(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0006】
上記の問題のうち一つまたはそれ以上を取り扱うレトロフィットランプ(retrofit lamp)を提供することは有利であろう。特に、低減された製造コストを伴うレトロフィットランプを提供することが望ましいであろう。
【0007】
これらの問題の一つまたはそれ以上をより上手く取り扱うために、独立請求項において定められる特徴を有するレトロフィットランプが提供される。望ましい実施例は、従属請求項において定められる。
【0008】
従って、第1の態様に応じて、レトロフィットランプが提供される。レトロフィットランプは、自動車用ヘッドライトにランプをマウントするためのコネクタと、コネクタから軸に沿って延びている本体と、本体に配置されている複数の発光ダイオードとを含む。発光ダイオードは、軸に沿って配置されており、かつ、軸に関して横方向に光を発するように適合されている。レトロフィットランプは、さらに、コネクタと反対側にある発光ダイオードの配列の端に配置された反射性エレメントを含む。反射性エレメントは、発光ダイオードによって発せられたいくらかの光を反射するように適合されている。
【0009】
自動車用ヘッドライトによって発せられる光は、典型的には、車両の周囲を照明するため、そして、特には、所定の方向において照明を提供するために使用される。例えば、車両の前方の道路を照明するためである。レトロフィットランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるとき、発光ダイオード(LED)によって発せられる光は、望ましくは。自動車用ヘッドライトによって提供される照明に貢献し得るものである。LEDは、一つの主要方向においてその光を大部分発し得る、例えば、(その方向を照明するようにランプがマウントされている場合に)レトロフィットランプの軸に関して横方向であるが、典型的には、ある範囲の方向において光を発するものである。従って、LEDによって発せられたいくらかの光が、所望のヘッドライト照明に貢献しない方向において発せられ得る。例えば、LEDによって発せられたいくらかの光は、車両の前方の道路に向かって照明を方向付けるように配置されている自動車用ヘッドライトリフレクタによって反射されることなく、自動車用ヘッドライトを出て行くことがあり、そして、例えば、道路の照明には貢献し得ない。
【0010】
コネクタの反対側にあるLEDの配列の端に反射性エレメントを配置することによって、コネクタから離れる方向においてLEDによって発せられた少なくともいくらかの光、例えば、所望のヘッドライト照明に対して貢献しないであろう光は、反射された光が所望のヘッドライト照明に対して貢献するように、反射性エレメントにより、自動車用ヘッドライトの他のパーツまたは部分に対して反射され得る。コネクタの反対側にあるLEDの配列の端に反射性エレメントを配置することによって、従って、LEDから発せられる光が、レトロフィットランプによって、及び/又は、レトロフィットランプがマウントされ得る自動車用ヘッドライトによって、より効率的に使用され得る。そして、必要とされるLEDの数量、及び/又は、所与のヘッドライト照明を提供するために使用される個々のLEDに必要とされる照明出力が、低減され得る。必要とされるLEDの数量の低減によって、レトロフィットランプの製造コストを削減することができる。個々のLEDに要求される照明出力の低減も、また、より進歩的でない、及び/又は、より特別でないLEDが使用され得るので、レトロフィットランプの製造コストを低減することができる。
【0011】
LEDのコストは、レトロフィットランプの製造コストの多大な部分に対応し得る。特に、比較的に高い照明出力を伴うLED、及び/又は、比較的に高い温度におけるオペレーションについて耐性のあるLEDが、自動車用ヘッドライトに関する動作条件及び/又は規則に適応するためのレトロフィットランプについて要求され得るからである。LEDの数量、及び/又は、個々のLEDの照明出力の低減は、従って、レトロフィットランプの製造コストを著しく低減し得る。
【0012】
コネクタは、例えば、自動車用ヘッドライト、または、所望の照明を提供するようにLEDによって発せられる光をリダイレクト(redirect)するための一つ以上のレンズを使用している自動車用ヘッドライトに、ランプをマウントするために適合されてよい。
【0013】
軸に沿って配置されているLED、によっては、LEDが、軸に沿って分配された位置に配置されていることを意味している。複数のLEDは、コネクタに最も近いLEDが配置されている軸に沿った第1の位置から開始し、そして、コネクタから最も遠いLEDが配置されている軸に沿った第2の位置で終了する、LEDの配列を形成し得る。
【0014】
コネクタの反対側にあるLEDの配列の端に配置されている反射性エレメント、によっては、反射性エレメントが、軸に沿ってコネクタから最も遠く離れて置かれたLEDの近傍に配置されていることを意味している。反射性エレメントは、例えば、軸に沿ってコネクタから最も遠く離れたLEDの遠い側に配置され得る。
【0015】
軸に関して横方向に光を発するように適合されているLED、によっては、軸を横断する方向、例えば、軸に対する垂直方向を含む、において光を発し得るように、LEDが向けられていることを意味している。
【0016】
少なくともいくつかの実施例において、発光ダイオードは、例えば、少なくとも30Cd/cm2の表面輝度を有し得る。
【0017】
一つの実施例に従って、発光ダイオードは、軸に沿った並び(row)において配置されてよい。交換式ヘッドライトバルブにおいて、発光領域、例えばフィラメントによって提供される照明出力により良く似ている照明出力を提供するものである。いくらかの発光領域、例えば、フィラメントは、軸の周りの全方向において同一の輝度をもった光を発し得るので、レトロフィットランプにおいては、例えば、2つまたはそれ以上のLEDの並びが使用されてよい。ここで、発光領域によって提供される照明出力により良く似ている照明出力を提供するために、並びは、レトロフィットランプの軸の周りに角度を付けて分布されてよい。
【0018】
