特許第6622905号(P6622905)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6622905
(24)【登録日】2019年11月29日
(45)【発行日】2019年12月18日
(54)【発明の名称】センターレス・ホイール・アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/04 20130101AFI20191209BHJP
   A61G 5/02 20060101ALI20191209BHJP
【FI】
   A61G5/04 702
   A61G5/02 702
【請求項の数】15
【全頁数】62
(21)【出願番号】特願2018-510314(P2018-510314)
(86)(22)【出願日】2016年5月4日
(65)【公表番号】特表2018-519129(P2018-519129A)
(43)【公表日】2018年7月19日
(86)【国際出願番号】US2016030817
(87)【国際公開番号】WO2016179305
(87)【国際公開日】20161110
【審査請求日】2018年3月15日
(31)【優先権主張番号】62/179,357
(32)【優先日】2015年5月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517387889
【氏名又は名称】オービス ホイールズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘイズ、マーカス
(72)【発明者】
【氏名】レオ、ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】ライス、リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ストリータ、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ウインドミル、マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ロリモア、ベンジャミン
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−131313(JP,A)
【文献】 国際公開第95/016580(WO,A1)
【文献】 特開平06−321166(JP,A)
【文献】 特開2010−000819(JP,A)
【文献】 特開2000−342632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 5/04
A61G 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1外骨格プレートと
第2外骨格プレートと、
第1ローラ・ガイド・アセンブリと、
第2ローラ・ガイド・アセンブリと、
タイヤと、
センターレス・リムと、
第1リミッタとを含むホイール・アセンブリであって、
前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートは互いに離間して配置され、略円形の輪郭を有し、
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリは、
第1ローラ・ガイドと、
第1シャフトとを含み、
前記第1シャフトは、前記第1外骨格プレートと前記第2外骨格プレートとの間に渡設して配置され、該第1シャフトが前記第1ローラ・ガイドの回転軸になるように前記第1ローラ・ガイドと連結され、
前記第2ローラ・ガイド・アセンブリは、
第2ローラ・ガイドと、
第2シャフトとを含み、
前記第2シャフトは、前記第1外骨格プレートと前記第2外骨格プレートとの間に渡設して配置され、該第2シャフトが前記第2ローラ・ガイドの回転軸になるように前記第2ローラ・ガイドと連結され、
前記センターレス・リムは、前記タイヤと連結され、前記第1ローラ・ガイド及び前記第2ローラ・ガイドの形状に対応する形状を持ち、かつ、前記第1ローラ・ガイドは、該センターレス・リムが回転するときに該センターレス・リムに沿って回転し、
前記第1リミッタは、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートに連結され、所定の間隙によって前記センターレス・リムから離間されており、前記所定の間隙は通常動作中は開いたままで変化せず、前記ホイール・アセンブリが衝撃を受けるとき及び/又は圧縮されるときに縮小又は消滅し、前記第1リミッタが前記センターレス・リムと接触して前記第1ローラ・ガイドが前記センターレス・リムから脱離することを防止すること
を特徴とする、ホイール・アセンブリ。
【請求項2】
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリと前記第2ローラ・ガイド・アセンブリとの間の前記センターレス・リムを中心とする角度が、約10度と140度の間にあること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項3】
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリと前記第2ローラ・ガイド・アセンブリとの間の前記角度が、前記ホイール・アセンブリの6時の位置を軸として略対称であること
を特徴とする、請求項2に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項4】
前記第1リミッタは、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートの上部に連結された第3ローラ・ガイド・アセンブリを含むこと
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項5】
前記第1リミッタが前記センターレス・リムの方へ付勢されるように、前記第1リミッタにバネが取り付けられていること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項6】
前記第1リミッタは、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートの少なくとも一方に連結されたレバー・アームに配置され、前記レバー・アームがクイック・リリース機構として作動するように配置されること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項7】
前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートは、一つの単一構成体で形成されること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項8】
前記第1シャフトに連結されたモータをさらに含み
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリは、前記第1ローラ・ガイドを前記第1シャフトに係止するキー、及び、一つ又は複数の一方向ベアリングを含み、かつ、
前記第1ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間の静止摩擦によって、前記第1ローラ・ガイドの回転が前記センターレス・リムを回転させること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項9】
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリと前記センターレス・リムとの間のギア比は、約5:1と125:1との間の比を含むこと
を特徴とする、請求項8に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項10】
前記第2ローラ・ガイド・アセンブリは 前記第2ローラ・ガイドを前記第2シャフトに締結するキーと、
前記第1シャフトに連結された第1ギアと、
前記第2シャフトに連結された第2ギアとを含み、
前記第2ギアは、前記第1ギアの回転が該第2ギアの対応する回転を引き起こすように前記第1シャフトに接続されること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項11】
前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートは、前記ホイール・アセンブリの中心部に材料除去部を有すること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項12】
前記材料除去部は、該材料除去部が形成する開口内に物品を収納する収納領域を含むこと
を特徴とする、請求項11に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項13】
前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートは、対応するスロットの一つ又は複数の対を含み、かつ、
前記第1シャフトは、前記対応するスロットの一つ又は複数の対のうちの一つの中に着脱可能に配置され、前記対応するスロットの一つ又は複数の対のうちの前記一つの中で移動することができること
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項14】
前記センターレス・リムは、該センターレス・リムの中心線に沿って出力ギアを有し、
前記第1ローラ・ガイド・アセンブリは、前記出力ギアと歯合する入力ギアを含むこと
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【請求項15】
前記センターレス・リムの輪郭は、該センターレス・リムの形状に対応する形状を持つ複数のローラ・ガイド・アセンブリと連動することができる形状的特徴を含み、前記複数のローラ・ガイド・アセンブリには前記第1ローラ・ガイド・アセンブリが含まれるこ
を特徴とする、請求項1に記載のホイール・アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2015年5月4日出願の米国仮出願番号第62/179357号の優先権を主張し、参照によりこの仮出願の全体を本明細書に組み込むこととする。
【0002】
<技術分野>
本明細書に記載した実施形態は、センターレス・ホイール・アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
ホイールには、緊張された調節可能な金属ワイヤからなるスポーク又はエッジとホイール中央との間を連結する他の接続体を有するものがある。前記スポークは、特定のホイールのリムを前記特定のホイールのハブに連絡することができ、加えられた荷重の支持に加勢することができる。緊張されたスポークを有するホイールは、自転車、車椅子、オートバイ、自動車、及び他の車両に使用することができる。
【0004】
本願明細書記載の発明の主題は、ある問題を解決する実施形態、又は上述のような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。また、本願明細書の背景技術は、本明細書に記載したいくつかの実施形態を実施することができる技術領域の一実施例を説明するためにのみ記載している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書の一つの又は複数の実施形態は、センターレス・ホイール・アセンブリを含む。該センターレス・ホイール・アセンブリは、互いに離間して配置され、略円形の形状とローラ・ガイド・アセンブリとを有する第1外骨格プレート及び第2外骨格プレートを含むことができる。前記ローラ・ガイド・アセンブリは、複数のベアリングと、該複数のベアリングに連結されたローラ・ガイドと、前記第1外骨格プレートから前記第2外骨格プレートに渡設され、かつ前記ローラ・ガイドと連結されたシャフトとを含み、前記シャフトが前記ローラ・ガイドの軸になり、かつ、前記複数のベアリングは前記ローラ・ガイドの前記シャフトの周りを回転することを促進する。前記ホイール・アセンブリは、さらに、タイヤと、前記ローラ・ガイドの形状に対応する形状を有し前記タイヤと連結されたセンターレス・リムとを有し、前記ローラ・ガイドは、前記センターレス・リムが回転するとき該センターレス・リムに沿って回転するように構成される。前記ホイール・アセンブリは、さらに、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートに連結され、かつ、リムが平滑でなくても、前記センターレス・リムと前記ローラ・ガイドとが接触を維持するように構成されたリミッタを含むことができる。
【0006】
本願発明の目的及び利点は、少なくとも、特許請求の範囲において特記されている構成要素、特徴、及びそれらの組み合わせによって実現及び達成される。
【0007】
前述の概略的記載及び以下の詳細な記載とも、例として提供されたものであり、かつ説明用であり、特許請求の範囲に記載の本願発明を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
例示の実施形態について、添付の図面を使用して、本発明の特徴をより具体的にかつ詳細に説明する。
図1】センターレス・ホイール・アセンブリの例を示す図である。
図2】スロット付きセンターレス・ホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図3】リム・ブレーキ機構の一実施例を有するセンターレス・ホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図4】センターレス・ホイール・アセンブリの一実施例の断面図を示す図である。
図5】センターレス・ホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図6A】センターレス・ホイール・アセンブリの一実施例の断面図を示す図である。
図6B】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例の断面図を示す図である。
図6C】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例の一部分の断面図を示す図である。
図7】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例で、駆動可能なものを示す図である。
図8A】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例の断面平面図である。
図8B図8Aのセンターレス・ホイール・アセンブリを示す図である。
図9】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例で、タイヤを駆動することができる外部入力ドライバを含むものの図である。
図10A】デュアル駆動センターレス・ホイール・アセンブリの断面平面図である。
図10B図10Aのデュアル駆動センターレス・ホイール・アセンブリを示す図である。
図11】センターレス・ホイール・アセンブリの別の一実施例で、複数のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができるものの断面図である。
図12A】車椅子の一実施例の正面図である。
図12B図12Aの車椅子の一実施例の側面図である。
図13】車椅子のホイール・アセンブリの一実施例の側面断面図である。
図14A】第1位置にある車椅子のホイール・アセンブリの一実施例の正面図である。
図14B】第2位置にある車椅子のホイール・アセンブリの一実施例の正面図である。
図14C】第3位置にある車椅子のホイール・アセンブリの一実施例の正面図である。
図14D】車椅子の一実施例の正面図である。
図15A】車椅子のホイール・アセンブリ及び該ホイール・アセンブに結合された駆動機構の一実施例を示す図である。
図15B図15Aの車椅子のホイール・アセンブリ及び該ホイール・アセンブに結合された駆動機構の一実施例を示す図である。
図16】車椅子の駆動機構の一実施例の分解図である。
図17】車椅子のホイール・アセンブリ及び該ホイール・アセンブに結合された駆動機構の一実施例を示す図である。
図18】車椅子のホイール・アセンブリ及び該ホイール・アセンブに結合された駆動機構の一実施例を示す図である。
図19】車椅子のホイール・アセンブリ及び該ホイール・アセンブに結合された駆動機構の一実施例の分解図である。
図20】駆動機構の一実施例の分解図である。
図21】ホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図22】ハンド・レールの一実施例を有するホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図23A】ハンド・レールの一実施例の断面図である。
図23B】ハンド・レールの一実施例の断面図である。
図23C】ハンド・レールの一実施例の断面図である。
図24】種々のセンサを備えたハンド・レールの一実施例を有するホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図25A】修正動作を起動することができるセンターレス・ホイール・アセンブリの一実施例を示す図である。
図25B】修正動作を起動することができるセンターレス・ホイール・アセンブリの別の実施例を示す図である。
図26】スリップに対応する方法の一実施例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書は、センターレス・ホイール・アセンブリに関する。いくつかの実施形態では、前記アセンブリは、地面と接触するタイヤと、該タイヤに連結して、回転によって該タイヤを回転させるセンターレス・リムとを含む。前記センターレス・リムは該センターレス・リムの中心、本明細書に記載の動作、相対的な位置等を議論するときに「センタ」と呼ぶ点として容易に参照できる前記中心に、材料除去部を持つことができる。いくつかの実施形態では、前記センターレス・ホイール・アセンブリは、また、一対の略円形の外骨格プレートを含むことができる。該一対の外骨格プレートは、前記センターレス・リムに隣接しておかれ、かつ、前記センターレス・ホイールの前記中心がほぼ材料除去部になるような形状をしている。該外骨格プレートは、一つ又は複数のローラ・ガイド・アセンブリを支持することができる。該ローラ・ガイド・アセンブリは、前記一対の外骨格プレートの間に渡設され、(例えば、前記ローラ・ガイドが前記ブリッジ・シャフトを軸として回転できるように、前記一対の外骨格プレートの各々に固定することによって)前記ローラ・ガイド・アセンブリのローラ・ガイドの軸として働くブリッジ・シャフトを含むことができる。前記ローラ・ガイドは、連続使用中又は防護が必要な状況下(例えば、該センターレス・ホイール・アセンブリが窪みにはまったとき)で、前記センターレス・リムに沿って回転するような形状及び構成にすることができる。いくつかの実施形態では、前記ローラ・ガイドのうちの一つ又は複数は、前記ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間の静止摩擦に基づいて動作することができる。例えば、前記ローラ・ガイドが回転するにつれて、この回転によって、次には前記センターレス・リムが該ローラ・ガイドの周りを回転することができる。これによって、前記タイヤを前記センターレス・リムの前記中心点を通る軸の周りに効果的に回転させることができる。いくつかの実施形態では、一つ又は複数のローラ・ガイドは、手動駆動(例えば、自転車のペダル)、又はエンジン若しくはモータ(例えば、電動モータ)によって回転させることができる。
【0010】
本明細書に記載したセンターレス・ホイール・アセンブリのいくつかの実施形態は、シンプル、軽量、低コスト、低回転摩擦、安定した熱的性質、空気力学的に改良されたギア効率、というような利点のうちの一つ又は複数を持つことができる。一つ又は複数の実施形態によるセンターレス・ホイール・アセンブリは、数多くの車両又は輸送機器で使用することができる。この車両又は輸送機器には、例えば、任意の数のホイールを持つ車両、自走車両、手動による車両、モータ駆動車両、移動支援車両、自動車、車椅子等がある。該センターレス・ホイール・アセンブリは、人及び/又は物資の輸送に使用することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、種々のローラ・ガイド・アセンブリをみることができる。動力源(例えば、モータ、エンジン、自転車ペダル、レバー・アーム等)を備えた任意のローラ・ガイドは、駆動用ローラ・ガイド又は摩擦ローラ・ガイドと呼ぶことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、駆動用ローラ・ガイドは、ホイールを駆動するように成形、配置され、かつ/又は構成することができる。これに加えて、又はこれに代えて、動力源を備えていないローラ・ガイドは、遊びローラ・ガイド又はリミッタ・ローラ・ガイドと呼ばれることがある。この実施形態及び他の実施形態では、遊びローラ・ガイドは、ホイールのリムに沿って回転するように成形、配置、及び/又は構成することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、リミッタ・ローラ・ガイドは、該リミッタ・ローラ・ガイド及び/又は他のローラ・ガイドが前記ホイール・アセンブリの前記リムから外れることがないように成形、配置、及び/又は構成することができる。
【0012】
本明細書のいくつかの実施形態は、ホイールの少なくとも一つにセンターレス・ホイール・アセンブリを含む車椅子に関する。該車椅子は、また、搭載荷重領域(例えば、車椅子のユーザが乗る場所)、及び前記ホイール・アセンブリの少なくとも一つを駆動するための駆動機構を含むことができる。該駆動機構は、一つ又は複数の手動駆動機構(例えば、ハンド・レール、又はレバー機構)、一つ又は複数の動力駆動機構(例えば、電動モータ)、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
本明細書の実施形態を、上記添付の図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、いくつかの実施形態による、ホイール・アセンブリ10を示す図である。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ10は、外骨格アセンブリ12を含む。該外骨格アセンブリ12は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14、第2ローラ・ガイド・アセンブリ16、センターレス・リム18、第1外骨格プレート13、第1外骨格プレート13の反対側にある前記第2外骨格プレート(図示せず)、第1リミッタ28、第2リミッタ30、及び第1膨張ブッシュ64のうちの一つ又は複数を含むことができる。外骨格アセンブリ12は、タイヤ32に連結することができる。例えば、センターレス・リム18は、リム18が回転するときタイヤ32も一緒に回転するように、タイヤ32に直接連結することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14は、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートの間に渡設された第1ブリッジ・シャフト15を有することができる。該第1ブリッジ・シャフト15は第1ローラ・ガイド24の回転軸として働く。該第1ローラ・ガイド24はリム18に沿って回転することができる。追加的又は代替的に、第2ローラ・ガイド・アセンブリ16は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14の第1ブリッジ・シャフト15と類似又は同一である第2ブリッジ・シャフト17を有することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド24は、静止摩擦によってセンターレス・リム18に沿って回転できる任意の材料で作ることができる。例えば、前記材料は、耐摩耗性と、センターレス・リム18を駆動、又はセンターレス・リム18に沿って回転するのに十分な摩擦とを提供するように選択することができる。例えば、第1ローラ・ガイド24(及び、本明細書に記載の任意のローラ・ガイド)は、ポリマーから作ることができる。ポリマーには、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、アセタール(単独重合体)、アセタール(共重合体)、ナイロン66、ナイロン66(30%ガラス充填)、フェノール(ガラス充填)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリイミド、ポリフェニレン硫化物、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(例えばテフロン(登録商標))、ポリエチレン(超高分子量(UHMW)を含む)、炭素繊維、アルミニウム、チタン、ポリオキシメチレン(例えば、デルリン(R))、等がある。
【0016】
