特許第6623345号(P6623345)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

6623345送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム
<>
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000002
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000003
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000004
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000005
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000006
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000007
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000008
  • 6623345-送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6623345
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】送電装置、受電装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/80 20160101AFI20191216BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   H02J50/80
   H02J7/00 301D
【請求項の数】17
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-28863(P2015-28863)
(22)【出願日】2015年2月17日
(65)【公開番号】特開2016-152692(P2016-152692A)
(43)【公開日】2016年8月22日
【審査請求日】2018年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】江口 正
【審査官】 阿部 陽
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−128149(JP,A)
【文献】 特開2009−278707(JP,A)
【文献】 特開2012−029471(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0210404(US,A1)
【文献】 特表2009−523402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00−50/90
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電力伝送方式と第2の電力伝送方式とを含む2つ以上の電力伝送方式に対応する送電装置であって、
前記2つ以上の電力伝送方式のいずれかを用いて受電装置へ無線で送電を行う送電手段と、
前記送電装置とは異なる他の送電装置による無線での送電を検出する検出手段と、
前記送電手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御することを特徴とする送電装置。
【請求項2】
前記受電装置が対応する電力伝送方式に関する情報を取得する通信手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出され、かつ前記通信手段により前記受電装置が前記第2の電力伝送方式に対応することを示す情報が取得されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項3】
前記通信手段は、前記受電装置に信号を送信し、前記受電装置から信号を受信し、
前記通信手段は、前記第2の電力伝送方式での受電に対応可能であるかを確認する信号を前記受電装置に送信し、
前記制御手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出され、かつ、前記通信手段により、前記第2の電力伝送方式での受電に対応可能であることを示す信号が前記受電装置から受信されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の送電装置。
【請求項4】
前記通信手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式での受電に対応可能であるかを確認する信号を前記受電装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の送電装置。
【請求項5】
