(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6620223
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】近接照射療法処置を支援するデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61N 5/10 20060101AFI20191202BHJP
A61M 36/12 20060101ALI20191202BHJP
【FI】
A61N5/10 P
A61N5/10 U
A61M36/12
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-511241(P2018-511241)
(86)(22)【出願日】2016年8月30日
(65)【公表番号】特表2018-526108(P2018-526108A)
(43)【公表日】2018年9月13日
(86)【国際出願番号】EP2016070410
(87)【国際公開番号】WO2017037060
(87)【国際公開日】20170309
【審査請求日】2019年6月13日
(31)【優先権主張番号】EP15183303.5
(32)【優先日】2015年9月1日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ボロ ド バティスティ,マクサンス
(72)【発明者】
【氏名】ハウトヴァスト,ギョーム レオポルト テオドリュス フレデリク
(72)【発明者】
【氏名】デニス ド セネヴィル,ボドワン
(72)【発明者】
【氏名】ムールラント,リーン
(72)【発明者】
【氏名】マーンハウト,メータ
(72)【発明者】
【氏名】ビンネカンプ,ディルク
【審査官】
安田 昌司
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/091330(WO,A1)
【文献】
米国特許第06311084(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0102891(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0242914(US,A1)
【文献】
米国特許第06530873(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0065260(US,A1)
【文献】
特表2015−516256(JP,A)
【文献】
特開2004−041725(JP,A)
【文献】
米国特許第05391139(US,A)
【文献】
米国特許第06610013(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/10
A61M 36/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近接照射療法を支援する送達支援デバイスであって、
治療目標に関する情報を受け取る入力ユニットと、
近接照射療法処置のステップのための投与量情報を含む治療計画に関する受け取られた情報に基づいて治療計画を決定するように構成された計画ユニットと、
決定された治療計画を出力するように構成された出力ユニットとを有し、
前記治療計画は、近接照射療法処置の少なくとも一部のステップを実行する順序を示す治療計画における近接照射療法処置のステップのシーケンス情報をさらに含み、
前記計画ユニットは、近接照射療法処置のステップの誤差期待範囲に基づいて、予想されるべき治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小にするように計画情報を決定するように構成され、
前記入力ユニットは、前記近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報を受け取るように更に構成され、
前記計画ユニットは、治療計画に関する受け取られた情報と、近接照射療法処置のすでに提供されたステップに関する受け取られた情報とに基づいて、修正された治療計画を決定するようにさらに構成され、
前記出力ユニットは、前記修正された治療計画を出力するように構成される、
送達支援デバイス。
【請求項2】
前記計画ユニットは、
すでに提供されたステップに関する情報から予備的結果を計算する計算セクションと、
前記予備的結果と前記治療目標との間の差分を決定する差分決定セクションと、
決定された差分に対する逆最適化により部分治療計画を決定する部分計画決定セクションとを含み、
前記計画ユニットは、決定された部分治療計画に従って、まだ提供されていないステップについての投与量情報およびシーケンス情報を置き換えることによって、修正された治療計画を決定するように構成される、
請求項1に記載の送達支援デバイス。
【請求項3】
前記計画ユニットは、所定のメトリックに従って治療目標を考慮して治療計画の偏差期待値を計算する偏差計算セクションを含む、
請求項1に記載の送達支援デバイス。
【請求項4】
前記所定のメトリックは、線量分布、近接照射療法器具の位置及び前記近接照射療法器具の使用のうちの少なくとも1つに関する定量化を含む、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項5】
