(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記支持部材は、前記攪拌羽根の前記自由端側の部分における、前記支持部材からのはみ出し量が、前記長さ方向の他端側から一端側に亘って大きくなるように、前記攪拌羽根における回転方向の上流側に重ねられている、
請求項1又は2に記載の現像剤容器。
【発明を実施するための形態】
【0014】
≪概要≫
以下、第1及び第2実施形態及び実施例について図面を参照しつつ、これらの記載順で説明する。
【0015】
≪第1実施形態≫
以下、本実施形態の画像形成装置10(
図1参照)の構成及び画像形成装置10による画像形成動作、トナーコンテナ70(
図5〜
図7等参照)を含む現像剤供給装置49(
図1、
図3等参照)の構成及び現像剤供給装置49による供給動作並びに効果について、図面を参照しつつこれらの記載順で説明する。
【0016】
以下の説明では、図中における矢印Fr及び矢印Rrで示す方向をそれぞれ装置奥行き方向手前側及び奥側、矢印R及び矢印Lで示す方向をそれぞれ装置幅方向右側及び左側、矢印U及び矢印Loで示す方向をそれぞれ装置高さ方向上側及び下側とする。また、本明細書では、画像形成装置10を装置奥行き方向手前側から見た状態を画像形成装置10の正面として説明する。
【0017】
<画像形成装置の全体構成>
画像形成装置10は、
図1に示されるように、給紙カセット5と、トナー像形成部40と、転写装置50と、搬送装置52と、定着装置54と、制御装置CUと、を含んで構成される電子写真方式の装置とされている。
【0018】
トナー像形成部40は、帯電、露光、現像の各工程を行って、後述するベルトTBが保持するトナー像を形成する機能を有する。トナー像形成部40は、それぞれ異なる色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))のトナー像を形成する単色ユニット41Y、41M、41C、41Kで構成されている。各単色ユニット41Y、41M、41C、41Kは、それぞれ、感光体42(担持体の一例)と、帯電装置44と、露光装置46と、現像装置48と、現像剤供給装置49(以下、供給装置49とする。)と、を備えている。現像装置48は、トナー(図示省略)及びキャリア(図示省略)を含んで構成される現像剤を用いて、露光装置46により感光体42に形成された潜像をトナー像として現像するようになっている。なお、
図1では、単色ユニット41Y以外の単色ユニット41M、41C、41Kの一部の符号が省略されている。また、供給装置49については後述する。
【0019】
転写装置50は、無端状のベルトTBを有し、(
図1における矢印X方向に)周回するベルトTBに、トナー像形成部40により形成されたトナー像を1次転写させて、ベルトTBに保持されたトナー像を媒体Sに2次転写させる機能を有する。
【0020】
搬送装置52は、給紙カセット5に収容されている媒体Sを搬送経路(
図1中の二点差線P)に沿って搬送する機能を有する。なお、
図1における矢印Yは、媒体Sの搬送方向を意味する。
【0021】
定着装置54は、転写装置50により媒体Sに2次転写されたトナー像を媒体Sに定着させる機能を有する。
【0022】
制御装置CUは、画像形成装置10を構成する各部を制御する機能を有する(後述する
図2参照)。制御装置CUの機能については、後述する画像形成装置10による画像形成動作及び供給装置49による動作の説明の中で説明する。
【0023】
<画像形成動作>
次に、本実施形態の画像形成装置10による画像形成動作について
図1を参照しながら説明する。
【0024】
外部装置(図示省略)から画像データを受け取った制御装置CUは、画像形成装置10の各部を作動させる(
図2参照)。
【0025】
トナー像形成部40が作動されると、各単色ユニット41Y、41M、41C、41Kでは、帯電装置44が感光体42を帯電し、露光装置46が感光体42を露光し、現像装置48が感光体42の潜像をトナー像として現像する。その結果、各感光体42にトナー像が形成される。
【0026】
