特許第6622770号(P6622770)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6622770ティシュペーパー製品及びティシュペーパー製品包装体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6622770
(24)【登録日】2019年11月29日
(45)【発行日】2019年12月18日
(54)【発明の名称】ティシュペーパー製品及びティシュペーパー製品包装体
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/16 20060101AFI20191209BHJP
【FI】
   A47K10/16 C
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-181734(P2017-181734)
(22)【出願日】2017年9月21日
(65)【公開番号】特開2019-55061(P2019-55061A)
(43)【公開日】2019年4月11日
【審査請求日】2019年9月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】特許業務法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】保井 秀太
【審査官】 舟木 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−131599(JP,A)
【文献】 特開2004−65290(JP,A)
【文献】 特開2010−233973(JP,A)
【文献】 特許第4715076(JP,B2)
【文献】 特開2014−138897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/16
A47K 10/20
A47K 10/42
B65D 77/04
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保湿剤を含む複数のティシュペーパーをポップアップ式に折り畳み積層したウェブを、上面に取出口を有する直六面体形状の紙箱に収納したティシュペーパー製品であり、
前記ティシュペーパーは、2プライであり、1プライの坪量が13.0g/m2以上14.5g/m2未満であり、2プライの紙厚が143μm超175μm未満であり、縦方向の乾燥引張強度が276cN/25mm超346cN/25mm以下であり、横方向の乾燥引張強度が102cN/25mm超150cN/25mm以下であり、保湿剤の含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下であり、
前記ウェブは、ウェブ圧縮応力が0.51g/cm2以上0.86g/cm2未満であり、
かつ、ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上であり、
紙箱の高さに対するウェブ嵩の比が0.94以上0.98以下であり、
紙箱の長手方向の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上であり、
空間容積率が78%以上である、
ことを特徴とするティシュペーパー製品。
【請求項2】
保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、グリセリンと1,3−プロパンジオールの質量比が1:0.06以上1:0.08以下であり、含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下である請求項1記載のティシュペーパー製品。
【請求項3】
保湿剤を含む複数のティシュペーパーをポップアップ式に折り畳み積層したウェブを、上面に取出口を有する直六面体形状の紙箱に収納したティシュペーパー製品であり、
前記ティシュペーパーは、2プライであり、1プライの坪量が13.0g/m2以上14.5g/m2未満であり、2プライの紙厚が143μm超175μm未満であり、縦方向の乾燥引張強度が276cN/25mm超346cN/25mm以下であり、横方向の乾燥引張強度が102cN/25mm超150cN/25mm以下であり、保湿剤の含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下であり、
前記ウェブは、ウェブ圧縮応力が0.51g/cm2以上0.86g/cm2未満であり、
かつ、ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上であり、
紙箱の高さに対するウェブ嵩の比が0.94以上0.98以下であり、
紙箱の長手方向の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上であり、
空間容積率が78%以上である、
ティシュペーパー製品を、短側面を天地方向に向けて段ボールケースに収納されていることを特徴とするティシュペーパー製品包装体。
【請求項4】