LEDが軸に沿った並びにおいて配置されている実施例において、反射性エレメントは、例えば、コネクタの反対側にあるLEDの並びの端に配置されてよい。
【0019】
一つの実施例に従って、反射性エレメントは、軸を横断する反射性表面を有してよい。それにより、コネクタから離れた方向においてLEDによって発せられた光が、反射性エレメントによってより効率的に反射されるようにし、そして、レトロフィットランプが、LEDから発せられた光をより効率的に使用できるようにし得る。反射性表面は、例えば、平坦でも、または、曲がっていてもよい。反射性表面は、例えば、レトロフィットランプの軸に対して垂直であってよく、または、軸に関して、例えば、70−110度の角度を形成してよい。反射性エレメントは、例えば、追加の反射性表面を有してよく、及び/又は、ランプが、例えば、追加の反射性エレメントを有してよい。
【0020】
一つの実施例に従って、反射性エレメントは、軸に沿った発光ダイオードの配列の伸長(extension)の少なくとも半分だけ、軸を横断する方向において延びてよい。つまり、軸に沿って配置されたLEDは、反射性エレメントの高さ(つまり、軸を横断する方向に沿った長さ)の最大でも2倍だけ延びている軸の部分に沿って分布されてよい。本実施例は、LEDによって発せられる光の反射を促進する反射性エレメントのサイズを定めている。
【0021】
LEDが軸に沿った並びにおいて配置されている実施例において、反射性エレメントは、例えば、LEDの長さの少なくとも半分だけ、軸を横断する方向において延びてよい。
【0022】
反射性エレメントは、例えば、軸に沿ったLEDの配列の伸長の少なくとも半分の長さで、軸を横断する方向において延びる反射性表面を有してよい。
【0023】
一つの実施例に従って、反射性エレメントは、軸に沿った発光ダイオードの配列の伸長の最大でも2倍だけ、軸を横断する方向において延びてよい。つまり、軸に沿って配置されたLEDは、反射性エレメントの高さ(つまり、軸を横断する方向に沿った長さ)の少なくとも半分だけ延びている軸の部分に沿って分布されてよい。反射エレメントが、LEDの配列の端に配置されているので、反射性エレメントのサイズが低減され得ることが正しく理解されよう。
【0024】
LEDが軸に沿った並びにおいて配置されている実施例において、反射性エレメントは、例えば、LEDの並びの長さの最大でも2倍だけ軸を横断する方向において延びてよい。
【0025】
一つの実施例に従って、反射性エレメントは、発光ダイオードのうち少なくとも一つ、例えば、全ての発光ダイオードと、熱的接触、例えば、良好な熱的接触にある、ように配置されてよい。反射性エレメントをLEDのうち少なくとも一つと熱的接触にあるように配置することによって、反射性エレメントが、少なくとも一つのLEDに対するヒートシンクとして、例えば、一つまたはそれ以上のヒートシンクとの組み合わせにおいて、機能することができる。従って、反射性エレメントは、少なくとも一つのLEDによって生成された熱を消散させるために使用され得る。反射性エレメントは、例えば、レトロフィットランプの本体を介して、少なくとも一つのLEDと熱的接触にあるように配置され得る。
【0026】
反射性エレメントをLEDのうち少なくとも一つと熱的接触にあるように配置することは、少なくとも一つのLEDの寿命を延ばし得る。LEDについて外部のヒートシンクを配置するために利用可能な場所は限定されており、そして、ヒートシンクとしての反射性エレメントの使用は、外部ヒートシンクの必要性を低減し得るものである。
【0027】
一つの実施例に従って、コネクタは、ランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、リフレクタの接平面(tangent plane)においてマウント可能な部分を含んでよい。軸に沿って、その部分から、複数のLEDのうちでその部分の最も近くに配置されたLEDまでの距離は、基準の交換式ヘッドライトバルブにおけるコネクタの対応する部分から(基準の交換式ヘッドライトバルブを自動車用ヘッドライトリフレクタにマウントするために使用されるコネクタ)、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域、例えば、フィラメントまでの距離と一致してよい。別の言葉で言えば、LEDの配列は、レトロフィットランプのコネクタの部分から、基準の交換式ヘッドライトバルブのコネクタの対応する部分から基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域までの距離と一致している距離、のところに配置されてよい。
【0028】
本実施例について、レトロフィットランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、LEDの配列は、軸に沿った、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域に対応する位置から開始し、そして、レトロフィットランプの照明出力は、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域によって提供される照明出力により良く似ている。
【0029】
ランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、リフレクタの接平面においてマウント可能である部分によって、ランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、その部分がリフレクタの接平面に配置されるように適合されていることを意味している。
【0030】
本発明に従って、軸に沿った発光ダイオードの配列の伸長は、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域、例えばフィラメント、よりも短い。
【0031】
