特許第6622259号(P6622259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6622259無線通信システムにおいてビームフォーミングを処理するための方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6622259
(24)【登録日】2019年11月29日
(45)【発行日】2019年12月18日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてビームフォーミングを処理するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20191209BHJP
【FI】
   H04W16/28
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-131577(P2017-131577)
(22)【出願日】2017年7月5日
(65)【公開番号】特開2018-7259(P2018-7259A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2017年8月30日
(31)【優先権主張番号】62/359,002
(32)【優先日】2016年7月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114621
【氏名又は名称】華碩電腦股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇軒
(72)【発明者】
【氏名】郭 豊旗
(72)【発明者】
【氏名】歐 孟暉
【審査官】 本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/191200(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0348051(US,A1)
【文献】 Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Support for Beam Based Common Control Plane in 5G New Radio[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162895,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_84b/Docs/R1-162895.zip>,2016年 4月15日
【文献】 Intel Corporation,Discussion of mobility related definition and terminology in NR[online],3GPP TSG-RAN WG2#94 R2-163578,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_94/Docs/R2-163578.zip>,2016年 5月27日
【文献】 Intel Corporation,Beam support in NR[online],3GPP TSG-RAN WG2#93bis R2-162709,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_93bis/Docs/R2-162709.zip>,2016年 4月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルを形成する通信システムにおけるユーザ機器(UE)における方法であって、
統一されたビーム掃引数を指示する第2の信号を前記セルから受信するステップであって、前記セル内には複数のネットワークノードがあり、前記セルの少なくとも2つのネットワークノードが異なるビームフォーミング能力を有し、該ビームフォーミング能力は、ビームの総数、同時に生成可能なビームの数及びビーム掃引数を含む、ステップと、
統一された前記ビーム掃引数に基づいて、複数の時間間隔で前記セルの任意のネットワークノードから第1の信号を受信するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記第1の信号は、ビーム掃引を使用して前記セルの任意のネットワークノードによって送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信システムは、統一された前記ビーム掃引数によって制限されたビーム掃引を使用して、前記セルの各ネットワークノードから前記第1の信号を送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の信号は、同期信号、システム情報及び/又はページングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の信号は、システム情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
統一された前記ビーム掃引数は、前記セル又は前記ネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用される時間間隔の数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
セルを形成する通信システムの方法であって、
統一されたビーム掃引数を指示する第2の信号を前記セルの各ネットワークノードから送信するステップを含み、
前記セル内には複数のネットワークノードがあり、該セルの少なくとも2つのネットワークノードが異なるビームフォーミング能力を有し、該ビームフォーミング能力は、ビームの総数、同時に生成可能なビームの数及びビーム掃引数を含む、方法。
【請求項8】
前記通信システムは、統一された前記ビーム掃引数によって制限されたビーム掃引を使用して、前記セルの各ネットワークノードから第1の信号を送信する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の信号は、システム情報を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
統一された前記ビーム掃引数は、前記セル又は前記ネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用される時間間隔の数を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
複数のネットワークノードによってセルを形成する通信システムにおけるユーザ機器(UE)であって、
制御回路と、
前記制御回路に設けられたプロセッサと、
前記制御回路に設けられ、前記プロセッサに動作可能に結合されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたプログラムコードを実行して、
統一されたビーム掃引数を指示する第2の信号をセルから受信するステップであって、前記複数のネットワークノードのうち少なくとも2つのネットワークノードが異なるビームフォーミング能力を有し、該ビームフォーミング能力は、ビームの総数、同時に生成可能なビームの数及びビーム掃引数を含む、ステップと、
統一された前記ビーム掃引数に基づいて、複数の時間間隔で前記セルの任意のネットワークノードから第1の信号を受信するステップと、を行うUE。
【請求項12】
前記第1の信号は、ビーム掃引を使用して前記セルの任意のネットワークノードによって送信される、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記通信システムは、統一された前記ビーム掃引数によって制限されたビーム掃引を使用して、前記セルの各ネットワークノードから前記第1の信号を送信する、請求項11に記載のUE。
【請求項14】
前記第1の信号は、同期信号、システム情報及び/又はページングを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項15】
前記第2の信号は、システム情報を含む、請求項11に記載のUE。
【請求項16】
統一された前記ビーム掃引数は、前記セル又は前記ネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用される時間間隔の数を含む、請求項11に記載のUE。
【請求項17】
セルを形成する通信システムであって、
前記セル内の複数のネットワークノードを含み、
各ネットワークノードは、
制御回路と、
前記制御回路に設けられたプロセッサと、
前記制御回路に設けられ、前記プロセッサに動作可能に結合されたメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたプログラムコードを実行して、
統一されたビーム掃引数を指示する第2の信号を前記セルの各ネットワークノードから送信するステップを行い、
前記複数のネットワークノードのうち少なくとも2つのネットワークノードが異なるビームフォーミング能力を有し、該ビームフォーミング能力は、ビームの総数、同時に生成可能なビームの数及びビーム掃引数を含む、通信システム。
【請求項18】
