(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6623636
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】位置検出装置およびプロジェクタ
(51)【国際特許分類】
G06F 3/042 20060101AFI20191216BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20191216BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20191216BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20191216BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
G06F3/042 482
G03B21/14 Z
G03B21/00 F
G06F3/041 630
G06F3/041 400
H04N5/74 Z
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-182506(P2015-182506)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2017-58898(P2017-58898A)
(43)【公開日】2017年3月23日
【審査請求日】2018年9月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 秀昭
【審査官】
桜井 茂行
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−111772(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0046625(US,A1)
【文献】
特表2009−506457(JP,A)
【文献】
特開2013−120586(JP,A)
【文献】
特開2015−064550(JP,A)
【文献】
特開2012−256000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/03−3/0489
G03B 21/00
G03B 21/14
H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定波長帯域の光を平面に平行かつ近接して放射する光放射手段と、
前記平面からの反射光におけるp偏光を透過しs偏光を遮断する偏光フィルタと、
前記平面を、斜め方向から前記所定波長帯域の光により前記偏光フィルタを介して撮像する撮像手段と、
前記光放射手段から放射された光を反射させた物体の前記平面上での座標位置を、前記物体が前記平面にタッチした位置として、前記撮像手段による撮像情報に基づいて導出する位置検出手段と、
を備えることを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
前記光放射手段は、当該光放射手段からの光で前記平面の少なくとも一部が扇状に覆われるように、前記光を放射する、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
前記平面に対する前記撮像手段の設置距離は、前記平面に対する前記光放射手段の設置距離よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記光放射手段が放射する所定波長帯域の光は、赤外線帯域であり、
前記撮像手段は、赤外線カメラである、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の位置検出装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の位置検出装置と、
前記位置検出装置が用いる所定波長帯域とは異なる波長帯域の光を前記平面に投影する投影手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項6】
前記平面に対する前記投影手段の設置距離は、前記平面に対する前記撮像手段の設置距離と等しいか、または大きい、
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
【請求項7】
前記投影手段は、前記位置検出装置が用いる所定波長帯域をカットするフィルタを備え、当該フィルタで所定波長帯域をカットした光を前記平面に投影する、
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプロジェクタ。
【請求項8】
前記投影手段は、前記位置検出装置が用いる所定波長帯域とは異なる波長のレーザ光を前記平面に投影する、
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のプロジェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出装置、および位置検出機能を有するプロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、投影した画面上に位置入力が可能なインタラクティブ機能を備えたプロジェクタが出現している。このプロジェクタは、画像を映し出すだけではなく、タッチ操作によってリアルタイムに位置情報を入力することが可能である。これにより、マウスを操作することなく投影画面を触るのみで操作情報(位置情報)を入力することができ、電子黒板機能を容易に実現できる。つまり、プロジェクタの投影画面を、直接触れて操作や書き込みを行うことができる疑似タッチパネルとしてユーザに提供することができる。