次いで、転写装置50及び搬送装置52が作動されると、トナー像形成部40により形成されたトナー像がベルトTBに1次転写される。また、ベルトTBに1次転写されたトナー像が2次転写されるタイミングに合わせて、搬送装置52により給紙カセット5に収容されている媒体Sが搬送されて、ベルトTBに保持されたトナー像が媒体Sに2次転写される。トナー像が2次転写された媒体Sは、搬送装置52により定着装置54に向けて搬送される。
【0027】
次いで、定着装置54が作動され、トナー像が2次転写された媒体Sが定着装置54に搬送されると、媒体Sに2次転写されたトナー像が媒体Sに定着される(媒体Sに画像が形成される)。
【0028】
そして、トナー像が定着された媒体S(画像が形成された媒体S)は、搬送装置52により画像形成装置10の外に排出されて、画像形成動作が終了する。
【0029】
<要部(現像剤供給装置)の構成>
次に、本実施形態の供給装置49の構成について
図3〜
図9を参照しながら詳しく説明する。
【0030】
各供給装置49は、各現像装置48に現像剤(を構成するトナー)を供給する機能を有する。供給装置49は、トナーコンテナ70(現像剤容器の一例)と、搬送部80と、を含んで構成されている。なお、単色ユニット41Y、41M、41C、41Kは、それぞれ、トナーコンテナ70Y、70M、70C、70Kを備えている(
図1参照)。トナーコンテナ70Y、70M、70Cは、内部に収容する現像剤の色が異なる以外、同等の形状、構造とされている。一方、トナーコンテナ70Kの形状はトナーコンテナ70Y、70M、70Cの形状と異なっているが、基本的に、トナーコンテナ70Kの機能及び構造は、トナーコンテナ70Y、70M、70Cの機能及び構造と同等とされている。以下の説明では、特に各トナーコンテナ70Y、70M、70C、70Kについて区別する必要がない限り、トナーコンテナ70Y、70M、70C、70Kを、トナーコンテナ70とする。なお、
図3〜
図9に図示されているトナーコンテナ70は、一例としてトナーコンテナ70Y、70M、70Cの何れかを例示したものである。
【0031】
〔トナーコンテナ〕
トナーコンテナ70は、現像装置48に供給される現像剤を収容する機能を有する。各トナーコンテナ70は、内部に現像剤を収容している筒状の容器20(収容体の一例)を含んで構成され、それぞれ長手方向(長さ方向)を装置奥行き方向に沿わせ、かつ、装置幅方向に沿って並べられた状態で、転写装置50の上側に配置されている。また、各トナーコンテナ70は、一例として、画像形成装置10の本体に着脱可能とされている(
図4参照)。すなわち、各トナーコンテナ70は、画像形成装置10における交換部品とされている。
【0032】
なお、本明細書では、前述のとおり、現像剤容器の一例であるトナーコンテナ70は現像装置48に供給される現像剤を収容する機能を有するものとしているが、内部に現像剤を収容した状態のトナーコンテナ70も現像剤容器の他の一例である。
【0033】
トナーコンテナ70は、容器20と、搬送スクリュー21と、攪拌部材22と、を含んで構成されている。
【0034】
<容器>
容器20は、現像剤を収容する機能を有する。 容器20は、収容部23と、蓋部24と、を有している。収容部23は、上側が開口し、長尺な直方体状に形成されている。蓋部24は、収容部23の上記開口を封止するようになっている。なお、容器20は、筒状とされている。
【0035】
収容部23は、底壁25の周囲に立設される一対の側壁26L、26Rと一対の端壁27F、27Bとを備えている。一対の側壁26L、26Rは、底壁25を挟んで左右方向に対向している(
図7参照)。一対の端壁27F、27Bは、底壁25を挟んで前後方向に対向している(
図6参照)。
【0036】
底壁25は、正面から見て(長さ方向から見て)、下向きに突出する搬送湾曲部25Aと攪拌湾曲部25Bとを有している(
図7参照)。搬送湾曲部25Aは、正面から見て、攪拌湾曲部25Bの右側に位置している。搬送湾曲部25Aは、攪拌湾曲部25Bよりも左右方向に幅狭く形成されている。搬送湾曲部25Aの後ろ側(容器20の長さ方向の一端側(装置奥行き方向側))には、現像剤を搬送部80に排出するための排出口28(開口の一例)が形成されている(
