特許第6621147号(P6621147)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6621147タンクローリー用オーバーフロー遮断装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6621147
(24)【登録日】2019年11月29日
(45)【発行日】2019年12月18日
(54)【発明の名称】タンクローリー用オーバーフロー遮断装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/26 20060101AFI20191209BHJP
   B65D 90/22 20060101ALI20191209BHJP
   B65D 90/48 20060101ALI20191209BHJP
【FI】
   B65D90/26
   B65D90/22 Z
   B65D90/48 Z
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-520848(P2017-520848)
(86)(22)【出願日】2015年7月2日
(65)【公表番号】特表2017-530914(P2017-530914A)
(43)【公表日】2017年10月19日
(86)【国際出願番号】KR2015006841
(87)【国際公開番号】WO2016003226
(87)【国際公開日】20160107
【審査請求日】2018年6月14日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0082398
(32)【優先日】2014年7月2日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516389318
【氏名又は名称】チェ,ヨン ス
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨン ス
【審査官】 加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−514640(JP,A)
【文献】 実開平07−026396(JP,U)
【文献】 実開昭61−058690(JP,U)
【文献】 特開昭63−255155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 90/26
B65D 90/22
B65D 90/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンクローリー用オーバーフロー遮断装置であり、
貯蔵タンク上部に装着されて油類のオーバーフローの有無を感知するオーバーフローセンサーを含み、
前記オーバーフローセンサーは、
内側に第1シリンダー(11)および前記第1シリンダー(11)の一側端部と連通する第2シリンダー(12)が形成され、前記第1シリンダー(11)の側面には空気が流入する第1給気流路(13)が接続され、一側に第1排気流路(15)が形成された本体(10)と、
一側端に前記第2シリンダー(12)において往復移動可能になっているロッドが接続され、他側端がばねにより弾持されており、前記第1シリンダー(11)内で往復移動可能になっているピストン(20)と、
前記本体(10)の第2シリンダー側端部に接続され、内部の中心にロットホールが設けられ、前記ロットホールの壁面には、前記第1給気流路(13)と連通する第2給気流路(32)及び前記第1排気流路(15)と連通する第2排気流路(33)が接続されている下部本体(30)と、
外面が前記ロットホールの内面と面して往復移動可能になっており、外面の一部と前記ロットホールの内面との間に空間が形成されるように外面の一側に凹溝(41)が形成されているロット(40)と、
前記下部本体(30)を外囲する形態で内部に空間が形成されている管体(50)と、
前記管体(50)内の空間において油類の浮力によって上昇するように設けられたフロート(60)と、からなることを特徴とするオーバーフロー遮断装置。
【請求項2】
前記第1シリンダー(11)及び第2シリンダー(12)内の各ピストン及びロッドの往復移動方向は、貯蔵タンクの上下方向に設定されており、前記第1給気流路(13)及び第1排気流路(15)とそれぞれ接続された給気口(16)及び排気口(17)は、前記本体(10)の上端に配設されており、前記第2シリンダー(12)の内径が前記第1シリンダー(11)の内径よりも小さく、前記第1シリンダー(11)側へ空気を注入するための第1給気流路(13)の入口は、前記第1シリンダー(11)の下端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項3】
前記第1シリンダー(11)において、前記ばねが装着された空間の一側に外部と連通する通気口(14)がさらに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項4】