前記通信手段が送信する前記第2の電力伝送方式での受電に対応可能であるかを確認する信号は、前記送電装置が前記第2の電力伝送方式で送電できる周波数の情報を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の送電装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記通信手段により、前記第2の電力伝送方式での受電に対応可能であることを示す信号が前記受電装置から受信されなかった場合に、前記第1の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の送電装置。
【請求項7】
前記受電装置に信号を送信する通信手段をさらに有し、
前記通信手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式で受電するように指示する信号を前記受電装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記受電装置における受電電力量に基づいて、前記他の送電装置による送電を検出することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の送電装置。
【請求項9】
前記検出手段は、前記受電電力量と、前記送電装置が送電した送電電力量とに基づいて、前記他の送電装置による送電を検出することを特徴とする請求項8に記載の送電装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記2つ以上の電力伝送方式のいずれにおいても前記検出手段により他の送電装置による送電が検出された場合、前記受電装置との間での電力伝送を終了するように前記送電手段を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の送電装置。
【請求項11】
前記第1の電力伝送方式による無線電力伝送に用いる周波数と前記第2の電力伝送方式による無線電力伝送に用いる周波数とが異なることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の送電装置。
【請求項12】
受電装置であって、
送電装置から無線で受電する受電手段と、
前記送電装置から信号を受信する受信手段と、
前記受電手段を制御する制御手段と、を有し、
前記受信手段は、前記送電装置から受電する際の電力伝送方式として第1の電力伝送方式とは異なる第2の電力伝送方式を指定する信号を受信し、
前記制御手段は、前記第2の電力伝送方式を指定する信号を前記受信手段により受信したことに応じて、前記送電装置から受電する際の電力伝送方式として前記第2の電力伝送方式へ切り替えるかを判定し、
前記制御手段は、過去に、前記第2の電力伝送方式によって、前記送電装置から送電を受けたことがある場合に、前記第2の電力伝送方式に切り替えると判定し、かつ前記第2の電力伝送方式を用いて受電するように前記受電手段を制御することを特徴とする受電装置。
【請求項13】
前記第1の電力伝送方式による無線電力伝送に用いる周波数と前記第2の電力伝送方式による無線電力伝送に用いる周波数とは異なることを特徴とする請求項12に記載の受電装置。
【請求項14】
第1の電力伝送方式と第2の電力伝送方式とを含む2つ以上の電力伝送方式のいずれかを用いて受電装置へ無線で送電を行う送電手段を有しており、前記2つ以上の電力伝送方式に対応する送電装置の制御方法であって、
検出手段が、前記送電装置とは異なる他の送電装置による無線での送電を検出する検出工程と、
制御手段が、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御する制御工程と、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項15】
受電装置の制御方法であって、
受電手段が、送電装置から無線で受電する受電工程と、
受信手段が、前記送電装置から送電を受ける際の電力伝送方式として第1の電力伝送方式が用いられている間に、前記送電装置から、前記第1の電力伝送方式と異なる第2の電力伝送方式を指定した信号を受信する受信工程と、
制御手段が、前記受電手段を制御する制御工程と、
を有し、
前記制御手段は、前記第2の電力伝送方式を指定する信号を前記受信手段により受信したことに応じて、前記送電装置から受電する際の電力伝送方式として前記第2の電力伝送方式へ切り替えるかを判定し、
前記制御手段は、過去に、前記第2の電力伝送方式によって、前記送電装置から送電を受けたことがある場合に、前記第2の電力伝送方式に切り替えると判定し、かつ前記第2の電力伝送方式を用いて受電するように前記受電手段を制御することを特徴とする制御方法。
【請求項16】
コンピュータに、請求項14に記載の送電装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項17】
コンピュータに、請求項15に記載の受電装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線電力伝送技術に関する。
【背景技術】
【0002】
無線で電力を送信する送電装置と、送電装置から供給された電力を受電する受電装置とを含み、送電装置から受電装置への無線電力伝送が行われる無線電力伝送システムが知られている。無線電力伝送の方式は、大まかに電磁誘導方式、マイクロ波伝送方式、磁界共鳴方式の3つの方式を含む。
【0003】
電磁誘導方式は、送電側コイルに電流が流されることにより発生する磁束に受電コイルを貫かせることによって、受電コイルに誘導電流を流すことを基本原理とする。このため、電磁誘導方式では、一般に、送電コイルと受電コイルとの位置を調整し、送電コイルで発生させた磁束がなるべく有効に受電コイルを貫くように位置が調整される。