図6参照)。なお、搬送湾曲部25Aにおける排出口28が形成されている部分には、排出口28を開閉するためのシャッター(図示省略)が設けられている。
【0037】
前側の端壁27Fには、操作レバー20Aが回転可能に設けられている。また、前側の端壁27Fには、操作レバー20Aの回転支点を覆うカバー20Bが取り付けられている。トナーコンテナ70を画像形成装置本体に取り付けた状態で、例えばユーザーが操作レバー20Aを回転させると、シャッターが移動し、排出口28が開閉されるようになっている。なお、取り付けた状態で排出口28が開放されると、排出口28は、搬送部80を介して現像装置16に接続されるようになっている(
図3参照)。
【0038】
収容部23の上端には、外側に突出する本体側フランジ23Aが形成されている。蓋部24の下端には、外側に突出する蓋側フランジ24Aが形成されている。蓋部24は、蓋側フランジ24Aを本体側フランジ23Aに接合(例えば接着)させることで、収容部23に固定されている。
【0039】
<搬送スクリュー>
搬送スクリュー21は、軸周りに回転して、容器20内の現像剤を容器20の長さ方向の他端側から一端側(すなわち、装置奥行き方向の手前側から奥側)に搬送する機能を有する。搬送スクリュー21は、搬送湾曲部25Aの上側に配置されている(
図6及び
図7参照)。
【0040】
搬送スクリュー21は、スクリュー軸21Aと、螺旋羽根21Bと、を有している(
図6及び
図7参照。スクリュー軸21Aは、前後一対の端壁27F,27Bに回転可能に支持されている。螺旋羽根21Bは、スクリュー軸21Aの外周に形成されている。なお、スクリュー軸21Aは、駆動機構(図示省略)に連結されている。搬送スクリュー21は、駆動機構からの駆動力を受けて、軸周りに回転するようになっている。
【0041】
<攪拌部材>
攪拌部材22は、容器20内の現像剤を攪拌する機能を有する。攪拌部材22は、軸体30と、攪拌羽根31と、を有している(
図6及び
図7参照。攪拌部材22は、攪拌湾曲部25B及び搬送スクリュー21の上側に配置されている(
図6及び
図7参照)。なお、攪拌部材22は、長尺状とされており(
図6参照)、その軸方向(長手方向)を、容器20の長さ方向(装置奥行き方向)に沿わせた状態で配置されている。
【0042】
(軸体)
軸体30は、容器20に回転可能に支持されている。軸体30は、一例として、棒状の部材とされている。軸体30は、端壁27F、27Bに回転可能に支持されている(
図6参照)。軸体30は、攪拌湾曲部25Bの内面と各側壁26L、26Rの下側の部分の内面とに対して略同一距離離れた位置に位置している(
図5参照)。
【0043】
軸体30は、軸本体30Aと、一対の支軸部30Bと、を有している(
図6及び
図7参照)。軸本体30Aは、軸方向から見て矩形状とされている。一対の支軸部30Bは、軸本体30Aの両端に取り付けられている(
図5参照)。なお、軸体30は、駆動機構(図示省略)に連結されている。攪拌部材22は、駆動機構からの駆動力を受けて、軸周りに回転するようになっている。
【0044】
(攪拌羽根)
攪拌羽根31は、長尺なシート状の部材とされている(
図6及び
図8参照)。具体的には、攪拌羽根31は、一例として、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成されている。すなわち、攪拌羽根31は、可撓性を有する部材とされている。
【0045】
攪拌羽根31の短手方向の一端側は、軸体30(の軸本体30A)に固定されている(
図6及び
図7参照)。また、攪拌羽根31の短手方向の他端は、自由端とされている(
図7及び
図9参照)。なお、攪拌羽根31は、容器20の長さ方向において、排出口28に重なる部分を有している(
図6参照)。
【0046】
