【文献】
せう,“この2画面,どう使うのが正解?「MEDIAS N−05E」の使い方教えます”,アンドロナビ,日本,G−PLAN INC.,2013年 4月16日,URL,https://andronavi.com/2013/04/262181
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1]実施例
図1は実施例に係るスマートフォン1の外観を表す。スマートフォン1は、第1筐体10と、第2筐体20と、ヒンジ30とを備える。第1筐体10及び第2筐体20は、いずれも直方体の板状の形をした筐体である。第1筐体10は長方形の形をした第1画面11を有し、第2筐体20は長方形の形をした第2画面21を有する。第1画面11には、電話の音声が出力されるスピーカ口12が設けられている。第1画面11及び第2画面21は、筐体が異なる画面であり、物理的に分離されている画面である。
【0012】
ヒンジ30は、第1筐体10及び第2筐体20を回転可能に連結するいわゆる蝶番である。ヒンジ30は、回転軸を中心に回転可能な第1回転部材及び第2回転部材を有する。第1回転部材には、第1筐体10のうちの第1画面11の長辺側の端部13が固定され、第2回転部材には、第2筐体20のうちの第2画面21の長辺側の端部22が固定されている。ヒンジ30が回転することで、第1筐体10及び第2筐体20は、第1画面11及び第2画面21の成す角度が0度となる閉じた状態から、この角度が180度となる開いた状態になるまで回転する。
【0013】
第1筐体10及び第2筐体20はいずれも板状の形をしているから、第1画面11及び第2画面21の成す角度は、第1筐体10及び第2筐体20の成す角度にもなる。この角度を以下では「ヒンジ角度」という。ヒンジ角度を180度から0度にすると、第1筐体10及び第2筐体20が折り畳まれた形になる。このように、ヒンジ30は、第1筐体10及び第2筐体20を折り畳み可能に連結する。ヒンジ30は本発明の「連結部」の一例である。
【0014】
図2はスマートフォン1のハードウェア構成を表す。スマートフォン1は、プロセッサ2と、メモリ3と、ストレージ4と、通信装置5と、入力装置6と、出力装置7と、センサ8と、バス9という各装置を備えるコンピュータである。なお、ここでいう「装置」という文言は、回路、デバイス及びユニット等に読み替えることができる。また、各装置は、1つ又は複数含まれていてもよいし、一部の装置が含まれていなくてもよい。
【0015】
プロセッサ2は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ2は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。また、プロセッサ2は、OS(Operating System:オペレーティングシステム)及び各種のアプリケーション(以下では簡単に「アプリ」ともいう)を含むプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール及びデータ等を、ストレージ4及び/又は通信装置5からメモリ3に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。
【0016】
プロセッサ2は、アプリケーションとして、例えばブラウザ、SNS(Social Networking Service)アプリ、電子メールアプリ、電話アプリ、電話帳アプリ、地図アプリ、動画再生アプリ、カメラアプリ等を実行する。各種処理を実行するプロセッサ2は1つでもよいし、2以上であってもよく、2以上のプロセッサ2は、同時又は逐次に各種処理を実行してもよい。また、プロセッサ2は、1以上のチップで実装されてもよい。プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0017】
メモリ3は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)及びRAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ3は、レジスタ、キャッシュ及びメインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。メモリ3は、前述したプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール及びデータ等を保存することができる。
【0018】
ストレージ4は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ4は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ3及び/又はストレージ4を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0019】
通信装置5は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。入力装置6は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。