上述のように、反射性エレメントによって、レトロフィットランプは、LEDにより発せられる光をより効率的に使用することができ、そして、LEDの数量を低減させ得る。反射性エレメントによって反射された光によって、そうでなければ所望のヘッドライト照明に対して貢献しないだろうが、LEDの配列を、反射性エレメントを有しない配列と比較してより短くすることができる。反射性エレメントは、LEDのより長い配列の印象を生成し得るものであり、そして、レトロフィットランプが配置されている自動車用ヘッドライトの照明出力は、基準の交換式ヘッドライトバルブが配置されている自動車用ヘッドライトの照明出力と似ている。基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域が、実際には、軸に沿ったLEDの配列の伸長よりも長い場合でさえ、そうである。
【0032】
結果として、使用されるLEDの数量の低減のおかげで、製造コストが低減され得る。本実施例を用いて、よりコンパクトなソリューションが提供され、そこでは、より短いLEDの配列のおかげで、空間が節約されている。
【0033】
いくつかの実施例において、LEDの配列は、コネクタの部分から、基準の交換式ヘッドライトバルブのコネクタの対応する部分から基準の交換式ヘッドライトバルブの特定の発光領域、例えば、ハイビーム発光領域またはロービーム発光領域、までの距離と一致している距離、のところに配置されてよい。そうした実施例において、レトロフィットランプの軸に沿ったLEDの配列は、基準の交換式ヘッドライトバルブの特定の発光領域といったものより短くてよい。
【0034】
LEDが並びにおいて配置されている実施例において、LEDの並びは、例えば、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域より短くてよい。
【0035】
一つの実施例に従って、発光ダイオードの配列は、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域の長さの4分の3より少ない分だけ、軸に沿って延びてよい。
【0036】
いくつかの実施例において、LEDの配列は、コネクタの部分から、基準の交換式ヘッドライトバルブのコネクタの対応する部分から基準の交換式ヘッドライトバルブの特定の発光領域、例えば、ハイビーム発光領域またはロービーム発光領域、までの距離と一致している距離、のところに配置されてよい。そうした実施例において、レトロフィットランプの軸に沿ったLEDの配列は、基準の交換式ヘッドライトバルブの特定の発光領域の4分の3より短くてよい。
【0037】
LEDが並びにおいて配置されている実施例において、LEDの並びは、例えば、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域の4分の3より短くてよい。
【0038】
一つの実施例に従って、発光ダイオードの配列は、基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域の長さの少なくとも半分だけ、軸に沿って延びてよい。軸に沿った発光ダイオードの配列は、例えば、基準の交換式ヘッドライトバルブのハイビーム発光領域またはロービーム発光領域の長さの少なくとも半分だけ、延びてよい。
【0039】
一つの実施例に従って、基準の交換式ヘッドライトバルブは、H1、H7、H8、H9、H11、H13、H15、またはH17交換式ヘッドライトバルブ、H4の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、HIR2交換式ヘッドライトバルブ、S2の2個フィラメント白熱ヘッドライトバルブ、HS1の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、HS5の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、9002、9003、9004、9005、9006、または9007交換式ヘッドライトバルブ、もしくは、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、またはD8ガス放電ヘッドライトバルブ、であってよい。
【0040】
一つの実施例に従って、コネクタは、ランプが自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、リフレクタの接平面においてマウントできる部分を含んでよい。反射性エレメントは、軸に沿って、その部分から所定の距離に配置されてよい。所定の距離は、基準の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ(コネクタが、自動車用ヘッドライトリフレクタに基準の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブをマウントするために適合されている)のコネクタの対応する部分から、その基準の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブのハイビーム発光領域の遠端までの距離、または、基準の1個フィラメント交換式ヘッドライトバルブのコネクタ(コネクタが、自動車用ヘッドライトリフレクタに基準の1個フィラメント交換式ヘッドライトバルブをマウントするために適合されている)の対応する部分から、その基準の1個フィラメント交換式ヘッドライトバルブの発光領域の遠端までの距離、よりも小さくてよい。
【0041】
基準の交換式ヘッドライトバルブの所与に発光領域の遠端によって、基準の交換式ヘッドライトバルブのコネクタから最も離れて配置された所与の発光領域の端または末端を意味している。
【0042】
基準の1個フィラメント交換式ヘッドライトバルブは、例えば、H7交換式ヘッドライトバルブであってよい。基準の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブは、例えば、H4交換式ヘッドライトバルブであってよい。
【0043】
反射性エレメントが、コネクタの反対側にあるLEDの配列の端(つまり、コネクタに関してLEDの配列の遠端に)配置されているので、LEDの配列の遠端からレトロフィットランプのコネクタ部分までの距離は、本実施例においては、基準の1個または2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブにおけるコネクタの対応する部分から、基準の1個または2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブにおけるそれぞれの発光領域の遠端までの距離よりも短い。