【0004】
マイクロ波伝送方式は、送電装置がアンテナで空中に無線電力を放出し、受電装置のアンテナでその電力を受電する。マイクロ波伝送方式では、空中での損失が大きくなるため、一般に、アンテナの指向性を高くして、特定の方向に向けた電力伝送が行われる。
【0005】
磁界共鳴方式では、送電側装置と受電側装置とが同じ周波数で共鳴することにより、電力伝送が行われる。磁界共鳴方式では、送電側装置と受電側装置とが同じ周波数で共鳴(共振)しなければ、(少なくとも十分な電力での)電力伝送を行うことができない。特許文献1及び特許文献2は、これを利用して、送電装置が共鳴(共振)周波数を変更することで、複数の受電装置のうちのいずれかを送電対象として選択して送電する方法が記載されている。なお、磁界共鳴方式の場合、送電装置の近傍において、送電側装置と受電側装置とが同じ周波数で共鳴すれば足りるため、電磁誘導方式に比べ位置精度に敏感でなく、かつ、マイクロ波のように狙った方向のみ伝送効率が高くなるとは限らない。
【0006】
磁界共鳴方式の無線電力伝送システムは、共振周波数が異なると共に共鳴する周波数帯域幅が狭い場合に、複数の受電装置に対して選択的に電力伝送する方法として有効である。磁界共鳴方式の送受電の伝送効率は、送電回路と送電アンテナのインピーダンス間の結合係数ki、アンテナ間の距離や大きさ等に影響を受けるアンテナ間の無負荷時の結合係数ku、及び受電アンテナと受電回路のインピーダンス間の結合係数koに依存する。
【0007】
最大の伝送効率は、ku≧√(ki×ko)となるときに得られ、特にku=√(ki×ko)の時、アンテナ間の共振周波数はアンテナ単体の共振周波数f0と一致する。この状態を臨界結合と呼ぶ。ここで送受電アンテナ間の距離が近く、ku>√(ki×ko)となる時は、アンテナ単体の共振周波数f0のより低い周波数と高い周波数の、2つの送受電アンテナ間の共振周波数が生じることとなる。この状態を密結合と呼ぶ。一方、送受電アンテナ間の距離が遠く、ku<√(ki×ko)となる時は、送受電アンテナの共振点(共振周波数)は臨界結合と同じであるが、結合効率が低下する。この状態を疎結合と呼ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−063245号公報
【特許文献2】特表2012−518381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
密結合、臨界結合、疎結合の場合の、結合効率と周波数の関係を図7(A)及び(B)に模式的に示す。なお、実際の使用環境では、図8に示すように、臨界結合より若干密結合にすることによって、受電装置の内蔵アンテナまでの距離が多少ずれても効率が下がらないように調整することができ、これにより効率を維持することができる。しかしながら、図8のような調整がされている場合、アンテナ間の伝送効率が高い周波数帯域が広いため、広い周波数帯域で共鳴してしまう。
【0010】
このような場合、第1の送電装置から第1の受電装置へ電力伝送中に、その近くで第2の送電装置からの第2の受電装置への電力伝送が開始されると、送電装置が送電した電力が、電力伝送の本来の相手装置である受電装置ではない装置に受電されうる。すなわち、第1の送電装置から送電された電力が第2の受電装置によって受電され、第2の送電装置から送電された電力が第1の受電装置によって受電されうる。このような場合、本来意図した送受電ができなくなるおそれがあった。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、送電された電力が、送電の対象となる装置と異なる装置において受電されることを防ぐ技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明による送電装置は、第1の電力伝送方式と第2の電力伝送方式とを含む2つ以上の電力伝送方式に対応する送電装置であって、前記2つ以上の電力伝送方式のいずれかを用いて受電装置へ無線で送電を行う送電手段と、前記送電装置とは異なる他の送電装置による無線での送電を検出する検出手段と、記送電手段を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1の電力伝送方式を用いた前記送電手段による送電が行われている間に前記第1の電力伝送方式を用いた前記他の送電装置による送電が前記検出手段により検出されたことに基づいて、前記第2の電力伝送方式を用いて送電を行うように前記送電手段を制御する
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、送電された電力が、送電の対象となる装置と異なる装置において受電されることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】無線電力伝送システムの構成例を示す図。
図2】無線電力伝送システムにおける送電の様子を示すシーケンス図。
図3】送電装置の構成例を示すブロック図。
図4】送電装置の動作の例を示すフローチャート。
図5受電装置の構成例を示すブロック図。
図6受電装置の動作の例を示すフローチャート。
図7】磁界共鳴方式における3つの結合状態を説明する図。
図8】磁界共鳴方式において調整された結合状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