保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、グリセリンと1,3−プロパンジオールの質量比が1:0.06以上1:0.08以下であり、含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下である請求項3記載のティシュペーパー製品包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティシュペーパー製品に関し、特に、保湿剤が塗布されているティシュペーパーを収納箱に収納したティシュペーパー製品及び複数のティシュペーパー製品を段ボールケースに収納したティシュペーパー製品包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数組のティシュペーパーを折り畳み重ねたウェブを紙製の箱体に収納したティシュペーパー製品はよく知られる。係るティシュペーパー製品は、一般的には、長方形の上下面と、短側面と、長側面とで囲まれ、上面に取出口を有する、直六面体形状をなしている。
【0003】
このティシュペーパー製品は、3個パック、5個パックというように、製品を上下方向に積み重ねてフィルム包装した状態で、段ケースや段ボール箱等ともいわれる段ボールケース内に複数個を配列収納して包装され、輸送、出荷、保管等される。
【0004】
ところで、ティシュペーパー製品の中には、保湿剤を塗布したティシュペーパーを箱体に収納した製品と、保湿剤等が塗布されていない非保湿のティシュペーパーを箱体に収納した汎用品などといわれる製品がある。
【0005】
汎用品におけるティシュペーパーは保湿剤が塗布されていないため水分率が低く、そのティシュペーパーのウェブは弾力性が高い。一方、保湿ティシューにおけるティシュペーパーは、保湿剤による吸湿作用によってウェブがしっとりと柔らかくなっているため、弾力性については汎用品ほどではない。このため、輸送時の衝撃や棚での陳列時に、図7に示すように、収納箱内でウェブ302が撓みやすく、その撓んだ状態から復元し難い。そして、収納箱301内でウェブ302が撓んだ状態となると、上面311にある取出口からポップアップしてスムーズに取り出せなくなる。
【0006】
このため、上記のティシュペーパー製品の段ボールケースに対する収納態様は、汎用品に係る製品200が図6に示すように、段ボールケースの天地方向に対して、短側面214が上下方向になるように詰めるのに対して、保湿ティシューに係る製品300は、図8に示すように、ウェブ302が撓まないように、段ボールケースの天地方向に対して、上面311が天井方向になるように詰められている。
【0007】
そして、このような保湿ティシューに係る製品の包装態様の場合、段ボールケースの強度を高くしなければならないという問題がある。すなわち、段ボールケースに製品を収納した際に、図6に示す汎用品のように短側面214が天地方向となるように配列収納した場合には、段ボールケース内で長側面213と上面211及び下面212が柱の役目を果たすが、図8に示す保湿ティシューの製品のように上面311が天上方向となるように配列収納した場合には、短側面314と長側面313が柱の役目を果たすことになる。収納箱の上面311及び下面312は、短側面314よりも広いため、汎用品に比して保湿ティシューの製品では、柱の役目を果たす面の数が少なくなってしまう。このため、上記のとおり段ボールケースの強度を高くしなければならない。
【0008】
また、段ボールケースにパック化された製品群パックを詰める際の向きが、生産量の多い汎用品と異なることになるため、保湿ティシューの製品群パックでは段ボールケースに詰める際にその向きを変更する操作が必要となり手間がかかるという問題もあった。
【0009】
また、保湿ティシューの薬液を単に減らして、汎用品に近づけることで、ウェブのクッション性を高めることも考えられるが、単にそのようにすれば、保湿ティシューが有する滑らかさや柔らかさが低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4715076号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の主たる課題は、「柔らかさ」や「滑らかさ」に優れる保湿ティシューに係る製品であり、かつ、ウェブのクッション性に優れ、汎用品と同様の包装形態を採ることができる、ティシュペーパー製品、さらに、そのティシュペーパー製品を包装したティシュペーパー製品包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための手段は次記のとおりである。
【0013】
その第一の手段は、
保湿剤を含む複数のティシュペーパーをポップアップ式に折り畳み積層したウェブを、上面に取出口を有する直六面体形状の紙箱に収納したティシュペーパー製品であり、
前記ティシュペーパーは、2プライであり、1プライの坪量が13.0g/m2以上14.5g/m2未満であり、2プライの紙厚が143μm超175μm未満であり、縦方向の乾燥引張強度が276cN/25mm超346cN/25mm以下であり、横方向の乾燥引張強度が102cN/25mm超150cN/25mm以下であり、保湿剤の含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下であり、