【0044】
上述のように、反射性エレメントは、LEDのより長い配列の印象を生成し得るものであり、そして、レトロフィットランプが配置されている自動車用ヘッドライトの照明出力は、基準の交換式ヘッドライトバルブが配置されている自動車用ヘッドライトの照明出力と似ている。基準の交換式ヘッドライトバルブの発光領域が、それに沿ってレトロフィットランプのコネクタからLEDの配列が延びている距離よりも、基準の交換式ヘッドライトバルブのコネクタからさらに離れて延びている場合でさえ、そうである。
【0045】
一つの実施例に従って、ランプは、H1、H7、H8、H9、H11、H13、H15、またはH17交換式ヘッドライトバルブ、H4の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、HIR2交換式ヘッドライトバルブ、S2の2個フィラメント白熱ヘッドライトバルブ、HS1の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、HS5の2個フィラメント交換式ヘッドライトバルブ、9002、9003、9004、9005、9006、または9007交換式ヘッドライトバルブ、もしくは、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、またはD8ガス放電ヘッドライトバルブ、のための自動車用ヘッドライトにマウント可能であってよい。
【0046】
第2の態様に従って、自動車用ヘッドライトリフレクタと、上記に説明された実施例のいずれかで定められたレトロフィットランプとを含む、自動車用ヘッドライトが提供される。レトロフィットランプは、リフレクタにマウントされており、かつ、リフレクタは、発光ダイオードによって発せられた光のいくらかを反射するように適合されてよい。第2の態様に従った、自動車用ヘッドライトリフレクタは、一般的に、第1の態様に従ったレトロフィットランプと同じ利点を共有し得るものである。
【0047】
本発明の実施例は、請求項において示される特徴の全ての可能な組み合わせに関することに留意する。
【発明を実施するための形態】
【0050】
これから、添付の図面を参照して、本態様が、より完全にこれ以降に説明される。図面には、現在のところ望ましい実施例が示されている。この発明は、しかしながら、多くの異なる形式において具現され得るものであり、そして、ここにおいて明らかにされる実施例に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、徹底さと完璧さのために適用されるものであり、そして、当業者に対して本態様の範囲を完全に伝えるものである。
【0051】
図1は、コネクタ111を使用して自動車用ヘッドライトリフレクタ120にマウントされたH7交換式ヘッドライトバルブ110の模式的な側面図である。リフレクタ120は、凹面(concave)形状、例えばパラボラ形状、を有しており、内部ボリューム(interior volume)150に面している。H7バルブ110のコネクタ111は、リフレクタ120における穴を通してマウントされており、そして、H7バルブ110は、コネクタ111から内部ボリューム150の中へと延びている。H7バルブ110の発光領域114、またはフィラメントが、内部ボリューム150の中に配置されるようにである。H7バルブ110の発光領域114は、内部ボリューム150の中へ光131と132を発する。発光領域114は、例えば、H7バルブ110がマウントされている車両(vehicle)が水平位置にあるときに、水平方向に延びてよい。
【0052】
リフレクタ120は、H7バルブ110の発光領域114が配置されている内部ボリューム150を部分的に取り囲む。しかし、リフレクタ120は、コネクタ11がマウントされているのと反対側においてオープンであり、光が内部ボリューム150を出て行くことができる。リフレクタ120は、例えば、車両の前面に配置され、かつ、車両の前方の道路を照明するように適合された自動車用ヘッドライトの一部であってよい。リフレクタ120の凹面形状は、発光領域114によって発せられた光を収集するために役に立つ。つまり、リフレクタ120は、発光領域114によって発せられた光をリダイレクト(redirect)するための形状である。例えば、車両の前方の道路を照明するために適切なように、H7バルブ110がマウントされた自動車用ヘッドライトから出力された光の望ましい分布を提供するためである。発光領域114は、例えば、リフレクタ120の焦点に、または、近くに配置されてよい。発光領域114によって発せられたいくらかの光131がリフレクタ120によって反射される一方で、発光領域114によって発せられるいくらかの光132は、リフレクタ120から離れる方向において発せられ、そして、リフレクタ120によって反射されることなく、自動車用ヘッドライトを出て行く。リフレクタ120によって反射されることなく自動車用ヘッドライトを出て行く光132は、自動車用ヘッドライトの望ましい照明出力について貢献しない。例えば、道路の照明に対して貢献しないだろう。
【0053】
図2は、コネクタ211を使用して自動車用ヘッドライトリフレクタ220にマウントされたH4交換式ヘッドライトバルブ210の模式的な側面図である。
図1に関して説明されたリフレクタ120と同様に、リフレクタ220は、凹面形状、例えばパラボラ形状、を有しており、内部ボリューム250に面している。
図1に関して説明されたH7バルブ110と同様に、H4バルブ210のコネクタ211は、リフレクタ220における穴を通してマウントされており、そして、H4バルブ210は、コネクタ211から内部ボリューム250の中へと延びている。H4バルブ210に係るハイビーム発光領域214a、またはハイビームフィラメント、および、ロービーム発光領域214b、またはロービームフィラメントが、内部ボリューム250の中に配置されるようにである。発光領域214aと214bは、例えば、共通の軸に沿って相互に配置されてよい。
【0054】