いくつかの実施形態において、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14は一つ又は複数の第1ベアリング20を含み、かつ/又は、第2ローラ・ガイド・アセンブリ16は一つ又は複数の第2ベアリング22を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1ベアリング20を回転自在に第1ローラ・ガイド・アセンブリ14内に配置し、かつ/又は第2ベアリング22を回転自在に第2ローラ・ガイド・アセンブリ16内に配置することができる。例えば、第1ベアリング20は、第1ブリッジ・シャフト15を軸とする第1ローラ・ガイド24の前記回転を容易に、又は、より容易に又は効率的にすることができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1及び第2ブリッジ・シャフト15、17は、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートと連結することができる。いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートを離間することができ、かつ、第1及び第2ブリッジ・シャフト15、17は、それぞれ、第1外骨格プレート13と前記第2外骨格プレートとの間の間隙に渡設されたブリッジを形成することができる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14、第2ローラ・ガイド・アセンブリ16、第1リミッタ28、及び第2リミッタ30のうちのいずれかを、第1外骨格プレート13と前記第2外骨格プレートとの間の間隙の中に配置することができる。いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートを、右手側及び左手側の外骨格プレートに対応させることができる。いくつかの実施形態において、第1ベアリング20及び/又は第2ベアリング22は、センターレス・リム18の円周内に配置することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1ベアリング20と第2ベアリング22との間の角度、及び/又は第1ローラ・ガイド・アセンブリ14と第2ローラ・ガイド・アセンブリ16との間のリム18の中心11を中心とする角度は、約10度(10°)と140度(140°)の間にすることができる。いくつかの実施形態では、前記角度は、0度(0°)と360度(360°)の間にすることができる、又は、ホイール・アセンブリ10の周りの種々の位置のいずれかに配置することができる。上記及び他の実施形態で、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14と第2ローラ・ガイド・アセンブリ16の位置は対称にすることができる。別の言い方をすれば、ホイール・アセンブリ10を時計の面に擬似化したとすると、第1ローラ・ガイド・アセンブリ16と第2ローラ・ガイド・アセンブリ14との間の前記対象な角度は、ホイール・アセンブリ10に作用する力を6時の位置で配分することになる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14と第2ローラ・ガイド・アセンブリ16とが5時と7時の位置に配置された場合、ホイール・アセンブリ10が地面に接する6時の位置で、ホイール・アセンブリ10に作用する前記力がバランスするように配分される。第1ローラ・ガイド・アセンブリ14と第2ローラ・ガイド・アセンブリ16との間の角度は、また、ホイール・アセンブリ10が高所から落下して、かつ/又は外部負荷を受けたとき、センターレス・リム18によって、回転摩擦を低減し、かつ/又は、極端に大きなG力、例えば、5GのG力に耐えることを強化することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド24及び/又は第2ローラ・ガイド26は、リム18の形状又は輪郭に合致する形状又は輪郭を持つように構成することができる。例えば、センターレス・リム18の中央部は材料が全くない材料除去部にすることができ、かつ、第1ローラ・ガイド24及び/又は第2ローラ・ガイド26は、前記材料除去部内に配置することができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド24及び/又は第2ローラ・ガイド26はリム18に接することができる。いくつかの実施形態では、リム18が第1ローラ・ガイド・アセンブリ14及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ16の周りを回転するとき、第1ローラ・ガイド24及び/又は第2ローラ・ガイド26が、リム18に作用してリム18をガイドするように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド24及び/又は第2ローラ・ガイド26は、それぞれ、第1ベアリング20及び第2ベアリング22と連結することができる、かつ、それぞれ、第1ブリッジ・シャフト15、及び第2ブリッジ・シャフト17の周りに回転可能に配置することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートの各々は、略円形の形状を持つことができ、かつ、中央領域を貫通する材料除去部を含むことができる。追加的又は代替的に、前記外骨格プレートは、固体材料シート(正方形又は長方形の材料シートを含む)、管状、又は他の任意の形状にして、前記ローラ・ガイドを前記センターレス・リムの近傍で支持するようにすることができる。いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートの各々は、外周又は外縁の周りにリップを有することができる。いくつかの実施形態では、リム18が第1ローラ・ガイド・アセンブリ14、及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ16の周りを回転するとき、リム18は、前記第1外骨格プレートと前記第2外骨格プレートとの間に保持することができる。いくつかの実施形態では、外骨格プレート13は、リムの両端に渡設されて、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートの両方として機能することができる(このような実施形態の例を図6Cに示す)。上記の実施形態及び他の実施形態では、外骨格プレート13は、ブリッジ・シャフトの両端を支持する材料の単一の部品片で構成することができる。
【0021】
いくつかの事例において、例えば、ホイール・アセンブリ10が、窪み、破片、又は他の道路の不具合に遭遇したとき等には、側面荷重及び/又は力が、ホイール・アセンブリ10、外骨格アセンブリ12、及びリム18のうちの一つ又は複数にかかる可能性がある。いくつかの実施形態では、前記側面荷重及び/又は力がかかった場合、リム18は、振動及び/又は回転摩擦が低減されるように、外骨格アセンブリ12に対して一定の又はほぼ一定の向きのまま維持することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、リム18は、第1外骨格プレート13、前記第2外骨格プレート、第1リミッタ28、第2リミッタ30、及び/又は第1膨張ブッシュ64のうちの一つ又は複数から距離を離すことができる。該距離は、例えば、1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の任意の量にすることができる。また、リム18と各構成要素との間の距離は異なることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ10が空中に浮揚したときに応答して、リム18が下降したときに、一つ又は複数のローラ・ガイド・アセンブリ、及び/又は一つ又は複数のリミッタ(例えば、第1ローラ・ガイド14、第2ローラ・ガイド16、第1リミッタ28、及び/又は第2リミッタ30)と接触、かつ/又は、離間することがないようにすることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1リミッタ28、及び/又は第2リミッタ30は、リム18が、例えば、ホイール・アセンブリ10が空中に浮揚したことに応答して外骨格アセンブリ12から離間すること、及び/又は外れることを防止することができる。例えば、ホイール・アセンブリ10が空中に浮揚し、地面からもはやホイール・アセンブリ10に力が加わらないようになると、バネ力によって第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30がリム18に接触するようになる。追加的に又は代替的に、ホイール・アセンブリ10が空中に浮揚して、重力によってリム18が下降する可能性があるが、リム18が前記リミッタのいずれかに接触するために十分なだけの降下幅にでき、従って、リム18と前記リミッタ18の間の間隙の幅くらい位置を変えるだけにすることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記リミッタのうちの一つ又は複数は、第1ローラ・アセンブリ14とリム18との接触を維持させることができるように構成することができる。例えば、一つのリミッタをバネ付きのレバー・アーム上に配置し、リム18の位置が前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートに対して変化する(例えば、センターレス・リム18又はタイヤ32の異常によって変化する)とき、前記レバー・アーム上の前記リミッタがリム18と係合して、リム18が第1ローラ・ガイド14との接触を維持することができるようにする。別の実施例として、前記リミッタをリム18の非常に近い所に配置し、リム18が移動して第1ローラ・ガイド14ともはや接触しないようになろうとする場合、リム18が前記リミッタと接触して第1ローラ・ガイド14と接触したままの状態を維持することができる。いくつかの実施形態において、前記リミッタは、リム18と係合するように同様な形状に成形されたローラを有することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記リミッタは、駆動可能なローラ・ガイドを有することができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、リム18及び/又はタイヤ32は不均一な円形になる場合がある。例えば、リム18及び/又は前記ホイールは、温度や他の気象条件の変化によって膨張、収縮、又は形状変化を起こす場合があり、又は、製造誤差や不良によって不均一な円形になる場合がある。このような製造誤差や不良は、多様な使用状態における損傷を原因とする激しい揺れや偏心を引き起こす可能性がある。リム18の膨張又は収縮によって、リム18及び/又はホイール・アセンブリ10が不正常な又は偏心した形状を取る可能性がある。いくつかの実施形態では、リム18が外部荷重又は内部荷重を受けることに応答して、及び/又はリム18の膨張又は収縮に応答して、ホイール・アセンブリ10は、回転摩擦、トラッキング、調向、及び制動性能に関して、第1リミッタ28、第2リミッタ30、及び第1膨張ブッシュ64のうちの一つ又は複数によって、合理的に予測可能な方法で動作することができる。例えば、第1膨張ブッシュ64は、所望の形状を維持しながら、又、前記ローラ・ガイド・アセンブリの一つ又は複数をセンターレス・リム18に対して維持しながら、第1外骨格プレート13及び/又は前記第2外骨格プレートの収縮又は拡張を可能にすることができる。例えば、膨張ブッシュ64は、第1外骨格プレート13及び/又は前記第2外骨格プレートの間隙に配置されたゴム又は他の圧縮可能な材料を含むことができ、制御された状態で形状又はサイズに一定の変化が生じることができるようにする。別の実施例として、膨張ブッシュ64は、第1外骨格プレート13及び/又は前記第2外骨格プレートの間隙に金属材料を含み、前記外骨格プレートのサイズが変化したときに、第1ローラ・ガイド14とリム18の間の向かう方向を維持することができる。別の実施例として、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、リム18に接触する又は接触可能な複数の位置を提供して、不均一な円形になっていても、前記ローラ・ガイドの一つ又は複数が前記リムとの接触を維持することができるようにする。別の実施例として、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、バネを付けて、リム18又はホイール・アセンブリ10の別の構成要素が均一な円形でなくなっていても、リム18との接触を維持しながら、その円形からの逸脱を、バネ力によって与えられる動きの自由度によって補償するようにすることができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、膨張ブッシュ64を、第1リミッタ28、及び/又は第2リミッタ30の代わりに含めることができる。追加的又は代替的に、膨張ブッシュ64は、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30に追加で含めることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1リミッタ28、及び/又は第2リミッタ30は、サイズ及び/又は配置を調整して、通常動作中に、リム18が第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30と物理的に接触しないようにすることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、リム18及び/又はタイヤ32が略一様な円形でなくなるとき(例えば、窪みによって)に、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30のうちの少なくとも一方がリム18と物理的に接触した状態になるようにすることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、ホイール・アセンブリ10が過酷な環境、衝撃、凹凸のある路面、落下、外力、及び、リム18に損傷を及ぼす恐れのある他の条件に晒されたときに、リム18の損傷を防ぐことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、リム18の内周又は内側のエッジから間隙をおいて離間することができる。例えば、約1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の間隙をおくことができる。この間隙は、例えば、外骨格アセンブリ12が、突然の又は急激な停止のような大きな力又は衝撃に起因する上昇からの降下及び/又は圧縮に見舞われることに応答して、縮小又は消滅することができる。第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、前記降下及び/又は圧縮に応答して、リム18に接触し、前記降下及び/又は圧縮の影響を緩和することができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、ホイール・アセンブリ10は、外骨格アセンブリ12に対して種々の位置に配置された、任意の数のローラ・ガイド・アセンブリを有することができる。前記任意の数のローラ・ガイド・アセンブリは、第1ローラ・ガイド・アセンブリ20及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ22と、及び/又は第1リミッタ28及び第2リミッタ30と同一又は類似にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、外骨格アセンブリ12は、少なくとも3つのローラ・ガイド又はリミッタを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14に類似した又は同一のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。追加的又は代替的に、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、ブリッジ・シャフトを含むことができるが、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14の一つの又は複数の他の構成要素は含まなくてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ10は、少なくとも4つのローラ・ガイド(例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ20及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ22と、第1リミッタ28及び第2リミッタ30)を含むことができる。このような4つのローラ・ガイドの実施形態は、種々の理由で3つのローラ・ガイドよりも有利なことがある。例えば、多くの実験において、4つのローラ・ガイドではなく3つのローラ・ガイドを使用した場合、前記ローラ・ガイドの複数が脱落し易くなること、又はリムから外れ易くなることが分かった。このような結果は、特に、車椅子、自動車、スケートボードのように、ホイールが横並びに並んだ実施形態において見られる。
【0031】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ10は、レバー・アーム33上に配置されたリミッタ28を含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、レバー・アーム33は、センターレス・リム18及びタイヤ32をホイール・アセンブリ10の残りの部分から簡単かつ容易に取り外すことができるクイック・リリース機構として動作することができる。例えば、レバー・アーム33は、リミッタ28をセンターレス・リム18の方へ付勢することができる。リミッタ28は、センターレス・リム18をリミッタ28及び/又は他のローラ・ガイドと、バネ35のバネ力によって持続的に接触した状態に維持することができる。いくつかの実施形態では、レバー・アーム33が回転軸37を中心として回転するとき(例えば、レバー・アーム33に付いているハンドルを引く又は押すことによって)、リミッタ28をセンターレス・リム18から引き離すことができる。リミッタ28をセンターレス・リム18から引き離した後に、センターレス・リム18及びタイヤ32をホイール・アセンブリ10の他の構成要素(例えば、前記外骨格プレート及び前記ローラ・ガイド)から引き離すか又は取り去ることができる。
【0032】
これらの実施形態及び他の実施形態では、ホイール・アセンブリ10を駆動するために一つ又は複数のローラ・ガイド、例えば6時の位置に配置されたローラ・ガイドを使用することができる。例えば、9時の位置と前記6時の位置にある二つのローラ・ガイドの間に、二つの遊びローラ・ガイドがある場合がある。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記ローラ・ガイドは、9時と12時の位置又は3時と12時の位置の間の異なる位置におくことができる。しかし、そのような実施形態では、9時/3時の位置より上にある前記ローラ・ガイドは、前記ローラ・ガイドとセンターレス・リム18との間の接続を維持する可能性があり、レバー・アーム33は、タイヤ32とセンターレス・リム18とを前記ローラ・ガイド及び外骨格プレートから、取り外すことができない場合がある。
【0033】
いくつかの実施形態では、ブリッジ・シャフトのうちの一つ又は複数は、例えば、スナップリング、ナット付きのねじ切り端部、バネ付きのクイック・リリース・レバー等の任意の適切な固定機構を使用して、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートに固定することができる。いくつかの実施形態では、前記固定機構は、前記ブリッジ・シャフトの外側端部、少なくとも第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートの近くに配置することができる。いくつかの実施形態では、前記固定機構の除去により、リム18を外骨格アセンブリ12から取り外し、リム18及びタイヤ32を迅速に除去することができる。これにより、リム18及び/又はタイヤ32の交換及び/又は修復が容易になる。
【0034】
いくつかの実施形態において、第1外骨格プレート13及び/又は前記第2外骨格プレートは、それぞれ、リム18の第1側面と第2側面から離間することができ、第1外骨格プレート13の内表面とリム18の前記第1側面、前記第2外骨格プレートの内表面とリム18の第2側面との間に小さな間隙をおくことができる。例えば、1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の間隙を空けておくことができる。いくつかの実施形態では、リム18の前記第1側面と第2側面とは垂直にすることができ、かつ/又は、それぞれ、リム18の右側面と左側面に対応することができる。
【0035】
これらの実施形態及び他の実施形態では、リム18は、第1外骨格プレート13及び前記第2外骨格プレートに近接して、かつ該二つの外骨格プレートの間に、該第1又は第2外骨格プレートに接触することなく配置することができる。例えば、第1外骨格プレート13をリム18の前記第1側面の外側に配置し、前記第2外骨格プレートをリム18の第2側面の外側に配置することができる。これらの実施形態及び他の実施形態において、通常の回転では、リム18は、前記第1又は第2外骨格プレートと接触しない。追加的に又は代替的に、リム18が進行方向とは反対の力を受けることに応答して、前記第1及び第2外骨格プレートは物理的にリム18の動きを制限し、リム18の前記第1側面は第1外骨格プレート13と接触し、かつ/又は、リム18の第2側面は前記第2外骨格プレートと接触することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、リム18が移動方向とは逆の力を受けることに応答して、第1外骨格プレート13とリム18の前記第1側面と間の間隙、及び/又は、前記第2外骨格プレートとリム18の第2側面との間の間隙が減少及び/又は消失することができる。したがって、いくつかの実施形態において、前記第1外骨格プレート及び/又は前記第2外骨格プレートは、リム18が所望の走行方向から前記間隙の大きさ(例えば、左手又は右手方向のいずれかに1000分の5インチ(0.127mm))よりも大きく外れることを防止することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ10は、リム18との接点を二つのみ有することによって、回転摩擦を低減するように構成することができる。これらの接点は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ14及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ16に設けるようにできる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1リミッタ28及び/又は第2リミッタ30は、降下、圧縮等の極端な力等に応答するような特定の状況において、追加の接点を提供することができ、そのような状況でなければ、ホイール・アセンブリ10の通常の動作中には、リム18と物理的に接触しないようにすることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートのリップのうち、リム18に最も近い、対応するリップのいかなる部分の内表面に低摩擦コーティングをすることができる。該低摩擦コーティングは、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートとリム18との間の任意の接触(例えば、リム18が正常動作から離れ、前記外骨格プレートの一つと擦れながら動く場合)から起こる回転摩擦及び/又はノイズをも低減することができる。
【0038】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図1に対して、修正、追加、又は省略を加えることができる。例えば、ホイール・アセンブリ10は、図に示され本明細書で説明された構成要素よりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ10は、外骨格アセンブリ12の周りの種々の位置に配置された任意の数のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。別の実施例としては、前記外骨格プレートは、本明細書で説明した機能を提供する任意の形状又は形態をとることができる。例えば、中央に材料除去部のない、正方形又は長方形のプレートを、ホイール・アセンブリ10で使用することができる。
【0039】
図2は、一つ又は複数の前記ローラ・ガイド・アセンブリ、及び/又はリミッタに一つ又は複数のスロットを備えたホイール・アセンブリ210の代表的な実施形態を示す図である。ホイール・アセンブリ210は、図1のホイール・アセンブリ10に類似又は相似にすることができる。いくつかの実施形態において、前記一つ又は複数のスロットに結合するローラ・ガイド・アセンブリの相対的位置は、前記スロット内の前記ローラ・ガイド・アセンブリを選択して移動させることによって調整することができる。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ210は、センターレス・リム218(図1のリム18と類似又は相似にすることができる)と、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214(図1の第1ローラ・ガイド14と類似又は相似にすることができる)と、第2ローラ・ガイド・アセンブリ216(図1の第2ローラ・ガイド16と類似又は相似にすることができる)とを、含むことができる。
【0040】
上記説明のように、いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート213(図1の外骨格プレート13と類似又は相似にすることができる)は、一つ又は複数のスロットを含むことができる。例えば、図示の例では、第1外骨格プレート213は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214に結合する第1スロット234を含み、第2ローラ・ガイド・アセンブリ216に結合する第2スロット236を含むことができる。前記第2外骨格プレート(図示せず)は、第1外骨格プレート213の一つ又は複数のスロットと整列した一つ又は複数のスロットを含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1外骨格プレート213に前記結合するスロットは、前記第2外骨格プレートに結合するスロットと大きさ、形状、及び/又は配向が同一又は類似になるように、大きさと構成を調整することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214は、第1外骨格プレート213の第1スロット234内に配置することができ、かつ/又は、第2ローラ・ガイド・アセンブリ216は、第1外骨格プレート213の第2スロット236内に配置することができる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214の第1ブリッジ・シャフトの第1端部を第1スロット234内に配置することができ、かつ/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ216の第2ブリッジ・シャフトの第1端部を第2スロット236内に配置することができる。いくつかの実施形態では、前記第1ブリッジ・シャフトの第2端部は、前記第2外骨格プレートの第1スロット234に対応するスロット内に配置することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記第2ブリッジ・シャフトの第2端部は、前記第2外骨格プレートの第2スロット236に対応するスロット内に配置することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1スロット234及び/又は第2スロット236は、略円弧形状に形成することができる。第1ローラ・ガイド・アセンブリ214は、選択的に第1スロット234内で動くように構成することができ、かつ/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ216は選択的に第2スロット236内で動くように構成することができる。第1ローラ・ガイド・アセンブリ214、及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ216の位置をスロット234、236、及び前記第2外骨格プレートの対応するスロット内で調整することによって、ホイール・アセンブリ210の中心を周るローラ・ガイド・アセンブリ214、216の間の角度を変えることができる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214を第1スロット234及び/又は第1スロット234に対応する前記第2外骨格プレートのスロット内で移動させ、かつ、第2ローラ・ガイド・アセンブリ216を第2スロット236及び第2スロット236に対応する前記第2外骨格プレートのスロット内で移動させることにより、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214と第2ローラ・ガイド・アセンブリ216との間の角度を、ホイール・アセンブリ210の中心211を中心として10度(10°)と140度(140°)の間の任意の角度に調整することができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214の第1スロット234内での位置及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ216の第2スロット236内での位置を対称的に調整することができる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ214が第1スロット234内で移動して6時の位置から離れる場合(例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ210をクロック面として類推する場合)、第2ローラ・ガイド・アセンブリ216は、第2スロット236内で略等しい距離だけ移動して6時の位置から離れることができる。このような対称的な調整によって、前記6時の位置で力のバランスをとることができる。追加的又は代替的に、前記調整は非対称にすることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、第1及び第2ローラ・アセンブリ214、216は、第1及び第2ローラ・アセンブリ214、216が、それぞれ、第1及び第2スロット234、236、及び、前記第2外骨格プレートの前記対応するスロット内におかれている位置によって、近接して又は間隔をおいて配置することができる。いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート213は、少なくとも、第1スロット234及び/又は第2スロット236に近接する位置に目印をおき、及び/又は前記第2外骨格プレートは、少なくとも、第1スロット234に対応するスロット及び/又は第2スロット236に対応するスロットに近接する位置に目印をおくことができ、これによって、第1及び/又は第2ローラ・アセンブリ214、216を位置決めする際の助けになる。