前記ウェブは、ウェブ圧縮応力が0.51g/cm2以上0.86g/cm2未満であり、
かつ、ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上であり、
紙箱の高さに対するウェブ嵩の比が0.94以上0.98以下であり、
紙箱の長手方向の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上であり、
空間容積率が78%以上である、
ことを特徴とするティシュペーパー製品である。
【0014】
第二の手段は、
保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、グリセリンと1,3−プロパンジオールの質量比が1:0.06以上1:0.08以下であり、含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下である第一の手段のティシュペーパー製品である。
【0015】
第三の手段は、
保湿剤を含む複数のティシュペーパーをポップアップ式に折り畳み積層したウェブを、上面に取出口を有する直六面体形状の紙箱に収納したティシュペーパー製品であり、
前記ティシュペーパーは、2プライであり、1プライの坪量が13.0g/m2以上14.5g/m2未満であり、2プライの紙厚が143μm超175μm未満であり、縦方向の乾燥引張強度が276cN/25mm超346cN/25mm以下であり、横方向の乾燥引張強度が102cN/25mm超150cN/25mm以下であり、保湿剤の含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下であり、
前記ウェブは、ウェブ圧縮応力が0.51g/cm2以上0.86g/cm2未満であり、
かつ、ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上であり、
紙箱の高さに対するウェブ嵩の比が0.94以上0.98以下であり、
紙箱の長手方向の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上であり、
空間容積率が78%以上である、
ティシュペーパー製品を、短側面を天地方向に向けて段ボールケースに収納されていることを特徴とするティシュペーパー製品包装体である。
【0016】
第四の手段は、
保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含み、グリセリンと1,3−プロパンジオールの質量比が1:0.06以上1:0.08以下であり、含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下である第三の手段のティシュペーパー製品包装体である。
【発明の効果】
【0017】
以上の本発明によれば、「柔らかさ」や「滑らかさ」に優れる保湿ティシューに係る製品であり、かつ、ウェブのクッション性に優れ、汎用品と同様の包装形態を採ることができる、ティシュペーパー製品、さらに、そのティシュペーパー製品を包装したティシュペーパー製品包装体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るティシュペーパー製品を示す図である。
図2】展開状態の箱体を示す図である。
図3】本発明に係るティシュペーパー製品を示す他の図である。
図4】本発明に係るティシュペーパー製品の使用状態を示す図である。
図5図4のV-V断面の概略図である。
図6】汎用品のティシュペーパー製品の包装態様を説明するための図である。
図7】箱体内でのウェブの撓みを説明するための図である。
図8】従来の保湿ティシューに係る従来製品の包装態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態を図1〜5を参照しながら以下に詳述する。
【0020】
ティシュペーパー製品100は、保湿剤を含む複数の2プライ一組のティシュペーパー2t,2t…が、折り畳まれ重層されてなるティシュペーパーのウェブ2が、上面11に取出し口形成用の裂開用ミシン目線20が形成された収納箱1に収納され、使用時にこの取出し口20Xからティシュペーパー2tを取り出すと、隣接して積層されている下層のティシュペーパーの一部が取出し口20Xから露出される。
【0021】
ティシュペーパーのウェブ2は、方形のティシュペーパー2tが実質的に二つ折りされ、その折り返し片の縁が上下に隣接するティシュペーパーの折り返し内面に位置するようにして、互い違いに重なり合いつつ積層されている。このようなウェブは、ポップアップ式のウェブなどともいわれる。なお、ここで実質的にとは、製造上の形成される縁部の若干の折り返しを許容する意味である。
【0022】