軸体30に固定されている攪拌羽根31が軸体30とともに軸周りに回転すると、攪拌羽根31の短手方向の他端側の部分(自由端側の部分)は、攪拌湾曲部25Bの内面及び各側壁26L,26Rの下側の内面に接触し、各側壁26L,26Rの上側の内面及び蓋部24の内面に接触しないようになっている(
図9参照)。すなわち、攪拌羽根31は、軸体30の回転に伴い、その短手方向の他端(又は他端側の部分)を容器20の内周(内面)に接触させながら、容器20内の現像剤を攪拌するようになっている。
【0047】
攪拌羽根31の短手方向の他端側(自由端側)は、攪拌羽根31の長手方向に亘って並ぶ複数のスリット33(第1スリットの一例)により分割されている。各スリット33は、攪拌羽根31の短手方向の他端から一端に至る手前の部分に亘り、短手方向に沿って形成されている(
図8参照)。
【0048】
攪拌羽根31における各スリット33が形成されている部分には、菱形状の貫通孔34が形成されている(
図6及び
図8参照)。各貫通孔34は、各スリット33を対称軸として線対称に形成されている。複数の貫通孔34は、攪拌羽根31が軸回りに回転する際に、攪拌羽根31に乗った現像剤のうちの一部を自由落下させて、攪拌羽根31の撓みを抑制するために形成されている。なお、攪拌羽根31における、各スリット33の短手方向の一端側の端は、スリット33の幅よりも大きい直径の貫通孔35に繋がっている(
図6参照)。
【0049】
攪拌羽根31における、容器20の長さ方向で排出口28に重なる部分には、攪拌羽根31の短手方向に対して傾斜している2つの傾斜スリット36が形成されている。各傾斜スリット36は、容器20の長さ方向における一端側から他端側に傾斜している。別の見方をすると、攪拌羽根31における、容器20の長さ方向で排出口28に重なる部分の一部は、2つの傾斜スリット36に挟まれた傾斜片37(傾斜部分の一例)とされている。なお、傾斜片37は、上記のような構成であることから、軸体30の回転に伴い軸周りに回転しながら、容器20内の現像剤を排出口28に送り込むようになっている。
【0050】
<支持部材>
支持部材32は、軸体30の回転に伴い回転方向(
図7及び
図9の矢印RDの方向)の上流側に撓む攪拌羽根31を支持する機能を有する。支持部材32は、長尺なシート状の部材とされている(
図6及び
図8参照)。支持部材32は、一例として、攪拌羽根31よりもヤング率が大きい素材で形成されている。なお、支持部材32の短手方向の幅は、攪拌羽根31の短手方向の幅よりも短く設定されている。
【0051】
支持部材32は、攪拌羽根31における、軸体30の回転方向の上流側の面に重ねられている(
図6及び
図7参照)。支持部材32の短手方向の一端側は、軸体30(の軸本体30A)に固定されている(
図6及び
図7参照)。支持部材32の短手方向の他端は、自由端とされている(
図7及び
図9参照)。以上の構成により、支持部材32は、攪拌羽根31の短手方向における自由端側の部分を自身の自由端からはみ出させた状態で、攪拌羽根31における、軸体30の回転方向の上流側に重ねられている(
図6及び
図7参照)。
【0052】
支持部材32の短手方向の他端側(自由端側)は、支持部材32の長手方向に亘って並ぶ複数のスリット90(第2スリットの一例)により分割されている。各スリット90は、支持部材32の短手方向の他端から一端に至る手前の部分に亘り、短手方向に沿って形成されている(
図6及び
図8参照)。また、各スリット90は、攪拌羽根31に形成されている各スリット33に重なる位置(支持部材32の板厚方向において同じ位置)に形成されている。すなわち、各スリット90は、支持部材32における、スリット33に重なる位置に形成されている。なお、支持部材32における、各スリット90の短手方向の一端側の端は、スリット90の幅よりも大きい直径の貫通孔92に繋がっている(
図6及び
図8参照)。
【0053】
また、支持部材32における自由端は、攪拌羽根31における複数の貫通孔34が形成されている部分に位置している(
図6参照)。そして、支持部材32における自由端における各貫通孔34に重なる部分は、各貫通孔34の周縁に重なっている(
図6参照)。なお、支持部材32における自由端における各貫通孔34に重ならない部分は、容器20の長さ方向に沿って直線を形成している(
