールが個体に、たとえば個体が身体に着用するアームバンド、時計などに配置されるのが好ましい。本発明に基づく構成により、対象物および/または個体の高い信頼度の位置特定を可能にできるという利点があり、特に、たとえばGPS装置のようなグローバルな測位装置のデータの受信および/または伝送に対して少なくともほぼ遮蔽された建物の内部での、または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地の内部での、対象物および/または個体の高い信頼度の位置特定を可能にすることができる。
【0035】
さらに少なくとも1つの方法ステップで、機能モジュールが配置されている少なくとも1つの対象物の個体への割当が、対象物と個体の共通の運動に少なくとも依存して少なくとも部分的に自動的に行われることが提案される。システムの少なくとも1つの別の機能モジュールが個体に配置されるのが好ましい。事前設定可能な時間帯を通じて、特に10時間よりも短い、好ましくは60分よりも短い、特別に好ましくは30分よりも短い事前設定可能な時間帯を通じて、対象物と個体の運動が検出されるのが好ましい。共通の運動の評価を参照して、個体への対象物の少なくとも実質的に一義的な割当を具体化可能であるのが好ましい。本発明に基づく構成により、高い信頼度で割当を行うことができるという利点があり、割当に依存して、対象物と個体の監視、管理、および/または制御、たとえば領域へのアクセス制御を行えるという特別な利点がある。たとえば対象物の、特に携帯可能な工作機械や安全衣料品の、個体への、特に携帯可能な工作機械の操作者への割当の結果として、その個体が職業教育を受けていない作業、あるいは所定の安全衣料の存在を必要とする作業の遂行を、個体への対象物の割当に依存して制御可能であり、特に許可可能または禁止可能であり、それはたとえば携帯可能な工作機械の制御ユニットへの介入や領域へのアクセス拒否などによる。本発明に基づく方法により、少なくとも1つの個体と、たとえばその個体が担持している少なくとも1つの対象物とを共通の運動プロフィルを通じて、互いに帰属するまとまりとして識別可能であるという利点がある。このまとまりに対して、制御および/または調節ユニットにより資格付与を設定することができるという利点がある。本発明のシステムを通じて少なくとも部分的に自動的にまとまりを識別し、それにより資格付与マネジメントを実行できるという利点がある。たとえばある個体に対して、特定の対象物が必要である特定の業務を割り振られたとき、その個体がその業務の実施に関連するすべての対象物を携行しているかどうかチェックできるという利点がある。必要な場合には、機能モジュールの出力ユニットおよび/または建物インフラストラクチャー装置の出力ユニットによって、たとえば特定の対象物が携行されていないことを個体に注意喚起することができるという利点がある。
【0036】
さらに少なくとも1つの方法ステップで、機能モジュールが配置されている少なくとも1つの対象物を個体に割り当てるために運動履歴が利用されることが提案される。たとえば、労働日全体のうちそれまでに経過した部分を通じての対象物および/または個体の運動を記述する運動履歴を援用可能である。対象物および/または個体の過去の運動を割当のために利用可能であるのが好ましい。本発明に基づく方法により、変化に合わせた調整をすることができるという利点がある。たとえば少なくとも1つの対象物、特に携帯可能な工作機械が引き渡されるとき、その対象物の運動履歴の評価の結果として引渡しを認識して、新規割当を行うことができる。割当が一義的でないときには、別の特性量を割当にあたって考慮することも可能である。たとえば作業靴はほぼ耐用寿命全体にわたって単一の個体により着用されるが、防護眼鏡はさまざまな個体によって着用可能である。したがって、作業靴は特定の個体に割当可能であるのが好ましい。さらに、割当が一義的ではないとき、本方法がインテリジェントな仮定によって作動することが考えられる。本発明に基づく構成により、特に、少なくとも一時的に共通の動きをする異なる対象物および/または個体の監視にあたって、信頼度の高い正確な割当を具体化可能であるという利点がある。さらに、特別に高い信頼度の割当を可能にするために妥当性検査を行えるという利点がある。
【0037】
さらに少なくとも1つの方法ステップで、少なくとも1つの個体への少なくとも1つの対象物の割当に少なくとも依存して、作業領域または空間へのアクセス資格付与、および/または対象物を利用するための作業資格付与を行うことが提案される。本発明に基づく構成により、作業安全規則の遵守および/またはアクセス資格付与を可能にできるという利点がある。
【0038】
さらに少なくとも1つの方法ステップで、少なくとも1つの個体への少なくとも1つの対象物の割当に依存して、出力ユニットによる情報出力を行うことが提案される。たとえば、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地への個体の立ち入りを、たとえば近接センサユニット(赤外カメラユニット、運動センサユニットなど)によって検出可能であることが考えられる。その代替または追加として、モバイル式の機能モジュールと建物インフラストラクチャー装置との通信に依存して、建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地への個体の立ち入りを検出可能であることも考えられる。ある個体が、たとえば通信によって伝送可能な個別的な識別表示の結果としてシステムに既知であるときは、たとえば事前に保存されている、および/または個別的に適合化可能な手順を、その個体の受け入れのために行うことができる。たとえばその個体がいつ、どのように受け入れられるべきかのプロフィルが保存されていてよい。建物インフラストラクチャー装置が音響式および/または光学式の歓迎信号を出力して、その個体を受け入れることが考えられる。建物および/または建物を少なくとも部分的に取り囲む敷地におけるさまざまな通路で、個体およびその作業経路および/または時刻に依存して、たとえば個体の作業経路に配置されたライトを作動化させることができる。ライトの明るさを個別的に調節可能および/または調整可能である。