この積層構造のティシュペーパーのウェブ2は、最上位に位置する2プライ一組の折り返し片を上方に引き上げると、その直下で隣接する他の2プライ一組の折り返し片が、摩擦により上方に引きずられて持ち上げられる。そして、かかる構造のウェブ2は、その最上面が上述の上面11に取出し口20Xを有する収納箱1の当該上面に向かいあって収納され、前記取出し口20X、特にスリット31から最初の一組(最上面に位置する一組)が引き出されたときに、その直近下方に位置する他の一組の一部が露出される。なお、本発明のおけるティシュペーパー2tの積層枚数が限定されないが、この種の製品の一般的な積層枚数を例示すれば、120〜240組である。このウェブ2は、マルチスタンド式、ロータリー式のインターフォルダにより製造することができる。
【0023】
ウェブ2を構成するティシュペーパー2tは、2プライのティシュペーパーである。つまり2枚の薄葉紙が積層されて一組となっている。薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPと略される針葉樹クラフトパルプとLBKPと略される広葉樹クラフトパルプとを配合したものである。適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80〜80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70〜60:40が望ましい。
【0024】
ティシュペーパー2tは、公知の技術によって抄紙して製造することができる。なお、パルプ1トン当たりコットンリンターを1kg以下配合するのが望ましい。パルプ繊維との絡み合いによりふんわりやわらかな風合いとなることがある。 ティシュペーパー2tの1プライあたりの坪量は、保湿剤を含んだ状態で、13.0g/m2以上14.5g/m2未満である。この坪量の範囲であれば、柔らかさ及び十分な強度を確保することができる。また、クッション性のあるウェブとなり、後述の紙箱との関係で汎用品と同様の包装形態を採ることが可能となる。なお、坪量は、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法による。
【0025】
ティシュペーパーの紙厚は、2プライの紙厚が143μm超175μm未満である。紙厚がこの範囲であると、柔らかさ及び十分な強度を確保することができる。また、ウェブのクッション性を確保でき、後述の収納箱との関係で汎用品と同様の包装態様を採ることが可能となる。なお、紙厚は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて2プライの状態で測定した値である。測定方法は、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、10回の測定値の平均値とする。
【0026】
ティシュペーパーの縦方向の乾燥引張強度は、276cN/25mm超346cN/25mm以下であり、横方向の乾燥引張強度は102cN/25mm超150cN/25mm未満である。縦方向及び横方向の乾燥引張強度がこの範囲であると、柔らかさ及び十分な強度を確保することができる。また、クッション性のあるウェブとなり、後述の収納箱との関係で汎用品と同様の包装形態を採ることが可能となる。ここで、紙の縦方向とは、MD方向とも呼ばれ、抄紙の際の流れ方向である。紙の横方向は、CD方向とも呼ばれ、抄紙の際の流れ方向(MD方向)に直行する方向である。乾燥引張強度は、JIS P 8113に基づいて測定した値であり、次のようにして測定する。試験片は縦・横方向ともに幅25mm(±0.5mm)×長さ150mm程度に裁断したものを用いる。ティシュペーパーは複数プライのまま測定する。試験機は、ミネベア株式会社製ロードセル引張り試験機TG−200N及びこれに相当する相当機を用いる。なお、つかみ間隔100mm、引張速度は100mm/minに設定する。測定は、試験片の両端を試験機のつかみに締め付け、紙片を上下方向に引張り荷重をかけ、紙が破断する時の指示値(デジタル値)を読み取る手順で行う。縦方向、横方向ともに各々5組の試料を用意して各5回ずつ測定し、その測定値の平均を各方向の乾燥引張強度とする。乾燥引張強度は、乾燥紙力剤を紙料或いは湿紙に内添することにより行うことができる。乾燥紙力剤としては、澱粉、ポリアクリルアミド、CMC(カルボキシメチルセルロース)若しくはその塩であるカルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース亜鉛等が挙げられる。
【0027】