【0044】
いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2ローラ・アセンブリ214、216は、ホイール・アセンブリ210の使用目的に基づいて、第1スロット234及び/又は第2スロット236内に配置することができる。例えば、ホイール・アセンブリ210が低速車両や低速設定(例えば、時速10マイル(約16.1km)未満)で使用する場合、第1及び第2ローラ・アセンブリ214、216は、互いに近接して配置することができる。別の実施例としては、ホイール・アセンブリ210が高速車両や高速設定(例えば、時速10マイル(約16.1km)より高速)で使用する場合、第1及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ214、216は、互いに離間して配置することができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、リム218は、該リム18の形状又は輪郭に対応する形状を持つ第1及び第2ローラ・ガイド214、216の周りに回転可能に配置することができる。長手方向及び/又は角度方向における、第1及び第2ローラ・アセンブリ214、216のそれぞれの調整は、例えば、リム径、動的偏心、又はリムの不完全性等に対して行うことができ、これによって、第1及び第2ローラ・ガイド・アセンブリ214、216の前記第1及び第2ローラ・ガイドとリム218との間の静的摩擦を低減することができる。第1及び第2スロット234、236、及び、該スロット234、236に対応する前記第2外骨格プレートのスロットの中での、第1及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ214、216の縦方向及び/又は角度方向の調整によって、スクラブを低減することができる。このスクラブは、例えば、コーナリング荷重や制動力がブレーキ装置及び/又は外部の搭載物からリム18にかかった場合に発生する。例えば、第1及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ214、216を、スロット234、236、及びスロット234、236に対応する前記第2外骨格プレートのスロット内で調整することは、ローラ・ガイド・アセンブリ214、216をリム218の6時の位置の近くに置くことができ、よりよい回転接続をもたらし、リム218の変位を低減することができる。また、第1及び第2ローラ・アセンブリ214、216の第1及び第2スロット234、236内でのそれぞれの位置の調整によって、ホイール・アセンブリ210が従来のスポーク付きホイールが耐えることができる打撃及び/又は衝撃よりも大きな打撃や衝撃に耐えるようにすることができる。その理由は、第1外骨格プレート213及び前記第2外骨格プレートから大きな支持力があり、かつ/又は、前記打撃及び/又は衝撃の力が従来のホイールよりも広い領域に分散されるためである。
【0046】
いくつかの実施形態では、ブリッジ・シャフトの一端を、該ブリッジ・シャフトの他端の調整をしないで、スロット(例えば、第1スロット234)内で移動させることができる。このような移動は、前記ブリッジ・シャフトに異なる角度又は異なる仰角を与えることができる。こうすることによって、横並びホイール車両又は横並びホイール・アセンブリで使用される場合、スクラブ角を修正することができる。例えば、ネガティブ・キャンバを有する横並びホイール・アセンブリにおいて、又は、横並びホイール・アセンブリが、ホイール・アセンブリ210が地面に接触する点を中心として回転する場合、推力偏向力によって一つ又は複数のローラ・ガイド・アセンブリ(例えば、第1及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ214、216)が、リム218からスリップする可能性がある。前記ブリッジ・シャフトの角度や仰角を調整することにより、前記ローラ・ガイド・アセンブリは、このような推力偏向力を受けても前記リムとの接触を維持することができる。
【0047】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図2に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ210は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ210は、前記外骨格アセンブリの周りの種々の位置に配置されたローラ・ガイド・アセンブリを、任意の数だけ含むことができる。別の実施例として、任意の数のローラ・ガイド・アセンブリが、たった一組のスロット群を含め、対応する数のスロット群の組を有することができる。さらに追加の例として、前記スロットは任意の形状、寸法、又は構成(例えば、円弧形状ではなく直線又は折れ線の形状)をとることができる。
【0048】
図3は、リムブレーキ機構340を有するホイール・アセンブリ310(図1のホイール・アセンブリ10及び/又は図2のホイール・アセンブリ210と同様にすることができる)の実施形態の一実施例を示す。リムブレーキ機構340は、ブレーキ・シュー341を含むことができ、かつ、少なくとも、前記第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートに近接して配置することができる。例えば、リムブレーキ機構340は、ブレーキ・シュー341に取り付けられたパッドを有する従来の自転車用リムブレーキと同様に動作することができ、該ブレーキ・シュー341は、センターレス・リム318(図1のセンターレス・リム18と類似又は相似なものとすることができる)と接触して、リム318を減速させ、このようにしてタイヤ332を制動することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、一つ又は複数のスタビライザ構造を、第1外骨格プレート313(図1の第1外骨格プレート13と類似又は相似にすることができる)と前記第2外骨格プレート(図3には示されていない)の複数の部分と連結することができる。例えば、第1スタビライザ・シャフト346を中心に回転する第1スタビライザ・ホイール344を有する第1スタビライザ構造342と、第2スタビライザ・シャフトを中心に回転する第2スタビライザ・ホイールを有する第2スタビライザ構造(図3には示されていない)とを、それぞれ、第1外骨格プレート及び前記第2外骨格プレートの外側部分に連結することができる。いくつかの実施形態では、前記スタビライザ・ホイール(例えば、第1スタビライザ・ホイール344)は水平で、かつ/又は前記スタビライザ・シャフト(例えば、第1スタビライザ・シャフト346)は垂直にすることができる。コーナリング力が外骨格アセンブリ312(図1の外骨格アセンブリ12と類似又は相似にすることができる)及び/又はリム318にかかる場合、第1スタビライザ・ホイール344及び/又は前記第2スタビライザ・ホイールがリム318に接触し、そして、リム318の発振、振動、及び/又は変位を抑制することができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1スタビライザ・ホイール344及び/又は前記第2スタビライザ・ホイールは、それぞれ、センターレス・リム318の第1及び第2側面から、間隙によって離間することができる。例えば、1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の間隙を設けることができる。前記コーナリング力が、外骨格アセンブリ312及び/又はリム18に作用するとき、例えば、窪みに嵌まったり急停止したりするときには、第1スタビライザ・ホイール344とリム318の前記第1側面との間の間隙、及び/又は前記第2スタビライザ・ホイールとリム318の前記第2側面との間の間隙が、減少又は消失する場合が出てくる。リム318と物理的に接触する場合、第1スタビライザ・ホイール344及び/又は前記第2スタビライザ・ホイールは、静止摩擦によってスリップを抑制し、リム318に沿って回転するような形状、配置、及び/又は構成にすることができる。いくつかの実施形態では、前記第1及び/又は第2スタビライザ・ホイールとリム318との間でスリップが起こる場合がある。
【0051】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図3に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ310は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ310は、前記外骨格アセンブリの周りの種々の位置に配置されたローラ・ガイド・アセンブリを、任意の数だけ含むことができる。別の実施例として、任意の数のローラ・ガイド・アセンブリが、たった一組のスロット群を含め、スロット群の対応する数の組を有することができる。さらに追加的な例として、前記スロットは任意の形状、寸法、又は構成(例えば、円弧形状ではなく直線又は折れ線の形状)をとることができる。
【0052】
図4は、ホイール・アセンブリ410(図1図2、及び/又は図3のホイール・アセンブリ10、210、及び/又は310と類似にすることができる)の断面図を示す。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ410は、センターレス・リム418及びタイヤ432(図1のセンターレス・リム18及びタイヤ32と類似又は相似にすることができる)、第1ローラ・ガイド424と第1ブリッジ・シャフト415とを有する第1ローラ・ガイド・アセンブリ414(図1の第1ローラ・ガイド・アセンブリ14、第1ローラ・ガイド24、及び第1ブリッジ・シャフト15と類似又は相似にすることができる)、並びに、第1外骨格プレート413を有する第1外骨格アセンブリ412(図1の外骨格アセンブリ12及び第1外骨格プレート13と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ414は、一つ又は複数の第1主ベアリング448を含むことができる。該第1主ベアリング448は、第1ブリッジ・シャフト415を中心にして回転するように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1ブリッジ・シャフト415は、第1外骨格プレート413及び第2外骨格プレート454と連結することができる。
【0053】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ414は、また、リム418の対応する形状又は外形と合致する形状又は輪郭を含むように構成された第1ローラ・ガイド424を含むことができる。いくつかの実施形態では、前記第1ローラ・ガイド424は、リム418の凸形状に対応する凹形状を有することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1外骨格プレート413は、該第1外骨格プレート413の外周又は外縁の周りに先端部456を有することができる。同様に、いくつかの実施形態では、前記第2外骨格プレート454は、該第2外骨格プレート454の外周又は外縁の周りに先端部458を有することができる。いくつかの実施形態では、前記先端部456、458は、第1ブリッジ・シャフト450、前記第2ブリッジ・シャフト(図4には不図示)、第3ブリッジ・シャフト460、及び第4ブリッジ・シャフト462のうちの一つ又は複数よりも、ホイール・アセンブリ410の中心から遠くに配置することができる。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ410は、第3ブリッジ・シャフト460を含む第1リミッタ、及び第4ブリッジ・シャフト462を含む第2リミッタを含むことができる。いくつかの実施形態において、前記第1リミッタは、一つ又は複数のベアリング(図4には不図示)を有するローラ・ガイド・アセンブリ、及びローラ・ガイド(図4には不図示)等を含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記第2リミッタは、前記第1リミッタと類似又は同一の方法で、又は異なる方法で実装することができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、リム418は、間隙によって、第1外骨格プレート452の先端部456、及び第2外骨格プレート454の先端部458、前記第1リミッタ、第3ブリッジ・シャフト460、第4ブリッジ・シャフト462、及び/又は膨張ブッシュ464(図1の膨張ブッシュ64と類似又は相似にすることができる)のうちの一つ又は複数から離間することができる。例えば、少なくとも、約1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の間隙を設けることができる。例えば、リム18の第1側面466は、第1外骨格プレート413の先端部456から第1間隙472だけ離間することができ、かつ/又は、センターレス・リム418の第2側面468は、第2外骨格プレート454の先端部459から第2間隙474だけ離間することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1間隙472及び第2間隙474は、同じにすることができるし、又は異なっていてもよい。別の実施例として、第3及び第4ブリッジ・シャフト460、462、又は第3及び第4ブリッジ・シャフト460、462に連結されたローラ・ガイドは、それぞれ、リム418の内周面又は中心線480から第3間隙476及び第4間隙478だけ離間することができる。これらの実施形態及び他の実施形態において、第3間隙476及び第4間隙478は、同じにすることができるし、又は異なっていてもよい。第3及び第4間隙476、478のうちの一つ又は複数は、例えば、突然の又は急激な停止のような大きな力又は衝撃による上昇からの降下、及び/又は、圧縮に見舞われた外骨格アセンブリ412に応答して、縮小又は消失することができる。第3及び第4ブリッジ・シャフト460、462、又は、該第3及び第4ブリッジ・シャフトと460、462と連結したローラ・ガイドは、前記降下及び/又は圧縮に応答して、センターレス・リム418の中心線480と接触することができ、前記降下及び/又は圧縮の影響を軽減することができる。
【0056】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、外骨格アセンブリ412は接続用輪留め482を含むことができる。該接続用輪留め482は、第1外骨格プレート413と第2外骨格プレート445、及び/又は第1スタビライザ構造442と第2スタビライザ構造489(図3の第1スタビライザ構造342と類似又は相似にすることができる)とを連結することができる。いくつかの実施形態では、接続用輪留め482は、タイヤ432の両端に渡設することができる。いくつかの実施形態では、接続用輪留め482は、センターレス・ホイール・アセンブリ410の上部又は頂部に配置することができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ410が180度の角度(例えば、6時の位置)で地面と接触するとき、同時に、接続用輪留め482を零度(例えば、12時の位置)の角度に配置することができる。接続用輪留め482は、第1スタビライザ・ホイール444(図3の第1スタビライザ・ホイール344に類似又は相似にすることができる)、及び第2スタビライザ・ホイール484を、構造的に補強、支持することができる。いくつかの実施形態において、センターレス・リム418は、第1外骨格プレート及び第2外骨格プレート413、454の間に密嵌するように寸法及び/又は形状を決めることができ、第1外骨格プレート及び第2外骨格プレート413、454はセンターレス・リム418の動きを制限し、かつ/又は、センターレス・リム418の通路又はガイドとして動作することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1スタビライザ・ホイール444と第2スタビライザ・ホイール484とは、それぞれ、第1スタビライザ・シャフト446と第2スタビライザ・シャフト486(図3の第1スタビライザ・シャフト346と類似又は相似にすることができる)に対して回転することができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2スタビライザ・シャフト446、486と第1及び第2スタビライザ・ホイール444、484とは、第1及び第2スタビライザ構造442、489によって支持することができる。リム418の振動、及び、リム418の第1スタビライザ・ホイール444及び/又は第2スタビライザ・ホイール484との接触に応答して、第1スタビライザ・ホイール444及び/又は第2スタビライザ・ホイール484は、回転して、回転摩擦を最小限に抑え、かつ/又は、又はリム418が、スタビライザ・ホイール444、484とリム418との間の間隙の幅より大きく振動することを防止する。例えば、リム418は、いくつかの実施形態では、スタビライザ・ホイール444、484との接触によって、どちらの側にも5/1000インチ(0.127mm)より大きく発振することはない。センターレス・リム418の振動は、例えば、タイヤ432が固定された物体及び/又は障害物に当たったり衝突したりするときに起こる。センターレス・リム418の振動に応答してスタビライザ・ホイールによって起こるセンターレス・リム418の水平変位によって、タイヤ432への事前追従が容易になり、回転摩擦を低減することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド424は、センターレス・リム418の対応する形状又は輪郭に合致する形状又は輪郭を有するように構成することができ、これによって、回転摩擦及び/又はスクラビングを低減することができる。いくつかの実施形態では、ローラ・ガイド424の形状又は輪郭は、ホイール・アセンブリ410の使用目的に基づくことができる。例えば、横並びホイール構成で使用される場合の力は、直列ホイール構成に対するものとは異なる。横並び構成では、ローラ・ガイド424は、球状の形状にすることができる。球状の形状を使用することによって、蛇行、ホイール速度、スロット内のブリッジ・シャフトの調整等により、リム418とローラ・ガイド424の向きを変えるとき、ローラ・ガイド424は、リム418との接触を維持することができる。このような形状によって、ローラ・ガイド424とリム418との間の接触を維持しながら、スクラビング又は他の推力偏向力の緩和が可能になる。別の実施例としては、第1ローラ・ガイド424をセンターレス・リム418の輪郭に合致させることによって、第1ローラ・ガイド424とセンターレス・リム418との間の接触面積を最大化することができ、トルク条件を満たすことによってスリップの可能性を低減することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、センターレス・リム418は、中心線480の両側に下向きに傾斜することができる。いくつかの実施形態では、第1傾斜部488を、少なくともセンターレス・リム418の第1側面466に近接して配置することができ、かつ/又は、第2傾斜部490を、少なくともセンターレス・リム418の第2側面468に近接して配置することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、センターレス・リム418を、地面に対して垂直に配向することができる。いくつかの実施形態では、センターレス・リム418は、センターレス・リム418の傾斜部488、490及び/又は側面466、468に沿って配置された、一つ又は複数の長手方向又は角度方向の溝492を含むことができる。例えば、溝492は、センターレス・リム418の表面に陰刻することができる。溝492は、水、汚れ、破片、及び/又は異物のセンターレス・リム418からの除去を促進し、これによって、前記第1及び第2ローラ・ガイドの表面とセンターレス・リム418との間の静的摩擦を増強することができる。例えば、重力及び/又は遠心力によって、水、汚れ、破片、及び/又は他の異物が、溝492に引き寄せられ、溝492に沿ってセンターレス・リム418の縁に向かってセンターレス・リム418から離脱することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、外骨格アセンブリ412は、さらに、例えば、乱流、抗力、空気抵抗、風力抵抗等を弱めることによって、空気力学的力を増加させる任意の可動部分を覆う外装材を含むことができる。例えば、滑らかな形状の外装材によって第1及び第2外骨格プレート413、454の上を覆い、任意の可動部(例えば、ローラ・ガイド・アセンブリ414)を囲むことができる。いくつかの実施形態において、前記外装材はまた、センターレス・ホイール・アセンブリ410の中心周辺の材料除去部を覆うこともできる。いくつかの実施形態において、溝492は、前記外装材で覆うことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記外装材、及び第1及び第2外骨格プレート413、454は、単一の部材に結合して、重量をさらに低減し、空気力学的力、乱流、抗力、空気抵抗、風力抵抗等をさらに改善することができる。例えば、いくつかの実施形態(例えば、図6Cに示す実施形態)では、第1及び第2外骨格プレート413、454、及び/又は前記外装材は、略U字の輪郭を形成することができる。別の実施例として、第1及び第2外骨格プレート413、454、及び/又は前記外装材は、非対称な形状(例えば、空気力学的に最適化された前縁と後縁とを持つ形状)に形成することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、空気力学的に増強された性能は、摩擦ベースの駆動システムによる性能のトレードオフを相殺することができる。例えば、時速20マイル(32.19km)以上の速度では、スポークの削除とU字形状の輪郭により増強された空気力学的性能は、摩擦による、観測された性能低下すべてに勝る可能性がある。
【0062】
図4に対する修正、追加又は省略を、本明細書の請求範囲から逸脱することなく行うことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ410は、本明細書に図示され記載された構成要素よりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。
【0063】
図5は、一実施例としてのホイール・アセンブリ510(図1図2図3、及び/又は図4のホイール・アセンブリ10、210、310、及び/又は410と類似にすることができる)を示す。例えば、図5に示すように、ローラ・ガイド・アセンブリの一つ又は複数は、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597のような、駆動摩擦ローラ・ガイド・アセンブリとすることができる。このような摩擦ローラ・ガイド・アセンブリは、該摩擦ローラ・ガイド・アセンブリがリム518に沿って回転することができるように、センターレス・リム518(図1のセンターレス・リム18と類似又は相似にすることができる)と定常的又はほぼ定常的に物理的接触を保つような形状、寸法、及び/又は構成にすることができる。例えば、摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597が(例えば、モータ又は他の駆動力により)回転する場合、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597とリム518との間の静止摩擦によって、リム518を回転させることができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597は、リム518を第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597によって駆動することを可能にするキー付き従動シャフトを含むことができる。例えば、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597の第1ブリッジ従動シャフト595は、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597のローラ・ガイドを第1ブリッジ従動シャフト595に係合、又はそうでなければ、締結するためのキー、歯、又は他の機能を有することができる。第1ブリッジ従動シャフト595が回転するとき、前記キー、歯、又は他の機能を使用して、対応する前記ローラ・ガイドも回転することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、例えば、モータ、クランク、又は他の動力により、トルクを第1ブリッジ従動シャフト595に印加することができる。第1ブリッジ従動シャフト595に印加されたトルクに応じて、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597は、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597とリム518との間の静止摩擦によってリム518を回転させることができる。したがって、リム518は、出力ギア及び従動ホイールの両方として機能することができる。いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597は、リム518の直径に比べて小さな直径にして、高いギア比を実現するようにすることができる。前記高いギア比は、従来のホイール及び/又は従来の動力伝達モデルを超えた機械工学的利点を提供し、効率向上、軽量化、及び/又はコスト低減を図ることができる。いくつかの実施形態では、このような高いギア比には、約7対1から約125対1の間の比が含まれる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記ギア比は、前記ホイール・アセンブリの使用目的に基づく場合がある。追加的又は代替的に、前記ギア比は、用途に基づいて制限される前記ホイールの寸法に基づくことができる。例えば、車両は、該車両の望ましい車高に合うようにホイールサイズが制限される。いくつかの実施形態では、例えば、遊星ギアを、第1ブリッジ従動シャフト595に連結することによって、使用することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ510は該ホイール・アセンブリ510の中心に、開口中心部、つまり材料除去部を有するように構成することができ、該開口中心部、つまり材料除去部は収納領域を提供することができ、機械式駆動部、貨物、燃料タンク、モータ、エンジン、バッテリ・パック、荷物、蓄電システムのような種々の物品のうち任意のものの収納用空間を提供することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、第2ローラ・アセンブリ(図1の第2ローラ・ガイド・アセンブリ16と類似にすることができる)の第2ブリッジ・シャフト593は、第1ブリッジ従動シャフト595に対してホイール・アセンブリ510のセンタ511の周りに非対称に配置することができる。例えば、第2ブリッジ・シャフト593は、第1ブリッジ従動シャフト595よりもわずかに高い位置に配置することができる。例えば、第2ブリッジ・シャフト593は、第1ブリッジ従動シャフト595よりも、1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000、20/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381、0.0508mm)等だけ高い位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、外骨格アセンブリ512にかかる搭載荷重に応答して外骨格アセンブリ512がリム518のほうへ下方に押されたとき(例えば、センターレス・ホイールを持つ自転車に人が乗るとき等)、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597の圧縮が起こり、次に、リム518は地面の反力によって上方へ押される。前記圧縮によって、第1ブリッジ従動シャフト595と第2ブリッジ・シャフト593の中心の間の高さはゼロに近づき、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597とリム518との間に高い静止摩擦の発生させることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597と第2ローラ・ガイド・アセンブリ516との間の角度は、駆動用ローラ・ガイド・アセンブリを使用しない場合と異なるようにすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597と第2ローラ・ガイド・アセンブリ516との間の角度は、約60度と140度との間にすることができる。前記角度は、10度と140度との間の角度を含むことができる。