本発明に基づく構成により、割当に依存して行われる行動指図を出力可能であるという利点がある。事象に関して個体に個別的かつ快適に情報提供をするために、情報を出力することができるという利点がある。さらに、たとえばアクセス制約、作業制約などの制約の誤解釈をほぼ防止できるという利点がある。さらに、制約を解消するための個体の行動を示唆することができるという利点がある。情報出力により、制約を解消するための指図を行うことができるからである。
【0039】
本発明によるシステム、本発明による建物インフラストラクチャー装置、および/または本発明による方法は、上に説明した用途や実施形態だけに限定されるべきものではない。特に本発明によるシステム、本発明による建物インフラストラクチャー装置、および/または本発明による方法は、ここで説明している機能形態を満たすために、ここに挙げている個数とは異なる個数の個々の部材、コンポーネント、およびユニット、ならびに方法ステップを有することができる。さらに、ここでの開示に記載している値範囲では、挙げられている限度内にある値も開示されているものとみなされ、任意に適用可能であるとみなされる。
【0040】
その他の利点は以下の図面の説明から明らかとなる。図面には本発明の実施例が示されている。図面、発明の詳細な説明、および特許請求の範囲は数多くの構成要件を組合せの形で含んでいる。当業者はこれらの構成要件を単独で考察し、別の有意義な組合せにまとめることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】少なくとも1つのモバイル式の機能モジュールと、機能モジュールと少なくとも通信をするための少なくとも1つの本発明による建物インフラストラクチャー装置とを有する、本発明によるシステムを示す模式図である。
【
図2】本発明によるシステムの機能モジュールを模式図として示す詳細図である。
【
図3】さまざまな外部ユニットを有する本発明によるシステムのネットワーク化スキーマを示す模式図である。
【
図4】機能モジュールが配置されていてよい、または建物インフラストラクチャー装置が通信することができる外部ユニットをなす、さまざまな対象物を模式図として示す図である。
【
図5】本発明による建物インフラストラクチャー装置のさまざまな構成態様を模式図として示す図である。
【
図6】火災報知装置および/または煙報知装置としての本発明による建物インフラストラクチャー装置の構成を模式図として示す詳細図である。
【
図7】火災報知装置および/または煙報知装置としての本発明による建物インフラストラクチャー装置の別案の構成を模式図として示す詳細図である。
【
図8】火災報知装置および/または煙報知装置としての本発明による建物インフラストラクチャー装置のさらに別案の構成を模式図として示す詳細図である。
【
図9】領域をセルに下位区分するための、本発明によるシステムの多数の本発明による建物インフラストラクチャー装置の配置を示す模式図であり、複数の個体および対象物がセルのうちの1つで一緒にとどまっている。
【
図10】
図9に示す配置を示す模式図であり、個体と対象物は少なくとも部分的に異なるセルにとどまっている。
【
図11】
図9に示す配置を示す模式図であり、個体と対象物は完全に異なるセルにとどまっている。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24を相互に、および/またはネットワークとネットワーク化するための、特に、少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24を建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークとネットワーク化するためのシステム10を示している。システム10は、少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24を監視、管理、保護、および/または制御するために意図される。システム10は、工作物を加工するときに利用可能な、および/または個体24を保護するために利用可能な少なくとも1つの対象物26を、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムの少なくとも1つのネットワークとネットワーク化するために意図される手動工作機械システムとして構成されている。さらに、手動工作機械システムとして構成されたシステム10は、少なくとも1つの個体24を少なくとも1つの対象物26と、および/または建物保安システムおよび/または建物火災報知システムの少なくとも1つのネットワークとネットワーク化するために意図される。しかしながらシステム10が、少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24を相互に、および/または他の作用領域の上位のネットワークとネットワーク化するために、当業者に有意義と思われるその他のシステムとして、たとえば官公庁のためのシステム、介護ホームのためのシステム、児童養護施設のためのシステム、教育施設のためのシステム、病院のためのシステム、百貨店のためのシステムなどとして構成されることも考えられる。
【0043】