【0020】
出力装置7は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカ、LEDランプなど)である。スマートフォン1においては、入力装置6及び出力装置7は、一体となってタッチスクリーンを構成している。センサ8は、前述したヒンジ角度を測定するためのセンサである。センサ8は、例えばヒンジ30に設けられたひずみセンサであり、ヒンジ角度が大きくなるほどひずみが大きくなるように設けられている。
【0021】
なお、センサ8は、ひずみセンサに限らず、ヒンジ角度を表す値を出力するものであれば、どのようなセンサが用いられてもよい。プロセッサ2及びメモリ3等の各装置は、情報を通信するためのバス9を介して互いにアクセス可能となっている。バス9は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0022】
また、スマートフォン1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、及び、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ2は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0023】
図3はスマートフォン1が折り畳まれる様子を表す。
図3では、ヒンジ30の長手方向から見たスマートフォン1が表されている。
図3(a)では、ヒンジ角度が180度のスマートフォン1が表されている。スマートフォン1は、ヒンジ角度が180度の状態では、第1画面11及び第2画面21が真っ直ぐに並んで(同一平面に含まれる状態になって)、1つの大きな画面としても用いることが可能となる。以下ではこの状態を「全開スタイル」という。
【0024】
図3(b)では、ヒンジ角度が60度のスマートフォン1が表されている。この状態では、ヒンジ30を上にしてスマートフォン1を立たせることができる。スマートフォン1がテントの形を成すこの状態を以下では「テントスタイル」という。テントスタイルでは、第1画面11及び第2画面21がそれぞれ反対側で斜め上方を向くことになる。
図3(c)では、ヒンジ角度が0度のスマートフォン1が表されている。
【0025】
この状態では、第1筐体10及び第2筐体20が丁度重なって、1つの直方体を形成する。この状態を以下では「全閉スタイル」という。全閉スタイルでは、第1画面11にだけ画像が表示され、普通の1画面のスマートフォンのように利用できる。このときの表示モードを「片面表示モード」という。一方、テントスタイル及び全開スタイルでは、第1画面11及び第2画面21の両方に画像が表示され、2画面のスマートフォンとして利用できる。2画面のそれぞれに別のアプリの画像を表示するモードを「両面個別表示モード」といい、2画面に渡って1つのアプリの画像を表示するモードを「両面全体表示モード」という。
【0026】
スマートフォン1のプロセッサ2がプログラムを実行して各部を制御することで以下に述べる機能群が実現される。
図4はスマートフォン1が実現する機能構成を表す。スマートフォン1は、本発明の「第1表示制御部」の一例である全画面表示制御部100と、本発明の「第2表示制御部」の一例である起動用画像表示制御部200とを備える。
【0027】
また、スマートフォン1は、OS実行部301と、ヒンジ角度測定部302と、アプリ起動操作受付部303と、アプリ起動制御部304と、アプリ実行部305と、アプリ終了操作受付部311と、アプリ終了制御部312と、起動済みアプリ情報保持部313と、画面分割表示制御部314と、画面分割表示操作受付部315とを備える。
【0028】
OS実行部301は、OSを実行する機能であり、本発明の「実行部」の一例である。OS実行部301がOSを実行することで、OSが備える各種の機能(コピー機能及び削除機能等)が利用可能になると共に、
図4に表す他の機能が実現可能になっている。ヒンジ角度測定部302は、
図2に表すセンサ8の出力に基づいて、上述したヒンジ角度、すなわち第1筐体10及び第2筐体20の成す角度を測定する。ヒンジ角度測定部302は、測定したヒンジ角度を起動用画像表示制御部200に供給する。
【0029】
起動用画像表示制御部200は、アプリケーションを起動させるための起動用画像を全画面で表示させる。ここでいう全画面とは、第1画面11の全画面又は第2画面21の全画面を意味するものとする。
図5は起動用画像の例を表す。
図5(a)では、起動用画像の1つであるメニュー画像G1が表されている。
図5(b)では、起動用画像の1つであるアプリ一覧画像G2が表されている。
【0030】
メニュー画像G1には、アプリA1のショートカットsc11及びアプリA2のショートカットsc12を含むショートカット群SC1が表示されている。ショートカットは、アプリを起動させる操作を受け付けるための操作用画像である。メニュー画像G1にはアプリ一覧画像G2を表示させるための一覧表示ボタンも表示されており、この一覧表示ボタンを操作するとアプリ一覧画像G2が表示される。
【0031】