前記通信システムは、統一された前記ビーム掃引数によって限定されたビーム掃引を使用して、前記セルの各ネットワークノードから第1の信号を送信する、請求項17に記載の通信システム。
【請求項19】
前記第2の信号は、システム情報を含む、請求項17に記載の通信システム。
【請求項20】
統一された前記ビーム掃引数は、前記セル又は前記ネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用される時間間隔の数を含む、請求項17に記載の通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年7月6日に出願された、米国仮出願第62/359,002号の優先権を主張し、その出願の開示全体はすべて参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概して、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、無線通信システムにおいてビームフォーミングを処理するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
移動通信デバイスとの間で大量のデータを通信する要求が急速に高まるにつれて、従来の移動音声通信ネットワークは、インターネットプロトコル(IP)データパケットで通信するネットワークに進化している。そのようなIPデータパケット通信は、ボイスオーバーIP、マルチメディア、マルチキャスト及びオンデマンド通信サービスを移動通信デバイスのユーザに提供することができる。
【0004】
例示的なネットワーク構造は、エボルブドユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)である。E−UTRANシステムは、上述したボイスオーバーIP及びマルチメディアサービスを実現するために、高いデータスループットを提供することができる。次世代(例えば、5G)のための新しい無線技術は、現在、3GPP標準化団体によって議論されている。したがって、現行の3GPP標準への変更が現在提出されており、3GPP標準を発展させ、確定するため検討されている。
【発明の概要】
【0005】
無線通信システムにおいて、ビームフォーミングを処理するための方法及び装置が開示される。一実施形態においては、方法は、ビーム掃引数を指示する第2の信号をセルから受信するステップを含み、セル内には複数のネットワークノードがあり、セルの少なくとも2つのネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。方法は、ビーム掃引数に基づいて、複数の時間間隔でセルの任意のノードから第1の信号を受信するステップも含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、例示的な一実施形態による無線通信システムの図を示す。
【0007】
図2図2は、例示的な一実施形態による送信機システム(アクセスネットワークとしても知られている)及び受信機システム(ユーザ機器又はUEとしても知られている)のブロック図である。
【0008】
図3図3は、例示的な一実施形態による通信システムの機能ブロック図である。
【0009】
図4図4は、例示的な一実施形態による図3のプログラムコードの機能ブロック図である。
【0010】
図5図5は、3GPP R2−162709の図1の複製である。
【0011】
図6図6は、例示的な一実施形態による図である。
【0012】
図7図7は、例示的な一実施形態による図である。
【0013】
図8図8は、3GPP R2−163879の図1の複製である。
【0014】
図9図9は、3GPP R2−163879の図1の複製である。
【0015】
図10図10は、3GPP R2−162210の図3の複製である。
【0016】
図11図11は、3GPP R2−163471の図1の複製である。
【0017】
図12図12は、3GPP R2−162251の図3のリプロダクションである。
【0018】
図13図13は、3GPP R2−162251の図4のリプロダクションである。
【0019】
図14図14は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0020】
図15図15は、3GPP R1−165364の図1の複製である。
【0021】
図16図16は、3GPP R1−165364の図2の複製である。
【0022】
図17図17は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0023】
図18図18は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0024】
図19図19は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0025】
図20図20は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0026】
図21図21は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0027】
図22図22は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0028】
図23図23は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【0029】
図24図24は、例示的な一実施形態によるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下で説明する例示的な無線通信システム及びデバイスは、ブロードキャストサービスをサポートする無線通信システムを使用する。無線通信システムは、広く配置されて、音声、データ等のさまざまなタイプの通信を提供する。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、3GPP LTE(ロングタームエボリューション)無線アクセス、3GPP LTE−A若しくはLTE−Advanced(ロングタームエボリューションアドバンスト)、3GPP2 UMB(ウルトラモバイルブロードバンド)、WiMax又は何らかの他の変調技術に基づくことができる。
【0031】
特に、以下で説明される例示的な無線通信システムは、R2-162366, 「Beam Forming Impacts」, Nokia, Alcatel-Lucent、R2-163716, 「Discussion on terminology of beamforming based high frequency NR」, Samsung、R2-162709, 「Beam support in NR」, Intel、R2-162762, 「Active Mode Mobility in NR: SINR drops in higher frequencies」, Ericsson、R3-160947, 「TR 38.801 V0.1.0, Study on New Radio Access Technology; Radio Access Architecture and Interfaces」、R2-164306, 「Summary of email discussion [93bis#23][NR] Deployment scenarios」, NTT DOCOMO、3GPP RAN2#94 meeting minute、R2-163879, 「RAN2 Impacts in HF-NR」, MediaTeK、R2-162210, 「Beam level management <-> Cell level mobility」, Samsung、R2-163471, 「Cell concept in NR」, CATT、R2-164270, 「General considerations on LTE-NR tight interworking」, Huawei、R2-162251, 「RAN2 aspects of high frequency New RAT」, Samsung、R1-165364, 「Support for Beam Based Common Control Plane」, Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell、TS 36.300 v13.3.0. 「E-UTRA and E-UTRAN; Overall description; Stage 2」、TS 36.331 v13.1.0, 「E-UTRA; RRC protocol specification (Release 13)」、TS 36.304 v13.1.0, 「E-UTRA; UE procedures in idle mode (Release 13)」及びR2-162226, 「Discussion on Beam Measurement and Tracking for 5G New Radio Interface in mmWave Frequency Bands」, Samsungを含め、本明細書では3GPPと呼ばれる「第3世代パートナーシッププロジェクト」と名付けられたコンソーシアムによって勧められる規格など、1つ以上の規格をサポートするように設計することができる。