システム10は、電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニット14を有する少なくとも1つのモバイル式の機能モジュール12と、機能モジュール12と通信をするための少なくとも1つの通信ユニット18を有する少なくとも1つの建物インフラストラクチャー装置16と、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16の間の通信の評価を参照して機能モジュール12の位置を少なくとも推定するため、特にシステム10により監視される領域の内部における機能モジュール12の位置を推定するために少なくとも意図される、少なくとも1つの制御および/または調節ユニット20とを含んでいる。機能モジュール12は、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を検出し、および/または特に機能モジュール12の通信ユニット14によって少なくとも建物インフラストラクチャー装置16へ伝送するために少なくとも意図される。機能モジュール12は、機能モジュール12が配置されている少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24の少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を検出するために少なくとも意図される。機能モジュール12は対象物26に取外し可能に、自律的な移動運動器具106に取外し可能に、または個体24に取外し可能に配置可能である。しかしながら機能モジュール12が対象物26に、自律的な移動運動器具106に、または個体24に取外し不能に配置され、特に対象物26、自律的な移動運動器具106、または個体24に統合されることも考えられる。システム10は、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークに接続された多数の建物インフラストラクチャー装置16を含んでいるのが好ましい。システム10は、多数の相違する、または同一の対象物26および/または多数の個体24に配置可能である多数の機能モジュール12を含んでいるのが好ましい。機能モジュール12は異なる対象物26および/または相違する個体24へ可変的に配置可能である。しかしながら機能モジュール12をそれぞれ単一の対象物26および/またはそれぞれ単一の個体24への固定的な割当に従って、それぞれ割り当てられた対象物26および/またはそれぞれ割り当てられた個体24へ配置可能であることも考えられる。機能モジュール12の固定的な割当は自由にプログラミング可能であってよい。システム10の機能モジュール12は少なくとも実質的に同様の構成を有しており、したがって、以下においてはただ1つの機能モジュール12の説明を、システム10の他の機能モジュール12へも転用可能である。
【0044】
機能モジュール12は、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を少なくとも部分的に自動的に検出するために意図される少なくとも1つのセンサユニット22を有している(
図3)。センサユニット22は、少なくとも1つの対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を少なくとも部分的に自動的に検出するために意図される多数のセンサ素子を有することができる。特に、それぞれ異なる対象物固有の特性量、操作者固有の特性量、および/または環境固有の特性量を検出するために意図される、多種多様なセンサ素子の組合せが考えられる。たとえばセンサユニット22は、少なくとも1つの対象物特性量センサ素子、環境特性量センサ素子、および/または操作者特性量センサ素子を含んでいる(ここには詳しくは図示せず)。このとき対象物特性量センサ素子、環境特性量センサ素子、および/または操作者特性量センサ素子は、当業者に有意義と思われるどのような構成でも有することができ、たとえば安全衣料品負荷種類センサ、着用者負荷センサ(騒音負荷センサ、振動負荷センサなど)、脈拍センサ、体温センサ、疲労センサ、着用者姿勢センサ、運動センサ、周囲圧力センサ、周囲温度センサ、周囲音響レベルセンサ、周囲ガスセンサ、周囲電圧センサ、周囲湿度センサ、周囲酸センサおよび/または周囲塩基センサ、対象物状態センサ、対象物種類センサなどとしての構成を有することができる。センサユニット22により検出される1つ/複数の特性量を、機能モジュール12の通信ユニット14により建物インフラストラクチャー装置16へ伝送可能である。建物インフラストラクチャー装置16に伝送された1つ/複数の特性量を制御および/または調節ユニット20により評価可能であり二次処理可能である。制御および/または調節ユニット20は建物インフラストラクチャー装置16の一部であってよく、特に、建物インフラストラクチャー装置16に配置されていてよい。制御および/または調節ユニット20は、建物保安システムおよび/または建物火災報知システムのネットワークを制御および/または調節するために伝送される1つ/複数の特性量を評価および二次処理するために追加的に意図される中央計算ユニットとして構成されていてよい。しかしながら、制御および/または調節ユニット20が機能モジュール12に配置されていて、センサユニット22の検出された特性量の評価と二次処理が、建物インフラストラクチャー装置16への転送に関わりなく行われることも考えられる。当業者に有意義と思われる制御および/または調節ユニット20のその他の構成および/または配置も同じく考えられ、たとえば、会社で発生する多数のデータを少なくとも処理するために意図される会社中枢コンピュータとしての制御および/または調節ユニット20の構成なども考えられる。
【0045】
制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16の間で伝送されるデータに少なくとも依存して、個体24の生体状態、個体24の負荷、および/または個体24の潜在的危険を推定するために少なくとも意図される少なくとも1つの評価機能を有している。たとえば機能モジュール12のセンサユニット22のセンサ素子により、特に騒音センサ素子により、騒音レベルを検出可能であることが考えられる。この騒音レベルをたとえば制御および/または調節ユニット20によって評価可能であり、それは特に、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16の間の通信による制御および/または調節ユニット20への騒音レベルの伝送の結果としてである。騒音レベル限界値の超過を評価機能によって確認可能であれば、機能モジュール12の出力ユニット32(