【0069】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図5に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ510は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ510は、前記外骨格アセンブリ512の周りの種々の位置に配置された駆動用ローラ・ガイド・アセンブリ及び/又は摩擦ローラ・ガイド・アセンブリを、任意の数だけ含むことができる。別の実施例として、センターレス・ホイール・アセンブリ510は、第1ブリッジ従動シャフ595にトルクを印加することができる、任意の数のモータ、エンジン、クランク等を含むことができる。
【0070】
図6A及び図6Bは、それぞれ、例示的なホイール・アセンブリ610a及び610bの一部の断面図を示す(ホイール・アセンブリ610a及び610bは、図1、2、3、4、及び/又は5のホイール・アセンブリ10、210、310、410、及び/又は510と類似にすることができる)。ホイール・アセンブリ610a及び610bは、センターレス・リム(例えば、図6Aの凹状センターレス・リム618a、及び、図6Bの凸状センターレス・リム618b)と、ローラ・ガイド(例えば、図6Aの凸状ローラ・ガイド699a、及び図6Bの凹状ローラ・ガイド699b)に対する例示的な輪郭、及び/又は外形形状を示す。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ610a及び610bは、駆動摩擦ローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド699a及び699bは、それぞれ、リム618a及び618bの対応する形状又は輪郭と合致する形状又は輪郭を有することができる。例えば、図6Aに示すように、第1ローラ・ガイド699aが凸状形状を有し、かつ、リム618aが凹状形状を有することができる。別の実施例として、図6Bに示すように、第1ローラ・ガイド699bが凹状形状を有し、リム618bが凸状形状を有することができる。残りの説明は図6Aを参照して説明するが、本開示は、図6Bにも等しく適用できる。
【0072】
第1ローラ・ガイド699aとリム618aとの間の静的摩擦は、最小の摩擦損失及び第1ローラ・ガイド699aの外表面における最小のスクラブでリム618aを駆動することができる。例えば、第1ローラ・ガイド699aとリム618aの形状及び/又は輪郭は、ほぼ合致しているので、第1ローラ・ガイド699aとリム618aとの間の表面積を最大にすることができ、従って、第1ローラ・ガイド699aとリム618aとの間のスリップを低減することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ697aは、第1一方向ベアリング691aを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1ブリッジ従動シャフト695aは、キー698付き従動シャフト含むことができる。キー698aは、第1ブリッジ従動シャフト695aと第1ローラ・ガイド699aとが単一の対として動く(例えば、第1ブリッジ従動シャフト695aが回転するとき、第1ローラ・ガイド699aもまた回転する)ように、第1ローラ・ガイド699aを第1ブリッジ従動シャフト695aに係合することができる。第1ブリッジ従動シャフト695aが回転するとき、キー698aを使用して、静的リム618aの内部と第1ローラ・ガイド699aとの間の静的摩擦によってリム618aを回転させることができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド699aは入力ギアとして機能し、かつ、リム618aの内側は出力ギアとして機能することができる。従って、ギア減速部の第1段階を構成することができる。例えば、ギア減速は、約40対1から2対1の間の比を含むことができる。例えば、電動スクーター又は自動車は、35対1のギア減速を有することができる。別の実施例として、車椅子は減速比というよりも、むしろ、125対1のギア比を使用することができる。
【0074】
図6Cは、ホイール・アセンブリ610c(図1、2、3、4、及び/又は5のホイール・アセンブリ10、210、310、410、及び/又は510と類似にすることができる)の輪郭の別の実施例の一部断面図を示す。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ610cは、駆動用ローラ・ガイド・アセンブリ又は遊びローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。ホイール・アセンブリ610cは、さらに、ベアリング691c(図6A及び6Bのベアリング691a及び691bと類似又は相似にすることができる)と、ブリッジ・シャフト695c(図6A及び6Bのシャフト695a及び695bと類似又は相似にすることができる)を含むことができる。
【0075】
図6Cに示すように、リム618cは、ローラ・ガイド699cの表面に接する略平坦な輪郭を含むことができる。リム618cは、さらに、レール650と、ローラ・ガイド699c内の対応する材料除去部660とを有することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、ローラ・ガイド699cとレール650との間に間隙672及び674ができるように、リム618cとローラ・ガイド699cの配置及び寸法を決めることができる。追加的に又は代替的に、通常の動作ではローラ・ガイド699cがレール650に接触することがないように、ローラ・ガイド699cとレール650との間に間隙を常に設けることができる。いくつかの実施形態では、レール650は、ローラ・ガイド699cがリム618cとの接触をなくすことを防止するためのガイド又はストッパとして機能することができる。例えば、窪みに嵌るとき又は旋回するときに、力がホイール・アセンブリ610cにかかり、このために、ローラ・ガイド(例えば、ローラ・ガイド699c)の一つ又は複数が前記リムから離脱することや、さらには、ローラ・ガイド及び/又は外骨格プレートのアセンブリ全体が前記リム及び前記タイヤから離脱することが引き起こされる可能性がある。そのような懸念及び問題は、特に、車椅子や自動車のように、二つのホイールが横並びした実施形態で観察することができる。このような実施形態では、回転時に、前記内側ホイールは、前記ローラ・ガイド及び/又は前記外骨格プレートを前記リムとの接続から離すように押し出すことが可能な強力な横方向の力を受ける可能性がある。これらの実施形態及び他の実施形態では、レール650はガイド又はストッパとして働き、前記ローラ・ガイド(例えば、ローラ・ガイド699c)をリム618cと接触した状態に保持し、及び/又は、前記ローラ・ガイドの脱線を防止することができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、外骨格プレート612の前記輪郭は略U字形の輪郭を有することができる。たとえば、二つの別体の外骨格プレートを設けないで、外骨格プレート612は、前記ブリッジ・シャフトの一方の端部を支持する第1部分と、該ブリッジ・シャフトの他方の端部を支持する第2部分とを含むことができる。外骨格プレート612はまた、前記第1部分及び第2部分を接続する湾曲した連結部を含むことができる。前記略U字形の輪郭は、より大きな力学的性能を提供し、抗力を低減することができる。追加的又は代替的に、単一部品の外骨格プレート612(図示のU字形輪郭又はそれ以外の輪郭を持つ)は、ねじり剛性の付与及び/又は軽量化を実現することができる。例えば、外骨格プレート612は、該外骨格プレートを反らせることが可能な力に対してより効果的に抵抗し、かつ、必要な材料(したがって重量)を全体として2重外骨格プレート設計よりも少なくすることができる。
【0077】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図6A、6B、又は6Cに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ610a、610b、及び/又は610cは、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、第1ローラ・ガイド699a、及び/又はリム618aは、任意の形状、形態、又は輪郭をとることができる。
【0078】
図7は、一実施例としての、ホイール・アセンブリ710(図1、2、3、4、5、6A、及び/又は6Bのホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、及び/又は610bと類似にすることができる)を示す図である。いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ797(図5の第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597と類似又は相似にすることができる)の第1ブリッジ従動シャフト795(図5の第1ブリッジ従動シャフト595と類似又は相似にすることができる)は、キー798を有する従動シャフトとすることができる。キー798は、図6Aのキー698に関して説明したように、第1ブリッジ従動シャフト795及び第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ797が単体として動くように動作することができる。いくつかの実施形態では、第1ブリッジ従動シャフト795は、第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギアに動作可能に連結することができる。該第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギアは、第1チェーン、第1駆動シャフト、又は第1ベルト705に動作可能に連結することができる。いくつかの実施形態では、第1ベルト705は、エンジン又は電動モータ出力シャフト704に動作可能に連結された、第2スプロケット、第2プーリ、又は第2直角ギア702に動作可能に連結することができる。前記第1直角ギアと前記第2直角ギアとの間の連結はギア減速の第2段階を構成する。いくつかの実施形態では、前記ギア減速の第2段階は、約2:1と約10:1の間の割合、例えば、5:1を含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記リムの内径は、前記第2ギア減速比の値を決定することができる。したがって、モータ704から前記ホイールの回転までの動作の合計で、全体の比率は約2:1と約125:1の間にすることができる。
【0079】
外部電源のエネルギー又は電動モータ704からの力が第2直角ギア702に供給されると、第2直角ギア702は回転し、続いて、第1ベルト705を回転させる。第1ベルト705の回転は、第1ブリッジ従動シャフト795に対応する第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギアを回転させることができる。第1ブリッジ従動シャフト795の回転は、一方向ベアリング791(図6Aの一方向ベアリング699aと類似又は相似にすることができる)と第1摩擦ローラ・ガイド799(図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド699aと類似又は相似にすることができるである)とを回転させることができる。第1摩擦ローラ・ガイド799とリム718との間に静止摩擦があるので、第1摩擦ローラ・ガイド799の回転によってリム718を回転させることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、エンジン又は電動モータ704は、動力の供給源を含むことができる。例えば、前記エンジン又は電動モータ704は、直流(DC)モータ、交流(AC)モータ、ブラシ・モータ、ブラシレス・モータ、分巻きモータ、他励式モータ、直巻きモータ、複合巻きモータ、永久磁石モータ、サーボモータ、誘導モータ、同期モータ、誘導リニアモータ、同期リニアモータのような、電動モータを含むことができる。別の実施例としては、前記エンジン又は電動モータ704は、4ストローク・エンジン、ディーゼル・エンジン、2ストローク・エンジン、ヴァンケル・エンジン、アトキンソン・エンジン、GNOMEロータリーエンジン等の燃料消費エンジンとすることができる。いくつかの実施形態では、前記エンジン又は電動モータ704は、毎分6000回転(RPM)を超えるスピードで回転することが可能な、小型、高速、かつ、高効率なDC電気モータとすることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、このような小型モータの前記のような使用は、駆動用ローラ・ガイド799からリム718までのギア比のおかげで利用可能になる。さらに別の実施例としては、前記エンジン又は電動モータ704が、手動の駆動装置、例えば、自転車ペダル、アーム・クランク、ラチェット・レバー等を含むことができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、第1摩擦ローラ・ガイド799とリム718との間にスリップが発生する可能性がある。例えば、雨天の天候条件のときや、埃、破片、又は任意の他の物質が第1摩擦ローラ・ガイド799とリム718との間に入り込むとき、第1摩擦ローラ・ガイド799の回転力が、第1摩擦ローラ・ガイド799とリム718との間の静止摩擦を超える可能性がある。いくつかの実施形態では、本願発明は、このようなスリップを検出する、及び/又は、修正動作を提供する構成要素及び/又は機能を含むことができる。追加的に、又は代替的に、本明細書のいくつかの実施形態は、そのようなスリップの終了を検出し、かつ/又は、修正動作の提供を停止する構成要素及び/又は機能を含むことができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ735をホイール・アセンブリ710の全体に分散配置し、スリップ制御を容易にすることができる。複数のセンサ735は、ホイール・アセンブリ710内にある種々の構成要素の速度を測定することができる。例えば、第1センサ735aはモータ704と組み合わせて配置され、直角ギア702の回転速度を測定することができる。第2センサ735bは、駆動する必要のない遊びローラ・ガイド716と組み合わせ配置され、遊びローラ・ガイド716の回転速度を測定することができる。第3センサ735cは、リム718及び/又はホイール732に対応して配置することができる。複数のセンサ735は、位置、速度、加速度、又はそれらの任意の組合せを検知するように構成された、任意の素子、構成要素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、複数のセンサ735には、容量性センサ、電位差計、近接センサ、誘導センサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計等、又はそれらの任意の組合せがある。いくつかの実施形態において、複数のセンサ735は、位置、速度、及び/又は加速度のうちのいずれかを決定するために協調動作することができる。追加的又は代替的に、複数のセンサ735は、ロータリ・エンコーダ、光学式エンコーダ、磁気エンコーダ、容量エンコーダ等を含むことができる
【0083】
いくつかの実施形態において、センサ735は、コンピューティング・デバイス745と通信接続することができる。コンピューティング・デバイス745は、ホイール・アセンブリ710の種々の構成要素の速度を監視し、かつ、監視結果に基づいてモータ704に供給される電力を調整し、又は、ホイール・アセンブリ710の動作を変更させるように構成することができる。このような監視及び調整は、図25A図25B、及び図26でより詳細に説明される。コンピューティング・デバイス745には、特殊目的又は汎用目的の任意のコンピューティング・デバイスが含まれる。例えば、コンピューティング・デバイス745は、プログラム命令を解釈及び/又は実行し、かつ/又はデータを処理するように構成された、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、又は他の任意のデジタル回路又はアナログ回路を含むことができる。コンピューティング・デバイス745はまた、データ記憶装置やメモリ等のいくつかのコンピュータ可読媒体を有することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、コンピューティング・デバイス745は、ホイール・アセンブリ710の種々の構成要素間の相対速度を監視又は測定することができる。例えば、コンピューティング・デバイス745は、遊びローラ・ガイド716に対する第1摩擦ローラ・ガイド799の相対速度を監視することができる。他の例として、コンピューティング・デバイス745は、直角ギア702に対するリム718の相対速度を監視することができる。その他の例として、コンピューティング・デバイス745は、直角ギア702に対するリム718の相対速度を監視することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、スリップのない通常の動作の下で、監視対象の種々の構成要素間に比例関係が存在する場合がある。例えば、センサ735の配置及びホイール・アセンブリ710の種々の構成要素の直径に応じて、直角ギア702の特定の回転速度が、第1摩擦ローラ・ガイド799、遊びローラ・ガイド716、及び/又は、リム718若しくはホイール732の特定の速度に対応することができる。スリップが発生すると、直角ギア702、及び/又は第1摩擦ローラ・ガイド799の速度は、通常動作の関係を超えて又は該関係の枠外で増加する可能性がある。
【0085】
いくつかの実施形態において、直角ギア702及び/又は第1摩擦ローラ・ガイド799の速度が通常動作の関係の枠外で増している場合、コンピューティング・デバイス745は、スリップに対応するための修正動作を起動することができる。例えば、コンピューティング・デバイス745は、モータ704の出力又は速度を調整するための動作をとることができる、又は、第1摩擦ローラ・ガイド799を調整するための動作を取ることができる。このような修正動作に関しては。図25A〜25B及び図26を参照してより詳細に議論する。
【0086】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図7に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ710は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ710は、第1ブリッジ従動シャフト795と前記エンジン、又は電動モータとの間に任意の数のギア又は接続部を含むことができる。別の実施例として、任意のタイプのチェーン、シャフト、又は他の接続部を種々の複数のギア及び/又は複数の接続部を接続するために使用することができる。
【0087】
図8Aは、一実施例である、ホイール・アセンブリ810(図1、2、3、4、5、6A、6B、及び/又は710のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、及び/又は710と類似とすることができる)の上面断面図を示し、図8Bは、図8Aのホイール・アセンブリ810を示す図である。
【0088】
いくつかの実施形態では、エンジン又は電動モータ804の出力シャフト802は、第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギア812に動作可能に連結することができる。いくつかの実施形態では、第1直角ギア812は、第2スプロケット、第2プーリ、又は第2直角ギア816に動作可能に連結された、チェーン、駆動シャフト、又はベルト814に連結することができる。いくつかの実施形態では、第2直角ギア816は、例えば、ブリッジ従動シャフト895(図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ697aのブリッジ従動シャフト695と類似にすることができる)のような任意のブリッジ・シャフトと動作可能に連結することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、ブリッジ従動シャフト895は、入力ギア828と連結することができる。例えば、蓄電装置、蓄電池、又は燃料源820から電力又はエネルギーを電動モータ804に供給するとき、第1直角ギア812にトルクを作用させることができ、これによってベルト814を回転させることができる。ベルト814の回転によって、次に第2直角ギア816が回転し、これによってブリッジ従動シャフト895が回転し、これによって入力ギア828が回転する。いくつかの実施形態において、リム818の中心線808には、入力ギア828により駆動することができる出力ギア822を含むことができる。図8A及び8Bではギアとして示されているが、同じ動力伝達の関係は、摩擦による回転によって実現することができる。例えば、いくつかの実施形態では、入力ギア828は、ローラ・ガイド(例えば、図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド699a)を含み、センターレス・リム818は前記ローラ・ガイドと直接連結することができる。いくつかの実施形態では、例えば、電動モータからの出力が50馬力以上の大馬力の条件で、ピニオンとリングギアを、使用することができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、ハイブリッド・システムを利用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、二つの異なる直径のホイールを使用し、かつ、両方のホイールを駆動することができる(例えば、前輪と後輪)。例えば、小径のホイールを登坂性能に適したローギアで使用し、大径のホイールを、高速用に使用することができる。前記2つのサイズのホイールを使用して、2速変速機を効果的に導入することができる。
【0091】
出力ギア822と入力ギア828とのギア比は、従来のホイールの一段減速で可能な比よりも大きくすることができる。例えば、前記ギア比は、約5:1と約125:1との間の比を含むことができる。センターレス・ホイール・アセンブリ810のこのような変速機構の利点は、より寸法が小さいモータ804(例えば、ブラシレス電動モータ)の適用により、重量とスペースの軽減という経済効果を付加的に得ることが容易にできる。このようなモータに適合できない従来技術のホイールではトルク不足が起こる。センターレス・ホイール・アセンブリ810の前記変速機構の利点は、また、センターレス・ホイール・アセンブリ810と組み合わされた車両が慣性力を超えるために必要な電流又は電力の量、抵抗損失、及び電動モータ804の動作温度のうちの一つ又は複数を低減することができ、その結果、前記車両の効率を向上させることができる。
【0092】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図8A及び8Bに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ810は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ810は、出力ギア822と歯合することができる入力ギア828を含むことができ、また、一つ又は複数の摩擦ベース・ローラを含むことができる。別の実施例として、センターレス・リム818は、複数の突起のある輪郭を持ち、該突起の一つは摩擦ベース・ローラ・ガイドと適合し、別の一つは出力ギア822として機能するために歯を持つことができる。
【0093】
図9は、一実施例としてのホイール・アセンブリ910(図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、及び/又は8Bのホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、及び/又は810と類似とすることができる)を示す図であり、該ホイール・アセンブリ910はタイヤ932(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)を駆動する外部入力ドライバ924を含むことができる。いくつかの実施形態では、外部入力ドライバ924は外部摩擦ローラ928を用いてタイヤ932を駆動することができる。例えば、外部摩擦ローラ928は、センターレス・リム(例えば、図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド697a及びセンターレス・リム618a)の内側で動作するローラ・ガイド・アセンブリと類似とすることができる。外部摩擦ローラ928は、タイヤ932の外部側面と連動するように形状、大きさ、及び又は構成を決めることができる。例えば、外部摩擦ローラ928は、タイヤ932の外部側面の凸状輪郭に合致する凹状形状を有することができる。外部摩擦ローラ928とタイヤ932と間の静止摩擦は、外部摩擦ローラ928の回転に伴ってタイヤ932も回転するように、外部摩擦ローラ928をタイヤ932に沿って回転させる。これらの実施形態及び他の実施形態では、外部入力ドライバ924は、(例えば、図8 Aのモータ804のようなモータ又はエンジンから)作用を受けて回転し、この回転によって、駆動シャフト、チェーン、又はベルト926を回転させることができる。前記駆動シャフト、チェーン、又はベルト926の回転は、外部摩擦ローラ928を回転させる。外部摩擦ローラ928の回転は、タイヤ932を回転させ、これによってタイヤ932を駆動することができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、ハイブリッドセンターレス・ホイール・アセンブリを使用することができる。例えば、そのようなセンターレス・ホイール・アセンブリは、センターレス・リムの内部エッジに対して回転力を与えることができる一つ又は複数の摩擦ローラ・アセンブリ含むことができ、かつ、タイヤの外部エッジに対して回転力を与えることができる一つ又は複数の外部摩擦ローラ含むことができる。
【0095】