(無線電力伝送システムの構成)
図1に、本実施形態に係る無線電力伝送システムの構成例を示す。なお、本実施形態に係る無線電力伝送システムは、磁界共鳴方式を用いて無線電力伝送を行うものとする。図1において、1組の送電装置102と受電装置112との間で無線電力伝送(WPT)が行われ、その近傍で、別の送電装置101と受電装置111とが無線電力伝送を開始しようとしているものとする。
【0017】
ここで、送電装置102と受電装置112とが、無線電力伝送を開始して、本格送電が行われるまでの、一般的な電力伝送の送電シーケンスを図2(A)に示す。図2(A)では、横軸は時間経過を示し、縦方向は送電装置102の消費電力を示している。送電装置102は、受電装置112の載置を検出するため、一定周期で間欠的に載置確認用電力(201−1、201−2、201−3)を送出する。載置確認用電力は、載置される受電装置がない場合、ほとんど消費されずに反射電力となる。ここで、ポイントAにおいて受電装置112が載置されたとすると、受電装置112内で電力が消費されるなどの理由により、送電期間内のインピーダンスが変化する。送電装置102は、このインピーダンスの変化量や反射電力の変化、さらには送電電力の消費電力等を検出することにより、受電装置112が載置されたかを判定することができる(201−3)。送電装置102は、受電装置112が送電装置102上に載置された事を検出すると、認証用電力202を受電装置112に送電する。そして、受電装置112は、認証用電力を検出すると認証用信号を送電装置102へ送信し、送電装置102は、受電装置112の認証を完了すると、本格送電203を開始する。
【0018】
一方で、送電装置102と受電装置112との間でWPTが行われ、その近傍で、別の送電装置101と受電装置111とが無線電力伝送を開始しようとすると、受電装置112における受電量が変動する場合がある。このときの様子について、図2(B)を用いて説明する。図2(B)は、送電装置102の消費電力の時間経過に応じた変化の様子を示すシーケンス図である。
【0019】
なお、送電装置102は、受電装置112に本格送電している間、受電装置112から受電電力の電力量のフィードバックを定期的に受信するものとする。ここで、ポイントBのタイミングにおいて、送電装置102は、他の受電装置111がWPTの相手装置である他の送電装置101へ送信した認証用信号を傍受し、その後、送電装置101との接続処理用の信号を傍受したとする。この場合、送電装置102は、これらの信号の傍受により、他の送電装置と受電装置(送電装置101及び受電装置111)とによるWPTが、送電装置102の付近で送受電を開始しようとしていることを検出することができる。
【0020】
ここで、送電装置102の近傍で、送電装置101及び受電装置111によってWPTが行われると、受電装置111において、送電装置102からの予定外電力が受電されてしまう場合がありうる。また、送電装置102の近傍で、送電装置101及び受電装置111によってWPTが行われると、送電装置102のWPTの相手装置である受電装置112において、送電装置101からの予定外電力が受電されてしまう場合がありうる。なお、送電装置102は、受電装置112からフィードバックされた受電量の変化があった場合に、受電装置112における予定外電力の受電がありうることを認識し得る。
【0021】
受電装置111及び受電装置112が、この予定外電力と無線電力伝送の相手装置である送電装置101及び送電装置102から送電された電力とを同時に受電する場合、その合成電力は、不安定となりうる。さらに、送電装置101と送電装置102との間で、送電電力に差がある場合、受電装置111又は受電装置112のうち、本来受電すべき受電電力が小さい装置が、予定外電力の受電により破壊される可能性すらある。
【0022】
一方、送電装置101又は送電装置102では、予期しない余計な電力が送電される場合、異物への送電と判断して、送電を止めてしまう可能性がある。すなわち、無線電力伝送を実行中だった送電装置102及び受電装置112は、自動的に無線電力伝送を中止することになりうる。
【0023】
ここで、特許文献1及び特許文献2のように、周波数帯を変えて送受電する相手を特定する場合、臨界結合から疎結合になる範囲で伝送効率を犠牲にするか、臨界結合から密結合寄りに調整して非常に大きく周波数を変更するか、のいずれかとなってしまう。しかしながら、この大きく周波数を変更することは、法規規制上、困難である場合がある。
【0024】
これに対して、本実施形態に係る送電装置102は、それぞれが別の無線電力伝送方式に対応する少なくとも2つの送電部を有する。そして、送電装置102は、自身の無線電力伝送の相手装置である受電装置111との間で行っているWPTと別のWPTが行われていることを検出した場合に、無線電力伝送方式を切り替える。
【0025】
無線電力伝送方式は、例えば、Wireless Power Consorsium(WPC)、Power Matter Alliance(PMA)又はAlliance For Wireless Power(A4WP)の規格準拠の方式である。なお、WPCとPMAは100〜200KHz帯で主に電磁誘導方式を用いた無線電力伝送方式の規格であり、A4WPは6.78MHzで磁界共鳴方式を用いた無線電力伝送方式の規格である。送電装置102及び受電装置112は、例えばこれらの無線電力伝送方式のうち、少なくとも2つに対応するものとする。