ティシュペーパー中の保湿剤の含有量は、1.1g/m2以上2.5g/m2以下である。この範囲であれば、保湿剤による柔らかさを十分に発現することができる。この含有量は絶乾時の値である。なお、絶乾時とは、温度65℃、湿度10%で恒量となるまで乾燥させた状態である。保湿剤は、水系薬液、ローション薬液ともいわれるものであり、ポリオール、糖類、1,3プロパンジオールを少なくとも一つ含むものが望ましい。ポリオールとしては、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、およびその誘導体等の多価アルコールが挙げられる。糖類としては、ソルビトール、グルコース、キシリトール、マルトース、マルチトール、マンニトール、トレハロース等が挙げられる。特に好ましい保湿剤は、グリセリンと1,3−プロパンジオールを含むものである。グリセリンの吸湿効果によって、紙中の水分率が高められ、しっとり感と柔らかさが高められる一方で、1,3−プロパンジオールによって「柔らかさ」が高められるとともに、表面がさらっとした感触となる。このため、この組み合わせとすると、「柔らかさ」と「ふんわりとした嵩高感」と「表面の滑らかさ」とに優れるものとなり、ウェブのクッション性と収納箱によるウェブの拘束性が適度になり、後述の紙箱との関係で汎用品と同様の包装形態としやすい。保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含む場合、グリセリンと1,3−プロパンジオールの質量比は1:0.06以上1:0.08以下、含有量が1.1g/m2以上2.5g/m2以下であるのがよい。また、この場合、ティシュペーパー中に、グリセリンを79.4質量%以上80.4質量%以下、1,3プロパンジオール5.0質量%以上6.5質量%以下含有するのがよい。保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールとを含む場合、ティシュペーパー中には、グリセリンと1,3−プロパンジオール以外に公知の助剤が含有されてもよい。助剤の例としては、ティシュペーパー中の水分の保持性を高めるための、親水性高分子ゲル化剤、界面活性剤や柔軟性向上剤、滑らかさの発現を補助する流動パラフィンなどの若干量の油性成分、その他、保湿剤の安定化、塗布性を向上させるための乳化剤、防腐剤、消泡剤等が挙げられる。また、糖類、保湿補助成分、水分の保持性を高める親水性高分子ゲル化剤等の成分の配合量は、「ふんわりとした嵩高感」、「柔らかさ」及び「表面の滑らかさ」に過度の影響を及ぼさない程度とする。具体的には、1.0質量%以下、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下とするのがよい。
【0028】
他方、本発明に係るウェブは、ウェブ圧縮応力が0.51g/cm2超0.86g/cm2未満である。なお、ウェブ圧縮応力は、次の(1)〜(5)ようにして測定する。
(1)ウェブを紙箱から取り出し、恒温恒湿室(調湿環境:JIS P 8111に規定される23℃、50%R.H)に24時間放置する。
(2)凹凸のない水平な試験台の上にウェブを載置して、ウェブ嵩を測定する。なお、ウェブ嵩の測定法は次のとおりである。ウェブ上に、幅:120mm、長さ:220mm、厚さ:3mmのアクリル板を載せて静止させ、金尺(JIS 1級)によって、試験台からアクリル板の4角までの各高さを測定し、その平均値を算出する。この平均値n=5で測定し、その平均値をウェブ嵩とする。なお、ウェブの縁が、上記大きさのアクリル板よりはみ出すものである場合には、上面の縁より5mm以下の範囲内ではみ出す大きさの長方形のアクリル板を使用する。但し、アクリル板は、ウェブ上面に載せた際に、その質量でウェブ上面が沈みこまない程度の質量のものとする。100組以上の公知の形状の直六面体のウェブの場合80g以下であれば十分である。
(3)アクリル板の中央部に分銅200g(株式会社大正天びん製作所性M1CSB‐200GJ)を載せてウェブを圧縮し、この圧縮された状態のウェブについて上記(2)のウェブ嵩と同様に金尺(JIS1級)にて、試験台からアクリル板の4角までの各高さを測定し、その平均値を算出する。この平均値n=5で測定し、その平均値を圧縮状態のウェブ嵩とする。
(4)アクリル板上に載置した分銅の重さ(200g)と、ウェブ嵩と圧縮状態のウェブ嵩との差から、ウェブ゛嵩を1mm圧縮するのに必要な分銅の重さを算出する。
(5)ウェブのアクリル板に接する面積から1cm2あたりのウェブ嵩が1mm圧縮される分銅の重さgを算出し、これをウェブ圧縮応力とする。
このウェブ圧縮応力は、紙厚、坪量、ウェブを構成する枚数、さらにはウェブ形成時のテンションによって調整される。このウェブ圧縮応力の範囲であれば、ウェブのクッション性が十分に高く、収納箱内で撓みがたく、汎用品と同様の包装形態を採ることができる。
【0029】
他方で、ティシュペーパーのウェブを収納する収納箱は、カートン箱とも呼ばれる直六面体形状の収納箱であり、製品外殻をなすものである。この収納箱1は、上面11に取出し口20Xを形成するための裂開用ミシン目20を有する紙箱と、このミシン目20により囲まれる範囲20aを内側から覆うシート材30とを有している。
【0030】
紙箱10は、収納箱1の外郭をなすものであり、その大きさ、形状、展開形状等は既知の収納箱の紙箱の構成が採用される。一般的な収納箱の大きさは、概ね長手縁L1が110〜320mm、短手縁L2が70〜200mm、高さL3が40〜150mm程度であり、本発明に係る収納箱1もこの大きさとすることができる。
【0031】
また、紙箱10の基材は、バージンパルプ、古紙パルプ等の各種のパルプを主原料とする既知の紙素材が採用でき、好適な紙箱10の素材は、坪量250〜500g/m2のコートボール紙である。
【0032】