リフレクタ220の凹面形状は、発光領域214aと214bによって発せられた光を収集するために役に立つ。つまり、リフレクタ220は、ハイビーム発光領域214aとロービーム発光領域214bによって発せられた光をリダイレクトするための形状である。例えば、車両の前方の道路を照明するために適切なように、H4バルブ210がマウントされた自動車用ヘッドライトから出力された光の望ましい分布を提供するためである。シャッター218は、ロービーム発光領域214bの下に配置されている。ロービーム発光領域214bにより発せられた光は、シャッター218によって、リフレクタ220の下側半分に到達することが妨げられる。そして、ロービーム発光領域214bにより発せられた光は、従って、下側に向けられた自動車用ヘッドライトの出力の部分に対して主に貢献するものである。
図1に関して説明されたH7バルブ110と同様に、H4バルブ210の発光領域214aと214bによって発せられたいくらかの光231がリフレクタ220によって反射される一方で、H4バルブ210の発光領域214aと214bによって発せられるいくらかの光232は、リフレクタ22によって反射されることなく、自動車用ヘッドライトを出て行く。そして、従って、自動車用ヘッドライトの望ましい照明出力について貢献しない。例えば、道路の照明には貢献しない。
【0055】
図3は、いくつかの実施例に従って、自動車用ヘッドライトリフレクタ320にマウントされたレトロフィットランプ310の模式的な側面図である。レトロフィットランプ310は、レトロフィットランプ310が
図1に関して説明されたH7交換式ヘッドライトバルブ110を置き換えられるように、H7交換式ヘッドライトバルブの接続のために適合された自動車用ヘッドライトにマウント可能であり得る。別の言葉で言えば、H7交換式ヘッドライトバルブ110は、レトロフィットランプ310がそれに基づいている基準の交換式ヘッドライトバルブとして役に立ち得る。代替的な実施例も、また、予測され得る。そこでは、レトロフィットランプ310が、他のタイプのヘッドライトバルブの接続のために適合された自動車用ヘッドライトにマウントされ得る。例えば、H1、H8、H9、H11、H13、H15,またはH17交換式ヘッドライトバルブ;H4の2フィラメント白熱ヘッドライトバルブ;HS1の2フィラメント交換式ヘッドライトバルブ;HS5の2フィラメント交換式ヘッドライトバルブ;9002、9003、9004、9005、9006、または9007の交換式ヘッドライトバルブ;もしくは、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、またはD8ガス放電ヘッドライトバルブ、である。
【0056】
レトロフィットランプ310は、コネクタ311、本体(body)312、複数の発光ダイオード(LED)314と反射性エレメント315、を含んでいる。
【0057】
コネクタ311は、自動車用ヘッドライトにランプ310をマウントするために適合されており、そして、ここにおいては、自動車用ヘッドライトリフレクタ320における穴を通してマウントされているコネクタ31によって例示されている。リフレクタ320は、例えば、凹面形状、例えば内部ボリューム350に面しているパラボラ形状、を有してよく、そして、発せられた光を内部ボリューム350の中に向けるように適合されてよい。
【0058】
本体312は、軸313に沿ってコネクタ311から延びている。本体312は、ここにおいては、軸313に沿って内部ボリューム350の中へとコネクタ311から延びている細長い本体312によって例示されている。コネクタ311がマウントされているリフレクタ320の部分を横断するものである。
【0059】
LED314は、本体において配置されている。LED314は、軸313に沿って配置されており、そして、軸313に関して横方向に光を発するように適合されている。つまり、LED314は、軸313に沿って分配された位置に配置されており、そして、軸313を横断する方向、例えば、軸に垂直な方向を含む、において光を発するように方向付けられている。いくつかの実施例において、LED314それぞれの発光面は、例えば、軸313に対して少なくとも概ね平行であってよい。
【0060】
LED314の配列は、ここにおいては、軸13に沿ったLED314の並び(row)の形式において線形的な配置(linear arrangement)によって例示されている。ここで、全てのLED314は、同一の方向に向けられている(例えば、
図3に示されるように、上向き)。並びは、2つまたはそれ以上のLED314を含んでよく、そして、ここにおいては、3つのLED314の並びによって例示されている。他の実施例も、また、予測され得る。そこでは、LED314が、軸313に沿って非線形的に配置されてよい。例えば、軸313に沿った平面において2次元のパターンを形成しているか、または、例えば、軸313に沿って、その周りに3次元のパターンを形成しているものである。実施例が予測されてよく、そこでは、個々のLED314が、異なる方向において光を発するように、お互いに関して異なって方向付けされてよい。
【0061】
反射性エレメント315は、コネクタ311と反対側にあるLED314の配列の端に配置されてよい。つまり、コネクタ311から最も遠い端である。反射性エレメント315は、LED314によって発せられた光のいくらかを反射するように適合されている。反射性エレメントは、ここにおいては、軸313を横断する方向において少なくとも延びており、かつ、LED314に面している反射性表面316を有する反射性エレメント315によって例示されている。反射性表面316は、例えば、軸313に対して垂直な平面において配置されてよく、もしくは、軸313に関して角度を形成してよい。つまり、非ゼロの角度であり、例えば、70−110°である。反射性表面316は、平坦であってよく、または、曲がっていてもよい。反射性表面316は、例えば、凸面または凹面であってよい。反射性表面316は、例えば、LED314に向かって、または、LED314から離れて、傾斜してよい。反射性表面316の形状と軸313に関して形成する角度の両方は、反射性エレメント315によって反射される光の量、及び/又は、光が反射される方向に影響し得る。そして、レトロフィットランプ310は配置されている自動車用ヘッドライトの照明出力に影響し得るものである。