アプリ一覧画像G2には、アプリA1のアイコンic11及びアプリA3のアイコンic12を含むアイコン群IC1と、表示されているページを表すページ画像P1(この例では8ページ中の3ページ目を表示していることが表されている)が表示されている。アイコンは、アプリを起動させる操作、アプリのショートカットを作成する操作及びアプリを案インストールする操作等を受け付けるための操作用画像である。
【0032】
起動用画像表示制御部200は、第1起動用画像表示制御部201と、第2起動用画像表示制御部202とを備える。第1起動用画像表示制御部201は、起動用画像を第1画面11に全画面で表示させる。例えば片面表示モードの状態(全閉スタイルの状態)では、第1起動用画像表示制御部201が、まずメニュー画像G1を第1画面11に全画面で表示させ、一覧表示ボタンが操作されるとアプリ一覧画像G2を第1画面11に全画面で表示させる。
【0033】
第2起動用画像表示制御部202は、起動用画像を第2画面21に全画面で表示させる。両面個別表示モードの状態では、第1起動用画像表示制御部201が、メニュー画像G1を第1画面11に全画面で表示させ、第2起動用画像表示制御部202が、アプリ一覧画像G2を第2画面21に全画面で表示させる。メニュー画像G1は本発明の「第1の起動用画像」の一例であり、アプリ一覧画像G2は本発明の「第2の起動用画像」の一例である。本実施例では、両画面ともメニュー画像G1を表示したり、両画面ともアプリ一覧画像G2を表示したりはされないようになっている。
【0034】
起動用画像表示制御部200は、これらの起動用画像を、第1筐体10及び第2筐体20が所定の角度よりも開いた状態になった場合(つまりヒンジ角度が所定の角度を超えた場合)に表示させる。例えば、全閉スタイルの状態でメニュー画像G1が第1画面11に表示されていれば、ヒンジ角度が所定の角度を超えた場合に、第2起動用画像表示制御部202が第2画面21にアプリ一覧画像G2を表示させる。
【0035】
また、全閉スタイルの状態でメニュー画像G1が第1画面11に表示されていなければ、ヒンジ角度が所定の角度を超えた場合に、第1起動用画像表示制御部201が第1画面11にメニュー画像G1を表示させると共に第2起動用画像表示制御部202が第2画面21にアプリ一覧画像G2を表示させる。これにより、ユーザはスマートフォン1を開くだけでアプリを起動する操作を行うことができる。
【0036】
メニュー画像G1のショートカットsc11をタップする操作が行われると、アプリ起動操作受付部303がこの操作をアプリA1の起動操作(起動させる操作)として受け付ける。アプリ起動操作受付部303は、起動操作を受け付けると、起動操作を受け付けたアプリA1を識別するアプリID(Identification)をアプリ起動制御部304に供給する。アプリ起動制御部304は、供給されたアプリIDにより識別されるアプリA1に関連するプログラム、データ及びパラメータ等を読み出してメモリに展開し、アプリA1を起動する。
【0037】
また、アプリ一覧画像G2のアイコンic11をタップする操作が行われると、ショートカットsc11がタップされたときと同様にアプリA1が起動され、アイコンic12をタップする操作が行われるとアプリA3が起動される。また、例えばアイコンic11を長押しする操作を行うと、ショートカット作成ボタン及びアンインストールボタンが表示される。ショートカット作成ボタンをタップするとOS実行部301によりアプリA1のショートカットがメニュー画像に追加され、アンインストールボタンをタップするとOS実行部301によりアプリA1がアンインストールされる。
【0038】
アプリ起動制御部304によってアプリが起動されると、そのアプリによってアプリ実行部305が実現される。アプリ実行部305は、起動されたアプリに関する処理を実行する。アプリ実行部305は、例えばブラウザならウェブサーバからウェブページを取得する処理を実行し、動画再生アプリなら動画の再生処理を実行する。アプリ実行部305は、アプリ画像提供部306を備える。
【0039】
アプリ画像提供部306は、起動されたアプリ(アプリ実行部305を実現するアプリ)において画面に表示させるために用意された画像(アプリ画像)を、そのアプリ画像を表示させる制御を行う表示制御部(後述する全画面表示制御部100又は画面分割表示制御部314)に提供する。アプリ画像提供部306は、例えばアプリの画像の保管場所を記憶しておき、その保管場所を表示制御部に通知することでアプリ画像を提供する。なお、アプリ画像提供部306は、アプリ画像そのものを記憶しておき、記憶しているアプリ画像を読み出して供給することでアプリ画像を提供してもよい。
【0040】
アプリ画像提供部306は、例えばアプリ画像を全画面表示制御部100に提供する。全画面表示制御部100は、提供されたアプリ画像を、起動されたアプリの画像として全画面で表示させる。全画面表示制御部100は、第1画面11及び第2画面21のそれぞれの全画面にアプリ画像を表示させる制御を行う。全画面表示制御部100は、第1画面表示制御部101と、第2画面表示制御部102とを備える。
【0041】