紙箱10の構造は、図2図3に示すように、底面12と一方の長側面13を糊代部12Aで糊付けして筒状とした後、上面11、底面12及びこれらを連接する長側面13から延出する各フラップF,F…を箱内面側に折り返し、各フラップF,F…の当接部分をホットメルト接着剤等により接着して短側面14を構成した構造となっている。なお、本発明の紙箱10は、この構造に限定されるわけではない。
【0033】
他方、収納箱1は、その紙箱10の上面に形成される裂開用ミシン目線20は環状又は略C状をなし、適宜のカットタイ比で構成される。図示の形態は、裂開用ミシン目線を環状に配している例である。裂開用ミシン目線20は、通常のミシン目線の他、二重ミシン目線、ジッパーミシン目線等で構成することができる。一部分のみ二重ミシン目線としてもよい。裂開用ミシン目線20は、紙箱長手方向に延在する長辺21,21とこの長辺21,21の端同士を繋ぐ短手縁に平行な短辺22,22とを有し、裂開用ミシン目線20に囲まれる範囲20aの形状は、収納箱1の長手方向に沿う方向が長い適宜の形状となっている。一般的には、収納箱1の長手方向に沿うやや細長い角取り矩形、或いはその矩形の長辺21,21の中央部を外方に向かってやや膨張させてアーチ状とし、楕円に近い形状としたものである。図示の形態は後者の例である。
【0034】
他方、収納箱1におけるシート材30は、前記裂開用ミシン目線20により囲まれる範囲20aより大きく、例えば、矩形や楕円形であり、紙箱上面の内面側において、特に裂開用ミシン目線20の切り剥がしに影響がないように、裂開用ミシン目線20の外側で接着剤52によって接着されている。このシート材30には、スリット31が形成されており、このスリット31は裂開用ミシン目線20により囲まれる範囲20aで長手方向に沿って位置されている。したがって、図3図4に示すとおり、裂開用ミシン目線20に沿ってその裂開用ミシン目線20で囲まれる範囲20aを切り剥がすことにより、紙箱上面11に取出し口20Xが形成されるとともに、前記シート材30及びそれに形成されたスリット31が取出し口20Xを介して露出される。
【0035】
収納箱1にウェブとして収納されているティシュペーパー2t等は、図示例のとおり、前記スリット31を介して取出し口20Xから2プライ一組ずつ取り出される。そして、当該スリット31は、取出し口20Xから露出するティシュペーパー2tの一部を支持して収納箱内部に落ち込むことを防止する。
【0036】
本実施形態のティシュペーパー製品は、ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上である。ウェブ嵩とは、上記ウェブ圧縮率の測定に記載の方法により測定する。すなわち、ウェブを紙箱から取り出し、恒温恒湿室(調湿環境:JIS P 8111に規定される23℃、50%R.H)に24時間放置し、その後、凹凸のない水平な試験台の上にウェブを載置して、ウェブ上にアクリル板を載せて静止させ、金尺(JIS 1級)によって、試験台からアクリル板の4角までの各高さを測定し、その平均値を算出する。この平均値n=5で測定し、その平均値をウェブ嵩とする。ウェブ嵩に対する紙厚と組数を乗じた値の比が0.35以上であれば、ウェブのクッション性が十分に高くかつウェブが収納箱内でつぶれ難く、収納箱内で撓み難く、汎用品と同様の包装形態を採ることができる。
【0037】
また、ティシュペーパー製品は、紙箱の高さに対するウェブ嵩の比が0.95以上0.98以下である。この範囲であると、ウェブが収納箱内で上下方向につぶされていないか、若干つぶれた状態であるためウェブのクッション性及び復元性に優れ、収納箱内で撓み難く汎用品と同様の包装形態を採ることができる。また、過度につぶれた状態ではないため、使用時にティシュペーパー一組が薄く硬くならず、保湿ティシュー特有の優れた「柔らかさ」や「滑らかさ」が損なわれない。
【0038】
また、ティシュペーパー製品100は、紙箱10の長手方向(幅)の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上であり、空間容積率が78%以上である。紙箱の長手方向の長さに対するティシュペーパーの横方向の長さの比が0.84以上あると、紙箱内におけるウェブの長手方向への移動が制限されるため、ウェブが撓み難くなる。また、空間容積率が79%以上であると、より収納箱内で撓み難い。ここで、本発明に係る空間容積率とは、紙箱外面の高さ(上下面間の長さ)と幅(上面の長手方向長さ)と奥行(上面の短手方向長さ)を乗じた値に対するウェブ嵩とウェブの奥行きとティシュペーパーの横方向の長さ(MD方向)を乗じた値で除した値として算出した値である。なお、紙箱10の高さ、幅、長さ及びウェブの奥行は、金尺(JIS 1級)により測定し、紙厚は無視する。
【0039】
ここで、ティシュペーパーのウェブ2は、マルチスタンド式、ロータリー式のインターフォルダにより製造することができるが、好ましいウェブは、マルチスタンド式インターフォルダにより製造されたものである。マルチスタンド式インターフォルダによるウェブは、ウェブの折縁が並ぶ長手方向が、紙の縦方向(MD方向)に沿う方向となる。そして、ティシュペーパーは、紙の縦方向に直行する横方向(CD方向)に沿ってクレープと称される凹凸が延在するため、この凹凸が交互に連続するように存在する縦方向(MD方向)がウェブの長手方向となっている方がウェブが滑りづらく、より撓み難いものとなる。