前記所定のメトリックは、全体的な線量分布への影響及び臨床目標への影響の少なくとも1つを考慮した場合の前記線量分布に関する定量化を含む
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項6】
前記所定のメトリックは、少なくとも1つの目標ボリューム、前記近接照射療法中のリスクのある器官、別の近接照射療法器具及びおよび前記近接照射療法器具をモニターするために設けられたイメージングデバイスのうち少なくとも1つに対する、前記近接照射療法器具の位置を考慮して、近接照射療法器具の位置を考慮する、近接照射療法器具の位置に関する定量化を含む、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項7】
前記所定のメトリックは、器具当たりの総滞留時間、器具ごとの滞留位置の数、および器具ごとの放射性シードの数のうち少なくとも1つを考慮して、近接照射療法器具の使用に関する定量化を含む、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項8】
所定のメトリックは、複数の要因と、前記要因の相対荷重に対する優先度のセットとを含む、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項9】
前記偏差計算セクションは、シミュレーションに基づいて治療計画の偏差期待値を決定するように構成され、シミュレーションは、治療計画の未だ提供されていないステップを実行する際の所定量の誤差を含む、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項10】
前記計画ユニットは、修正されていない治療計画の未だ提供されていないステップのシーケンス置換を得る置換セクションを含み、
計画ユニットは、最も低い偏差期待値を提供するシーケンス置換を選択することによって、修正された治療計画を決定するように構成される、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項11】
前記計画ユニットは、修正されていない治療計画の未だ提供されていないステップの投与量変動を得る変動セクションを含み、
前記計画ユニットは、最も低い偏差期待値を提供する投与量変動を選択することによって、修正された治療計画を決定するように構成される、
請求項3に記載の送達支援デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載の送達支援デバイスと、
近接照射制御デバイスと、
少なくとも1つの近接照射療法器具とを有する、
近接照射療法の送達システム。
【請求項13】
近接照射療法処置を支援するコンピュータプログラムであって、請求項1に記載の送達支援デバイスで実行されると、送達支援デバイスに、
治療目標に関する情報を受け取る初期受け取りステップと、
近接照射療法処置のステップのための投与量情報を含む治療計画に関する受け取られた情報に基づいて治療計画を決定する計画ステップと、
決定された治療計画を出力する初期出力ステップとを実行させ、
前記治療計画は、近接照射療法処置の少なくとも一部のステップを実行する順序を示す治療計画における近接照射療法処置のステップのシーケンス情報をさらに含み、
前記計画ステップは、近接照射療法処置のステップの誤差期待範囲に基づいて、予想されるべき治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小にするように計画情報を決定することを含み、
前記コンピュータプログラムはさらに、近接照射療法の少なくとも1つのステップが提供された後に、
近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報を受け取る追加の受け取りステップと、
治療目標に関する受け取られた情報及び近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する受け取られた情報に基づいて修正された治療計画を決定する修正ステップであって、前記修正ステップは、前記近接照射療法処置の残りのステップの誤差期待範囲に基づいて、気体される前記治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小化するように、修正された治療計画のシーケンス情報を決定するステップを含む、ステップと、
修正された治療計画を出力する追加の出力ステップとを
実行させるプログラムコード手段を含む、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、介入的腫瘍学の分野に関し、特に、近接照射療法処置を支援する送達支援デバイス、このような送達支援デバイスを含む近接照射療法のための送達システム、近接照射療法処置を支援する近接照射療法支援方法、及び対応するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、前立腺の局所療法では、近接照射療法を利用して、周囲の組織を守りつつ腫瘍のみを治療する。従来の全腺近接照射療法と比較して、局所的近接照射療法は、治療の副作用を低減しながら同等に有効であることを目指している。
【0003】