上記に挙げた規格及び文書は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態による多元接続ワイヤレス通信システムを示す。アクセスネットワーク100(AN)は複数のアンテナグループを含み、1つのグループは104及び106を含み、他のグループは108及び110を含み、並びに追加のグループが112及び114を含む。図1では、各アンテナグループに対して2つのアンテナのみを示している。しかし、各アンテナグループに対してより多くの又はより少ないアンテナを利用することができる。アクセス端末116(AT)はアンテナ112及び114と通信状態にあり、ここでアンテナ112及び114はフォワードリンク120を介してアクセス端末116に情報を送信し、リバースリンク118を介してアクセス端末116から情報を受信する。アクセス端末(AT)122はアンテナ106及び108と通信状態にあり、ここでアンテナ106及び108はフォワードリンク126を介してアクセス端末(AT)122に情報を送信し、リバースリンク124を介してアクセス端末(AT)122から情報を受信する。FDDシステムでは、通信リンク118、120、124及び126は、通信のために異なる周波数を使用することができる。例えば、フォワードリンク120は、リバースリンク118によって使用される周波数とは異なる周波数を使用することができる。
【0033】
各アンテナグループ及び/又はそれらのアンテナが通信するように設計される範囲は、アクセスネットワークのセクタと称されることが多い。本実施形態においては、各アンテナグループは、アクセスネットワーク100によってカバーされる範囲のセクタにおいてアクセス端末に通信するように設計される。
【0034】
フォワードリンク120及び126を介した通信では、アクセスネットワーク100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116及び122のためのフォワードリンクの信号対雑音比を改善するために、ビームフォーミング(beamforming)を利用することができる。また、ビームフォーミングを使用してそのカバレッジにわたってランダムに点在するアクセス端末に送信するアクセスネットワークは、単一のアンテナを通してすべてのアクセス端末に送信するアクセスネットワークよりも、隣接セル内のアクセス端末への干渉を少なくする。
【0035】
アクセスネットワーク(AN)は、端末と通信するために使用される固定局又は基地局とすることができ、アクセスポイント、Node B、基地局、エンハンスド(enhanced)基地局、エボルブドNode B(eNB)、又は何らかの他の専門用語で称されることもある。アクセス端末(AT)は、ユーザ機器(UE)、ワイヤレス通信デバイス、端末、アクセス端末又は何らかの他の専門用語で呼ばれることもある。
【0036】
図2は、MIMOシステム200における送信機システム210(アクセスネットワークとしても知られる)及び受信機システム250(アクセス端末(AT)又はユーザ機器(UE)としても知られる)の実施形態の簡略ブロック図である。送信機システム210で、ある数のデータストリームについてのトラフィックデータが、データソース212から送信(TX)データプロセッサ214に提供される。
【0037】
一実施形態においては、各データストリームはそれぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータプロセッサ214は、各データストリームのためのトラフィックデータを、そのデータストリームのために選択される特定の符号化スキームに基づいてフォーマットし、符号化し、インタリーブして、符号化されたデータを提供する。
【0038】
各データストリームについて符号化されたデータは、OFDM技術を使用してパイロットデータと多重化されることができる。パイロットデータは、代表的には、既知の方式で処理される既知のデータパターンであり、チャネル応答を推定するために受信機システムで使用されることができる。各データストリームについて多重化されたパイロット及び符号化されたデータは、次いでそのデータストリームに対して選択される特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QPSK、M−PSK又はM−QAM)に基づいて変調(即ち、シンボルマッピング)されて、変調シンボルを提供する。各データストリームについてのデータレート、符号化及び変調は、プロセッサ230によって行われる命令によって決定されることができる。
【0039】
すべてのデータストリームについての変調シンボルは、次いでTX MIMOプロセッサ220に提供され、それは更に変調シンボルを(例えば、OFDMの場合)処理することができる。TX MIMOプロセッサ220は、次いでN個の送信機(TMTR)222a〜222tにN個の変調シンボルストリームを提供する。特定の実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボル及びシンボルが送信されているアンテナにビームフォーミング重みを適用する。
【0040】
各送信機222は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つ以上のアナログ信号を提供し、さらに、アナログ信号を調整して(例えば、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)、MIMOチャネルを介した送信に適した変調信号を提供する。送信機222a〜222tからのN個の変調信号は、次いで、N個のアンテナ224a〜224tからそれぞれ送信される。
【0041】
受信機システム250で、送信された変調信号はN個のアンテナ252a〜252rによって受信され、各アンテナ252から受信された信号はそれぞれ受信機(RCVR)254a〜254rに提供される。各受信機254は、それぞれ受信された信号を調整して(例えば、フィルタリング、増幅、及びダウンコンバート)、調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、更にサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを提供する。
【0042】
RXデータプロセッサ260が、次いで特定の受信機処理技術に基づいて、N個の受信機254からのN個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、N個の「検出」シンボルストリームを提供する。RXデータプロセッサ260は、次いで各検出シンボルストリームを復調し、デインタリーブ(deinterleave)し、復号して、データストリームについてのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210でのTX MIMOプロセッサ220及びTXデータプロセッサ214によって行われる処理と相補的である。
【0043】
プロセッサ270は、どのプリコーディング行列を使用するべきかを周期的に決定する(下記で論じる)。プロセッサ270は、行列インデックス部分及びランク値部分を含むリバースリンクメッセージ(reverse link message)を編成する。
【0044】
リバースリンクメッセージは、通信リンク及び/又は受信データストリームに関するさまざまなタイプの情報を含むことができる。リバースリンクメッセージは、次いでデータソース236からある数のデータストリームについてのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238によって処理され、変調器280によって変調され、送信機254a〜254rによって調整され、送信機システム210に返信される。
【0045】
送信機システム210で、受信機システム250からの変調信号は、アンテナ224によって受信され、受信機222によって調整され、復調器240によって復調され、RXデータプロセッサ242によって処理されて、受信機システム250によって送信されたリバースリンクメッセージを抽出する。プロセッサ230は、次いでビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用するべきかを決定して、次いで抽出されたメッセージを処理する。
【0046】
図3を参照すると、この図は、本発明の一実施形態による通信デバイスの代替の簡略機能ブロック図を示す。図3に示すように、ワイヤレス通信システムにおける通信デバイス300は、図1のUE(若しくはAT)116及び122又は図1の基地局(若しくはAN)100を実現するために利用することができ、ワイヤレス通信システムは好ましくはLTEシステムである。通信デバイス300は、入力デバイス302、出力デバイス304、制御回路306、中央処理装置(CPU)308、メモリ310、プログラムコード312、及び送受信機314を含むことができる。制御回路306は、CPU308を通してメモリ310内のプログラムコード312を実行して、それによって通信デバイス300の動作を制御する。通信デバイス300は、キーボード、キーパッド等の入力デバイス302を通してユーザによって入力される信号を受信することができ、モニタ、スピーカ等の出力デバイス304を通して画像及び音を出力することができる。送受信機314は、無線信号を受信及び送信するために使用され、受信された信号を制御回路306に供給したり、制御回路306によって生成された信号を無線で出力する。無線通信システムにおける通信デバイス300は、図1のAN100を実現するために利用することもできる。
