特許第6623838号(P6623838)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6623838
(24)【登録日】2019年12月6日
(45)【発行日】2019年12月25日
(54)【発明の名称】通話録音システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20191216BHJP
   H04Q 3/58 20060101ALI20191216BHJP
【FI】
   H04M3/42 B
   H04Q3/58 101
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-37861(P2016-37861)
(22)【出願日】2016年2月29日
(65)【公開番号】特開2017-157954(P2017-157954A)
(43)【公開日】2017年9月7日
【審査請求日】2018年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】更科 友啓
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祥一
【審査官】 藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−103344(JP,A)
【文献】 特開2012−186597(JP,A)
【文献】 特開2013−120990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
H04Q3/58−3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話を録音する通話録音システムであって、
複数の内線電話機の間における通話制御および外線電話機と前記内線電話機との通話制御を行う構内交換装置と、
転送元の前記内線電話機から転送先の前記内線電話機を呼び出して、転送後に、転送先の前記内線電話機が応答するコールバックキャンプオン転送、または、前記コールバックキャンプオン転送において転送先の前記内線電話機を呼び出し中に別の前記内線電話機が応答する前記コールバックキャンプオン転送後のピックアップ転送の制御を前記構内交換装置が行うときに送られる指示に基づいて前記内線電話機と前記外線電話機とによる通話を録音する通話録音装置と、
複数の前記内線電話機の間で、前記外線電話機との通話転送が行われた際、転送先の前記内線電話機に係る通話録音を行っているかどうかを判定し、通話録音を行っていないと判定すると、前記通話録音装置に通話録音を開始させる制御装置と
を備えることを特徴とする通話録音システム。
【請求項2】
通話を録音する通話録音システムであって、
複数の内線電話機の間における通話制御および外線電話機と前記内線電話機との通話制御を行う構内交換装置と、
指示に基づいて前記内線電話機と前記外線電話機とによる通話を録音する通話録音装置と、
複数の前記内線電話機の間で、前記外線電話機との通話転送が行われた際、転送先の前記内線電話機に係る通話録音を行っているかどうかを判定し、通話録音を行っていないと判定すると、前記通話録音装置に通話録音を開始させる制御装置と
を備え、
前記制御装置は、前記転送先の前記内線電話機が有することを特徴とす通話録音システム。
【請求項3】
前記制御装置は、通話録音開始済みフラグを有し、通話録音開始済みフラグの状態に基づいて、通話録音を行っているかどうかを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通話録音システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話録音システムに関するものである。特に、内線電話機による転送における通話録音に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえば、企業などのように、多数の電話機の設置を必要とする場合がある。そして、多数の電話機を必要とする場合には、内線電話機同士の接続、内線電話機と公衆回線網となる外線との接続を行う構内交換装置を設けている。そして、外線から内線電話機への着信、内線電話機から外線への発信などが行われた際、内線電話機と外線電話機との通話内容を録音する通話録音装置をさらに設け、通話録音システムを構成することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−085238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の通話録音システムにおいては、外線電話機と内線電話機間で通話の転送を行った場合の自動通話録音が想定されていなかった。このため、転送後に通話録音を行う場合には、転送先の内線電話機で通話録音を行う操作を手動で行わなければならなかった。
【0005】
以上のことから、転送先の内線電話機の通話においても、自動的に通話録音を行うことができる通話録音システムの実現が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る通話録音システムは、通話を録音する通話録音システムであって、複数の内線電話機の間における通話制御および外線電話機と内線電話機との通話制御を行う構内交換装置と、転送元の内線電話機から転送先の内線電話機を呼び出して、転送後に、転送先の内線電話機が応答するコールバックキャンプオン転送、または、コールバックキャンプオン転送において転送先の内線電話機を呼び出し中に別の内線電話機が応答するコールバックキャンプオン転送後のピックアップ転送の制御を構内交換装置が行うときに送られる指示に基づいて内線電話機と外線電話機とによる通話を録音する通話録音装置と、複数の内線電話機の間で、外線電話機との通話転送が行われた際、転送先の内線電話機に係る通話録音を行っているかどうかを判定し、通話録音を行っていないと判定すると、通話録音装置に通話録音を開始させる制御装置とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