特許第6622199号(P6622199)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6622199プロトコル配信システム、医用画像診断装置及びプロトコル配信方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6622199
(24)【登録日】2019年11月29日
(45)【発行日】2019年12月18日
(54)【発明の名称】プロトコル配信システム、医用画像診断装置及びプロトコル配信方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20191209BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20191209BHJP
   G16H 30/00 20180101ALI20191209BHJP
【FI】
   A61B5/055 390
   A61B6/03 330A
   G16H30/00
【請求項の数】7
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-529125(P2016-529125)
(86)(22)【出願日】2015年4月8日
(86)【国際出願番号】JP2015060935
(87)【国際公開番号】WO2015198680
(87)【国際公開日】20151230
【審査請求日】2018年3月8日
(31)【優先権主張番号】特願2014-128907(P2014-128907)
(32)【優先日】2014年6月24日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2014-208511(P2014-208511)
(32)【優先日】2014年10月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000888
【氏名又は名称】特許業務法人 山王坂特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】櫻木 健太
【審査官】 亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−082025(JP,A)
【文献】 特開2005−251125(JP,A)
【文献】 特開2007−143719(JP,A)
【文献】 特開2003−225222(JP,A)
【文献】 特開2007−244624(JP,A)
【文献】 特開2006−305201(JP,A)
【文献】 特開2003−052660(JP,A)
【文献】 国際公開第01/069474(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
A61B 6/00 − 6/14
G06Q 50/22
G16H 10/00 −80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上の医用画像診断装置と、複数のプロトコルのデータを記憶したプロトコルデータベース(US-PDB)を備えたサーバと、がネットワークを介して互いに接続され、
前記医用画像診断装置は、検査目的に好適なプロトコルを前記プロトコルデータベースで検索し、該検索の結果の中から選択された所望のプロトコルの詳細データを前記プロトコルデータベースからダウンロードし、該ダウンロードした所望のプロトコルを用いて医用画像を撮影するプロトコル配信システムであって、
前記プロトコルデータベースは、前記プロトコル毎に該プロトコルについての付帯情報として、前記プロトコルが選択されたことによって該プロトコルに派生する情報又は前記プロトコルの関連情報を記憶し、
前記サーバは、前記医用画像診断装置に前記プロトコル毎の前記付帯情報を送信し、
前記医用画像診断装置は、前記プロトコルの表示の際又は所望のプロトコルが選択された際に、前記プロトコル毎の前記付帯情報を表示し、
選択された前記所望のプロトコルと前記プロトコルデータベースから前記医用画像診断装置にダウンロードされたプロトコルとの一致度を算出する演算処理部を備え、
該演算処理部は、前記所望のプロトコルとダウンロードされた前記プロトコルに含まれる各シーケンスについて、シーケンス種が同一であるかを判定して夫々シーケンスの一致度を算出し、各シーケンス間の一致度の加算値をプロトコルの一致度として算出し、該プロトコルの一致度を表示することを特徴とするプロトコル配信システム。
【請求項2】
請求項1記載のプロトコル配信システムにおいて、
前記演算処理部が、前記シーケンスの一致度を算出するに際し、各シーケンス間で種類とその値が一致する撮像パラメータの数をカウントし、以下の(1)式に従って撮像パラメータの一致を算出し、算出された前記撮像パラメータの一致度に基づいてシーケンスの一致度を算出することを特徴とするプロトコル配信システム。
撮像パラメータ一致度=
(種類と値が一致する撮像パラメータの数)/(全撮像パラメータの数)×100%
・・・(1)
【請求項3】
請求項2記載のプロトコル配信システムにおいて、
前記演算処理部が、一方のシーケンスがM個のシーケンスから構成されるプロトコルに属するものであり、他方のシーケンスがN個のシーケンスから構成されるプロトコルに属するものである場合に、以下の式(2)に従ってシーケンスの一致度を算出することを特徴とするプロトコル配信システム。
シーケンス一致度=(撮像パラメータ一致度の合計)×[1/max(M,N)]
・・・(2)
ここで、max(M,N)はMとNのいずれか大きい方の値とする関数である。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか一項に記載のプロトコル配信システムにおいて、
前記プロトコルデータベースは、前記プロトコルに関連する後処理を相互に関連付けて記憶し、
前記医用画像診断装置は、実行されたプロトコルにより得られた画像の後処理を、該プロトコルに関連付けられた後処理の中から選択して、前記サーバに選択した後処理の実行を依頼することを特徴とするプロトコル配信システム。
【請求項5】
ディスプレイと入力装置と演算処理部とを有して成る操作卓を備え、複数のシーケンスを組み合わせて成るプロトコルに従って医用画像を撮像する医用画像診断装置であって、
前記操作卓は、前記ディスプレイにダウンロードした複数のプロトコル(プロトコルリスト)の表示の際に、前記プロトコル毎に該プロトコルの付帯情報を表示し、
前記付帯情報は、前記プロトコルが選択されたことによって該プロトコルに派生する情報又は前記プロトコルの関連情報であり、
前記演算処理部は、前記所望のプロトコルとダウンロードされた前記プロトコルに含まれる各シーケンスについて、シーケンス種が同一であるかを判定して夫々シーケンスの一致度を算出し、各シーケンス間の一致度の加算値をプロトコルの一致度として算出し、該プロトコルの一致度を前記ディスプレイに表示することを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項6】
請求項記載の医用画像診断装置において、
前記医用画像診断装置は磁気共鳴イメージング装置であることを特徴とする医用画像診断装置。
【請求項7】
一つ以上の医用画像診断装置と、複数のプロトコルのデータとプロトコル毎の付帯情報とを記憶したプロトコルデータベースを備えたサーバと、がネットワークを介して互いに接続されたプロトコル配信システムにおけるプロトコル配信方法であって、
前記医用画像診断装置で、検査目的に好適なプロトコルを前記プロトコルデータベースで検索するステップと、
前記検索の結果である複数のプロトコル(プロトコルリスト)とそれらの付帯情報を、前記サーバから前記医用画像診断装置にダウンロードするステップと、
前記医用画像診断装置で、前記サーバからダウンロードした前記プロトコルリストと前記プロトコル毎の前記付帯情報とを表示するステップと、
前記サーバからダウンロードした前記プロトコルリストの中から所望のプロトコルの選択を受け付けるステップと、
選択された前記所望のプロトコルの詳細データを、前記サーバから前記医用画像診断装置に送信するステップと、
前記医用画像診断装置で、前記所望のプロトコルとダウンロードされた前記プロトコルに含まれる各シーケンスについて、シーケンス種が同一であるかを判定して夫々シーケンスの一致度を算出し、各シーケンス間の一致度の加算値をプロトコルの一致度として算出し、該プロトコルの一致度を表示するステップと、から成ることを特徴とするプロトコル配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像診断装置用のプロトコルの配信サービスに関し、特に、複数の磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置へのプロトコルの配信サービスを行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
MRI装置を臨床上使用する際に、使用者は、検査毎に多数の種類の中から必要なパルスシーケンス(以下、単に「シーケンス」という)を選択し、また被検体の体型、症状に合わせて撮像条件(シーケンスパラメータの値)を変更し、診断のための画像を撮像する必要がある。さらに、MRI装置には多数の高度な撮像方法が提案されてきており、検査に適切な撮像方法の選択、検査毎の撮像方法のカスタマイズ、更には応用的な撮像方法の選択を検査中に判断するには、多くの知識と経験が必要となる。
【0003】
一方、近年MRI装置は一般に広く使用されるようになり、新興国でもMRI装置が浸透するようになってきている。そのため、MRI装置の設置台数の増加に伴い使用者数が増加しているが、使用者の熟練度の差も拡大している。
【0004】
そこで、知識や経験の乏しい使用者や、充実したトレーニングサービスを受けられない環境下の使用者でも、検査プロトコル(以下、単に「プロトコル」という)の選択と操作を適切且つ簡便にできることが必要である。
【0005】
例えば特許文献1では、複数の医療機関の医用画像診断装置と情報提供サーバとを広域ネットワークで結合し、情報提供サーバは、画像診断に関する情報を含むプロトコルを予め登録しておき、各医用画像診断装置からの要求に応じてプロトコルを検索し提供する。