【0026】
以下では、このような送電装置102及び受電装置112について、その構成及び動作について説明する。
【0027】
(送電装置の構成)
図3に、送電装置102の構成例を示す。送電装置102は、例えば、その構成として、第1送電部301、切替部302、第2送電部303、CPU304、通信部305及び送電量測定部306を有する。例えば、第1送電部301が磁界共鳴方式に対応すると共に第2送電部303が電磁誘導方式に対応し、送電装置102は、第1送電部301と第2送電部303とのいずれかを用いて、受電装置112へ電力を送電する。切替部302は、受電装置112へ電力を送るために、第1送電部301と第2送電部303とのいずれを用いるかを切り替える制御を行う。通信部305は、無線電力伝送の相手装置(受電装置112)との通信を行う。送電量測定部306は、受電装置112などの無線電力伝送の相手装置に対して送電した電力量を測定する。
【0028】
CPU304は、例えば不図示のメモリ(RAM若しくはROM)又は他の記憶装置に記憶されたプログラムに基づいて、送電装置102の各機能を制御する。なお、CPU304は、「CPU」と記載しているが、これ以外の1つ以上のプロセッサで置き換えられてもよい。CPU304は、例えば、通信部305を通じて受電装置112から受信した受電装置112の受電電力量と、送電量測定部306が測定した送電電力量とを用いて、送受電効率を算出する効率計算機能を実現するプログラムを実行する。なお、この送受電効率は、上述の受電電力量が受信された時と送電電力量の測定結果が更新されるたび、一定周期ごと、又は上述の受電電力量に変化が生じた場合など、様々な時点で算出されうる。なお、CPU304は、送受電効率を算出によって取得するのではなく、例えば、送電電力量の値及び受電電力量の値と送受電効率とが対応付けられたテーブルを参照して、送受電効率を取得してもよい。すなわち、CPU304は、受電装置112から通知された受電電力量と、送電量測定部306が測定した送電電力量とを取得して、テーブル内で、その取得した値に例えば最も近い受電電力量及び送電電力量を参照する。これにより、CPU304は、その参照した受電電力量及び送電電力量に対応する送受電効率の値を、取得した受電電力量及び送電電力量に対応する送受電効率として取得することができる。
【0029】
なお、CPU304は、通信部305による周辺環境の監視を通じて、他の送電装置及び受電装置によるWPTが開始されたと判断することができる。例えば、通信部305が受電装置111からの認証用信号もしくは送電装置101からの受電装置111への応答信号を検出した場合に、CPU304は、他の送電装置及び受電装置によるWPTが開始されたと判断することができる。また、CPU304は、通信部305が他の無線電力伝送に係る接続処理に関連する通信を傍受した場合に、他の送電装置及び受電装置によるWPTが開始されたと判断することができる。
【0030】
そして、CPU304は、例えば他の装置によるWPTが開始された場合に送受電効率が所定量以上変化した場合、予定外の送受電が発生したことを検出することができる。ここで、予定外の送受電とは、受電装置112が他の装置から予定外電力を受電していること、又は、送電装置101が他の受電装置111へ予定外電力を送電していることの、少なくともいずれかでありうる。なお、送電装置102は、例えば、送電装置102が送電電力量を上げていないにも関わらず、無線電力伝送の相手装置である受電装置112において受電電力量が上昇した場合に、予定外の送受電が発生したと判定してもよい。すなわち、送電装置102は、他のWPTに関する通信の傍受後に送受電効率が変化したかの判定のみならず、他の方法によっても、予定外の送受電の発生を検出することができる。その一例が、送電装置102における送電電力量が一定の場合の受電装置112における受電電力量の(例えば所定量を超える)上昇があったか否かによる判定である。また、受電装置112における受電電力量の変動パターンが、例えば送電装置が電力伝送を開始する際の載置確認電力が送信される周期に一致している場合に、受電装置112が、他の送電装置から送電された予定外の電力を受信する環境にあると判定されうる。同様に、送受電効率の時間変化パターンによっても、予定外の送受電が発生する環境または発生し得る環境にあるか否かが判定されうる。また、送電装置102の送電電力量の変化によって、又は、電流、電圧、インピーダンス等の変化によって、予定外の送受電の発生が検出されてもよい。
【0031】
ここで、送電装置102において第1送電部301の磁界共鳴方式が選択されていて、このような予定外の送受電の発生が検出された場合、CPU304は、送電部の第2送電部303への切り替えを行うかの判断を行う。このとき、CPU304は、無線電力伝送の相手装置である受電装置112が、第2送電部303の電力伝送方式(電磁誘導方式)と周波数とに対応しているかを、通信部305を介して、受電装置112へ問い合わせる。そして、CPU304は、受電装置112が第2送電部303の電力伝送方式と周波数とに対応している場合、送電部を第1送電部301から第2送電部を303へと切り替えるように、切替部302を制御する。なお、切り替え前の電力伝送方式の方が大電力又は高効率での送電が可能である場合等では、例えば周期的にその切り替え前の方式に切り替えなおして、予定外電力が検出されなければその切り替え前の方式での送電を行うようにしてもよい。