【0062】
反射性エレメント315が無いと、コネクタ311から離れる方向においてLED314から発せられた光332は、リフレクタ320によって反射されることなく自動車用ヘッドライトを出て行くだろう。
図1に関して説明されたH7バルブ110の発光領域114によって発せられた光132のいくらかと同様である。本実施例においては、コネクタ311から離れる方向においてLED314から発せられた光332の少なくともいくらかは、リフレクタ320に向かって反射性エレメント315によって反射される。そして、従って、自動車用ヘッドライトの所望の照明出力について貢献し得る。レトロフィットランプ310における反射性エレメント315の存在のおかげで、レトロフィットランプ310は、
図3に関して説明されたレトロフィットランプ310におけるLED314の配列よりも長いLEDの配列を含んでいる自動車用ヘッドライトの照明出力に似ている自動車用ヘッドライトの照明出力を提供することができる。つまり、反射性エレメント315は、LED314の配列の仮想延長部分(virtual prolingation)340を生じ、そして、使用されるLED314の数量が、従って、削減され得る。LED314の数量を削減することによって、レトロフィットランプ310について製造コストが低減され得る。
【0063】
LED314の数量の削減は、また、LED314の配列の全体的なルーメン出力(lumen output)も低減する。反射性エレメント315によって、LED314により発せられた光がより効率的に使用されるようにでき、そして、LED314の配列の仮想延長部分340を提供し得るが、使用されるLED314は、例えば、使用されるLED314の数量の削減を少なくとも部分的に補償するために、個々のLED314のルーメン出力が増加されるように、選択されてよい。個々のLED314の幅が、例えば、ルーメン出力を増加するために増やされてよい。例えば、許される最大の発光領域の幅が1.6mmであるアプリケーションにおいては、1.4×1.4 isoの1.0mm幅のLEDダイ(die)が使用され得る。
【0064】
反射性エレメント315は、LED134のうち少なくとも一つと(良好な)熱的接触(thermal contact)にあるよう配置され、そして、LED314のためのヒートシンクとして機能し得る。反射性エレメント315は、例えば、本体(またはベース)312を介してLED314と熱的接触にあるよう配置され得る。本体は、例えば、LED314から外へ熱を伝導するために、金属パーツまたは部分を含んでよい。
【0065】
反射性エレメント315は、LED314の冷却を改善し、そして、それによって、寿命を延長し得るし、及び/又は、より多くの熱を発生するLED314を使用できるようにし得る。さらに、反射性エレメント315が、ヒートシンクとして機能する場合には、追加の、例えば外部の、ヒートシンクに対する必要性が低減され、よりコンパクトな光源を提供できる。
【0066】
本実施例において、反射性エレメント315は、高さHを有し得るものであり、つまり、軸313を横断する方向、例えば、軸313に対して垂直な方向において、距離Hだけ延びてよい。高さHは、例えば、軸313に沿ったLED314の配列の伸長D31の少なくとも半分であり、そして、軸に沿ったLED314の配列の伸長D31の最大でも2倍であってよい。例えば、反射性エレメント315の高さHは、軸313に沿ったLED314の配列の伸長D31と一致してよい。例えば、反射性エレメント315の高さHは、軸313に沿ったLED314の配列の伸長D31よりも短くてよい。反射性エレメント315の高さHは、例えば、
図1に関して説明されたH7交換式ヘッドライトバルブ110の発光領域114の長さD11の概ね半分であってよい。
【0067】
コネクタ311は、例えば、ランプ310が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、リフレクタ320の接平面(tangent plane)においてマウントできる(または、配置されるように適合される)部分317を含んでよい。部分317は、ここにおいては、コネクタ311がリフレクタ320にマウントされるときに、リフレクタ320の外側に対して隣接するコネクタ311の部分によって例示されている。軸313に沿って、部分317から、複数のLED314のうち部分317の最も近くに配置されたLED314まで(つまり、部分317に対して最も近くに配置された一つのLED314まで)の距離D32は、(
図1に関して説明された)H7バルブ110のコネクタ111の対応する部分117から、H7バルブ110の発光領域114までの距離D12と一致してよい。軸313に沿って部分317から、複数のLED314のうち部分317の最も近くに配置されたLED314までの距離D32は、例えば、最大でも25mmであってよい。
【0068】
LED314の配列は、例えば、軸313に沿って、
図1に関して説明されたH7バルブ110の発光領域114の長さD11よりも短い距離D31だけ延びてよい。つまり、LED314の並びは、発光領域114より短くてよい。例えば、LED314の並びは、発光領域114の長さD11の4分の3より短くてよい。例えば、LED314の並びは、6mmより短くてよく、または、3mmより短くてよい。反射性エレメント315によるLED314の配列の仮想延長部分340によって、LED314の配列は、置き換えられるように適合された発光領域114よりも短い距離、軸313に沿って延びることができる。LED314と仮想延長部分340によってカバーされる軸313に沿って結合された距離D34は、例えば、H7バルブ110の発光領域114の長さD11と一致してよい。
【0069】
軸313に沿ったLED314の配列は、例えば、
図1に関して説明されたH7バルブ110の発光領域114の長さD11の少なくとも半分である距離D31だけ延びてよい。つまり、LED314の並びの長さD31は、発光領域114の長さD11の少なくとも半分であってよい。例えば、LED314の配列は、軸313に沿って少なくとも1.5mmの距離D31だけ延びてよい。
【0070】