これにより、医用画像診断装置側では、自己の設定したプロトコル以外に他装置で設定したプロトコルを利用することが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0082845号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、使用者は情報提供サーバに登録されたプロトコルの中から検索条件に合致するプロトコルを検索できるものの、検索したプロトコルが有用なのかを判断できる情報が無いため、その判断が難しい。プロトコルに関して、他の医用画像診断装置での使用頻度や推奨情報等についても閲覧できれば、使用者は有用なプロトコルを容易に選択できるようになる。
【0008】
そこで本発明は、他の複数の医用画像診断装置や情報提供サーバからの情報を参考にして、所望のプロトコルをサーバのプロトコルデータベースからダウンロードして、容易に好適な撮像を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、一つ以上の医用画像診断装置と、複数のプロトコルのデータを記憶したプロトコルデータベースを備えたサーバがネットワークを介して互いに接続され、医用画像診断装置は、検査目的に好適なプロトコルをプロトコルデータベースで検索し、該検索の結果の中から選択された所望のプロトコルの詳細データをプロトコルデータベースからダウンロードし、該ダウンロードした所望のプロトコルを用いて医用画像を撮影するプロトコル配信システムである。
【0010】
そして、プロトコルデータベースは、プロトコル毎に該プロトコルについての付帯情報を記憶し、サーバは、医用画像診断装置にプロトコル毎の付帯情報を送信し、医用画像診断装置は、プロトコルの表示の際又は所望のプロトコルが選択された際に、プロトコル毎の付帯情報を表示することを特徴とする。
【0011】
また、医用画像診断装置については、ディスプレイと入力装置とを有して成る操作卓を備え、操作卓は、ダウンロードした複数のプロトコル(プロトコルリスト)をディスプレイに表示する際に、プロトコル毎に該プロトコルの付帯情報を表示することを特徴とする。特に、医用画像診断装置がMRI装置である場合には、プロトコルは複数のシーケンスを組み合わせて成るものである。
【0012】
また、プロトコル配信サーバについては、複数のプロトコルのデータを記憶したプロトコルデータベースを備え、そのプロトコルデータベースには、プロトコル毎に該プロトコルの付帯情報を記憶していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、他の複数の医用画像診断装置で作成されたプロトコルや推奨情報を参考にして、検査目的に好適なプロトコルを選択することができ、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例1のプロトコル配信システムの全体構成の一例を示す図
図2A】実施例1のプロトコルデータベース(US-PDB)のデータ構造の一例を示す図
図2B】(a)は、実施例1の操作卓102のディスプレイ108に表示されて、使用者による検索条件の入力を受け付けるためのGUIの一例を示す図。(b)は、実施例1の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコルリストの表示の一例を示す図
図2C】(a)は、実施例1の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成を示す機能ブロック図。(b)は、実施例1のプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成を示す機能ブロック図
図3A】実施例1の操作卓102のCPU103が実行する処理フローを示すフローチャート
図3B】実施例1のプロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する処理フローを示すフローチャート
図3C】実施例1のプロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する検索処理の処理フローを示すフローチャート
図4】実施例2の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成を示す機能ブロック図
図5】実施例2の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコルリストの表示とプロトコル間の一致度表示の一例を示す図
図6】実施例2の一致度算出部401が実行する処理フローを示すフローチャート
図7】(a)は、実施例3のプロトコルデータベース(US-PDB)のデータ構造の一例を示す図。(b)は、実施例3の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコルリストの表示の一例を示す図
図8A】実施例3の操作卓102のCPU103が実行する処理フローを示すフローチャート
図8B】実施例3のプロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する処理フローを示すフローチャート
図9】実施例4のプロトコル配信システムの全体構成の一例を示す図
図10】実施例4の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコルリストの表示の一例を示す図
図11】実施例4の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコル間の一致度表示の一例を示す図
図12】実施例5のプロトコルデータベース(MS-PDB)のデータ構造の一例を示す図
図13】実施例5の操作卓102のディスプレイ108へのプロトコルリストの表示の一例を示す図
図14】実施例6のプロトコル配信システムの全体構成の一例を示す図
図15】実施例5の後処理データベース(PPDB)のデータ構造の一例を示す図
図16】実施例6の操作卓102のディスプレイ108に表示される後処理リストの一例を示す図
図17】実施例6の後処理の実行画面の一例を示す図
図18】(a)は、実施例6の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成を示す機能ブロック図。(b)は、実施例6のプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成を示す機能ブロック図
図19】(a)は実施例6の操作卓102のCPU103が実行する処理フローを示すフローチャートであり、(b)は、サーバのCPUの各機能が連携して実行する処理フローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面に従って本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法の好ましい実施例について詳説する。なお、本発明の実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0016】
最初に、本発明の概要を説明する。本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法は、一つ以上の医用画像診断装置と、複数のプロトコルのデータを記憶したプロトコルデータベースを備えたサーバ(情報提供サーバ、プロトコル配信サーバ)と、がネットワーク(例えばインターネット)を介して互いに接続された構成を有する。そして、医用画像診断装置は、検査目的に好適なプロトコルをプロトコルデータベースで検索し、該検索の結果の中から選択した所望のプロトコルの詳細データをプロトコルデータベースからダウンロードし、ダウンロードした所望のプロトコルを用いて医用画像を撮影する。或いは、医用画像診断装置は、推奨するプロトコルをプロトコルデータベースにアップロードして、他の医用画像診断装置での使用を可能にする。
【0017】
そして、プロトコルデータベースは、プロトコル毎に該プロトコルについての付帯情報を記憶しており、サーバは医用画像診断装置にプロトコル毎の付帯情報を送信する。医用画像診断装置は、プロトコルの表示の際又は所望のプロトコルが選択された際に、プロトコル毎の付帯情報を表示する。ここで付帯情報とは、使用者によってプロトコルが選択されたことによって当該プロトコルに派生する(導出される)情報又はプロトコルの関連情報である。この付帯情報は各プロトコルに関連付けられてプロトコルデータベースに記憶される。このような構成により、使用者は、プロトコル毎の付帯情報を参照することで、プロトコルの評価と選択を容易に行えるようになる。
【0018】
以下、医用画像診断装置の一例としてMRI装置を挙げて、本発明に係る付帯情報についての各実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例1を説明する。本実施例1は、付帯情報としてプロトコルのダウンロード回数(以下、「DL回数」という)と実行回数を用いる。具体的には、プロトコル配信サーバのプロトコルデータベースから所望のプロトコルを選択し、その詳細データをダウンロードする際に、使用者は、各プロトコルのDL回数や各MRI装置での実行回数を参照できるようにする。これにより、使用者のプロトコルの評価と選択を容易にする。以下、図1〜3Cを用いて本実施例1を詳細に説明する。
【0020】
最初に、実施例1のプロトコル配信システムとして、MR撮像部101と操作卓102とを有して成るMRI装置と、プロトコル配信サーバ110とがネットワーク(例えばインターネット)116で接続された全体構成の概要を図1に基づいて説明する。
【0021】
複数のMRI装置の各操作卓102とプロトコル配信サーバ110とがそれぞれネットワーク116に接続され、各操作卓102はネットワーク116を介してプロトコル配信サーバ110にアクセス可能となっている。
【0022】
操作卓102は、MR撮像部101を制御し各種演算を行うCPU(演算処理装置)103、メモリ104、HDD等の外部記憶装置105、使用者からの入力を受け付ける入力装置106、ディスプレイ108に表示する内容を制御し記憶する外部表示機能107、ネットワーク116との情報送受の制御を行う通信制御装置109を有する。また、操作卓102は、MR撮像部101にパルシーケンスの制御データを送信し、MR撮像部101から再構成画像データを受信する。
【0023】
プロトコル配信サーバ110は、そのサーバ全体を制御し各種演算を行うCPU(演算処理装置)111、大容量メモリ112、大型外部記憶装置(HDD等)113及びこれに記憶されているプロトコルデータベース(以下、「US-PDB」という)114、ネットワーク116との情報送受の制御を行う通信制御装置115を有する。