【0047】
図4は、本発明の一実施形態による図3に示したプログラムコード312の簡略ブロック図である。本実施形態では、プログラムコード312は、アプリケーションレイヤ400、レイヤ3部分402、及びレイヤ2部分404を含み、レイヤ1部分406に結合される。レイヤ3部分402は、概して、無線リソース制御を行う。レイヤ2部分404は、概して、リンク制御を行う。レイヤ1部分406は、概して、物理的接続を行う。
【0048】
次世代(例えば、5G)アクセス技術に関する3GPP 標準化活動が2015年3月から立ち上げられている。一般的に、次世代アクセス技術は、緊急の市場ニーズ及びITU−R IMT−2020で規定されている、より長期の要件を満たすために、次の3つの使用シナリオのファミリをサポートすることを目指している。
− eMBB(エンハンスドモバイルブロードバンド:enhanced Mobile Broadband)
− mMTC(大量マシンタイプ通信:massive Machine Type Communications)
− URLLC(超高信頼低遅延通信:Ultra-Reliable and Low Latency Communications)
【0049】
新しい無線アクセス技術に関する5G研究課題の目的は、少なくとも100GHzにまで及ぶ任意のスペクトルバンドを使用可能とすべき新しい無線システムに必要な技術コンポーネントを特定し開発することである。100GHzまでのキャリア周波数をサポートすることにより、無線伝搬の領域で多くの課題が生じる。キャリア周波数が増加するにつれて、経路損失も増加するのである。
【0050】
3GPP R2−162366に基づくと、より低い周波数バンド(例えば、現在のLTEバンド<6GHz)では、ダウンリンク共通チャネルを送信するためのワイドセクタビームを形成することによって、必要なセルカバレッジを提供することができる。しかし、より高い周波数(>>6GHz)でワイドセクタビームを利用すると、同じアンテナ利得ではセルカバレッジが低減される。したがって、より高い周波数バンドで必要なセルカバレッジを提供するためには、増加した経路損失を補償するために、より高いアンテナ利得が必要とされる。ワイドセクタビームを介してアンテナ利得を増加させるために、より多いアンテナアレイ(数十から数百までのアンテナ素子の数)を使用して高利得ビームを形成する。
【0051】
結果として、高利得ビームはワイドセクタビームに比べて狭いので、必要なセル領域をカバーするためにダウンリンク共通チャネルを送信するための複数のビームが必要とされる。アクセスポイントが形成することができる同時高利得ビームの数は、利用するトランシーバのアーキテクチャのコスト及び複雑さによって制限され得る。実際には、より高い周波数では、同時高利得ビームの数は、セル領域をカバーするのに必要なビームの総数よりもはるかに少ない。言い換えると、アクセスポイントは、任意の所与の時点でビームのサブセットを使用してセル領域の一部のみをカバーすることができる。
【0052】
3GPP R2−163716に基づくと、ビームフォーミングは、指向性信号の送受信のためにアンテナアレイで使用される信号処理技術である。ビームフォーミングを用いると、特定の角度の信号が強め合う干渉を経験する一方で、他の信号が弱め合う干渉を経験するように、アンテナのフェーズドアレイ(phased array)内の素子を組み合わせることによって、ビームを形成することができる。複数のアンテナアレイを用いて、異なるビームを同時に利用することができる。
【0053】
3GPP R2−162709に基づくと、図5(3GPP R2−162709の図1の複製)
に示すように、eNBは、複数のTRP(集中型又は分散型のいずれか一方)を有することができる。各TRPは、複数のビームを形成することができる。ビームの数及び時間/周波数領域における同時ビームの数は、アンテナアレイ素子の数及びTRPにおけるRF(無線周波数)に依存する。
【0054】
NR(新しい無線)アクセス技術の場合に可能性のあるモビリティタイプは次のように列挙することができる。
・TRP内(Intra-TRP)モビリティ
・TRP間(Inter-TRP)モビリティ
・NR eNB間(Inter-NR eNB)モビリティ
【0055】
3GPP R2−162762に基づくと、カバレッジは時間及び空間の両方の変動に対してより敏感であり得るため、ビームフォーミングに純粋に依存し、より高い周波数で動作するシステムの信頼性は挑戦的なものとなるかもしれない。結果として、狭いリンクのSINR(信号対干渉雑音比)は、LTEの場合よりもはるかに急速に低下する可能性がある。
【0056】
アクセスノードで数百の数の素子を有するアンテナアレイを使用すると、ノード当たり数十又は数百の候補ビームを有するかなり規則的なグリッドオブビーム(grid-of-beam)カバレッジパターンを作成することができる。そのようなアレイからの個々のビームのカバレッジエリアは、場合によっては、数十メートルのオーダーの幅で小さい可能性がある。結果として、現在のサービングビーム領域の外側のチャネル品質は、LTEによって提供されるようなワイドエリアカバレッジの場合よりも、急速に低下する。
【0057】
3GPP R3−160947に基づいて、図6及び図7に示すシナリオが、NR無線ネットワークアーキテクチャによるサポートのために考慮されるべきである。
【0058】
3GPP R2−164306に基づいて、スタンドアロンNRについてのセルレイアウトに関して次のシナリオが捕捉されて検討される。
・ マクロセルのみの配置
・ 異種配置
・ 小規模セルのみの配置
【0059】
3GPP RAN2#94会議議事録に基づいて、1つのNR eNBは、1つ又は複数のTRPに対応する。2つのレベルのネットワーク制御モビリティは、次のとおりである。
・ 「セル」レベルで駆動されるRRC
・ ゼロ/最小RRC関与(例えば、MAC/PHYでの)
【0060】
3GPP R2−162210に基づいて、以下の2レベルモビリティ処理の原理が、おそらく5Gにおいて維持され得る。
A) セルレベルのモビリティ
a. IDLEでのセル選択/再選択、CONNでのハンドオーバ
b. CONN状態でRRCによる処理
B) ビームレベル管理
a. L1は、UEのために使用するTRP及び適切なビーム方向の適切な選択を処理する
【0061】
5Gシステムは、通常のハンドオーバベースのUEモビリティに加えて、「ビームベースのモビリティ」により依存して、UEモビリティを処理することが期待されている。MIMO(多入力多出力)、フロントホール、C−RAN(クラウド無線アクセスネットワーク:Cloud Radio Access Network)、NFV(ネットワーク機能仮想化:Network Function Virtualization)等の技術により、1つの「5G Node」によって制御されるカバレッジエリアが拡大し、それにより、ビームレベル管理の可能性を高め、セルレベルのモビリティの必要性を低くする。1つの5G Nodeのカバレッジエリア内のすべてのモビリティは、理論的にはビームレベル管理に基づいて処理することができ、他の5G Nodeのカバレッジエリアへのモビリティのためだけにハンドオーバを残す。
【0062】
図8図11は、5G NRにおけるセルの概念の一例を示す。図8(3GPP R2−163879の図1の複製)は、単一のTRPセルを有する配置を示している。図9(3GPP R2−163879の図1の複製)は、複数のTRPセルを有する配置を示している。図10(3GPP R2−162210の図3の複製)は、複数のTRPを有する5Gノードを含む1つの5Gセルを示す。図11(3GPP R2−163471の図1の複製)は、LTEセルとNRセルとの比較を示す。
【0063】
RRM(無線リソース管理)測定に基づくハンドオーバとは別に、5G UEは、ビーム品質変動又はUEセル内モビリティに影響をうける5G接続性を維持するためにサービングビームを適合させることが可能であるべきである。これを行うために、5G Node−B及びUEは、サービングビームを適切に追跡及び変更することが可能であるべきである(以下、ビーム追跡と呼ぶ)。
【0064】
3GPP R2−164270に基づくと、新しいRATの設計は、フェーズII仕様及びそれ以降の規格と前方互換性がなければならない。前方互換を考慮する場合、議論が重複するのを避けるために、スタンドアロンNR及び緊密なインターワーキング(interworking)に使用されるNRに対して異なる下位レイヤの設計を期待せず、スタンドアロンNRの下位レイヤは、緊密なインターワーキングに使用するものと同じであるべきことが好ましい。
【0065】
次の専門用語及び仮定を、以下使用することができる。
・BS:1つ以上のセルに関連する1つ以上のTRPを制御するために使用されるNRにおけるネットワークセントラルユニットである。BSとTRPとの間の通信はフロントホールを介したものである。BSは、セントラルユニット(CU:central unit)、eNB又はNodeBとも称され得る。