第1画面表示制御部101は、第1画面11に対応する起動操作により起動されたアプリの画像を第1画面11に全画面で表示させる。第1画面表示制御部101は、例えば、第1画面11に表示されている起動用画像(メニュー画像G1又はアプリ一覧画像G2)に対するアプリの起動操作が行われると第1画面11に対応する起動操作が行われたと判断して、第1画面11にアプリ画像を全画面で表示させる。
【0042】
第2画面表示制御部102は、第2画面21に対応する起動操作により起動されたアプリケーションの画像を第2画面21に全画面で表示させる。例えば、第2画面表示制御部102は、第2画面21に表示されている起動用画像(メニュー画像G1又はアプリ一覧画像G2)に対するアプリの起動操作が行われると第2画面21に対応する起動操作が行われたと判断して、第2画面21にアプリ画像を全画面で表示させる。
【0043】
なお、第1画面11及び第2画面21にそれぞれアプリ画像が表示された場合のように、複数のアプリ画像が異なる表示領域に同時に表示されることを「マルチウィンドウ表示」といい、以下では簡単に「マルチ表示」ともいう。マルチ表示が行われる際には第1画面表示制御部101及び第2画面表示制御部102による制御以外の特別な処理が行われているが、それについては後ほど詳しく説明する。
【0044】
図6は2画面に表示されたアプリ画像の例を表す。
図6の例では、第1画面表示制御部101が第1画面11にアプリA1の画像であるアプリ画像AG1を全画面で表示させ、第2画面表示制御部102が第2画面21にアプリA3の画像であるアプリ画像AG3を全画面で表示させている。この場合、第1画面11に表示されているメニュー画像G1で起動されたアプリA1は本発明の「第1アプリケーション」の一例であり、第2画面21に表示されているアプリ一覧画像G2で起動されたアプリA3は本発明の「第2アプリケーション」の一例である。
【0045】
例えば表示されたアプリ画像AG1に対してアプリの終了操作(終了させる操作)が行われると、アプリ終了操作受付部311がその操作をアプリA1の終了操作として受け付ける。アプリ終了操作受付部311は、終了操作を受け付けると、終了操作を受け付けたアプリA1を識別するアプリIDをアプリ終了制御部312に供給する。アプリ終了制御部312は、供給されたアプリIDにより識別されるアプリA1にデータ及びパラメータ等のうち必要なものを保存してアプリA1を終了させる。
【0046】
アプリ起動制御部304は、起動したアプリのアプリID及びアプリ画像のサムネイル画像を起動済みアプリ情報保持部313に供給する。アプリ終了制御部312は、終了したアプリのアプリIDを起動済みアプリ情報保持部313に供給する。起動済みアプリ情報保持部313は、アプリ起動制御部304から供給されたアプリID及びサムネイル画像を、起動されたアプリに関する情報(アプリ情報)として保持し、保持したアプリIDがアプリ終了制御部312から供給されると、そのアプリIDを含むアプリ情報を削除する。
【0047】
画面分割表示制御部314は、画面の表示領域を複数に分割し、それら複数の表示領域にアプリ画像をそれぞれ表示する。画面分割表示制御部314は、スマートフォン1のOSが備える機能(OSによって実現される機能)である。画面分割表示制御部314によるアプリ画像の表示を「画面分割表示」という。画面分割表示は上述したマルチウィンドウ表示の1つである。スマートフォン1においては、全閉スタイルの状態で且つ第1画面11に対してのみ、画面分割表示が行われる。
【0048】
メニュー画像G1には、画面分割表示の開始ボタンが含まれており、ユーザがこの開始ボタンを押す操作を行うと、画面分割表示操作受付部315が、この操作を画面分割表示の開始操作として受け付けて、開始操作を受け付けた旨を画面分割表示制御部314に通知する。画面分割表示制御部314は、この通知を受け取ると、第1画面11を2つの表示領域に分割する。
【0049】
図7は分割された表示領域(分割領域)の例を表す。
図7の例では、画面分割表示制御部314は、第1画面11を、第1分割領域D1と、第2分割領域D2とに分割している。画面分割表示制御部314は、画面分割表示の操作が行われる前に第1画面11に表示していたアプリ画像(この例ではアプリA1のアプリ画像AG1)を第1分割領域D1に表示させる。
【0050】
また、画面分割表示制御部314は、起動済みアプリ情報保持部313を参照して起動済みアプリのアプリ情報を読み出し、第1分割領域D1に表示させているアプリ以外のアプリのサムネイル画像(この例ではアプリA3、A4、A5のサムネイル画像SG3、SG4、SG5)を第2分割領域D2に表示させる。ユーザがいずれかのサムネイル画像を選択する操作を行うと、画面分割表示操作受付部315がこの操作を分割領域に表示させるアプリ画像の選択操作として受け付ける。
【0051】
画面分割表示制御部314は、画面分割表示操作受付部315により選択操作が受け付けられると、その選択操作により選択されたアプリのアプリ画像(この例ではアプリA4のアプリ画像AG4)を第2分割領域D2に表示させる。ここで、アプリには、画面分割表示のようなマルチウィンドウ表示に対応しているもの(以下「対応アプリケーション」又は簡単に「対応アプリ」という)と対応していないもの(以下「非対応アプリケーション」又は簡単に「非対応アプリ」という)とがある。