【0024】
ここで、MRI装置におけるプロトコルとは、複数のシーケンスを組み合わせて構成されたものであり、各シーケンスの種類(SE,FSE,EPI等)と、各シーケンスの実行順序と、各シーケンスを具体的に規定する撮像パラメータ(例えば、繰り返し時間(TR)、エコー時間(TE)等)の値の情報を含んで成る。このようなプロトコルが、検査目的に応じて複数用意されており、各操作卓102の外部記憶装置105やプロトコル配信サーバ110の大型外部記憶装置113に予め記憶されている。従って、検査目的に好適なプロトコルが選択されて使用されることで、検査目的に叶う画像が得られ、そのような画像が高精度の診断に寄与可能となる。
【0025】
次に、ネットワーク116を介した操作卓102とプロトコル配信サーバ110内のUS-PDB114との情報通信について、図1を用いて説明する。
【0026】
使用者は、被検者の検査登録時および検査中に、MRI装置の操作卓102から、ネットワーク116を介してプロトコル配信サーバ110のUS-PDB114にアクセスする。その際に、操作卓102上で、使用者が検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件を入力し、該入力された検索条件に適合するプロトコルがUS-PDB114から抽出され、その抽出されたプロトコルのリストがディスプレイ108に表示される。そして、表示されたプロトコルリストの中から使用者が選択した選択プロトコルの詳細データが、US-PDB114から操作卓102にダウンロードされる。
【0027】
次に、図2Aを用いてUS-PDB114のデータ構造を説明する。図2Aは、US-PDB114のデータ構造の一例を示す図である。US-PDB114は、診療科情報、検査情報、被検者体格情報毎に、1つ以上のプロトコルを記憶し、プロトコル毎にそのDL回数と使用回数を記憶したデータ構造とする。
【0028】
ここで、検査の診療科情報とは、内科、外科、脳外科等の診療の専門分野区分についての情報であり、被検者体格情報とは、成人、子供、乳幼児等の被検者の体格に関する情報であり、検査情報とは、疾患内容や検査オーダーであり、DL回数とは、そのプロトコルがUS-PDB114から各MRI装置の操作卓102にダウンロードされた回数であり、使用回数とは、そのプロトコルが各MRI装置で実行された回数である。
【0029】
US-PDB114からプロトコル情報が操作卓102にダウンロードされる際には、プロトコル毎にそのプロトコルを構成するシーケンス情報と共にそのプロトコルのDL回数と実行回数も合わせてダウンロードされる。
【0030】
なお、本実施例1では、検査の診療科情報と、被検者体格情報と、検査情報を用いるが、本発明のプロトコルデータベースはこれらの項目に限定されることは無く、他の項目を用いても良い。
【0031】
次に、複数のプロトコルの中から検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件に用いる項目について説明する。本実施例1の検索条件の項目は、プロトコルデータベースであるUS-PDB114を構成する項目に対応したものであり、検査の診療科情報と、被検者体格情報と、検査情報の少なくとも一つを用いる。好適には、これらを組み合わせた検索条件とする。これらの検索条件の少なくとも一つが操作卓102で入力されると、その検索条件の情報が、操作卓102からプロトコル配信サーバ110に送信され、プロトコル配信サーバ110でUS-PDB114から検索条件に適合するプロトコルの検索が行われる。
【0032】
図2B(a)に、操作卓102のディスプレイ108に表示されて、使用者による検索条件の入力を受け付けるためのGUIの一例を示す。検索条件の項目毎にその選択肢がプルダウンメニューの中から選択できる。例えば、検査の診療科に関しては、内科、外科、脳外科等の選択肢が用意され、被検者体格に関しては、成人、子供、乳幼児等の選択肢が用意され、検査情報に関しては、検査オーダーA、検査オーダーB、検査オーダーC等の選択肢が用意されている。使用者が、入力装置106を介して、検索条件の各項目の内の少なくとも一つを設定した後に、「検索実行」のボタンを押下することにより、設定した検索条件に適合するプロトコルの検索がUS-PDB114内で実行される。
【0033】
次に、US-PDB114を検索して得られた検索結果であるプロトコルリストの、操作卓102のディスプレイ108への表示について図2B(b)に基づいて説明する。図2B(b)は、本実施例1におけるプロトコルリストの表示の一例を示す図である。
【0034】
プロトコル毎に、そのプロトコルを構成するシーケンスの種類と、シーケンス毎に当該シーケンスを具体的に規定する撮像パラメータの値とがそれぞれ表形式で表示される。このような表示により、使用者は検査目的に好適なプロトコルの詳細を容易に把握することができる。更に、プロトコル毎にそのDL回数と実行回数も表示される。これらの値により、使用者はそのプロトコルの有用性を容易に評価することができるので、プロトコルの選択が容易になる。なお、プロトコルリストの各項目においてソーティングを可能とし、選択プロトコルの抽出を容易にできるものとする。
【0035】
操作者は、入力装置106を介して、プロトコルリストから所望のプロトコルを選択し、「選択したプロトコルを実行」ボタンを押下すると、その選択したプロトコルが実行される(撮像が行われる)。
【0036】
次に、本実施例1の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成を図2C(a)に示す機能ブロック図を用いて説明する。本実施例1の操作卓102のCPU103は、US-PDB114内で検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件の入力を受け付けて、その検索条件のデータをプロトコル配信サーバ110に送信する検索条件設定部201と、プロトコル配信サーバ110から検索結果であるプロトコル一覧(リスト)のデータを受信してそのプロトコルリストを表示し、表示されたプロトコルリストの中から選択された選択プロトコルの特定情報をプロトコル配信サーバ110に送信し、選択プロトコルの詳細データをプロトコル配信サーバ110から受信するプロトコル処理部202と、選択プロトコルで撮像を実行する撮像実行部203と、操作卓102でのプロトコル処理結果の情報をUS-PDB114にアップロードする付帯情報処理部204と、を有して成る。
【0037】
また、本実施例1のプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成を図2C(b)に示す機能ブロック図を用いて説明する。本実施例1のプロトコル配信サーバ110のCPU111は、操作卓102から検索条件を受信し、該検索条件に基づいてUS-PDB114を検索し、検索結果であるプロトコルリストのデータを操作卓102に送信するプロトコル検索部251と、操作卓102から選択プロトコルの特定情報を受信し、選択プロトコルの詳細データをUS-PDB114から取得して操作卓102に送信する詳細データ取得部252と、US-PDB114内のデータを更新するデータベース更新部253と、を有して成る。
【0038】
上記各機能部の処理内容の詳細は、後述する処理フローの説明で明らかにする。
【0039】
次に、US-PDB114から所望のプロトコルの詳細データをダウンロードして実行(撮像)するための操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する処理フローを図3Aに示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして外部記憶装置105に記憶されており、CPU103が外部記憶装置105からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。
【0040】
ステップ301aで、検索条件設定部201は、検索条件設定GUIを外部表示機能107を介してディスプレイ108に表示して、検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件の入力を受け付ける。使用者は、入力装置106を介して検索条件を検索条件設定GUIに入力する。前述したように、検索条件として、検査の診療科情報、検査情報、及び被検者体格情報の内の少なくとも一つが入力される。
【0041】
ステップ302aで、検索条件設定部201は、ステップ301aで入力された、検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件のデータをプロトコル配信サーバ110に送信する。
【0042】
ステップ303aで、プロトコル処理部202は、プロトコル配信サーバ110から検索結果であるプロトコルリストのデータを受信する。
【0043】
ステップ304aで、プロトコル処理部202は、ステップ303aで受信したプロトコルリストのデータをメモリ104に保存すると共に、外部表示機能107を介してディスプレイ108に表示する。プロトコルリストの具体的な表示例は図2B(b)に示したとおりである。
【0044】
ステップ305aで、使用者は、入力装置106を介してディスプレイ108に表示されたプロトコルリストの中から所望のプロトコルを選択する。プロトコル処理部202は、所望のプロトコルの選択を受け付ける。
【0045】
ステップ306aで、プロトコル処理部202は、ステップ305aで選択された選択プロトコルの特定情報をプロトコル配信サーバ110に送信する。
【0046】
ステップ307aで、プロトコル処理部202は、プロトコル配信サーバ110から選択プロトコルの詳細データを受信し、メモリ104に保存すると共に外部記憶装置105に記憶して操作卓102が備えるプロトコルの一つとする。このように外部記憶装置105に選択プロトコルの詳細データを記憶しておくことで、以後詳細データを読み出して選択プロトコルを自由に繰り返し実施することが可能になる。この詳細データは、前述したように、選択プロトコルを構成する各シーケンスの種類と、各シーケンスの実行順序と、各シーケンスを具体的に規定する撮像パラメータの値の情報を含んで成る。
【0047】
ステップ308aで、撮像実行部203は、ステップ307aで受信した選択プロトコルの詳細データに基づいて、その選択プロトコルを構成する各シーケンスの制御データを生成する。