・TRP:ネットワークカバレッジを提供し、UEと直接通信する送受信ポイントである。TRPはまた、分散ユニット(DU)とも称され得る。
・セル(Cell):セルは、1つ以上の関連するTRPによって構成される。すなわち、セルのカバレッジは、すべての関連するTRPのカバレッジによって構成される。1つのセルは1つのBSによって制御される。セルは、TRPグループ(TRPG)とも称され得る。
・ビーム掃引:送信及び/又は受信のためのすべての可能な方向をカバーするために、ある数のビームが必要とされる。これらのビームのすべてを同時に発生させることは不可能であるため、一般には、ビーム掃引手段が、1つの時間間隔では、これらのビームのサブセットを生成し、他の時間間隔では、生成されるビームを変化させる、すなわち、時間領域でビームを変化させる。このように、すべての可能な方向を、複数の時間間隔の後にカバーすることができる。
・ビーム掃引数:ビーム掃引数は、送信及び/又は受信のために一度すべての可能な方向にビームを掃引するのに必要な時間間隔の数である。言い換えると、ビーム掃引を適用するシグナリングは、1つの時間周期内で「ビーム掃引数」の回数で送信される。例えば、シグナリングは、時間周期の異なる時間で(少なくとも部分的に)異なるビームで送信される。
【0066】
ネットワーク側に対しては次の仮定を、以下使用することができる。
・ ビームフォーミングを使用するNRはスタンドアロンとすることができる。すなわち、UEはNRに直接キャンプオン又は接続することができる。
■ ビームフォーミングを使用するNR及びビームフォーミングを使用しないNRは、例えば、異なるセルで共存することができる。
・ TRPは、可能かつ有益である場合に、データ及び制御シグナリングの送信及び受信の両方にビームフォーミングを適用する。
■ TRPによって同時に生成されるビームの数は、TRPの能力に依存する。例えば、同じセル内の異なるTRPによって同時に生成されるビームの最大数は、同じとすることができ、異なるセル内のものとは異なっていることができる。
■ ビーム掃引は、例えば、制御シグナリングが全方向に提供されるために必要である。
・ 同じセル内のTRPのダウンリンクタイミングは同期化される。
・ ネットワーク側のRRCレイヤはBS内にある。
・ TRPは、例えば、異なるUE能力又はUEリリースによるため、UEビームフォーミングを有するUEとUEビームフォーミングを有していないUEとの両方をサポートすべきである。
【0067】
UE側に対しては次の仮定を、以下使用することができる。
・UEは、可能かつ有益である場合に、受信及び/又は送信のためのビームフォーミングを実行することができる。
■ UEによって同時に生成されるビームの数は、UEの能力に依存する。例えば、複数のビームを生成することが可能である。
■ UEによって生成されるビームは、eNBによって生成されるビームよりも広い。
■ 送信及び/又は受信のためのビーム掃引は、一般に、ユーザデータには必要ではないが、他のシグナリング、例えば、測定を行うのに必要となる可能性がある。
■ すべてのUEがUEビームフォーミングをサポートしているわけではない。例えば、UEの能力又は、UEビームフォーミングが、NRの最初の(2、3の)リリースではサポートされていないことによる。
・ 1つのUEは、複数のUEビームを同時に生成し、同じセルの1つ以上のTRPからの複数のビームによってサービスを受けることができる。
■ 同じ又は異なる(DL又はUL)データを、ダイバーシティ(diversity)又はスループットの利得のために、異なるサービングビームを介して同じ無線リソース上で送信することができる。
・ 少なくとも2つのUE(RRC)状態がある。つまり、接続状態(又はアクティブ状態と呼ばれる)及び非接続状態(又は、非アクティブ状態若しくはアイドル状態と呼ばれる)である。
【0068】
3GPP R2−162251に基づくと、eNB及びUE側の両方でビームフォーミングを使用するためには、実際には、eNBにおけるビームフォーミングによるアンテナ利得は約15〜30dBiと考えられ、UEのアンテナ利得は約3〜20dBiと考えられる。図12(3GPP R2−162251の図3の複製)が、ビームフォーミングによる利得補償を示す。
【0069】
SINRの観点から、鋭いビームフォーミングは、隣接する干渉源、すなわち、ダウンリンクの場合における隣接eNB又は隣接eNBに接続された他のUEからの干渉電力を低減する。TX(送信)ビームフォーミングの場合においては、RX(受信)に対して現在のビームと同じ方向を指す他のTXからの干渉のみが「有効」干渉となる。「有効」干渉とは、干渉電力が実効ノイズ電力よりも高いことを意味する。RXビームフォーミングの場合においては、ビーム方向がUEの現在のRXビーム方向と同じである他のTXからの干渉のみが有効干渉となる。図13(3GPP R2−162251の図4の複製)が、ビームフォーミングにより弱められた干渉を示す。
【0070】
UEがパワーオンした後、UEはキャンプオンするセルを見つける必要がある。次いで、UEは、登録及び/又はデータ送信のために、それ自身でネットワークへの接続確立を開始することができる。さらに、ネットワークは、UEに、例えば、DL(ダウンリンク)データをUEに送信するために、ページングを介してネットワークへの接続確立を開始するように要求することもできる。
【0071】
初期アクセスの場合は、次のステップを有することができる。
− セルサーチ − 可能なキャリア周波数がスキャンされてセルを見つめる。セルは、ビーム掃引によって、UEがセルを特定するためのシグナリング、例えば、同期信号を提供する。同じセルの異なるTRPは、同じ時間間隔で同じシグナリングを提供する。
− ブロードキャストされたシステム情報の取得 − UEは、ブロードキャストされるシステム情報から必要なパラメータ、例えば、セル選択に関連するものを取得する。ブロードキャストされるシステム情報は、ビーム掃引によって提供される。
− セル測定及び選択 − UEは、キャンプオン可能なセルを見つけた後、セルの無線状態を測定し、その測定結果に基づいてセルにキャンプオンするかどうかを決定するべきである。セルは、ビーム掃引によって測定のためのシグナリング、例えば、基準信号を提供する。同じセルの異なるTRPは、同じ時間間隔でシグナリングを提供する。
− ページング − ネットワークがUE特有のシグナリング/データを送信することを望み、UEが非接続状態にあるときは、ページングが必要とされることがある。UEがページングを受信するとき、UEは、接続確立を開始して、受信のための接続状態に入るべきである。セルは、ビーム掃引によってページングを提供する。
− 接続確立 − UEは、接続確立プロシージャを介してBSへの接続を確立する。プロシージャの間、UEはランダムアクセスプロシージャを実行して、ネットワークにUEを認識させ、UL送信のためのリソースをUEに提供させる必要がある。
【0072】
図14は、初期アクセスのための例示的なフローチャート1600を示す。
【0073】
3GPP R1−165364は、掃引サブフレームと呼ばれる特定のサブフレームに共通の制御プレーン機能を掃引することを集中することを提案している。掃引サブフレームで送信される共通制御シグナリングは、同期信号(DL)、基準信号(DL)、システム情報(DL)、ランダムアクセスチャネル(UL)等を含む。図15(3GPP R1−165364の図1の複製)は、掃引サブフレームの原理を示す。
【0074】
ダウンリンク掃引の主な使用事例の1つは、例えば、セルサーチのための信号、時間及び周波数同期取得、必須のシステム情報シグナリング及びセル/ビーム測定(例えば、RRM測定)を含むダウンリンク発見シグナリングである。
【0075】
UL(アップリンク)PRACH(物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel)の場合、高レベルの考えは、BSビーム相互性を利用し、BSが送信UEに向けた高いアレイ利得を有するビームを使用して受信しているときに、UEがPRACHプリアンブルを送信することを可能にすることである。これは、PRACHリソースが、ビーム特有の基準信号を搬送するDLディスカバリシグナリングを介して定期的に知らされるBSビームに関連することを意味する。図16(3GPP R1−165364の図2の複製)は、BSビームとPRACHリソースとの関連を示す。
【0076】
高利得ビームは狭く、同時に形成可能な高利得ビームの数は、利用されるトランシーバアーキテクチャのコスト及び複雑さに依存することがあるので、ビーム掃引は、ある数の回数、例えば、ビーム掃引数で、送信及び/又は受信のためのすべての可能な方向をカバーすることが必要とされる。例えば、図17において、TRPは全方向をカバーするために3つの時間間隔をとり、このTRPによって各時間間隔で4つのビームが生成される。
【0077】
ビーム掃引によって全セルカバレッジをカバーする必要がある送信及び/又は受信のためのシグナリングは、同期信号、基準信号、システム情報、ページング、ランダムアクセスプロシージャを開始するための信号、ランダムアクセスプロシージャの信号(例えば、ランダムアクセスプリアンブル、ランダムアクセス応答、競合解決(contention resolution))の信号、DL/ULスケジューリングのための信号等を含む。ダウンリンクシグナリングの場合、ビーム掃引は、送信のためのTRPによって、及び/又は受信のためのUEによって実行される。アップリンクシグナリングの場合、ビーム掃引は、送信のためにUEによって、及び/又は受信のためのTRPによって実行される。