本明細書の範囲から逸脱することなく、修正、追加又は省略を図9に対して行うことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ910は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない要素を含むことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ910は、摩擦ローラ・アセンブリを含むことができる。
【0096】
図10A及び10Bは、それぞれ、デュアル駆動ホイール・アセンブリ1010(図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、及び/又は9のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710の810、及び/又は910と類似にすることができる)の一実施例の上部断面図及び全体図を示す。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1010は、複数のデュアル駆動摩擦ローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1010は、第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1097(図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド697aと類似又は相似にすることができる)を含むことができ、該第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1097は、キー付きの第1ブリッジ従動シャフト1095(図6Aの第1ブリッジ従動シャフト695aと類似又は相似にすることができる)、一つ又は複数の第1一方向ベアリング1091(図6Aの一方向ベアリング691と類似又は相似にすることができる)、及び第1摩擦ローラ・ガイド1099(図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド699aと類似又は相似にすることができる)の一つ又は複数を含むことができる。いくつかの実施形態において、前記アセンブリホイール1010は、また、第2摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1036を含み、該第2摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1036は、キー付きの第2ブリッジ従動シャフト1038、一つ又は複数の第2の一方向ベアリング1040、及び第2摩擦ローラ・ガイド1042の一つ又は複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、第2センターレス摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1036は、第1センターレス摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1097と類似又は同等にすることができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、第1ブリッジ従動シャフト1095は、第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギア1044と連結することができ、かつ、第2ブリッジ従動シャフト1038の第1端部は、第2スプロケット、第2プーリ、又は第2直角ギア1046と連結することができる。いくつかの実施形態では、第1直角ギア1044と第2直角ギア1046とが動作可能に第1チェーン、第1駆動シャフト、又は第1ベルト1047に連結することができる。いくつかの実施形態では、第2ブリッジ従動シャフト1038の第2端部は、第3スプロケット、第3プーリ、又は第3直角ギア1048に連結することができる。いくつかの実施形態では、第2チェーン、第2駆動シャフト、又は第2ベルト1050は、第3直角ギア1048、及びエンジン又は電動モータ1004の出力シャフトに連結することができる。
【0098】
電動モータ1004を、第1ブリッジ従動シャフト1095及び第2ブリッジ従動シャフト1038を回転させるために使用するエネルギー又は電力の外部供給源として、使用することができる。例えば、電動モータ1004が作動し、第2ベルト1050を回転させ、第2ベルト1050は第3直角ギア1048を回転させる。第3直角ギア1048の回転は、第2ブリッジ・シャフト1038と第2直角ギア1046とを回転させる。第2直角ギア1046の回転は第1ベルト1047を回転させ、これによって第1直角ギア1044及び第1ブリッジ従動シャフト1095が回転する。いくつかの実施形態では、第1直角ギア1044と第2直角ギア1046との間のギア比は約1:1とすることができ、第1ブリッジ従動シャフト1095及び第2ブリッジ従動シャフト1038は略同一速度で回転することができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、第1ブリッジ従動シャフト1095の回転によって、第1一方向ベアリング1091、及び、該第1一方向ベアリング1091と連結する第1摩擦ローラ・ガイド1099を回転させることができる。同様に、いくつかの実施形態において、第2ブリッジ従動シャフト1038の回転は、第2の一方向ベアリング1040及び該第2の一方向ベアリング1040と連結された第2摩擦ローラ・ガイド1042を回転させることができる。いくつかの実施形態において、第1及び第2摩擦ローラ・ガイド1099、1040の回転は、第1及び第2摩擦ローラ・ガイド1099、1040とリム1018の内部との間の摩擦によって、リム1018の回転を駆動するために使用することができる。いくつかの実施形態では、第2摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1036は、駆動摩擦が増加する方が望ましい場合に、リム1018の内部と前記複数のローラ・ガイドとの間の接触面積を増加させるために使用することができる。例えば、駆動力をより大きな領域にわたって拡散することにより、トルクを増加させることができる。さらに又は代替として、より大きなローラ・ガイドを同様の効果を得るために使用することができる。しかし、より大きなローラ・ガイドでは、二つのより小さなローラ・ガイドによって受けるものとは異なるギア比にすることができる。
【0100】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図10A及び/又は10Bに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えばセンターレス・ホイール・アセンブリ1010は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、センターレス・ホイール・アセンブリ1010は、図示のように、一又は三以上の任意の数の摩擦ローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。別の実施例としては、複数の駆動用モータを備えることができる(例えば、第1及び第2摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ1097、1036の各々は、各々の駆動モータに連結することができる)。
【0101】
図11は、一実施例としてのホイール・アセンブリ1110(図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、及び/又は10Bのホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、及び/又は1010と類似にすることができる)の断面図を示す。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1110は、例えば、第1ローラ・ガイド1124、第2ローラ・ガイド1126、及び第3ローラ・ガイド1188を有する、複数のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。第1ローラ・ガイド1124と第2ローラ・ガイド1126は、図1の第1及び第2ローラ・ガイド24、26と類似にすることができる。第3ローラ・ガイド1188は、図8Aの入力ギア828と類似にすることができる。ホイール・アセンブリ1110は、また、第1外骨格プレート1113と第2外骨格プレート1154を含むことができ、該第1外骨格プレート1113と第2外骨格プレート1154は、それぞれ、図4の第1及び第2外骨格プレート413、454と類似にすることができる。ホイール・アセンブリ1110は、さらに、図8Aの出力ギア822と類似の出力ギア1122を含むことができる。
【0102】
ホイール・アセンブリ1110は、タイヤ1132と連結するセンターレス・リム1118を含むことができる。リム1118は、複数の前記ローラ・ガイドと相互連動するための形状的特徴を複数個持つ輪郭を含むことができる。例えば、リム1118は、第1ローラ・ガイド1124と接合するように大きさ、形状、及び/又は構成を決められた第1突部1125と、第2ローラ・ガイド1126と接合するように大きさ、形状、及び/又は構成を決められた第2突部1127とを含むことができる。リム1118は、また、歯付きギアとして実装された第3ローラ・ガイド1188と歯合する出力ギア1122として機能することができる歯の組1189を含むことができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1110の一つ又は複数のローラ・ガイド・アセンブリは、一つ又は複数の前記ローラ・ガイド・アセンブリの軸として機能することができるブリッジ従動シャフト1195と連結することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記ローラ・ガイド・アセンブリの一つ又は複数がブリッジ従動シャフト1195と連結して、ブリッジ従動シャフト1195が回転するとき、ブリッジ従動シャフト1195に連結された前記ローラ・ガイド・アセンブリも回転するようにすることができる。追加的又は代替的に、前記ローラ・ガイド・アセンブリの一つ又は複数は、ブリッジ従動シャフト1195に連結せずに、ブリッジ従動シャフト1195を軸にして自由に回転することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2ローラ・ガイド1124、1126は、一方向ベアリングと連結して、ブリッジ従動シャフト1195にキーで締結することができる。別の実施例として、いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2ローラ・ガイド1124、1126は、自由回転ベアリングに連結することができ、かつ、ブリッジ従動シャフト1195にキーで締結しないようにすることができる。いくつかの実施形態では、第3ローラ・ガイド1188は、ブリッジ従動シャフト1195と一体にすることができ、又は、ブリッジ従動シャフト1195にキーで締結されたギアを含むことができる。
【0104】
ブリッジ従動シャフト1195は、スプロケット、プーリ、又は直角ギア1166に動作可能に連結することができる。直角ギア1166は、動力源(例えば、図8Aのモータ104のようなエンジン又は電動モータ)に(例えば、チェーン、駆動シャフト、又はベルトを介して)連結することができる。直角ギア1166が回転するとき、ブリッジ従動シャフト1195も回転することができる。ブリッジ従動シャフト1195の回転は、また、ブリッジ従動シャフト1195に連結された前記ローラ・ガイド・アセンブリのいずれかを回転させることができる。ブリッジ従動シャフト1195の回転は、キーで締結されていない、又は他の方法で動作可能には接続されていない、どのローラ・ガイド・アセンブリの回転をも引き起こさないようにできる。例えば、前記ローラ・ガイド・アセンブリの一つが自由回転ベアリングを有する場合、ブリッジ従動シャフト1195の回転は、前記ローラ・ガイドを回転させないで、自由回転ベアリングを回転させるようにできる。
【0105】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1110は、異なるブリッジ・シャフトにある複数のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。例えば、前記ローラ・ガイド・アセンブリの一つ又は複数をブリッジ従動シャフト1195に配置し、かつ、前記ローラ・ガイド・アセンブリの他のものを別のブリッジ・シャフト(不図示)に配置することができる。
【0106】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図11に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1110は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、リム1118の前記輪郭は、ローラ・ガイド・アセンブリと連結するために、例えば、凸状形状ではなく凹状形状を含む、任意の形態又は形状をとることができる。別の実施例として、ホイール・アセンブリ1110は、摩擦型及び/又は歯付きギア型のローラ・ガイド・アセンブリの任意の組み合わせを含むことができる。さらに別の実施例として、任意の数のローラ・ガイド・アセンブリを、リム1118の輪郭を横切るように配置し、かつ、任意の数のローラ・ガイド・アセンブリを、ブリッジ・シャフトを横切るように配置することができる。
<<車椅子での実施形態>>
【0107】
図12Aは一実施例である、車椅子1200の正面図を示し、図12Bは本明細書の少なくとも一つの実施形態による、図12Aの車椅子1200の側面図を示す。車椅子1200は、対応する第1駆動機構1212を有する第1ホイール・アセンブリ1210と、対応する第2駆動機構1222を有する第2ホイール・アセンブリ1220とを含む。車椅子1200は、さらに、第3ホイール・アセンブリ1230と、第4ホイール・アセンブリ1235と、搭載荷重領域1240とを含むことができる。
【0108】
第1ホイール・アセンブリ1210及び/又は第2ホイール・アセンブリ1220は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、及び/又は11のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010及び/又は1110と類似又は相似にすることができる。いくつかの実施形態では、第1ホイール・アセンブリ1210と第2ホイール・アセンブリ1220とは、類似、又は同一にすることができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220を、互いの鏡像にすることができる。本明細書の動作、相対位置を議論する際の便宜のため、搭載荷重領域1240に面する第1ホイール・アセンブリ1210の前記側面を、内側面と呼び、その反対側の側面を外側面と呼ぶ。同様に、搭載荷重領域1240に面する第2ホイール・アセンブリ1220の側面を内側面と呼び、反対側の側面を外側面と呼ぶ。第1及び第2ホイール・アセンブリ1210及び1220の動作は、図13を参照してより詳細に説明する。
【0109】
第1駆動機構1212と第2駆動機構1222は、類似又は同一にすることができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2駆動機構1212、1222は、互いの鏡像にすることができる。便宜のために、第1駆動機構1212を参照して説明するが、第2駆動機構1222にも同様に適用可能であることを理解されたい。第1駆動機構1212は、手動駆動機構として(例えば図12A及び12Bに記載のように)、電動駆動機構として(例えば、図17に記載のように)、又は、両方の機構として(例えば、図18に示すように)、実装することができる。いくつかの実施形態では(例えば、図12Bに示すように)、第1レバー・アーム1215の第1駆動機構1212への連結を、搭載荷重領域1240の座部の近傍に配置された該第1レバー・アーム1215の第1端部1216と、第1駆動機構1212に連結された第2端部1217とを用いて行うことができる。第1レバー・アーム1215の第1端部1216は、ハンドル又は他の造作を有することができ、これによって、車椅子1200のユーザが第1レバー・アーム1215を把持又は連動させて、第1レバー・アーム1215を押し引きして、駆動機構1212に第1ホイール・アセンブリ1210を駆動させることができる。レバー・アーム1215を使用して駆動機構1212を駆動し第1ホイール・アセンブリ1210を駆動する例は、図15A、15B、及び16を参照して以下で説明する。
【0110】
いくつかの実施形態では、第1駆動機構1212と第2駆動機構1222とは、同一速度での動作、さもなければ、協調動作をする(例えば、第1ホイール・アセンブリ1210が前方駆動され、同時に第2ホイール・アセンブリ1220が後方駆動されて方向転換する)ように動作可能に連結することができる。いくつかの実施形態では、図12Bに示すように、第1レバー・アーム1215は、第1ホイール・アセンブリ1210の外周全体に嵌合する、略円弧の形状にすることができる。追加的又は代替的に、第1レバー・アーム1215は、ハンドルの位置から第1駆動機構1212までの直線に合致するようにできる。
【0111】
いくつかの実施形態では、第1駆動機構1212と第2駆動機構1222とは、互いに独立して動作することができる。例えば、第1駆動機構1212は、第2駆動機構1222が第2ホイール・アセンブリ1220を駆動するように動作していなくても、第1ホイール・アセンブリ1210を駆動するように動作することができ、かつ、その逆もできる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1駆動機構1212と第2駆動機構1222とは、車椅子1200での操作を実行するために協調的に動作するように構成することができる。例えば、特定の方向に曲がるために、第1駆動機構1212は第1ホイール・アセンブリ1210を前方へ駆動し、かつ、第2駆動機構1222は第2ホイール・アセンブリ1220を後方へ駆動することができる。前方又は後方に第1ホイール・アセンブリ1210を駆動するために、レバー・アーム1215を使用して駆動機構1212を駆動する例は、図15A、15B及び16を参照して以下で説明する。
【0112】
第3及び/又は第4ホイール・アセンブリ1230、1235は、車椅子1200をバランスさせ、安定させ、かつ/又は支持するように構成された任意のホイール・アセンブリを含むことができる。例えば、第3及び/又は第4ホイール・アセンブリ1230、1235はキャニスター・ホイールを含むことができる。追加的又は代替的に、第3及び/又は第4ホイール・アセンブリ1230、1235は、センターレス・ホイールにすることができる。いくつかの実施形態では、第3及び/又は第4ホイール・アセンブリ1230、1235は、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220のほぼ後方に配置することができる。追加的又は代替的に、第3及び/又は第4ホイール・アセンブリ1230、1235は、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220のほぼ前方に(例えば、図12Bに示すように)配置することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第3ホイール・アセンブリ1230と第2ホイール・アセンブリ1220との間の距離を、第4ホイール・アセンブリ1235と第1ホイール・アセンブリ1210との間の距離に略同一にすることができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、車椅子1200は、第4ホイール・アセンブリ1235を省略することができる。これらの実施形態及び他の実施形態において、第3ホイール・アセンブリ1230は、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220と略等距離に配置することができる。追加的又は代替的に、第3ホイール・アセンブリ1230は、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220の前方又は後方に配置することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、第4ホイール・アセンブリの設置又は削除、及び、第3及び/又は第4ホイール・アセンブリの配置は、車椅子1200を使用する状況及び/又は環境によって変えることができる。例えば、病院で使用する場合、車椅子1200は第4ホイール・アセンブリを含み、第3及び第4ホイール・アセンブリは、比較的短いホイール・ベースで、前後に配置することができる。(例えば、第3及び第4ホイール・アセンブリは、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220から、約24インチ(約610cm)を含む、約18インチ(約45.7cm)から約40インチ(約101.6cm)の範囲におかれる)。別の実施例として、オフロードでの使用では、車椅子1200は、第4ホイール・アセンブリを含まず、第3ホイール・アセンブリ1230は、より長いホイール・ベース車椅子のアーム上に配置することができる(例えば、第3ホイール・アセンブリ1230は、少なくとも、第1及び第2ホイール・アセンブリ1210、1220から、約36インチ(約91.4cm)を含む、約24インチ(約610cm)から48インチ(約121.9cm)の範囲におかれる)。いくつかの実施形態では、第3ホイール・アセンブリ1230は、キャスタ・ホイールにすることができる。
【0115】
搭載荷重領域1240は、搭載物を配置することができる任意の空間、領域、又は小領域を含むことができる。いくつかの実施形態では、搭載荷重領域1240は、シート、背もたれ、アームレスト、及び/又はフットレストとのついた着座領域を含むことができ、該着座領域には、車椅子1200のユーザが車椅子1200を操作するときに座ることができる。いくつかの実施形態では、搭載荷重領域1240は、また、物品又は材料(例えば、車椅子1200のユーザが輸送したい物品、及び/又は、モータ、バッテリ等、又は車椅子1200の操作を容易にすることができる他の部品等)の収納のための保管室1242又は領域を含むことができる。
【0116】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図12A及び/又は12Bに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、車椅子1200は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、車椅子1200は、第4ホイール・アセンブリを含むことができる。別の実施例として、車椅子1200は、モータ及び/又はバッテリを含むことができる。さらに別の実施例として、図示した座席及び背もたれは単なる例であり、前記着座領域は任意の形状因子をとることができる。
【0117】
図13は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による車椅子のホイール・アセンブリ1300の一実施例の側面断面図である。ホイール・アセンブリ1300は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、及び/又は11のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010及び/又は1110と類似又は相似にすることができる。いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1300は、図12A及び12Bに関し説明したホイール・アセンブリ1210又はホイール・アセンブリ1220に使用することができる。図13に示すホイール・アセンブリ1300の図は、ホイール・アセンブリ1300の内側面を見たときの図である。
【0118】
ホイール・アセンブリ1300は、駆動可能な第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310と、第2ローラ・ガイド・アセンブリ1320と、第3ローラ・ガイド・アセンブリ1330と、第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340とを有する。ホイール・アセンブリ1300は、また、タイヤ1332(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)と、センターレス・リム1318(図1のセンターレス・リム18と類似又は相似にすることができる)と、外側面の外骨格プレート1313(図1の外骨格プレート13と類似又は同一にすることができる)とを有することができる。
【0119】
第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310は、センターレス・リム1318と連動し、かつセンターレス・リム1318に沿って回転する形状と大きさとを持つローラ・ガイド1324を含むことができる。第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310は、また、ローラ・ガイド1324の軸として機能することができるブリッジ・シャフト1350を含むことができる。ブリッジ・シャフト1350は、ブリッジ・シャフト1350が回転するとき、ローラ・ガイド1324が対応する量だけ回転することができるようにキーで締結されることができる。ブリッジ・シャフト1350は、駆動機構(例えば、図12A〜12Cの第1駆動機構1212)に連結することができる。第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310は、図5の第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597と類似又は相似にすることができる。例えば、第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310は、ベアリング及びキーを有することができる。別の実施例としては、ローラ・ガイド1324とセンターレス・リム1318との間の静止摩擦によって、ローラ・ガイド1324の回転が起こり、ローラ・ガイド1324の回転がセンターレス・リム1318を回転させ、これによって、ホイール・アセンブリ1300を駆動することができる。
【0120】
第2ローラ・ガイド・アセンブリ1320と第3ローラ・ガイド・アセンブリ1330とは、図1の第1ローラ・ガイド・アセンブリ14及び/又は第2ローラ・ガイド・アセンブリ16と類似又は相似にすることができる。例えば、第2及び第3ローラ・ガイド・アセンブリ1320、1330は、通常動作時センターレス・リム1318に沿って回転するように構成することができる。
【0121】
第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340は、図1の第1リミッタ28と類似又は相似にすることができる。例えば、第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340は、リム1318の内周面又は縁から間隙を介して離間することができる。例えば、約1/1000、2/1000、3/1000、4/1000、5/1000、10/1000、15/1000インチ(0.025、0.051、0.076、0.0102、0.0127、0.0254、0.0381mm)等の間隙を設けることができる。前記間隙は、ホイール・アセンブリ1300が、例えば、突然の又は急激な停止のような大きな力又は衝撃に起因する上昇からの降下及び/又は圧縮に見舞われることに応答して、縮小又は消滅することができる。第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340は、前記降下及び/又は圧縮に応答してセンターレス・リム1318に接触することができ、これによって、前記降下及び/又は圧縮の影響を軽減することができる。