そして生成した制御データをMR撮像部101に送信し、MR撮像部101に選択プロトコルによる撮像を実行させる。
【0048】
ステップ309aで、付帯情報処理部204は、プロトコル配信サーバ110に当該選択プロトコルによる撮像を実行したことをプロトコル配信サーバ110に通知する。
【0049】
以上迄が、所望のプロトコルの詳細データをダウンロードして撮像するための、操作卓102のCPU103が実行する処理フローの説明である。
【0050】
なお、使用者が、プロトコル配信サーバ110からプロトコルをダウンロードすることなく、操作卓102のプロトコルリストから選択した選択プロトコルによる撮像を実行した場合は、その実行した選択プロトコルの詳細データをプロトコル配信サーバ110に通知する。これにより、US-PDB114にその選択プロトコルが登録されると共にその実行回数が設定される。
【0051】
次に、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する上記処理フローに呼応して、検査目的に好適なプロトコルを検索するためのプロトコル配信サーバ110のCPU111の各機能が連携して実行する処理フローを図3Bに示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして大型外部記憶装置113に記憶されており、CPU111が大型外部記憶装置113からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。
【0052】
ステップ301bで、プロトコル検索部251は、上記ステップ302aで操作卓102から送信された検査目的に好適なプロトコルを検索するための検索条件のデータを受信する。
【0053】
ステップ302bで、プロトコル検索部251は、ステップ301bで受信した検索条件に基づいて、US-PDB114内を検索し、検索結果であるプロトコルリストのデータを作成する。検索処理の詳細は後述する。
【0054】
ステップ303bで、プロトコル検索部251は、ステップ302bで作成した検索結果であるプロトコルリストのデータを操作卓102に送信する。これにより、上記ステップ303aが実行されることになる。
【0055】
ステップ304bで、上記ステップ306aで操作卓102から送信された選択プロトコルの特定情報を受信する。
【0056】
ステップ305bで、詳細データ取得部252は、ステップ304bで受信した選択プロトコルの特定情報に基づいて、当該選択プロトコルの詳細データをUS-PDB114から抽出して操作卓102に送信する。
【0057】
ステップ306bで、データベース更新部253は、詳細データを送信した選択プロトコルのDL回数をUS-PDB114から読み出してその値に1を加算し、US-PDB114の当該選択プロトコルのDL回数を当該加算値で更新する。
【0058】
ステップ307bで、データベース更新部253は、ステップ309aで操作卓102から通知された選択プロトコルの実行を受信し、当該選択プロトコルの実行回数をUS-PDB114から読み出してその値に1を加算し、US-PDB114の当該選択プロトコルの実行回数を当該加算値で更新する。
【0059】
以上迄が、検査目的に好適なプロトコルを検索するための、プロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する処理フローの説明である。
【0060】
次に、ステップ302bでプロトコル検索部251が実行する検索処理の処理フローを図3Cに示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして大型外部記憶装置113に記憶されており、CPU111が大型外部記憶装置113からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。ここでの検索処理は、US-PDB114の中から同じ診療科情報、被検者体格情報、検査情報を有するプロトコルを検索する。
【0061】
ステップ301cで、ステップ301bで受信した検索条件の内から診療科のデータを取得する。
【0062】
ステップ302cで、ステップ301cで取得した診療科のデータに基づいて当該診療科のプロトコルをUS-PDB114から抽出してその抽出結果のリストデータを作成する(第1のリストデータとする)。
【0063】
ステップ303cで、ステップ301bで受信した検索条件の内から検査情報のデータを取得する。
【0064】
ステップ304cで、ステップ303cで抽出した検査情報のデータに基づいて当該検査情報のプロトコルをステップ302cで作成した第1のリストデータから抽出してその抽出結果のリストデータを作成する(第2のリストデータとする)。
【0065】
ステップ305cで、ステップ301bで受信した検索条件の内から被検者体格情報のデータを取得する。
【0066】
ステップ306cで、ステップ305cで抽出した被検者体格情報のデータに基づいて当該被検者体格情報のプロトコルをステップ304cで作成した第2のリストデータから抽出してその抽出結果のリストデータを作成する(第3のリストデータとする)。この第3のリストデータが最終の検索結果であるプロトコルリストのデータとなる。
【0067】
以上迄が、プロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する検索処理の処理フローの説明である。なお、上記説明では、検査の診療科情報、検査情報、及び被検者体格情報の3つ全てを用いた検索処理を説明したが、これら3つの項目の少なくとも1つの項目についての検索条件があれば検索は実行できる。データの無い項目についてはその項目についての検索がスキップされる。
【0068】
以上説明したように、本実施例1はプロトコル配信サーバのプロトコルデータベースから所望のプロトコルを選択し、その詳細データをダウンロードする際に、使用者が、各プロトコルのDL回数や各MRI装置での実行回数を参照できるようにする。これにより、使用者はそのプロトコルの有用性を容易に評価することができるので、プロトコルの選択が容易になる。その結果、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【実施例2】
【0069】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例2を説明する。本実施例2は、付帯情報として、使用者が選択した所望のプロトコルとプロトコル配信サーバから操作卓にダウンロードしたプロトコルとの一致度を用いる。具体的には、操作卓のCPU(演算処理部)は、使用者が操作卓上で選択したプロトコルとプロトコル配信サーバからダウンロードしたプロトコルとを比較して双方の一致度を算出する。
【0070】
そして、プロトコル配信サーバからダウンロードしたプロトコルリストの表示の際に、この一致度をプロトコル毎に表示する。ここで、使用者が選択したプロトコルとは、操作卓に予め備えてあるプロトコルの内から使用者が選択したプロトコルや、プロトコル配信サーバからダウンロードしたプロトコルの中から使用者が選別したプロトコル等である。
【0071】
これにより、プロトコル配信サーバからダウンロードしたプロトコルの中から使用者による所望のプロトコルの選択を支援する。以下、図4,5,6を用いて本実施例2を詳細に説明する。
【0072】
最初に、プロトコル間の一致度の計算方法について説明する。プロトコル間の一致度の算出には、プロトコルを構成する各シーケンスの種類とそれらの実行順序、シーケンスを規定するパラメータの種類と値等をそれぞれ比較する。そして、これらの各値が同一である場合に一致度の数値が増大し、これらの各値が異なる場合に一致度の数値が減少するように、一致度を評価する。
【0073】
プロトコル間の一致度を計算するためには、プロトコルを構成する各シーケンスの各々について、以下の1)、2)の処理を繰り返し、シーケンス間の一致度を求める。
【0074】
1)シーケンス種が同一であるか否かを判定する。
2)シーケンス種が同一であればシーケンス間の一致度を計算する。シーケンス種が同一でなければシーケンスの一致度を0(ゼロ)とする。
【0075】
最後に、シーケンス間の一致度の加算値をプロトコルの一致度とする。
【0076】
シーケンス間の一致度は、シーケンスを規定する撮像パラメータの種類とその値が一致するか否かに基づいて算出する。具体的には、シーケンス間で種類と値が一致する撮像パラメータの数をカウントして、以下のように撮像パラメータ一致度を算出する。
撮像パラメータ一致度=
(種類と値が一致する撮像パラメータの数)/(全撮像パラメータの数)×100%
【0077】
このように計算した撮像パラメータ一致度に基づいて、シーケンス間の一致度を以下のように計算する。即ち、一方のシーケンスがM個のシーケンスから構成されるプロトコルに属するものであり、他方のシーケンスがN個のシーケンスから構成されるプロトコルに属するものである場合には、
シーケンス一致度=(撮像パラメータ一致度の合計)×[1/max(M,N)]
ここで、max(M,N)はMとNのいずれか大きい方の値とする関数である。なお、本実施例は上記計算方法に限定されること無く、他の計算方法でも良い。
【0078】
次に、実施例2のプロトコル配信システムの全体構成は、前述の実施例1で説明した図1の構成と同様であるので説明を省略する。しかし、実施例2の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成が、前述の実施例1と若干異なるので、実施例2のCPU103の各機能の構成について図4を用いて説明する。実施例2の操作卓102のCPU103が有する各機能は、前述の実施例1で説明した図2C(a)に示した各機能の他に、更に、プロトコル間の一致度を上述のように算出する一致度算出部401を備える。なお、プロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(b)に示した各機能と同じなので説明を省略する。本実施例2における各機能の処理内容の詳細は、後述する処理フローの説明で明らかになる。
【0079】
次に、本実施例2における、プロトコル間の一致度を含むプロトコルリストの、操作卓102のディスプレイ108への表示を、図5を用いて説明する。図5は、プロトコルリストの表示例を示す図である。ディスプレイ108の上段に操作卓102の外部記憶装置105から抽出したプロトコルリスト501を表示し、ディスプレイ108の中段にUS-PDB114からダウンロードしたプロトコルリスト502を表示する。そして、使用者がプロトコルリスト501の内から所望のプロトコルを選択すると、その選択されたプロトコルがリスト中でハイライト表示される。