【0052】
画面分割表示制御部314は、対応アプリ(
図7の例ではアプリA4)のアプリ画像を
図7の例のように分割領域に表示させる。一方、画面分割表示制御部314は、非対応アプリ(
図7の例ではアプリA3)のアプリ画像を分割領域に表示させず、例えばアプリA3のサムネイル画像SG3を選択する操作を行うと、
図7(c)に表すようにアプリA3が非対応アプリであること示す文章を第2分割領域D2に表示させる。
【0053】
起動されたアプリが対応アプリ及び非対応アプリのいずれであるかは、アプリ実行部305から通知される。アプリ実行部305は、マルチ表示対応処理部307を備える。起動されたアプリ実行部305は、OS実行部301から、アプリの画像を表示するための画面に関する画面情報を取得する。画面情報とは、画面の大きさ及び画面の数等を示す情報である。
【0054】
OS実行部301は、全閉スタイルの状態では第1画面11という1つの画面だけがあることを示す画面情報を供給する。なお、OS実行部301には、ヒンジ角度測定部302から測定したヒンジ角度が供給され、OS実行部301は、供給されたヒンジ角度に基づいてスマートフォン1の現在のスタイルを判断する。OS実行部301は、全閉スタイル以外のスタイル(テントスタイル等)の状態では、第1画面11及び第2画面21という2つの画面があることを示す画面情報を供給する。取得された画面情報は、マルチ表示対応処理部307に供給される。
【0055】
マルチ表示対応処理部307は、1つの画面だけがあることを示す画面情報が供給された場合と、複数の画面があることを示す画面情報が供給されても、起動されたアプリ(自機能を備えるアプリ実行部305を実現するアプリ)がマルチ表示に対応している場合とにおいては、何も動作を行わない。そのため、これらの場合は、画面分割表示制御部314による画面分割表示が
図7(a)、(b)に表すとおりに行われる。
【0056】
しかし、マルチ表示対応処理部307は、複数の画面があることを示す画面情報が供給され、且つ、起動されたアプリがマルチ表示に対応していない場合には、そのアプリが非対応アプリであことと、アプリ画像の非表示の要求とを示す非対応通知を生成し、生成した非対応通知を例えば画面分割表示制御部314に供給する。画面分割表示制御部314は、非対応アプリから非対応通知を受け取った場合に、その非対応アプリのアプリ画像を上述した分割領域(第1分割領域D1及び第2分割領域D2)に表示させない制御を行う。
【0057】
画面分割表示制御部314は、例えば、非対応アプリのアプリ画像提供部306から保管場所が通知されても、その非対応アプリのマルチ表示対応処理部307から非対応通知を受け取っている場合には、その保管場所からアプリ画像を読み出さないことで、アプリ画像を表示させないようにする。画面分割表示制御部314は本発明の「表示制御機能」の一例である。
【0058】
一方、全画面表示制御部100により第1画面11及び第2画面21にマルチウィンドウ表示が行われる際には、マルチ表示対応処理部307が異なる動作を行う。アプリ起動制御部304は、アプリを起動すると、起動したアプリのアプリIDを全画面表示制御部100に供給する。全画面表示制御部100は、アプリIDが供給されると、ヒンジ角度測定部302にヒンジ角度を要求し、その応答で供給されるヒンジ角度を取得する。
【0059】
全画面表示制御部100は、マルチ表示対応制御部103を備える。マルチ表示対応制御部103は、取得したヒンジ角度に基づいてスマートフォン1の現在のスタイルを判断する。マルチ表示対応制御部103は、全閉スタイルと判断した場合は何も動作を行わない。また、マルチ表示対応制御部103は、全閉スタイル以外のスタイルと判断した場合は、供給されたアプリIDが示すアプリ実行部305が備えるマルチ表示対応処理部307に対して非対応通知の全画面表示制御部100への供給を中止するよう指示する。
【0060】
マルチ表示対応処理部307は、この指示を受け取ると、非対応通知の生成を中止し、又は、生成した非対応通知の全画面表示制御部100への供給を中止する。全画面表示制御部100の第1画面表示制御部101及び第2画面表示制御部102は、非対応通知を受け取らないので、非対応アプリのアプリ画像提供部306から通知された保管場所からアプリ画像を読み出して、その非対応アプリのアプリ画像を表示させる。このように、全画面表示制御部100は、非対応アプリが起動された場合に、非対応通知を受け取らないように制御することで、その非対応アプリの画像を第1画面11又は第2画面21に表示させる。
【0061】
スマートフォン1は、上記の構成に基づいて、2つの画面にアプリ画像をそれぞれ表示するマルチ表示処理を行う。
図8はマルチ表示処理における動作手順の一例を表す。この動作手順は、例えば、ユーザがアプリの起動操作を行うことを契機に開始される。まず、スマートフォン1(アプリ起動制御部304)は、起動操作がされた対象のアプリを起動する起動処理を行う(ステップS11)。
【0062】