図3)によって、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34(
図6)によって、たとえば相応の情報を、特に警告信号および/または警告記号を出力可能である。さらに、当業者に有意義と思われるその他の特性量を機能モジュール12のセンサユニット22によって検出可能であることが考えられ、このような特性量を制御および/または調節ユニット20の評価機能により評価可能であり、機能モジュール12の出力ユニット32によって、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34によって相応の情報を出力可能である。たとえば周囲の明るさ、安全衣料品30の状態の現況、放射線の存在、酸、ガス、塵埃負荷等、周囲温度、地面状態、電圧の印加、たとえば誤った姿勢や大きすぎる荷重の持ち上げなどによる安全衣料品30として構成された対象物26(
図4)の着用者の過負荷、歩数、安全衣料品30の着用者の体重、安全衣料品30の着用者の1日の作業量、消費カロリーなどの検出を、機能モジュール12のセンサユニット22によって行うことができる。
【0046】
さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュール12が配置されている対象物26および/または個体24の、作業領域または空間へのアクセスを監視し、許可し、または遮断するために少なくとも意図される少なくとも1つのアクセスコントロール機能を有している。アクセスコントロール機能は、たとえばアクセスを監視、許可、または遮断するために、個体24の少なくとも1つの職業教育水準、アクセスのために必要な安全衣料品30の組合せの少なくとも1つの存在、アクセスのために必要な安全衣料品30の組合せの個々の部分の状態、または当業者に有意義と思われるその他の設定事項をチェックするために意図されており、これらが機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間でのデータの伝送の結果として制御および/または調節ユニット20に提供される。
【0047】
さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュール12が配置されている携帯可能な工作機械28(
図4)として構成された対象物26の制御および/または調節へ、機能モジュール12によって能動的に介入するために少なくとも意図される。機能モジュール12は、少なくとも機能モジュール12が対象物26に配置された状態にあるとき、対象物26の制御および/または調節へ影響を及ぼすことを可能にする制御インターフェース(ここには詳しくは図示せず)を有している。制御インターフェースは、携帯可能な工作機械28として構成された対象物26のエレクトロニクスユニット(ここには詳しくは図示せず)とデータ伝送工学的に接続可能である。たとえば制御および/または調節ユニット20により、個体24の不十分な職業教育水準が認識されたとき、携帯可能な工作機械28として構成された対象物26の作動可能性を阻止可能であり、それにより、考えられる対象物26の誤操作および/または考えられる個体24の怪我を回避する。個体24の職業教育水準は、制御および/または調節ユニット20がアクセスすることができる中央のデータバンクに保存されていてよい。さらに個体24の職業教育水準は、外部ユニット36により制御および/または調節ユニット20へ伝送可能であってよく、あるいは、機能モジュール12のセンサユニット22により、たとえばIDカード読取部材として構成される機能モジュール12のセンサユニット22のセンサ素子により、職業教育水準特性量の読取の結果として読出し可能であってよい。さらにそれ以外のアクション、たとえば携帯可能な工作機械28として構成された対象物26の安全機能の調整、工作物を最善に加工するための工作機械特性量の調整なども、制御および/または調節ユニット20によって実行可能であり、これも機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに依存して決まる。機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータは、機能モジュール12のセンサユニット22によって検出された特性量、作業領域の危険分析の結果として中央のデータバンクに保存されている特性量、手動式の入力によって対象物固有に、操作者固有に、および/または環境固有に機能モジュール12および/または制御および/または調節ユニット20のメモリユニット(ここには図示せず)に保存されている特性量などに依拠するデータであってよい。
【0048】
さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、少なくとも1つの所定の安全衣料品30および/または所定の安全衣料品30の組合せの存在を監視するために意図される少なくとも1つの監視機能を有している。たとえば、少なくとも機能モジュール12が配置されている少なくとも1つの安全衣料品30が、機能モジュール12のセンサユニット22により安全衣料品30の着用者として認識可能である個体24に割り当てられる結果として、および制御および/または調節ユニット20のメモリユニットに保存されている作業領域規則および/または安全規則との照合の結果として、少なくとも1つの所定の安全衣料品30および/または所定の安全衣料品30の組合せの存在を、作業領域への立ち入りの際に監視可能であることが考えられ、このとき作業領域への立ち入りは、機能モジュール12と、作業領域に配置された建物インフラストラクチャー装置16との間の通信の結果として認識可能である。