【0080】
また、この選択されたプロトコルとプロトコルリスト502中の各プロトコルとの間で前述のように一致度が計算されて、その一致度がプロトコルリスト502中のプロトコル毎に表示される。使用者が、プロトコルリスト501の内から選択するプロトコルを変える度に、このような選択されたプロトコルとプロトコルリスト502中の各プロトコルとの間の一致度の計算と表示が繰り返される。
【0081】
さらに、ディスプレイ108の下段には、プロトコル間の比較結果をグラフィカルに示す。図5は、操作卓102のプロトコルリスト501とUS-PDB114からダウンロードしたプロトコルリスト502とから、使用者がプロトコルをそれぞれ選択すると、それら選択されたプロトコル間の比較結果をディスプレイ108の下段にグラフィカル表示する一例を示す。ここでは、比較対象となる撮像パラメータ毎の一致度をグラフィカルに示す例を説明する。比較対象となる撮像パラメータとして、スキャン時間、コントラスト、SAR, S/N等が好適である。これらの撮像パラメータの一致度をそれぞれ棒グラフで表す。
【0082】
次に、プロトコル間の一致度を算出するための一致度算出部401が実行する処理フローを図6に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして外部記憶装置105に記憶されており、CPU103が外部記憶装置105からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。
【0083】
なお、本処理フローでは、操作卓102側で一つのプロトコルが選択されており、US-PDB114からN個のプロトコルがダウンロードされた場合を想定している。なお、操作卓102側で選択された一つのプロトコルは、例えば、操作卓102の外部記憶装置105内に予め記憶されていたプロトコルの中から、使用者により選択されたプロトコルである。この操作卓102側で選択された一つのプロトコルはM個のシーケンスから構成されたものとする。
【0084】
ステップ601で、操作卓のプロトコルAを構成するシーケンス(A,m)のループカウンタmを1にセットする(m=1、m≦M)。
【0085】
ステップ602で、操作卓のプロトコルAのm番目のシーケンス(A,m)を取得する。
【0086】
ステップ603で、US-PDB114からダウンロードしたプロトコルBのループカウンタn(n≦N)と、そのn番目のプロトコルB(n)を構成するシーケンスのループカウンタp(p≦P(n))をぞれぞれ1にセットする(n=1, p=1)。ここで、プロトコルB(n)は、P(n)個のシーケンスから構成されるものとする。
【0087】
ステップ604で、n番目のプロトコルB(n)のp番目のシーケンス(B;n,p)を取得する。
【0088】
ステップ605で、ステップ602で取得したシーケンス(A,m)と、ステップ604で取得したシーケンス(B;n,p)とが、同じシーケンス種であるか否か判定する。同じシーケンス種であれば(Yes)ステップ606へ移行し、同じシーケンス種でなければ(No)ステップ607へ移行する。
【0089】
ステップ606で、ステップ605で同じシーケンス種と判定されたので、シーケンスを規定する撮像パラメータ間の一致度(撮像パラメータ一致度)を計算する。撮像パラメータ一致度の計算方法は前述したとおりである。
【0090】
ステップ607で、ステップ605で同じシーケンス種でないと判定されたので、シーケンス一致度=0として、ステップ609に移行する。
【0091】
ステップ608で、シーケンス(A,m)とシーケンス(B;n,p)との間で一致度(シーケンス一致度)を計算する。ここでシーケンス一致度の計算方法は前述したとおりである。
【0092】
ステップ609で、ループカウンタpがP(n)に等しいか否かを確認する。等しい場合(Yes)にはステップ610に移行し、等しくない場合にはステップ611に移行する。
【0093】
ステップ610で、n番目のプロトコルB(n)の一致度に、ステップ608で算出したシーケンス一致度を加算する。
【0094】
ステップ611で、ループカウンタpに1を加算し(p=p+1)、ステップ604に移行する。
【0095】
ステップ612で、ループカウンタnがNに等しいか否かを確認する。等しい場合(Yes)にはステップ613に移行し、等しくない場合(No)にはステップ614に移行する。
【0096】
ステップ613で、ループカウンタmがMに等しいか否かを確認する。等しい場合(Yes)には処理を終了し、等しくない場合にはステップ615に移行する。
【0097】
ステップ614で、ループカウンタnに1を加算する(n=n+1)。さらに、ループカウンタpを初期化する(p=1)。そして、ステップ604に移行する。
【0098】
ステップ615で、ループカウンタmに1を加算する(m=m+1)。そして、ステップ602に移行する。
【0099】
以上迄が、プロトコル間の一致度を算出するための一致度算出部401の処理フローの説明である。
【0100】
以上説明したように、本実施例2はプロトコル間の一致度を算出し、US-PDB114からダウンロードしたプロトコルリストの表示の際に、この一致度をプロトコル毎に表示する。これにより、使用者はプロトコル毎の一致度を参考にして、ダウンロードしたプロトコルを容易に評価することができる。その結果、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【実施例3】
【0101】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例3を説明する。本実施例3は、付帯情報として、使用者により好みプロトコルとして選択されたプロトコルについての好み情報を用いる。具体的には、使用者が操作卓上で好みのプロトコルを選択すると、その好みプロトコルの情報がプロトコル配信サーバに通知され、プロトコル配信サーバのプロトコルデータベースにはプロトコル毎の好み情報が記憶される。また、プロトコル配信サーバのプロトコルデータベースから好み情報を含んでプロトコル情報がダウンロードされ、操作卓にはプロトコルの詳細内容と共に好み情報も表示される。これにより、使用者は他の使用者に好まれているプロトコルを容易に判断することが可能になる。なお、本実施例3のプロトコル配信システムの全体構成は、前述の実施例1で説明した図1の構成と同様である。以下、図7,8A,8Bに基づいて本実施例3を詳細に説明する。
【0102】
最初に、本実施例3のUS-PDB114のデータ構造を図7(a)に基づいて説明する。図7(a)は、本実施例3のUS-PDB114のデータ構造の一例を示す図である。前述の実施例1で説明した図2Aに示したUS-PDB114のデータ構造と同様に、本実施例3のUS-PDB114には、診療科情報、検査情報、被検者体格情報毎に、1つ以上のプロトコルが保存されている。またプロトコル毎にその好み総数が記憶されている。この好み総数は、複数のMRI装置の操作卓102から送信されてきたプロトコル毎の好み情報を集計した値である。US-PDB114からプロトコル情報がダウンロードされるときには、このプロトコル毎の好み総数も合わせてダウンロードされる。なお、US-PDB114には、前述の実施例1で説明したように、プロトコル毎にDL回数と実行回数をも有して好み総数と共にダウンロードされても良い。
【0103】
次に、US-PDB114からダウンロードしたプロトコルリストの、操作卓102のディスプレイ108への表示について図7(b)に基づいて説明する。図7(b)は、プロトコルリストの表示の一例を示す図である。プロトコル毎に、そのプロトコルを構成するシーケンスの種類と、シーケンス毎に当該シーケンスを具体的に規定する撮像パラメータの値をそれぞれ表形式で表示する。更に、プロトコル毎にその好み総数も表示する。この好み総数の値により、使用者は他の使用者に好まれているプロトコルを容易に判断することが可能になるので、プロトコルの選択が容易になる。
【0104】
また、使用者は入力装置106を介して、このプロトコルリストの中から好みのプロトコルを選択して、「好みプロトコルの決定」ボタンを押下すると、選択されたプロトコルが好まれたものである旨の好み情報が操作卓102からプロトコル配信サーバ110に送信される。そして、プロトコル配信サーバ110では、US-PDB114中の選択されたプロトコルに関する好み総数の値が、当該値に1加算した値で更新される。これにより、複数の使用者の好み情報がUS-PDB114中の各プロトコルに反映されることになる。
【0105】
次に、実施例3における操作卓102のCPU103及びプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成について説明する。実施例3の操作卓102のCPU103が有する各機能は、前述の実施例1で説明した図2C(a)に示した機能の構成と同じである。また、実施例3のプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(b)に示した機能の構成と同じである。本実施例3における各機能の処理内容の詳細は、後述する処理フローの説明で明らかになる。
【0106】
次に、好みプロトコルの選択及びプロトコル毎の好み情報の表示について、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する処理フローを図8Aに示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして外部記憶装置105に記憶されており、CPU103が外部記憶装置105からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。なお、本処理フローは、前述の実施例1で説明したように、使用者が、検索条件を設定してUS-PDB114を検索して、その検索結果であるプロトコルリストをダウンロードし、ダウンロードしたプロトコルリストを操作卓102のディスプレイ108に表示した状態を前提とする。
【0107】
ステップ801aで、使用者は、操作卓102のディスプレイ108に表示された、US-PDB114からダウンロードされたプロトコル一覧の中から、入力装置106を介して好みのプロトコルを選択し、入力装置106を介して「好みプロトコルの決定」ボタンを押下する。付帯情報処理部204は、好みプロトコルの選択を受け付ける。