近接照射療法の例は、低線量近接照射療法(LDR近接照射療法)および高線量近接照射療法(HDR近接照射療法)である。LDRシード位置またはHDR滞留位置および滞留時間を決定するために、いわゆる逆計画法が使用される。これらのアルゴリズムは線量を最適化するが、標的ボリュームの目標、および危険にさらされる器官に関する制約を考慮する。これらは、解く線形システムの線形制約のセットに変換される。
【0004】
HDR近接照射療法の送達のための介入的オンコロジー・ソリューションでは、腫瘍組織の内部または近傍に配置されたカテーテルにより高活性源を移動させることによって放射線量を送達することによりアブレーションが行われる。送達される線量は、カテーテルに沿った滞留位置ならびにこれらの位置での滞留時間によって制御される。HDR線量計画は、治療される関心領域(ROI)および関連する臨床目標を考慮して計算される。
【0005】
LDR近接照射療法の送達のための介入的オンコロジー・ソリューションでは、小さな放射性シードを腫瘍組織の内部または近傍に永久的に配置することによってアブレーションが行われる。したがって、送達される線量は、シードの位置によって制御される。LDR線量計画は、治療される関心領域(ROI)および関連する臨床目標を考慮して計算される。
【0006】
従来の処置は、線量計画を決定するステップと、ニードルシーケンスをマニュアルで確定するステップと、ニードルを選択するステップと、ニードルを配置するステップとを含む。まだ最後のニードルが配置されていない場合、流れはニードルの選択に戻り、最後のニードルが配置されるまで、ニードルのシーケンスに従ってニードルを選択し、選択されたニードルを配置するループをする。
【0007】
そのような従来の処置の結果は不十分である可能性がある。元々計算された計画と比較してわずかにずれた放射線量が送達されることがあり、最終的に、効果の低い治療またはより短期の副作用をもたらす可能性がある。
【0008】
さらに、近接照射療法を行うのを助ける支援デバイスは、特許文献1に開示されている。これでは、近接照射療法シードを配置した後の治療計画の更新において、すでに送達された放射線量が考慮される。これは既に配置された近接照射療法シードの位置と滞留時間によって規定される。所定の放射線量目標を達成するために依然として送達されなければならない近接照射療法シードの位置は、既に送達された放射線量に基づいて決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際出願公開第WO2014/091330A1号
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、処置または治療目標と処置の結果との間、特に投与される放射線量の間の緊密な対応を可能にする近接照射療法のための送達支援を提供することである。
【0011】
本発明の第1の態様では、近接照射療法を支援する送達支援デバイスを提供する。該デバイスは、治療目標に関する情報を受け取る入力ユニットと、近接照射療法処置のステップのための投与量情報を含む治療計画に関する受け取られた情報に基づいて治療計画を決定するように構成された計画ユニットと、決定された治療計画を出力するように構成された出力ユニットとを有し、前記治療計画は、近接照射療法処置の少なくとも一部のステップを実行する順序を示す治療計画における近接照射療法処置のステップのシーケンス情報をさらに含み、前記計画ユニットは、近接照射療法処置のステップの誤差期待範囲に基づいて、予想されるべき治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小にするように計画情報を決定するように構成され、前記入力ユニットは、前記近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報を受け取るように更に構成され、前記計画ユニットは、治療計画に関する受け取られた情報と、近接照射療法処置のすでに提供されたステップ
に関する受け取られた情報とに基づいて、修正された治療計画を決定するようにさらに構成され、前記出力ユニットは、前記修正された治療計画を出力するように構成される。
【0012】
本発明の第2の態様において、近接照射療法のための送達システムが提示され、該システムは、第1の態様による送達支援デバイスと、近接照射療法制御デバイスと、少なくとも1つの近接照射療法器具とを含む。
【0013】
本発明の第3の態様では、近接照射療法を支援する送達支援方法を提供する。該方法は、治療目標に関する情報を受け取る初期受け取りステップと、近接照射療法処置のステップのための投与量情報を含む治療計画に関する受け取られた情報に基づいて治療計画を決定する計画ステップと、決定された治療計画を出力する初期出力ステップと、前記治療計画は、近接照射療法処置の少なくとも一部のステップを実行する順序を示す治療計画における近接照射療法処置のステップのシーケンス情報をさらに含み、前記計画ステップは、近接照射療法処置のステップの誤差期待範囲に基づいて、予想されるべき治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小にするように計画情報を決定することを含み、前記方法はさらに、近接照射療法の少なくとも1つのステップが提供された後に、近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報を受け取る追加の受け取りステップと、治療目標