【0078】
セル又はTRPのビーム掃引数及び場合によっては他の何らかのパラメータに基づいて、セルにアクセスしている、又はTRPに接続しているUEは、TRPがシグナリングを送信又は受信しているタイミングを理解することができる。UEがビーム掃引数を知らない場合、UEは特定の時間間隔でシグナリングを受信するか、送信するかを知らない。例えば、UEは、シグナリングがネットワークによって送信されていないのか、無線状態が悪いことにより受信されていないのかを知ることができないので、UEは、シグナリングがTRPによって送信されていないときは、基準信号の測定又は時間間隔でのページングをし続けることがある。あるいは、UEは、TRPが受信しない時間間隔でランダムアクセスプロシージャのための信号を送信し続けることがある。消費電力が増加し、測定結果の導出が不正確になることがある(例えば、実際の無線状態を反映しない)。
【0079】
1つの可能な方法は、シグナリングのビーム掃引数を固定することである。しかし、ビーム掃引数は、ネットワークデバイスの能力に依存する可能性がある。ビーム掃引数を固定すると、スケジューリングの柔軟性を制限するばかりでなく、ネットワークベンダーの実装を制限する。あるいは、UEは、TRP又はセルのビームフォーミング能力を認識しなければならない。
【0080】
UEにビーム掃引数を指示する方法が考えられる。ビーム掃引数を指示する方法は、明示的または暗黙的に行うことができる。ビーム掃引数を、(i)同期信号、(ii)基準信号、(iii)システム情報及び/又は(iv)ページングのうちの1つ以上によって指示することができる。システム情報、例えば、マスター情報ブロック(MIB)又はプライマリシステム情報がブロードキャストされる。ビーム掃引数は、ダウンリンク及び/又はアップリンクにおけるビーム掃引を必要とする信号/シグナリングの一部又は全てに適用することができる。
【0081】
暗黙的な指示の場合、シグナリング、例えば、同期信号又は基準信号の異なる送信パターンを異なるビーム掃引数に対応して定義することができる。パターンを異なる送信タイミング又は周波数リソースによって区別することができる。次いで、UEは、どのパターンがTRP(又はセル)によって使用されているかを検出することによってビーム掃引数を知ることができる。明示的な指示の場合、ビーム掃引数をシグナリングに含まれる情報から導出することができる。2個の可能な値をシグナリングするためにはNビットが必要とされる。
【0082】
UEがビーム掃引数を取得する前に、ビーム掃引が適用されるシグナリングをUEが取得する必要がある場合、UEは、シグナリングのためのデフォルトビーム掃引数を想定ことができる。例えば、ビーム掃引数を、システム情報によって指示すると想定する。UEがシステム情報を取得する前に基準信号を受信する必要がある場合、UEは、デフォルトビーム掃引数に基づいて基準信号を受信する。さらに、UEは、ビーム掃引数が取得された後、システム情報によって指示されるビーム掃引数に基づいてシグナリングを受信する。
【0083】
他の態様では、異なるRAT間、又はビーム掃引を使用するセルとビーム掃引を使用しないセルとの間の相互接続(例えば、デュアルコネクティビティ(dual connectivity)を介して)が想定される場合、UEは、プライマリセル(例えば、LTEセル又はビーム掃引を使用しないセル)に接続し、同時に1つ以上のセカンダリセルに接続する。セカンダリセルのビーム掃引数は、プライマリセルを介して、例えば、セカンダリセルをUEのサービングセルとして追加するための構成に含まれるように指示されることができる。その結果、セルのビーム掃引数をセルに接続する前に知ることができる。
【0084】
一方、ビーム掃引が必要であるかどうか(例えば、低周波数バンドにおけるセルもカバレージを増加させるためにビームフォーミングまたはビーム掃引を使用することができるか、又はデジタルビームフォーミングがビーム掃引を必要としないか)はネットワーク実装によるため、UEは、受信及び/又は送信のタイミングを決定するために、TRP又はセルがビーム掃引を使用するかどうかを知る必要があり得る。同様に、UEは、TRP又はセルがビームフォーミングを使用するかどうかを知る必要があり得る。
【0085】
上記の方法は、TRP又はセルがビーム掃引を使用するかどうかを明示的又は暗黙的に指示することができる。同様に、上記の方法は、TRP又はセルがビームフォーミングを使用するかどうかを明示的又は暗黙的に指示することができる。あるいは、セル又はTRPによってビーム掃引が使用されるかどうかをUEに知らせるためにビーム掃引数を使用することができる。同様に、セル又はTRPによってビームフォーミングが使用されるかどうかをUEに知らせるためにビーム掃引数を使用することができる。例えば、ビーム掃引数情報がない又はビーム掃引数が0若しくは1に等しいことを、ビーム掃引が使用されないことを表すために使用することができる。同様に、ビーム掃引数情報がない又はビーム掃引数が0若しくは1に等しいことを、ビームフォーミングが使用されないことを表すために使用することができる。
【0086】
UEの観点から見ると、ビーム掃引数は、時間領域におけるシグナリング送信のスケーリングレベル(scaling number)を指示するスケーリング数に似ている。信号されるビーム掃引数は、ある期間内にUEが特定の信号を監視(又は送信)する必要がある時間間隔の数と考えることができる。UEは、ビームスイープ数に(少なくとも)基づいた時間間隔の数で、それらの時間間隔について特定の信号を監視(又は送信)することを決定する。時間間隔は連続的又はインターリーブ(interleave)とすることができる。他のパラメータも決定のためにUEに提供されることができる。例えば、ページングがx TTI(送信時間間隔)ごとに送信され、信号されるビーム掃引数がyである場合、UEは、UEのページング機会でx TTIごとにy TTIについてページングを監視する。
【0087】
さらに、UEビームフォーミングがネットワークによってサポートされており、送信及び/又は受信のためにUEによって使用することができるかどうかは、ネットワーク実装によるため、UEは、受信及び/又は送信のためのタイミングを決定するためにTRP又はセルがUEビームフォーミングをサポートしているか、又は可能にしているかどうかについても知る必要がある。上記の方法は、TRP又はセルがUEビームフォーミングをサポートしているか、又は可能にしているかどうかを明示的又は暗黙的に指示することができる。UEは、UEによって同時に生成されるビームの数を知る必要もある。上記の方法は、UEによって生成されるビームの数を明示的又は暗黙的に指示することができる。
【0088】
各TRPが複数のビームで動作する複数のTRPを有するセルでは、セル内のすべてのTRPがビーム、例えば、ビームの総数、同時に生成することができるビームの最大数、最小ビーム掃引数等に関して同じ能力を有するわけではない可能性がある。上述したように、セルの信号は、全セルカバレッジをカバーするためにビーム掃引によって送信されることができる。信号は、同期信号、基準信号、システム情報及び/又はページングを含むことができる。TRPが同時に生成できるビームの数がTRP内のビームの総数よりも少なく、セルの少なくとも2つのTRPが異なるビームの総数を有する場合、セルの各TRPが、同じビーム掃引数を用いてビーム掃引方式で複数の時間間隔でセル内のUEに同じ信号を送信できるように、セルのすべてのTRP間で同じビーム掃引数を共有することが有益である。
【0089】
同一セル内のTRPの間で整合したビーム掃引数を保持することは、ビーム掃引数をシグナリングするオーバーヘッドを低減することができる。セル内のTRPのビーム掃引数がUEに指示されるビーム掃引数と整合する、又はそれよりも小さい場合、セルが異なるTRPに対して異なるビーム掃引数をシグナリングする必要がない、又はセル内でTRPを変更するときに、UEがビーム掃引数を再取得する必要がない。言い換えると、セル内のTRPによって実行される実際のビーム掃引数は、セルに関連し、指示されるビーム掃引数以下であるべきである。さらに、異なるセルでのビーム掃引数は異なる可能性があるため、ある程度の柔軟性にはまだ到達することができる。
【0090】
ビーム掃引数は、送信及び/又は受信のために一度全方向にビームを掃引する時間間隔の数とすることができる。ビーム掃引数は、セルによってサービスを受けるUEに指示することができる。TRPによって実行される実際のビーム掃引数は、指示されるビーム掃引数より大きくするべきではない(例えば、それ以下であり得る)。同じ数のビームが、信号を送信するために複数の時間間隔でTRPによって生成され得る。
【0091】
上記の情報(例えば、ビーム掃引数、ネットワークによるビーム掃引の使用、UEビームフォーミング可能化等)は、同じシグナリング又は異なるシグナリングによって指示されることができる。ビーム掃引は、セル又はTRPの全カバレッジを提供するために実行される。ビーム掃引数は、TRP及び/又はセルの他のTRPによって同時に生成され得るビームの最大数、及びセルのTRP及び/又は他のTRPにおけるビームの総数に基づいて決定される。時間間隔は、時間領域上の単位(例えば、TTI、サブフレーム、又はシンボル)とすることができる。