さらにたとえば、個体24が機能モジュール12を身体に直接着用することが考えられ、たとえば腕時計60などに統合された機能モジュール12や、システム10のその他の機能モジュール(ここには詳しくは図示せず)が、個体24が着用している安全衣料品30に配置される。個体24と安全衣料品30の共通の運動の結果として、個体24への安全衣料品30の割当が行われる。機能モジュール12と、作業領域に配置された建物インフラストラクチャー装置16との間の通信の結果として、作業領域へ立ち入るときに、その作業領域について定められている安全衣料品と、個体24により実際に着用されている安全衣料品30との照合が、制御および/または調節ユニット20の監視機能によって行われる。制御および/または調節ユニット20の監視機能を具体化するために当業者に有意義と思われるその他の構成も、同じく考えられる。さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュール12が配置されている少なくとも1つの対象物26の個体24への少なくとも1つの割当を、共通の運動に少なくとも依存して具体化するために意図される少なくとも1つの割当機能を有している。
【0049】
さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュール12の出力ユニット32(
図3)によって、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34(
図6)によって少なくとも1つの情報を出力するために意図される少なくとも1つの出力機能を有している。たとえば制御および/または調節ユニット20の監視機能により、作業領域について、および/または作業活動の遂行のために定められている少なくとも1つの安全衣料品30の非存在が認識されると、機能モジュール12の出力ユニット32によって、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34によって、非存在を個体24に気づかせる音響式、光学式、および/または触覚式の示唆を出力可能である。さらに機能モジュール12の出力ユニット32および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34により、当業者に有意義と思われるその他の情報、たとえば特に機能モジュール12のセンサユニット22により検出可能である、作業領域における有害なガス濃度の存在を出力可能である。建物インフラストラクチャー装置16との通信の結果として、システム10の他のコンポーネントに情報を転送可能であり、それにより他の個所で警告示唆を出力し、および/または危険を取り除くための方策を主導し、特に制御および/または調節ユニット20により主導可能な方策を主導する。
【0050】
さらに制御および/または調節ユニット20は、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、機能モジュール12が配置されている対象物26を使用する少なくとも1つの資格付与を設定するために意図される少なくとも1つの資格付与機能を有している。たとえば、ある対象物26を使用するには追加資格が必要であることが考えられる。個体24がそのような追加資格を有していないとき、または、個体24のそのような追加資格の存在が保存されていないとき、特に制御および/または調節ユニット20がアクセス権を有する中央のデータバンクに保存されていないとき、対象物26の使用が拒否され、その場合、対象物26に配置されている機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間の通信の結果として、特に対象物26の使用開始を制御および/または調節ユニット20により阻止可能であり、それは、特に必要な追加資格の存在の証明が行われるまでである。
【0051】
さらに建物インフラストラクチャー装置16の通信ユニット18は、機能モジュール12とは別様に構成された外部ユニット36へ電子データを伝送するために意図される(
図2)。建物インフラストラクチャー装置16の通信ユニット18により、たとえば機能モジュール12のセンサユニット22により検出可能な電子データを外部ユニット36へ伝送可能である。さらに建物インフラストラクチャー装置16の通信ユニット18により、たとえば外部ユニット36により提供される電子データを、機能モジュール12ならびに/または制御および/もしくは調節ユニット20へと伝送可能である。
図2にはさまざまな外部ユニット36、たとえば外部の救護ユニット、外部のサービスユニット、外部の安全ユニット、外部の生産所などが示されている。
図2に示す外部ユニット36の実施例は、外部ユニット36の構成可能性について完結したものとしてではなく、外部ユニット36の数多くの構成可能性についての例として理解すべきである。外部ユニット36は、たとえば個体24の移動電話、特にスマートフォンとして構成されていてもよく、あるいは携帯可能なデータ処理ユニット、たとえばラップトップ、タブレットPCなどとして、あるいは当業者に有意義と思われるその他の外部ユニット36として構成されていてよい。
【0052】
図4は、システム10の機能モジュール12を配置可能である、または機能モジュール12を統合可能である対象物26の考えられる構成態様を示している。
図4に示す対象物26の考えられる構成可能性は、対象物26の構成可能性について完結したものとしてではなく、対象物26の数多くの構成可能性についての例として理解すべきである。対象物26は、安全衣料品30(作業靴48、安全上着50、安全ベスト52、安全ズボン54、安全ヘルメット66など)、携帯可能な工作機械28(アンギュラ研削機、ドリルマシン、研削機、平削り機など)、携帯可能なデータ処理ユニット56(スマートフォン、ラップトップ、タブレットPCなど)、電子式の測定機器58、腕時計60、IDカード62(アクセス資格付与カード、身分証明書、スタンプカードなど)、無線機器64、作業手段68(梯子、走行可能な工作台など)、保管装置70(工具トランク、工具箱など)、あるいは当業者に有意義と思われるその他の対象物として構成されていてよい。