に関する受け取られた情報及び近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する受け取
られた情報に基づいて修正された治療計画を決定する修正ステップであって、前記修正ステップは、前記近接照射療法処置の残りのステップの誤差期待範囲に基づいて、気体される前記治療目標からの偏差を示す偏差期待値を最小化するように、修正された治療計画のシーケンス情報を決定するステップを含む、ステップと、修正された治療計画を出力する追加の出力ステップとを含む。
【0014】
上述した従来の処置によるニードルの配置中に、次にどのニードルを配置すべきか適応的なフィードバックがないことが本発明者によって見出された。結果として、臨床医は、最終線量計画における以前のニードルの配置誤差の影響と、次のニードルの最終結果への影響が分からないうちに、ニードルの配置を行う。臨床医が、ニードルから生じる画像アーチファクトを低減するように選択されたニードルシーケンスにこだわり、結果として得られる放射線量に対するそれらの影響を考慮しないことさえ起こり得る。
【0015】
特許文献1(WO2014/091330)の場合には、既に配置された近接照射療法シードが考慮され、将来の配置および/または滞留時間を調整することによって近接照射療法シードの誤配置を補償するために治療計画を更新する。
【0016】
しかし、本発明者らは、近接照射療法の残りのステップの枠組みにおいて、誤配置または間違った滞留時間がもはや補償されない場合があることを発見した。本発明者らは、近接照射療法の異なるステップが、誤差が発生する可能性がある場合に必ずしも同じ影響を及ぼさないことを、さらに認識した。したがって、誤差が強い影響または偏差をもたらす可能性のあるステップがシーケンス中に早く設けられるほど、後のステップを修正することによって、そのような偏差を補償する可能性がより高くなるか、または容易になる可能性がある。
【0017】
本発明は、既に実行された処置の部分を考慮して、最適化された治療計画の出力を提供する。本発明は、例えば、各ニードルの挿入後のシーケンスおよび投与の更新を提供する。治療計画のシーケンスは、例えば、後のステップを修正することによって修正する必要がある、より大きな影響を誤差が有する可能性がある処置のステップが、誤差がより起こりにくいおよび/または影響が少ないステップより早く提供されるように決定される。
【0018】
しかし、そのような更新は、処置のすべての各ステップまたは部分の後に提供される必要はない(たとえその間に更新なしのステップを組み合わせると精度と柔軟性が失われる可能性がある)。さらに、更新は、既存の治療計画がすでにその時点では好ましいかもしれないので、必ずしも治療計画の変更が必要であることを意味するものではない。
【0019】
さらに、更新によって、シーケンスのみが変化し(すなわち、以前に決定された投与量情報が維持される)、投与量のみが変化し(すなわち、以前に決定されたシーケンス情報が維持される)、及びシーケンスと線量情報の変更の組み合わせが生じる。
【0020】
ステップの誤差期待範囲は、すべてのステップで同一であってもよい(例えば、すべての配置に対して±1mmの位置決め精度またはすべての滞留時間に対して1秒のタイミング精度を仮定してもよく)、または、ステップごとに、個別にまたはカテゴリーに基づいて決定してもよい。特に、誤差期待範囲は、位置精度、タイミング精度、並びに他の精度及びそれらの組み合わせを考慮に入れることができる。
【0021】
逸脱期待値は、最終的に意図された目標からの近接照射療法の結果となる可能性のある偏差量の尺度であり、最終的な実際の結果が所望の結果にどれくらい近いかを示す。
【0022】
最悪の場合のシナリオを考えると、手続きの第1ステップは、例えば、近接照射療法シードの誤った配置の形で、合理的に予想される境界での誤差または誤差結果(すなわち、誤差の結果)を伴って実行されると仮定し得る。以下のステップは補償のために修正されているが、最悪の場合のシナリオでは、別の個々の誤配置を導入する(これも残りのステップで補償する必要がある)。シミュレートされた各ステップの後に更なる更新(異なるシーケンスの考慮を含む)が提供される再帰的ループ又はプロセスでは、そのようなシナリオに対して偏差期待値が導き出される。
【0023】
誤差期待範囲は、通常、連続体(例えば、空間的ボリュームおよび(滞留時間などに関する)時間など)をカバーしてもよく、特定の実施形態に応じて、そのような連続体は限られた数の離散点によって扱われてもよい。一次元の非常に粗い例は、1mm遠い配置、ちょうどよい配置、および1mm短い配置を考慮することができる。
【0024】
偏差期待値に関する別のアプローチでは、各ステップを別個に考慮してもよいが、意図された目標(例えば、線量)からの結果的偏差は、処置における誤差のみを含み、残りのまたは続くステップは、(誤差を発生させずに)その誤差を補うように修正される。そのようなアプローチでは、全体的なシーケンスにおける考慮中のステップの位置は、そのような補償のためにあと何ステップが必要であるかを考慮して決定されてもよい。
【0025】