前記下部本体(30)の第2給気流路(32)と第2排気流路(33)は、前記ロット(40)の凹溝(41)によって互いに連通していることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項5】
前記ロット(40)の一側端部は、前記第2シリンダー(12)の内部に突出し、他側端部は、前記管体(50)の内部空間に突出しており、前記第2シリンダー(12)への突出部にロット(40)の離脱を防止するフランジ(42)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項6】
前記管体(50)には、内部空間と外部空間を連通する少なくとも一つ以上の孔(51)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項7】
前記フロート(60)の上部に磁石(61)が設けられ、前記下部本体(30)の少なくとも一部は、前記磁石に付着可能な金属材からなることを特徴とする請求項1に記載のオーバーフロー遮断装置。
【請求項8】
タンクローリー用オーバーフロー遮断装置であり、
貯蔵タンク上部に装着されて油類のオーバーフローの有無を感知するオーバーフローセンサーと、
前記オーバーフローセンサーにおいて、オーバーフローの感知時に供給される空気によって電気的な接続が遮断され、油類の供給を遮断する接地センサーを含み、
前記接地センサーは、
内部に昇降空間が形成されており、一側に前記オーバーフローセンサーから供給される空気が前記昇降空間に流入されるようにする入口が形成されたシリンダーハウジング(71)と、
前記シリンダーハウジングの下部に設けられた第1接地口(73)と、
前記昇降空間で昇降可能に設けられており、下降時に前記第1接地口(73)と接し、上昇時に前記第1接地口(73)と離隔する第2接地口(75)と、
入口から空気が流入されないとき、前記第2接地口(75)を前記第1接地口(73)側へ移動させる弾性体(74)と、からなることを特徴とするオーバーフロー遮断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、韓国特許第2013-0068649号公報(2013.6.14.出願)のタンクローリー用オーバーフロー遮断装置を改良したものであり、さらに詳しくは、タンクローリーの貯蔵タンクの上部に装着されており、油類注入時に貯蔵タンクの内部の油蒸気を排出して内部圧力の過剰上昇を防止し、油類注入の上限を超える油類の過剰注入時に出荷場の接地線を遮断して出荷場のポンプが一時的に停止できるようにしたタンクローリー用オーバーフロー遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、油類または化工薬品を輸送するタンクローリーは貯蔵タンクの内部空間に開口部を形成するとともに、開口部の内側には、最大積載量を表示する限界表示点を形成し、各内部空間の底面に形成した装着口には給油弁が設けられる。
【0003】
したがって、貯蔵タンク下側の給油パイプから油類を供給又は排出できるようにし、給油弁は、貯蔵タンクの上部に形成された制御弁の動作に基づいて、タンクローリーに備えられた動力発生手段によって開閉動作される。
【0004】
しかしながら、上記のような一般的なタンクローリーの場合、油類または化工薬品を積載するに当たり、積載物を供給する供給設備(図示せず)側の計量器具備の有無にかかわらず、運転者がタンクローリーの上部に直接上がって行って各開口部のカバーを開き、その内部に形成されたゲージバーまで内容物が供給されることを肉眼で確認し、制御スイッチ及び通気弁を操作するので、その作業が不便であることはもちろん、油類などの引火性物質を積載する場合は、爆発及び火災の危険性があるだけでなく、有毒性化学薬品の場合、気化された化学薬品が大気中に放出され、環境汚染を誘発するとともに、作業者が有害物質に晒されるという問題点があり、一方では、ゲージバーが最大積載容量だけを表示するので、少量の積載時には正確な積載量を確認することができないという問題点もあった。
【0005】
このように、一般的なタンクローリーの問題点を解消するために特許文献1及び特許文献2のようなタンクローリー用ゲージの構成が先に提案されているが、上記の場合でも、運転者がタンクローリーの上部に上がっていって積載量を確認し、制御スイッチを操作しなければならないという不便さは解消できなかった。
【0006】