【0053】
図5は、システム10の建物インフラストラクチャー装置16の構成可能性を示している。
図5に示す建物インフラストラクチャー装置16の考えられる構成可能性は、建物インフラストラクチャー装置16の構成可能性について完結したものとしてではなく、建物インフラストラクチャー装置16の数多くの構成可能性についての例として理解すべきである。建物インフラストラクチャー装置16は、光学式の信号発生器72(信号灯など)、音響式の信号発生器74(スピーカ、警笛など)、カメラ76、人感センサ78、アクセスコントロール装置80(ドア閉止装置、コード入力装置、ステータス表示装置など)、時間検出装置82(時計、コード入力装置、ステータス表示装置など)、火災報知装置および/または煙報知装置84、通信装置86(電話装置、スピーカフォン装置、ドアフォン装置など)、無線伝送装置88、あるいは当業者に有意義と思われるその他の建物インフラストラクチャー装置として構成されていてよい。
【0054】
図6は、火災報知装置および/または煙報知装置84としての建物インフラストラクチャー装置16の実施例の詳細図を示している。この建物インフラストラクチャー装置16は、少なくとも1つの安全特性量を検出および/または評価するために、少なくとも1つの安全工学ユニット38を含んでいる。安全工学ユニット38は、少なくとも1つの煙特性量、運動特性量、近接特性量、熱特性量、および/またはアクセス特性量を少なくとも検出するために、少なくとも1つのセンサユニット40を有している。火災報知装置および/または煙報知装置84としての建物インフラストラクチャー装置16の構成では、安全工学ユニット38は少なくとも1つの煙特性量を少なくとも検出するために、少なくとも1つのセンサユニット40を有している。しかしながら、火災報知装置および/または煙報知装置84として構成された建物インフラストラクチャー装置16が、運動特性量、近接特性量、熱特性量、および/またはアクセス特性量を少なくとも検出するために意図される、少なくとも1つの別のセンサユニットを追加的に含んでいることも考えられる。センサユニット40は、建物インフラストラクチャー装置16のハウジングユニット90の中に少なくとも部分的に配置されている。火災報知装置および/または煙報知装置84として構成された建物インフラストラクチャー装置16のハウジングユニット90は、当業者にすでに周知の構成を有している。
【0055】
さらに建物インフラストラクチャー装置16は、少なくとも外部の機能モジュール12と電子データを通信するための建物インフラストラクチャー装置16の通信ユニット18を少なくとも含む拡張装置44と少なくとも接続するために、少なくとも1つのインターフェースユニット42を含んでいる。インターフェースユニット42は、拡張装置44を少なくともデータ伝送工学的に建物インフラストラクチャー装置16の主基板92と接続するために意図される配線板インターフェースとして構成されている。さらに拡張装置44はインターフェースユニット42によって、形状接合式および/または摩擦接合式に建物インフラストラクチャー装置16と、特に建物インフラストラクチャー装置16の主基板92と結合される。主基板92は、当業者に周知の仕方によりハウジングユニット90の中に配置される。
【0056】
特にたとえば停電時のような非常時にエネルギー供給をするために、建物インフラストラクチャー装置16は、特に再充電可能な蓄電池装置として構成されるエネルギー蓄積ユニット94を有している。さらに、建物インフラストラクチャー装置16は非常時照明ユニット96を有している。非常時照明ユニット96はエネルギー蓄積ユニット94によってエネルギーを供給可能であってよく、または、非常時照明ユニット96は停電時のエネルギー供給のために追加のエネルギー蓄積ユニットを含んでいる。建物インフラストラクチャー装置16は、電気エネルギーのケーブルレス式の取得および/または放出のために意図される、少なくとも1つのエネルギーインターフェース108を含んでいる。エネルギーインターフェース108は、特に少なくとも充電プロセス中に、エネルギー蓄積ユニット94へケーブルレス式にエネルギーを供給するために意図される。エネルギーインターフェース94は、少なくとも1つの対象物26および/または自律的な移動運動器具106へエネルギーをケーブルレス式に放出して、エネルギー蓄積ユニットの、特に蓄電池、対象物26、および/または自律的な移動運動器具106の再充電を可能にするために意図される。
【0057】
図7は、火災報知装置および/または煙報知装置84’としてのシステム10の建物インフラストラクチャー装置16’の別の実施例の詳細図を示している。
図7に示す建物インフラストラクチャー装置16’は、
図6に示す建物インフラストラクチャー装置16と少なくとも実質的に同様の構成を有している。
図6に示す建物インフラストラクチャー装置16とは異なり、
図7に示す建物インフラストラクチャー装置16’は、少なくとも外部の機能モジュール12と電子データの通信をするための少なくとも1つの通信ユニット46’を含む拡張装置44’との取外し可能な結合のために、特に非破壊式に取外し可能な結合のために意図される、少なくとも1つのインターフェースユニット42’を有している。拡張装置44’は、
図7に示す建物インフラストラクチャー装置16’へ通信ユニット46’を後付けするために意図される。インターフェースユニット42’は、建物インフラストラクチャー装置16’のハウジングユニット90’の外面に配置されている。インターフェースユニット42’は、建物インフラストラクチャー装置16’と拡張装置44’とのデータ伝送工学的な接続のために、少なくとも1つのデータ接触部材98’を含んでいる。拡張装置44’は差込モジュールとして構成されている。さらにインターフェースユニット42’は、建物インフラストラクチャー装置16’と拡張装置44’との形状接合式および/または摩擦接合式の結合のために、少なくとも1つの固定部材100’を含んでいる。建物インフラストラクチャー装置16’のその他の構成要件や機能に関しては、図に6に示す建物インフラストラクチャー装置16の説明を参照することができる。