HDR近接照射療法(上記参照)の場合における本発明の例示的な、しかし限定的ではない実施形態において、逆最適化により、ユーザに提示される最適なニードルシーケンスが可能になる。ユーザがニードルを配置し、その後、送達される線量に対する配置されたニードルの影響を評価する。必要に応じて、線量計画が再最適化され、新たなニードルシーケンスが計算される。新しいニードルシーケンスがユーザに提示される。このプロセスは、所望の線量が送達されるまで繰り返される(すなわち、システムはもはや次のニードルを配置することを提案しない)。
【0026】
本発明者らは、ニードル挿入後のHDR近接照射療法計画の再最適化が正しい放射線線量を送達するのに有益であることを示したシミュレーションを実施した。この例示的な実施形態では、再最適化は、未実施の滞留位置および滞留時間およびそれらのシーケンスのみが必要に応じて変更されるように、既に送達された投与量を与えることを考慮する。換言すれば、新しいニードルシーケンスは、常に既に配置されたニードルで始まる。
【0027】
治療計画の更新または修正(例えば、ニードルシーケンスのソーティングおよび選択)は、逆最適化アルゴリズムの実行中に、結果として生じる線量に対する計画されたニードルの影響を直接的に評価することによって、および/または、計画されたニードルの、ニードルの位置決め誤差を組み込んだシミュレーションで得られた線量に対する影響を評価することにより、実行されてもよい。
【0028】
LDR近接照射療法(上記参照)の場合における本発明の別の例示的な、しかし限定的ではない実施形態では、再最適化により、ニードルを配置するための新たなシーケンスと、計画中のいくつかのニードルに対する代替装填をもたらし得る。上述のHDRの例と同様に、新しいニードルシーケンスがユーザに提示され、ユーザは所望の線量が送達されるまでニードルを挿入したままにする(システムはもはや次のニードルを配置することを提案しない)。ここで、再最適化は、配置/送達されていないニードルとシードの位置を潜在的に変更するだけである。
【0029】
治療計画の更新は、治療目的がすでに達成されている場合には、前に提供されたステップの削除を含み、治療目的を達成するために必要または望ましい場合には、さらなるステップの追加を含むことができる。
【0030】
好ましい実施形態では、計画ユニットは、すでに提供されたステップに関する情報から予備的結果を計算する計算セクションと、前記予備的結果と前記治療目標との間の差分を決定する差分決定セクションと、決定された差分に対する逆最適化により部分治療計画を決定する部分計画決定セクションとを含み、前記計画ユニットは、決定された部分治療計画に従って、まだ提供されていないステップについての投与量情報およびシーケンス情報を置き換えることによって、修正された治療計画を決定するように構成される。
【0031】
治療計画を修正または更新する際にすでに提供されているステップまたはその一部を考慮に入れる場合、既に提供されているステップまたは部分の制約(すなわち、修正計画の固定部分)として使用することができる。代替的に、またはいくつかの組み合わせで、残りの治療目標(すなわち、既に提供されたステップによってまだ達成されていない治療目標の部分または一部)を得ること、および残りの目標にのみ対処する部分計画を決定して、(既に実行されたステップによって生じる設定における制約を考慮に入れて)、処置計画のまだ実行されていない部分のみが決定された部分計画に置き換えられるようにすることも可能である。
【0032】
プロシージャの次のステップ(例えば、配置されるニードル)は、リストにグラフィックハイライトを使用すること、グリッドテンプレートのレンダリングでグラフィックハイライトを使用すること、実際のグリッドテンプレートでの専用照明、およびポータル/キーホールアプローチでの方向ガイダンスの使用を含むがこれらに限定されない様々な方法で、ユーザに示され得る。
【0033】
実際の逆計画は、任意の既知の最適化アルゴリズムを使用して計算することができる。このアルゴリズムは、ニードルの位置およびシーケンスを直接的に最適化することを含む。
【0034】
好ましい実施形態では、前記計画ユニットは、所定のメトリックに従って治療目標を考慮して治療計画の偏差期待値を計算する偏差計算セクションを含む。
【0035】
上記の好ましい実施形態の変形例において、所定の計量は、線量分布、近接照射療法器具の位置および近接照射療法器具の使用の少なくとも1つに関する定量化を含む。
【0036】
取られる修正手法は、線量分布に関連するメトリクス、(近接照射療法器具の一例としての)ニードルの位置に関するメトリクス、及び(近接照射療法デバイスの一例としての)ニードル自体に関連するメトリクスを含むがこれに限定されない様々な定量的メトリクスに依存することができる。
【0037】
上記の修正の変形において、前記所定のメトリックは、全体的な線量分布への影響及び臨床目標への影響の少なくとも1つを考慮した場合の前記線量分布に関する定量化を含む。
【0038】
特に、線量分布に関連するメトリクスは、(限定されないが)線量分布全体への影響、例えば、すべての線量ボクセルの差の合計、すべての臨床目標への影響、例えば、D95投与量(受ける必要がある領域の投与量の95%)の増減に関するもの、標的ボリュームの臨床標的への影響、およびリスクのある臓器の臨床標的への影響を含んでもよい。
【0039】