【0108】
ステップ802aで、付帯情報処理部204は、ステップ801aで選択された好みプロトコルの情報をプロトコル配信サーバ110に送信する。
【0109】
ステップ803aで、付帯情報処理部204は、ステップ801aで選択された好みプロトコルの好み総数の更新値をプロトコル配信サーバ110から受信する。
【0110】
ステップ804aで、プロトコル処理部202は、ステップ803aで受信した好み総数の更新値で、ディスプレイ108に表示されているステップ801aで指定された好みプロトコルの好み総数を更新する。
【0111】
以上迄が、好みプロトコルの選択及び好み総数の更新と表示について、操作卓102のCPU103が実行する処理フローの説明である。
【0112】
次に、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する上記処理フローに呼応して、好みプロトコルの好み総数を更新するためのプロトコル配信サーバ110のCPU111の各機能が連携して実行する処理フローを図8Bに示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして大型外部記憶装置113に記憶されており、CPU111が大型外部記憶装置113からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。
【0113】
ステップ801bで、データベース更新部253は、ステップ802aで操作卓102から送信された好みプロトコルの情報を受信する。
【0114】
ステップ802bで、データベース更新部253は、ステップ801bで受信した好みプロトコルに関してその好み総数をUS-PDB114から読み出し、読み出した好み総数に1を加算し、当該加算した好み総数でUS-PDB114中の好みプロトコルの好み総数を更新する。
【0115】
ステップ803bで、データベース更新部253は、ステップ802bで更新した好みプロトコルの好み総数を操作卓102に送信する。
【0116】
以上迄が、好みプロトコルの好み総数を更新するためのプロトコル配信サーバ110のCPU111が実行する処理フローの説明である。
【0117】
以上のように操作卓102のCPU103とプロトコル配信サーバ110のCPU111とが処理することで、プロトコル毎にその好み総数が操作卓102のディスプレイ108に表示されることになる。その結果、使用者は他の使用者に好まれているプロトコルを容易に判断することが可能になる。
【0118】
以上説明したように、本実施例3は、使用者が操作卓上で好みのプロトコルを選択することで、プロトコル配信サーバのプロトコルデータベースにはプロトコル毎の好み情報が記憶され、操作卓ではプロトコル毎に好み情報が表示される。これにより、使用者は他の使用者に好まれているプロトコルを容易に判断することが可能になる。その結果、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【実施例4】
【0119】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例4を説明する。本実施例4は、第三者が推奨するプロトコルを記憶したプロトコルデータベース(MS-PDB)を別途用意して、必要に応じて第三者が推奨するプロトコルを予めMS-PDBにアップロードしておく。そして、操作卓は、プロトコルデータベース(US-PDB)とプロトコルデータベース(MS-PDB)とからプロトコルをダウンロードして、ディスプレイに表示する。これにより、使用者は、操作卓からUS-PDBのプロトコルのみならず第三者推奨のプロトコルをも閲覧、ダウンロードできる。第三者としては、例えば、MRI装置のメーカや大学・研究機関等が好適である。以下、図9,10,11に基づいて本実施例4を詳細に説明する。
【0120】
最初に、MS-PDBのデータ構造を説明する。MS-PDBのデータ構造は、前述の実施例1で説明した図2Aに示したUS-PDBのデータ構造と同様で良い。即ち、MS-PDBは、診療科情報、検査情報、被検者体格情報毎に、1つ以上のプロトコルを記憶し、プロトコル毎にそのDL回数と使用回数を記憶したデータ構造とする。このように、プロトコル毎にDL回数と実行回数を記憶するデータ構造とすることで、使用者が行う各プロトコルの有用性の評価と選択が容易になる。従って、実施例4では、前述の実施例1、2と同様に、付帯情報としてプロトコルのDL回数、実行回数、及び一致度を用いる。
【0121】
次に、実施例4のプロトコル配信システムの全体構成を図9示すブロック図を用いて説明する。本実施例4の全体構成は、前述の実施例1で説明した図1の全体構成に、更にネットワーク(例えばインターネット)116に接続された第三者サーバ801を追加した構成となる。この第三者サーバ801の構成は、プロトコル配信サーバ110と同様に、CPU802と大容量メモリ803と、通信制御装置805と、MS-PDB807を含む大型外部記憶装置806と、を有して成る。なお、第三者が推奨するプロトコルを記憶したMS-PDB807は、プロトコル配信サーバ110の大型外部記憶装置113内に配置しても良く、その場合には、第三者サーバ801がプロトコル配信サーバ110にアクセスしてMS-PDB807の内容を管理する。以下、MS-PDBを第三者サーバ801の大型外部記憶装置806内に配置する場合を想定して実施例4を説明する。
【0122】
このような全体構成において、使用者は、操作卓102からネットワーク116を介してプロトコル配信サーバ110又は第三者サーバ801にアクセスして、所望のプロトコルデータを操作卓102へダウンロードする。この際に、各サーバへのアクセス権限は、顧客のみがもつコード(パスワード)によって管理する。
【0123】
また、実施例4の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(a)に示した各機能の構成と同じである。また、実施例4の第三者サーバ801のCPU802が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(b)に示したプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成と同じである。本実施例4における各機能の処理内容の詳細は、後述の説明で明らかにする。
【0124】
次に、US-PDB114又はMS-PDB807を検索して得られた検索結果であるプロトコルリストの、操作卓102のディスプレイ108への表示について図10を用いて説明する。図10は、本実施例4における操作卓102のディプレイ108へのプロトコルリストの表示例を示す図である。
【0125】
このプロトコルリストの表示処理は、プロトコル処理部202が行う。ディプレイ108には、操作卓102の外部記憶装置105に記憶されたプロトコルリストと、プロトコル配信サーバ110のUS-PDB114からダウンロードしたプロトコルリストと、第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストとが、それぞれ「操作卓データベース」「プロトコル配信サーバデータベース」「第三者推奨データベース」のタブに分けて表示される。
【0126】
図10は、特に第三者推奨データベースのタブが選択されて、第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストが表示された例を示している。各プロトコルリストは、前述の実施例1で説明した操作卓の検索画面でプロトコル検索条件を入力して得た検索結果をダウンロードしたものでも良いし、各データベースに記憶されているプロトコルの一覧を表示するものでも良い。なお、各項目においてソーティングを可能とし、所望のプロトコルの探索を容易にする。
【0127】
また、図11に、図5と同様に、操作卓102のディプレイ108に、操作卓102の外部記憶装置105に記憶されたプロトコルと、プロトコル配信サーバ110のUS-PDB114又は第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルとの比較結果の表示、及びその比較結果のグラフィカル表示の例を示す。ディプレイ108の、上段に操作卓102のプロトコルリストを表示し、下段にプロトコル配信サーバ110のUS-PDB114からダウンロードしたプロトコルリストと、第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストとを、それぞれ別々のタブに分けて表示し、下段に比較結果をグラフィカル表示する例を示している。
【0128】
使用者が入力装置106を介して操作卓のプロトコル一覧の中から所望のプロトコル(A)を選択し、次にプロトコル配信サーバ110のタブ又は第三者サーバ801のタブのいずれかのタブを選択すると、操作卓102のCPU103の一致度算出部401は、プロトコル(A)と、選択されたタブのプロトコル一覧中の各プロトコル(B)との間で一致度を計算し、その一致度を各プロトコル(B)に関連付けて表示する。ここで、一致度の計算には、前述の実施例2で説明した計算方法を用いる。また、比較結果のグラフィカル表示は、前述の実施例2で説明したように行う。
【0129】
以上説明したように、本実施例4は、第三者が推奨するプロトコルを記憶したプロトコルデータベースを別途用意して、使用者が操作卓から第三者推奨のプロトコルを、そのDL回数、実行回数、及び一致度と共に、閲覧、ダウンロードできるようにする。これにより、第三者推奨のプロトコルを利用できるようになると共に、前述の実施例1と同様に、使用者は第三者推奨のプロトコルについても、その有用性を容易に評価することができるので、プロトコルの選択が容易になる。その結果、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【実施例5】
【0130】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例5を説明する。本実施例5は、付帯情報として、装置オプションであるオプションプロトコルについての関連情報を用いる。具体的には、第三者は装置オプションのオプションプロトコルをプロトコルデータベース(MS-PDB)に予めアップロードして記憶させておき、操作卓では使用者によるオプションプロトコルの選択に際して、当該オプションプロトコルの関連情報の閲覧、購入、ダウンロードを可能にする。以下、図12,13に基づいて本実施例5を詳細に説明する。