【0058】
図8は、火災報知装置および/または煙報知装置84’’としての、システム10の建物インフラストラクチャー装置16’’のさらに別の実施例の詳細図を示している。
図8に示す建物インフラストラクチャー装置16’’は、
図7に示す建物インフラストラクチャー装置16’と少なくとも実質的に同様の構成を有している。
図7に示す建物インフラストラクチャー装置16’とは異なり、
図8に示す建物インフラストラクチャー装置16’’は、拡張装置44’’との結合に加えて、建物インフラストラクチャー装置16’’に種々のユニットおよび/または装置を接続するための別のインターフェースを有する少なくとも1つのインターフェースユニット42’’を含んでいる。インターフェースユニット42’’の別のインターフェースは、USBインターフェースおよびSDカードインターフェースとして構成されている。別のインターフェースにより、建物インフラストラクチャー装置16’’で直接データ保全を可能にすることができ、あるいはソフトウェアコンポーネントへの個別的な供給を行うことができるという利点がある。建物インフラストラクチャー装置16’’のその他の構成要件や機能に関しては、図に7に示す建物インフラストラクチャー装置16’の説明を参照することができる。
【0059】
図9は、領域をセルに下位区分するための、システム10の多数の建物インフラストラクチャー装置16の配置を示しており、複数の個体24と対象物26が1つのセルに一緒にとどまっている。各々のセルは、システム10の個々の建物インフラストラクチャー装置16の監視領域に相当し、特に、通信領域に相当する。各セルは、確実なカバーを可能にするために、少なくとも部分的に重なり合っている。以下において、少なくとも1つの対象物26および/または少なくとも1つの個体24をシステム10によって少なくとも位置特定および/または少なくとも監視する方法について説明する。少なくとも1つの方法ステップで、機能モジュール12が配置されている少なくとも1つの対象物26の、システム10の少なくとも1つの別の機能モジュール(ここには詳しくは図示せず)が配置されている個体24への割当が、対象物26と個体24の共通の運動に少なくとも依存して、少なくとも部分的に自動的に行われる。
【0060】
図9では、2つの個体24,102および多数の対象物26,104が、たとえば個々の空間を表す1つのセルに一緒にいる。この空間はたとえば工具引渡空間であり、個体24,102はこの空間で、たとえば携帯可能な工作機械28、安全衣料品30などとして構成されていてよい対象物26,104を受け取ることが考えられる。対象物26,104の各々に、システム10の少なくとも1つの機能モジュール12が配置されている。さらに、各々の個体24,102にそれぞれシステム10の少なくとも1つの別の機能モジュール(ここには詳しくは図示せず)が、たとえば腕時計、スマートフォン、脈拍計などに統合されたシステム10の別の機能モジュールが配置されることが考えられる。たとえば1つの空間を出て、引き続き別の空間へ立ち入った結果として、個体24,102が対象物26,104とともに1つのセルから別のセルへ動くと、機能モジュール12と、各セルを設定する個々の建物インフラストラクチャー装置16との間の通信の結果として、どの対象物26,104およびどの個体24,102が一緒に1つのセルにとどまっているかを割当可能である(
図10)。制御および/または調節ユニット20により、機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間で伝送されるデータに少なくとも依存して、相応のセルへの立ち入りの時間的な順序の結果として、個体24,102に対する対象物26,204の事前割当を実行可能である。
【0061】
事前割当をチェックおよび/または修正するために、立ち入りの時間的な順序に追加して、少なくとも1つの別の特性量を考慮するのが有意義である。少なくとも1つの対象物26および/または個体24を少なくとも位置特定および/または少なくとも監視する方法では、少なくとも1つの方法ステップで、機能モジュール12が配置されている少なくとも1つの対象物26の個体24への割当をするために運動履歴が利用される。システム10の異なる建物インフラストラクチャー装置16の少なくとも部分的に異なるセルへの、または異なる監視領域への対象物26,104と個体24,102の運動の結果として、相応の対象物26,104とともに個々のセルにとどまっている個々の個体24,102への対象物26,104の割当を実行可能である(
図10)。個々の個体24,102とともに個々のセルにとどまっている対象物26,104は、少なくとも位置特定および/または少なくとも監視する方法により、特に制御および/または調節ユニット20により、個々のまとまりとして識別される。
【0062】
特にセルの重なり合いの結果として、および/またはシステム10の機能モジュール12と建物インフラストラクチャー装置16との間の通信の許容差の結果として、たとえば個々の対象物104を高い信頼度で割当可能ではないことが起こり得る。それは特に、当該対象物がシステム10の2つの異なる建物インフラストラクチャー装置16の監視領域に配置されるからである(
図10)。対象物26,104と、相応の対象物26,104に割り当てられた個体24,102とが、別の異なるセルへとさらに別の共通の運動をする結果として、相応の個体24,102への対象物26,104の一義的な割当が運動履歴の結果として可能である(
図11)。対象物26は1つの時点で個体24とともに個々のセルにとどまっており、別の対象物104はそれと同じ時点で別の個体102とともに別のセルにとどまっている。制御および/または調節ユニット20により、個体24に対する対象物26の一義的な帰属性、および別の個体102に対する別の対象物104の一義的な帰属性を推定可能である。