図6及び
図8参照)。
【0054】
支持部材32における、容器20の長さ方向で排出口28に重なる部分には、支持部材32の短手方向に対して傾斜している2つのスリット94が形成されている。各スリット94は、容器20の長さ方向における一端側から他端側に傾斜している。各傾斜スリット94は、攪拌羽根31に形成されている各スリット36に重なる位置に形成されている。別の見方をすると、支持部材32における、容器20の長さ方向で排出口28に重なる部分の一部は、2つのスリット94に挟まれた傾斜片96とされている。上記のような構成であることから、傾斜片96は、軸体30の回転に伴い軸周りに回転しながら、攪拌羽根31の傾斜片37を支持するようになっている。
【0055】
〔搬送部〕
次に、搬送部80について主に
図3を参照しながら説明する。搬送部80は、トナーコンテナ70の排出口28から排出された現像剤を現像装置48に搬送する機能を有する。搬送部80は、筒82と、オーガ84(搬送体の一例)とを有している。
【0056】
<筒>
筒82は、現像装置48よりも上側、かつ、トナーコンテナ70よりも下側に配置されている。筒82は、第1筒82A(筒体の一例)と、第2筒82Bと、第3筒82Cとで構成されている。
【0057】
第1筒82Aは、その長手方向を装置幅方向に沿わせた状態で配置されている。第1筒82Aの一端側には、トナーコンテナ70から現像剤を受け取るための開口82A1が形成されている。また、第1筒82Aの他端側には、現像剤を落下させて現像装置48に現像剤を受け渡すための開口が形成されている。以上より、開口82A1は第1筒82Aの上側の壁を貫通し、開口84A2は第1筒82Aの下側の壁を貫通している。
【0058】
第2筒82Bは、一方の開口縁が第1筒82Aの開口82A1の開口縁に固定され、他方の開口縁がトナーコンテナ70(の下側に形成されている開口の開口縁)に固定されている。
【0059】
第3筒82Cは、一方の開口縁が第1筒82Aの開口82A2の開口縁に固定され、他方の開口縁が現像装置48(の上側に形成されている開口の開口縁)に固定されている。
【0060】
<オーガ>
オーガ84は、駆動源Mにより駆動されて軸周りに定められた角速度で回転して現像剤を一端側(第1筒82Aの長手方向における開口82A1が形成されている側)から他端側(第1筒82Aの長手方向における開口82A2が形成されている側)に搬送する機能を有する。オーガ84は、回転軸84Aと、螺旋体84Bとを有している。螺旋体84Bは、回転軸84Aにおける一端側から他端側に亘り回転軸84Aの外周から螺旋状となるように径方向に突出している。
【0061】
また、オーガ84は、第1筒82Aの長手方向に自身の軸方向を沿わせた状態で第1筒82A内に配置されている。
【0062】
以上の構成により、オーガ84は、駆動源Mにより駆動されて軸周りに回転しながら、トナーコンテナ70の排出口28から排出され、第2筒82B内を落下し、第1筒82Aが受け取った現像剤を、第3筒82Cが繋がっている開口82A2まで搬送するようになっている。
【0063】
<現像剤供給装置による供給動作>
次に、本実施形態の供給装置49による現像剤の供給動作について、
図2、
図3及び
図9を参照しつつ説明する。
【0064】
本実施形態の供給動作は、画像形成動作に伴ってトナーが消費されることで、現像装置48内の現像剤の残量(実際にはトナーの残量)が定められた量よりも少なくなると、現像装置48内のトナーセンサー(
図2参照)が制御装置CUにその旨(情報)を送信する。
【0065】
そうすると、制御装置CUは、供給装置49の各駆動源を駆動させる。これに伴い、トナーコンテナ70では、攪拌部材22を軸周りに回転させて容器20内の現像剤を攪拌させ、搬送スクリュー21を軸周りに回転させて攪拌された現像剤を排出口28に向けて搬送する。すなわち、攪拌部材22は、
図6の第1の状態から、