【0092】
図18は、ネットワークの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1800である。ステップ1805において、ネットワークは、少なくとも2つのネットワークノードを含むセルを形成する。ここで、第1の信号は、同じビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用してセルの各ネットワークノードによって送信される。2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。
【0093】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、少なくとも2つのネットワークノードを含むセルを形成することができる。ここで、第1の信号は、同じビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用してセルの各ネットワークノードによって送信される。2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0094】
図19は、ネットワークの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート1900である。ステップ1905において、ネットワークは、少なくとも2つのネットワークノードを含むセルを形成する。ここで、セルの各ネットワークノードによって送信される第2の信号によって同じビーム掃引数が指示される。2つのネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。
【0095】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、少なくとも2つのネットワークノードを含むセルを形成することができる。ここで、セルの各ネットワークノードによって送信される第2の信号によって同じビーム掃引数が指示される。2つのネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0096】
図20は、ネットワークの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート2000である。ステップ2005において、ネットワークは、セルの各ネットワークノードから第1の信号を送信する。ここで、第1の信号は、同じビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用して送信される。セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。
【0097】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、セルの各ネットワークノードから第1の信号を送信する。ここで、第1の信号は、同じビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用して送信される。セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0098】
図21は、UEの観点からの例示的な一実施形態による、フローチャート2100である。ステップ2105において、ビーム掃引数を指示する第2の信号をセルから受信する。ここで、セル内には複数のネットワークノードがあり、セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。ステップ2110は、ビーム掃引数に基づいて、複数の時間間隔でセルの任意のネットワークノードから第1の信号を受信することを含む。第1の信号は、ビーム掃引を使用してセルの任意のネットワークノードによって送信される。
【0099】
再度、図3及び図4を参照すると、UEの例示的な一実施形態では、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEが(i)ビーム掃引数を指示する第2の信号をセルから受信し、ここで、セル内には複数のネットワークノードがあり、セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有し、(ii)ビーム掃引数に基づいて、複数の時間間隔でセルの任意のネットワークノードから第1の信号を受信することを可能にする。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0100】
図22は、ネットワークの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート2200である。ステップ2205において、ネットワークは、同じビーム掃引数を指示する第2の信号をセルの各ネットワークノードから送信する。ここで、セル内には複数のネットワークノードがあり、セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。
【0101】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、同じビーム掃引数を指示する第2の信号をセルの各ネットワークノードから送信することができる。ここで、セル内には複数のネットワークノードがあり、セルの少なくとも2つのネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0102】
図23は、ネットワークノードの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート2300である。ステップ2305において、セルのネットワークノードは、ビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用して第1の信号を送信する。ここで、ビーム掃引数はセルの各TRPに対して同じであり、セルの第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。
【0103】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、ビーム掃引数によって制限されるビーム掃引を使用して第1の信号を送信する。ここで、ビーム掃引数はセルの各TRPに対して同じであり、セルの第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0104】
図24は、ネットワークノードの観点からの例示的な一実施形態によるフローチャート2400である。ステップ2405において、セルのネットワークノードは、ビーム掃引数を指示する第2の信号を送信する。ここで、ビーム掃引数は、セルの各ネットワークノードによって指示されるものと同じであり、セルの第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードは異なるビームフォーミング能力を有する。
【0105】
再度、図3及び図4を参照すると、デバイス300は、メモリ310に記憶されたプログラムコード312を含む。CPU308は、プログラムコード312を実行して、ビーム掃引数を指示する第2の信号を送信することができる。ここで、ビーム掃引数は、セルの各ネットワークノードによって指示されるものと同じであり、セルの第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードは、異なるビームフォーミング能力を有する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、上記に説明した動作及びステップ又は本明細書で説明した他のもののすべてを実行することができる。
【0106】
図18図24で開示され、上記で論じた実施形態との関連で、一実施形態では、ネットワークノード(例えば、第1のネットワークノード及び/又は第2のネットワークノード)は、複数のビームで動作することができる。セルの各ネットワークノードは、複数のビームで動作することができる。ネットワークノードが同時に生成できるビームの数は、ネットワークノード内のビームの総数よりも少ない。
【0107】
一実施形態では、ビームフォーミング能力は、ビームの総数、同時に生成可能なビームの数及び/又はビーム掃引数を含むことができる。同じ数のビームが、第1の信号又は第2の信号を送信するためのネットワークノードによって、又は第1の信号又は第2の信号を送信するためのセルの各ネットワークノードによって生成することができる。
【0108】