【0122】
ホイール・アセンブリ1300は、また、ブレーキ機構1341を含むことができる。ブレーキ機構1341は、タイヤ1332の回転を減速、停止、又は防止するように構成された任意の機能、構成要素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、ブレーキ機構1341は、前記外骨格プレート(例えば、外骨格プレート1313又は不図示の対応する外骨格プレート)のうちの少なくとも一つに連結されたブレーキ・シューを有することができる。該ブレーキ・シューは、ブレーキ機構1341が作用するとき、該ブレーキ・シューがセンターレス・リム1318と接触するように配置することができる。別の実施例として、ブレーキ機構1341は、前記外骨格プレート(例えば、外骨格プレート1313又は不図示の対応する外骨格プレート)の少なくとも一つと連結され、かつ、タイヤ1332にと係合してタイヤ1332が外骨格プレート1313又は前記不図示の対応する外骨格プレートに対して回転することを防止するように配置された物理的ストップ装置を含むことができる。追加的又は代替的に、ハンド・レール(例えば、図22に図示、説明されるもの)を、車椅子のユーザによる制動機構として利用することもできる。
【0123】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1300の内側面をクロックに喩えて説明すると、第1ローラ・ガイド1310は6時の位置に配置することができ、第2ローラ・ガイド・アセンブリ1320は7時の位置に配置することができ、第3ローラ・ガイド・アセンブリ1330は、5時の位置に配置することができ、第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340は、12時の位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、第2及び第3ローラ・ガイド・アセンブリ1320、1330は、第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310の位置の回りに略対称に配置することができる。例えば、第2ローラ・ガイド・アセンブリ1320と第3ローラ・ガイド・アセンブリ1330との間の、センターレス・リム1318の中心の周りの角度は、10度と140度との間を含むことができ、かつ、6時のクロック位置の回りに略対称にすることができる。いくつかの実施形態では、第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310は、例えば、8時のクロック位置と4時のクロック位置との間にある、他の位置に配置することができる。追加的又は代替的に、第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340は、例えば、10時のクロック位置及び2時のクロック位置との間の他の位置に配置することができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1300は、第1レバー・アーム1333と、対応する第1バネ1335及び第1回転中心点1337とを含むことができる。図1に関して上述したように、第1バネ1335は、第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340をセンターレス・リム1318の方へ付勢することができ、第1レバー・アーム1333は、第1回転中心点1337を軸として回転し、第1バネ1335のバネ力を超えて、タイヤ1332とセンターレス・リム1318をホイール・アセンブリ1300から取り外すために使用することができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1300は、例えば、車椅子使用中の車椅子ユーザの後方転倒を防止するための、転倒防止機能を含むことができる。前記転倒防止機能は、第5ローラ・ガイド・アセンブリ1360、第2レバー・アーム1363、第2バネ1365、第2回転中心点1367、及びブレーキ・ブロック1369を含むことができる。動作中に、車椅子のユーザが後方に転倒するとき、前記ユーザの重心はローラ・ガイド1324を超えて後方に移動する。前記重心がローラ・ガイド1324を超えて後方に移動するとき、第1バネ1335のバネ力は、第1バネ1335を収縮させながら、外骨格プレート1313を引っ張ることができる。このようなバネ力はより強くして、第2バネ1365のバネ力に対抗させることができる。外骨格プレート1313が回転するとき、第2レバー・アーム1363が回転中心点1367を中心に回転し、そして、第5ローラ・ガイド1360を移動させてセンターレス・リム1318と接触させる。車椅子のユーザが後方への回転を続け、前記重心を移動させローラ・ガイド1324から離れると、第5ローラ・ガイド・アセンブリ1360は、第5ローラ・ガイド・アセンブリ1360がブレーキ・ブロック1369に当接するまで移動し続け、この時点で、車椅子のユーザがそれ以上後方に転倒することを防止することができる。いくつかの実施形態では、第5ローラ・ガイド・アセンブリ1360の材料は、前記ローラ・ガイドとセンターレス・リム1318との間の摩擦を増大させるように選択することができる。例えば、前記ローラ・ガイドは、ポリウレタン又は他のポリマーで作ることができる。
【0126】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図13に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、車椅子1300は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、車椅子1300は、より少数(例えば、四つではなく三つ)のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる、又は、追加のローラ・ガイド・アセンブリを含むことができる。別の実施例として、前記ローラ・ガイド・アセンブリは、ホイール・アセンブリ1300の回り、及び、センターレス・リム1318の近傍に置き、かつ/又は、離間させて置くことができる。
【0127】
図14A〜14Dは、前記ホイール・アセンブリのキャンバ角を変更することができる、本明細書の実施形態を示す図である。図14Aは、略0度のキャンバ角を有する実施形態を示し、図14Bは、ネガティブ・キャンバ角の一実施形態を示し、図14Cは、ポジティブ・キャンバ角の一実施形態を示し、図14Dは、ネガティブ・キャンバ角の他の実施形態を示す。
【0128】
図14Aは、本明細書の少なくとも一つの実施形態による、第1位置にある、車椅子1400のホイール・アセンブリの一実施例の正面図を示す。ホイール・アセンブリ1410は、図12の第1ホイール・アセンブリ1210と類似又は相似にすることができる。追加的又は代替的に、車椅子1400は、図12の車椅子1200と類似又は相似にすることができる。車椅子1400は第1水平支柱1430、第2水平支柱1440、及び第3水平支柱1450を含むことができる。第1水平支柱1430は、ヒンジ1420を介して内側面外骨格プレート1454に連結することができる。いくつかの実施形態では、水平支柱(例えば、1430、1440、1450)は、シート、フットボード、収納室等の、車椅子1400の種々の構成要素を構造的に支持することができる。
【0129】
ヒンジ1420は、第1水平支柱1430が地面と実質的に同一方向を向きながら、外骨格プレート1454と連結することを可能にするように構成された任意の装置、構成要素、又は機械的機構を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1410の前記キャンバ角が変更されたとき、ヒンジ1420があるので、第1水平支柱1430は、地面と略平行なままでいることができる。例えば、ヒンジ1420は、第1水平支柱1430及び外骨格プレート1454に連結され、かつ、第1水平支柱1430を地面に対して元の向きに維持したまま、ホイール・アセンブリ1410の地面に対する角度を変更することを可能にする機械部品を含むことができる。ヒンジ1420は、旗ヒンジ、バレル・ヒンジ、背出/彫込ヒンジ、連続ヒンジ、隠しヒンジ、蝶ヒンジ、ストラップヒンジ、H形ヒンジ、T形ヒンジ、コーチ・ヒンジ、フラッシュ・ヒンジ等として実装することができる。追加的又は代替的に、ヒンジ1420は、ボール・ジョイント又は他の球面ベアリング接続具として実装することができる。いくつかの実施形態では、第2水平支柱1440と第3水平支柱1450は、外骨格プレート1454にヒンジ(例えば、ヒンジ1420)を介して連結することができる。いくつかの実施形態では、ヒンジ1420は、所望の角度で固定可能にすることができる。いくつかの実施形態では、第1、第2、又は第3水平支柱1430、1440、1450の任意のものを、工具なしで車椅子の早急な分解又は調整することを可能にするバネ付きクイック・リリースピン又は同様の機能を介して外骨格プレート1454に連結することができる。
【0130】
第1ホイール・アセンブリ1410の前記第1位置のキャンバ角は、略0度とすることができる。いくつかの実施形態では、第1水平支柱1430は、固定された長さを有することができる。0度キャンバ角では、ヒンジ1420を、部分的に開いた位置、例えば該ヒンジが約90度曲がった位置で締結することができる。いくつかの実施形態では、第2及び/又は第3水平支柱1440、1450は伸縮機能を有することができ、キャンバ角を調整するときに、第1水平支柱1430が固定長のままで維持されるように、第2及び/又は第3水平支柱1440、1450の長さを調整することができる。追加的又は代替的に、第2水平支柱1440が固定長のままで、第1及び第3水平支柱1430、1450が伸縮機能を有することができる。
【0131】
図14Bは、本明細書の少なくとも一つの実施形態による、車椅子1400のホイール・アセンブリ1410が第2位置にあるときの一実施例の正面図を示す。図14Bに示す第2位置は、ネガティブ・キャンバ角を示している。
【0132】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1410がキャンバ角を変えるとき、ヒンジ1420が回転し、第1水平支柱1430が、地面に対する向きを、例えば地面と略平行なままに維持するようにすることができる。さらに、第2水平支柱1440及び第3水平支柱145も、また、地面に対するそれらの向きを、例えば地面と略平行なままに維持することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、ホイール・アセンブリ1410のキャンバ角は変化するが、第2及び第3水平支柱1440、1450は伸縮して、向きを維持したまま、第1水平支柱1430は固定長を維持することができる。例えば、第2水平支柱1440は第1量だけ短縮され、かつ、第3水平支柱1450は、第2水平支柱1440が短縮する第1量よりも短い第2量だけ短縮することができる。
【0133】
図14Cは、本明細書の少なくとも一つの実施形態による第3位置にある車椅子1400のホイール・アセンブリ1410の一実施例の正面図を示す。図14Cに示す前記第3位置は、ポジティブ・キャンバ角を示す。
【0134】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1410がキャンバ角を変更するとき、ヒンジ1420は、第1水平支柱1430の地面に対する向きが、例えば地面と略平行な向きを維持することができるように、回転することができる。また、第2水平支柱1440と第3水平支柱1450もまた、地面に対する向きが、例えば地面と略平行な向きを維持するようにすることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第2及び第3水平支柱1440、1450はホイール・アセンブリ1410のキャンバ角が変化しても、該支柱がその方向を維持するように伸縮するが、第1水平支柱1430は固定長を維持することができる。例えば、第2水平支柱1440は、第1量だけ長くなり、かつ、第3水平支柱1450は第2量だけ長くなることができる。該第2量は、第2水平支柱1440の伸縮する長さである第1量よりも長くすることができる。
【0135】
図14Dは、本明細書の少なくとも一つの実施形態による例示的な車椅子1400の正面図である。車椅子1400は、第1ホイール・アセンブリ1410A及び第2ホイール・アセンブリ1410Bを含むことができる。図14Dに示すように、第1及び第2ホイール・アセンブリ1410A、1410Bの両方が、ネガティブ・キャンバ角になることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1、第2、及び第3水平支柱1430、1440、及び1450は、通常、地面に対する向きを地面と略平行に維持することができる。第1水平支柱1430は、第1ホイール・アセンブリ1410Aの第1内側外骨格プレート1454Aに第1ヒンジ1420Aを介して連結することができ、第2ホイール・アセンブリ1410Bの第2内側外骨格プレート1454Bに第2ヒンジ1420Bを介して連結することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第2及び第3水平支柱1440、1450は、第1内側外骨格プレート1454A及び第2内側外骨格プレート1454Bにヒンジ、ボール・ジョイント等を介して連結することができる
【0136】
いくつかの実施形態では、前記ホイール・アセンブリは、保管又は輸送のために折り畳めるように構成することができる。例えば、前記水平支柱のうちの一つを除くすべて(例えば、第1水平支柱1430以外のすべて)は、第1外骨格プレート1454aから取り外すことができるように構成され、かつ、第1ホイール・アセンブリ1410aはポジティブ・キャンバ角が約90度、又はさらに大きな角度、例えば、約110度又は120度になる方向に回転するように構成することができる。
【0137】
追加的又は代替的に、前記水平支柱のうちの一つを除くすべて(例えば、第1水平支柱1430以外のすべて)は、第2外骨格プレート1454bから取り外すことができるように構成され、かつ、第2ホイール・アセンブリ1410bはポジティブ・キャンバ角が約90度、又はさらに大きな角度、例えば、約110又は120度になる方向に回転するように構成することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、第1ホイール・アセンブリ1410aと第2ホイール・アセンブリ1410bとの干渉によって、第2ホイール・アセンブリ1410bの回転が制限される場合がある。例えば、第1ホイール・アセンブリ1410aは、地面と略平行になるように約90度回転することができ、かつ、第2ホイール・アセンブリ1410bは、第1ホイール・アセンブリ1410aとの干渉のために90度ではなくて約80度回転することができる。
【0138】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図14A〜14Dのうちの任意の図に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、車椅子1400は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1410は、キャンバ角を、ポジティブ又はネガティブの広い範囲にわたって調整するように構成することができる。例えば、ホイール・アセンブリ1410は、約40度のネガティブ・キャンバ角から約40度のポジティブ・キャンバ角まで(−40°〜40°)キャンバ角を調整することができる。さらに他の例として、ジョイントを軸とする運動を可能にする任意の機械式ジョイントを、ヒンジ1420の代わりに、又は前記水平支柱との他の接続部の任意の場所で使用することができる。さらに別の実施例として、4本以上の水平支柱(例えば、4本、5本、6本等)にすることができ、又は、3本未満の水平支柱(例えば、2本、又は1本)にすることもできる。
【0139】
図15A及び図15Bは、本明細書の少なくとも一つの実施形態による、車椅子(例えば、図12A及び12Bの車椅子1200)のホイール・アセンブリ1500及び対応する駆動機構1510の一実施例を示す図である。図15Aは、第1位置にレバー・アーム1520を有するホイール・アセンブリ1500を示し、図15Bは第2位置にあるレバー・アーム1520を示す。ホイール・アセンブリ1500は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、及び/又は14A〜14Dのホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300及び/又は1410と類似又は相似にすることができる。
【0140】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1500は、レバー・アーム1520に連結することができる駆動機構1510を含むことができる。詳細には、駆動機構1510は、レバー・アーム1520の第1端部1521に連結することができるラチェット機構1530を含むことができる。ラチェット機構1530は遊星ギア1540に連結することができ、遊星ギア1540も又、駆動機構1510に含むことができる。遊星ギア1540はホイール・アセンブリ1500の駆動ローラ1545(図13の第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。レバー・アーム1520は、前記車椅子を駆動するための人力を提供するために使用することができる。駆動機構1510は、レバー・アーム1520から与えられる人力を、駆動ローラ1545を駆動するための回転力に変換し、それによって、前記車椅子のホイール1532を駆動することができる。ラチェット機構1530は、第1方向に移動したとき、レバー・アーム1520からの人力を駆動機構1510回に伝えるために使用され、同時に、駆動機構1510を別の方向に回転させずに、レバー・アーム1520を元の位置に戻すことができる。
【0141】
いくつかの実施形態では、駆動機構1510とレバー・アーム1520とは、ホイール・アセンブリ1500の内側面に近接して配置し、レバー・アーム1520の少なくとも一部分をホイール・アセンブリ1500と結合される車椅子の、搭載荷重領域との間に配置できるようにする。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、レバー・アーム1520は、前記車椅子の前方(例えば、前記車椅子のユーザが前記車椅子に座ったときに向いている方向)に向かって、第1ホイール・アセンブリ1210の外周に概略沿った略円弧形状を有することができる。いくつかの実施形態では、レバー・アーム1520は、図15に示すような出発位置とすることができる第1位置を有することができ、該第1位置では、レバー・アーム1520の頂点が、12時と9時のクロック位置の間のほぼ中央になるようにすることができる。
【0142】
いくつかの実施形態では、レバー・アーム1520が前記第1位置から第2位置(例えば、図15Bに図示された位置)へ回転するとき、ラチェット機構1530は、遊星ギア1540を駆動することができる。例えば、レバー・アーム1520はラチェット機構1530に連結することができ、その結果、レバー・アーム1520が前記車椅子のユーザによって前記車椅子の前方に(例えば、第1位置から第2位置へ)押されるとき、ラチェット機構1530は、ラチェット機構1530がレバー・アーム1520と共に回転するように働くことができる。ラチェット機構1530は遊星ギア1540と連結して、ラチェット機構1530の回転によって遊星ギア1540が回転するようにすることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、遊星ギア1540の回転によって、ローラ・ガイドが駆動し、ホイール・アセンブリ1500のホイール1532を回転させることができる。
【0143】
また、ラチェット機構1530は、レバー・アーム1520が第2位置から(例えば、図15Bに示す位置から出発して)第1位置に向かって引き戻される(例えば、図15Aに示す位置で止まる)とき、レバー・アーム1520が前記第1位置に回転して戻ることができるように構成することができる。ラチェット機構1530はまた、レバー・アーム1520が第2位置から第1位置の方向へ移動するときラチェット機構1530が遊星ギア1540と係合しないようにして、ラチェット機構1530が遊星ギア1540の回転を引き起こさないように構成することができる。このように、ラチェット機構1530は、前記結合された車椅子を推進するときに、レバー・アーム1520を使用できるようにすることができる。このようなラチェット機構の一実施例としては、一方向ベアリング・システムがある。一組のベアリングを、遊星ギア1540と係合するレバー・アーム1520の部材の周りに配置することができる。レバー・アーム1520が前記第1位置から前記第2位置へ回転するとき、前記一組のベアリングは、遊星ギア1540とレバー・アーム1520を締結して、レバー・アーム1520の運動が遊星ギア1540も運動させるようにすることができる。レバー・アーム1520が前記第2位置から前記第1位置へ回転するとき、前記ベアリングが離脱して、レバー・アーム1520が遊星ギア1540から独立して動くようにすることができる。任意のラチェット機構を、本明細書の範囲内で使用することができる。
【0144】
いくつかの実施形態において、前記車椅子は、ケーブル1550のような、ラチェット機構1530の方向を逆にする機構を含むことができる。例えば、ハンドル1555を引き絞ることにより、前記ケーブルを引っ張ってラチェット機構1530の方向を逆にすることができる。ケーブル1550がラチェット機構1530の方向を逆にするように働く場合、レバー・アーム1520が前記第1位置から引っ張られると(例えば、図15Aに示す位置で始動する)、ラチェット機構1530はレバー・アーム1520が前記第2位置に向かって回転する(例えば、図15Bに示す位置で止まる)ことを可能にする。そして、ラチェット機構1530は、レバー・アーム1520が前記第2位置から第1位置の方向に移動するとき、ラチェット機構1530が遊星ギア1540を回転させないように、ラチェット機構1530と遊星ギア1540とが係合しないように構成することができる。ラチェット機構1530は、さらに、レバー・アーム1520が第2位置から(例えば、図15Bに示す位置から出発)前記第1位置へ(例えば、図15Aに示す位置で止まる)移動するとき、レバー・アーム1520が前記第2位置から前記第1位置の方向へ移動するとラチェット機構1530が遊星ギア1540を回転させることができるように、ラチェット機構1530が遊星ギア1540と係合するように構成することができる。このように、逆方向に働くラチェット機構1530は、対応する車椅子を逆方向に推進するときに、レバー・アーム1520が使用できるようにすることができる。ラチェット機構1530が、逆方向の構成で動作しているとき、従動ローラ・ガイド1545とホイール1532とを同様に逆方向に推進することができるように、遊星ギア1540も逆方向に回転することができる。
【0145】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図15A及び15Bに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1500及び対応する駆動機構1510とは、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、駆動機構1510は、レバー・アーム1520の動きを伝動する場合、ギア、接続部、又は他の機械的ジョイントを任意の数だけ含むことができる。さらに別の実施例として、レバー・アーム1520は、任意の形状又は構成、例えば、開始位置からラチェット機構1530まで直線形のレバー等の形をとることができる。
【0146】
図16は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による車椅子の一実施例である駆動機構1600(例えば、図12A及び12Bの車椅子1200)を示す図である。駆動機構1600は、ラチェット機構1630(図15A及び15Bのラチェット機構1530と類似又は相似にすることができる)に連結することができるレバー・アーム1620(図15A及び15Bのレバー・アーム1520と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。ラチェット機構1630は、遊星ギア1640(図15A及び15Bの遊星ギア1540と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。遊星ギア1640は、ホイール・アセンブリの駆動ローラ1624に連結することができる。
【0147】
図15A及び15Bの同様の構成要素に関して説明したように、レバー・アーム1620を回転させるとき、ラチェット機構1630もまた回転し、遊星ギア1640を回転させることができる。遊星ギア1640の回転は、駆動ローラ1624を回転させる。駆動ローラ1624と前記ホイール・アセンブリのリムとの間の静的摩擦によって前記リムが回転し、その結果、駆動ローラ1624の回転が前記ホイール・アセンブリを地面に沿って回転させることができる。このように、レバー・アーム1620を用いて、前記ホイール・アセンブリを地面に沿って回転させることができる。
【0148】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図16A及び16に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、駆動機構1600及び対応する駆動ローラ1624とは、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、駆動機構1600は、レバー・アーム1620の動きを駆動ローラ1624の駆動力に伝動する場合、ギア、接続部、又は他の機械的ジョイントを任意の数だけ含むことができる。さらに別の実施例として、レバー・アーム1620は、任意の形状又は構成、例えば、開始位置からラチェット機構1530まで直線形のレバー等の形をとることができる。
【0149】
図17は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による車椅子の、例示的なホイール・アセンブリ1700及び対応する駆動機構を示す図である。ホイール・アセンブリ1700は、図1図2図3図4図5図6A図6B図7図8A図8B図9図10A図10B図11図13図14A〜14D、及び/又は15のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410及び/又は1500に類似又は相似にすることができる。ホイール・アセンブリ1700は、タイヤ1732(図1のタイヤ32に類似又は相似にすることができる)を、含むことができ、センターレス・リム1718(図1のセンターレス・リム18と相似にすることができる)と、外骨格プレート1713(図1の外骨格プレート13と相似にすることができる)とを含むことができる。ホイール・アセンブリ1700は、ローラ・ガイド・アセンブリ1710(図5の第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ597と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ1700は、第1出力ギア1730(例えば、スプロケット、プーリ、直角ギア等)に連結された出力シャフトを有するエンジン又はモータ1720を含むことができる。いくつかの実施形態では、出力ギア1730は、チェーン、駆動シャフト、又はベルト1740と連結することができ、該チェーン、駆動シャフト、又はベルト1740は、第2出力ギア1750(例えば、スプロケット、プーリ、直角ギア等)と動作可能に連結することができる。例えば、第1出力ギア1730は、モータ1720の出力動力部に係合部材を提供するように構成することができる。ベルト1740は、モータ1720の前記出力動力部の位置を変更して、前記ベルトが第1出力ギア1730の周りに牽引されるとき、対応する動きが前記ベルトの反対側の端部で起こるようにすることができる。第2出力ギア1750は、前記ベルトからの前記駆動力を第2出力ギア1750の前記位置に印加するように構成することができる。いくつかの実施形態において、第2出力ギア1750は、ブリッジ・シャフト、例えば、ローラ・ガイド・アセンブリ1710のブリッジ従動シャフト(図6Aの第1摩擦ローラ・ガイド・アセンブリ697aのブリッジ従動シャフト695と類似又は相似にすることができる)と動作可能に連結することができる。