【0032】
なお、送電装置102は、受電装置112が第2送電部303の電力伝送方式及び周波数に対応しているかの問い合わせ結果を保持しておいてもよい。これにより、後に、送電装置102は、第1送電部301で受電装置112へと送電中に予定外電力の検出がなされた場合、受電装置112へ問い合わせることなく、送電装置を第2送電部303へと切り替えることができる。この場合、送電装置102は、受電装置112に対して、受電部の切り替え指示のみを送信することによって、受電装置112において受電部を切り替えることができる。受電装置112は、送電装置102からの第1送電部301による送電が途絶えたことにより、第2送電部303に対応する受電部を用いて電力の検出又は接続処理のための信号検出を行い、自動的に送電装置102における送電部の切り替えを検出してもよい。この場合は、送電装置102は、受電装置に対して、受電部の切り替え指示さえも送信しなくてもよい。
【0033】
(送電装置の処理の流れ)
図4に、送電装置102が実行する処理の流れの例を示す。送電装置102は、例えば、スイッチの押下、受電装置の載置などによって、図4の処理を開始する。以下では、送電装置102が、第1送電部301及び第2送電部303の2つの送電部を有する場合の処理について説明するが、これに限られない。すなわち、送電装置102は、3つ以上の送電部を有していてもよい。
【0034】
送電装置102は、まず、自身が対応している複数の無線伝送方式にそれぞれ対応する複数の送電部(第1送電部301及び第2送電部303)の中から、最大送受電量や効率等の条件に基づいて、第1送電部301を選択する(S401)。そして、送電装置102は、第1送電部301によって、載置確認用電力を送電する(S402)。そして、送電装置102は、受電装置112の載置が確認されると、認証用電力を送電し(S403でYES)、受電装置112との間で接続処理を開始する(S404でYES)。そして、送電装置102は、接続処理の完了後、本格送電を開始する(S405)。
【0035】
送電装置102は、本格送電の開始後に、他の送電装置又は受電装置からの認証確認信号の受電又はそれに対する応答信号等を監視して、他の送電装置又は受電装置によるWPTのための接続処理が実行されたかを監視する(S406)。なお、この監視は、少なくとも他の送電装置又は受電装置によるWPTが開始されうる状態となったことを判定するために行われる。
【0036】
送電装置102は、他の送電装置又は受電装置によるWPTのための接続処理が確認された場合(S406でYES)、続いて、受電効率の変化を調べる(S407)。ここで、他の装置によるWPTの接続処理が確認されなかった場合(S406でNO)、又は受電効率に変化がない若しくは変化量が所定量以下であった場合は(S407でNO)、送電装置102は、送電を継続する。そして、送電装置102は、受電装置112からの受電完了信号の受信を待ち受ける(S408)。そして、送電装置102は、受電装置112から受電完了信号を受信した場合(S408でYES)に処理を終了する。一方、受電装置112から受電完了信号を受信しない場合(S408でNO)は、送電装置102は、送電を継続し、他の送電装置又は受電装置によるWPTのための接続処理の検出処理(S406)に戻る。
【0037】
一方、S407において、他の送電装置又は受電装置によるWPTのための接続処理が確認された直後に受電効率が変化した場合(S407でYES)、送電装置102は、他の送電装置又は受電装置によるWPTに起因した予定外電力の発生を検知する。すなわち、送電装置102は、受電装置112が近傍の送電装置101から予定外電力を受電しているか、送電装置102自身が近傍の受電装置111へ予定外電力が送電していることを検知する。その後、送電装置102は、図4の処理開始後に選択されていない送電部があるかを判定する(S409)。なお、ここでは、送電装置102は、第1送電部301及び第2送電部303のみを有するため、現在使用されている送電部が、初期的に使用していた第1送電部301であるかの判定によって、S409の判定を行う。
【0038】
送電装置102は、現在使用中の送電部として第1送電部301が選択されている場合(S409でYES)、図4の処理開始後に選択されていない送電部が存在するため、受電装置112に対して、方式対応確認信号を送信する(S410)。この方式対応確認信号は、図4の処理開始後に選択されていない送電部の電力伝送方式と周波数とを指定する情報を含み、これを受電した受電装置112は、この指定された電力伝送方式と周波数とに自身が対応するかを判定することとなる。なお、方式対応確認信号は、送電装置102がこれから切り替えようとしている1つ又は複数の送電部に関する情報を含んでもよいし、送電装置102が有する1つ以上の送電部のうちの不特定の1つ以上に対応する情報を含んでもよい。なお、送電装置102は、過去に受電装置112に対して第2送電部303を用いて送電したことがある場合など、受電装置112が第1送電部301以外の送電部に対応することが分かっている場合は、方式対応確認信号を送信しなくてもよい。
【0039】