図9の第2の状態、第3の状態、第4の状態、第5の状態のように、これらの記載順で姿勢を変えながら、現像剤を攪拌する。その結果、排出口28に到達した現像剤は、搬送部80に送り込まれる。さらに、搬送部80に送り込まれた現像剤は、現像装置48内に供給される。
【0066】
そして、現像装置48内の現像剤の残量が定められた量に達すると、トナーセンサーが制御装置CUにその旨(情報)を送信する。その結果、制御装置CUは、供給装置49の各駆動源を停止させると、本実施形態の現像剤の供給動作が終了する。
【0067】
<効果>
次に、本実施形態の効果について図面を参照しつつ説明する。
【0068】
〔第1の効果〕
例えば、支持部材32を備えず、かつ、攪拌羽根31がその長手方向において分割されていない場合(以下、比較形態の場合という。)、容器20内の現像剤の量が少なくなるほど、攪拌部材22の回転負荷が小さくなる。その結果、攪拌羽根31の自由端が容器20の内面に接触して異音が発生し得る。
【0069】
これに対して本実施形態の場合、攪拌羽根31に複数のスリット33が形成されており、かつ、支持部材32に複数のスリット90が形成されている(
図6及び
図8参照)。すなわち、本実施形態の場合、攪拌羽根31及び支持部材32は、それぞれ長手方向において分割されている。ここで、本実施形態の場合も、容器20内の現像剤の量が少なくなるほど、攪拌部材22の回転負荷が小さくなる。しかしながら、本実施形態の場合、比較形態の場合に比べて、攪拌羽根31がその長手方向に亘って分割されていることで、攪拌羽根31の曲げ剛性が小さい。そのため、本実施形態の場合、比較形態の場合に比べて、異音の大きさを小さくする(別言すると、異音の発生を抑制する)ことができる。
【0070】
また、本実施形態の場合、前述の比較形態の場合と異なり、支持部材32を備えている。そのため、本実施形態の攪拌羽根31は、支持部材32により支持され、回転負荷により撓み難い。さらに、支持部材32は、その長手方向に亘って自由端側が分割されている。そのため、本実施形態の支持部材32は、分割されていることにより曲げ剛性が低減されている。その結果、本実施形態の場合、支持部材32が分割されていない場合に比べて、容器20内の現像剤が少なくなっても攪拌羽根31が支持部材32に必要以上に強く押し難い。
【0071】
したがって、本実施形態によれば、現像剤の攪拌不良を抑制しつつ、異音の発生を抑制することができる。
【0072】
〔第2の効果〕
本実施形態の場合、支持部材32の各スリット90は、攪拌羽根31の各スリット33に重なる位置に位置している(
図6及び
図8参照)。
【0073】
したがって、本実施形態によれば、支持部材32の各スリット90が攪拌羽根31の各スリット33に重ならない位置に位置している場合に比べて、現像剤の攪拌不良を抑制しつつ、異音の発生を抑制することができる。
【0074】
〔第3の効果〕
本実施形態の場合、支持部材32には複数の貫通孔92が形成されており、各スリット90は各貫通孔92に繋がっている(
図6及び
図8参照)。
【0075】
したがって、本実施形態によれば、各スリット90の端が貫通孔92に繋がっていない場合に比べて、支持部材32が避け難い(支持部材32の部品寿命が長い)。
【0076】
〔第4の効果〕
本実施形態の場合、攪拌羽根31及び支持部材32は、容器20の長さ方向において、それぞれ排出口28に重なる部分を有している(
図6参照)。そして、攪拌羽根31における前記重なる部分には、少なくとも攪拌羽根31の短手方向に対して傾斜している2つの傾斜スリット36に挟まれ、現像剤を排出口28に送り込む傾斜片37が形成されている(
図6参照)。さらに、支持部材32には、傾斜スリット36に重なる傾斜スリット97が形成されている(
図6参照)。
【0077】
したがって、本実施形態によれば、上記の構成を有しない場合に比べて、現像剤を排出口28に送り込み易い(現像剤の排出率が高い)。
【0078】
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態について
図10を参照しつつ説明する。以下の説明では、本実施形態における、第1実施形態と異なる部分について説明する。なお、本実施形態の構成要素において第1実施形態と同じ構成要素を用いる場合、同じ名称、符号等を用いる。