したがって、本発明者は、特許文献3と図1及び図2が示すように、貯蔵タンクTの上部板T−1に取り付けられ、一側にエア供給口L1が形成され、他側にエア排出口L2が形成され、中心部には、ロット400が結合される動作ホール110が形成され、前記エア供給口L1と動作ホール110を接続させる給気流路120と、エア排出口L2と動作ホールを接続させる排気流路130とが形成されたボディ100と、前記ボディ100の下部に結合されて貯蔵タンクTの内部に垂直方向に配設されており、その内部に中空を有する管体200と、前記管体200の内部に挿入され、前記ボディ100の下端に結合され、内部には給気流路120と連通する第3給気流路390が形成され、中心部にはロット400が嵌挿されるロットホール310が形成され、下端に鉄板320が取り付けられた下部ボディ300と、前記下部ボディ300のロットホール310に嵌挿されてボディ100の動作ホール110に嵌合され、フロート500に接触して昇降動作されるロット400と、前記管体200の内部に挿入され、流体の浮力によって上昇するフロート500と、前記ボディ1の上部に結合され、ロット400の上昇を抑制して、空のタンクで運行するときにフロート500の上昇を遮断するロック装置600と、を含むオーバーフロー遮断弁A2-1と;前記オーバーフロー遮断弁A2−1のボディ100のエア排出口L2に接続され、貯蔵タンクT内に危険水位以上の油類が供給されると、出荷場の油類供給ポンプPを停止させる満杯センサーA2−2と;を含んでなるタンクローリー用オーバーフロー遮断装置A2を提案している。
【0007】
ところが、特許文献3の場合、エア供給口L1とエア排出口L2が形成されたボディ100と、フロート500の上昇を遮断するロック装置600とが別々に分離されており、エアを供給する入口がそれぞれ分離されているので、構造が複雑で製造コストが過剰になるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国登録実用新案第365399号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第378860号公報
【特許文献3】韓国特許第2013−0068649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術が有する問題点を解消するためになされたもので、油類注入の上限を超える油類の過剰注入時に流入弁を自動的に遮断するとともに、シンプルな構造でありながらも製造が容易であり、開閉動作の信頼性を向上させるタンクローリー用オーバーフロー遮断装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明は、タンクローリー貯蔵タンクの上部に装着されて油類のオーバーフローを遮断する遮断装置であり、オーバーフローセンサー及び接地センサーを含み、前記オーバーフローセンサーは、内側に第1シリンダーおよび前記第1シリンダーの一側端部と連通する第2シリンダーが形成され、前記第1シリンダーの側面には空気が流入する第1給気流路が接続され、一側に第1排気流路が形成されている本体と、一側端に前記第2シリンダーにおいて往復移動可能になっているロッドが接続され、他側端がばねにより弾持されており、前記第1シリンダー内で往復移動可能になっているピストンと、前記本体の第2シリンダー側端部に接続され、内部の中心にロットホールが設けられ、前記ロットホールの壁面には、前記第1給気流路と連通する第2給気流路及び前記第1排気流路(15)と連通する第2排気流路が接続されている下部本体と、外面が前記ロットホールの内面と面して往復移動可能になっており、外面の一部と前記ロットホールの内面との間に空間が形成されるように外面の一側に凹溝が形成されているロットと、前記下部本体を外囲する形態で内部に空間が形成されている管体と、前記管体内の空間において油類の浮力によって上昇できるように設けられたフロートと、°からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、タンクローリーに油類を注入する際に油類注入上限をオーバーする油類の注入時の流入弁を自動的に遮断することにより、安全性を向上させることができ、さらに構造が簡単で製造が容易であり、開閉動作の信頼性を向上させることができるので、経済性と安全性を最大化することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】特許文献3のタンクローリー用オーバーフロー遮断装置の設置例を示す図である。
図2】特許文献3のタンクローリー用オーバーフロー遮断装置の断面図である。
図3】本発明に係るタンクローリー用オーバーフロー遮断装置の設置例を示す図である。
図4図3のオーバーフローセンサー周辺の拡大図である。
図5図3のオーバーフローセンサーの動作を順次示す拡大断面図である。
図6図3のオーバーフローセンサーの動作を順次示す拡大断面図である。
図7図3のオーバーフローセンサーの動作を順次示す拡大断面図である。
図8図3の接地センサーの動作を順次示す拡大断面図である。
図9図3の接地センサーの動作を順次示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施例を示した添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、添付された実施例は、本発明の理解を助けるための一実施例であるため、本発明を限定するものと意図されず、また、当該分野で通常の知識を有する者には自明の技術であるか、容易に導出される程度の技術については、それに関する詳細な説明を省略する。
【0014】