【0040】
以上の本発明に係るティシュペーパー製品は、図6に示すように、短側面が天地方向となるようにして段ボールケース内に収納するのが望ましい。もちろん、ティシュペーパー製品は、3個パック、5個パックというように、製品を上下方向に積み重ねてフィルム包装した一般的なパック包装状態で、段ボールケース内に収納してもよい。従来の保湿ティシュペーパーに係る製品は、このような収納態様とすると、荷積みや輸送時における振動や紙箱内でウェブが自重で撓み、使用時に取り出し不良となる問題があるが、本発明に係るティシュペーパー製品は、ウェブの特性と紙箱との関係によって、「柔らかさ」や「滑らかさ」に優れる保湿ティシューでありながら、特にウェブが紙箱内で撓み難くなり、汎用品と同様の包装形態を採ることができる。さらに、保湿剤が、グリセリンと1,3−プロパンジオールである場合にその効果はより顕著となる。また、係る収納態様の場合には、天地方向に向かう面の数が多くなるため、上下方向の圧縮強度が高まる。ゆえに、段ボールケースを構成するシート材の坪量を低いものとすることが可能となり、包装コストを低下させることができる。従来一般には、保湿ティシューに係る製品の包装に用いられる段ボールケースの原紙構成は外層・中層が170〜210g/m2、中芯が180〜200g/m2である。汎用品に係る製品の包装に用いられる段ボールケースの原紙構成は外層・中層が160〜170g/m2、中芯が120〜160g/m2である。本発明に係るティシュペーパー製品では、上記包装に汎用品で用いられる原紙構成の外層・中層が160〜170g/m2、中芯が120〜160g/m2の段ボールケースを使用でき、従来にないティシュペーパー製品包装体とすることができる。
【実施例】
【0041】
次いで、本発明に係るティシュペーパー製品と、本発明とは異なるティシュペーパー製品に係る試料を作成し、「ウェブの撓み(尺取り、ウェブ偏り)」、「取り出し時の破れ」、「ふんわり感」、「柔らかさ」、「滑らかさ」、「総合評価(購入意欲)」を評価項目として、下記試験を行なった。各試料の物性値・組成値及び試験結果は、下記表1示すとおりである。なお、ティシュペーパー原紙は、すべて同一のものとした。なお、比較例1〜3は、保湿剤を含まないティシュペーパーに係る製品、実施例1〜5及び比較例4〜6は、保湿剤を含む保湿ティシューにかかる製品である。なお、表中で示される物性値及び組成値の測定方法は次のとおりである。
【0042】
〔密度〕
2プライでの坪量(1プライの坪量×2)と2プライの紙厚とから算出した。単位はg/cm3、小数点2桁で表した。2プライの紙厚は、各層に剥離しない状態で、各層の紙厚を測定するのと同様に行った。
【0043】
〔湿潤引張強度〕
JIS P 8135(1998)の引張試験に従って測定した。
試験片は縦・横方向ともに幅25mm(±0.5mm)×長さ150mm程度に裁断したものを用いた。ティシュペーパーは複数プライの場合は複数プライのまま測定した。試験機は、ミネベア株式会社製ロードセル引張り試験機TG−200Nを用いた。つかみ間隔が100mmに設定した。測定は、105℃の乾燥機で10分間のキュアリングを行った試験片の両端を試験機のつかみに締め付け、次に、水を含ませた平筆を用い、試験片の中央部に約10mm幅で水平に水を付与し、その後、直ちに紙片に対して上下方向に引張り荷重をかけ、紙が破断する時の指示値(デジタル値)を読み取る手順で行った。引張速度は50mm/minとした。縦方向、横方向ともに各々5組の試料を用意して各5回ずつ測定し、その測定値の平均を各方向の湿潤引張強度とした。
【0044】
〔伸び率〕
JIS P 8113(1998)の引張試験に従って、ミネベア株式会社製ロードセル引張り試験機TG−200Nを用い、乾燥引張強度に係る試料及び測定手順に準じて測定した。
【0045】
〔ソフトネス〕
JIS L 1096 E法に準じたハンドルオメータ法に従って測定した。但し、試験片は100mm×100mmの大きさとし、クリアランスは5mmとして実施した。1プライで縦方向、横方向の各々5回ずつ測定し、その全10回の平均値を、cN/100mmを単位として表した。ソフトネスは、柔らかさの指標の一つである。
【0046】
〔MMD〕
MMD(平均摩擦係数の変動)は、平均摩擦係数からどれだけ変動があるかという変動の度合いを示す値であり、滑らかさの指標でもある。数値が小さいほど滑らかとされる。測定は、カトーテック株式会社製の摩擦感テスターKES−SEを用いて測定した。測定方法は、摩擦子の接触面を所定方向に20g/cmの張力が付与された測定試料の表面に対して25gの接触圧で接触させながら、張力が付与された方向と略同じ方向に速度0.1cm/sで2cm移動させて行った。なお、摩擦係数を摩擦距離(移動距離=2cm)で除した値がMMDである。摩擦子は、標準付属の10mm角のピアノワイヤセンサーである。この摩擦子は、直径0.5mmのピアノ線Pを20本隣接させてなり、長さ及び幅がともに10mmとなるように形成された接触面を有している。接触面には、先端が20本のピアノ線P(曲率半径0.25mm)で形成された単位膨出部が形成されている。MMDの測定は、縦方向、横方向の各5回、合計10回行い、その測定値の平均値をMMDとする。