上記の修正の他の変形例において、前記所定のメトリックは、少なくとも1つの目標ボリューム、前記近接照射療法中のリスクのある器官、別の近接照射療法器具及びおよび前記近接照射療法器具をモニターするために設けられたイメージングデバイスのうち少なくとも1つに対する、前記近接照射療法器具の位置を考慮して、近接照射療法器具の位置を考慮する、近接照射療法器具の位置に関する定量化を含む。
【0040】
近接照射療法器具(例えば、ニードル)の位置に関するメトリックは、標的容積に関するもの、危険にさらされる器官に関するもの、互いに関するもの(例えば、連続したアブレーション位置の間の距離の最大化/最小化)、および撮像デバイスに関するもの(例えば画質の保存)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0041】
ニードル間の距離を最大化すると、組織を固定するのに役立ち、変形を防止するが、ニードル間の距離を最小化すると、標的ボリュームの別の部分におけるニードルの線量計画の再最適化の自由度が増す。
【0042】
上記の修正のさらに別の変形例では、前記所定のメトリックは、器具当たりの総滞留時間、器具ごとの滞留位置の数、および器具ごとの放射性シードの数のうち少なくとも1つを考慮して、前記近接照射療法器具の使用に関する定量化を含む。
【0043】
総滞留時間および滞留位置の数は、HDR近接照射療法の場合において特に問題となるが、ニードル当たりのシードの数(器具の例として)はLDR近接照射療法に特に関連する。
【0044】
上記の修正のさらに別の変形例では、所定のメトリックは、複数の要因と、前記要因の相対荷重に対する優先度のセットとを含む。
【0045】
メトリクスまたはその一部は、優先順位が付けられていなくてもよいが、例えば、ユーザによって示される優先順位によって制御されて、危険にさらされる特定の器官に影響を及ぼすニードルが最初に配置されるようにしてもよい。
【0046】
上記の好ましい実施形態の他の修正例において、前記偏差計算セクションは、シミュレーションに基づいて治療計画の偏差期待値を決定するように構成され、シミュレーションは、治療計画の未だ提供されていないステップを実行する際の所定量の誤差を含む。
【0047】
上記の好ましい実施形態のさらに別の修正例において、前記計画ユニットは、修正されていない治療計画の未だ提供されていないステップのシーケンス置換を得る置換セクションを含み、計画ユニットは、最も低い偏差期待値を提供するシーケンス置換を選択することによって、修正された治療計画を決定するように構成される。
【0048】
この修正例によれば、順序またはシーケンスのみが修正され、修正に伴う計算の労力を最小限に抑えることができる。
【0049】
上記の好ましい実施形態のさらに別の修正例において、前記計画ユニットは、修正されていない治療計画の未だ提供されていないステップの線量変動を得る変動セクションを含み、前記計画ユニットは、最も低い偏差期待値を提供する投与量変動を選択することによって、修正された治療計画を決定するように構成される。
【0050】
この変形例では、以前に提供されている線量のまわりのマージンが考慮され、同様に計算の労力が軽減される。
【0051】
上記の修正は、シーケンスとマージンが一緒に考慮されるように組み合わせることができる。
【0052】
好ましい一実施形態では、追加の受け取りステップ、修正ステップおよび追加の出力ステップは、それぞれ処置の各ステップの提供後に実行される。
【0053】
処置の各ステップまたは部分が実行された後に更新を繰り返し提供することにより、できるだけ早く調整を行うことができ、それによって最適な結果が得られる可能性が最大になる。
【0054】
本発明の別の態様では、近接照射療法処置を支援するコンピュータプログラムが提示される。このコンピュータプログラムは、配達支援デバイス上で実行されると、本発明による送達支援デバイスに、本発明による方法のステップを実行させるプログラムコード手段を有する。
【0055】
言うまでもなく、請求項1に記載の送達支援デバイス、請求項12に記載の送達支援システム、請求項13に記載の近接照射療法支援方法、および請求項15に記載のコンピュータプログラムは、同様の、および/または同一の好ましい実施形態を有し、特に、従属請求項に定義されたものを有する。
【0056】
言うまでもなく、本発明の好ましい実施形態は、従属項または上記の実施形態の、各独立項との任意の組合せであり得る。
【0057】
本発明の上記その他の態様を、以下に説明する実施形態を参照して明らかにし、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】本発明の一実施形態による送達支援デバイスを含む近接照射療法のための送達システムを示す図である。
【
図2】本発明の別の実施形態による送達支援デバイスの計画ユニットを示す図である。
【
図3】本発明のさらに別の実施形態による送達支援デバイスの計画ユニットを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に従って案内されるニードル配置プロセスを示すプロセス図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるニードル誘導を示す例示的な表示を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による近接照射療法支援方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