【0131】
最初に、図12を用いてMS-PDBのデータ構造を説明する。図12は、MS-PDBのデータ構造の一例を示す図である。MS-PDBのデータ構造は、前述の実施例1で説明した図2Aに示したUS-PDBのデータ構造に、さらにオプション情報を加えたものとなる。具体的には、MS-PDBは、診療科情報、検査情報、被検者体格情報毎に、1つ以上のプロトコルを記憶し、更に、プロトコル毎にそのオプション情報を記憶する。ここで、オプション情報とは、例えば、そのプロトコルが装置オプションのオプションプロトコルである(Yes)か否か(No)の情報と、オプションプロトコルであるなら(Yes)ば、そのオプションプロトコルを購入した使用者(顧客)に関する情報を記録したデータベース又はファイルへのリンクを含む。ここで、オプションプロトコルを購入した使用者(顧客)に関する情報とは、顧客の識別情報(顧客ID)、オプションプロトコルをインストールしたMRI装置の識別情報(装置ID)、オプションプロトコルの購入日、後述するオプションプロトコルのライセンスタイプ情報等を含む。
【0132】
なお、MS-PDBには、前述の実施例1と同様に、プロトコル毎にそのDL回数と使用回数を記憶しても良い。図12の例はこの場合を示している。
本実施例5の全体構成は、前述の実施例4で説明した図9の全体構成と同様である。
【0133】
また、実施例5の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(a)に示した各機能の構成と同じである。また、実施例5のプロトコル配信サーバ110のCPU111及び第三者サーバ801のCPU802が有する各機能の構成は、前述の実施例1で説明した図2C(b)に示したプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成と同じである。本実施例5における各機能部の処理内容の詳細は、後述する説明で明らかにする。
【0134】
次に、図13を用いて、操作卓102のディプレイ108へのプロトコルリストの表示例を説明する。このプロトコルリストの表示処理は、プロトコル処理部202が行う。前述の実施例4で説明した図10のプロトコルリストの表示と同様に、ディプレイ108には、各種プロトコルリストがタブ別に分けて表示される。
【0135】
具体的には、「操作卓データベース」のタブで操作卓102の外部記憶装置105に記憶されたプロトコルリストが表示され、「プロトコル配信サーバデータベース」のタブでプロトコル配信サーバ110のUS-PDB114からダウンロードしたプロトコルリストが表示され、「第三者推奨データベース」のタブで第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストが表示される。図13は、第三者推奨データベースのタブが選択されて、第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストが表示された例を示している。各プロトコルリストは、前述の実施例1で説明した操作卓102の検索画面でプロトコル検索条件を入力して得た検索結果でも良いし、各データベースに記憶されているプロトコルの一覧でも良い。
【0136】
特に、第三者サーバ801のMS-PDB807からダウンロードしたプロトコルリストには、プロトコル毎に、そのプロトコルを構成する各シーケンス情報と共に、そのプロトコルのオプション情報も表示される。ここで、オプション情報として、そのプロトコルが装置オプション(つまりオプションプロトコル)である(「Yes」)か否か(「No」)、装置オプションであれば現使用者は購入済み(「購入済」)であるか否か(「未購入」)が表示される。この表示は、購入済み(「購入済」)であれば操作卓102にオプションプロトコルをダウンロード済みであり、購入していなければ(「未購入」)であればまだ操作卓にダウンロードされていないことを意味する。これらのオプション情報の表示制御は、プロトコル処理部202がMS-PDB807に記憶されているプロトコル毎のオプション情報を参照し判定して行う。
使用者がプロトコルリストの中からいずれかのプロトコルを選択し、その選択したプロトコルが装置オプションのプロトコルである場合に、付帯情報処理部204は、そのオプションプロトコルについての以下の処理を行う。
【0137】
最初に、ディプレイ108の下段に、
・装置オプションであることを意味するメッセージ:「選択したプロトコルはオプションです」
・選択されたオプションプロトコルについての関連情報の閲覧を可能にするボタン類
・選択されたオプションプロトコルのライセンスが未購入の場合にはそのライセンス購入のためのGUIを表示する。
【0138】
オプションプロトコルについての関連情報として、オプションプロトコルの機能概要とオプションプロトコルを実行して得られたサンプル画像とが第三者から提供される。使用者は、「機能概要とサンプル画像の閲覧」ボタンを押下して、これらの情報がディスプレイ108に表示されて閲覧することができる。更に、オプションプロトコルについての学術論文や学会発表の資料が存在するのであれば、「学術論文・学会発表の閲覧」ボタンが押下されると、それらの資料を掲載したホームページへのリンク(URL)を掲載した画面が表示されるので、使用者は所望のリンクを選択するとこで、そのリンク先のホームページにジャンプして該当する資料を閲覧することができる。或いは、MS-PDB807が資料データを直接記憶して使用者の閲覧に提供しても良い。
【0139】
オプションプロトコルのライセンスを購入する場合には、使用者は、ライセンス購入GUI上で最初にライセンスのタイプを選択する。オプションプロトコルには、高度な撮像方法から通常検査で使用するものまで、使用頻度は様々なものがあるため、例えば以下のオプションタイプを用意して使用者(顧客)が選択できるようにする。
【0140】
a) タイプ1=恒久的に使用できるライセンス
購入した後は、追加課金なく恒久的に使用できるライセンスで、「恒久的なライセンスを取得」を選択することで、このライセンスタイプによる購入となる。
【0141】
b) タイプ2=使用毎に課金されるライセンス
購入した後は、その使用回数に応じて課金されるライセンスで、「回数を加算するライセンスを取得」を選択することで、このライセンスタイプによる購入となる。
【0142】
c) タイプ3=所定期間に所定回数まで使用できるライセンス
購入した後は、所定期間に所定回数まで使用できるライセンスで、例えば、1ヶ月に100回数まで使用できるライセンスとすることができる。「1ヶ月間で固定回使用できるライセンスを取得」を選択することで、このライセンスタイプによる購入となる。
【0143】
上記いずれかのライセンスタイプが選択された後に、「ライセンスの取得」ボタンが押下されると、ライセンス購入のために必要な諸情報の入力画面が表示されるので、使用者は必要な情報を入力してライセンスを購入し、該当するオプションプロトコルの詳細データを操作卓102にダウンロードする。そして、操作卓102から第三者サーバ801に、オプションプロトコルを購入した顧客の情報とダウンロードしたオプションプロトコルの内容が送信され、使用者にプロトコル代金の支払い請求が行われる。さらに、MS-PDB807がプロトコル毎のDL回数を記憶する場合には、このオプションプロトコルのダウンロードが実行されると、第三者サーバ801のCPU802のデータベース更新部253は、MS-PDB807中の当該オプションプロトコルのDL回数を1加算した値に更新する。
【0144】
以上説明したように、本実施例5は、第三者が装置オプションのプロトコルを第三者のプロトコルサーバに予めアップロードしておき、操作卓からオプションプロトコルの閲覧、購入、ダウンロードを可能にする。これにより、使用者はオプションプロトコルの有用性を容易に評価でき、必要に応じて容易に購入しダウンロードすることができる。その結果、不慣れな初心者や高度な撮像方法の使用が要求される熟練者であっても、容易に検査目的に好適なプロトコルを用いて撮影を実行できるようになる。
【実施例6】
【0145】
本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての実施例6を説明する。本実施例6は、プロトコルに関連する後処理を、操作卓が実行するか、又は、サーバに実行してもらってその処理結果を操作卓が受け取る。サーバは、後処理ソフトウェアの詳細と実行ファイルを記憶した後処理データベース(PPDB)を記憶装置内に有し、プロトコルデータベース(PDB)はプロトコル毎に関連する後処理を相互に関連付けて保持する。医用画像診断装置は、実行されたプロトコルにより得られた画像の後処理を、該プロトコルに関連付けられた後処理の中から選択して、サーバに選択した後処理の実行を依頼し、サーバから処理結果を受け取る。以下、図14〜19に基づいて本実施例6を詳細に説明する。
【0146】
最初に、実施例6のプロトコル配信システムの全体構成の一例を図14に示すブロック図を用いて説明する。本実施例6の全体構成は、前述の実施例4で説明した図9の全体構成に、更にネットワーク(例えばインターネット)116に接続された画像処理サーバ117を追加した構成となる。そして、操作卓102或いはプロトコル配信サーバ110又は第三者サーバ801が画像処理サーバ117に後処理を依頼し、画像処理サーバ117は処理結果を依頼元に通知する。なお、後処理ソフトウェアの実行は、その後処理ソフトウェアを記憶しているサーバが直接実行してもよし、或いは、操作卓102が実行しても良い。
【0147】
また、実施例6の操作卓102のCPU103が有する各機能の構成は、図18(a)に示すように、前述の実施例1で説明した図2C(a)に示した各機能の構成に加えて後処理部601を有する。
【0148】
また、実施例6の画像処理サーバ117のCPUとプロトコル配信サーバ110のCPU111と第三者サーバ801のCPU802が有する各機能の構成は、図18(a)に示すように、前述の実施例1で説明した図2C(b)に示したプロトコル配信サーバ110のCPU111が有する各機能の構成に加えて後処理部651を有する。本実施例6における各機能の処理内容の詳細は、後述の説明で明らかにする。
【0149】