【0063】
制御および/または調節ユニット20は、対象物26が個体24とともに少なくとも実質的に運動履歴全体を通じて共通の運動をする結果として、対象物26を個体24に割り当てる。特に対象物26は個体24とともに、制御および/または調節ユニット20によって互いを補完するまとまりとして識別される。さらに、別の対象物104が別の個体102とともに少なくとも実質的に運動履歴全体を通じて共通の運動をする結果として、別の個体102への別の対象物104の割当が行われる。特に別の対象物104は別の個体102とともに、制御および/または調節ユニット20によって互いを補完する別のまとまりとして識別される。対象物26,104と個体24,102の運動履歴が考慮される結果として、少なくとも実質的に運動履歴全体を通じてそれぞれの対象物26,104とともに動いたそれぞれの個体24,102への、対象物26,104の信頼度の高い割当が可能になるという利点がある。相応の個体24,102に対する対象物26,104の実行された割当は、たとえば別の対象物26,104を受け取ったり、1つの対象物26,104を下ろしたりするなどの変化があるまでシステム10で維持される。
【0064】
少なくとも1つの方法ステップで、少なくとも1つの個体24への少なくとも1つの対象物26の割当に少なくとも依存して、作業領域または空間へのアクセス資格付与、および/または対象物26を使用するための作業資格付与が行われる。さらに少なくとも1つの方法ステップで、少なくとも1つの個体24への少なくとも1つの対象物26の割当に依存して、機能モジュール12の出力ユニット32による、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34による情報出力が行われる。たとえば両方の個体24,102がメンテナンス作業および/またはサービス作業を遂行するために一緒に1つのセルにいるとき、運動履歴から、特に相応の個体24,102への対象物26,104の割当の結果として、どの対象物26,104をどの個体24,102が携行しているかが既知である。たとえばセルでメンテナンス作業および/またはサービス作業の遂行のために保護眼鏡として構成された安全衣料品30が定められていて、割当からして一方の個体24,102だけが、防護眼鏡として構成された対象物26を着用しているとき、その個体24だけにメンテナンス作業および/またはサービス作業の遂行が許可される。防護眼鏡として構成された対象物26を着用している個体24には、たとえば建物インフラストラクチャー装置16と機能モジュール12の通信の結果として携帯可能な工作機械28の使用開始が許可され、および/またはメンテナンス作業および/またはサービス作業を遂行可能であるセルへのアクセスがその個体だけに許可される。防護眼鏡として構成された対象物104を着用していない個体102には、機能モジュール12の出力ユニット32により、および/または建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34により、行動方法に関する情報を出力可能であり、たとえば工具引渡しの際の防護眼鏡の調達や、セルに配置されている保護眼鏡の装着とこれに続く装着の確認に関する行動指図、あるいは当業者に有意義と思われるその他の情報を出力可能である。
【0065】
上に説明したシステム10、および/または上に説明した方法は、手動工作機械分野での適用に限定されるものではない。たとえば事務所分野でも適用可能であり、これについて以下の例で手短に説明する。個体24がたとえばミーティングに召集され、たとえば司会者用トランク、スクリプト、ラップトップのような特定の対象物26を携行するべきである場合、このことをシステム10によって監視可能である。ミーティングへの招集はシステム10の内部で電子式に保存されていてよい。このようにして、ミーティングに関するすべての情報をシステム10で利用可能である。個体24の運動プロフィルと対象物26の運動プロフィルとの照合を用いて、個体24が対象物26を携行しているかどうかチェックすることができる。個体24が対象物26を携行していないことが認識されると、特に個体24に配置されている機能モジュール12の出力ユニット32により、建物インフラストラクチャー装置16の出力ユニット34により、および/またはたとえば個体24のスマートフォンとして構成されていて建物インフラストラクチャー装置16と通信をする外部ユニット36の出力ユニット(ここには詳しくは図示せず)により、相応の情報を出力することができる。
【0066】
さらに本方法はプライベート分野でも適用可能である。たとえば個体24のためのシステム10に電子式の時間計画が保存されていてよく、それにより、どのような種類の書籍をどの日に携行すべきかも保存されていてよい。たとえば個体24への対象物26の割当の結果として、子供部屋からキッチンへの経路上で書籍が携行されていないことが判定されると、その情報をたとえば建物インフラストラクチャー装置16の通信の結果として、スマートハウスドア、スマートクロークとして構成された外部ユニット36へ送信することができ、これがたとえば靴や上着などを着用するときに書籍がないことを個体24へ音響式および/または光学式に通知する。個体24が反応しないとき、スマートハウスドアは外出を遮蔽することができ、たとえば肯定応答するか、書籍を持ってこなければならないというさらなる示唆をスマートハウスドアで表示可能である。
【符号の説明】
【0067】
10 システム
12 機能モジュール
14 通信ユニット
18 通信ユニット
20 制御および/または調節ユニット
22 センサユニット
24 個体
26 対象物
28 携帯可能な工作機械
30 安全衣料品
32,34 出力ユニット
38 安全工学ユニット
40 センサユニット
42、42’ インターフェースユニット
44、44’ 拡張装置
106 移動運動器具