図1は、本発明の一実施形態による送達支援デバイス10を含む近接照射療法のための送達システム1を示す図である。
【0060】
送達システム1は、送達支援デバイス10、近接照射療法制御デバイス20、および複数の近接照射療法器具30、すなわち、放射性物質を患者の体内に挿入するためのニードルを含む。
【0061】
近接照射療法制御デバイス20は、患者の体内に挿入されたときに各近接照射療法器具の位置を決定するように構成された撮像デバイス21を含む。
【0062】
送達支援デバイス10は、入力ユニット11、計画ユニット100、出力ユニット12を含む。
【0063】
入力ユニット11は、近接照射療法処置の治療目標に関する情報を、システム1の外部から受け取りするように構成されている。さらに、入力ユニット11は近接照射療法制御デバイス20に結合され、近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報を受け取りするようになっている。入力ユニット11は、その情報を計画ユニット100に転送する。
【0064】
計画ユニットは、近接照射療法処置のさらなるステップのための投与量情報およびシーケンス情報を含む、治療目標および近接照射療法処置の既に提供されたステップに基づいて治療計画を決定するように構成される。
【0065】
計画ユニット100によって決定された治療計画は、出力ユニット12に提供される。出力ユニット12は、近接照射療法制御デバイス20およびシステム1の外部に、決定された治療計画を出力するように構成される。
【0066】
計画ユニット100は、近接照射療法処置のステップがまだ提供されていない場合、すなわち処置の初期ステップでは、治療目標のみに基づいて治療計画を決定するように構成される。
【0067】
治療計画を決定するために、計画ユニット100は逆最適化セクション101と偏差計算セクション102とを含む。逆最適化セクション101は、提供された情報に基づいて修正された治療計画のいくつかの解または候補を提供するように構成される。偏差計算セクション102は、候補に対するそれぞれの偏差期待値を決定するように構成され、計画ユニット100が、偏差期待値が最も低い候補を選択して、修正された治療計画として出力することができるようにする。
【0068】
図2は、本発明の別の実施形態による送達支援デバイスの計画ユニット200を示す図である。
図2には、送達支援デバイスの計画ユニット200のみが示されている。送達システムの他の要素が
図1と比較して不変のままであり得るからである。
【0069】
本実施形態に係る計画ユニット200は、計算セクション201と、差分決定セクション202と、部分計画決定セクション203と、偏差計算セクション204とを備える。計算セクション201は、すでに提供された近接照射療法(上記参照)のステップに関する情報から、予備的結果を計算するように構成される。この情報は、計算セクション201から差分決定セクション202に与えられる。差分決定セクション202は、予備的結果と、近接照射療法処置によって達成されるべき治療目標との間の差異を決定するように構成されている。換言すると、差分決定セクション202は、まだ達成されていない治療目標の残りの部分を決定する。その差分は、部分計画決定セクション203に供給され、決定された差分を逆最適化することによって、部分治療計画が決定される。この部分計画は偏差計算セクション204に与えられ、部分計画の偏差期待値が、わずかに修正された状況/制約に基づいて決定された他の部分計画と比較することができる。
【0070】
計画ユニット200はさらに、選択された、または決定された部分治療計画に従って、近接照射療法処置のまだ提供されていないステップについての投与量情報およびシーケンス情報を置き換えることによって、修正された治療計画を決定するように構成される。
【0071】
図3は、本発明のさらに別の実施形態による送達支援デバイスの計画ユニット300を示す図である。
【0072】
図2と同様に、計画ユニット300のみが示されている。
【0073】
計画ユニット300は、置換セクション301と、変動セクション302と、偏差計算セクション303とを備える。置換セクション301は、現在および未治療の治療計画のまだ提供されていないステップのシーケンス置換を提供するように構成され、変動セクション302は、このようなステップの投与量変動を取得するように構成され、修正されていない治療計画の変更をもたらす置換および変動の「マトリックス」が存在するようにする。この情報は、偏差計算セクション303によって処理され、偏差期待値が最小となる投与量変動とシーケンス順列の組み合わせを選択することによって、計画ユニット300が修正治療計画を決定することを可能にする。
【0074】
図4は、本発明の一実施形態に従って案内されるニードル配置プロセスを示すプロセス図である。ステップ40において、処置が開始され、線量計画の最適化ステップ41の第1のインスタンスが得られ、配置のミスなどによる可能性のある偏差を考慮したニードルシーケンスの最適化ステップ42がこれに続く。これにより、配置すべき次のニードルを選択する選択ステップ43が得られ、配置ステップ44においてこれを配置する。配置ステップ44に続いて、検査ステップ45が行われ、既に送達された線量が、所望の治療目的を満たすか決定する。治療目標がまだ達成されていない場合、プロセスは、既に配置されたニードルを考慮して線量計画を最適化する最適化ステップ41に戻り、線量がまだ達成されていないと検査ステップ45が判断する限り、他のステップが続く。所望の投与量が達成されると、処置はステップ46で終了する。