反射性エレメント315は、コネクタ311の部分317から軸313に沿って所定の距離D33において配置されてよい。この所定の距離D33は、例えば、
図1に関して説明された、H7バルブ110のコネクタ111の対応する部分117からH7バルブ110の発光領域114の遠端(far end)までの距離D11より小さくてよい。この所定の距離D33は、例えば、28mmより小さくてよい。LED314の配列が、その代り、
図2に関して説明されたH4バルブのロービーム発光領域214bを置き換えるために適合されている場合、所定の距離D33は、例えば、32mmより小さくてよい。
【0071】
反射性エレメント315は、LED314の配列の末端に配置されている。反射性エレメント315は、例えば、LED314の配列に隣接して、または、LED314の配列の近くに配置されてよい。反射性エレメント315は、例えば、LED314の配列から2mmまでの距離において配置されてよい。反射性エレメント315は、例えば、本体312の上にマウントされてよい。本体312は、例えば、回路基板を有しており、その上にLED314と反射性エレメント315がマウントされている。
【0072】
レトロフィットランプ310が配置される自動車用ヘッドライトは、例えば、リフレクタ320とレトロフィットランプ310を含んでよい。レトロフィットランプ310は、LED314によって発せられたいくらかの光を反射するように適合され得るリフレクタ320にマウントされてよい。LED314の少なくともいくつかは、例えば、LED314によって発せられた光がリフレクタ320によってより効率的に反射され得るように、リフレクタ320の焦点に、または、焦点の近くに配置されてよい。リフレクタ320は、凹面、例えばパラボラ、形状を有してよい。
【0073】
図3に関して説明されたレトロフィットランプ314は、例えば、LED314と反射性エレメント315をカバーするエンクロージャ(
図3には示されていない)を含んでよい。そうしたエンクロージャは、LED314の冷却に影響し得るが、エンクロージャは、例えば、LED314を保護し得るものである。
【0074】
コネクタ311は、例えば、レトロフィットランプ310を電源に対して接続するための電気接続を含んでよい。
【0075】
本体312は、例えば、LED314をコネクタ311に対して電気的に接続するための電線及び/又は他の電気伝導体を含んでよい。
【0076】
LED314は、例えば、レトロフィットランプ310が自動車用ヘッドライトに配置されるときに、上側に向けられるように適合されてよい。
図1に関して説明された、H7バルブ110の発光領域114は、自動車用ヘッドライトにおいて上向きと下向きの両方に光を発し得るので、LEDの第2の並び(
図3には示されていない)が、軸313に沿った本体312の下側のH7バルブ110の発光領域114に対応する位置において、任意的に備えられてよく、そして、レトロフィットランプ310が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに下向きに光を発するように適合されてよい。第2の反射性エレメント(
図3には示されていない)が、例えば、LEDの第2の並びにおいて配置されてよい。
【0077】
図4は、別の実施例に従った、レトロフィットランプ410の模式的な側面図である。レトロフィットランプ410は、
図2に関して説明されたH4交換式ヘッドライトバルブ210を置き換えることができるように、H4交換式ヘッドライトバルブの接続のために適合された自動車用ヘッドライトにマウント可能であってよい。別の言葉で言えば、H4バルブ210は、レトロフィットランプ420のデザインがそれに基づいている基準の交換式ヘッドライトバルブとして役に立ち得る。
図3がリフレクタ320にマウントされたレトロフィットランプ310を描いている一方で、
図4は、レトロフィットランプ410自身だけを描いている。つまり、マウントされていない状態におけるレトロフィットランプ410を描いている。
【0078】
図3に関して説明されたレトロフィットランプ310と同様に、レトロフィットランプ410は、コネクタ411、本体412、複数のLED414a、および反射性エレメント415aを含んでいる。そうでないものと特定されなければ、レトロフィットランプ410のこれらのパーツは、例えば、
図1に関して説明されたレトロフィットランプ310の対応するパーツと同じ特徴、特性、および機能を有してよい。
【0079】
例えば、コネクタ411は、自動車用ヘッドライトにランプ410をマウントするために適合されている。本体412は、コネクタ411から軸413に沿って延びている。複数のLED414aが、本体412に配置されている。反射性エレメント415aは、コネクタ411とは反対のLEDの配列414aの端に配置されている。
【0080】
図3に関して説明したように、レトロフィットランプ310のLED314および反射性エレメント315と同様に、LED414aおよび反射性エレメント415aは、レトロフィットランプ410が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、
図2に関して説明したように、H4バルブ210のハイビーム発光領域214aによって提供される照明出力に似ている照明出力を提供するように適合されている。
【0081】
LED414aは、例えば、レトロフィットランプ410が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、下側に向けられるように適合されてよい(つまり、LED414aは下向きに光を発するように適合されてよい)。(
図2に関して説明したH4バルブ210の)ハイビーム発光領域214aは、例えば、自動車用ヘッドライトにおいて上向きと下向き両方の光を発し得るので、LEDの第2の並び(
図4に示されていない)が、軸413に沿って本体412の下側のLED414a(そして、ハイビーム発光領域214a)の第1の並びに対応する位置において、任意的に備えられてよく、そして、レトロフィットランプ410が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに上向きに光を発するように適合されてよい。第2の反射性エレメント(