次に、図15を用いてPPDBのデータ構造を説明する。図15は、PPDBのデータ構造の一例を示す図である。PPDBは、後処理毎に、使用状況、後処理の実行先、実行ファイル名、サンプル画像等を記憶している。使用状況は、その後処理がオプションであるか否か、或いは、使用状況(例えば、試用中、購入済み、未購入)を表す。実行先は、その後処理ソフトウェエアを何処で実行するかを表し、画像処理サーバ、操作卓、このPPDBを有するサーバ自身等のいずれかを表す。実行ファイルは実行ファイル名を表す。サンプル画像は、この後処理で得られる画像のサンプルである。図15に示す例では、後処理DKI(Diffusion Kurtosis Imaging)については、試用中であり、画像処理サーバで実行される後処理であり、実行ファイルは”DKI.exe”であり、後処理MRS(Magnetic Resonance Spectroscopy)については、購入済みであり、操作卓で実行されるものであり、実行ファイルは”MRS.exe”であることを表している。
【0150】
次に、図16に基づいて操作卓102のディスプレイ108での後処理リストの表示について説明する。図16は、操作卓102のディスプレイ108に表示される後処理リストの一例を示す。
【0151】
この例は、第三者サーバ801のMS-PDB807を検索して得られた図13に示した様なプロトコルリスト上で一つ以上のプロトコルが選択されて、その選択されたプロトコルが実行された後に、ラジオボタン“後処理”を選択すると、該選択されたプロトコルに関連付けられた後処理リストの表示に切り替わった場合を示している。リストの各項目の意味は、図15で説明したとおりである。なお、ここでは、MS-PDB807を検索して得られたプロトコルリストの中から一つを選択実行する場合を示したが、操作卓102の外部記憶装置105に記憶されたプロトコルリスト(操作卓データベース)やUS-PDB114を検索して得られたプロトコルリスの中から一つを選択実行しても良い。また、その他の表示は図13と同様である。
【0152】
そして、後処理リストの中から一つの後処理を選択すると、選択された後処理がハイライトされると共に、その使用状況についてのメッセージがリストの下に表示される。図16の例では、後処理DKIが選択されて、メッセージとして「選択した後処理はオプション(試用中)です。」と表示された例を示している。なお、ラジオボタン“プロトコル”を選択すると、再び図13に示した様なプロトコルリストに表示が切り替わる。
【0153】
最後に、「後処理の実行」ボタンを押下すると選択した後処理の実行画面に移る。
【0154】
次に、図17に基づいて後処理の実行について説明する。図17は後処理の実行画面の一例を示す。後処理の実行画面では、選択された後処理の内容、後処理を施す対象画像とその撮像条件、後処理の実行先、及び、後処理の出力先を指定する。
【0155】
実行先は、画像処理サーバ117,プロトコル配信サーバ110, 第三者サーバ801、及び操作卓102の中からいずれかを選択する。なお、PPDBに記憶されている実行先がデフォルトで選択される。実行先として操作卓102が選択された場合には、後処理の実行ファイルが操作卓102にダウンロードされて、操作卓102でダウンロードされた実行ファイルが実行される。
【0156】
出力先も、画像処理サーバ117,プロトコル配信サーバ110, 第三者サーバ801、及び操作卓102の中からいずれかを選択する。なお、操作卓以外が選択された場合には、後処理の処理後に、操作卓102が選択された出力先から処理結果をダウンロードすることになる。
【0157】
上記の各項目を設定した後に、「処理実行」ボタンが押下されると、指定された実行先で後処理が実行され、指定された出力先に、処理結果が出力されて保存される。
【0158】
なお、後処理実行開始時に、当該後処理の対象画像を取得したプロトコル特定情報がプロトコル配信サーバ110又は 第三者サーバ801に送信され、当該サーバにおいて、当該後処理の元になったプロトコルとして、後処理毎にそのプロトコル実行回数がカウントされても良い。そして、操作卓102のディスプレイ108に後処理リストを表示する際、プロトコル特定情報をサーバに送付し、当該プロトコルのカウント数が多い後処理をPPDBから検索して、操作卓102のディスプレイ108に後処理リストの表示の際に、後処理毎に各プロトコイルの実行回数を表示しても良い。
【0159】
次に、本実施例6の後処理を実行するに際して、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する処理フローを図19(a)に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとして外部記憶装置105に記憶されており、CPU103が外部記憶装置105からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。なお、本処理フローは、選択したプロトコルを実行して画像を得られた後の処理フローを説明する。選択したプロトコルを実行して画像を得るまでの処理フローは、前述の実施例のいずれでも良い。
【0160】
ステップ1901で、操作者は、操作卓102のディスプレイ108に表示された図16に示す画面上でラジオボタン“後処理”を選択する。この選択を受け付けた後処理部601は、実行されたプロトコルの特定情報をサーバ(プロトコル配信サーバ110又は第三者サーバ801)に送信する。
【0161】
ステップ1902で、後処理部601は、実行されたプロトコルに関連づけられた後処理のリスト情報をサーバから受信し、図16に示したような後処理のリストをディスプレイ108に表示する。
【0162】
ステップ1903で、操作者は、ディスプレイ108に表示された後処理のリストの中から所望の後処理を選択して、「後処理の実行」ボタンを押下する。これにより後処理部601は、図17に示すような、選択された後処理についての、処理対象画像を含む実行処理設定画面をディスプレイ108に表示する。
【0163】
ステップ1904で、操作者は、後処理の実行処理設定画面上で、後処理を実行する実行先と、処理結果を受け取る出力先を設定して、「処理実行」ボタンを押下する。これにより、後処理部601は、設定された各種実行処理情報を、設定された実行先に通知して、当該実行先に後処理の実行を依頼する。
【0164】
ステップ1905で、後処理部601は、実行先から後処理の処理結果を受信するか、或いは、出力先から後処理の処理結果を受信し、必要に応じてディスプレイ108に受信した処理結果を表示する。なお、ステップ1904で実行先と出力先共に操作卓が指定された場合には、操作卓102は、自身で処理してその処理結果を必要に応じて表示する。
【0165】
以上までが、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する処理フローの概要である。
【0166】
次に、操作卓102のCPU103の各機能が連携して実行する上記処理フローに呼応して、後処理の実行先であるサーバ(画像処理サーバ117又はプロトコル配信サーバ110又は 第三者サーバ801)のCPUの各機能が連携して実行する処理フローを図19(b)に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、予めプログラムとしてサーバの記憶装置に記憶されており、CPUが記憶装置からそのプログラムを読み込んで実行することにより実施される。
【0167】
ステップ1951で、後処理部651は、操作卓102からプロトコルの特定情報を受信する。
【0168】
ステップ1952で、後処理部651は、ステップ1951で受信したプロトコルの特定情報に基づいて、当該プロトコルに関連づけられた後処理をPPDBから検索して後処理のリスト情報を作成する。その際、当該プロトコルの実行回数の多い後処理を優先してリストの上位に配置しても良い。
【0169】
ステップ1953で、後処理部651は、ステップ1952で作成した後処理のリスト情報を操作卓102に通知する。
【0170】
以上までが、サーバのCPUの各機能が連携して実行する処理フローの概要である。
【0171】
なお、以上迄の説明では、プロトコル配信サーバ110と第三者サーバ801の両方を備える例を説明したが、いずれか一方のみでも良い。
【0172】
以上説明したように、本実施例6は、プロトコルに関連付けられた後処理の中から所望の後処理を選択し、選択した後処理を操作卓自身で実行するか、又は、サーバに実行してもらってその処理結果を操作卓が受け取る。これにより、操作者は所望の後処理を選択できると共に、後処理の負荷量に応じて処理先を選択できるので、最適な後処理の選択と処理結果の迅速な受け取りを享受することができる。
【0173】
以上、本発明のプロトコル配信システム及びプロトコル配信方法についての各実施例を説明したが、プロトコル配信システムを構成する医用画像診断装置とプロトコル配信サーバについても、それぞれ以下の特徴を有する。
【0174】
医用画像診断装置については、ディスプレイと入力装置とを有して成る操作卓を備え、操作卓は、ダウンロードした複数のプロトコル(プロトコルリスト)をディスプレイに表示する際に、プロトコル毎に該プロトコルの付帯情報を表示し、付帯情報は、プロトコルが選択されたことによって該プロトコルに派生する情報又はプロトコルの関連情報であることを特徴とする。特に、医用画像診断装置が磁気共鳴イメージング装置である場合には、プロトコルは複数のシーケンスを組み合わせて成るものである。
【0175】
また、プロトコル配信サーバについては、複数のプロトコルのデータを記憶したプロトコルデータベースを備え、プロトコルデータベースは、プロトコル毎に該プロトコルの付帯情報を記憶しており、付帯情報は、プロトコルが選択されたことによって該プロトコルに派生する情報又は前記プロトコルの関連情報であることを特徴とする。
【符号の説明】
【0176】
101、MR撮像部、102、操作卓、103、CPU(演算処理装置)、104、メモリ、104、外部記憶装置、106、入力装置、107、外部表示機能、108、ディスプレイ、109、通信制御装置、110、プロトコル配信サーバ、111、CPU(演算処理装置)、112、大容量メモリ、113、大型外部記憶装置、114、プロトコルデータベース(US-PDB)、115、通信制御装置、116、インターネット、801、第三者サーバ、802、CPU(演算処理装置)、803、メモリ、805、通信制御装置、806、大型外部記憶装置、807、プロトコルデータベース(MS-PDB)
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19