【0151】
いくつかの実施形態では、モータ1720が第1直角ギア1730を駆動すると、第1直角ギア1730はベルト1740を回転させることができる。ベルト1740の回転は、第2直角ギア1750を回転させることができる。第2直角ギア1750の回転は、ローラ・ガイド・アセンブリ1710を駆動することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、モータ1720の動力は、ローラ・ガイド・アセンブリ1710を駆動し、その結果、前記ローラ・ガイド・アセンブリのローラ・ガイドがセンターレス・リム1718に沿って回転するようにすることができる。例えば、アセンブリ1710の前記ローラ・ガイドとセンターレス・リム1718との間の静止摩擦は、ローラ・ガイドの回転を推進し、該ローラ・ガイドの回転によってセンターレス・リム1718の対応する回転が起こり、これによってホイール・アセンブリ1700を駆動することができる。
【0152】
いくつかの実施形態では、コントロール部が前記車椅子のユーザに提供され、該ユーザが該コントロール部を操作して、モータ1720の速度及び/又は方向を変えることができる。例えば、ユーザには、ジョイスティック・コントロール部、方向及び/又は速度に関係する一組のボタン、タッチスクリーン制御接続部、音声作動コントロール部、ブレイン・コンピュータ・接続部等が提供される、追加的又は代替的に、前記ユーザには、図23A〜23Cに関して説明するような制御部を設けることができる。
【0153】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図17に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1700は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1700は、モータ1720の駆動力をローラ・ガイド・アセンブリ1710のドライビングに伝達する場合、ギア、接続部、又は他の機械的ジョイントを任意の数だけ含むことができる。さらに別の実施例として、ホイール・アセンブリ1700には、エンジンやモータ1720に電力を供給するための、燃料源、バッテリ・パック等を含むこともできる。
【0154】
図18は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による車椅子のホイール・アセンブリ1800、及び対応する駆動機構1810の一実施例を示す。詳細には、図18は、駆動機構1810の手動部分(例えば、図15A及び図15Bに図示したもの)と駆動機構1810の電動部分(例えば、図17に図示したもの)との両方を含むハイブリッド・システムを示す。ホイール・アセンブリ1800は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、14A〜14D、15A及び15B、及び/又は17に示したホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410、1500、及び/又は1700と類似又は相似にすることができる。
【0155】
駆動機構1810の前記手動部分は、レバー・アーム1820(図15A及び15Bのレバー・アーム1520と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。レバー・アーム1820は、ラチェット機構1830(図15A及び図15Bのラチェット機構1530と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。ラチェット機構1830は、遊星ギア1840(図15A及び15Bの遊星ギア1540と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、駆動機構1810は、ラチェット機構1830の方向を反転させるためのケーブル1850(図15A及び15Bのケーブル1550と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。
【0156】
駆動機構1810の電動部分は、モータ1860(図17のモータ1720と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。モータ1860の出力シャフトは、第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギア1870(図17の第1直角ギア1730と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。いくつかの実施形態では、第1直角ギア1870は、チェーン、駆動シャフト、又はベルト1880(図17のベルト1740と類似又は相似にすることができる)と連結することができる。ベルト1880は、遊星ギア1840及び/又はラチェット機構1830に動作可能に連結することができる。
【0157】
いくつかの実施形態では、ラチェット機構1830が連結される遊星ギア1840のギアは、同じギアにベルト1880も連結するのに十分な幅を有することができる。例えば、ラチェット機構1830は、遊星ギア1840の前記ギアの第1端部と連結し、ベルト1880は、遊星ギア1840の前記ギアの中央部分の周りに移動することができ、遊星ギア1840は、両方の連結を可能にするのに十分な幅を有するように構成することができる。
【0158】
いくつかの実施形態では、レバー・アーム1820によるホイール・アセンブリ1800の手動による駆動は、モータ1860の動力によって補充することができる。例えば、モータ1860は、レバー・アーム1820が前記ローラ・ガイド・アセンブリを駆動している間は動作を停止することができるが、レバー・アーム1820が出発位置に戻る方向に回転し、前記ローラ・ガイド・アセンブリをもはや駆動しなくなると、前記モータ1860は、前記ローラ・ガイド・アセンブリと係合し、該ローラ・ガイド・アセンブリを駆動し続けることができる。別の実施例として、モータ1860は、遊星ギア1840に付加トルクを提供することができ、該遊星ギア1840は、車椅子のユーザがレバー・アーム1820を押すことが容易にできるようにする。これらの実施形態及び他の実施形態では、例えばポテンショメータのようなコントロール部をモータ1860に連結して、モータ1860が出力することができる駆動力の大きさを制御することができる。前記ポテンショメータは、物理的障害者又は神経障害者を個別に支援するために調整又は制御することができる。例えば、振戦症、半身麻痺を患っている人のために、前記車椅子の一つ又は複数の側面用のポテンショメータによって、方向制御を個別に支援することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記ポテンショメータは、車載機器、ソフトウェア、若しくはコントローラを介して、又は、リモート・デバイス若しくはサーバ(例えば、クラウドベース制御システム)を介して制御することができる。
【0159】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図18に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1800は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、駆動機構1810は、モータ1860の動力を前記ローラ・ガイド・アセンブリの駆動に伝動するための、ギア、接続部、又は他の機械的ジョイントを任意の数だけ含むことができる。さらに別の実施例として、レバー・アーム1820は、任意の形状又は構成、例えば、開始位置からラチェット機構1830まで直線形のレバー等の形をとることができる。
【0160】
図19は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による車椅子のホイール・アセンブリ1900、及び対応する駆動機構1910の一実施例の分解図を示す。図19は、図18に示す実施形態と類似しているが、種々の構成要素の接続方法を別の角度から見た図である。特に、図19は、駆動機構1910の手動部分(例えば、図15A及び図15Bに図示したもの)と駆動機構1910の電動部分(例えば、図17に図示したもの)との両方を含むハイブリッド・システムを示す。ホイール・アセンブリ1900は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、14A〜14D、15A及び15B、17、及び/又は18のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410、1500、1700、及び/又は1800と類似又は相似にすることができる。
【0161】
駆動機構1910の前記手動部分は、レバー・アーム1920(図15A及び15Bのレバー・アーム1520と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。レバー・アーム1920は、ラチェット機構1930(図15A及び図15Bのラチェット機構1530と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。ラチェット機構1930は、遊星ギア1940(図15A及び15Bの遊星ギア1540と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。駆動機構1910の電動部分は、モータ1960(図17のモータ1720と類似又は相似にすることができる)を含むことができる。モータ1960の出力シャフトは、第1スプロケット、第1プーリ、又は第1直角ギア1970(図17の第1直角ギア1730と類似又は相似にすることができる)に連結することができる。いくつかの実施形態では、第1直角ギア1970は、チェーン、駆動シャフト、又はベルト1980(図17のベルト1740と類似又は相似にすることができる)と連結することができる。ベルト1980は、遊星ギア1940と動作可能に連結することができる。駆動機構1910の前記電動部分は、また、モータ1960を支持し、モータ1960及びホイール・アセンブリ1900の外骨格プレートに連結された取り付けブラケット1990を含むことができる。
【0162】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図19に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ1900は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。
【0163】
図20は、本明細書の少なくとも一つの実施形態による、例示的な駆動機構2000の分解図を示す。駆動機構2000は、図18の駆動機構1810及び図19の駆動機構1910と類似又は相似にすることができる。駆動機構2000の動作も、図18の駆動機構1810及び図19の駆動機構1910と類似にすることができる。図20は、駆動機構2000の種々の構成要素を接続する方法を説明するために提示したものである。
【0164】
駆動機構2000は、前記ラチェット機構の外側ケーシング2010へ連結される外側ケーシング・プラグ2005を含むことができる。外側ケーシング2010は間隙を含み、レバー接続構成要素2015が該間隙の中を通って突出するようにすることができる。レバー・アーム2002(例えば、上述の前記レバー・アーム)は、レバー接続構成要素2015と(例えば、ボルト2004によってレバー接続構成要素2015にボルト締めすることによって)連結することができる。ラチェット・ギア・アセンブリ2020は、レバー接続構成要素2015内に配置することにより、レバー接続構成要素2015の回転(例えば、前記レバー・アームの運動による回転)がラチェット出力ギア2025を回転させるようにすることができる。例えば、ラチェット・ギア・アセンブリ2020は、図15A及び図15Bに関して説明したような一方向ベアリング・システムを含むことができる。ラチェット・ギア・アセンブリ2020を用いて、レバー・アーム2002が一方向に回転するとき、ラチェット・ギア・アセンブリ2020は、ラチェット出力ギア2025を回転させる一方、逆方向の回転によってはラチェット出力ギア2025の回転が生じないようにすることができる。
【0165】
ワッシャ2030は、レバー接続構成要素2015とラチェット・ギア・アセンブリ2020を互いに相対的位置に締結するために、レバー接続構成要素2015内に配置することができる。別の外側ケーシング・プラグ2035を、前記ラチェット・構成要素(例えば、ラチェット・ギア・アセンブリ2020)を囲むように、ラチェット出力ギア2025の出力端の近傍に配置することができる。ラチェット出力ギア2025は、外側ケーシング2010から突出して第1遊星ギア構成要素2040と接続され、ラチェット出力ギア2025の回転が第1遊星ギア構成要素2040を回転させるようにすることができる。第1遊星ギア構成要素2040は、第2遊星ギア構成要素2045と連結することができる。
【0166】
ラチェット出力ギア2025は、中央ケーシング部材2050を通って突出することができる。中央ケーシング部材2050は、前記ラチェット機構の外側ケーシング2010及びスロット付きケーシング部材2060と接続することができる。スロット付きケーシング部材2060は、第1及び第2遊星ギア構成要素2040、2045、並びに出力軸2055を包むことができる。出力軸2055は、第2遊星ギア・アセンブリ2045ならびにモータ接続ギア2065に連結することができる。モータ接続ギア2065は、スロット付きケーシング部材2060のスロット全体を占めることができる。ベルト、チェーン、又は駆動シャフトは、スロット付きケース部材2060のスロットを通ってモータ接続ギア2065と係合することができる。前記スロット付きケーシング部材は、内側ケーシング部材2075と内側ケーシング・プラグ2070とによって覆うことができる。前記出力軸(第2遊星ギア構成要素2040とモータ接続ギア2065との両方に連結)は、内部ケーシング部材2075から突出して、駆動ローラと連結することができる。
【0167】
いくつかの実施形態では、出力軸2055が回転するとき、駆動ローラ(上述の駆動ローラ等)も又回転することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、出力軸2055は、第2遊星ギア構成要素2045、モータ接続ギア2065、及び/又は前記駆動ローラと締結して、これらの構成要素が単一構成体として動くことができるようにするために、容易にキーで締結することができる。
【0168】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図20に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、駆動機構2000は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。
【0169】
図21は、本明細書の少なくとも一つの実施形態によるホイール・アセンブリの一実施例2100を示す。図21は、外骨格プレート2113の代替的な構成を示す。
【0170】
ホイール・アセンブリ2100は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、14A〜14D、15A及び15B、17、及び/又は18のホイール・アセンブリ10、210、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410、1500、1700、及び/又は1800と類似又は相似にすることができる。前記ホイール・アセンブリは、第1ローラ・ガイド・アセンブリ2110(図13の第1ローラ・ガイド・アセンブリ1310と類似又は相似にすることができる)と、第2ローラ・ガイドアセンブリ2120(図13の第2ローラ・ガイド・アセンブリ1320と類似又は相似にすることができる)と、第3ローラ・ガイド・アセンブリ2130(図13の第3ローラ・ガイド・アセンブリ1330と類似又は相似にすることができる)、及び第4ローラ・ガイド・アセンブリ2140(図13の第4ローラ・ガイド・アセンブリ1340と類似又は相似にすることができる)とを含むことができる。ホイール・アセンブリ2100は、タイヤ2132(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)、及びセンターレス・リム2118(図1のセンターレス・リム18に類似又は相似にすることができる)を含むことができる。
【0171】
図21に示すように、外骨格プレート2113は、形状を、例えば、正方形を含む矩形にすることができる。外骨格プレート2113は、前記ローラ・ガイド・アセンブリを指示する任意の形状又は形態をとることができる。例えば、外骨格プレート2113は、ローラ・ガイド・アセンブリが配置されている領域の各々に延在することができる。例えば、外骨格プレート2113は、第1、第2、第3、及び第4ローラ・ガイド・アセンブリ2110、2120、2130、2140のそれぞれを覆うように延在する。追加的又は代替的に、外骨格プレート2113は、特定のローラ・ガイド・アセンブリまでは延在しないようにできるが、前記特定のローラ・ガイド・アセンブリを支持するために、外骨格プレート2113を超えて延在する支持部材又は他の構成要素を含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、外骨格プレート2113は、木材、金属、プラスチック等を含む任意の材料から作ることができる。
【0172】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図21に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、駆動機構2100は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。さらに別の実施例として、外骨格プレート2113は、任意の形状又は形態(例えば、八角形、六角形、楕円形、長方形、不規則な形状等)をとることができる。
【0173】
図22は、一実施例である、ハンド・レール2250を有する例示的なホイール・アセンブリ2200を示す。ホイール・アセンブリ2200は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、14A〜14D、15A及び15B、17、18、及び/又は21のホイール・アセンブリ10、220、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410、1500、1700、1800、及び/又は2100と類似又は相似にすることができる。ホイール・アセンブリ2200は、タイヤ2232(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)と、センターレス・リム2218(図1のセンターレス・リム18と類似又は相似にすることができる)と、第1外骨格プレート2213(図1の第1外骨格プレート13と類似又は相似にすることができる)とを含むことができる。
【0174】
ホイール・アセンブリ2200はさらにハンド・レール2250を含むことができ、ハンド・レール2250は、センターレス・リム2218に連結して、ハンド・レール2250とタイヤ2232とが単一構成体として動くようにすることができる。別の言い方をすると、ハンド・レール2250に起こる動き又は力が、タイヤ2232に対応する動き又は力を発生させることができる。例えば、ホイール・アセンブリ2200を有する車椅子のユーザがハンド・レール2250を把持して回転させることができ、それによって、次には、タイヤ2232が回転し、前記車椅子に動力を与えることができる。
【0175】
ハンド・レール2250は、一つ又は複数の支柱2260(例えば、支柱ど2260A〜2260F等)を介してセンターレス・リム2218の一側面に沿ってセンターレス・リム2218と連結することができる(このような連結の例は、図23A−23Cにも示されている)。支柱2260は、ホイール・アセンブリ2200の周りに等間隔に配置することができる。支柱2260は、ハンド・レール2250からセンターレス・リム2218に向かって延びて、センターレス・リム2218と連結することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、支柱2260は、センターレス・リム2218に沿って回転する任意のローラ・ガイドとの干渉を引き起こさないような方法、位置でセンターレス・リム2218と連結することができる。
【0176】
ホイール・アセンブリ2200を一つのみ示してきたが、車椅子は、車椅子の両側にハンド・レール(例えば、ハンド・レール2250)を含むことができることを理解されたい。例えば、車椅子のユーザが、車椅子を駆動するために該車椅子の両側にあるハンド・レールを使用することができるように、車椅子を構成することができる。
【0177】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図22に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ2200は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。
【0178】
図23A、23B、及び23Cは、例示的なハンド・レール2350の断面図を示す。いくつかの実施形態では、車椅子は、該車椅子のモータに、該車椅子へ推進力を提供するように信号を送る手動制御部2370をハンド・レール2350の上に有することができる。例えば、前記手動制御部は、前記車椅子のユーザが手動制御部2370を起動すると、前記車椅子のモータに前記車椅子を駆動させることができる。
【0179】
図23Aに示すように、ハンド・レール2350a(図22のハンド・レール2250と類似又は相似にすることができる)は、センターレス・リム2318(図1のセンターレス・リム18に又は相似にすることができる)に、一つ又は複数の支柱2360(図22の支柱2260と類似又は相似にすることができる)を介して連結することができる。タイヤ2332(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)は、センターレス・リム2318に連結することができる。
【0180】
ハンド・レール2350aは、該ハンド・レール2350aの少なくとも一部に沿って手動制御部2370aを含むことができる。いくつかの実施形態において、手動制御部2370aは、支柱2360から約90度偏位することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、手動制御部2370aは、タッチ起動パネル又はタッチ起動面、タッチ応答性材料、一つ又は複数の手動ボタン、導電性パネル若しくは導電性パネル面、導電性材料、又はこれらの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態において、手動制御部2370aは、ハンド・レール2350aの全円周に沿って、ハンド・レール2350aの全周の一部に沿って、又は、ハンド・レール2350aの円周に沿った断続的小区分に沿って設けることができる。
【0181】
例えば、ハンド・レール2350aを有する車椅子のユーザが、該車椅子に動力を加えるためにハンド・レール2350aを使用するとき、ハンド・レール2350aを把持する前記ユーザは手動制御部2370aを起動することができる。手動制御部2370aを起動することによって、前記ユーザは前記車椅子に対応するモータに、前記車椅子に動力を加えさせることができる。例えば、図17に関して説明・図示したように、前記モータは駆動ローラに連結することができる。
【0182】
図23Bは、図23Aと類似又は相似な図であり、ハンド・レール2350b上の手動制御部2370bの位置が変化したものである。図23Aは、支柱2360から約90度変位した手動制御部2370aを示す。図23Bは、支柱2360から約180度変位した手動制御部2370bを示す。図23Aに示す実施形態では、車椅子のユーザは、ハンド・レール2350aを把持して、所望のときに手動制御部2370aにタッチ、プレス、又は呼び出しをするために、自分の指を使用することができる。図23Bに示される実施形態では、前記車椅子のユーザは、手動制御部2370bにタッチ、プレス、又は呼び出しをするために、該ユーザの手のひらや指を使用することができる。さらに、手動制御部2370bの前記位置では、ハンド・レール2350bを使用するときは、ほぼいつでも、ユーザは、手動制御部2370bにタッチ、プレス、又は呼び出しをすることができる。
【0183】
図23Cは、図23A及び23Bと類似又は相似な図であり、ハンド・レール2350c上の手動制御部2370cと2370dが異なる点である。図23Cに示すように、いくつかの実施形態では、ハンド・レール2350cは、手動制御部2370cと2370dのように、複数の手動制御部2370を含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、手動制御部2370c及び2370dは、いずれかが前記モータを作動させるか、又は両方が前記モータを起動するために同時に呼び出される必要があるようにできる。例えば、手動制御部2370c及び2370dを有することによって、タッチ・コントロール2370c及び2370dのどちらかと偶発的に接触しても、前記モータを起動しないようにすることができる。
【0184】
いくつかの実施形態では、手動制御部2370は、選択的に応答する材料を含むことができる。例えば、前記手動制御部は、皮膚、ユーザが着用した手袋に織り込まれた金属の特定のタイプのような特定の材料にのみ応答するようにすることができる
【0185】
手動制御部2370は、前記車椅子の前記ホイールに対応するモータと通信接続することができる。例えば、手動制御部2370から前記モータへの有線電気接続を設けることができる。又は、前記手動制御部及び/又は対応する回路とモータとの間の無線接続を設けることができる。
【0186】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図23A、23B、及び23Cに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、図示の実施形態は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。さらに別の実施例として、ハンド・レール2350は、任意の形状又は輪郭をとることができ、かつ手動制御部2370も任意の形状又は輪郭をとることができる。
【0187】