【0003】
また同様に、キーボード画像をレーザ光で平面に投影し、このキーボード画像をタッチすることでキー入力可能なレーザーキーボードという製品も存在する。レーザーキーボードは、投影部とカメラによってコンパクトにキーボード機能を実現できるため、スマートフォンなどの携帯機器用のキーボードとして好適である。ユーザは、レーザーキーボードとスマートフォンの間を、例えばBluetooth(登録商標)などでペアリングしたのち、レーザーキーボードを机上に載置して、レーザ光で投影されたキーボードにタッチしてキー入力する。
【0004】
特許文献1には、前述したようなプロジェクタに関する発明が記載されている。特許文献1の要約書には、「投射型表示装置は、第1および第2の偏光成分を含み、第1の偏光成分が支配的な照明光を偏光分離素子に向けて出射する照明部と、偏光分離素子を介して入射された照明光に含まれる第1の偏光成分を映像データに基づいて変調し、その変調光を偏光分離素子を介して出射するライトバルブと、偏光分離素子を介して入射されたライトバルブからの変調光を投影面上に投影すると共に、変調光の進行方向とは逆方向から検出光が入射される投射レンズと、ライトバルブと光学的に共役な位置に配置され、投射レンズおよび偏光分離素子を介して検出光が入射される撮像素子と、照明部と撮像素子との間に配置され、撮像素子に入射する照明光に含まれる少なくとも第2の偏光成分を低減させる1以上の光学部材を備える。」と記載されている。これにより、投射面またはその近傍における物体検出を精度よく容易に行うことができる。
【0005】
図6は、比較例のプロジェクタ2Cの構成と動作を示す側面図である。この比較例により、上述したプロジェクタやキーボードについて説明する。
比較例のプロジェクタ2Cは、投影部23と、近赤外光画像を撮像するIR(InfraRed)カメラ22と、近赤外光を放射するIR扇状放射部21とを備え、机1に載置されて、この机1を疑似タッチパネルとするものである。
投影部23は、画像を机1の上面に投影する。この投影部23は、投影する画像の幾何学補正を行って、机1の上面に投影した画像に歪みがないように補正する。この机1は、ガラスが表面にコーティングされており、一部の光を吸収し、他の光を反射する。
【0006】
IR扇状放射部21は机1のすれすれに近赤外光を扇状に照射し、IRカメラ22はIR画像を撮像する。IR扇状放射部21が照射する近赤外光は机1と平行であり反射しない。そのため、机1に指3が触れていないとき、IRカメラ22が撮像するIR画像に輝点は存在しない。
机1に指3が触れると、IR扇状放射部21が照射する近赤外光は指3によって遮られて反射し、IRカメラ22は指3上の遮光点P0を輝点として撮像する。プロジェクタ2Cは、この輝点により指3上の遮光点P0に対応する正タッチ位置R0を認識し、認識した正タッチ位置R0の座標変換を行って、投影画像のいずれの位置にタッチされたかを判断する。これにより、プロジェクタ2Cは、位置入力機能を実現している。
比較例のプロジェクタ2Cは、近赤外光により指3を検知するので、投影部23が投影する可視光画像に影響を与えない。また投影部23が投影する可視光画像は、IRカメラ22による近赤外光の撮像に影響を与えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015−064550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図6のように、光沢のある机1を疑似タッチパネルとする場合、指3の遮光点P0で反射する赤外光は、IRカメラ22に直接入射する正光路Lrを通る光線以外に、机1の光沢面で再反射してIRカメラ22に入射する誤光路Lgを通る光線もある。
机1の反射の強度が小さければ問題ないが、机1に光沢があり反射強度が大きく、誤光路Lgを通る不要な光線の強度が閾値を超えるときには、疑似遮光点P2があるものと判断され、誤タッチ位置R1を誤って認識してしまう。
【0009】
そこで、本発明は、カメラによりタッチ位置を検出する位置検出装置やプロジェクタにおいて、タッチ位置の誤認識を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る位置検出装置は、所定波長帯域の光を平面に平行かつ近接して放射する光放射手段と、前記平面
からの反射光
におけるp偏光を透過しs偏光を遮断する偏光フィルタと、前記平面を、斜め方向から前記所定波長帯域の光により前記偏光フィルタを介して撮像する撮像手段と、
前記光放射手段から放射された光を反射させた物体の前記平面上での座標位置を、前記物体が前記平面にタッチした位置として、前記撮像手段による撮像情報に基づいて導出する位置検出手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るプロジェクタは、前記位置検出装置と、前記位置検出装置が用いる所定波長帯域とは異なる波長帯域の光を前記平面に投影する投影手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カメラによりタッチ位置を検出する位置検出装置やプロジェクタにおいて、タッチ位置の誤認識を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1実施形態におけるプロジェクタを示す概略図である。
【
図2】第1実施形態のプロジェクタの構成と動作を示す側面図である。
【
図3】第1実施形態のプロジェクタを示すブロック図である。