送電装置102は、方式対応確認信号を送信した場合、その後、受電装置112からの応答信号を受信する(S411)。そして、送電装置102は、自身の第2受電部303の電力伝送方式と周波数とに受電装置112が対応可能であることが確認できた場合(S412でYES)、送電部を第1送電部301から第2送電部303に切り替える(S413)。なお、応答信号が受信されない場合は、送電部の切り替えは行われないようにしうる。ただし、受電装置112が第2送電部303の電力伝送方式と周波数とに対応可能であることが事前に分かっている場合は、送電装置102は、応答信号の受信がなくても、送電部を第2送電部303に切り替えるようにしてもよい。この場合、送電装置102は、受電装置112が第2送電部303の電力伝送方式と周波数とに対応可能であることが事前に分かっている場合は、方式対応確認信号ではなく、受電部の切り替えを指示する信号を受電装置112へ送信しうる。
【0040】
その後、送電装置102は、第2送電部303によって、S402〜S405の処理を行って、第2送電部303による本格送電を開始する。その後、送電装置102は、本格送電中に第2送電部303の電力伝送方式と同じ電磁誘導方式で、他の送電装置及び受電装置によるWPTの接続が確認されると(S406でYES)、その直後に送受電効率に変化があったかを判定する(S407)。なお、例えば、第2送電部303の無線電力伝送方式が電磁誘導方式のように送電コイルと受電コイルとの位置が揃っていなければ受電が困難な方式の場合、受電装置112が、他の送電装置からの予定外電力を受電する確率は十分に低くなることが予想される。また、送電装置102が送電した電力が、他の受電装置によって受電される確率も十分に低くなることが予想される。すなわち、電磁誘導方式(第2送電部303)が用いられることにより、予定外の送受電が発生する確率を低減することができる。したがって、他の装置によるWPTの接続処理が確認されない(S406でNO)、又は受電効率に変化がない若しくは変化量が所定量以下である(S407でNO)確率が高くなり、結果として、送電装置102は送電を継続することができる。
【0041】
一方、S407において、他の送電装置又は受電装置によるWPTの接続処理が確認された直後に受電効率が変化した場合(S407でYES)、送電装置102は、続いて、図4の処理開始後に選択されていない送電部があるかを判定する(S409)。なお、ここでは、上述のように、送電装置102は、第1送電部301及び第2送電部303のみを有するため、現在使用されている送電部が初期的に使用していた第1送電部301であるかの判定によって、S409の判定を行う。送電装置102は、この時点で使用している送電部は第2送電部303であるため、図4の処理開始後に選択されていない送電部がないと判定し(S409でNO)、処理を終了する。なお、送電装置102は、3つ以上の送電部を有する場合は、そのまま処理を終了するのではなく、例えば処理をS410に進めて、他の電力伝送方式を指定した方式対応確認信号の送信を行ってもよい。
【0042】
なお、図4には示していないが、第1送電部301の電力伝送方式が第2送電部303の電力伝送方式より大電力又は高効率で送電可能な場合、送電装置102は、送電部の第2送電部303への切り替え後、再度、第1送電部301へ切り替え直してもよい。この切り替え直しは、例えば、送電装置102又は受電装置112が、他の送電装置と他の受電装置とによる第1送電部301の電力伝送方式を用いた送受電の終了を検知したことに応じて、行われうる。他の送電装置と他の受電装置とによる送受電の終了の検知は、当該他の受電装置からの受電完了信号の検出によって行われうる。また、他の送電装置と他の受電装置とによる送受電の終了の検知は、送電装置102及び受電装置112が、電力伝送方式を第1送電部301の電力伝送方式に少なくとも一時的に変更して、受電効率を調べることによって行われうる。
【0043】
(受電装置の構成)
図5に、受電装置112の構成例を示す。受電装置112は、例えば、その構成として、第1受電部501、切替部502、第2受電部503、CPU504、通信部505、及び受電量測定部506を有する。例えば、第1受電部501が磁界共鳴方式に対応すると共に第2受電部503が電磁誘導方式に対応し、受電装置112は、第1受電部501と第2受電部503とのいずれかを用いて、送電装置102から送電された電力を受電する。切替部502は、送電装置102が送電した電力を受電するために、第1受電部501と第2受電部503とのいずれを用いるかを切り替える制御を行う。受電量測定部506は、第1受電部501又は第2受電部503で受電された受電電力量を測定する。
【0044】
通信部505は、無線電力伝送の相手装置(送電装置102)との通信を行う。CPU504は、例えば不図示のメモリ(RAM若しくはROM)又は他の記憶装置に記憶されたプログラムに基づいて、受電装置112の各機能を制御する。なお、CPU504は、「CPU」と記載しているが、これ以外の1つ以上のプロセッサで置き換えられてもよい。CPU504は、通信部505を介して、送電装置102から方式対応確認信号を受信し、その信号で指定された送電装置102の第2送電部303の電力伝送方式(例えば電磁誘導方式)と周波数とに、第2受電部503が対応しているかを判定する。そして、CPU504は、送電装置102の第2送電部303の電力伝送方式と周波数とに対応可能である場合、受電部を第2受電部503に切り替えるように、切替部502を制御する。また、CPU504は、送電部の切り換えの可否を含む信号を、受電装置からの方式対応確認信号に対する応答信号として送信するように、通信部505を制御する。また、CPU504は、受電量測定部506が測定した受電電力量の値を、送電装置102へ送信するように、通信部505を制御する。なお、受電電力量の値は、その値そのものであってもよいし、その値に対応するインジケータなどであってもよい。