図3は、本発明に係るタンクローリー用オーバーフロー遮断装置の設置例を示す図であり、図4は、図3のオーバーフローセンサー周辺の拡大図である。
【0015】
図3及び図4を参照するように、本発明のオーバーフロー遮断装置のオーバーフローセンサーAは、貯蔵タンクT内に注入される油類が上限以上に供給されることを防止するために、油類の水位を感知するための一種の機構的センサーであり、タンクローリーの貯蔵タンクTの上部、より具体的には、貯蔵タンクT上部のメインカバー2上に設けられることができる。
【0016】
このとき、前記オーバーフローセンサーAに空気を注入し、排出するための各給気口16及び排気口17は、メインカバー2の上部に配設するためにオーバーフローセンサーAの上端に接続されることができる。
【0017】
前記排気口17は、補助的に接地センサー70と接続されてもよいが、前記接地センサー70は、前記オーバーフローセンサーAから供給される空気によって動作して工場の油類供給の有無を制御する装置である。
【0018】
このため、前記接地センサー70は、排気口17から空気を供給されるための空気ラインが接続されている一方、一側が工場の工場接地線6と接続され、他側は車両の接地線8に接続されており、前記接地センサー70については、後述する図8及び図9に基づいて具体的に説明する。
【0019】
図5は、本発明に係るオーバーフローセンサーの断面図であり、図6及び図7は、本発明に係るオーバーフローセンサーの動作を順次示した断面図である。
【0020】
図5を参照するように、本発明のオーバーフローセンサーAは、大きく、本体10と、前記本体内で往復移動するピストン20と、前記本体10に接続された下部本体30と、前記下部本体30内で往復移動するロット40と、管体50と、前記管体50内で往復移動するフロート60と、を含んでなる。
【0021】
前記本体10は、内側に第1シリンダー11及び第2シリンダー12が備えられ、このとき、前記第2シリンダー11は、前記第1シリンダー11の一側端部と連通して互いに一直線上に設けられ、前記第1シリンダー11の側面には、空気が流入する第1給気流路13が接続されており、本体10の一側には、第1排気流路15が形成される。
【0022】
より具体的に、前記第1シリンダー11及び第2シリンダー12内には、それぞれ前記ピストン20及びロッド21が往復移動可能になっており、前記各ピストン20及びロッド21の往復移動方向が貯蔵タンクTの上下方向に設定されるように、前記本体10が垂直に配設されており、このとき、前記第1給気流路13は、前記本体10の上端に配設された給気口16と接続され、前記第1排気流路15は、前記本体10の上端に配設された排気口17と接続される。
【0023】
また、前記第2シリンダー12の内径が、前記第1シリンダー11の内径よりも小さく、前記第1シリンダー11側へ空気を注入する役割をする第1給気流路13の入口は、前記第1シリンダー11の下端部に形成されることにより、空気注入時にピストン20が上昇可能になる。
【0024】
前記ピストン20は、その外面が前記第1シリンダー11の内面と密接した状態で往復移動可能になっており、前記ピストン20の一側端には、前記第2シリンダー12における往復移動が可能なロッド21が接続され、他側端は、コイル型ばね22により弾持されており、これにより前記ピストン20が上昇したときにばね22が圧縮されて反発力が発生する。
【0025】
この時、前記第1シリンダー11において、前記ばね22が装着された空間の一側には、外部と連通する通気口14を設けることにより、前記ピストン20が上昇したときにばね22が設けられた空間の空気が圧縮されることを防止したほうがよい。
【0026】
前記下部本体30は、前記本体10において第2シリンダー12が設けられた方向における端部に接続、固定されたものであり、内部の中心には、ロットホール31が設けられ、前記ロットホール31の壁面には、前記第1給気流路14と連通する第2給気流路32及び前記第1排気流路15と連通する第2排気流路33がそれぞれ接続される。
【0027】
前記ロット40は、その外面が前記ロットホール31の内面と面した状態で往復移動可能に設けられたものであり、この際、ロット40の外面の一側には、内側に陥没した凹溝41が形成されていて、前記凹溝41が設けられた部分に限ってその外面と前記ロットホール31の内面との間に空間が形成される。
【0028】
したがって、前記下部本体30の第2給気流路32と第2排気流路33は、前記ロット40の凹溝41を介して互いに連通することができるが、これについては後述する作用の説明により具体化される。
【0029】
一方、前記ロット40の一側端は、前記第2シリンダー12の内部空間に突出し、他側端部は、前記管体50の内部空間に突出しており、この時、前記ロット40のうち、前記第2シリンダー12に突出した部分には、外向きに突出したフランジ42が設けられることで、前記ロット40が前記下部本体30から離脱することが防止される。
【0030】