【0079】
<構成及び供給動作>
本実施形態の支持部材32Aは、攪拌羽根31の短手方向の他端側(自由端側)の部分における、支持部材32Aからのはみ出し量が、容器20の長さ方向の他端側から一端側(排出口28が形成されている側)に亘って大きくなるように、攪拌羽根31における回転方向の上流側に重ねられている。本実施形態の支持部材32Aは、上記の点以外、第1実施形態の支持部材32と同様の構成とされている。また、本実施形態のトナーコンテナ70A(供給装置及び画像形成装置10A)は、第1実施形態の支持部材32に換えて支持部材32Aを備えている点以外、第1実施形態の場合(
図1、
図3、
図6等参照)と同様の構成とされている。さらに、本実施形態の供給動作は、、第1実施形態の支持部材32に換えて支持部材32Aを用いて行う点以外、第1実施形態の場合(
図9等参照)と同様とされている。
【0080】
<効果>
本実施形態の場合、攪拌部材22を支持する支持部材32Aが前述の構成であることから、攪拌羽根31は、容器20の長さ方向の他端側から一端側に亘り撓み易い。その結果、本実施形態の攪拌部材22と支持部材32Aとは、容器20内の現像剤を攪拌しながら、容器20の長さ方向の他端側から一端側に現像剤を搬送することができる。なお、本実施形態のその他の効果は、第1実施形態の場合と同様である。
【0081】
以上のとおり、本発明について本実施形態を例として説明したが、本発明の技術的範囲は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の技術的範囲には、下記のような形態も含まれる。
【0082】
例えば、各実施形態では、支持部材32、32Aのスリット90が貫通孔92に繋がっているとして説明した(
図6及び
図10参照)。しかしながら、支持部材32、32Aが複数のスリット90により分割されていれば、スリット90が貫通孔92に繋がっていなくてもよい(
図11に記載の変形例参照)。
【0083】
また、各実施形態では、攪拌羽根31には菱形の貫通孔34が形成されているとして説明した(
図6及び
図10参照)。しかしながら、攪拌羽根31には貫通孔34が形成されていれば、貫通孔34は、菱形でなくてもよい。例えば、円、多角形その他の形状を周縁とする貫通孔34Aであってもよい(
図12に記載の変形例参照)。
【0084】
また、各実施形態及び前述の変形例では、攪拌羽根31には貫通孔34が形成されているとして説明した(
図6、
図10及び
図12参照)。しかしながら、支持部材32、32Aが複数のスリット90により分割されていれば、攪拌羽根31に貫通孔34が形成されていなくてもよい(
図13に記載の変形例参照)。
【0085】
また、各実施形態及び前述の変形例では、支持部材32、32Aのスリット90が攪拌羽根31のスリット33に重なっているとして説明した(
図6、
図10、
図12及び
図13参照)。しかしながら、支持部材32、32Aが複数のスリット90により分割されていれば、スリット90の一部又は全部が攪拌羽根31のスリット33に重なっていなくてもよい(
図14A及び
図14Bに記載の変形例参照)。
【0086】
また、各実施形態では、支持部材32、32Aが攪拌羽根31に、軸体30の回転方向の上流側で重なっている(接触している)として説明した(
図7及び
図9参照)。しかしながら、攪拌羽根31の回転時に、支持部材32、32Aが攪拌羽根31を回転方向の上流側から支持することができれば、支持部材32、32Aは、攪拌羽根31に隙間を空けて配置された状態で重なっていてもよい(
図15に記載の変形例参照)。すなわち、攪拌羽根31の回転時に、支持部材32、32Aが攪拌羽根31に接触すればよい。
【0087】
また、各実施形態では、支持部材32、32Aは一枚であるとして説明した(
図7及び
図9参照)。しかしながら、支持部材32、32Aが攪拌羽根31を回転方向の上流側から支持することができれば、支持部材32、32Aは、複数枚であってもよい(
図16に記載の変形例参照)。