次に、スマートフォン1(アプリ起動制御部304)は、起動したアプリのアプリIDを全画面表示制御部100に供給する(ステップS12)。続いて、スマートフォン1(アプリ実行部305)は、アプリ画像を表示するための画面に関する画面情報を取得する(ステップS21)。次に、スマートフォン1(アプリ実行部305)は、取得した画面情報が複数の画面を示すか否かを判断する(ステップS22)。
【0063】
スマートフォン1(アプリ実行部305)は、全閉スタイル以外のスタイルの場合にはステップS22で複数の画面を示す(YES)と判断することになるので、次に自アプリが非対応アプリ(マルチウィンドウ表示に対応していないアプリ)か否かを判断する(ステップS23)。スマートフォン1(アプリ実行部305)は、ステップS23で非対応アプリである(YES)と判断した場合、非対応通知の中止指示があったか否かを判断する(ステップS24)。この中止指示は、次の動作により行われる。
【0064】
スマートフォン1(全画面表示制御部100)は、アプリIDを受け取ると、ヒンジ角度測定部302から測定された現在のヒンジ角度を取得する(ステップS31)。次に、スマートフォン1(全画面表示制御部100)は、ヒンジ角度が示すスタイルが全閉スタイルか否かを判断し(ステップS32)、全閉スタイルでない(NO)と判断した場合に、非対応通知の中止指示をアプリ実行部305に対して行い(ステップS33)、全閉スタイルである(YES)と判断した場合はこの中止指示を行わない。
【0065】
スマートフォン1(アプリ実行部305)は、ステップS24で中止指示がない(NO)と判断した場合、非対応通知を画面分割表示制御部314に供給する(ステップS25)。これにより、非対応アプリのアプリ画像の画面分割表示がされなくなる。一方、スマートフォン1(アプリ実行部305)は、次の3つの場合にはアプリ画像の保管場所を全画面表示制御部100に通知する(ステップS41)。
【0066】
スマートフォン1(アプリ実行部305)は、ステップS22で画面情報が複数の画面を示さない(全閉スタイルの場合にそうなる)と判断した場合、ステップS23で自アプリが非対応アプリでない(NO)と判断した場合、及び、ステップS24で中止指示があった(YES)と判断した場合に保管場所を通知する。スマートフォン1(全画面表示制御部100)は、通知された保管場所からアプリ画像を読み出して(ステップS42)、読み出したアプリ画像を第1画面11又は第2画面21に表示させる(ステップS43)。
【0067】
以上のとおり、本実施例では、アプリの起動を契機としてそのアプリのアプリ画像が第1画面11又は第2画面21に表示される。つまり、2つのアプリケーションの画像を第1画面11及び第2画面21に同時に表示させる場合、各アプリをそれぞれの画面で起動させる操作だけを行えばよい。
【0068】
これに対し、例えば画面分割表示では、まず、アプリを起動する操作を予め複数回行っておく必要がある。それに加えて、画面を複数の表示領域(分割領域)に分割する操作と、分割領域に表示させるアプリを選択する操作も必要になる。このような画面分割表示に比べると、本実施例によれば、2つのアプリケーションの画像を同時に表示させる際の手間を少なくすることができる。
【0069】
また、本実施例では、第1画面11に表示された起動用画像に起動操作を行えば第1画面11に起動したアプリ画像が表示され、第2画面21に表示された起動用画像に起動操作を行えば第2画面21に起動したアプリ画像が表示される。これにより、起動したアプリのアプリ画像を表示させる画面をユーザが直感的に選ぶことができる。
【0070】
また、本実施例では、ヒンジ角度が所定の角度よりも開いた状態になると起動用画像が自動的に表示されるので、起動用画像の表示操作が必要な場合に比べて、アプリを起動させる際のユーザの手間を少なくすることができる。また、本実施例では、マルチウィンドウ表示に対応していない非対応アプリであっても、上記のとおり非対応通知を中止させることで第1画面11及び第2画面21に同時に表示させることができる。
【0071】
[2]変形例
上述した実施例は本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。
【0072】
[2−1]アプリ画像の表示画面の選択方法
実施例では、起動用画像が表示されている画面がアプリ画像を表示させる画面と判断されたが、アプリ画像の表示画面の選択方法はこれに限らない。全画面表示制御部100は、例えば、第1画面11に対応付けられたアプリが起動された場合は、そのアプリのアプリ画像を第1画面11に表示させる。
【0073】
第1画面11に対応付けられたアプリとは、例えば、電話アプリである。電話アプリは、スピーカ口12が設けられている第1画面11に表示した方が便利だからである。全画面表示制御部100は、例えば第1画面11に対応付けられたアプリを示すアプリIDのリストを記憶しておき、アプリ起動制御部304から起動したアプリのアプリIDが供給されると、供給されたアプリIDがリストに含まれている場合には第1画面表示制御部101によりそのアプリのアプリ画像を第1画面11に表示させる。
【0074】