一実施形態では、第1の信号及び/又は第2の信号は、ビーム掃引を使用して複数の時間間隔で送信されることができる。一実施形態では、第1の信号及び/又は第2の信号は、同期信号とすることができる。あるいは、第1の信号及び/又は第2の信号は、基準信号とすることができる。あるいは、第1の信号及び/又は第2の信号はディスカバリ信号であってもよい。あるいは、第1の信号及び/又は第2の信号はシステム情報を含むことができる。あるいは、第1の信号及び/又は第2の信号はページングを含むことができる。第1の信号又は第2の信号は、チャネルを介して送信されることができる。一実施形態では、チャネルは、同期信号を搬送するために使用されることができる。あるいは、チャネルは、基準信号を搬送するために使用されることができる。あるいは、チャネルは、ディスカバリ信号を搬送するために使用されることができる。あるいは、チャネルは、システム情報を搬送するために使用されることができる。あるいは、チャネルは、ページングを搬送するために使用されることができる。
【0109】
一実施形態では、時間間隔は、送信時間間隔(TTI)、サブフレーム、シンボル、又は時間領域単位とすることができる。
【0110】
一実施形態では、セル又はネットワークノードの全カバレッジを提供するためにビーム掃引が実行されることができる。ビーム掃引数は、セル又はネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用される時間間隔の数、又はセル又はネットワークノードの全カバレッジをカバーするために使用されるビームのサブセットの数とすることができる。ビーム掃引数は、ネットワークノードによって同時に生成され得るビームの数及びネットワークノード内のビームの総数、又はセルの他のネットワークノードによって同時に生成され得るビームの数及びセルの他のネットワークノード内のビームの総数に基づいて決定されることができる。ビーム掃引数は、セルによってサービスされるUEに指示される。同時に生成することができるビームの数は、同じ時間間隔内で生成することができるビームの数とすることができる。
【0111】
一実施形態では、ビーム掃引数によって制限されるビーム掃引は、ビーム掃引がある期間におけるビーム掃引数以下、ある期間のビーム掃引数に等しい、又はある期間のビーム掃引数未満のビーム掃引数で実行されることを含む。
【0112】
一実施形態では、ネットワークノードは、1つの時間間隔でネットワークノードの全カバレッジをカバーするために、複数のビームで信号を送信することができない場合がある。さらに、ネットワークノードは、TRP、基地局、又は5Gノードとすることができる。信号は共通信号を含む。
【0113】
一実施形態では、ある期間中に異なる時間間隔でビームの異なるサブセットを使用して同じ第1の信号を送信するためにビーム掃引手段を使用して第1の信号を送信する。
【0114】
上記の方法及び/又は実施形態に基づいて、ビーム掃引数のシグナリングオーバーヘッドをセル内で低減することができ、異なるビーム掃引数を依然として使用することができる。
【0115】
本開示の様々な態様を上記に説明した。本明細書における教示は、広範なさまざまな形式で具体化することができ、本明細書に開示されている特定の構造、機能、又はその両方が、単に代表的なものであることは明らかなはずである。本明細書における教示に基づいて、当業者であれば、本明細書に開示された態様は任意の他の態様とは独立して実施することができ、これらの態様の2つ以上をさまざまな方法で組み合わせることができると認識するはずである。例えば、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して、デバイスを実装する、又は方法を実施することができる。さらに、本明細書に記載の態様の1つ以上のものに加えて、又はそれらとは異なる他の構造、機能、又は構造及び機能を使用して、そのようなデバイスを実装する、又はそのような方法を実施することができる。上記概念のいくつかの例として、いくつかの態様では、パルス繰り返し周波数に基づいて同時チャネルを確立することができる。いくつかの態様では、パルス位置又はオフセットに基づいて同時チャネルを確立することができる。いくつかの態様では、時間ホッピングシーケンス(time hopping sequences)に基づいて同時チャネルが確立されることができる。いくつかの態様では、パルス繰り返し周波数、パルス位置又はオフセット及び時間ホッピングシーケンスに基づいて、同時チャネルを確立することができる。
【0116】
当業者であれば、情報及び信号は、さまざまな異なる技術及び技巧のいずれかを使用して表わすことができることを理解するものである。例えば、上記の説明を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは粒子、光学フィールド若しくは粒子、又はそれらの任意の組み合わせによって表わすことができる。
【0117】
当業者であれば、本明細書で開示される態様に関連して説明したさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア(例えば、ソースコーディング若しくは何らかの他の技巧を使用して設計され得る、デジタル実装、アナログ実装又は、それら2つの組み合わせ)、命令を組み込む様々な形式のプログラム若しくは設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」又は「ソフトウェアモジュール」と称されることがある)又はそれら両方の組み合わせとして実装し得ると認識するものである。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に説明するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路及びステップは、それらの機能性の点から一般的に上記に説明している。そのような機能性がハードウェア又はソフトウェアとして実装されるかは、特定のアプリケーション及びシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに様々な方法で、説明した機能を実装することができるが、そのような実装の決定は、本開示の範囲から逸脱させるものと解釈されるべきではない。
【0118】
さらに、本明細書で開示された態様に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、集積回路(「IC」)、アクセス端末又はアクセスポイント内で実施される、又はそれらによって実行され得る。ICは、本明細書で説明した機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、電気部品、光学部品、機械部品又はそれらの任意の組み合わせを含むことができ、ICの内部、ICの外部又はその両方に存在するコード又は命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又はステートマシンとすることができる。また、プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は他の任意のそのような構成として実現することができる。
【0119】
任意の開示されたプロセスにおけるステップのあらゆる特定の順序又は階層は、サンプルのアプローチの例であると理解する。設計嗜好に基づいて、本開示の範囲内にとどまりながら、プロセスにおけるステップの特定の順序又は階層は再構成することができると理解する。添付の方法の請求項は、サンプルの順序におけるさまざまなステップの要素を提示し、提示した特定の順序又は階層に限定されることを意味していない。
【0120】
本明細書に開示された態様に関連して説明した方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又はそれら2つの組み合わせで直接的に具体化することができる。ソフトウェアモジュール(例えば、実行可能な命令及び関連データを含む)及び他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は本技術分野で知られている任意の他の形式のコンピュータ読み取り可能記憶媒体等のデータメモリに存在することができる。サンプルの記憶媒体は、例えば、コンピュータ/プロセッサ(本明細書では、便宜上「プロセッサ」と称されることがある)などの機械に結合されることができ、そのようなプロセッサは、情報(例えばコード)を記憶媒体から読み出し、情報を記憶媒体に書き込むことができる。サンプルの記憶媒体は、プロセッサに一体化することができる。プロセッサ及び記憶媒体は、ASIC内に存在することができる。ASICは、ユーザ機器内に存在することができる。あるいは、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ機器内のディスクリートコンポーネントとして存在することができる。さらに、いくつかの態様においては、任意の適切なコンピュータプログラム製品は、本開示の1つ以上の態様に関するコードを含むコンピュータ読み取り可能媒体を含むことができる。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品は、包装材料を含むことができる。
【0121】
本発明を様々な態様に関連して説明したが、本発明はさらなる修正が可能であると理解するものである。この出願は、一般に、本発明の原理に従う本発明のあらゆる変形、使用又は適合をカバーするものであり、本発明が関係する技術分野において、既知の慣用的な実施の範囲内となるような本開示からの逸脱したものを含む。
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