の通話録音システムによれば、制御装置が、複数の内線電話機の間で外線電話機との通話転送が行われた際、転送先の内線電話機に係る通話録音を行っているかどうかを判定し、通話録音を行っていないと判定すると、通話録音装置に通話録音を開始させるようにしたので、転送先の内線電話機についても自動録音を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る通話録音システムを実現する機器の構成を示す図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る構内交換装置100の内部構成を示す図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る通話録音システムにおける転送の流れを示す図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る内線電話機300Bが行う転送先端末制御プロセスにおける処理の流れを示す図である。
図5】本発明の実施の形態2に係る内線電話機300間の転送パターンの例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る通話録音システムを実現する機器の構成を示す図である。図1において、たとえばPBX(Private Branch eXchange)などの構内交換装置100は、複数の内線電話機300間の通話制御を行う。また、公衆回線などの外部通信回線網(外線)400と接続されており、外線400を介して、外線電話機500と内線電話機300との間の通話(発着信)の制御を行う。特に、本実施の形態では、内線電話機300間で外線電話機500の転送が行われた場合に、転送先(転送後)の内線電話機300においても、自動的に通話録音を行うための処理を行う。
【0010】
ボイスメール装置200は、たとえば構内交換装置100から送られる指示に基づいて、内線電話機300と外線電話機500との通話を録音し、音声データを記憶する通話録音装置である。ボイスメール装置200は、内線電話機300ごとに記憶する音声データをメールボックスなどとして管理する。そして、内線電話機300からは、対応する音声データに基づく音声を再生させることができる。本実施の形態では、指示に基づいて、転送先の内線電話機300と外線電話機500との間における通話を録音して音声データに変換し、音声データを記憶する。また、記憶した音声データの再生などを行う。
【0011】
内線電話機300は、構内で通話を行うための電話である。内線電話機300は、構内交換装置100を介して内線電話機300同士で通話することができる。また、外線接続により、内線電話機300と外線電話機500との通話を行うこともできる。本実施の形態の内線電話機300は、電話制御装置310および電話記憶装置320を有している。
【0012】
電話制御装置310は、内線電話機300全体の制御を行う。電話制御装置310は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を中心とする演算制御手段(コンピュータ)でハードウェアを構成し、処理の処理手順をあらかじめタスクとしてプログラム化し、ソフトウェア、ファームウェアなどで構成する。そして、タスクを処理することにより、電話制御装置310が有する各機能を実現する。
【0013】
電話記憶装置320は、たとえば、電話制御装置310が、通話などの機能を実行するために処理を行うタスクのデータを記憶する。また、本実施の形態では、通話録音開始済みフラグ321を有している。通話録音開始済みフラグ321は、構内交換装置100を介してボイスメール装置200に通話録音開始要求を行ったときに、通話録音開始済みフラグ321をオン状態にする。他の場合には、通話録音開始済みフラグ321をオフ状態にする。以上の内線電話機300について、本実施の形態では、転送元である内線電話機300Aと転送先である内線電話機300Bとを有しているものとして説明する。
【0014】
外線400は、たとえば公衆回線である。また、外線電話機500は、外線400を介して内線電話機300と通話可能な電話である。
【0015】
図2は、本発明の実施の形態1に係る構内交換装置100の内部構成を示す図である。図2に示すように、本実施の形態の構内交換装置100は、外線通話制御部110、内線通話制御部120および工注スイッチ部130を少なくとも有しているものとする。
【0016】
外線通話制御部110は、外線400と接続しており、内線電話機300と外線電話機500との通話を制御する。また、内線通話制御部120は、内線電話機300間の通話制御を行う。
【0017】
また、工注スイッチ部130は、システムの設定を行う複数の工注スイッチを有している。本実施の形態では、工注スイッチ部130は、自動通話録音設定用の工注スイッチを有している。自動通話録音設定用の工注スイッチが有効なものとして設定されていれば、すべての内線電話機300に対して自動通話録音サービスが行われる。
【0018】
図3は、本発明の実施の形態1に係る通話録音システムにおける転送の流れを示す図である。図3(a)は、転送前における状態を示す。また、図3(b)は、内線電話機300Bに通話が転送されるときの状態を示す。そして、図3(c)は、内線電話機300Bに通話が転送された後において、通話録音が開始された状態を示す。
【0019】
たとえば、内線電話機300Aにおいて、外線電話機500との通話中、保留ボタンと内線電話機300Bに対応するダイヤルボタンとが押される。構内交換装置100の外線通話制御部110は、たとえば保留音を、外線電話機500に送る。また、構内交換装置100の内線通話制御部120は、内線電話機300Bを呼び出す。そして、図3(a)に示すように、内線電話機300Bにおいて、たとえば内線ボタンが押され、内線電話機300Aと内線電話機300Bとの間で通話が行われる。通話者間で引き継ぎが完了し、たとえば、内線電話機300Bのボタンが押されると、内線通話制御部120は、内線電話機300Aの通話を切断し、内線電話機300Bに通話を転送する処理を行う。