【
図4】第2実施形態におけるプロジェクタを示す概略図である。
【
図5】第3実施形態における位置検出装置を示す概略図である。
【
図6】比較例のプロジェクタの構成と動作を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、第1実施形態におけるプロジェクタ2を示す概略図である。
第1実施形態のプロジェクタ2は、投影部23と、IR偏光フィルタ24が装着されたIRカメラ22と、IR扇状放射部21とを備え、机1の上に載置されて、この机1を疑似タッチパネルとするものである。この机1は、ガラスが表面にコーティングされており、一部の光を吸収し、他の光を反射する。
投影部23は、画像を机1の上面の投影領域4に投影する。投影部23は、投影する画像の幾何学補正を行って、机1の上面に投影した画像に歪みがないように補正する。投影部23は、不図示の光源、IRカットフィルタ、マイクロミラー素子、投影レンズなどを含んで構成される。投影部23は、不図示のIRカットフィルタによって投影画像に赤外光ができるだけ含まれないようにしており、IRカメラ22に対する影響を除去している。
【0014】
IR扇状放射部21は、机1のすれすれに近赤外光を扇状に照射する。ここでIR扇状放射部21が照射する範囲は、IR扇状放射L0からIR扇状放射L2までである。IRカメラ22は撮像手段であり、IR偏光フィルタ24を介して赤外線の波長帯域の画像を撮像する。IR扇状放射部21が照射する近赤外光は、机1と平行であり反射しない。また、投影部23は、IRカットフィルタによって赤外光の帯域をカットしている。そのため、ユーザが指3で机1を触れていないとき、IRカメラ22が撮像するIR画像に輝点は存在しない。
【0015】
ユーザが指3で机1を触れると、IR扇状放射部21が照射する近赤外光は指3によって遮られ、IRカメラ22は、指3上の遮光点P0を輝点として撮像する。プロジェクタ2は、所定値以上の輝度の点を検出し、この輝点により指3上の遮光点P0に対応する正タッチ位置R0を認識する。プロジェクタ2は、認識した正タッチ位置R0の座標変換を行って、投影画像のいずれの位置にタッチされたかを判断する。これより、投影部23が投影した光の位置と、IRカメラ22によって検知した物体の位置とを対応づけて、疑似タッチパネルとして使用することができる。
【0016】
光沢のある机1を疑似タッチパネルとする場合、指3で反射してIRカメラ22に入射する近赤外光は、正光路Lrを通る光線と、指3で反射したあと机1の光沢面で再反射したのち、IRカメラ22に入射する誤光路Lgを通る不要な光線とがある。誤光路Lgを通る不要な光線の強度が或る程度以上大きいと、誤タッチ位置R1に指3が位置していると誤って認識してしまう。しかし、第1実施形態のプロジェクタ2は、IR偏光フィルタ24により机1の光沢面で再反射した光を弱めて、誤認識しないようにしている。
【0017】
図2は、第1実施形態のプロジェクタ2の構成と動作を示す側面図である。
投影部23は机1から高さH3に、IRカメラ22は高さH2に、IR扇状放射部21は高さH1に設けられている。第1実施形態にて、投影部23は、IRカメラ22よりも高い位置に設けられている。これにより投影時の歪みを最小化することができる。
IR扇状放射部21の高さH1は、例えば数mmである。
【0018】
IRカメラ22の前には、机1の光沢面で反射した光の偏光成分のうち、s偏光を遮断するIR偏光フィルタ24が挿入されている。このIR偏光フィルタ24の透過軸は、机1の上面に対して垂直であり、s偏光を遮断し、p偏光を透過する。また、このIR偏光フィルタ24は、机1の上面に対して、ほぼ垂直に設けられている。これによりプロジェクタ2の左右側面からの光についても、s偏光を好適に遮断し、p偏光を透過することができる。
【0019】
指3の遮光点P0で反射して正光路Lrを通る近赤外光は無偏光であり、s偏光とp偏光の強度がほぼ同じである。これに対して、机1の光沢面で再反射して誤光路Lgを通る近赤外光は、p偏光がs偏光に対して弱められる。ただしその強度は光沢面の材質や反射の角度に依存する。
図2において正光路Lrと誤光路Lgと垂直方向の矢印の長さの違いは、p偏光の強度差を模式的に表している。
ここで言う偏光成分のp偏光とは、近赤外光の電場の振動方向が机1の上面に対して垂直方向のものを指す。偏光成分のs偏光とは、近赤外光の電場の振動方向が机1の上面に対して水平方向のものを指す。
【0020】
ここで偏光成分のs偏光を遮断するように、透過軸が垂直方向のIR偏光フィルタ24をIRカメラ22の前に挿入すると、正光路Lrを通る近赤外光は、IR偏光フィルタ24が無い場合に比べて約半分になる。誤光路Lgを通る近赤外光は、それ以上に弱くなる。
その結果、正光路Lrを通る近赤外光と誤光路Lgを通る近赤外光とは、IRカメラ22への入射強度の差が大きくなる。これによりIRカメラ22へ入射する近赤外光のSN比が向上し、前者を有効光、後者を無効光と、はっきり区別できるようになる。
【0021】
図3は、第1実施形態のプロジェクタを示すブロック図である。
プロジェクタ2は、
図1や
図2で説明した投影部23と、IR偏光フィルタ24およびIRカメラ22と、IR扇状放射部21に加えて、位置検出部25と、対応部26とを備える。
位置検出部25は、IRカメラ22が撮像したIR画像から、所定値以上の輝度の点とその位置を検出するものである。位置検出部25は、検出した輝点(物体)のIR画像上の座標を、投影領域4上の座標に変換する。