全画面表示制御部100は、供給されたアプリIDがリストに含まれていない場合には、実施例と同様に、起動用画像が表示されていた方の画面にアプリ画像を表示させる。なお、第1画面11に限らず、第2画面21にアプリが対応付けられていてもよい。その場合、全画面表示制御部100は、第2画面21に対応付けられたアプリが起動された場合は、そのアプリのアプリ画像を第2画面21に表示させる。
【0075】
第2画面21に対応付けられたアプリとは、例えば電話帳アプリである。電話帳アプリは電話アプリと共に用いられることが多いので、電話アプリを第1画面11に表示して、電話帳アプリを第2画面21に表示した方が便利だからである。本変形例では、例えば第2画面21に表示された起動用画像に電話アプリを起動する操作が行われても、電話アプリのアプリ画像が第1画面11に表示される。
【0076】
同様に、第1画面11に表示された起動用画像に電話帳アプリを起動する操作が行われても、電話帳アプリのアプリ画像が第2画面21に表示される。このように、本変形例によれば、第1画面11に表示された方が便利なアプリ、第2画面21に表示された方が便利なアプリがある場合に、起動の操作を行う画面が第1画面11及び第2画面21のどちらであるかに関わらず、便利な方の画面にそのアプリを表示させることができる。
【0077】
[2−2]アプリ画像の移動操作
アプリ画像を表示させた後に、そのアプリ画像を画面間で移動できるようにしてもよい。アプリ画像の移動操作には、他の操作と間違えにくいように、例えば2本指でアプリ画像を隣の画面まで引っ張る操作を用いる。
【0078】
図9はアプリ画像の移動操作の一例を表す。
図9(a)では、全画面表示制御部100(第1画面表示制御部101)が第1画面11にアプリA1のアプリ画像AG1を表示させ、全画面表示制御部100(第2画面表示制御部102)が第2画面21にアプリA3のアプリ画像AG3を表示させている。
【0079】
ユーザが2本指で第1画面11のアプリ画像AG1が表示されている部分に触れて、その2本指を接触させたまま第2画面21の方に移動させると、
図9(b)のように表示が変化する。
図9(b)では、起動用画像表示制御部200(第1起動用画像表示制御部201)が第1画面11にメニュー画像G1を表示させ、全画面表示制御部100(第2画面表示制御部102)が第2画面21にアプリA1のアプリ画像AG1を表示させている。
【0080】
このように、全画面表示制御部100は、第1画面11及び第2画面21の一方の画面(
図9の例では第1画面11)にアプリ画像を表示させている状態でユーザがその一方の画面の2点を指示してその2点を一方の画面から他方の画面(
図9の例では第2画面21)に移動させる移動操作が行われると、そのアプリ画像を他方の画面に表示させて一方の画面には表示させなくする。
【0081】
例えば
図9(a)の状態でアプリ画像AG1を第2画面21に表示させて第1画面11に他のアプリを起動したいという場合に、上記の移動操作ができなければ、まず第2画面21に起動用画像を表示させてからアプリA1を起動させる必要があり、さらに、アプリA1への操作(例えばアプリA1がブラウザならウェブページの表示等の操作)が既に行われていれば、それと同じ操作を行って同じ画像を表示させる必要がある。それに比べて、上記の移動操作による表示が行われることで、ユーザの手間を少なくすることができる。
【0082】
図9の例では、起動用画像表示制御部200が、移動操作が行われることを契機に、移動操作によりアプリ画像が移動した後の一方の画面(
図9の例では第1画面11)に起動用画像を表示させている。これにより、アプリ画像を移動させた後の画面でアプリを起動する操作がすぐにできるようになり、移動操作の後に操作用画像を表示させる操作が必要な場合に比べて、ユーザの手間を少なくすることができる。
【0083】
なお、移動操作は、2本指ではなく1本の指又は3本以上の指で行われてもよく、ユーザがその一方の画面を指示してその指示する位置を一方の画面から他方の画面に移動させる操作であればよい。なお、1本指で指示する1点(1つの位置)だけを移動させる操作を移動操作とする場合、他の操作(例えばアイコンのドラッグ操作など)として受け付けられることが起こり得る。
【0084】
従って、移動操作は、ユーザが一方の画面の2以上の点(2以上の位置)を指示してその2以上の点を一方の画面から他方の画面に移動させる操作であることが望ましい。また、非接触で指示位置を検知するタッチスクリーンが用いられていれば、ユーザの指が画面に接触していなくてもよい。また、
図9の例では移動操作で第1画面11から第2画面21にアプリ画像が移動したが、第2画面21から第1画面11に移動させてもよい。
【0085】
また、アプリ画像が移動した後の画面に、例えばそのアプリ画像の前にその画面に表示されていたアプリ画像を全画面表示制御部100が表示させてもよい。この場合、移動操作を繰り返すことで、画面に表示されていたアプリ画像が順次表示されることになり、この表示制御がされない場合に比べて、前に使っていたアプリを再度利用する際の手間を少なくすることができる。
【0086】
[2−3]アプリ画像の表示画面を自由に選択