【0020】
図4は、本発明の実施の形態1に係る内線電話機300Bが行う転送先端末制御プロセスにおける処理の流れを示す図である。本実施の形態の転送先端末制御プロセスは、図3(b)に示すように、転送先の内線電話機300に転送されたときに、外線電話機500と通話を行うために、転送先の内線電話機300が処理するプロセスである。本実施の形態における転送先端末制御プロセスは、通話録音を開始しているかどうかを判定する処理を含めるようにしたものである。
【0021】
まず、転送先端末制御プロセスにおいては、転送先の内線電話機300は、タスク起動処理を行う(S1)。タスク起動処理とは、通話に必要なタスクを起動させる処理である。タスク起動処理が終了すると、転送先の内線電話機300Bにおいて、自動通話録音サービスが有効になっているかどうかを判定する(S2)。自動通話録音サービスの判定については、構内交換装置100における工注スイッチ部130における自動通話録音設定用の工注スイッチが有効であるか無効であるかをチェックして行う。
【0022】
自動通話録音設定用の工注スイッチに基づき、自動通話録音サービスが無効であると判定すると、内線電話機300Bと外線電話機500との自動通話録音を行わなくてもよいので、転送通話に係る通常の処理を行う(S6)。
【0023】
自動通話録音サービスが有効であると判定すると、次に通話録音開始後の状態であるかどうか(すでに通話録音を行っているかどうか)を判定する(S3)。通話録音開始後の状態であるかどうかの判定は、通話録音開始済みフラグ321がオン状態であるか否かをチェックする。通話録音開始済みフラグ321がオン状態であると判定すると、すでに通話録音が開始されているとして、通話録音開始済みフラグ321がオフ状態にして(S4)、転送通話に係る通常の処理を行う(S6)。
【0024】
一方、通話録音開始済みフラグ321がオフ状態であると判定すると、自プロセス向けに録音開始要求を送信する処理を行う。そして、録音開始要求に基づいて通話録音タスクを起動する(S5)。通話録音タスクとは、外線電話機500との通話をボイスメール装置200に通話録音させるために内線電話機300が行う処理である。内線電話機300Bは、ボイスメール装置200に通話録音を要求し、通話録音を行わせる。そして、図3(c)に示すように、内線電話機300Bと外線電話機500との通話が行われる。
【0025】
以上のようにして、転送先の内線電話機300Bと外線電話機500との通話が開始される前に転送先端末制御プロセスの処理を行い、このとき、内線電話機300Bの通話録音状態を判定することで、内線電話機300Bの自動通話録音を開始することができる。
【0026】
実施の形態1における通話録音システムによれば、転送先の内線電話機300Bが、転送先端末制御プロセスにおいて、通話録音を開始しているかどうかを判定する処理を行うことで、通話録音が開始されていないと判定すると、通話録音タスクを起動し、構内交換装置100を介してボイスメール装置200に通話録音を開始させるようにしたので、転送先の内線電話機300においても自動録音が可能となる。
【0027】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る内線電話機300間の転送パターンの例を表す図である。図5に示すように、外線電話機500との通話を転送するパターンとして次のようなものがある。
【0028】
ダイヤル転送は、外線電話機500と通話中の転送元の内線電話機300が、転送先の内線電話機300のダイヤル転送キーと内線番号とを入力し、通話中から転送を行う。内線ワンタッチキー転送は、あらかじめキーに登録された転送先の内線電話機300を呼び出して、通話中から転送を行う。
【0029】
保留転送は、外線電話機500と通話中の転送元の内線電話機300がキーを押下して保留登録を行い、保留中に、転送先の内線電話機300が保留を解除して通話の転送を行う。保留代理転送は、外線電話機500と通話中の転送元の内線電話機300がキーを押下し、保留代理登録を行い、保留中に、転送先の内線電話機300が保留を解除して通話の転送を行う。
【0030】
コールバックキャンプオン転送は、転送元の内線電話機300が、転送先の内線電話機300のダイヤル転送キーと内線番号とを入力し、転送先の内線電話機300を呼び出し、転送後に、転送先の内線電話機300が応答する。コールバックキャンプオン転送後のピックアップ転送は、コールバックキャンプオン転送において転送先の内線電話機300を呼び出し中に、別の内線電話機300がピックアップ操作を行って応答する。
【0031】
グループコールパーク転送は、転送先の内線電話機300が、応答特番と保留操作内線の末尾の1桁または2桁を入力して応答する。システムコールパーク転送は、転送先の内線電話機300が、応答特番と保留操作内線の内線番号を入力して応答する。ページング保留転送は、転送先の内線電話機300によりページング応答するものである。ページング応答とは、スピーカなどによる音声出力を行う応答である。
【0032】
実施の形態2で説明したように、転送パターンは複数存在する。上述した実施の形態1において説明した転送に関する転送先端末制御プロセスにおける処理は、転送に関する共通する処理部分において、自動通話録音を行うか否かの判定を行うものであり、転送パターンには依存しない部分で処理が行われる。このため、転送パターンごとに、転送パターンに依存した処理内容の修正などを行わなくてもよい。したがって、実施の形態2で説明したいずれの転送パターンにおいても、実施の形態1において説明した処理を行うことで、転送先の内線電話機300における通話を自動的に録音することができる。また、新たな転送パターンにも対応することができる。
【符号の説明】
【0033】
100 構内交換装置、110 外線通話制御部、120 内線通話制御部、130 工注スイッチ部、200 ボイスメール装置、300,300A,300B 内線電話機、310 電話制御装置、320 電話記憶装置、321 通話録音開始済みフラグ、400 外線、500 外線電話機。
図1
図2
図3
図4
図5