【0047】
〔グリセリン及び1.3プロパンジオールの含有量〕
グリセリン及び1.3プロパンジオールの含有量は、紙中比率であり、絶乾時の試料の質量に対するグリセリン及び1.3プロパンジオールの質量の割合である。絶乾時とは、温度65℃、湿度10%で恒量となるまで乾燥させた状態である。
【0048】
〔ウェブの撓み〕
保湿ティシュー製品を図6のように短側面を天地方向にして1か月間積み付け保管した。その後、収納箱内におけるウェブの状態を通常のティシュペーパーを取り出す際と同様に、紙箱底面を下になるように置き、取出し口のミシン目を開封して取出し口を開封し、目視にて撓みを確認し、さらに、ウェブを収納箱から取出し、取出し口から見えない縁の部分においても撓みがないことを目視にて確認した。ウェブが上面側に向かって撓む現象(尺取り)や、ウェブが収納箱で過度に偏っての端部が撓む現象(ウェブ偏り)が確認されたものを×、確認できないものを〇とした。
【0049】
〔取り出し時の破れ〕
取出し口からポップアップ式に2プライ一組順次取り出した際に、ティシュペーパーが破れることがあったもの、また、最初に2プライ一組が取り出せないものを×、それ以外を〇と評価した。
【0050】
〔官能試験〕
評価者を30人とし、比較例3を基準試料として、その基準試料との比較で「ふんわり感」、「柔らかさ」、「滑らかさ」及びについて、「大変優れている」と感じたものについて「5」、「優れている」と感じたものについて「4」、「優れるとも劣るとも言えない」と感じたものについては「3」、「悪い」と感じたものについては「2」、「非常に悪い」と感じたものについては「1」と評価し、各評価者の平均点を算出したものを評価値とした。
また、「総合評価」は、「肌触りが良く、購入意向が大変高い」と感じたものについては「5」、「肌触りが良く、購入意向が高い」と感じたものについては「4」、「肌触りは普通で、購入意向が高いとも低いとも言えない」と感じたものについては「3」、「肌触りに劣り、購入意向が低い」と感じたものについては「2」、「肌触りが非常に劣り、購入意向はほぼない」と感じたものについては「1」と評価したもので、各評価者の平均点を算出したものを評価値とした。
【0051】
【表1】
【0052】
〔試験結果〕
まず、比較例1〜比較例3に係る保湿剤を含まないティシュペーパーは、収納箱内でのウェブの撓みは生じなかったが、保湿ティシューに係る他の例に比して、「柔らかさ」、「滑らかさ」、「ふんわり感」といった官能評価は劣る。また、比較例3では、ウェブの撓みは確認できなかったが、取り出し時にティシュペーパーの破れが確認された。比較例3は、収納箱内においてウェブが過度に詰められた状態になっていることが原因と考えらえる。
【0053】
他方、比較例4〜6は、保湿ティシューに係る製品であり、「柔らかさ」、「滑らかさ」、「ふんわり感」は、比較例3(基準品)より優れているが、すべての例で収納箱内でウェブが撓む現象が確認された。また、比較例6においては、ポップアップによる取り出し時に破れも確認された。比較例6は、実施例よりもウェブが収納箱内で詰められよりも拘束された状態にあるにも関わらず、撓みが生じている。ウェブを収納箱内に密に詰めるだけでは、撓みを改善できないといえる。また、過度に拘束された状態となるとウェブのクッション性による撓み復元の作用も小さくなり、いったん撓んだ状態が維持されやすく、取り出し性も悪化したと考えられる。対して、本発明の実施例1〜5は、「柔らかさ」、「滑らかさ」、「ふんわり感」は、比較例3(基準品)より優れており、保湿ティシューによる効果が十分に発現している。さらに、これら実施例では、収納箱内でウェブが撓む現象は見られず、ポップアップによる取り出し性にも問題がなかった。
【0054】
以上の比較からしてみると、本発明に係る構成とすることで、「柔らかさ」や「滑らかさ」に優れる保湿ティシューに係る製品でありながら、ウェブのクッション性が確保され、汎用品と同様の包装形態を採ることができる、ティシュペーパー製品となる。
【符号の説明】
【0055】
100…ティシュペーパー製品、2t…ティシュペーパー、2…ティシュペーパーウェブ、11…収納箱(紙箱)上面、20…裂開用ミシン目線、1…収納箱、20X…取出し口、31…スリット、30…シート材、10…紙箱、L1…収納箱の長手縁、L2…収納箱の短手縁、L3…収納箱の高さ、12…収納箱(紙箱)底面、12A…糊代部、13…収納箱(紙箱)長側面、14…収納箱(紙箱)短側面、F…フラップ、21…裂開用ミシン目線の長辺、22…裂開用ミシン目線の短辺、20a…取出し口形成部(裂開用ミシン目線で囲まれる範囲)、11i…の裂開用ミシン目線で囲まれる範囲の収納箱(紙箱)上面の内側面、51、52…接着剤。
図1
図2
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図8