【0045】
(受電装置の処理の流れ)
図6に、受電装置112が実行する処理の流れの例を示す。受電装置112は、例えば、スイッチの押下、送電装置への載置などによって、図6の処理を開始する。以下では、受電装置112が、第1受電部501及び第2受電部503の2つの受電部を有する場合の処理について説明するが、これに限られない。すなわち、受電装置112は、1つの受電部のみを有していてもよく、3つ以上の受電部を有していてもよい。
【0046】
受電装置112は、まず、自身が対応している複数の無線伝送方式にそれぞれ対応する複数の受電部(第1受電部501及び第2受電部503)の中から、最大受電量や効率等の条件に基づいて、第1受電部501を選択する(S601)。そして、受電装置112は、第1受電部501によって載置確認用電力が受電され(S602でYES)、認証用電力を検出すると(S603でYES)、認証用信号を送信する(S604)。受電装置112は、その後、応答信号の受信等を経て送電装置102との接続処理を完了する(S604)。そして、受電装置112は、接続処理後、送電装置102から本格送電が開始され(S605)、送電装置102が送電した電力を受電する。その後、受電装置112は、方式対応確認信号が送電装置102から受信されるかの監視を行い(S606)、方式対応確認信号が受信されずに(S606でNO)、その後、充電完了したかを判定する(S607)。そして、受電装置112は、充電完了していない場合は、方式対応確認信号の受信の監視を続けながら電力の受電を継続し、充電完了すると(S607でYES)、受電完了信号を、送電装置102へ送信し(S613)、処理を終了する。
【0047】
一方、受電装置112は、本格受電中に、方式対応確認信号が送電装置102から受信された場合(S606でYES)、図6の処理が開始されてから、使用されていない受電部が存在するかを判定する(S608)。なお、ここでは、受電装置112は、第1受電部501及び第2受電部503のみを有しており、かつ、第1受電部501を使用しているため、他の受電部が存在する(S608でYES)。したがって、受電装置112は、続いて、方式対応確認信号において指定された、送電装置102の第2送電部303の電力伝送方式(及び場合によっては周波数)を確認する。そして、受電装置112は、その電力伝送方式に、受電装置112の第2受電部503が対応しているか否かを判定し(S609)、その判定結果を示す応答信号を送信する(S610)。なお、受電装置112は、過去に送電装置102から第2受電部503を用いて電力の受電をしたことがある場合は、方式対応確認信号に代えて、第2受電部503を用いた受電を指示する信号が、送電装置102から受信されうる。この場合、受電装置112は、送電装置102へ応答信号を送信せずに、受電部を切り替えてもよい。
【0048】
その後、受電装置112は、受電装置112の第2受電部503が指定された電力伝送方式(及び周波数)に対応している場合(S611でYES)、受電部を第2受電部503に切り替える(S612)。一方で、受電装置112は、受電装置112の第2受電部503が指定された電力伝送方式(及び周波数)に非対応な場合(S611でNO)、この場合は、他の受電部が存在しないため、受電完了信号を送電装置102へ送信して(S613)、処理を終了する。その後、第2受電部503による接続処理及び本格受電(S602〜S605)が実行される。その後、受電装置112は、第2受電部503を用いた本格受電が実行されている間に方式対応確認信号を受信すると(S606でYES)、続いてS608の判定を行う。ここでは、第2受電部503が用いられており、図6の処理開始後に第1受電部501も用いられていたため、他の受電部は存在しない(S608でNO)。したがって、受電装置112は、第1受電部501及び第2受電部503の両方において他のWPTによる、予定外の送受電が検出されていることとなるため、受電完了信号を送信して(S613)、処理を終了する。
【0049】
上述の説明では、第1送電部301及び第1受電部501の無線電力伝送方式を磁界共鳴方式、第2送電部303及び第2受電部503の無線電力伝送方式を電磁誘導方式として説明したが、これらの無線電力伝送方式として他の方式が用いられてもよい。また、上述の説明では、2つの受電部及び送電部の切り換えについて説明したが、3つ以上の受電部及び送電部を切り替えて、電力伝送方式又は周波数の切り替えが行われてもよい。さらに、上述の説明において、載置確認用電力と認証用電力とを別々のものとして説明したが、これらの電力は兼用されていてもよい。
【0050】
<<その他の実施形態>>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0051】
101及び102:送電装置、111及び112:受電装置、301:第1送電部、302:切替部、303:第2送電部、304:CPU、305:通信部、306:送電量測定部、501:第1受電部、502:受電部、503:第2受電部、504:CPU、505:通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8