図24は、各種センサの付いた例示的なハンド・レール2450を有する例示的なホイール・アセンブリ2400を示す。ホイール・アセンブリ2400は、図1、2、3、4、5、6A、6B、7、8A、8B、9、10A、10B、11、13、14A〜14D、15A及び15B、17、18、21、及び/又は22のホイール・アセンブリ10、240、310、410、510、610a、610b、710、810、910、1010、1110、1300、1410、1500、1700、1800、2100、及び/又は2200と類似又は相似にすることができる。前記ホイール・アセンブリ2400は、タイヤ2432(図1のタイヤ32と類似又は相似にすることができる)と、センターレス・リム2418(図1のセンターレス・リム18に類似又は相似にすることができる)と、第1外骨格プレート2413(図1の第1外骨格プレート13と類似又は相似にすることができる)とを含むことができる。ハンド・レール2450は、図22のハンド・レール2250と類似又は相似にすることができる。
【0188】
いくつかの実施形態では、ハンド・レール2450に沿って一つ又は複数のセンサ2410を配置することができる。追加的又は代替的に、第1外骨格プレート2413に沿って一つ又は複数のセンサ2420を配置することができる。センサ2410とセンサ2420とは、位置、速度、加速度、又はそれらの任意の組合せを感知するように構成された、任意のデバイス、構成要素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、センサ2410とセンサ2420とは、容量性センサ、電位差計、近接センサ、誘導センサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、等、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ2410とセンサ2420とは、位置、速度、及び/又は加速度のうちのいずれかを決定するために同時に作動することができる。
【0189】
いくつかの実施形態では、センサ2410及び/又はセンサ2420は、車椅子のホイールに対応するモータに供給される電力の量を制御するために利用することができる。例えば、ハンド・レール2450がユーザによって比較的ゆっくりと回転されて低加速度になっている場合、力の比較的小さな電力を前記モータに供給するようにできる。別の実施例として、ハンド・レール2450がユーザによって比較的速く回転されて、大きな加速度になっている場合、より大きな電力を前記モータに供給することができる。別の実施例として、ホイール2242が低速で回転しているときにはより多くの電力を前記モータから供給することができ、ホイール2242が高速で回転しているときにはより小さな電力を前記モータから提供するようにできる。
【0190】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図24に対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ2400は、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。別の実施例として、ハンド・レール2450、ホイール2432、又はセンターレス・リム2418に一つのセンサのみをおいて、位置、速度、又は加速度のいずれかを感知するために使用することができる。さらに別の実施例として、前記センサに基づくコントロール部を、逆に作動しているモータを含み、電子制御式ブレーキ・システムに連結することができる。
<<スリップ制御>>
【0191】
図25Aは、本明細書の一つ又は複数の実施形態による、修正動作を起動することができるセンターレス・ホイール・アセンブリ2510aの一実施例を示す図である。センターレス・ホイール・アセンブリ2510aは、図7のホイール・アセンブリ710と類似又は同等にすることができ、かつ、スリップに対応して修正動作を実行する実施形態の一つを示す。ホイール2532、リム2518、及びコンピューティング・デバイス2545は、それぞれ、ホイール732、リム718、及びコンピューティング・デバイス745と類似又は同等にすることができる。
【0192】
いくつかの実施形態では、ローラ・ガイド2599aは、延伸装置2520上に配置することができる。延伸装置2520は、コンピューティング・デバイス2545と通信することができる。コンピューティング・デバイス2545は、延伸装置2520に、ローラ・ガイド2599aをリム2518に対して伸縮させるように信号を送信することができる。例えば、スリップが検出された場合、コンピューティング・デバイス2545は、延伸装置2520をリム2518の方向に延伸させて、ローラ・ガイド2599aをリム2518に向かってさらに圧縮するようにさせ、スリップの停止を促進することができる。スリップが終了した後に、延伸装置2520は後退して元の位置に戻ることができる。
【0193】
延伸装置2520は、ローラ・ガイド2599aをリム2518に向かって、及び/又は、リム2518から離れる方向へ機械的に制御して変位させるように構成された任意の装置又は構成要素を含むことができる。例えば、延伸装置2520は、一つ又は複数のバネ付き回転軸、空気圧アーム、伸縮アーム等を含むことができる。いくつかの実施形態において、延伸装置2520は、コンピューティング・デバイス2545からの信号を受信して、該信号に基づいて延伸装置2520の延伸量を調整するように構成することができる。例えば、コンピューティング・デバイス2545は、ホイール・アセンブリ2510aの種々のセンサを監視することができる。スリップの発生(例えば、ローラ・ガイド2599aがリム2518の速度に比べて通常よりも速く回転していることを理由として)を検出した後、コンピューティング・デバイス2545は、修正動作として、ローラ・ガイド2599aをリム2518のより近くに移動させるように延伸装置2520にメッセージを送信することができる。例えば、前記信号は、バネを圧縮してローラ・ガイド2599aを強制的にリム2518に向かって動かすように延伸装置2520に指示することができる。ローラ・ガイド2599aを強制的にリム2518に向かって移動させることによって、ローラ・ガイド2599aはスリップを解消することができる。
【0194】
いくつかの実施形態では、ローラ・ガイド2599aをリム2518に向かって強制的に移動させることを、修正動作の一部とすることができる。例えば、前記修正動作は、ローラ・ガイド2599aへの供給電力を低減又はなくすることを含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、ローラ・ガイド2599aをリム2518に向かって強制的に移動させることに加えて、供給電力を低減又はなくすることを組み合わせることは、修正動作を個別に行う場合と比較してスリップを解消する可能性を高めることができる。
【0195】
いくつかの実施形態では、延伸装置2520は、ローラ・ガイド2599aをリム2518から離れる方向へ後退させるように構成することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、コンピューティング・デバイス2545は、修正動作実行後(例えば、ローラ・ガイド2599aを強制的にリム2518のほうへ移動させる、及び/又は、ローラ・ガイド2599aへの供給電力を低減した後)、スリップの終了を監視することができる。上記スリップの終了を検出後(例えば、ローラ・ガイド2599a及びリム2518の速度が、互いに対して通常の動作速度の範囲内に戻ったことを理由として)、前記修正動作もまた終了することができる。例えば、前記修正動作の終了には、延伸装置2520を後退させて、ローラ・ガイド2599aが、リム2518から離れる方向へ移動し、元の位置に戻るようにすることを含むことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、ローラ・ガイド2599aは、ホイール・アセンブリ2510aを駆動し続けることができるように、ローラ・ガイド2599aとリム2518との接触を維持し続けることができる。
【0196】
図25Bは、修正動作を起動することができる他の例のセンターレス・ホイール・アセンブリ2510bを示す。ホイール・アセンブリ2510bは、図25Aの類似の番号付けをした構成要素と同一又は同等にすることができる構成要素、タイヤ2532、リム2518、及びコンピューティング・デバイス2545を含むことができる。ホイール・アセンブリ2510bは、さらに、本明細書の一つの又は複数のローラ・ガイド(例えば、図25Aのローラ・ガイド2599a)と類似又は同等にすることができる、ローラ・ガイド2599bを含むことができる。ホイール・アセンブリ2510bは、空気圧装置2530及びホース2535を含むことができる。
【0197】
本明細書に記載されているように、コンピューティング・デバイス2545は、スリップを示す条件を監視することができる。例えば、コンピューティング・デバイス2545は、ローラ・ガイド2599b、タイヤ2532、リム2518、別の遊びローラ・ガイド(図示せず)、又はホイール・アセンブリ2510bの他の構成要素の速度を監視することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、コンピューティング・デバイス2545は、スリップが発生しているか否かを判断するために種々の構成要素の速度を比較することができる。例えば、ローラ・ガイド2599bがリム2518に対する相対的速度の閾値よりも速く回転している場合(例えば、両者の速度の正常な関係からずれている場合)、コンピューティング・デバイス2545は、スリップが発生していると判断することができる。スリップが発生していることを検出した後、コンピューティング・デバイス2545は修正動作をとることができる。
【0198】
いくつかの実施形態では、ローラ・ガイド2599bは、気体又は液体をローラ・ガイド2599bに注入したとき、ローラ・ガイド2599b内の圧力が増加するか、又はローラ・ガイド2599bを大きくすることができるような、ゴム/ポリマベースのホイール等の膨張可能な装置にすることができる。例えば、空気圧装置2530は、ホース2535からローラ・ガイド2599b内にガスを圧送することができる。ローラ・ガイド2599bの圧力が増加すると、スリップが止まる可能性を高くすることができる。例えば、ローラ・ガイド2599bがリム2518から一定の距離離れている場合、ローラ・ガイド2599bを膨張させると、該ローラ・ガイド2599bが広がり、ローラ・ガイド2599bを空気圧装置2530に対して強制的に押し付けることができる。いくつかの実施形態では、空気圧装置2530はコンピューティング・デバイス2545と通信することができ、かつ、コンピューティング・デバイス2545からの信号に応答することができる。例えば、コンピューティング・デバイス2545は、スリップが発生していることを検出して、ローラ・ガイド2599b内に気体又は液体を圧送するように空気圧装置2530に信号を送信することができる。
【0199】
いくつかの実施形態では、ホイール・アセンブリ2510bは、スリップが終了したことを検出した後、修正動作を抑制、逆転、又は停止するように構成することができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、スリップが終了したこと検出して、空気圧装置2530にメッセージを送信し、ローラ・ガイド2599bからホース2535を通して気体又は液体を引き抜くようにさせることができる。
【0200】
図25A及び25Bは、スリップを解消するために、ローラ・ガイド2599とリム2518との間の静止摩擦を増大させるための二つの可能な実施形態を示している。しかしながら、本明細書は、スリップを解消するために、ローラ・ガイド2599とリム2518との間の前記静止摩擦を増大させるための代替的方策が無数にあることを想定している。そのような方策は、本明細書の実施形態の一つ又は複数の組合せを含むことができる。
【0201】
いくつかの実施形態では、図25A及び図25Bに示す実施形態の組み合わせを、ホイール・アセンブリに含むこともできる。例えば、延伸装置2520は、膨張可能なローラ・ガイド2599bに連結することができる。コンピューティング・デバイス2545がスリップの発生を検出した場合、延伸装置2520は強制的にリム2518に向かってローラ・ガイド2599bを移動させながら、空気圧装置2530は、ローラ・ガイド2599bから気体又は液体を引き出すことができる。このような組み合わせでは、ローラ・ガイド2599bをより変形し易くし、リム2518に押し付け易くして、より効果的にローラ・ガイド2599bとリム2518との間の接触表面積を増加させることができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、上述のような組合せを、さらに、ローラ・ガイド2599bの動力又は速度を低下させることと組み合わせることができる。例えば、コンピューティング・デバイス2545は、同時にかつ順序立てて、第1メッセージを空気圧装置2530に送信してローラ・ガイド2599b内の気体又は液体の量を減少させ、次に、第2メッセージを延伸装置2520に送信してローラ・ガイド2599bを強制的に前記リムに向かって押し付け、そして、第3メッセージをローラ・ガイド2599b駆動用のモータに送信して速度及び/又はローラ・ガイド2599bに供給される動力を低下させることができる。コンピューティング・デバイス2545は、スリップが止まったことを検出した後、第4メッセージを空気圧装置2530に送信して、ローラ・ガイド2599b内の気体又は液体の量を増加して元の量に戻すようにさせることができる。次に、第5メッセージを延伸装置2520に送り、ローラ・ガイド2599bをリム2518から後退させて元の位置に戻し、さらに、第6メッセージを前記モータへ送り、速度及び/又はローラ・ガイド2599bに供給した動力を増加させて元の量に戻すようにさせることができる。
【0202】
本明細書の請求範囲から逸脱することなく、図25A及び図25Bに対する修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、ホイール・アセンブリ2510a及び/又は2510bは、本明細書に図示され記載されたものよりも多くの又は少ない構成要素を含むことができる。例えば、本明細書の任意の実施形態の特徴又は構成要素の任意の組合せを、ホイール・アセンブリ2510a及び/又は2510bに含むことができる。
【0203】
図26は、本明細書の一つ又は複数の実施形態による、スリップに対応する例示的な方法2600のフローチャートを示す。方法2600は、任意の適切なシステム、装置、又はデバイスによって実行することができる。例えば、図7のホイール・アセンブリ710、図7のコンピューティング・デバイス745、図25A及び25Bのホイール・アセンブリ2510a、2510b、及び/又は図25A及び25Bのコンピューティング・デバイス2545は、方法2600に関連付けられた一つ又は複数の処理を実行することができる。個別のブロックで示されているが、方法2600の一つ又は複数のブロックと関係付けられたステップ及び動作は、追加のブロックへの分割、連結してより少ないブロックにすること、又は削除を、所望の実装に応じて行うことができる。
【0204】
ブロック2610では、ホイール(例えば、図7のホイール・アセンブリ710)は、モータ(例えば、図7のモータ704)に連結された駆動用ローラ・ガイド(例えば、駆動用ローラ・ガイド799)によって駆動することができる。例えば、センターレス・リムを有するセンターレス・ホイールを、前記モータに連結された前記駆動用ローラ・ガイドによって駆動することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記駆動用ローラ・ガイドは、前記駆動用ローラ・ガイドに動力を供給する前記モータと、前記駆動用ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間の静止摩擦によってセンターレス・ホイールを駆動することができる。該静止摩擦によって、前記駆動用ローラ・ガイドが回転するとき、前記センターレス・リムの回転が引き起こされる(例えば、前記センターレス・リムは前記駆動用ローラ・ガイドに沿って回転することができる)。
【0205】
前記センターレス・ホイールは、一つ又は複数の遊びローラ・ガイド及び一つ又は複数のリミッタを含むことができる。位置、速度、及び/又は加速度を測定するための複数のセンサを、例えば、図7を参照して図示及び説明したように、ホイール・アセンブリ全体にわたって分散配置することができる。例えば、前記モータ及び/又は前記モータの出力ギアはセンサを含むことができ、前記駆動用ローラ・ガイドはセンサを含むことができ、前記リムはセンサを含むことができ、一つ又は複数の遊びローラ・ガイドはセンサを含むことができ、かつ/又は、ホイールもセンサを含むことができる。
【0206】
ブロック2620では、前記モータのモータ速度、前記遊びローラ・ガイドの遊びローラ・ガイド速度、及び前記ホイールのホイール速度等の種々のパラメータを監視することができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、前記ホイール・アセンブリ全体に遍在する複数のセンサからの信号を受信、又は、監視することができる。前記コンピューティング・デバイスは前記種々の構成要素の速度を、RPMとして、又は他のいくつかの速度の尺度として監視することができる。
【0207】
ブロック2630では、前記駆動用ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間にスリップが発生しているか否かの判定を、前記モータ速度、前記遊びローラ・ガイドの速度、及び/又はホイール速度との間の数値的関係に基づいて行うことができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、前記種々の構成要素間の速度に関する一つ又は複数の関係を記憶しておくことができる。例えば、スリップがなければ、前記駆動用ローラ・ガイドのRPMの特定の数が、前記センターレス・リム及び/又は前記ホイールのRPMの特定の数に対応するであろう。いくつかの実施形態では、上記のような関係は、前記駆動用ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとのギア比に基づくことができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、上記関係における不整合は、スリップが発生していることを示すことができる。例えば、速度閾値の関係を、コンピューティング・デバイスが記憶することができる。そして、もし、前記駆動用ローラ・ガイドの前記速度が前記閾値を超えた場合、前記コンピューティング・デバイスが、スリップが発生した又は発生していると判断することができる。もし、スリップが発生した又は発生していると判断された場合、方法2600はブロック2640に進むことができる。もし、スリップが検出されなかった場合、方法2600はブロック2650に進むことができる。
【0208】
スリップは、前記センターレス・リムと前記駆動用ローラ・ガイドとの間の速度差の前記関係で示すことができるが、任意の数の他の構成要素を、スリップが発生しているかどうかを間接的に判定するために利用することができる。例えば、スリップを回避しているとき駆動用チェーン又は他の構成要素が、前記モータと前記駆動用ローラ・ガイドを接続している場合、前記モータの前記速度を測定し、該モータの速度に関係づけて、前記駆動ローラの前記速度を決定することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、このような関係は、前記モータと前記駆動用ローラ・ガイドとの間のギア比に基づくことができる。いくつかの実施形態において、ベルト又は他の連結用駆動構成要素が前記モータを前記駆動用ローラ・ガイドに連結している場合、前記ベルトと前記駆動用ローラ・ガイドとの間でスリップが起こる可能性があり、ゆえに、前記モータ速度のみを監視することは、前記駆動用ローラ・ガイドの速度を直接測定することよりも望ましくない場合がある。別の実施例として、前記駆動用ローラ・ガイドにかかる前記トルクが前記静止摩擦より大きくなってスリップが生じた場合でも、前記遊びローラ・ガイドは前記センターレス・リムに沿って回転することができる。これらの実施形態及び他の実施形態では、前記遊びローラ・ガイドの前記速度を監視して、前記センターレス・リムの前記速度を決定することができる。もし、前記遊びローラ・ガイドが前記駆動用ローラ・ガイドと同じサイズであれば、上記のような関係は、前記駆動用ローラ・ガイドと前記ホイールの前記ギア比に基づくことができる。
【0209】
ブロック2640で、修正動作をとることができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、延伸装置(例えば、図25Aの延伸装置2520)にメッセージを送信することができる。別の実施例として、前記コンピューティング・デバイスは、空気圧装置(例えば、図25Bの空気圧装置)にメッセージを送信することができる。さらに追加の例として、前記コンピューティング・デバイスは、前記駆動用ローラ・ガイド向けの動力を低減又は除去するために、前記モータにメッセージを送信することができる。いくつかの実施形態では、前記修正動作は、前記駆動用ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間の摩擦の増加を促進して、回転状態を回復する(例えば、前記駆動ローラ・ガドが前記ホイールを駆動することができるように、前記駆動用ローラ・ガイドと前記センターレス・リムとの間の静止摩擦を回復する)ことができる。いくつかの実施形態では、前記修正動作の程度(例えば、前記伸長の量、前記動力の低減量、前記膨張の量)は、前記駆動用ローラ・ガイドの速度が前記センターレス・リムの速度を超えている程度に比例することができる。修正動作をとった後、方法2600は、ブロック2620に進み、前記種々の速度パラメータの監視を続けることができる。前記コンピューティング・デバイスは、スリップが発生し続けていると判断した場合、追加の修正動作をとる等、前記修正動作を延長又は増強することができる。例えば、前記延伸装置は、スリップが発生し続ける場合、さらに延伸することができる。
【0210】
ブロック2650では、修正動作がとられたか否かを判断することができる。例えば、正常な動作が起こり、ブロック2630でスリップが発生しておらず、ブロック2640で何の修正動作もとられていない場合、方法2600はブロック2620に進み、前記ホイール・アセンブリの種々のパラメータの監視を続けることができる。もし、修正動作がブロック2640でとられていたが、ブロック2630で判定するときにもはやスリップが発生してない場合、方法2600はブロック2660に進むことができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、修正動作が現在行われているかどうかを記録することができるフラグ、ビット、又は何らかの他の記憶機能を有することができる。
【0211】
ブロック2660で、前記修正動作を停止することができる。例えば、前記コンピューティング・デバイスは、採用した修正動作の一つ又は複数を縮小、取り消し、又は中止することができる。例えば、延伸装置がブロック2640で延伸されていた場合、該延伸装置は、ブロック2660において、該延伸装置を元の通常の動作位置に後退させることができる。別の実施例として、ブロック2640において前記空気圧装置が前記ローラ・ガイドを膨張させていた場合、前記空気圧装置は、ブロック2660において、前記ローラ・ガイドを収縮させて通常動作用の元の圧力に戻すことができる。さらに別の実施例として、前記コンピューティング・デバイスは、ブロック2640において前記モータに供給された動力又はエネルギーを低減又は制限していた場合、ブロック2660において、前記コンピューティング・デバイスは通常の動作条件を前記モータに再設定することができる。上記の任意の組み合わせもまた、ブロック2640でとられるその他の修正動作と合わせて考慮することができる。
【0212】
本明細書の範囲から逸脱することなく、方法2600に対して修正、追加又は省略を行うことができる。例えば、方法2600の処理は、異なる順序で実施することができる。追加的又は代替的に、二つ以上の処理を同時に行うことができる。さらに、上記の概説した処理及び動作は例として提供されたものであり、前記処理及び動作のいくつかは必要に応じて実行すればよく、開示した実施形態の本質から逸脱することなく、結合してより少ない処理や動作にすること、又は、処理や動作を追加して拡張することができる。
【0213】
本明細書、及び、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用した用語は、一般に「開放的」な用語として意図されている(例えば、用語「含み(including)」は、「含み、かつ、これに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「有する/持つ」という用語は、「少なくとも有する/持つ」と解釈されるべきであり、「含む(include)」は、「含むが、これに限定されない」と解釈されるべきであり、用語「含み(containing)」は、「含み、かつ、これに限定されない」と解釈されるべきである)。
【0214】
さらに、請求項の記載事項の文頭を特定の数で始めるように意図した場合、その意図は請求項に明示的に記載されており、そのような記載がない場合にはそのような意図も存在しない。例えば、理解の手助けとして例示すると、添付の特許請求の範囲は、請求項の記載事項を開始するための導入句「少なくとも一つ」及び「一つ又は複数」を使用している場合がある。しかしながら、このような語句の使用は、英文において不定冠詞「a」又は「an」によって始まる請求項の記載事項の文頭が、前記の文頭で始まる記載事項を含む任意の請求項を上記のような記載を含む実施例にのみ制限されるということを示していると解釈されるべきではない。これは、同じクレームが冒頭句「一つ又は複数」又は「少なくとも一つ」と一緒に不定冠詞「a」又は「an」を含んでいても同様である(例えば、「a」及び/又は「an」は、「少なくとも一つ」又は「一つ又は複数」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を始めるために用いられる定冠詞の使用にも適用される。
【0215】
加えて、請求項の記載の冒頭の特定の数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載事項が、「少なくとも」を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾子のない「二つの記載事項」と言う直接的な記載は、少なくとも二つの記載事項、又は二つ以上の記載事項を意味する)。さらに、「A、B、及びC等のうちの少なくとも一つ」、又は、「A、B、及びC等のうちの一つ又は複数」に似た慣例的な表現が使用されている場合には、一般に、このような構成は、A単独、B単独、C単独、AとB、AとC、BとC、又はA、B、及びC等を含むことが意図されている。
【0216】
さらに、二つ以上の代替の用語を提示するすべての選言的語句は、明細書内か、特許請求の範囲内か、又は図面内かどうかにかかわらず、用語のうちの一つ、用語のうちのどちらか、又は両方の用語を含む可能性を意図すると理解されるべきである。例えば、語句「A又はB」は、「A」、又は「B」、又は「A及びB」のどれかの可能性があると理解されるべきである。
【0217】
本明細書に記載の全ての例及び条件に関する用語は、本明細書の理解及び当該分野の技術の促進に発明者が貢献するための概念の理解について、読者を支援するための教育的な目的のために意図されたものであり、かつ、このような具体的に記載された例や条件に限定されないものと解釈されるべきである。本明細書の実施形態を詳細に説明してきたが、種々の変更、置換、及び修正が、本明細書に記載の発明の思想及び請求範囲を逸脱することなく行える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図16
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図23C
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図25B
図26