前記管体50は、前記下部本体30を外囲する形で配設され、内部には空間が形成されているものであり、図示したように、前記本体10の下端から下方へ延設されることができる。
【0031】
ここで、前記管体50には、その内部空間と外部空間を連通する少なくとも一つ以上の孔51が形成されることでき、前記孔51は、空気だけでなく、貯蔵タンクTの内部に充填される油類をも通過させることができる。
【0032】
前記フロート60は、前記管体50内の空間において油類の浮力によって上昇可能に設けられたもので、この時、前記フロート50の上部に磁石61が設けられることができ、前記下部本体30の少なくとも一部は、前記磁石61に付着可能な金属材で形成されることができ、これにより、前記フロート60が上昇すると、一定の位置でその上端が前記下部本体30の底部に付着されることができる。
【0033】
以下、本発明のオーバーフローセンサーAの作用について説明する。
【0034】
図5のような停止状態において、貯蔵タンクTに油類を注入するとともに、給気口16に空気を注入すると、図6のように、第1給気流路13を経由した空気が第1シリンダー11の下部に注入されてピストン20を上昇させ、また、第2給気流路32に流入した空気は、ロット30によって阻止されて第2給気流路32内で待機する。
【0035】
この状態で油類が注入し続けられると、油類の油面が前記フロート60と接するにつれてフロート60が浮力によって徐々に上昇し、最終的には、図7のように、フロート60の上端が下部本体30の下端面と接することになり、このとき、フロート60の上昇に加え、ロット40も一緒に上昇する。
【0036】
もちろん、フロート60が管体50内で最大に達すると磁石61と下部本体30が互いに磁力により付着されるため、人が操作しないとフロート60が下降できない。
【0037】
前記ロット40が上側に移動するとき、前記凹溝41が前記下部本体30の第2給気流路32及び第2排気流路33と相互接続され、これにより第2給気流路32で待機中の空気が凹溝41によって形成された空間を経由して第2排気流路33に移動し、第1排気流路15を経由して排気口17に排出され、これを感知した別の装置によって油類の注入を遮断する。
【0038】
図8及び図9は、図3の接地センサー70の動作を順次示した拡大断面図である。
【0039】
図8及び図9を参照するように、接地センサー70は、前記オーバーフローセンサーAによるオーバーフロー感知時に排気口17を介して排気される空気により電気接地が短絡すると、出荷場に設けられた接地有無確認システムが、接地が短絡したことを確認し、油類供給用ポンプを停止させることにより、貯蔵タンクTに注入されている油類の供給を遮断するために設けられたものである。
【0040】
このために、前記の接地センサー70は、内部に昇降空間が形成され、一側に、前記オーバーフローセンサー70から供給される空気が前記昇降空間に流入されるようにする入口72が形成されたシリンダーハウジング71と、前記シリンダーハウジング71の下部に設けられた第1接地口73と、前記昇降空間で昇降可能に設けられ、下降時に前記第1接地口73と接し、上昇時に前記第1接地口73と離隔する第2接地口75と、前記入口72から空気が流入しないとき、前記第2接地口75を前記第1接地口73側に移動させる弾性体74と、からなる。
【0041】
ここで、前記第2接地口75は、一種のピストンのような機能を有することができ、前記弾性体74は、コイル型ばねであることができる。
【0042】
したがって、入口72から昇降空間に空気が流入すると、第2接地口75が空気の圧力によって上昇して第1接地口73と離隔するので、第1接地口73と第2接地口75との間の電気的流れを遮断することができ、これにより、例えば、貯蔵タンクTに油類を注入するポンプなどの動作を停止させて燃料の供給を停止できるようにする。
【0043】
このように、本発明は、貯蔵タンクTに油類を注入する際に、一定のレベルに達すると油類の注入を自動的に遮断することができ、構造が簡単で誤作動の恐れがなく、製造が容易であるという利点がある。
【0044】
以上、本発明は、上記した好ましい実施形態に関連して説明されたが、本発明の要旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な修正及び変形が可能であることは、当業者であれば容易に認識できるものであり、そのような変更及び修正は、すべて添付した特許請求の範囲に属することは自明である。
【符号の説明】
【0045】
10 本体
11 第1シリンダー
12 第2シリンダー
13 第1給気流路
14 通気口
15 第1排気流路
16 給気口
17 排気口
20 ピストン
21 ロッド
22 ばね
30 下部本体
31 ロットホール
32 第1給気流路
33 第2排気流路
40 ロット
41 凹溝
50 管体
51 ホール
60 フロート
61 磁石
70 接地センサー
71 シリンダーハウジング
72 入口
73 第1接地口
74 弾性体
75 第2接地口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9