【0075】
図5は、本発明の一実施形態によるニードル誘導を示す例示的な表示を示す図である。
【0076】
図5aのディスプレイ50は、ニードルが挿入される前の状況を示し、第1のニードルがグリッド孔E3に配置されるべきであることを示し、現在の計画に従ってニードルの装填をさらに示す。
図5bの状況は、グリッド孔E3にニードルを挿入した後であり(表示51)、ここで、配置すべき次のニードルが(元のグリッド孔G3ではなく)グリッド孔E4に配置される。
【0077】
グリッド孔D4にニードルを挿入した後、シーケンスは、
図5cに示すように未修正のままであり、それにもかかわらず、ニードルG3の装填は、
図5a及びbの状況と比較して変化している(表示52を参照)。
【0078】
図6は、本発明の一実施形態による近接照射療法支援方法を示すフロー図である。
【0079】
図6に示す方法は、治療目標に関する情報を受け取りする初期受け取りステップ60を含む。この最初の受け取りステップ60の後に計画ステップ61が続き、治療計画が、治療目標に関する受け取り情報に基づいて決定される。前述のように、治療計画は、近接照射療法処置のステップのための投与量情報およびシーケンス情報を含む。計画ステップ61に続く最初の出力ステップ62では、決定された治療計画が出力される。これに続いて、近接照射療法ステップ63が実行され、計画ステップ61で決定された治療計画の一部が実行される。この近接照射療法63の後、チェック64を設け、治療目的がすでに達成されているかどうか決定する。これが当てはまる場合、プロセスは終了する。そうでなければ、フローはさらなる受け取りステップ65に進み、ここで近接照射療法処置の既に提供されたステップに関する情報が受け取りされる。この追加の受け取りステップ66に続いて、受け取りされた情報に基づいて、すなわち治療目標および近接照射療法処置の既に提供されたステップに基づいて、修正された治療計画を決定する修正ステップ66が続く。修正された治療計画は、以前の治療計画と同一である可能性があるが、追加の出力ステップ67で出力され、次の近接照射療法ステップ63に至る。
【0080】
計画ステップ61および修正ステップ66はそれぞれ、近接照射療法の(残りの)ステップの予想誤差範囲に基づき、期待される治療目標からの逸脱を示す逸脱期待値が最小となるように(修正された)治療計画のシーケンス情報を決定するステップを含む。
治療目標が達成されない限り、ステップ63,64,65,66および67によって提供されるループが繰り返される。
【0081】
本発明を、図面と上記の説明に詳しく示し説明したが、かかる例示と説明は例であり限定ではなく、本発明は開示した実施形態には限定されない。
【0082】
請求項に記載した発明を実施する際、図面、本開示、及び添付した特許請求の範囲を研究して、開示した実施形態のその他のバリエーションを、当業者は理解して実施することができるであろう。
【0083】
本発明の一実施形態では、支援デバイスは、計画ユニット、ニードルソーティングユニット、ニードル選択ユニット、および最適な順序でニードルを配置するようにユーザをガイドすることができる表示ニードルシーケンス表示ユニットを含む。逆計画を解いて最適なニードルシーケンスを決定することができる。最適なニードルシーケンスは、提供された計画に基づいて決定することができる。最適なニードルシーケンスは、ニードル配置をシミュレーションすることにより、提供された計画に基づいて決定することができる。最適なニードルシーケンスおよび次のニードルは、リスクのある標的臓器および器官に関する線量分布および臨床目標に対するニードルの影響に基づいて決定されてもよい。最適なニードルシーケンスおよび次のニードルは、標的器官、危険性のある器官、または他のニードルに対するニードルの位置に基づいて決定されてもよい。
【0084】
請求項において、「有する(comprising)」という用語は他の要素やステップを排除するものではなく、「1つの(「a」又は「an」)」という表現は複数ある場合を排除するものではない。
【0085】
単一のプロセッサ、デバイスまたはその他のアイテムが請求項に記載した複数のユニットの機能を満たすこともできる。相異なる従属クレームに手段が記載されているからといって、その手段を組み合わせて有利に使用することができないということではない。
【0086】
受け取り、決定、出力、計算、およびシミュレーションのような演算は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段および/または専用ハードウェアとして実施することができる。
【0087】
コンピュータプログラムは、光記憶媒体や他のハードウェアとともに、またはその一部として供給される固体媒体などの適切な媒体に記憶及び/または配布することができ、インターネットや有線または無線の電気通信システムなどを介して他の形式で配信することもできる。
【0088】
請求項に含まれる参照符号は、その請求項の範囲を限定するものと解してはならない。