対応部26は、投影部23が投影した光の位置と、位置検出部25が検知した物体の位置とを対応づける。具体的にいうと対応部26は、投影画像の座標と、位置検出部25が検知した物体の座標とを対応付ける。これによりプロジェクタ2に、疑似タッチパネル機能を持たせることができる。
【0022】
図4は、第2実施形態におけるプロジェクタ2Aを示す概略図である。
図1に示した第1実施形態のプロジェクタ2と同一の要素には同一の符号を付与している。
第2実施形態のプロジェクタ2Aは、第1実施形態のプロジェクタ2とは異なり、IRカメラ22が投影部23と同じ高さに配置されている。これにより、IRカメラ22が投影領域4をより高い位置から撮影し、指3上の遮光点P0の検出誤差が少なくなる。
【0023】
図5は、第3実施形態における位置検出装置5を示す概略図である。
第3実施形態の位置検出装置5は、第1実施形態のプロジェクタ2から投影部23を取り除いた他は、第1実施形態と同様に構成されている。この位置検出装置5は、予めキーボードのレイアウトが印刷されたシート6の縁に配置されており、このシート6と位置合わせされている。この位置検出装置5の動作は、第1実施形態のプロジェクタ2と同様である。
【0024】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(g)のようなものがある。
(a) 第1、第2の実施形態では、IR扇状放射部21による赤外光の放射に限定されず、紫外光を放射してもよい。
(b) 上記実施形態のように赤外光を扇状に放射する代わりに、ビーム状に放射した赤外光を扇状に走査して操作領域を検知してもよく、また複数の平行な赤外光の光源を線状に設けて操作領域を検知してもよく、限定されない。
【0025】
(c) 第1、第2の実施形態の投影部23は、可視光を投影する代わりに赤色レーザ光などを投影してもよく、IR扇状放射部21が放射する光は、投影部23が投影する波長帯域の光とは異なる光、例えば青色レーザ光などであってもよい。
(d) 第3の実施形態では、IR扇状放射部21による赤外光の照射に限定されず、紫外光または可視光を放射してもよい。
(e) 上記実施形態のプロジェクタや位置検出装置は、机1の上に載置されることに限られない。例えば垂直に立てられたホワイトボードやスクリーン、または壁面上に設置されていてもよく、限定されない。
(f) 上記実施形態のIR偏光フィルタ24は、s偏光を遮断し、p偏光を透過する機能を有していればよい。IR偏光フィルタ24の透過軸は、机1の上面に対して略垂直であればよく、例えば70度から110度の間であってもよい。
(g) 上記実施形態のプロジェクタや位置検出装置が載置される机1は、金属以外で構成され、例えばガラス、樹脂などであればよい。
【0026】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
所定波長帯域の光を平面に平行かつ近接して放射する光放射手段と、
前記平面の反射光のp偏光を透過しs偏光を遮断する偏光フィルタと、
前記平面を、斜め方向から前記所定波長帯域の光により前記偏光フィルタを介して撮像する撮像手段と、
を備える位置検出装置。
<請求項2>
前記撮像手段による撮像情報から前記平面にタッチした物体の位置を検出する位置検出手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
<請求項3>
前記平面に対する前記撮像手段の設置距離は、前記平面に対する前記光放射手段の設置距離よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
<請求項4>
前記光放射手段が放射する所定波長帯域の光は、赤外線帯域であり、
前記撮像手段は、赤外線カメラである、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
<請求項5>
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の位置検出装置と、
前記位置検出装置が用いる所定波長帯域とは異なる波長帯域の光を前記平面に投影する投影手段と、
前記投影手段が投影した光の位置と、前記位置検出手段が検知した物体の位置とを対応づける対応手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタ。
<請求項6>
前記平面に対する前記投影手段の設置距離は、前記平面に対する前記撮像手段の設置距離と等しいか、または大きい、
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
<請求項7>
前記投影手段が投影した光の位置と、前記位置検出手段が検知した物体の位置とは対応づけられている、
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
<請求項8>
前記投影手段は、前記位置検出装置が用いる所定波長帯域をカットするフィルタを備え、当該フィルタで所定波長帯域をカットした光を前記平面に投影する、
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
<請求項9>
前記投影手段は、前記位置検出装置が用いる所定波長帯域とは異なる波長のレーザ光を前記平面に投影する、
ことを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
【符号の説明】
【0027】
1 机 (平面の一例)
2 プロジェクタ
21 IR扇状放射部
22 IRカメラ
23 投影部
24 IR偏光フィルタ
25 位置検出部
26 対応部
3 指 (物体の一例)
P0 遮光点
P1 反射点
P0 疑似遮光点
R0 正タッチ位置
R1 誤タッチ位置
Lr 正光路
Lg 誤光路