上記変形例では画面に対応付けられたアプリが起動されたが、全画面表示制御部100は、そのような画面への対応付けがされていないアプリであっても、例えば一方の画面に表示された起動用画像に対して特定の起動操作が行われた場合に、起動されたアプリのアプリ画像を他方の画面に表示させてもよい。
【0087】
特定の起動操作としては、例えば、ショートカット又はアイコンに2本指(3本以上の指でもよい)で触れて、その指を接触させたまま他方の画面に移動させてから離す操作が用いられればよい。これにより、アプリ画像を表示させたい方の画面に起動用画像が表示されていない場合に、他方の画面に表示されている起動用画像を用いて、表示させたい方の画面にアプリ画像を起動後すぐに表示させることができる。
【0088】
[2−4]非対応アプリの非表示方法
マルチ表示対応制御部103は、実施例とは異なる方法で非対応アプリの2画面への表示を実現してもよい。例えば、マルチ表示対応処理部307が、非対応通知を画面分割表示制御部314に供給すると共に、アプリ画像提供部306に対して画面分割表示制御部314へのアプリ画像の提供を停止するよう指示し、アプリ画像提供部306が、この指示に従い画面分割表示制御部314にアプリ画像の保管場所を通知しないようにすることで、非対応アプリのアプリ画像の画面分割表示がされないものとする。
【0089】
この場合、マルチ表示対応制御部103は、マルチ表示対応処理部307に対して、アプリ画像提供部306への停止指示を中止するよう指示する。マルチ表示対応処理部307がこの指示に従い停止指示を中止することで、アプリ画像提供部306からアプリ画像が提供され、全画面表示制御部100が2画面にアプリ画像を表示させる。このように、OSの機能により非対応アプリのマルチウィンドウ表示をさせないようにする方法には様々なものが考えられるが、どのような方法が用いられたとしても、第1画面11及び第2画面21にそれぞれアプリ画像が表示されるように対応する処理をマルチ表示対応制御部103が行えばよい。
【0090】
[2−5]連結部
スマートフォン1のヒンジ30は、ヒンジ角度が0度から180度まで変化するよう第1筐体10及び第2筐体20を回転可能に連結したが、例えば0度から360度まで変化するように連結してもよいし、その間の任意の範囲でヒンジ角度が変化するように連結してもよい。また、実施例では、ヒンジ30が、ヒンジ角度が0度になったときに第1画面11及び第2画面21が外側を向くように第1筐体10及び第2筐体20を連結したが、その反対に、ヒンジ角度が0度になったときに第1画面11及び第2画面21が内側を向くように第1筐体10及び第2筐体20を連結してもよい。
【0091】
[2−6]発明のカテゴリ
本発明は、スマートフォンに限らず、例えばタブレット端末にも適用可能である。本発明は、2画面を有する表示装置であって
図4に表す各機能を実現するものであれば適用することができる。また、本発明は、そのような表示装置の他、表示装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、表示装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
【0092】
[2−7]処理手順等
本明細書で説明した各実施例の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾がない限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0093】
[2−8]入出力された情報等の扱い
入出力された情報等は特定の場所(例えばメモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0094】
[2−9]ソフトウェア
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0095】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0096】
[2−10]情報、信号
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0097】
[2−11]「に基づいて」の意味
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0098】
[2−12]「及び」、「又は」
本明細書において、「A及びB」でも「A又はB」でも実施可能な構成については、一方の表現で記載された構成を、他方の表現で記載された構成として用いてもよい。例えば「A及びB」と記載されている場合、他の記載との不整合が生じず実施可能であれば、「A又はB」として用いてもよい。
【0099】
[2−13]態様のバリエーション等
本明細書で説明した各実施例は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0100】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施例に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。