図4には示されていない)が、例えば、LEDの第2の並びにおいて配置されてよい。
【0082】
レトロフィットランプ410は、追加的な複数のLED(または、LEDのグループ)414b、および、コネクタ411と反対の追加的なLED414bの配列の端に配置される追加的な反射性エレメント415bを含んでよい。追加的なLED414bと追加的な反射性エレメント415bは、レトロフィットランプ410が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、
図2に関して説明したH4交換式ヘッドライトバルブ210のロービーム発光領域214bのものと似ている照明出力を提供するように適合されてよい。
【0083】
複数のLED414aと同様に、追加的なLED414bは、軸413に沿って配置されてよく、そして、追加的なLED414bは、軸413に関して横方向に光を発するように適合されてよい。追加的な反射性エレメント415bは、追加的なLED414bによって発せられるいくらかの光を反射するように適合されてよい。
【0084】
コネクタ411は、例えば、レトロフィットランプ410が自動車用ヘッドライトにマウントされるときに、リフレクタの接平面において配置されるように適合された(または、マウント可能である)部分417を含んでいる。反射性エレメント415aは、軸413に沿って部分417から所定の距離D43aに配置されてよい。この所定の距離D43aは、例えば、
図2に関して説明されたH4バルブ210(リフレクタ220にH4バルブ210をマウントするためにコネクタ211が適合されている)のコネクタ211の対応する部分217からH4バルブ210のハイビーム発光領域214aの遠端までの距離D23aより小さくてよい。追加的な反射性エレメント415bは、軸413に沿って部分417から別の距離D43bに配置されてよい。この他の距離D43bは、例えば、
図2に関して説明されたH4バルブ210(リフレクタ210にH4バルブ210をマウントするためにコネクタ211が適合されている)のコネクタ211の対応する部分217からH4バルブ210のロービーム発光領域214bの遠端までの距離D23bより小さくてよい。
【0085】
本実施例において、LEDの配列414aと414bは、2つのLEDに係るそれぞれの並び414aと414bによって例示されている。これらのLEDの並び414aと414bが軸413に沿って延びている、それぞれの距離D41aとD41bは、例えば、
図2に関して説明されたH4バルブ210のハイビーム発光領域214aとロービーム発光領域214b、それぞれの、長さD21aとD21bより短くて、しかし少なくとも半分の長さであってよい。軸413に沿ったLEDの並び414aと414bの位置は、例えば、H4バルブ210における、ハイビーム発光領域214aとロービーム発光領域214b、それぞれの、位置と一致してよい。
【0086】
少なくともいくつかの実施例において、レトロフィットランプのベースに沿ったLEDの配列は、基準の交換式ヘッドライトバルブの対応する発光領域の寸法に基づいてデザインされてよい。1個フィラメント(single−filament)H7バルブの発光領域は、例えば、4mmの長さと1.3mmの直径を有してよい。2個フィラメント(two−filament)H4バルブの発光領域は、例えば、5.3mmの長さと1.3mmの直径を有してよい。2個フィラメントH4バルブのハイビーム発光領域は、例えば、4mmの長さと1.3mmの直径を有してよい。ガス放電タイプのランプの発光領域は、例えば、4.2mmの長さと1.2mmの直径を有してよい。
【0087】
当業者であれば、本発明が、上記に説明された望ましい実施例について限定されるものでは決してないことを理解する。反対に、多くの変更および変形が、添付の請求の範囲内において可能である。例えば、H4およびH7バルブの照明出力に似ている照明出力を提供するためのレトロフィットランプが
図1−4に関して説明されてきたが、他のヘッドライトバルブの照明出力に似ている照明出力を提供するためのレトロフィットランプに係る実施例も、また、予測される。そうした実施例において、LEDの配列の長さと位置は、それぞれのヘッドライトバルブの発光領域の対応する位置とサイズに基づいて選択されてよい。自動車用ヘッドライトの照明出力を形成するために、ヘッドライトリフレクタよりむしろ、一つまたはそれ以上のレンズを使用している自動車用ヘッドライトにマウントされるように、レトロフィットランプが適合されている実施例も、また、予測され得る。さらに、レトロフィットランプのコネクタがリフレクタにおける穴を通してマウントされ得る実施例が説明されてきたが、リフレクタの端に、及び/又は、くぼみ及び/又は突起といった、リフレクタにおける専用の接合構成を介して、コネクタがマウントされ得る実施例も、また、予測され得る。コネクタは、例えば、自動車用ヘッダにレトロフィットランプをマウントするための形状を有している。例えば、スナップフィットデザイン、または、ランプを所定の場所にネジ止めするためのスレッドを含むものである。
【0088】
発光領域がフィラメントによって提供される実施例が説明されてきたが、他のタイプの光源も、また、予測され得る。基準の交換式ヘッドライトバルブは、例えば、発光領域が、フィラメントではなく、アーク(arc)によって提供されるガス放電ヘッドライトバルブであってよい。
【0089】
加えて、図面、明細書、および添付の請求の範囲を研究すれば、クレームされた本発明の実施において、当業者によって、開示された実施例に対する他の変形が理解され、もたらされ得る。請求項において、用語「含む(“comprising“)」は、他のエレメントまたはステップの存在を排除するものではなく、不定冠詞「一つの(”a“または”an“)」は、複数を排除するものではない。特定の手段が、お互いに異なる従属請求項の中で引用されているという事実だけでは、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示すものではない。請求項におけるいかなる参照記号も、発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。